JP2014232766A - 発光装置 - Google Patents

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耕 大澤
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Abstract

【課題】輝度むらを低減する。【解決手段】発光装置100は、片面発光領域13およびその外側に第1非発光領域14を有し面状に並んで配置された複数の片面発光パネル10A,10B,10Cと、両面発光領域23およびその外側に第2非発光領域24を有し、片面発光パネルの発光面側において面状に並んで配置された複数の透明発光パネル20A,20Bとを備える。これらの片面発光パネルおよび透明発光パネルは、片面発光領域13および第2非発光領域24同士が対向し、且つ両面発光領域23および第1非発光領域14同士が対向するように配置されている。【選択図】図7

Description

本発明は、片面発光パネルおよび透明発光パネルを備える発光装置に関する。
近年、有機ELパネル(Organic Electroluminescence Panel)などの発光パネルを用いた発光装置が注目を集めている。このような発光装置は、照明分野に限られず、液晶ディスプレイ、計算機モニター、または看板広告などの各種電子機器のバックライト等にも用いられている。
特許第4321622号(特許文献1)は、片面発光パネルと透明発光パネルとを備えた発光装置を開示している。片面発光パネルにおいては、透明電極を用いて陽極が構成され、金属反射電極を用いて陰極が構成され、これらの電極の間に発光層が設けられる。発光層で生成された光は、透明陽極(陽極)を通して外部に取り出される。透明発光パネルにおいては、陽極および陰極の双方が透明電極を用いて構成される。発光層で生成された光は、陽極側および陰極側の双方の透明陽極を通してパネルの表裏面からそれぞれ取り出される。
このような発光パネルを備えた発光装置の発光面積を大きくしようとした場合、発光パネル自身の面積を大きくすることが考えられる。しかしながら、発光パネル自身の面積を大きくすることは、製造装置が大きくなって製造コストが増大したり、歩留まりが低下したりする。特許第5050977号(特許文献2)に開示されているように、製造コストの低減等を図るために、面積の小さな複数の発光パネルを面状に配列する方法が知られている。小さな発光パネルは、高い生産効率で安価に製造できる。
しかしながら、一般的な発光パネルにおいては、発光部に給電するための電極取出部等を設ける箇所(配線箇所)を確保したり、発光部を封止部材で覆ったりするために、その発光パネルの外周に非発光領域が形成される。複数の発光パネルを面状に配列した場合、隣り合う発光パネル同士の間に非発光領域が形成され、非発光領域の存在により輝度むらが生じやすい。
特許第4321622号 特許第5050977号
本発明は、片面発光パネルおよび透明発光パネルを用いる場合において輝度むらを低減することが可能な発光装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく発光装置は、片面発光領域およびその外側に第1非発光領域を有し、面状に並んで配置された複数の片面発光パネルと、両面発光領域およびその外側に第2非発光領域を有し、上記片面発光パネルの発光面側において面状に並んで配置された複数の透明発光パネルと、を備え、複数の上記片面発光パネルおよび複数の上記透明発光パネルは、上記片面発光領域および上記第2非発光領域同士が対向し且つ上記両面発光領域および上記第1非発光領域同士が対向するように配置されている。
好ましくは、上記片面発光パネルの表面、裏面および内部のうちの上記第1非発光領域に対応する部分には、上記両面発光領域に対向する反射部材が設けられている。
好ましくは、複数の上記片面発光パネルおよび複数の上記透明発光パネルは、空気層を介しないで互いに光学的に接続されている。
好ましくは、上記片面発光パネルの表面、裏面および内部のうちの上記第1非発光領域に対応する部分、または、上記透明発光パネルの表面、裏面、および内部のうちの上記両面発光領域に対応する部分には、散乱部材が設けられており、当該発光装置の上記第1非発光領域に対応する部分から外部に取り出される光の散乱の度合いは、上記片面発光領域および上記第2非発光領域を通して取り出される光の散乱の度合いに比べて高い。
