JP2007315294A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

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Yukihiko Taguchi
幸彦 田口
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Abstract

【課題】容量制御弁の配設による冷媒漏れ、騒音軽減機能の低下、生産性の悪化が抑制された可変容量圧縮機を提供する。
【解決手段】ハウジング内に区画形成された吐出室120と吸入室119とクランク室105と複数のシリンダボア101aと、シリンダボアに配設されたピストン117と、駆動軸106と、傾角可変の斜板107を有し駆動軸の回転をピストンの往復運動に変換する運動変換機構と、吐出室とクランク室の連通路に容量制御弁200、クランク室と吸入室の連通路に絞り103dとを備え、容量制御弁によりクランク室圧力を変化させ、ピストンのストロークを調整する可変容量圧縮機であって、吸入室は駆動軸の延長線上、吐出室は吸入室の径方向外側に配設され、容量制御弁は、一端側の吸入室圧力感圧部と、他端側のクランク室への放圧部と、感圧部と放圧部との間に吐出圧力導入部とを有し、ハウジング内に収容されてハウジング外に露出しない。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両空調装置に使用される可変容量圧縮機に関するものである。
ハウジング内に区画形成された吐出室と吸入室とクランク室と複数のシリンダボアと、シリンダボアに配設されたピストンと、クランク室を横断して配設された駆動軸と、傾角可変の斜板を有し駆動軸の回転をピストンの往復運動に変換する運動変換機構と、吐出室をクランク室に連通させる給気通路と、給気通路に配設された容量制御弁と、クランク室を吸入室に連通させる抽気通路と、抽気通路に配設された絞りとを備え、複数のシリンダボアは駆動軸と同心の円上に周方向に互いに間隔を隔てて配設され、シリンダボアが形成されたシリンダブロックを間に挟んでクランク室が吐出室及び吸入室と対向し、容量制御弁の開度を調整してクランク室圧力を変化させ、ピストンのストロークを調整して吸入室からシリンダボアに吸入される冷媒量を制御する可変容量圧縮機が、特許文献1等に開示されている。
特開昭62−203980
特許文献1等に開示された従来の可変容量圧縮機には以下の問題がある。
(1)吐出室と吸入室とが形成されたリアハウジングに容量制御弁収容凹部を形成し、ハウジング外から前記凹部に容量制御弁を挿入するので、ハウジング外への冷媒の漏洩を阻止するためのシール部材が必要になり、また容量制御弁の抜け止め部材が必要になる。またシール部材を配設しても、シール部材を透過するハウジング外への冷媒の透過漏れを阻止できない。
(2)収容凹部が吐出室と吸入室とを横断するので、吐出室と吸入室の容積が減少し、吐出室と吸入室が有している冷媒ガス圧縮の際に発生する圧力脈動を緩和する膨張型消音器としての機能が低下する。
(3)吐出室と吸入室とを横断して容量制御弁収容凹部をリアハウジングに形成するのでリアハウジングの構造が複雑になり、且つリアハウジングの重量が増加して、圧縮機の生産性が悪化する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、容量制御弁の配設に起因するハウジング外への冷媒漏れ、騒音軽減機能の低下、生産性の悪化が抑制された可変容量圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、ハウジング内に区画形成された吐出室と吸入室とクランク室と複数のシリンダボアと、シリンダボアに配設されたピストンと、クランク室を横断して配設された駆動軸と、傾角可変の斜板を有し駆動軸の回転をピストンの往復運動に変換する運動変換機構と、吐出室をクランク室に連通させる給気通路と、給気通路に配設された容量制御弁と、クランク室を吸入室に連通させる抽気通路と、抽気通路に配設された絞りとを備え、複数のシリンダボアは駆動軸と同心の円上に周方向に互いに間隔を隔てて配設され、シリンダボアが形成されたシリンダブロックを間に挟んでクランク室が吐出室及び吸入室と対向し、容量制御弁の開度を調整してクランク室圧力を変化させ、ピストンのストロークを調整して吸入室からシリンダボアに吸入される冷媒量を制御する可変容量圧縮機であって、吸入室は駆動軸の延長線上に配設され、吐出室は吸入室の径方向外側に配設され、容量制御弁は、一端側に配設され吸入室圧力が作用する感圧部と、他端側に配設されたクランク室への放圧部と、感圧部と放圧部との間に配設された吐出圧力導入部とを有し、ハウジング内に収容されてハウジング外に露出しないことを特徴とする可変容量圧縮機を提供する。
