同心または略同心の多角形溝パターンを有する研磨パッドが、本明細書に説明される。以下の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の研磨パッド組成物および設計等の多数の具体的詳細が、記載される。本発明の実施形態が、これらの具体的詳細を伴わずに、実践され得ることは、当業者に明白となるであろう。他の事例では、半導体基板のCMPを行うためのスラリーと研磨パッドの組み合わせに関する詳細等、公知の処理技法は、本発明の実施形態を不必要に曖昧にしないように、詳細に説明されない。さらに、図に示される種々の実施形態は、例証的表現であって、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことを理解されたい。
CMP動作において、基板を研磨するための研磨パッドは、一般的には、その中に形成される物理的溝を有する、少なくとも1つの表面を含む。溝は、CMP動作において使用されるスラリーのリザーバを提供しながら、基板を研磨するための適切な量の表面積を平衡化するように配列されてもよい。本発明の実施形態によると、一連の同心多角形形状に基づく溝パターンは、研磨パッドの研磨表面に対して説明される。実施例として、直径約20インチを有する研磨パッドは、同心十角形溝に基づく溝パターンを有する、研磨表面を有する。
本明細書に説明される溝パターンは、スラリーを使用するCMP動作において、基板を研磨するための利点を提供し得るか、または先行技術の研磨パッドよりも有利であり得る。例えば、本明細書に説明される溝パターンの利点として、(a)研磨パッドが回転し、個々の溝が、半径方向内向きおよび外向きに並進するにつれて、研磨される基板にわたるスラリーベースの研磨プロセスの改善された平均化、(b)半径方向溝を有するパッドに対する研磨パッド上への改善されたスラリーの滞留が挙げられ得る。両概念は、例えば、それぞれ、図5Bおよび2に関連して、以下により詳細に説明される。
本発明の基本的実施形態は、類似の多角形を形成する一連の溝に基づく溝パターンを含み、そのすべては、同一の中心点を有し、角度θゼロで整列させられており、その結果、その直線区画は平行であり、その角は放射状に整列させられている。入れ子状態にある三角形、正方形、五角形、六角形等はすべて、本発明の精神および範囲内であると見なされる。それを超えると、多角形が略円形になるであろう最大数の直線区画が存在してもよい。好ましい実施形態は、溝パターンを直線区画のそのような数より少ない辺の数を有する多角形に限定することを含んでもよい。このアプローチの理由の1つは、研磨利点の平均化を改善することであり得、これは、そうでなければ、各多角形の辺の数が増加するにつれて減少させられ、円形形状に接近する場合がある。別の実施形態は、研磨パッドの中心と同一の場所にない中心を有する同心多角形を有する溝パターンを含む。
より複雑な実施形態は、相互に対して小角度θを有するように方向付けられた同心多角形を有する溝パターンを含んでもよい。この小角度θは、研磨ツール上でのパッドの回転方向に対して、正または負であることができる。そのような実施形態は、研磨パッドの中心から縁まで緩やかな螺旋を形成する、直線角の視覚的印象を提供し得る(以下の図7Aの説明参照)。そのようなパターンはまた、研磨ランドが研磨パッドの周囲に付随するので、可変のランド幅を提供し得る。そのような曲がった溝パターンに起因する、研磨性能およびスラリー滞留には、さらなる利点が存在し得る。
従来の研磨パッドは、一般的には、同心円形溝パターンを有する。例えば、図1は、従来の研磨パッドの研磨表面内に配置される、同心円形溝パターンの上下平面図を図示する。
図1を参照すると、研磨パッド100は、研磨表面102および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面102は、同心円形104の溝のパターンを有する。溝のパターンはまた、図1に描写されるように、最内円形から最外円形まで連続する複数の半径方向溝106を含む。そのような溝パターンの潜在的な短所は、本発明の特定の実施形態に関連して全体を通して説明される。
半径方向溝を有する研磨パッドは、基板の研磨の間に、スラリー損失を悪化させ得る。例えば、図2は、従来の研磨パッドの研磨表面内に配置される最内多角形から最外多角形まで連続する半径方向溝を有する同心の多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
図2を参照すると、研磨パッド200は、研磨表面202および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面202は、同心多角形の溝のパターンを有する。例えば、ある実施形態では、同心多角形の溝のパターンは、図2に描写されるように、同心の十二角形204の溝のパターンである。しかしながら、溝のパターンはまた、最内多角形206から最外多角形208まで連続する複数の半径方向溝210を含む。
図2とは対照的に、以下の図3に例示されるように、本発明の実施形態は、最内多角形から最外多角形まで連続する半径方向溝の存在を伴わない同心多角形のパターンを含む。そのような半径方向溝を含まないことによって、研磨パッド上におけるスラリー滞留は、そのような半径方向溝を有するパッドと比較して改善され得る。例えば、そのような連続した半径方向溝は、排出チャネルとして作用し、研磨プロセスにおけるそのスラリーの利用前に、スラリーを研磨パッドから事実上排出することがあり得る。
本発明のある側面では、研磨パッドは、その上に同心多角形溝のパターンを有する研磨表面によって加工されてもよい。実施例として、図3は、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された最内多角形から最外多角形まで連続する半径方向溝を有しない同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
