JP2014505757A - タイヤのトレッド用のゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

天然ゴムおよび/またはポリブタジエンのような少なくとも1種のジエンエラストマー、30phrよりも多い液体可塑剤、50phrと150phrの間の量のシリカおよび/またはカーボンブラックのような補強用充填剤、および2phrと60phrの間の量の硫酸カリウム微小粒子を含む、特に冬季タイヤ用のトレッドとして有用な融氷上での高グリップ性を有するゴム組成物。
また、本発明は、融氷上での改良されたグリップ性以外に、有意に低下させた水吸収能も有するタイヤ用のトレッドおよびこれらタイヤ自体にも関する。また、本発明は、そのような組成物の製造方法にも関する。

Description

本発明は、タイヤ用のトレッドとして、特に、スタッドを装着することなしに氷または薄氷(black ice)で覆われた地面上を回転し得る“冬季タイヤ”(スタッドレスタイヤとしても知られている)用のトレッドとして使用することのできるゴム組成物に関する。
本発明は、さらに詳細には、典型的には−5℃と0℃の間の温度範囲内で直面する“融氷”条件下で回転するのに特に適するタイヤ用のトレッドに関する。そのような範囲内では、車両通過中のタイヤの圧力が氷の表面溶融をもたらし、氷は、これらのタイヤのグリップ性に対して有害な水の薄膜によって覆われることを特に思い起すべきである。
当該技術の状況
スタッドの有害な作用、特に、地面自体の表面舗装に対するスタッドの強力な磨耗作用および乾燥地面上で有意に劣化した道路性能を回避するために、タイヤ製造業者は、ゴム組成物自体の配合を改変することからなる種々の解決策を提供している。
そのように、先ず第1に、例えば、炭化ケイ素のような高硬度を有する固形粒子を混入するという提案がなされており(例えば、US 3 878 147号参照)、これら固形粒子の相当数は、トレッドが磨耗するにつれてトレッド表面に達し、ひいては氷と接触する。そのような粒子は、周知の“クロー(claw)”作用によって硬質な氷上でマイクロスタッドとして実際に作用し得、地面に対して比較的侵略的な状態にある;そのような粒子は、融氷上での回転条件には良好に適するものではない。
従って、トレッドの構成組成物中に水溶性粉末を混入することからなる他の解決法が提案されている。そのような粉末は、雪または融氷との接触時に多かれ少なかれ溶解し、この接触は、一方では、地面へのトレッドのグリップ性を改良し得るタイヤトレッド表面での多孔の形成を、他方では、タイヤと地面表面間に形成された液体膜を排出する通路として作用する溝の形成を可能にする。これらの例の全てにおいて、使用する粉末の極めて低温で且つ極めて短時間での溶解性は、トレッドの満足し得る作動における本質的要因である。粉末がタイヤの使用条件下において可溶性でない場合、上述の機能(微小孔および排水のための通路の形成)が果されず、グリップ性は改良されない。これら解決法の既知の欠点は、これらの解決法が、一方においては、上記ゴム組成物の補強性に対して(ひいてはその耐摩耗性に対して)或いは上記ゴム組成物のヒステリシスに対して(ひいてはその転がり抵抗性に対して)不利益であり得ることである。
本出願法人によって出願された特許出願WO 2010/009850号は、有効な表面微細粗さを水溶性硫酸マグネシウム微小粒子によって形成させることができ且つ上記微小粒子を含むトレッドおよびタイヤの融氷条件下での氷上グリップ性を改良することを、補強およびヒステリシス特性に対して不利益を与えることなく可能にする特定のゴム組成物を記載している。
先ずは第一に、これらの水溶性微小粒子は、トレッド表面において突出し、上記のクロー機能を、研磨性であるという欠点なしで奏する。その後、引き続いて、ゴムマトリックスから次第に排出された後、これらの微小粒子は、氷表面における水の膜を排出するための貯蔵容積およびチャンネルとして機能する微細空洞を解放する;これらの条件下においては、トレッド表面と氷の接触はもはや潤滑化されず、従って、摩擦係数は改良される。
発明の簡単な説明
しかしながら、本出願法人は、予期に反して、硫酸マグネシウム微小粒子をベースとするこれらのトレッドが、硬化(架橋)状態の最終タイヤにおいて、また、この最終タイヤの使用条件次第で、一定量の水を吸収し得ることを見出した。実際上、この水分は、これらのトレッドが比較的大量の水を吸収したときにタイヤの重量に対して有害である;しかも、吸収された水は、その後、タイヤの内部構造体内に移行し得、上記ゴム組成物およびタイヤの全体的耐久性および機能性にとって望ましくないことが知られている。
研究の継続中、本出願法人は、優れた融氷上でのグリップ性を付与すると同時に、上記の水分吸収問題を極めて大きく克服し得るもう1つのカテゴリーの水溶性硫酸塩を見出した。
従って、本発明の第1の主題は、少なくとも、ジエンエラストマー、30phrよりも多い液体可塑剤、50phrと150phrの間の量の補強用充填剤、20phrと60phrの間の量の水溶性硫酸金属塩の微小粒子をベースとする、特にタイヤ用のトレッドとして使用することのできるゴム組成物であり、この組成物は、上記硫酸塩が硫酸カリウムであることを特徴とする。
本発明のもう1つの主題は、本発明に従うゴム組成物を含む場合のトレッドおよびタイヤ自体である。
本発明のもう1つの主題は、タイヤのトレッドとして使用することのできるゴム組成物の製造方法であり、該方法は、下記の工程を含むことを特徴とする:
・ミキサー内で、ジエンエラストマーまたはジエンエラストマー混合物中に、30phrよりも多い液体可塑剤、50phrと150phrの間の量の補強用充填剤、2phrと60phrの間の量の硫酸カリウム微小粒子を混入し、全てを、1回以上、130℃と200℃の間の最高温度に達するまで、熱機械的に混練する工程;
・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する工程;
・その後、架橋系を混入する工程;
・全てを、120℃よりも低い最高温度まで混練する工程。
本発明のタイヤは、特に、4×4 (四輪駆動)車およびSUV (スポーツ用多目的車)車両のような乗用車;二輪車(特にオートバイ);さらにまた、特に、バン類および重量物運搬車(例えば、地下鉄、バスまたは重量道路輸送車両(トラック、トラクター、トレーラーのような))から選ばれる産業用車両に装着することを意図する。
本発明およびその利点は、以下の説明および典型的な実施態様に照らせば容易に理解し得るであろう。
発明の詳細な説明
本説明においては、特に明確に断らない限り、示す百分率(%)は、全て質量パーセントである。
さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aよりも大きくからbよりも小さいまでに及ぶ値の範囲を示し(即ち、限界値aとbを除く)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aからbまでに及ぶ値の範囲を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを含む)。
本発明のゴム組成物は、少なくとも、ジエンエラストマー、液体可塑剤、補強用充填剤および硫酸カリウム微小粒子をベースとする;これらの構成成分を、以下で詳細に説明する。