好ましくは、上記片面発光領域および上記両面発光領域のうちの一方は、平面視矩形形状を有しており、上記片面発光領域および上記両面発光領域のうちの他方は、平面視十字形状を有している。
本発明によれば、片面発光パネルおよび透明発光パネルを用いる場合において輝度むらを低減することが可能な発光装置を得ることができる。
実施の形態1における発光装置を示す平面図である。 図1中のII−II線に沿った矢視断面図である。 実施の形態1における発光装置の分解した状態を示す斜視図である。 実施の形態1における発光装置の分解した状態を示す平面図である。 実施の形態1における発光装置に用いられる透明発光パネルを示す断面図である。 実施の形態1における発光装置に用いられる片面発光パネルを示す断面図である。 実施の形態1における発光装置、およびこの発光装置が発光しているときの輝度を模式的に示した平面図である。 比較例における発光装置の分解した状態を示す平面図である。 比較例における発光装置、およびこの発光装置が発光しているときの輝度を模式的に示した平面図である。 実施の形態2における発光装置の分解した状態を示す平面図である。 実施の形態2における発光装置を示す断面図である。 実施の形態2の第1変形例における発光装置を示す断面図である。 実施の形態2の第2変形例における発光装置を示す断面図である。 実施の形態3における発光装置の分解した状態を示す平面図である。 実施の形態3における発光装置を示す断面図である。 実施の形態3の第1変形例における発光装置を示す断面図である。 実施の形態3の第2変形例における発光装置を示す断面図である。 実施の形態4における発光装置を示す平面図である。 実施の形態4の変形例における発光装置を示す平面図である。 各実施の形態における発光装置が内照式看板に適用された例を示す斜視図である。
[実施の形態]
本発明に基づいた各実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。各実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。各実施の形態の説明において、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[実施の形態1]
図1〜図7を参照して、本実施の形態における発光装置100について説明する。図1は、発光装置100を示す平面図である。図2は、図1中のII−II線に沿った矢視断面図である。図3は、発光装置100の分解した状態を示す斜視図である。図4は、発光装置100の分解した状態を示す平面図である。
図1〜図4を参照して、発光装置100は、片面発光パネル10A,10B,10C、および透明発光パネル20A,20Bを備える。これらの片面発光パネルおよび透明発光パネルは、いずれも有機EL(Organic Electroluminescence)からそれぞれ構成される。片面発光パネル10A,10B,10Cは、矩形状の外形を有し、相互に隣り合うように面状に一列に並んで配置される。透明発光パネル20A,20Bも、矩形状の外形を有し、相互に隣り合うように面状に一列に並んで配置される。
これらの片面発光パネルおよび透明発光パネルは、有機ELに限られず、複数の発光ダイオードおよび光拡散板(導光板)を用いて構成されてもよいし、冷陰極管等を用いて構成されてもよい。本実施の形態の片面発光パネル10A,10B,10Cは、互いに同一の構成を有している。透明発光パネル20A,20Bも、互いに同一の構成を有している。これらの各パネルは、互いに異なる発光手段により構成されていてもよい。
片面発光パネル10A,10B,10Cの各々は、表面11および裏面12を有し、内部には発光体10Q(図2参照)が設けられる(詳細は後述する)。透明発光パネル20A,20Bも、表面21および裏面22を有し、内部には発光体20Q(図2参照)が設けられる(詳細は後述する)。図1および図4は、表面11,21の側からこれらの片面発光パネルおよび透明発光パネルを見た様子を示している。
