JP2014234267A - エスカレータの軸受診断装置 - Google Patents

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匡 五嶋
芳治 五十嵐
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芳治 五十嵐
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Abstract

【課題】コストを抑えることができ、外乱振動の影響を軽減することができるエスカレータの軸受診断装置の提供。
【解決手段】本発明は、所定の力が加えられて変形し、変形後の形状を保持するフレキシブルチューブ32と、このフレキシブルチューブ32に挿通された状態で加速度センサ30と診断装置本体31とを接続し、加速度センサ30の検出信号を診断装置本体31へ送信するセンサケーブル33と、加速度センサ30に設けられた加速度センサ用電磁石36A,36Bと、加速度センサ用電磁石36A,36Bに流す電流を制御する電磁石コントローラ37とを備え、この電磁石コントローラ37は、加速度センサ用電磁石36A,36Bに電流を流して加速度センサ用電磁石36A,36Bを軸受13Aに固定するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、エスカレータの軸受の異常の有無を診断するエスカレータの軸受診断装置に関する。
従来より、回転機構が組み込まれた転がり軸受が損傷すると、回転数に比例した周期を持つ衝撃的振動、軸受本体の固有振動数の変化、及び振動レベルの増大等が発生する。そのため、転がり軸受を有するファン、ポンプ、及び減速機等の回転設備には、転がり軸受の損傷等の異常を検出する振動法が適用され、振動信号レベルの傾向管理や拘束フーリエ変換(FFT)を用いた特性周波数のスペクトラム監視によって転がり軸受の異常の有無の診断が行われている。
このような振動法やAE法は、建物の各階床を移動するのに利用されるエスカレータの軸受にも適用されており、保守員が軸受の異常の有無を診断する軸受診断装置を運搬して診断が行われている。この種の軸受診断装置は、例えば軸受の振動を加速度として検出する加速度センサと、この加速度センサによって検出された加速度に基づいて、軸受の異常の有無を診断する診断装置本体と、これらの加速度センサと診断装置本体を電気的に接続するセンサケーブルとを備えている。
軸受診断装置の設置に際しては、センサケーブルが軸受の近傍に位置する回転体に巻き込まれないように慎重に配線されなければならず、特にエスカレータには、回転体であるターミナルギヤの回転軸を支持する軸受の周囲にトラスが配設されており、保守員はセンサケーブルを把持して診断装置本体が設置される機械室等からターミナルギヤとトラスとの間に通し、加速度センサを軸受に取付ける必要がある。
しかしながら、エスカレータの構造上、ターミナルギヤとトラスとの隙間は非常に狭くなっており、さらにエスカレータの機種や設置条件、及び機械室の制御盤等の機器配置等によっては、保守員の手がターミナルギヤとトラスとの隙間に入り難く、加速度センサを軸受に上手く取り付けられないことが問題となっていた。
一方、狭い作業空間において音響センサを被検査体に取付けるために用いられる音響センサ据付交換治具が従来技術として知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の音響センサ据付交換治具は、案内管内に挿入し、遠隔操作により被検査物の測定点での探傷又は計測を行う治具において、この治具の先端に加速度計、流量計等の計測計又は超音波探傷子等の音響センサを取付け、これをフレキシブルチューブに連結すると共に、このチューブの中間位置に複数個のボスを介在連結し、また音響センサの後部中央部よりボスを介してフレキシブルチューブ内にリード線を張架し、さらに音響センサの後端面に接してコイルバネを弾発可能に装着し、これらを遠隔操作により案内管外より挿入、引抜き可能に構成したことにより遠隔からの据付交換及び音響センサの押し付けを可能としている。従って、従来技術の音響センサ据付交換治具をエスカレータの軸受診断装置の設置作業に適用すれば、ターミナルギヤとトラスとの間隔が狭くても、加速度センサを軸受に上手く取り付けることができると考えられる。
特開平9−196713号公報
