JP2014502492A - 化学発光に基づく止血アッセイ - Google Patents

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Abstract

本発明は、血液凝固因子に特異的な化学発光基質を使用して、試験試料におけるトロンビンおよび/またはプラスミン等の止血因子の生成を、インビトロにおいて測定する方法に関する。基質が切断された状態で、発光シグナルが、ルシフェラーゼの援助によりアミノルシフェリンを介して生成される。本発明は、試験試料における止血因子の生成を、インビトロにおいて測定するキット、ならびに、トロンビンおよびプラスミンを測定する新規な化学発光基質にも関する。

Description

本発明は、医薬分野におけるものであり、具体的には、血液凝固の分野におけるものである。より具体的には、本発明は、光学シグナルを生成する基質を使用して、当該血液凝固因子および/または血液繊維素溶解因子による活性化により、止血因子の生成を直接測定する新規な方法に関する。先の文における「直接」は、生成されるシグナルを変換または適合させる必要がないことを意味する。
止血バランスは、血小板、血管壁凝固および繊維素溶解の間の相互関係で決定される。血管壁の損傷に伴って、血小板が内皮下層に付着し、凝集体を形成する。次に、凝固が開始され、最終的に血小板血栓を安定化するフィブリン繊維が産生される。これらの全工程は、血流のレオロジー力に抵抗する、安定した血栓を形成するのに重要である。トロンビンは、反応全体を調和させる際に、例えば、フィブリン形成により血液を凝固する際、血小板を活性化する際、正のフィードバック機構を活性化する際、および、内皮受容体と相互に作用して負のフィードバック機構を開始する際に、これらの工程における中心的存在である。今度は、活性化された血小板が、トロンビン形成を触媒する。トロンビンの半減期は短く、数分程度であり、これは、アンチトロンビン等のトロンビン阻害剤の結合により引き起こされる。アンチトロンビンは、調節タンパク質としても作用し、正のフィードバック機構によるトロンビン生成を増加させる前に、最初の微量のトロンビンを不活性化し得る。これにより、全身の血栓形成が抑制される。今度は、繊維素溶解により、血小板血栓を含むフィブリンが可溶化される。1つ以上の部分(血管壁、血球、凝固および繊維素溶解)におけるこの止血バランスの不均衡が、生命を脅かしさえし得る、血栓症の反応または出血性の表現型をもたらし得る。
止血系に異常が発生した際、治療的介入を最適化するために、患者の診断、モニターおよび管理が不可欠である。
終点アッセイを伴う既知の止血アッセイは、血漿の凝固時間(凝固アッセイ)または、比濁法によるリアルタイム血餅溶解(繊維素溶解アッセイ)を検出するものである。ごく普通に行われているが、現在利用可能な凝固アッセイは、向上された凝固をモニターするツールとしての信頼性を潜在的に乏しくさせる、特有の制限を有する。さらに、通常、凝固試験の結果と術後の出血または再発性血栓症の予防との間には、良好な相関がない(非特許文献1)。
制限の大部分は、これらが、インビトロにおける血栓形成時間を測定し、外因性の試薬(抗凝固剤により結合されるものを補充するための組織因子、カオリン、およびCa2−イオン等)の添加を必要とする、終点試験であるという事実に関連し、このため、患者の血栓症の可能性(凝固の可能性)を、本質的に反映していない。
上記の試験と比較して、特許文献1には、改善されたトロンビン生成アッセイが開示されている。このアッセイでは、血漿の凝固についての情報だけでなく、血栓形成後の総トロンビン生成についての情報も収集される。これらのアッセイは、まず発色基質を使用し、次に蛍光基質を使用して行われる。さらに、乏血小板血漿および多血小板血漿を使用する、いくつかのトロンビン生成アッセイが開示されている。
発色アッセイに使用される発色団(例えば、p−ニトロ−アニリン[p−NA])は、典型的には、405nmの波長を使用して評価される。発色基質の重大な欠点は、水溶液中のフィブリンおよび血小板の両方が、405nmにおける発色基質の評価を妨害してしまい、測定の信頼性が乏しいことである。そこで、今日では、蛍光基質を使用するのが、より一般的である。蛍光基質は、発色基質と類似している。その差は、酵素反応により、基質が、蛍光計を使用して高感度に測定され得る基を遊離することである。さらに、トロンビン生成の蛍光評価は、フィブリンまたは血小板が、分析を妨害しないという利点を有する。
さらに、特許文献2に記載のように、異なる特性を有する、多数の蛍光基質を使用することで、1つの試料における複数の産物を検出できる。蛍光基質の使用には、著しい欠点もある。凝固系の分析に使用される標準的な研究設備は、蛍光分析をサポートしていない。このため、分析には、追加の機器(蛍光計)が必要である。さらに、試験手段を簡素化し、人件費を最小化するために、この10年間の傾向で、可能な限り1台の分析機で全ての凝固試験を行うようになってきている。トロンビン生成の測定に別々の機器を使用すれば、常法としての妥当性が著しく低下する。さらに、蛍光シグナルは、産物の濃度に対して線形でないという欠点を有する。上記で示した欠点を有さず、簡易に、かつ、トロンビンおよびプラスミン等の血液凝固因子および血液繊維素溶解因子の生成を、直接的な方法において、好ましくは、線形モードにおいて測定し得る、トロンビン生成および他の血液凝固因子の生成を測定する新たなアッセイが、必要とされている。本発明の主題は、このようなアッセイを提供することにある。
欧州特許出願公開第420332号明細書 国際公開第2006/072602号
Hemker et al.Curr.Opin.in Hematology 2004,11:170−175
本発明は、止血因子に特異的な化学発光基質を使用して、生成される前記止血因子、例えば、トロンビンまたはプラスミンの量を測定する工程を含む、試験試料における止血因子、好ましくは、血液凝固因子および/または血液繊維素溶解因子の生成を、インビトロにおいて測定する方法を提供する。本発明の方法において使用される前記化学発光基質は、典型的には、化学発光分子が止血因子により遊離され、続いて変換されて、検出可能な光量子を産生する、化学発光基質である。
トロンビンの基質における化学発光分子の組み込みが、国際公開第93/22453号に示唆されている。しかしながら、国際公開第93/22453号には、任意の適切な化学発光基質は開示されていない。さらに、国際公開第93/22453号に開示されているトロンビン生成を測定する方法論は、蛍光に基づくアッセイにしか適合しない。
