JP2014237959A - 改修枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】既設枠に対して簡単かつ精度よく取り付けることができる改修枠を提供する。【解決手段】既設枠Fに設置される改修枠1であって、既設枠Fの開口部に挿入され、開口部に配置される挿入壁5を備えた枠本体2と、枠本体2を既設枠Fに固定する枠固定機構と、を備えており、枠固定機構は、既設枠Fの開口部に枠本体2を挿入した状態において、枠本体2の挿入壁5の外面を既設枠Fの開口部の内面から離間する方向に付勢可能であり、両者間の距離を調整できる距離調整手段を備えている。既設枠Fの変形の有無に係わらず、枠本体2を精度よく設置することができるし、付勢力を発生させれば、枠本体2の挿入壁5を既設枠Fの開口部に仮固定することも可能となる。しかも、付勢力が発生しないようにしておけば、既設枠Fの開口部に枠本体2の挿入壁5を挿入する際の挿入抵抗を小さくできるので、既設枠Fに枠本体2を取り付ける作業が簡単になる。【選択図】図1

Description

本発明は、改修枠に関する。さらに詳しくは、既設枠を残したまま、ドアを改修する際に使用される改修枠に関する。
戸建住宅や集合マンションなどの居住用住宅の玄関などには、戸枠を備えたドアが設置されている。ドアは、居住用住宅を建設してから長期間経過すると、老朽化によって傷んだり見栄えが悪くなったりするので、ドアを交換しなければならなくなる場合がある。
また、ドア自体は老朽化していなくても、居住者が住宅をリフォームする際などに、耐震・断熱等の性能向上及びドアのデザインを変更したいと希望する場合がある。
しかるに、ドアの戸枠は、通常、モルタル等によって建物の壁等に強固に固定されている。このため、ドアを交換する場合には、壁等を一部壊して既設枠を取外さなければならない。そして、新しいドアを取り付ける際には、壊した壁等を復旧するととともに、再度、モルタル等によって壁に新しい戸枠を固定する作業が必要になる。したがって、ドア交換には多大な労力と費用が必要になっていた。
そこで、ドア交換などの際に、既設枠はそのまま残して、新設のドアを取り付ける工法が開発されている。かかる工法では、既設の戸枠(既設枠)に下地部材を固定し、この下地部材に新設の戸枠(以下、新設枠という)を固定するので、壁等を壊さなくても、新しいドアを設置することができる(例えば特許文献1、2等)。
ところで、上記工法では、既設枠に下地部材を固定するので、新しいドアの戸枠は、既設枠を基準として設置される。しかし、既設枠は、建物の変形等に起因して、縦枠が前後左右に傾斜している場合が多々あるので、既設枠を基準にして下地部材を設置すると、新設枠が歪んで設置されてしまう可能性がある。
そこで、特許文献3には、既設枠が歪んでいる場合でも、新設枠を精度よく(つまり新設枠の一対の縦枠が鉛直かつ上下枠が水平となるように)取り付けることができるようにした戸枠が記載されている。
具体的には、特許文献3の戸枠は、新設枠を既設枠に固定するための金属下地材を備えている。この金属下地材は、既設枠に取り付けると、室外側見付け面に立設した状態となるような形状に形成された起立片を有している。そして、新設枠は、ビスによって各枠(一対の縦枠および上下枠)を金属下地材の起立片に固定する構造となっている。このため、金属下地材の起立片に対する新設枠の各枠の固定状態、つまり、金属下地材と新設枠の各枠の相対的な位置をビスによって調整すれば、新設枠の各枠を精度よく設置することができる。
一方、特許文献3の戸枠のように、ビスによって金属下地材の起立片と新設枠の各枠を固定した場合、ドアの開閉等に起因してビスの緩みが生じる可能性がある。そして、ビスの緩みが生じた場合、使用しているうちに新設枠にがたつきが生じる可能性がある。
しかし、特許文献3の戸枠は、金属下地材に連結された弾発対接片を備えており、この弾発対接片が既設枠の開口内面に配置されるようになっている。しかも、この弾発対接片は、新設枠を設置すると、既設枠の開口内面と新設枠の開口内面の裏側(つまり新設枠の各枠の外面)との間に挟まれた状態となり、しかも、両者を離間するような力が発生するように形成されている。
このため、特許文献3には、上記戸枠を使用すれば、弾発対接片の弾性力によって既設枠に対する新設枠の移動を押さえることができるので、ドアの開閉等に起因するビスの緩みを防止でき、新設枠のがたつきを防ぐことができる旨が記載されている。
特許第2887642号公報 特開第3199228号公報 特開2001−323734号公報
しかるに、特許文献1〜3の技術は、いずれも下地材を既設枠に取り付けてから、新設枠を取り付けるため、部品点数や作業工数が多くなる。このため、新設枠を設置するための費用が高くなり、また、作業時間も長くなる。
また、特許文献3の技術では、既設枠の開口内面に弾発対接片を設けているため、新設枠を既設枠の開口に挿入する際には、弾発対接片の弾性力が挿入抵抗となる。このため、新設枠を既設枠の開口に挿入する作業が大変である。
