JP2014241504A - ダイレクトコンバージョン受信機及びその制御方法 - Google Patents

ダイレクトコンバージョン受信機及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信感度劣化を防止する。
【解決手段】ダイレクトコンバージョン受信機は、入力信号をDCレベルにダウンコンバートするミキサーと、ダウンコンバートされた前記入力信号をアナログ−デジタル変換するAD変換部と、前記AD変換部が出力した前記入力信号のDCオフセットを測定する測定部と、間欠的に前記測定部に前記DCオフセットを測定させるセルフポーリング制御部と、前記測定部が測定した2回分以上の前記DCオフセットを格納する格納部と、前回以前に測定されて格納されている前記DCオフセットを前記AD変換部の出力から差し引く演算部と、前記演算部の出力のデータを復調するデータ復調部と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ダイレクトコンバージョン受信機及びその制御方法に関し、特にバースト的に送られてくる変調波を間欠動作で待ち受けする必要があるアプリケーションに使用される、デジタル変調方式による通信方式のダイレクトコンバージョン受信機及びその制御方法に関する。
近年のデジタル移動体通信の受信システムにおいては、部品点数を減らすことを目的として、RFから直接ベースバンド帯域へ変換するダイレクトコンバージョン方式を採用することが多い。ダイレクトコンバージョン方式の場合、チャネル選択フィルタをAD変換器の後ろにデジタルフィルタで構成することができ、急峻なフィルタ特性を持たせやすい。原理的にイメージ抑圧が不要であることと合わせ、妨害波耐力の観点でスーパーヘテロダイン方式に比べて有利である。
ただし、ダイレクトコンバージョン受信機の欠点として、回路固有のばらつき、非線形性によって生じるDC成分、及び、ローカル信号のセルフミキシングによって生じるDC成分によるオフセットが受信感度を劣化させる問題がある。これを防ぐ手段として、受信信号のDC成分を抽出してフィードバックをかけるようなことが盛んにおこなわれてきている(特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開2006−25454号公報
DCフィードバックのような手法は、基本的にはハイパスフィルタと同等の効果をもたらすので、DC成分をキャンセルするのに有効である。特に受信信号が入力されている状態でも使用することができるので、携帯電話システムのように信号帯域が広く、複数のフレームに渡って受信し続けるようなアプリケーションにおいては実用性が高い。しかし、例えばASK変調のようにスペクトルがDC近傍にパワーを持つような変調方式では、信号情報の多くの部分を失うことになるので、使用することが困難である。特に信号帯域が狭い場合には、より急峻なハイパス特性を実現する必要があり、現実的ではなくなってくる。特許文献1のようにプリアンブル信号を用いてDCフィードバックに伴う過渡応答を軽減する方法もあるが、受信動作開始の先頭に必ずしもプリアンブル信号が入力される保証がない場合には適用できない。
このような場合は、受信信号が入力されていない状態でDCオフセットをキャリブレーションするよりない。例えば、図1に示すような構成が容易に考えられる。受信機1010は、アンテナ12と、表面弾性波フィルタ14と、低雑音増幅器16と、スイッチ1017と、高周波増幅器18と、局部発振器20と、ミキサー22、24と、ローパスフィルタ26、28と、AD変換器30、32と、測定部34、36と、DCオフセットの測定結果を格納するレジスタ1038、1040と、受信信号からDCオフセット分を差し引く加算器42、44と、RSSI測定部47を有する復調部46とを備える。スイッチ1017は、受信感度を劣化させるDCオフセットを入力信号に影響されずに正確に測定できるように、DCオフセットの測定時には外部から信号が入力されないようにグランドに接続する。この構成は、要求される受信感度がそれほど厳しくない場合には有効であるが、例えば−110dBm以下のような高い受信感度が要求されるシステムにおいては適用が困難である。その理由を、図2を用いて説明する。