JP2014238051A - 往復動式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸入通路の制約を受けずに調整弁を配置可能な往復動式圧縮機を提供する。
【解決手段】駆動軸110の一端側に配設され吸入通路104から冷媒が流入される吸入室141と、駆動軸110周りに複数配列されるシリンダボア101aと、シリンダボア101aに対応して設けられる吸入孔103aと、吸入室141周りに環状配設される吐出室142とを備えた往復動式圧縮機100において、吸入室141を、吸入通路104aと接続する第1空間部141aと、吸入孔103aと接続する第2空間部141bとに区画する区画部材150と、区画部材150を貫通して第1空間部141aと第2空間部141bとを連通するハウジング253の開口面積を第1空間部141aと第2空間部141bとの圧力差に応じて調整する調整弁であって、圧力差が増大するほど開口面積を増加させ、圧力差が減少するほど開口面積を減少させる吸入絞り弁250と、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、ピストンを往復動させ冷媒を圧縮する往復動式圧縮機に関し、特に、冷媒の吸入絞り弁(調整弁)を備えた往復動式圧縮機に関する。
従来の車両エアコンシステム等に使用される往復動式圧縮機においては、外部の冷媒回路との接続ポートと吸入室とを連通する吸入通路を介して、吸入室に冷媒を流入させ、ピストンの往復動により、吸入室から吸入孔を介して吸入した冷媒を圧縮して吐出している。ここで、特に、冷媒の流量が少ない場合には、吸入孔に対応する位置に設けられている吸入弁が自励振動することが知られている。そして、この振動等に起因して発生する圧力脈動が、吸入室、吸入通路、接続ポート及び外部冷媒回路との接続配管を伝播して、外部冷媒回路の熱交換器等を振動させることがある。
このため、例えば、特許文献1に記載の往復動式圧縮機では、吸入室への冷媒の流量が増大すると吸入通路の開度を増大させ、吸入室への冷媒の流量が減少すると、吸入通路の開度を減少させる調整弁(いわゆる、吸入絞り弁)を、吸入通路の吸入室側端部(つまり、吸入通路の出口)に設けることにより、低流量時に吸入通路の出口側を絞って、外部冷媒回路側への圧力脈動の伝播を抑制し、熱交換器等の振動を低減させている。
特開2011−32878号公報
しかしながら、特許文献1に記載の往復動式圧縮機では、車両側のレイアウト等により吸入通路の位置や向きに制約を受けるところ、その制約を受けた位置及び向きの吸入通路の出口(吸入室側端部)に、調整弁を設けることが困難な場合があり、工夫が求められている。
本発明は上記課題に着目してなされたもので、吸入通路の位置や向きによる制約を受けずに、調整弁を配置可能な往復動式圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る往復動式圧縮機は、駆動軸の一端側に配設され吸入通路から冷媒が流入される吸入室と、前記駆動軸を囲むように複数配列されるシリンダボアと、前記各シリンダボアに対応して設けられる吸入孔と、前記吸入室の径方向外側に環状に配設される吐出室とを備え、前記駆動軸の回転により前記シリンダボア内のピストンを往復動させて、前記吸入室から前記吸入孔を介して前記シリンダボア内に吸入した冷媒を圧縮し、該圧縮した冷媒を、前記吐出室を経由して吐出する往復動式圧縮機において、前記吸入室を、前記吸入通路と接続する第1空間部と、前記吸入孔と接続する第2空間部とに区画する区画部材と、前記区画部材を貫通して前記第1空間部と前記第2空間部とを連通する連通部の開口面積を、前記第1空間部と前記第2空間部との圧力差に応じて調整する調整弁であって、前記圧力差が増大するほど前記開口面積を増加させ、前記圧力差が減少するほど前記開口面積を減少させる調整弁と、を含む、往復動式圧縮機。
本発明に係る往復動式圧縮機によれば、区画部材により吸入室を第1空間部と第2空間部とに区画し、吸入通路を第1空間部と接続し、吸入孔を第2空間部と接続し、第1空間部と前記第2空間部との圧力差が減少するほど、第1空間部と第2空間部とを貫通する連通部の開口面積を調整弁により減少させることにより、外部冷媒回路側への圧力脈動の伝播を抑制することができる。このように、第1空間部と第2空間部とを貫通する連通部の開口面積を調整する構成であるため、吸入通路の位置や向きの制約を受けずに調整弁を配置可能な往復動式圧縮機を提供することができる。
本発明の第1実施形態における往復動式圧縮機の断面図である。 上記実施形態におけるシリンダヘッドをバルブプレート側から見た図である。 上記実施形態におけるバルブプレートの上面図である。 図1の部分拡大図である。 上記実施形態におけるヘッドガスケット及び区画部材の上面図である。 図4のA−A部分断面図である。 上記実施形態における吸入絞り弁の拡大断面図であり、弁体が弁座に着座した状態を示す。 上記実施形態における吸入絞り弁の拡大断面図であり、弁体及び圧縮コイルバネを図示省略した図である。 図7のB矢視方向から見た吸入絞り弁の側面図である。 本発明の第2実施形態における往復動式圧縮機の部分断面図である。 図10に示す支持部材の断面図である。 本発明の第3実施形態における往復動式圧縮機の部分断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された往復動式圧縮機の一例である斜板式の可変容量圧縮機100の断面図である。この可変容量圧縮機100は、図示省略した外部冷媒回路に接続され、複数のピストン136を往復動させて、外部冷媒回路から吸入した冷媒を圧縮して吐出する。本実施形態において、可変容量圧縮機100は車両エアコンシステムに使用されるものとする。
