JP2014502981A - ストレス又は急性聴力損失に関連する耳鳴の治療又は予防のためのネラメキサン - Google Patents

ストレス又は急性聴力損失に関連する耳鳴の治療又は予防のためのネラメキサン Download PDF

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Abstract

耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者に投与される。
【選択図】なし

Description

本発明は、耳鳴等の内耳障害の治療又は予防のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩に関する。
内耳障害は現代社会の大きな問題となっている。最も一般的な内耳障害は耳鳴(tinnitus)である。耳鳴は一般に「耳内に鳴る音」(ringing in the ears)、即ち、外界の音響信号源の不在下での音知覚を指す。耳鳴は「蝸牛内での対応する機械的振動活動が存在しない状態で神経系内の活動のみから生じる音の知覚、即ち、耳鳴は幻聴知覚として」(the perception of a sound which results exclusively from the activity within the nervous system without any corresponding mechanical, vibratory activity within the cochlea, that is, tinnitus as an auditory phantom perception)(Jastreboff et al., J Am Acad Audiol 2000; 11(3): 162-177)定義されてきた。個々の患者にとって、耳鳴は許容可能である場合もあれば、睡眠や作業を妨げる消耗性疾患となる場合もある。耳鳴は多くの場合、音に対する耐性の低下(即ち、聴覚過敏(hyperacusis))を伴う。
自覚的な耳鳴の病態生理は殆ど解明されておらず、耳鳴の決定的な病因は不明である。耳鳴を引き起こす環境要因や物質による要因は多数存在する。最もよく挙げられる要因としては、急性音響外傷(acute acoustic trauma)、職業性騒音(occupational noise)、娯楽としての音楽、老年性難聴(presbycusis)、及びストレスが挙げられる。一般的に、耳鳴は聴覚伝導路内の神経機能障害の結果と考えられている。この機能障害が高次の聴覚中枢により誤って音として知覚され、場合により聴覚神経系内の機能的変化を生じる。皮層構造における機能変化の適応不全が、結果として興奮性神経伝達と阻害性神経伝達との均衡を変化させ、ひいてはより重篤な耳鳴をもたらす。何れの場合も、聴覚伝導路及び聴覚皮質における潜在的な機能不全が、前頭前皮質及び辺縁系の活動に関連している。
殆どの患者の場合(95%)、知覚される耳鳴はその性質上、純粋に自覚的なものであり、例えば物理的な音響信号源を特定できない以上、外部から聞くことは不可能である。検診により他覚的な耳鳴は排除される。他覚的な耳鳴とは、例えば、患者の音の知覚が現実の音波源(例えば蝸牛に侵入する血管内の乱流の音等)により生じる場合である。耳鳴は、例えば耳鳴の継続時間や耳鳴の発現程度(例えば耳鳴の重篤度や不快度)によって分類される(McCombe et al., Clin Otolaryngol 2001; 26(5): 388-393 and Davis et al., Epidemiology of Tinnitus. In: Tyler R, editor. Tinnitus Handbook. San Diego: Singular Publishing Group; 2000. p. 1-23)。耳鳴の影響に関して言えば、耳鳴が患者にとって極めて不快な場合や、社会的及び心理学的合併症を伴う場合もある。
1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、又はその医薬的に許容可能な塩、例えばネラメキサンは、内耳障害の治療に有効である。
WO2009/033649は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、又はその医薬的に許容可能な塩を耳鳴の治療に用いること、患者の症状を軽減するために、治療有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体を所定の投与計画に従って投与すべきことを開示する。
WO2009/033651は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、又はその医薬的に許容可能な塩を内耳障害の治療に用いること、前記誘導体を所定の用量設定スキームに従って投与すべきこと、これにより迅速且つ安全に有効量が達成されることを開示する。
WO2009/033652は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、又はその医薬的に許容可能な塩を、蝸牛耳鳴の治療又は予防に用いることを開示する。
WO2009/033650は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、又はその医薬的に許容可能な塩を、聴力損失の予防及び/又は治療のための薬剤の製造に用いること、聴力損失として音響外傷、騒音性聴力損失、感音性聴力損失、複合性聴力損失、原因不明の聴力損失、耳毒性聴力損失、薬物誘発性聴力損失、環境化学物質誘発性聴力損失、癌誘発性聴力損失、外科誘発性聴力損失、放射能誘発性聴力損失、感染症誘発性聴力損失、特発性聴力損失、聴覚処理障害、及び老年性難聴が挙げられることを開示する。
本発明の目的の一つは、内耳障害を患う患者の中で、特に1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン(ネラメキサン)又はその医薬的に許容可能な塩による治療が有用である患者群が存在するか否かを調べることである。
本発明は、ストレス又は急性聴力損失に起因する耳鳴の場合、1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン(ネラメキサン)又はその医薬的に許容可能な塩を用いることによって、患者の耳鳴の特に有効且つ有用な治療又は予防が可能になるという、予想外の知見に基づく。
即ち、第一の側面によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防における使用のための、ネラメキサン(Neramexane)又はその医薬的に許容可能な塩であって、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者、即ち、耳鳴を患う患者群に含まれる患者亜群であって、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者亜群に投与される、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩に関する。
別の態様によれば、本発明は、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造における使用であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者、即ち、耳鳴を患う患者群に含まれる患者亜群であって、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者亜群に投与される、使用に関する。
別の側面によれば、本発明は、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴の治療又は予防における使用のための、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩に関する。
別の側面によれば、本発明は、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造における使用に関する。
一態様によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、又は、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造におけるネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の使用であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、ストレスを原因とする耳鳴を患う患者、即ち、耳鳴を患う患者群に含まれる患者亜群であって、ストレスを原因とする耳鳴を患う患者亜群に投与されるものに関する。
別の側面によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、又は、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造におけるネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の使用であって、前記耳鳴がストレスを原因とするものに関する。