しかも、弾発対接片の弾性力が強ければ、ビスによって新設枠の固定状態を調整することが困難になる可能性があり、その場合、新設の戸枠を精度よく取り付けることができなくなる。
本発明は上記事情に鑑み、既設枠に対して簡単かつ精度よく取り付けることができる改修枠を提供することを目的とする。
第1発明の改修枠は、既設枠に設置される改修枠であって、前記既設枠の開口部に挿入され、該開口部に配置される挿入壁を備えた枠本体と、該枠本体を前記既設枠に固定する枠固定機構と、を備えており、該枠固定機構は、前記既設枠の開口部に前記枠本体を挿入した状態において、該枠本体の挿入壁の外面と前記既設枠の開口部の内面との間の距離を調整する距離調整手段を備えており、該距離調整手段は、前記既設枠の開口部に前記枠本体を挿入した状態において、前記枠本体の挿入壁の外面を前記既設枠の開口部の内面から離間する方向に付勢する付勢力を発生させ得る機構を有していることを特徴とする。
第2発明の改修枠は、第1発明において、前記距離調整手段は、前記枠本体の挿入壁の外面に配置される弾性部材と、前記枠本体の挿入壁の外面に対して前記弾性部材が揺動可能となるように該弾性部材を前記枠本体に連結する連結部と、前記枠本体の挿入壁の外面に対する前記弾性部材の揺動量を調整する揺動量調整部と、を備えていることを特徴とする。
第3発明の改修枠は、第2発明において、前記弾性部材は、弾性部材本体部と、該弾性部材本体部の一端に設けられた固定部と、を備えており、該固定部は、その表面と前記弾性部材本体部の表面とが挟む角が鈍角となるように設けられており、前記連結部は、前記弾性部材の弾性部材本体部の表面が前記枠本体の挿入壁の外面と対向しかつ前記弾性部材の固定部の表面が前記枠本体において前記枠本体の挿入壁の外面と交差する交差面と対向するように、前記弾性部材を前記枠本体に連結するものであり、前記揺動量調整部は、前記弾性部材の固定部の表面と前記枠本体の交差面とがなす角を変化させるものであることを特徴とする。
第4発明の改修枠は、第3発明において、前記枠本体の交差面が、該枠本体の戸当りの裏面であり、該戸当りと前記交差面との間を貫通する枠側貫通孔が形成されており、前記弾性部材の固定部には、該固定部の表面と裏面を貫通する固定部側貫通孔が形成されており、前記揺動量調整部は、前記枠側貫通孔および前記固定部側貫通孔に挿通された軸部材を備えており、該軸部材は、該軸部材を回転させると、前記枠本体の交差面に前記弾性部材の固定部が接近離間するように該弾性部材の固定部に連結されていることを特徴とする。
第5発明の改修枠は、第3または第4発明において、前記弾性部材の弾性部材本体部は、前記固定部が設けられた一端と該一端と対向する他端との間で屈曲されていることを特徴とする。
第1発明によれば、既設枠の開口部に枠本体の挿入壁を挿入した状態で、距離調整手段によって付勢力を発生させれば、枠本体の挿入壁の外面と既設枠の開口部の内面との距離(隙間距離)を調整することができる。このため、位置に応じて隙間距離を調整すれば、既設枠の変形の有無に係わらず、枠本体を精度よく設置することができる。また、付勢力を発生させれば、枠本体の挿入壁を既設枠の開口部に仮固定することも可能となる。一方、付勢力が発生しないようにしておけば、既設枠の開口部に枠本体の挿入壁を挿入する際の挿入抵抗を小さくできるので、既設枠に枠本体を取り付ける作業が簡単になる。
第2発明によれば、連結部によって弾性部材が枠本体に揺動可能に連結されているので、揺動量調整部によって弾性部材の揺動量を調整すれば、隙間距離や付勢力を調整することができる。
第3発明によれば、弾性部材本体部と固定部の連結部分(以下単に連結部分という)を交差面の端縁に当てた状態で揺動量調整部によって固定部の表面と交差面とが挟む角を変化させれば、弾性部材本体部の揺動量を調整することができる。しかも、固定部の表面と弾性部材本体部の表面とが挟む角が鈍角となっているので、弾性部材をコンパクトにしつつ、ある程度の付勢力を発生させることができる。また、弾性部材本体部と固定部との挟む角を調整すれば、隙間距離の調整範囲を変えることができるので、種々の既設枠の改修に適用することができる。
第4発明によれば、軸部材を回転させるだけで固定部が交差面に対して移動し、固定部の表面と交差面とが挟む角を変化させることができる。したがって、既設枠の開口部に枠本体の挿入壁を簡単に固定できるし、枠本体の取り付け精度も簡単に調整することができる。しかも、戸当りにクッション材などを設ければ、軸部材や枠側貫通孔を隠すことができるので、新設した枠の見栄えも良くすることができる。
第5発明によれば、付勢力に対する弾性部材の耐久性を高くすることができる。
(A)本実施形態の改修枠1を既設枠Fに取り付けた状態における概略横断面図であり、(B)は要部拡大断面図である。 枠本体2の単体説明図であって、(A)は背面図であり、(B)は側面図である。 本実施形態の改修枠1の概略部分断面図である。 本実施形態の改修枠1を既設枠Fに挿入する作業の説明図である。 弾性部材10の動きを説明した図である。 距離調整手段の他の実施形態を示した図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の改修枠は、居住用建物の室内と室外とを連通する入口に設けられているドアの戸枠を改修するために使用される枠であり、既設枠を残したままで設置することができるものである。