化学発光基質の使用によるアッセイを提供するために、解決されるべき複数の課題は、最終目的ではないが、止血因子により効果的に切断され、十分な特異性を有する適切な化学発光基質の実開発が含まれる。同時に、化学発光に基づくアッセイは、実際には複雑すぎて、実現不可能であると、当業者であれば推測するであろう。例えば、トロンビンまたはプラスミン生成のアッセイは、すでにそれ自体複雑であり、他の反応をその均衡状態に加えれば、さらに複雑になる。さらに、化学発光は、通常、血液における測定には困難であると推測されている。
第1の態様において、本発明は、止血因子に特異的な化学発光基質を使用して、生成される前記止血因子、例えば、トロンビンおよび/またはプラスミンの量を測定する工程を含む、試験試料における止血因子の生成をインビトロにおいて測定する方法に関する。前記工程において、好ましくは、化学発光分子は、止血因子により遊離され、続いて変換されて、検出可能な光量子を産生する。
更なる態様において、本発明は、止血因子に特異的な化学発光基質を収容する第1の容器と、ルシフェラーゼ、アデノシン−5’−トリリン酸(ATP)、Mg2+源および、前記止血因子の生成を誘導する1つ以上の引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ収容する、1つ、2つ、3つ以上の追加容器とを含む、試験試料における止血因子の生成をインビトロにおいて測定するキットに関する。好ましくは、引き金分子は、血液凝固因子および血液繊維素溶解因子からなる群から選択される止血因子の生成を誘導するためのものである。好ましくは、引き金分子は、トロンビンおよびプラスミンからなる群から選択される止血因子の生成を誘導するためのものである。
更なる態様において、本発明は、化学発光トロンビン基質を収容する第1の容器と、ルシフェラーゼ、ATP、Mg2+源および、トロンビン生成を誘導する1つ以上の引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ収容する、1つ、2つ、3つ以上の追加容器とを含む、試験試料におけるトロンビン生成をインビトロにおいて測定するキットに関する。
更なる態様において、本発明は、化学発光プラスミン基質を収容する第1の容器と、ルシフェラーゼ、ATP、Mg2+源および、プラスミン生成を誘導する1つ以上の引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ含む、1つ、2つ、3つ以上の追加容器とを含む、試験試料におけるプラスミン生成をインビトロにおいて測定するキットに関する。
更なる態様において、本発明は、新規な化学発光トロンビン基質、特に、RO−[CHCHO]−(Sp)−Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリンおよびRO−[CHCHO]−(Sp)−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリン、または、それらの塩を取り上げる。Rは、HまたはC−Cのアルキルであり、nは、0〜10の範囲の整数であり、Spは、任意のスペーサ部分である。好ましくは、nは、1〜8の範囲であり、より好ましくは、2〜5の範囲である。一実施形態において、Rは、CHである。一実施形態において、スペーサ部分が存在する。好ましいスペーサ部分は、[CHC=Oであり、mは、1〜6の範囲の整数であり、好ましくは、1〜4の範囲である。好ましいスペーサ部分は、CHC=Oである。本発明において適切に使用され得る好ましい化学発光トロンビン基質は、CHO(CHCHO)−アセチル−Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリンまたはその塩(式1)、および、CHO(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリン(式2)またはその塩である。これらの新規な化学発光トロンビン基質は、下記構造式で表され得る。

更なる態様において、本発明は、本発明において適切に使用され得る新規な化学発光プラスミン基質、特に、pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリンまたはその塩(式3)を取り上げる。一実施形態において、基質は、TFA(トリフルオロ酢酸)塩である。この新規な化学発光プラスミン基質は、下記構造式で表され得る。
本発明の好ましい化学発光基質は、
・B−X−Arg−NH−Y、X−Arg−NH−Y、B−X−Lsy−NH−YまたはX−Lsy−NH−Y
式中、Bは、アミノ末端保護基、好ましくは、Fmoc、Cbz、t−Boc、アセチル、PEG、PEG−アセチル(nは、整数、好ましくは、1〜5の範囲の整数である。)、および、それらのPEG(メチル)エーテル誘導体であり、
Yは、加水分解性のアミド結合によりペプチドに結合される化学発光レポータ分子であり、好ましくは、Yは、アミノルシフェリンであり、
Xは、任意のアミノ酸配列、ジペプチド、トリペプチド等でもよく、スペーサ分子を含んでも、含まなくてもよく、好ましくは、Xは、β−Ala−GlyもしくはpyroGlu−Pheである;
・pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリン;
・CHO(CHCHO)−アセチル−Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリン、式中、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは2である;
・CHO(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリン、式中、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは4である;
・上記基質の塩、好ましくはTFA塩
である。