一態様によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、又は、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造におけるネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の使用であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者、即ち、耳鳴を患う患者群に含まれる患者亜群であって、急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者亜群に投与されるものに関する。
別の側面によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、又は、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造におけるネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の使用であって、前記耳鳴が急性聴力損失を原因とするものに関する。
一態様によれば、前記ストレスは、情動ストレス、心理ストレス、精神的苦痛(psychic distress)、心因性ストレス、心理的苦痛(psychological distress)、ストレス状態(stress situation)、ストレス症候群、心的外傷後ストレス(stress after psychic trauma)、術後ストレス(stress after operation)、感染後ストレス(stress after infection)、燃え尽き(burn-out)、燃え尽き症候群(burn-out syndrome)、苦悩(distress)、放棄(dismissal:ストレス状態)、労働時苦悩(distress at work)、業務関連ストレス(job-related stress)、飛行機内ストレス/不快(stress/disconfort in an aircraft)のうち1又は2以上を原因とする。
一態様によれば、前記医薬的に許容可能な塩は、メシル酸ネラメキサン(Neramexane mesylate)である。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、体重<90kgの患者の場合、50mg/日の体重調整標的用量(body weight-adjusted target dose)で、体重≧90kgの患者の場合、75mg/日の体重調整標的用量で投与される。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、用量上昇(up-titration)を含む用量設定(titration)スキームに従って投与される。
一態様によれば、前記用量上昇(up-titration)は、4〜5週間かけて行われる。
一態様によれば、前記用量設定(titration)スキームは、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の投与量を、1週間毎の間隔で25mg又は12.5mgずつ増量する用量上昇(up-titration)を含む。
一態様によれば、前記用量設定(titration)スキームは、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩について、4週間かけて1日当たり50mgの有効量を達成する、或いは5週間かけて1日当たり75mgの有効量を達成する用量上昇(up-titration)を含む。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、
第1週は一日一回各12.5mgの用量で、第2週は一日二回各12.5mgの用量で、第3週は一日二回、一方は12.5mg、他方は25mgの用量で、第4週は一日二回各25mgの用量での投与、又は、
第1週は一日一回各12.5mgの用量で、第2週は一日二回各12.5mgの用量で、第3週は一日二回、一方は12.5mg、他方は25mgの用量で、第4週は一日二回各25mgの用量で、第5週は一日二回各37.5mgの用量での投与、又は、
第1週は一日一回各25mgの用量で、第2週は一日二回各50mgの用量で、更に任意により、第3週は一日一回各75mgの用量での投与、
から選択されるスケジュールで投与される。
一態様によれば、異なる用量を投与する期間中は、濃度が高い方の用量を各日の二回目に投与する。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、一日一日、一日二回(b.i.d.)、又は一日三回投与される。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は一日二回投与される。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、即時放出製剤として投与される。調節放出製剤
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、調節放出製剤として投与される。
一態様によれば、本発明は、騒音外傷以外の原因による耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩に関する。
別の側面によれば、本発明は、騒音外傷以外の原因による耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造におけるネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の使用に関する。
一態様によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防における使用のためのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、騒音外傷以外の原因による耳鳴を患う患者に投与されるものに関する。
一態様によれば、本発明は、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造におけるネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の使用であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、騒音外傷以外の原因による耳鳴を患う患者に投与されるものに関する。
別の側面によれば、本発明は、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を、それを必要とする患者において治療又は予防する方法であって、治療有効量のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩を当該患者に投与することを含む方法に関する。
別の側面によれば、本発明は、耳鳴を、それを必要とする患者において治療又は予防する方法であって、治療有効量のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩を当該患者に投与することを含み、ここで当該患者が、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者である、方法に関する。
当該方法の一態様によれば、前記耳鳴は急性聴力損失を原因とする。
当該方法の一態様によれば、前記耳鳴はストレスを原因とする。
当該方法の一態様によれば、前記ストレスが、情動ストレス、心理ストレス、精神的苦痛(psychic distress)、心因性ストレス、心理的苦痛(psychological distress)、ストレス状態(stress situation)、ストレス症候群、心的外傷後ストレス(stress after psychic trauma)、術後ストレス(stress after operation)、感染後ストレス(stress after infection)、燃え尽き(burn-out)、燃え尽き症候群(burn-out syndrome)、苦悩(distress)、放棄(dismissal:ストレス状態)、労働時苦悩(distress at work)、業務関連ストレス(job-related stress)、飛行機内ストレス/不快(stress/disconfort in an aircraft)のうち1又は2以上であるか、1又は2以上に帰結するか、1又は2以上に関するか、1又は2以上を伴う。
別の側面によれば、本発明は、騒音外傷を原因としない耳鳴を、これを必要とする患者において治療又は予防する方法であって、治療有効量のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩を患者に投与することを含む方法に関する。