本発明に係る可変容量圧縮機においては、容量制御弁はハウジング内に収容されてハウジング外に露出しないので、容量制御弁の配設に起因するハウジング外への冷媒の漏洩は発生しない。容量制御弁の一端側に吸入室圧力が作用する感圧部が配設され、他端側にクランク室への放圧部が配設され、感圧部と放圧部との間に吐出圧力導入部が配設されているので、従来技術のように吐出室と吸入室とを横断する容量制御弁の配置ではなく、放圧部をクランク室側へ差し向け、感圧部を駆動軸の延長線上に配設された吸入室側へ差し向けて、駆動軸の延長線上に容量制御弁を配置することが可能になる。この結果、吐出室と吸入室の容積減少が抑制されて、容量制御弁の配設に起因する吐出室と吸入室の膨張型消音器としての機能の低下が抑制され、またリアハウジングの構造複雑化と重量増加とが抑制されて、容量制御弁の配設に起因する圧縮機の生産性低下が抑制される。
本発明の好ましい態様においては、容量制御弁は駆動軸の延長線上に配設され、容量制御弁の感圧部は吸入室内に在り、放圧部はシリンダブロックに形成されシリンダボアに囲まれた凹部内に在る。
駆動軸の延長線上に容量制御弁を配設し、容量制御弁の感圧部を駆動軸の延長線上に配設された吸入室内に配設し、放圧部をシリンダブロックに形成されシリンダボアに囲まれた凹部内に配設することにより、容量制御弁の配置が最適化される。
本発明の好ましい態様においては、容量制御弁の移動を規制する規制部がハウジングに形成されている。
容量制御弁の移動を規制する規制部をハウジングに形成すれば、容量制御弁の位置決め部材を別途配設する必要が無くなり、圧縮機の構造が簡素化される。
本発明の好ましい態様においては、給気通路のクランク室近傍部は、駆動軸を支持するラジアルベアリングの放圧部側領域を駆動軸とラジアルベアリングとの隙間を経由してクランク室に連通させる第1給気通路と、ラジアルベアリングの放圧部側領域をシリンダブロックに形成した連通孔を経由してクランク室に連通させる第2給気通路とに分岐しており、第2給気通路の連通孔はクランク室へ向けて径方向外方へ傾斜している。
第1給気通路を通る冷媒に含まれる潤滑油によりラジアルベアリングが潤滑される。クランク室の外周部には、運動変換機構のピストンとの摺動係合部がある。第2給気通路を通る冷媒は、クランク室へ向けて径方向外方へ傾斜した連通孔を介してクランク室の外周部へ導かれ、運動変換機構のピストンとの摺動係合部を潤滑する。この結果、クランク室内に配設された諸部材の摺動係合部が良好に潤滑される。
本発明の好ましい態様においては、第2給気通路の流路断面積は第1給気通路の流路断面積よりも大きい。運動変換機構のピストンとの摺動係合部には高い面圧が発生するので、第2給気通路の流路断面積を第1給気通路の流路断面積よりも大きくして、前記摺動係合部に十分な潤滑油を供給するのが望ましい。
発明の好ましい態様においては、給気通路の吐出室側開口端部は、吸入室の最下部よりも下方に在る。吐出室の下部は潤滑油溜めを形成するので、給気通路の吐出室側開口端部を吸入室の最下部よりも下方に配設すれば、吐出室から給気通路を介してクランク室へ供給される冷媒ガスに潤滑油を効果的に混入させることができる。
本発明に係る可変容量圧縮機においては、容量制御弁はハウジング内に収容されてハウジング外に露出しないので、容量制御弁の配設に起因するハウジング外への冷媒の漏洩は発生しない。容量制御弁の一端側に吸入室圧力が作用する感圧部が配設され、他端側にクランク室への放圧部が配設され、感圧部と放圧部との間に吐出圧力導入部が配設されているので、従来技術のように吐出室と吸入室とを横断する容量制御弁の配置ではなく、放圧部をクランク室側へ差し向け、感圧部を駆動軸の延長線上に配設された吸入室側へ差し向けて、駆動軸の延長線上に容量制御弁を配置することが可能になる。この結果、吐出室と吸入室の容積減少が抑制されて、容量制御弁の配設に起因する吐出室と吸入室の膨張型消音器としての機能の低下が抑制され、またリアハウジングの構造複雑化と重量増加とが抑制されて、容量制御弁の配設に起因する圧縮機の生産性低下が抑制される。
