JP2014236574A - 誘導回転電機用ロータの製造方法 - Google Patents

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加藤 進
Susumu Kato
進 加藤
秀 前田
Hide Maeda
秀 前田
横山 剛
Takeshi Yokoyama
剛 横山
卓也 大浦
Takuya Oura
卓也 大浦
智基 郡
Tomoki Koori
智基 郡
宗明 茜谷
Muneaki Akaneya
宗明 茜谷
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【課題】鋳造工程における溶湯の熱を焼嵌め工程に利用して、効率的に焼嵌めを行うことができる誘導回転電機用ロータの製造方法を提供すること。【解決手段】誘導回転電機用ロータ1の製造方法においては、鋳造工程と焼嵌め工程と切除工程とを行う。鋳造工程においては、ロータコア2における複数のスロット22に複数の導体31を形成し、一対のエンドプレート32を形成する。焼嵌め工程においては、ロータコア2の中心穴21に、中心穴21の内径よりも大きい外径のシャフト4を組み付ける。その際に、鋳造工程において加熱されたロータコア2をさらに加熱して、ロータコア2の中心穴21の内径がシャフト4の外径よりも大きくなった状態で、シャフト4を中心穴21に挿入し、その後ロータコア2を冷却する。切除工程においては、複数の導体31及び一対のエンドプレート32以外の不要部分33を切除する。【選択図】図10

Description

本発明は、ロータコアに導体を設けて形成された誘導回転電機用ロータの製造方法に関する。
誘導モータ等の回転電機のロータ(回転子)を製造するに当たっては、シャフト(回転軸部)の取付、ロータコアの貫通穴への導体材料の鋳込み等を行っている。
例えば、特許文献1の電動機用回転子は、積層された回転子鉄心を貫通する回転子導体と、回転子導体の端部を連結するエンドリングとをアルミダイキャストにより一体成形している。この電動機用回転子においては、円筒形のスリーブを、回転子鉄心の内壁に、アルミダイキャストを行う前に焼き嵌めあるいは圧入等によって挿着している。
特開平6−253512号公報
しかしながら、特許文献1の電動機用回転子においては、焼き嵌めによって円筒形のスリーブを回転子鉄心の内壁に挿着する場合には、大きな熱源を必要とする。また、圧入によって円筒形のスリーブを回転子鉄心の内壁に挿着する場合には、圧入を行うために大きな動力を必要とする。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、鋳造工程における溶湯の熱を焼嵌め工程に利用して、効率的に焼嵌めを行うことができる誘導回転電機用ロータの製造方法を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、電磁鋼板を積層して形成されたロータコアにおける複数のスロットに溶湯を鋳込んで、複数の導体と、後の工程において切除される不要部分とを少なくとも形成する鋳造工程と、
上記鋳造工程の後、上記溶湯によって加熱された上記ロータコアの中心穴にシャフトを挿入し、その後上記ロータコアを冷却する焼嵌め工程と、
上記焼嵌め工程の後、上記不要部分を切除する切除工程と、を含むことを特徴とする誘導回転電機用ロータの製造方法にある。
上記誘導回転電機用ロータの製造方法は、鋳造工程を行った後に素早く焼嵌め工程を行うものである。
具体的には、鋳造工程において、ロータコアにおける複数のスロットに溶湯を鋳込む際には、溶湯の熱によってロータコアが加熱される。このとき、ロータコアが膨張し、ロータコアの中心穴が大きくなる。
次いで、焼嵌め工程においては、ロータコアの中心穴にシャフトを組み付ける際に、鋳造工程において加熱されたロータコアをさらに加熱する。鋳造工程後のロータコアは、時間の経過によって冷やされ、その中心穴の内径が収縮する。そのため、ロータコアをさらに加熱することにより、ロータコアの中心穴の内径がシャフトの外径よりも大きくなるよう、ロータコアを膨張させることができる。
この際、ロータコアが鋳造工程において加熱されていることにより、焼嵌め工程においてロータコアを加熱する量を少なくすることができる。そして、ロータコアの中心穴の内径がシャフトの外径よりも大きくなった状態で、ロータコアの中心穴にシャフトを容易に挿入することができる。その後、ロータコアを冷却したときには、ロータコアが収縮して、ロータコアの中心穴にシャフトを焼嵌めすることができる。