図3を参照すると、研磨パッド300は、研磨表面302および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面302は、同心多角形の溝のパターンを有する。例えば、ある実施形態では、同心多角形の溝のパターンは、図3に描写されるように、同心の十二角形304の溝のパターンである。本発明のある実施形態によると、同心多角形の各々は、同一数の縁を有する。例えば、一実施形態では、同心多角形の各々は、12個の縁を有する。図2の研磨パッドとは対照的に、溝のパターンは、最内多角形306から最外多角形308まで連続する半径方向溝を有していない。前述のように、ある実施形態では、最内多角形306から最外多角形308まで連続する半径方向溝の不在は、研磨パッド300の研磨表面上におけるスラリーの滞留を補助する。より具体的には、一実施形態では、溝のパターンは、図3に描写されるように、いかなる半径方向溝も有していない。
研磨パッド300の外側縁は、完全な多角形を収容することが不可能であり得ることを理解されたい。しかしながら、研磨パッド300の最外範囲に溝を含む必要性があり得る。例えば、ある実施形態では、1つ以上の断続的な多角形320が、図3に描写されるように、研磨パッド300の縁の近傍またはそこに含まれる。
本発明の別の側面では、研磨パッドは、その上に、同心多角形溝のパターンと、同心の最内多角形から最外多角形まで連続しない1つ以上の半径方向溝とを有する研磨表面によって加工されてもよい。そのような半径方向溝の含有は、研磨パッドの特徴を示すためのマーキングとして含まれてもよく、または非常に局在化されたスラリー輸送のために含まれてもよい。また、そのような半径方向溝は、パッド加工プロセスのアーチファクトとして存在し得る。
比較のために、図4Aは、従来の研磨パッド400Aの研磨表面410内に配置された最内多角形406から最外多角形408まで連続する半径方向溝404を有する同心多角形溝パターン402の上下平面図を図示する。そのようなパッドは、図2に関連して詳細に説明された。また、対照的に、図4Bは、本発明のある実施形態による、研磨パッド400Bの研磨表面414内に配置された半径方向溝を有しない同心多角形溝パターン412の上下平面図を図示する。そのようなパッドは、図3に関連して詳細に説明された。
代わりに、図4Cは、本発明のある実施形態による、研磨パッド400Cの研磨表面428内に配置された連続多角形の間に1つ以上の半径方向溝422、424、426を有する同心多角形溝パターン420の上下平面図を図示する。したがって、ある実施形態では、溝のパターンは、同心多角形の2つの連続多角形の間に半径方向溝をさらに含む。一実施形態では、半径方向溝422等の半径方向溝は、2つのみの直接連続した多角形の間に延在する。別の実施形態では、半径方向溝422等の半径方向溝は、2つの直接連続した多角形を越えて延在する。別の実施形態では、半径方向溝422および424とは対照的に、半径方向溝426等の半径方向溝は、角とは対照的に、多角形の辺に位置している。
同心多角形のパターン溝を含めることによって、同心円形と比較して、研磨プロセスの改善された平均化が、研磨パッドが回転し、個々の溝が半径方向内向きおよび外向きに並進するにつれて、研磨される基板にわたって達成され得る。実施例として、図5Aは、従来の研磨パッドの研磨表面内に配置された同心円形溝パターンの円形溝の軌道の上下平面図を図示する。図5Bは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された同心多角形溝パターンの多角形溝の軌道の上下平面図を図示する。
図5Aを参照すると、軌道502Aは、研磨パッド500Aが、従来の研磨パッドの研磨表面内に配置された同心円形溝パターンの円形溝506に沿って回転するにつれて、研磨される基板504Aを横断する。軌道502Aは、円形溝506上に固定されたままであって、円形溝506から研磨プロセスを受ける基板504Aの表面の量を制限する。対照的に、軌道502Bは、研磨パッド500Bが、研磨パッドの研磨表面内に配置された同心多角形溝パターンの多角形溝508に沿って回転するにつれて、研磨される基板504Bを横断する。軌道502Bは、多角形溝508の半径方向内向きおよび外向きに並進し、多角形溝506から研磨プロセスを受ける基板504Bの表面の量を増加させる。
本発明の別の側面では、多角形の同心パターンにおける各多角形の面の数は、特定の用途ならびに研磨パッドのサイズに応じて、変動されてもよい。実施例として、図6Aは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面600A内に配置された同心の十二角形溝パターン602Aの上下平面図を図示する。図6Bは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面600B内に配置された同心の八角形溝パターン602Bの上下平面図を図示する。
ある実施形態では、各多角形の縁の数は、研磨パッドの直径または研磨パッドによって研磨されるべき基板の直径によって決定される。例えば、一実施形態では、研磨パッドの直径は、約30インチであり、基板の直径は、約12インチであり、同心の多角形は、同心十六角形である。別の実施形態では、研磨パッドの直径は、約20インチであり、基板の直径は、約8インチであり、同心多角形は、同心の十角形である。ある実施形態では、最外多角形の各縁の長さは、研磨されるべき基板の直径の長さの約50−60%の範囲内である。別の実施形態では、本明細書で想定される研磨パッドは、約450ミリメートルの直径を有する基板を研磨するために使用される。
