JP2014238971A - 電極の反り矯正方法、及び電極の反り矯正装置 - Google Patents

電極の反り矯正方法、及び電極の反り矯正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電極の反りの矯正に要する時間を短縮できる電極の反り矯正方法、及び反り矯正装置を提供すること。【解決手段】金属箔の両方の面に活物質層を有する電極シートの反り矯正方法において、外部に連通する媒体通路を有する板状の伝熱部材と電極シートとを積層し、伝熱部材を電極シートの間に配置した積層体を形成する積層工程(ステップS8)と、積層体を該積層体における積層方向に加圧しながら加熱する加熱工程(ステップS9)と、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、電極の反り矯正方法、及び電極の反り矯正装置に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。これらの蓄電装置の中には、金属箔の表面に活物質層を有する帯状の電極を打ち抜いて電極シートとするとともに、該電極シートを積層した電極組立体を有するものがある。
ところで、帯状の電極では、ロール状に捲回して保存したり、ロール状に捲回した状態のまま加熱(ベーク)したりすることに起因して、長手方向に沿った反り(カール)を生じる場合がある。反りが生じたままの電極を打ち抜いて電極シートとした場合には、該電極シートを積層するときに電極組立体の縁部にズレが生じ、蓄電装置としての性能が低下してしまう虞がある。
このような問題に対して、板状の伝熱部材(中板)と電極シートとを積層して積層体を形成するとともに、該積層体を積層方向から加圧しつつ所定温度にて加熱することで電極シートの反りを矯正することが提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1では、伝熱部材により加熱炉内の熱媒体と電極シートとの熱交換を促進することで、積層体の内部まで速やかに加熱できるとともに、温度分布のバラつきが生じることを抑制できる。
特開平5−159778号公報
しかしながら、近年では、電極組立体や蓄電装置としての製造コストを削減する観点から、伝熱部材を介して行う熱媒体と電極シート(電極)との熱交換をさらに促進することにより、電極シートの反りの矯正に要する時間を短縮することが期待されている。
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、電極の反りの矯正に要する時間を短縮できる電極の反り矯正方法、及び電極の反り矯正装置を提供することにある。
上記課題を解決する電極の反り矯正方法は、金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する電極の反り矯正方法において、外部に連通する内部空間を有する板状の伝熱部材と前記電極とを積層し、少なくとも1つの伝熱部材を前記電極の間に配置した積層体を形成する積層工程と、前記積層体を該積層体における積層方向に加圧しながら加熱する加熱工程と、を含むことを要旨とする。
この構成によれば、外部に連通する内部空間により、伝熱部材と熱媒体との接触面積が拡大され、熱媒体と電極との熱交換を促進できる。したがって、電極を加熱するのに要する時間を短縮し、これにより電極の反りの矯正に要する時間を短縮できる。
上記電極の反り矯正方法について、前記伝熱部材の両面は平坦面であり、前記積層工程では、前記伝熱部材の平坦面と前記電極とを面接触させることが好ましい。この構成によれば、積層体を形成する際に電極が破損することを抑制できる。
上記電極の反り矯正方法について、前記積層工程では、前記伝熱部材と前記電極とを交互に積層することが好ましい。この構成によれば、伝熱部材を介した電極との熱交換をさらに促進できる。
上記電極の反り矯正方法について、前記積層工程では、前記伝熱部材の縁部の少なくとも一部が前記電極の縁部から前記積層方向と交差する方向に沿って突出するように積層することが好ましい。この構成によれば、熱媒体と伝熱部材との熱交換を促進し、これにより電極を加熱するのに要する時間をさらに短縮できる。
上記電極の反り矯正方法について、前記加熱工程では、前記積層方向と交差する方向に沿って熱媒体を流通させることが好ましい。この構成によれば、熱媒体を伝熱部材に沿って流通させ、熱媒体と伝熱部材との熱交換をより促進できる。
上記電極の反り矯正方法について、前記加熱工程では、前記積層方向における前記積層体の両端に配置した加圧部材を付勢手段により付勢して加圧することが好ましい。この構成によれば、加熱工程において積層体の積層方向に沿った寸法が変化する場合であっても、加圧部材による加圧力が変化することを付勢手段により抑制できる。