図1に示すようなDCオフセットキャンセル構成は、デバイスの非対称性及び非線形性によって生じるDCオフセットのほか、ミキサーから漏洩したローカル信号の反射波(図2の一点鎖線)が、自身のローカル信号とミキシングして発生するDCオフセットをキャンセルすることができる。しかし、基板上の電源及びグランドの共通インピーダンスに起因したり、配線等のインダクタ成分に誘導されて低雑音増幅器16端に回り込むローカル信号(図2の点線)によるDCオフセットはキャンセルできない。なぜなら、キャンセルすべきDCオフセットを測定するときには、スイッチ1017がグランド側に接続されているので、ミキサー22、24に入力されないからである。このことは、例えばシステムのNF(雑音指数)から定まる受信感度が−120dBmのシステムにおいては、DCオフセットによる感度劣化を防ぐには、LNA端へのローカル信号の回り込みを−130dBm以下に抑えなければならない。基板レイアウト及び電源バイパスコンデンサの工夫によって抑え込むことは非常に困難であり、まして複数の周波数帯を同時に扱うようなシステムにおいては、そのすべてに対処することはできない。
この問題を回避することを目的として、図3のようにDCオフセット測定時に信号パスを切断しない方法が考えられる。この場合は低雑音増幅器16端に回り込むローカル信号起因のDCオフセットもキャンセルすることが可能となるが、信号が入力されている状態では正しいDCオフセットの測定が不可能なので、確実に無入力状態であるタイミングにDCオフセットの測定を実施する必要がある。電源投入直後のようなタイミングで無入力状態を保証される場合もあるが、その場合は電源変動及び温度変動に伴うDCオフセットドリフトがキャンセルできなくなる。復調すべき信号を受信する直前のDCオフセットを測定し、キャンセルすることが必要であるが、そのようなタイミングを知る手段は存在しないのが普通である。
本発明は上記の点に鑑み、ダイレクトコンバージョン受信機において、任意のタイミングの受信信号に対しても、デバイスの非対称性及び非線形性に伴うDC成分と、ローカル信号の漏洩に伴うセルフミキシング起因のDC成分のいずれをも含むDCオフセットをキャンセルし、それらによる受信感度劣化を防止することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、入力信号をDCレベルにダウンコンバートするミキサーと、ダウンコンバートされた前記入力信号をアナログ−デジタル変換するAD変換部と、前記AD変換部が出力した前記入力信号のDCオフセットを測定する測定部と、間欠的に前記測定部に前記DCオフセットを測定させるセルフポーリング制御部と、前記測定部が測定した2回分以上の前記DCオフセットを格納する格納部と、前回以前に測定されて格納されている前記DCオフセットを前記AD変換部の出力から差し引く演算部と、前記演算部の出力のデータを復調するデータ復調部と、を備えるダイレクトコンバージョン受信機を提供する。
本発明の第2の態様においては、入力信号をDCレベルにダウンコンバートし、ダウンコンバートされた前記入力信号をアナログ−デジタル変換し、デジタル変換された前記入力信号のDCオフセットを間欠的に測定し、測定された2回分以上の前記DCオフセットを格納し、前回以前に測定されて格納されている前記DCオフセットをデジタル変換された前記入力信号から差し引き、前記DCオフセットが差し引かれた前記入力信号のデータを復調するダイレクトコンバージョン受信機の制御方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
DCオフセット測定動作においてグランドに接続するスイッチを有する受信機1010の一例を示すブロック図である。 受信機1010の動作を説明する図である。 DCオフセット測定動作においてグランドに接続しない受信機1010の動作を説明する図である。 本実施形態による受信機10の一例を示すブロック図である。 カウンタを追加した受信機110の一例を示すブロック図である。 受信機110による受信動作及び制御方法のフローチャートである。 受信機10、110による受信動作のタイミングチャートである。 格納部を変更した受信機210の一例を示すブロック図である。 受信機210による受信動作のタイミングチャートである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図4は、本実施形態による受信機10の一例を示すブロック図である。本実施形態にかかる受信機10は、一例として、デジタル変調された搬送波を、搬送波と周波数が同じであり、位相の直交する2つのローカル信号を掛け合わせることによってDC近傍にダウンコンバートし、直交復調するダイレクトコンバージョン式を採る。受信機10が使用されるアプリケーションとしては、例えば自動車のキーレスエントリーシステムの車載器側のように、受信信号をいつ受信するかわからない状態で待ち受けする場合を想定する。