片面発光パネル10A,10B,10Cは、裏面12の側が図示しない筐体に固定され、表面11同士は同一平面上に位置している。片面発光パネル10A,10B,10Cの各々は、給電されることにより内部(発光体10Q)で光を生成し、表面11の側から外部に向かって(透明発光パネル20A,20Bが配置されている側に向かって)光を放射する。片面発光パネル10A,10B,10Cにおいては、表面11の側が発光面として機能している。
透明発光パネル20A,20Bは、片面発光パネル10A,10B,10Cの発光面(表面11)の側に配置され、表面11の側からこれらの片面発光パネルに対向している。本実施の形態では、透明発光パネル20A,20Bの裏面22が、これらの片面発光パネルの表面11に貼り付けられている。透明発光パネル20A,20Bの各々は、給電されることにより内部(発光体20Q)で光を生成し、表面21および裏面22の双方の側から外部に向かって光を放射する。透明発光パネル20A,20Bにおいては、表面21および裏面22の双方が発光面として機能している。
図3および図4では、片面発光パネル10A,10B,10Cおよび透明発光パネル20A,20B同士が互いに離間された状態が図示されている。実際には、これらは互いに接触して重ねあわされている。本実施の形態の発光装置100は、3枚の片面発光パネルと2枚の透明発光パネルとを備えるが、発光装置100は、さらに複数枚(たとえば十数枚)のこれらを備えていてもよい。これらのパネルを配列する方向も一列に限られず、これらのパネルは、たとえば行列状(マトリックス状)に配列されていてもよい。
(透明発光パネル20A,20B)
図5は、透明発光パネル20Aを示す断面図である。透明発光パネル20Bは、透明発光パネル20Aと同一の構成を有しているため、ここでは透明発光パネル20Aに着目してその詳細について説明する。片面発光パネル10A,10B,10Cについては、図6を参照して後述する。透明発光パネル20Aは、透明部材20P、発光体20Qおよび透明部材20Uを備える。発光体20Qは、透明電極20R、発光層20Sおよび透明電極20Tを含む。
透明電極20R、発光層20S、透明電極20Tおよび透明部材20Uは、表面21の側から裏面22の側に向かって透明部材20Pの上に順次積層される。表面21は、透明部材20Pの表面のうち、発光体20Qが位置している側とは反対側の表面部分によって構成されている。裏面22は、透明部材20Uの表面のうち、発光体20Qが位置している側とは反対側の表面部分によって構成されている。図2においては、図示上の便宜のため、透明発光パネル20A,20Bの発光体20Qを模式的に記載しているが、発光体20Qは、実際には、図5に示すように、透明電極20R、発光層20Sおよび透明電極20Tを含むという構成を有している。
透明部材20Pおよび透明部材20Uは、透明性を有する誘電体材料、ガラス材料または樹脂材料などを用いて作製される。透明性を有する誘電体材料の例としては、TiO(屈折率n=2.5),SiOx(屈折率n=1.4〜3.5)、ダイヤモンド、弗化カルシウム(CaF)、およびチッ化シリコン(Si)などが挙げられる。また、チッ化シリコンのチッ化数を変えて(SiNx)とし、透明部材20P,20Uの屈折率を制御することもできる。透明性を有するガラス材料の例としては、屈折率が1.4〜1.8のものが挙げられる。
透明性を有する樹脂材料の例としては、塩化ビニル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene共重合合成樹脂)、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、テフロン(登録商標)、ポリイミド、およびフェノール樹脂などが挙げられる。これらの樹脂材料の屈折率は、たとえば1.4〜1.8である。これらの樹脂材料には、ナノ粒子などを混合して屈折率を高くしたり低くしたりしてもよい。
たとえば、中空ナノシリカをプラスチック材料に混合することにより、その樹脂材料の屈折率を1に近づけることが可能である。TiO等の高屈折率を有する材料の粒子を樹脂材料に混合することにより、その樹脂材料の屈折率を2に近づけることが可能である。透明部材の屈折率を増減させる方法としては、誘電体の周期構造を有するフォトニック結晶を用いたり、微小金属構造を有するプラズモニック結晶を用いたりする方法も挙げられる。窒素などの不活性ガス、流体またはジェルなどを用いて透明部材の屈折率を増減させてもよい。