図1aは、上記濃度のルシフェラーゼ、ATP、MgClおよびCaClを含むトリス緩衝生理食塩水(TBS)バッファーにおいて、150nMトロンビン(実線)および40nMプラスミン(縞線)を使用した、S1(CHO−(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリンTFA塩)基質に対するトロンビンおよびプラスミンの反応性を示す。 図1bは、上記濃度のルシフェラーゼ、ATP、MgClおよびCaClを含むトリス緩衝生理食塩水(TBS)バッファーにおいて、150nMトロンビン(実線)および4nMプラスミン(縞線)および15nMトロンビン(実線)を使用した、S2(pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリンTFA塩)基質に対するトロンビンおよびプラスミンの反応性を示す。これらの結果から、基質は、それらの各酵素に、より高感度であることが示される。 図2aは、tPAを含まない正常血漿プール(実線)、tPAを含む正常血漿プール(縞線)、および、tPAでインキュベートしたFVIII欠乏血漿(破線)における、トロンビン基質S1の発光強度を示す。 図2bは、tPAを含まない正常血漿プール(実線)、tPAを含む正常血漿プール(縞線)、および、tPAでインキュベートしたFVIII欠乏血漿(破線)における、プラスミン基質S2の発光強度を示す。 図3aは、終濃度が8.3mM(実線)、0.83mM(縞線)のマグネシウムを含む、および、マグネシウムを含まない(破線)、正常血漿プールでの通常アッセイにおける、S1の変換に対するマグネシウムの効果を示す。 図3bは、終濃度が8.3mM(実線)、0.83mM(縞線)のマグネシウムを含む、および、マグネシウムを含まない(破線)、正常血漿プールでの通常アッセイにおける、S2の変換に対するマグネシウムの効果を示す。
第1の態様において、本発明は、止血因子に特異的な化学発光基質を使用して、生成される前記止血因子の量を測定する工程を含む、試験試料における止血因子の生成をインビトロにおいて測定する方法に関する。前記工程において、好ましくは、化学発光分子が、止血因子により遊離され、続いて変換されて、検出可能な光量子を産生する。
本発明者らは、このような基質を使用して、止血因子の生成、例えば、トロンビン生成およびプラスミン生成を、血液凝固因子、例えば、トロンビン、および/または、繊維素溶解因子、例えば、プラスミンの生成を測定する発色法または蛍光法において必要とされるような、一次導関数の算出を必要としない、連続的、半連続的、直接的な方法で測定し得ることを見出した。典型的には、当該止血因子による本発明の基質の切断により、「発光分子」が遊離され、続いて、検出可能な光シグナル(または「光量子」)を産生する化学的または酵素的な変換がなされる。光量子が不可逆的工程において産生されるため、出力シグナルの蓄積がない。そのことが、蛍光基質を使用する既存の方法と比較して、任意に与えられた時点において存在する止血因子の量に直接的に比例するシグナルをリアルタイムに検出し得ること、光学シグナルを蓄積する一次導関数の算出が不要であることは、本発明の方法の重要な利点である。本発明の方法では、光シグナルの更なる産生に伴う妨害がない。さらに、光シグナルを測定する外部光源および光学フィルタが不要である。したがって、本発明の方法は、従来の方法より、なおさら使い勝手がよい。
要するに、本発明は、試験試料における止血因子の生成をモニターする感度が改善された方法を提供する。本発明の方法により、1つ以上の止血因子の生成を測定する光学的なポイント・オブ・ケアの装置の設計が可能となる。
止血因子は、任意の血液凝固因子でもよく、セリンプロテアーゼ、特にセリンエンドペクチダーゼ(EC 3.4.21)の群から選択されてもよく、好ましくは、トロンビン、第Xa因子、プラスミン、第VIIa因子、第IXa因子、血漿カリクレイン、第XIIa因子、第XIa因子、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、好ましくは、tc−tPA、活性化プロテインCおよびウロキナーゼ(uPA)、好ましくは、tc−UPAからなる群から選択される。一実施形態において、止血因子は、トロンビンおよびプラスミンから選択される。
止血因子の生成を、アミノ修飾されたアミノルシフェリンを使用して検出してもよい。修飾は、生成される止血因子に対する基質を含む。凝固反応をモニターする適切な基質としては、凝固経路の最後の事象またはフィブリン形成後に生成される、前記止血因子、例えば、血液凝固因子であるトロンビンまたは繊維素溶解因子であるプラスミンにより特異的に切断される、誘導体化されたペプチドがあげられる。ペプチドは、切断される能力を維持して、アミノルシフェリン等の化学発光レポータ分子に結合される。血液凝固因子、例えば、トロンビンまたはプラスミンは、ペプチドを認識可能であり、切断可能な結合を切断し、アミノルシフェリン等の化学発光レポータ分子が、ATP、ルシフェラーゼ、場合によりMg2+の存在下で形成され、典型的には、光が放射される。
本発明の方法を、トロンビンまたはプラスミン等の血液凝固因子の生成についての、薬剤、阻害剤、タンパク質、細胞または他の添加剤の影響を測定するのに使用し得る。このような添加剤の影響を測定するために、それらを、反応混合物に添加し得る。これらの添加剤を、アッセイを行う容器の壁面、96ウェルプレートのウェルの壁面等に被覆してもよい。内皮細胞が反応混合物の一部である場合、それらを、ウェルにおいて培養してもよい。
発光シグナルを、当該分野において既知の任意の方法により測定してもよい。適切な検出方法としては、光検出器の使用があげられる。光検出器としては、制限されず、照度計、電荷結合素子(CCD)カメラ、X線フィルムおよび高速写真用フィルムがあげられる。典型的には、前記照度計としては、青感度光電子倍増管(PMT)、赤感度光電子倍増管(PMT)または、特定の用途に最適化された他のPMTがあげられる。好ましくは、前記光検出方法は、さらに、基質または産物のいずれかからの不要な光の放射を防止または低減する光フィルタリング装置の使用を含む。検出方法は、さらに、基質からの不要なシグナルを除去または低減する逐次的方法において、光を検出または記録する方法および/または装置を含んでもよい。好ましくは、前記発光シグナルを、連続的、半連続的または非連続的な方法で測定する。止血因子(例えば、トロンビンまたはプラスミン)の量は、測定されるシグナルに直接的に比例しており、測定されたシグナルを一次導関数に変換する必要がない。このため、好ましい実施形態において、上記本願明細書に規定される方法は、生成される前記止血因子、好ましくは、トロンビンおよび/またはプラスミンの量を、前記発光シグナルの一次導関数の算出を含まない発光シグナルの測定により、測定することにより提供される。
一実施形態において、本発明の方法は、試験される試験試料、止血因子、例えば、トロンビンおよび/またはプラスミンの生成を誘導する引き金分子、ならびに、前記止血因子、例えば、トロンビンまたはプラスミンに特異的な化学発光基質を含む反応混合物を供給する工程と、発光シグナルを測定することにより、生成される前記止血因子、トロンビン/またはプラスミン等の量を測定する工程とを含み、好ましくは、典型的には、ATPの存在下においてルシフェラーゼを使用する工程を含む。好ましくは、供給される反応混合物は、Mg2+を含む。