図4に示すように、受信機10は、アンテナ12と、表面弾性波(Surface Acoustic Wave)フィルタ14と、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier)16と、高周波増幅器(Radio Frequency Amplifier)18と、局部発振器20と、ミキサー22、24と、ローパスフィルタ26、28と、AD変換器30、32と、測定部34、36と、格納部38、40と、加算器42、44と、復調部46と、ポーリング制御部48とを備える。
アンテナ12は、デジタル変調された受信信号を受信する。表面弾性波フィルタ14は、アンテナ12と接続されている。表面弾性波フィルタ14は、アンテナ12で受信された受信信号から予め定められた帯域信号に制限した受信信号を出力する。
低雑音増幅器16は、表面弾性波フィルタ14と接続されている。低雑音増幅器16は、表面弾性波フィルタ14から入力された受信信号を、低ノイズで増幅して出力する。
高周波増幅器18は、低雑音増幅器16と接続されている。高周波増幅器18は、低雑音増幅器16から入力された受信信号を、増幅して出力する。
局部発振器20は、ミキサー22、24と接続されている。局部発振器20は、ミキサー22、24に位相が互いに90°ずれたローカル信号を出力する。尚、実際には局部発振器20はVCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御型発振器)、チャージポンプ回路,周波数位相比較器,ループフィルタ等と合わせて周波数シンセサイザを構成している場合が多いが、ここではそれらをまとめて局部発振器20としている。
ミキサー22、24は、一例として、直交復調器である。ミキサー22、24は、高周波増幅器18、及び、局部発振器20と接続されている。ミキサー22、24は、高周波増幅器18から入力される入力信号に、局部発振器20から入力されたローカル信号を掛け合わせる。これにより、ミキサー22、24は、当該入力信号を、DCレベルのベースバンド周波数にダウンコンバートして、位相が互いに90°ずれたI信号及びQ信号として出力する。尚、入力信号は、受信信号、及び、受信信号を受信していない状態でのDCオフセットのみの信号等を含む概念である。DCオフセットは、受信信号を受信していない状態において、ローカル信号起因のセルフミキシングを含む値を正確に表している。また、ここでいうDCレベルは、DCレベル近傍を含む。
ローパスフィルタ26は、ミキサー22に接続されている。ローパスフィルタ26は、ミキサー22によってダウンコンバートされた後、出力した入力信号(I信号)の高周波成分を遮断して、出力する。
AD変換器30は、ローパスフィルタ26と接続されている。AD変換器30は、ミキサー22によってダウンコンバートされた後、ローパスフィルタ26から入力されたアナログの入力信号をアナログ−デジタル変換して出力する。
ローパスフィルタ28及びAD変換器32は、それぞれローパスフィルタ26及びAD変換器32と同様に入力信号(Q信号)を処理して出力する。
測定部34は、AD変換器30と接続されている。測定部34は、AD変換器30が出力した入力信号のDCオフセットを測定する。測定部34は、測定したDCオフセットを格納部38に格納する。
格納部38は、第1レジスタ50及び第2レジスタ52を有する。第1レジスタ50は、測定部34と接続されている。第1レジスタ50は、測定部34によって現在測定された入力信号のDCオフセットを格納する。第2レジスタ52は、第1レジスタ50と接続されている。第2レジスタ52は、第1レジスタ50に格納されている前回測定されたDCオフセットを格納する。これにより、格納部38は、測定部34が測定した2回分のDCオフセットを格納する。