複数の同心多角形は、相互からオフセットされていない場合、多角形の縁が整列させられた場所において、大量のスラリーを偶発的に除去することによって、軒樋効果を誘発し得る。代わりに、本発明の別の側面では、連続多角形は、相互に対して回転されてもよい。例えば、図7Aは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された、回転された連続多角形を有する同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。図7Bは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された、交互に回転された連続多角形を有する同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
前述の概念を図示するための比較として、再び、図3を参照すると、ある実施形態では、同心多角形の各多角形は、その連続した多角形に対する回転の角度を有していない。しかしながら、図7Aを参照すると、研磨パッド700Aは、回転させられた連続多角形702Aを有する同心多角形溝パターンを有する。すなわち、ある実施形態では、同心多角形の多角形702Aのうちの1つ以上は、その連続した多角形に対する回転の角度を有する。一実施形態では、1つ以上の多角形は、図7Aに描写されるように、連続した多角形に対して、時計回りの回転を有する。代替実施形態では、1つ以上の多角形は、連続した多角形に対して、反時計回りの回転を有する。図7Bを参照すると、別の側面では、回転は、多角形704が直接連続した多角形706に対して回転させられているが、その次の連続した多角形708に対しては回転の角度を有していないように互い違いにされる。ある実施形態では、回転の角度は、溝のパターンにおける同心多角形の総数によって決定される。一実施形態では、回転の角度は、最内多角形が、選択された多角形形状の面の1周ずつ、最外多角形に対して漸進的に歪曲されるように選択される。例えば、まさに特定の実施形態では、30インチ研磨パッドは、100個の同心の十角形を含む。各連続した十角形は、その先行する十角形に対して、0.36度だけ同一の方向に回転させられている。
別の側面では、溝パターンの同心多角形の中心は、研磨パッドの中心にある必要はない。例えば、図8は、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置されたオフセット中心を有する同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
前述の概念を図示するための比較として、再び、図3を参照すると、ある実施形態では、同心多角形の中心は、研磨パッドの中心に位置する。しかしながら、図8を参照すると、同心多角形溝パターン802は、研磨パッド800の研磨表面内に配置されている。同心多角形の中心804は、研磨パッド800の中心806からオフセットされる。そのような配列は、いくつかの特定の基板設計または研磨プロセスに対して実践されてもよい。
研磨パッド800の外側縁は、完全多角形を収容することが不可能であり得ることを理解されたい。しかしながら、研磨パッド800の最外範囲に溝を含む必要性があり得る。例えば、ある実施形態では、1つ以上の部分的多角形820および/または1つ以上の中断された多角形822が、図8に描写されるように、研磨パッド800の縁の近傍またはそこに含まれる。
別の側面では、同心多角形パターンは、非多角形溝によって中断されてもよい。例えば、図9Aは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された中断非多角形溝を有する同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
図9Aを参照すると、研磨パッド900Aは、同心多角形902の溝のパターンを有する。1つ以上の非多角形溝906が、同心多角形902のパターンを中断する。例えば、同心多角形902および904は、非多角形溝906によって分離される。ある実施形態では、各非多角形溝906の中心は、図9Aに描写されるように、同心多角形902の中心に位置する。ある実施形態では、非多角形溝は、同様に、図9Aに描写されるように円形である。
別の側面では、同心多角形パターンは、すべて同一数の縁を有する多角形を含む必要はない。例えば、図9Bは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された多角形のうちの1つが、多角形の別の1つと異なる数の縁を有する同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
図9Bを参照すると、研磨パッド900Bは、同心多角形910の溝のパターンを有する。同心多角形のうちの1つは、同心多角形の別の1つと異なる数の縁を有する。例えば、多角形910は、12個の縁を有し、多角形912は、10個の縁を有し、多角形914は、8個の縁を有し、多角形916は、6個の縁を有する。ある実施形態では、最外多角形は、図9Bに描写されるように、最内多角形よりも多くの縁を有する。この配列は、研磨パッドの中心への接近時に、同一数の縁が、各多角形に対して使用された場合に達成可能であろうものよりも長い縁長の保定を可能にし得る。研磨パッドの中心への接近時に、より長い縁長を保定することによって、研磨される基板が、研磨パッドの周囲で場所を変化させるにつれて、より均等な研磨プロセスが達成され得る。
ある実施形態では、研磨パッド300、400B、400C、500B、600A、600B、700A、700B、800、900A、または900B等の本明細書に説明される研磨パッドは、基板を研磨するために好適である。その上に配置される素子または他の層を有するシリコン基板等の基板は、半導体製造産業において使用されるものであってもよい。しかしながら、基板は、限定されないが、MEMS素子、レチクル、または太陽モジュールのための基板等であってもよい。したがって、「基板を研磨するための研磨パッド」という言及は、本明細書で使用されるように、これらおよび関連する可能性を包含するものと意図される。