別の側面によれば、本発明は、耳鳴を、これを必要とする患者において治療又は予防する方法であって、治療有効量のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩を患者に投与することを含み、ここで前記患者が騒音外傷以外の原因による耳鳴を患う方法に関する。
当該方法の一態様によれば、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、メシル酸ネラメキサンである。
当該方法の一態様によれば、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、体重<90kgの患者の場合、50mg/日の体重調整標的用量(body weight-adjusted target dose)で、体重≧90kgの患者の場合、75mg/日の体重調整標的用量で投与される。
当該方法の一態様によれば、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、用量上昇(up-titration)を含む用量設定(titration)スキームに従って投与される。
当該方法の一態様によれば、前記用量上昇(up-titration)は、4〜5週間かけて行われる。
当該方法の一態様によれば、前記用量設定(titration)スキームは、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の投与量を、1週間毎の間隔で25mg又は12.5mgずつ増量する用量上昇(up-titration)を含む。
当該方法の一態様によれば、前記用量設定(titration)スキームは、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩について、4週間かけて1日当たり50mgの有効量を達成する、或いは5週間かけて1日当たり75mgの有効量を達成する用量上昇(up-titration)を含む。
当該方法の一態様によれば、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、
第1週は一日一回各12.5mgの用量で、第2週は一日二回各12.5mgの用量で、第3週は一日二回、一方は12.5mg、他方は25mgの用量で、第4週は一日二回各25mgの用量での投与、又は、
第1週は一日一回各12.5mgの用量で、第2週は一日二回各12.5mgの用量で、第3週は一日二回、一方は12.5mg、他方は25mgの用量で、第4週は一日二回各25mgの用量で、第5週は一日二回各37.5mgの用量での投与、又は、
第1週は一日一回各25mgの用量で、第2週は一日二回各50mgの用量で、更に任意により、第3週は一日一回各75mgの用量での投与、
から選択されるスケジュールで投与される。
前記方法の一態様によれば、異なる用量を投与する期間中は、濃度が高い方の用量を各日の二回目に投与する。
前記方法の一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、一日一日、一日二回(b.i.d.)、又は一日三回投与される。
前記方法の一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、即時放出製剤として、又は調節放出製剤として投与される。
前記方法の一態様によれば、前記耳鳴は、騒音外傷以外の原因による。
更なる側面によれば、本発明は、耳鳴を患う患者における、前記耳鳴の治療又は予防の方法であって、
(i)耳鳴を患う患者群から、騒音外傷を原因としない耳鳴を患う患者亜群に属する患者を選択し、
(ii)前記亜群の患者に、治療有効量のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、例えばメシル酸ネラメキサン等を投与する
ことを含む方法に関する。
更なる態様によれば、前記治療又は予防の方法は、[0039]〜[0055]の開示に従って適用してもよい。
ネラメキサン、別名1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサンは、例えば米国特許第6,034,134号及び第6,071,966号に開示されている。この化合物は、種々の疾病の治療、特に一定の神経疾患に有用であることが見出されている。ネラメキサンの治療作用は、神経細胞のN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体での過剰グルタミン酸による効果の阻害に関連すると考えられている。斯かる理由から、この化合物はNMDA受容体拮抗薬にも分類されている。また、ネラメキサンは、α9/α10ニコチン酸(Plazas, et al., Eur J Pharmacol., 2007 Jul. 2;566(1-3):11-19)及び5−HT受容体に活性を示すことも開示されている。
本発明によれば、ネラメキサンは、その医薬的許容可能な塩、溶媒化合物、異性体、接合体、プロドラッグ、多形、誘導体、及びそれらの混合物の何れかの形態でも使用され得る。本明細書でネラメキサンに言及する場合、特に断らない限り、斯かる医薬的に許容可能な塩、溶媒化合物、接合体、プロドラッグ、多形、誘導体、及びそれらの混合物をも指すものと理解すべきである。
本明細書の目的において、用語「医薬的に許容可能な塩」(pharmaceutically acceptable salt)とは、無機又は有機酸との組合せにより得られる1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサンの塩形であって、投与後にヒトの安全性に影響を及ぼさない、及び/又は、ヒトによって十分に容認されるものを意味する。医薬的に許容可能な塩の例としては、限定されるものではないが、酸付加塩、例えば塩酸、メチルスルホン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、琥珀酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、炭酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、及び2−アセトキシ安息香酸により製造される塩が挙げられる。斯かる塩(又は他の類似する塩)は何れも、従来の手段により調製することができる。塩の性質は、非毒性であり、所望の薬理学的活性を実質的に妨害しない限り、重要ではない。1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサンからその医薬的に許容可能な塩への転換は、従来法により、当該塩基を不活性有機溶媒下で、少なくとも1分子当量の選択された酸と混合することにより、達成することができる。塩の単離は、当業界において公知の手法、例えば塩に対して限られた溶解性を示す非極性溶媒(例えばエーテル)による沈殿の誘発等により実施することができる。
成分(又は物質、又は化合物、又は剤)との関連における用語「医薬的に許容可能な(pharmaceutically acceptable)」とは、投与後にヒトの安全性に影響を及ぼさない、及び/又は、ヒトによって十分に容認される成分(又は物質、又は化合物、又は剤)を包含する。典型的には、本明細書において使用される場合、用語「医薬的に許容可能な」とは、哺乳類、より具体的にはヒトへの使用に関して、規制機関により承認され、或いは一般に認められている薬局方に収載されていることを意味する。
用語「多形」(polymorphic form)及び「多形類」(polymorphic forms)とは、異なる複数の結晶構造又は格子を形成するネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩を包含する。
用語「プロドラッグ」(prodrug)とは、生体内において、ネラメキサンから誘導される物質、或いはネラメキサンの調製源となる物質であって、ネラメキサン自体と比べてより不活性又は低活性の形態で投与される物質を包含する。
用語「溶媒化合物」(solvate)とは、1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサンが溶媒分子と結合し、或いは斯かる分子を誘引することにより形成される物質を包含する。溶媒が水である溶媒化合物は「水和物(hydrate)」と呼ぶ。
用語「接合体」(conjugate)とは、ネラメキサンが担体に共有結合又は非共有結合することにより形成される物質を包含する。
本発明の医薬組成物の形態の薬剤について使用される用語「担体」(carrier)とは、活性化合物(例えばネラメキサン)と共に投与される希釈剤、賦形剤又はビヒクルを指す。斯かる医薬担体としては、無菌液体、例えば水、生理食塩水、デキストロース水溶液、グリセロール水溶液、及び油、例えば石油、動物、植物又は合成由来のもの、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油等が挙げられる。また、斯かる担体は、固形物、例えば、下記[0066]に記載の賦形剤等であってもよい。斯かる医薬担体は、"Remington's Pharmaceutical Sciences" A.R. Gennaro, 20th Editionに記載されている。