図1に示すように、可変容量圧縮機100は、ピストン136が配設されるシリンダボア101aが形成されたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端に設けられたフロントハウジング102と、シリンダブロック101の他端にバルブプレート103等を介して設けられたシリンダヘッド104と、を備えている。
シリンダブロック101とフロントハウジング102とによって、ピストン136の背方のクランク室140が形成され、このクランク室140内を横断するように駆動軸110が設けられ回転可能に支持されている。シリンダボア101aは、シリンダブロック101において、駆動軸110を囲むように複数配列されている。
駆動軸110の軸方向の中間部分の周囲には、斜板111が配置されている。この斜板111の中央部には貫通孔111bが形成されており、駆動軸110はこの貫通孔111bに挿通されている。また、斜板111は、駆動軸110に固定され駆動軸110と一体に回転するロータ112とリンク機構120を介して連結されている。このリンク機構120により、斜板111は駆動軸110及びロータ112とともに回転し、かつ、駆動軸110の軸線に対するその傾斜角が変更可能となっている。
リンク機構120は、ロータ112に突設された第1アーム112aと、斜板111に突設された第2アーム111aと、一端が第1連結ピン122を介して第1アーム112aに回動可能に連結されると共に他端が第2連結ピン123を介して第2アーム111aに回動可能に連結されたリンクアーム121と、を含む。
斜板111の貫通孔111bは、斜板111が最大傾斜角から最小傾斜角の範囲で傾動可能な形状に形成されている。本実施形態において、貫通孔111bには、駆動軸110と当接することによって傾斜角を小さくする方向への斜板111の傾斜角変位(傾動)を規制する最小傾斜角規制部が形成されている。例えば、斜板111が駆動軸110に対して直交するときの斜板111の傾斜角を0度とした場合、前記最小傾斜角規制部は、斜板111の傾斜角がほぼ0度となるまでの傾斜角変位(傾動)を許容するように形成されている。また、傾斜角を増大させる方向の斜板111の傾斜角変位(傾動)は、斜板111がロータ112に当接することによって規制される。したがって、斜板111の傾斜角は、斜板111がロータ112に当接したときに最大傾斜角となる。
駆動軸110には、傾斜角を減少させる方向に斜板111を付勢する傾斜角減少バネ114と、傾斜角を増大させる方向に斜板111を付勢する傾斜角増大バネ115とが、斜板111を挟んで装着されている。具体的には、傾斜角減少バネ114は、斜板111とロータ112との間に装着されており、傾斜角増大バネ115は、斜板111と駆動軸110に設けられたバネ支持部材116との間に装着されている。
ここで、斜板111の傾斜角が最小傾斜角であるときに、傾斜角増大バネ115の付勢力の方が傾斜角減少バネ114の付勢力よりも大きくなるように設定されている。このため、駆動軸110が回転していないとき、すなわち、可変容量圧縮機100が停止しているときに、斜板111は、傾斜角減少バネ114の付勢力と傾斜角増大バネ115の付勢力とがバランスする傾斜角(>最小傾斜角)に位置する。
駆動軸110の一端は、フロントハウジング102のボス部102aを貫通してフロントハウジング102の外側まで延在して、図示省略した動力伝達装置に連結されている。なお、駆動軸110とボス部102aとの間には軸封装置130が挿入されており、クランク室140内部は外部空間から遮断されている。
駆動軸110とロータ112の連結体は、ラジアル方向においてはラジアル軸受131、132によって支持され、スラスト方向においてはスラスト軸受133、スラストプレート134によって支持されている。なお、駆動軸110のスラストプレート134側の端部とスラストプレート134とは、調整ネジ135によって所定の隙間を有するように調整されている。そして、駆動軸110は、図示省略した外部駆動源からの動力が前記動力伝達装置に伝達されることにより、前記動力伝達装置と同期して回転する。
シリンダボア101a内には、ピストン136が配設され、ピストン136のクランク室140側に突出している端部の内側空間には、斜板111の外周部が収容され、斜板111は、一対のシュー137を介して、ピストン136と連動する。このシュー137によって、斜板111の回転運動をピストン136の往復運動に変換し、ピストン136がシリンダボア101a内を往復移動する。
シリンダヘッド104には、駆動軸110の一端側(具体的には、軸線Oの延長上)に配設された吸入室141と、図1及び図2に示すように、吸入室141の径方向外側に環状に配設される吐出室142と、が区画形成されている。吸入室141は、シリンダヘッド104の吸入室側の面と当接する(言い換えると、シリンダヘッド104とシリンダブロック101との間に介在させた)バルブプレート103に各シリンダボア101aに対応して形成された吸入孔103a(図1及び図3参照)、吸入弁形成体に形成された吸入弁(図示省略)を介して各シリンダボア101aと連通する。これにより、駆動軸110の回転によりピストンを往復動させて、吸入室141から吸入孔103a等を介してシリンダボア101a内に吸入した冷媒を圧縮し、この圧縮した冷媒を、吐出室142、後述のマフラ143及び吐出ポート106aを経由して吐出側冷媒回路へ吐出するように構成されている。