反応混合物は、1つ以上の凝固イニシエータを含んでもよい。各種適切な凝固イニシエータを使用し得る。このようなイニシエータは、一般に医学的検査に使用される標準点において、凝固経路を引き起こす。例えば、外因凝固経路イニシエータ組織因子は、第VII因子およびカルシウムと共に、直接的または間接的のいずれかに、第IX因子の最初の活性化を介して、第X因子を活性化するであろう。内因凝固経路イニシエータは、第XII因子を活性化し、次に、第XI因子を活性化するであろう。外因凝固経路の適切なイニシエータは、当該分野において周知であり、組織因子等があげられる。内因凝固経路の適切なイニシエータも、当該分野において周知であり、エラグ酸、カオリン、シリカ等があげられる。これらの記載および他のイニシエータは、Laboratory Evaluation of Hemostasis and Thrombosis(Third Edition),1983,Marjorie S.Sirridge and Reaner Shannon,Lea & Febiger,PhiladelphiaおよびHemostasis and Thrombosis,a conceptual approach(Second Edition),1983,Jack Hirsh and Elizabeth Brain,Churchill Livingstone,New Yorkにおいてもたらされる。
反応混合物は、適切に、リン脂質を含む表面を有する構造体も含む。リン脂質を含む表面は、適切に、負に荷電したリン脂質、すなわち、アニオン性リン脂質、ホスファチジルセリン等を含む。それらの適切な例示としては、リン脂質小胞、セファリン、細胞、特に(活性化された)内皮細胞、(活性化された)血小板、細菌、ウイルス、(活性化された)内皮細胞のマトリックスもしくは微小胞または、当業者に既知の他の適切な構造体があげられる。このような構造体が存在することにより、ビタミンK依存性凝固因子に関連する実施形態において、特に有利である。このようなビタミンK依存性凝固因子は、いわゆる、GLAドメインを介して、リン脂質含有表面に結合する。典型的には、補助因子も、前記表面に結合する。アニオン性リン脂質含有表面を示す構造体が存在することにより、ビタミンK依存性凝固因子の反応が、数桁加速される。
反応混合物は、フィブリン、フィブリンフラグメントまたはフィブリン生成基質も含んでもよい。フィブリンは、tPAにより誘導されるプラスミン生成における、重要な補助因子である。したがって、一実施形態において、反応混合物は、フィブリンまたは、プラスミン生成の補助因子として作用するのに適したフィブリンのフラグメントを含む。
一実施形態において、前記止血因子に特異的な化学発光基質としては、好ましくは、アミノルシフェリンのアミノ基もしくはペプチド結合を介してカルボキシ末端修飾された誘導体に共有結合される、または、他の方法で結合される、前記止血因子に特異的な切断部位を含むペプチドがあげられる。好ましくは、基質のN末端が、例えば、当業者に既知のアミノ末端保護基を使用して修飾されることで、アミノペプチダーゼによる分解を防止する。止血因子がトロンビンである場合、化学発光トロンビン基質は、アミノルシフェリンに結合されるトロンビン切断部位を含むペプチドを含んでもよい。止血因子がプラスミンである場合、化学発光プラスミン基質は、アミノルシフェリンに結合されるプラスミン切断部位を含むペプチドを含んでもよい。
適切な止血因子が欠乏する場合、止血因子に特異的なアミノルシフェリンを含む混合物が、最低限の遊離アミノルシフェリンが存在するとして、最低限の光を生成するであろう。適切な止血因子が存在する場合、基質とアミノルシフェリンとを連結するペプチド結合が、止血因子により切断され、ルシフェラーゼの基質であるアミノルシフェリンを産生し得る。これにより、ルシフェラーゼの存在下で光が生成され、光は、生成される止血因子の量に比例する。
前記止血因子に特異的な化学発光基質は、B−X−Arg−NH−Y、X−Arg−NH−Y、B−X−Lsy−NH−YまたはX−Lsy−NH−Yの形態でもよい。前記形態において、Bは、アミノ末端の保護基であり、Xは、任意のアミノ酸配列、ジペプチド、トリペプチド等でもよく、スペーサ分子を含んでも、含まなくてもよく、好ましくは、Xは、β−Ala−GlyもしくはpyroGlu−Pheである。適切なアミノ末端の保護基としては、制限されず、Fmoc(フルオレニルメチルオキシカルボニル)、Cbz(ベンジルオキシカルボニル)、t−Boc(tert−ブトキシオキシカルボニル)、アセチル、PEGおよびPEG−アセチル(nは、1〜20の範囲、好ましくは1〜10の範囲、好ましくは1〜8の範囲、より好ましくは1〜5の範囲、最も好ましくは、nは、5である。)、ならびに、それらのPEG(メチル)エーテル誘導体があげられる。Yは、加水分解性のアミド結合によりペプチドに結合される化学発光レポータ分子である。典型的には、Yは、前記止血因子、例えば、トロンビンまたはプラスミンにより、アミド結合が加水分解された後のみに、ルシフェラーゼにより変換され、これにより、光量子が産生されるであろう。アミド結合の加水分解の前に、レポータ分子は、変換されるべきでない。適切な実施形態において、Yは、アミノルシフェリンである。
トロンビンに対する例示的な基質ペプチドとしては、例えば、アミノルシフェリンに結合されるβ−Ala−Gly−Arg、アミノルシフェリンに結合されるPEG−アセチル−Gly−Gly−Arg(好ましくは、nは、1、2、3、4または5であり、より好ましくは、nは、3である。)およびアミノルシフェリンに結合されるPEG−アセチル−β−Ala−Gly−Arg(好ましくは、nは、1、2、3、4または5であり、より好ましくは、n=5である。)があげられる。好ましくは、PEGは、そのメチルエステルの形態のもの、したがって、CHO(CHCHO)である。本発明の実施形態において、PEGは、CHO(CHCHO)n−1に対応し、例えば、PEGは、CHO(CHCHO)に対応することに、留意すべきである。後者の2つの基質(アミノルシフェリンに結合されるPEG−アセチル−Gly−Gly−Argおよびアミノルシフェリンに結合されるPEG−アセチル−β−Ala−Gly−Arg)は、可溶性であり、トロンビンにより切断されるため、特に適切である。アミノルシフェリンに結合されるβ−Ala−Gly−Argを含む基質は、トロンビンに対する高い特異性を有し、例えば、プラスミンに反応しないため、非常に好ましい。Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリンを含む基質は、例えば、血漿に存在し得るプラスミンに反応し得る。