用語「誘導体」(derivative)とは、アミノ基が1又は2個のアルキル基により誘導体化されているネラメキサンを指す。
用語「異性体」(isomers)とは、可能性があるネラメキサンの立体異性体、例えば配座異性体及び鏡像異性体又はジアステレオマーを指す。
用語又は量に用いられる用語「治療的に有効」又は「治療有効」(therapeutically effective)とは、医薬組成物の形態における化合物又は薬剤の量であって、それを必要とする哺乳類に投与した場合に、所望の活性をもたらすのに十分な量を指す。
用語「約」(about)又は「およそ」(approximately)とは、通常、与えられる値又は範囲の20%以内、或いは10%以内、例えば5%以内を意味する。
本明細書において用語「治療する」(treat, treating)及び「治療」(treatment)とは、患者の疾病又は病状のうち少なくとも1つを緩和又は軽減するとの意味で使用される。また、本発明の意味において、用語「治療する」とは、発病(即ち、疾病が臨床的に顕在化する前の期間)を停止、遅延し、及び/又は、疾病の進行又は悪化の危険性を低下させることも意味する。また、この用語は、用語「予防する」(prevent, preventing)、「予防」(prevention)を包含する。
患者との関連における用語「群」(population)とは、同じ障害又は疾病に羅患している患者、即ち、耳鳴に悩んでいる患者の総体として定義される。
用語「亜群」(sub-population)とは、耳鳴を患う患者群の亜集合(sub-set)、例えばストレス又は急性聴力損失により生じる耳鳴を患う患者群として定義される。
本出願において、用語「患者」(patient)とは、雌及び雄の哺乳類、例えば動物及びヒトを包含する。用語「雌」(女性)(female)とは、年齢に関係なく、性別が女である者を包含する。一態様によれば、治療される女性は18歳以上である。用語「雄」(男性)(male)とは、年齢に関係なく、性別が男である者を包含する。一態様によれば、治療される男性は18歳以上である。
本明細書において使用される場合、用語「耳鳴」(tinnitus)とは、主観的及び客観的耳鳴のすべての症状、及び急性、亜急性及び慢性形の耳鳴のすべての症状を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
本明細書において使用される用語「亜急性耳鳴」(sub-acute tinnitus)とは、持続期間が3〜12ヶ月の耳鳴、即ち、持続期間が少なくとも3カ月(又はそれ以上)から、最高12ヶ月又はそれ以下の耳鳴を包含する。従って、その治療は、耳鳴の発病の3〜12ヶ月、すなわち耳鳴の発病の少なくとも3ヶ月(又はそれ以上)から、最高12ヶ月又はそれ以下に亘って行われる。別の態様によれば、治療は、耳鳴の発病の3〜8ヶ月、すなわち耳鳴の発病の少なくとも3ヶ月(又はそれ以上)から、最高8ヶ月又はそれ以下に亘って行われる。
一態様によれば、耳鳴はストレスを原因とする。
用語「〜を原因とする」(caused by ...)、例えば「ストレスを原因とする」(caused by stress)とは、種々の用語、例えば「〜に関係する」(related to ...)、例えば「ストレスに関係する」(related to stress)、又は「〜に伴う」(associated with ...)、例えば「ストレスに伴う」(associated with stress)、又は「〜の結果である」(is the result of ...)、例えば「ストレスの結果である(is the result of stress)」を包含する。
一態様によれば、前記耳鳴は、急性聴力損失の結果であり、すなわち耳鳴は急性聴力損失と同時に、又は急性聴力損失に続いて(その後に)発生する。
一態様によれば、用語「〜に続いて」(subsequently to)とは、耳鳴が急性聴力損失後一週間の期間内に発生することを意味する。
本明細書において使用される場合、用語「ストレス」(stress)とは、一方では、特定の必要条件の達成を可能にする外部の特定刺激、及び他方では、そのような刺激により形成される物理的及び精神的暴露を原因とする、生物における生理学的及び物理的反応を包含する。ヒトにとってのストレスとは、個人とその環境との間の相互作用から生じ、その適応能力を破壊又は超越し、その幸福を脅かすものとして認識される。ストレスの原因には、個人が彼又は彼女の対処法又は資源に対する脅威であると判断する、任意の現象又は事象が包含される。
用語「外部の特定刺激」(exterior specific stimuli)とは、用語「ストレス因子(stress factor)と同じ意味で使用される。
一態様によれば、外部の特定刺激又はストレス因子は、情動ストレス、心理ストレス、精神的苦痛(psychic distress)、心因性ストレス、心理的苦痛(psychological distress)、ストレス状態(stress situation)、ストレス症候群、心的外傷後ストレス(stress after psychic trauma)、術後ストレス(stress after operation)、感染後ストレス(stress after infection)、燃え尽き(burn-out)、燃え尽き症候群(burn-out syndrome)、苦悩(distress)、放棄(dismissal:ストレス状態)、労働時苦悩(distress at work)、業務関連ストレス(job-related stress)、飛行機内ストレス/不快(stress/disconfort in an aircraft)のうち1又は2以上から選択される。
一態様によれば、外部の特定刺激又はストレス因子は、燃え尽き又は燃え尽き症候群である。用語「燃え尽き」(burn-out)又は「燃え尽き症候群」(burn-out syndrome)は、疾患国際分類ICDにおいて、診断キー−27.3として定義される。
従って、一態様によれば、前記ストレスは、情動ストレス、心理ストレス、精神的苦痛、心因性ストレス、心理的苦痛、ストレス状態、ストレス症候群、心的外傷後ストレス、術後ストレス、感染後ストレス、燃え尽き、燃え尽き症候群、苦悩、放棄(ストレス状態)、労働時苦悩、業務関連ストレス、飛行機内ストレス/不快のうち1又は2以上であるか、1又は2以上に起因するか、1又は2以上に関連するか、又は1又は2以上に伴う。
本明細書において使用される場合、用語「急性聴力損失」(acute hearing loss)又は「急性難聴」(acute hearing impairment)とは、音を検出するか、又は異なった音間を区別する能力の完全な又は一部損失である。この用語は、用語「突発性聴力損失」(sudden hearing loss)、又は「突発性難聴」(sudden deafness)、又は「感音難聴」(sensorineural hearing loss)、又は「突発性感音難聴」(SSHL;sudden sensorineural hearing loss)、又は「特発生突発感音難聴」(idiopathic sudden sensorineural hearing loss)と同じ意味で使用される。感音難聴は、内耳の不感受性又は聴覚神経系の機能障害によるものである。感音難聴は、蝸牛内コルチ器官の有毛細胞の異常により引き起こされ得る。用語「急性聴力損失」(acute hearing loss)とは、本明細書において使用される場合、騒音誘発難聴(NIHL)及び音響外傷を包含する騒音外傷により引起される聴力損失とは臨床学的に区別されるべきである。用語「急性聴力損失」は、ドイツ語の「Hoersturz(突発性難聴)」と同じ意味で本明細書においては使用される。
用語「急性聴力損失」、「急性難聴」、「突発性聴力損失」、「感音難聴」、「特発生突発感音難聴」、「突発性難聴」、又は「突発性感音難聴(SSHL)」は、難聴及び他のコミュニケーション障害研究所(NIDCD)(National Institute of Deafness and other Communication Disorders)の定義下で使用される。従って、前記用語は難聴の急速な損失を定義し、ここで前記聴力の損失は一度に又は3日までの期間にわたって発生することができる。
本明細書において使用される場合、用語「聴力損失(hearing loss)」(又は「難聴(hearing impairment)」は、音を検出するか又は異なった音を区別する能力の完全な又は一部損失である。聴力損失は、純音聴力図で増大した聴力限界レベルにより臨床学的に診断される。一般的に使用される診断基準は、3日以内に発生する、純音聴力図における3連続した純音周波数の30dB又はそれ以上の上昇である。
一態様によれば、難聴は、特発生突発感音難聴により引起され、例えばその結果である。用語「特発性突発感音難聴」は、WHOのICD分類バージョン2007に従って、ICD−10コードH91.2に従っての定義に対応する。難聴が特発性突発感音難聴の結果である態様によれば、難聴は、特発性突発感音難聴と同時に発生するか、特発生突発感音難聴に続いて(後)、発生する。
