JP2014514289A - 2型糖尿病患者における低血糖症の予防 - Google Patents

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Abstract

2型糖尿病における低血糖症の予防のための方法であって、(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、AV0010、ZP−10A、リキシセナチド又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに(b)スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩を、その必要がある対象者へ投与する工程を含む方法。(a)特に皮下投与用の、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに(b)特に経口投与用の、スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに任意で、特に経口投与用の、メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩を含む薬学的組み合わせ。

Description

本発明の主題は、スルホニル尿素剤の投与に対するアドオン療法としてのリキシセナチド(desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、AVE0010)での2型糖尿病における低血糖症の予防のための方法である。
メトホルミンは、食事改善に応答しない2型糖尿病の治療に使用されるビグアニド血糖降下薬である。メトホルミンは、インスリン感受性を改善することによって血糖コントロールを改善する。メトホルミンは、通常、経口投与される。しかし、メトホルミンによる肥満患者における2型糖尿病のコントロールは不十分であり得る。従って、これらの患者において、2型糖尿病をコントロールするための追加の手段が必要とされ得る。
低血糖症は、短期間及び長期間の両方での糖尿病の血糖管理における重要な制限要因である。糖尿病の血糖管理は着実に改善されているにもかかわらず、集団ベースのデータは、低血糖症が、1型糖尿病及び2型糖尿病の両方で人々にとって引き続き大きな問題であることを示している(非特許文献1)。
非特許文献2は、30週間、二重盲検、プラセボ対照研究において、メトホルミン及びスルホニル尿素剤で治療された2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールに対するエキセンジン−4の効果を記載している。エキセンジン−4は、最大有効量のメトホルミン−スルホニル尿素剤併用療法で適切な血糖コントロールを達成することができない2型糖尿病を有する患者においてHbA1cを著しく減少させた。
非特許文献3は、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間、13週間研究における、メトホルミンでは不十分にコントロールされる2型糖尿病を有する患者における、1日1回及び1日2回のリキシセナチドの用量依存効果を開示している。
American diabetes association, workgroup on hypoglycemia: Defining and Reporting Hypoglycemia in Diabetes. Diabetes Care 28(5), 2005, 1245−1249 Kendall (Diabetes Care, 2005, 28(5):1083−1091) Ratner (Diabet. Med. 2010, 27:1024−1032)
本発明の第1局面は、2型糖尿病における低血糖症の予防のための方法であって、
(a) desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに
(b) スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩
をその必要がある対象者へ投与する工程を含む、方法である。
当業者は、スルホニル尿素剤の好適な薬学的に許容される塩を知っている。
特に、方法は、2型糖尿病患者における症候性低血糖症又は重症症候性低血糖症の予防のための方法である。
より特には、本発明の方法は、低血糖症のリスクの高い2型糖尿病患者、特に、少なくとも1つの低血糖事象を経験した2型糖尿病患者における低血糖症の予防のための方法である。低血糖事象は、症候性低血糖事象又は重症症候性低血糖事象であり得る。
本発明において、低血糖症は、2型糖尿病患者が60mg/dL未満(又は3.3mmol/L未満)、50mg/dL未満、40mg/dL未満、又は36mg/dL未満の血漿グルコース濃度を経験する状態である。
本発明において、「症候性低血糖症」又は「症候性低血糖事象」は、低血糖に起因する臨床症状に関連する状態であり、ここで、血漿グルコース濃度は、60mg/dL未満(又は3.3mmol/L未満)、50mg/dL未満、又は40mg/dL未満である。臨床症状は、例えば、発汗、動悸、空腹、不穏、不安、疲労、被刺激性、頭痛、集中力低下、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性感覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣、及び昏睡であり得る。本発明の方法において、本明細書に示されるような、症候性低血糖症の1つ又はそれ以上の臨床症状が選択され得る。症候性低血糖症は、経口炭水化物投与後の迅速な回復に関連し得る。
本発明において、「重症症候性低血糖症」又は「重症症候性低血糖事象」は、低血糖に起因する、本明細書において示されるような、臨床症状を伴う状態であり、ここで、血漿グルコース濃度は36mg/dL未満(又は2.0mmol/L未満)である。重症症候性低血糖症は、低血糖事象に起因する急性神経障害に関連し得る。重症症候性低血糖症において、例えば、急性神経障害に起因して患者が自分自身を扱う又は助けることができない場合、患者は他者の助けを必要とし得る。重症症候性低血糖症の定義は、神経障害が自分自身の扱いを妨げるに十分に重篤であり、従って、自分自身又は他者を損傷する危険な状態に患者を置くと考えられる、全てのエピソードを含み得る。急性神経障害は、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性感覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣、及び昏睡より選択される少なくとも1つであり得る。
重症症候性低血糖症は、経口炭水化物、静注グルコース、又は/及びグルカゴン投与後の迅速な回復に関連し得る。
正常血糖は、60mg/dL〜140mg/dL(3.3mmol/L〜7.8mmol/Lに対応)の血漿グルコース濃度に関連し得る。
驚くべきことに、臨床試験において、メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤と組み合わされたリキシセナチドでの2型糖尿病患者の治療の間、個々の患者における低血糖事象の数が減少し得ることがわかった。メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤と組み合わせてリキシセナチドで治療された患者127人(22.1%)は、研究全体についての治療中期間の間、1プロトコル定義当たり389件の症候性低血糖事象を有し、一方、プラセボ治療患者51人(17.9%)(即ち、メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤で治療)は、同一の期間の間、230件の症候性低血糖事象を報告し(表24)、これは、プラセボ治療患者(低血糖事象を報告したそれらの患者において平均で4.51件の事象)と比較して、リキシセナチド治療患者(低血糖事象を報告したそれらの患者において平均で3.06件の事象)において低血糖事象の数が減少したことを示している。
メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤と組み合わせてリキシセナチドで治療された患者2人(0.3%)が、研究全体についての治療中期間の間に重症症候性低血糖事象を有し、一方、プラセボ治療患者1人(0.4%)(即ち、メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤で治療)が、同一の期間の間に重症症候性低血糖症を報告した(表25)。
これらの結果は、メトホルミン有り又は無しでのリキシセナチド及びスルホニル尿素剤の組み合わせは、低血糖症の予防のために使用され得ることを示している。
(a)及び(b)の化合物は、治療効果を誘発するために十分な量で、その必要がある対象者へ投与され得る。
化合物desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010、リキシセナチド)は、エキセンジン−4の誘導体である。AVE0010は、WO 01/04156に配列番号93として開示されている:
配列番号1 AVE0010 (44 AS)
H−G−E−G−T−F−T−S−D−L−S−K−Q−M−E−E−E−A−V−R−L−F−l−E−W−L−K−N−G−G−P−S−S−G−A−P−P−S−K−K−K−K−K−K−NH2
配列番号2 エキセンジン−4 (39 AS)
H−G−E−G−T−F−T−S−D−L−S−K−Q−M−E−E−E−A−V−R−L−F−I−E−W−L−K−N−G−G−P−S−S−G−A−P−P−P−S−NH2
