JP2014241233A - 二次電池用電極板、その製造方法、二次電池及び電池パック - Google Patents

二次電池用電極板、その製造方法、二次電池及び電池パック Download PDF

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翼 加賀田
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Abstract

【課題】高い導電性を有する二次電池用電極板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】活物質粒子4と、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有する導電性材料5とを含有する未硬化活物質層3を集電体1に設けた電極板前駆体11を形成する電極板前駆体形成工程と、電極板前駆体11を加熱して、未硬化活物質層3を活物質層2にする活物質層形成工程とを有する二次電池用電極板10の製造方法により上記課題を解決する。二次電池用電極板10は、集電体1と、集電体1に設けられた活物質層2とを有し、活物質層2が、活物質粒子4と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料5とを含有し、導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触しているように構成されて上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池用電極板、その製造方法、二次電池及び電池パックに関する。
リチウムイオン二次電池に代表される二次電池は、携帯機器、ノート型パソコン、ポータブル機器等の様々な電子機器に用いられている。特に、リチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度及び高電圧を有し、また充放電時に完全に放電させる前に充電を行なうと次第に電池容量が減少していく現象(いわゆるメモリ効果)が無いことから、電子機器の電源として多く用いられている。
現在、地球温暖化防止の対策として、世界規模でCO排出抑制の取り組みが行われている。そのような中、石油依存度が低く、CO削減に寄与することができるプラグインハイブリッド自動車や電気自動車等の次世代クリーンエネルギー自動車の開発と普及が急務とされている。リチウムイオン二次電池は、こうした次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力としても期待されている。
リチウムイオン二次電池は、具体的には、正極板、負極板、セパレータ、及び非水電解液を有している(例えば、特許文献1を参照)。正極板は、アルミニウム箔等の集電体に、正極活物質と結着剤と導電剤とを含有する合剤層が設けられて構成され、負極板は、銅箔等の集電体に、負極活物質と結着剤と導電剤とを含有する合剤層が設けられて構成されている。このうち、正極活物質は、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムのようなリチウム遷移金属複合酸化物等であり、負極活物質は、黒鉛や各種合金材料等である。導電剤は、正極板及び負極板に導電性を付与するものであり、アセチレンブラックやケッチェンブラック等の粒子状の導電剤が用いられている。
特開2006−310010号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、粒子状の導電剤を使用するリチウムイオン二次電池は、正極板及び負極板の導電性が低いという問題がある。特に、負極活粒子としてケイ素系や錫系等の合金系活物質粒子を用いた場合には、充放電サイクルの繰り返しによって、活物質層の導電性が低下したり、活物質層が集電体から剥離したりして、安定した特性が得られないことがある。その理由は、ケイ素系や錫系等の合金系活物質粒子は、充電時に体積が3倍〜4倍程度に膨張し、放電時に収縮するため、この活物質粒子の体積変化が負極活物質粒子と導電剤の接触状態、導電剤同士の接触状態、集電体と合剤層の接触状態に影響を与えるためであろうと考えられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、高い導電性を有する二次電池用電極板を製造することができる二次電池用電極板の製造方法及びその製造方法によって製造された二次電池用電極板を提供することにある。また、本発明の他の目的は、その製造方法によって製造された二次電池用電極板を有する二次電池及び電池パックを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る二次電池用電極板の製造方法は、活物質粒子と、熱硬化性樹脂と、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有する導電性材料とを含有する未硬化活物質層を集電体に設けた電極板前駆体を形成する工程(電極板前駆体形成工程)と、前記電極板前駆体を加熱して、前記未硬化活物質層を活物質層にする工程(活物質層形成工程)と、を有することを特徴とする。
本発明に係る二次電池用電極板の製造方法において、前記電極板前駆体を加熱する温度が、200℃以上、400℃以下であることが好ましい。
(2)上記課題を解決するための本発明に係る二次電池用電極板は、集電体と、前記集電体に設けられた活物質層とを有し、前記活物質層が、活物質粒子と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料とを含有し、前記導電性材料が、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、前記活物質粒子の表面及び前記集電体の表面に沿うように接触していることを特徴とする。
本発明に係る二次電池用電極板において、前記活物質粒子が、ケイ素、錫、ケイ素及び錫の一方又は両方を有する合金、ケイ素、錫及びこれらの合金の酸化物、から選ばれる1種又は2種以上を含有する負極活物質粒子であることが好ましい。
本発明に係る二次電池用電極板において、前記熱硬化性樹脂の硬化物が、ポリイミド、ポリアミドイミド及びポリアミドから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明に係る二次電池用電極板において、前記導電性材料が、ピッチ、低融点金属及び導電性高分子から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
(3)上記課題を解決するための本発明に係る二次電池は、負極板と、正極板と、電解質とを備える二次電池であって、前記負極板及び前記正極板の一方又は両方が、集電体と、前記集電体に設けられた活物質層とを有し、前記活物質層が、活物質粒子と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料とを含有し、前記導電性材料が、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、前記活物質粒子の表面及び前記集電体の表面に沿うように接触していることを特徴とする。
本発明に係る二次電池において、前記負極板及び前記正極板が、リチウムイオンを吸蔵放出することができる活物質粒子を有し、前記電解質が、リチウム塩を含有する非水電解液であることが好ましい。
