JP2014500960A - 骨格筋量および神経性状態のマーカーとしてのbin1発現 - Google Patents

骨格筋量および神経性状態のマーカーとしてのbin1発現 Download PDF

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Abstract

対象における骨格筋量を判定する方法が提供される。対象における神経性状態もしくは疾患、または骨格筋量の低下に関連する状態もしくは疾患を診断する方法もまた提供される。骨格筋内に特異的に発現するBIN1ポリペプチドに特異的に結合する精製された抗体がさらに提供される。本方法は、対象における筋量が、対象におけるBIN1発現レベルに直接的に相関することができるという所見に基づく。例えば、BIN1発現の減少は、対照と比較したとき、対象の骨格筋量の減少と相関する。故に、BIN1発現は、対象の骨格筋量を判定するためのマーカーとして使用することができる。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年11月9日出願の米国特許仮出願第61/411,683号の利益を請求し、それは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
骨格筋は、体内で最も大きい器官であり、生物学的機能における骨格筋の重要性に対する認識が増加している。骨格筋の損失は、様々な機能不全および障害を引き起こし、多くの個人を悩ませている。例えば、サルコペニアは、60歳以上の個人の約10パーセントに影響を及ぼし、年齢が上がるほど比率が高くなる。例えば、多発性硬化症または慢性疾患等の他の状態もまた、筋量の低下につながる可能性がある。
対象における骨格筋量を判定する方法が提供される。本方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルは、対象の骨格筋量を示す。
対象における骨格筋量の低下または増加に関連する状態もしくは疾患を診断する方法も提供される。本方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルは、対象が、対照と比較して骨格筋量の低下または増加に関連する疾患もしくは状態を有することを示す。
神経性状態もしくは疾患を診断する方法も提供される。本方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルは、対象が神経性疾患もしくは状態を有することを示す。
骨格筋内に特異的に発現するBIN1ポリペプチドに特異的に結合する精製された抗体がさらに提供される。
1つもしくは複数の実施形態の詳細は、付属の図面および下記の発明を実施するための形態に記載される。他の特性、目的、および利点は、発明を実施するための形態および図面、ならびに請求項から明らかであろう。
イヌ科対象において測定されたBIN1レベル(A.U.)対測定された体重(キログラム(kg))の分散プロットである。線形回帰による線形フィットは、−0.07の勾配を有し、すべての品種のイヌにわたり体重へのBIN1のわずかな依存性があることを示す。 イヌ科対象における測定されたBIN1レベル(A.U.)対年齢(歳)の分散プロットである。線形回帰による線形フィットは、−0.6の勾配を有し、年齢へのBIN1の潜在的な依存性を示唆する。 2匹の小型のイヌ科における測定されたBIN1レベル(A.U.)対年齢(歳)の分散プロットである。BIN1の品種依存性に対して評価するために、分散プロットを、共に同様の大きさであり、イヌ科研究において数が多かった上位2位の二匹の品種(シェルティー、n=20、平均体重=9.5kg、およびハバニーズ、n=12、平均体重=4.6kg)において、BIN1と年齢(歳)との間で得た。線形回帰による線形フィットは、−3.5の勾配を有し、これらの単離された品種では、BIN1と年齢との間で強い逆相関を有する。これらのデータは、特定の品種のイヌ科では、BIN1が年齢とともに減少することを示す。 イヌ科対象における測定されたBIN1レベル(A.U.)対筋量(MM)の棒グラフである。最大のMM(4)を有するイヌ科は、より少ない筋量(3または2のいずれかでスコア付けされた)のイヌ科よりも著しく高いレベルのBIN1を有する。1の筋量でスコア付けされたイヌ科はなかった。*p<0.05。これらのデータは、BIN1が、臨床的に評価された筋量と直接的に相関することを示し、図3のBIN1と年齢との間の逆相関が年齢に伴う筋萎縮に続発することを確定する。 血漿skBIN1が臨床的に評価されたイヌ科の筋重量を予想することを示す。図5は、イヌ科の筋重量(kg、生体量の割合によって算出され、MMに対して調整された)対静脈血の血漿分画から定量化された、測定されたskBIN1レベル(A.U.)の分散プロットである。線形回帰による線形フィットは、0.8の勾配を有する。*P<0.05、n=34。 血漿skBIN1が、解体処理後の枝肉ウシ筋重量を予想することを示す。図6は、ウシ筋重量(kg、骨を占めるため20%少ない(温かい)枝肉重量によって算出された)対静脈血サンプルの血漿分画から定量化された、測定されたskBIN1レベル(A.U.)の分散プロットである。線形回帰による線形フィットは、*P<0.05、n=25で0.2の勾配を有する。 血漿skBIN1レベルが、イヌ科サンプルに対してウシ科で比例的に高いことを示す。図7は、動物種(左のグラフ)に対する平均の測定されたskBIN1レベル(A.U.)、および動物種(右のグラフ)に対する平均の判定された筋重量の棒グラフを示す。ウシ対イヌの相対比は、skBIN1または正味筋重量として測定されたパラメータにかかわらず同様である。値を平均±標準偏差で表した。 健康なヒト対象の血漿skBIN1レベル対無脂肪の割合のグラフを示す。 健康なヒト対象の血漿ジェネリックBIN1レベル対無脂肪の割合のグラフを示す。
本明細書に説明される方法は、対象における筋量が、対象におけるBIN1発現レベルに直接的に相関することができるという所見に基づく。例えば、BIN1発現の減少は、対照と比較したとき、対象の骨格筋量の減少と相関する。故に、BIN1発現は、対象の骨格筋量を判定するためのマーカーとして使用することができる。
架橋配位子1(BIN1)遺伝子は、腫瘍抑制因子の特性を有するMyc相互作用タンパク質として初期に同定された、核細胞質タンパク質をコードする。BIN1はまた、アンフィフィジンII、アンフィフィジン様、およびボックス依存性MYC相互作用タンパク質1としても既知である。BIN1遺伝子の代替的スプライシングは、異なるアイソフォームをコードする、10個の転写変異体をもたらす。BIN1のいくつかのアイソフォームは、偏在的に発現し、その他は、組織特異的発現を示す。BIN1アイソフォーム1〜7は、ニューロンにおいて発現する。アイソフォーム8は、骨格筋特異的であり、アイソフォーム9および10は、偏在的である。中枢神経系に発現するアイソフォームは、シプナス小胞エンドサイトーシスに関与し得、ダイナミン、シナプトジャニン、エンドフィリン、およびクラスリンと相互作用し得る。腫瘍細胞株内に発現した異常スプライス変異体もまた説明されている。骨格筋特異的BIN1は、他の組織と比較して、骨格筋内のみに発現するか、または主に骨格筋内に発現するBIN1である。
対象における骨格筋量を判定する方法が本明細書に提供される。対象は、脊椎動物、より具体的には、哺乳類(例えば、ヒト、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、非ヒト霊長類、ウシ、ネコ、モルモット、またはげっ歯類)、魚類、鳥類、または爬虫類、または両生類であることができる。用語は、特に年齢または性別を表さない。したがって、雄または雌にかかわらず、成熟および新生の対象、ならびに胎児が含まれることを意図する。本明細書に使用するとき、患者もしくは対象は、互換的に使用し得、疾患もしくは障害を発達しているか、またはリスクがある対象を指すことができる。患者もしくは対象という用語は、ヒトおよび家畜対象を含む。
方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルを使用して、対象における骨格筋量を示すことができる。例えば、対照レベルよりも低い検出されたレベル(例えば、開始前、または疾患もしくは不活性等のパラメータの不在下での同一の対象から、対照対象から、または対照対象のプールに基づく既知の対照値)は、対象における骨格筋量の減少を示す。その上、対照レベルよりも高い検出されたレベルは、対象における骨格筋量の増加を示す。
本明細書に使用されるとき、対照レベルは、同一の対象、または異なる対象もしくは複数の対象からのBIN1発現レベルを指す。同一の対象からのBIN1発現レベルは、BIN1発現との比較の最新の時点前の様々な時点で取得することができる。異なる対象からのBIN1発現レベルは、本対象と同一時点で取得することができる(例えば、対照対象および本対象は、同年齢である)。一般に、対照対象および本対象は、多くの同一または同様の特徴(例えば、年齢、体重、身長、民族性、および品種)を共有する。
生体サンプルは、有機体から取得された任意のサンプルであってもよい。生体サンプルの例には、体液および組織標本が挙げられる。サンプル源は、血液、血清、血漿、骨格筋組織、脳脊髄液、母乳、膿、組織剥離物、洗浄液、尿、糞便、リンパ節等の組織、脾臓、または同等物等の生理学的培地であり得る。組織という用語は、血液、結合組織、上皮、収縮組織(骨格筋を含む)、神経組織、および同等物を含む、身体の任意の組織を指す。
対照レベルは、対照サンプルから取得し得、それは、対照対象から(例えば、生体サンプルと異なる時間で同一の対象から)、もしくは第2の対象から取得された、いずれかのサンプルを含むことができるか、または既知の標準を含むことができる。任意に、対照レベルは、その集団の個々に対して予想される筋量、または標準の筋量を有する集団の個々から採取される。例えば、男性のヒトでは、対照レベルは、中肉中背で、22〜23kg/mの肥満度指数(BMI)を有する25歳の男性から取得されたBIN1発現レベルであり得る。女性のヒトでは、対照レベルは、中肉中背で、22〜23kg/mの肥満度指数(BMI)を有する25歳の女性から取得されたBIN1発現レベルであり得る。
任意に、生体サンプルは、血液または血漿である。任意に、生体サンプルは、骨格筋組織(例えば、筋生検)である。血液、血漿、または骨格筋組織内で検出されたBIN1は、骨格筋特異的BIN1であってもよい。
対照レベルは、正常であってもよい。かかる場合において、対照レベル未満の検出されたレベルは、対象における骨格筋量の低下を示し、対照よりも高い検出されたレベルは、対象における筋量の増加を示す。任意に、対照レベルは、正常よりも低く、対照レベルと同等か、またはそれ未満の検出されたレベルは、対象における骨格筋量の低下を示す。任意に、対照レベルが正常よりも高く、対照レベルと同等か、またはそれより高い検出されたレベルは、対象における骨格筋量の増加を示す。
対象における骨格筋量の低下に関連する状態もしくは疾患を診断する、および/またはモニタリングする方法も本明細書に提供される。モニタリングは、疾患もしくは状態が改善した、悪化した、または変化していないかどうかの判定を含む。疾患もしくは状態は、多発性硬化症、萎縮、神経原性萎縮、慢性炎症状態、およびサルコペニアからなる群から選択することができる。モニタリングが変化を検出する場合、次いで、治療は、任意に修正される。例えば、筋量の低下が検出される場合、理学療法のレジームが開始または増加される。