上記電極の反り矯正方法について、前記電極はリチウムイオン二次電池用の電極であることが好ましい。この構成によれば、リチウムイオン二次電池用の電極の反り矯正に要する時間を短縮できる。
また、上記課題を解決する反り矯正装置は、金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する電極の反り矯正装置において、前記電極と積層されることにより積層体を構成するとともに、該積層体において前記電極の間に配置される板状の伝熱部材を備え、前記伝熱部材は、外部に連通する内部空間を有することを要旨とする。
この構成によれば、外部に連通する内部空間により伝熱部材と熱媒体との接触面積を拡大し、熱媒体と電極との熱交換を促進できる。したがって、電極を加熱するのに要する時間を短縮し、これにより電極の反りの矯正に要する時間を短縮できる。
本発明によれば、電極の反りの矯正に要する時間を短縮できる。
(a)は、電極シートを模式的に示す正面図、(b)は、電極シートを模式的に示す側面図。 電極シートの反り量を説明するための説明図。 反り矯正装置を模式的に示す断面図。 伝熱部材を模式的に示す斜視図。 リチウムイオン二次電池の製造工程を示すフローチャート。 (a)は、乾燥器を模式的に示す正面図、(b)は、1−1線断面図。 比較例と実施例の反り量を示す説明図。 別の実施形態における伝熱部材を模式的に示す斜視図。
以下、電極の反り矯正方法、及び電極の反り矯正装置の一実施形態について説明する。
図1(a)及び(b)に示すように、リチウムイオン二次電池用の電極としての電極シート10は、矩形のシート状である金属箔11と、該金属箔11における両方の面に活物質、及びバインダを含む活物質層12とを有する。この活物質層12には、さらに導電剤や増粘剤を含んでもよい。
正極用の電極シート10において、金属箔11は、例えばアルミニウムやニッケルなどの正極用の金属箔であり、活物質は、例えばLiNi1/3Mn1/3Co1/3などの正極用の活物質である。また、負極用の電極シート10において、金属箔11は、例えば銅などの負極用の金属箔であり、活物質は、例えば炭素(黒鉛)やSiOなどの負極用の活物質である。
また、バインダとしては、例えばフッ素系バインダやアクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリル系重合体、ビニル系重合体等を単独、或いは二種類以上の混合物または共重合体として用いることができる。フッ素系バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体やポリテトラフルオロエチレン樹脂のディスパージョンを用いることができる。
また、導電剤としては、例えばアセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維等の単独、或いは二種類以上の混合物を用いることができる。増粘剤としては、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどを用いることができる。
電極シート10は、活物質層12で覆われていないことで金属箔11が露出する露出部13を有する。露出部13は、電極シート10の縁部10a、及び該縁部10aとは反対側の縁部10bに沿ってそれぞれ延在する。電極シート10は、縁部10aから突出する集電タブ14を有する。集電タブ14は、両面に活物質層12が形成されておらず、露出部13の一部である。
図1(b)において二点鎖線で示すように、電極シート10は、各活物質層12が電極シート10の厚さ方向に湾曲するように癖付けされている場合がある(以下、単に「反り」と示す)。この反り(カール)は、例えばロール状に捲回したまま長期間にわたって保存したり、加熱(ベーク)したりすることに起因して反りが発生した帯状の電極を打ち抜いて電極シート10を成形することにより生ずる。また、電極シート10の反りは、バインダを含む活物質層12に発生し、金属箔11には殆ど発生しない。
図2に示すように、本明細書において、反り量(湾曲量)Hという場合には、電極シート10を水平面16に載置した状態において、電極シート10のうち水平面16から最も離間した部位迄の距離を意味するものとする。
次に、電極シート10の反りを矯正する反り矯正装置(反り矯正具)21について説明する。
図3に示すように、反り矯正装置21は、複数の電極シート10とともに積層されることで積層体22を構成するとともに、各電極シート10の間にそれぞれ配置される矩形平板状の伝熱部材23を有する。積層体22は、電極シート10と伝熱部材23とを交互に積層して形成されている。