特許文献1に開示された従来技術の音響センサ据付交換治具をエスカレータの軸受診断装置の設置作業に適用した場合には、加速度センサと診断装置本体とを接続するセンサケーブルがターミナルギヤ及びトラス等と干渉しないように、加速度センサを診断装置本体が設置される機械室等から測定点である軸受まで案内する案内管を予めエスカレータに配設する必要がある。しかし、エスカレータは、機器配置、機種、及び建屋の設置条件によって診断装置本体の設置場所から測定点までの経路が異なるので、エスカレータ毎に案内管を常設しなければならず、専用の各案内管の設計と軸受診断装置の使用頻度に対してコストがかかることが問題になっている。
また、エスカレータの軸受診断装置の設置作業が完了し、軸受の異常の有無を診断する際には、加速度センサがフレキシブルチューブに取り付けられて加速度センサとフレキシブルチューブが一体となっているので、フレキシブルチューブ及び案内管の振動が加速度センサに伝わり易く、このような外乱振動が加速度センサによる軸受の振動の検出に影響を与えることが懸念されている。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、コストを抑えることができ、外乱振動の影響を軽減することができるエスカレータの軸受診断装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のエスカレータの軸受診断装置は、複数の踏段と、これらの複数の踏段を無端状に連結する踏段チェーンと、この踏段チェーンを回動して前記各踏段を循環移動させる駆動部とを備え、この駆動部は、前記踏段チェーンが巻き掛けられた状態で回転する回転体と、この回転体の回転軸を支持する軸受とを有するエスカレータに設けられ、前記軸受の振動を加速度として検出する加速度検出部と、この加速度検出部によって検出された加速度に基づいて、前記軸受の異常の有無を診断する診断部とを備えたエスカレータの軸受診断装置において、所定の力が加えられて変形し、変形後の形状を保持する筒体と、前記筒体に挿通された状態で前記加速度検出部と前記診断部とを接続し、前記加速度検出部の検出信号を前記診断部へ送信する接続部と、前記加速度検出部に設けられた加速度検出部用電磁石と、この加速度検出部用電磁石に流す電流を制御する電流制御部とを備え、この電流制御部は、前記加速度検出部用電磁石に電流を流して前記加速度検出部用電磁石を前記軸受に固定するようにしたことを特徴としている。
本発明のエスカレータの軸受診断装置によれば、コストを抑えることができ、外乱振動の影響を軽減することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る軸受診断装置の一実施形態が備えられるエスカレータを示す側面図である。 本発明に係るエスカレータの軸受診断装置の一実施形態の構成を説明する概略図である。 本実施形態の構成の要部を示す図である。 本実施形態に係る電磁石コントローラと各電磁石との接続関係を説明する図である。
以下、本発明に係るエスカレータの軸受診断装置を実施するための形態を図に基づいて説明する。
本発明に係る軸受診断装置の一実施形態は、例えば図1に示すように建物の各階床を結ぶエスカレータ1に適用される。なお、以下の説明において本実施形態に係る軸受診断装置を上階の乗場に設置する場合について示すが、軸受診断装置を下階の乗場に設置する場合についても同様であるので、重複する説明を省略する。
エスカレータ1は、複数の踏段2と、これらの複数の踏段2を無端状に連結する踏段チェーン3と、この踏段チェーン3を回動して各踏段2を循環移動させる後述の駆動部と、上階側の乗場11A及び下階側の乗場11Bの下方にそれぞれ設けられた機械室4A,4Bとを備えている。
上述の駆動部は、例えば機械室4Aに設けられた駆動モータ6と、この駆動モータ6の回転速度を減速して出力する減速機7と、この減速機7の出力軸に取り付けられたドライビングチェーン8とを有している。また、駆動部は、踏段チェーン3が巻き掛けられた状態で回転する回転体として、例えば上階側の乗場11Aの下方に設置され、ドライビングチェーン8が巻き掛けられたターミナルギヤ12Aと、下階側の乗場11Bの下方に設置されたターミナルギヤ12Bと、これらの各ターミナルギヤ12A,12Bの回転軸を支持する軸受13A,13Bとを有している。なお、踏段チェーン3は、各ターミナルギヤ12A,12Bに巻き掛けられて無端状になっている。
エスカレータ1は、各ターミナルギヤ12A,12B間に配設され、各踏段2を案内する案内レール15と、複数の踏段2の側方に配置された欄干16と、これらの案内レール15及び欄干16等を支持し、土台を形成するトラス17とを備えており、このトラス17及び軸受13A,13Bは、例えば鉄等の磁性材料から成っている。各踏段2は、例えば踏段チェーン3が前軸に設けられた前輪2aと、この前輪2aに追従する後輪2bとを有している。欄干16は、上階の乗場11Aと下階の乗場11Bとの間で無端状に設けられ、踏段2に同期して走行するハンドレール20を有している。
