以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
〔第1実施形態〕
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。特図2保留表示器は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第一特別図柄)、右変動表示領域(第二特別図柄)、中変動表示領域(第三特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明においては、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御すること(例えば、10秒が1秒)が可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば0.3秒)よりも長い第2開放時間(例えば1.93秒)又は第3開放時間(0.5秒)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とする制御が可能である。
本実施形態の遊技機では、この時短状態を普電サポートあり状態又は特定遊技状態と称する。この特定遊技状態では少なくとも普図確率が高確率であり、さらに特定遊技状態には普図変動時間、普電開放時間、普電開放回数が異なる状態として、第1特定遊技状態(以下、高サポと称する)と、該第1特定遊技状態よりも単位時間当たりの普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定される第2特定遊技状態(以下、中サポと称する)とがある。この特定遊技状態における普通変動入賞装置の動作状態の詳細については後述する。なお、高確率状態と特定遊技状態(中サポ又は高サポ)は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
図5に示すように、特別結果態様には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では大当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで特定遊技状態とすることである。
特別結果態様の種類には、15R確変A(図柄)、15R確変B(図柄)、2R確変A(図柄)、2R確変B(図柄)、2R確変C(図柄)、2R確変D(図柄)、15R通常(図柄)、2R通常(図柄)の8種類が設定されている。
特別遊技状態の実行態様と特別遊技状態の終了後の確率状態について、15R確変A(図柄)、15R確変B(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となる。また、2R確変A(図柄)、2R確変B(図柄)、2R確変C(図柄)、2R確変D(図柄)は特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となる。そして、15R通常(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態が通常確率状態となり、2R通常(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで該特別遊技状態の終了後に確率状態が通常確率状態となる。
また、特別遊技状態の終了後に発生する特定遊技状態について、15R確変A(図柄)では、次回の大当りまで高サポとされる。15R確変B(図柄)、15R通常(図柄)では、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされた後、特定遊技状態が終了して通常動作状態(普電サポートなし)とされる。2R確変A(図柄)、2R確変B(図柄)、2R確変C(図柄)では、それぞれ10回、20回、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされ、その後、次回大当りまで高サポとされる。2R確変D(図柄)、2R通常(図柄)では、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされ、その後、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされる。さらにその後、特定遊技状態が終了して通常動作状態(普電サポートなし)とされる。
なお、第1特図変動表示ゲーム(特図1)では、8種類の特別結果態様のうち、15R確変Bを除く7種類が選択可能である。また、第2特図変動表示ゲーム(特図2)では、15R確変A、Bと15R通常の3種類が選択可能である。つまり、第2特図変動表示ゲームで導出される特別結果態様に基づく特定遊技状態では中サポとなることはない。
また、所定の確率で小当りを発生可能に構成されている。小当りが発生した場合は小特別遊技状態となる。小特別遊技状態では、2R大当りと同様にラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が第2開放時間(1秒)とされる。なお、小特別遊技状態の終了後の確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態は小当り発生前の状態と同じ状態となる。
ここで、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように上述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
図6には、上述した各特別結果態様が導出された場合における、特別遊技状態の終了からの遊技状態の変化を示した。図6(a)に示すように、遊技状態には、特図変動表示ゲームの確率状態(特図確率)及び普図変動表示ゲームの確率状態(普図確率、すなわち特定遊技状態であるか否か)により分類される複数の遊技状態が設定されている。
普図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確率)であって特定遊技状態である場合の遊技状態としては、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態(低確率)である(確変状態ではない)遊技状態Bと、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確率)である(確変状態である)遊技状態Dが設定されている。この遊技状態B、Dにはそれぞれ、中サポである遊技状態B−1、D−1と、高サポである遊技状態B−2、D−2が含まれる。
中サポである遊技状態B−1、D−1では、普図変動時間は第1の変動時間(10秒)、普電開放時間は第3開放時間(0.5秒)、普電開放回数は第1開放回数(1回)である。また、高サポである遊技状態B−2、D−2では、普図変動時間は第2の変動時間(1秒)、普電開放回数は第2開放回数(3回)、普電開放時間は第2開放時間(1回あたり1.93秒で合計5.8秒)、である。すなわち、中サポは高サポよりも単位時間当たりの普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定されている。
また、普図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態(低確率)であって特定遊技状態でない場合の遊技状態としては、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態(低確率)である(確変状態ではない)遊技状態Aと、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確率)である(確変状態である)遊技状態Cが設定されている。特定遊技状態でない遊技状態A、Cでは、普図変動時間は第1の変動時間(10秒)、普電開放時間は第1開放時間(0.3秒)、普電開放回数は第1開放回数(1回)である。すなわち、上述の特定遊技状態は、特定遊技状態でない場合よりも単位時間当たりの普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が長くなるように設定されている。
そして、図5に示した各特別結果態様について、特別遊技状態の終了からの特定遊技状態の実行態様を上述の遊技状態で示すと図6(b)のようになる。何れの特別結果態様であっても少なくとも80回の特図変動表示ゲームを実行するまでは特定遊技状態となる。また、中サポとなる場合は、当該中サポの期間の終了後、所定期間に亘り高サポが設定されるようになっている。
図7には、遊技の状態の変化に伴う演出状態の変化を示した。上述の遊技状態A又はCが設定されている場合は通常遊技状態ST1となる。この通常遊技状態ST1には、現在記憶されている始動記憶について当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等の情報を報知する先読み演出を実行しない通常演出状態ST1−1と、先読み演出を実行可能な先読み演出状態ST1−2とがあり、所定の遷移条件の成立(例えば先読み演出の開始や終了、所定回数のゲームの実行)により状態が移行するようになっている。
通常演出状態ST1−1には、例えば背景や音声等の演出が異なるモードAからCの3つのモードがあり、別途の遷移条件の成立によりモードが移行するようになっている。また、先読み演出状態ST1−2には、先読み演出実行中である場合のモードであるモードDと、先読み演出が実行される期待度(可能性)が通常演出状態ST1−1よりも高いモードEがある。モードDには、先読み演出の実行対象となる始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行中に滞在するようになっており、先読み演出特有の演出が実行される。モードEには、後述するように特定遊技状態の終了後、所定回数の特図変動表示ゲームを実行する期間に滞在するようになっている。
通常遊技状態ST1において大当り又は小当りとなると特別遊技状態ST2となる。特別遊技状態ST2には、15R大当りである場合の第1特別遊技状態ST2−1と、2R大当り又は小当りである場合の第2特別遊技状態ST2−2と、小当りである場合の小特別遊技状態ST2−3とがある。
特別遊技状態ST2のうち第2特別遊技状態ST2−2が終了して遊技状態B−1又はD−1となると確変待機モードST3となる。この確変待機モードST3には、特別結果態様の種類により定められる中サポとなる期間に滞在し、この期間の終了に伴い他のモードへ移行する。特別結果態様が2R確変A、B、Cの何れかであった場合は、中サポとする期間の終了後、遊技状態D−2となり確変モードST4へ移行する。また、特別結果態様が2R確変D又は2R通常であった場合は、中サポとする期間の終了後、遊技状態D−2又はB−2となり、チャンスモードST6へ移行する。その後、50回の特図変動表示ゲームを実行した後、遊技状態C又はAとなり通常遊技状態ST1へ移行する。
また、遊技状態A又はCであって通常遊技状態ST1である場合に小当りとなり小特別遊技状態ST2−3が終了した場合も、小当り前の遊技状態A又はCとなるが確変待機モードST3に移行する。この場合普電サポートは無しとなるが演出は確変待機モードST3の演出となる。そして、確変待機モードST3への移行後、10回の特図変動表示ゲームを実行した後に通常遊技状態ST1へ移行する。
小特別遊技状態での動作態様は中サポと同じ動作態様であり、この小特別遊技状態の終了後の普通変動入賞装置37の動作態様である特定遊技状態でない場合の動作態様は、中サポでの普通変動入賞装置37の動作態様に比べて、普図確率が低確率であることと普電開放時間がわずかに短いことのみが異なる。よって、特定遊技状態でない場合と中サポである場合とを普通変動入賞装置37の動作態様から判別しにくく、小当りの場合も確変待機モードST3とすることで確変待機モードST3が終了するまでは小当りと2R確変A、B、Cの何れであったのかが判別しにくくなる。さらに、小特別遊技状態の終了後の所定期間は第1始動記憶の先読み演出が禁止されるので、この点でも特定遊技状態と同じ状態となる。
これにより確変待機モードST3が、高確率状態であることが明確になるまでの待機状態となり、このモードにおいて高確率状態であることに対する遊技者の期待感を高めることができ、興趣を向上することが可能となる。なお、遊技状態A又はC以外であって通常遊技状態ST1以外である場合に小当りとなり小特別遊技状態ST2−3が終了した場合は、小当り前の遊技状態及び小当り前のモードとなる。
特別遊技状態ST2のうち15R確変Aに基づく第1特別遊技状態ST2−1が終了すると、遊技状態D−2となり確変モードST4に移行する。確変モードST4は次回の大当りまで高サポとなる場合に滞在するモードである。また、特別遊技状態ST2のうち15R確変B又は15R通常に基づく第1特別遊技状態ST2−1が終了すると、遊技状態D−2又はB−2となり時短モードST5に移行する。時短モードST5は100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとなる場合に滞在するモードである。この時短モードで100回の特図変動表示ゲームを実行した場合は、遊技状態C又はAとなり通常遊技状態ST1における先読み演出状態ST1−2のモードEに移行する。
これらの各演出状態は現在どの演出状態に滞在しているのかが判別できるように、それぞれ異なった演出を行うようになっている。また、各演出状態において特図変動表示ゲームの確率状態については明確に報知しない。すなわち、特別遊技状態や小特別遊技状態の終了後、確率状態が明確に報知されない曖昧報知状態となる。ただし、確変モードST4は特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であることが明らかであるので報知しても良い。また、他の演出状態において確率状態を示唆する演出を行うようにしても良い。これらの演出状態の移行に関する制御は演出制御装置300で行うようになっている。すなわち、演出制御装置300が遊技機における確率状態の報知状態を制御する報知状態制御手段をなす。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図8及び図9に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図8に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックし(ステップS10)、正常であれば(ステップS11;Yes)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックする(ステップS12)。次に、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS13;Yes)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムを比較して(ステップS15)、一致するかを判定する(ステップS16)。そして、一致する場合(ステップS16;Yes)は、図9のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS11;NoもしくはステップS13;No)、チェックサムが正常でない(ステップS16;No)と判定された場合は、図9のステップS24へ移行して初期化の処理を行う。
図9のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率である(ステップS20;Yes)と判定した場合は、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のON(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。そして、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がONでない場合(ステップS35;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、停電監視信号がONである場合(ステップS35;Yes)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のON状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続していない場合(ステップS36;No)は、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS35;Yes)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続している場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、チェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図10に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図10のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図11に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがすでにタイムアップしているか又は更新によりタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA20に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図12に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA115)を行う。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA115;No)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合は(ステップA115;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図13に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローすると判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA214)を行う。そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA215)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA216)、コマンド設定処理(ステップA217)を行う。続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA218)を行い、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA219)。
次に、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA220)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA221)。さらに、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブする(ステップA222、A223、A224)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA225)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。ここで、遊技制御装置100(RAM111C))は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて各種乱数を抽出し、該抽出された各種乱数を始動記憶(特図変動表示ゲームの実行権利)として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶可能な第2始動記憶手段をなす。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA210)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA211;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA212)、コマンド設定処理(ステップA213)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA211にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合(ステップA211;No)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA225)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図14に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかチェック(ステップS231)を行い、満たしていない場合(ステップS232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップS232;Yes)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、即ち、特定遊技状態中である場合と、大当り(特別遊技状態)中である場合と、を除く場合であって、小当り発生後に所定期間設定される先読み禁止フラグがない場合に先読み演出を実行してよい条件を満たすこととなる。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップS232;Yes)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA233)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA235)、大当り図柄乱数をチェックし、対応する入賞情報ポインタを取得する処理(ステップA236)を行う。その後、大当り情報テーブルのアドレステーブルを設定する処理(ステップA237)を行って、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得して設定する処理(ステップA238)を行い、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA243)を行う。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA234;No)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA239)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップA240;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する小当り情報テーブルを設定し(ステップA241)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA243)を行う。また、判定結果が小当りでない場合(ステップA240;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA242)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA243)を行う。
設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA243)を行った後、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA244)。次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA245)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(ステップA246)。そして、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA247)を行う。
続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA248)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA249)を行う。なお、ステップA247における特図情報設定処理、ステップA248における後半変動パターン設定処理、ステップA249における変動パターン設定処理の各々は、特図普段処理における特図情報設定処理、後半変動パターン設定処理、変動パターン設定処理と同様である。
そして、設定された変動パターンの前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備する(ステップA250)とともに、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA251)、コマンド設定処理(ステップA252)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA253)、コマンド設定処理(ステップA254)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、ステップA250、A251にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA253にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶として記憶された乱数値を、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの実行前に事前に判定する(特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図15に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、第2特図保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。そして、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行い、特図普段処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、ステップA302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)を行う。特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)を行う。特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における第2特図保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における第1特図保留数のチェックよりも先に行うことで、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図16に示すように、まず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA320)を行う。その後、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、設定された特図1停止図柄の特図1停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA323)。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報(図柄情報)を図柄情報領域からロードした後(ステップA324)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA326)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA327)。続けて、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA328)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA330)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA331)を行う。