また、切除工程は、焼嵌め工程を行った後に行うことにより、鋳造工程後において焼嵌め工程をできるだけ迅速に開始することができる。そのため、鋳造工程においてロータコアに蓄えられた熱の多くを焼嵌め工程において利用することができる。
このように、上記誘導回転電機用ロータの製造方法によれば、鋳造工程における溶湯の熱を焼嵌め工程に利用して、効率的に焼嵌めを行うことができる。
実施例にかかる、鋳造工程において、溶湯を鋳込む前のダイカスト装置を示す断面説明図。 実施例にかかる、鋳造工程において、溶湯を注ぎ込んだ状態のダイカスト装置を示す断面説明図。 実施例にかかる、鋳造工程において、溶湯を各キャビティに鋳込んだ状態のダイカスト装置を示す断面説明図。 実施例にかかる、鋳造工程において、鋳造後に一方の成形型から他方の成形型を上昇させた状態のダイカスト装置を示す断面説明図。 実施例にかかる、鋳造工程において、他方の成形型からロータコア及びダイカスト成形体を抜き出す状態のダイカスト装置を示す断面説明図。 実施例にかかる、ロータコア及びダイカスト成形体を、ロータコアの軸方向一方側から見た状態で示す平面図。 実施例にかかる、焼嵌め工程において、ロータコアの中心穴にシャフトを挿入する前の状態の支持治具を示す断面説明図。 実施例にかかる、焼嵌め工程において、ロータコアの中心穴にシャフトを挿入した状態の支持治具を示す断面説明図。 実施例にかかる、切除工程において、切除治具の切除刃によって、ダイカスト成形体における不要部分を切除する状態を示す断面説明図。 実施例にかかる、ロータを示す説明図。
上述した誘導回転電機用ロータの製造方法における好ましい実施の形態につき説明する。
上記誘導回転電機用ロータの製造方法において、上記焼嵌め工程においては、治具に支持固定した上記シャフトを、上記ロータコアの中心穴に挿入し、上記切除工程においては、上記ロータコアの中心穴に挿入された上記シャフトが上記治具に支持固定されたままの状態で、上記不要部分を切除してもよい。
この場合には、焼嵌め工程において用いた、シャフトを支持固定する支持治具を、切除工程において兼用することができる。そのため、切除工程において、別途、治具を準備する必要がなく、切除工程における段替えを不要にすることができる。
また、上記焼嵌め工程においては、上記治具には、上記ロータコアを外周から加熱する誘導加熱コイルが配設されており、上記ロータコアを上記誘導加熱コイルの内周側に配置し、該誘導加熱コイルによって加熱する上記ロータコアの中心穴の内径が上記シャフトの外径よりも大きくなった状態で、該シャフトを上記中心穴に挿入してもよい。
この場合には、誘導加熱コイルの内周側にロータコアが配置されたままの状態で、ロータコアの中心穴にシャフトを挿入することができる。そのため、ロータコアを治具に配置したままの状態で迅速にシャフトの挿入を行うことができる。また、誘導加熱コイルの内周側にロータコアが配置されたままの状態で、不要部分を切除することができ、この切除を迅速に行うことができる。
以下に、誘導回転電機用ロータの製造方法にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
本例の誘導回転電機用ロータ1の製造方法においては、鋳造工程と焼嵌め工程と切除工程とを行う。鋳造工程においては、図1〜図3に示すごとく、電磁鋼板20を積層して形成されたロータコア2における複数のスロット22に、溶湯30を鋳込んで複数の導体31を形成するとともに、溶湯30によって、ロータコア2の軸方向両端面の外方に、複数の導体31の軸方向両端部に繋がった円環状のエンドプレート32を一対に形成する。
焼嵌め工程においては、図6、図7に示すごとく、ロータコア2の中心穴21に、中心穴21の内径よりも大きい外径のシャフト4を組み付ける。その際に、鋳造工程において加熱されたロータコア2をさらに加熱して、ロータコア2の中心穴21の内径がシャフト4の外径よりも大きくなった状態で、シャフト4を中心穴21に挿入し、その後ロータコア2を冷却する。切除工程においては、複数の導体31及び一対のエンドプレート32以外の不要部分33を切除する。
以下に、本例の誘導回転電機用ロータ1の製造方法につき、図1〜図10を参照して詳説する。