本明細書において使用される場合、用語「騒音外傷(noise traum)」とは、用語「騒音誘発難聴(noise-induced hearing loss)(NIHL)」及び用語「音響外傷(acoustic trauma)」を包含する。騒音外傷は、急性又は慢性疾患により引起され得る。過度の騒音への長期間暴露は、騒音誘発難聴のより一般的な原因であり;ところが非常に大きな騒音による内耳の急性損傷は通常、「音響外傷(acoustic trauma)」と呼ばれる。
ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、例えばメシル酸ネラメキサン、又は、例えばそれを含む医薬組成物の形での薬剤は、内耳障害、例えば本発明に従ってストレス及び/又は急性聴力損失により引起される耳鳴の治療又は予防のために使用され得る。
一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、及び/又は例えば、医薬組成物の形での薬剤は、本明細書に開示されるような特定の投与スキームのために適合されるか、又は適切に調製される。このためには、パッケージ、及び/又はパッケージリーフレット、及び/又は患者の情報、及び/又は剤形自体が、対応する情報を含むことができる。
ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、例えばメシル酸ネラメキサン、又は例えば本発明の医薬組成物の形での薬剤は、内耳障害、例えばストレス及び/又は急性聴力損失により引起される耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造に使用され得、ここで前記薬剤は、本明細書に開示される特定の投与のために適合されるか又は適切に調製される。このためには、パッケージリーフレット及び/又は患者情報は対応する情報を含むことができる。
本発明によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の剤形は、固形製剤、例えばカプセル、錠剤又は同様のものであり得る(Remington's Pharmaceutical Sciences, 20th Edition, A.R. Gennaroを参照のこと)。
ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、半固体又は液体製剤として経口投与され得る(Remington's Pharmaceutical Sciences, 20th Edition, A.R. Gennaroを参照のこと)。
錠剤又はカプセルの形での固形製剤に関しては、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、次のものと組合され得る:非毒性の医薬的に許容可能な賦形剤、例えば結合剤(例えば、アルファー化トウモロコシ澱粉、ポリビニルピロリドン、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、及び他の還元及び非還元糖、微晶性セルロース、硫酸カルシウム、又はリン酸水素カルシウム);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又はシリカ、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリン、ステアリン酸カルシウム及び同様のもの);崩壊剤(例えば、ジャガイモ澱粉又は澱粉グリコール酸ナトリウム);又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、着色剤及び風味剤、セラチン、甘味剤、天然及び合成ゴム(例えば、アカシア、トラガカント又はアルギン酸)、緩衝塩、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス及び同様のもの。
錠剤は、例えばアラビアゴム、ゼラチン、タルク、ニ酸化チタン、及び同様のものを含むことができる濃縮糖溶液により被覆され得る。他方では、錠剤は、容易に揮発する有機溶媒又は有機溶媒の混合物に溶解するポリマーにより被覆され得る。特定の態様によれば、ネラメキサンは、即時放出(IR)又は調節放出(MR)錠剤に配給される。即時放出固形剤形は、短時間、例えば60分又はそれ以下で活性成分のほとんど又はすべて(例えば、90%又はそれ以上)の放出を可能にし、そして薬剤の急速な吸収を可能にする(1−アミノ−アルキルシクロヘキサン、例えばネラメキサンの即時放出製剤は、米国公開出願番号第2006/0002999号及び第2006/0198884号に開示されており、この即時放出製剤に関連する主題は参照により本明細書に組込まれる)。
調節放出固形経口剤形は、長期間にわたって治療的に効果的な血漿レベルを維持し、及び/又は活性成分の他の薬物動力学特性を調節するために、長期間にわたっての活性成分の徐放性を可能にする(ネラメキサンの調節放出製剤は、米国特許出願第2007/0141148号に開示されており、この主題は参照により本明細書に組込まれる)。例えば、メシル酸ネラメキサンは、50mgの用量のメシル酸ネラメキサンを供給するために調節放出剤形(例えば、調節放出錠剤)に配合され得る。
ソフトゼラチンカプセルの製剤に関しては、ネラメキサン又はその医薬的に許容できる塩が、例えば植物油又はポリエチレングリコールと共に混合され得る。ハードゼラチンカプセルは、錠剤のための上述の賦形剤、例えばラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉(例えば、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉又はアミロペクチン)、セルロース誘導体又はゼラチンのいずれかを用いて、活性物質の顆粒を含むことができる。また、液体又は半固体の薬物がハードセラチンカプセル中に充填され得る。
ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩はまた、ポリグリコール酸/乳酸(PGLA)から製造される小球体又はマイクロカプセルに導入され得る(例えば、米国特許第5,814,844号、第5,100,669号及び第4,849,222号;PCT公開番号WO95/11010号及びWO93/07861号を参照のこと)。生体適合性ポリマー、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸及びポリグリコール酸のコポリマー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、及びヒドロゲルの架橋された又は両親媒性ブロックコポリマーが、薬剤の調節放出を達成するために使用され得る。
半固形又は液体形でのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の製剤もまた、使用され得る。ネラメキサンは、製剤の0.1〜99重量%、より特定には、経口に投与のために適切な製剤については、0.2〜50重量%を構成することができる。
本発明の一態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、調節放出製剤として投与される。調節放出剤形は、副作用の発生率を低めることにより、患者のコンプライアンスを改善し、そして効果的且つ安全な治療を確保するための手段を提供する。即時放出剤形に比較して、調節放出剤形は、投与の後、薬理作用を延長し、そして投与間隔にわたって薬剤の血漿濃度を低め、それにより、鋭いピークを排除するか又は低めるために使用され得る。
調節放出剤形は、薬剤により被覆されるか又は薬剤を含むコアを含むことができる。次に、コアは、薬剤が分散されている放出調節ポリマーにより被覆される。放出調節ポリマーは徐々に崩壊し、経時的に薬剤を放出する。従って、組成物の最も外側の層が効果的に減速し、そしてそれにより、組成物が水性環境、すなわち胃腸管に暴露される場合、被膜層を通しての薬剤の拡散を調節する。薬剤の正味拡散速度は主に、被膜層又はマトリックスを侵入する胃液の能力、及び薬剤自体の溶解性に依存する。
本発明の別の態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、経口液体製剤に製剤化される。経口投与のための液体製剤は、例えば液体、シロップ、エマルジョン又は懸濁液の形を取ることができ、又はそれらは、使用の前、水又は他の適切なビヒクルによる再構成のための乾燥製品として提供され得る。経口投与のための製剤は、活性化合物の調節された又は延長された放出を与えるために適切に製剤化され得る。1−アミノアルキルシクロヘキサン、例えばネラメキサンの経口液体製剤は、PCT国際出願番号PCT/US2004/037026号に記載されており、その主題は参照により本明細書に組込まれる。