その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA332)を行って、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA332)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図1保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図17には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA322)の詳細を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りであるかをチェックし(ステップA340)、大当りである場合(ステップA341;Yes)は、特図1の大当り図柄テーブルを設定し(ステップA342)、大当り図柄乱数セーブ領域(特図1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA343)。次に、大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して準備し(ステップA344)、取得した停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブする。この処理により図5に示す大当り種類の何れかが選択される。
その後、普電サポート中(特定遊技状態中)であるかを判定し(ステップA346)、普電サポート中である場合(ステップA346;Yes)は、高確率時、時短時の特図1大当り停止図柄情報テーブルを準備し(ステップA347)、停止図柄情報設定処理(ステップA349)を行う。また、普電サポート中でない場合(ステップA346;No)は、低確率時の特図1大当り停止図柄情報テーブルを準備し(ステップA348)、停止図柄情報設定処理(ステップA349)を行う。その後、飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA355)を行う。
停止図柄情報設定処理(ステップA349)では、図18に示すように、対象の停止図柄番号に対応する図柄情報を取得し、図柄情報領域にセーブする処理(ステップA361)を行う。このとき、普電サポート中であるか否かにより異なる停止図柄情報テーブルを用いるようにしているので、同じ停止図柄番号であっても普電サポート中であるか否かにより取得される図柄情報が異ならせることができ、特図1表示器51の表示や表示装置41での表示から大当りの種類を類推しにくくすることができる。
次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して図柄情報領域にセーブする(ステップA362)。停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグは図5に示した通りである。後述するように、この確率変動判定フラグに基づき、特別遊技状態の終了後の特定遊技状態において特別結果態様の種類に従った第1特定遊技状態と第2特定遊技状態の切り替えが行われる。その後、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし、(ステップA363)。停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップA364)停止図柄情報設定処理を終了する。これにより特別結果態様の種類に従った特別遊技状態の実行態様が設定される。
図17に戻り、大当りでない場合(ステップA341;No)は、小当りであるかを判定し(ステップA350)、小当りである場合(ステップA350;Yes)は、小当り時の停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブする(ステップA351)。そして、小当り時の図柄情報を図柄情報領域にセーブし(ステップA352)、飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA355)を行う。また、小当りでない場合(ステップA350;No)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブし(ステップA353)、はずれ時の図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップA354)。そして、飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA355)を行う。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA355)を行った後、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得し(ステップA356)、飾り特図1コマンド(MODE)を設定して(ステップA357)、飾り特図コマンド領域にコマンドをセーブする(ステップA358)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。その後、大当り図柄乱数セーブ領域(特図1用)を0クリアし、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、上述の特図1変動開始処理と同様の処理である。具体的には、図19に示すように、まず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA370)を行う。その後、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ2にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ2設定処理(ステップA371)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA372)を行った後、設定された特図2停止図柄の特図2停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA373)。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報(図柄情報)を図柄情報領域からロードした後(ステップA374)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA375)。
次に、特図2変動フラグを設定して準備し(ステップA376)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA377)。続けて、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備して(ステップA378)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA379)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA380)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA381)を行う。
その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA382)を行って、特図2変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA382)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図2保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図20には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA372)の詳細を示した。なお、この特図2停止図柄設定処理は、上述の特図1停止図柄設定処理と同様の処理である。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りであるかをチェックし(ステップA390)、大当りである場合(ステップA391;Yes)は、特図2の大当り図柄テーブルを設定し(ステップA392)、大当り図柄乱数セーブ領域(特図2用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA393)。次に、大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して準備し(ステップA394)、取得した停止図柄番号を特図2停止図柄領域にセーブする。この処理により図5に示す大当り種類の何れかが選択される。
その後、普電サポート中(特定遊技状態中)であるかを判定し(ステップA396)、普電サポート中である場合(ステップA396;Yes)は、高確率時、時短時の特図2大当り停止図柄情報テーブルを準備し(ステップA397)、停止図柄情報設定処理(ステップA399)を行う。また、普電サポート中でない場合(ステップA396;No)は、低確率時の特図2大当り停止図柄情報テーブルを準備し(ステップA398)、停止図柄情報設定処理(ステップA399)を行う。停止図柄情報設定処理(ステップA399)では、図18に示した処理を行う。その後、飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA405)を行う。
一方、大当りでない場合(ステップA391;No)は、小当りであるかを判定し(ステップA400)、小当りである場合(ステップA400;Yes)は、小当り時の停止図柄番号を特図2停止図柄領域にセーブする(ステップA401)。そして、小当り時の図柄情報を図柄情報領域にセーブし(ステップA402)、飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA405)を行う。また、小当りでない場合(ステップA400;No)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄領域にセーブし(ステップA403)、はずれ時の図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップA404)。そして、飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA405)を行う。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
飾り特図コマンドテーブルを設定する処理(ステップA405)を行った後、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得し(ステップA406)、飾り特図2コマンド(MODE)を設定して(ステップA407)、飾り特図コマンド領域にコマンドをセーブする(ステップA408)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。その後、大当り図柄乱数セーブ領域(特図2用)を0クリアし、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの開始時に当該変動表示ゲームの停止結果態様を設定する停止結果設定手段をなす。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図21に示すように、特図変動中処理では、まず、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄パターン情報)が、はずれ図柄パターンであるかをチェックする(ステップA521)。
そして、図柄情報がはずれ図柄である場合(ステップA522;Yes)は、後半変動パターン設定処理にて設定された後半変動番号がリーチなしの番号であるか否かをチェックする(ステップA523)。後半変動番号がリーチなしの番号である場合(ステップA524;Yes)は、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA525)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。また、後半変動番号がリーチなしの番号でない場合(ステップA524;No)、すなわちリーチありの場合は、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態となる場合であるはずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA526)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
一方、図柄情報がはずれ図柄でない場合(ステップA522;No)、すなわち大当り又は小当りである場合は、大当り時/小当り時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA527)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行った後、特図停止時間ポインタに対応する停止時間を取得する処理(ステップA529)を行う。この処理では、ステップA525にて設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図停止時間ポインタ、ステップA526にて設定されたリーチはずれ時の特図停止時間ポインタ、ステップA527にて設定された大当り時又は小当り時の特図停止時間ポインタの何れかに対応する停止時間を取得する。
そして、取得した特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA530)、図柄停止コマンドを準備して(ステップA531)、コマンド設定処理(ステップA532)を行う。その後、特図表示中処理移行設定処理(ステップA533)を行って、特図変動中処理を終了する。特図表示中処理移行設定処理(ステップA533)では、特図表示中処理に係る処理番号「2」、第1特図や第2特図の変動停止に係る試験信号、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号、特図1表示器51や特図2表示器52における第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51や特図2表示器52の変動停止に係るフラグ等)等を設定する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図22に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における小当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA541)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA542)。次に、特図1変動開始処理における小当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA543)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする(ステップA544)。
その後、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA545)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA546)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA547)、大当りである(ステップA548;Yes)と判定すると、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA554)を行う。次に、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA555)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行う。
一方、ステップA548にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA548;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA549)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA550)を行う。続けて、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA551)、大当りである(ステップA552;Yes)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA553)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA557)。続けて、ラウンド数上限値情報対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA558)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA559)、コマンド設定処理(ステップA560)を行う。続けて、停止図柄情報設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄パターン番号)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA561)、コマンド設定処理(ステップA562)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る図柄情報(停止図柄パターン情報)に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA563)、コマンド設定処理(ステップA564)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA565)、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA566)。その後、大入賞口開放情報に対応するファンファーレ時間を設定し(ステップA567)、ファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA568)。そして、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA569)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA570)。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA571)を行い、特図表示中処理を終了する。この処理では、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」の設定や、各種状態の切り替えに係る情報を設定する処理等を行う。ここで、各種状態が切り替わるための情報としては、例えば、外部情報端子に出力用の遊技状態が特別遊技状態(大当り状態)であることを示す信号、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す試験信号、大入賞口不正監視期間における大入賞口への入賞数のクリアに係る情報、特別遊技状態のラウンド数のクリアに係る情報、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報、停電復旧時に点灯した高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報や、停電復旧時に演出制御装置300に出力される、普図変動表示ゲームや特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す情報や、大当り後の残り時短変動回数や特定変動回数のクリアに係る情報など)等が挙げられる。
一方、ステップA552にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない(ステップA552;No)と判定すると、図23に示すように、小当りフラグ1又は2が小当りであるかをチェックし(ステップA572)、小当りである場合(ステップS573;Yes)は、特定遊技状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための変動回数更新処理(ステップA574)を行う。そして、ファンファーレコマンドを準備し(ステップA575)、コマンド設定処理を行う(ステップA576)。
その後、飾り特図変動表示ゲームに係る図柄情報(停止図柄パターン情報)に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA577)、コマンド設定処理(ステップA578)を行う。そして、小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA579)を行い、特図表示中処理を終了する。小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA579)では、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号「7」を設定する処理等を行う。
一方、小当りでない場合(ステップA573:No)すなわちはずれである場合は、普電サポート中(特定遊技状態中)であるかを判定し(ステップA580)、普電サポート中である場合(ステップA580;Yes)は、変動回数更新処理(ステップA581)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA583)を行って特図表示中処理を終了する。また、普電サポート中でない場合(ステップA580;No)は、先読み禁止管理処理(ステップA582)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA583)を行って特図表示中処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA583)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
〔変動回数更新処理〕
図24には、上述の特図表示中処理において、特定遊技状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための変動回数更新処理(ステップA574、A581)を示した。この変動回数更新処理では、まず、普電サポート中(特定遊技状態中)であるかを判定し(ステップA591)、普電サポート中でない場合(ステップA591;No)は、変動回数更新処理を終了する。また、普電サポート中である場合(ステップA591;Yes)は、確率変動判定フラグが0であるかを判定する(ステップA592)。
確率変動フラグは、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームの開始時に、図18に示した停止図柄情報設定処理において特別結果態様の種類に応じて設定されるものである。この確率変動判定フラグが0である場合(ステップA592;Yes)は、変動回数更新処理を終了する。すなわち、この場合は直近の特別結果態様が15R確変Aであり、次回の特別結果態様の導出まで高サポとなる場合であるので、特定遊技状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する必要がないため変動回数更新処理を終了する。また、確率変動判定フラグが0でない場合(ステップA592;No)は、確率変動判定フラグによる分岐処理(ステップA593)を行い、変動回数更新処理を終了する。
確率変動判定フラグが1である場合、すなわち、直近の特別結果態様が15R確変Bであって、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとする場合は、普電サポート切替処理1(ステップA594)を行い、変動回数更新処理を終了する。また、確率変動判定フラグが2である場合、すなわち、直近の特別結果態様が2R確変AからCの何れかであって、特別遊技状態の終了後10、20又は30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとし、その後、次回の特別結果態様の導出まで高サポとする場合は、普電サポート切替処理2(ステップA595)を行い、変動回数更新処理を終了する。
また、確率変動判定フラグが3である場合、すなわち、直近の特別結果態様が2R確変Dであって、特別遊技状態の終了後30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとし、その後50回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとする場合は、普電サポート切替処理3(ステップA596)を行い、変動回数更新処理を終了する。また、確率変動判定フラグが4である場合、すなわち、直近の特別結果態様が15R通常であって、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとする場合は、普電サポート切替処理4(ステップA597)を行い、変動回数更新処理を終了する。また、確率変動判定フラグが5である場合、すなわち、直近の特別結果態様が2R通常であって、特別遊技状態の終了後30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとし、その後50回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとする場合は、普電サポート切替処理5(ステップA598)を行い、変動回数更新処理を終了する。
〔普電サポート切替処理1〕
図25には、上述の変動回数更新処理における普電サポート切替処理1(ステップA594)を示した。この普電サポート切替処理1では、まず、特定遊技状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短変動回数を−1更新する(ステップA601)。なお、時短変動回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、特定遊技状態とする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値として設定され、この場合は初期値として100が設定されている。
次に、時短変動回数が0であるかをチェックし(ステップA602)、時短変動回数が0でない場合(ステップA603;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも特定遊技状態である場合は、普電サポート切替処理1を終了する。また、時短変動回数が0である場合(ステップA603;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定遊技状態が終了する場合は、時短終了時の確率情報コマンドを準備する(ステップA604)。
その後、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA605)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA606)。さらに、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA607)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短なしフラグをセーブする(ステップA608)。この普図低確率、普電サポートなしフラグの設定により特定遊技状態が終了する。そして、時短変動回数領域をリセットして(ステップA609)、普電サポート切替処理1を終了する。この処理により、特別遊技状態の終了から100回の特図変動表示ゲームを実行した場合に特定遊技状態(時短状態)が終了するようになる。なお、特図変動表示ゲームの確率状態は高確率状態のままとなる。