(4)上記課題を解決するための本発明に係る電池パックは、収納ケースと、前記収納ケースに収納された、負極端子及び正極端子を備える二次電池とを少なくとも備える電池パックであって、前記二次電池が、前記負極端子に接続する負極板と、前記正極端子に接続する正極板と、電解質とを備え、前記負極板及び前記正極板の一方又は両方が、集電体と、前記集電体に設けられた活物質層とを有し、前記活物質層が、活物質粒子と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料とを含有し、前記導電性材料が、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、前記活物質粒子の表面及び前記集電体の表面に沿うように接触していることを特徴とする。
本発明に係る二次電池用電極板及びその製造方法によれば、高い導電性を有する二次電池用電極板を提供することができる。
また、本発明に係る二次電池及び電池パックによれば、高い導電性を有する二次電池用電極板を有するので、大きな電池容量と良好なサイクル特性を示すことができる。
本発明に係る二次電池用電極板の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る二次電池用電極板の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 本発明に係る二次電極用電極板の製造方法で形成される未硬化活物質層の、活物質粒子と導電性材料との点接触状態を示す模式図である。 本発明に係る二次電池用電極板の製造方法で形成される活物質層の、活物質粒子と導電性材料との面接触状態を示す模式図である。 本発明に係る二次電池の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る電池パックの一例を示す断面分解図である。 実施例1及び実施例3で用いたピッチ粉末について、剛体振り子試験を行ったときの加熱温度と対数減衰率の関係を示すグラフである。 実施例1で作製した電極板の電子顕微鏡写真である。 比較例1で作製した電極板の電子顕微鏡写真である。
以下、本発明に係る二次電池用電極板、その製造方法、二次電池及び電池パックについて、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではない。
<<二次電池用電極板の製造方法>>
本発明に係る二次電池用電極板の製造方法は、図1に示す二次電池用電極板10(以下「電極板10」ともいう。)を製造するための方法である。詳しくは、活物質粒子4と、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有する導電性材料5とを含有する未硬化活物質層3を集電体1に設けた電極板前駆体11を形成する工程(電極板前駆体形成工程)と、その電極板前駆体11を加熱して、未硬化活物質層3を活物質層2にする工程(活物質層形成工程)と、を有する。
この二次電池用電極板10の製造方法によれば、活物質粒子4と、熱硬化性樹脂と、その熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有する導電性材料5とを含有する未硬化活物質層3を集電体1に設けて形成した電極板前駆体11を加熱するので、その加熱によって未硬化活物質層3が活物質層2になる。この加熱により導電性材料5が軟化し、軟化した導電性材料5が活物質粒子4の表面や集電体1の表面に沿うように変形し、それらの表面に面接触する。また、加熱によって熱硬化性樹脂が硬化するので、硬化した熱硬化性樹脂の硬化物は、活物質粒子同士4,4、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1、を強固に接着する。その結果、活物質粒子4と、熱硬化性樹脂の硬化物と、導電性材料5とを含有する活物質層2が形成され、二次電池用電極板10が得られる。こうして製造された二次電池用電極板10は、導電性材料5が活物質粒子4の表面や集電体1の表面に沿うように変形して面接触するので、活物質層2の電気抵抗が低下し、高い導電性を示す。
また、製造された二次電池用電極板10は、ケイ素や錫を含有する活物質粒子のように、充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた場合でも、充放電サイクルの繰り返しによる導電性の低下を抑えることができる。これは、導電性材料5と活物質粒子4との接触、導電性材料同士5,5の接触、導電性材料5と集電体1との接触がいずれも面接触であり、点接触に比べて接触面積が広いため、活物質粒子4の膨張収縮によって活物質粒子4や導電性材料5の相対位置がずれても、これらの接触した状態が維持されるからであると考えられる。
また、製造された二次電池用電極板10は、活物質粒子同士4,4、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1とが、熱硬化性樹脂の硬化物を介して相互に接着しているので、活物質層2が集電体1に強固に固定されている。その結果、ケイ素や錫を含有する活物質粒子のように充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた場合でも、活物質層2が集電体1から剥離し難く、活物質層2を集電体1に確実に保持することができる。
さらに、この二次電池用電極板10の製造方法は、未硬化活物質層3を集電体1に設けた電極板前駆体11を形成する工程(電極板前駆体形成工程)と、その電極板前駆体11を加熱して活物質層2を形成する工程(活物質層形成工程)とを有し、いずれの工程も簡単な設備及び作業で行うことができる。その結果、二次電池用電極板10の製造コストを抑えることができる。
以下、各工程について説明する。
なお、本明細書中において、「熱硬化性樹脂の硬化温度」とは、熱硬化性樹脂を昇温速度10℃/分で加熱したときに、DSC(Differential Scanning Calorimeter:示差走査熱量計)で観測される発熱ピーク温度のことをいう。また、「導電性材料の軟化点」とは、導電性材料5を昇温しながら剛体振り子試験を行ったときに、振り子の振動振幅の対数減衰率が急激に上昇し始める最初の温度のことをいう。なお、振り子の振動振幅の対数減衰率は、振動振幅の減衰のし易さの指標となりものであり、この値が大きい程、サンプルの粘性抵抗が大きいことを意味する。
<電極板前駆体形成工程>
電極板前駆体形成工程は、図2(a)に示すように、活物質粒子4と、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有する導電性材料5とを含有する未硬化活物質層3を、集電体1に設けた電極板前駆体11を形成する工程である。
[集電体]
集電体1は、特に限定されず、二次電池用電極板に用いられる従来公知の集電体を適宜選択して用いることができる。具体的には、集電体1としては、アルミニウム、ニッケル、銅等の単体又はこれらの金属を含む合金から形成された負極集電体を好ましく用いることができる。また、集電体1には、その表面に導電性を担保するための物質が積層されたものや、何らかの表面処理がなされたものも含まれる。その表面に表面加工処理がなされている負極集電体としては、導電性物質が集電機能を有する材料の表面に積層された負極集電体、化学研磨処理、コロナ処理、酸素プラズマ処理がなされた集電体等が挙げられる。すなわち、集電体1には、集電機能を有する材料のみから形成される集電体のみならず、その表面に導電性を担保するための物質が積層されたものや、何らかの表面処理がなされたものも含まれる。
集電体1の厚さは、特に限定されないが、5μm以上、200μm以下であることが好ましく、10μm以上、50μm以下であることがより好ましい。