“ベースとする”なる表現は、勿論、使用する各種構成成分の混合物、または、必要に応じての、それら構成成分の反応生成物を含む組成物を意味するものと理解すべきである;これらベース構成成分のある種のものは、上記組成物の種々の製造段階において、特に、その架橋または加硫中に、少なくとも部分的に互いに反応し得るか或いは反応するように意図する。
ジエンエラストマー
“ジエン”エラストマー(またはゴム;両用語は同義である)は、ジエンモノマー(共役型であってもまたはなくてもよい2個の炭素‐炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも一部由来するエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきことを思い起すべきである。
ジエンエラストマーは、知られている通り、2つのカテゴリー、即ち、“本質的に不飽和”のジエンエラストマーおよび“本質的に飽和”のジエンエラストマーに分類し得る。ブチルゴム、並びに、例えば、EPDMタイプのジエンとα‐オレフィンとのコポリマーは、低いまたは極めて低い、常に15%(モル%)よりも低いジエン由来の単位含有量を有する本質的に飽和のジエンエラストマーのカテゴリーに属する。対照的に、本質的に不飽和のジエンエラストマーとは、15%(モル%)よりも多いジエン由来(共役ジエン)の単位含有量を有する、共役ジエンモノマーに少なくとも一部由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい;“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては、“高不飽和”のジエンエラストマーは、特に、50%よりも多いジエン由来(共役ジエン類)の単位含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
好ましくは、少なくとも1種の高不飽和タイプのジエンエラストマー、特に、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれるジエンエラストマーを使用する。そのようなコポリマーは、さらに好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)およびそのようなコポリマーの混合物からなる群から選択する。
以下は、好ましく適している:ポリブタジエン、特に、4%と80%の間の1,2‐単位含有量を有するポリブジエンまたは80%よりも多いシス‐1,4‐単位含有量を有するポリブタジエン;ポリイソプレン;ブタジエン/スチレンコポリマー、特に、5質量%と50質量%の間、特に20質量%と40質量%の間のスチレン含有量、4%と65%の間のブタジエン成分1,2‐結合含有量および20%と80%の間のトランス‐1,4‐結合含有量を有するコポリマー;ブタジエン/イソプレンコポリマー、特に、5質量%と90質量%の間のイソプレン含有量および−40℃〜−80℃のガラス転移温度(“Tg”;ASTM D3418‐82に従って測定)を有するコポリマー;または、イソプレン/スチレンコポリマー、特に、5質量%と50質量%の間のスチレン含有量および−25℃と−50℃の間のTgを有するコポリマー。
ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合は、5質量%と50質量%の間、特に10質量%と40質量%の間のスチレン含有量、15質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のイソプレン含有量、5質量%と50質量%の間、特に20質量%と40質量%の間のブタジエン含有量、4%と85%の間のブタジエン成分1,2‐単位含有量、6%と80%の間のブタジエン成分トランス‐1,4‐単位含有量、5%と70%の間のイソプレン成分1,2‐+3,4‐単位含有量および10%と50%の間のイソプレン成分トランス‐1,4‐単位含有量を有するコポリマー、さらに一般的には、−20℃と−70℃の間のTgを有する任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが、特に適している。
本発明の特に好ましい実施態様によれば、ジエンエラストマーは、天然ゴム、合成ポリイソプレン、90%よりも多いシス‐1,4‐結合含有量を有するポリブタジエン、ブタジエン/スチレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選択する。
より特定的で好ましい実施態様によれば、使用するジエンエラストマーは、主として、より好ましくは、50phrよりも多くにおいて、天然ゴム(NR)または合成ポリイソプレン(IR)である(“phr”は、エラストマー100質量部当りの質量部を意味することを思い起すべきである)。さらにより好ましくは、上記天然ゴムまたは合成ポリイソプレンは、その場合、好ましくは90%よりも多いシス‐1,4‐結合含有量を有するポリブタジエン(BR)とのブレンドとして使用する。
もう1つの特定的で好ましい実施態様によれば、使用するジエンエラストマーは、主として、さらに好ましくは50phrよりも多くにおいて、90%よりも多いシス‐1,4‐結合含有量を有するポリブタジエン(BR)である。さらにより好ましくは、上記ポリブタジエンは、その場合、天然ゴムまたは合成ポリイソプレンとのブレンドとして使用する。
もう1つの特定的で好ましい実施態様によれば、使用するジエンエラストマーは、NR(またはIR)とBRとの二成分ブレンド(混合物)、或いはNR(またはIR)、BRおよびSBRの三成分ブレンドである。好ましくは、そのようなブレンドの場合、上記組成物は、25phrと75phrの間の量のNR(またはIR)および75phrと25phrの間の量のBRを含み、これに、30phrよりも低い、特に20phrよりも低い含有量の第3エラストマーを加えてもよく(三成分ブレンド)或いは加えなくてもよい。この第3エラストマーは、好ましくは、SBRエラストマー、特に、溶液SBR (“SSBR”)である。さらにより好ましくは、そのようなブレンドの場合、上記組成物は、35〜65phrのNR(またはIR)および65〜35phrのBRを含む。使用するBRは、好ましくは90%よりも多い、より好ましくは95%よりも多いシス‐1,4結合含有量を有するBRである。
ジエンエラストマー以外の合成エラストマーを、実際にはエラストマー以外のポリマー、例えば、熱可塑性ポリマーでさえも、少量で本発明の組成物のジエンエラストマーと組合せ得る。
可塑剤
本発明のゴム組成物は、他の本質的な特徴として、30phrよりも多い液体(23℃において)である可塑剤を含むという特徴を有し、この可塑剤の役割は、エラストマーと補強用充填剤を希釈することによってマトリックスを軟質化させることである;そのTgは、好ましくは−20℃よりも低く、より好ましくは−40℃よりも低い。
芳香族性または非芳香族性いずれかの任意の増量剤オイル、即ち、ジエンエラストマーに対するその可塑化特性について知られている任意の液体可塑剤を使用し得る。周囲温度(23℃)においては、これらの可塑剤またはこれらのオイルは、多かれ少なかれ粘稠であり、特に周囲温度において本来固体である可塑化用炭化水素樹脂とは対照的に、液体(即ち、注釈としては、最終的にはその容器の形を取る能力を有する物質)である。