本発明の実施例に係る可変容量圧縮機を説明する。
図1に示すように、可変容量圧縮機100は、複数のシリンダボア101aを備えたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端に設けられたフロントハウジング102と、バルブプレート103を介してシリンダブロック101の他端に設けられたリアハウジング104とを備えている。シリンダブロック101とフロントハウジング102とによって画成されるクランク室105内を横断して、駆動軸106が配設されている。駆動軸106は斜板107に挿通されている。斜板107は、駆動軸106に固定されたロータ108に連結部109を介して結合し、駆動軸106により傾角可変に支持されている。ロータ108と斜板107との間に、斜板107を最小傾角へ向けて付勢するコイルバネ110が配設されている。
フロントハウジング102、シリンダブロック101、リアハウジング104は協働して、シリンダボア101aとクランク室105と、後述する吸入室119と吐出室120とが内部に画成されたハウジングを形成している。
駆動軸106の一端はフロントハウジング102のボス部102aを貫通してハウジング外まで延在しており、図示しない動力伝達装置を介して図示しない車両エンジンに作動係合している。駆動軸106とボス部102aとの間に軸封装置111が配設されている。
フロントハウジング102に圧入固定されたラジアルベアリング112が駆動軸106の一端部を回転可能に支持している。シリンダブロック101に形成されシリンダボア101aに囲まれたセンターボア101bに圧入固定されたラジアルベアリング113が駆動軸106の他端部を回転可能に支持している。駆動軸106は、ロータ108とフロントハウジング102との間に配設されたスラストベアリング114と、駆動軸106の他端に隣接してセンターボア101b内に配設された支持部材115とにより挟持されている。駆動軸106の他端と支持部材115との間の軸方向隙間は、センターボア101b内に配設された調整部材116により所定値に管理されている。
シリンダボア101a内に、ピストン117が配設され、ピストン117の一端部の窪み117a内に収容された一対のシュー118が斜板107の外周部を相対摺動可能に挟持している。駆動軸106の回転は、斜板107とシュー118とが形成する運動変換機構を介してピストン117の往復動に変換される。
リアハウジング104には、筒状の吸入室119と環状の吐出室120とが形成されている。吸入室119は駆動軸106の延長線上に配設されている。吐出室120は同一平面内で吸入室119の径方向外側に配設されている。
吸入室119はバルブプレート103に形成された連通孔103aと図示しない吸入弁とを介してシリンダボア101aに連通し、吐出室120は図示しない吐出弁とバルブプレート103に形成された連通孔103bとを介してシリンダボア101aに連通している。吸入室119は吸入ポート104aを介して空調装置の蒸発器に接続し、吐出室120は吐出ポート104bを介して空調装置の凝縮器に接続している。
フロントハウジング102、シリンダブロック101、バルブプレート103、リアハウジング104は図示しないガスケットを介して隣接し、通しボルト121を用いて一体に組付けられている。
駆動軸106の延長線上に駆動軸106と同軸又は平行に容量制御弁200が配設されている。容量制御弁200の一端部は吸入室119内に在り、他端部はシリンダブロック101に形成されシリンダボア101aに囲まれた凹部101b’内に在る。凹部101b’はセンターボア101bに隣接し、センターボア101bと同軸に延在し、センターボア101bに連通している。容量制御弁200は吐出室120とクランク室105との間の給気通路122の開度を調整し、クランク室105への吐出ガスの導入量を制御する。