[未硬化活物質層]
未硬化活物質層3は、活物質粒子4、熱硬化性樹脂及び導電性材料5を、分散溶媒中に分散又は溶解させた活物質層形成用塗工液を、集電体1の表面に塗布することによって形成される。
(活物質粒子)
活物質粒子4としては、電極板10として負極板を製造する場合には、負極活物質粒子を使用し、電極板10として正極板を製造する場合には、正極活物質粒子を使用する。
負極活物質粒子には、例えば、リチウムイオン等のアルカリ金属イオンを吸蔵放出することが可能な負極活物質を用いることができる。こうした負極活物質としては、具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、アモルファス炭素、カーボンブラック、又はこれらの成分に異種元素を添加した炭素材料;金属リチウム及びその合金;チタンコバルトの酸化物;マンガン、鉄、コバルトの窒化物;等を挙げることができる。また、負極活物質としては、ケイ素、錫、ケイ素及び錫の一方又は両方を有する合金、ケイ素、錫及びこれらの合金の酸化物、から選ばれる1種又は2種以上を含有するものを用いることができる。
中でも、ケイ素、錫、ケイ素及び錫の一方又は両方を有する合金、ケイ素、錫及びこれらの合金の酸化物は、炭素材料と比較して理論容量が高いので、これを負極活物質として用いることにより、電極容量の大きな負極板を得ることができる。このうちケイ素の合金としては、ケイ素とケイ素以外の元素との合金を挙げることができる。ケイ素以外の元素としては、例えば、Fe、Co、Sb、Bi、Pb、Ni、Cu、Zn、Ge、In、Sn、Ti等を挙げることができる。錫の合金としては、錫と錫以外の元素との合金を挙げることができる。錫以外の元素としては、Ni、Mg、Fe、Cu、Ti等を挙げることができる。これら、ケイ素、錫と合金をなす元素は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
なお、ケイ素や錫を含有する負極活物質粒子は、充電時に体積が3倍〜4倍程度に膨張し、放電時には収縮する。そのため、その周囲の結着材や導電性材料5等に位置ずれや応力を生じ、これが活物質層2の剥離及び導電性の低下の原因になる。これに対して、本発明では、結着材として、機械的特性に優れる熱硬化性樹脂の硬化物を使用するので、製造された負極板は、負極活物質粒子が膨張収縮しても熱硬化性樹脂の硬化物が破断し難く、活物質層2が集電体1に確実に保持される。また、次工程で行う活物質層形成工程で、導電性材料5が活物質粒子4等の表面形状に沿うように変形するので、ケイ素や錫を含有する負極活物質粒子を用いた場合でも、充放電サイクルの繰り返しによる導電性の低下を抑えることができる。この作用機構については、後に詳述する。
正極活物質粒子には、例えば、リチウムイオン等のアルカリ金属イオンを吸蔵放出することが可能な物質を用いることができる。こうした正極活物質粒子としては、具体的には、LiCoO、LiNiOもしくはLiMn等のリチウム遷移金属複合酸化物、又はTiS、MnO、MoOもしくはV等のカルコゲン化合物等を挙げることができる。
活物質粒子4の形状は、特に限定されず、例えば、鱗片形状、扁平形状、紡錘形状、球状等のいずれの形状であってもよい。また、活物質粒子4の粒径も特に限定されず、設計される活物質層2の厚さ等を勘案して、任意の粒径を適宜選択することができる。ただし、活物質粒子4は、粒径が小さいほど単位質量当たりの表面積が増大するので、比較的粒径の小さい活物質粒子を用いることにより、二次電池のレート特性を向上させることができる。このような点から、よりも高いレート特性が要求される二次電池に用いる場合には、活物質粒子の粒径は、10μm未満であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。
なお、本明細書中において「活物質粒子の粒径」は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定により測定される平均粒径(体積中位粒径:D50)である。また、負極活物質の粒径は、測定された電子顕微鏡観察結果のデータを、粒子認識ツールを用いて識別し、認識された粒子の画像から取得した形状データをもとに粒度分布のグラフを作成し、この粒度分布のグラフから算出することができる。粒度分布のグラフは、例えば、電子顕微鏡観察結果を画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(株式会社マウンテック製、MAC VIEW)を用いて作成可能である。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂は、加熱によって硬化し、負極活物質粒子同士4,4、負極活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、負極活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1とを相互に接着して固定する結着材として機能する。
熱硬化性樹脂の硬化物は、三次元網目構造を有し、機械的特性に優れる。このため、熱硬化性樹脂の硬化物を結着材として用いることにより、前述したようなケイ素や錫を含有する負極活物質粒子4、すなわち充放電に伴って膨張収縮する負極活物質粒子4を用いた場合でも、活物質層2を集電体1に確実に固定することができる。
熱硬化性樹脂は、硬化温度が200℃以上、400℃以下のものであることが好ましく、導電性が高く、機械的特性に優れた電極板を製造することができる。硬化温度が200℃以上の熱硬化性樹脂は容易に入手することができる。熱硬化性樹脂の硬化温度が400℃以下であることにより、熱硬化性樹脂を硬化させるための加熱によって導電性材料5が炭化することを回避することができる。その結果、導電性材料が炭化することによって、負極活物質粒子4と導電性材料5との接触状態、導電性材料同士5,5の接触状態、集電体1と導電性材料5との接触状態が不良になることを抑えることができる。硬化温度が前記範囲にある熱硬化性樹脂としては、加熱によって硬化反応が進行し、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドから選ばれる少なくとも1種を生成するもの、すなわちこれら高分子のモノマー及び前駆体ポリマーの単体又は2種以上を混合した混合物等を挙げることができる。ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミドは、密着力や引張強度が高く、かつ耐久性が高いため、より機械的特性に優れた活物質層2を得ることができる。
(導電性材料)
導電性材料5は、負極活物質層に導電性を付与する機能を有する。本発明では、導電性材料5として、軟化点が熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低いものを使用する。これにより、後述する電極板製造工程で、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料5同士、集電体1と導電性材料5との接触状態を面接触とすることができ、導電性の高い電極板10を得ることができる。この作用機構については、後に詳述する。