エキセンジンは、血中グルコース濃度を低下させることができる一群のペプチドである。エキセンジンアナログAVE0010は、天然エキセンジン−4配列のC末端切断を特徴とする。AVE0010は、エキセンジン−4には存在しない6個のC端末リジン残基を含む。
本発明の文脈において、AVE0010はその薬学的に許容される塩を含む。当業者は、AVE0010の薬学的に許容される塩を知っている。本発明において用いられるAVE0010の好ましい薬学的に許容される塩は、酢酸塩である。
AVE0010(desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2)又は/及びその薬学的に許容される塩は、皮下注射によって投与され得る。適切な注射デバイス、例えば、有効成分を含むカートリッジと注射針とを含むいわゆる「ペン」が公知である。AVE0010又は/及びその薬学的に許容される塩は、適切な量で、例えば10〜15μg/用量又は15〜20μg/用量の範囲内の量で、1日1回、投与され得る(10μg/日から15μg/日へ及び20μg/日への段階的用量設定。20μgが有効な維持用量である)。
本発明において、AVE0010又は/及びその薬学的に許容される塩は、10〜15μgの範囲内又は15〜20μgの範囲内の日用量で1日1回投与され得る(10μg/日から15μg/日へ及び20μg/日への段階的用量設定。20μgが有効な維持用量である)。AVE0010又は/及びその薬学的に許容される塩は、1日1回の注射によって投与され得る。
本発明において、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩を含む液体組成物が用いられ得る。当業者は、非経口投与に適したAVE0010の液体組成物を知っている。本発明の液体組成物は、酸性又は生理学的pHを有し得る。酸性pHは、好ましくは、pH 1〜6.8、pH 3.5〜6.8、又はpH 3.5〜5の範囲内にある。生理学的pHは、好ましくは、pH 2.5〜8.5、pH 4.0〜8.5、又はpH 6.0〜8.5の範囲内にある。pHは、薬学的に許容される希釈酸(通常、HCl)又は薬学的に許容される希釈塩基(通常、NaOH)によって調節され得る。好ましいpHはpH 3.5〜5.0の範囲内にある。
液体組成物は、リン酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤などの緩衝剤を含有し得る。好ましくは、それは、5μg/mLまで、4μg/mLまで又は2μg/mLまでの量で、酢酸緩衝剤を含有し得る。
本発明の液体組成物は適切な保存剤を含み得る。適切な保存剤は、フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール及びp−ヒドロキシ安息香酸エステルより選択され得る。
好ましい保存剤はm−クレゾールである。
本発明の液体組成物は、等張化剤を含み得る。適切な等張化剤は、グリセロール、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、グルコース、NaCl、カルシウム又はマグネシウム含有化合物、例えば、CaCl2より選択され得る。グリセロール、ラクトース、ソルビトール、マンニトール及びグルコースの濃度は、100〜250 mMの範囲内にあり得る。NaClの濃度は150mMまでであり得る。好ましい等張化剤はグリセロールである。
さらに、液体組成物は、L−メチオニンを0.5μg/mL〜20μg/mL、好ましくは1μg/mL〜5μg/mL含有し得る。好ましくは、それはL−メチオニンを含有する。
本発明において、スルホニル尿素剤は経口投与され得る。当業者は、経口投与による2型糖尿病の治療に適したスルホニル尿素剤の製剤を知っている。経口投与のために、スルホニル尿素剤は、錠剤又は丸剤などの固体投薬形態に処方され得る。
本発明において、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容される塩は、スルホニル尿素剤の投与に対するアドオン療法において投与され得る。
本発明において、用語「アドオン」、「アドオン治療」及び「アドオン療法」は、スルホニル尿素剤及びAVE0010での2型糖尿病の治療を含む。スルホニル尿素剤及びAVE0010は、24時間の時間間隔内で投与され得る。スルホニル尿素剤及びAVE0010は、各々、1日1回の投薬で投与され得る。スルホニル尿素剤及びAVE0010は、異なる投与経路によって投与され得る。スルホニル尿素剤は経口投与され得、AVE0010は皮下投与され得る。
本発明において、スルホニル尿素剤は、グリベンクラミド、グリベンクラミドMR、グリクラジド、グリクラジドLM、グリメピリド、グリピジド、グリピジドXL、グリキドン、及びトルブタミドより選択され得る。
本発明において、スルホニル尿素剤は、グリベンクラミド、グリベンクラミドMR、グリクラジド、グリクラジドLM、グリメピリド、グリピジド、グリピジドXL、グリキドン、又はトルブタミドであり得る。
グリベンクラミドの好ましい用量は、≦10mg/日、10〜20mg/日、又は≧20mg/日である。
グリベンクラミドMRの好ましい用量は、≦6mg/日、6〜12mg/日、又は≧12mg/日である。
グリクラジドの好ましい用量は、≦160mg/日、160〜320mg/日、又は≧320mg/日である。
グリクラジドLMの好ましい用量は、≦60mg/日、60〜120mg/日、又は≧120mg/日である。
グリメピリドの好ましい用量は、≦4mg/日、4〜8mg/日、又は≧8mg/日である。
グリピジドの好ましい用量は、≦20mg/日、20〜40mg/日、又は≧40mg/日である。
グリピジドXLの好ましい用量は、≦10mg/日、10〜20mg/日、又は≧20mg/日である。
グリキドンの好ましい用量は、≦60mg/日、60〜90mg/日、又は≧90mg/日である。
トルブタミドの好ましい用量は、≦1500mg/日、又は≧1500mg/日である。
本発明の方法は、好ましくは、2型糖尿病に苦しむ対象者の治療方法であり、ここで、2型糖尿病は、例えば少なくとも3ヶ月間の治療による、スルホニル尿素剤のみでの治療によっては適切にコントロールされない。
例えば、≦10mg/日、10〜20mg/日、又は≧20mg/日の用量でのグリベンクラミドのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦6mg/日、6〜12mg/日、又は≧12mg/日の用量でのグリベンクラミドMRのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦160mg/日、160〜320mg/日、又は≧320mg/日の用量でのグリクラジドのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦60mg/日、60〜120mg/日、又は≧120mg/日の用量でのグリクラジドLMのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦4mg/日、4〜8mg/日、又は≧8mg/日の用量でのグリメピリドのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦20mg/日、20〜40mg/日、又は≧40mg/日の用量でのグリピジドのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦10mg/日、10〜20mg/日、又は≧20mg/日の用量でのグリピジドXLのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦60mg/日、60〜90mg/日、又は≧90mg/日の用量でのグリキドンのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
例えば、≦1500mg/日又は≧1500mg/日の用量でのトルブタミドのみによる治療は、2型糖尿病の適切なコントロールには不十分であり得る。
本方法は、(c)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩の投与をさらに含み得る。
メトホルミンは、国際一般名称1,1−ジメチルビグアニド(CAS番号657−24−9)である。本発明において、用語「メトホルミン」は任意のその薬学的に許容される塩を含む。
本発明において、メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩は、経口投与され得る。当業者は、経口投与による2型糖尿病の治療に適したメトホルミンの製剤を知っている。メトホルミンは、少なくとも1.0 g/日又は少なくとも1.5 g/日の用量で投与され得る。経口投与のために、メトホルミンは、錠剤又は丸剤などの固体投薬形態に処方され得る。
本発明において、用語「アドオン」、「アドオン治療」及び「アドオン療法」は、スルホニル尿素剤、AVE0010及びメトホルミンでの2型糖尿病の治療を含む。スルホニル尿素剤、メトホルミン及びAVE0010は、24時間の時間間隔内で投与され得る。スルホニル尿素剤、メトホルミン及びAVE0010は、各々、1日1回の投薬で投与され得る。スルホニル尿素剤、メトホルミン及びAVE0010は、異なる投与経路によって投与され得る。スルホニル尿素剤、及びメトホルミンは経口投与され得、AVE0010は皮下投与され得る。
本発明の方法は、好ましくは、2型糖尿病に苦しむ対象者の治療方法であり、ここで、2型糖尿病は、例えば、少なくとも3ヶ月間の≦1500mg/日メトホルミン、≧1500〜≦2500mg/日メトホルミン、≧2500〜≦3000mg/日メトホルミン、又は≧3000mg/日メトホルミンの用量での、スルホニル尿素剤及びメトホルミンのみの組み合わせでの治療によっては適切にコントロールされない。スルホニル尿素剤は、本明細書に記載されるスルホニル尿素剤より選択され得る。スルホニル尿素剤の用量は、本明細書に記載されるような用量であり得る。