ナフテン系オイル(低または高粘度、特に、水素化型またはその他)、パラフィン系オイル、MES(中度抽出溶媒和物)オイル、TDAEオイル(処理留出油芳香族抽出物)、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、ホスフェート可塑剤、スルホネート可塑剤およびこれら化合物の混合物からなる群から選ばれる液体可塑剤が、特に適している。
ホスフェート可塑剤としては、例えば、12個と30個の間の炭素原子を含有するホスフェート可塑剤、例えば、トリオクチルホスフェートを挙げることができる。エステル可塑剤としては、特に、トリメリテート、ピロメリテート、フタレート、1,2‐シクロヘキサンジカルボキシレート、アジペート、アゼレート、セバケート、グリセリンのトリエステル、およびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる化合物を挙げることができる。上記のトリエステルのうちでは、不飽和C18脂肪酸、即ち、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸およびこれらの酸の混合物からなる群から選ばれる不飽和脂肪酸から主として(50質量%よりも多く、より好ましくは80質量%よりも多くにおいて)なるグリセリントリエステルを挙げることができる。さらに好ましくは、合成由来または天然由来(この場合は、例えば、ヒマワリまたはナタネ植物油)のいずれであれ、使用する脂肪酸は、50質量%よりも多くの、さらにより好ましくは80質量%のオレイン酸からなる。高含有量のオレイン酸を含むそのようなトリエステル(トリオレート)は、周知である;例えば、そのようなトリエステルは、出願WO 02/088238号において、タイヤ用のトレッドにおける可塑剤として説明されている。
本発明の組成物中の液体可塑剤の含有量は、好ましくは40phrよりも多く、より好ましくは50〜100phrの範囲内で含ませる。
また、もう1つの好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、固体(23℃において)である可塑剤として、例えば、出願WO 2005/087859号、WO 2006/061064号およびWO 2007/017060号に記載されているような、+20℃よりも高い、好ましくは+30℃よりも高いTgを示す炭化水素樹脂も含み得る。
炭化水素樹脂は、当業者にとって周知のポリマーであり、本質的に炭素と水素をベースとし、従って、“可塑化用”であるとして付加的に説明される場合、ジエンエラストマー組成物中で本来混和性である。炭化水素樹脂は、例えば、R. Mildenberg、M. ZanderおよびG. Collin (New York, VCH, 1997, ISBN 3‐527‐28617‐9)による“Hydrocarbon Resins”と題した著作物に記載されており、その第5章は、炭化水素樹脂の特にタイヤゴム分野の用途に充てられている(5.5. “Rubber Tires and Mechanical Goods”)。炭化水素樹脂は、脂肪族または芳香族或いは脂肪族/芳香族タイプでもあり得る、即ち、脂肪族および/または芳香族モノマーをベースとし得る。炭化水素樹脂は、天然または合成であり得、石油系(その場合、石油樹脂の名称でも知られている)であっても或いはなくてもよい。炭化水素樹脂は、好ましくは、専ら炭化水素である、即ち、炭化水素樹脂は、炭素および水素原子のみを含む。
好ましくは、可塑化用炭化水素樹脂は、下記の特徴の少なくとも1つ、より好ましくは全部を示す:
・20℃よりも高い(より好ましくは40℃と100℃の間の)Tg;
・400g/モルと2000g/モルの間(より好ましくは500g/モルと1500g/モルの間)の数平均分子量(Mn);
・3よりも低い、より好ましくは2よりも低い多分散性指数(PI) (注:PI = Mw/Mn;Mwは質量平均分子量)。
この樹脂のTgは、規格ASTM D3418 (1999年)に従い、DSC (示差走査熱量測定法)により既知の方法で測定する。上記炭化水素樹脂のマクロ構造(Mw、MnおよびPI)は、立体排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定する:溶媒 テトラヒドロフラン;温度 35℃;濃度 1g/l;流量 1ml/分;注入前に0.45μmの有孔度を有するフィルターにより濾過した溶液;ポリスチレン標準によるムーア(Moore)較正;直列の3本“Waters”カラムセット(“Styragel”HR4E、HR1およびHR0.5);示差屈折計(“Waters 2410”)およびその関連操作ソフトウェア(“Waters Empower”)による検出。
特に好ましい実施態様によれば、上記可塑化用炭化水素樹脂は、シクロペンタジエン(CPDと略記する)のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPDと略記する)のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C5留分のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C9留分のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、およびこれらの樹脂の混合物からなる群から選ばれる。さらに好ましくは、上記のコポリマー樹脂のうちでは、(D)CPD/ビニル芳香族コポリマー樹脂、(D)CPD/テルペンコポリマー樹脂、(D)CPD/C5留分コポリマー樹脂、(D)CPD/C9留分コポリマー樹脂、テルペン/ビニル芳香族コポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、C5留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、C9留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、およびこれらの樹脂の混合物からなる群から選ばれるコポリマー樹脂を使用する。
用語“テルペン”は、この場合、知られている通り、α‐ピネンモノマー、β‐ピネンモノマーおよびリモネンモノマーを包含する;好ましくは、リモネンモノマーを使用する;この化合物は、知られている通り、3種の可能性ある異性体の形で存在する:L‐リモネン(左旋性鏡像体)、D‐リモネン(右旋性鏡像体)或いはジペンテン、即ち、右旋性鏡像体および左旋性鏡像体のラセミ体。スチレン;α‐メチルスチレン;オルソ‐、メタ‐またはパラ‐メチルスチレン;ビニルトルエン;パラ‐(tert‐ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ヒドロキシルスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼン;ビニルナフタレン;または、C9留分(または、より一般的にはC8〜C10留分)に由来する任意のビニル芳香族モノマーは、例えば、ビニル芳香族モノマーとして適切である。好ましくは、ビニル芳香族化合物は、スチレンまたはC9留分(または、より一般的にはC8〜C10留分)に由来するビニル芳香族モノマーである。好ましくは、ビニル芳香族化合物は、当該コポリマー中では、モル画分として表して少量モノマーである。
