JP2014238539A - 反射防止フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】色ムラがなく、十分な膜特性を備えた反射防止フィルムを提供する低屈折率層形成用組成物を提供すること、及びそれを用いた反射防止フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】一態様において、少なくとも紫外線硬化型材料、低屈折率ナノ微粒子、パーフルオロアルキル基を有する化合物を含有し、かつ表面粘度が、0.2mN・sec/m以上であることを特徴とする、低屈折率層形成用組成物が提供される。また、別の態様において、反射防止フィルムが提供される。この反射防止フィルムは、透明基材の一方の面に、直接または他の層を介して、上述の低屈折率層形成用組成物を用いて形成した低屈折率層を積層して提供される。この反射防止フィルムは、その低屈折率層の面内膜厚差が5nm以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本明細書に開示される内容は、反射防止性能及び帯電防止性能を備える反射防止フィルムに関する。具体的には、本開示内容は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、陰極線管(CRT)、プロジェクションディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のディスプレイの表示画面に適用される反射防止フィルムに関する。
一般にディスプレイは、室内外での使用を問わず、外光などが入射する環境下で使用される。この外光等の入射光は、ディスプレイ表面等において正反射され、それによる反射像が表示画像と混合することにより、画面表示品質を低下させてしまう。そのため、ディスプレイ表面等に反射防止機能を付与することは必須であり、反射防止機能の高性能化、反射防止機能以外の機能の複合化が求められている。
一般に反射防止機能は、透明基材上に金属酸化物等の透明材料からなる高屈折率層と低屈折率層の繰り返し構造による多層構造の反射防止層を形成することで得られる。これらの多層構造からなる反射防止層は、化学蒸着(CVD)法や、物理蒸着(PVD)法といった乾式成膜法により形成することができる。
乾式成膜法を用いて反射防止層を形成する場合にあっては、低屈折率層、高屈折率層の膜厚を精密に制御できるという利点がある一方、成膜を真空中でおこなうため、生産性が低く、大量生産に適していないという問題を抱えている。一方、反射防止層の形成方法として、大面積化、連続生産が可能である塗液を用いた湿式成膜法による反射防止層の生産が注目されている。
湿式成膜法においては、一般的に塗布液の溶媒として有機溶剤を使用することが多いが、有機溶剤は水に比べると蒸発速度が速く、塗布後の乾燥過程において膜厚が不均一になり、それによる色味の発生や色ムラの発生が問題となっている。
特開2008−191544号公報
本明細書において解決しようとする課題の一例は、色ムラがなく、十分な膜特性を備えた反射防止フィルムを提供する低屈折率層形成用組成物を提供すること、及びそれを用いた反射防止フィルムを提供することである。
上記のような課題を解決するために、次のような構成が提供され得る。一態様において、低屈折率層形成用組成物が提供される。この低屈折率層形成用組成物は、少なくとも紫外線硬化型材料、低屈折率ナノ微粒子、パーフルオロアルキル基を有する化合物を含有し、かつ、その表面粘度が、0.2mN・sec/m以上であることを特徴とする。
一実施形態において、上述のパーフルオロアルキル基を有する化合物の添加量は、その低屈折率層形成用組成物の固形分100重量部に対し、3重量部以上であり、かつ、前記パーフルオロアルキル基を有する化合物の分子量が10000以下であることを特徴とする。
別の態様において、反射防止フィルムが提供される。この反射防止フィルムは、透明基材の一方の面に、直接または他の層を介して、上述の低屈折率層形成用組成物を用いて形成した低屈折率層を積層して提供される。この反射防止フィルムは、その低屈折率層の面内膜厚差が5nm以下であることを特徴とする。
さらに別の態様において、反射防止性偏光板が提供される。この反射防止性偏光板は、上述の反射防止フィルムのいずれかと、当該反射防止フィルムの低屈折率層を形成していない面に第1の偏光板を備えることを特徴とする。
なお別の態様において、透過型液晶ディスプレイが提供される。この透過型液晶ディスプレイは、観察者側から見た際に、上述の反射防止性偏光板のいずれかと、液晶セル、第2の偏光板、バックライトユニットをこの順に備え、当該反射防止性偏光板の低屈折率層を形成していない面側に液晶セルを保持していることを特徴とするである。
上述のような構成をとることによって、例えば、次のような効果が得られる。すなわち、色ムラがなく、十分な膜特性を備えた反射防止フィルムを提供することができる。特に、本発明者は、低屈折率層形成用組成物の表面粘度が0.2mN・sec/m以上である場合に、色ムラの発生を抑制できることを見出し、上述のような構成を得るに至った。
本明細書に記載される反射防止フィルムは、例えば、以下のような特徴を有する。
まず、低屈折率層を形成するために利用される、低屈折率層形成用組成物について説明する。
この低屈折率層形成用組成物は、紫外線硬化型材料、低屈折率ナノ微粒子、パーフルオロアルキル基を有する化合物を含有することを特徴とする。