透明電極20R,20Tを作製するに当たっては、発光層20Sへの電子注入および正孔注入を容易にするために、互いに異なる材料が用いられるとよい。本実施の形態では、透明電極20Rは、陽極(正孔輸送材料)として機能する。透明電極20Tは、陰極(電子輸送材料)として機能する。
透明電極20R(陽極側)としては、正孔注入に適した仕事関数を有するものとして、たとえば透明酸化物半導体が用いられる。透明酸化物半導体は、高い透過率を有する。厚さあたりの面抵抗を小さくするために、透明電極20Rの膜厚は、10nm〜200nmであることが好ましい。透明電極20Rに用いられる透明酸化物半導体としては、ITO(インジウム酸化物と錫酸化物の混合体)、IZO(インジウム酸化物と亜鉛酸化物の混合体)、およびInGaO等が挙げられる。
透明電極20T(陰極側)としては、電子注入に適した仕事関数を有する薄膜金属が用いられる。光学透過率を向上させるために、透明電極20Tの膜厚は、数nm〜数10nmであることが好ましい。透明電極20Tに用いられる薄膜金属としては、Ag、Al、AuおよびCu等が挙げられる。Ag、AlまたはCuを用いる場合、高い電気伝導性が得られる。Auを用いる場合、酸化され難いという効果が得られる。その他、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミニウムなどを用いてもよい。これらの材質は、熱的性質および化学的性質が良く、高温でも酸化されにくく、さらに基板材料との化学反応も起こしにくいという特徴を有する。その他、MgAgおよびLiAlなどの、複数の金属材料からなる合金を用いてもよい。なお、薄膜金属は、たとえば真空蒸着法等を用いて成膜されるが、その際に下地層を設けて、薄膜金属の面抵抗を低減させると同時に、透過率を向上させてもよい。この下地層に適した材料としては、窒素原子をヘテロ原子とした複素環を有する有機材料等が挙げられる。また、薄膜金属をITO等の透明酸化物半導体で挟むことにより透過率を向上させることもできる。
透明電極20R,20Tとしては、塗布法を用いて安価に作製が可能な導電性樹脂を用いてもよい。正孔輸送材料に用いられる導電性樹脂材料としては、PEDOT(Poly(3,4-ethylenedioxythiophene))/PSS(Poly(4-styrenesulfonate))、P3HT(Poly(3-hexylthiophene))、P3OT(Poly(3-octylthiophene)、P3DDT((Poly(3-dodecylthiophene-2,5-Diyl)))、F8T2(フルオレンとバイチオフェンとの共重合体)などが挙げられる。PEDOT/PSSの場合、可視光の光学定数は(屈折率n=1.5、消衰係数κ=0.01)であり、発光層から見た電極反射率は屈折率1.5の樹脂と同等の値を取り、PCBMよりも反射率は低めになる。
電子輸送材料に用いられる導電性樹脂材料としては、ペリレン誘導体、およびPCBM(フェニルC61酪酸メチルエステル)等のフラーレン誘導体が考えられる。PCBMの場合、可視光の光学定数は(屈折率n=2.2、消衰係数κ=0.25)であり、発光層から見た電極反射率は屈折率1.5の樹脂と比較して高くなる。
さらに、透明電極20R,20Tの電気伝導度を高めるために金属メッシュ、金属ナノワイヤ、または金属ナノ粒子等を併用してもよい。この場合、金属ナノワイヤを用いた電極の電子伝導性が高まるために、平均的な屈折率が低くなり、発光層から見た反射率が高くなる傾向がある。
発光層20Sとしては、有機EL材料として任意の蛍光材料および燐光材料を用いることができる。必要に応じて発光層20Sの陽極側に正孔輸送層を設けたり、発光層の陰極側に電子輸送層を設けたりしてもよい。発光層20Sの材料は、有機金属錯体を用いることが好ましい。錯体形成に係る金属は、元素周期表の8族〜10族に属するいずれか1種の金属、AlまたはZnであることが好ましく、特にこの金属は、Ir、Pt、AlまたはZnであることが好ましい。