炭化水素樹脂の含有量は、好ましくは、3phrと60phrの間、より好ましくは3phrと40phrの間、特に5phrと30phrの間の量である。
可塑剤全体(即ち、液体可塑剤+必要に応じての固形炭化水素樹脂)の含有量は、好ましくは40phrと100phrの間の量であり、より好ましくは50〜80phrの範囲内で含ませる。
補強用充填剤
タイヤの製造において使用することのできるゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用充填剤、例えば、カーボンブラックのような有機充填剤、カップリング剤と既知の方法で一緒に組合せるシリカのような補強用無機充填剤を使用することができる。
そのような補強用充填剤は、典型的には、ナノ粒子からなり、その平均粒径(質量による)は、500nmよりも低く、一般に20nmと200nmの間、特に好ましくは20nmと150nmの間である。
タイヤ用のトレッドにおいて通常使用する全てのカーボンブラック類、特に、HAF、ISAFまたはSAFタイプのブラック類(“タイヤ級”ブラック類)が、カーボンブラックとして適している。さらに詳細には、後者のうちでは、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100、200または300シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)が挙げられる。カーボンブラックは、例えば、マスターバッチの形で、イソプレンエラストマー中に既に混入させていてもよい(例えば、出願 WO 97/36724号またはWO 99/16600号を参照されたい)。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例としては、出願 WO 2006/069792号、WO 2006/069793号、WO 2008/003434号およびWO 2008/003435号に記載されているような官能化ポリビニル芳香族有機充填剤を挙げることができる。
用語“補強用無機充填剤”とは、この場合、カーボンブラックと対比して“白色充填剤”または“透明充填剤”としても知られており、それ自体で、中間カップリング剤以外の手段によることなく、タイヤの製造を意図するゴム組成物を補強し得る、換言すれば、通常のタイヤ級カーボンブラックとその補強役割において置換わり得る、その色合およびその由来(天然または合成)の如何にかかわらない任意の無機または鉱質充填剤を意味するものと理解すべきである;そのような充填剤は、一般に、知られているとおり、その表面でのヒドロキシル(‐OH)基の存在に特徴を有する。
シリカ質タイプの鉱質充填剤、特にシリカ(SiO2)、またはアルミナ質タイプの鉱質充填剤、特にアルミナ(Al2O3)は、補強用無機充填剤として特に適している。使用するシリカは、当業者にとって既知の任意の補強用シリカ、特に、共に450m2/g未満、好ましくは30〜400m2/g、特に60m2/gと300m2/gの間にあるBET表面積とCTAB比表面積を示す任意の沈降または焼成シリカであり得る。高分散性(“HD沈降シリカ”)としては、例えば、Degussa社からの“Ultrasil”7000および“Ultrasil 7005”シリカ類;Rhodia 社からの“Zeosil”1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ類;PPG社からの“Hi‐Sil”EZ150Gシリカ;Huber社からの“Zeopol”8715、8745または8755シリカ類が挙げられる。補強用アルミナの例としては、Baikowski社からの“Baikalox A125”または“Baikalox CR125”アルミナ類、Condea社からの“APA‐100RDX”アルミナ、Degussa社からの“Aluminoxid C”アルミナまたはSumitomo Chemicals社からの“AKP‐G015”アルミナを挙げることができる。
好ましくは、補強用充填剤全体(カーボンブラックおよび/または補強用無機充填剤)の含有量は、60phrと120phrの間、特に70phrと100phrの間の量である。
特定の実施態様によれば、補強用充填剤は、主として(質量による)、カーボンブラックを含む;そのような場合、カーボンブラックは、少量のシリカのような補強用無機充填剤と組合せてまたは組合せないで、好ましくは60phrよりも多い含有量で存在する。
もう1つの特定の実施態様によれば、補強用充填剤は、主として(質量による)、無機充填剤、特にシリカを含む;そのような場合、無機充填剤、特にシリカは、少量のカーボンブラックと組合せてまたは組合せないで、好ましくは70phrよりも多い含有量で存在する;カーボンブラックは、存在する場合、好ましくは20phrよりも少ない、より好ましくは10phrよりも少ない(例えば、0.1phrと10phrの間の)含有量で使用する。
本発明の第1の局面、即ち、融氷上でのグリップ性の最適化の探求とは切り離して、シリカのような補強用無機充填剤の主要量での使用は、降雨または積雪地面上のグリップ性の点からも有益である。
本発明のもう1つの実施可能な実施態様によれば、補強用充填剤は、カーボンブラックとシリカのような補強用無機充填剤との同様な量でのブレンドを含む;そのような場合、無機充填剤、特にシリカの含有量とカーボンブラックの含有量は、好ましくは、各々25phrと75phrの間、特に各々30phrと50phrの間の量である。
補強用無機充填剤をジエンエラストマーにカップリングさせるためには、周知の通り、無機充填剤(その粒子表面)とジエンエラストマー間に化学および/または物理的性質の満足し得る結合を付与することを意図する少なくとも二官能性のカップリング剤(または結合剤)を使用する。特に、二官能性オルガノシランまたはポリオルガノシロキサン類を使用する。
特に、例えば、出願 WO 03/002648号(またはUS 2005/016651号)およびWO 03/002649号(またはUS 2005/016650号)に記載されているような、その特定の構造によって“対称形”または“非対称形”と称されるシランポリスルフィドを使用する。
下記の一般式(I)に相応する“対称形”シランポリスルフィドは、以下の定義に限定されることなく、特に適している:

(I) Z‐A‐Sx‐A‐Z

[式中、xは、2〜8 (好ましくは2〜5)の整数であり;
Aは、2価の炭化水素基(好ましくはC1〜C18アルキレン基またはC6〜C12アリーレン基、特にC1〜C10、特にC1〜C4アルキレン基、特にプロピレン)であり;
Zは、下記の式の1つに相応する:
Figure 2014505757

(式中、R1基は、置換されていないかまたは置換されており、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルキル、C5〜C18シクロアルキルまたはC6〜C18アリール基(好ましくはC1〜C6アルキル、シクロヘキシルまたはフェニル基、特にC1〜C4アルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を示し;