研磨パッド300、400B、400C、500B、600A、600B、700A、700B、800、900A、または900B等の本明細書に説明される研磨パッドは、熱硬化性ポリウレタン材料の均質研磨体から成ってもよい。ある実施形態では、均質研磨体は、熱硬化性閉鎖セルポリウレタン材料から成る。ある実施形態では、用語「均質」は、熱硬化性閉鎖セルポリウレタン材料の組成物が、研磨体の組成物全体を通して一貫していることを示すために使用される。例えば、ある実施形態では、用語「均質」は、例えば、異なる材料の複数の層の含浸フェルトまたは組成物(複合材)から成る、研磨パッドを除外する。ある実施形態では、用語「熱硬化性」は、不可逆的に硬化する、例えば、硬化によって、材料の前駆体を不溶融性かつ不溶性のポリマー網目構造に不可逆的に変化させる、ポリマー材料を示すために使用される。例えば、ある実施形態では、用語「熱硬化性」は、例えば、「熱可塑性」材料または「熱可塑性物質」、すなわち、加熱されると、液体に変化し、十分に冷却されると、非常にガラス状の状態に戻る、ポリマーから成る材料から成る研磨パッドを除外する。熱硬化性材料から作製される研磨パッドは、一般的には、化学反応においてポリマーを形成するように反応する、低分子量前駆体から加工される一方、熱可塑性材料から作製される研磨パッドは、一般的には、研磨パッドが物理的プロセスにおいて形成されるように、既存のポリマーを加熱し、位相変化を生じさせることによって加工されることに留意されたい。ポリウレタン熱硬化性ポリマーは、その安定した熱および機械的特性、化学環境への抵抗、および摩滅抵抗に対する傾向に基づいて、本明細書に説明される研磨パッドを加工するために選択されてもよい。
ある実施形態では、研磨パッド300、400B、400C、500B、600A、600B、700A、700B、800、900A、または900B等の本明細書に説明される研磨パッドは、成形された均質研磨体を含む。用語「成形された」は、図11A−11Fに関連して以下により詳細に説明されるように、均質な研磨体が、形成金型内で形成されることを示すために使用される。ある実施形態では、均質研磨体は、調整および/または研磨時に、約1−5ミクロンの二乗平均平方根の範囲内の研磨表面粗度を有する。一実施形態では、均質研磨体は、調整および/または研磨時に、約2.35ミクロンの二乗平均平方根の研磨表面粗度を有する。ある実施形態では、均質研磨体は、25℃において約30−120メガパスカル(MPa)の範囲内の貯蔵弾性率を有する。別の実施形態では、均質研磨体は、25℃において約30メガパスカル(MPa)未満の貯蔵弾性率を有する。
ある実施形態では、研磨パッド300、400B、400C、500B、600A、600B、700A、700B、800、900A、または900B等の本明細書において説明された研磨パッドは、その中に複数の閉鎖セル細孔を有する、研磨体を含む。一実施形態では、複数の閉鎖セル細孔は、複数のポロゲンである。例えば、用語「ポロゲン」は、「中空」中心を有するマイクロまたはナノスケールの球状または略球状粒子を示すために使用され得る。中空中心は、中実材料で充填されず、むしろ、気体または液体コアを含んでもよい。一実施形態では、複数の閉鎖セル細孔は、研磨パッドの均質研磨体全体に分散している(例えば、その中の付加的構成要素として)、事前に拡張され、気体で充填されたEXPANCELTMから構成される。特定の実施形態では、EXPANCELTMは、ペンタンで充填される。ある実施形態では、複数の閉鎖セル細孔の各々は、約10−100ミクロンの範囲内の直径を有する。ある実施形態では、複数の閉鎖セル細孔は、相互に離散している細孔を含む。これは、一般的なスポンジ内の細孔の場合のように、トンネルを介して相互に接続され得る開放セルとは対照的である。一実施形態では、閉鎖セル細孔の各々は、前述のように、ポロゲンのシェル等の物理的シェルを含む。しかしながら、別の実施形態では、閉鎖セル細孔の各々は、物理的シェルを含まない。ある実施形態では、複数の閉鎖セル細孔は、均質研磨体の熱硬化性ポリウレタン材料を介して本質的に均等に分散される。
ある実施形態では、均質研磨体は、不透明である。一実施形態では、用語「不透明」は、約10%以下の可視光を通過させる材料を示すために使用される。一実施形態では、均質研磨体は、大部分において、または、全体的に均質研磨体の均質熱硬化性閉鎖セルポリウレタン材料を通した不透明化潤滑剤の含有(例えば、その中の付加的構成要素として)のために不透明である。特定の実施形態では、不透明化潤滑剤は、限定されないが、窒化ホウ素、フッ化セリウム、黒鉛、フッ化黒鉛、硫化モリブデン、硫化ニオブ、タルク、硫化タンタル、二硫化タングステン、またはテフロン(登録商標)等の材料である。
均質研磨体の寸法設定は、用途に従って、変動させられてもよい。それでもなお、あるパラメータを使用して、従来の処理機器またはさらに従来の化学機械的処理動作と互換性があるそのような均質研磨体を含む研磨パッドを作製してもよい。例えば、本発明のある実施形態によると、均質研磨体は、約0.075インチ〜0.130インチの範囲、例えば、約1.9〜3.3ミリメートルの範囲内の厚さを有する。一実施形態では、均質研磨体は、約20インチ〜30.3インチの範囲、例えば、約50〜77センチメートルの範囲、可能性として、約10インチ〜42インチの範囲、例えば、約25〜107センチメートルの範囲の直径を有する。一実施形態では、均質研磨体は、約6%〜36%の総空隙容量の範囲、可能性として、約15%〜35%の総空隙容量の範囲の細孔密度を有する。一実施形態では、均質研磨は、複数の細孔の含有のため、前述のような閉鎖セルタイプの多孔率を有する。一実施形態では、均質研磨体は、約2.5%の圧縮率を有する。一実施形態では、均質研磨体は、立方センチメートルあたり約0.70〜1.05グラムの範囲内の密度を有する。