本発明の改修枠による改修対象となるドアはとくに限定されないが、例えば、マンション等の集合住宅の各住戸の玄関等を挙げることができる。
以下では、本発明の改修枠を、マンションの住戸の玄関ドアの改修に使用した場合を代表として説明する。
(既設枠Fの説明)
まず、本実施形態の改修枠1を説明する前に、本実施形態の改修枠1によって改修する既設枠Fについて説明する。
なお、本実施形態の改修枠1は、ドアが室外側に開く場合、ドアが室内側に開く場合のいずれの場合にも適用できるが、以下では、ドアが室外側に開く場合について説明する。
また、図1では、下方が室外、上方が室内、となるように記載している。
図1において、符号EWは既設枠Fが取り付けられている住戸の玄関側壁を示している。この玄関側壁EWに、既設枠Fが取り付けられている。
既設枠Fは、一対の縦枠、上枠、および下枠を備えている。各枠は、ほぼ同じ断面形状に形成されており、玄関側壁EWの室内面に位置する室内側見付け壁Fiと、玄関側壁EWの室外面に位置する室外側見付け壁Foと、両見付け壁Fi,Fo間に位置する開口形成壁Faと、を備えている。
開口形成壁Faは、階段上の壁面を形成するように、壁Fb〜Fdを備えている。壁Fb,Fcは、互いに平行な壁であり、壁Fcが壁Fbよりも外方に位置するように配設されている。そして、壁Fcと壁Fbの間に、両壁を連結する戸当り壁Fdが設けられている。
つまり、既設枠Fは、各枠の開口形成壁Faに囲まれた空間に既設開口Fhが形成されており、各枠の壁Fcに囲まれた部分に戸Dを収容する空間が形成されているのである。
なお、既設枠Fの各枠の開口形成壁Faが、特許請求の範囲にいう既設枠の開口部に相当し、各枠の開口形成壁Faの内面が、特許請求の範囲にいう既設枠の開口部の内面に相当する。
(本実施形態の改修枠1)
本実施形態の改修枠1は、図1に示すように、既設枠Fの既設開口Fhに取り付けられるものである。この改修枠1は、枠本体2と、枠本体2と既設枠Fとの間に設けられる弾性部材10と、内部カバー部材1bと、を備えている。
まず、図1に示すように、枠本体2は、既設枠Fの既設開口Fhに配置される枠である。具体的には、枠本体2は、既設枠Fの既設開口Fhに対して室外側から(図1では下方から)挿入されて、既設枠Fの既設開口Fhの位置に配設される枠である。この枠本体2は、既設枠Fの既設開口Fhに配置されると、その外面と開口形成壁Faの内面との間に隙間が形成される程度の大きさに形成されている。そして、枠本体2は、既設枠Fの既設開口Fhに挿入すると、枠本体2の各枠によって既設枠Fの各枠の表面(室内側見付け壁Fi以外の表面)を覆うことができるような形状に形成されている。
図2および図3に示すように、枠本体2の外面には、上述した弾性部材10が設けられている。この弾性部材10は、枠本体2の外面と既設枠Fの開口形成壁Faとの間に配設される部材である(図1参照)。そして、弾性部材10は、枠本体2が既設枠Fの既設開口Fhに挿入されると、枠本体2を既設枠の開口形成壁Faから離間させる方向(図1(B)では左方向)に付勢する付勢力を発生させることができるように設けられている。
また、内部カバー部材1bは、枠本体2と既設枠Fを連結する部材である。具体的には、図1に示すように、内部カバー部材1bは断面略L字状に形成された部材である。そして、内部カバー部材1bは、枠本体2を既設枠Fの既設開口Fhに配置した状態において、一方の壁面(図1では上方に位置する壁面)はビスBによって室内側見付け壁Fiに固定され、他方の壁面は、枠本体2と他方の壁面とを貫通するビスによって、枠本体2とともに壁Fbに連結されるように形成されている。
したがって、弾性部材10を外面に取り付けた状態の枠本体2を既設枠Fの既設開口Fhに挿入すれば、枠本体2の各枠によって既設枠Fの表面を覆うことができる。そして、内部カバー部材1bによって枠本体2を既設枠Fに連結すれば、既設枠Fに改修枠1をしっかりと固定することができる。
しかも、弾性部材10が枠本体2の外面と既設枠Fの開口形成壁Faとの間に配設されているので、弾性部材10の付勢力によっても枠本体2を既設枠Fに固定することができる。すると、ビスだけで枠本体2と既設枠Fを固定する場合に比べて、長期間使用した場合でも、改修枠のガタツキが生じにくくなる。
なお、枠本体2は、内部カバー部材1bを介して既設枠Fに固定しているが、枠本体2と既設枠Fを直接ビスで連結して固定してもよい。そして、枠本体2と既設枠Fを固定する方法はとくに限定されない。例えば、リベットなどによって固定することも可能である。とくに、ビスなどの着脱可能な方法で固定すれば、使用していくうちに、改修枠1に歪などが生じても、歪の修正が可能となるという利点が得られる。
(内部カバー部材1bの他の例)