液体形での経口投与に関しては、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、非毒性の医薬的に許容可能な不活性担体(例えば、エタノール、グリセロール、水)、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体又は水素化食用脂)、乳化剤(例えば、レシチン又はアカシア)、非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール又は分別植物油)、保存剤(例えば、メチル又はプロピル−p−ヒドロキシベンゾエート又はソルビン酸)、及び同様のものと組合され得る。安定剤、例えば酸化防止剤(BHA、BHT、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸)もまた、剤形を安定化するために添加され得る。例えば、溶液は、約0.2〜約20重量%のネラメキサン、並びに残部糖、及びエタノール、水、グリセロール、及びプロピレングリコールの混合物を含むことができる。任意には、そのような液体製剤は、着色剤、風味剤、サッカリン、及び増粘剤又は他の賦形剤としてのカルボキシメチル−セルロースを含むことができる。
別の態様によれば、治療的有効量のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩は、保存剤、甘味剤、可溶化剤及び溶媒を含む経口溶液としても投与される。経口溶液は、1又は2以上の緩衝液、風味剤又は追加の賦形剤を含むことができる。さらなる態様によれば、ペパーミント又は他の風味剤が、ネラメキサン経口液体製剤に添加される。
吸入による投与に関しては、ネラメキサンは、適切な推進剤、例えばジクロロジフルオメタン、トリクロロフルオメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、二酸化炭素又は他の適切なガスの使用により、加圧されたパック又はネブライザーからエアロゾル噴霧プレゼンテーションの形で便利に供給され得る。加圧されたエアロゾルの場合、投与単位は、計量された量を供給するためのバブルを提供することにより決定され得る。吸入器又は注入器への使用のためのゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物及び適切な粉末基材、例えばラクトース又は澱粉の粉末混合物を含むよう配合され得る。
注射による非経口適用のための溶液は、約0.5〜約10重量%の濃度での活性物質の水溶性の医薬的許容可能な塩の水溶液で調製され得る。それらの溶液はまた、安定剤及び/又は緩衝剤を含むことができ、そして便利には、種々の投与単位のアンプルで提供され得る。
例えば、本発明の医薬製剤の形での薬剤は、直接的注射、例えばボーラス注射又は連続注入により、非経口的に、すなわち静脈内(i. v.)、脳室内(i. c. v.)、皮下(s. c.)、腹腔内(i. p.)、筋肉内(i. m.)、皮下(s. d.)又は皮内(i. d.)投与により供給され得る。注射用製剤は、単位剤形、例えばアンプル又は複数用量容器で、添加される保存剤を伴って提供され得る。他方では、活性成分は、使用の前、適切なビヒクル、例えば無菌の発熱物質を含まない水による再構成のために粉末形で存在することができる。
本発明はまた、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、及び任意には、製剤中の成分の多くを含む1又は2以上の容器を含む医薬パック又はキットも提供する。特定の態様によれば、ネラメキサンは、2小さじ用量の注射器(投薬KORC(登録商標))の使用による投与のために経口溶液(2mg/ml)として提供される。個々の経口注射器は、小さじ単位を表す注射器(先端が下がった)の右側にライン及びml単位を表す注射器の左側にそれらのラインを伴って、測定のためのブルーハッチマーク(blue hatch marks)を有する。
最適な治療的有効量は、薬剤が投与される投与の正確な様式、投与が向けられる表示、関与する被験者(例えば、体重、健康、年齢、性別、等)、及び担当の医師又は獣医師の好み及び経験を考慮して、実験的に決定され得る。
直腸投与のための投薬単位は、溶液又は懸濁液であり得るか、又は中性脂肪基材と混合してネラメキサンを含む坐剤又は保持浣腸、又は植物油又はパラフィン油と混合して活性物質を含むゼラチン直腸カプセルの形で調製され得る。
ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の毒性及び治療効果は、実験動物にこける標準の治療方法により、例えばLD50(群の50%の致死量)及びED50(群の50%に治療的有効な用量)を決定することにより測定され得る。治療効果と毒性効果との間の用量比は、治療指数であり、そしてそれは比LD50/ED50として表され得る。大きな治療指数を示すネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩/組成物が好ましい。
ヒトの治療における本発明の活性化合物の適切な一日用量は、経口投与に関しては、約0.01〜10mg/kg体重及び非経口投与に関しては、0.001〜10mg/kg体重である。例えば、成人に関しては、メシル酸ネラメキサンの適切な一日用量は、一日当たり50mg及び75mgの用量を包含する。別の医薬的に許容可能な塩、溶媒化合物、異性体、接合体、プロドラッグ、多形又はその誘導体、例えばネラメキサン塩酸の等モル量がまた適切である。
一般的に、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、例えばメシル酸ネラメキサンは、約5mg〜約150mg/日、又は約5mg〜約100mg/日、又は約5mg〜約75mg/日の範囲で、又は約50mg/日、又は約75mg/日で投与される。
本明細書に示される毎日の用量は、例えば一日一回、二回又は三回、一又は二投与単位として投与され得る。従って、投薬単位当たりの適切な用量は、一日当たり投与される投薬単位の回数で分割された(例えば、均等に)毎日の用量であり得、そして従って、典型的には、毎日の用量又はその1/2、1/3、1/4又は1/6にほぼ等しいであろう。従って、投薬単位当たりの投与量は、本明細書に示される各日の用量から計算され得る。例えば、5mgの毎日の用量は、選択される投与計画に依存して、約5mg、2.5mg、1.67mg、1.25mg及び0.83mgの投薬単位当たりの用量を提供するものと見られる。それに応じて、一日当たり150mgの投与量は、対応する投与計画に関して、約150mg、75mg、50mg、37.5mg及び25mgの投与単位当たりの投与量に対応する。
治療期間は、短期間、例えば数週(例えば、8−14週)、又は主治医がさらなる投与がもはや必要でないと思うまでの長期間であり得る。
ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩はまた、用量設定スキームの形でも投与され得る。用語「用量設定スキーム」(titration scheme)とは、本明細書に論じられるような治療方法であることを意味し、ここで患者は疾病又は病状に対して治療され、ここでそのような病状の治療において有用な医薬組成物の形でのネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の少なくとも2つの異なった投与量(用量)が一日一回又は一日当たり複数回の態様で段階的に投与され、そして低用量が治療の初期で投与され、そして高い用量が続く治療週の間、投与される。任意には、異なった用量が同じ日に投与されるそれらの治療週においては、用量設定スキームは、朝に低用量及び夕方に高容量の投与を提供することができ、それにより、一日の最も生産時間中に薬剤−誘発性の副作用を最小化することができる。
薬剤の投与の上記に特定される(及び請求される)様式、及び本発明の主題であるような適切な患者の選択は通常、患者を治療する医者の活動に属する。しかしながら、投与の様式及び/又は適切な患者の選択もまた、例えば薬剤のパッケージが特別に適合されたリーフレット及び医者及び/又は患者への説明書を含み、及び/又はパッケージが本発明に従っての投与の様式を可能にするために特別に適合されていることにおいて、薬剤の製造の一部でもあり得る。
本発明のさらなる観点は、抗うつ薬又は抗不安薬(例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性及び特定セロトニン作動性抗鬱剤(NASSA),ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI),ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤又はセロトニン1Aアゴニスト)、ドーパミンモジュレーター、アルファ2デルタ リガンド及びNK1アンタゴニストから選択された追加の医薬剤、及び任意には、少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体又は賦形剤と組合して、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、例えば本発明のメシル酸ネラメキサンの使用に関する。
この態様によれば、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩、例えばメシル酸ネラメキサン及び追加の医薬剤が、同時に、又は単一製剤として投与される。