2型糖尿病に苦しむ本発明の方法によって治療される対象者は、肥満した対象者であり得る。本発明において、肥満した対象者は、少なくとも30のボディマス指数を有し得る。
本発明の方法によって治療される対象者は、少なくとも8%のHbA1c値を有し得る。特に、本発明の方法によって治療される対象者は、8%〜10%の範囲内のHbA1c値を有し得る。
本発明において、その2型糖尿病が適切にコントロールされない対象者は、8 %〜10%の範囲内のHbA1c値を有し得る。
本発明の方法又は本発明の組み合わせでの治療後、HbA1c値は、8%未満、7%未満又は6.5%未満の値に達し得る。これらのHbA1c値は、少なくとも3ヶ月間の治療によって達され得る。
本発明の方法によって治療される対象者は、成人対象者であり得る。対象者は、18〜50歳の範囲内の年齢であり得る。
本発明の別の局面は、
(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに
(b)スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩
を含む、薬学的組み合わせである。
好ましくは、本発明の薬学的組み合わせは、2型糖尿病の治療において使用されるためのものである。
好ましくは、本発明の組み合わせは、2型糖尿病患者における、本明細書に記載されるような、低血糖症の予防にいて使用されるためのものである。
より好ましくは、本発明の組み合わせは、低血糖症のリスクの高い2型糖尿病患者、特に、少なくとも1つの低血糖事象を経験した2型糖尿病患者における低血糖症の予防において使用されるためのものである。低血糖事象は、症候性低血糖事象又は重症症候性低血糖事象であり得る。
本発明の薬学的組み合わせは、本発明の方法の文脈において本明細書に記載されるように投与され得る。本発明の組み合わせの化合物(a)及び(b)は、本発明の方法の文脈において本明細書に記載されるように処方され得る。
本発明の薬学的組み合わせにおいて、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩は、皮下投与用に作製され得る。
本発明の薬学的組み合わせにおいて、スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩は、経口投与用に作製され得る。
薬学的組み合わせは、(c)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩をさらに含み得る。薬学的組み合わせにおいて、メトホルミンは、本明細書に記載されるように、経口投与用に作製され得る。
薬学的組み合わせにおいて、スルホニル尿素剤は、グリベンクラミド、グリベンクラミMR、グリクラジド、グリクラジドLM、グリメピリド、グリピジド、グリピジドXL、グリキドン、及びトルブタミドより選択され得る。
本発明の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリベンクラミドを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリベンクラミドMRを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリクラジドを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリクラジドLMを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリメピリドを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリピジドを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリピジドXLを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びグリキドンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010及びトルブタミドを含む。
本発明の特定の組み合わせは、AVE0010、グリベンクラミド及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリベンクラミドMR及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリクラジド及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリクラジドLM及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリメピリド及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリピジド及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリピジドXL及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、グリキドン及びメトホルミンを含む。
本発明の別の特定の組み合わせは、AVE0010、トルブタミド及びメトホルミンを含む。
本発明の特定の組み合わせにおける化合物の投薬量は、本明細書に記載されるように選択され得る。
本発明の薬学的組み合わせは、2型糖尿病患者における、本明細書に記載されるような、低血糖症の予防において使用され得る。
本発明の薬学的組み合わせは、2型糖尿病患者における血糖コントロールにおいて使用され得る。本実施例において、表11は、ANCOVA解析を使用しての、主要有効性パラメータ、HbA1cのベースラインから第24週(LOCF)までの変化の結果を要約する。先に指定した主要分析は、メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤と組み合わされたリキシセナチドでの治療(本明細書において「リキシセナチド治療群」、「リキシセナチド群」又は「リキシセナチド治療患者」とも呼ばれる)が、プラセボ群と比較して、ベースラインから第24週までのHbA1cの統計的に有意な減少をもたらしたことを示した(プラセボ群に対するLS平均値差=−0.74%; p値<.0001)。プラセボ群は、メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤を受容した。表12は、治療応答を有した患者の割合を要約する(それぞれ、第24週でHbA1c ≦6.5%又は<7%)。CMH法を使用してのHbA1cレスポンダーの分析は、リキシセナチド治療群についてプラセボに対して有意な治療差を示した(p値<.0001)。第24週で、リキシセナチド治療患者19.3%及びプラセボ治療患者4.7%が、≦6.5%のHbA1c値を達成し;リキシセナチド群の患者36.4%及びプラセボ群の患者13.5%が<7%のHbA1c値を達成した。
特に、本発明の薬学的組み合わせは、食後血漿グルコース濃度の減少又は/及び空腹時血漿グルコース濃度の減少において使用され得る。より特には、本発明の薬学的組み合わせは、食後血漿グルコース濃度の減少及び空腹時血漿グルコース濃度の減少において使用され得る。表13、14、及び17は、それぞれ、食後2時間血漿グルコース濃度、空腹時血漿グルコース濃度(FPG)、及びHOMA−βのANCOVA解析を要約する。図4は、主要24週間二重盲検治療期間の間の経時的なFPG及び体重のベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。付録の図7、8及び10は、全二重盲検治療期間の間の食後2時間血漿グルコース、FPG、及びHOMA−βの経時的なベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。
食後2時間血漿グルコース評価の結果は、プラセボ群(メトホルミン有り又は無しでのスルホニル尿素剤)と比較してのリキシセナチド群(メトホルミン有り又は無しでのスルホニル尿素剤と組み合わされたリキシセナチド)におけるベースラインから第24週までの統計的に有意な改善を示した(プラセボに対するLS平均値差=−5.98mmol/L; p値<.0001, 表13)。FPGについて、ベースラインから第24週までの統計的に有意な減少が、ラセボ群と比較してリキシセナチド群において観察された(プラセボに対するLS平均値差=−−0.63mmol/L; p値<.0001, 表14)。リキシセナチドでの治療は、表19に示されるように、プラセボ群と比較してベースラインから第24週までのグルコースエクスカーション(glucose excursion)を実質的に減少させた(LS平均値差=−5.57mmol/L, 95% CI = −6.397〜−4.744)。
本発明の薬学的組み合わせは、2型糖尿病患者における体重減少の誘発において又は/及び2型糖尿病患者における体重増加の予防において使用され得る。表15は、体重のANCOVA解析を要約する。図5は、主要24週間二重盲検治療期間の間の経時的なFPG及び体重のベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。図9は、全二重盲検治療期間の間の体重を示す。
第24週でのベースラインからのLS平均体重変化は、リキシセナチド治療患者(メトホルミン有り又は無しでスルホニル尿素剤と組み合わされたリキシセナチド)については−1.76kgであり、プラセボ治療患者(メトホルミン有り又は無しでのスルホニル尿素剤)については−0.93kgであり(プラセボに対するLS平均値差=−0.84kg)、治療群間で統計的有意差が観察された(p値<.0001)。体重は、両方の治療において24週間主要治療期間後に減少し続けた(図9)。リキシセナチド治療患者約14.4%及びプラセボ治療患者7.2%が、ベースラインから第24週までに≧5%体重が減少した(表16)。