〔普電サポート切替処理2〕
図26には、上述の変動回数更新処理における普電サポート切替処理2(ステップA595)を示した。この普電サポート切替処理2では、まず、中サポとする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための特定変動回数を−1更新する(ステップA611)。なお、特定変動回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、中サポとする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値として設定され、この場合は初期値として10、20又は30が設定されている。
次に、特定変動回数が0であるかをチェックし(ステップA612)、特定変動回数が0でない場合(ステップA613;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも中サポである場合は、普電サポート切替処理2を終了する。また、特定変動回数が0である場合(ステップA613;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了し、次回の特図変動表示ゲームから高サポとなる場合は、特定変動回数領域をリセットする(ステップA614)。その後、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート1フラグをセーブし(ステップA615)、普電サポート切替処理2を終了する。この普図高確率、普電サポート1フラグの設定により高サポとなる。
この処理により、特別遊技状態の終了後、10、20又は30回の特図変動表示ゲームを実行した場合に中サポから高サポに切り替わるようになる。なお、特図変動表示ゲームの確率状態は高確率状態のままとなる。
〔普電サポート切替処理3〕
図27には、上述の変動回数更新処理における普電サポート切替処理3(ステップA596)を示した。この普電サポート切替処理3では、まず、中サポとする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための特定変動回数を−1更新する(ステップA621)。なお、特定変動回数の初期値は30が設定されている。
次に、特定変動回数が0であるかをチェックし(ステップA622)、特定変動回数が0でない場合(ステップA623;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも中サポである場合は、時短変動回数を−1更新する処理(ステップA626)を行う。また、特定変動回数が0である場合(ステップA623;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了し、次回の特図変動表示ゲームから高サポとなる場合は、特定変動回数領域をリセットする(ステップA624)。その後、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート1フラグをセーブし(ステップA625)、時短変動回数を−1更新する処理(ステップA626)を行う。
時短変動回数を−1更新する処理(ステップA626)を行った後、時短変動回数が0であるかをチェックする(ステップA627)。なお、時短変動回数の初期値は80が設定されている。そして、時短変動回数が0でない場合(ステップA628;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも特定遊技状態である場合は、普電サポート切替処理3を終了する。また、時短変動回数が0である場合(ステップA628;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定遊技状態が終了する場合は、時短終了時の確率情報コマンドを準備する(ステップA629)。
その後、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA630)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA631)。さらに、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA632)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短なしフラグをセーブする(ステップA633)。そして、時短変動回数領域をリセットして(ステップA634)、普電サポート切替処理3を終了する。
この処理により、特別遊技状態の終了後、30回の特図変動表示ゲームを実行した場合に中サポから高サポに切り替わるようになる。また、特別遊技状態の終了後、80回の特図変動表示ゲームを実行した場合に特定遊技状態(時短状態)が終了するようになる。なお、特図変動表示ゲームの確率状態は高確率状態のままとなる。
〔普電サポート切替処理4〕
図28には、上述の変動回数更新処理における普電サポート切替処理4(ステップA597)を示した。この普電サポート切替処理4では、まず、特定遊技状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時短変動回数を−1更新する(ステップA641)。なお、時短変動回数の初期値は100が設定されている。
次に、時短変動回数が0であるかをチェックし(ステップA642)、時短変動回数が0でない場合(ステップA643;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも特定遊技状態である場合は、普電サポート切替処理4を終了する。また、時短変動回数が0である場合(ステップA643;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定遊技状態が終了する場合は、時短終了時の確率情報コマンドを準備する(ステップA644)。
その後、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA645)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA646)。さらに、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA647)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短なしフラグをセーブする(ステップA648)。そして、時短変動回数領域をリセットして(ステップA649)、普電サポート切替処理4を終了する。この処理により、特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行した場合に特定遊技状態(時短状態)が終了するようになる。なお、特図変動表示ゲームの確率状態は通常確率状態(低確率)のままとなる。
〔普電サポート切替処理5〕
図29には、上述の変動回数更新処理における普電サポート切替処理5(ステップA598)を示した。この普電サポート切替処理5では、まず、中サポとする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための特定変動回数を−1更新する(ステップA651)。なお、特定変動回数の初期値は30が設定されている。
次に、特定変動回数が0であるかをチェックし(ステップA652)、特定変動回数が0でない場合(ステップA653;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも中サポである場合は、時短変動回数を−1更新する処理(ステップA656)を行う。また、特定変動回数が0である場合(ステップA653;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了し、次回の特図変動表示ゲームから高サポとなる場合は、特定変動回数領域をリセットする(ステップA654)。その後、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート1フラグをセーブし(ステップA655)、時短変動回数を−1更新する処理(ステップA656)を行う。
時短変動回数を−1更新する処理(ステップA656)を行った後、時短変動回数が0であるかをチェックする(ステップA657)。なお、時短変動回数の初期値は80が設定されている。そして、時短変動回数が0でない場合(ステップA658;No)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームも特定遊技状態である場合は、普電サポート切替処理5を終了する。また、時短変動回数が0である場合(ステップA658;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定遊技状態が終了する場合は、時短終了時の確率情報コマンドを準備する(ステップA659)。
その後、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA660)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA661)。さらに、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA662)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短なしフラグをセーブする(ステップA663)。そして、時短変動回数領域をリセットして(ステップA664)、普電サポート切替処理5を終了する。
この処理により、特別遊技状態の終了後、30回の特図変動表示ゲームを実行した場合に中サポから高サポに切り替わるようになる。また、特別遊技状態の終了後、80回の特図変動表示ゲームを実行した場合に特定遊技状態(時短状態)が終了するようになる。なお、特図変動表示ゲームの確率状態は通常確率状態(低確率)のままとなる。以上のことから、遊技制御装置100が特定遊技状態の実行態様を管理する特定遊技状態管理手段をなす。
〔先読み禁止管理処理〕
図30には、上述の特図表示中処理において、小当り後に第1始動記憶の先読み処理を禁止する期間を管理するための先読み禁止管理処理(ステップA582)を示した。この先読み禁止管理処理では、まず、先読み禁止フラグがあるかをチェックする(ステップA671)。先読み禁止フラグは、小当りに基づく小特別遊技状態の終了時に後述する小当り終了処理で設定されるものである。この先読み禁止フラグがない場合(ステップA672;No)は、先読み禁止管理処理を終了する。また、先読み禁止フラグがある場合(ステップA672;Yes)は、先読み禁止回数を−1更新し(ステップA673)、先読み禁止回数が0であるかを判定する(ステップA674)。
先読み禁止回数は、小当りに基づく小特別遊技状態の終了時に、第1始動記憶の先読み処理を禁止する特図変動表示ゲームの回数が後述する小当り終了処理において初期値(例えば10)として設定される。この先読み禁止回数が0でない場合(ステップA674;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも第1始動記憶の先読み処理が禁止される場合は、先読み禁止管理処理を終了する。また、先読み禁止回数が0である場合(ステップA674;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで先読み演出が禁止される期間が終了する場合は、先読み禁止回数領域をリセットする(ステップA675)。その後、先読み禁止フラグをクリアして(ステップA676)、先読み禁止管理処理を終了する。
この処理により、小当り後の所定期間は第1始動記憶の先読み処理が禁止されるので、小当りと2R確変A、B、Cの何れであったのかが判別しにくくなり、確変待機モードST3における興趣を高めることができる。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図31に示すように、大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果態様の種類に基づき設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA681)、確率判定フラグによる分岐処理(ステップA682)を行う。
確率変動判定フラグが0である場合は大当り終了設定処理1(ステップA683)を行う。この場合は特別結果態様が15R確変Aであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、次回の特別結果態様の導出まで高サポとなる場合である。また、確率変動判定フラグが1である場合は大当り終了設定処理2(ステップA684)を行う。この場合は特別結果態様が15R確変Bであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとなる場合である。
また、確率変動判定フラグが2である場合は大当り終了設定処理3(ステップA685)を行う。この場合は特別結果態様が2R確変AからCの何れかであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了から所定期間は中サポとなり、その後次回の特別結果態様の導出まで高サポとなる場合である。また、確率変動判定フラグが3である場合は大当り終了設定処理4(ステップA686)を行う。この場合は特別結果態様が2R確変Dであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了から30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとなり、その後50回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとなる場合である。
また、確率変動判定フラグが4である場合は大当り終了設定処理5(ステップA687)を行う。この場合は特別結果態様が15R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態(低確率)となるとともに、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとなる場合である。また、確率変動判定フラグが5である場合は大当り終了設定処理6(ステップA688)を行う。この場合は特別結果態様が2R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態(低確率)となるとともに、特別遊技状態の終了から30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとなり、その後50回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとなる場合である。
大当り終了設定処理1から6の何れかを行った後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA689)、コマンド設定処理(ステップA690)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA691)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理2(ステップA691)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
〔大当り終了設定処理1〕
図32には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA683)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA701)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA702)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA703)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート1フラグをセーブする(ステップA704)。この普図高確率、普電サポート1フラグをセーブすることにより高サポとなる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA705)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA706)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA707)、特定変動回数領域をリセットして(ステップA708)、大当り終了設定処理1を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに高サポなる。
〔大当り終了設定処理2〕
図33には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA684)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA711)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA712)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA713)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート1フラグをセーブする(ステップA714)。この普図高確率、普電サポート1フラグをセーブすることにより高サポとなる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA715)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA716)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセーブし(ステップA717)、特定変動回数領域をリセットして(ステップA718)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに高サポなる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセットすることで、所定回数(100回)の特図変動表示ゲームの実行により特定遊技状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理3〕
図34には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA685)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA721)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA722)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA723)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート2フラグをセーブする(ステップA724)。この普図高確率、普電サポート2フラグをセーブすることにより中サポとなる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA725)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA726)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA727)、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(10、20又は30)をセーブして(ステップA728)、大当り終了設定処理3を終了する。
なお、特定変動回数領域に特定変動回数初期値をセーブする処理(ステップA728)では、特別結果態様の種類(図柄番号)に応じた初期値を設定する。すなわち、2R確変Aであった場合は初期値として10を設定し、2R確変Bであった場合は初期値として20を設定し、2R確変Cであった場合は初期値として30を設定する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに中サポなる。また、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(10、20又は30)をセットすることで、所定回数(10、20又は30回)の特図変動表示ゲームの実行により中サポが終了し高サポとなるようになる。
〔大当り終了設定処理4〕
図35には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理4(ステップA686)を示した。この大当り終了設定処理4では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA731)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA732)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA733)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート2フラグをセーブする(ステップA734)。この普図高確率、普電サポート2フラグをセーブすることにより中サポとなる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA735)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA736)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(80)をセーブし(ステップA737)、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(30)をセーブして(ステップA738)、大当り終了設定処理4を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに中サポなる。また、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(30)をセットすることで、所定回数(30回)の特図変動表示ゲームの実行により中サポが終了し高サポとなるようになる。さらに、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(80)をセットすることで、特別遊技状態の終了から所定回数(80回)の特図変動表示ゲームの実行により特定遊技状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理5〕
図36には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理5(ステップA687)を示した。この大当り終了設定処理5では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA741)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA742)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA743)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート1フラグをセーブする(ステップA744)。この普図高確率、普電サポート1フラグをセーブすることにより高サポとなる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短フラグをセーブし(ステップA745)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA746)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセーブし(ステップA747)、特定変動回数領域をリセットして(ステップA748)、大当り終了設定処理5を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態(低確率)となるとともに高サポなる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセットすることで、所定回数(100回)の特図変動表示ゲームの実行により特定遊技状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理6〕
図37には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理6(ステップA688)を示した。この大当り終了設定処理6では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA751)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA752)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA753)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポート2フラグをセーブする(ステップA754)。この普図高確率、普電サポート2フラグをセーブすることにより中サポとなる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短フラグをセーブし(ステップA755)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA756)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(80)をセーブし(ステップA757)、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(30)をセーブして(ステップA758)、大当り終了設定処理6を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態(低確率)となるとともに中サポなる。また、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(30)をセットすることで、所定回数(30回)の特図変動表示ゲームの実行により中サポが終了し高サポとなるようになる。さらに、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(80)をセットすることで、特別遊技状態の終了から所定回数(80回)の特図変動表示ゲームの実行により特定遊技状態が終了するようになる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別結果の種類に基づき、特別遊技状態の終了後に変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる確率の状態である確率状態として通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段をなす。また、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。なお、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間に亘り、第2始動入賞口が開状態に状態変換される時間を延長する開状態延長制御手段をなすとも言える。