導電性材料5の軟化点は、具体的には、熱硬化性樹脂の硬化温度をT℃としたとき、100℃以上、T−20℃以下であることが好ましい。軟化点が100℃以上の導電性材料5を用いることにより、導電性材料5が保管中に軟化し難く、導電性材料5が取扱い易くなる。導電性材料5の軟化点がT−20℃以下であることにより、熱硬化性樹脂が硬化する前に、導電性材料を確実に軟化させることができ、導電性材料5を活物質粒子等の表面に沿うように十分に変形させることができる。こうした軟化点を有する導電性材料5としては、炭素材料、低融点合金、導電性高分子等を挙げることができる。T−20℃以下の「−」は、「マイナス」の意味である。
炭素材料としては、例えば、ピッチ等を挙げることができる。ピッチとしては、コールタール、エチレンボトム油、原油等の高温熱分解で得られるタール類、アスファルト等より蒸留(真空蒸留、常圧蒸留、スチーム蒸留)、熱重縮合、抽出、化学重縮合等の操作によって得られるものや、木材乾留時に生成するもの等がある。また、縮合多環芳香族炭化水素化合物の重縮合により得られる有機合成ピッチ、ヘテロ原子含有縮合多環芳香族炭化水素化合物の重縮合により得られる有機合成ピッチ等も導電性材料5として用いることができる。
低融点合金としては、例えば、亜鉛、インジウム、ガリウム、錫、ビスマス、鉛を主成分とした合金等を挙げることができる。こうした低融点合金としては、具体的には、はんだ、ウッドメタル、ローズ合金、ガリンスタン等がある。このうちはんだとしては、Sn−Pb系はんだやSn−Ag−Cu系鉛フリーはんだ等を用いることが好ましく、特にSn:Pb=62:38(質量%)の共晶合金(融点:183℃)、Sn−Ag−Cu系鉛フリーはんだ(融点:199℃、富士通株式会社製)を好適に用いることができる。
導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、PEDOT(poly−ethylenedioxythiophene)のようなポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシラン又はこれらの誘導体等を挙げることができる。このうちポリピロールとしては、3−メチル−4−ピロールカルボン酸エチルと3−メチル−4−ピロールカルボン酸ブチルの共重合体(ポリピロール、融点:175℃、化研産業株式会社製)を好適に用いることができる。
導電性材料には、本発明の効果を損なわない範囲で、軟化点が前記条件を満たさない導電性材料を含んでいてもよい。そうした導電性材料としては、アセチレンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、グラフェン、金属粒子等を挙げることができる。
(分散溶媒)
分散溶媒は、負極活物質粒子、熱硬化性樹脂及び導電性材料5を分散又は溶解させるものであり、例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等の低級アルコール、アセチルアセトン、ジアセチル、ベンゾイルアセトン等のケトン類、アセト酢酸エチル、ピルビン酸エチル、ベンゾイル酢酸エチル、ベンゾイル蟻酸エチル等のケトエステル類、トルエン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びこれらの混合溶媒等を挙げることができる。
(活物質形成用塗工液の組成比)
活物質層形成用塗工液での熱硬化性樹脂の含有量は、固形分全量(活物質粒子4と熱硬化性樹脂と導電性材料5との合計量)に対して、2質量%以上、40質量%以下であることが好ましい。熱硬化性樹脂の含有量が前記範囲より少ないと、活物質層2を集電体1の表面に確実に保持することができず、活物質層2が集電体1の表面から脱落する可能性がある。また、熱硬化性樹脂の含有量が前記範囲より多いと、その分、活物質層2での活物質粒子4や導電性材料5の割合が小さくなるため、二次電池の電池容量が不十分となることがある。
活物質形成用塗工液での導電性材料5の含有量は、活物質粒子100質量部に対して、2質量部以上、30質量部以下であることが好ましい。導電性材料5の含有量を前記範囲とすることにより、導電性が高く、活物質粒子4を十分な割合で含有する活物質層2を形成することができ、電極容量の大きな二次電池用電極板を得ることができる。
活物質層形成用塗工液の固形分(活物質粒子4と熱硬化性樹脂と導電性材料5)の割合は、10質量%以上、70質量%以下であることが好ましい。活物質層形成用塗工液の固形分の割合を前記範囲にすることにより、活物質層形成用塗工液の粘度及び流動性が適正なものになり、活物質層形成用塗工液を、集電体1に必要な厚さで均一に供給することができる。
[活物質層形成用塗工液の塗布方法]
集電体1上に活物質層形成用塗工液を塗布する方法としては、印刷法、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレーコート等を挙げることができる。また、集電体1の表面が多孔質であったり、凹凸が多数設けられていたり、三次元立体構造を有したりする場合には、上記の方法以外に手動で塗布することも可能である。負極活物質層形成用塗工液の塗布厚は、設定した電極容量に応じて未硬化活物質層3に必要な量の固形分が含まれるように適宜選択する。
<乾燥工程>
乾燥工程は、電極板前駆体11を加熱し、未硬化活物質層3に含まれる溶媒を揮発させて除去する工程である。乾燥工程での加熱温度は、導電性材料5の軟化点よりも低い温度であり、かつ、80℃以上、150℃以下とするのが適当である。なお、乾燥工程は必要に応じて行われる工程であり、次工程の活物質層形成工程で行う加熱が乾燥工程を兼ねていてもよい。
<活物質層形成工程(電極板形成工程)>
活物質層形成工程は、前記した電極板前駆体形成工程で形成した電極板前駆体11を加熱して、図2(b)に示すように活物質層2を形成する工程である。
電極板前駆体11を加熱すると、導電性材料5が軟化し、軟化した導電性材料5は、活物質粒子4の表面、導電性材料5の表面及び集電体1の表面に沿うように変形してそれらの表面に接触する。また、導電性材料5が軟化するとともに、熱硬化性樹脂が硬化し、活物質粒子同士4,4、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1とが、熱硬化性樹脂を介して相互に接着する。その結果、活物質粒子4と、熱硬化性樹脂の硬化物と、導電性材料5とを含有する活物質層2が形成され、二次電池用電極板10が製造される。
こうして製造された二次電池用電極板10は、高い導電性を示す。これは次のような理由によるものと推測される。すなわち、電極板前駆体11に設けられた未硬化活物質層3の、負極活物質粒子4と導電性材料5との接触や、導電性材料同士5,5の接触は、図3に示すように点接触状態になっている。この電極板前駆体11を加熱すると、図4に示すように、導電性材料5が、活物質粒子4の表面や集電体1の表面に沿うように変形するので、その接触状態が点接触から面接触に変化する。これにより、活物質層2の電気抵抗が低下して導電性が向上するものと考えられる。
二次電池用電極板10は、ケイ素や錫を含有する活物質粒子のように、充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた場合でも、充放電サイクルの繰り返しによる導電性の低下を抑えることができる。これは、導電性材料5と活物質粒子4との接触、導電性材料同士5,5の接触、導電性材料5と集電体1との接触がいずれも面接触であり、点接触に比べて接触面積が広いため、活物質粒子4の膨張収縮によって活物質粒子4や導電性材料5の相対位置がずれても、これらの接触した状態は維持されるからであると考えられる。
