JP2014236000A - 弾性金属片、およびそれを用いたメス端子 - Google Patents

Abstract

【課題】オス端子とメス端子とが結合する際、メス端子とオス端子との接触面を増大し、接触面の過熱を抑制し、耐用性を向上させる弾性金属片を提供する。【解決手段】矩形の本体１０、突起部１３、および、端点を備える。本体１０には、細長く配列されている複数の第一中空部１１および複数の第二中空部１２を有する。本体１０は、四つの仮設のプレスラインＰを有し、プレス加工によって二つの隣り合う第一中空部１１と二つの隣り合う第二中空部１２との間がそれぞれ湾曲して突起部１３が形成される。突起部１３は、波浪状に湾曲し、プレスラインＰに位置する少なくとも二つの端点を有する。【選択図】 図１

Description

本発明は、弾性金属片、およびそれを用いたメス端子に関するものである。

メス端子の内部の弾性金属片は、自動車工業に重用される周知のものである。エンジンまたはバッテリーの負荷電流が高電流であり、電線に接続されたメス端子とそれに対応するオス端子との接触面が小さくて同じ一箇所に集中する際、大量の電流は接触面を流れ、抵抗によって生じた熱エネルギーを接触面に集中させ、接触面が過熱することが原因で弾性金属片が溶け、ブレーカーが落ちるか、端子を損壊させてしまうという問題が発生する。

上述した問題に対し、特許文献１に開示されている弾性金属片は、複数の湾曲した弾性アームを有する。弾性金属片を円筒状に曲げ、そののちメス端子の内部に装着する際、弾性アームの自由端点はオス端子に接触するため、複数の端点を介して接触面を増大させることによって大電流の製品に対応することができる。しかしながら、着脱作業を頻繁に行うことに伴って該案により提示された弾性アームは過度の変形および摩損が起こりやすくなり、一部分の端点がオス端子に接触できなくなり、製品の使用寿命に影響を与えるため、改善の余地がある。

米国特許ＵＳ６０６２９１９号明細書

本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、オス端子とメス端子とが結合する際、メス端子とオス端子との接触面を増大し、接触面の過熱を抑制し、耐用性を向上させる弾性金属片、および、それを用いたメス端子を提供することを目的とする。

上述の目的を達成するために、本発明による弾性金属片は、本体、突起部、および、端点を備える。本体には、線状に配列されている複数の第一中空部および複数の第二中空部が形成されている。突起部は、任意の二つの隣り合う第一中空部の間、および、任意の二つの隣り合う第二中空部の間に形成されている。端点は、突起部が湾曲して形成される。本体は、円筒状に曲げられ、端点が本体の径方向内側に位置する。端点によって比較的大きい接触面が形成され、大電流の製品に対応することができる。突起部は、本体に密着するように配置され、使用寿命を延長することができる。
メス端子の内部に弾性金属片を使用するとき、メス端子とオス端子との接触面積を増大し、高電流を伝送したうえで弾性金属片の抵抗によって生じた熱エネルギーを分散し、ブレーカーが落ちることおよび端子が損壊することを避けることが可能である。

好ましい実施形態において、本体は矩形である。第一中空部および第二中空部はそれぞれ本体の長手方向に沿って所定距離離れるように配列されている。突起部は、端点の数が二つであるため、製造が簡単であり、使用時の信頼性を向上することができる。

本発明の第１実施形態による弾性金属片の展開状態を示す平面図である。 本発明の第１実施形態による弾性金属片を示す斜視図である。 本発明の第１実施形態による弾性金属片をメス端子に装着する作業を示す模式図である。 本発明の第１実施形態による弾性金属片がメス端子に装着された状態を示す断面図である。 本発明の第２実施形態による弾性金属片の展開状態を示す平面図である。 本発明の第３実施形態による弾性金属片の展開状態を示す平面図である。

以下、本発明による弾性金属片を図面に基づいて説明する。
（第１実施形態）
図３および図４に示すように、本発明の第１実施形態により提示されたメス端子３は、差込部３１およびコネクタ３２を備える。差込部３１は、内周面に当接されている円筒状体の弾性金属片１を有し、弾性金属片１によってメス端子３に対応するオス端子と結合する。コネクタ３２は、エンジンまたはバッテリーなどからの電源の電流を伝送するために電線に接続されている。本実施形態において、弾性金属片１の材料は銅である。