このように特定遊技状態に高サポと、該高サポよりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された中サポとを含み、特定遊技状態発生制御手段が直近の特別結果の種類に基づいて特別遊技状態の終了後に実行される中サポの期間を設定することで、遊技の興趣を高めることができる。すなわち、特定遊技状態として動作状態が異なる二つの状態の何れかを設定できることとなり、さらに、中サポの期間の長さに変化をもたせることができて、始動口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
以上のことから、始動口への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、始動口は、遊技球が入賞困難な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置37を備え、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)を備え、特定遊技状態発生制御手段によって発生される特定遊技状態には、第1特定遊技状態(高サポ)と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態(中サポ)と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第2特定遊技状態の期間を設定するようにしたこととなる。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA19)の詳細について説明する。図38に示すように、小当り終了処理では、まず、普電サポート中に発生した小当りであるかを判定し(ステップA761)、普電サポート中に発生した小当りである場合(ステップA761;Yes)は、特図普段処理移行設定処理3(ステップA762)を行い、小当り終了処理を終了する。また、普電サポート中に発生した小当りでない場合(ステップA761;No)は、特図普段処理移行設定処理4(ステップA763)を行い、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
図39には、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA762)を示した。この特図普段処理移行設定処理3では、まず、処理番号として特図普段処理の「0」を設定し(ステップA771)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA772)。次に、小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA773)、小当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA774)。その後、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA775)、ラウンドLEDポインタ領域をリセットして(ステップA776)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理4〕
図40には、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理4(ステップA763)を示した。この特図普段処理移行設定処理4では、まず、処理番号として特図普段処理の「0」を設定し(ステップA781)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA782)。次に、小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA783)、小当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA784)。その後、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA785)。ここまでは、特図普段処理移行設定処理3と同様である。
次に、先読み禁止フラグをセットし(ステップA786)、先読み禁止回数領域に先読み禁止回数初期値(例えば10)をセーブする(ステップA787)。そして、ラウンドLEDポインタ領域をリセットし(ステップA788)、特図普段処理移行設定処理4を終了する。この処理により、特定遊技状態中(普電サポート中)でない場合に発生した小当りの終了後、一定期間(ここでは10回の特図変動表示ゲームを実行する期間)に亘り、第1始動記憶についての先読み処理が禁止され、小当りと2R確変A、B、Cの何れであったのかが判別しにくくなり、確変待機モードST3における興趣を高めることができる。
すなわち、本実施形態の遊技機では、第2特定遊技状態での普通変動入賞装置37の動作態様を、特定遊技状態でない場合の動作態様と近い動作態様としているので、遊技者にとっては特定遊技状態である否かがわかりにくくなっている。第2特定遊技状態の終了後には遊技者にとって有利な第1特定遊技状態となるようにしているので、第2特定遊技状態と特定遊技状態でない場合とを判別しにくくすることにより、第1特定遊技状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を高めることができる。
しかし、第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する場合、事前判定手段による判定は、特定遊技状態でない場合は第1始動記憶及び第2始動記憶の両方について実行され、特定遊技状態である場合は第1始動記憶については実行されない。よって、第1始動記憶についての事前判定の結果が報知されるか否かにより特定遊技状態であるか否かがわかってしまうこととなる。このため、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態とならない場合に、当該特別遊技状態の終了後から一定期間は第1始動入賞口への入賞に基づき発生した始動記憶についての判定を行わないようにすることで、特定遊技状態であるか否かがわかってしまうことを防止でき、遊技の興趣を高めることができる。
以上のことから、始動口は、第1始動入賞口(始動入賞口36)と、普通変動入賞装置37を有する第2始動入賞口と、を備え、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かの判定を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に行う事前判定手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、始動記憶手段は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶可能な第1始動記憶手段(遊技制御装置100)と、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶可能な第2始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、変動表示ゲーム実行制御手段は、第2始動記憶手段に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段(遊技制御装置100)を備え、特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態となる場合は、特別遊技状態の終了から直近の特別結果の種類に基づいて設定される期間を第2特定遊技状態に設定可能であり、事前判定手段は、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態とならない場合に、当該特別遊技状態の終了後から一定期間は第1始動記憶についての判定を行わないようにしたこととなる。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。上述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図41に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図42に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。次に、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。さらに、各種制御装置の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
〔通常ゲーム処理〕
図43には、図42に示した2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)を示した。この通常ゲーム処理では、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理(ステップB51)では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述する2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。次に、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップB52)を行う。この2ndシーン制御処理(ステップB52)では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行う。
その後、背景の設定を行う背景処理(ステップB53)を行い、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理であるリール制御/表示処理(ステップB54)を行う。さらに、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図保留数表示の設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行い、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)を行う。そして、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB57)を行って、通常ゲーム処理を終了する。すなわち、表示装置41が始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶を表示する始動記憶表示手段をなし、演出制御装置300が、始動記憶表示手段の表示態様を制御する始動記憶表示制御手段をなす。
〔1stシーン制御処理〕
図44には、図41に示した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)を示した。この1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。また、図柄停止コマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB72)を行う。この図柄停止処理(ステップB72)では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態や小特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB73)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB74)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB75)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態や小特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB76)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB77)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB78)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB79)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB80)を行う。また、先読みコマンド受信処理(ステップB79)や確率情報コマンド受信処理(ステップB80)では、遊技制御装置から送信されたコマンドや、演出制御装置300における他の処理で設定された情報に基づき、演出状態を選択して設定する処理も行う。
〔変動中処理〕
図45には、図44に示す1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)を示した。この変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB91)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB91;Yes)は、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB92)、可動体リクエストセット処理(ステップB93)を行う。次に、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB94)を行い、乱数シード初期化処理(ステップB95)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB96)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
その後、特定遊技状態(中サポ、高サポ)を実行する期間等を管理する変動回数管理処理(ステップB97)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を更新タイマに設定する変動時間設定処理(ステップB98)を行う。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB99)変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB91;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB100)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB100;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB100;Yes)は、シーンデータ設定処理(ステップB101)を行い、変動中処理を終了する。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
〔変動パターン情報設定処理〕
図46には、図45に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB94)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄情報を取得し(ステップB111)、始動記憶に関する情報である保留情報をセーブする(ステップB112)。次に、確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態、演出モード等の遊技状態を取得し(ステップB113)、始動記憶領域に記憶されている演出情報を取得する(ステップB114)。演出情報とは先読み情報に基づく連続的な演出(連続予告演出)を実行する際に、当該連続的な演出の対象となる始動記憶について設定される情報である。
その後、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定し(ステップB115)、遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを決定して(ステップB116)、変動パターン情報設定処理を終了する。この処理により飾り特図変動表示ゲームの変動パターンが決定される。
〔変動回数管理処理〕
図47には、図45に示す変動中処理における変動回数管理処理(ステップB97)を示した。この変動回数管理処理では、まず、小当り時特定変動フラグがあるかをチェックする(ステップB121)。小当り時特定変動フラグは、特定遊技状態でない場合に発生した小当りの終了時に、後述する小当り時エンディング処理(図51参照)で設定されるものであって、遊技制御装置100で第1始動記憶についての先読み処理が禁止される期間に設定されるものである。このフラグの設定により第1始動記憶についての先読み演出が禁止される。この小当り時特定変動フラグがない場合(ステップB122;No)は、特定変動フラグがあるかをチェックする処理(ステップB128)を行う。また、この小当り時特定変動フラグがある場合(ステップB122;Yes)は、小当り時特定変動回数を−1更新し(ステップB123)、小当り時特定変動回数が0であるかを判定する(ステップB124)。
小当り時特定変動回数は、第1始動記憶についての先読み演出を禁止する期間を演出制御装置300で管理するためのものである。この小当り時特定変動回数は、特定遊技状態でない場合に発生した小当りの終了時に、後述する小当り時エンディング処理(図51参照)で、遊技制御装置100で第1始動記憶の先読み処理が禁止される特図変動表示ゲームの回数が初期値(例えば10)として設定されるものである。これにより、所定期間に亘り第1始動記憶についての先読み演出が禁止される。この小当り時特定変動回数が0でない場合(ステップB124;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも第1始動記憶の先読み演出が禁止される場合は、−1更新した値を小当り時特定変動回数カウンタにセットし(ステップB127)、特定変動フラグがあるかをチェックする処理(ステップB128)を行う。また、小当り時特定変動回数が0である場合(ステップB124;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで先読み演出が禁止される期間が終了する場合は、小当り時特定変動フラグをクリアする(ステップB125)。そして、小当り時特定変動回数をリセットし(ステップB126)、特定変動フラグがあるかをチェックする処理(ステップB128)を行う。
特定変動フラグがあるかをチェックする処理(ステップB128)では、中サポとされる期間に設定される特定変動フラグがあるかをチェックし、特定変動フラグがない場合(ステップB129;No)は、時短フラグがあるかをチェックする処理(ステップB135)を行う。また、特定変動フラグがある場合(ステップB129;Yes)は、特定回数を−1更新し(ステップB130)、特定回数が0であるかを判定する(ステップB131)。
特定回数は、中サポとする期間を演出制御装置300で管理するためのものであって、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、中サポとする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値(10、20又は30)として設定されるものである。この特定回数が0でない場合(ステップB131;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも中サポが継続する場合は、−1更新した値を特定回数カウンタにセットし(ステップB134)、時短フラグがあるかをチェックする処理(ステップB135)を行う。また、特定回数が0である場合(ステップB131;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了する場合は、特定変動フラグをクリアする(ステップB132)。そして、特定回数をリセットし(ステップB133)、時短フラグがあるかをチェックする処理(ステップB135)を行う。
時短フラグがあるかをチェックする処理(ステップB135)では、特定遊技状態とされる期間に設定される時短フラグがあるかをチェックし、時短フラグがない場合(ステップB136;No)は、変動回数管理処理を終了する。また、時短フラグがある場合(ステップB136;Yes)は、時短回数を−1更新し(ステップB137)、時短回数が0であるかを判定する(ステップB138)。
時短回数は、特定遊技状態とする期間を演出制御装置300で管理するためのものであって、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に、特定遊技状態とする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値(100又は80)として設定されるものである。この時短回数が0でない場合(ステップB138;No)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも特定遊技状態が継続する場合は、−1更新した値を時短回数カウンタにセットし(ステップB141)、変動回数管理処理を終了する。また、時短回数が0である場合(ステップB138;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定遊技状態が終了する場合は、時短フラグをクリアし(ステップB139)、時短回数をリセットして(ステップB140)変動回数管理処理を終了する。
この変動回数管理処理により、演出制御装置300においても先読み演出を禁止する期間や中サポとする期間、特定遊技状態とする期間を管理でき、遊技状態に応じた演出を行うことが可能となる。
〔図柄停止処理〕
図48には、図44に示す1stシーン制御処理における図柄停止処理(ステップB72)を示した。この図柄停止処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB151)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB151;Yes)は、上述した変動パターン情報設定処理(図46参照)で設定された停止図柄を取得する(ステップB152)。その後、飾り特図変動表示ゲームの変動表示を停止する図柄停止処理(ステップB153)を行い、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB154)、図柄停止処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB151;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB155)。この場合、更新タイマは停止図柄の表示時間である停止時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは停止時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB155;No)は、図柄停止処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB155;Yes)は、図柄停止終了を設定し(ステップB156)、図柄停止処理を終了する。
〔ファンファーレ処理〕
図49には、図44に示す1stシーン制御処理におけるファンファーレ処理(ステップB73)を示した。このファンファーレ処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB171)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB171;Yes)は、大当り中停電復旧データをクリアし(ステップB172)、ゲームモード状態を保持する(ステップB173)。
次に、大当り図柄の設定を行い(ステップB174)、大当りに関する情報を設定し(ステップB175)、大当り継続回数を更新する(ステップB176)。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB177)、ファンファーレ処理を終了する。大当り継続回数は、特定遊技状態でない期間において大当りが発生した場合に1がセットされ、その後、特定遊技状態である期間において大当りが発生した場合に+1される。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB171;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB178)。この場合、更新タイマは特別遊技状態の開始時のファンファーレ時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとはファンファーレ時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB178;No)は、ファンファーレ処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB178;Yes)は、ファンファーレ終了を設定し(ステップB179)、ファンファーレ処理を終了する。なお、小当りであった場合は小当りについて同様の処理を行うが、大当り継続回数の更新は行わない。
〔エンディング処理〕
図50には、図44に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB76)を示した。このエンディング処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定し(ステップB181)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB181;Yes)は、小当りに基づく小特別遊技状態の終了であるかを判定する(ステップB182)。そして、小当りに基づく小特別遊技状態の終了でない場合(ステップB182;No)は、大当りに関する情報を取得する処理(ステップB184)を行う。また、小当りに基づく小特別遊技状態の終了である場合(ステップB182;Yes)は、小当り時エンディング処理(ステップB183)を行い、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB194)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB195)エンディング処理を終了する。
図51に示すように、小当り時エンディング処理では、まず、普電サポート中(特定遊技状態中)の小当りであるかを判定し(ステップB201)、普電サポート中の小当りである場合(ステップB201;Yes)は、小当り時エンディング処理を終了する。また、普電サポート中の小当りでない場合(ステップB201;No)は、小当り時特定変動フラグをセットし(ステップB202)、小当り時特定変動回数をセットする(ステップB203)。そして、演出モード設定用乱数を取得し(ステップB204)、取得した演出モード設定用乱数に基づき対応する演出モードを設定して(ステップB205)小当り時エンディング処理を終了する。なお、取得した演出モード設定用乱数に基づく対応する演出モードの設定については後述する。
図50に戻り、大当りに関する情報を取得する処理(ステップB184)を行った後、取得した大当りに関する情報に時短(特定遊技状態)に関する情報があるかを判定する(ステップB185)。時短に関する情報とは特別遊技状態の終了後に特定遊技状態となる旨の情報であって、小当りの場合以外は時短に関する情報が含まれている。この時短に関する情報がない場合(ステップB185;No)は、特定変動(中サポ)に関する情報があるかを判定する(ステップB188)。また、時短に関する情報がある場合(ステップB185;Yes)は、時短フラグをセットし(ステップB186)、時短回数をセットして(ステップB187)、特定変動(中サポ)に関する情報があるかを判定する(ステップB188)。なお、時短回数をセットする処理(ステップB187)では、取得した大当りに関する情報(特別結果態様の種類)に基づきセットする時短回数を選択する。すなわち、15R確変A、2R確変AからCの場合は0をセットし、15R確変B、15R通常の場合は100をセットし、2R確変D、2R通常の場合は80をセットする。