本発明の別の実施形態では、その上に同心多角形溝のパターンを有する研磨表面を有する研磨パッドは、研磨パッド内に配置された局所面積透過性(LAT)領域をさらに含む。例えば、図10は、本発明のある実施形態による、研磨パッド1000の研磨表面1002内に配置された局所領域透過性(LAT)領域および/または指示領域によって中断された同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。具体的には、LAT領域1004は、研磨パッド1000の研磨体内に配置される。図10に描写されるように、LAT領域1004は、同心多角形1010の溝のパターンを中断する。ある実施形態では、LAT領域1004は、研磨パッド1000の均質研磨体内に配置され、それと共有結合される。好適なLAT領域の実施例は、NexPlanar Corporationに譲渡された、2010年9月30日出願の米国特許出願第12/895,465号に説明されている。
別の実施形態では、その上に同心多角形溝のパターンを有する研磨表面を有する研磨パッドは、例えば、渦電流検出システムと併用するための検出領域をさらに含む。例えば、再び、図10を参照すると、研磨パッド1000の研磨表面1002は、研磨パッド1000の裏側表面に配置された検出領域の場所を示す指示領域1006を含む。一実施形態では、指示領域1006は、図10に描写されるように、第2の溝のパターン1008によって同心多角形1010の溝のパターンを中断する。好適な渦電流検出領域の実施例は、NexPlanar Corporationに譲渡された、2010年9月30日出願の米国特許出願第12/895,465号において説明される。
本発明の別の側面では、同心多角形溝パターンを有する研磨パッドは、成形プロセスにおいて加工されてもよい。例えば、図11A−11Fは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの加工において使用される動作の断面図を図示する。
図11Aを参照すると、形成金型1100が提供される。図11Bを参照すると、プレポリマー1102および硬化剤1104が混合され、図11Cに描写されるように形成金型1100内に混合物1106を形成する。ある実施形態では、プレポリマー1102および硬化剤1104の混合は、それぞれ、イソシアン酸塩および芳香族ジアミン化合物の混合を含む。一実施形態では、混合ステップはさらに、不透明化潤滑剤をプレポリマー1102および硬化剤1104に添加し、最終的には、不透明の成形された均質研磨体を提供するステップを含む。特定の実施形態では、不透明化潤滑剤は、限定されないが、窒化ホウ素、フッ化セリウム、黒鉛、フッ化黒鉛、硫化モリブデン、硫化ニオブ、タルク、硫化タンタル、二硫化タングステン、またはテフロン(登録商標)等の材料である。
ある実施形態では、研磨パッド前駆体混合物1106を使用して、最終的には、熱硬化性閉鎖セルポリウレタン材料から成る、成形された均質研磨体を形成する。一実施形態では、研磨パッド前駆体混合物1106を使用して、最終的には、硬質パッドを形成し、単一タイプの硬化剤のみが使用される。別の実施形態では、研磨パッド前駆体混合物1106を使用して、最終的には、軟質パッドを形成し、一次および二次硬化剤の組み合わせが使用される。例えば、特定の実施形態では、プレポリマーは、ポリウレタン前駆体を含み、一次硬化剤は、芳香族ジアミン化合物を含み、二次硬化剤は、エーテル結合を有する化合物を含む。特定の実施形態では、ポリウレタン前駆体は、イソシアン酸塩であって、一次硬化剤は、芳香族ジアミンであって、二次硬化剤は、限定されないが、ポリテトラメチレングリコール、アミノ官能化グリコール、またはアミノ官能化ポリオキシプロピレン等の硬化剤である。ある実施形態では、プレポリマー、一次硬化剤、および二次硬化剤は、100重量部のプレポリマー、85重量部の一次硬化剤、および15重量部の二次硬化剤の近似モル比を有する。比率の変動は、研磨パッドに可変硬度値を提供するために使用されてもよく、またはプレポリマーならびに第1および第2の硬化剤の特定の性質に基づいてもよいことを理解されたい。
図11Dを参照すると、形成金型1100の蓋1108が、混合物1106中に降下させられる。蓋1108の上下平面図は、上に示される一方、a−a’軸に沿った断面は、図11Dの下に示されている。ある実施形態では、蓋1108は、その上に配置された同心多角形を含む突出のパターン1110を有する。突出のパターン1110は、最内多角形から最外多角形まで連続する半径方向の突出を有していない。突出のパターン1110は、溝のパターンを形成金型1100内に形成された研磨パッドの研磨表面にスタンプするために使用される。特定の実施形態では、突出のパターン1110は、半径方向の突出を有していない。
形成金型1100の蓋1108の降下を説明する本明細書に説明される実施形態は、蓋1108と形成金型1100の基部との合体の達成のみを必要とすることを理解されたい。すなわち、いくつかの実施形態では、形成金型1100の基部は、形成金型の蓋1108に向かって上昇させられる一方、他の実施形態では、形成金型1100の蓋1108は、形成金型1100の基部に向かって降下させられると同時に、基部が蓋1108に向かって上昇させられる。
図11Eを参照すると、混合物1106が硬化させられ、形成金型1100内に成形された均質研磨体1112を提供する。混合物1106は、圧力の下(例えば、蓋1108を適所に有する)、加熱され、成形された均質研磨体1112を提供する。ある実施形態では、形成金型1100内における加熱は、混合物1106を形成金型1100内に封入する蓋1108の存在の下、約200〜260°Fの範囲内の温度および平方インチあたり約2〜12ポンドの範囲内の圧力で、少なくとも部分的に硬化させるステップを含む。