プラスミン対する例示的な基質ペプチドとしては、Cbz−Phe−Arg−アミノルシフェリン、Ac−Phe−Arg−アミノルシフェリン、Phe−Arg−アミノルシフェリンおよびPEG−アセチル−Phe−Arg−アミノルシフェリンがあげられ、好ましくは、nは、1、2、3、4または5であり、より好ましくは、nは、5である。好ましくは、PEGは、そのメチルエステルの形態のもの、したがって、CHO(CHCHO)である。他の好ましい基質は、pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリンまたはそのTFA塩である。
本発明の他の好ましい基質は、
・CHO(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリン、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは4であり;
・CHO(CHCHO)−アセチル−Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリン、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは2であり;
・上記基質の塩、好ましくはTFA塩
である。
反応混合物は、さらに、アミノルシフェリンをアミノ−オキシルシフェリンに変換可能なルシフェラーゼ、およびATPを含んでもよく、好ましくは、さらに、Mg2+を含む。ルシフェラーゼが関与する化学発光の原理は、当業者に周知である。典型的には、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、ATPおよび酸素を使用して、光子を産生する。ルシフェラーゼは、ルシフェリンのATPへの結合を触媒し、それに続くルシフェリル−AMP中間体の酸化を触媒する。最終的に、ルシフェラーゼは、酸化されたルシフェリン中間体が組み換えられて、オキシルシフェリンと、高い量子効果を有する1つの光子とを生成する環境を提供する。このような発光から得られる光の強度は、遊離される発光分子の化学的または酵素的変換に関与する成分の濃度により決まる。このような成分を過剰に使用することにより、本発明の方法における発光シグナルは、当該止血因子、例えば、トロンビンまたはプラスミンによる基質の切断による、遊離の発光分子の生成のみにより決められるようになる。したがって、このような環境下では、光強度は、前記止血因子の生成、例えば、トロンビンまたはプラスミン生成に比例する。
生成される発光シグナルをマグネシウムイオンが増幅するのが見られる場合、反応は、さらに、マグネシウムイオンを含んでもよい。ただし、この効果は、他の二価のカチオンにより達成される可能性もある。
ルシフェラーゼは、当該分野において既知の、または、発見もしくは設計される、任意のルシフェラーゼでもよい。多くのルシフェラーゼが、当該分野において既知である。それらは、Promega、Sigma等のメーカーの市販品として入手し得る。ルシフェラーゼは、天然のルシフェラーゼでも、組換えルシフェラーゼでも、変異体のルシフェラーゼでもよい。前記変異体のルシフェラーゼは、1つ以上の、アミノ酸置換、アミノ酸欠損またはアミノ酸挿入を含む修飾ルシフェラーゼでもよく、可能な限り、そのルシフェラーゼ活性、好ましくは、天然(組換え)ルシフェラーゼにおけるルシフェラーゼ活性の少なくとも25%、50%、75%を維持する。ルシフェラーゼは、ルシフェラーゼ活性を有する限り、任意の生物由来でもよい。
試験試料は、当業者に既知の任意の種類の試験試料であり得る。試験試料は、細胞、生理液、血液、尿、唾液等からなる群から選択されてもよい。適切な実施形態において、試験試料は、全血、排液、多血小板血漿および乏血小板血漿からなる群から選択される。
トロンビン等の前記血液凝固因子の生成を誘導する引き金分子は、外因経路のイニシエータ、特に組織因子、または、特にガラス、カオリン、シリカおよびエラグ酸からなる群から選択される内因経路のイニシエータでもよい。トロンビン等の血液凝固因子の生成を誘導するインビボにおける引き金分子は、適切には、組織因子(TF)である。TFは、第VIIa因子と複合体を形成し、第X因子を直接的に第Xa因子に変換して複合体を形成することにより(外因経路)、または、第IX因子を第IXa因子に変換して、次に、第VIIIa因子と複合体を形成し、第X因子を第Xa因子に変換することにより間接的に第Xa因子を生成することにより、トロンビン形成を調節する。一度生成された第Xa因子は、その補助因子であるV(a)と複合体を形成して、プロトロンビン(II)をトロンビン(IIa)に変換する。TFは、外因経路について身体において見出される引き金と同様であるため、好ましい。内因経路のための引き金は、例えば、ガラス、カオリン、シリカまたはエラグ酸等の表面である。
一実施形態において、本発明の方法は、
・第Xa因子に、プロトロンビンを、トロンビンに変換させる工程と、
・トロンビンに、化学発光トロンビン基質を、ペプチドとアミノルシフェリンとに変換させる工程と、
・ルシフェラーゼに、アミノルシフェリンを、光量子の生成を伴ってアミノ−オキシルシフェリンに変換させる工程と
を含む。
一実施形態において、本発明の方法は、第VII(a)因子の存在下において、外因経路のイニシエータに、第Xa因子または第IXa因子を生成させる工程と、第IXa因子に、第Xa因子を生成させる工程と、第Xa因子に、プロトロンビンを、トロンビンに変換させる工程と、トロンビンに、化学発光トロンビン基質を、ペプチドとアミノルシフェリンとに変換させる工程と、ルシフェラーゼに、アミノルシフェリンを、光量子の生成を伴ってアミノ−オキシルシフェリンに変換させる工程とを含む。
一実施形態において、本発明の方法は、内因経路のイニシエータに、第XIIa因子を生成させる工程と、第XIIa因子に、第XIa因子を生成させる工程と、第XIa因子に、第IXa因子を生成させる工程と、第IXa因子に、第Xa因子を生成させる工程と、第Xa因子に、プロトロンビンを、トロンビンに変換させる工程と、トロンビンに、化学発光トロンビン基質を、ペプチドとアミノルシフェリンとに変換させる工程と、ルシフェラーゼに、アミノルシフェリンを、光量子の生成を伴ってアミノ−オキシルシフェリンに変換させる工程とを含む。
プラスミン生成を誘導する引き金分子は、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼおよび組織プラスミノーゲン活性化因子からなる群から選択され、好ましくは、組織プラスミノーゲン活性化因子である。引き金分子は、天然に単離することができ、または組換え方法論により生成し得る。したがって、引き金分子の群は、組換えウロキナーゼ、組換えストレプトキナーゼおよび組換え組織プラスミノーゲン活性化因子をも含む。プラスミンは、プラスミノーゲン活性化因子による、酵素前駆体であるプラスミノーゲンの活性化により形成される。組織プラスミノーゲン活性化因子は、多くの組織において見出される。組織プラスミノーゲン活性化因子は、内皮細胞および活性化血小板により放出される。本発明のアッセイにおけるプラスミン生成を誘導する引き金分子は、身体の自然な状態における引き金でもあるため、適切には、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)である。他の引き金は、例えば、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼである。