低屈折率層形成用組成物に加えられる紫外線硬化型材料としては、アクリル系材料を用いることができる。アクリル系材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能または多官能の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。
またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
単官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−アダマンタンおよびアダマンタンジオールから誘導される1価のモノ(メタ)アクリレートを有するアダマンチルアクリレートなどのアダマンタン誘導体モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
低屈折率層形成用組成物に含まれる低屈折率ナノ微粒子としては屈折率が1.20以上1.40以下の範囲であることが好ましく、LiF、MgF、3NaF・AlFまたはAlF(いずれも、屈折率1.4)、または、NaAlF(氷晶石、屈折率1.33)、シリカ等の低屈折材料からなる低屈折率粒子を用いることができる。また、粒子内部に空隙を有する粒子を好適に用いることができる。粒子内部に空隙を有する粒子にあっては、空隙の部分を空気の屈折率(≒1)とすることができるため、非常に低い屈折率を備える低屈折率粒子とすることができる。具体的には、多孔質シリカ粒子、内部に空隙を有する低屈折率シリカ粒子を用いることができる。
なお、低屈折率ナノ微粒子の平均粒径は、1nm以上100nm以下であることが好ましい。粒径が100nmを超える場合、レイリー散乱によって光が著しく反射され、低屈折率層が白化して反射防止フィルムの透明性が低下する傾向にある。一方、粒径が1nm未満の場合、粒子の凝集による低屈折率層における粒子の凝集等の問題が生じる。
平均粒径とは、溶液中の粒子を動的光散乱方法で測定し、粒径分布を累積分布で表したときの50%粒径(d50 メジアン径)を意味する。
一実施形態において、低屈折率層形成用組成物の表面粘度としては、0.2mN・sec/m以上であることを特徴とする。これは、低屈折率層形成用組成物の表面粘度が0.2mN・sec/m以上の場合、塗工後の外乱等に強く、また面内の蒸発速度を制御することができるため低屈折率層にて色ムラが発生しないためである。
低屈折率層形成用組成物に用いられる添加剤としては、パーフルオロアルキル基を有する化合物であることを特徴とする。これは、フッ素の表面移行性により表面近傍にフッ素化合物が整列し易く、表面粘度を大きく上昇させることができるためである。
なお、パーフルオロアルキル基は、−C2n+1(n=自然数)の構造を有し、疎水・疎油基として機能する。そのため、剛直で曲がりにくく、表面に整然と配列する特徴を持つため、表面を覆う添加剤として機能することができる。このとき、親油基と組み合わせることで、さらに添加剤としての効果を増加させることが可能となる。
ここで使用され得るパーフルオロアルキル基を有する化合物は、市販されているものを利用することができる。このような化合物としては、F470(大日本インキ(株)製)、F471(大日本インキ(株)製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
パーフルオロアルキル基を有する化合物の割合は、低屈折率層形成用組成物の固形分100重量部に対し3重量以上であることを特徴とする。これは、3重量部未満であると低屈折率層形成用組成物の表面粘度が0.2mN・sec/m以下となり、塗工後の蒸発速度が制御できず低屈折率層にて色ムラが発生するためである。
上述の低屈折率層形成用組成物において使用される場合、パーフルオロアルキル基を有する化合物は、その分子量が10000以下であることを特徴とする。これは、10000よりも大きい場合、異物欠陥に対する塗工レベリング性が低下し、局所ムラが発生するためである。なお、分子量とは、数平均分子量のことである。
低屈折率層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒や各種添加剤を加えることができる。溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、また、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、水等の中から塗工適正等を考慮して適宜選択される。また、低屈折率層形成用組成物には添加剤として、表面調整剤、レベリング剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、光増感剤等を加えることもできる。
次に、反射防止フィルムに用いる透明基材について説明する。
透明基材としては、種々の有機高分子からなるフィルムまたはシートを用いることができる。例えば、ディスプレイ等の光学部材に通常使用される基材が挙げられ、透明性や光の屈折率等の光学特性、さらには耐衝撃性、耐熱性、耐久性などの諸物性を考慮して、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロファン等のセルロース系、6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド系、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール等の有機高分子からなるものが用いられる。特に、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートが好ましい。さらに、これらの有機高分子に公知の添加剤、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等を添加することにより機能を付加させたものも使用できる。また、透明基材は上記の有機高分子から選ばれる1種または2種以上の混合物、または重合体からなるものでもよく、複数の層を積層させたものであってもよい。