R2基は、置換されていないかまたは置換されており、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルコキシルまたはC5〜C18シクロアルコキシル基(好ましくは、C1〜C8アルコキシルおよびC5〜C8シクロアルコキシル基から選ばれた基、より好ましくはC1〜C4アルコキシル基、特にメトキシルおよびエトキシルから選ばれた基)を示す)]。
さらに詳細には、シランポリスルフィドの例としては、ビス(3‐トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド類が挙げられる。特に、これらの化合物のうちでは、TESPTと略称されるビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、またはTESPDと略称されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用する。また、好ましい例としては、特許出願WO 02/083782号(またはUS 2004/132880号)に記載されているような、ビス(モノ(C1〜C4)アルコキシルジ(C1〜C4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)、特に、ビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドも挙げられる。
アルコキシシランポリスルフィド以外のカップリング剤としては、特に、特許出願WO 02/30939号(またはUS 6 774 255号)およびWO 02/31041号(またはUS 2004/051210号)に記載されているような、二官能性POS (ポリオルガノシロキサン)類またはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式(I)において、R2 = OH)、或いは、例えば、特許出願WO 2006/125532号、WO 2006/125533号およびWO 2006/125534号に記載されているような、アゾジカルボニル官能基を担持するシランまたはPOS類が挙げられる。
本発明に従うゴム組成物においては、カップリング剤の含有量は、好ましくは2phrと12phrの間、より好ましくは3phrと8phrの間の量である。
当業者であれば、もう1つの性質、特に、有機性を有する補強用充填剤を、この補強用充填剤がシリカのような無機層によって被覆されているか或いはその表面に、官能部位、特にヒドロキシルを含み、該充填剤と上記エラストマー間の結合を形成させるためのカップリング剤の使用を必要とすることを条件として、この項で説明する補強用無機充填剤と等価の充填剤として使用し得ることを理解されたい。
硫酸カリウム微小粒子
本発明のゴム組成物は、2phrと60phrの間の量の硫酸カリウム微小粒子を含むという本質的特徴を有する。
これらの微小粒子は、粉末、マイクロビーズ、顆粒、ビーズの形状または任意の他の適切な高密化形状で提供し得る。粉末形での提供が好ましい。
微小粒子とは、定義によれば、また、知られている通り、マイクロメートルサイズを有する、即ち、そのメジアン径(中央値サイズ)(質量により表す)が1μmと1mmの間にある粒子を意味するものと理解されたい。好ましくは、メジアン径は、2μmと800μmの間にある。
上記の最低値よりも低いと、目標とする用途次第で、目標とする技術的効果(即ち、適切な微細粗さの創出)が不適切であり得、一方、上記最高値よりも高いと、特にゴム組成物をトレッドとして使用する場合、種々の不利益が出現する:可能性ある審美性の低下(トレッド表面上で目立ち過ぎる粒子)および比較的大きなトレッドパターン要素の回転中の固着力の喪失のリスクは別として、融氷上のグリップ性能を損ない得ることが判明している。
これらの全ての理由により、上記微小粒子は、さらに好ましくは2μmと500μmの間の、さらにより好ましくは5〜200μmの範囲内に含まれるメジアン径を有する。この特に好ましい粒径範囲は、一方での所望の表面粗さと他方でのゴム組成物と氷との良好な接触と間の最適な妥協点と相応しているようである。
さらにまた、上記の理由と同じ理由により、上記微小粒子の含有量は、好ましくは5phrと50phrの間、より好ましくは10phrと40phrの間の量である。
上記微小粒子の粒径分析およびメジアン径(または実質的に球形であると想定しての微小粒子の中央値直径)の算出のための、例えば、レーザー回析による種々の既知の方法が応用可能である(例えば、規格ISO‐8130‐13または規格JIS K5600‐9‐3を参照されたい)。
また、簡単に且つ好ましくは、機械的篩分けによる粒径分析も使用し得る;その操作は、規定量のサンプル(例えば、200g)を、振動テーブル上で、種々の篩直径により(例えば、1.26に等しい累進比に従い、1000、800、630、500、400、…100、80および63μmのメッシュにより)、30分間篩分けすることからなる;各篩において集めた超過サイズを精密天秤で秤量する;物質の総質量に対する各メッシュ直径における超過サイズの%を、その秤量から推定する;最後に、メジアン径(または中央値直径)または平均粒径(または平均直径)を粒径分布のヒストグラムから既知の方法で算出する。
各種添加剤
また、本発明のゴム組成物は、例えば、オゾン劣化防止ワックス、化学オゾン劣化防止剤、酸化防止剤のような保護剤;補強用樹脂;メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)またはメチレン供与体(例えば、HMTまたはH3M);イオウまたはイオウ供与体および/または過酸化物および/またはビスマレイミドをベースとする架橋系;加硫促進剤または加硫活性化剤のような、タイヤ用の、特に、冬季タイヤ用のトレッドの製造を意図するエラストマー組成物において一般的に使用する通常の添加剤の全部または1部も含む。
また、これらの組成物は、カップリング剤を使用する場合のカップリング活性化剤、無機充填剤の被覆用の薬剤、或いは、知られている通り、ゴムマトリックス中での充填剤の分散性を改良し且つ組成物の粘度を低下させることによって、生状態における組成物の加工特性を改良することのできるより一般的な加工助剤も含有し得る;これらの薬剤は、例えば、アルキルアルコキシシランのような加水分解性シラン;ポリオール;ポリエーテル;アミン;または、ヒドロキシル化または加水分解性ポリオルガノシロキサンである。
ゴム組成物およびトレッドの製造
本発明のゴム組成物は、適切なミキサー内で、当業者にとって周知の一般的手順に従う2つの連続する製造段階、即ち、130℃と200℃の間、好ましくは145℃と185℃の間の最高温度までの高温で熱機械的に加工または混練する第1段階(“非生産”段階とも称する)、並びに、その後の典型的には120℃よりも低い、例えば、60℃と100℃の間の低めの温度で機械加工する第2段階(“生産”段階とも称する)を使用して製造し、この仕上げ段階において架橋または加硫系を混入する。
そのような組成物の製造において使用することができる方法は、例えば、好ましくは、下記の工程を含む:
・ミキサー内で、ジエンエラストマー(またはジエンエラストマー混合物)中に、30phrよりも多い液体可塑剤、50phrと150phrの間の量の補強用充填剤、2phrと60phrの間の量の硫酸カリウム微小粒子を混入し、全てを、1回以上、130℃と200℃の間の最高温度に達するまで、熱機械的に混練する工程;