なお、図3では、説明の便宜のため、6枚の電極シート10と、5枚の伝熱部材23とを積層した積層体22を図示しているが、実際にはさらに多数の電極シート10及び伝熱部材23を積層して積層体22が構成されている。以下の説明において、単に「積層方向」と示す場合には、積層体22における電極シート10、及び伝熱部材23の積層方向を意味するものとする。
図4に示すように、伝熱部材23は、例えばアルミニウムや銅などの金属製である。伝熱部材23の両面は、平坦な平坦面24である。伝熱部材23は、積層体22において、積層方向から見た場合に、伝熱部材23の周縁部の全体が電極シート10の周縁部から積層方向と直交する方向に突出する大きさである。
伝熱部材23は、平坦面24の面に沿った方向の端面24aから、該端面24aとは反対側の端面24bまで伝熱部材23を貫通し、例えば空気や窒素ガスなどの熱媒体が流通される複数の媒体通路25を有する。各媒体通路25は、相互に平行であって、平坦面24に沿って直線状に延びている。媒体通路25は、該媒体通路25が延びる方向と直交する平面で切断したときの断面が矩形である。本実施形態では、媒体通路25が外部と連通する内部空間となる。
図3に示すように、反り矯正装置21は、積層方向における積層体22の両端にそれぞれ配置される略平板状の加圧部材26を有する。各加圧部材26は、例えばアルミニウムや銅などの金属製である。各加圧部材26の両面は、平坦な平坦面27である。各加圧部材26は、積層方向から見た場合に、各加圧部材26の周縁部の全体が積層体22(電極シート10及び伝熱部材23)の周縁部から積層方向と直交する方向に突出する大きさである。
各加圧部材26は、平坦面27の面に沿った方向における一の端面から、該端面とは反対側の他の端面まで加圧部材26を貫通し、例えば空気や窒素ガスなどの熱媒体が流通される複数の媒体通路28を有する。各媒体通路28は、相互に平行であって、平坦面27に沿って直線状に延びている。また、各加圧部材26は、平坦面27に直交する方向から見たときの四隅に、各加圧部材26の厚さ方向(積層方向)に貫通する貫通孔30をそれぞれ有する。
また、反り矯正装置21は、積層方向からみた場合に、各加圧部材26が重なるように配置した状態において、2つの加圧部材26の間でそれぞれ対応する貫通孔30を挿通する4本のボルト31を有する。
各ボルト31には、コイルバネ32が挿通されているとともに、ナット33が螺入されている。反り矯正装置21では、ナット33をボルト31に螺入させることによりコイルバネ32を圧縮し、該コイルバネ32の付勢力によって各加圧部材26の間に配置された積層体22を挟持し、加圧する。
次に、電極シート10の反り矯正方法を含むリチウムイオン二次電池の製造方法について、その作用とともに説明する。
図5に示すように、活物質、バインダ、及び溶媒を混合して得られた活物質合剤を帯状である金属箔11の両面に対して塗布し、活物質層12を形成する塗布工程を行う(ステップS1)。また、活物質合剤には、さらに導電剤や増粘剤を含ませることもできる。塗布工程では、金属箔11の長さ方向に沿って一定間隔で活物質合剤を塗布し、活物質層12と露出部13とを交互に間欠的に形成する。また、塗布工程では、幅方向における金属箔11の両縁部にも活物質合剤を塗布しない。
次に、活物質層12を形成した金属箔11を乾燥器(乾燥炉)に通過させ、活物質層12に含まれる溶媒を除去する乾燥工程を行う(ステップS2)。なお、乾燥工程では、活物質層12に含まれる溶媒の大半が除去されるものの、その一部が残存する。
次に、活物質層12が形成された金属箔11をロールプレス機に通過させることにより活物質層12を圧縮し、高密度化及び平滑化させるプレス工程を行う(ステップS3)。ロールプレス機は、相互に平行に配置された一対のローラ間に形成される隙間を、活物質層12を形成した金属箔11に通過させることにより、活物質層12を圧縮する。次に、幅方向における金属箔11の両縁部において、活物質層12が形成されていない部分を切り取るスリット工程を行う(ステップS4)。次に、活物質層12を形成した金属箔11を巻き取って電極ロールを形成する巻取り工程を行う(ステップS5)。
続けて、巻取り工程で得られた電極ロールを乾燥器(乾燥炉)に投入して加熱することにより、活物質層12に含まれる溶媒を除去する第1ベーク工程を行う(ステップS6)。この第1ベーク工程では、バインダを含む活物質層12が加熱に伴って軟化するとともに、冷却に伴って活物質層12が電極ロールの周方向に沿って湾曲した状態のまま再固化する。このため、第1ベーク工程では、金属箔11に形成された各活物質層12に反りが生じる。