なお、上記例では、内部カバー部材1bとして断面略L字状に形成された部材を使用した場合を説明した。しかし、内部カバー部材1bの断面形状はとくに限定されず、例えば、断面柄杓型や断面Z型などの形状としてもよい。
また、上記例では、既設枠Fや枠本体2と内部カバー部材1bをビスで連結する場合を説明した。しかし、内部カバー部材1bを介して枠本体2と既設枠Fを連結する方法はとくに限定されない。例えば、リベットなどによって連結することも可能である。
(枠本体2および弾性部材10)
つぎに、枠本体2および弾性部材10の詳細な構造を説明する。
(枠本体2)
図2に示すように、枠本体2は、開口2hを有する矩形に形成された部材である。具体的には、枠本体2は、一対の縦枠と、一対の縦枠の上端間に設けられた上枠と、一対の縦枠の下端間に設けられた下枠と、から構成されており、一対の縦枠、上枠および下枠に囲まれた空間に、開口2hが形成されている。
枠本体2の各枠は、板状の部材を折り曲げて形成されたものである。上述したように、各枠は、枠本体2を既設枠Fの既設開口Fhに挿入すると、各枠によって既設枠Fの各枠の開口形成壁Faおよび室外側見付け壁Foを覆うことができるような形状に形成されている。
(枠の断面構造)
つぎに、枠の断面構造について詳細に説明するが、以下では、一方の縦枠の断面構造を代表として説明する。
図1(B)〜図3に示すように、一方の縦枠(以下単に縦枠という)は、正面壁3と、挿入壁5と、を備えている。
(正面壁3)
まず、正面壁3は、枠本体2を既設枠Fに取り付けたときに、既設枠Fの室外側見付け壁Foを覆うように配設される壁である。この正面壁3は、挿入壁5の正面側端部に連結されている。
なお、正面壁3の断面形状は、上記のごとき形状に限られず、既設枠Fの室外側見付け壁Foが外部から見えないように形成されていればよい。例えば、正面壁3は、その断面形状がI型、L型、C型等となるように形成してもよい。
(挿入壁5)
つぎに、挿入壁5を説明する。
挿入壁5は、枠本体2の開口2hを形成する壁である。つまり、挿入壁5は、本実施形態の改修枠1を既設枠Fに取り付けたときに、室内と室外を連通する通路を形成する壁である。
図1〜図3に示すように、挿入壁5は、室内側壁6と、室外側壁7と、両者を連結する連結壁8と、によって、略階段状に形成されている。
まず、室内側壁6と室外側壁7は、互いに平行であって、室外側壁7が室内側壁6よりも外方に位置するように形成されている。この室内側壁6と室外側壁7は、挿入壁5を既設枠Fの既設開口Fhに挿入すると、それぞれ、既設枠Fの開口形成壁Faにおける壁Fb,Fcの内方に位置するように形成されている。
なお、図3に示すように、室内側壁6および室外側壁7には、それぞれ表裏を貫通する貫通孔6h,7hが形成されている。室内側壁6の貫通孔6hは、枠本体2を内部カバー部材1bとともに既設枠Fの壁Fbに固定する際に、ビスが挿通される孔である。また、室外側壁7の貫通孔7hは、枠本体2(つまり室外側壁7)を既設枠Fの壁Fcに固定する際に、ビスが挿通される孔である。
もちろん、ビス以外の方法によって枠本体2を既設枠Fに固定する場合であって、とくに孔を形成する必要がない場合などには、室内側壁6および室外側壁7に貫通孔6h,7hを設けなくてもよいのは、いうまでもない。
図3に示すように、連結壁8は、室内側壁6の室外側端部と室外側壁7の室内側端部との間に設けられている。この連結壁8は、挿入壁5を既設枠Fの既設開口Fhに挿入すると、既設枠Fの開口形成壁Faにおける壁Fdの外方(室外側)に位置するように設けられている。
図3に示すように、この連結壁8は、室内側壁6の室外側端縁よりも室内側に位置するように配設されている。つまり、連結壁8は、室内側壁6の室外側端部と室外側壁7の室内側端部との間に、連結壁8を底面とする溝が形成されるように設けられている。そして、この溝には、戸当りとして機能するクッションCを配設することができる程度の大きさに形成されている。つまり、連結壁8は、クッションCとともに戸当りとして機能するのである。そして、この連結壁8には、表裏を貫通する貫通孔8hが形成されているが、その理由は後述する。
枠本体2の各枠が以上のような断面構造を有しているので、挿入壁5を既設枠Fの既設開口Fhに挿入するように、既設枠Fに枠本体2を取り付けると、既設枠Fの各枠における開口形成壁Faおよび室外側見付け壁Foが、枠本体2の各枠によって覆われた状態とすることができるのである。
つまり、既設枠Fの各枠における開口形成壁Faにおける壁Fb,Fcよりも内方には、室内側壁6と室外側壁7が配置される。また、既設枠Fの各枠における開口形成壁Faにおける壁Fdの室外側には、連結壁8が配置される。そして、既設枠Fの一対の縦枠および上枠の室外側見付け壁Foの外面(室外側の面)の室外側には、正面壁3が配置される。
したがって、枠本体2によって既設枠Fが覆われて、外部から見えない状態にすることができるのである。
(弾性部材10)
図1〜図3に示すように、複数の弾性部材10は、枠本体2の一対の縦枠および上枠における挿入壁5の外面に取り付けられている。具体的には、複数の弾性部材10は、挿入壁5における室外側壁7の外面に取り付けられている。そして、複数の弾性部材10は、枠本体2の一対の縦枠および上枠と既設枠Fの一対の縦枠および上枠が直接接しないように形成されている。