図1に示すごとく、鋳造工程においては、軸方向一方側201からロータコア2を挟み込む一方の成形型51と、軸方向他方側202からロータコア2を挟み込む他方の成形型52とを有するダイカスト装置5を用いる。一方の成形型51には、鋳込口511、鋳込口511に対して進退可能なプランジャー512、ロータコア2の中心穴21に挿入される位置決めピン513等が設けられている。他方の成形型52には、ロータコア2と一体化されたダイカスト成形体300を押し出すエジェクター521が設けられている。エジェクター521は、エジェクトベース522に設けられて進退が可能である。
一方の成形型51と他方の成形型52とが対面する位置には、鋳込口511からゲート531までの経路であるランナー53が形成されている。また、ランナー53から他方の成形型52に向けて、ロータコア2が配置される第1キャビティ54Aが形成されている。
図10は、シャフト4が組み付けられたロータ1を示す。同図に示すごとく、ロータコア2の軸方向両端面の外方には、各スロット22に充填される各導体31に繋がって円環状に形成されるエンドプレート32が形成される。図1に示すごとく、一方の成形型51には、第1キャビティ54Aに対する軸方向一方側201に、エンドプレート32を形成するための第2キャビティ54Bが形成されている。ランナー53と第2キャビティ54Bとの間は、ランナー53における最下流側端部に位置するゲート531によって繋がれている。ゲート531は、第2キャビティ54Bにおける周方向の複数箇所に形成されている(図6参照)。他方の成形型52には、第1キャビティ54Aに対する軸方向他方側202に、エンドプレート32を形成するための第3キャビティ54Cが形成されている。
図10に示すごとく、ロータ1は、ロータコア2に対して、軸方向両端部のエンドプレート32が複数の導体31によって繋がったかご型導体部3を設けて形成される。ロータコア2における複数のスロット22は、ロータコア2の中心の回りに捩れて形成されており、複数の導体31は、スロット22の捩れに沿って形成される。図1〜図9においては、スロット22は、簡略的にロータコア2の中心軸線に平行な状態で示す。
ダイカスト装置5においては、溶湯30によって、各スロット22に充填される各導体31と、ロータコア2の軸方向両端面の外方に、複数の導体31の軸方向両端部に繋がった円環状のエンドプレート32を一対に形成する。
図2、図3に示すごとく、ダイカスト装置5は、一方の成形型51と他方の成形型52との間に溶湯30を加圧する構造を有している。ダイカスト装置5において、鋳込口511から鋳込まれる溶湯30は、ランナー53、ゲート531を経由し、第2キャビティ54B、第1キャビティ54A内のロータコア2の複数のスロット22及び第3キャビティ54Cへと充填される。そして、各キャビティ54A,54B,54C内において、溶湯30によってかご型導体部3が形成される。
他方の成形型52には、他方の成形型52が一方の成形型51に閉じられる際に、第1キャビティ54A内のロータコア2を、一方の成形型51における位置決めピン513に押さえ付けるための押さえ部523が形成されている。位置決めピン513は、他方の成形型52の第1キャビティ54A内に挿入される先端側部分が、段差部514を介して縮径して形成されている。そして、一方の成形型51と他方の成形型52とを閉じる際には、押さえ部523と段差部514との間にロータコア2を挟持するようになっている。
また、図6に示すごとく、一方の成形型51において、エンドプレート32を成形するための第2キャビティ54Bの周囲には、ゲート531から略同時に第2キャビティ54Bへ溶湯を流入させるための湯溜まり部55が形成されている。湯溜まり部55は、ランナー53から繋がるように形成されている。
図3、図4に示すごとく、本例の溶湯30はアルミニウム(アルミニウム合金を含む。)である。鋳造工程においては、ランナー53に残される溶湯30が、不要部分33として、ロータコア2の軸方向一方側201の端面に対向するエンドプレート32に繋がって形成される。不要部分33は、製品部としてのかご型導体部3である複数の導体31及び一対のエンドプレート32に対して不要な部分として形成される。
図5に示すごとく、焼嵌め工程においては、ダイカスト装置5から、導体31及びエンドプレート32のダイカストを行った後のロータコア2を取り出し、図7、図8に示すごとく、ロータコア2の中心穴21の軸方向他方側202からシャフト4を挿入する。シャフト4は、ロータ1が回転する際の中心軸部となる部分である。シャフト4は、シャフト中心穴41を有する中空形状に形成されている。