本発明を以下の図及び実施例によりさらに説明する。
研究設計。SU:スルホニル尿素剤。Met:メトホルミン。 任意の理由による治療中止までの時間のKaplan−Meierプロット−無作為化集団。 HbA1cLOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード(last observation carry forward)。注:プロットは、救助薬剤の導入前に、かつ、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の3日後までに得られた測定値を含んだ。 LOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード。注:プロットは、救助薬剤の導入前に、かつ、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の1日後までに得られた測定値を含んだ。 LOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード。注:プロットは、救助薬剤の導入前に、かつ、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の3日後までに得られた測定値を含んだ。 HbA1cLOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード、EOT=最後の治療中の値(last on−treatment value)。注:分析は、救助薬剤の導入後及び/又は治療停止+3日後に得られた測定値を除外した。第24週(LOCF)について、分析は、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の3日後までに得られた測定値を含んだ。 選択した施設LOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード、EOT=最後の治療中の値。注:分析は、救助薬剤の導入後及び/又は治療停止後に得られた測定値を除外した。第24週(LOCF)について、分析は、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の日までに得られた測定値を含んだ。 LOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード、EOT=最後の治療中の値。注:分析は、救助薬剤の導入後及び/又は治療停止+1日後に得られた測定値を除外した。第24週(LOCF)について、分析は、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の1日後までまでに得られた測定値を含んだ。 LOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード、EOT=最後の治療中の値。注:分析は、救助薬剤の導入後及び/又は治療停止+3日後に得られた測定値を除外した。第24週(LOCF)について、分析は、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の3日後までに得られた測定値を含んだ。 選択した施設HOMA−βLOCF=ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード、EOT=最後の治療中の値。注:分析は、救助薬剤の導入後及び/又は治療停止後に得られた測定値を除外した。第24週(LOCF)について、分析は、第12受診(第24週)が利用可能でない場合は第169日、又は第12受診(第24週)の時又は前の二重盲検被験薬注射の最後の投薬の日までに得られた測定値を含んだ。
実施例
2型糖尿病を有する患者におけるメトホルミンと組み合わせた又はメトホルミン無しでのスルホニル尿素剤に対するアドオン治療としてのプラセボと比較してのリキシセナチドの有効性及び安全性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、2治療群、並行群間、多国間研究
概要
この実施例は、2型糖尿病を有する患者におけるメトホルミンと組み合わせた又はメトホルミン無しでのスルホニル尿素剤に対するアドオン治療としてのプラセボと比較してのリキシセナチドの有効性及び安全性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、2治療群、並行群間、多国間研究を記載する。患者1人当たりのおおよその最短研究期間は79週間であった(3週間までのスクリーニング+24週間主要治療+変更可能な延長+3日間追跡)。研究を16ヵ国136センターにおいて行った。研究の主要目的は、24週間の期間にわたってのHbA1c減少(絶対変化)に関してのプラセボと比較しての血糖コントロールに対するリキシセナチドの効果を評価することであった。
合計859人の患者を2つの治療群のうちの1つへ無作為化した(リキシセナチド群に573人及びプラセボ群に286人)。全ての無作為化患者に研究治療を行った。デモグラフィック及びベースライン特徴は、治療群にわたって概して同様であった。ベースライン後の有効性データの欠如に起因して、患者11人(リキシセナチドにおいて患者9人及びプラセボにおいて患者2人)を有効性分析についてのmITT集団から除外した。全研究治療期間の間に、患者259人(30.2%)が研究治療を時期尚早に中止した。治療を中止した患者のパーセンテージは、治療群間で同様であった(リキシセナチドについて30.9%及びプラセボについて28.7%)。リキシセナチド群について、治療中止の主な理由は「有害事象」(プラセボについての8.0%に対して12.4%)続いて「他の理由」(プラセボについての9.1%に対して11.7%)であった。
HbA1cのベースラインから第24週までの最小二乗(LS)平均値変化は、リキシセナチド群について−0.85%、プラセボ群について−0.10%であった(プラセボに対するLS平均値差=−0.74%; p値<.0001)。リキシセナチド群における合計198人の患者(36.4%)が、プラセボ群における患者37人(13.5%)と比較して第24週でHbA1c<7%を有し、リキシセナチド治療患者105人(19.3%)が、のプラセボ治療患13人(4.7%)と比較してHBA1c≦6.5%を有した。Cochran−Mantel−Haenszel(CMH)法を使用してのHbA1cレスポンダー分析(第24週でのHbA1c≦6.5又は<7%)はまた、第24週でリキシセナチド群についてプラセボに対して有意な治療差を示した(p値<.0001)。
リキシセナチドでの治療はまた、食後2時間血漿グルコース(PPG)評価及びグルコースエクスカーションについての結果によって示されるように食後血糖コントロールを改善した。PPGの統計的に有意な改善が、プラセボ群と比較してリキシセナチド群において示され、LS平均値差は−5.98mmol/Lであった(p値<.0001)。さらに、リキシセナチドでの治療は、プラセボ群と比較して、空腹時血漿グルコース(LS平均値差 −0.63mmol/L;p値<.0001)及び体重(LS平均値差 −0.84kg;p値<.0001)の統計的に有意な減少を示した。HOMA−βによって評価されるβ細胞機能について、先に指定したパラメトリック解析によっては治療群間で有意差は観察されなかった。パラメトリックモデルについての正規性仮定に反したので、ノンパラメトリックモデルを使用する感度解析を行い、それは統計的有意差(p値=0.0011)を示した。救助治療を必要とした患者のパーセンテージは、多重性についての調整なしでプラセボと比較してリキシセナチド群について統計的に有意により低かった(リキシセナチド群において患者20人[3.5%]及びプラセボ群において患者34人[12.0%])。
リキシセナチドは十分に許容された。治療により発現した有害事象(TEAE)の発生率は、プラセボ群と比較してリキシセナチド群においてより高く(プラセボ群における75.8%と比較してリキシセナチド群において81.5%)、これは、プライマリー器官別大分類(Primary System Organ Class)「胃腸障害」に由来するTEAE、主に悪心(プラセボ群における8.8%と比較してリキシセナチド群において28.0%)及び嘔吐(プラセボ群における5.3%と比較してリキシセナチド群において10.6%)の差に主に起因した。リキシセナチド群における患者2人が、死に至るTEAEを有した。93件の深刻なTEAEが、研究全体についての治療中期間の間に生じ、プラセボ群(12.3%)と比較してリキシセナチド群(10.1%)において発生率が僅かにより低かった。リキシセナチド治療患者について最も一般的に報告されたTEAEは、悪心(プラセボ治療患者についての8.8%に対して28.0%)続いて低血糖症(プラセボ治療患者について19.3%に対して24.6%)であった。リキシセナチド治療患者127人(22.1%)が、治療中期間の間にプロトコルにおいて定義されるような症候性低血糖事象を有し、一方、プラセボ群における患者51人(17.9%)が、同一の期間の間に症候性低血糖症を報告した。症候性低血糖事象のうち3件が重症であった(リキシセナチド群において患者2人[0.3%]及びプラセボ群において患者1人[0.4%])。合計12人の患者(リキシセナチド治療患者11人[1.9%]及びプラセボ治療患者1人[0.4%])が、アレルギー反応評価委員会(Allergic Reaction Assessment Committee)(ARAC)によってアレルギー反応と判定される事象を報告したが、これらのうち1つだけ(リキシセナチド治療患者)(局所反応)が、被験薬に恐らく起因すると判定された。