活性成分に適用される用語「組合せ」(combination)とは、例えば2種の活性剤を含む医薬組成物、例えばネラメキサン、及び患者の治療のために処方された別の剤を含む医薬組成物、又は2種の別々の医薬組成物(個々はネラメキサン、又は同時に投与される、患者の治療のために処方された別の剤を含む)の形で、単一薬剤を定義するために本明細書においては使用される。
本発明の意味の範囲内で、用語「同時投与」(cojoint administration)とは、ネラメキサン、及び第二の活性剤(例えば、患者の治療のために処方された別の剤)の一つの組成物での同時、又は異なった組成物での同時、又は連続的投与を言及するために使用される。しかしながら、「同時」(conjoint)として考慮される連続投与に関しては、ネラメキサン及び第二の活性剤は、本発明に係る患者を治療するために得られた有益な効果をまだ可能にする時間間隔で別けられて、投与されるべきである。
次の実施例は、本発明を例示するものであり、その範囲を制限するものではない。
目的:
目的は、耳鳴の治療薬としてのネラメキサンの効能を評価することであった。それらの二つの独立した17週の二重盲検無作為化プラゼボ対照試験の主要目的は、急性聴力損失、ストレス及び他の理由により引起された耳鳴りを有する被験者において、プラシボと、2種の異なった重量適応用量(50又は75mg/日)でのメシル酸ネラメキサンの効能、許容性及び安全生を比較することであった。
研究の企画:
二つの独立した二重盲検、多施設、無作為化、プラセボ対照、並行群試験(double-blind, multicenter, randomized, placebo-controlled, parallel-group studies)において、急性聴力損失、ストレス及び他の理由により引起された耳鳴りを有する被験者におけるネラメキサンの効能を評価した。
両試験においては、被験者を、研究薬剤用量に依存して、4回のそれぞれ5週の用量上昇(up-titration)期間を含む17週間、ネラメキサン又はプラシボにより治療した。
最初の研究においては、治療に続いて、30〜35日間の治療が行われなかった観察期間が存在した。他方では、治療が行われなかった観察期間まで、被験者は、1年間のオープンラベル治療研究(open label treatment study)を、17週目ですぐに開始できた。第二の研究においては、17週後、治療を行わなかった期間は追加の12週であった。第29週で、第2の研究からの被験者は、1年間のオープンラベル治療研究を開始することは自由であった。
50mgのメシル酸ネラメキサン(体重<90kg)の毎日の標的用量を受ける患者は、4週後、定常状態に達し、75mgのメシル酸ネラメキサン(体重≧90kg)の毎日の合計標的用量を受ける患者は、5週の治療の後、定常状態に達した。75mgの用量により用量制限有害事象(dose limiting adverse events)を経験した患者に関しては、その投与量は50mg/日にその患者を切り替えることにより低められた。50mg/日の最少投与量を耐えることができない患者は中断された。
個々の患者の評価のための予定された訪問は次の通りであった:血圧及び生命に関する徴候を、個々の訪問、及び妊娠可能性のある女性患者のための妊娠検査で記録した。
訪問1(スクリーニング):同意書に署名した後、被験者は、薬理遺伝学的検査の自主採血を含む身体検査(体重を含む)、ECG、臨床検査を受けた。
研究のための患者の適格性が、包含/除外基準のチェックを介して評価された。被験者は、耳鳴−減損−アンケート(TBF−12=耳鳴ハンディキャップ目録(THI−12))(すなわち、25−項目耳鳴ハンディキャップ目録又はTHI(Newman CW, et al.. Development of the Tinnitus Handicap Inventory. Arch Otolaryngol Head Neck Surg 1996; 122(2): 143-148; Newman CW, et al.. Psychometric adequacy of the Tinnitus Handicap Inventory (THI) for evaluating treatment outcome. J Am Acad Audiol 1998; 9(2): 153-160.))の12−項目の修正及び検証バージョン(Greimel KV et al., Tinnitus-Beeintraechtigungs-Fragebogen (TBF-12). Manual. Frankfurt am Main: Swets & Zeitlinger B.V.; 2000)を完結した。TBF−12項目は、次の2要因評点にグループ分けされ得る:感情的−認知的要因、及び機能的−コミュニケーション的要因。訪問1で、患者はまた、耳鳴評価尺度(Tinnitus Rating Scale)(TRS、耳鳴の大きさに対するリッカート(Likert)評点、生活上の耳鳴の影響、及び耳鳴の不快感)を完結し、そして病院不安及び抑うつ尺度聴覚学/心理音響測定(Hospital Anxiety and Depression Scale Audiology/psychoacoustic measurements)を、スクリーニングの前、1年未満実施された前試験からの結果が利用できない場合、実施した。
訪問2(基線):被験者は、有害事象及び併用する薬剤/疾病の変化について尋ねられ、前記事象/変化は記録された。被験者は、包含/除外基準の見直しに基づいて研究の適格性を評価された。被験者は、TBF−12及びTRS、並びに睡眠アンケート−B(SF−B)の要約版及びライフスケールの品質(SF−36)を完結した。被験者は試験に登録され、そして試験薬(プラシボ又はネラメキサン)が、下記のようにして分注された。
訪問3(第2週):被験者は、有害事象及び併用する薬剤/疾病の変化について尋ねられ、前記事象/変化は記録された。
訪問4(第5週):この訪問は、5週の用量上昇(up-titration)列の最後で発生した。被験者は、有害事象及び併用する薬剤/疾病の変化について尋ねられ、前記事象/変化は記録された。ネラメキサン濃度を測定するために、血液サンプルを集めた。被験者は、TBF−12、TRS及び要約SF−Bアンケートを完結した。薬物治療コンプライアンスを評価し、そして下記のように、次の4週間、薬物治療を分注した。
訪問5(第9週):この訪問は、最初の4週間の固定用量の二重盲検治療期間の最後で発生した。被験者は、有害事象及び併用する薬剤/疾病の変化について尋ねられ、前記事象/変化は記録された。ネラメキサン濃度を測定するために、血液サンプルを集めた。薬物治療コンプライアンスを評価し、そして下記のように、次の4週間、薬物治療を分注した。
訪問6(第13週):この訪問は、第二の4週間の固定用量の二重盲検治療期間の最後で発生した。被験者は、有害事象及び併用する薬剤/疾病の変化について尋ねられ、前記事象/変化は記録された。被験者は、TBF−12、TRS及び要約SF−Bアンケートを完結した。薬物治療コンプライアンスを評価し、そして下記のように、次の4週間、薬物治療を分注した。
訪問7(第17週、治療の最後(EOT):この訪問は、12週間の固定用量の二重盲検治療期間の最後で発生した。この訪問はまた、途中中断された患者のために実施された。被験者は、有害事象及び併用する薬剤/疾病の変化について尋ねられ、前記事象/変化は記録された。臨床実験室評価を、ECG及び身体検査(体重を含む)と同様に実施した。ネラメキサン濃度を測定するために、血液サンプルを集めた。被験者は、TBF−12.TRS、HADS、要約SF−B及びSF−36アンケートを完結した。最初の研究に登録された患者は今、ネラメキサンによる1年間のオーブンラベル試験を開始した。第2の研究からの患者は、12週間の治療のない追跡(follow-up)期間を開始した。
ネラメキサンの投与:
メシル酸ネラメキサン即放出錠剤(12.5mg及び25mg、その製造は国際公開第2009/033649号に開示されており、それぞれの内容は参照により本明細書組込まれる)及び適合するプラシボ錠剤をフィルム被覆された錠剤として投与する。
薬剤治療は、訪問2〜訪問6で分注された。各試験の試験薬は、2つの別々の錠剤及び2つの予備錠剤から成った。投与スケジュールは、表1に示される。
二重盲検治療期間を通して、患者は毎日、2×1の錠剤の投与を取ることであった。
Figure 2014502981
用量上昇期間に続いて、用量は、研究の最後まで、安定して維持されるべきであった。しかしながら、75mgの毎日の用量で用量−制限有害事象(dose-limiting adverse events)を経験する患者は、1日当たり50mgのネラメキサンに低められ得た。
被験者は、朝及び夜、おおよその時点で、一日二回、試験薬を服用するよう指示された。第5、9、13及び17週の最後で(又は早期終了時)、患者は、服薬コンプライアンスの評価のために彼らのブリスターボックスをもたらす調査地に戻された。
効能:
一次結果:
基線(訪問2)からエンドポイント訪問(訪問7、すなわち第17週)又は治療の最後)へのTBF−12合計評点の変化は、それらの研究における一次効能エンドポイントであった。