また、二次電池用電極板10は、活物質粒子同士4,4、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1とが、熱硬化性樹脂の硬化物を介して相互に接着していることにより、活物質層2が集電体1に強固に固定されている。したがって、ケイ素や錫を含有する活物質粒子のように、充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた場合でも、活物質層2が集電体1から剥離し難く、活物質層2を集電体1に確実に保持することができる。
なお、導電性材料5がピッチや導電性高分子の場合には、加熱温度によっては、導電性材料5が軟化するとともに融解、結合、分解が生じ、導電性材料5同士が一体化する。本発明によって製造される電極板は、このように導電性材料5が融解、結合、分解したものも含むこととする。
(加熱条件)
活物質層形成工程での加熱温度は、熱硬化性樹脂が硬化する温度であり、具体的には、熱硬化性樹脂の硬化温度をT℃としたとき、T℃以上、T+100℃以下であることが好ましい。加熱温度をT+100℃以下にすることにより、高温によって熱硬化性樹脂が炭化するのを抑えることができ、その結果、結着剤としての機能が保持できる。また、導電性材料5としてピッチ等の炭素材料を用いた場合に、この加熱によって炭素材料が炭化するのを抑えることができ、負極活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料5同士、集電体1と導電性材料5との接触状態を良好にすることができる。すなわち、ピッチ等の炭素材料は、炭化すると充放電に伴う負極活物質粒子4の体積変化に追従するような変形性を失う。そのため、前述したような負極活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料5同士、集電体1と導電性材料5との面接触状態を維持できなくなることがある。しかし、活物質層形成工程での加熱温度を前記範囲とすることにより、このような接触不良を回避することができ、良好な接触状態にすることができる。T+100℃以下の「+」は、「プラス」の意味である。
活物質層形成工程での加熱時間は、加熱温度によっても異なるが、3分以上、300分以下であることが好ましい。加熱時間を前記範囲にすることにより、熱硬化性樹脂の熱硬化や導電性材料5の軟化、融解等を適度に進行させることができ、強度及び導電性に優れた電極板を得ることができる。
活物質層形成工程での加熱雰囲気は、酸素濃度が200ppm以下の非酸化雰囲気であることが好ましい。これにより、集電体1が、銅箔等の酸化しやすい集電体である場合に、酸化して特性が損なわれることを回避することができる。非酸化雰囲気としては、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気、水素ガス、一酸化炭素ガス等の還元ガス雰囲気、不活性ガスと還元ガスの混合ガス雰囲気等を挙げることができる。
(加熱手段)
この活物質層形成工程で用いる加熱手段としては、例えば、ホットプレート、オーブン、加熱炉、赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、熱風送風機等を挙げることができる。これら加熱手段は、単独で使用してもよいし、2以上の加熱手段を組み合わせて使用してもよい。
(活物質層の厚さ)
形成された活物質層2の厚さは、要求される電極容量や出入力特性を勘案して、適宜設定することができる。一般的には、活物質層2の厚さは、30μm以上、150μm以下であることが適当である。
以上のように、本発明に係る二次電池用電極板の製造方法によれば、導電性が高く、活物質層2が集電体1に強固に固定されており、ケイ素や錫を含有する活物質粒子を用いた場合でも、充放電サイクルの繰り返しに伴う導電性の低下や活物質層の剥離が抑えられる電極板を得ることができる。
また、電極板に導電性を付与する従来の方法としては、CVD法によって活物質粒子の表面に炭素を被覆する方法や、活物質粒子と炭素材料とを混合し、熱処理することによって炭化物を活物質粒子の表面に被覆する方法が知られている。しかし、これらの方法は、その工程の分、電極板の製造プロセスが増えるため、二次電池の製造コストが高くなってしまう。特に、CVD法を用いて活物質粒子の表面に炭素を被覆する方法は、CVD装置が高価であるのに加えて稼働コストも高いため、二次電池の製造コストがさらに高くなってしまう。
これに対して、この二次電池用電極板の製造方法は、未硬化活物質層3を集電体1に設けた電極板前駆体11を形成する工程(電極板前駆体形成工程)と電極板前駆体11を加熱して活物質層2を形成する工程(活物質層板形成工程)とを有し、いずれの工程も簡単な設備及び作業で行うことができる。このため、CVD法等を用いて活物質粒子の表面に被覆層を形成する従来の製造方法に比べて、コストを大幅に削減することができる。
[二次電池用電極板]
本発明に係る二次電池用電極板は、図1に示すように、集電体1と、集電体1に設けられた活物質層2とを有している。活物質層2は、活物質粒子4と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料5とを含有し、その導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触していることに特徴がある。
導電性材料5が、活物質粒子4等の「表面に沿うように接触している」とは、導電性材料4が、活物質粒子4、導電性材料5及び集電体1の表面に沿うように、これらの一部を覆って接触している状態の他、活物質粒子4又は導電性材料5の全体を覆うように接触している状態、複数の活物質粒子又は導電性材料を包み込むようにして接触している状態も含む意味である。したがって、導電性材料5はそれらの表面に面接触しているので、活物質層2の電気抵抗が低下し、高い導電性を示す。また、熱硬化性樹脂の硬化物は、活物質粒子同士4,4、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1、を強固に接着しているので、例えばケイ素や錫を含有する活物質粒子のように充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた活物質層であっても、充放電サイクルの繰り返しによる導電性の低下及び活物質層の剥離が抑えられる。
この二次電池用電極板の各構成は、本発明に係る二次電池用電極板の製造方法で製造された二次電池用電極板と同様であるため、ここでは説明を省略する。但し、この二次電池用電極板を製造する方法は、本発明に係る二次電池用電極板の製造方法に限るものではなく、前述した形態が得られるものであれば他の製造方法であってもよい。
<<二次電池>>
本発明に係る二次電池は、図5に示すリチウムイオン二次電池100で例示されるように、負極板10Aと、正極板10Bと、電解質30とを有する。この二次電池100は、負極板10A及び正極板10Bの一方又は両方が、集電体1と、集電体1に設けられた活物質層2とを有し、活物質層2が、活物質粒子4と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料5とを含有し、導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触している点に特徴がある。
<リチウムイオン二次電池>
リチウムイオン二次電池100は、図5に示すように、負極板10Aと、正極板10Bと、負極板10Aと正極板10Bとの間に設けられたセパレータ20と、電解質30とを有し、これらが、密封された外装容器40内に収容されて構成されている。
(負極板)