透明発光パネル20A,20Bの場合、発光層20Sの透明電極20R,20Tから見た場合の反射率を適切に設計することで、表面21と裏面22との発光量をそれぞれ調整することができる。ここで、文献『Rodney Loudon,”The Quantum Theory of Light(Second edition)”,(光の量子論,小島忠宣・小島和子訳,”光の量子論 第2版",内田老鶴圃(1994)』によれば、光の状態密度は屈折率が高い方が大きいため、透明部材20U,20Pの屈折率を調整することでも透明発光パネル20A,20Bの表面21と裏面22との発光量を調整できる。具体的には、透明部材20Uの屈折率を透明部材20Pの屈折率よりも高くすることにより、透明部材20U側の裏面22から出射される光の量を増やすことができる。一方、透明部材20Pの屈折率を透明部材20Uの屈折率よりも高くすることにより、透明部材20P側の表面21から出射される光の量を増やすことができる。
以上のような構成を有する透明発光パネル20A,20Bにおいては、透明電極20Rおよび透明電極20Tの間に電圧を印加することで、発光層20S内で光が生成され、透明電極20Rおよび透明電極20Tを通して外部に光が取り出される(図5中の白色矢印参照)。透明発光パネル20A,20Bは、可視光の領域(波長400nm〜800nm)で発光することができる。透明発光パネル20A,20Bは、可視光に限られず、たとえば赤外で発光するものであってもよい。
(片面発光パネル10A,10B,10C)
図6は、片面発光パネル10Aを示す断面図である。片面発光パネル10B,10Cは、片面発光パネル10Aと同一の構成を有しているため、ここでは片面発光パネル10Aに着目してその詳細について説明する。片面発光パネル10Aは、透明部材10P、発光体10Qおよび透明部材10Uを備える。発光体10Qは、透明電極10R、発光層10Sおよび反射電極10Tを含む。
透明電極10R、発光層10S、反射電極10Tおよび透明部材10Uは、表面11の側から裏面12の側に向かって透明部材10Pの上に順次積層される。表面11は、透明部材10Pの表面のうち、発光体10Qが位置している側とは反対側の表面部分によって構成されている。裏面12は、透明部材10Uの表面のうち、発光体10Qが位置している側とは反対側の表面部分によって構成されている。図2においては、図示上の便宜のため、片面発光パネル10A,10B,10Cの発光体10Qを模式的に記載しているが、発光体10Qは、実際には、図6に示すように、透明電極10R、発光層10Sおよび反射電極10Tを含むという構成を有している。
透明部材10P、透明部材10U、および発光体10Qは、透明発光パネル20Aに用いられるこれらと同一の構成とすることができる。片面発光パネル10Aにおいては、透明部材10Pの側にのみ光が取り出されるため、透明部材10Uは透明性を有していなくてもよい。本実施の形態では、透明電極10Rは、陽極(正孔輸送材料)として機能する。反射電極10Tは、陰極(電子輸送材料)として機能する。
透明電極10R(陽極側)は、透明発光パネル20Aに用いられる透明電極20Rと同一の構成とすることができる。反射電極10T(陰極側)は、たとえば、透明発光パネル20Aに用いられる透明電極20Tの厚さを厚くすることによって構成される。反射電極10Tの特性としては、発光波長において反射率が高い(たとえば、反射率は50%以上である)ことが望ましく、たとえば100nm以上の膜厚に成膜された金属電極(Ag、Al、Au、Cr等)を用いればよい。また、反射電極10Tは、透明電極10Rと同様の透明電極の裏面側に厚膜金属や誘電体多層膜ミラーを設けて反射率を高くした構成であってもよい。反射電極10Tに反射率を高くした構成を採用することで、表面11側に出射される光の量を大きくすることができ、発光効率を高くすることが可能になる。
以上のような構成を有する片面発光パネル10A,10B,10Cにおいては、透明電極10Rおよび反射電極10Tの間に電圧を印加することで、発光層10S内で光が生成され、透明電極10Rを通して外部に光が取り出される(図6中の白色矢印参照)。片面発光パネル10A,10B,10Cは、可視光の領域(波長400nm〜800nm)で発光することができる。片面発光パネル10A,10B,10Cは、可視光に限られず、たとえば赤外で発光するものであってもよい。
図1〜図4を再び参照して、片面発光パネル10A,10B,10Cが内部で生成した光は、これらの表面11のうちの片面発光領域13から取り出される。表面11内における片面発光領域13の外周には、非発光領域14(第1非発光領域)が形成される。具体的には、片面発光パネル10A,10B,10Cに用いられている透明部材10P,10U(図6参照)は、発光体10Qなどを封止し、これらを水分等から保護している。発光体10Q等は、透明部材10P,10Uに比べて幅狭である。