図11Fを参照すると、研磨パッド(または、研磨パッド前駆体、さらなる硬化が要求される場合)が、蓋1108から分離され、形成金型1100から除去され、離散した成形された均質研磨体1112を提供する。成形された均質研磨体1112の上下図面は、図11Fの下に示される一方、b−b’軸に沿った断面は、上に示される。加熱を介したさらなる硬化が望ましくてもよく、研磨パッドを炉内に留置し、加熱することによって行われてもよいことに留意されたい。したがって、一実施形態では、混合物1106を硬化させるステップは、最初に、部分的に形成金型1100内で硬化させ、次いで、炉内でさらに硬化させるステップを含む。いずれの場合も、研磨パッドが、最終的に提供され、研磨パッドの成形された均質研磨体1112は、研磨表面1114および裏側表面1116を有する。ある実施形態では、成形された均質研磨体1112は、熱硬化性ポリウレタン材料と、熱硬化性ポリウレタン材料内に配置される複数の閉鎖セル細孔とから構成される。成形された均質研磨体1112は、その中に配置される蓋1108の突出のパターン1110に対応する溝のパターン1120を有する研磨表面1114を含む。溝のパターン1120は、例えば、図3、4B、4C、5B、6A、6B、7A、7B、8、9A、および9Bに関連して前述のような溝のパターンであってもよい。
ある実施形態では、再び、図11Bを参照すると、混合ステップはさらに、複数のポロゲン1122をプレポリマー1102および硬化剤1104に添加し、閉鎖セル細孔を最終的に形成される研磨パッド内に提供するステップを含む。したがって、一実施形態では、各閉鎖セル細孔は、物理的シェルを有する。別の実施形態では、再び、図11Bを参照すると、混合ステップはさらに、気体1124をプレポリマー1102および硬化剤1104の中、またはそこから形成される生成物の中に注入し、閉鎖セル細孔を最終的に形成される研磨パッド内に提供するステップを含む。したがって、一実施形態では、各閉鎖セル細孔は、物理的シェルを有していない。組み合わせ実施形態では、混合ステップはさらに、複数のポロゲン1122をプレポリマー1102および硬化剤1104に添加し、それぞれ物理的シェルを有する閉鎖セル細孔の第1の部分を提供し、さらに、気体1124をプレポリマー1102および硬化剤1104の中、またはそこから形成される生成物の中に注入し、それぞれ物理的シェルを有していない閉鎖セル細孔の第2の部分を提供するステップを含む。さらに別の実施形態では、プレポリマー1102は、イソシアン酸塩であって、混合ステップはさらに、水(H2O)をプレポリマー1102および硬化剤1104に添加し、それぞれ、物理的シェルを有していない閉鎖セル細孔を提供するステップを含む。
したがって、本発明の実施形態において想定される溝パターンは、原位置で形成されてもよい。例えば、前述のように、圧縮成形プロセスを使用して、同心多角形のパターンを有する溝付き研磨表面を有する研磨パッドを形成してもよい。成形プロセスを使用することによって、パッド内で高度に均一な溝寸法が達成され得る。さらに、非常に再現性が高い溝寸法とともに、非常に平滑かつクリーンな溝表面が生成され得る。他の利点として、欠陥および微小スクラッチの減少や、より広い有効溝深さが挙げられ得る。
本明細書に説明される同心多角形溝パターンの個々の溝は、各溝上の任意の所与の点において、深さが約4〜約100ミルであってもよい。いくつかの実施形態では、溝は、各溝上の任意の所与の点において、深さが約10〜約50ミルである。溝は、均一深さ、可変深さ、または任意のそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、溝はすべて均一な深さである。例えば、同心多角形パターンの溝はすべて、同一の深さを有してもよい。いくつかの実施形態では、同心多角形パターンの溝の一部は、ある均一な深さを有してもよい一方、同一のパターンの他の溝は、異なる均一な深さを有してもよい。例えば、溝深さは、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って増加してもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、溝深さは、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って減少する。いくつかの実施形態では、均一深さの溝が、可変深さの溝と交互する。
本明細書に説明される同心多角形溝パターンの個々の溝は、各溝上の任意の所与の点において、幅が約2〜約100ミルであってもよい。いくつかの実施形態では、溝は、各溝上の任意の所与の点において、幅は約15〜約50ミルである。溝は、均一な幅、可変の幅、または任意のそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、同心多角形パターンの溝はすべて、均一な幅である。しかしながら、いくつかの実施形態では、同心多角形パターンの溝の一部は、ある均一な幅を有する一方、同一のパターンの他の溝は、異なる均一な幅を有する。いくつかの実施形態では、溝幅は、研磨パッドの中心の距離の増加に伴って増加する。いくつかの実施形態では、溝幅は、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って減少する。いくつかの実施形態では、均一な幅の溝が、可変の幅の溝と交互する。
前述の深さおよび幅の寸法に従って、本明細書に説明される同心多角形溝パターンの個々の溝は、均一な容積、可変の容積、または任意のそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、溝はすべて、均一な容積である。しかしながら、いくつかの実施形態では、溝容積は、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って増加する。いくつかの他の実施形態では、溝容積は、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って減少する。いくつかの実施形態では、均一な容積の溝が、可変の容積の溝と交互する。