1.目的
1.1 主要目的
この研究の主要目的は、2型糖尿病を有する患者における24週間にわたる絶対的なHbA1c減少に関しての、メトホルミン有り又は無しでのスルホニル尿素剤に対するアドオン治療としてのプラセボと比較しての血糖コントロールに対するリキシセナチドの有効性を評価することであった。
1.2 副次的目的
この研究の副次的目的は以下であった:
・以下に対するリキシセナチドの効果を評価するため:
− HbA1c<7%又はHbA1c≦6.5%に達する患者のパーセンテージ、
− 体重、
− 空腹時血漿グルコース(FPG)、
− HOMA−βによって評価されるβ細胞機能、
− 選択した施設における全ての患者(全ての無作為化患者のおよそ30%)のサブ研究における標準食事負荷試験後の食後2時間血漿グルコース(PPG)、グルカゴン、インスリン、プロインスリン、及びC−ペプチド、
・リキシセナチド安全性及び耐容性を評価するため、
・リキシセナチド薬物動態及び抗リキシセナチド抗体出現を評価するため。
2.治験デザイン
これは、不均衡2:1無作為化比率(即ち、リキシセナチド治療患者570人及びプラセボ治療患者285人)での二重盲検、無作為化、プラセボ対照、2治療群、並行群間多国間研究であった。研究は、活性薬物及びプラセボ治療に関して二重盲検であった。治験薬量(即ち、活性薬物又は一致するプラセボの用量)は盲検化しなかった。
糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)のスクリーニング値(<8%、≧8%)及びスクリーニング時のメトホルミン使用(はい、いいえ)によって、患者を階層化した。スクリーニング期間後、リキシセナチド又はプラセボのいずれかへ2:1の比率で音声自動応答システム(IVRS)によって患者を中央的に無作為化した。
プロトコル修正4によって、患者1人当たりのおおよその最短研究期間は79週間であった(3週間までのスクリーニング+24週間主要二重盲検治療+変更可能な延長+3日間追跡)。24週間主要二重盲検治療期間を完了した患者は、変更可能な二重盲検治療延長期間を受け、これは、全ての患者について、最後の無作為化患者についてのおよそ第76週受診(V25)予定日で終了した。
プロトコル修正3によって、研究治療を時期尚早に中止した患者を、研究完了予定日まで研究に継続させた。プロトコルにおいて指定したような研究手順(3日間安全性治療後追跡、薬物動態評価、及び食事負荷試験を除く)に従って患者を追跡した。
標準食事負荷試験を、選択した施設の全ての患者において行った(全ての無作為化患者のおよそ30%を得るため)。
3. 主要及び重要な副次的エンドポイント
3.1 主要エンドポイント
主要有効性変数は、ベースラインから第24週までのHbA1cの絶対変化であり、これを次のように定義した:第24週でのHbA1c値−ベースラインでのHbA1c値。
患者が時期尚早に治療を中止したか又は主要24週間二重盲検治療期間の間に救助治療を受けたか又は第24週受診でHbA1c値を有さなかった場合、主要24週間二重盲検治療中期間の間の最後のベースライン後のHbA1c測定値を第24週でのHbA1c値として使用した(ラスト・オブザベーション・キャリー・フォワード[LOCF]手順)。
3.2 副次的エンドポイント
3.2.1 有効性エンドポイント
副次的有効性変数について、主要変数についてのと同一の手順を、欠けている評価/早期中止の取り扱いについて適用した。
連続変数
・ベースラインから第24週までの標準食事後の食後2時間血漿グルコース変化(mmol/L)
・ベースラインから第24週までのFPG変化(mmol/L)
・ベースラインから第24週までの体重変化(kg)
・ベースラインから第24週までのHOMA−βによって評価されるβ細胞機能変化
・ベースラインから第24週までの標準食事負荷試験の間のグルコースエクスカーション変化(mmol/L)(食後2時間血漿グルコース−治験薬投与前の食事試験30分前の血漿グルコース)
・ベースラインから第24週までの標準食事試験の間に収集された空腹(治験薬投与前の食事試験30分前)及び食後2時間条件下での以下の変数の変化:グルカゴン(ng/L)、血漿インスリン(pmol/L)、プロインスリン(pmol/L)、プロインスリン対インスリン比、及びC−ペプチド(nmol/L)。
カテゴリー変数
・第24週でHbA1c<7%を有した患者のパーセンテージ
・第24週でHbA1c≦6.5%を有した患者のパーセンテージ
・主要24週間二重盲検治療期間の間に救助治療を必要とした患者のパーセンテージ
・第24週でベースラインからの≧5%体重減少(kg)を有した患者のパーセンテージ。
3.2.2 安全性エンドポイント
安全性分析は、報告されたTEAE、並びに症候性低血糖症及び重症症候性低血糖症、注射部位での局所耐容性、アレルギー事象(ARACによって判定されるような)、疑わしい膵炎、カルシトニン増加、バイタルサイン、12誘導ECG及び実験室試験を含む他の安全性情報に基づいた。
重大な心臓血管事象も収集し、Cardiovascular Adjudication Committee (CAC)によって判定された。この研究及び他のリキシセナチド第2−3相研究からのCACによって判定及び確認された事象を、分析のためにプールし、リキシセナチドの全体的心臓血管評価についての統計分析計画に基づく別の報告書において要約する。
4. サンプルサイズ計算仮定
サンプルサイズ計算は、主要有効性変数である、ベースラインから第24週までのHbA1c変化に基づいた。この計算は、5%有意水準での両側検定で1.3%の共通の標準偏差を仮定し、二標本t検定に基づき、nQuery Advisor(登録商標)5.0を使用して行った。
患者855人のサンプルサイズ(リキシセナチドについて570人及びプラセボについて285人)は、99%(又は98%)の検出力で、リキシセナチド及びプラセボ間でのHbA1cのベースラインから第24週までの絶対変化における0.5%(又は0.4%)の差を検出するために十分と考えられた。
5. 統計的手法
5.1 分析集団
修正包括(modified intent−to−treat)(mITT)集団は、少なくとも1用量の二重盲検被験薬(IP)を受容し、有効性変数のベースライン評価及び少なくとも1つのベースライン後評価の両方を有した全ての無作為化患者からなった。
安全性集団を、少なくとも1用量の二重盲検IPを受容した全ての無作為化患者と定義した。
5.2 主要有効性分析
主要有効性変数(ベースラインから第24週までのHbA1c変化)を、固定効果として治療、スクリーニングHbA1c(<8.0、≧8.0%)の無作為化層、スクリーニング時のメトホルミン使用(はい、いいえ)の無作為化層、及び国を用い、共変数としてベースライン値を使用する、共分散分析(ANCOVA)モデルを使用して分析した。リキシセナチド及びプラセボ間の差及び両側95%信頼区間並びにp値をANCOVAのフレームワーク内で評価した。
主要有効性変数の主要分析を、mITT集団及び有効性変数についての主要24週間二重盲検治療中期間の間に得られた測定値に基づいて行った。食事負荷試験からのものを除く有効性変数についての主要24週間二重盲検治療中期間を、二重盲検IPの最初の投薬から、どちらが最も早いかにかかわらず、V12/第24週受診(又はV12/第24週受診がなかった場合はD169)の時若しくは前の二重盲検IP注射の最後の投薬後3日までの(1日までであった、中央検査室による空腹時血漿グルコース(FPG)を除く)、又は救助治療の導入までの時間と定義した。PPG、グルカゴン、血漿インスリン、プロインスリン、C−ペプチド、グルコースエクスカーション、HOMA−β及びプロインスリン対インスリン比を含む食事負荷試験からの有効性変数についての主要24週間二重盲検治療中期間を、二重盲検IPの最初の投薬から、どちらが最も早いかにかかわらず、V12/第24週受診(又はV12/第24週受診がなかった場合はD169)の時若しくは前の二重盲検IP注射の最後の投薬の日までの、又は救助治療の導入までの時間と定義した。(救助治療の導入前の)この最後の利用可能なベースライン後治療中HbA1c測定値を第24週でのHbA1c値とみなすことによって、LOCF手順を使用した。
5.3 副次的有効性分析
第一種過誤のコントロールを確実にするために、段階的な試験手順を適用した。いったん主要変数がα=0.05で統計的に有意となると、以下の優先順によって以下の副次的有効性変数を試験するために試験手順を行った。エンドポインがα=0.05で統計的に有意でないとわかり次第、試験を停止した。
1.ベースラインから第24週までの標準食事試験後の食後2時間血漿グルコース変化(mmol/L)、
2.ベースラインから第24週までのFPG変化(mmol/L)、
3.ベースラインから第24週までの体重変化(kg)、
4.ベースラインから第24週までのHOMA−βによって評価されるβ細胞機能変化、
5.主要24週間二重盲検治療期間の間に救助治療を必要とした患者のパーセンテージ。
HbA1cの分析と同様に、セクション3.2.1に記載したような全ての連続的副次的有効性変数を、既に記載したようにANCOVAによって分析した。リキシセナチド及びプラセボ間の治療平均値差並びに両側95%信頼区間の調整された評価を提供した。
以下のカテゴリー副次的有効性変数を、無作為化層(スクリーニングHbA1c[<8.0、≧8.0%]及びスクリーニング時のメトホルミン使用[はい、いいえ])において階層化したCochran−Mantel−Haenszel(CMH)法を使用して分析した:
・第24週でHbA1c<7%を有した患者のパーセンテージ、
・第24週でHbA1c≦6.5%を有した患者のパーセンテージ、
・主要24週間二重盲検治療期間の間に救助治療を必要とした患者のパーセンテージ。