負極板10Aは、集電体1と、集電体1に設けられた負極活物質層(活物質層)2aとを有している。負極活物質層2aは、リチウムイオンを吸蔵放出することができる負極活物質粒子(活物質粒子)4と、熱硬化性樹脂の硬化物と、導電性材料5とを含有し、導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、負極活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触している。負極活物質粒子4、熱硬化性樹脂及び導電性材料4は、前述の二次電池用電極板10の製造方法の説明欄で例示したものと同様のものを挙げることができる。
(正極板)
正極板10Bは、集電体1と、集電体1に設けられた正極活物質層(活物質層)2bとを有している。正極活物質層2bは、リチウムイオンを吸蔵放出することができる正極活物質粒子(活物質粒子)4と、熱硬化性樹脂の硬化物と、導電性材料5とを含有し、導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、正極活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触している。正極活物質粒子4、熱硬化性樹脂及び導電性材料4は、前述の二次電池用電極板の製造方法の説明欄で例示したものと同様のものを挙げることができる。
(負極板とセパレータと正極板との積層構造)
負極板10Aと正極板10Bは、セパレータ20を介して積層されている。この負極板10Aとセパレータ20と正極板10Bとの積層体は、板状のまま外装容器40内に収容されていてもよいし、渦巻状に巻き回した状態で外装容器40内に収容されていてもよい。負極板10A及び正極板10Bには、それぞれ図示しないリード線が接続されている。負極板10Aに接続されたリード線は、通常、外装容器40の負極端子に接続され、正極板10Bに接続されたリード線は、通常、外装容器40の正極端子に接続される。
(セパレータ)
セパレータ20は、負極板10Aと正極板10Bとを隔離する機能を有する。セパレータ20としては、特に制限されず、二次電池の分野で従来公知のセパレータを適宜選択して使用することができる。こうしたセパレータ20としては、例えば、マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフィルムを、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピレンフィルムで挟んだ三層構造としたもの等を好適に使用することができる。なお、セパレータ20は必要に応じて設けられるものであり、例えば、電解質30として、固体電解質や半固体電解質を用いる場合には設けなくてもよい。
(電解質)
電解質30は、リチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液等を用いることができる。リチウム塩としては、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCl、及びLiBr等の無機リチウム塩、LiB(C、LiN(SOCF、LiC(SOCF、LiOSOCF、LiOSO、LiOSO、LiOSO11、LiOSO13、及びLiOSO15等の有機リチウム塩等を挙げることができる。リチウム塩を溶解させる有機溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、及び鎖状エーテル類等を挙げることができる。電解質を、リチウム塩を含有する非水電解液とし、負極板及び正極板を、リチウムイオンを吸蔵放出することができる活物質粒子とすることにより、高エネルギー密度及び高電池電圧を示すことができる。
(外装容器)
外装容器40は、上部外装材40aと下部外装材40bとを有している。上部外装材40a及び下部外装材40bは、それぞれトレー状をなし、外周に沿ってフランジ部を有している。上部外装材40aと下部外装材40bとは、互いに凹面側が対峙するように重ねられ、フランジ部同士が熱圧着等によって接着されている。こうした外装容器40には、上部外装材40aと下部外装材40bとの間の空間に、負極板10Aと、正極板10Bと、セパレータ20と、電解質30とが収容されている。
以上のように構成されたリチウムイオン二次電池100によれば、導電性材料5が熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触している上記本発明に係る二次電池用電極板10を、負極板10A及び正極板10Bの一方又は両方として有するので、その導電性材料5はそれらの表面に面接触している。その結果、電極板10を構成する活物質層2の電気抵抗が低下し、高い導電性を示す。また、熱硬化性樹脂の硬化物を有するので、その硬化物が、活物質粒子同士4,4、活物質粒子4と導電性材料5、導電性材料同士5,5、活物質粒子4と集電体1、及び導電性材料5と集電体1、を強固に接着している。その結果、例えばケイ素や錫を含有する活物質粒子のように充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた活物質層であっても、充放電サイクルの繰り返しによる導電性の低下及び活物質層の剥離が抑えられる。こうした二次電池100は、大きな放電容量と良好なサイクル特性を示す。また、負極板10A及び正極板10Bを、製造コストを抑えて簡単な工程で製造することができる。
<<電池パック>>
本発明に係る電池パックは、図6に示す電池パック200で例示されるように、収納ケースと、収納ケースに収納された、負極端子33及び正極端子32を備える二次電池100とを少なくとも備える電池パックである。二次電池100は、負極端子33に接続する負極板10Aと、正極端子32に接続する正極板10Bと、電解質30とを少なくとも備えている。
図6で例示する電池パック200は、二次電池100を構成する負極板20A及び正極板10Bの一方又は両方が、集電体1と、集電体1に設けられた活物質層2とを少なくとも有し、活物質層2が、活物質粒子4と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料5とを含有し、導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触している点に特徴がある。
電池パック200を構成する二次電池100は、樹脂容器36a、樹脂容器36b、及び端部ケース37に収納されている。図6の例では、樹脂容器36a、樹脂容器36b、及び端部ケース37が、収納ケースを構成する。
二次電池100は、負極板、正極板及び電解質を有し、これらが電池缶内に収容されて構成されている。負極板、正極板及び電解質の構成は、前述のリチウム二次電池と同様である。電池缶は、直方体形状に形成され、その上面に正極端子32及び負極端子33が設けられている。この正極端子32及び負極端子33には、それぞれ正極板及び負極板が電気的に接続されている。
二次電池100の一端面であって、正極端子32及び負極端子33を備える面と、端部ケース37との間には、通常、過充電や過放電を防止するための保護回路基板34が設けられている。保護回路基板34は、外部接続コネクタ35を備えており、外部接続コネクタ35は、樹脂容器36aに設けられた外部接続用窓38a、及び、端部ケース37に設けられた外部接続用窓38bに挿入され外部端子と接続される。また、保護回路基板34には、充放電を制御するための充放電安全回路、外部接続端子と二次電池100とを導通させるための配線回路等が搭載されている。
なお、電池パック200は、二次電地100と端部ケース37との間に、正極端子32と接続する正極リード板、負極端子33と接続する負極リード板、絶縁体等を適宜備えていてもよい。