疾患もしくは状態は、任意に、筋萎縮に関連する別の疾患もしくは状態であってもよく、筋肉損傷、長期臥床もしくは非活動、長期不動状態、神経損傷、神経障害、糖尿病性神経障害、アルコール性神経障害、亜急性脊髄連合変性症、糖尿病、間接リウマチ、運動ニューロン疾患、筋ジストロフィー(例えば、デュシェーヌ、ベッカー型、顔面肩甲上腕型、肢帯型眼咽頭筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー)、手根管症候群、慢性感染症、結核、筋肉および関節の廃用、関節炎、関節損傷、関節炎症、四肢まひ、神経絞扼、神経分布筋肉への損傷、脊髄病変、原発性筋疾患(ミオパシー)、栄養不良、アルコール依存症、薬物使用(例えば、コカイン)、薬(例えば、スタチン、ペニシラミン)、神経性無食欲症、悪性腫瘍、慢性疾患、ウイルス感染(例えば、HIV、コクサッキーBウイルス)、腺熱、細菌感染(例えば、結核)、寄生虫感染(例えば、住血吸虫症)、内分泌障害(例えば、甲状腺疾患、アジソン病、クッシング病)、椎間板ヘルニア、副腎皮質機能亢進症、熱傷、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄損傷、タンパク質欠乏症、神経根障害、甲状腺機能亢進症、末梢神経損傷、変形性関節炎、パーキンソン病、多発性硬化症、長期ステロイド療法、脳血管発作、末梢神経障害、マラリア、鉤虫侵入、慢性下痢、老齢、四肢廃用、固定された骨折、血管疾患、大血管血栓症、大血管塞栓症、運動神経虚血、バージャー病、結節性多発動脈炎、虚血性まひ、フォルクマン拘縮、軟組織浮腫、軟組織出血、ポリオ、脊髄空洞症、脊髄出血、髄内腫瘍、梅毒性筋萎縮症、帯状疱疹、アテローム性疾患、髄膜血管性奇形、脊髄腫瘍、腰部脊椎症、腰部脊柱管狭窄症、脊髄腫瘍、腰部椎間板すべり症、頸部脊椎症、多発性筋炎、皮膚筋炎、旋毛虫症、トキソプラズマ症、グリコーゲン貯蔵ミオパシー、カルチニン欠乏症、副腎機能障害、半月版断裂、クロイツフェルト・ヤコブ病、サルコイドーシス、ステロイド使用が挙げられるが、それらに限定されない。
骨格筋量の低下に関連する状態もしくは疾患を診断する方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルは、対象が、骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す。対象からの対照レベルよりも低い検出されたレベルは、対象が、骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す。任意に、対照レベルは、選択された生体サンプル中のBIN1の正常レベルであり、対照レベル未満の検出されたレベルを使用して、対象が骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す。検出されたレベルは、対照レベルと同一の組織の種類から採取され得る。例えば、対照レベルが血液からである場合、対照レベルとの比較のための検出されたレベルは、血液からであり得る。任意に、対照レベルは、正常よりも低く、対照レベルと同等か、またはそれ未満の検出されたレベルは、対象が骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す。任意に、本方法はさらに、骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有するか、または有する疑いのある対象を選択することを含む。
対象における骨格筋量の増加に関連する状態もしくは疾患を診断する方法も本明細書に提供される。本方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルは、対象が、骨格筋量の増加に関連する疾患もしくは状態を有することを示す。任意に、本方法はさらに、筋量の増加に関連する疾患もしくは状態を有するか、または有する疑いのある対象を選択することを含む。疾患もしくは状態は、筋力トレーニング、アナボリックステロイドの使用、甲状腺機能低下症、および筋強直性ジストロフィー症候群からなる群から選択することができる。
神経性状態もしくは疾患を診断するための方法もまた提供される。本方法は、対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出すること、および検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することを含む。対照レベルに対するBIN1発現レベルは、対象が神経性疾患もしくは状態を有することを示す。任意に、生体サンプルは、脳脊髄液を含む。対照レベルよりも低い検出されたレベルは、対象が神経性状態または疾患を有することを示す。任意に、対照レベルは、BIN1の正常レベルであり、対照レベル未満の検出されたレベルを使用して、対象が神経性状態もしくは疾患を有することを示す。任意に、対照レベルは、正常よりも低く、対照レベルと同等か、またはそれ未満の検出されたレベルは、対象が、神経性状態もしくは疾患を有することを示す。任意に、本方法はさらに、神経性状態もしくは疾患を有するか、または有する疑いのある対象を選択することを含む。
神経性疾患および状態には、神経細胞の損失に関連する疾患および状態が挙げられる。神経性疾患および状態には、例えば、アルツハイマー病、脳卒中、脊髄損傷、外傷性脳損傷、鬱病、認知症、多発性硬化症、パーキンソン病、鬱病、ハンチントン病、ALS、および精神病が挙げられる。
対照レベルは、対照サンプルから取得され得、対照対象から(例えば、生体サンプルと異なる時間で同一の対象から)、もしくは第2の対象から取得された、いずれかのサンプルを含むことができるか、または既知の標準を含むことができる。任意に、対照レベルは、その集団の個々に対して、神経性状態もしくは疾患の兆候を有さない集団の個々から採取される。例えば、対照レベルは、神経性状態もしくは疾患の特定の兆候もしくは症状を有さない25歳の男性または女性から取得されたBIN1発現レベルであり得る。
本明細書にわたって説明されるように、本方法は、ヒトおよび非ヒト対象の両方で実施することができる。例えば、BIN1発現レベルを使用して、非ヒト動物における上述の疾患および状態を診断および/またはモニタリングすることができる。任意に、BIN1発現レベルを使用して、イヌ科、ネコ科、ウマ科動物における萎縮(例えば、BIN1レベルの低下)、または肥大(例えば、BIN1レベルの増加)に関連する状態を診断またはモニタリングする。その上、BIN1発現レベルを使用して、筋量を評価し、生産段階を客観的に判定する、筋肉発達を等級分けする、および/または例えば、鳥類、ウシ科、ヤギ、ヒツジ、およびブタ対象、およびその集団等の生産動物における遺伝系列を改善することができる。
例えば、BIN1発現レベルは、生産動物対象、または生産動物対象集団(例えば、2匹もしくは複数の生産動物)において判定することができる。BIN1の対照レベルと比較して、BIN1の検出されたレベルは、対象または対象集団における筋量の増加を示すことができる。例えば、BIN1発現レベルの増加を有する個々の動物または集団は、より高い筋量に対する遺伝材料を改善するための増殖プログラムに対して任意に選択することができる。
他の例において、BIN1発現レベルを使用して、例えば、イヌ科およびウマ科を含むパフォーマンス動物における筋量発達を評価することができる。対照BIN1レベルと比較して、BIN1の検出されたレベルは、競争馬およびイヌ等のパフォーマンス動物における筋量の増加を示すことができる。筋量の増加は、動物のパフォーマンスを強化するために使用されたトレーニング、栄養、または他の要因の効果を示す。任意に、対照BIN1レベルと比較して、BIN1の検出されたレベルは、競走馬またはイヌ等のパフォーマンス動物における筋量の減少を示す。筋量の減少はまた、動物のパフォーマンスを強化するために使用されたトレーニング、栄養、または他の要因の効果も示し得る。したがって、トレーナーまたはブリーダー等の個人は、BIN1レベルを使用して、動物のパフォーマンスに関連する管理決定を誘導することができる。その上、生産動物と同様に、BIN1の所望のレベル、例えば、増加したBIN1発現レベルを有する、個々のパフォーマンス動物または集団は、筋量の増加等、所望レベルの筋量をより達成するよう、遺伝材料を改善するための増殖プログラムに対して任意に選択することができる。
説明される方法において、BIN1は、骨格筋内に特異的に発現するBIN1であってもよい。上述のように、骨格筋特異的BIN1は、他の組織と比較して、骨格筋内のみに発現する、または主に骨格筋内に発現するBIN1である。BIN1は、例えば、骨格筋特異的BIN1アイソフォームであってもよい。任意に、骨格筋特異的BIN1アイソフォームは、BIN1アイソフォーム8である。任意に、骨格筋特異的BIN1アイソフォームは、配列番号1を含む。任意に、骨格筋特異的アイソフォームは、配列番号2を含む。
BIN1発現レベルは、例えば、生体サンプル中のBIN1ポリペプチドを検出することによって判定することができる。任意に、BIN1発現レベルは、生体サンプル中のBIN1をコードする核酸(例えば、BIN1 mRNA)もしくはそのフラグメントを検出することによって判定することができる。BIN1の発現を判定する上で有用な分析技術の例には、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、定量リアルタイムPCR(qRT−PCR)、ワンステップPCR,RNase保護アッセイ、プライマー伸張アッセイ、マイクロアレイ分析、ジーンチップ、インサイツハイブリダイゼーション、免疫組織化学、ノーザンブロット、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、酵素免疫測定法(EIA)、放射免疫測定(RIA)、またはタンパク質アッセイが挙げられる。これらの技術は既知である。例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd Ed.,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY(2001)を参照。
RT−PCRを使用して、BIN1発現を判定するとき、mRNAは、生体サンプルから単離することができる。任意に、RNAは、対象の血液、血漿、または骨格筋組織から、かつ任意に、対照として対応する正常組織または対象から単離される。
mRNA抽出の一般的方法は、当該技術分野において周知であり、Ausubel et al.,Current Protocols of Molecular Biology,John Wiley and Sons(1997)を含む、分子生物学の標準的教材に開示されている。パラフィン包埋組織からのRNA抽出の方法は、例えば、Rupp and Locker,Lab Invest.56:A67(1987)、およびDe Andres et al.,BioTechniques 18:42044(1995)に開示されている。任意に、RNA単離は、製造業者の説明に従い、商業用製造業者からの精製キット、緩衝剤セット、およびプロテアーゼを使用して実施することができる。例えば、総RNAは、Qiagen RNeasy(登録商標)ミニカラム(Hilden,DE)を使用して単離することができる。他の市販されるRNA単離キットには、MasterPure(登録商標)Complete DNAおよびRNA Purification Kit(EPICENTRE(登録商標)、Madison,WI)、ならびにParaffin Block RNA Isolation Kit(登録商標)(Ambion,Inc.,Austin,TX)が挙げられる。組織サンプルからの総RNAは、RNA Stat−60(登録商標)(Tel−Test,Friendswood,TX)を使用して単離することができる。生体サンプルから調製されたRNAは、例えば、塩化セシウム密度勾配遠心法によって単離することができる。
RNAテンプレートは、cDNA内に転写された後、PCR反応において指数関数的に増幅することができる。多くの逆転写を使用し得、ニワトリ骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(AMV−RT)、モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV−RT)、ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV−I)からの逆転写酵素、ウシ白血病ウイルス(BLV)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、およびサーマスサーモフィルス(Tth)が挙げられるが、これらに限定されない。逆転写ステップは、典型的には、RT−RCPの状況および目的に依って、特異的プライマー、ランダムヘキサマー、またはオリゴdTプライマーを使用して感作される。例えば、抽出されたRNAは、製造業者の説明に従い、GeneAmp RNA PCRキット(Perkin Elmer,Waltham,MA)を使用して逆転写することができる。次いで、得られたcDNAは、その後のPCR反応において、テンプレートとして使用することができる。