一実施形態において、本発明の方法は、場合によりフィブリンまたはフィブリンフラグメントの存在下で、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼまたはtPAに、プラスミノーゲンを、プラスミンに変換させる工程と、プラスミンに、化学発光プラスミン基質を、ペプチドとアミノルシフェリンとに変換させる工程と、ルシフェラーゼに、アミノルシフェリンを、光量子の生成を伴ってアミノ−オキシルシフェリンに変換させる工程とを含む。
一実施形態において、本発明の方法は、i)第Xa因子によるプロトロンビンのトロンビンへの変換、TF−第VIIa因子の複合体または第IXa因子−第VIII(a)因子の複合体による第X因子の第Xa因子への変換、TF−第VIIa因子の複合体による第VII因子の第VIIa因子への変換、tPAもしくはuPAまたはストレプトキナーゼによる、または、より小さい有効性を伴う、内因因子である、第XIIa因子、第XIa因子およびカリクレインによる、プラスミノーゲンのプラスミンへの変換、TF−第VIIa因子の複合体または第XIa因子による第IX因子の第IXa因子への変換、第XIIa因子またはトロンビンによる第XI因子の第XIa因子への変換、プレカリクレインまたは第XIIa因子による第XII因子の第XIIa因子への変換、ガラス、カオリン、シリカまたはエラグ酸によるプレカリクレインのカリクレインへの変換、トロンビン−トロンボモデュリン複合体によるプロテインCの活性化プロテインCへの変換、トロンビンまたはトロンビン−トロンボモデュリン複合体によるトロンビン活性化繊維素溶解阻害因子の活性化されたトロンビン活性化繊維素溶解阻害因子への変換、プラスミンによる、または、より小さい有効性を伴う、第Xa因子およびカリクレインによる一本鎖tPA(sc−tPA)の二本鎖tPA(tc−tPA)への変換、プラスミンによる、または、より小さい有効性を伴う、第XIIa因子およびカリクレインによる一本鎖uPAの二本鎖uPAへの変換、ii)i)において形成されるトロンビンまたはプラスミンによる、生成される止血因子に特異的な基質のアミノルシフェリンへの変換、ならびに、iii)ルシフェラーゼによる、高い量子効率を有する1つの光子の産生を伴う、アミノルシフェリンのアミノ−オキシルシフェリンへの変換を含む(Cosby et al.2007.Cell notes.Issue 18:9−11)。当該止血因子を除く、全ての成分の濃度を反応定数において保持することにより、光強度は、前記止血因子の濃度に比例する。
本発明の第1の態様に記載の化学発光基質は、そのようなものとして、本発明の更なる態様に提供される。
更なる態様において、本発明は、止血因子に特異的な化学発光基質を収容する第1の容器と、ルシフェラーゼ、ATP、Mg2+源および、前記止血因子の生成を誘導する引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ収容する、1つ、2つ、3つ以上の追加容器とを含む、試験試料における止血因子、好ましくは、トロンビンおよび/またはプラスミンの生成を、インビトロにおいて測定するキットに関する。前記キットにおいて、好ましくは、化学発光基質は、本発明の化学発光基質である。
前記血液凝固因子の生成、例えば、トロンビンおよび/またはプラスミンの生成を誘導する引き金分子は、外因経路のイニシエータ、特に組織因子(TF)、または、内因経路のイニシエータ、特にガラス、カオリンおよびエラグ酸でもよい。
前記止血因子、好ましくは、トロンビンおよび/またはプラスミンに特異的な化学発光基質は、本願明細書中、上記で規定したものでもよい。
更なる態様において、本発明は、化学発光トロンビン基質、好ましくは、本発明の化学発光トロンビン基質を収容する第1の容器と、ルシフェラーゼ、ATP、Mg2+源および、トロンビン生成を誘導する引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ収容する、1つ、2つ、3つ以上の追加容器とを含む、試験試料におけるトロンビン生成をインビトロにおいて測定するキットに関する。
他の態様において、本発明は、化学発光プラスミン基質、好ましくは、本発明の化学発光プラスミン基質を収容する第1の容器と、ルシフェラーゼ、ATP、Mg2+源および、プラスミン生成を誘導する引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ含む、1つ、2つ、3つ以上の追加容器とを含む、試験試料におけるプラスミン生成をインビトロにおいて測定するキットに関する。
プラスミン生成を誘導する引き金分子は、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼおよび組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)からなる群から選択されてもよい。
キットは、さらに、アニオン性リン脂質含有表面および/またはフィブリン、フィブリンフラグメントもしくはフィブリン生成基質を含んでもよい。
キットは、さらに、1つ以上の前述の凝固イニシエータを収容する容器も含んでもよい。
本願明細書および特許請求の範囲において、「含む(to comprise)」の動詞およびその活用形は、限定しない意味において、単語に続く事項を含むことを意味するように使用されるが、具体的に言及されていない事項を除外しない。さらに、「からなる(to consist)」の動詞は、本発明の組成物が、具体的に特定されたもの以外の付加的な成分を含んでもよいことを意味する、「本質的に成る(to consisit essentially of)」に置き換えられてもよいが、前記付加的な成分は、本発明の特有の特性を変化させないものである。
さらに、不定冠詞「a」または「an」による要素への言及は、要素が1つのみであることが必要と文脈に明確にない限り、2つ以上の要素が存在する可能性を排除しない。したがって、不定冠詞「a」または「an」は、通常、「少なくとも1つ(at least one)」を意味する。