各吸入孔103aは、本実施形態においては、バルブプレート103をシリンダヘッド104とシリンダブロック101との間に組付けた状態において、駆動軸110の軸線Oからの距離がそれぞれ等しく、かつ、駆動軸110の周方向にほぼ等間隔に離間して、図3に示すように配列される。後述の連通孔150aは、駆動軸110の軸線Oに孔中心を一致させて形成されている。したがって、各吸入孔103aは、言い換えると、後述の連通孔150aの孔中心からの距離がそれぞれ等しく、かつ、連通孔150aの周方向に離間して配列される。
また、吐出室142は、吐出弁形成体に形成された吐出弁(図示省略)、バルブプレート103に形成された吐出孔103bを介して、シリンダボア101aと連通する。吸入室141と吐出室142とは、隔壁104bにより仕切られている。隔壁104bは、駆動軸110の軸線Oを中心としてほぼ円環状に形成されており、吸入室141全体はほぼ円形状となっている。
ここで、フロントハウジング102、センターガスケット(図示省略)シリンダブロック101、シリンダガスケット138、吸入弁形成体(図示省略)、バルブプレート103、吐出弁形成体(図示省略)、ヘッドガスケット139及びシリンダヘッド104が複数の通しボルト105によって締結されてハウジングが形成される。なお、図4にシリンダガスケット138、バルブプレート103及びヘッドガスケット139の部分断面図、図5にヘッドガスケット139の上面図を示す。
シリンダヘッド104には、接続ポート104a’を備えた吸入通路104aが形成され、この接続ポート104a’は、前述の車両用エアコンシステムの吸入側冷媒回路に接続される。これにより、吸入通路104aから吸入室141(後述の第1空間部141a)に冷媒が流入する。吸入通路104aは、シリンダヘッド104の外周から吐出室142の一部を横切るように吸入室141側へ直線状に延設されている。
吸入室141は、区画部材150によって吸入通路104aと接続する第1空間部141aと、吸入孔103aと接続する第2空間部141bとに区画されている。そして、区画部材150には、第1空間部141aと第2空間部141bとを連通する連通孔150aが形成されている。これら区画部材150及び連通孔150aについては、後に詳述する。
また、第2空間部141bには吸入絞り弁250が配設されている。この吸入絞り弁250は、連通孔150aを経由して第1空間部141aから第2空間部141bに流れる冷媒の流量変化に追従して開度を調整するものである。この吸入絞り弁250についても、後に詳述する。
そして、図1に示すように、シリンダブロック101の外側には、マフラ143を設けてある。マフラ143は、有底筒状の蓋部材106を、シリンダブロック101の外面に立設した筒状壁101bに対してシール部材(図示省略)を介して連結して形成される。蓋部材106には、吐出ポート106aが形成され、この吐出ポート106aは、車両エアコンシステムの吐出側冷媒回路に接続される。マフラ143内のマフラ空間143aと吐出室142とを連通させる連通路144が、シリンダブロック101、バルブプレート103、シリンダヘッド104にわたって形成され、マフラ空間143aと連通路144とは、吐出室142と吐出ポート106aとの間を連通させる吐出通路を形成し、マフラ143は、吐出通路途上のマフラ空間143aを形成する。
また、マフラ143の入口を開閉する逆止弁200が、マフラ143内に配置されている。逆止弁200は、連通路144とマフラ空間143aとの接続部に配置され、連通路144(上流側)とマフラ空間143a(下流側)との圧力差に応答して動作し、例えば、連通路144内の圧力(上流側圧力)Puとマフラ空間143a内の圧力(下流側圧力)Pdの差(圧力差)が所定値SLより大きい場合(Pu−Pd>SL>0)に開弁し、上記圧力差が所定値SL以下の場合に閉弁する。
シリンダヘッド104にはさらに制御弁300が設けられている。
制御弁300は、吐出室142とクランク室140とを連通する圧力供給通路145の開度を調整し、クランク室140への吐出ガス導入量を制御する。
また、クランク室140内の冷媒は、放圧通路146(後に詳述する)を介して吸入室141(第2空間部141b)へ流れる。
これにより、制御弁300によりクランク室140への吐出冷媒の導入量を調整してクランク室140の圧力を変化させ、斜板111の傾斜角、つまりピストン136のストロークを変化させることにより可変容量圧縮機100の吐出容量を可変制御することができる。
制御弁300は、具体的には、外部信号に基づいて内蔵するソレノイドへの通電量を調整し、圧力導入通路147を介して制御弁300の感圧室に導入される吸入室141(第1空間部141a又は第2空間部141b)の圧力が所定値になるように、吐出容量を可変制御し、また、ソレノイドへの通電を遮断することにより、連通路145を強制開放して、可変容量圧縮機100の吐出容量を最小に制御する。
以下では、図2〜図6を参照して、特に、区画部材150、連通孔150a、放圧通路146について詳細に説明する。