特定変動に関する情報とは、特別遊技状態の終了後に中サポとなる旨の情報であって、2R確変又は2R通常の場合は特定変動に関する情報が含まれている。この特定変動に関する情報がない場合(ステップB188;No)は、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB194)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB195)エンディング処理を終了する。また、特定変動に関する情報がある場合(ステップB188;Yes)は、特定変動フラグをセットし(ステップB189)、特定回数をセットして(ステップB190)、特定演出を実行するかを判定する(ステップB191)。なお、特定回数をセットする処理(ステップB190)では、取得した大当りに関する情報(特別結果態様の種類)に基づきセットする特定回数を選択する。すなわち、2R確変Aの場合は10、2R確変Bの場合は20、2R確変C、D、2R通常の場合は30をセットする。
特定演出とは、中サポとなった後、次回の大当りまで高サポとなる2R確変AからCに基づく特別遊技状態の終了後、及び、特定遊技状態でない場合に発生した小当りに基づく小特別遊技状態の終了後に実行される演出である。この特定演出では中サポとなる期間の長さや小当りであることの示唆する演出を行う。この特定演出を実行しない場合(ステップB191;No)は、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB194)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB195)エンディング処理を終了する。また、特定演出を実行する場合(ステップB191;Yes)は、演出モード設定用乱数を取得し(ステップB192)、取得した演出モード設定用乱数に基づき対応する演出モードを設定する(ステップB193)。なお、特定遊技状態でない場合に発生した小当りの場合は、小当り時エンディング処理(図51参照)で、演出モード設定用乱数を取得し(ステップB204)、取得した演出モード設定用乱数に基づき対応する演出モードが設定されている(ステップB205)。その後、対応する変動パターンテーブルをセットし(ステップB194)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB195)エンディング処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB181;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB196)。この場合、更新タイマは特別遊技状態の終了時のエンディング時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとはエンディング時間が経過したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB196;No)は、エンディング処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB196;Yes)は、エンディング終了を設定し(ステップB197)、エンディング処理を終了する。
上述の特定演出には特定演出AからCの3種類があり、図52(a)から(c)に示すように、この特定演出AからCの開始時にはそれぞれ異なるメッセージが表示されるようになっている。この特定演出AからCは、対応する演出モードを設定する処理(ステップB193、B205)において、大(小)当りの種類と演出モード設定用乱数の値とにより図52(d)に示す割合で何れかが選択されるようになっている。
2R確変AからCのうち、中サポとなる期間が最も短い2R確変Aの場合は特定演出Aが選択される割合が高くなっている。また、中サポとなる期間が中程度の2R確変Bの場合は特定演出Bが選択される割合が高く、中サポとなる期間が最も長い2R確変Cの場合は特定演出Cが選択される割合が高くなっている。さらに、小当りの場合は特定演出Cが選択される割合が高くなっている。これにより、特定演出の種類から中サポとなる期間や小当りであったことを推測することが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。また、遊技者にとっては高サポに比べて有利ではない中サポの期間が推測できることで、中サポとなっても遊技を継続する意欲を遊技者に持たせることができる。
以上のことから、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、第2特定遊技状態の開始時に、特定遊技状態発生手段(遊技制御装置100)により設定された第2特定遊技状態の期間を示唆する報知を行うようにしたこととなる。
また、図52(e)には確変モードST4における背景演出を示し、図52(f)には確変待機モードST3における背景演出を示した。高サポである確変モードST4での背景演出では炎の勢いが強く表示され、中サポである確変待機モードST3の背景演出は炎の勢いが弱く表示される。これにより現在のモードを容易に識別できるようにしている。
以上のような処理により、図5、図6に示したように直近の特別結果態様の種類に基づいて中サポとする期間や特定遊技状態とする期間が設定されるとともに、遊技の進行に従い遊技状態が変化するようになり、さらには図7に示したような演出状態の遷移も行われるようになる。これにより、始動入賞口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、以上の実施形態においては、特定遊技状態でない場合に小当りとなった後に先読み処理が禁止される期間を10回の特図変動表示ゲームを実行する期間としたが、この期間を中サポとする期間として選択可能な複数の期間(本実施形態では10、20又は30)から選択するようにしても良い。
また、特定遊技状態では少なくとも普図確率が高確率としたが、特定遊技状態は特定遊技状態でない場合よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が延長された状態であれば良い。よって、特定遊技状態では、普図確率、普図変動時間、普電開放時間、普電開放回数の何れか1つ又は複数を特定遊技状態でない場合よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が延長されるように変化させれば良い。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、特定遊技状態の実行態様が異なる。
図53には、本実施形態の遊技機における特別結果態様の種類を示した。特別結果態様の種類や特別遊技状態の実行態様と特別遊技状態の終了後の確率状態、各特別結果態様の選択割合は第1実施形態と同様であるが、特別遊技状態の終了後に発生する特定遊技状態の実行態様が第1実施形態と異なっている。
特別遊技状態の終了後に発生する特定遊技状態について、15R確変A(図柄)では、次回の大当りまで高サポとされる。15R確変B(図柄)、15R通常(図柄)では、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされた後、特定遊技状態が終了して通常動作状態(普電サポートなし)とされる。2R確変A(図柄)では、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされた後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされ、その後次回大当りまで中サポとされる。2R確変B(図柄)では、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされた後、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされ、その後次回大当りまで高サポとされる。
2R確変C(図柄)では、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされた後、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされる。そして、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされた後、次回大当りまで高サポとされる。2R確変D(図柄)、2R通常(図柄)では、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされた後、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされる。そして、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされた後、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとされ、その後、特定遊技状態が終了して通常動作状態(普電サポートなし)とされる。すなわち、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間が設定されるようになっている。
図54には、各特別結果態様が導出された場合における、特別遊技状態の終了からの遊技状態の変化を示した。図54(a)に示す遊技状態の分類は、図6(a)に示した第1実施形態での分類と同じである。そして、図53に示した各特別結果態様について、特別遊技状態の終了からの特定遊技状態の実行態様を上述の遊技状態で示すと図54(b)のようになる。何れの特別結果態様であっても少なくとも80回の特図変動表示ゲームを実行するまでは特定遊技状態となる。また、20回の特図変動表示ゲームを実行するまで、2R確変A,C,D及び2R通常は高サポと中サポの変化の態様が同じである。さらに、80回の特図変動表示ゲームを実行するまで、2R確変C,D及び2R通常は高サポと中サポの変化の態様が同じである。
図55は、所定の区切回数を区切りとした期間における遊技状態を、普電サポート情報として示したものである。なお、区切回数には少なくとも中サポと高サポの切り替えが行われる可能性がある特図変動表示ゲームの実行回数である切替可能回数が含まれており、本実施形態での切替可能回数は、10、20、30、80、100である。図55(a)に示すように、普電サポート情報の0から5の値は各遊技状態に対応しており、この普電サポート情報で区切回数を区切りとした期間における遊技状態を示すと図54(b)のようになる。このように特別結果態様の種類と特図変動表示ゲームの実行回数により決まる普電サポート情報が遊技制御装置100に記憶されており、特別遊技状態の終了後からの特図変動表示ゲームの実行回数が区切回数となる毎にこの普電サポート情報を参照して特定遊技状態の実行態様(遊技状態)を設定するようになっている。
また、本実施形態の遊技機は、2R大当りの種類や小当りを特定遊技状態の実行態様から判別可能としている。図56、図57には、特定遊技状態の実行態様の一例として、2R確変AからD、2R通常、小当りに基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態の実行態様を示した。
図56(a)には、2R確変Aに基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態の実行態様を示した。特別遊技状態が終了すると、特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲームともに高確率となる(t1)。この特別遊技状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t1からt2)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。その後、70回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t2からt3)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。そして、次回の大当りの発生(t4)までの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t3からt4)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。
図56(b)には、2R確変Bに基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態の実行態様を示した。特別遊技状態が終了すると、特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲームともに高確率となる(t11)。この特別遊技状態の終了から30回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t11からt12)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。その後、50回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t12からt13)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。そして、次回の大当りの発生(t14)までの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t13からt14)。この期間では演出状態が確変モードST4となる。
図56(c)には、2R確変Cに基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態の実行態様を示した。特別遊技状態が終了すると、特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲームともに高確率となる(t21)。この特別遊技状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t21からt22)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。その後、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t22からt23)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。さらに、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t23からt24)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。そして、次回の大当りの発生(t25)までの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t24からt25)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。
図57(a)には、2R確変Dに基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態の実行態様を示した。特別遊技状態が終了すると、特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲームともに高確率となる(t31)。この特別遊技状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t31からt32)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。その後、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t32からt33)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。
さらに、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態D−1となる(t33からt34)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。そして、50回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態D−2となる(t34からt35)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。その後、特定遊技状態が終了して普図変動表示ゲームが低確率となるが特図変動表示ゲームは高確率のままとなる。よって、次回の大当りの発生(t36)までの期間は遊技状態Cとなる(t35からt36)。この期間では演出状態が通常遊技状態ST1となる。
図57(b)には、2R通常に基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態の実行態様を示した。特別遊技状態が終了すると、特図変動表示ゲームは低確率となり、普図変動表示ゲームともに高確率となる(t41)。この特別遊技状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態B−1となる(t41からt42)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。その後、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態B−2となる(t42からt43)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。
さらに、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は中サポとなり遊技状態B−1となる(t43からt44)。この期間では演出状態が確変待機モードST3となる。そして、50回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は高サポとなり遊技状態B−2となる(t44からt45)。この期間では演出状態がチャンスモードST6となる。その後、特定遊技状態が終了して普図変動表示ゲームが低確率となる。特図変動表示ゲームは低確率のままである。よって、次回の大当りの発生(t46)までの期間は遊技状態Aとなる(t45からt46)。この期間では演出状態が通常遊技状態ST1となる。
図57(c)には、特定遊技状態でない場合に発生した小当りに基づく小特別遊技状態の終了後の遊技の実行態様を示した。小特別遊技状態の終了後も特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲームはともに低確率のままとなり、特定遊技状態とはならない(t51)。この小特別遊技状態の終了から次回の大当りの発生までは遊技状態Aのままとなるが、小特別遊技状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間は演出状態が確変待機モードST3となる(t51からt52)。その後、次回の大当りの発生(t53)までの期間は通常遊技状態ST1となる(t52からt53)。
2R確変A,C,D及び2R通常であった場合は、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポであり確変待機モードST3となる。そして、特定遊技状態でない場合に発生した小当りであった場合は、小特別遊技状態の終了後に特定遊技状態とならないが10回の特図変動表示ゲームを実行するまで確変待機モードST3となる。よって、10回の特図変動表示ゲームを実行するまでは、2R確変A,C,D、2R通常及び小当りの何れであったかを判別することが難しく、確率状態を推測することが難しくなっている。なお、2R確変Bであった場合は、10回の特図変動表示ゲームを実行する期間に高サポとなるので、この時点で高確率状態であることが認識可能である。
11回目の特図変動表示ゲームとなると、2R確変A,C,D、2R通常については高サポとなってチャンスモードST6となり、小当りの場合は通常遊技状態ST1となるので、この時点で高サポでなければ通常確率状態であることが認識可能となる。しかし、2R確変A,C,D、2R通常については、何れも20回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポであり演出状態もチャンスモードST6であるため、判別は困難である。
21回目の特図変動表示ゲームとなると、2R確変C,D、2R通常については中サポとなって確変待機モードST3となるが、2R確変Aの場合は高サポが継続するので、この時点で高サポであれば高確率状態であることが認識可能となる。しかし、2R確変C,D、2R通常については、何れも30回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポであり、演出状態も確変待機モードST3であるため、判別は困難である。
81回目の特図変動表示ゲームとなると、2R確変D、2R通常については特定遊技状態が終了して通常遊技状態ST1となり、2R確変Cの場合は高サポが継続するので、この時点で高サポであれば高確率状態であることが認識可能となる。しかし、2R確変D、2R通常については、次回の大当りまで通常遊技状態ST1であるため、判別は困難である。
このように、高確率状態が設定される特別結果と、高確率状態が設定されない特別結果とで、第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間が異なるように設定可能であり、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするので、普通変動入賞装置37の動作状態の変化と確率状態とに関連を持たせることができ、普通変動入賞装置37の動作状態の変化から確率状態を推測するという従来にない遊技性を持たせることができる。また、特定遊技状態の開始直後は実行態様から確率状態を推測しにくく、特定遊技状態での遊技が進行するにつれて実行態様から確率状態を推測可能となるようにしているため、遊技者の期待感を長い期間維持することができ、より興趣を高めることができる。
〔変動回数更新処理〕
上述したような制御を行うため、本実施形態の遊技機では、図24から図29に示した変動回数更新処理に替えて図58に示す変動回数更新処理を行う。この変動回数更新処理では、まず、特定変動回数を−1更新し(ステップA801)、特定変動回数が0かをチェックする(ステップA802)。なお、本実施形態での特定変動回数は、後述するように特別遊技状態の終了時に特定遊技状態とする特図変動表示ゲームの実行回数が初期値(80又は100)として設定される。ただし、次回の大当りまで特定遊技状態となる場合は初期値として100が設定される。
この特定変動回数が0でない場合(ステップA803;No)、すなわち次回の特図変動表示ゲームでも特定遊技状態が継続する場合は、特定変動回数が設定回数であるかをチェックし(ステップA804)、設定回数でない場合(ステップA805;No)は、変動回数更新処理を終了する。また、設定回数である場合(ステップA805;Yes)は、設定回数に基づいて対応する普電サポート情報を取得し(ステップA806)、普電サポート情報から対応する遊技状態をセーブして(ステップA807)、変動回数更新処理を終了する。ここで、特定変動回数が設定回数である場合とは、特図変動表示ゲームの実行回数が区切回数に達した場合であって、中サポと高サポの切り替えが行われる可能性がある場合である。このような場合に、図55に示した普電サポート情報のうち、図柄番号と特図変動表示ゲームの実行回数に基づき普電サポート情報を取得し、対応する遊技状態を設定する。
一方、特定変動回数が0である場合、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで特定遊技状態が終了する可能性がある場合は、最終普電サポート設定処理(ステップA808)を行い、変動回数更新処理を終了する。
〔最終普電サポート設定処理〕
図59には、上述の変動回数更新処理での最終普電サポート設定処理(ステップA808)を示した。この最終普電サポート設定処理では、まず、最終普電サポート情報を取得し(ステップA811)、最終遊技状態をセーブする(ステップA812)。最終普電サポート情報とは、次回の大当りが発生するまでの普電サポート情報であり、次回の大当りが発生するまでの遊技状態として、この最終普電サポート情報に対応する遊技状態を設定する。
次に、直近の特別結果態様が普電サポート終了図柄かをチェックする(ステップA813)。普電サポート終了図柄とは、特別結果態様のうち特定遊技状態が次回の大当りまで継続しない特別結果態様である。直近の特別結果態様が普電サポート終了図柄でない場合(ステップA813;No)は、最終普電サポート設定処理を終了する。この場合、特定遊技状態が継続する。また、直近の特別結果態様が普電サポート終了図柄である場合(ステップA813;Yes)は、特定遊技状態を終了する処理として、まず、特図変動表示ゲームが高確率時であるかをチェックする(ステップA815)。
そして、高確率時である場合(ステップA816;Yes)は、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA817)、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA818)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA819)。その後、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA820)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短なしフラグをセーブする(ステップA821)。この普図低確率、普電サポートなしフラグの設定により特定遊技状態が終了する。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変)をセーブし(ステップA822)、特定変動回数領域をリセットして(ステップA823)最終普電サポート設定処理を終了する。
一方、高確率時でない場合(ステップA816;No)は、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA824)、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA825)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA826)。その後、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA827)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短なしフラグをセーブする(ステップA828)。この普図低確率、普電サポートなしフラグの設定により特定遊技状態が終了する。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA829)、特定変動回数領域をリセットして(ステップA830)、最終普電サポート設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
また、図31から図37に示した大当り終了処理に替えて図60から図64に示す大当り終了処理を行う。この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果態様の種類に基づき設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA681)、確率判定フラグによる分岐処理(ステップA682)を行う。
確率変動判定フラグが0である場合は大当り終了設定処理1(ステップA683)を行う。この場合は特別結果態様が15R確変A、B、2R確変AからCであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、次回の特別結果態様の導出まで又は100回の特図変動表示ゲームを実行するまで特定遊技状態となる場合である。また、確率変動判定フラグが1である場合は大当り終了設定処理2(ステップA684)を行う。この場合は特別結果態様が2R確変Dであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了後80回の特図変動表示ゲームを実行するまで特定遊技状態となる場合である。