図2に示すように、給気通路122は、弁板103に形成された通孔103c、シリンダブロックに形成された連通路101c、凹部101b’の周壁と容量制御弁200の間に形成された環状空間101d、容量制御弁200、調整部材116の隙間、支持部材115の隙間が形成する上流部と、クランク室近傍部である下流部とを有している。下流部は、支持部材115の隙間に連通するラジアルベアリング113の容量制御弁200側領域を、駆動軸106とラジアルベアリング113との隙間を経由してクランク室105に連通させる第1給気通路と、ラジアルベアリング113の容量制御弁200側領域を、シリンダブロックに形成した連通孔101eを経由してクランク室105に連通させる第2給気通路とに分岐している。第2給気通路の連通孔101eはクランク室105へ向けて径方向外方へ傾斜している。
第2給気通路の流路断面積は第1給気通路の流路断面積よりも大きな値に設定されている。
給気通路122の吐出室側開口端部である通孔103cは、吸入室119の最下部よりも下方に位置決めされている。
クランク室105内の冷媒は、シリンダブロックに形成された連通路101fと弁板103に形成された固定オリフィス103dとにより形成される抽気通路を介して、吸入室119へ流入する。
図3に示すように、容量制御弁200は、弁ハウジング201に形成された感圧室202内に配設され、通孔203aを介して吸入室圧力を受圧し、内部を真空にしてばねを配設した感圧手段として機能するベローズ203と、一端部がベローズ203に当接連結して弁ハウジング201に摺動可能に支持され、他端部が給気通路122途上に配設された弁孔201aを開閉する弁形成体204と、弁形成体204を閉弁方向へ付勢するバネ205と、バネ205の一端を受け入れるバネ支持部材206とを有している。弁形成体204はロッド204aとロッド204aに圧入固定された弁体204bとを有している。弁体204bとバネ205とは弁室207内に配設されている。弁室207の弁孔201aとは反対側の端部は開放されている。弁室207は弁孔201aと弁ハウジング201に形成された連通孔201bとを介して環状空間101dに連通している。
感圧室202は容量制御弁200の一端側に配設され吸入室圧力が作用する感圧部を形成し、弁室207は容量制御弁200の他端側に配設されたクランク室105への放圧部を形成し、感圧室202と弁室207との間に配設された連通孔201bは吐出圧力導入部を形成している。容量制御弁200の感圧部は吸入室119内に在り、吐出圧力導入部と放圧部とはシリンダブロック101に形成されシリンダボア101aに囲まれた凹部101b’内に在る。
環状空間101dに流入した吐出ガスは、弁ハウジング201に形成された連通孔201b、弁孔201a、弁室207を経由して、調整部材116側へ流れる。
容量制御弁200の制御特性を図4の式(1)に示す。容量制御弁200は吸入室圧力が所定値になるように給気通路122の開度を調整し、吐出容量を制御する。
容量制御弁200は、感圧部の一端201cが吸入室119の囲壁から吸入室内へ延びた脚部104cに形成した段部104dに当接し、感圧部の他端201dが弁板103とリアハウジング104との間に配設された図示しないガスケットに当接した状態で、前記段部104dとガスケットとにより挟持されて、位置決めされ移動が規制されている。前記脚部の先端は弁板103に当接して弁板103の浮き上がりを防止している。
容量制御弁200を用いた可変容量圧縮機100の制御動作について説明する。
吸入室圧力が所定値より高いと、ベローズ203が収縮して弁体204bが弁孔201aを閉じ、ひいては給気通路122を閉じる。吐出室120の冷媒はクランク室105に導入されず、ピストン117が吸入冷媒を圧縮する際に発生するブローバイガスはクランク室105から抽気通路を介して吸入室119へ排出される。固定オリフィス103dの流路断面積はブローバイガスを吸入室119へ流すのに必要な最小流路断面積を有しているので、クランク室105内の冷媒は迅速に吸入室119へ排出され、クランク室圧力は迅速に低下して吸入室圧力と同等になる。斜板107の傾角が迅速に増加して圧縮機は最大容量に維持される。ラジアルベアリング113は連通孔101eを介してクランク室105内の潤滑油を供給されて潤滑される。