次に、帯状の金属箔11を打ち抜いて電極シート10に成形する打抜き工程を行う(ステップS7)。続けて、電極シート10と伝熱部材23とを積層し、伝熱部材23を電極シート10の間に配置した積層体22を形成する積層工程を行う(ステップS8)。積層工程では、加圧部材26に対して、電極シート10→伝熱部材23→電極シート10→伝熱部材23…というように、電極シート10と伝熱部材23とを交互に積み重ねることにより、積層体22を形成する。
このとき、伝熱部材23の平坦面24は、それぞれ積層体22において隣り合う電極シート10と面接触させる。また、積層工程では、伝熱部材23の周縁部の全体が、集電タブ14を含む電極シート10の周縁部から積層方向と直交する方向に沿って突出するように積層する。即ち、積層工程では、積層方向から見た場合に、電極シート10の全体が伝熱部材23に重なるようにする。また、積層工程では、積層体22において、各伝熱部材23の媒体通路25の延びる方向を一致させた状態で各伝熱部材23を積層する。
そして、積層方向からみた場合に、各加圧部材26同士が重なるように、積層体22に対して加圧部材26を積み重ねる。なお、各加圧部材26は、各伝熱部材23の媒体通路25が延びる方向と、各加圧部材26の媒体通路28が延びる方向とを一致させた状態とする。また、各加圧部材26の平坦面27と、各加圧部材26に隣り合う電極シート10とを面接触させる。
次に、2つの加圧部材26において対応する貫通孔30に対して、それぞれボルト31を挿通させるとともに、各ボルト31にコイルバネ32、及びナット33を組み付ける。そして、ナット33をボルト31に螺入させ、コイルバネ32の付勢力により各加圧部材26に積層体22を加圧させる。
次に、電極シート10を組み込んだ反り矯正装置21をそのまま乾燥器(乾燥炉)40に投入し、積層体22を積層方向に加圧しながら加熱する加熱工程としての第2ベーク工程(矯正工程)を行う(ステップS9)。
図6(a)及び(b)に示すように、第2ベーク工程に用いる乾燥器40は、電極シート10を組み込んだ反り矯正装置21を収容する収容空間41を有する。また、乾燥器40は、収容空間41内において、該収容空間41に充填された窒素ガスなどの熱媒体を強制的に循環させるファン42を有する。
第2ベーク工程では、収容空間41に窒素ガスを充填した状態で所定温度まで加熱する第1期間、収容空間41を真空にして所定温度を維持する第2期間、及び窒素ガスを充填した状態で室温まで冷却する第3期間に区切って行われる。本実施形態では、窒素ガスが充填される第1期間、及び第3期間において、ファン42を駆動させる。第2ベーク工程における所定温度は、活物質層12に含まれるバインダの熱分解温度より低い温度が設定される。
本実施形態では、外部に連通する媒体通路25が伝熱部材23に設けられていることから、媒体通路25を備えない構成と比較して伝熱部材23の表面積を拡大し、乾燥器40内の熱媒体と伝熱部材23との熱交換を促進できる。
さらに、第2ベーク工程では、積層体22における積層方向とファン42により送出される熱媒体の進行方向43とを直交させ、且つ媒体通路25,28が延びる方向と熱媒体の進行方向43とを一致させた状態で、複数の反り矯正装置21を収容空間41に収容して行われる。このため、ファン42により送出される熱媒体は、各反り矯正装置21において、媒体通路25や媒体通路28を通過することから、熱媒体と伝熱部材23や各加圧部材26との熱交換がさらに促進される。
また、前述のように、積層体22において、各伝熱部材23の周縁部は、電極シート10の周縁部から積層方向と直交する方向に突出している。このため、積層体22において、積層方向と直交する方向における縁部では、熱媒体が各伝熱部材23の間においても流通される。したがって、本実施形態では、伝熱部材23や加圧部材26と熱媒体との熱交換を促進し、電極シート10を所定温度まで加熱する第1期間、及び電極シート10を室温まで冷却する第3期間を短縮できる。
また、反り矯正装置21では、各加圧部材26をコイルバネ32で積層方向に付勢することにより、積層体22を加圧している。このため、第2ベーク工程において、積層体22が積層方向に沿って膨張又は収縮して寸法が変化する場合であっても、各加圧部材26による積層体22の加圧力を略一定(又は一定)に保つことができる。
そして、図5に示すように、正極用の電極シート10と負極用の電極シート10とを間にセパレータを介在させた状態で積層して電極組立体を形成するとともに、該電極組立体をケースに収容して蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池を完成させる組立工程を行う(ステップS10)。以上により、リチウムイオン二次電池が完成される。本実施形態では、積層工程(ステップS8)、及び第2ベーク工程(ステップS9)により反り矯正方法が構成される。