・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する工程;
・その後、架橋系を混入する工程;
・全てを、120℃よりも低い最高温度まで混練する工程。
例えば、第1(非生産)段階は、1回の熱機械段階で実施し、その間に、全ての必須成分、任意構成成分としてのさらなる被覆剤または加工助剤および架橋系を除いた各種他の添加剤を、通常の密閉ミキサーのような適切なミキサー内に導入する。第1の非生産段階においてそのようにして得られた混合物を冷却した後、架橋系を、この場合、一般的にはオープンミルのような開放ミキサー内に低温で導入する;その後、全てを、数分間、例えば、5〜15分間混合する(生産段階)。
適切な架橋系は、好ましくは、イオウと一次加硫促進剤、特にスルフェンアミドタイプの促進剤とをベースとする。この加硫系に、各種既知の二次促進剤または加硫活性化剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、グアニジン誘導体(特に、ジフェニルグアニジン)等を添加し、上記第1非生産段階中におよび/または上記生産段階中に混入する。イオウ含有量は、好ましくは0.5phrと3.0phrの間の量であり、また、一次促進剤の含有量は、好ましくは0.5phrと5.0phrの間の量である。
促進剤(一次または二次)としては、イオウの存在下にジエンエラストマーの加硫促進剤として作用し得る任意の化合物、特に、チアゾールタイプおよびその誘導体の促進剤、チウラムタイプの促進剤、またはジチオカルバミン酸亜鉛を使用することができる。これらの促進剤は、さらに好ましくは、2‐メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(“MBTS”と略記する)、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“CBS”と略記する)、N,N‐ジシクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“DCBS”)、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“TBBS”)、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンイミド(“TBSI”)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(“ZBEC”)およびこれらの化合物の混合物からなる群から選択する。
その後、そのようにして得られた最終組成物を、例えば、特に実験室での特性決定のためのシートまたはプラークの形にカレンダー加工するか、或いは、例えば、タイヤトレッドとして直接使用することのできるゴム形状要素の形に押出加工する。
加硫(または硬化)は、既知の方法で、一般的には130℃と200℃の間の温度で、特に硬化温度、使用する加硫系および当該組成物の加硫速度に応じて、例えば、5分と90分の間で変動し得る十分な時間で実施する。
本発明に従うゴム組成物は、本発明に従うトレッドの全てまたはそのほんの一部(異なる配合を有する数種のゴム組成物から形成した複合タイプのトレッドの場合)を構成し得る。
本発明は、生状態(即ち、硬化前)および硬化状態(即ち、架橋または加硫後)双方の上記ゴム組成物、上記トレッドおよび上記タイヤに関する。
本発明の実施例
A) 試験1(実験室試験)
a) ゴム組成物およびトレッドの製造
下記の試験を、以下の方法で実施する:補強用充填剤(例えば、シリカのような補強用無機充填剤およびその関連カップリング剤)、液体可塑剤、硫酸カリウム微小粒子(粉末)、ジエンエラストマー(またはジエンエラストマーのブレンド)および加硫系を除いた各種他の成分を、約60℃の初期容器温度を有する密閉ミキサーに連続して導入する;ミキサーを、そのようにしておよそ70%(容量%)充たす。その後、熱機械的加工(非生産段階)を1工程で実施し、この工程は、165℃の最高“落下”温度に達するまで合計で約3〜4分間続く。そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、イオウおよびスルフェンアミドタイプの促進剤を開放ミキサー(ホモ・フィニッシャー)において30℃で混入し、全てを適切な時間(例えば、5〜12分間)混合する(生産段階)。
そのようにして得られた組成物を、その後、その物理的または機械的性質の測定のためのゴムのプラークまたは薄シートの形にカレンダー加工するか、或いは乗用車の冬季タイヤ用のトレッドの形に押出加工する。
b) 氷上での摩擦試験
この試験においては、ジエンエラストマー(NRと95%よりも多いシス‐1,4結合含有量を有するBRとのブレンド)をベースとする3通りの組成物(C‐0、C‐1およびC‐2として識別する)を比較する;これらの組成物はシリカによって本質的に補強し、これらの組成物においては、水溶性硫酸塩微小粒子の画分を使用しているかまたは使用していない。
上記3通りの組成物の配合(phrでの)を下記の表1に示している。組成物C‐0は、対照組成物である;この組成物は、微小粒子を欠いている。組成物C‐1は、参照組成物である;この組成物は、本説明の導入部において引用している出願WO 2010/009850号において説明され、使用されている微小粒子と同様な20phrの硫酸マグネシウム微小粒子を含む。組成物C‐2は、本発明に従う唯一の組成物である;この組成物は、20phrの硫酸カリウム微小粒子を含む。両例において、水溶性硫酸塩粉末は、ほぼ100μmである微小粒子メジアン径(質量による)を示す。
最初に、これらの3通りの組成物を、氷上での摩擦係数を測定することからなる実験室試験に供する。その原理は、氷進路(−2℃に設定した氷温度)上を、負荷荷重(例えば、3kg/cm2に等しい)でもって、所定速度(例えば、5km/hに等しい)で摺動するゴム組成物のブロックに基づく。ブロックの進行方向に発生した力(Fx)と進行に対して垂直に発生した力(Fz)を測定する;Fx/Fzの比が、氷上での試験標本の摩擦係数を決定する。
この試験の上記原理は、当業者にとって周知である(例えば、特許出願EP 1 052 270号、EP 1 505 112号および上記のWO 2010/009850号を参照されたい)。この原理は、典型的な条件下において、そのトレッドが上記の同じ各ゴム組成物からなるタイヤを装着した車両における走行試験中に得られたであろう融氷上でのグリップ性を評価することを可能にする。
結果は、下記の表2に示しており、任意に100に設定した対照組成物(C‐0)の値よりも高い値が、改良された結果、即ち、より短い制動距離での適性を示す。
表2の結果は、先ずは第一に、水溶性微小粒子を欠いた対照組成物C‐0と比較しての組成物C‐1において、上記の出願WO 2010/009850号が既に教示していたように、硫酸マグネシウム微小粒子の使用が寄与した有意の改良(約10%)を確証している。これに対し、硫酸カリウム微小粒子をベースとする本発明に従う組成物C‐2自体も、組成物C‐1の性能に極めて近い性能を示していることも判明している。