PCRステップは、様々な熱安定性のDNA依存性DNAポリメラーゼを使用することができるが、典型的には、5’−3’ヌクレアーゼ活性を有するが、3’−5’プルーフリーディングエンドヌクレアーゼが欠乏する、Taq DNAポリメラーゼを採用する。したがって、TaqMan(登録商標)PCRは、典型的には、TaqまたはTthポリメラーゼの5’−ヌクレアーゼ活性を利用して、その標的アンプリコンに結合するハイブリダイゼーションプローブを加水分解するが、等価の5’ヌクレアーゼ活性を有する任意の酵素を使用することができる。2つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、PCR反応に特有のアンプリコンを生成する。第3のオリゴヌクレオチドまたはプローブは、2つのPCRプライマーの間に位置するヌクレオチド配列を検出するように設計される。プローブは、Taq DNAポリメラーゼ酵素によって延長可能ではなく、レポーター蛍光染料および消光蛍光染料で標識される。レポーター染料からの任意のレーザー誘起発光は、それらがプローブ上にあるため、2つの染料が互いに近接して位置するとき、消光染料によって消光される。増幅反応中、Taq DNAポリメラーゼ酵素は、テンプレートに依存する方法でプローブを開裂する。得られたプローブフラグメントは、溶液中で解離される、放出されたレポーター染料からの信号は、第2のフルオロフォアの消光効果がない。レポーター染料の1つの分子は、合成されたそれぞれの新規分子に対して遊離され、消光されていないレポーター染料の検出は、データの定量的説明に対する基準を提供する。
RT−PCRは、例えば、ABI PRISM 7700 TM Sequence Detection System(登録商標)(Perkin−Elmer−Applied Biosystems,Foster City,CA)またはLightcycler(登録商標)(Roche Molecular Biochemicals,Mannheim,DE)等の市販の装置を使用して実施することができる。任意に、5’ヌクレアーゼ手順は、リアルタイム定量PCRデバイス上で行われる。かかるシステムは、サーモサイクラー、レーザー、電荷結合素子(CCD)、カメラ、およびコンピューターを含むことができる。システムは、サーモサイクラー上で96ウェルフォーマットのサンプルを増幅する。増幅中、レーザー誘起蛍光信号は、すべての96ウェルに対して、光ファイバーケーブルを介してリアルタイムで収集され、CCDで検出される。システムは、器具を動作するための、およびデータを分析するためのソフトウエアを含む。
5’−ヌクレアーゼアッセイデータは、まず、Ct、または閾値サイクルとして表される。蛍光値は、すべてのサイクル中に記録され、増幅反応のその地点までに増幅された生産物の量を示す。蛍光信号が、統計的に有意であると最初に記録されるときの地点は、閾値サイクル(Ct)である。
サンプルとサンプルの変化の誤差および効果を最小限にするために、RT−PCRは、内部標準を使用して、任意に実施される。理想的な内部標準は、異なる組織の中で一定レベルとして表わされ、実験的治療によって影響を受けない。遺伝子発現のパターンを標準化するために最も頻繁に使用されるRNAは、ハウスキーピング遺伝子グリセルアルデヒド−3−リン酸−デヒドロゲナーゼ(GAPDH)およびβ−アクチンのためのmRNAである。
RT−PCR技術のバリエーションは、リアルタイム定量的PCRであり、それは、2重標識蛍光プローブを介してPCR生産物の蓄積を測定する。リアルタイムPCRは、各標的配列に対する内部競合が標準化のために使用される定量的競合性PCR、およびサンプル中に含有される標準化遺伝子、またはRT−PCRのためのハウスキーピング遺伝子を使用する定量的競合PCRの両方と適合する。
測定されたRNAの量における差異、および使用されたRNAの品質におけるばらつきの両方を補正(標準化する)するために、アッセイは、任意に、GAPDH、HPRT1、ユビキチン等の周知のハウスキーピング遺伝子を含む、ある特定の参照遺伝子(または「標準化遺伝子」)の発現の分析を組み込むことができる。
あるいは、標準化は、評価された遺伝子のすべて、またはその大きなサブセット(しばしば、「国際標準化」アプローチと称される)の平均または中央信号(Ct)に基づくことができる。遺伝子対遺伝子ベースで、対象組織mRNAの測定された標準化された量は、対応する正常組織内に見られる量と比較され得る。
例えば、プライマーおよびプローブ(例えば、PCR増幅ベースの方法に使用するため)は、増幅されるエクソン配列に基づき設計することができる。故に、プライマー/プローブ設計は、関心対象の遺伝子内の標的エクソン配列を判定することを含むことができる。これは、Kent,W.J.,Genome Res.12(4):656−64(2002)によって開発された、DNA BLASTソフトウエア等の公的に入手可能なソフトウエアによって、またはそのバリエーションを含むBLASTソフトウエアによって行うことができる。使用することができる、1つの標的エクソン配列は、配列番号2である。その後のステップは、PCRプライマーおよびプローブ設計の十分に確立された方法に従う。
非特異的信号を回避するために、遺伝子の標的配列内の反復配列は、プライマーおよびプローブを設計するときに、任意にマスキングすることができる。次いで、マスキングされた配列は、Primer Express(Applied Biosystems,Carlsbad,CA)、MGB assay−by−design(Applied Biosystems,Carlsbad,CA)等の任意の市販の、またはさもなければ公的に入手可能なプライマー/プローブ設計パッケージを使用して、プライマーおよびプローブ配列を設計するために使用することができる。
PCRプライマー設計に考慮される因子は、プライマーの長さ、融解温度(Tm)、G/C内容物、特異性、相補的プライマー配列、および3’末端配列を含むことができる。PCRプライマーは、任意に、17〜30の塩基の長さであってもよく、約20〜80%のG+C塩基(例えば、約50〜60%のG+C塩基)を含有する。Tmは、50℃〜80℃、例えば、約50℃〜70℃である。
マイクロアレイ技術を使用して、対象の生体サンプル、および正常もしくは対照の生体サンプル中のBIN1の差次的発現を検出し得る。この方法において、関心対象のポリヌクレオチド配列(cDNAおよびオリゴヌクレオチドを含む)を、マイクロチップ基板上にプレーティングまたは配置した。次いで、配置された配列は、関心対象の細胞または組織からの特異的DNAプローブとハイブリダイズされる。RT−PCR方法と同様に、mRNA源は、任意に、対象の生体サンプル、および任意に、対応する正常または対照生体サンプルから単離された総RNAである。
蛍光標識されたcDNAプローブは、関心対象の組織から抽出されたRNAの逆転写による蛍光ヌクレオチドの組み込みを介して生成することができる。チップに適用された標識されたcDNAプローブは、アレイ上のDNAの各スポットに対する特異性を有してハイブリダイズする。非特異的結合プローブを除去するためのストリンジェントな洗浄後、チップは、共焦点レーザー顕微鏡によって、またはCCDカメラ等の別の検出方法によって走査される。各配置された要素のハイブリダイゼーションの定量化は、対応するmRNAの存在量の評価に使用することができる。
二色蛍光を用いて、2つのRNA源から生成された、別個に標識されたcDNAプローブは、対でアレイにハイブリダイズされる。したがって、各特定された遺伝子に対応する2つの源からの転写物の相対的存在量は、同時に判定される。マイクロアレイ方法は、細胞当たり数個のコピーで表わされる、希少な転写物を検出、および発現レベルにおける少なくとも約2倍の差異を再生可能に検出できる感度を有することが示されている(Schena et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA93(2):106−149(1996))。
配置されたオリゴヌクレオチドは、BIN1核酸の特異的領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含み得る。ある特定の実施形態において、BIN1核酸の第1の領域に特異的にハイブリダイズする第1のオリゴヌクレオチドの複数のコピーは、配置される。ある特定の実施形態において、BIN1核酸の第1および第2の領域に特異的にハイブリダイズする第1および第2のオリゴヌクレオチドの複数のコピーは、それぞれ配置される。ある特定の実施形態において、BIN1発現レベルは、これらのオリゴヌクレオチドのそれぞれからの信号の平均値によって判定される。ある特定の実施形態において、アレイもまた、ハウスキーピング遺伝子、または罹患組織対正常組織、例えば、CaV1.2において、著しく異なって発現しないことで知られる他の遺伝子等の標準化遺伝子の核酸に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドも含み得る。
免疫組織化学方法もまた、BIN1の発現レベルを検出するために使用し得る。したがって、BIN1に対して特異的なポリクローナル抗血清およびモノクローナル抗体等の抗体もしくは抗血清を使用して、BIN1発現を評価し得る。抗体は、抗体自体の直接標識によって、例えば、放射性標識、蛍光標識、ビオチン等のハプテン標識、またはホースラディッシュペルオキシダーゼもしくはアルカリホスファターゼ等の酵素を用いて検出することができる。あるいは、非標識の一次抗体は、一次抗体に対して特異的な抗血清、ポリクローナル抗血清、またはモノクローナル抗体を含む、標識された二次抗体と併せて使用される。任意に、患者からの組織サンプル中のBIN1発現は、正常な組織サンプル中、または正常な対象におけるBIN1発現と比較され得る。
ある特定の場合において、生体サンプル中に存在するBIN1タンパク質の量は、ウエスタンブロットによって判定され得る。例えば、生体サンプルからの全細胞溶解液中に存在するタンパク質は、SDS−PAGEによって分離され得、分離されたタンパク質は、ニトロセルロース膜に送達され、BIN1は、BIN1に対して特異的な抗体もしくは抗血清、またはBIN1の特異的アイソフォームによって検出される。少なくとも1つの標準化タンパク質、例えば、Cav1.2、またはGAPDH等のハウスキーピングタンパク質もまた、同時に、または並行して検出することができ、BINタンパク質発現レベルを標準化するために使用することができる。代替的実施形態において、BIN1発現レベルは、過剰の抗BIN1抗体を使用するBIN1免疫沈降の実施後に、SDS−PAGEによる免疫沈降の分離を実施することによって判定され得、分離されたタンパク質は、ニトロセルロース膜に送達され、ゲルを染色することによって、例えば、クマシーブルーまたは銀染色によって検出される。GAPDHまたはユビキチン等の対照タンパク質の免疫沈降もまた、同時に、または並行して実行され得る。任意に、同一の手段も、対応する正常組織上で、または正常な対象のサンプルから実行し得る。
任意に、検出されたBIN1ポリペプチド、核酸、または該ポリペプチドもしくは核酸のフラグメントは、ヒトである。任意に、検出されたBIN1ポリペプチド、核酸、または該ポリペプチドもしくは核酸のフラグメントは、非ヒトである(例えば、げっ歯類、ウマ科、イヌ科、またはネコ科)。
GenBankに開示される様々なBIN1配列が存在し、これらの配列および他の配列は、その中に含有される個々の部分配列またはフラグメントであるため、参照することによりその全体として本明細書に組み込まれる。本明細書に使用されるとき、BIN1は、BIN1および相同体、変異体、ならびにそのアイソフォームを指す。これらのポリペプチドのDNAおよびmRNA配列もまた、生体サンプル中のBIN1発現を検出するために判定され得る。