中でも、トリアセチルセルロースフィルムは複屈折が少なく、透明性が良好であることから、本明細書で開示される反射防止フィルムを液晶ディスプレイに用いるにあっては好適に使用することができる。トリアセチルセルロースフィルムの屈折率は約1.50であって、他の透明基材と比較して屈折率が低い。例えば、透明基材として広範に用いられるポリエチレンテレフタレートフィルムは、1.60程度である。
一実施形態において、その反射防止フィルムは、透明基材と低屈折率層との間にハードコート層を備えることが好ましい。ハードコート層を備えることにより、耐擦傷性や硬度に優れた反射防止フィルムとすることができる。
次に、このような反射防止フィルムに用いるハードコート層について説明をする。
このハードコート層は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する官能性モノマーを主成分とする重合体またはウレタンアクリレートモノマーを主成分とする重合体から構成されることが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有する官能性モノマーとしては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレート、イソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。
また、反射防止フィルムは、静電気を帯びやすく埃の付着などから外観上の問題となることがある。そのため、ハードコート層形成組成物に静電気を防止するための導電性材料を添加し、帯電防止性能を付与することができる。例えば、ハードコート層に金属酸化物微粒子を分散させることによって帯電防止性を付与することができる。金属酸化物微粒子としては、透明導電膜に用いられるATO(アンチモンドープ酸化スズ)やITO(酸化インジウム酸化スズ)、酸化スズ、酸化チタン、五酸化アンチモンなどを用いることができる。また、導電性材料として、4級アンモニウム塩や導電性ポリマーを用いることもできる。
一実施形態において、反射防止フィルムは、透明基材上に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する官能性モノマーを含む組成物を透明基材上に塗布し、必要に応じて乾燥をおこない、電離放射線を照射することによりハードコート層が形成される。
透明基材上に、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する官能性モノマーを主成分とする重合体からなるハードコート層が形成され、前記ハードコート層上に、低屈折率層形成用組成物を塗布した後、乾燥し、電離放射線を照射することにより低屈折率層を形成することにより反射防止フィルムが作製することができる。
次に、上述の反射防止フィルムにおける低屈折率層について説明する。
反射防止フィルムは、低屈折率層単層で構成される単層構造の反射防止層、または低屈折率層と高屈折率層との繰り返し構造からなる積層構造の反射防止層を有することが知られている。本明細書に記載の反射防止フィルムは、反射防止層に、バインダマトリックス中に低屈折率粒子を含む低屈折率層単層構造であることが好ましい。
また、反射防止層を形成する方法としては、反射防止層形成用塗液を防眩層表面に塗布し反射防止層を形成する湿式成膜法による方法と、真空蒸着法やスパッタリング法やCVD法といった真空中で反射防止層を形成する真空成膜法による方法に分けられる。
低屈折率層と高屈折率層の繰り返し構造からなる積層構造の反射防止層を形成するにあっては、形成する高屈折率層、低屈折率層の膜厚を精密に制御する必要があり、真空成膜法により形成する必要がある。反射防止フィルムの一例では、低屈折率粒子とバインダマトリックスを含む低屈折率層形成用組成物を用い、湿式成膜法により反射防止フィルムを形成することにより、安価に反射防止フィルムを製造することができる。
このとき、低屈折率層単層は、その膜厚(d)に低屈折率層の屈折率(n)をかけることによって得られる光学膜厚(nd)が可視光の波長の1/4と等しくなるように設形成される。
低屈折率層形成用組成物を、ハードコート層が形成された透明基材上に塗布するための塗工方法としては、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーターを用いた塗工方法を使用できる。
低屈折率層形成用組成物を、ハードコート層が形成された透明基材上に塗布することにより得られる塗膜に対し、電離放射線を照射する。このような操作によって、低屈折率層が形成される。ここで、電離放射線としては、紫外線、電子線を用いることができる。紫外線硬化の場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用できる。また、電子線硬化の場合はコックロフトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線が利用できる。