図7に示すごとく、焼嵌め工程においては、シャフト4を支持固定するための支持治具6を用いる。支持治具6には、シャフト4を保持するための保持部61と、ロータコア2を案内して支持治具6に配置するためのガイド62とが設けられている。支持治具6は、シャフト4を上方に向けて支持するよう構成されている。
焼嵌め工程においては、支持治具6に支持固定したシャフト4を、ロータコア2の中心穴21に挿入する。このとき、支持治具6から上方に起立するシャフト4に対して、ロータコア2を下降させることによって、ロータコア2の中心穴21にシャフト4を挿入する。また、図8に示すごとく、焼嵌め工程においては、かご型導体部3に対してランナー53に形成された溶湯30による不要部分33が繋がったままの状態で、ロータコア2の中心穴21へのシャフト4の焼嵌めを行う。
焼嵌め工程においては、ロータコア2をさらに加熱する加熱手段を用いる。本例の加熱手段は、図7、図8に示すごとく、ロータコア2を外周から加熱する誘導加熱コイル63である。誘導加熱コイル63は、支持治具6のガイド62に対する上方に設けられており、ロータコア2の外周のほぼ全体を加熱するよう構成されている。焼嵌め工程においては、誘導加熱コイル63によって加熱されたロータコア2に対して、クランパー64によって支持するシャフト4を挿入する。
図9に示すごとく、本例の製造方法においては、焼嵌め工程を行った後には、切除工程として、かご型導体部3に繋がって形成された不要部分33を切除する。本例の不要部分33は、鋳込口511から軸方向一方側201のエンドプレート32に繋がるゲート531までのランナー53内に形成された成形物である。
切除工程においては、ロータコア2の中心穴21に挿入されたシャフト4が支持治具6に支持固定された状態を維持して、不要部分33を切除する。
また、切除工程においては、不要部分33を切除する切除刃71とシャフト中心穴41に挿入されるガイドシャフト72とが設けられた切除治具7を用いる。切除刃71とガイドシャフト72とは、切除治具7のベース部70から下方に垂下して設けられている。また、切除刃71は、ランナー53と第2キャビティ54Bとの間のゲート531の形成位置に対向するようベース部70に設けられている。
支持治具6にロータコア2が支持固定された状態で、支持治具6から上方に起立するシャフト4に対して、切除治具7を下降させることによって、シャフト4のシャフト中心穴41にガイドシャフト72を挿入する。
また、図6、図9に示すごとく、シャフト中心穴41にガイドシャフト72が挿入される際には、切除刃71が、溶湯30の鋳込み時にゲート531に成形された不要部分33の一部である成形物331に接触し、この成形物331を切断する。こうして、ガイドシャフト72がシャフト中心穴41に挿入された状態で、切除刃71によって製品部であるかご型導体部3に不要な不要部分33を切除する。
次に、本例の製造方法及び作用効果につき説明する。
本例の製造方法においては、鋳造工程において溶湯30からロータコア2に蓄えられた熱を、焼嵌め工程において、ロータコア2にシャフト4を組み付ける際に利用する。
具体的には、まず、図1に示すごとく、鋳造工程において、一方の成形型51における位置決めピン513にロータコア2を配置する。ダイカスト装置5は、一方の成形型51が下側に配置されており、他方の成形型52は一方の成形型51に対する上方に配置されている。
次いで、図2に示すごとく、プランジャー512を下降させた状態で、一方の成形型51における鋳込口511に溶湯30を注ぎ込む。次いで、一方の成形型51に対して他方の成形型52を下降させ、一方の成形型51と他方の成形型52とを閉じ、一方の成形型51と他方の成形型52との間に圧力を加える。このとき、第1キャビティ54A内にロータコア2が挿入され、押さえ部523と段差部514との間にロータコア2が挟持される。
次いで、図3に示すごとく、プランジャー512を前進させて、溶湯30をランナー53及び各キャビティ54A,54B,54Cに向けて押し出す。このとき、溶湯30は、ランナー53から湯溜まり部55へ流れ、湯溜まり部55からゲート531を介して第2キャビティ54Bへ流れる。溶湯30は、湯溜まり部55に一旦溜めてからゲート531へ流すことにより、ゲート531の略全周から同時に第2キャビティ54Bへ溶湯30を流入させることができる。また、溶湯30は、第2キャビティ54Bから第1キャビティ54A及び第3キャビティ54Cへ流れる。