また、エスカレータ1は、ハンドレール20のうち上階の乗場11Aと下階の乗場11Bとの間の下側部分に設けられ、ハンドレール20を駆動するハンドレール駆動装置21を備えている。このハンドレール駆動装置21は、例えばハンドレール20を狭圧する複数の駆動ローラ22と、これらの駆動ローラ22の各軸に取り付けられたギヤ(図示せず)と、駆動ローラ22の下方に設けられた一対のプーリ23A,23Bと、これらのプーリ23A,23Bに無端状に巻き掛けられたベルト24と、各駆動ローラ22のギヤに巻き掛けられると共に、一対のプーリ23A,23Bのうち一方のプーリ23Aに巻き掛けられた駆動チェーン25Aと、ターミナルギヤ12Aの回転軸に巻き掛けられると共に、他方のプーリ23Bに巻き掛けられた駆動チェーン25Bとから構成されている。
駆動モータ6の駆動力は、減速機7を介してドライビングチェーン8に伝達され、このドライビングチェーン8を介してターミナルギヤ12Aに伝達される。そして、ターミナルギヤ12Aが駆動モータ6の駆動力で回転し、踏段チェーン3が回動することにより、ターミナルギヤ12Bがターミナルギヤ12Aに同期して回転する。これにより、各踏段2の前輪2aが案内レール15上を走行し、各踏段2が上階の乗場11Aと下階の乗場11Bとの間で循環移動する。
一方、踏段チェーン3と同様に、ターミナルギヤ12Aの回転に伴って駆動チェーン25Bが回動することにより、駆動チェーン25Aがプーリ23A,23B及びベルト24を介して回動し、各駆動ローラ22がこれらの駆動チェーン25A,25Bに同期して回転する。このとき、各駆動ローラ22はハンドレール20を狭圧しているので、各駆動ローラ22とハンドレール20との間に摩擦力が働くことにより、各駆動ローラ22の回転に伴ってハンドレール20が各踏段6に同期して回動する。従って、踏段2上の乗客は、ハンドレール20を把持することにより、上階の乗場11Aと下階の乗場11Bとの間を安全に移動することができる。
本実施形態は、図2に示すように軸受13Aの振動を加速度として検出する加速度検出部としての加速度センサ30と、この加速度センサ30によって検出された加速度に基づいて、軸受13Aの異常の有無を診断する診断部としての診断装置本体31とを備えている。そして、本実施形態は、所定の力が加えられて変形し、変形後の形状を保持する筒体を備え、この筒体は、例えば所定の力に応じてフレキシブルに変形されるが、自重によって変形することがない強度を保つフレキシブルチューブ32(図3参照)から成っている。
また、本実施形態は、このフレキシブルチューブ32に挿通された状態で加速度センサ30と診断装置本体31とを接続し、加速度センサ30の検出信号を診断装置本体31へ送信する接続部としてのセンサケーブル33とを備えている。加速度センサ30は、例えばセンサケーブル33に固定され、このセンサケーブル33から取外すことができないように接続されている。
振動装置本体31は、例えば図示されないが、加速度センサ30から受信した検出信号をA/D変換するA/D変換器と、このA/D変換器の出力値から軸受13Aの振動の振幅を演算する演算部と、この演算部によって演算された振幅が所定値以上であるとき、軸受13Aが異常であると判定し、演算部によって演算された振幅が所定値未満であるとき、軸受13Aが異常でないと判定する判定部と、これらのA/D変換器、演算部、及び判定部を内部に収容する筐体とから少なくとも構成されている。
また、本実施形態は、図2、図3に示すように加速度センサ30の両端に設けられた加速度検出部用電磁石としての加速度センサ用電磁石36A,36Bと、この加速度センサ用電磁石36A,36Bに流す電流を制御する電流制御部としての電磁石コントローラ37とを備えており、この電磁石コントローラ37は、加速度センサ用電磁石36A,36Bに電流を流して加速度センサ用電磁石36A,36Bを軸受13Aに固定するようにしている。
具体的には、本実施形態は、図3、図4に示すように加速度センサ用電磁石36A,36Bと電磁石コントローラ37とを接続する電磁石用ケーブル38a1,38a2を備え、電磁石コントローラ37は、例えば電磁石用ケーブル38a1,38a2を介して加速度センサ用電磁石36A,36Bへ電流を流すON状態に切り換えたり、あるいは電磁石用ケーブル38a1,38a2を介して加速度センサ用電磁石36A,36Bへ流す電流を遮断するOFF状態に切り換える電流状態切換スイッチ37aを備えている。従って、この電流状態切換スイッチ37aがON状態のとき、加速度センサ用電磁石36A,36Bに磁力が発生し、電流状態切換スイッチ37aがOFF状態のとき、加速度センサ用電磁石36A,36Bの磁力が失われるようになっている。