低屈折率層は、低屈折率層形成用組成物をハードコート層上に塗布し得た塗膜に対し、紫外線を照射することにより塗膜は硬化され形成される。紫外線を発生する光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電管等を用いることができる。
一実施形態において、反射防止フィルムの製造方法は、紫外線照射工程において、照射される紫外線の積算光量が100mJ/cm以上400mJ/cm以下の範囲内であることが好ましい。照射される紫外線の積算光量が100mJ/cm未満の場合は、硬化が不十分であり、低屈折率層の耐擦傷性が低下してしまう。一方、照射される紫外線の積算光量が400mJ/cmを超える場合であっては、シワが発生してしまう。
一実施形態において、反射防止フィルムは、低屈折率層の面内膜厚差が5nm以下であることが好ましい。低屈折率層の面内膜厚差とは、低屈折率層の膜厚の最大値と同最小値の差のことである。低屈折率層の面内膜厚差は小さいほど優れた塗膜面となる。一方、低屈折率層の面内膜厚差が5nm以上の場合、目視にて色ムラの発生を確認することができる。
一実施形態において、反射防止フィルムにおいて、低屈折率層表面での平均視感反射率が0.1%以上から1.5%以下であることが好ましく、平均視感反射率が0.1%以上から1.0未満であることがさらに好ましい。低屈折率層表面の平均視感反射率は低いほど、優れた反射防止機能を備える。一方、低屈折率層表面での平均視感反射率を0.1%未満の反射防止フィルムを実現することは困難である。
反射防止フィルムの分光反射率は、反射防止フィルムの低屈折率層と反対側の面を黒色塗料で艶消し処理した後におこなわれ、低屈折率層表面に対しての垂直方向から入射角度は5度に設定され、光源としてC光源を用い、2度視野の条件下で求められる。平均視感反射率は、可視光の各波長の反射率を比視感度により校正し、平均した反射率の値である。このとき、比視感度は明所視標準比視感度が用いられる。
反射防止フィルムのヘイズを0.3%以下とすることにより、明所コントラストの高い反射防止フィルムとすることができる。ヘイズが0.3%を超える場合には、散乱による透過損失によって暗所での黒表示させた際の光モレを見かけ上抑制することが可能となるが、明所での黒表示の際に散乱によって黒表示が白ボケしてコントラストが低下してしまう。
反射防止フィルムの全光線透過率を95%以上98%以下とすることにより、コントラストを良好なものとすることができる。反射防止フィルムの全光線透過率が95%に満たない場合にあっては、白表示した際の白輝度が低下し、コントラストが低下してしまう。一方、裏面反射等を考慮すると全光線透過率98%を超える反射防止フィルムを作製することは実質的に困難であり、本発明の反射防止フィルムにあっては全光線透過率98%以下であることを特徴とする。
上述のような反射防止フィルムのいずれも、ディスプレイ表面に好適に用いることができる。ディスプレイとしてはLCD、PDP、CRT、プロジェクションディスプレイ、ELディスプレイ等を挙げることができる。また、ディスプレイ内部に用いることもできる。以下に本発明の反射防止フィルムを液晶ディスプレイの部材として用いる場合について説明する。
以下、上述の反射防止フィルムを用いた反射防止性偏光板、透過型液晶ディスプレイの構成について説明する。
透過型液晶ディスプレイは、上記反射防止フィルムを、一方の面に貼り合わせた第1の偏光板を低屈折率層が形成されていない面に備えた反射防止性偏光板、液晶セル、第2の偏光板、バックライトユニットをこの順に備えている。このとき、反射防止フィルム側が観察側すなわちディスプレイ表面となる。
反射防止フィルムの透明基材と第1の偏光板の透明基材を別々に備える透過型液晶ディスプレイとなっている。
バックライトユニットは、光源と光拡散板を備える。液晶セルは、一方の透明基材に電極が設けられ、もう一方の透明基材に電極及びカラーフィルターを備えており、両電極間に液晶が封入された構造となっている。液晶セルを挟むように設けられる第1、第2の偏光板にあっては、透明基材間に偏光層を挟持した構造となっている。
また、透明基材の一方の面に低屈折率層を備えた反射防止フィルムと、当該反射防止フィルムの低屈折率層非形成面に、偏光層、透明基材を順に備えて、反射防止性偏光板を形成し、反射防止性偏光板、液晶セル、第2の偏光板、バックライトユニットをこの順に備えている。このとき、反射防止フィルムの低屈折率層側が観察側すなわちディスプレイ表面となる。
また、反射防止フィルムの反射防止層非形成面に、第1の偏光板として、偏光層と透明基材を、この順に備えた反射防止性偏光板を備えた透過型液晶ディスプレイとなっている。
バックライトユニットは、光源と光拡散板を備える。液晶セルは、一方の透明基材に電極が設けられ、もう一方の透明基材に電極及びカラーフィルターを備えており、両電極間に液晶が封入された構造となっている。液晶セルを挟むように設けられる第1、第2の偏光板にあっては、透明基材間に偏光層を挟持した構造となっている。
また、一実施形態において、透過型液晶ディスプレイは、他の機能性部材を備えても良い。他の機能性部材としては、例えば、バックライトから発せられる光を有効に使うための、拡散フィルム、プリズムシート、輝度向上フィルムや、液晶セルや偏光板の位相差を補償するための位相差フィルムが挙げられるが、本明細書で開示される透過型液晶ディスプレイはこれらに限定されるものではない。
以上により、反射防止フィルムを用いた、透過型液晶ディスプレイが製造される。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