片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11には、発光体10Q(より具体的には発光層10S)が形成されている領域に対応して矩形状の形状を有する片面発光領域13が形成され、その外周には環状の形状を有する非発光領域14(図3および図4参照)が形成される。非発光領域14は、たとえば、発光体10Qに給電するための電極取出部等を設ける箇所(配線箇所)を確保したり、発光体10Qを封止したりするために、各片面発光パネルの外周に形成されるものである。
一方で、透明発光パネル20A,20Bが内部で生成した光は、両面発光領域23から取り出される。両面発光領域23の外周には、非発光領域24(第2非発光領域)が形成される。両面発光領域23は、表面21の側に位置する発光領域25と、裏面22の側に位置する発光領域26とを含む。非発光領域24は、表面21の側に位置する非発光領域27と、裏面22の側に位置する非発光領域28とを含む。非発光領域27は、表面21内における発光領域25の外周に形成され、非発光領域28は、裏面22内における発光領域26の外周に形成される。
具体的には、透明発光パネル20A,20Bに用いられている透明部材20P,20U(図5参照)は、発光体20Qなどを封止し、これらを水分等から保護している。発光体20Q等は、透明部材20P,20Uに比べて幅狭である。透明発光パネル20A,20Bの表面21には、発光体20Q(より具体的には発光層20S)が形成されている領域に対応して矩形状の形状を有する発光領域25が形成され、その外周には環状の形状を有する非発光領域27が形成される。非発光領域27は、たとえば、発光体20Qに給電するための電極取出部等を設ける箇所(配線箇所)を確保したり、発光体20Qを封止したりするために、各両面発光パネルの外周に形成されるものである。
透明発光パネル20A,20Bの裏面22には、発光体20Q(より具体的には発光層20S)が形成されている領域に対応して矩形状の形状を有する発光領域26が形成され、その外周には環状の形状を有する非発光領域28が形成される。非発光領域28は、たとえば、発光体20Qに給電するための電極取出部等を設ける箇所(配線箇所)を確保したり、発光体20Qを封止したりするために、各両面発光パネルの外周に形成されるものである。表面21側の発光領域25および裏面22側の発光領域26は、同一の形状および同一の大きさを有しており、互いに対向する位置に形成される。
本実施の形態では、透明発光パネル20A,20Bの裏面22が、片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11に光学系の接着剤または透明性を有するゴム等を用いて貼り付けられている。片面発光パネル10A,10B,10Cおよび透明発光パネル20A,20Bは、空気層を介しないで光学的に接続されている。片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11(片面発光領域13)から取り出された光のほとんどは、透明発光パネル20A,20Bの裏面22から透明発光パネル20A,20Bの内部に入り込む。
ここで、本実施の形態の片面発光パネル10A,10B,10Cおよび透明発光パネル20A,20Bは、片面発光領域13および非発光領域27(第2非発光領域)同士が対向し、且つ、両面発光領域23(発光領域25)および非発光領域14(第1非発光領域)同士が対向するように配置されている。片面発光領域13および両面発光領域23(発光領域25)同士は対向しておらず、片面発光領域13は、非発光領域27(第2非発光領域)にのみ対向し、両面発光領域23(発光領域25)は、非発光領域14(第1非発光領域)にのみ対向している。
換言すると、片面発光パネル10A,10B,10Cおよび透明発光パネル20A,20Bを平面視した場合(図1参照)、片面発光領域13は、非発光領域27(第2非発光領域)に重なっており、両面発光領域23には重なっていない。両面発光領域23(発光領域25)は、非発光領域14(第1非発光領域)に重なっており、片面発光領域13には重なっていない。