なお、枠本体2の下枠には弾性部材10は設けられておらず、枠本体2の下枠では、挿入壁5の室内側壁6および室外側壁7が既設枠Fの壁Fb,Fcと直接接触するようになっている(図4(B)参照)。言い換えれば、既設枠Fの壁Fb,Fc上に、枠本体2が載せられた状態となっているのである。これは、既設枠Fの下枠は、通常、居住用建物等が老朽化しても水平に維持されている場合が多いため、この下枠を基準として、枠本体2の一対の縦枠および上枠を垂直または水平に設置するためである。
また、居住用建物等の老朽化が進んでいるような場合には、既設枠Fの下枠も水平でなくなっている場合がある。かかる場合には、本実施形態の改修枠1でも既設枠の下枠と枠本体2の下枠との間にスペーサー等を設ける必要がある。例えば、既設枠の下枠の片側を基準として水平となるようにスペーサーを設置し、そのスペーサーを基準として、枠本体2を設置すれば、枠本体2の一対の縦枠および上枠を垂直または水平に設置することができる。
さらに、枠本体2において、枠本体2の一対の縦枠および上枠の全てに弾性部材10を設ける必要はなく、上枠と一方の縦枠(具体的には戸先側(反吊元側)の縦枠)に設けられていればよい。つまり、吊元側の縦枠(図1(A)では右側の縦枠)に弾性部材10が設けられていなくても、上枠と他方の縦枠に弾性部材10が設けられていれば、枠本体2を枠本体2の一対の縦枠および上枠を垂直または水平に設置することが可能となる。
図1〜図3に示すように、弾性部材10は、板状の弾性部材本体部11を備えている。この板状の弾性部材本体部11は、その表面11a側(図3では左側)にくの字状に屈曲されている。
この板状の弾性部材本体部11における一端の表面11a側には、固定部12が立設されている。この固定部12は、その表面12aと弾性部材本体部11の一端近傍の表面11aとのなす角が、鈍角となるように設けられている。例えば、両者のなす角が、99〜104度程度となるように設けられている。
しかも、この固定部12には、表裏を貫通する貫通孔12hが形成されている。この貫通孔12hは雌ネジ孔である。
そして、図1〜図3に示すように、弾性部材10は、固定部12の表面12aが連結壁8の背面と対向し、かつ、弾性部材本体部11の表面11aが室外側壁7の外面と対向するように配設されている。
また、連結壁8に形成されている貫通孔8hには、調整ネジ15が挿通されている。調整ネジ15は、その軸径が貫通孔8hの直径よりも細くなっており、貫通孔8hに挿入されたままで揺動などが可能な状態となっている。
そして、この調整ネジ15は、その軸部に雄ネジ部が形成されており、この雄ネジ部は固定部12の貫通孔12hに螺合している。
弾性部材10が上記のような形状かつ上記のように枠本体2に連結されているので、固定部12の表面12aが連結壁8の背面に接触していない状態では、弾性部材10はある程度自由に動くことができる。例えば、弾性部材10の弾性部材本体部11と固定部12の連結部分が室外側壁7と連結壁8との交差する角近傍に位置していれば、その角を揺動支点として、弾性部材本体部11はある程度自由に揺動することができる。つまり、弾性部材本体部11を、室外側壁7の外面に対して接近離間するように揺動させることができる。
一方、調整ネジ15を回転させれば、固定部12が調整ネジ15の軸に沿って移動するので、固定部12を連結壁8の背面に接近離間させることができる。例えば、弾性部材10の連結部分が上記角近傍に位置していれば、固定部12を連結壁8の背面に接近離間させると、角を揺動支点として弾性部材本体部11を揺動させることができる。
そして、固定部12の表面12aと連結壁8の背面とが面接触した状態となれば、枠本体2に対する弾性部材10の弾性部材本体部11の揺動を固定することができる。
なお、固定部12の表面12aと弾性部材本体部11の一端近傍の表面11aとのなす角が鈍角となっているので、固定部12の表面12aと連結壁8の背面とが面接触した状態において、弾性部材本体部11と室外側壁7外面との距離が最も離れた状態になる。
また、固定部12の表面12aと連結壁8の背面との間には、ゴムワッシャーなどを配置してもよい。この場合、調整ネジ15をある程度安定した状態で保持できるし、また、調整ネジ15の自由な移動も確保できるので、好ましい。
さらに、固定部12の背面にさらに鋼板を追加したり固定部12の板厚を厚くしたりするなどすれば、調整ネジ15と固定部12の貫通孔12hとをしっかりと螺合させることができる。すると、調整ネジ15を回転させたときに、固定部12を確実に移動させることができる。
(枠本体2の配設方法の説明)
本実施形態の改修枠1は、枠本体2が上述したような弾性部材10を備えているので、既設枠Fに対して、枠本体2を簡単かつ精度よく取り付けることができる。
以下、本実施形態の改修枠1を既設枠Fに対して取り付ける作業を説明する。