区画部材150は、前述したように吸入室141を、吸入通路104aと接続する第1空間部141aと、吸入孔103aと接続する第2空間部141bとに区画する。このようにして、吸入室141は、吸入孔103aと直接的に接続する第2空間部141bと、第2空間部の上流側の空間である第1空間部141aとに区画される。
区画部材150は、後述するようにヘッドガスケット139を突出させて形成されており、第2空間部141bは、図4及び図5に示すように、中央から各吸入孔103aに向けて放射状に延設され吸入絞り弁250から流出した吸入冷媒を案内する案内通路141b1を備えている。案内通路141b1は、図6に示すように、底壁150bと側壁150cとによって形成され、底壁150bは、図4に示すように、吸入孔103aに向かうに従い通路断面積が小さくなるように傾斜壁部分が形成される。
区画部材150に形成される前記連通孔150aは、例えば、吸入室141の径方向中央に第1空間部141aと第2空間部141bとを連通するように形成されている。具体的には、連通孔150aは、その孔中心を駆動軸110の軸線Oと一致させて形成されている。
ここで、第2空間部141bは、吸入孔103aに直接的に接続し、かつ、吸入通路104aとは区画部材150によって仕切られているため、実質的な吸入室となり、吸入通路104aと直接的に接続される第1空間部141aは、吸入通路の一部と見なせ、連通孔150aは、実質的な吸入通路の出口となる。また、第1空間部141aは拡張空間であってマフラとして機能する。このような構成により、シリンダヘッド104に形成された吸入通路104aの位置や向きに影響を受けずに、実質的な吸入通路の出口(連通孔150a)を吸入室141の径方向中央に配置することができる。
また、バルブプレート103に面したシリンダヘッド104の吸入室形成壁に、ヘッドガスケット139の区画部材部分の周縁部をバルブプレート側に押圧する複数の突起部104dを突設している。突起部104dは、具体的には、各案内通路141b1の間の領域を押圧するようにシリンダヘッド104の底壁104c(上記吸入室形成壁)から延設され、ヘッドガスケット139および吐出弁形成体を介してバルブプレート103を押圧しており、シリンダヘッド104の中心周りにほぼ等間隔で環状に配列されている(図2及び図4参照)。
区画部材150は、例えば、バルブプレート103とシリンダヘッド104との間に介在させたヘッドガスケット139の吸入室141に面した部分を、吸入室141内に突出させて形成されている。このように、ヘッドガスケット139を利用して区画部材150を形成しているため、区画部材150として新たに部品を追加する必要がない上、区画部材150を吸入室141内に固定する構造も別途追加する必要がないので、区画部材150を備えることによるコストアップを抑制できる。
なお、ヘッドガスケット139は、金属の薄板をラバーコーティングしたものであり、区画部材150は、ヘッドガスケット139に一体にプレス加工されてラバーコーティングが施されている。また、ヘッドガスケット139には径方向外側の吐出室142に対応した領域に吐出弁の開度を規制するリテーナ139a(図5参照)が形成されている。
区画部材150の案内通路141b1形成部分における側壁150cの両側はヘッドガスケット139の平坦部139b(図6参照)となっており、この平坦部139bを突起部104dが押圧する。これにより、区画部材150をバルブプレート103側に確実に保持することができるため、区画部材150の振動を抑制することができる。
また、各案内通路141b1のうち、例えば、駆動軸110の軸線Oより重力方向下側に配置された案内通路141b1の底壁150bには、第1空間部141aと案内通路141b1(つまり第2空間部141b)とを連通する小孔150d(図5参照)が形成されている。なお、小孔150bは、第1空間部141aの重力方向下側に貯留されるオイルを第2空間部141bに戻すためのものである。
放圧通路146は、ピストン136の背方のクランク室140と第2空間部141bとを連通してクランク室内の圧力を放出するものであり、例えば、シリンダブロック101に駆動軸110と平行して形成された連通路101c(図1参照)、駆動軸110の端部側に形成された空間101d(図1及び図4参照)、シリンダガスケット138及び吸入弁形成体にそれぞれ形成された連通孔(図示省略)、バルブプレート103に形成されたオリフィス103c(図1及び図4参照)、吐出弁形成体に形成された連通孔を含んで構成されている。これにより、クランク室140内の冷媒は、放圧通路146を介して吸入室141(第2空間部141b)へ流入する。
次に、図1、図4、図7〜図9を参照して、吸入絞り弁250の構造及び保持方法について詳細に説明する。なお、図8において、後述する弁体251及び圧縮コイルバネ252は図示省略されている。
吸入絞り弁250は、区画部材150を貫通して第1空間部141aと第2空間部141bとを連通する連通部の開口面積を、第1空間部141aと第2空間部141bとの圧力差に応じて調整する調整弁であって、前記圧力差が増大するほど前記開口面積を増加させ、圧力差が減少するほど前記開口面積を減少させるものである。本実施形態において、上記「区画部材150を貫通して第1空間部と前記第2空間部とを連通する連通部」とは、後述する周壁253e1、253e2及び253e3を備えたハウジング253である。なお、この吸入絞り弁250が本発明に係る「調整弁」に相当する。
まず、吸入絞り弁250の構造について説明する。