ヒト骨格筋特異的BIN1アイソフォーム8のヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、それぞれ、GenBank受託番号NM_004305.3およびNP_04296.1(配列番号1)で確認することができる。別の例として、BIN1アイソフォーム1〜7、9、および10のヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、アイソフォーム1では、GenBank受託番号NM_139343.2およびNP_647593.1、アイソフォーム2では、NM_139344.2およびNP_647594.1、アイソフォーム3では、NM_139345.2およびNP_647595.1、アイソフォーム4では、NM_139346.2およびNP_647596.1、アイソフォーム5では、NM_139347.2およびNP_647597.1、アイソフォーム6では、NM_139348.2およびNP_647598.1、アイソフォーム7では、NM_139349.2およびNP_647599.1、アイソフォーム9では、NM_139350.2およびNP_647600.1、アイソフォーム10では、NM_139351.2およびNP_647601.1で確認することができる。
したがって、先述のGenBank受託番号のヌクレオチド配列と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%またはそれ以上、同一のヌクレオチド配列を含む、BIN1のヌクレオチド配列が提供される。先述のGenBank受託番号の配列と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%またはそれ以上、同一のアミノ酸配列を含む、BIN1のアミノ酸配列も提供される。
BIN1もしくはそのフラグメントを含む、上述のポリペプチドを結合する抗体を使用して、生体サンプル中のBIN1発現を検出することができる。例えば、上述のポリペプチドを使用して、BIN1に対する抗体もしくはそのフラグメントを生産することができる。
骨格筋内に特異的に発現するBIN1ポリペプチドに特異的に結合する、単離された抗体もしくはそのフラグメントが提供される。任意に、BIN1ポリペプチドは、骨格筋特異的BIN1アイソフォームである。任意に、BIN1アイソフォームは、BIN1アイソフォーム8である。任意に、筋特異的BIN1アイソフォームは、配列番号1を含む。任意に、筋特異的BIN1アイソフォームは、配列番号2を含む。任意に、抗体は、配列番号2を特異的に結合する。
骨格筋BIN1に特異的に結合する単離された抗体もしくはそのフラグメントは、例えば、配列番号8、配列番号9、および配列番号10、配列番号18、配列番号19、および配列番号20、または配列番号28、配列番号29、および配列番号30を含む、ポリペプチド配列(相補性決定領域またはCDR)を有する軽鎖、および配列番号11、配列番号12、および配列番号13、配列番号21、配列番号22、および配列番号23、または配列番号31、配列番号32、および配列番号33を含むポリペプチド配列を有する重鎖を有する、抗体もしくはフラグメントと同一のエピトープ特異性を有することができる。任意に、抗体もしくはフラグメントは、配列番号5、配列番号15、または配列番号25を含む、軽鎖を含む。任意に、抗体もしくはフラグメントは、配列番号7、配列番号17、または配列番号27を含む、重鎖を含む。軽鎖は、例えば、配列番号8、配列番号9、および配列番号10、配列番号18、配列番号19、および配列番号20、または配列番号28、配列番号29、および配列番号30を含む、ポリペプチド配列(CDR)を含むことができる。重鎖は、例えば、配列番号11、配列番号12、および配列番号13、配列番号21、配列番号22、および配列番号23、または配列番号31、配列番号32、および配列番号33を含む、ポリペプチド配列(CDR)を含むことができる。
本明細書に使用されるとき、抗体という用語は、任意のクラスの全免疫グロブリン(すなわち、無傷抗体)を包含するが、これに限定されない。天然抗体は、通常、2つの同一の軽(L)鎖および2つの同一の重(H)鎖からなるヘテロテトラマー糖タンパク質である。典型的には、各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合によって重鎖に連結され、ジスルフィド結合の数は異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖間で異なる。各重鎖および軽鎖もまた、規則的間隔の鎖内ジスルフィド架橋を有する。各重鎖は、一端に、可変ドメイン(V(H))に続き、いくつかの定常ドメインを有する。各軽鎖は、一端に可変ドメイン(V(L))を、その他端に定常ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインと整合し、軽鎖の可変ドメインは、重鎖の可変ドメインと整合する。特定のアミノ酸残基は、軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメインの間に界面を形成すると考えられる。任意の脊椎動物種からの抗体の軽鎖は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づき、カッパ(κ)およびラムダ(λ)と呼ばれる、2つの明らかに異なる種類のうちの1つに割り当てることができる。これらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に依り、免疫グロブリンは、異なるクラスに割り当てることができる。5つの主要なクラスの免疫グロブリンIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMが存在し、これらのうちのいくつかは、さらにサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG−1、IgG−2、IgG−3、およびIgG−4、ならびにIgA−1およびIgA−2に分割され得る。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖の定常ドメインはそれぞれ、アルファ、デルタ、エプシロン、ガンマ、およびミューと呼ばれる。
可変という用語は、本明細書において、抗体の中で配列が異なる抗体ドメインのある特定の部分を説明するために使用され、その特定の抗原に対する各特定の抗体の結合および特異性に使用される。しかしながら、可変性は、通常、抗体の可変ドメインにわたって均一に分散されない。それは、典型的には、軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメインの両方内の相補性決定領域(CDR)または超可変領域と呼ばれる、3つのセグメントに集中する。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク(FR)と呼ばれる。天然重鎖および軽鎖の可変ドメインはそれぞれ、ループ接続を形成する3つのCDRによって接続された、βシート構成を広く適応し、いくつかの場合において、βシート構造の一部を形成する、4つのFR領域を含む。各鎖内のCDRは、FR領域によって近接にともに保持され、他の鎖からのCDRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する。定常ドメインは、抗原への抗体の結合に直接関与しないが、抗体依存性細胞毒性における抗体の関与等の様々なエフェクター機能を呈する。
本明細書に使用されるとき、エピトープという用語は、提供された抗体との特異的相互作用が可能な任意の決定因子を含むことを意味する。エピトープ決定因子は、通常、アミノ酸または糖側鎖等の化学的活性表面のグルーピングからなり、通常、特定の三次元構造特性、ならびに比電荷特性を有する。抗体が認識するエピトープの同定は、以下のとおり実施される。第1に、モノクローナル抗体が認識する標的分子の様々な部分構造が調製される。部分構造は、分子の部分ペプチドを調製することによって調製される。かかるペプチドは、例えば、既知のオリゴペプチド合成技術によって、または好適な発現プラスミドにおいて所望の部分ポリペプチドをコードするDNAを組み込むことによって調製される。発現プラスミドは、大腸菌等の好適な宿主に送達され、ペプチドを生産する。例えば、標的分子のC末端またはN末端から機能する、適切に縮小された長さを有する一連のポリペプチドは、確立された遺伝子工学技術によって調製することができる。どのフラグメントが抗体と反応するかどうかを確立することによって、エピトープ領域は、同定される。エピトープは、確立されたオリゴペプチド合成技術を使用して、様々なより小さいペプチドまたはペプチドの突然変異体を合成することによって、より詳しく同定される。より小さいペプチドを、例えば、競合的阻害アッセイに使用して、特異的ペプチドが標的分子への抗体の結合に介入するかどうかを判定する。介入する場合、ペプチドは、抗体が結合するエピトープである。SPOTキット(Genosys Biotechnologies,Inc.,The Woodlands,TX)等の市販のキットおよびマルチピン合成方法に基づく一連のマルチピンペプチド合成キット(Chiron Corporation,Emeryvile,CA)を使用して、多種多様のオリゴペプチドを取得し得る。
抗体もしくはそのフラグメントという用語もまた、2重または多抗原またはエピトープ特異性を有するキメラ抗体およびハイブリッド抗体、ならびにハイブリッドフラグメントを含む、F(ab’)2、Fab’、Fabおよび同等物等のフラグメントを包含することができる。したがって、それらの特異的抗原を結合する能力を保持する抗体のフラグメントが提供される。例えば、骨格筋内に特異的に発現したBIN1への結合活性を維持する抗体のフラグメントは、抗体もしくはそのフラグメントという用語の意味に含まれる。かかる抗体およびフラグメントは、当該技術分野において既知の技術によって作製することができ、抗体を生産し、特異性および活性に対して抗体をスクリーニングするための一般的方法に従い、特異性および活性に対してスクリーニングすることができる(Harlow and Lane.Antibodies,A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Publications,New York(1988)参照)。
例えば、米国特許第4,704,692号に説明される、抗体フラグメントおよび抗原結合タンパク質(単鎖抗体)の複合体もまた、抗体もしくはそのフラグメントの意味に含まれ、その内容は、参照することによりその全体として本明細書に組み込まれる。
任意に、抗体は、モノクローナル抗体である。本明細書に使用されるとき、モノクローナル抗体という用語は、抗体の実質的に均一の集団からの抗体を指す。すなわち、集団を含む個々の抗体は、少量で存在し得る、潜在的な天然に存在する突然変異体を除き、同一である。モノクローナル抗体は、Kohler and Milstein,Nature,256−495(1975)またはHarlow and Lane,Antibodies,A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Publications,New York(1988)によって説明されるもの等のハイブリドーマ方法を使用して調製され得る。ハイブリドーマ方法において、マウスまたは他の適切な宿主動物は、典型的には、免疫剤に特異的に結合する抗体を生産するか、または生産することが可能なリンパ球を引き起こすように、免疫剤で免疫付与される。あるいは、リンパ球は、インビトロで免疫付与され得る。免疫剤は、骨格筋内に特異的に発現したBIN1、またはその免疫原性フラグメントであってもよい。
一般に、末梢血リンパ球(PBL)が、ヒト由来の細胞が望ましい場合に、モノクローナル抗体を生産する方法において使用されるか、または非ヒト哺乳類源が望ましい場合に、脾臓細胞もしくはリンパ節細胞が使用される。次いで、リンパ球は、ポリエチレングリコール等の好適な融剤を使用して、不死化細胞株で融合され、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,Academic Press,pp.59−103(1986))。不死化細胞株は、通常、げっ歯類、ウシ科、ウマ科、およびヒト由来の骨髄腫細胞を含む、形質転換哺乳類細胞である。通常、ラットまたはマウスの骨髄腫細胞が利用される。ハイブリドーマ細胞は、好ましくは、非融合不死化細胞の成長もしくは生存を抑制する、1つもしくは複数の物質を含有する好適な培養培地内で培養され得る。例えば、親細胞は、酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)が欠乏している場合、ハイブリドーマの培養培地は、典型的には、HGPRT−欠損細胞の成長を防止する、ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン(「HAT培地」)物質を含む。