以下の調製例1から調製例8までに記載されるように、低屈折率層形成用組成物1から8までを作製した。そして、当該組成物1から3までを用いて、実施例1から実施例3までの反射防止フィルムを作製した。そして、その組成物4から8までを用いて比較例1から比較例5までの反射防止フィルムを作製した。
<調製例1>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン、商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、F470(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:7000、固形分100%)0.18重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物1を調製した。
<調製例2>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン、商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、F470(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:7000、固形分100%)0.24重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物2を調製した。
<調製例3>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、F470(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:7000)0.30重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物3を調製した。
<調製例4>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、F471(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:3000、固形分100%)0.18重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物4を調製した。
<調製例5>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物5を調製した。
<調製例6>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、F470(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:7000、固形分100%)0.06重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物6を調製した。
<調製例7>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、F470(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:7000、固形分100%)0.12重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物7を調製した。
<調製例8>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、TF−1760(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:18000、固形分100%)0.18重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物8を調製した。
<調製例9>
多孔質シリカ微粒子分散液(平均粒子径60nm、固形分20.5%、溶剤:メチルイソブチルケトン商品名:スルーリア4320、日揮触媒化成製)14.94重量部、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:DPEA−12、日本化薬製、固形分100%)1.99重量部、重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184、固形分100%)0.07重量部、RS525(商品名、大日本インキ(株)製:パーフルオロアルキル基を有する化合物、分子量:14000、固形分100%)0.18重量部を、溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して低屈折率層形成用組成物9を調製した。
(反射防止フィルムの作製)