加算器42は、演算部の一例である。加算器42は、AD変換器30、及び、格納部38の第2レジスタ52に接続されている。加算器42は、第2レジスタ52に格納されている前回測定されたDCオフセットを、AD変換器30が出力した入力信号から差し引いて出力する。
測定部36、第1レジスタ54及び第2レジスタ56を含む格納部40、及び、加算器44は、それぞれ測定部34、第1レジスタ50及び第2レジスタ52を含む格納部38、及び、加算器42と同様に入力信号(Q信号)を処理して出力する。
復調部46は、加算器42、44と接続されている。復調部46は、加算器42、44から入力されるデジタルのI信号及びQ信号の入力信号に基づいて、受信信号を受信しているか否かを判定する。復調部46は、受信信号を受信していると判定すると、当該受信信号を復調して出力する。具体的には、復調部46は、受信信号を含む入力信号の強度に応じたRSSSI値を測定するRSSI測定部47を有する。RSSI測定部47は、受信信号の受信の有無を判定するために、受信動作開始直後にRSSI値の測定動作を開始する。ここで、RSSI測定部47は、加算器42、44によって、DCオフセットが差し引かれた入力信号に基づいて、RSSI値を算出する。復調部46は、RSSI測定部47が測定したRSSI値と、予め定められた判定用閾値とを比較する。復調部46は、RSSI値が判定用閾値よりも大きいと判定すると、受信信号を受信していると判定する。尚、この場合は、復調部46に入力する入力信号は、受信信号と略等価である。復調部46は、受信信号を受信していると判定すると、加算器42、44から入力されているI信号及びQ信号を含む当該受信信号を、三角関数を用いたデジタル信号処理によって、振幅、または、周波数・位相情報を抽出する。これにより、復調部46は、加算器42、44の出力をデータに復調して出力する。
ポーリング制御部48は、受信機10の制御全般を司る。例えば、ポーリング制御部48は、セルフポーリング制御に基づいて、受信信号の受信動作に係る動作を間欠的に実行させる。ポーリング制御部48は、例えば、一定の時間間隔で間欠的に測定部34、36に入力信号のDCオフセットを測定させる。また、ポーリング制御部48は、第1レジスタ50、54に格納されている前回のDCオフセットをそれぞれ第2レジスタ52、56に移動させて格納させる。
図5は、カウンタを追加した受信機110の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、受信機110は、カウンタ60、62を更に備える。カウンタ60は、測定部34がDCオフセットを測定した測定回数nをカウントする。カウンタ62は、測定部36がDCオフセットを測定した測定回数nをカウントする。カウンタ60、62は、受信信号を受信すると、ポーリング制御部48の指示に沿って、測定回数nをリセットする。従って、カウンタ60の測定回数n及びカウンタ62の測定回数nは、同じ値になるので、いずれか一方だけ設けてもよい。カウンタ60、62は、カウントした測定回数nをポーリング制御部48へ出力する。
ポーリング制御部48は、カウンタ60から取得した測定回数nが「1」の場合、測定部34が測定した1回目のDCオフセットを第1レジスタ50及び第2レジスタ52に格納する。同様に、ポーリング制御部48は、カウンタ62から取得した測定回数nが「1」の場合、測定部36が測定した1回目のDCオフセットを第1レジスタ54及び第2レジスタ56に格納する。これにより、加算器42、44は、間欠的なDCオフセットの測定動作において、DCオフセットが格納部38、40に格納されていない、1回目の測定動作の場合には、現在測定したDCオフセットをAD変換器30、32の出力から差し引く。
図6は、受信機110による受信動作及び制御方法のフローチャートである。
図6に示すように、受信機110の受信動作が開始すると、ポーリング制御部48は、カウンタ60、62の測定回数nをn=1に初期設定する(S10)。ポーリング制御部48は、n回目のDCオフセットの測定動作を測定部34、36に開始させる(S12)。これにより、測定部34、36は、ミキサー22、24によってダウンコンバートされ、AD変換器30、32がアナログ−デジタル変換して出力した入力信号のn回目のDCオフセットを測定する(S14)。