図１に示すように、弾性金属片１は、矩形の本体１０、突起部１３、および、端点１４を備える。本体１０には、細長く配列されている複数の第一中空部１１および複数の第二中空部１２を有する。本実施形態において、第一中空部１１および第二中空部１２の数は１２個である。第一中空部１１および第二中空部１２は、それぞれ本体１０の長手方向Ｌに沿って所定距離離れるように線状に配列され、マトリックス状を形成する。一方、本体１０は、四つの仮設のプレスラインＰを有し、プレス加工によって二つの隣り合う第一中空部１１と二つの隣り合う第二中空部１２との間がそれぞれ湾曲して突起部１３が形成される。突起部１３は、波浪状に湾曲し、プレスラインＰに位置する少なくとも二つの端点１４を有する。本発明において、突起部の端点の数は一つに減らされてもよい。

図２に示すように、弾性金属片１は、端点１４の突出方向に向かって長手方向Ｌに沿って曲げられ、円筒状を形成する。端点１４は円筒状体の内周面に位置する。このとき、メス端子３の差込部３１内に円筒状になった弾性金属片１を差し込むことができる。一方、オス端子（図中未表示）がメス端子３に差し込まれる際、突起部１３の端点１４がオス端子に接触し、接触面が増大し、大電流の製品に対応することができる。一方、突起部１３は、一体成形され、両端が本体１０に繋がるため、頻繁な着脱作業に耐え、使用寿命を延長することができる。

（第２実施形態）
本発明の第２実施形態を図５に示す。
本発明は、状況に応じ、突起部の端点の数または中空部の数を変更することができるだけでなく、中空部の配置方法を調整することができる。図５に示すように、本発明の第２実施形態では、弾性金属片１の基本構造が第１実施形態とほぼ同じである。第１実施形態との違いは次の通りである。第一中空部１１および第二中空部１２は本体１０の長手方向Ｌに沿って交差するように配列されている。よって、第一中空部１１側の突起部１３は第二中空部１２に対向し、第二中空部１２側の突起部１３は第一中空部１１に対向する。従って、第２実施形態による弾性金属片は、端点１４を均等に分布することによって端子の頻繁な着脱に耐えることができる。

（第３実施形態）
本発明の第３実施形態を図６に示す。
図６に示すように、第３実施形態では、弾性金属片１の基本構造が第２実施形態とほぼ同じである。第２実施形態との違いは次の通りである。第二中空部１２は、長手方向Ｌと垂直の方向に第一中空部１１に伸び、長手方向Ｌと垂直の方向において、第一中空部１１より長く形成されている。従って、二つの隣り合う第二中空部１２の間に位置する突起部１３を曲げて三つの端点（即ちプレスラインＰの通過する位置）を形成することができる。

以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。

１：弾性金属片、
１０：本体、
１１：第一中空部、
１２：第二中空部、
１３：突起部、
１４：端点、
Ｌ：長手方向、
Ｐ：プレスライン、
３：メス端子、
３１：差込部、
３２：コネクタ。

Claims (8)

1. 線状に配列されている複数の第一中空部および複数の第二中空部が形成されている本体と、
   任意の二つの隣り合う前記第一中空部の間、および、任意の二つの隣り合う前記第二中空部の間に形成されている突起部と、
   前記突起部が湾曲して形成されている少なくとも一つの端点と、を備え、
   前記本体が円筒状に曲げられ、前記端点が前記本体の径方向内側に位置することを特徴とする弾性金属片。
2. 前記本体は、矩形であり、
   前記第一中空部および前記第二中空部は、それぞれ前記本体の長手方向に沿って所定距離離れるように配列されていることを特徴とする請求項１に記載の弾性金属片。
3. 前記本体は、前記端点が内側に向いて突出するよう、長手方向に沿って曲がっていることを特徴とする請求項２に記載の弾性金属片。
4. 前記第一中空部および前記第二中空部は、長手方向に沿って交差するように配列されていることを特徴とする請求項２に記載の弾性金属片。
5. 前記第二中空部は、対応する突起部に向かうように伸びていることを特徴とする請求項４に記載の弾性金属片。
6. 前記突起部は、二つの端点が形成されていることを特徴とする請求項１から請求項５のいずれか一つに記載の弾性金属片。
7. 形成材料が銅であることを特徴とする請求項１から請求項５のいずれか一つに記載の弾性金属片。
8. オス端子との接続に用いられる差込部を有するメス端子であって、
   前記差込部は、内側に請求項１に記載の前記弾性金属片が設けられていることを特徴とするメス端子。

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