また、確率変動判定フラグが2である場合は大当り終了設定処理3(ステップA685)を行う。この場合は特別結果態様が15R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで特定遊技状態となる場合である。また、確率変動判定フラグが3である場合は大当り終了設定処理4(ステップA686)を行う。この場合は特別結果態様が2R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了から80回の特図変動表示ゲームを実行するまで特定遊技状態となる場合である。
大当り終了設定処理1から4の何れかを行った後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA689)、コマンド設定処理(ステップA690)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA691)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理2(ステップA691)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
〔大当り終了設定処理1〕
図61には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA683)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA831)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA832)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA833)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA834)。この普図高確率、普電サポートフラグをセーブすることにより特定遊技状態となる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA835)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率A)をセーブする(ステップA836)。
その後、大当り図柄に基づく普電サポート情報をセーブし(ステップA837)、普電サポート情報から普電サポート開始状態をセーブする(ステップA838)。大当り図柄に基づく普電サポート情報をセーブする処理(ステップA837)では、今回の特別遊技状態を実行する契機となった大当り図柄に基づき、図55(b)に示す普電サポート情報から今回の特定遊技状態に関する普電サポート情報(横一列の情報)をセーブする。また、普電サポート情報から普電サポート開始状態をセーブする処理(ステップA838)では、大当り図柄に基づきセーブした普電サポート情報のうち、普電サポート開始情報をなす1〜10回の普電サポート情報をセーブする。これにより、特定遊技状態の開始から10回の特図変動表示ゲームを実行するまでの遊技状態が設定される。
そして、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(100)をセーブして(ステップA839)、大当り終了設定処理1を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに、大当り図柄に基づく普電サポート情報に従った遊技状態が設定される。
〔大当り終了設定処理2〕
図62には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA684)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA841)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA842)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA843)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA844)。この普図高確率、普電サポートフラグをセーブすることにより特定遊技状態となる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA845)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率B)をセーブする(ステップA846)。
その後、大当り図柄に基づく普電サポート情報をセーブし(ステップA847)、普電サポート情報から普電サポート開始状態をセーブする(ステップA848)。これらの処理は大当り終了設定処理1と同様の処理である。そして、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(80)をセーブして(ステップA849)大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに、大当り図柄に基づく普電サポート情報に従った遊技状態が設定される。
〔大当り終了設定処理3〕
図63には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA685)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA851)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA852)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA853)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA854)。この普図高確率、普電サポートフラグをセーブすることにより特定遊技状態となる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短フラグをセーブし(ステップA855)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率A)をセーブする(ステップA856)。
その後、大当り図柄に基づく普電サポート情報をセーブし(ステップA857)、普電サポート情報から普電サポート開始状態をセーブする(ステップA858)。これらの処理は大当り終了設定処理1と同様の処理である。そして、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(100)をセーブして(ステップA859)、大当り終了設定処理3を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに、大当り図柄に基づく普電サポート情報に従った遊技状態が設定される。
〔大当り終了設定処理4〕
図64には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理4(ステップA686)を示した。この大当り終了設定処理4では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA861)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA862)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA863)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA864)。この普図高確率、普電サポートフラグをセーブすることにより特定遊技状態となる。そして、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短フラグをセーブし(ステップA865)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率B)をセーブする(ステップA866)。
その後、大当り図柄に基づく普電サポート情報をセーブし(ステップA867)、普電サポート情報から普電サポート開始状態をセーブする(ステップA868)。これらの処理は大当り終了設定処理1と同様の処理である。そして、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(80)をセーブして(ステップA869)、大当り終了設定処理4を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに、大当り図柄に基づく普電サポート情報に従った遊技状態が設定される。
本実施形態の遊技機では、直近の特別結果の種類に基づいて中サポ及び/または高サポの期間を細かく設定できるので、始動入賞口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、高確率状態が設定される特別結果と、高確率状態が設定されない特別結果とで、高サポ及び/または中サポの期間が異なるように設定可能であり、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするので、普通変動入賞装置37の動作状態の変化と確率状態とに関連を持たせることができ、普通変動入賞装置37の動作状態の変化から確率状態を推測するという従来にない遊技性を持たせることができる。
以上のことから、始動口への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、始動口は、遊技球が入賞困難な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置37を備え、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)を備え、特定遊技状態発生制御手段によって発生される特定遊技状態には、第1特定遊技状態(高サポ)と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態(中サポ)と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を設定するようにしたこととなる。
また、特別結果の種類に基づき、特別遊技状態の終了後に変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、当該遊技機における確率状態の報知状態を制御する報知状態制御手段と(演出制御装置300)、を備え、特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)は、確率設定手段により高確率状態が設定される特別結果と、確率設定手段により高確率状態が設定されない特別結果とで、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間が異なるように設定可能であり、報知状態制御手段は、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするようにしたこととなる。
なお、中サポから高サポへの移行や、高サポから中サポへの移行の際に特定の演出を行うようにしても良い。また、中サポと高サポの移行がない場合にも特定の演出を行い、興趣を高めるようにしても良い。この場合、中サポから高サポへ移行する可能性のある切替可能回数に行うことで、より興趣を高めることができる。すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態との切り替えの際に特定の演出を実行可能であり、当該特定の演出を第1特定遊技状態と第2特定遊技状態の切り替えが起こり得る場合にも実行可能であるようにしても良い。
また、中サポの後に高サポが設定されている場合、当該中サポの期間の演出状態を通常遊技状態ST1としても良い。このようにすることで、特定遊技状態が終了して通常遊技状態ST1となった場合でも高サポになることを期待して遊技を継続するようになり、遊技機の稼働率を高めることができる。また、中サポである場合に遊技者があきらめて遊技を終了する可能性もあり、遊技店において遊技機を選んでいる遊技者の興味を引き付けることができる。
また、例えば、中サポで確変待機モードST3である状態で小当りが発生した場合に、チャンスモードST6等の高サポである場合の演出状態に移行するようにしても良く、さらに、小当りが発生した場合に確変待機モードST3に戻るように、小当りの発生ごとに演出状態を移行するようにしても良い。また、確変待機モードST3である状態で所定回数の小当りが発生した場合にチャンスモードST6等の高サポである場合の演出状態に移行するようにしても良い。さらに、確変待機モードST3での小当りの発生に基づき、チャンスモードST6等の高サポである場合の演出状態に移行する確率を、中サポであっても後に高サポとなる場合とならない場合で異ならせるようにしても良い。
また、第1実施形態の遊技機では、図24に示す変動回数更新処理において確率変動判定フラグにより特定遊技状態の制御を行っていたが、第2実施形態と同様に図65に示すような普電サポート情報を記憶しておき、これを参照して特定遊技状態の制御を行うようにしても良い。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするようにしている。
図66には、特図変動表示ゲームの変動態様を決定するために用いる変動パターンテーブルを示した。なお、変動パターンテーブルAからDは結果がはずれの場合に用いられる変動パターンテーブルであり、大当り変動パターンテーブルA、Bは結果が大当りの場合に用いられる変動パターンテーブルである。また、本実施形態では、リーチの種類をノーマルリーチ、SPリーチ1、SPリーチ2、プレミアリーチ1、プレミアリーチ2の5種類としている。
これらの変動パターンテーブルは、遊技制御装置100のROM111Bに記憶されている。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームにおける変動パターンを設定するための変動テーブルを複数記憶した変動テーブル記憶手段をなす。また、遊技制御装置100(CPU111A)が、変動表示ゲームを実行する場合に変動テーブル記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された複数の変動テーブルのうち、一の変動テーブルを取得する変動テーブル取得手段をなす。
また、図67には、各特別結果態様に基づく特定遊技状態における遊技状態の変化と選択される変動パターンテーブルを示した。なお、この図では全ての特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合を示している。
特定遊技状態では、変動パターンテーブルA、B、大当り変動パターンテーブルA、Bの何れかが選択される。特定遊技状態であって結果がはずれである特図変動表示ゲームについては、基本的に変動パターンテーブルAが選択される。この変動パターンテーブルAが選択された場合はリーチ状態となる変動パターンは設定されない。また、特定遊技状態であって結果が大当りである特図変動表示ゲームについては、基本的に大当り変動パターンテーブルAが選択される。この大当り変動パターンテーブルAが選択された場合はリーチ状態となる変動パターンのみが設定される。
特定遊技状態であって結果がはずれであり、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択される。この変動パターンテーブルBは、リーチ状態となる変動パターンのみ選択可能であり、さらに、リーチ状態となる変動パターンのうち変動時間が長い変動パターンが選択されるようになっている。
特定遊技状態であって結果が大当りであり、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして大当り変動パターンテーブルBが選択される。この大当り変動パターンテーブルBが選択された場合は、リーチ状態となる変動パターンのみが選択され、さらに、他の変動パターンテーブルでは選択されない特別のリーチ状態であるプレミアリーチ1、2が選択可能となっている。
ここで、特定の変動パターンテーブルをなす変動パターンテーブルBは、変動パターンテーブルAよりも特図変動表示ゲームの実行時間が長い変動パターンの選択確率が高くされている。これにより、高サポとなったことによる利益を遊技者に速やかに付与することができ、始動入賞口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による斬新な遊技の興趣を高めることができる。すなわち、普通変動入賞装置37の開放期間が長い高サポとなった最初の特図変動表示ゲームにおいて始動記憶(特に第2始動記憶)を増加させることができ、中サポよりも遊技者にとって有利な高サポとなったことによる利益を遊技者に速やかに付与することができる。また、中サポから高サポとなっても、開放条件が成立して普通変動入賞装置37が開放されるまでは遊技者は利益を得ることができないが、高サポとなった最初の特図変動表示ゲームの変動パターンを実行時間が長い変動パターンに設定することで、当該特図変動表示ゲーム内で開放条件が成立するようにすることができ、中サポよりも遊技者にとって有利な高サポとなったことによる利益を遊技者に速やかに付与することができる。
さらに、特定の変動パターンテーブルをなす変動パターンテーブルBは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能であるので、特定遊技状態が切り替わったことを明確に報知又は示唆することができる。また、実行時間を長くしても、リーチ状態となることにより興趣が低下することを防止できる。
また、高確率状態が設定される特別結果と、高確率状態が設定されない特別結果とで、中サポ及び/または高サポの期間が異なるように設定可能であり、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするので、普通変動入賞装置37の動作状態の変化と確率状態とに関連を持たせることができ、普通変動入賞装置37の動作状態の変化から確率状態を推測するという従来にない遊技性を持たせることができる。そして、変動パターンにより中サポから高サポに切り替わったことが明確になるので、このような遊技性を有する遊技機の興趣をより高めることができる。
また、特定遊技状態では、大当りとなる場合と、中サポから高サポになった場合にのみリーチ状態となる変動パターンのみを設定するリーチ変動テーブル(変動パターンテーブルB、大当り変動パターンテーブルA、B)が選択され、それ以外の場合は非リーチ変動テーブル(変動パターンテーブルA)が選択される。よって、特定遊技状態における遊技を迅速に進行することができるとともに、遊技状態が変化する場合にはリーチ状態を発生させて興趣を高めることができる。なお、特定遊技状態以外で発生した小当りの場合は、確変待機モードST3から通常遊技状態ST1に戻った最初の特図変動表示ゲームについて変動パターンテーブルBを選択してリーチ状態を発生させるようにしている。
一方、特定遊技状態でない場合であって結果がはずれである場合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であれば変動パターンテーブルCが選択され、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態であれば変動パターンテーブルDが選択される。変動パターンテーブルCは、変動パターンテーブルDに比べてリーチ状態となる変動パターンを設定する確率が高くなっており、このことから確率状態を推測できるようになっている。
〔普電サポート切替処理2〕
上述したような制御を行うため、本実施形態の遊技機では、図26に示した普電サポート切替処理2に替えて図68に示す普電サポート切替処理2を行う。この普電サポート切替処理2では、特定変動回数が0である場合(ステップA613;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了し、次回の特図変動表示ゲームから高サポとなる場合に、変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA871)を行う。この変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA871)では、次回の特図変動表示ゲームについての変動パターンテーブルとして、変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBが選択されるようにする情報を設定する。
〔普電サポート切替処理3〕
また、図27に示した普電サポート切替処理3に替えて図69に示す普電サポート切替処理3を行う。この普電サポート切替処理3でも、特定変動回数が0である場合(ステップA623;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了し、次回の特図変動表示ゲームから高サポとなる場合に、変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA872)を行う。この変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA872)では、次回の特図変動表示ゲームについての変動パターンテーブルとして、変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBが選択されるようにする情報を設定する。
〔普電サポート切替処理5〕
また、図29に示した普電サポート切替処理5に替えて図70に示す普電サポート切替処理5を行う。この普電サポート切替処理5でも、特定変動回数が0である場合(ステップA653;Yes)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで中サポが終了し、次回の特図変動表示ゲームから高サポとなる場合に、変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA873)を行う。この変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA873)では、次回の特図変動表示ゲームについての変動パターンテーブルとして、変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBが選択されるようにする情報を設定する。
これらの処理を行うことで、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルが、特定の変動パターンテーブルである変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBとなる。なお、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームからは遊技状態に応じた変動パターンテーブルが設定される。
本実施形態の遊技機では、直近の特別結果の種類に基づいて中サポ及び/または高サポの期間を細かく設定できるので、始動入賞口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするので、変動パターンによって特定遊技状態が切り替わったことを報知又は示唆することができる。
以上のことから、始動口への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、始動口は、遊技球が入賞困難な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置37を備え、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、特定遊技状態発生制御手段によって発生される特定遊技状態には、第1特定遊技状態(高サポ)と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態(中サポ)と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を設定し、変動表示ゲーム実行制御手段は、第2特定遊技状態から第1特定遊技状態に切り替わった後に最初に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするようにしたこととなる。
また、変動パターンテーブルには、変動表示ゲームの実行時間が異なる複数の変動パターンと、各変動パターンの選択確率が設定され、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)は選択確率に従い変動パターンを選択するように構成され、特定の変動パターンテーブルは、特定遊技状態において特定の変動パターンテーブルとされない変動表示ゲームで用いられる変動パターンテーブルよりも、変動表示ゲームの実行時間が長い変動パターンの選択確率が高く設定されていることとなる。
また、特定の変動パターンテーブルは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能であることとなる。
なお、特定の変動パターンテーブルにより変動パターンが設定された特図変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにすれば、演出によって特定遊技状態が切り替わったことを明確に報知又は示唆することができる。特定の演出とは、表示装置41への文字情報の表示や特定のキャラクタの表示、音声やランプによるものなど遊技者が認識できる演出であればよい。
このような特定の演出を行う場合は、例えば、変動開始情報設定処理(ステップA332、A382)で設定されて演出制御装置300に送信される特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンドに、特定の変動パターンテーブルが用いられた旨の情報を含め、演出制御装置300がこの情報に基づき特定の演出を行うようにする。また、図47に示す変動回数管理処理で、特定回数が0となった場合(ステップB131)に特定演出フラグを設定し、この特定演出フラグに基づき次に開始される特図変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにして、演出制御装置300のみで特定の演出の実行を制御するようにしても良い。
以上のことから、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、第2特定遊技状態から第1特定遊技状態に切り替わった最初の変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにしたこととなる。
〔第3実施形態の第1変形例〕
次に、第3実施形態の第1変形例の遊技機について説明する。本変形例は、第3実施形態の構成を第2実施形態の遊技機に適用するものであって、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。なお、変動パターンテーブルは図66に示したテーブルを有している。
第2実施形態の遊技機では上述した普電サポート切替処理を行わないため、以下のようにすることで第3実施形態の構成が適用可能となる。まず、図55に示した普電サポート情報について、図71に示すように特定遊技状態の切り替えに関する情報である切替情報を含むものとする。図55に示すように、普電サポート情報は中サポと高サポの切り替えが行われる可能性がある特図変動表示ゲームの実行回数である切替可能回数を含む区切回数を区切りとした期間における遊技状態の情報であった。これに対して、図71(a)に示す切替情報では、区切回数を区切りとした期間における遊技状態について、前の期間における遊技状態との比較結果を含む情報となっている。なお、特別遊技状態の終了から1から10回目の特図変動表示ゲームについては、前の期間における遊技状態がないため、1〜10回目の遊技状態に対応する普電サポート情報が設定されている。