[1]透明基材として、トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム製:膜厚80μm)を用いた。この透明基材上に、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性モノマーを含む組成物を塗布して硬化させたハードコート層を形成した。ここで、透明基材表面に形成されるハードコート層は、次のハードコート層形成用組成物を用いて形成した。このハードコート層形成用組成物は、電離放射線硬化型材料としてUV−7605B(商品名、日本合成化学社製)を100重量部、重合開始剤としてイルガキュア184(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製、固形分100%)を4重量部、溶媒として酢酸メチルを50重量部と、2−ブタノンを50重量部とを混合し、調液した。透明基材であるトリアセチルセルロースフィルム上にハードコート層形成用組成物を塗布し、70℃・40秒間の条件下、オーブンで乾燥させ、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/mで紫外線照射をおこなうことにより乾燥膜厚10μmの透明なハードコート層を形成させた。
[2]その後、膜厚が100nmとなるように、上述の調製例1から調製例9までで作製した低屈折率層形成用組成物のそれぞれを、そのハードコート層上に塗布した。乾燥後得られた積層体のそれぞれを、窒素パージ下で紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量380mJ/mで紫外線照射をおこなって硬化処理して低屈折率層を形成することで、実施例1から実施例4まで、ならびに比較例1から比較例5までの反射防止フィルムを作製した。
このようにして得られた実施例1から実施例4まで、ならびに比較例1から比較例5に係る反射防止フィルム、および当該フィルムを作製するのに用いた低屈折率層形成用組成物のそれぞれを、以下の方法で評価した。
(1)表面粘度
自動表面粘弾性計(協和界面科学社製 SVR−A型)を用いて、低屈折率層形成用組成物の表面粘度を測定した。なお、測定は温度23℃、湿度50%の環境下にて実施した。
(2)光学特性
「分光反射率・平均視感反射率」
得られた反射防止フィルムの低屈折率層表面について、自動分光光度計(日立製作所社製、U−4000)を用い、入射角5°における分光反射率を測定した。また、得られた分光反射率曲線から平均視感反射率を求めた。なお、測定の際には透明基材であるトリアセチルセルロースフィルムのうち低屈折率層の形成されていない面につや消し黒色塗料を塗布し、反射防止の処置をおこなった。
「ヘイズ値および全光線透過率」
得られた反射防止フィルムについて、写像性測定器[日本電色工業社製、NDH−2000]を使用してヘイズ値、及び全光線透過率を測定した。
(3)面性
「面内膜厚差」
光干渉式膜厚計(FE−3000、大塚電子社製)を用い、低屈折率層面内の膜厚を25点測定し、膜厚の最大値と最小値の差より面内膜厚差を算出した。判定基準を以下に示す(冒頭の記号は、当該判定基準に従った際の評価結果として表1で示される記号である)。
○:面内膜厚差が、5nm以下
×:面内膜厚差が、5nmを超えて大きい
「色ムラ」
得られた反射防止フィルムの低屈折率層表面の色ムラについて、三波長蛍光灯を照射し、反射光において目視評価した。なお、評価の際には透明基材であるトリアセチルセルロースフィルムのうち低屈折率層の形成されていない面につや消し黒色塗料を塗布し、反射防止の処置をおこなった。目視評価における、判定基準は、色ムラの有無である(冒頭の記号は、当該判定基準に従った際の評価結果として表1で示される記号である)。
○:色ムラ無し
×:色ムラ有り
「局所ムラ」
得られた反射防止フィルムの低屈折率層表面の色ムラについて、三波長蛍光灯を照射し、反射光において目視評価した。なお、評価の際には透明基材であるトリアセチルセルロースフィルムのうち低屈折率層の形成されていない面につや消し黒色塗料を塗布し、反射防止の処置をおこなった。目視評価における、判定基準は、局所ムラの有無である(冒頭の記号は、当該判定基準に従った際の評価結果として表1で示される記号である)。
○:局所ムラ無し
×:局所ムラ有り
上記評価結果を、次の表1に示す。

Claims (5)

  1. 少なくとも紫外線硬化型材料、低屈折率ナノ微粒子、パーフルオロアルキル基を有する化合物を含有し、かつ
    表面粘度が、0.2mN・sec/m以上であることを特徴とする、低屈折率層形成用組成物。
  2. 前記パーフルオロアルキル基を有する化合物の添加量が、前記低屈折率層形成用組成物の固形分100重量部に対し、3重量部以上であり、かつ
    前記パーフルオロアルキル基を有する化合物の分子量が10000以下であることを特徴とする請求項1に記載の低屈折率層形成用組成物。
  3. 透明基材の一方の面に、直接または他の層を介して、請求項1または請求項2に記載の低屈折率層形成用組成物を用いて形成した低屈折率層を積層した反射防止フィルムであって、低屈折率層の面内膜厚差が5nm以下であることを特徴とする、反射防止フィルム。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の反射防止フィルムと、当該反射防止フィルムの低屈折率層を形成していない面に第1の偏光板を備えたことを特徴とする反射防止性偏光板。
  5. 観察者側から見た際に、請求項4に記載の反射防止性偏光板と、液晶セル、第2の偏光板、バックライトユニットをこの順に備え、前記反射防止性偏光板の低屈折率層を形成していない面側に液晶セルを保持していることを特徴とする透過型液晶ディスプレイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015087946A1 (ja) * 2013-12-12 2015-06-18 ナガセケムテックス株式会社 複合樹脂組成物および該樹脂組成物の製造方法

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