本願明細書に引用された、全ての特許および参照文献は、その内容を参照によりここに取り込む。
上記記載は、本発明のいくつかの実施形態を説明するものであり、保護の範囲を制限するものではないのは明らかであろう。この開示を始めとして、より多くの実施形態が、本発明の保護および本質の範囲内であり、従来技術と本特許の開示との明らかな組み合わせであることは、当業者に明らかであろう。
実施例1:2種類の典型的な基質の特性
血漿におけるトロンビン生成を測定する化学発光アッセイ
96ウェルプレート(最終容量120μl)に、下記成分を添加した。
80μl 正常血漿プール(NPP)、
2μl セファリン(Roche製品番号524298、1mlの蒸留水に溶解)、
2μl 組織因子(イノビン、Siemens Healthcare Diagnostics 500×希釈)、
10μl MeO−(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリンTFA塩(トロンビン特異的基質(10mM))、または、pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリンTFA塩(プラスミン特異的基質(10mM))、
2μl 組換えtPA(アルテプラーゼ(登録商標)、Boehringer Ingelheim、193IU/ml)、
2μl ルシフェラーゼ(Sigma、72μg/ml)、
2μl ATP(Sigma、0.33mM)、
2μl MgCl(8.3mM)、
14μl トリス/NaClバッファー(50mM トリスおよび150mM NaCl、pH7.4)
反応混合液を混合し、続けて、4μlの、Ca2+を含むトリス/NaClバッファーを添加して、トロンビン生成を開始した。終濃度は、16.7mMとした。得られた混合液を急速に混合し、トロンビン生成を、Fluostarにおいてモニターした。Fluostarの設定は、30秒間を140サイクル、ゲイン:最大値=4095、とした。測定前に、25μlの反応混合液を、総容量120μlのウェルから採取した。発光の測定に適した384ウェルのmulti−titreプレートに、これを滴下した。測定を、すぐに開始した。発光を、相対発光強度(RLU)で表した。
基質
この発光アッセイの試験に使用する基質を、トロンビン特異的基質(S1:MeO−(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリンTFA塩)およびプラスミン特異的基質(S2:pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリンTFA塩)とした。
実験
S1およびS2の反応性を、バッファーおよび血漿において測定した。個々の実験において特に断らない限り、上記のアッセイ条件下で、測定を行った。
結果
図1に、上記濃度のルシフェラーゼ、ATP、MgClおよびCaClを含むTBSバッファーにおいて、150nMトロンビン(実線)および40nMプラスミン(縞線)を使用した、S1基質に対するトロンビンおよびプラスミンの反応性(図1a)、ならびに、4nMプラスミン(縞線)および15nMトロンビン(実線)を使用した、S2基質に対するトロンビンおよびプラスミンの反応性(図1b)を示す。これらの結果から、基質は、それらの各酵素に対して、より高感度であることが示される。
図2に、tPAを含まない正常血漿プール(実線)、tPAを含む正常血漿プール(縞線)、および、tPAでインキュベートしたFVIII欠乏血漿(破線)における、トロンビン基質S1(図2a)またはプラスミン基質S2(図2b)の発光強度を示す。
図3に、終濃度が8.3mM(実線)、0.83mM(縞線)のマグネシウムを含む、および、マグネシウムを含まない(破線)、正常血漿プールでの通常アッセイにおける、S1(図3a)およびS2(図3b)の変換に対するマグネシウムの効果を示す。
実施例2:プラスミンおよびトロンビンを用いて試験した各種基質
各種基質を、トロンビンおよびプラスミンを使用して分析した。分析は、基本的に実施例1と同様に行った。ただし、血漿の代わりに、プラスミンまたはトロンビンを、30nM(トロンビン)または40nM(プラスミン)の終濃度で添加した。
表1に、各種基質についての結果を示す。明らかなように、プラスミンおよびトロンビンにより、特異的な発光シグナルが誘導されている。
図面の説明
図1は、上記濃度のルシフェラーゼ、ATP、MgClおよびCaClを含むトリス緩衝生理食塩水(TBS)バッファーにおいて、150nMトロンビン(実線)および40nMプラスミン(縞線)を使用した、S1(CHO−(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリンTFA塩)基質に対するトロンビンおよびプラスミンの反応性(図1a)、ならびに、4nMプラスミン(縞線)および15nMトロンビン(実線)を使用した、S2(pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリンTFA塩)基質に対するトロンビンおよびプラスミンの反応性(図1b)を示す。これらの結果から、基質は、それらの各酵素に、より高感度であることが示される。
図2は、tPAを含まない正常血漿プール(実線)、tPAを含む正常血漿プール(縞線)、および、tPAでインキュベートしたFVIII欠乏血漿(破線)における、トロンビン基質S1(図2a)またはプラスミン基質S2(図2b)の発光強度を示す。
図3は、終濃度が8.3mM(実線)、0.83mM(縞線)のマグネシウムを含む、および、マグネシウムを含まない(破線)、正常血漿プールでの通常アッセイにおける、S1(図3a)およびS2(図3b)の変換に対するマグネシウムの効果を示す。

Claims (15)

  1. 止血因子に特異的な化学発光基質を使用して、生成される前記止血因子の量を測定する工程を含み、
    前記工程において、好ましくは、発光分子が、止血因子により遊離され、続いて変換されて、検出可能な光量子を産生する、
    試験試料における止血因子の生成をインビトロにおいて測定する方法。
  2. 試験される試験試料、前記止血因子の生成を誘導する引き金分子、前記止血因子に特異的な化学発光基質を含む反応混合物を供給する工程と、
    発光シグナルを測定することにより、生成される前記止血因子の量を測定する工程と