例えば、図71(b)に示すように、2R確変Aについては、1から10回目には中サポに対応する普電サポート情報「2」が設定されている。そして、11から20回目については遊技状態が高サポであり、前の期間である1から10回目が中サポであるので切替情報「6」が設定されている。また、21から30回目については遊技状態が高サポであり、前の期間である11から20回目が高サポであるので切替情報「9」が設定されている。また、81から100回目については遊技状態が中サポであり、前の期間である51から80回目が高サポであるので切替情報「8」が設定されている。
〔特図情報設定処理〕
また、図16に示す特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA329)、図19に示す特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA379)では、図72に示す処理を行う。この特図情報設定処理では、まず、準備したフラグ(特図1変動フラグ又は特図2変動フラグ)を対象の特図を示すフラグとして図柄判別フラグ(作業用)領域にセーブする(ステップA881)。
次に、情報生成パラメータ1として、特図1保留数と特図2保留数を加算した値を設定し(ステップA882)、情報生成パラメータ2として、変動時間延長なしの値「0」を設定する(ステップA883)。そして、普電サポート中(特定遊技状態中)であるかを判定し(ステップA884)、普電サポート中(特定遊技状態中)でない場合(ステップA884;No)は、情報生成パラメータ3として普電サポートなしの値を設定する(ステップA885)。また、普電サポート中(特定遊技状態中)である場合(ステップA884;Yes)は、変動時間延長設定処理(ステップA886)を行う。
図73に示すように、変動時間延長処理では、まず、特定変動回数が設定回数かをチェックし(ステップA901)、設定回数でない場合(ステップA902;No)は、変動時間延長設定処理を終了する。また、設定回数である場合(ステップA902;Yes)は、切替情報が変動パターン変更対象となる情報かをチェックする(ステップA903)。そして、変更対象でない場合(ステップA904;No)は、変動時間延長設定処理を終了する。また、変更対象である場合(ステップA904;Yes)は、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値「1」を設定し(ステップA905)、変動時間延長設定処理を終了する。
この変動時間延長設定処理は、特図変動表示ゲームの開始時に行われる処理であるので、特定変動回数が設定回数である場合とは、特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が区切回数より1つ多い場合である。すなわち、図71に示す区切回数を区切りとした期間が次の期間に移行した場合であって、中サポと高サポの切り替えが行われる場合であれば既に切り替えが完了し、これから開始される特図変動表示ゲームは中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される特図変動表示ゲームであることとなる。
このような場合に、図71に示す情報から現在の期間の切替情報を取得し、取得した切替情報が中サポから高サポへの変更があったことを示す「6」であった場合、すなわち、変動パターンの変更対象となる情報であった場合には、情報生成パラメータ2の値を変更するようになっている。
図72に戻り、変動時間延長設定処理(ステップA886)を行った後、特図変動表示ゲームが高確率時であるかを判定し(ステップA887)、高確率時でない場合は(ステップA887;No)は、情報生成パラメータ3として、低確率、普電サポート中の値を設定する(ステップA888)。また、高確率時である場合は(ステップA887;Yes)は、情報生成パラメータ3として、高確率、普電サポート中の値を設定する(ステップA889)。
以上の処理によって、情報生成パラメータ1から3を設定した後、情報生成パラメータ1と3を元に前半変動情報1を生成して前半変動情報1領域にセーブし(ステップA890)、情報生成パラメータ3を元に前半変動情報2を生成して前半変動情報2領域にセーブする(ステップA891)。前半変動情報とは、変動パターンのうちリーチ状態となるまでの前半変動パターンを決定するための情報である。そして、前半変動情報1は、結果がはずれでありリーチ状態とならない場合の前半変動情報である。この前半変動情報1は特図保留数も考慮して前半変動パターンが決定されるため、情報生成パラメータ1と3を元に生成される。また、前半変動情報2は、結果がはずれでありリーチ状態となる場合や結果が大当りとなる場合の前半変動情報である。この前半変動情報2は特図保留数を考慮せずに前半変動パターンが決定されるため、情報生成パラメータ3を元に生成される。なお、この前半変動情報1、2を生成した時点ではどちらが用いられるかは決定されておらず、後に他の情報生成パラメータを参照して決定される。
次に、情報生成パラメータ4として、当りはずれや当りの場合の図柄に関する情報である図柄情報(作業用)をロードし(ステップA892)、情報生成パラメータ5として、特図変動表示ゲームを実行するのが特図1と2の何れであるかの情報である図柄判別フラグ(作業用)をロードする(ステップA893)。
そして、情報生成パラメータ2、4及び5を元に前半変動グループ情報を生成して対象の前半変動グループ情報領域にセーブする(ステップA894)。これにより、上述の前半変動情報1と2の何れを用いるかが決定されることとなる。その後、情報生成パラメータ1から5を元に後半変動グループ選択テーブルポインタを生成して準備し(ステップA895)、特図情報設定処理を終了する。なお、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値が設定されている場合は、後半変動グループ選択テーブルポインタの値は、変動パターンテーブルBに属する後半変動グループ選択テーブルを選択する値とするようになっている。
〔後半変動パターン設定処理〕
また、図16に示す特図1変動開始処理における後半変動パターン設定処理(ステップA330)、図19に示す特図2変動開始処理における後半変動パターン設定処理(ステップA380)では、図74に示す処理を行う。この後半変動パターン設定処理では、まず、後半変動グループ選択テーブルポインタに対応する後半変動グループ選択テーブルのアドレスを算出し、準備する(ステップA911)。
そして、対象の領域から変動パターン乱数1をロードして準備し(ステップA912)、2バイト振り分け処理(ステップA913)を行い、振り分けた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備する(ステップA914)。次に、対象の領域から変動パターン乱数2をロードして準備し(ステップA915)、振り分け処理(ステップA916)を行って、振り分けた結果得られた後半変動番号を取得する(ステップA917)。その後、後半変動番号を対象の後半変動番号領域にセーブして(ステップA918)後半変動パターン設定処理を終了する。
すなわち、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値が設定されている場合は、後半変動グループ選択テーブルポインタの値は、変動パターンテーブルBに属する後半変動グループ選択テーブルを選択する値とされ、これにより後半変動パターンとしてSPリーチ1やSPリーチ2のような変動時間の長いパターンが選択されるようになる。以上のような処理とすることで、第3実施形態の構成を第2実施形態の遊技機に適用することが可能となる。
なお、図71に示す切替情報を図75に示すように第1実施形態の遊技機に対応した切替情報とし、上述のような処理を行うようにすることによっても第1実施形態の遊技機に第3実施形態の構成を適用することができる。
〔第3実施形態の第2変形例〕
次に、第3実施形態の第2変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第3実施形態の第1変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、上述の第1変形例の遊技機と同様の制御を行うが、処理方法が異なる。
本変形例の遊技機は図71に示す切替情報に替えて図55に示した普電サポート情報を有している。また、図73に示す変動時間延長設定処理に替えて図76に示す変動時間延長設定処理を行う。
この変動時間延長設定処理では、まず、高サポ中であるかを判定し(ステップA921)、高サポでない場合(ステップA921;No)は、変動時間延長設定処理を終了する。また、高サポである場合(ステップA921;Yes)は、特定変動回数が設定回数かをチェックする(ステップA922)。
そして、設定回数でない場合(ステップA923;No)は、変動時間延長設定処理を終了する。また、設定回数である場合(ステップA923;Yes)は、前の期間の普電サポート情報をチェックする(ステップA924)。この変動時間延長設定処理は、特図変動表示ゲームの開始時に行われる処理であるので、特定変動回数が設定回数である場合は、特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が区切回数より1つ多い場合である。すなわち、図55に示す区切回数を区切りとした期間が、次の期間に移行した場合であって、中サポと高サポの切り替えが行われる場合であれば既に切り替えが完了し、これから開始される特図変動表示ゲームは中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される特図変動表示ゲームであることとなる。
前の期間の普電サポート情報が中サポでない場合(ステップA925;No)、すなわち普電サポート情報が2から5である場合は、変動時間延長設定処理を終了する。また、前の期間の普電サポート情報が中サポである場合(ステップA925;Yes)、すなわち普電サポート情報が0又は1である場合は、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値「1」を設定し(ステップA926)、変動時間延長設定処理を終了する。
このような処理によっても第1変形例と同様の制御を行うことが可能である。なお、図65に示したように第1実施形態の遊技機についても普電サポート情報を用いて特定遊技状態の制御を行うようにすれば、上述のような処理を行うようにすることによって第1実施形態の遊技機に第3実施形態の構成を適用することができる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、高サポから中サポに切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするようにしている。
本実施形態の遊技機は、図66に示す変動パターンテーブルを有しており、図77に示すように、各特別結果態様に基づく特定遊技状態において遊技状態の変化に伴い選択する変動パターンテーブルを変更するようになっている。なお、この図では全ての特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合を示している。
特定遊技状態では、変動パターンテーブルA、B、大当り変動パターンテーブルA、Bの何れかが選択される。特定遊技状態であって結果がはずれである特図変動表示ゲームについては、基本的に変動パターンテーブルAが選択され、特定遊技状態であって結果が大当りである特図変動表示ゲームについては、基本的に大当り変動パターンテーブルAが選択される。
そして、特定遊技状態であって結果がはずれであり、高サポから中サポに切り替わる前に最後に開始される特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択される。また、特定遊技状態であって結果が大当りであり、高サポから中サポに切り替わる前に最後に開始される特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして大当り変動パターンテーブルBが選択される。
ここで、特定の変動パターンテーブルをなす変動パターンテーブルBは、変動パターンテーブルAよりも特図変動表示ゲームの実行時間が長い変動パターンの選択確率が高くされている。これにより、高サポにおいて遊技者が得ることができる利益を十分なものとすることができ、興趣の低下を防止できる。すなわち、普通変動入賞装置37の開放期間が短い中サポとなる前の特図変動表示ゲームにおいて始動記憶を増加させることができ、高サポが終了することによる遊技者の不満感を軽減できて、始動入賞口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による興趣の低下を防止できる。
さらに、特定の変動パターンテーブルをなす変動パターンテーブルBは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能であるので、特定遊技状態が切り替わることを明確に報知又は示唆することができる。また、実行時間を長くしても、リーチ状態となることにより興趣が低下することを防止できる。
また、高確率状態が設定される特別結果と、高確率状態が設定されない特別結果とで、中サポ及び/または高サポの期間が異なるように設定可能であり、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするので、普通変動入賞装置37の動作状態の変化と確率状態とに関連を持たせることができ、普通変動入賞装置37の動作状態の変化から確率状態を推測するという従来にない遊技性を持たせることができる。そして、変動パターンにより高サポから中サポに切り替わることが明確になるので、このような遊技性を有する遊技機の興趣をより高めることができる。
また、特定遊技状態では、大当りとなる場合と、高サポから中サポになる場合にのみリーチ状態となる変動パターンのみを設定するリーチ変動テーブル(変動パターンテーブルB、大当り変動パターンテーブルA、B)が選択され、それ以外の場合は非リーチ変動テーブル(変動パターンテーブルA)が選択される。よって、特定遊技状態における遊技を迅速に進行することができるとともに、遊技状態が変化する場合にはリーチ状態を発生させて興趣を高めることができる。
一方、特定遊技状態でない場合であって結果がはずれである場合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であれば変動パターンテーブルCが選択され、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態であれば変動パターンテーブルDが選択される。変動パターンテーブルCは、変動パターンテーブルDに比べてリーチ状態となる変動パターンを設定する確率が高くなっており、このことから確率状態を推測できるようになっている。
上述したような制御を行うため、本実施形態の遊技機では、図16に示す特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA329)、図19に示す特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA379)では、図72に示した処理を行う。
この特図情報設定処理における変動時間延長設定処理(ステップA886)では、図78に示す処理を行う。この変動時間延長設定処理では、まず、高サポ中であるかを判定し(ステップA931)、高サポでない場合(ステップA931;No)は、変動時間延長設定処理を終了する。また、高サポである場合(ステップA931;Yes)は、特定変動回数が設定回数+1であるかをチェックする(ステップA932)。
そして、設定回数+1でない場合(ステップA933;No)は、変動時間延長設定処理を終了する。また、設定回数+1である場合(ステップA933;Yes)は、次の期間の普電サポート情報をチェックする(ステップA934)。この変動時間延長設定処理は、特図変動表示ゲームの開始時に行われる処理であるので、特定変動回数が設定回数+1である場合は、特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が区切回数である場合である。すなわち、図55に示す区切回数を区切りとした期間が、次の期間に移行する前の最後の特図変動表示ゲームであって、中サポと高サポの切り替えが行われる場合であればこの特図変動表示ゲームの終了後に切り替えが完了する。つまり、これから開始される特図変動表示ゲームは高サポから中サポに切り替わる前に最後に実行される特図変動表示ゲームである可能性があるため、次の期間の普電サポート情報をチェックする。
次の期間の普電サポート情報が中サポでない場合(ステップA935;No)、すなわち普電サポート情報が2から5である場合は、変動時間延長設定処理を終了する。この場合は、これから開始される特図変動表示ゲームが高サポから中サポに切り替わる前に最後に実行される特図変動表示ゲームでない場合である。また、次の期間の普電サポート情報が中サポである場合(ステップA935;Yes)、すなわち普電サポート情報が0又は1である場合は、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値「1」を設定し(ステップA936)、変動時間延長設定処理を終了する。この場合は、これから開始される特図変動表示ゲームが高サポから中サポに切り替わる前に最後に実行される特図変動表示ゲームである場合である。
この処理によって、これから開始される特図変動表示ゲームが高サポから中サポに切り替わる前に最後に実行される特図変動表示ゲームである場合に、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値「1」が設定される。これにより、特図情報設定処理における情報生成パラメータ1から5を元に後半変動グループ選択テーブルポインタを生成して準備する処理(ステップA895)で、後半変動グループ選択テーブルポインタの値として、変動パターンテーブルBに属する後半変動グループ選択テーブルを選択する値が生成される。さらにこれにより、後半変動パターン設定処理(図74参照)で、後半変動パターンとしてSPリーチ1やSPリーチ2のような変動時間の長いパターンが選択されるようになる。
以上のことから、始動口への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、始動口は、遊技球が入賞困難な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置37を備え、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、特定遊技状態発生制御手段によって発生される特定遊技状態には、第1特定遊技状態(高サポ)と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態(中サポ)と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を設定し、変動表示ゲーム実行制御手段は、第1特定遊技状態から第2特定遊技状態に切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするようにしたこととなる。
また、変動パターンテーブルには、変動表示ゲームの実行時間が異なる複数の変動パターンと、各変動パターンの選択確率が設定され、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)は選択確率に従い変動パターンを選択するように構成され、特定の変動パターンテーブルは、特定遊技状態において特定の変動パターンテーブルとされない変動表示ゲームで用いられる変動パターンテーブルよりも、変動表示ゲームの実行時間が長い変動パターンの選択確率が高く設定されていることとなる。
また、特定の変動パターンテーブルは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能であることとなる。
なお、特定の変動パターンテーブルにより変動パターンが設定された特図変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにすれば、演出によって特定遊技状態が切り替わることを明確に報知又は示唆することができる。特定の演出とは、表示装置41への文字情報の表示や特定のキャラクタの表示、音声やランプによるものなど遊技者が認識できる演出であればよい。
このような特定の演出を行う場合は、例えば、変動開始情報設定処理(ステップA332、A382)で設定されて演出制御装置300に送信される特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンドに、特定の変動パターンテーブルが用いられた旨の情報を含め、演出制御装置300がこの情報に基づき特定の演出を行うようにする。また、図47に示す変動回数管理処理で、特定回数が1となった場合に特定演出フラグを設定するようにし、この特定演出フラグに基づき次に開始される特図変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにして、演出制御装置300のみで特定の演出の実行を制御するようにしても良い。
以上のことから、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、第1特定遊技状態から第2特定遊技状態に切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにしたこととなる。
〔第4実施形態の第1変形例〕
次に、第4実施形態の第1変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第4実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせた構成を有している。すなわち、中サポから高サポに切り替わった後に最初に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルと、高サポから中サポに切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルとを、特定の変動パターンテーブルとするようにしている。
図79には、本実施形態の遊技機における各特別結果態様に基づく特定遊技状態での遊技状態の変化と選択する変動パターンテーブルを示した。なお、この図では全ての特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合を示している。
上述したような制御を行うため、本実施形態の遊技機では、図78に示した変動時間延長設定処理に替えて図80に示す変動時間延長設定処理を行う。この変動時間延長設定処理は、図76に示した変動時間延長設定処理と、図78に示した変動時間延長設定処理の両方の処理を行うものである。
この処理によって、これから開始される特図変動表示ゲームが、中サポから高サポに切り替わった後に最初に実行される特図変動表示ゲームである場合や、高サポから中サポに切り替わる前に最後に実行される特図変動表示ゲームである場合に、情報生成パラメータ2として変動時間延長ありの値「1」が設定される。これにより、特図情報設定処理における情報生成パラメータ1から5を元に後半変動グループ選択テーブルポインタを生成して準備する処理(ステップA895)で、後半変動グループ選択テーブルポインタの値として、変動パターンテーブルBに属する後半変動グループ選択テーブルを選択する値が生成される。さらにこれにより、後半変動パターン設定処理(図74参照)で、後半変動パターンとしてSPリーチ1やSPリーチ2のような変動時間の長いパターンが選択されるようになる。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、特別遊技状態の終了から特定回数となる特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとすることで高確率状態であることを報知可能としている。
本実施形態の遊技機は、図66に示す変動パターンテーブルを有しており、図81に示すように、各特別結果態様に基づく特定遊技状態において遊技状態の変化に伴い選択する変動パターンテーブルを変更するようになっている。なお、この図では全ての特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合を示している。
特定遊技状態では、変動パターンテーブルA、B、大当り変動パターンテーブルA、Bの何れかが選択される。特定遊技状態であって結果がはずれである特図変動表示ゲームについては、基本的に変動パターンテーブルAが選択され、特定遊技状態であって結果が大当りである特図変動表示ゲームについては、基本的に大当り変動パターンテーブルAが選択される。
そして、2R確変Dに基づく特定遊技状態であって結果がはずれであり、中サポから高サポに切り替わる前に最後に開始される特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択される。また、2R確変Dに基づく特定遊技状態であって結果が大当りであり、中サポから高サポに切り替わる前に最後に開始される特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして大当り変動パターンテーブルBが選択される。
変動パターンテーブルAはリーチ状態とならない変動パターンのみを選択可能であり、特定の変動パターンテーブルをなす変動パターンテーブルBはリーチ状態となる変動パターンのみを選択可能である。すなわち、特定回数となる特図変動表示ゲームでリーチ状態(はずれリーチ)が発生すれば高確率状態であることが報知されることとなる。
また、高確率状態であっても2R確変AからCである場合は変動パターンテーブルBが選択されない。このうち2R確変A、Bは特定回数となる特図変動表示ゲームの前に高サポとなることで高確率状態であることが報知されることとなるが、2R確変Cについては普通変動入賞装置37の動作状態から2R通常と区別することが困難である。しかし、2R確変Cについては演出状態が確変モードST4となり、2R通常については演出状態がチャンスモードST6となることから判別可能である。また、特定遊技状態以外で発生した小当りの場合、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで確変待機モードST3となるようにされている。これにより、特定回数となるまで2R確変C、2R確変D、2R通常及び小当りの区別を困難にして興趣を向上するようにしている。
一方、特定遊技状態でない場合であって結果がはずれである場合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であれば変動パターンテーブルCが選択され、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態であれば変動パターンテーブルDが選択される。変動パターンテーブルCは、変動パターンテーブルDに比べてリーチ状態となる変動パターンを設定する確率が高くなっており、このことからも確率状態を推測できるようになっている。
〔普電サポート切替処理3〕
上述したような制御を行うため、本実施形態の遊技機では、図27に示した普電サポート切替処理3に替えて図82に示す普電サポート切替処理3を行う。この普電サポート切替処理3では、特定変動回数が1であるかの判定(ステップA941)を行い、特定変動回数が1である場合(ステップA941;Yes)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームが中サポでの最後の特図変動表示ゲームである場合に、変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA942)を行う。この変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA942)では、次回の特図変動表示ゲームについての変動パターンテーブルとして、変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBが選択されるようにする情報を設定する。
この処理により、2R確変Dに基づく特定遊技状態において、特定回数である30回目の特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルが、特定の変動パターンテーブルである変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBとなる。なお、この後の特図変動表示ゲームからは遊技状態に応じた変動パターンテーブルが設定される。