第24週でベースラインからの≧5%体重減少を有した患者の人数及びパーセンテージを治療群ごとに示した。
治療終了時の全ての副次的エンドポイントを記述統計(平均値、標準偏差、中央値及び範囲)によって単に評価した。
5.4 安全性分析
安全性分析は、主に、研究全体についての治療中期間に基づいた。研究全体についての治療中期間を、救助状態にかかわらず、全研究期間の間の二重盲検IPの最初の投薬からIP投与の最後の投薬後3日までの時間と定義した。3日間の間隔はIPの半減期に基づいて選択した(半減期のおよそ5倍)。
安全性結果の要約(記述統計又は度数分布表)を治療群ごとに示す。
6.結果
6.1 研究患者
6.1.1 患者責任
研究を16ヵ国136センターにおいて行った(ブルガリア、チェコ共和国、エジプト、ドイツ、インド、イスラエル、日本、韓国、オランダ、ルーマニア、ロシア連邦、台湾、タイ、チュニジア、トルコ及びアメリカ合衆国)。合計1438人の患者をスクリーニングし、859人を2つの治療群のうちの1つへ無作為化した。スクリーニング落第の主な理由は、スクリーニング受診時のHbA1c値がプロトコル定義範囲外であったことであった(スクリーニングした患者1438人のうち306人[21.3%])。
全ての無作為化患者859人に研究治療を行った。患者11人(リキシセナチド群において
患者9人及びプラセボ群において患者2人)を、ベースライン後の有効性データの欠如に起因して、有効性分析についてのmITT集団から除外した。表1は、各分析集団に含まれた患者の人数を提供する。IVRSによってプラセボへ無作為化されたある患者(番号158503006)は、施設分配エラー及び従ってIVRSのエラーに起因して、研究の間のほとんどの時間(561日のうち543日)、リキシセナチドキットを受容した。従って、彼女は、混合治療についてのデータ処理慣習によって、(有効性分析について)mITT集団におけるプラセボ患者と考えられたが、(安全性分析について)安全性集団におけるリキシセナチド治療患者と考えられた。
Figure 2014514289
イスラエル、日本、韓国、ロシア連邦及びアメリカ合衆国の全ての無作為化患者468人(プラセボ群において155人及びリキシセナチド群において313人)が食事負荷試験に参加した。患者468人のうち、463人(プラセボ群において154人及びリキシセナチド群において309人)がmITT集団にいた。
6.1.2 研究配置
表2は、各治療群についての患者配置の要約を提供する。全治療期間の間に、患者259人(30.2%)が研究治療を時期尚早に中止した。治療を中止した患者のパーセンテージは、治療群間で同様であった(リキシセナチドについて30.9%及びプラセボについて28.7%)。リキシセナチド群について、治療中止の主な理由は「有害事象」(プラセボについての8.0%に対して12.4%)続いて「他の理由」(プラセボについての9.1%に対して11.7%)であった。同様の結果が24週間主要治療期間について観察され、ここで、合計105人(12.2%)の患者が研究治療を時期尚早に中止し、主な理由は同様に有害事象であった(リキシセナチドについて8.4%及びプラセボについて3.8%)。全治療期間についての任意の理由に起因しての治療中止の開始までの時間を図2に示す。僅かにより高い中止傾向が、6ヶ月〜18ヶ月の間にプラセボ群について観察されたが、18ヶ月後は、リキシセナチド群が僅かにより高い率を示した。
AEに起因して治療を中止したプラセボ治療患者23人のうち(表2)、1人は、最初の投薬前に始まったAE(注射部位痛)(即ち、治療前AE)に起因して治療を中止し、一方、22人は治療中止に至るTEAEを有した(表20)。
Figure 2014514289
6.1.3 デモグラフィック及びベースライン特徴
デモグラフィック及び患者ベースライン特徴は、安全性集団について2つの治療群間で概して同様であった(表3)。研究集団の年齢中央値は58.0歳であった。患者の大半は、白人(52.2%)及びアジア人(44.8%)であった。
Figure 2014514289
Figure 2014514289
糖尿病歴を含む疾患特徴は、2つの治療群間で概して同等であった(表4)。研究集団についてのスルホニル尿素剤治療の期間中央値は4.23年であった(表5)。患者は、主に、グリメピリド(42.1%)、グリベンクラミド(24.9%)及びグリクラジドLM(12.7%)についてであった。患者859人のうち、134人(15.6%)がスルホニル尿素剤のみについてであり、725人(84.4%)が、スクリーニング受診時にスルホニル尿素剤及びメトホルミンの両方を有した(表6)。無作為化層エラーに起因して「スクリーニング時のメトホルミン使用の無作為化層」及び実際の「スクリーニング時のメトホルミン使用」の間で患者数の不一致があった。
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ベースラインでのHbA1c及びFPGは、安全性集団について2つの治療群間で同等であった(表7)。表3に示されるように、ベースラインでより高い平均体重が、リキシセナチド群(82.30kg)と比較してプラセボ群(84.42kg)において観察されたが、平均ベースラインBMIは2つの治療群間で同様であった(プラセボについての30.42kg/m2に対してリキシセナチドについての30.13kg/m2)。
Figure 2014514289
6.1.4 投薬量及び期間
平均治療曝露は2つの治療群間で同様であった:リキシセナチド群について531.7日間(76.0週間)及びプラセボ群について528.4日間(75.5週間)[表8]。患者859人のうち、739人(リキシセナチド群において85.2%及びプラセボ群において87.7%)が、少なくとも169日間(24週間)の治療を有し、571人(リキシセナチド群において66.0%及びプラセボ群において67.4%)が、少なくとも547日間(18ヶ月間)の治療を有した。患者16人(リキシセナチドについて13人及びプラセボについて3人)が、主に追跡不能(リキシセナチドについて9人及びプラセボについて2人)に起因して「治療の終了」CRFにおいて最後の投与日を欠いており、従って、彼らの治療期間をSAPデータ処理慣習に従って欠測へ設定した。
リキシセナチド群について、患者509人(88.7%)及び患者515人(89.7%)が、それぞれ、24週間二重盲検治療期間の終了時及び二重盲検治療の終了時に20μgの標的総日用量にあった(表9及び10)。プラセボ群について、患者277人(97.2%)及び患者276人(96.8%)が、それぞれ、24週間二重盲検治療期間の終了時及び二重盲検治療の終了時に20μgの標的総日用量にあった(表9及び10)。
Figure 2014514289
Figure 2014514289
Figure 2014514289
6.2 有効性
6.2.1 主要有効性エンドポイント
主要分析
表11は、ANCOVA解析を使用しての、主要有効性パラメータ、HbA1cのベースラインから第24週(LOCF)までの変化の結果を要約する。
先に指定した主要分析は、リキシセナチドでの治療が、プラセボ群と比較して、ベースラインから第24週までのHbA1cの統計的に有意な減少をもたらしたことを示した(プラセボ群に対するLS平均値差=−0.74%; p値<.0001)。
Figure 2014514289
図3は、主要24週間二重盲検治療期間の間の経時的なHbA1cのベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。付録の図6は、第92週までの経時的なHbA1cのベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。HbA1c減少は24週を超えて長期間にわたって比較的維持された。
表12は、治療応答を有した患者の割合を要約する(それぞれ、第24週でHbA1c ≦6.5%又は<7%)。CMH法を使用してのHbA1cレスポンダーの分析は、リキシセナチド治療群についてプラセボに対して有意な治療差を示した(p値<.0001)。第24週で、リキシセナチド治療患者の19.3%及びプラセボ治療患者の4.7%が、≦6.5%のHbA1c値を達成し;リキシセナチド群における患者の36.4%及びプラセボ群における患者の13.5%が<7%のHbA1c値を達成した。
Figure 2014514289
6.2.2 副次的有効性エンドポイント
表13、14、15及び17は、それぞれ、食後2時間血漿グルコース、FPG、体重及びHOMA−βのANCOVA解析を要約する。図4及び図5は、主要24週間二重盲検治療期間の間の経時的なFPG及び体重のベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。付録の図7、8、9及び10は、全二重盲検治療期間の間の食後2時間血漿グルコース、FPG(第92週まで)、体重(第84週まで)及びHOMA−βの経時的なベースラインからの平均値(±SE)変化を示す。
食後2時間血漿グルコース評価の結果は、プラセボ群と比較してリキシセナチド群においてベースラインから第24週までの統計的に有意な改善を示した(プラセボに対するLS平均値差=5.98mmol/L; p値<.0001)。
FPGについて、ベースラインから第24週までの統計的に有意な減少が、プラセボ群と比較してリキシセナチド群において観察された(プラセボに対するLS平均値差=0.63mmol/L; p値<.0001)。
第24週でのベースラインからのLS平均体重変化は、リキシセナチド治療患者について−1.76kg、プラセボ治療患者について−0.93kgであり(プラセボに対するLS平均値差=−0.84kg)、治療群間で統計的有意差が観察された(p値<.0001)。体重は、両方の治療において24週間主要治療期間後に減少し続けた(図9)。リキシセナチド治療患者約14.4%及びプラセボ治療患者7.2%が、ベースラインから第24週までに体重が≧5%減少した(表16)。