次に、ポーリング制御部48は、カウンタ60、62の測定回数nが1か否かを判定する(S16)。ポーリング制御部48は、n=1と判定した場合(S16:Yes)、最初の測定においては、第1レジスタ50、54にDCオフセットが格納されていないので、第1レジスタ50及び第2レジスタ52の両方に、測定部34が今回測定した1回目のDCオフセットを格納させるとともに、第1レジスタ54及び第2レジスタ56の両方に、測定部36が今回測定した1回目のDCオフセットを格納させる(S18)。
一方、ポーリング制御部48は、n=1でないと判定すると(S16:No)、第1レジスタ50に格納されているn−1回目のDCオフセットを第2レジスタ52に移動させて格納させるとともに、第1レジスタ54に格納されているn−1回目のDCオフセットを第2レジスタ56に移動させて格納させる(S20)。ポーリング制御部48は、測定部34が測定したn回目のDCオフセットを第1レジスタ50に格納させるとともに、測定部36が測定したn回目のDCオフセットを第1レジスタ54に格納させる(S22)。これにより、格納部38、40は、2回分のDCオフセットを格納する。尚、ステップS20及びS22は、略同時に並行して処理される。
これにより、測定回数nが2以上の場合、加算器42は、AD変換器30が出力するデジタル変換された入力信号から、第2レジスタ52に格納されているn−1回目のDCオフセットを差し引いた入力信号を出力するとともに、加算器44は、AD変換器32が出力するデジタル変換された入力信号から、第2レジスタ56に格納されているn−1回目のDCオフセットを差し引いた入力信号を出力する(S23)。尚、測定回数nが「1」の場合、加算器42、44は、AD変換器30、32が出力する入力信号から、第2レジスタ52、56に格納されている1回目に測定された、即ち、現在測定したDCオフセットを差し引く。
復調部46のRSSI測定部47は、加算器42、44から出力される入力信号からRSSI値を算出する(S24)。復調部46は、RSSI測定部47が算出したRSSI値と、判定用閾値とを比較して、大小関係を判定する(S26)。アンテナ12が受信信号の搬送波を受信している場合、RSSI値は判定用閾値よりも大きくなる。従って、この場合、復調部46は、RSSI値が判定用閾値よりも大きいと判定して(S26:Yes)、入力信号を復調して出力する(S28)。受信と判定した場合の入力信号は、受信信号である。復調部46は、ポーリング制御部48による間欠的なRSSI値の測定動作に代えて、受信信号の末尾まで、受信信号の復調を継続する。この後、受信信号の末尾まで復調した後、受信動作を再開する場合、ポーリング制御部48は、ステップS10から再開する。
一方、アンテナ12が受信信号の搬送波を受信していない場合、復調部46は、RSSI値が判定用閾値未満と判定して(S26:No)、入力信号を復調しない。これにより、カウンタ60、62は、測定回数nを+1インクリメントする(S30)。尚、ステップS30は、ステップS14等の後に実行してもよい。この後、ポーリング制御部48は、スリープ状態とする(S32)。この後、ポーリング制御部48は、予め定められたスリープ時間が経過すると、ステップS12以降を実行する。この後、復調部46が、RSSI値が判定用閾値よりも大きいと判定するまで、ステップS12からステップS32までを繰り返す。
図7は、受信機10、110による受信動作のタイミングチャートである。
図7に示すように、受信機10、110が受信信号の搬送波を受信するまで、DCオフセットの測定と、受信信号の有無の判定、及び、スリープ状態が繰り返される。受信機10、110が、受信信号の搬送波を受信するまで、即ち、n−1回目までの測定動作で測定されたDCオフセットは、受信信号の影響を受けず、ローカル信号起因のセルフミキシングを含む全てのDCオフセットの値を正確に表す。従って、受信機10、110が、受信信号の搬送波を受信しているn回目の受信信号の有無判定においても、復調部46は、正確なn−1回目のDCオフセットが差し引かれた入力信号によって、受信信号の有無を判定できる。復調部46は、受信信号の搬送波ありと判定すると、正確なDCオフセットが差し引かれた入力信号、即ち、受信信号に対して復調動作を実行する。換言すれば、復調部46は、DCオフセットをほとんど含まない受信信号によって受信信号ありと判定して、且つ、当該受信信号を復調することができる。