ここで有用な不死化細胞株は、有効に融合し、選択された抗体生産細胞による抗体の安定した高い発現レベルを支持し、HAT培地等の培地に対して感度性があるものである。不死化細胞株は、例えば、Salk Institute Cell Distribution Center;San Diego,Calif.およびAmerican Type Culture Collection;Rockville,Mdから取得することができる、ネズミ科骨髄腫株を含む。ヒト骨髄腫およびマウス−ヒト異種骨髄腫細胞株もまた、ヒトモノクローナル抗体の生産のために説明されている(Kozbor,J.Immunol.,133:3001(1984)、Brodeur et al.,Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications,Marcel Dekker,Inc.,New York(1987)pp.51−63)。
次いで、ハイブリドーマ細胞が培養される培養培地は、骨格筋内に特異的に発現したBIN1、またはその選択されたエピトープに対して指向されたモノクローナル抗体の存在に対して評価することができる。ハイブリドーマ細胞によって生産されたモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降によって、またはラジオ免疫アッセイ(RIA)もしくは酵素免疫吸着アッセイ(ELISA)等の結合インビトロ結合アッセイによって判定することができる。かかる技術およびアッセイは、当該技術分野において既知であり、Harlow and Lane Antibodies,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Publications,New York(1988)にさらに説明される。
所望のハイブリドーマ細胞が同定された後、クローンは、限界希釈またはFACS選別手順によってサブクローンされ、標準方法によって成長され得る。この目的のための好適な培養培地には、例えば、ダルベッコ変法イーグル培地およびRPMI−6培地が挙げられる。あるいは、ハイブリドーマ細胞は、哺乳類の腹水として、インビボで成長し得る。
サブクローンから分泌されたモノクローナル抗体は、例えば、タンパク質A−セファロース、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、または親和性クロマトグラフィー等の従来の免疫グロブリン精製手段によって、培養培地または腹水流体から単離または精製され得る。
モノクローナル抗体もまた、米国特許第4,816,567号に説明されるもの等の組み換えDNA方法によって作製され得る。モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手段を使用して(例えば、ネズミ科抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することが可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)、容易に単離し、配列決定することができる。ハイブリドーマ細胞は、かかるDNAの好ましい源として機能することができる。単離されると、DNAは、発現ベクターに定置され得、次いで、さもなければ免疫グロブリンタンパク質を生産しない、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、形質細胞種細胞、または骨髄腫細胞等の宿主細胞にトランスフェクトされ、組み換え宿主細胞内のモノクローナル抗体の合成を得る。DNAもまた、例えば、相同性ネズミ配列の代わりに、ヒト重鎖および軽鎖定常ドメインに対するコード配列を置換することによって(米国特許第4,816,567号)、または非免疫グロブリンポリペプチドに対するコード配列のすべてまたは一部の免疫グロブリンコード配列への共有接合によって修飾され得る。かかる非免疫グロブリンポリペプチドは、本明細書に提供される抗体の定常ドメインに対して置換されるか、または抗体の1つの抗原組み合わせ部位の可変ドメインに対して置換され、骨格筋内に特異的に発現したBIN1に対する特異性を有する1つの抗原組み合わせ部位、および異なる抗原に対する特異性を有する別の抗原組み合わせ部位を含むキメラ二価抗体を作成することができる。
インビトロ方法もまた、一価抗体を調製するために好適である。そのフラグメント、特に、Fabフラグメントを生産するための抗体の消化は、当該技術分野において既知の日常的技術を使用して達成することができる。例えば、消化は、パパインを使用して実施することができる。パパイン消化の例は、国際公開第WO94/29348号、米国特許第4,342,566号、およびHarlow and Lane,Antibodies,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Publications,New York(1988)に説明されている。抗体のパパイン消化は、典型的には、Fabフラグメントと呼ばれる2つの同一の抗原結合フラグメントを生産し、それぞれは、単一の抗原結合部位、および残基Fcフラグメントを有する。ペプシン処理は、2つの抗原結合部位を有し、抗原を架橋連結することが依然として可能である、F(ab’)2フラグメントと呼ばれるフラグメントをもたらす。
抗体消化において生産されたFabフラグメントもまた、軽鎖の定常ドメイン、および重鎖の第1の定常ドメインを含有することができる。Fab’フラグメントは、抗体ヒンジ領域からの1つもしくは複数のシステインを含む、重鎖ドメインのカルボキシ末端における数個の残基の追加により、Fabフラグメントとは異なる。F(ab’)2フラグメントは、ヒンジ領域におけるジスルフィド架橋によって連結された2つのFab’フラグメントを含む、二価フラグメントである。Fab’−SHは、本明細書において、定常ドメインのシステイン残基が遊離チオール基を持つ、Fab’の称号である。
提供された抗体またはポリペプチドを含む、タンパク質を生産する1つの方法とは、タンパク質化学技術によって、2つもしくは複数のペプチドまたはポリペプチドを共に結合することである。例えば、ペプチドまたはポリペプチドは、Fmoc(9−フルオレニルメチル−オキシカルボニル)またはBoc(tert−ブチルオキシカルボニル)化学(Applied Biosystems,Inc.,;Foster City,CA)のいずれかを使用する、現在入手可能な実験装置を使用して化学的に合成することができる。当業者は、本明細書に提供される抗体に対応するペプチドまたはポリペプチドが、例えば、標準的化学反応によって合成することができることを容易に理解する。例えば、ペプチドまたはポリペプチドは、合成され、その合成樹脂から切断することができないが、抗体の他のフラグメントは、合成され、その後、樹脂から切断することができ、それによって、他のフラグメント上で機能的にブロッキングされる末端基を曝露する。ペプチド縮合反応によって、これらの2つのフラグメントは、それらのカルボキシルおよびアミノ末端のそれぞれにおいてペプチド結合を介して共有的に接合し、抗体もしくはそのフラグメントを形成することができる(Grant GA(1992)Synthetic Peptides:A User Guide.W.H.Freeman and Co.,N.Y.(1992)、Bodansky M and Trost B.,Ed.(1993)Principles of Peptide Synthesis.Springer Verlag Inc.,NY)。あるいは、ペプチドまたはポリペプチドは、独立して、インビボで合成することができる。単離されると、これらの独立したペプチドまたはポリペプチドは、同様のペプチド縮合反応を介して結合して、抗体もしくはそのフラグメントを形成し得る。
例えば、クローンされた、または合成ペプチドセグメントの酵素的ライゲーションは、比較的短いペプチドフラグメントを接合させて、より大きいペプチドフラグメント、ポリペプチド、または総タンパク質ドメインを生産することを可能にすることができる(Abrahmsen et al.,Biochemistry,30:4151(1991))。あるいは、合成ペプチドの天然化学ライゲーションを利用して、より短いペプチドフラグメントから大きいペプチドまたはポリペプチドを合成的に構成することができる。この方法は、2ステップの化学反応からなる(Dawson et al.Synthesis of Proteins by Native Chemical Ligation.Science,266:776 779(1994)。第1のステップは、初期の共有生産物としてチオエステル結合された中間体を得るための、アミノ末端Cys残基を含有する別の非保護ペプチドセグメントとの非保護合成ペプチド、チオエステルの化学選択的反応である。反応条件の変更なく、この中間体は、自発的な迅速な分子内反応を受け、ライゲーション部位において天然ペプチド結合を形成する。タンパク質分子の全合成へのこの天然化学ライゲーション方法の適用は、ヒトインターロイキン8(IL−8)の調製によって例示される(Baggiolini et al.,FEBS Lett.307:97−101(1992)、Clark et al.,J.Biol.Chem.269:16075(1994)、Clark et al.,Biochemistry 30:3128(1991)、Rajarathnam et al.,Biochemistry 33:6623−30(1994))。
あるいは、非保護ペプチドセグメントは、化学的に結合することができ、そこで、化学ライゲーションの結果としてペプチドセグメントの間に形成された結合は、非天然(非ペプチド)結合である(Schnolzer et al.,Science 256:221(1992))。この技術は、タンパク質ドメインの類似体、ならびに完全な生物活性を有する大量の比較的純度の高いタンパク質を合成するために使用されている(deLisle et al.,Techniques in Protein Chemistry IV.Academic Press,New York,pp.257−267(1992))。
提供されるポリペプチドフラグメントは、細菌、アデノウイルス、またはバキュロウイルス発現系等のそのポリペプチドフラグメントを生産することが可能な発現系内のポリペプチドをコードする核酸をクローニングすることによって得られた組み換えタンパク質であってもよい。例えば、骨格筋内に特異的に発現したBIN1との抗体の相互作用に関連する生物学的効果をもたらすことができる特異的ハイブリドーマから活性ドメインを判定することができる。例えば、抗体の活性または結合特異性もしくは親和性に寄与しないことが分かっているアミノ酸は、それぞれの活性における損失なく欠失することができる。
他の配列に付着しているかどうかにかかわらず、提供されるフラグメントもまた、特定の領域または特異的アミノ酸残基の挿入、欠失、置換、または他の選択された修飾を含むことができ、フラグメントの活性が、未修飾の抗体またはエピトープと比較して、著しく変更または低下しないことを条件とする。これらの修飾は、ジスルフィド結合が可能なアミノ酸を除去または追加するため、その生体寿命を増大するため、その分泌特性を変更するため、および同等物等のいくつかの付加的な特性に対して提供することができる。いかなる場合において、フラグメントは、結合活性、結合ドメインにおける結合調節、および同等物等の生物活性特性を保持することができる。機能的または活性領域は、タンパク質の特異的領域の突然変異、その後発現、および発現したポリペプチドの試験によって同定し得る。かかる方法は、当業者には容易に明らかであり、抗原をコードする核酸の部位特異的突然変異を含むことができる(Zoller et al.,Nucl.Acids Res.10:6487−500(1982))。