このように構成された電池パック200では、負極板及び正極板の活物質層2a、2bが、活物質粒子4と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料5とを含有し、導電性材料5が、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、活物質粒子4の表面及び集電体1の表面に沿うように接触している。このため、負極板及び正極板は、導電性が高く、活物質層2a,2bが集電体1に強固に固定されており、ケイ素やスズを含有する活物質粒子のように、充放電に伴って膨張収縮する活物質粒子を用いた場合でも、充放電サイクルの繰り返しによる導電性の低下及び活物質層2a,2bの剥離が抑えられる。したがって、この電池パック200は、大きな電池容量と良好なサイクル特性を得ることができる。また、負極板10A及び正極板10Bは、製造コストを抑えて簡単な工程で製造できる。
以上、本発明に係る二次電池用電極板の製造方法、二次電池用電極板、二次電池及び電池パックの各実施形態ついて説明したが、本発明の構成はこれに限るものではなく、本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、二次電池100の負極板10A及び正極板10Bの両方が、本発明に係る二次電池用電極板の製造方法によって製造された電極板である場合を例にして説明したが、本発明に係る二次電池は、負極板及び正極板のいずれか一方が、本発明に係る二次電池用電極板の製造方法によって製造されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、リチウムイオン二次電池100を例にして説明したが、本発明に係る二次電池は、リチウムイオン二次電池以外の二次電池、例えば、マグネシウムイオン二次電池、カルシウムイオン二次電池、アルミニウムイオン二次電池であってもよい。二次電池の形状も、トレー状に限らず、円筒型、角型、コイン型等、いずれの形状であってもよい。
さらに、二次電池は、前記電池パックの欄で説明した保護回路や、過大電流の遮断機構、電池温度モニター等を備えていてもよい。これにより、電池パックを構成することなく、二次電池に保護機能をもたせることができ、汎用性が高い。
以下、実施例と比較例により本発明をさらに詳しく説明する。
[実施例1]
活物質粒子としてケイ素金属粉末80質量%(アルドリッチジャパン株式会社製)を遊星型ボールミルを用いて平均粒径5μm以下になるように粉砕したものと、熱硬化性樹脂として芳香族ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸(日立化成工業株式会社製、商品名:PIX−L110、硬化温度:300℃)10質量%(固形分量)と、導電性材料としてピッチ粉末10質量%(軟化点:約250℃)とを、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)を分散溶媒に用いて混合し、最終的に分散溶媒を用いて塗工に適した粘度に調整し、負極活物質層形成用塗工液を調製した。
集電体として厚さ10μmの銅箔を準備した。この銅箔の一方の表面に、負極活物質層形成用塗工液を、塗工量が18g/mとなるようにアプリケーターを用いて塗布し、表面に未硬化活物質層が形成された電極板前駆体を形成した。
次に、電極板前駆体を120℃の乾燥炉内に入れ、10分間加熱することで乾燥した。次に、乾燥した電極板前駆体を、非酸化雰囲気(窒素置換、酸素濃度200ppm以下)とされた電気炉内に入れ、室温から60分かけて300℃まで昇温し、300℃で60分間保持した。その後、室温まで冷却して負極板原反を得た。この負極板原反を、直径15mmの円板状に切断して負極板を得た。
[比較例1]
導電性材料としてアセチレンブラック粉末10質量%(電気化学工業株式会社製、商品名:デンカブラック粉状、平均一次粒径:35nm、軟化点:有しない)を用いること以外は、実施例1と同様にして、負極板を作製した。
[比較例2]
導電性材料を添加しない負極活物質層形成用塗工液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、負極板を作製した。
[比較例3]
乾燥した電極板前駆体を電気炉内で保持する際、電気炉内の温度を導電性材料の軟化点以下の温度である200℃にしたこと以外は、実施例1と同様にして、負極板を作製した。
[導電性材料の軟化点の測定]
実施例1及び比較例3で用いた導電性材料の軟化点を、剛体振り子形物性試験器(A&D株式会社製、型式:RPT3000W)を用いて測定した。具体的には、この試験器の加熱部上の基盤に、試料である導電性材料を厚さ100μm、幅1cmになるように載せ、この試料の表面に、振り子のナイフエッジを当てて振り子を振動させた。そして、試料を昇温しつつ振り子の振動振幅を測定し、得られた測定値に基づいて、加熱温度と振動振幅の対数減衰率との相関図(図7)を作製した。
図7は、実施例1及び比較例3で用いたピッチ(導電性材料)の温度と対数減衰率の関係である。対数減衰率は、導電性材料の温度が130℃になったところで急激に上昇し始めた。この対数減衰率が急激に上昇する温度領域1は、導電性材料が軟化する領域である。そして、対数減衰率は、温度が180℃に達したところでピークになり、温度が180℃を超えると減少した。対数減衰率が減少する温度領域のうち、対数減衰率が僅かに減少する温度領域2は、温度上昇によって導電性材料の粘度が低下する領域であり、その後に対数減衰率が急激に減少する温度領域3は、軟化した導電性材料が乾燥したり、酸化したりして固化する領域である。さらに、温度が上昇すると、対数減衰率は、導電性材料の温度が200℃になったところで、再び急激に上昇する温度領域4になり、その後、130℃からの温度領域1〜3の変化と同様に、ピークとなった後に温度領域4,5のように減少した。こうした結果から、導電性材料の軟化点(振動振幅の対数減衰率が急激に上昇し始める最初の温度)は、130℃であることがわかった。
[電極板の走査型電子顕微鏡による観察]
実施例1及び比較例1で作製した電極板を、走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した。実施例1及び比較例1の各電極板で撮影された電子顕微鏡写真を、図8及び図9にそれぞれ示す。
図8の円で囲んだ部分からわかるように、実施例1で作製した電極板は、導電性材料が軟化した痕跡が認められ、軟化した導電性材料と活物質粒子とが面接着している状態を確認することができた。これに対して、比較例1で作製した電極板は、図9からわかるように、活物質粒子と導電性粒子、導電性粒子同士の接触状態がいずれも点接触であった。
[三極式コインセルの作製]
エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC):エチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(質量比=6体積%:1体積%:13体積%)に、溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を加え、LiPFの濃度が1mol/Lとなるように濃度調整した。その後、1.5質量%のビニレンカーボネート(VC)を添加して非水電解液を調製した。
作用極として実施例及び比較例で作製した負極板を用い、対極板及び参照極板として金属リチウム板を用い、電解液として調製した非水電解液を用いて三極式コインセルを組み立てた。この三極式コインセル(試験セル)を使用して、下記の充放電試験及びサイクル試験を行った。