図7は、発光装置100およびこの発光装置100が発光しているときの輝度を模式的に示した平面図である。片面発光パネル10A,10B,10Cの片面発光領域13を通して取り出された光は、透明発光パネル20A,20Bの非発光領域28(裏面22側)および非発光領域27(表面21側)を順次通過する。片面発光パネル10A,10Cのうち、透明発光パネル20A,20Bに重なっていない部分の片面発光領域13を通して取り出された光は、そのまま図7紙面手前側に向かって進む。
透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23において、表面21側の発光領域25を通して取り出された光は、そのまま図7紙面手前側に向かって進む。一方、透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23において、裏面22側の発光領域26を通して取り出された光の大半は、片面発光パネル10A,10B,10Cの非発光領域14でフレネル反射され、透明発光パネル20A,20Bを通過して、図7紙面手前側に取り出される。なお、透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23において、裏面22側の発光領域26を通して取り出された光の一部は、片面発光パネル10A,10B,10Cの片面発光領域13に向かって斜めに進み、片面発光パネル10A,10B,10Cに設けられた反射電極のエッジなどで散乱反射され、透明発光パネル20A,20Bを通過して、図7紙面手前側に取り出される。このことにより、透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23と片面発光パネル10A,10B,10Cの片面発光領域13との境界部分はぼかされることになり、境界部分が目立つことはない。
図7中に付しているように、片面発光領域13から放射された後に図7紙面手前側に向かって取り出される光の輝度を1とし、両面発光領域23から放射された後に図7紙面手前側に向かって取り出される光の輝度を1とすると、本実施の形態の発光装置100では、発光領域の全体としての輝度が1となるように構成されており、輝度むらを低減することが可能となっている。
発光装置100の透明発光パネル20A,20Bにおいては、透明電極を構成する部材の反射率を調整することによって、透明発光パネルから見て片面発光パネルとは反対の外面(表面21の側)へ向かう光量を大きくすることが望ましい。当該構成によれば、裏面22に向かう光量が減少し、輝度むらをより一層低減することが可能となる。
(比較例)
図8および図9を参照して、比較例における発光装置100Zについて説明する。図8は、発光装置100Zの分解した状態を示す平面図である。図9は、発光装置100Z、およびこの発光装置100Zが発光しているときの輝度を模式的に示した平面図である。発光装置100Zにおいては、片面発光領域13および両面発光領域23(発光領域25)同士が部分的に対向している。
図9中に付しているように、片面発光領域13から放射された後に図9紙面手前側に向かって取り出される光の輝度を1とし、両面発光領域23から放射された後に図9紙面手前側に向かって取り出される光の輝度を1とすると、発光装置100Zは、輝度が2となる部分を有している。発光装置100Zにおいては、片面発光領域13および両面発光領域23同士が重なっている部分において、輝度むらが発生しやすくなっている。
これに対して実施の形態1の発光装置100では、片面発光パネル10A,10B,10Cおよび透明発光パネル20A,20Bが、片面発光領域13および非発光領域27(第2非発光領域)同士が対向し、且つ、両面発光領域23(発光領域25)および非発光領域14(第1非発光領域)同士が対向するように配置されているため、輝度むらを効果的に低減することが可能となっている。
[実施の形態2]
図10および図11を参照して、本実施の形態における発光装置100Aについて説明する。図10は、発光装置100Aの分解した状態を示す平面図である。図11は、発光装置100Aを示す断面図である。発光装置100Aは、上述の実施の形態1の発光装置100(図2および図4等参照)の構成に加えて、反射部材30をさらに備えている。