圧縮機が最大容量運転されて吸入室圧力が徐々に低下し、図4の式(1)に示した所定値まで低下すると、ベローズ203が伸長して弁形成体204を押し上げ、弁体204bが弁孔201aを開き、ひいては給気通路122を開く。吐出室120の冷媒が、給気通路122の上流部と、第1給気通路と第2給気通路に分岐した給気通路122の下流部とを介して、クランク室105に導入される。第1給気通路を流れる冷媒に含まれる潤滑油は支持部材115、ラジアルベアリイグ113を潤滑する。径方向外方へ傾斜した第2給気通路を流れる冷媒は、クランク室の外周部のシュー118近傍部に流入し、冷媒に含まれる潤滑油がシュー118と窪み117a、斜板107との摺動部を潤滑する。
クランク室105から吸入室119へ排出される冷媒の流量は固定オリフィス103dにより制限されるので、クランク室圧力が上昇し、クランク室圧力と吸入室圧力の差圧の増加により斜板107の傾角が減少して吐出容量が減少する。吐出容量が減少して吸入室圧力が上昇するとベローズ203が収縮して弁体204bが弁孔201aを閉じる方向へ移動し、給気通路122の流路断面積が減少して吐出室120からクランク室105に導入される冷媒ガスの流量が減少し、クランク室圧力が低下し、クランク室圧力と吸入室圧力の差圧の減少により斜板107の傾角が増加して吐出容量が増加する。
上述の動作が繰り返され、弁体205bの開度が調整されて、所定の吸入室圧力を維持するように吐出容量が制御される。
本実施例に係る可変容量圧縮機100においては、容量制御弁200はハウジング内に収容されてハウジング外に露出しないので、容量制御弁200の配設に起因するハウジング外への冷媒の漏洩は発生しない。容量制御弁200の一端側に吸入室119の圧力が作用する感圧部が配設され、他端側にクランク室105への放圧部が配設され、感圧部と放圧部との間に吐出室120の圧力を導入する吐出室圧力導入部が配設されているので、従来技術のように吐出室と吸入室とを横断する容量制御弁の配置ではなく、放圧部をクランク室105側へ差し向け、感圧部を駆動軸106の延長線上に配設された吸入室119側へ差し向けて、容量制御弁200を駆動軸106の延長線上に配置することが可能になる。この結果、吐出室120と吸入室119の容積減少が抑制されて、容量制御弁200の配設に起因する吐出室120と吸入室119の膨張型消音器としての機能の低下が抑制され、またリアハウジング104の構造複雑化と重量増加とが抑制されて、容量制御弁200の配設に起因する圧縮機100の生産性低下が抑制される。
本実施例に係る可変容量圧縮機100においては、駆動軸106の延長線上に容量制御弁200を配設し、容量制御弁200の感圧部を駆動軸106の延長線上に配設された吸入室119内に配設し、放圧部をシリンダブロック101に形成されシリンダボア101aに囲まれた凹部101b’内に配設することにより、容量制御弁200の配置が最適化されている。
本実施例に係る可変容量圧縮機100においては、容量制御弁200を位置決めして移動を規制する規制部がリアハウジング104に形成されているので、容量制御弁200の位置決めと移動規制とを行う部材を別途配設する必要が無くなり、圧縮機の構造が簡素化されている。
本実施例に係る可変容量圧縮機100においては、第1給気通路を通る冷媒に含まれる潤滑油により、支持部材115とラジアルベアリング113とが潤滑され、クランク室へ向けて径方向外方へ傾斜した連通孔101eを有する第2給気通路を通る冷媒に含まれる潤滑油により、運動変換機構のピストンとの摺動係合部であるシュー118と窪み117a、斜板107との摺動部が潤滑される。この結果、クランク室105内に配設された諸部材の摺動係合部が良好に潤滑される。
本実施例に係る可変容量圧縮機100においては、第2給気通路の流路断面積は第1給気通路の流路断面積よりも大きい。運動変換機構のピストンとの摺動係合部であるシュー118と窪み117a、斜板107との摺動部には高い面圧が発生するので、第2給気通路の流路断面積を第1給気通路の流路断面積よりも大きくして、前記摺動係合部に十分な潤滑油を供給するのが望ましい。
本実施例に係る可変容量圧縮機100においては、給気通路122の吐出室側開口端部を形成する通孔103cは、吸入室119の最下部よりも下方に在る。吐出室120の下部は潤滑油溜めを形成するので、給気通路122の吐出室側開口端部である通孔103cを吸入室119の最下部よりも下方に配設すれば、吐出室120から給気通路122を介してクランク室105へ供給される冷媒ガスに潤滑油を効果的に混入させることができる。