HOMA−βによって評価されるβ細胞機能について、プラセボ群についての−0.33と比較してリキシセナチド群について4.37の中央値増加が観察され、先に指定したパラメトリック解析によっては治療群間で有意差はなかった(プラセボに対するLS平均値差=−1.80; p値=0.7387)(表17)。リキシセナチド群(4.76)におけるベースラインから第24週までのHOMA−βの平均値変化は、プラセボ群(3.05)と比較してより高かったが、リキシセナチド群(4.83)についてのLS平均値の変化は、リキシセナチド群における外れ値に起因して、プラセボ群(6.63)と比較してより低かった。この外れ値は、パラメトリックモデルからの結論に影響を与えなかった。パラメトリックモデルについての正規性仮定に反したので、ノンパラメトリックモデルを使用する感度解析を行い、それは統計的有意差(p値=0.0011)を示した。
多重性を調整する試験戦略により、第24週で救助治療を必要とした患者のパーセンテージについての推測試験は試験的であり、何故ならば、前の試験(HOMA−β)が群間で統計的有意差を示さなかったためである。
第24週で救助治療を必要とした患者のパーセンテージは、多重性についての調整なしでプラセボと比較してリキシセナチド群について有意により低かった(リキシセナチド群において患者20人[3.5%]及びプラセボ群において患者34人[12.0%])(表18)。
リキシセナチドでの治療は、表19に示されるように、プラセボ群と比較してベースラインから第24週までのグルコースエクスカーションを実質的に減少させた(LS平均値差=−5.57mmol/L, 95% CI = −6.397〜−4.744)。
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6.3 安全性
研究全体についての治療中期間の間に観察された有害事象の概要を表20に提供する。治療により発現した有害事象(TEAE)を有した患者のパーセンテージは、プラセボ群における75.8%と比較してリキシセナチド群において81.5%であった。患者2人(リキシセナチド群における)が死に至るTEAEを有した。93件の深刻なTEAEが、研究全体についての治療中期間の間に生じ、プラセボ群(12.3%)と比較してリキシセナチド群(10.1%)において発生率が僅かにより低かった。治療中止に至るTEAEを有した患者のパーセンテージは、プラセボ群と比較してリキシセナチド群においてより高かった(プラセボ群における7.7%と比較してリキシセナチド群において12.4%)。表21、22、及び23は、それぞれ、プライマリーSOC、HLGT、HLT及びPTによる、死に至るTEAE、深刻なTEAE、及び治療中止に至るTEAEを要約する。治療中止に至る最も一般的なTEAEは、リキシセナチド群において悪心であった(患者24人[4.2%])。プラセボ群における対応の患者数(%)は1人(0.4%)であった。
付録の表33は、いずれかの治療群の患者の少なくとも1%において生じた研究全体についての治療中期間の間のTEAEの発生率を示す。悪心は、プラセボ治療患者25人(8.8%)に対して、リキシセナチド群(患者161人[28.0%])において最も頻繁に報告されたTEAEであった。リキシセナチド群において2番目に最も頻繁に報告されたTEAEは、低血糖症(プラセボについて患者55人[19.3%]に対してリキシセナチドについて患者141人[24.6%])、続いて、鼻咽頭炎(プラセボについて58人[20.4%]に対してリキシセナチドについて患者91人[15.9%])、下痢(プラセボについて27人[9.5%]に対してリキシセナチドについて患者71人[12.4%])、嘔吐(プラセボについて15人[5.3%]に対してリキシセナチドについて患者61人[10.6%])、及びめまい(プラセボについて18人[6.3%]に対してリキシセナチドについて患者60人[10.5%])であった。
Figure 2014514289
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リキシセナチド治療患者127人(22.1%)が、研究全体についての治療中期間の間、1プロトコル定義当たり389件の症候性低血糖事象を有し、一方、プラセボ治療患者51人(17.9%)が同一の期間の間に230件の症候性低血糖事象を報告した(表24)。1プロトコル定義当たりの症候性低血糖事象を有したこれらの患者のうち、リキシセナチド治療患者2人及びプラセボ治療患者1人は、補足ページを用いる症候性低血糖症についてのAE形態において低血糖症以外の研究者報告用語を有した(リキシセナチド治療患者については空腹及び不穏、プラセボ治療患者についてはめまい)。結果として、これらの患者3人は、TEAE要約表についてそれぞれのPT(低血糖症PT以外)要約に含まれた。さらに、追加の患者21人(リキシセナチドについて16人及びプラセボについて5人)が、症候性低血糖症についてのAE形態において低血糖症を報告したが、それらの事象はプロトコル指定の定義に合致しなかった:患者16人(リキシセナチドについて13人及びプラセボについて3人)が≧60mg/dLの関連グルコース値を有し、リキシセナチド治療患者2人が経口炭水化物摂取後に迅速な回復を伴わず、患者2人(各群において1人)が関連グルコース値を有さずかつ反対の測定値(counter measurement)を有さず、プラセボ治療患者1人が関連グルコース値を有さずかつ迅速な回復について情報を有さなかった。
リキシセナチド治療患者2人(0.3%)が、研究全体についての治療中期間の間にプロトコル定義による重症症候性低血糖事象を有し、一方、プラセボ治療患者1人(0.4%)が、同一の期間の間に重症症候性低血糖症を報告した(表25)。
症候性低血糖症
症候性低血糖症は、低血糖エピソードに起因すると考えられる臨床症状(例えば、発汗、動悸、空腹、不穏、不安、疲労、被刺激性、頭痛、集中力低下、傾眠、精神若しくは視覚障害、一過性感覚若しくは運動障害、錯乱、痙攣、又は昏睡)を伴う事象であって、<60mg/dL(3.3mmol/L)の血漿グルコースを伴うか、又は血漿グルコース値が利用可能でない場合は経口炭水化物投与後の迅速な回復と関連する事象と定義される。≧60mg/dL (3.3mmol/L)の関連血漿グルコースを伴う症状は、低血糖症として報告されるべきではない。
症候性低血糖症は、有害事象として報告されることになっている。追加情報は、特定の症候性低血糖症事象補足形態において集められる。
重症症候性低血糖症
重症症候性低血糖症は、以下のうちの1つ及び低血糖事象に直接起因する急性神経障害のために患者が自分自身を扱うことができないため、患者が他者の助けを必要とする、低血糖に起因すると考えられる臨床症状を有する事象と定義される:
・事象は、36mg/dL(2.0mmol/L)未満の血漿グルコースレベルに関連した。
・血漿グルコース値が利用可能でない場合、事象は、経口炭水化物、静注グルコース、又はグルカゴン投与後の迅速な回復に関連した。
重症症候性低血糖症の定義は、神経障害が自分自身の扱いを妨げるに十分に重篤であり、従って、自分自身又は他者を損傷する危険な状態に患者を置くと考えられる、全てのエピソードを含む。「助けを必要とする」は、患者が自分自身を助けることができないことを意味することに注意すること。必要ではない場合に自発的に患者を助ける親切である人は、「助けを必要とする」と見なされない。
重症症候性低血糖症は、それがSAE基準を満たす場合にのみ、SAEと見なされる。
Figure 2014514289
Figure 2014514289
患者36人(リキシセナチドについて4.9%及びプラセボについて2.8%)が注射部位反応AEを経験した(表26)。アレルギー反応判定の間のARAC診断からのPT又は研究者報告AE PTのいずれかにおいて用語「注射部位」を検索することによって、注射部位反応AEを確認した。反応のいずれも強さが深刻でも重篤でもなかった。
Figure 2014514289
合計44件の事象が、研究全体についての治療中期間の間に研究者によって疑わしいアレルギー事象と報告され、判定のためにARACへ送られた。これらのうち、患者12人(リキシセナチド治療患者11人[1.9%]及びプラセボ治療患者1人[0.4%])からの事象13件が、ARACによってアレルギー反応と判定されたが、リキシセナチド治療患者1人(番号764501007)からの1件の事象(局所反応)だけが、IPに恐らく関連すると判定された(表27)。
リキシセナチド治療患者において、患者2人がアナフィラキシーショックを有した:一方のアナフィラキシーショックはハチ刺傷に起因し、他方は手術中に生じた(抗生物質の静脈内適用後)。
Figure 2014514289
プロトコルによって、正常範囲上限(ULN)の2倍を超えるアミラーゼ及び/又はリパー
ゼの確認された増加をモニタリングし、特定の形態で文書化した:「疑わしい膵炎についての有害事象形態」。研究全体についての治療中期間の間、この形態は、プラセボ治療患者9人(3.2%)及びリキシセナチド治療患者15人(2.6%)について完了された(complete)(表28)。これらの患者15人の中で、PTは、患者2人については急性膵炎、別の患者2人については膵炎であった:
リキシセナチド群における2つの急性膵炎事象のうち、一方は深刻であり、治療中期間の間、リパーゼ値>3 ULN及びアミラーゼ値>3 ULNであり(患者番号100505015、第364日にアミラーゼ12.5 ULN及びリパーゼ67.1 ULN)、他方(患者番号840527002)は深刻ではなく、リパーゼ値>3 ULN及びアミラーゼ値>2 ULNであった。