吸入絞り弁250は、具体的には、弁体251と、圧縮コイルバネ252と、ハウジング253と、キャップ254とを備えて構成されている。なお、弁体251、ハウジング253、キャップ254は、例えば樹脂成型されている。
弁体251は、円筒状の周壁と、周壁の一端を閉塞する端壁とを備えて形成されている。
圧縮コイルバネ252は、弁体251を付勢するものであり、一端が弁体251の端壁に当接し、他端がキャップ254に当接して弁体251を後述する弁座253cに向けて付勢している。
ハウジング253は、周壁253e1と、周壁253e1の外周に形成されるフランジ部253e2と、周壁253e1の一端部から延設された周壁253e3とを備えて形成されている。前述したように、このハウジング253が本発明に係る「連通部」に相当する。
周壁253e1には、弁体251及び圧縮コイルバネ252を収容する円筒状の弁室253a(図7及び図8参照)が形成されている。また、吸入絞り弁250は、第1空間部141aに向けて開口される入口孔253bと、第2空間部141bの径方向に向けて複数開口される出口孔253dとを有する。
入口孔253bは、具体的には、ハウジング253の周壁253e3側端部を、駆動軸110の軸線O方向に開口させて形成されている。そして、連通部としてのハウジング253は、吸入室141の径方向中央に位置されている。具体的には、ハウジング253の周壁253e3側端部が、図4に示すように、区画部材150の連通孔150aに挿通されて、連通孔150aに接続される。これにより、入口孔253bと第1空間部141aとが連通する。この入口孔253bは、弁室253aと第1空間部141aとの間を連通する。入口孔253bの内径(周壁253e3の内径)は、図7に示すように、円筒状の弁室253aの内径(周壁253e1の内径)より小さくなるように形成されている。これにより、図7及び図8に示すように、周壁253e3の一端部は、弁体251の端壁が接離する弁座253cとなり、弁体251の端壁が弁座253cに接離して入口孔253bを開閉する。
また、出口孔253dは、具体的には、ハウジング253の周壁253e1の外周を開口して形成されている。この出口孔253dは、弁室253aと第2空間部141bとの間を連通する。また、出口孔253dは、周壁253e1の外周方向にほぼ等間隔に離間して、例えば、4つ形成されている。このようにして、第1空間部141aは連通部(ハウジング253)を介して第2空間部141bと連通する。
出口孔253dは、図8及び図9に示すように、例えば、頂部の1つを入口孔253b側に差し向けた三角形状で開口されている。この頂部は、弁体251の端壁が弁座253cに当接した状態(図7参照)で、弁体251の周壁により完全に閉塞されない最小開口部253d1となる。この最小開口部253d1により第1空間部141aと第2空間部141bとが遮断されることなく常時連通している。この最小開口部253d1の開口面積は、冷媒の流量が非常に少ない領域での弁体251自体の自励振動を抑制できる最小の面積で設定されている。なお、本実施形態における「連通部の開口面積」とは、出口孔253dのうち、弁体251の周壁により閉塞されていない面積を言う。このように、本実施形態において、吸入絞り弁250は、連通部としてのハウジング253の出口孔253dの実質的な面積を調整している。
キャップ254は、ハウジング253の開放端部を閉塞するものであり、ハウジング253の周壁253e1の他端の開放部に嵌合固定されて、周壁253e1の他端側の開放部を閉塞する。キャップ254の中央部には、連通孔254aが形成されている。また、バルブプレート103には、後述する支持部材152内部の空間152aと第2空間部141bとを連通する連通孔103d(図3及び図4参照)が形成されている。これにより、弁体251、ハウジング253の周壁253e1及びキャップ254で区画された空間255(図7参照)は、連通孔254a、空間152a及びバルブプレート103の連通孔103dを介して第2空間部141bと連通する。その結果、空間255には第2空間部141bの圧力が作用する。
また、キャップ254には、突起254b(図7〜図9参照)が複数形成されている。吸入絞り弁250の他端部が後述する支持部材152に当接しても突起254bにより、吸入絞り弁250の他端部と支持部材152との間に隙間が形成され、連通孔254aの開口が支持部材152よって遮断されることが無い。これにより、第2空間部141bの圧力を、吸入絞り弁250内部の空間255に、確実に作用させることができる。
次に、吸入絞り弁250の保持構造について説明する。
吐出弁形成板(図示せず)、バルブプレート103(図3参照)、吸入弁形成板(図示せず)の径方向中央には、区画部材150の連通孔150aと孔中心を合わせて、それぞれ貫通孔(バルブプレート103については貫通孔103e)が形成されている。本実施形態において、バルブプレート103の貫通孔103eが周壁253e1の外径より僅かに大きな径で形成されており、他の貫通孔はバルブプレート103の貫通孔103eより大きな径で形成されている。これにより、吸入絞り弁250は、バルブプレート103に形成された貫通孔103eに挿通される。このようにして、貫通孔103eは、吸入絞り弁250の径方向の移動を規制するガイドとなり、吸入絞り弁250の径方向の位置決めを容易に行うことができる。なお、吸入絞り弁250のガイド用の貫通孔は、バルブプレート103の貫通孔103eに限らず、吐出弁形成板の貫通孔や吸入弁形成板の貫通孔であってもよい。