本発明は、揺動板式可変容量圧縮機やモータで駆動される可変容量圧縮機にも適用可能である。
感圧部材としてベローズ203に代えてダイアフラムを使用しても良い。
感圧部材としてベローズ203に代えて感圧ロッドを使用しても良い。
放圧部側にクランク室圧力が作用するベローズ等の感圧部材を配設しても良い。式(1)でSr=Sv又はでSr<Svとしても良い。
容量制御弁200の全体をシリンダブロックに形成した凹部内に収容しても良い。
容量制御弁200を弁板と一体に組み付けて位置決めと移動阻止とを行っても良い。
容量制御弁200の位置決めと移動阻止とを行う部位を、シリンダブロックの容量制御弁収容凹部とリアハウジング又は弁板(ガスケットを含む)とに形成しても良い。
ラジアルベアリングに代えて滑り軸受を配設しても良い。
冷媒として現状のR134aに代えて、CO2やR152aを使用しても良い。
本発明は、可変容量圧縮機に広く利用可能である。
本発明の実施例に係る可変容量圧縮機の断面図である。 図1の部分拡大図である。 本発明の実施例に係る可変容量圧縮機が備える容量制御弁の断面図である。(a)は閉弁状態を示し、(b)は開弁状態を示す。 図3の容量制御弁の制御特性式を示す図である。
符号の説明
100 可変容量圧縮機
104a 吸入ポート
104b 吐出ポート
104d 段部
106 駆動軸
107 斜板
117 ピストン
119 吸入室
120 吐出室
122 連通路
200 容量制御弁

Claims (6)

  1. ハウジング内に区画形成された吐出室と吸入室とクランク室と複数のシリンダボアと、シリンダボアに配設されたピストンと、クランク室を横断して配設された駆動軸と、傾角可変の斜板を有し駆動軸の回転をピストンの往復運動に変換する運動変換機構と、吐出室をクランク室に連通させる給気通路と、給気通路に配設された容量制御弁と、クランク室を吸入室に連通させる抽気通路と、抽気通路に配設された絞りとを備え、複数のシリンダボアは駆動軸と同心の円上に周方向に互いに間隔を隔てて配設され、シリンダボアが形成されたシリンダブロックを間に挟んでクランク室が吐出室及び吸入室と対向し、容量制御弁の開度を調整してクランク室圧力を変化させ、ピストンのストロークを調整して吸入室からシリンダボアに吸入される冷媒量を制御する可変容量圧縮機であって、吸入室は駆動軸の延長線上に配設され、吐出室は吸入室の径方向外側に配設され、容量制御弁は、一端側に配設され吸入室圧力が作用する感圧部と、他端側に配設されたクランク室への放圧部と、感圧部と放圧部との間に配設された吐出圧力導入部とを有し、ハウジング内に収容されてハウジング外に露出しないことを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. 容量制御弁は駆動軸の延長線上に配設され、容量制御弁の感圧部は吸入室内に在り、放圧部はシリンダブロックに形成されシリンダボアに囲まれた凹部内に在ることを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  3. 容量制御弁の移動を規制する規制部がハウジングに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変容量圧縮機。
  4. 給気通路のクランク室近傍部は、駆動軸を支持するラジアルベアリングの放圧部側領域を駆動軸とラジアルベアリングとの隙間を経由してクランク室に連通させる第1給気通路と、ラジアルベアリングの放圧部側領域をシリンダブロックに形成した連通孔を経由してクランク室に連通させる第2給気通路とに分岐しており、第2給気通路の連通孔はクランク室へ向けて径方向外方へ傾斜していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の可変容量圧縮機。
  5. 第2給気通路の流路断面積は第1給気通路の流路断面積よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機。
  6. 給気通路の吐出室側開口端部は、吸入室の最下部よりも下方に在ることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の可変容量圧縮機。
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