抗体のヒト化もしくはヒト型が、本明細書にさらに提供される。任意に、ヒト化もしくはヒト抗体は、本明細書に開示されるハイブリドーマ細胞株と同一のエピトープ特異性を有する抗体の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含む。例えば、抗体は、ハイブリドーマ細胞株によって生産された抗体と同一のエピトープ特異性を有する抗体のすべてのCDRを含むことができる。
任意に、ヒト化もしくはヒト抗体は、開示されるハイブリドーマ細胞株によって生産されたモノクローナル抗体のフレームワーク領域の少なくとも1つの残基を含むことができる。ヒト化およびヒト抗体は、当業者に既知の方法を使用して作製することができ、例えば、ヒト抗体は、生殖細胞突然変異動物を使用して、またはファージディスプレイライブラリーによって生産することができる。
抗体もまた、他の種において生成され、ヒトへの投与のためにヒト化することができる。あるいは、全ヒト抗体は、全ヒト抗体を作製することが可能なマウスまたは他の種に免疫付与することによって(例えば、ヒト抗体を生産するために遺伝子的に修飾されたマウス)、かつ骨格筋内に特異的に発現したBIN1を結合するクローンをスクリーニングすることによって作製することもできる。例えば、Longberg and Huszar,Int.Rev.Immunol.13:65−93,(1995)を参照されたく、それは、参照により、全ヒト抗体を生産するための方法のためにその全体として本明細書に組み込まれる。本明細書に使用されるとき、抗体に関してヒト化およびヒトという用語は、ヒト対象における治療的に許容される弱免疫原性反応を引き起こすことが予測される、任意の抗体に関する。したがって、該用語は、全ヒト化もしくは全ヒト、ならびに部分的ヒト化もしくは部分的ヒトを含む。
非ヒト(例えば、ネズミ科)抗体のヒト化形態は、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含有する、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、またはそのフラグメント(Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2、または抗体の他の抗原結合部分配列)である。ヒト化抗体は、ヒト免疫グロブリン(受容抗体)を含み、受容体のCDRからの残基が、所望の特異性、親和性、および能力を有する、マウス、ラット、またはラビット等の非ヒト種(ドナー抗体)のCDRからの残基で置換される。いくつかの例において、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基によって置換される。ヒト化抗体もまた、受容抗体、またはインポートされたCDRもしくはフレームワーク配列の両方に見られない残基を含み得る。一般に、ヒト化抗体は、実質的にすべて、または少なくとも1つ、典型的には、2つの可変ドメインを含み、すべてまたは実質的にすべてのCDR領域は、非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に対応し、すべて、もしくは実質的にすべてのFR領域は、ヒト免疫グロブリコンセンサス配列のFR領域である。ヒト化抗体もまた、任意に、免疫グロブリンの定常領域(Fc)、典型的には、ヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部分を含む(Jones et al.,Nature,321:522−525(1986)、Riechmann et al.,Nature,332:323−327(1988)、およびPresta,Curr.Op.Struct.Biol.,2:593−596(1992))。
一般に、ヒト化抗体は、非ヒトである源からその中に導入された1つもしくは複数のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、しばしば、インポート残基と称され、それらは、典型的には、インポート可変ドメインから取られる。ヒト型化は、ヒト抗体の対応する配列に対して、げっ歯類CDRもしくはCDR配列を置換することによって、Jones et al.,Nature 321:522−525(1986)、Riechmann et al.,Nature 332:323−327(1988)、またはVerhoeyen et al.,Science 239:1534−1536(1988)に説明される方法に従い本質的に実施することができる。故に、かかるヒト化抗体は、キメラ抗体(米国特許第4,816,567号)であり、無傷ヒト可変ドメインより実質的に少なく、非ヒト種からの対応する配列によって置換されている。実際には、ヒト化抗体は、典型的には、ヒト抗体であり、そのうちのいくつかのCDR残基および潜在的にいくつかのFR残基は、げっ歯類抗体の類似部位からの残基によって置換される。
提供される抗体をコードするヌクレオチド配列は、従来の手段を使用して(例えば、ネズミ科抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に対して特異的に結合することが可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)、容易に単離し、配列決定することができる。これらのヌクレオチド配列もまた、例えば、相同性ネズミ科配列の代わりに、ヒト重鎖および軽鎖定常ドメインに対するコード配列を置換することによって、修飾またはヒト化することもできる(例えば、米国特許第4,816,567号を参照)。提供される抗体のいずれかをコードするヌクレオチド配列は、適切な宿主細胞内に発現することができる。これらには、大腸菌、枯草菌、ネズミチフス菌または霊菌等の他の腸内細菌科、および様々なシュードモナス種が挙げられるがこれらに限定されない、原核宿主細胞が挙げられる。真核宿主細胞も利用することができる。これらには、イースト細胞(例えば、サッカロミセス・セレヴィシエおよびピチア・パストリス)、ならびにVERO細胞、HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、W138細胞、BHK細胞、COS−7細胞、293T細胞、およびMDCK細胞等の哺乳類細胞が挙げられるが、これらに限定されない。これらの細胞によって生産された抗体は、本明細書に記載される方法および当該技術分野において標準の方法を利用することによって、培養培地から精製され、モノクローナル抗体の結合、活性、特異性、または任意の他の特性に対して測定することができる。
免疫付与の際、内因性免疫グロブリン産出の不在下で、ヒト抗体の全レパートリーを産出することが可能であるトランスジェニック動物(例えば、マウス)を、利用することができる。例えば、キメラおよび生殖細胞突然変異マウスにおける抗体重鎖接合流域(J(H))遺伝子のホモ接合性欠失が、内因性抗体生産の完全な阻害をもたらすことが説明されている。かかる生殖細胞突然変異マウスにおけるヒト生殖細胞免疫グロブリン遺伝子アレイの送達は、抗原チャレンジの際、ヒト抗体の生産をもたらす(例えば、Jakobovits et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551−255(1993)、Jakobovits et al.,Nature,362:255−258(1993)、Bruggemann et al.,Year in Immuno.7:33(1993)を参照)。ヒト抗体もまた、ファージディスプレイライブラリーにおいて生産することができる(Hoogenboom et al.,J.Mol.Biol.,227:381(1991)、Marks et al.,J.Mol.Biol.222:581(1991))。Coleら、およびBoernerらの技術もまた、ヒトモノクローナル抗体の調製に利用可能である(Cole et al.,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,ed.,p.77(1985)、Boerner et al.,J.Immunol.,147(1):86−95(1991))。
開示される方法および組成物の産物のために使用することができる、それと併せて使用することができる、その調製に使用することができる、または開示される方法および組成物の産物である、材料、組成物、および構成要素が開示される。これら、および他の材料は、本明細書に開示され、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用、グループ等が開示され、かつ、これらの化合物のそれぞれの種々の個々の組み合わせおよび集合的組み合わせ、ならびに順列の特定の言及は、明確に開示され得ないとき、それぞれは、本明細書において、具体的に企図され、説明されることを理解する。例えば、方法が開示され、説明され、その方法を含む、多くの分子に行うことができる多くの修正が説明される場合、その方法のそれぞれ、およびすべての組み合わせおよび順列、ならびに潜在的な修正は、反対に、具体的に指示がない限り具体的に企図される。同様に、これらの任意のサブセットまたは組み合わせもまた、具体的に企図および開示される。この概念は、開示される組成物を使用する方法におけるステップが挙げられるが、これらに限定されない、本開示のすべての態様に適用される。したがって、実施することができる様々な追加のステップが存在する場合、これらの追加のステップのそれぞれが、本開示の方法の任意の特定のステップ、または方法のステップの組み合わせで実施することができ、かかる組み合わせのそれぞれ、または組み合わせのサブセットが、具体的に企図され、開示されるとみなされなければならないことを理解する。
本明細書に記載される刊行物およびそれらが記載される材料は、参照によりその全体として本明細書に具体的に組み込まれる。
材料および方法
対象特徴。イヌを、BIN1レベルを判定するために選択した。使用されたイヌは、最小年齢が6ヶ月で、最大体重が2.3キログラム(kg)であった。イヌは、現在、活動性疾患の兆候がないか、または過去に病歴がなく、外見上健康であった。イヌは、以下の理由により除外された:a)過去96時間以内に運動をしたか、または上昇した体温を有した、b)イヌまたは人へのリスクのない、安全拘束を除外する難治性体内動態を有した、c)著しい皮膚疾患(例えば、皮膚炎、耳炎)、筋骨格障害(例えば、跛行、神経障害、筋萎縮)、腹部障害(例えば、触知腫瘤、器官形状の異常)、心疾患(例えば、頻脈、弱い/異常な末梢脈拍、著しい心雑音)、および呼吸器疾患(例えば、肺音の増加)等の疾患もしくは状態を有した、d)血漿BIN1テスト(最低0.5ml)および血漿化学パネルサブミッション(最低0.5ml)の両方のために十分な血液を得ることが不可能であった、e)著しい臓器機能不全の血漿プラズマ所見(例えば、クレアチンの上昇、肝臓酵素の増加等)を有した。
筋量(MM)の臨床評価。イヌの筋量および状態の主観評価を提供するための機構を開発した。後肢筋肉組織の尾側面(例えば、半腱様筋、半膜様筋、薄筋、内転筋下尾側、および大腿二頭筋)を、大腿骨骨幹中央部のレベルで、尾側アプローチから触知し、特定のイヌの筋量を予想した。この部位を、イヌ科の移動のための主な力を提供した後肢として選択し、この筋群の状態は、全体の筋調整を示す。この筋群は、股関節の伸展、ならびに後膝関節の伸展および屈曲の両方、ならびに足根関節の伸展に関与する(Evans and Christensen,Miller’s Anatomy of the Dog,2nd Ed.,WB Saudners,pp 383−400(1979))。この面積の触知は、最小限の拘束を必要とする、立位のイヌで容易に実施される。弛緩位の足および伸展している後膝で、正確な弛緩した筋緊張を評価することができる(強い拘束または他の生理学的ストレス因子が原因の筋緊張の状態とは対照的)。加えて、肥満のイヌにおける体幹脂肪等の著しい脂肪沈着がなく、単離された筋腹の触知を促進する。