また、本実施形態は、フレキシブルチューブ32の両端のうち加速度センサ30側の一端に設けられ、電磁石コントローラ37によって制御された電流が流されて加速度センサ用電磁石36A,36Bに作用する作用電磁石41を備えている。本実施形態は、上述した加速度センサ用電磁石36A,36Bと同様に、作用電磁石41と電磁石コントローラ37とを接続する電磁石用ケーブル38bを備え、電磁石コントローラ37は、例えば電磁石用ケーブル38bを介して作用電磁石41へ流す電流の方向を切り換え、作用電磁石41の磁極の向きを切り換える磁極切換スイッチ37bを備えている。なお、この磁極切換スイッチ37bは、作用電磁石41へ流す電流の方向を切り換えるだけでなく、電流状態切換スイッチ37aと同様に、電磁石用ケーブル38bを介して作用電磁石41へ電流を流すON状態に切り換えたり、あるいは電磁石用ケーブル38bを介して作用電磁石41へ流す電流を遮断するOFF状態に切り換える機能も有している。
さらに、フレキシブルチューブ32には、電磁石コントローラ37によって制御された電流が流されてフレキシブルチューブ32をトラス17に固定する2つの固定用電磁石42,43が設けられ、これらの固定用電磁石42,43は、例えばフレキシブルチューブ32の外周部分に係合して取り付けられている。また、固定用電磁石42,43のうち一方の固定用電磁石42はフレキシブルチューブ32の中央よりも作用電磁石41に近い位置に配置され、他方の固定用電磁石43はフレキシブルチューブ32の中央よりも作用電磁石41から離れた位置に配置されている。
本実施形態は、上述した加速度センサ用電磁石36A,36Bと同様に、固定用電磁石42,43と電磁石コントローラ37とをそれぞれ接続する電磁石用ケーブル38c,38dを備え、電磁石コントローラ37は、例えば電磁石用ケーブル38c,38dを介して固定用電磁石42,43へ電流を流すON状態に切り換えたり、あるいは電磁石用ケーブル38c,38dを介して固定用電磁石42,43へ流す電流を遮断するOFF状態に切り換える電流状態切換スイッチ37c,37dを備えている。従って、この電流状態切換スイッチ37c,37dがON状態のとき、固定用電磁石42,43に磁力が発生し、電流状態切換スイッチがOFF状態のとき、固定用電磁石42,43の磁力が失われるようになっている。
次に、本実施形態に係る軸受診断装置の設置作業について詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る軸受診断装置をエスカレータ1に設置する作業を行う保守員は、電磁石コントローラ37を乗場11Aに設置し、電磁石用ケーブル38a1,38a2,38b,38c,38dを電磁石コントローラ37に接続する。そして、保守員は、電流状態切換スイッチ37aを押下してON状態にし、加速度センサ用電磁石36A,36Bに電流を流す。これにより、加速度センサ用電磁石36A,36Bに磁力が発生する。
また、保守員は、磁極切換スイッチ37bを押下してON状態にし、加速度センサ用電磁石36A,36Bに流した電流の方向と反対方向の電流を作用電磁石41へ流す。これにより、作用電磁石41に磁力が発生し、作用電磁石41は加速度センサ用電磁石36A,36Bに対して異なる磁極となる。そのため、これらの加速度センサ用電磁石36A,36B及び作用電磁石41が互いに引き合うことにより、加速度センサ30がフレキシブルチューブ32の先端に固定される。
次に、保守員は、乗場11A上でフレキシブルチューブ32を把持し、フレキシブルチューブ32が軸受13Aの近傍で循環移動する踏段2及びターミナルギヤ12A等に巻き込まれないように、フレキシブルチューブ32をターミナルギヤ12Aとトラス17との隙間に配設する。このとき、保守員は、フレキシブルチューブ32を進入させる隙間の経路に応じてフレキシブルチューブ32に力を加えることにより、フレキシブルチューブ32の形状を変形させながらフレキシブルチューブ32の配設を行う。
加速度センサ30が軸受13Aの近傍へ到達すると、保守員は、磁極切換スイッチ37bを押下し、加速度センサ用電磁石36A,36Bに流した電流の方向と同じ方向の電流を作用電磁石41へ流す。これにより、作用電磁石41は加速度センサ用電磁石36A,36Bに対して同じ磁極となる。そのため、これらの加速度センサ用電磁石36A,36B及び作用電磁石41が互いに排斥し合うことにより、加速度センサ30が軸受13Aへ向けて押し出され、加速度センサ30が加速度センサ用電磁石36A,36Bの磁力によって軸受13Aに固定される。