上述したように、受信機10、110は、n回目のDCオフセットを格納する第1レジスタ50、54、及び、n−1回目のDCオフセットを格納する第2レジスタ52、56を有するので、差し引くべきDCオフセットの測定動作において、信号パスを切断する必要がない。従って、たとえ低雑音増幅器16の入力端にローカル信号の漏洩があったとしても、受信機10、110は、そのセルフミキシングによって発生するDCオフセットも含めて正確に測定できる。これにより、受信機10、110は、システムの雑音指数(Noise Figure)によって決まる受信感度の劣化を抑制できる。また、受信機10、110は、確実に受信すべき受信信号が入力される直前で、かつ受信すべき受信信号が入力されていない状態でのDCオフセットを差し引くことができる。これにより、受信機10、110は、温度及び電源電圧のドリフトの影響を受けずに、受信感度を向上させることができる。
尚、受信機10、110において、加算器42、44が、受信信号の有無判定及び復調のときに差し引くDCオフセットは過去の値であり、DCオフセットは温度及び電源電圧に依存して変化するが、DCオフセットの間欠測定動作の間隔は数msから数百ms程度である。従って、例えば、n−1回目とn回目の間のDCオフセットのドリフト量は、極めて小さく、影響はほとんどない。
受信機10、110は、予め定められた受信信号を受信していない状態において、想定外の妨害波を受信する場合もあるが、これについてはフロントエンドの表面弾性波フィルタ14、または、デジタルフィルタ等で十分に抑圧できるように受信機10、110を設計すればよい。表面弾性波フィルタ14、または、デジタルフィルタで抑圧できないくらい受信信号の周波数近傍に妨害波が存在する場合はDCオフセットの測定に影響してしまうが、このような場合はそもそもDCオフセットが正確に差し引かれたとしても感度劣化を生じさせるので、考慮しなくてもよい。
受信機110は、DCオフセットの測定回数nをカウントするカウンタ60、62を有するので、測定回数が1回目か否かを判定できる。これにより、受信機110は、1回目のDCオフセットの測定動作、即ち、第1レジスタ50、54にDCオフセットが格納されていない場合、第1レジスタ50、54及び第2レジスタ52、56に1回目のDCオフセットを格納できる。この結果、受信機110は、1回目の受信信号の有無判定においても、DCオフセットを差し引いた入力信号に応じたRSSI値によって受信信号の有無を判定できる。
図8は、格納部を変更した受信機210の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、格納部138は、第3レジスタ64を更に有する。第3レジスタ64は、第2レジスタ52及び加算器42の間に接続されている。第3レジスタ64は、第2レジスタ52に格納されている前々回のDCオフセットを格納する。第3レジスタ64は、格納している前々回のDCオフセットを加算器42に出力する。これにより、加算器42は、AD変換器30から入力される入力信号から、前々回測定されたDCオフセットを差し引いて出力する。
格納部140は、第3レジスタ66を更に有する。尚、第3レジスタ66は、第3レジスタ64と同様の構成である。
図9は、受信機210による受信動作のタイミングチャートである。
図9に示すように、受信機210は、DCオフセットの測定動作と、受信信号の有無判定とを同時に実行してもよい。ここで、図9に示すn−1回目のように、測定部34、36によるDCオフセットの測定動作、及び、復調部46による受信動作の有無判定をしている間に、アンテナ12が受信信号の搬送波の受信を開始する場合がある。この場合、例えば、n−1回目の測定動作の後半で受信信号の搬送波の受信が開始すると、RSSI値が低くなる。従って、復調部46は、n−1回目の受信信号の有無判定では、受信なしと判定して、n回目の受信信号の有無判定において受信ありと判定する場合がある。この場合、DCオフセットの測定動作の間に受信信号の受信が開始しているので、n−1回目のDCオフセットは、受信信号のレベルが加算されてしまうので、正確な値でなくなってしまう。