[初期充電試験]
試験セルを、25℃の環境下で、電圧が0.01Vに達するまで定電流充電(定電流:1.14mA)し、電圧が0.01Vに達した後は、電圧が0.01Vを下回らないように、電流(充電レート:0.1C)を5%以下になるまで減らして定電圧で充電を行ない、満充電させた。その後、10分間休止させた。ここで、「0.1C」とは、試験セルを定電流充電して、10時間で充電終了となる電流値(充電終止電圧に達する電流値)のことを意味する。また、定電流充電の際の電流は、試験セルの負極において、活物質であるケイ素の理論放電量4200mAh/gが10時間で充電されるように設定した。
[初期放電試験]
満充電された試験セルを、25℃の環境下で、電圧が0.01V(満充電電圧)から1.5V(放電終止電圧)になるまで定電流放電(定電流:1.14mA、放電レート:0.1C)した。この際に測定されたセル電圧(V)を縦軸とし、放電時間(h)を横軸として放電曲線を作成し、試験セルの初期放電容量(mAh)を求めた。
[直流抵抗測定試験]
満充電された試験セルに、放電レート1Cで放電試験を行い、放電開始後10秒後の電圧値V(mV)を測定した。また、同様にして満充電された試験セルに、放電レート0.1Cで放電試験を行い、放電開始後10秒後の電圧値V0.1(mV)を測定した。そして、これらの測定値V、V0.1と、放電レート1C、0.1Cそれぞれに対応する定電流値I、I0.1(mA)から、下記式1に基づいて直流抵抗値(Ω)を算出した。なお、この直流抵抗値が小さい程、電子とリチウムイオンの流れがスムーズであり、作用板の出入力特性が向上していると評価することができる。
直流抵抗値(Ω)=(V−V0.1)/(I−I0.1)・・・式1
[サイクル試験]
初期充放電試験後の試験セルに、前述の初期充放電試験と同様の試験をさらに2回行い、その放電容量の平均値をサイクル試験時の初期値とした。そして、初期充放電試験後の試験セルに、前述の初期充放電試験と同様の試験を繰り返し行い、放電容量が初期値に対して90%以下になったときのサイクル数を調べた。
表1に、初期充電容量、初期放電容量、直流抵抗値、サイクル試験の測定結果を示す。
表1に示すように、導電性材料としてピッチ粉末を用い、電極板前駆体を熱硬化性樹脂が硬化する温度で加熱した実施例1の電極板は、直流抵抗値が小さく、大きな放電容量が得られた。また、サイクル特性も優れていた。
これに対して、導電性材料としてアセチレンブラックを用いた比較例1の電極板、導電性材料を用いていない比較例2の電極板、導電性材料としてピッチを用いているが電極板前駆体の加熱温度が低い比較例3の電極板は、実施例1の電極板に比べて、直流抵抗値が大きく、放電容量が小さい値であった。また、サイクル特性も劣っていた。
1 集電体
2 活物質層
2a 負極活物質層
2b 正極活物質層
3 未硬化活物質層
4 活物質粒子
5 導電性材料
10 電極板(二次電池用電極板)
10A 負極板
10B 正極板
11 電極板前駆体
20 セパレータ
30 電解質
32 正極端子
33 負極端子
34 保護回路基板
35 外部接続コネクタ
36a,36b 樹脂容器
37 端部ケース
38a,38b 外部接続窓
40 外装容器
40a 上部外装材
40b 下部外装材
100 二次電池
200 電池パック

Claims (9)

  1. 活物質粒子と、熱硬化性樹脂と、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有する導電性材料とを含有する未硬化活物質層を集電体に設けた電極板前駆体を形成する工程と、
    前記電極板前駆体を加熱して、前記未硬化活物質層を活物質層にする工程と、を有することを特徴とする二次電池用電極板の製造方法。
  2. 前記電極板前駆体を加熱する温度が、200℃以上、400℃以下である、請求項1に記載の二次電池用電極板の製造方法。
  3. 集電体と、前記集電体に設けられた活物質層とを有し、
    前記活物質層が、活物質粒子と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料とを含有し、
    前記導電性材料が、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、前記活物質粒子の表面及び前記集電体の表面に沿うように接触していることを特徴とする二次電池用電極板。
  4. 前記活物質粒子が、ケイ素、錫、ケイ素及び錫の一方又は両方を有する合金、ケイ素、錫及びこれらの合金の酸化物、から選ばれる1種又は2種以上を含有する負極活物質粒子である、請求項3に記載の二次電池用電極板。
  5. 前記熱硬化性樹脂の硬化物が、ポリイミド、ポリアミドイミド及びポリアミドから選ばれる1種又は2種以上である、請求項3又は4に記載の二次電池用電極板。
  6. 前記導電性材料が、ピッチ、低融点金属及び導電性高分子から選ばれる1種又は2種以上である、請求項3〜5のいずれか1項に記載の二次電池用電極板。
  7. 負極板と、正極板と、電解質とを備える二次電池であって、
    前記負極板及び前記正極板の一方又は両方が、集電体と、前記集電体に設けられた活物質層とを有し、
    前記活物質層が、活物質粒子と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料とを含有し、
    前記導電性材料が、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、前記活物質粒子の表面及び前記集電体の表面に沿うように接触していることを特徴とする二次電池。
  8. 前記負極板及び前記正極板が、リチウムイオンを吸蔵放出することができる活物質粒子を有し、前記電解質が、リチウム塩を含有する非水電解液である、請求項7に記載の二次電池。
  9. 収納ケースと、前記収納ケースに収納された、負極端子及び正極端子を備える二次電池とを少なくとも備える電池パックであって、
    前記二次電池が、前記負極端子に接続する負極板と、前記正極端子に接続する正極板と、電解質とを備え、
    前記負極板及び前記正極板の一方又は両方が、集電体と、前記集電体に設けられた活物質層とを有し、
    前記活物質層が、活物質粒子と熱硬化性樹脂の硬化物と導電性材料とを含有し、
    前記導電性材料が、前記熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い軟化点を有し、前記活物質粒子の表面及び前記集電体の表面に沿うように接触していることを特徴とする電池パック。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101938238B1 (ko) 2016-03-08 2019-01-15 주식회사 엘지화학 규소계 활물질-고분자 복합체 및 이의 제조방법
JP6555454B1 (ja) * 2017-09-28 2019-08-07 大日本印刷株式会社 電池用包装材料、その製造方法、電池及びアルミニウム合金箔
JP2020123526A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池とその電極の製造方法
CN114361569A (zh) * 2022-01-06 2022-04-15 广州小鹏汽车科技有限公司 一种圆柱电池及其制备方法、一种车辆

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