次に、保守員は、電流状態切換スイッチ37c,37dを押下してON状態にし、固定用電磁石42,43に電流を流す。これにより、固定用電磁石42,43に磁力が発生するので、保守員は、この発生した磁力によって固定用電磁石42,43をトラス17に取り付ける。その後、保守員は、診断装置本体31を乗場11Aに設置してセンサケーブル33を診断装置本体31に接続し、本実施形態に係る軸受診断装置の設置作業を終了する。
次に、本実施形態に係る軸受13Aの診断作業について詳細に説明する。
保守員は、エスカレータ1を稼働させた状態、すなわち踏段2を循環移動させると共に、ハンドレール20を回動させた状態に維持する。次に、軸受13Aに固定された加速度センサ30は、この状態で軸受13Aの振動を検出し、検出信号をセンサケーブル33を介して診断装置本体31へ送信する。
診断装置本体31は、加速度センサ30から検出信号を受信すると、A/D変換器が検出信号をA/D変換し、演算部がA/D変換器の出力値から軸受13Aの振動の振幅を演算する。そして、判定部は、演算部によって演算された振幅と所定値とを比較することにより、軸受13Aの異常の有無を判定する。そして、保守員は、電流状態切換スイッチ37a,37c,37d及び磁極切換スイッチ37bを押下してOFF状態にすることにより、加速度センサ用電磁石36A,36B、作用電磁石41、及び固定用電磁石42,43に流した電流を遮断し、本実施形態に係る軸受13Aの診断作業を終了する。
このように構成した本実施形態によれば、保守員が軸受診断装置をエスカレータ1に設置する際に、フレキシブルチューブ32に力を加えてフレキシブルチューブ32を自在に変形することができるので、乗場11Aや機械室4Aから軸受4Aの近傍まで加速度センサ30を案内することができる。そして、保守員は、電磁石コントローラ37の電流状態切換スイッチ37aを押下して発生させた加速度センサ用電磁石36A,36Bの磁力によって加速度センサ30を軸受13Aに固定できるので、ターミナルギヤ12Aとトラス17との間隔が狭く、保守員の手が軸受13Aに届かない場所であっても、軸受診断装置の設置作業及び軸受13Aの診断作業を容易に行うことができる。
また、保守員が軸受13Aの診断作業を行っている際に、加速度センサ30とフレキシブルチューブ32は一体に固定されていないので、フレキシブルチューブ32の振動が加速度センサ30に伝わり難く、外乱振動が加速度センサ30による軸受13Aの振動の検出に与える影響を軽減することができる。これにより、診断装置本体31の判定精度を向上させることができる。
また、本実施形態は、軸受診断装置の設置作業において、保守員が磁極切換スイッチ37bを押下して加速度センサ用電磁石36A,36Bに流した電流の方向と反対方向の電流を作用電磁石41へ流すことにより、加速度センサ用電磁石36A,36Bと作用電磁石41に発生した互いに異なる磁極の磁力によって加速度センサ30をフレキシブルチューブ32の先端に固定できるので、フレキシブルチューブ32を把持して加速度センサ30を安定的に移動させることができる。これにより、加速度センサ30及びセンサケーブル33をターミナルギヤ12A及びトラス17等のエスカレータ1の周辺機器に干渉させることなく、加速度センサ30を軸受13Aへ容易に案内することができる。
さらに、保守員は、加速度センサ30を軸受13Aの近傍まで案内した後、磁極切換スイッチ37bを押下して加速度センサ用電磁石36A,36Bに流した電流の方向と同じ方向の電流を作用電磁石41へ流すことにより、加速度センサ用電磁石36A,36Bと作用電磁石41に発生した同じ磁極の磁力によって加速度センサ30を軸受13Aへ押し出すことができるので、加速度センサ30を軸受13Aに容易に固定することができる。
また、本実施形態は、軸受診断装置の設置作業において、保守員は加速度センサ30を軸受13Aに固定した後、電流状態切換スイッチ37c,37dを押下して固定用電磁石42,43へ電流を流すことにより、これらの固定用電磁石42,43を発生した磁力でトラス17に取り付けてフレキシブルチューブ32をトラス17に強固に固定することができる。これにより、保守員がフレキシブルチューブ32から手を離した状態で軸受13Aの診断作業を行うことができるので、軸受13Aの診断作業において保守員に対する高い安全性を確保することができる。