また、貫通孔(103e等)に吸入絞り弁250の周壁253e1が挿通された状態で、吸入絞り弁250の他端部(キャップ254側)は、図4に示すように、シリンダブロック101の一端面の径方向中央部に凹設されている空間101dに突出している。
吸入絞り弁250の一端部(キャップ254側端部)は、空間101d内に配設された支持部材152により支持されている。支持部材152は、例えば、シリンダガスケット138の空間101dに面した部分を、空間101d内に略円錐台形状に突出させて形成されている。これにより、支持部材152として新たに部品を追加する必要がなく、また支持部材152を固定する構造も必要が無いので、支持部材152を備えることによるコストアップを抑制できる。また、シリンダガスケット138は、金属の薄板をラバーコーティングしたものであり、支持部材152は、シリンダガスケット138と一体にプレス加工されてラバーコーティングが施されている。支持部材152は、クランク室140の圧力が作用する領域と吸入室141の圧力が作用する領域との区画壁となっている。支持部材152の周縁はシリンダブロック101とバルブプレート103に挟持されて、安定に保持されている。
そして、吸入絞り弁250の他端部(周壁253e3側端部)は、区画部材150の連通孔150aの周縁部を介して支持部材152側へ押圧されるように構成されている。このようにして、吸入絞り弁250は、駆動軸110の軸線Oの延長領域に配置される。そして、圧縮機ハウジングを形成すべく、フロントハウジング102、シリンダブロック101及びシリンダヘッド104を複数の通しボルト105で締結したときに、区画部材150が吸入絞り弁250の一端部を押圧し、吸入絞り弁250が区画部材150と支持部材152との間に挟持される構造となっている。これにより、吸入絞り弁の保持を容易に行うことができる。
具体的には、吸入絞り弁250の他端部(例えば、フランジ部253e2の一端面)と連通孔150aの周縁部の区画部材150との間に弾性部材151を設け、これにより、吸入絞り弁250の一端面は区画部材150に弾性支持される。弾性部材151は、例えば円環状のラバーシートやOリングが使用される。これにより、吸入絞り弁250を容易に押圧保持することができる。なお、弾性部材151は、吸入絞り弁250の他端部と区画部材150との間に限らず、図示省略するが、吸入絞り弁250の一端部(キャップ254側端部)と支持部材152との間に設けてもよい。
次に、以上のような構成を有する可変容量圧縮機100における吸入絞り弁250の動作について、図4及び図7に基づいて説明する。
可変容量圧縮機100が作動してピストン136が往復動作するとエアコンシステムの冷媒回路を冷媒が循環し、その冷媒流量に応じて第1空間部141aと第2空間部141bとの間に圧力差が発生する。弁体251は入口孔253b側から第1空間部141aの圧力を受け、空間255側から第2空間部141bの圧力を受ける。このようにして、吸入絞り弁250は、第1空間部141aと第2空間部141bとの圧力差に応答して弁体251を作動させて、連通部としてのハウジング253の出口孔253dの実質的な開口面積を調整する。吸入絞り弁250は、具体的には、冷媒回路を循環する冷媒流量が増大して、圧力差が所定値を超えて増大すると、上記出口孔253dの実質的な開口面積を増加させる。この状態から冷媒流量が減少して圧力差が減少すると、上記出口孔253dの実質的な開口面積を減少させる。したがって、吸入絞り弁250は冷媒流量の変化に追従して上記出口孔253dの実質的な開口面積を調整する。そして冷媒流量が非常に少なくなり、圧力差が所定値以下になったとき、上記出口孔253dの実質的な開口面積を最小値まで絞る。その結果、ピストン136の吸入工程において、特に、冷媒流量が少なくなったときに発生する第2空間部141b側の吸入圧力脈動が、第1空間部141a側に伝播するのを抑制することができる。これにより、外部冷媒回路側への圧力脈動の伝播を抑制し、熱交換器等の振動を低減させる。
このように、本実施形態に係る可変容量圧縮機100によれば、区画部材150により吸入室141を第1空間部141aと第2空間部141bとに区画し、吸入通路104aを第1空間部141aと接続し、吸入孔103aを第2空間部141bと接続し、第1空間部141aと第2空間部141bとの圧力差が減少するほど、第1空間部141aと第2空間部141bとを貫通する連通部(ハウジング253)の開口面積を吸入絞り弁250(調整弁)により減少させることにより、外部冷媒回路側への圧力脈動の伝播を抑制することができる。このように、第1空間部141aと第2空間部141bとを貫通する連通部(ハウジング253)の開口面積を調整する構成であるため、吸入通路104aの位置や向きの制約を受けずに、吸入絞り弁250を配置することができる。
このようにして、吸入通路の位置や向きの制約を受けずに吸入絞り弁250を配置可能な往復動式圧縮機を提供することができる。
また、本実施形態において、連通部(ハウジング253)は、吸入室141の径方向中央に位置され、吸入孔103aは、バルブプレート103に形成される構成とし、吸入絞り弁250(調整弁)は、第1空間部141aに向けて開口される入口孔253bと、第2空間部141bの径方向に向けて複数開口される出口孔253dとを有する構成である。具体的には、各吸入孔103aは、連通孔150aの孔中心からの距離がそれぞれ等しく、かつ、連通孔150aの周方向に離間して配列される。これにより、吸入通路104aの実質的な出口となる連通孔150aから各出口孔253d及び吸入孔103aに至る流路長がそれぞれ略等しくなるため、第2空間部141b側の吸入圧力脈動を極小化することができる。このようにして、吸入絞り弁250の絞り効果との相乗効果により、第1空間部141aから外部冷媒回路側への圧力脈動の伝播を効果的に抑制することができる。