まず、固定部12の表面12aが連結壁8の背面と対向し、かつ、弾性部材本体部11の表面11aが室外側壁7の外面と対向するように、弾性部材10を配設する(図3参照)。そして、各貫通孔8hに調整ネジ15を挿通し、かつ、調整ネジ15の雄ネジを固定部12の貫通孔12hに螺合させて、弾性部材10を枠本体2に連結する。
このとき、調整ネジ15と固定部12の貫通孔12hとの螺合量を調整して、固定部12の表面12aは連結壁8の背面から離間した状態にしておく。つまり、弾性部材本体部11が、室外側壁7の外面に対して自由に揺動して接近離間できる状態にしておく(図5(A)参照)。
ついで、枠本体2の挿入壁5を既設枠Fの既設開口Fhに挿入する。
このとき、既設枠Fの各枠の開口形成壁Faには、弾性部材10の弾性部材本体部11の外面(裏面)が接触する。しかし、弾性部材10は、室外側壁7の外面に対して自由に揺動できるから、最も抵抗が少なくなるように揺動する。
したがって、弾性部材10が、枠本体2の挿入壁5の外面に設けられていても、枠本体2を既設開口Fhに挿入する抵抗を小さくすることができる。
そして、枠本体2の下枠の挿入壁5が既設枠Fの下枠の開口形成壁Faに載った状態となるように配置すると、枠本体2は、下枠の位置が既設枠Fの下枠によって位置決めされる。
ついで、各弾性部材10の固定部12の貫通孔12hに螺合している調整ネジ15を回転させて、各弾性部材10の固定部12を連結壁8の背面に接近させる。すると、各弾性部材10の弾性部材本体部11は、連結部分(連結壁8と室外側壁7の角)を支点として揺動するので、弾性部材本体部11によって開口形成壁Faの壁Fcが押される。つまり、弾性部材本体部11の揺動によって、開口形成壁Faの壁Fcを室外側壁7から離間するように付勢力が発生する。逆にいえば、弾性部材本体部11の揺動によって、室外側壁7を開口形成壁Faの壁Fcから離間するように付勢力が発生する。
したがって、各弾性部材10を枠本体2の連結壁8に連結している調整ネジ15を回転させれば、弾性部材本体部11の揺動によって室外側壁7を開口形成壁Faの壁Fcとの間に発生する付勢力によって枠本体2を既設枠Fに仮固定することができる(図5(B)参照)。
そして、枠本体2が既設枠Fに仮固定された状態で、枠本体2を内部カバー部材1bによって既設枠Fに連結すれば、枠本体2を既設枠Fに固定することができる。
以上のごとく、本実施形態の改修枠1は、枠本体2の挿入壁5を既設枠Fの既設開口Fhに挿入する際には挿入抵抗を少なくできる一方、枠本体2を既設枠Fに仮固定することができる。しかも、調整ネジ15を回転させるだけで仮固定ができるので、仮固定の作業も簡単かつ短時間で行うことができる。
したがって、改修枠1を既設枠Fに仮固定するまでの作業を非常に楽に行うことができるので、改修枠1の設置作業を簡単かつ短時間で行うことができる。
なお、本実施形態の改修枠1は、内部カバー部材1bだけでなく、室外側壁7の貫通孔7hにビスを挿通させて、室外側壁7と既設枠Fを連結する。すると、枠本体2をより強固に既設枠Fに固定することができるので、改修枠1の耐久性などを高めることができる。なお、室外側壁7と既設枠Fを連結しなくても既設枠Fに枠本体2を十分な強度で固定できるのであれば、室外側壁7と既設枠Fは必ずしも連結しなくてもよい。
また、調整ネジ15は連結壁8に挿通されるので、調整ネジ15は、連結壁8と室内側壁6および室外側壁7で形成される溝内に収容される。すると、溝にクッション材Cを設ければ、調整ネジ15や連結壁8の貫通孔8hを隠すことができるので、新設した改修枠1の見栄えも良くすることができる。
(姿勢調整)
また、調整ネジ15を回転させる量を変化させれば、弾性部材10はその弾性部材本体部11の揺動量が変化する。弾性部材10の弾性部材本体部11は、室外側壁7と開口形成壁Faの壁Fcとの間に配設されているので、弾性部材本体部11の揺動量が変化すれば、室外側壁7と開口形成壁Faの壁Fcとの間の隙間距離を変化させることも可能である。つまり、枠本体2が移動できる状態であれば、弾性部材10の弾性部材本体部11の揺動量を大きくすれば、付勢力によって枠本体2を移動させることも可能となる。
例えば、縦枠の下部では、弾性部材10の弾性部材本体部11の揺動量を小さくしておき、縦枠の上部では、弾性部材10の弾性部材本体部11の揺動量を大きくする。すると、縦枠は、上方にいくに従って、室外側壁7が開口形成壁Faの壁Fcから離れるように配置される。つまり、上方にいくに従って、室外側壁7と開口形成壁Faの壁Fcとの隙間が大きくなるように配置される。すると、既設枠Fの開口形成壁Faの壁Fcが下枠に対して外側に倒れるように傾斜している場合でも、縦枠は下枠に対して垂直(つまり鉛直)になるように設置することができる。
そして、弾性部材10の弾性部材本体部11の揺動量を変化させることによって、枠本体2の設置状態を調整できるので、枠本体2の姿勢調整(枠本体2と既設枠Fとの隙間調整)のための下地材を設置する必要がない。しかも、調整ネジ15を回転させるだけで設置状態を調整できる。