また、本実施形態は、保守員が軸受13Aの診断作業を終了する際に、電流状態切換スイッチ37a,37c,37d及び磁極切換スイッチ37bを押下してOFF状態にすることにより、加速度センサ用電磁石36A,36B、作用電磁石41、及び固定用電磁石42,43に流した電流を遮断し、加速度センサ30及びフレキシブルチューブ32を軸受13A及びトラス17からそれぞれ容易に取外すことができる。これにより、軸受13Aの診断作業における利便性を高めることができる。
なお、上述した本実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
また、本実施形態では、加速度センサ用電磁石36A,36Bが加速度センサ30の両端に設けられた場合について説明したが、この場合に限らず、例えば加速度センサ用電磁石36A,36Bの一方を加速度センサ30の両端のうちいずれか一方に設け、必ずしも加速度センサ用電磁石36A,36Bの双方を加速度センサ30の両端に設けなくても良い
さらに、本実施形態では、フレキシブルチューブ32に2つの固定用電磁石42,43が設けられた場合について説明したが、例えば固定用電磁石の個数は2つに限らず、1又は3つ以上であっても良い。従って、図2の下階の乗場11Bに示されるように、例えばフレキシブルチューブ32に1つの固定用電磁石44が設けられ、この固定用電磁石44をフレキシブルチューブ32の中央部分に配置しても良い。
また、本実施形態では、振動装置本体31の筐体がA/D変換器、演算部、及び判定部を内部に収容した場合について説明したが、この場合に限らず、これらのA/D変換器、演算部、及び判定部をそれぞれ別個の筐体に収容しても良い。
1 エスカレータ
2 踏段
3 踏段チェーン
4A,4B 機械室
6 駆動モータ
7 減速機
8 ドライビングチェーン
11A,11B 乗場
12A,12B ターミナルギヤ
13A,13B 軸受
17 トラス
20 ハンドレール
21 ハンドレール駆動装置
30 加速度センサ(加速度検出部)
31 診断装置本体(診断部)
32 フレキシブルチューブ(筒体)
33 センサケーブル(接続部)
36A,36B 加速度センサ用電磁石(加速度検出部用電磁石)
37 電磁石コントローラ(電流制御部)
37a,37c,37d 電流状態切換スイッチ
37b 磁極切換スイッチ
38a1,38a2,38b,38c,38d 電磁石用ケーブル
41 作用電磁石
42,43,44 固定用電磁石

Claims (3)

  1. 複数の踏段と、これらの複数の踏段を無端状に連結する踏段チェーンと、この踏段チェーンを回動して前記各踏段を循環移動させる駆動部とを備え、この駆動部は、前記踏段チェーンが巻き掛けられた状態で回転する回転体と、この回転体の回転軸を支持する軸受とを有するエスカレータに設けられ、
    前記軸受の振動を加速度として検出する加速度検出部と、
    この加速度検出部によって検出された加速度に基づいて、前記軸受の異常の有無を診断する診断部とを備えたエスカレータの軸受診断装置において、
    所定の力が加えられて変形し、変形後の形状を保持する筒体と、
    前記筒体に挿通された状態で前記加速度検出部と前記診断部とを接続し、前記加速度検出部の検出信号を前記診断部へ送信する接続部と、
    前記加速度検出部に設けられた加速度検出部用電磁石と、
    この加速度検出部用電磁石に流す電流を制御する電流制御部とを備え、
    この電流制御部は、前記加速度検出部用電磁石に電流を流して前記加速度検出部用電磁石を前記軸受に固定するようにしたことを特徴とするエスカレータの軸受診断装置。
  2. 請求項1に記載のエスカレータの軸受診断装置において、
    前記筒体の両端のうち前記加速度検出部側の一端に設けられ、前記電流制御部によって制御された電流が流されて前記加速度検出部用電磁石に作用する作用電磁石を備えたことを特徴とするエスカレータの軸受診断装置。
  3. 請求項1又は2に記載のエスカレータの軸受診断装置において、
    前記エスカレータは、土台を形成するトラスを有し、
    前記筒体には、前記電流制御部によって制御された電流が流されて前記筒体を前記トラスに固定する固定用電磁石が設けられたことを特徴とするエスカレータの軸受診断装置。
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EP3406559A1 (en) * 2017-05-24 2018-11-28 Otis Elevator Company People conveyor

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