図83には、本実施形態の遊技機における特定遊技状態での演出の一例を示した。図83(a)、(b)に示すように、2R大当りに基づく特別遊技状態もしくは小当りに基づく小特別遊技状態の終了後、確変待機モードST3となり遊技が進行する。このとき、2R確変A、Bに基づく特定遊技状態であれば、それぞれ10回、20回の特図変動表示ゲームの終了後に確変モードST4となり高確率状態であることが報知される。
一方、2R確変C、D、2R通常又は小当りであった場合は、図83(c)に示すように、特定回数となる特図変動表示ゲームを実行する始動記憶が発生した際に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示41aを他の飾り特図始動記憶表示とは異なる表示とする。また、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでリーチ状態となれば高確率状態であることを報知する報知表示41bも表示する。なお、報知表示41bは、特定回数となる特図変動表示ゲームを実行する始動記憶の消化が近づくにつれ変化するようになっている。例えば、図83(c)、(d)に示すように「リーチが出れば…」の表示から、図83(e)、(f)に示す「リーチが出れば!?」の表示に変化し、さらに、図83(g)に示すように特定回数となる特図変動表示ゲームでは、「リーチがかかれば!!高確率!?」と変化する。これにより、特定回数となるまでの間に高確率状態であることに対する遊技者の期待感を徐々に高め、興趣を向上するようにしている。
そして、2R確変Dであった場合は、図83(h)に示すように特定回数となる特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態となり、高確率状態であることが報知される。一方、2R確変C、2R通常又は小当りであった場合は、図83(i)に示すように特定回数となる特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態とならず、高確率状態であることは報知されない。しかし、この後の特図変動表示ゲームにおいて通常遊技状態ST1となれば小当りであったことが明確となり、確変モードST4となれば2R確変Cであったことが明確となり、チャンスモードST6となれば2R通常であったことが明確となる。
このように、特定回数となる特図変動表示ゲームで高確率状態である旨の報知が行われる可能性があり、ここで報知が行われなくても次の特図変動表示ゲームで確変モードST4となって高確率状態である旨の報知が行われる可能性もあり、高確率状態であることを期待する遊技者の期待感を高めることができる。特に、高確率状態であるが図83(i)のように高確率状態が報知されなかった場合に、次の特図変動表示ゲームで確変モードST3やチャンスモードST6に移行する前に、特定の演出や特定の演出ゲームを行い、その結果により確変モードST3とチャンスモードST6の何れかに移行するようにすればより興趣が高まる。
以上のことから、始動口への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、特別結果の種類に基づき、特別遊技状態の終了後に変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、当該遊技機における確率状態の報知状態を制御する報知状態制御手段(演出制御装置300)と、を備え、始動口は、遊技球が入賞困難な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置37を備え、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、特定遊技状態発生制御手段によって発生される特定遊技状態には、第1特定遊技状態(高サポ)と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態(中サポ)と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を設定し、報知状態制御手段は、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とし、変動表示ゲーム実行制御手段は、高確率状態である場合に、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とが切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルとして、特定の変動パターンテーブルを選択可能としたこととなる。
また、報知状態制御手段は、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とが切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルとして、特定の変動パターンテーブルが選択されなかった場合に、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とが切り替わった後に最初に開始される変動表示ゲームにおいて確率状態に基づく特定の演出を行った後に確率状態を報知するようにしたこととなる。
なお、2R確変AからCに基づく特定遊技状態においても、中サポから高サポに切り替わる前に最後に開始される特図変動表示ゲームについて特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBを選択するようにしても良い。このようにすることで、中サポから高サポに切り替わる際にリーチ状態(はずれリーチ)となることで高確率状態であることが報知されることとなる。
〔第5実施形態の第1変形例〕
次に、第5実施形態の第1変形例の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第5実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機も、特別遊技状態の終了から特定回数となる特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとすることで高確率状態であることを報知可能としている。
図84に示すように本変形例の遊技機では、2R確変D、2R通常に基づく特定遊技状態において、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで中サポとされ、その後30回の特図変動表示ゲームを実行するまで高サポとなるようにされている。よって、2R確変D、2R通常であった場合は、特定変動回数初期値として50がセーブされる。
そして、2R確変Dに基づく特定遊技状態であって結果がはずれであり、30回目となる特図変動表示ゲームと、中サポから高サポに切り替わる前に最後に開始される特図変動表示ゲームである50回目となる特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択される。また、2R通常に基づく特定遊技状態であって結果がはずれであり、30回目となる特図変動表示ゲームについては、特定の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択される。なお、これらの場合に結果が大当りであれば、特定の変動パターンテーブルとして大当り変動パターンテーブルBが選択される。
変動パターンテーブルAはリーチ状態とならない変動パターンのみを選択可能であり、特定の変動パターンテーブルをなす変動パターンテーブルBは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能である。すなわち、第1特定回数である30回目となる特図変動表示ゲームでリーチ状態が発生しなければ2R確変Cと小当りの何れかであったこととなり、次の特図変動表示ゲームの演出状態によりいずれかが判別可能となる。また、第1特定回数である30回目となる特図変動表示ゲームでリーチ状態が発生すれば2R確変Dと2R通常の何れかであったこととなるが、この時点では明確とならない。そして、第2特定回数である50回目となる特図変動表示ゲームでリーチ状態が発生しなければ2R通常であったことが明確となり、リーチ状態が発生すれば2R確変Cであったことが明確となる。このように、特別結果態様の種類や確率状態が段階的に判明するようにしたことで、特定遊技状態における遊技の興趣を向上することができる。
〔普電サポート切替処理3〕
上述したような制御を行うため、本実施形態の遊技機では、図82に示した普電サポート切替処理3に替えて図85に示した普電サポート切替処理3を行う。この普電サポート切替処理3では、特定変動回数が21もしくは1である場合(ステップA941;Yes)に、変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA942)を行う。
〔普電サポート切替処理5〕
また、図29に示した普電サポート切替処理5に替えて図86に示す普電サポート切替処理5を行う。この普電サポート切替処理5では、特定変動回数が1であるかの判定(ステップA951)を行い、特定変動回数が1である場合(ステップA951;Yes)、すなわち、次回の特図変動表示ゲームが中サポでの最後の特図変動表示ゲームである場合に、変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA952)を行う。この変動パターンテーブル切替を設定する処理(ステップA952)では、次回の特図変動表示ゲームについての変動パターンテーブルとして、変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBが選択されるようにする情報を設定する。
この処理により、2R確変Dに基づく特定遊技状態においては、第1特定回数である30回目となる特図変動表示ゲームと、第2特定回数となる50回目となる特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルが、特定の変動パターンテーブルである変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBとなる。また、2R通常に基づく特定遊技状態においては、第2特定回数となる50回目となる特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルが、特定の変動パターンテーブルである変動パターンテーブルBもしくは大当り変動パターンテーブルBとなる。なお、これ以外の特図変動表示ゲームについては遊技状態に応じた変動パターンテーブルが設定される。
図87には、本実施形態の遊技機における第1特定回数及び第2特定回数となる特図変動表示ゲームにおいて、変動パターンテーブルBにより変動パターンが設定された場合における演出の一例を示した。変動パターンテーブルBにより変動パターンが設定された場合は、変動時間が長い変動パターンが設定されるため、このような演出が可能となる。
図87(a)に示すように、表示装置41では、第1特定回数や第2特定回数であることを認識できるように、特別遊技状態の終了後からの特図変動表示ゲームの実行回数が回数表示部41eに表示されるようになっている。そして、この第1特定回数や第2特定回数での演出ではルーレット41cに向けて矢41dを発射し、矢41dが刺さった領域に記された情報が報知されるとなっている。ルーレット41cには高確率状態であることを報知する「確変」、通常確率状態であることを報知する「通常」、確率状態を報知しない「!!」、「?」の情報が記されている。このルーレット41cは高速で回転しており、遊技者が演出ボタン25を押下することによって矢41dが発射され、図87(b)から(d)に示すように何れかの領域に刺さるようになっている。このとき、矢41dが刺さる領域は予め内部的に決定されている。
なお、遊技者が演出ボタン25を操作せずに所定の時間が経過した場合は、自動的に矢41dを発射するようにしても良い。また、矢41dを発射せずに演出を終了して、遊技者が報知を受けるか否かを選択できるようにしても良い。また、遊技者のボタン操作の他、始動入賞口36や普通変動入賞装置37への遊技球の入賞や、始動記憶数が上限値となっている状態での始動入賞(オーバーフロー入賞)を契機に矢41dが発射されるようにしても良い。また、第1特定回数と第2特定回数とで演出の内容を変更するようにしても良い。
以上のことから、報知状態制御手段は、特定回数となり、かつ、特定の変動パターンテーブルが選択された特図変動表示ゲームにおいて、確率状態に基づく特定の演出を行うようにしたこととなる。
〔第6実施形態〕
次に、第6実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、中サポと高サポの切り替えがあった後、普通変動入賞装置37の開状態への状態変換が開始される際に切り替えがあった旨を報知するようにしている。
図88に示すように、普通変動表示ゲームは開始時の状態に従った変動時間で実行される。また、普通変動入賞装置37は、普図変動表示ゲームが当り結果で停止する直前の状態で開放態様が決定されて開放されるようになっている。例えば、普通変動表示ゲームの開始時(t61)の状態が中サポである状態は、中サポでの変動時間が設定され、その後、普図変動表示ゲームが当り結果で停止する直前(t62)の状態が中サポである場合は、中サポの開放態様で開放されるようになっている(t63)。
ここで、特図変動表示ゲームの終了から30回の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間を中サポとした後に高サポとする場合、中サポが終了して高サポが開始される30回目の特図変動表示ゲームの終了時に(t64)、未だ中サポで開始された普通変動表示ゲームが変動表示中である場合は、すぐには普通変動入賞装置37が開放されない。普通変動入賞装置37の開放は、当該普図変動表示ゲームが当り結果で停止(t65)することで行われ(t66)、このときから高サポでの普通変動入賞装置37の開放態様となる。
すなわち、特図変動表示ゲームの実行回数による中サポと高サポの切り替えと、切り替え後の普通変動入賞装置37の開放動作の開始タイミングとにずれが生じるため、特図変動表示ゲームの実行回数による中サポと高サポの切り替えタイミングでその旨を報知しても、遊技者は報知と開放動作が一致しないため矛盾を感じてしまう。そこで、本実施形態の遊技機では、中サポと高サポの切り替えの報知を当該切り替えがあった後に普通変動入賞装置37が開放される際に行うようにして、報知と開放動作とを一致させて遊技者が矛盾を感じないようにしている。
図89には、図88の例における中サポと高サポの切り替え報知を示した。図89(a)には高サポである場合の背景画像を、図89(b)には中サポである場合の背景画像を示した。このように中サポである場合と高サポである場合は背景画像により明確に判別可能となっている。
図89(c)に示すように、中サポでの最後の特図変動表示ゲームとなる30回目の特図変動表示ゲームでは、中サポである場合の背景画像で変動表示が行われ、図89(d)に示すように中サポである場合の背景画像のまま特図変動表示ゲームが終了する(図88のt64)。この後に中サポから高サポに切り替わるが、次の特図変動表示ゲームの開始時では未だ中サポで開始された普通変動表示ゲームが変動中であるので、図89(e)に示すように中サポの背景画像で変動表示が開始される。
その後、普図変動表示ゲームが当り結果で停止する際(図88のt65)に、図89(f)に示すような演出表示を経て図89(g)に示すような高サポの背景画像となる。そして高サポの背景画像となった際に高サポでの普通変動入賞装置37の開放が開始される(図88のt66)。この図89(f)に示す演出表示は、図89(g)に示す高サポの背景画像となるタイミングが、普通変動入賞装置37の開放が開始されるタイミングとなるように、普図変動表示ゲームが当り結果で停止するタイミングよりも当該演出表示の時間分だけ前のタイミングから開始するようにする。
なお、上述の例では中サポから高サポとなる場合を示したが、高サポから中サポとなる場合も同様の制御を行ってもよい。すなわち第1実施形態以外の遊技機にも適用可能である。また、中サポから高サポとなった場合は上述のような報知態様とし、高サポから中サポとなった場合は、高サポでの普通変動入賞装置37の開放が終了した際に中サポとなる旨の報知を行うようにしても良い。すなわち、高サポである場合は普通変動入賞装置37の開放時間が長いため、高サポの終了間際で開放が開始されると、中サポとなった後も開放が継続されることがある。このような場合に、当該開放の終了とともに中サポとなった旨の報知を行うことで、遊技者が高サポでの開放態様が継続することによる利益を取りこぼすことなく得ることができるようになる。
また、普図変動表示ゲームが高サポで変動開始した場合には変動停止時に中サポとなっていても高サポでの開放態様で普通変動入賞装置37を開放するようにしても良い。すなわち、普通変動入賞装置37の開放動作を制御する制御手段(遊技制御装置100)を備え、該制御手段は、普図変動表示ゲームの開始時の遊技状態が第1特定遊技状態でない場合は、普図変動表示ゲームが当り結果となることに基づき当該普図変動表示ゲームの終了時の遊技状態に応じた開放態様で普通変動入賞装置37を開放し、普図変動表示ゲームの開始時の遊技状態が第1特定遊技状態である場合は、当該普図変動表示ゲームが当り結果となることに基づき普図変動表示ゲームの終了時の遊技状態にかかわらず第1特定遊技状態における開放態様で普通変動入賞装置37を開放するようにしても良い。このようにすることで、遊技者が高サポでの利益を十分に得ることができるようになる。
以上のことから、遊技の演出状態を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とが切り替えられる場合、当該切り替え後の特定遊技状態における普通変動入賞装置37の開状態への状態変換が開始される際に、切り替えがあった旨の報知を行うようにしたこととなる。
また、特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)は、第2特定遊技状態(中サポ)の期間の終了後、特定期間に亘り第1特定遊技状態(高サポ)を設定し、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2特定遊技状態の期間の終了後、第1特定遊技状態における普通変動入賞装置37の開状態への状態変換が開始される際に第1特定遊技状態であることを報知するようにしたこととなる。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態との切り替えがあった旨の報知を行うように構成され、第2特定遊技状態から第1特定遊技状態に切り替えられた場合は、第2特定遊技状態の期間の終了後、第1特定遊技状態における普通変動入賞装置37の開状態への状態変換が開始される際に第1特定遊技状態であることを報知し、第1特定遊技状態から第1特定遊技状態に切り替えられた場合は、第1特定遊技状態の期間の終了後、当該第1特定遊技状態で開始された普通変動入賞装置37の開状態の終了の際に第2特定遊技状態であることを報知するようにしたこととなる。
〔第7実施形態〕
次に、第7実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、遊技者が始動入賞口36と普通変動入賞装置37の何れに遊技球を入賞させるかを選択できるようにしている。
図90には本実施形態の遊技機の遊技盤30の正面図を示した。なお、主要な構成のみを示し詳細は省略している。この遊技盤30では、始動入賞口36は表示装置41の下方に配され、普通変動入賞装置37及び普図始動ゲート34は表示装置41の右方に配されている。このような配置としたことで、表示装置41の左方を流下するように遊技球を発射すること(いわゆる左打ち)で始動入賞口36に遊技球を入賞させることが可能となり、表示装置41の右方を流下するように遊技球を発射すること(いわゆる右打ち)で主に普通変動入賞装置37に遊技球を入賞させることが可能となる。なお普通変動入賞装置37は閉状態であっても遊技の入賞が可能となっている。
図91には本実施形態の遊技機における特別結果態様の種類を示した。ここで、始動入賞口36への入賞に基づき実行される第1特図変動表示ゲーム(特図1)と、普通変動入賞装置37への入賞に基づき実行される第2特図変動表示ゲーム(特図2)とは、特別結果態様の選択割合が異なっている。第1特図変動表示ゲームは2R大当りの割合が第2特図変動表示ゲームよりも多いが、特別遊技状態の終了後に中サポとなることはない。逆に、第2特図変動表示ゲームは15R大当りの割合が第1特図変動表示ゲームよりも高いが、特別遊技状態の終了後に中サポとなることがある。つまり、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを比較すると、第1特図変動表示ゲームは特定遊技状態での利益が大きく、第2特図変動表示ゲームは特別遊技状態で獲得可能な利益が大きい。
このように特別遊技状態や特定遊技状態での利益が異なる第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとの何れを行うかを、始動入賞口36と普通変動入賞装置37の何れを狙うかにより決めることができるようになっている。これによりゲーム性の異なる二つの遊技を一つの遊技機に共存させ、遊技者の意思によって何れの遊技を行うかを選択できるという従来にない興趣の高い遊技機とすることができる。また、始動入賞口を有する普通変動入賞装置37の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
以上のような遊技機10は、始動口への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機であって、始動口は、遊技球が入賞困難な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに状態変換可能な普通変動入賞装置37を備え、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間を延長する特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、特定遊技状態発生制御手段によって発生される特定遊技状態には、第1特定遊技状態(高サポ)と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態(中サポ)と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を設定し、変動表示ゲーム実行制御手段は、第1特定遊技状態から第2特定遊技状態に切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするようにしている。
ここで、「普通変動入賞装置を開状態に状態変換する期間を延長する」とは、特定遊技状態ではない場合に比べて、普通変動入賞装置を開状態に状態変換する条件である開放条件の成立に要する時間を短くすることや、開放条件が成立する確率を高めること、開放条件が成立した場合に開状態とする時間を延長すること、開放条件が成立した場合に開状態とする回数を増やすことなどである。またこれらを複合しても良い。
したがって、特定遊技状態には、第1特定遊技状態と、該第1特定遊技状態よりも普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する期間が短く設定された第2特定遊技状態と、が含まれ、特定遊技状態発生制御手段は、直近の特別結果の種類に基づいて、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を設定するので、遊技の興趣を高めることができる。すなわち、特定遊技状態として動作状態が異なる二つの状態の何れかを設定できることとなり、さらに、直近の特別結果の種類に基づいて第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間を細かく設定できるので、始動口を有する普通電動役物の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、変動表示ゲーム実行制御手段は、第1特定遊技状態から第2特定遊技状態に切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターンテーブルを、特定の変動パターンテーブルとするので、変動パターンによって特定遊技状態が切り替わったことを報知又は示唆することができる。
また、変動パターンテーブルには、変動表示ゲームの実行時間が異なる複数の変動パターンと、各変動パターンの選択確率が設定され、変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)は選択確率に従い変動パターンを選択するように構成され、特定の変動パターンテーブルは、特定遊技状態において特定の変動パターンテーブルとされない変動表示ゲームで用いられる変動パターンテーブルよりも、変動表示ゲームの実行時間が長い変動パターンの選択確率が高く設定されている。
したがって、特定の変動パターンテーブルは、特定遊技状態において特定の変動パターンテーブルとされない変動表示ゲームで用いられる変動パターンテーブルよりも、変動表示ゲームの実行時間が長い変動パターンの選択確率が高く設定されているので、第1特定遊技状態において遊技者が得ることができる利益を十分なものとすることができ、興趣の低下を防止できる。すなわち、普通変動入賞装置37の開放期間が短い第2特定遊技状態となる前の変動表示ゲームにおいて始動記憶を増加させることができ、第1特定遊技状態が終了することによる遊技者の不満感を軽減できて、始動口を有する普通電動役物の動作状態の変化による興趣の低下を防止できる。
また、特定の変動パターンテーブルは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能である。
したがって、特定の変動パターンテーブルは、リーチ状態となる変動パターンのみを選択可能であるので、特定遊技状態が切り替わることを明確に報知又は示唆することができる。また、実行時間を長くしても、リーチ状態となることにより興趣が低下することを防止できる。
また、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、第1特定遊技状態から第2特定遊技状態に切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うようにしている。
したがって、演出制御手段は、第1特定遊技状態から第2特定遊技状態に切り替わる前に最後に開始される変動表示ゲームにおいて特定の演出を行うので、演出によって特定遊技状態が切り替わることを明確に報知又は示唆することができる。
また、特別結果の種類に基づき、特別遊技状態の終了後に変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、当該遊技機における確率状態の報知状態を制御する報知状態制御手段(演出制御装置300)と、を備え、特定遊技状態発生制御手段(遊技制御装置100)は、確率設定手段により高確率状態が設定される特別結果と、確率設定手段により高確率状態が設定されない特別結果とで、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間が異なるように設定可能であり、報知状態制御手段は、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするようにしている。
したがって、特定遊技状態発生制御手段は、高確率状態が設定される特別結果と、高確率状態が設定されない特別結果とで、特別遊技状態の終了後に実行される第1特定遊技状態及び/または第2特定遊技状態の期間が異なるように設定可能であり、報知状態制御手段は、特別遊技状態の終了後、特定期間に亘り確率状態を明確に報知しない非報知状態とするので、始動口を有する普通電動役物の動作状態の変化による斬新な遊技を実行可能として従来にない遊技性とすることができ、遊技の興趣を高めることができる。すなわち、普通変動入賞装置37の動作状態の変化と確率状態とに関連を持たせることができ、普通変動入賞装置37の動作状態の変化から確率状態を推測するという従来にない遊技性を持たせることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。