したがって、枠本体2を取り付ける作業の作業工数を少なくすることができるので、作業時間を短縮できるし、作業コストを低減することも可能となる。しかも、各弾性部材10の調整ネジ15の回転量を調整すれば、枠本体2の設置状態を微調整することができるので、枠本体2の設置精度も高めることができる。
また、本実施形態の改修枠1でも、枠本体2を既設枠Fに固定する際の補強材となる下地材を設ける場合がある。しかし、下地材によって枠本体2の姿勢調整を行うわけではないので、かかる下地材を設けても、作業工数が多くなるなどの問題は生じない。
上述した調整ネジ15が、特許請求の範囲にいう揺動量調整部の軸部材に相当する。また、調整ネジ15は、特許請求の範囲にいう連結部としても機能している。つまり、弾性部材10と調整ネジ15が、特許請求の範囲にいう距離調整手段に相当する。
また、上述した連結壁8の背面が特許請求の範囲にいう交差面に相当し、クッション材Cと連結壁8が、特許請求の範囲にいう戸当りに相当する。
さらに、上述した弾性部材10、調整ネジ15および内部カバー部材1bが、特許請求の範囲にいう枠固定機構に相当する。
(弾性部材10について)
各枠において弾性部材10を設ける間隔はとくに限定されない。しかし、弾性部材10の弾性部材本体部11の幅が50〜100mm程度であれば、各枠の傾きなどを調整する調整代を設けるために、弾性部材10は、300〜400mm間隔で設けることが望ましい。
また、図1〜図3に示すように、ビスなどによって室外側壁7を既設枠Fの壁Fcに固定する場合には、弾性部材10の弾性部材本体部11に表裏を貫通する貫通孔11hを形成する。この場合、貫通孔11hは、弾性部材10を枠本体2に連結した状態において、室外側壁7の貫通孔7hと対応する位置に形成される。すると、室外側壁7を既設枠Fの壁Fcに固定する際に、この貫通孔11hにビスを挿通することができる(図5(B)参照)。なお、室外側壁7と既設枠Fを連結しない場合には室外側壁7の貫通孔7hおよび貫通孔11hは設ける必要がないのは、いうまでもない。
上記例では、弾性部材10は、調整ネジ15によって枠本体2に連結されている。この場合、揺動量調整部と連結部の機能を一つの機構で実現できるので、弾性部材10や枠本体2の構造を簡素化できるという利点が得られる。しかし、調整ネジ15とは別に、弾性部材10を枠本体2に揺動可能とする連結部材を設けてもよいし、かかる連結部材によって弾性部材10と枠本体2を連結する連結方法もとくに限定されない。
弾性部材10は、上記のごとき形状に形成されていれば、どのような方法で形成してもよい。例えば、一枚の板を折り曲げて形成してもよいし、複数枚の板を溶接などによって接続して形成してもよいし、とくに限定されない。
また、弾性部材10は、固定部12の表面12aと弾性部材本体部11の一端近傍の表面11aとのなす角が鈍角(例えば、99〜104度程度)となるように設けられていればよく、とくに限定されない。両者のなす角は、改修枠Fの形状や変形の程度等に合わせて、適切な角度となるように形成されていればよい。両者のなす角が変われば、同じ大きさの弾性部材10でも、同じ角度だけ連結壁8と室外側壁7の角を支点として弾性部材本体部11を揺動させたときに、室外側壁7から弾性部材本体部11の先端までの距離が変化する。したがって、同じ大きさの弾性部材10でも、固定部12の表面12aと弾性部材本体部11の一端近傍の表面11aとのなす角を変化させるだけで、種々の既設枠Fの改修に適用することが可能となる。
さらに、弾性部材10の弾性部材本体部11の長さを変更しても、隙間距離の調整量を変更することができる。例えば、連結壁8と室外側壁7の角を支点として弾性部材本体部11を揺動させる角度が同じでも、弾性部材本体部11の長さが長くなれば隙間距離の調整量を大きくできるし、弾性部材10の長さが短くなれば隙間距離の調整量を小さくできる。
さらに、弾性部材10の弾性部材本体部11は、必ずしも屈曲していなくてもよい。例えば、単なる平板状であってもよい。しかし、弾性部材本体部11を屈曲させれば、付勢力に対する弾性部材10の耐久性を高くすることができる。しかも、弾性部材本体部11と既設枠Fとが面接触せず、両者を点もしくは線接触の状態とすることができるので、両者が接触している状態において、両者間に発生する摩擦を小さくできる。例えば、隙間距離を調整する際に必要とする力(調整ネジ15を回す力等)を小さくできるし、既設枠Fに改修枠1を挿入したり外したりするときの摩擦抵抗も小さくなる。すると、改修枠1を設置する作業等における作業者の負担を軽減することができる。
(他の実施形態)
なお、本実施形態の改修枠1における弾性部材は、以下のような構造としてもよい。
図6(A)に示すように、弾性部材20は、実質的に、上述した弾性部材10と同じ形状を有しているが、その固定部22の先端が挿入壁5の室内側壁6の外面に揺動可能に連結されている点で相違する。
つまり、弾性部材20は、その固定部22がヒンジ機構などによって室内側壁6の外面に連結されている。