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記止血因子に特異的な化学発光基質が、アミノルシフェリンに結合される前記止血因子に特異的な切断部位を含むペプチドを含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 止血因子が、セリンエンドペプチダーゼ(EC3.4.21)からなる群から選択される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 止血因子が、トロンビン、プラスミン、第Xa因子、第IXa因子、第VIIa因子、第XIa因子、第XIIa因子、カリクレイン、活性化プロテインC、tc−tPAおよびtc−uPAからなる群から選択され、好ましくは、止血因子が、トロンビンおよびプラスミンからなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 反応混合物が、さらに、アミノルシフェリンをアミノ−オキシルシフェリンに変換可能なルシフェラーゼ、およびATPを含み、好ましくは、さらに、Mg2+を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 試験試料が、全血、排液、多血小板血漿および乏血小板血漿からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. トロンビン生成を誘導する引き金分子が、外因経路のイニシエータ、特に組織因子、または、特にガラス、カオリン、シリカおよびエラグ酸からなる群から選択される内因経路のイニシエータである、請求項4から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 第Xa因子に、プロトロンビンを、トロンビンに変換させる工程と、
    トロンビンに、化学発光トロンビン基質を、ペプチドとアミノルシフェリンとに変換させる工程と、
    ルシフェラーゼに、アミノルシフェリンを、光量子の産生を伴ってアミノ−オキシルシフェリンに変換させる工程と
    を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. プラスミン生成を誘導する引き金分子が、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼおよび組織プラスミノーゲン活性化因子からなる群から選択され、好ましくは、組織プラスミノーゲン活性化因子である、請求項4から7のいずれか一項に記載の方法。
  11. ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼまたはtPAに、プラスミノーゲンを、プラスミンに変換させる工程と、
    プラスミンに、化学発光プラスミン基質を、ペプチドとアミノルシフェリンとに変換させる工程と、
    ルシフェラーゼに、アミノルシフェリンを、光量子の産生を伴ってアミノ−オキシルシフェリンに変換させる工程と
    を含む、請求項10記載の方法。
  12. 発光シグナルを測定することにより、生成される前記止血因子の量を測定する工程が、前記発光シグナルの一次導関数の算出を含まない、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 化学発光基質が、
    ・B−X−Arg−NH−Y、X−Arg−NH−Y、B−X−Lsy−NH−YまたはX−Lsy−NH−Y、
    式中、Bは、アミノ末端保護基、好ましくは、Fmoc、Cbz、t−Boc、アセチル、PEG、PEG−アセチル(nは、整数、好ましくは、1〜5の範囲の整数である。)、および、それらのPEG(メチル)エーテル誘導体であり、
    Yは、加水分解性のアミド結合によりペプチドに結合される化学発光レポータ分子であり、好ましくは、Yは、アミノルシフェリンであり、
    Xは、任意のアミノ酸配列、ジペプチド、トリペプチド等でもよく、スペーサ分子を含んでも、含まなくてもよく、好ましくは、Xは、β−Ala−GlyもしくはpyroGlu−Pheである;
    ・pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリン;
    ・CHO(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリン、式中、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは4である;
    ・CHO(CHCHO)−アセチル−Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリン、式中、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは2である;
    ・上記基質の塩、好ましくはTFA塩
    からなる群から選択される基質である、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ・B−X−Arg−NH−Y、X−Arg−NH−Y、B−X−Lsy−NH−YまたはX−Lsy−NH−Y、
    式中、Bは、アミノ末端保護基、好ましくは、Fmoc、Cbz、t−Boc、アセチル、PEG、PEG−アセチル(nは、整数、好ましくは、1〜5の範囲の整数である。)、およびPEG(メチル)エーテル誘導体であり、
    Yは、加水分解性のアミド結合によりペプチドに結合される化学発光レポータ分子であり、好ましくは、Yは、アミノルシフェリンであり、
    Xは、任意のアミノ酸配列、ジペプチド、トリペプチド等でもよく、スペーサ分子を含んでも、含まなくてもよく、好ましくは、Xは、β−Ala−GlyもしくはpyroGlu−Pheである;
    ・pyroGlu−Phe−Lys−アミノルシフェリン;
    ・CHO(CHCHO)−アセチル−β−Ala−Gly−Arg−アミノルシフェリン、式中、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは4である;
    ・CHO(CHCHO)−アセチル−Gly−Gly−Arg−アミノルシフェリン、式中、nは、0、1、2、3または4、好ましくは2または4、より好ましくは2である;
    ・上記基質の塩、好ましくはTFA塩
    からなる群から選択される、化学発光基質。
  15. 止血因子に特異的な化学発光基質を収容する第1の容器と、
    ルシフェラーゼ、ATP、Mg2−源および、前記止血因子の生成を誘導する引き金分子からなる群から選択される異なる試薬をそれぞれ収容する、1つ以上の追加容器と
    を含み、
    好ましくは、基質が、請求項14記載の基質である、
    試験試料における止血因子、好ましくは、トロンビンおよび/またはプラスミンの生成を、インビトロにおいて測定するキット。
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