・アルコール乱用、高脂血症、鈍的腹部外傷及び胆嚢疾患の病歴を有さない、患者番号100505015は、IPの最初の投薬の51週間後、上腹部痛及び便秘を発症した。幽門痙攣と診断され、これを二硝酸イソソルビド及びオメプラゾールで治療した。1週間後、中程度の強さの毒性急性膵炎が検出された。事象はIPに関連したと考えられたので、IPをその後永久に中止した。患者は、正常なリパーゼ及びアミラーゼ値を伴って8日後に完全に回復した。
・アルコール乱用及び胆嚢疾患の病歴を有さない患者番号840527002は、IPの最初の投薬の428日後、腹痛を発症した。事象はIPに関連すると評価され、IPを中止した。アセトアミノフェン及びオキシコドンでの鎮痛療法は、同日中に完全な鎮痛に成功した。事象は1.5ヶ月後に解決された。
リキシセナチド群における2つの膵炎事象はいずれも深刻ではなかった。一方の患者はリパーゼ値>3 ULNを有し、他方はリパーゼ値>2 ULN及びアミラーゼ値>2 ULNを有した。
・アルコール乱用及び胆嚢疾患の病歴を有さない患者番号840506006について、「胆石由来のリパーゼ増加に起因する疑わしい膵炎」が、IPの最初の投薬の15日後に報告された。小さな散在した胆石が見つかった。研究者は、IPに関連しないと事象を評価したが、2日後、IPを永久に中止した。矯正治療なしで、事象は2ヶ月後に解決された。
・アルコール乱用及び胆嚢疾患の病歴を有さない患者番号356509010について、アミラーゼ及びリパーゼの上昇が繰り返された。IPの最初の投薬の1.5年後、事象「上昇したリパーゼ及びアミラーゼ−疑わしい膵炎」が報告された。磁気共鳴胆管膵管造影によって正常な結果が明らかとなった。研究の終了までプロトコルによってIPを継続した。IPでの治療の終了後1か月で、事象は矯正治療なしで解決され、リパーゼは正常へ戻り、一方、アミラーゼは依然として僅かに上昇したままであった(148 IU/L (28−120))。
治療中期間の間に≧3 ULNのリパーゼ又はアミラーゼの少なくとも1つの値を有した患者を表29に要約する。リパーゼが上昇した(≧3ULN)合計26人の患者(リキシセナチド群における患者17人[3.0%]及びプラセボ群における9人[3.2%])が観察された。リキシセナチド群における患者3人(0.5%)において、アミラーゼが上昇し(≧3ULN)、プラセボ群には存在しなかった。
Figure 2014514289
Figure 2014514289
プロトコルによって、≧20 pg/mLであると確認されたカルシトニン値を、モニタリングし、「増加したカルシトニン≧20 pg/mL」についての特定の有害事象形態において報告した。研究全体についての治療中期間の間に、この形態は、プラセボ治療患者5人(1.8%)及びリキシセナチド治療患者8人(1.4%)について完了された(表30)。これらの患者8人のうち7人について、PTは血中カルシトニン増加であった:患者2人が≧50ng/Lのカルシトニン値を有し、4人が≧20ng/Lしかし<50ng/Lのカルシトニン値を有し、1人が<20ng/Lの値を有した(特定の形態は、この患者について不必要に完了された)。8番目の患者について、PT、甲状腺C細胞過形成を伴う事象が報告された:
・この患者は、IPの最初の投薬日に中程度に上昇したカルシトニン値(23.89ng/L / 2.8 ULN)を有したことがわかった。IPの最初の投薬の2ヶ月後にIPを永久に中止した。さらなる研究によって、ペンタガストリン(pentagatsrin)病理テストが明らかにされ、続いて、甲状腺全摘出を行った(組織学:悪性についての徴候なしで両側でのC細胞の多発性過形成)。その後、カルシトニン値は正常(<0.59ng/L)へ戻り、手術後の1年間の追跡の間、それ以上は変化しなかった。
Figure 2014514289
リキシセナチド群の患者10人(2.0%)及びプラセボ群の患者7人(2.8%)が、治療中期間の間に≧20ng/Lのカルシトニン値を少なくとも1つ有した(表31)。大部分の患者がこの研究において既に無作為化された後に、カルシトニン測定がプロトコル修正に加えられたことが、指摘されるべきである。従って、ベースラインカルシトニン値は、大部分の患者について欠けている。
Figure 2014514289
7.付録
Figure 2014514289
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Claims (18)

  1. 2型糖尿病における低血糖症の予防のための方法であって、
    (a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに
    (b)スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩
    をその必要がある対象者へ投与する工程を含む、方法。
  2. (i) desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩を皮下投与し、又は/及び(ii)スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩を経口投与する、請求項1に記載の方法。
  3. desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容される塩を、スルホニル尿素剤の投与に対するアドオン療法において投与する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 2型糖尿病がスルホニル尿素剤のみでは適切にコントロールされない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. (c)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩、
    を投与する工程をさらに含み、
    ここで、メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩を特に経口投与する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容される塩を、メトホルミン及びスルホニル尿素剤の投与に対するアドオン療法において投与する、請求項5に記載の方法。
  7. 2型糖尿病が、スルホニル尿素剤及びメトホルミンのみでは適切にコントロールされない、請求項5又は6に記載の方法。
  8. スルホニル尿素剤が、2型糖尿病の治療に適しており、グリベンクラミド、グリベンクラミドMR、グリクラジド、グリクラジドLM、グリメピリド、グリピジド、グリピジドXL、グリキドン、及びトルブタミドより特に選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 治療される対象者が肥満であり、対象者が少なくとも30のボディマス指数を特に有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 治療される対象者が成人対象者である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 治療される対象者が8%〜10%の範囲内のHbA1c値を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 低血糖症が、60mg/dL未満、50mg/dL未満、40mg/dL未満、又は36mg/dL未満の血漿グルコース濃度を伴なう、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. (i)低血糖症が、発汗、動悸、空腹、不穏、不安、疲労、被刺激性、頭痛、集中力低下、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性感覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣、及び昏睡より選択される少なくとも1つの症状を特に伴なう、症候性低血糖症である、又は/及び
    (ii)低血糖症が、36mg/dL未満の血漿グルコース濃度を特に伴なう、重症症候性低血糖症であり、ここで、重症症候性低血糖症は、特に、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性感覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣及び昏睡より選択される少なくとも1つである、急性神経障害を特に伴なう、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. (a)特に皮下投与用の、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容される塩、並びに
    (b)特に経口投与用の、スルホニル尿素剤又は/及びその薬学的に許容される塩
    を含む、薬学的組み合わせ。
  15. (c)特に経口投与用の、メトホルミン又は/及びその薬学的に許容される塩、
    をさらに含む、請求項14に記載の薬学的組み合わせ。
  16. 2型糖尿病患者の低血糖症の予防における使用のための、請求項14又は15に記載の薬学的組み合わせ。
  17. 2型糖尿病患者の血糖コントロールにおける使用のための、特に、食後血漿グルコース濃度の減少又は/及び空腹時血漿グルコース濃度の減少における使用のための、請求項14又は15に記載の薬学的組み合わせ。
  18. 2型糖尿病患者の体重減少の誘発における又は/及び2型糖尿病患者の体重増加の予防における使用のための、請求項14又は15に記載の薬学的組み合わせ。
JP2014501623A 2011-03-29 2012-03-29 2型糖尿病患者における低血糖症の予防 Active JP6410600B2 (ja)

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