次に、上述した反り矯正装置21を用いた反り矯正方法により反りを矯正した実施例の電極シート10と、伝熱部材23を用いないで反りを矯正した比較例の電極シートの反り量Hについて説明する。
実施例及び比較例では、活物質として球塊状の人造黒鉛、バインダとしてスチレンブタジエンゴム(分解温度290℃)、及び増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(融点120℃)を用いるとともに、金属箔11として銅箔を用いた。また、第2ベーク工程では、所定温度として120℃、第1期間及び第3期間として2時間、及び第2期間として3時間を設定した。なお、実施例と比較例とは、実施例では伝熱部材23を用いて積層体22を形成する一方で、比較例では伝熱部材23を用いないで積層体22を形成する点でのみ相違する。
第2ベーク工程を施した実施例の電極シート10(試料数=79)、及び比較例の電極シート(試料数=100)における反り量Hを測定した結果について図7に示す。なお、図7に示すCpuは、「Cpu=(上限規格値−平均値)/3σ(ただし、σは標準偏差)」の計算式により算出される工程能力指数である。
その結果、実施例では、比較例と比較して、平均の反り量H、及び最大の反り量Hが小さくなることが確認された。また、実施例のCpuは1.5であり、比較例のCpuよりも大幅に改善されることが確認された。したがって、実施例の電極シート10では、第1期間及び第3期間として2時間、及び第2期間として3時間を設定する場合であっても、電極シート10の反りが矯正されていることが確認された。
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)伝熱部材23は、外部と連通する媒体通路25を有する。これにより、伝熱部材23と熱媒体との接触面積を拡大し、熱媒体と電極シート10との熱交換を促進できる。したがって、電極シート10を所定温度まで加熱するのに要する時間を短縮し、これにより電極シート10の反りの矯正に要する時間を短縮できる。
(2)伝熱部材23の両面は平坦面24であり、積層工程(ステップS8)では、伝熱部材23の平坦面24と電極シート10とを面接触させる。このため、積層体22を形成する際に、電極シート10が破損することを抑制できる。
(3)伝熱部材23と電極シート10とを交互に積層して積層体22を形成している。このため、伝熱部材23を介した電極シート10と熱媒体との熱交換をさらに促進できる。
(4)積層工程(ステップS8)では、伝熱部材23の縁部が電極シート10の縁部から積層方向と交差(直交)する方向に沿って突出するように積層する。このため、熱媒体と伝熱部材23との熱交換を促進し、これにより電極シート10を所定温度まで加熱するのに要する時間をさらに短縮できる。
(5)第2ベーク工程(ステップS9)では、積層方向と交差(直交)する方向に沿って熱媒体を流通させる。このため、熱媒体と伝熱部材23との熱交換をより促進できる。
(6)また、このような構成により、各伝熱部材23と熱媒体との熱交換を均一化し、積層体22の温度分布にバラつきが生じることを抑制できる。
(7)第2ベーク工程(ステップS9)では、積層方向における積層体22の両端に配置した各加圧部材26をコイルバネ32により付勢して加圧する。この構成によれば、第2ベーク工程において、積層体22の積層方向に沿った寸法が変化する場合であっても、各加圧部材26による加圧力が変化することをコイルバネ32により抑制できる。
(8)リチウムイオン二次電池用の電極の反りの矯正に要する時間を短縮できる。
(9)間にセパレータを介在させた状態で電極シート10が層状に重なる電極組立体や、該電極組立体をケースに収容したリチウムイオン二次電池の製造に要する時間を短縮し、その製造コストを削減できる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 図8に示すように、伝熱部材23の媒体通路25は、該媒体通路25が延びる方向と直交する平面で切断したときの断面形状が凹凸を有する星状、三角形や五角形などの多角形、又は円形(楕円形)であってもよい。
○ 媒体通路25は、積層方向から見た場合に、屈曲や湾曲していてもよい。また、媒体通路25は、2枚の金属板を相互に平行となるように、且つ該2枚の金属板を柱状である複数の接続部により接続して伝熱部材23を形成することで設けられていてもよい。また、媒体通路25は、該媒体通路25が延びる方向と直交する平面で切断したときの断面形状が開口部より大きい部分を有してもよい。