なお、上記実施形態においては、支持部材は、シリンダガスケット138に一体形成される場合で説明したが、例えば、以下に説明する第2実施形態のように、シリンダガスケット138と別体で形成されてもよい。
図10及び図11は、本発明の第2実施形態に係る可変容量圧縮機100の部分拡大図である。第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、吸入絞り弁250の動作についても第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
本実施形態において、支持部材152’は、図11に示すように、シリンダガスケット138と別体で形成されている。支持部材152’は、例えば、略円錐台形状に形成され、底壁152’aと、周壁152’bと、フランジ152’cとを備えて構成されている。支持部材152’は、例えば、金属の薄板をプレス加工して形成される。なお、支持部材152’は、樹脂材料で形成されてもよい。
支持部材152’は、図10に示すように、シリンダガスケット138とバルブプレート103との間に介在させた吸入弁形成板153の径方向中央に形成された貫通孔に挿通され、底壁152’a及び周壁152’bを空間101dに突出させ、フランジ152’cを吸入弁形成板153に当接させている。バルブプレート103のフランジ152’cに当接する当接部には、フランジの板厚を考慮して凹部が形成されている。これにより、フランジ部152’cは、吸入弁形成板153とバルブプレート103との間に位置決め保持される。
また、吸入弁形成板153は弾性を有した板材から形成されている。このため、フランジ152’cが吸入弁形成板153とバルブプレート103との間に位置決め保持されるときに、吸入弁形成板153がフランジ152’cを僅かに押圧するようにバルブプレート103の当接部の深さを設定するとよい。さらに、支持部材152’の表面をシリンダガスケット138等と同様にラバーコーティングしておくとよい。これにより、支持部材152’が吸入弁形成板153とバルブプレート103との間に安定に保持され、かつ空間101d側(クランク室の圧力が作用)から第2空間部141b側(吸入室の圧力が作用)への冷媒の漏れを防ぐことができる。
また、吸入絞り弁250内部の空間255に第2空間部141bの圧力が作用するように、バルブプレート103及び吐出弁形成板154には、支持部材152’内部の空間152a’と第2空間部141bとを連通する連通孔(バルブプレート103の連通孔103dについては図4参照)が形成されている。
図10に示すように、吸入絞り弁250は、バルブプレート103及び吐出弁形成板154の径方向中央に形成された貫通孔に挿通され、突起254bを支持部材152’の底壁152’aに当接させる。そして、フロントハウジング102、シリンダブロック101及びシリンダヘッド104を複数の通しボルト105で締結したときに、区画部材150が弾性部材151を介して吸入絞り弁250の一端部を押圧し、吸入絞り弁250が区画部材150と支持部材152’との間に挟持される構造となっている。
なお、フランジ152’cは、吸入弁形成板153とバルブプレート103との間に限らず、ヘッドガスケット139とバルブプレート103との間に介在させた吐出弁形成板154(図10参照)と、バルブプレート103との間、又は、吸入弁形成板153と吐出弁形成板154との間に位置決め保持されるようにしてもよい。
また、上記第1及び第2本実施形態では、区画部材150は、ヘッドガスケット139に一体形成されている場合で説明したが、これに限らず、例えば、以下の第3実施形態で詳述するように、区画部材150をヘッドガスケット139と別体で形成してもよい。
図12は、本発明の第3実施形態に係る可変容量圧縮機100の部分拡大図である。第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。吸入絞り弁250の動作についても第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
本実施形態において、区画部材150’は、ヘッドガスケット139と別体で形成され、例えば、板材からなる。この区画部材150’は、例えば、図12に示すように、吸入室141の吸入室形成壁の中間に形成された段付き部141cに嵌合し、吸入室141を第1空間部141aと第2空間部141bに区画する。
また、本実施形態において、吸入絞り弁250は、その他端部(周壁253e3側)が区画部材150’に当接し、一端部(キャップ254側)が第2空間部141b内に完全に収納されてヘッドガスケット139に当接する。このように、吸入絞り弁250は、フロントハウジング102、シリンダブロック101及びシリンダヘッド104を複数の通しボルト105で締結したときに、区画部材150’が弾性部材151を介して吸入絞り弁250の他端部を押圧し、吸入絞り弁250が区画部材150’と支持部材152”(ヘッドガスケット139)との間に挟持される構造となっている。これにより、吸入絞り弁の保持を容易に行うことができる。