次に、ゴム組成物C‐1およびC‐2の試験標本(10cm×10cmの辺長および1mmの厚さを有するプラーク)を、高温(35℃または65℃)下での高湿処理(80%または90%相対湿度)に数日間(3〜20日間)供した;これらの試験標本の重量を、保存の前後において、水分吸収に基づくそれら試験標本の重量増(%として)を判定する目的でもって測定した。
結果は、下記の表3および4に示している。
全く予期に反して、処理条件の如何にかかわらず、本発明に従う組成物C‐2は、従来技術に従う組成物C‐1よりもはるかに少ない水を吸収していることが指摘される;表3の条件においては10〜20倍少なく、表4の条件においては6〜10倍少ない。
B) 試験2(タイヤにおける試験)
a) ゴム組成物およびトレッドの製造
この試験においては、ジエンエラストマー(NRと95%よりも多いシス‐1,4結合含有量を有するBRとのブレンド)をベースとする2通りの組成物(C‐3およびC‐4として識別する)を比較する;これらの組成物はシリカによって本質的に補強し、これらの組成物においては、水溶性硫酸塩微小粒子の画分を使用しているかまたは使用していない;これらの組成物は、試験1において上記で示したようにして製造する。
これら2通りの組成物の配合(phrでの)は下記の表5に示しており、これら2通りの組成物のゴム特性は下記の表6に示している。組成物C‐3は、対照組成物である。組成物C‐4は、硫酸カリウムをさらに含む本発明に従う組成物である;その可塑剤の全体的含有量(オイルおよび樹脂)は、同一レベルの剛性、即ち、氷上での転がり性能の厳格な比較にとってさらに望ましい条件をできる限り保つために僅かに増やしている。
この方法で製造したゴム組成物を、先ずは第一に、以下で示すように、硬化の前後において特性決定する:
・ムーニー可塑度
フランス規格NF T 43‐005(1980年11月)に記載されているような振動(oscillating)稠度計を使用する。ムーニー可塑度測定は、次の原理に従って実施する:生状態(即ち、硬化前)の組成物を100℃に加熱した円筒状チャンバー内で成形する。1分間の予熱後、ローターが試験標本内で2回転/分で回転し、この運動を維持するための仕事トルクを4分間の回転後に測定する。ムーニー可塑度(ML 1 + 4)は、“ムーニー単位”(MU、1MU = 0.83ニュートン.メートル)で表す。
・引張試験
これらの引張試験は、弾性応力および破断点諸特性の測定を可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、1988年9月のフランス規格 NF T 46‐002に従って実施する。公称割線モジュラス(即ち、見掛け応力、MPaでの)を、10%伸び(M10と記す)、100%伸び(M100と記す)および300%伸び(M300と記す)において、2回目の伸びにおいて(即ち、その測定自体において予測される伸びの度合までの順応サイクル後に)測定する。破壊応力(MPaでの)および破断点伸び(%での)も測定する。これらの引張測定は、全て、フランス規格NF T 40‐101 (1979年12月)に従い、温度(23±2℃)および湿度(50±5%相対湿度)の標準条件下において実施する。
・ショアA硬度
硬化後の組成物のショアA硬度は、規格ASTM D 2240‐86に従って評価する。
・動的特性
動的特性は、規格ASTM D 5992‐96に従って、粘度アナライザー(Metravib VA4000)において測定する。単純な交互正弦波剪断応力に10Hzの周波数で供した加硫組成物のサンプル(厚さ4mmおよび400mm2の断面積を有する円筒状試験標本)の応答を記録する;温度掃引中に、0.7MPaの一定歪み下に、0℃で観察したtan(δ)の値を記録する。当業者にとっては周知の通り、この0℃でのtan(δ)の値は、降雨地面グリップ潜在力を代表する(0℃でのtan(δ)の値が高いほど、グリップ性は良好である)。
下記の表6を見るに、硫酸カリウムの混入は、組成物C‐3と比較した組成物C‐4において、以下のとおり、硬化前後のゴム特性を実質的に変化させていないことが判明している:
・僅かに上昇しているムーニー可塑度;
・等価のショアA硬度および等価のモジュラス;
・等価の破壊応力および等価の破断点伸び;
・極めて僅かに低下しているtan(δ)の値。
事実上、タイヤにおける実際の氷上走行試験においてのみ、本発明によってもたらされる優れた結果は、以下の走行試験によって明示されているとおりに明らかである。
b) 氷上走行試験
上記で試験した組成物C‐3およびC‐4を、引続いて、それぞれT‐3 (対照タイヤ)およびT‐4 (本発明に従うタイヤ)で示し、205/55 R16のサイズを有し、通常通りに製造し且つそのトレッドを構成するゴム組成物は別にして全ての点で同一であるラジアルカーカス乗用車冬季タイヤ用のトレッドとして使用する。
全てのタイヤを、自動車の前後輪に公称タイヤ圧下に装着し、先ず初めに、慣らし運転および磨耗開始のために、一般道路(約10 000kmの)において、乾燥地面上での回転に供する。
その後、そのように慣らし運転したタイヤを、以下で説明するように、異なる温度条件に従う氷上でのグリップ試験に供する:
氷上での制動:氷で覆われた進路上での急激縦制動(ABS起動)中に20km/時から5km/時に変速するのに必要な距離を測定する。任意に100に設定した対照の値よりも大きい値が、改良された結果、即ち、より短い制動距離を示す;
氷上での加速:起動TCSシステムの制御下にフルスロットルでの加速中に5km/時から20km/時に変速するのに必要な時間を測定する。任意に100に設定した対照の値よりも大きい値が、改良された結果、即ち、より迅速な加速を示す。
これらの2つのタイプの試験においては、各タイヤを、アンチロックブレーキシステム(ABSシステム)および加速中のアンチスリップシステム(トラクションコントロールシステムにおけるTCSシステム)を備えた自動車(“ホンダシビック”)に装着した。
得られた結果は、下記の表7に相対単位で報告している;基本点100を、対照タイヤP‐3において選択している(100よりも大きい値が改良された性能を示すことを思い起すべきである)。
トレッドが硫酸カリウム微小粒子を含む本発明に従うタイヤ(P‐4)は、共に極めて著しく改良されている融氷(典型的には−5℃と0℃の間の温度)上での制動および加速(プラス15%〜27%)を、さらにまた、乾燥氷(−5℃よりも低い温度)上での制動性能のそれ自体有意な増強(プラス9%)を示していることが判明している。
結論として、本発明のゴム組成物は、硫酸カリウム微小粒子の混入によって、極めて実質的に改良されている水分に対する安定性を示す共に、タイヤおよびそのトレッドに氷上での優れたグリップ性能を付与している。
Figure 2014505757
(1) 97%のシス‐1,4‐単位を含むBR (Tg = −104℃);
(2) 天然ゴム(解凝固化物);
(3) Rhodia社からのシリカ“Zeosil 1165MP”、“HDS”タイプ (BETおよびCTAB:約160 m2/g);
(4) カップリング剤 TESPT (Degussa社からの“Si69”);
(5) 硫酸マグネシウム (Umai Kasei社からの“MN‐00”);
(6) 硫酸カリウム (Ueno Seiyaku社からの“KSO”);
(7) ASTM級N234 (Cabot社);