二次結果:
すべての基線後の訪問でのTBF−12及びTBF−12階乗評点(基線からの値及び絶対変化)及び応答者割合:
耳鳴の音の大きさの合計評点、耳鳴の不快感及び生活上の耳鳴の影響(耳鳴評価尺度、TRS)。
耳鳴の音の大きさ(11点のリッカート(Likert)尺度)。
耳鳴の不快感(11点のリッカート尺度)。
生活上の耳鳴の影響(11点のリッカート尺度)
要約SF−B
SF−36
HADS
データ分析:
すべての効能分析を、進展する最後の観察(last-observation-carried-forward)(LOCF)アプローチを用いて、完全な分析セット(FAS)上で実施した。感応性目的に関しては、解析セット及び観察例の分析をさらに実施した。一次効能(確証試験)及び二次効能基準(予備的な)を試験するために使用されるすべての統計学的試験、及び予備解析のために使用されるすべての他の統計学的試験は、5%の有意性レベルで実施される両側仮説検定(two-sided hypothesis tests)であった。すべての変数については、標準記述統計学が計算された。
TBF−12合計評点における基線(訪問2)から第17週への変化を、治療グループ、性別及び国を要因として有し、そして基線TBF−12合計評点を共変量として有するANCOVAモデルを用いて分析した。
二次効能パラメーターに関しては、ネラメキサンとプラシボとの間の比較を、適切であれば、治療グループ、性別及び国を要因として有し、そして効能パラメーターのその対応する基準値を共変量として有するANCOVAを用いて、訪問により実施した。
論議:
2つの独立した研究の組合された結果は、他の理由(すなわち、騒音外傷)により引起される耳鳴りに比較して、急性聴力損失又はストレスにより引起される耳鳴りの治療について、統計学的有意性及び臨床学的に関連する改善性を示した。これは、TBF−12合計評点により証明されている。独立した研究からのそれぞれの結果が、下記表2に示されている。
Figure 2014502981

Claims (17)

  1. 耳鳴の治療又は予防における使用のための、ネラメキサン(Neramexane)又はその医薬的に許容可能な塩であって、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者に投与される、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩。
  2. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の、耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造における使用であって、前記ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴を患う患者に投与される、使用。
  3. ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴の治療又は予防における使用のための、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩。
  4. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の、ストレス又は急性聴力損失を原因とする耳鳴の治療又は予防のための薬剤の製造における使用。
  5. 前記耳鳴が急性聴力損失を原因とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  6. 前記耳鳴がストレスを原因とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  7. 前記ストレスが、情動ストレス、心理ストレス、精神的苦痛(psychic distress)、心因性ストレス、心理的苦痛(psychological distress)、ストレス状態(stress situation)、ストレス症候群、心的外傷後ストレス(stress after psychic trauma)、術後ストレス(stress after operation)、感染後ストレス(stress after infection)、燃え尽き(burn-out)、燃え尽き症候群(burn-out syndrome)、苦悩(distress)、放棄(dismissal:ストレス状態)、労働時苦悩(distress at work)、業務関連ストレス(job-related stress)、飛行機内ストレス/不快(stress/disconfort in an aircraft)のうち1又は2以上を原因とする、請求項6に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  8. 前記の医薬的に許容可能な塩がメシル酸ネラメキサン(Neramexane mesylate)である、請求項1〜7の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  9. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、体重<90kgの患者の場合、50mg/日の体重調整標的用量(body weight-adjusted target dose)で、体重≧90kgの患者の場合、75mg/日の体重調整標的用量で投与される、請求項1〜8の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  10. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、用量上昇(up-titration)を含む用量設定(titration)スキームに従って投与される、請求項1〜9の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  11. 前記用量上昇(up-titration)が4〜5週間かけて行われる、請求項10に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  12. 前記用量設定(titration)スキームが、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩の投与量を、1週間毎の間隔で25mg又は12.5mgずつ増量する用量上昇(up-titration)を含む、請求項10又は11に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  13. 前記用量設定(titration)スキームが、ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩について、4週間かけて1日当たり50mgの有効量を達成する、或いは5週間かけて1日当たり75mgの有効量を達成する用量上昇(up-titration)を含む、請求項10〜12の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  14. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、
    第1週は一日一回各12.5mgの用量で、第2週は一日二回各12.5mgの用量で、第3週は一日二回、一方は12.5mg、他方は25mgの用量で、第4週は一日二回各25mgの用量での投与、又は、
    第1週は一日一回各12.5mgの用量で、第2週は一日二回各12.5mgの用量で、第3週は一日二回、一方は12.5mg、他方は25mgの用量で、第4週は一日二回各25mgの用量で、第5週は一日二回各37.5mgの用量での投与、又は、
    第1週は一日一回各25mgの用量で、第2週は一日二回各50mgの用量で、更に任意により、第3週は一日一回各75mgの用量での投与、
    から選択されるスケジュールで投与される、請求項10〜13の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  15. 異なる用量を投与する期間中は、濃度が高い方の用量を各日の二回目に投与する、請求項14に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  16. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、一日一日、一日二回(b.i.d.)、又は一日三回投与される、請求項1〜15の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
  17. ネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩が、即時放出製剤として、又は調節放出製剤として投与される、請求項1〜16の何れか一項に記載のネラメキサン又はその医薬的に許容可能な塩又はその使用。
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