そして、他方の成形型52内に形成された冷却管に流れる冷却液によって、各キャビティ54A,54B,54C内の溶湯30が冷やされ、数秒後にプランジャー512を後退させる。次いで、図4に示すごとく、一方の成形型51から他方の成形型52を上昇させ、他方の成形型52に保持されたロータコア2を位置決めピン513から抜き出す。このとき、かご型導体部3及び不要部分33としてのダイカスト成形体300は、ロータコア2に一体化された状態で他方の成形型52とともに上昇する。
ロータコア2における複数のスロット22に溶湯30を鋳込む際には、溶湯30の熱によってロータコア2が加熱される。そして、一方の成形型51から他方の成形型52を上昇させたときには、溶湯30の熱によってロータコア2が膨張した状態にあり、ロータコア2の中心穴21が規定寸法よりも大きくなっている。
次いで、図5に示すごとく、ロータコア2及びダイカスト成形体300を保持する他方の成形型52を、一方の成形型51に対する上方から移動させる。そして、他方の成形型52におけるエジェクター521を動作させて、ロータコア2及びダイカスト成形体300を、第1キャビティ54A及び第3キャビティ54Cから抜き出す。
次いで、図7に示すごとく、焼嵌め工程においては、ダイカスト成形体300と一体化されたロータコア2を上下反転させ、ロータコア2の中心穴21の軸方向他方側202から、支持治具6の誘導加熱コイル63の内周側に配置する。そして、誘導加熱コイル63によって、鋳造工程において加熱されたロータコア2をさらに加熱する。
鋳造工程後のロータコア2は、時間の経過によって冷やされ、その中心穴21の内径がシャフト4の外径よりも小さくなるまで収縮している。そのため、ロータコア2をさらに加熱することにより、ロータコア2の中心穴21の内径がシャフト4の外径よりも大きくなるよう、再びロータコア2を膨張させることができる。
この際、ロータコア2が鋳造工程における溶湯の熱によって加熱されていることにより、焼嵌め工程においてロータコア2を加熱する量を少なくすることができる。そして、ロータコア2の中心穴21の内径がシャフト4の外径よりも大きくなった状態で、ロータコア2の中心穴21に、クランパー64によって支持するシャフト4を容易に挿入することができる。
その後、ロータコア2及びダイカスト成形体300が冷やされたときには、ロータコア2が収縮して、ロータコア2の中心穴21にシャフト4を焼嵌めすることができる。
こうして、鋳造工程を行った後、焼嵌め工程を行うまでの間に、ある程度の待ち時間ができる場合でも、焼嵌め工程においてロータコア2をさらに加熱することにより、焼嵌めを円滑に行うことができる。また、焼嵌め工程に要する時間を短縮することもできる。
そして、不要部分33が形成されるロータコア2の軸方向一方側201の部分は、ゲート531及び湯溜まり部55に成形される不要部分33が、エンドプレート32に対して円周状に繋がっている部分である。そのため、ロータコア2の軸方向一方側201の部分は、不要部分33が冷却される際の熱収縮による影響を受け、ロータコア2の軸方向他方側202の部分に比べて、中心穴21の内径が小さくなる。そのため、中心穴21の内径が相対的に大きいロータコア2の軸方向他方側202からシャフト4を挿入することにより、ロータコア2の中心穴21に対するシャフト4の挿入を容易にすることができる。
なお、ゲート531及び湯溜まり部55は、エンドプレート32が成形される第2キャビティ54Bに対する軸方向に形成することもできる。この場合には、ゲート531及び湯溜まり部55を第2キャビティ54Bに対する外周側に形成する場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、ロータコア2の軸方向一方側201の部分が収縮するメカニズムは、次のようになる。すなわち、ゲート531が縮径するとエンドプレート32が縮径し、エンドプレート32と繋がった複数の導体31の相対位置が互いに縮径方向に移動して、ロータコア2が縮径するように変形する。