本実施形態において、図12に示すように、ヘッドガスケット139を支持部材152”としたが、これに限らず、吐出弁形成板154、バルブプレート103、吸入弁形成板153、シリンダガスケット138のいずれかを支持部材152”としてもよい。例えば、吐出弁形成板154を支持部材152”として利用する場合、ヘッドガスケット139の吸入絞り弁250の他端部に対応する位置に貫通孔を設ける。
なお、本実施形態において、吸入絞り弁250の他端部(キャップ254側)は、第2空間部141b内に完全に収納されるものとしたが、これに限らず、第1及び第2実施形態のように、シリンダブロック101の空間101dに突出するようにしてもよい。この場合、支持部材として、第1実施形態の支持部材152又は第2実施形態の支持部材152’を適用すればよい。
また、各実施形態において、区画部材150に形成された連通孔150aは、吸入室141の径方向中央部に形成される場合で説明したが、これに限定されない。例えば、吸入絞り弁250の配設される位置に合わせて連通孔150aを形成すればよい。
また、各実施形態において、吸入絞り弁250は区画部材150と支持部材(152、152’、152”)との間で挟持されて保持される構成の場合で説明したが、これに限らず、吸入絞り弁250は区画部材150に固定されてもよい。
さらに、各実施形態において、吸入絞り弁250は、弁体251の周壁により完全に閉塞されない最小開口部253d1を有し、弁体251が弁座253cに着座したときに吸入絞り弁250内の流路を完全に遮断しない場合で説明したが、これに限らず、弁体251が弁座253cに着座したときに吸入絞り弁250内の流路を完全に遮断するようにしてもよい。
そして、各実施形態において、本発明に係る往復動式圧縮機として斜板式の可変容量圧縮機を一例として説明したが、斜板式に限らず揺動板式の可変容量圧縮機としてもよい。さらに、本発明に係る往復動式圧縮機は、可変容量圧縮機に限らず、往復動式であれば、固定容量圧縮機、モータで駆動される電動圧縮機等すべての圧縮機に適用可能である。
以上、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
100…往復動式圧縮機(可変容量圧縮機)、101a…シリンダボア、103…バルブプレート、103a…吸入孔、103e…貫通孔、104…シリンダヘッド、104a…吸入通路、104d…突起部、136…ピストン、139…ヘッドガスケット、141…吸入室、141a…第1空間部、141b…第2空間部、142…吐出室、150…区画部材、151…弾性部材、152、152’、152”…支持部材、250…調整弁(吸入絞り弁)、253…連通部(ハウジング)、253b…入口孔、253d…出口孔

Claims (7)

  1. 駆動軸の一端側に配設され吸入通路から冷媒が流入される吸入室と、前記駆動軸を囲むように複数配列されるシリンダボアと、前記各シリンダボアに対応して設けられる吸入孔と、前記吸入室の径方向外側に環状に配設される吐出室とを備え、前記駆動軸の回転により前記シリンダボア内のピストンを往復動させて、前記吸入室から前記吸入孔を介して前記シリンダボア内に吸入した冷媒を圧縮し、該圧縮した冷媒を、前記吐出室を経由して吐出する往復動式圧縮機において、
    前記吸入室を、前記吸入通路と接続する第1空間部と、前記吸入孔と接続する第2空間部とに区画する区画部材と、
    前記区画部材を貫通して前記第1空間部と前記第2空間部とを連通する連通部の開口面積を、前記第1空間部と前記第2空間部との圧力差に応じて調整する調整弁であって、前記圧力差が増大するほど前記開口面積を増加させ、前記圧力差が減少するほど前記開口面積を減少させる調整弁と、
    を含む、往復動式圧縮機。
  2. 前記連通部は、前記吸入室の径方向中央に位置され、
    前記各吸入孔は、前記吸入室が形成されるシリンダヘッドの吸入室側の面と当接するバルブプレートに形成される構成とし、
    前記調整弁は、前記第1空間部に向けて開口される入口孔と、前記第2空間部の径方向に向けて複数開口される出口孔とを有する、請求項1に記載の往復動式圧縮機。
  3. 前記調整弁は、前記バルブプレートに形成された貫通孔に挿通され、該調整弁の径方向の移動が規制される、請求項2に記載の往復動式圧縮機
  4. 前記区画部材は、前記バルブプレートと前記シリンダヘッドとの間に介在させたヘッドガスケットの前記吸入室に面した部分を、前記吸入室内に突出させて形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の往復動式圧縮機。
  5. 前記バルブプレートに面した前記シリンダヘッドの吸入室形成壁に、前記ヘッドガスケットの区画部材部分の周縁部を前記バルブプレート側に押圧する突起部を突設したことを特徴とする請求項4に記載の往復動式圧縮機。
  6. 前記調整弁は、一端部が支持部材により支持され、他端部が前記区画部材により前記支持部材側へ押圧される構成とした、請求項1〜5のいずれか1つに記載の往復動式圧縮機。
  7. 前記調整弁の前記一端部と前記支持部材との間、又は、前記調整弁の他端部と前記区画部材との間に弾性部材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の往復動式圧縮機。
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