1〜4の尺度を使用して、筋量を評価した。レベル1は、非常に不足した筋量および筋緊張を特徴とし、大腿骨骨幹中央部の尾側面が、筋腹からの閉塞が少なく、尾側アプローチから容易に触知し得る。筋肉自体は、柔らかく、弛緩性である。この状態は、ほぼ一生にわたりケージの中で過ごし、運動する機会が少ないか、全くないイヌに見られる。レベル2は、正常以下の筋量および筋緊張を特徴とし、尾側アプローチから、大腿骨骨幹中央部の尾側面が、筋腹からの閉塞が原因で触知し得ないが、大腿骨の外側面および内側面のみが、触知され得る。筋肉は、いくつかの緊張および十分な質量を有する。この状態は、排尿または排便するために外を散歩し、帰宅して横になる、あまり動かない室内ペット等の、時々運動するイヌにおいて見られる。レベル3は、平均筋量および筋緊張を特徴とし、尾側アプローチから、大腿骨骨幹中央部は、筋腹による閉塞が原因で全く触知することができない。筋肉が弛緩しているとき、優れた筋緊張が感じられる。この状態は、頻繁にリーシュ付きで散歩する活発な室内ペットであるイヌに見られる。レベル4は、平均を上回る筋量および筋緊張を特徴とし、大腿骨骨幹中央部のレベルで尾側アプローチから触知したとき、弛緩状態の筋肉は、大腿骨骨幹中央部の面積と比較して、硬く感じられ、著しく隆起する。この状態は、有意な時間を室外で大きな庭で走り回って過ごすイヌに見られる。
イヌ科集団における静脈穿刺。各イヌを、腹這い姿勢に拘束した。イヌの毛を、頸静脈の上を1インチのウインドウでクリップ留めし、皮膚をアルコールで処理した。止血帯として機能するように、指を頸静脈溝に定置し、21ゲージ−1インチの針を有する12.0mlのシリンジを、静脈穿刺に使用した。3.0〜7.0mlの血液を収集した。指を、穿孔部位の上に定置し、針およびシリンジをイヌから除去し、血腫を防止するために穿孔部位に圧力を印加した。針および管ストッパーの両方をゆっくりと除去し、管の側面内に血液を注入することによって、血液を、7.0mlのガラス製EDTA管に定置した。ストッパーを交換し、管をゆっくりと20回反転させることによって、抗凝固剤を血液と混合した。
ウシ科集団における血漿取得。サンプルを商業用家畜解体処理場で収集した。家畜を、放血のための頸静脈切断を含む、従来の手順に従い解体処理した。放血のプロセス中、および定常流の血液が造られた後、管ストッパーを除去することによって、7.0mlの全血を、ガラス製EDTA管内に収集した。ストッパーを交換し、管をゆっくりと20回反転させることによって、抗凝固剤を血液と混合した。血液サンプルの収集は、解体処理後の動物の処理、または解体処理後の死体の処理のペースに影響を及ぼさなかった。
血漿収集および保管。血液収集の3時間以内に、EDTA管を、15分間、1分あたり3000回転(RPM)の速度で円心分離した。赤血球細胞の収集を注意深く回避しながら、上清(血漿)を除去した。血漿を、2つの均等のアリコート中に分離し、2mlのクライオバイアル内に定置し、−20℃で凍結した。
血漿化学分析。凍結の3日以内に、血漿サンプルを解凍し、商業的参照試験所(Antech Diagnostics;Tampa,FL)で、Olympus AU2700血液化学分析器で分析した。実施した試験は、総タンパク質、アルブミン、グロブリン、血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)、アルカリ性ホスファターゼ、ガンマグルタミントランスペプチターゼ(GGTP)、総ビルリビン、尿素窒素、クレアチン、亜リン酸、グルコース、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、塩化物、コレステロール、トリグリセリド、アミラーゼ、リパーゼ、およびクレアチンホスホキナーゼレベルを含んだ。高い筋肉不純物(クレアチンキナーゼ>500IU/L)を有するサンプルは、分析に使用しなかった。
捕捉ELISAによる血清BIN1タンパク質の検出。新規のカスタマイズされたウサギポリクローナル抗骨格BIN1(抗skBIN1)抗体を、BIN1(転写変異体8)の骨格特異的ホスホイノシトール結合ドメインの抗原に対して産生した(Anaspec;San Jose,CA)。丸底の96ウェルプレートを、4℃で、16時間、pH9.0で、0.1Mの炭酸ナトリウム緩衝液中で希釈されたマウス抗BIN1(1/1000)または抗skBIN1(1/1000)でコーティングした。プレートを、トリス緩衝食塩水tween−20(商標)(TBST)で3回洗浄し、未結合抗体を除去し、1時間、室温で、TBST(ブロッキング緩衝液)内の5%のウシ血清アルブミン(BSA)でブロッキングした。100mlの各血清サンプルを追加し、プレートを、1時間、室温で、回転させながらインキュベートした。次いで、サンプルを吸引し、プレートを素早く2回洗浄し、TBSTで5分間3回洗浄した。次いで、ヤギ抗BIN1(ブロッキング緩衝液中の1/1000)を、検出抗体として適用し、プレートを、1時間、室温で、回転させながらインキュベートした。次いで、検出抗体を吸引し、プレートを2回素早く洗浄した後、TBSTで5分間3回洗浄した。その後、プレートを、2回の素早い洗浄し、およびTBSTでの3回の5分間洗浄する前に、1時間、室温で、HRP抱合されたロバ抗ヤギIgG(ブロッキング緩衝液中の1/4000)でインキュベートした。TMB基質を追加し、プレートを、1Nの塩酸(HCL)での反応終了前に、暗室で1時間インキュベートした。反応終了の後、プレートを、ELx800 Bio Tekマイクロプレート分光光度計(BioTek;Winooski,VT)を使用して読み込み、OD値を、405nmで判定した。値を、標準イヌ科血清サンプルのODの10分の1に正規化し、すべてのプレート上に含んだ。ボンフェローニ事後試験で、ワンウェイANOVAを、MMスコアによってグループ分けされたBIN1またはskBIN1レベルの統計的分析に使用した。分散プロットの補正では、直線回帰を適用し、95%の信頼区間の勾配をグラフに示した。
モノクローナルskBIN1抗体のシークエンシング。総RNAを、Qiagen RNA抽出キット(Qiagen;Valencia,CA)を使用して、ハイブリドーマから抽出した。QIAGEN(登録商標)OneStep RT−pCRキットを使用して、RT−PCRを、重鎖および軽鎖に特異的なプライマーセットで実施した。各RNAサンプルでは、12の個々の重鎖および11の軽鎖RT−PCR反応を、可変領域のリーダー配列を覆う縮重組織順方向プライマー混合物を使用して始動した。逆方向プライマーは、重鎖および軽鎖の定常領域内に位置する。制限部位は、プライマー内に改変されない。
第1ラウンドの反応からのRT−PCR産物をさらに、第2ラウンドのPCRで増幅した。12の個々の重鎖および11の軽鎖RT−PCR反応を、抗体可変領域に対して特異的なセミネステッドプライマーセットを使用して始動した。PCR反応が終了した後、PCR反応を、アガロースゲル上で行い、増幅されたDNAフラグメントを可視化した。正確な抗体可変領域DNAフラグメントは、400〜500の塩基対の寸法を有さなければならない。正のPCRバンドをクローンし、サンプル当たり10〜20個のクローンを配列決定した。
結果
大規模なイヌ科研究を行い、血清BIN1および骨格特異的BIN1レベルと、臨床的に得られたパラメータ(例えば、年齢、体重、および筋量)との相互関係を判定した。0.5〜10歳の範囲の34匹の健康な純血種のハバニーズおよびシェルティーのイヌ科を研究した。上記に提供される基準を使用して、イヌ科を、研究のために選択し、表1および2は、研究に使用したイヌ科の内訳を示す。血清を、イヌ科から取得し、血清を使用し、捕捉酵素免疫測定法(ELISA)を使用して、BIN1タンパク質のレベルを測定した。
BIN1レベルを、検査したすべての種類のイヌ科の体重(図1)、検査したすべての種類のイヌ科の年齢(図2)、検査した2種類のイヌ科の年齢(図3)、およびイヌ科の筋量(図4)と比較した。検査したイヌのすべての種類に対して、データをプロットしたとき、重量へのBIN1のわずかな依存性が存在すること(図1)、および年齢へのBIN1の潜在的な依存性が存在すること(図2)が発見された。データが、大半のデータが存在する特定の2種類(シェルティーおよびハバニーズ)に限定されたとき、BIN1レベルと、イヌの年齢との間の逆相関が存在したことを発見した(図3)。BIN1レベルを筋量の臨床スコアに対して測定したとき、高いBIN1レベルが、高レベルの筋量と強く相関することを発見した(図4)。
skBIN1レベルも、検査されたすべてのイヌ科にわたって筋重量と比較した。筋重量を、物理的に触知した筋量(MM、1〜4でスコア付け)のすべての地点に対して、測定された生体重の25%プラス体重の追加の4%で判定した。結果を、図5に示す。イヌ科の筋重量は、測定されたskBIN1と正比例で増加する。得られた勾配は、08kg/A.U.(P<0.05)である。この統計的に著しい相関は、イヌ科の筋重量が、静脈血サンプルskBIN1によって予測することができることを示唆する。したがって、イヌ科の筋重量のskBIN1予測は、特定の物理的検査に依存しない。
筋量測定の標準は、非筋構造が排除される、動物の死体から得られた直接的体重である。商業用ウシ解体処理所において、血液を、成熟したホルスタイン乳牛から得た。次いで、吊り下げ、または枝肉重量を得た。枝肉重量は、頭部、皮、ひずめ、内臓、および腔内脂肪の除去後に残された、骨格筋、筋肉内脂肪、および骨の組み合わせである。典型的には、骨は、この重量の20%である。ここから、さもなければ、測定される筋重量から推定される骨の断片を差し引くと、ウシは、448.6kgの平均筋重量を有した。図6は、解体処理時に得られた、静脈skBIN1の関数として、測定されたウシ筋重量を表す。イヌ科と同様に、ウシデータは、測定された筋重量と、血漿ベースのskBIN1との間の強い線形相関を有する(勾配は、0.2kg/A.U.、P<0.05である)。注目すべきは、ウシのskBIN1と、測定された生体重との間の著しい相関(P=0.23)が存在しないことであり、生動物からの筋肉収率を推定することが困難であると知られることに一致する。
skBIN1(0.2kg/A.U.)に対するウシ筋重量の勾配は、skBIN1(0.8kg/A.U.)のイヌ科筋重量の勾配と同様であり、実際、それよりも少なかった。これらの勾配は、ウシとイヌの寸法における大きな差異にもかかわらず、ウシskBIN1における単位増加は、イヌと比較してより総合的な筋肉に対応しないことを示唆した。この観察は、2種類の動物に対して、平均skBIN1対平均骨格筋の比率を可視化することによって実証された(図7)。ウシ対イヌ科の平均skBIN1は、422.0対0.6であり、ウシ対イヌ科の平均筋重量は、448.6対2.8である。したがって、skBIN1は、独立した哺乳類の寸法であるが、むしろ、代わりに純動物筋重量に対応する。
ヒトskBIN1レベル。骨格特異的BIN1抗体を使用して、ヒトskBIN1レベルを、ELISAによって評価した。ヒトの脂肪の割合も、9ポイントキャリパー方法によって評価し、胸部、腹部、大腿部、二頭筋、三頭筋、肩甲下、上腸骨、下背部、およびふくらはぎを含む領域を測定した。遺伝的BIN1抗体を使用して、同一の患者の血漿内の総BIN1含有量も判定した。無脂肪の割合は、9ポイントキャリパー測定値からの割合と、100%との間の差異であった。
合計60人の対象を研究した。8人の患者は、採血中に、汚染筋損傷を示す、高い血漿CPK(>250)のため含まなかった。血漿BIN1は、他の52人の対象において判定した。これらのうち、4人の対象は、連続アッセイで非一貫性であった値を有した。残りの48人の対象を、本研究に使用した(表3)。図8は、skBIN1レベル対無脂肪の割合を判定したELISAの結果を示す。図9は、遺伝的BIN1対無脂肪の割合を判定したELISAの結果を示す。血漿BIN1対無脂肪(脂肪分が少ない)の割合との間に直接的関係が存在することに注記する。データに対する線形フィットは、skBIN1で検出された集団において、統計的に著しいが、遺伝的BIN1で検出された集団では著しくなかった。
モノクローナルskBIN1抗体の配列決定。モノクローナルskBIN1抗体を産出するこれらのハイブリドーマ(MHC156、MHC157、およびMHC158)を、配列決定のために、LakePharma(LakePharma;Belmont,CA)に送った。簡潔に述べると、総RNAを、ハイブリドーマ細胞から抽出し、逆転写の後に、ポリメラーゼ鎖反応(RT−PCR)を実施し、可変重鎖および可変軽鎖に対してDNAを増幅させた。陽性クローンを、電気泳動によって同定し、陽性DNAをクローンし、配列決定した。