次いで、図9に示すごとく、切除工程においては、焼嵌め工程において用いた、シャフト4を支持固定する支持治具6を兼用する。そして、ロータコア2がシャフト4に固定支持された支持治具6に対して、切除刃71及びガイドシャフト72が設けられた切除治具7を下降させる。このとき、支持治具6から上方に起立するシャフト4のシャフト中心穴41に対して、切除治具7におけるガイドシャフト72が上方から挿入される。そして、ガイドシャフト72がシャフト中心穴41に挿入された状態で、切除刃71によって、ゲート531に成形された不要部分33の一部である成形物331が切断される。こうして、かご型導体部3に不要な不要部分33を切除して、図10に示すごとく、かご型導体部3とロータコア2とが一体化されたロータ1を形成することができる。
また、切除工程においては、誘導加熱コイル63の内周側にロータコア2が配置されたままの状態で、ロータコア2の中心穴21にシャフト4を挿入することができる。そのため、ロータコア2を支持治具6に配置したままの状態で迅速にシャフト4の挿入を行うことができる。また、誘導加熱コイル63の内周側にロータコア2が配置されたままの状態で、不要部分を切除することができ、この切除を迅速に行うことができる。
このように、誘導回転電機用ロータ1の製造方法によれば、鋳造工程における溶湯の熱を焼嵌め工程に利用して、効率的に焼嵌めを行うことができる。また、組付工程と切除工程とにおいて支持治具6を兼用し、切除工程において、シャフト4を固定支持するための治具の段替えを不要にすることができる。
また、切除工程は、焼嵌め工程を行った後に行うことにより、鋳造工程後において焼嵌め工程をできるだけ迅速に開始することができる。そのため、鋳造工程においてロータコア2に蓄えられた熱の多くを焼嵌め工程において利用することができる。
1 誘導回転電機用ロータ
2 ロータコア
201 軸方向一方側
202 軸方向他方側
21 中心穴
22 スロット
3 かご型導体部
30 溶湯
31 導体
32 エンドプレート
33 不要部分
4 シャフト
5 ダイカスト装置
6 支持治具
63 誘導加熱コイル
7 切除治具

Claims (5)

  1. 電磁鋼板を積層して形成されたロータコアにおける複数のスロットに溶湯を鋳込んで、複数の導体と、後の工程において切除される不要部分とを少なくとも形成する鋳造工程と、
    上記鋳造工程の後、上記溶湯によって加熱された上記ロータコアの中心穴にシャフトを挿入し、その後上記ロータコアを冷却する焼嵌め工程と、
    上記焼嵌め工程の後、上記不要部分を切除する切除工程と、を含むことを特徴とする誘導回転電機用ロータの製造方法。
  2. 上記焼嵌め工程は、上記鋳造工程において上記溶湯によって加熱された上記ロータコアをさらに加熱して、上記シャフトを上記中心穴に挿入することを特徴とする請求項1に記載の誘導回転電機用ロータの製造方法。
  3. 上記焼嵌め工程においては、治具に支持固定した上記シャフトを、上記ロータコアの中心穴に挿入し、
    上記切除工程においては、上記ロータコアの中心穴に挿入された上記シャフトが上記治具に支持固定されたままの状態で、上記不要部分を切除することを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導回転電機用ロータの製造方法。
  4. 上記焼嵌め工程においては、上記治具には、上記ロータコアを外周から加熱する誘導加熱コイルが配設されており、上記ロータコアを上記誘導加熱コイルの内周側に配置し、該誘導加熱コイルによって加熱する上記ロータコアの中心穴の内径が上記シャフトの外径よりも大きくなった状態で、該シャフトを上記中心穴に挿入することを特徴とする請求項3に記載の誘導回転電機用ロータの製造方法。
  5. 上記焼嵌め工程は、上記鋳造工程において上記溶湯によって加熱されることによって上記ロータコアの中心穴の内径が上記シャフトの外径よりも大きくなった状態で、該シャフトを上記中心穴に挿入することを特徴とする請求項1に記載の誘導回転電機用ロータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2015198432A1 (ja) * 2014-06-25 2017-04-20 日産自動車株式会社 平角線ステータコイルの製造方法

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JPWO2015198432A1 (ja) * 2014-06-25 2017-04-20 日産自動車株式会社 平角線ステータコイルの製造方法

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