従って、n−1回目のDCオフセットを、n回目の入力信号、即ち、受信信号から差し引くと、加算器42、44が出力する受信信号が理想の値とは異なってしまい、復調部46は受信信号を正確に復調できない。ここで、受信機210は、第3レジスタ64、66を有するので、加算器42、44は、n−2回目の正確なDCオフセットを、受信信号から差し引くことができる。これにより、加算器42、44が出力する受信信号は、略理想的な値となる。これにより、復調部46は、適切なDCオフセットが差し引かれた受信信号に基づいて、受信信号の有無判定をするとともに、受信信号を復調できる。尚、受信機210は、図7に示すように、DCオフセットの測定と、受信信号の受信の有無判定を同時にではなく、連続して実行してもよい。
上述した実施形態における各構成の機能、接続関係、個数等の数値は適宜変更してよい。例えば、上述の実施形態では、2個または3個のレジスタを格納部に設ける例を上げたが、4個以上のレジスタを設けてもよい。また、加算器42、44は、前回または前々回のDCオフセットによって入力信号を差し引く例を示したが、前回以前の、例えば、3回以上前のDCオフセットによって入力信号を差し引いてもよい。
なお、上述した各実施形態にかかるダイレクトコンバージョンの受信機10、110、210およびその制御方法は、特に受信信号が比較的短時間のバースト信号であり、連続受信動作中の温度および電源変動が無視できるようなアプリケーションに対して好適である。また、この受信機10、110、210は、キーレスエントリーシステムのような、高い復調感度が要求される、ASK(Amplitude Shift Keying)、及び、FSK(Frequency Shift Keying)といった狭帯域のデジタル移動体通信用の受信システムとして好適である。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 受信機
12 アンテナ
14 表面弾性波フィルタ
16 低雑音増幅器
18 高周波増幅器
20 局部発振器
22 ミキサー
24 ミキサー
26 ローパスフィルタ
28 ローパスフィルタ
30 AD変換器
32 AD変換器
34 測定部
36 測定部
38 格納部
40 格納部
42 加算器
44 加算器
46 復調部
47 RSSI測定部
48 ポーリング制御部
50 第1レジスタ
52 第2レジスタ
54 第1レジスタ
56 第2レジスタ
60 カウンタ
62 カウンタ
64 第3レジスタ
66 第3レジスタ
110 受信機
138 格納部
140 格納部
210 受信機
1010 受信機
1017 スイッチ
1038 レジスタ
1040 レジスタ

Claims (3)

  1. 入力信号をDCレベルにダウンコンバートするミキサーと、
    ダウンコンバートされた前記入力信号をアナログ−デジタル変換するAD変換部と、
    前記AD変換部が出力した前記入力信号のDCオフセットを測定する測定部と、
    間欠的に前記測定部に前記DCオフセットを測定させるセルフポーリング制御部と、
    前記測定部が測定した2回分以上の前記DCオフセットを格納する格納部と、
    前回以前に測定されて格納されている前記DCオフセットを前記AD変換部の出力から差し引く演算部と、
    前記演算部の出力のデータを復調するデータ復調部と、
    を備えるダイレクトコンバージョン受信機。
  2. 前記演算部は、間欠的な前記DCオフセットの測定において、前記DCオフセットが前記格納部に格納されていない場合には、現在測定した前記DCオフセットを前記AD変換部の出力から差し引く請求項1に記載のダイレクトコンバージョン受信機。
  3. 入力信号をDCレベルにダウンコンバートし、
    ダウンコンバートされた前記入力信号をアナログ−デジタル変換し、
    デジタル変換された前記入力信号のDCオフセットを間欠的に測定し、
    測定された2回分以上の前記DCオフセットを格納し、
    前回以前に測定されて格納されている前記DCオフセットをデジタル変換された前記入力信号から差し引き、
    前記DCオフセットが差し引かれた前記入力信号のデータを復調する
    ダイレクトコンバージョン受信機の制御方法。
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