(8) MESオイル (Shell社からの“Catenex SNR”);
(9) 高Tg C5/C9樹脂 (Exxon社からの“Escorez ECR 273”);
(10) ジフェニルグアニジン (Flexsys社からのPerkacit DPG);
(11) N‐1,3‐ジメチルブチル‐N‐フェニルパラフェニレンジアミン (Flexsys社からの“Santoflex 6‐PPD”);
(12) N‐ジシクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド (Flexsys社からの“Santocure CBS”)。
Figure 2014505757
Figure 2014505757
Figure 2014505757
Figure 2014505757
(1) 97%のシス‐1,4‐単位を含むBR (Tg = −104℃);
(2) 天然ゴム(解凝固化物);
(3) Rhodia社からのシリカ“Zeosil 1165MP”、“HDS”タイプ (BETおよびCTAB:約160 m2/g);
(4) カップリング剤 TESPT (Degussa社からの“Si69”);
(5) 硫酸カリウム (Ueno Seiyaku社からの“KSO”);
(6) ASTM級N234 (Cabot社);
(7) MESオイル (Shell社からの“Catenex SNR”);
(8) C5/C9樹脂 (Exxon社からの“Escorez ECR 273”);
(9) ジフェニルグアニジン (Flexsys社からのPerkacit DPG);
(10) N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N‐フェニル‐パラ‐フェニレンジアミン (Flexsys社からの“Santoflex 6‐PPD”);
(11) N‐ジシクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド (Flexsys社からの“Santocure CBS”)。
Figure 2014505757
Figure 2014505757

Claims (24)

  1. 少なくとも、ジエンエラストマー、30phrよりも多い液体可塑剤、50phrと150phrの間の量の補強用充填剤、2phrと60phrの間の量の水溶性硫酸金属塩の微小粒子をベースとする、特にタイヤ用のトレッドとして有用なゴム組成物であって、前記硫酸塩が硫酸カリウムであることを特徴とする前記ゴム組成物。
  2. 前記微小粒子が、2μmと500μmの間の質量によるメジアン径を有する、請求項1記載の組成物。
  3. 前記微小粒子が、5μmと200μmの間のメジアン径を有する、請求項2記載の組成物。
  4. 前記微小粒子含有量が、5phrと50phrの間である、請求項3記載の組成物。
  5. 前記ジエンエラストマーが、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 前記ジエンエラストマーが、天然ゴム、合成ポリイソプレン、90%よりも多いシス‐1,4結合含有量を有するポリブタジエン、ブタジエン/スチレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項5項記載の組成物。
  7. 50phrよりも多い天然ゴムまたは合成ポリイソプレンを含む、請求項6記載の組成物。
  8. 前記天然ゴムまたは合成ポリイソプレンが、90%よりも多いシス‐1,4結合含有量を有するポリブタジエンとのブレンドとして使用される、請求項7記載の組成物。
  9. 90%よりも多いシス‐1,4結合含有量を有するポリブタジエンを50phrよりも多く含む、請求項6記載の組成物。
  10. 前記ポリブタジエンが、天然ゴムまたは合成ポリイソプレンとのブレンドとして使用される、請求項9記載の組成物。
  11. 前記補強用充填剤が主としてカーボンブラックを含み、カーボンブラックの含有量が好ましくは60phrよりも多い、請求項1〜10のいずれか1項記載の組成物。
  12. 前記補強用充填剤が主として補強用無機充填剤を含み、補強用無機充填剤の含有量が好ましくは70phrよりも多い、請求項1〜10のいずれか1項記載の組成物。
  13. 前記補強用無機充填剤がシリカである、請求項12記載の組成物。
  14. 前記補強用充填剤が、カーボンブラックとシリカとのブレンドを含む、請求項1〜13のいずれか1項記載の組成物。
  15. 補強用充填剤全体の含有量が、60phrと120phrの間、好ましくは70phrと100phrの間である、請求項1〜14のいずれか1項記載の組成物。
  16. 前記液体可塑剤が、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、MESオイル、TDAEオイル、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、ホスフェート可塑剤、スルホネート可塑剤およびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜15のいずれか1項記載の組成物。
  17. 液体可塑剤の含有量が、40phrよりも多く、好ましくは50〜100phrの範囲内で含まれている、請求項16記載の組成物。
  18. 20℃よりも高いTgを示す炭化水素樹脂を含む、請求項1〜17のいずれか1項記載の組成物。
  19. 前記炭化水素樹脂が、シクロペンタジエンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C5留分のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C9留分のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、およびこれら樹脂の混合物からなる群から選ばれる、請求項18記載の組成物。
  20. 炭化水素樹脂の含有量が、3phrと60phrの間である、請求項18または19記載の組成物。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項記載の組成物を含むタイヤトレッド。
  22. 請求項21記載のトレッドを含むタイヤ。
  23. 下記の工程を含むことを特徴とする、タイヤ用のトレッドとして有用なゴム組成物の製造方法:
    ・ミキサー内で、ジエンエラストマーまたはジエンエラストマー混合物中に、30phrよりも多い液体可塑剤、50phrと150phrの間の量の補強用充填剤、2phrと60phrの間の量の硫酸カリウム微小粒子を混入し、全てを、1回以上、130℃と200℃の間の最高温度に達するまで、熱機械的に混練する工程;
    ・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する工程;
    ・その後、架橋系を混入する工程;
    ・全てを、120℃よりも低い最高温度まで混練する工程。
  24. 前記微小粒子が、2μmと500μmの間、好ましくは5μmと200μmの間のメジアン径(質量による)を有する、請求項23記載の方法。
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