本明細書に説明される同心多角形溝パターンの溝は、約30〜約1000ミルのピッチを有してもよい。いくつかの実施形態では、溝は、約125ミルのピッチを有する。円形研磨パッドの場合、溝ピッチは、円形研磨パッドの半径に沿って測定される。CMPベルトでは、溝ピッチは、CMPベルトの中心からCMPベルトの縁まで測定される。溝は、均一なピッチ、可変のピッチ、または任意のそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、溝はすべて、均一なピッチである。しかしながら、いくつかの実施形態では、溝ピッチは、研磨パッドの中心から距離の増加に伴って増加する。いくつかの他の実施形態では、溝ピッチは、研磨パッドの中心から距離の増加に伴って減少する。いくつかの実施形態では、ある区域内の溝のピッチは、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って変動する一方、隣接する区域内の溝のピッチは、均一なままである。いくつかの実施形態では、ある区域内の溝のピッチは、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って増加する一方、隣接する区域内の溝のピッチは、異なる比率で増加する。いくつかの実施形態では、ある区域内の溝のピッチは、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って増加する一方、隣接する区域内の溝のピッチは、研磨パッドの中心からの距離の増加に伴って減少する。いくつかの実施形態では、均一なピッチの溝が、可変のピッチの溝と交互する。いくつかの実施形態では、均一なピッチの溝の区域が、可変のピッチの溝の区域と交互する。
本発明の実施形態はまた、精密に同心ではない多角形群を含んでもよいことを理解されたい。そのような実施形態では、徐々に大きくなる多角形が提供されるが、各個々の多角形の中心は、必ずしも、先行するまたは連続した多角形の中心と整列する必要はない。それでもなお、そのような同心近傍または略同心の多角形は、本発明の精神および範囲内であると見なされる。
また、本発明の実施形態は、個々の多角形に対して、縁長がすべて同一ではないか、縁間の角度がすべて同一ではないかのいずれかであるか、または両方である多角形を含んでもよいことを理解されたい。実施例として、図12は、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置される変形多角形を有する同心多角形溝パターンの上下平面図を図示する。
図12を参照すると、研磨パッド1200は、研磨表面1202および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面1202は、同心変形多角形の溝のパターンを有する。例えば、ある実施形態では、同心多角形の溝のパターンは、図12に描写されるように、同心変形十二角形1204の溝のパターンである。多角形が変形されるので、研磨パッド1200の外側縁は、完全多角形を収容可能ではない場合があることを理解されたい。しかしながら、研磨パッド1200の最外範囲に溝を含む必要性があり得る。例えば、ある実施形態では、1つ以上の部分的多角形1220が、図12に描写されるように、研磨パッド1200の縁の近傍またはそこに含まれる。
また、本発明の実施形態は、同心多角形の全体的印象または外観を提供する、「開放」または不完全多角形の連続性、例えば、螺旋効果を有する溝パターンを含んでもよいことを理解されたい。例えば、図13は、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置された同心多角形の一般的な外観を有する不完全多角形の間に連続性を有する溝パターンの上下平面図を図示する。
図13を参照すると、研磨パッド1300は、研磨表面1302および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面1302は、不完全多角形1304の間に連続性を有する溝のパターンを有する。その間に連続性1304を有する不完全多角形の全体的配列は、同心多角形の一般的な外観を与える。配列はまた、不完全多角形の螺旋配列または連続するが不完全である多角形の入れ子配列として説明されてもよい。
研磨表面1302は、ある実施形態では、その間に連続性1304を有する不完全多角形のみを含んでもよい。例えば、連続パターンは、研磨表面1302の中心またはその近傍から開始してもよく、研磨表面1302の外側領域またはその近傍で終了してもよい。しかしながら、別の実施形態では、研磨表面1302の一部のみ、その間に連続性1304を有する不完全多角形を有する溝パターンを含む。例えば、再び図13を参照すると、連続パターン1304は、研磨表面1302の中心から離れるように、例えば、場所1306から開始し、研磨表面1302の外側領域から離れるように、例えば、場所1308で終了する。
ある実施形態では、その間に連続性1304を有する入れ子状態の不完全多角形のパターンを含む溝のパターンは、図13に描写されるように、同心の十二角形の一般的な外観を与える。パターンは、正式には、多角形が完全ではないので、同心多角形のパターンではない。そのような配列では、半径方向溝は、不完全多角形の半径に沿って配置されてもよく、またはそうでなくてもよい。ある実施形態では、多角形1310等の完全多角形もまた、パターン内に、例えば、図13に描写されるように、その間に連続性1304を有する不完全多角形の内側に、またはその間に連続性1304を有する不完全多角形の外側に、または両方に含まれてもよい。ある実施形態では、その間に連続性を有する、入れ子状態の不完全多角形の2つ以上のパターン、例えば、その間に連続性を有する入れ子状態の不完全多角形の第2のより大きいパターンによって囲繞される、その間に連続性を有する入れ子状態の不完全多角形の第1のより小さいパターンが含まれる。別の実施形態では、各連続不完全多角形は、段階的とは対照的に、徐々に接近させられる(段階的な連続は、図13に描写される)。そのような実施形態では、パターンの軌道は、真の螺旋の軌道を辿り、パターンの半径は、パターンが最内開始点から最外終了点まで転換するにつれて、不完全多角形の各変曲点において増加する。