この弾性部材20の固定部22と連結壁8との間には、室内側壁6の外面に立設されたブラケット6bが設けられている。このブラケット6bには雌ネジ孔が形成されており、この雌ネジ孔に調整ネジ15が螺合している。そして、雌ネジ孔は、調整ネジ15を回転させると、調整ネジ15が弾性部材20の固定部22に対して進退するように形成されている。
以上のごとき構造としても、弾性部材20はある程度自由に動くことができる。
しかも、調整ネジ15を回転させれば、弾性部材20の弾性部材本体部21を室外側壁7の外面に対して接近離間するように揺動させることができるから、開口形成壁Faの壁Fcを室外側壁7から離間するように付勢力を発生させることができる。
図6(A)の構造とした場合には、ヒンジ機構が、特許請求の範囲にいう連結部に相当し、ブラケット6bと調整ネジ15が、特許請求の範囲にいう揺動量調整部に相当するものとなる。
(さらに他の実施形態)
また、図6(B)に示すような構造としても、開口形成壁Faの壁Fcを室外側壁7から離間するように付勢力を発生させて、両者間の距離を調整することができる。
図6(B)に示すように、室外側壁7に貫通孔7hを形成し、その貫通孔7hの外方に雌ネジ孔が形成された支持プレート7bを設ける。そして、支持プレート7bの雌ネジ孔に、上述した調整ネジ15などのネジBを螺合させる。
かかる構造とした場合には、支持プレート7bからネジBの先端を突出させて、その先端を開口形成壁Faの壁Fcに突き当てるようにすれば、開口形成壁Faの壁Fcを室外側壁7から離間するように付勢力を発生させることができる。
しかも、ネジBの先端が支持プレート7bから突出している量が室外側壁7と開口形成壁Faの壁Fcとの間隔になるので、ネジBの先端の突出量を調整すれば、室外側壁7と開口形成壁Faの壁Fcとの間隔を調整できる。
図6(B)の構造とした場合には、支持プレート7bおよびネジBが、特許請求の範囲にいう距離調整手段に相当するものとなる。
本発明の改修枠は、戸建住戸やマンション等の集合住宅などの住戸のドアの改修に適している。
1 改修枠
2 枠本体
2h 開口
5 挿入壁
10 弾性部材
11 弾性部材本体部
12 固定部
15 調整ネジ
20 弾性部材
21 弾性部材本体部
22 固定部
F 既設枠
Fh 既設開口

Claims (5)

  1. 既設枠に設置される改修枠であって、
    前記既設枠の開口部に挿入され、該開口部に配置される挿入壁を備えた枠本体と、
    該枠本体を前記既設枠に固定する枠固定機構と、を備えており、
    該枠固定機構は、
    前記既設枠の開口部に前記枠本体を挿入した状態において、該枠本体の挿入壁の外面と前記既設枠の開口部の内面との間の距離を調整する距離調整手段を備えており、
    該距離調整手段は、
    前記既設枠の開口部に前記枠本体を挿入した状態において、前記枠本体の挿入壁の外面を前記既設枠の開口部の内面から離間する方向に付勢する付勢力を発生させ得る機構を有している
    ことを特徴とする改修枠。
  2. 前記距離調整手段は、
    前記枠本体の挿入壁の外面に配置される弾性部材と、
    前記枠本体の挿入壁の外面に対して前記弾性部材が揺動可能となるように該弾性部材を前記枠本体に連結する連結部と、
    前記枠本体の挿入壁の外面に対する前記弾性部材の揺動量を調整する揺動量調整部と、を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の改修枠。
  3. 前記弾性部材は、
    弾性部材本体部と、
    該弾性部材本体部の一端に設けられた固定部と、を備えており、
    該固定部は、
    その表面と前記弾性部材本体部の表面とが挟む角が鈍角となるように設けられており、
    前記連結部は、
    前記弾性部材の弾性部材本体部の表面が前記枠本体の挿入壁の外面と対向しかつ前記弾性部材の固定部の表面が前記枠本体において前記枠本体の挿入壁の外面と交差する交差面と対向するように、前記弾性部材を前記枠本体に連結するものであり、
    前記揺動量調整部は、
    前記弾性部材の固定部の表面と前記枠本体の交差面とがなす角を変化させるものである
    ことを特徴とする請求項2記載の改修枠。
  4. 前記枠本体の交差面が、
    該枠本体の戸当りの裏面であり、
    該戸当りと前記交差面との間を貫通する枠側貫通孔が形成されており、
    前記弾性部材の固定部には、
    該固定部の表面と裏面を貫通する固定部側貫通孔が形成されており、
    前記揺動量調整部は、
    前記枠側貫通孔および前記固定部側貫通孔に挿通された軸部材を備えており、
    該軸部材は、
    該軸部材を回転させると、前記枠本体の交差面に前記弾性部材の固定部が接近離間するように該弾性部材の固定部に連結されている
    ことを特徴とする請求項3記載の改修枠。
  5. 前記弾性部材の弾性部材本体部は、
    前記固定部が設けられた一端と該一端と対向する他端との間で屈曲されている
    ことを特徴とする請求項3または4記載の改修枠。
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