○ 媒体通路25は、伝熱部材23を貫通していなくてもよい。即ち、媒体通路25は、外部と連通する内部空間であればよい。
○ 伝熱部材23は、積層方向から見た場合に、三角形や五角形などの多角形、又は円形(楕円形)であってもよい。
○ 反り矯正装置21では、一部の伝熱部材23が他の伝熱部材23とは異なる形状であってもよい。
○ 伝熱部材23は、複数の部品を組み合わせて形成されていてもよい。
○ 伝熱部材23の両面は、粗面であってもよく、凹凸を有していてもよい。
○ 積層工程(ステップS8)では、複数の電極シート10を積層する毎に伝熱部材23を積層してもよい。即ち、積層体22では、少なくとも1つの伝熱部材23を電極シート10の間に配置しておればよい。
○ 積層工程(ステップS8)では、伝熱部材23の縁部の一部が電極シート10の縁部から積層方向と交差(直交)する方向に沿って突出するように積層してもよい。
○ 第2ベーク工程(ステップS9)では、積層体22における積層方向と熱媒体の進行方向43とを一致させた状態で、反り矯正装置21を乾燥器40に収容してもよい。即ち、積層方向と交差(直交)する方向に沿って熱媒体を流通させなくてもよい。
○ 各加圧部材26は、媒体通路28を有さなくてもよい。
○ 反り矯正装置21は、各加圧部材26を付勢して積層体22を加圧するための付勢手段として、コイルバネ32に代えて、又は加えて板バネや耐熱性ゴム材など有していてもよい。
○ 反り矯正装置21は、コイルバネ32を省略してもよい。この場合には、単にボルト31にナット33を螺入させればよい。
○ 電極シート10は、金属箔11の一方の面にのみ活物質層12を有していてもよい。また、電極シート10は、一方又は両方の面において、露出部13を挟んで金属箔11の面に沿った方向に離間する複数の活物質層12を有していてもよい。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置用の電極の反り矯正方法(製造方法)や反り矯正装置に適用してもよい。
○ 車両以外に用いられる蓄電装置用の電極の反り矯正方法(製造方法)や反り矯正装置に具体化してもよい。
S8…積層工程、S9…第2ベーク工程(加熱工程)、10…電極シート(電極)、11…金属箔、12…活物質層、21…反り矯正装置、22…積層体、23…伝熱部材、24…平坦面、25…媒体通路(内部空間)、26…加圧部材、32…コイルバネ(付勢手段)。

Claims (8)

  1. 金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する電極の反り矯正方法において、
    外部に連通する内部空間を有する板状の伝熱部材と前記電極とを積層し、少なくとも1つの伝熱部材を前記電極の間に配置した積層体を形成する積層工程と、
    前記積層体を該積層体における積層方向に加圧しながら加熱する加熱工程と、を含むことを特徴とする電極の反り矯正方法。
  2. 前記伝熱部材の両面は平坦面であり、
    前記積層工程では、前記伝熱部材の平坦面と前記電極とを面接触させる請求項1に記載の電極の反り矯正方法。
  3. 前記積層工程では、前記伝熱部材と前記電極とを交互に積層する請求項1または2に記載の電極の反り矯正方法。
  4. 前記積層工程では、前記伝熱部材の縁部の少なくとも一部が前記電極の縁部から前記積層方向と交差する方向に沿って突出するように積層する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極の反り矯正方法。
  5. 前記加熱工程では、前記積層方向と交差する方向に沿って熱媒体を流通させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極の反り矯正方法。
  6. 前記加熱工程では、前記積層方向における前記積層体の両端に配置した加圧部材を付勢手段により付勢して加圧する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極の反り矯正方法。
  7. 前記電極はリチウムイオン二次電池用の電極である請求項1〜6のいずれか1項に記載の電極の反り矯正方法。
  8. 金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する電極の反り矯正装置において、
    前記電極と積層されることにより積層体を構成するとともに、該積層体において前記電極の間に配置される板状の伝熱部材を備え、
    前記伝熱部材は、外部に連通する内部空間を有することを特徴とする電極の反り矯正装置。
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