したがって、再び、図13を参照すると、ある実施形態では、研磨パッドは、研磨表面および裏側表面を有する研磨体を含む。研磨表面は、その間に連続性を有する入れ子状態の不完全多角形を含む溝のパターンを有する。一実施形態では、溝のパターンは、半径方向溝を有していない。一実施形態では、溝のパターンは、研磨表面の半径に沿って半径方向溝を有する。
また、本発明の実施形態は、同心多角形の全体的印象または外観を提供する、離散線区画群を有する溝パターンを含んでもよいことを理解されたい。例えば、図14Aは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置される、変曲点を伴わない、同心多角形の一般的な外観を有する、線区画溝パターンの上下平面図を図示する。
図14Aを参照すると、研磨パッド1400Aは、研磨表面1402および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面1402は、離散線区画1404の溝のパターンを有する。離散線区画1404の全体的配列は、同心多角形の一般的な外観を与える。例えば、ある実施形態では、離散線区画1404の溝のパターンは、図14Aに描写されるように、同心の十二角形の一般的な外観を与える。パターンは、変曲点(例えば、場所1406)が除去されているので、正式には、同心多角形のパターンではない。そのような配列では、半径方向溝は、変曲点が、そうでなければ、位置するであろう半径に沿って配置されてもよく、またはそうでなくてもよい。一実施形態では、このパターンを図2に関連して描写および説明されたパターンと区別すると、半径方向溝は、離散線区画に接触しない。ある実施形態では、多角形1408等の完全多角形もまた、パターン内に含まれてもよい。
別の実施例では、図14Bは、本発明のある実施形態による、研磨パッドの研磨表面内に配置される1つおきに縁を有しない同心多角形の一般的な外観を有する線区画溝パターンの上下平面図を図示する。
図14Bを参照すると、研磨パッド1400Bは、研磨表面1452および裏側表面(図示せず)を有する研磨体を含む。研磨表面1452は、離散線区画1454の溝のパターンを有する。離散線区画1454の全体的配列は、同心多角形の一般的な外観を与える。例えば、ある実施形態では、離散線区画1454の溝のパターンは、図14Bに描写されるように、同心の十二角形の一般的な外観を与える。パターンは、1つおきに縁(例えば、場所1456)が各多角形から除去されているので、正式には、同心多角形のパターンではない。そのような配列では、半径方向溝は、削除された縁が、そうでなければ、位置するであろう半径に沿って配置されてもよく、またはそうでなくてもよい。一実施形態では、半径方向溝は、離散線区画に接触しない。別の実施形態では、1つおきの縁の断片または一部のみが、変曲点間において除去され、複数の離散線区画の対を残し、各対は、変曲点によって継合される。
したがって、再び、図14Aおよび14Bを参照すると、ある実施形態では、研磨パッドは、研磨表面および裏側表面を有する研磨体を含む。研磨表面は、研磨表面の半径に直交する複数の離散直線状区画を含み、同心または略同心の多角形配列の完全ではないが、一部を形成する溝のパターンを有する。一実施形態では、同心または略同心の多角形配列の一部は、多角形のうちの1つ以上から1つ以上の変曲点を削除する。一実施形態では、同心または略同心の多角形配列の一部は、多角形のうちの1つ以上から1つ以上の縁を削除する。一実施形態では、溝のパターンは、半径方向溝を有していない。一実施形態では、溝のパターンは、研磨表面の半径に沿っているが、複数の離散直線状区画と接触しない半径方向溝を有する。
本発明の実施形態はまた、研磨表面の半径に精密に直交しない離散直線状区画を含んでもよいことを理解されたい。そのような実施形態では、離散直線状区画は、同心または略同心の多角形配列の完全ではないが、一部を形成するが、対応する半径との相対的関係は、精密に90度ではなく、むしろ、おそらく90度から、1度の何分の1から数度までだけずれている。それでもなお、そのような直交近傍または略直交する離散直線状区画は、本発明の精神および範囲内であると見なされる。
本明細書に説明される研磨パッドは、種々の化学機械的研磨装置と併用するために好適であり得る。実施例として、図15は、本発明のある実施形態による、同心多角形溝パターンを有する研磨パッドと互換性がある研磨装置の等角側面図を図示する。
図15を参照すると、研磨装置1500は、取り付け盤1504を含む。取り付け盤1504の上部表面1502は、同心または略同心の多角形溝パターンを有する研磨パッドを支持するために使用されてもよい。取り付け盤1504は、スピンドル回転1506およびスライダ揺動1508を提供するように構成されてもよい。試料担体1510は、例えば、研磨パッドによる半導体ウエハの研磨の間、半導体ウエハ1511を適所に保持するために使用される。試料担体1510はさらに、懸架機構1512によって支持される。スラリー送給器1514は、半導体ウエハの研磨に先立って、およびその間に、研磨パッドの表面にスラリーを提供するために含まれる。調整ユニット1590もまた、含まれてもよく、一実施形態では、研磨パッドの調整のためのダイヤモンド先端を含む。
以上のように、同心または略同心の多角形溝パターンを有する研磨パッドが、開示された。本発明のある実施形態によると、基板を研磨するための研磨パッドは、研磨体を含む。研磨体は、研磨表面および裏側表面を有し、研磨表面は、同心または略同心の多角形を含む溝のパターンを有する。溝のパターンは、最内多角形から最外多角形まで連続する半径方向溝を有していない。一実施形態では、多角形はそれぞれ、同一数の縁を有し、縁の数は、研磨パッドの直径または基板の直径によって決定される。一実施形態では、溝のパターンは、半径方向溝を有していない。