ハイブリドーマMHC156から生産されたモノクローナル抗体の配列決定は、以下の配列を生産した:軽鎖の可変領域(配列番号4および5)ならびに重鎖の可変領域(配列番号6および7)の核酸およびアミノ酸配列。軽鎖の可変領域のさらなる分析は、QDVSTA(配列番号8)の相補性決定領域1(CDR1)配列、SASY(配列番号9)のCDR2配列、およびQQHYSTPLT(配列番号10)のCDR3配列を示した。重鎖のさらなる分析は、GYTFTRYY(配列番号11)のCDR1配列、IYPGNVNT(配列番号12)のCDR2配列、およびAREGSYEYDEADY(配列番号13)のCDR3配列を示した。
ハイブリドーマMHC157から生産されたモノクローナル抗体の配列決定は、以下の配列を生産した:軽鎖の可変領域(配列番号14および15)、および重鎖の可変領域(配列番号16および17)の核酸およびアミノ酸配列。軽鎖の可変領域のさらなる分析は、QDVSTA(配列番号18)のCDR1配列、SASY(配列番号19)のCDR2配列、およびQQHYSTPLT(配列番号20)のCDR3配列を示した。重鎖のさらなる分析は、GYTFTRYY(配列番号21)のCDR1配列、IYPGNVNT(配列番号22)のCDR2配列、およびAREGSYEYDEADY(配列番号23)のCDR3配列を示した。
ハイブリドーマMHC158から生産されたモノクローナル抗体の配列決定は、以下の配列を生産した:軽鎖の可変領域(配列番号24および25)および重鎖の可変領域(配列番号26および27)の核酸およびアミノ酸配列。軽鎖の可変領域のさらなる分析は、QSLLDSDGKTY(配列番号28)のCDR1配列、LVSK(配列番号29)のCDR2配列、およびWQGTHFPYT(配列番号30)のCDR3配列を示した。重鎖の可変領域のさらなる分析は、GFNIKDYY(配列番号31)のCDR1配列、IDPENGDT(配列番号32)のCDR2配列、およびNSDY(配列番号33)のCDR3配列を示した。

Claims (53)

  1. 対象における骨格筋量を判定する方法であって、
    a.前記対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出することと、
    b.前記検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することと、
    を含み、前記対照レベルに対する前記BIN1発現レベルが、前記対象における骨格筋量を示す、方法。
  2. 前記対照レベルが正常であり、前記対照レベル未満の検出されたレベルが、前記対象における骨格筋量の低下を示し、前記対照レベルよりも高い検出されたレベルが、前記対象における筋量の増加を示す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記対照レベルが正常より低く、前記対照レベルと同等か、またはそれ未満の検出されたレベルが、前記対象における骨格筋量の低下を示す、請求項1に記載の方法。
  4. 前記対照レベルが正常より高く、前記対照レベルと同等か、またはそれより高い検出されたレベルが、前記対象における骨格筋量の増加を示す、請求項1に記載の方法。
  5. 前記対象からの対照レベルよりも低い検出されたレベルが、前記対象における骨格筋量の減少を示す、請求項1に記載の方法。
  6. 前記対象からの対照レベルよりも高い検出されたレベルが、前記対象における骨格筋量の増加を示す、請求項1に記載の方法。
  7. 骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有するか、または有する疑いがある対象を選択することをさらに含む、請求項1、2、および5に記載の方法。
  8. 前記疾患もしくは状態が、多発性硬化症、萎縮、神経原性萎縮、慢性炎症状態、およびサルコペニアからなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記対象がサルコペニアを有するか、または有する疑いがある、請求項8に記載の方法。
  10. 前記BIN1が、骨格筋内に特異的に発現する、請求項1〜9に記載の方法。
  11. 前記BIN1が骨格筋特異的BIN1アイソフォームである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記アイソフォームがBIN1アイソフォーム8である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記骨格筋特異的BIN1アイソフォームが配列番号1を含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記骨格筋特異的BIN1アイソフォームが配列番号2を含む、請求項11に記載の方法。
  15. 前記BIN1発現レベルが、前記生体サンプル中のBIN1ポリペプチドを検出することによって、検出される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記BIN1発現レベルが、前記生体サンプル中のBIN1をコードする核酸を検出することによって検出される、請求項1に記載の方法。
  17. 対象における骨格筋量の低下に関連する状態もしくは疾患を診断する方法であって、
    a.前記対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出することと、
    b.前記検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することと、
    を含み、前記対照レベルに対する前記BIN1発現レベルが、前記対象が骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す、方法。
  18. 前記対照レベルが正常であり、前記対照レベル未満の検出されたレベルが、前記対象が骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す、請求項17に記載の方法。
  19. 前記対照レベルが正常より低く、前記対照レベルと同等か、またはそれ未満の検出されたレベルが、前記対象が骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す、請求項17に記載の方法。
  20. 前記対象からの対照レベルよりも低い前記検出されたレベルが、前記対象が骨格筋量の低下に関連する疾患もしくは状態を有することを示す、請求項17に記載の方法。
  21. 骨格筋量の低下に関連する状態もしくは疾患を有するか、または有する疑いのある対象を選択することをさらに含む、請求項17〜20に記載の方法。
  22. 前記疾患もしくは状態が、多発性硬化症、萎縮、神経原性萎縮、慢性炎症状態、およびサルコペニアからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記対象がサルコペニアを有するか、または有する疑いがある、請求項22に記載の方法。
  24. 前記生体サンプルが血液または血漿である、請求項1〜23に記載の方法。
  25. 前記検出されたBIN1が、骨格筋内に特異的に発現する、請求項18〜24に記載の方法。
  26. 前記検出されたBIN1が、骨格筋特異的BIN1アイソフォームである、請求項25に記載の方法。
  27. 前記アイソフォームがBIN1アイソフォーム8である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記筋特異的BIN1アイソフォームが配列番号1を含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記筋特異的BIN1アイソフォームが、配列番号2を含む、請求項26に記載の方法。
  30. 前記BIN1発現レベルが、前記生体サンプル中のBIN1ポリペプチドを検出することによって検出される、請求項17に記載の方法。
  31. 前記BIN1発現レベルが、前記生体サンプル中のBIN1をコードする核酸を検出することによって検出される、請求項17に記載の方法。
  32. 骨格筋内に特異的に発現するBIN1ポリペプチドに特異的に結合する単離された抗体。
  33. 前記BIN1ポリペプチドが、骨格筋特異的BIN1アイソフォームである、請求項32に記載の抗体。
  34. 前記BIN1アイソフォームがBIN1アイソフォーム8である、請求項33に記載の抗体。
  35. 前記筋特異的BIN1アイソフォームが配列番号1を含む、請求項33に記載の抗体。
  36. 前記筋特異的BIN1アイソフォームが配列番号2を含む、請求項33に記載の抗体。
  37. 前記抗体が配列番号2に特異的に結合する、請求項36に記載の抗体。
  38. 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項32〜37のいずれか1項に記載の抗体。
  39. 配列番号8、配列番号9、および配列番号10を含むポリペプチド配列を有する軽鎖と、配列番号11、配列番号12、および配列番号13を含むポリペプチド配列を有する重鎖とを含む抗体と同一のエピトープ特異性を有する抗体。
  40. 前記抗体が、配列番号8、配列番号9、および配列番号10のポリペプチド配列を有する軽鎖と、配列番号11、配列番号12、および配列番号13を含むポリペプチド配列を有する重鎖とを含む、請求項39に記載の抗体。
  41. 前記軽鎖が配列番号5を含み、前記重鎖が配列番号7を含む、請求項40に記載の抗体。
  42. 配列番号18、配列番号19、および配列番号20を含むポリペプチド配列を有する軽鎖と、配列番号21、配列番号22、および配列番号23を含むポリペプチド配列を有する重鎖とを含む抗体と同一のエピトープ特異性を有する抗体。
  43. 前記抗体が、配列番号18、配列番号19、および配列番号20のポリペプチド配列を有する軽鎖と、配列番号21、配列番号22、および配列番号23を含むポリペプチド配列を有する重鎖とを含む、請求項42に記載の抗体。
  44. 前記軽鎖が配列番号15を含み、前記重鎖が配列番号17を含む、請求項43に記載の抗体。
  45. 配列番号28、配列番号29、および配列番号30を含むポリペプチド配列を有する軽鎖と、配列番号31、配列番号32、および配列番号33を含むポリペプチド配列を有する重鎖とを含む抗体と同一のエピトープ特異性を有する抗体。
  46. 前記抗体が、配列番号28、配列番号29、および配列番号30のポリペプチド配列を有する軽鎖と、配列番号31、配列番号32、および配列番号33を含むポリペプチド配列を有する重鎖とを含む、請求項45に記載の抗体。
  47. 前記軽鎖が配列番号25を含み、前記重鎖が配列番号27を含む、請求項46に記載の抗体。
  48. 対象における神経性状態もしくは疾患を診断する方法であって、
    a.前記対象からの生体サンプル中のBIN1発現レベルを検出することと、
    b.前記検出されたBIN1発現レベルを対照のBIN1発現レベルと比較することと、
    を含み、前記対照レベルに対する前記BIN1発現レベルが、前記対象が、神経性疾患もしくは状態を有することを示す、方法。
  49. 前記生体サンプルが脳脊髄液(CSF)を含む、請求項48に記載の方法。
  50. 前記対照レベルが正常であり、前記対照レベル未満の検出されたレベルが、前記対象が神経性疾患もしくは状態を有することを示す、請求項48に記載の方法。
  51. 前記対照レベルが正常より低く、前記対照レベルと同等か、またはそれ未満の検出されたレベルが、前記対象が神経性疾患もしくは状態を有することを示す、請求項48に記載の方法。
  52. 前記対象からの対照レベルより低い検出されたレベルが、前記対象が神経性疾患もしくは状態を有することを示す、請求項48に記載の方法。
  53. 神経性状態もしくは疾患を有するか、または有する疑いのある対象を選択することをさらに含む、請求項48〜52に記載の方法。
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