反射部材30は、透明部材10Pおよび透明部材10Uの間に配置されている。本実施の形態の反射部材30は、片面発光パネル10A,10B,10Cの内部(透明部材10P,10Uの内表面)のうち、非発光領域14に対応する部分に設けられている。反射部材30は、片面発光パネル10A,10B,10Cが位置している側から、両面発光領域23(裏面22側の発光領域26)に対向している。反射部材30は、非発光領域14に対応する部分の全部に形成されていてもよいし、両面発光領域23(発光領域26)に対向する部分(発光装置100Aとしての完成品の状態において発光領域26に対向する部分)にのみ形成されていてもよい。
反射部材30を上記のように設けることで、透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23のうち、裏面22側の発光領域26から取り出された光を効率的に表面21の側に取り出すことが可能となる。反射部材30を透明部材10P,10Uの内表面に設ける場合、片面発光パネルを作製する際の一連の製造工程の中に、反射部材を形成する工程を含めるとよい。反射部材30は、たとえば金属薄膜で形成することができる。反射部材30を金属薄膜で形成した場合には、反射部材30が配線機能を有していてもよい(反射部材30に配線機能を持たせてもよい)。発光層に給電するための配線の電気抵抗を低下させることが可能となる。
発光装置100Aの透明発光パネル20A,20Bにおいては、透明電極を構成する部材の反射率を調整することによって、透明発光パネルから見て片面発光パネル側(裏面22の側)へ向かう光量を、その反対側(表面21の側)に向かう光の光量と同等か、もしくはそれよりも大きくすることが望ましい。当該構成によれば、裏面22の側に向かう光量が増加し、反射部材30による反射の効果によって、輝度むらをより一層低減することが可能となる。
反射部材30の表面には、散乱機能をさらに付与してもよい。反射部材30による反射効果および散乱効果によって、輝度むらをさらに低減することが可能となる。散乱機能の付与の方法としては、透明基板の表面を予め荒らしておく方法や、反射部材30の表面を粗面化する方法、および樹脂バインダーに散乱用の粒子を混ぜた散乱層を平滑な反射金属膜の上に設ける方法等が挙げられる。反射部材30の表面を粗面化するためには、銀ペースト等または酸化チタン粒子などを用いるとよい。
反射部材30の表面が粗面化され、かつ反射部材30が配線機能を有している場合には、外部端子を反射部材30に接続してもよい。粗面化によって、外部端子が反射部材30に接続する部分の接触面積を増加させることができる。当該構成によれば、外部端子と反射部材30との間の接触抵抗を下げることにより、電力効率を向上させることが可能となる。
(第1変形例)
図12に示す発光装置100Bのように、反射部材30は、片面発光パネル10A,10B,10Cの裏面12のうち、非発光領域14に対応する部分に設けられていてもよい。この反射部材30も、片面発光パネル10A,10B,10Cが位置している側から、両面発光領域23(裏面22側の発光領域26)に対向している。反射部材30は、非発光領域14に対応する部分の全部に形成されていてもよいし、両面発光領域23(発光領域26)に対向する部分(発光装置100Aとしての完成品の状態において対向する部分)にのみ形成されていてもよい。
この構成によっても、透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23(裏面22側の発光領域26)から取り出された光を効率的に表面21の側に取り出すことが可能となる。反射部材30を片面発光パネル10A,10B,10Cの裏面12上に設ける場合、反射部材30と制御基板(図示せず)等とを容易に接続することができる。反射部材30に配線機能を持たせる場合に有効である。
(第2変形例)
図13に示す発光装置100Cのように、反射部材30は、片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11のうち、非発光領域14に対応する部分に設けられていてもよい。この反射部材30も、片面発光パネル10A,10B,10Cが位置している側から、両面発光領域23(裏面22側の発光領域26)に対向している。反射部材30は、非発光領域14に対応する部分の全部に形成されていてもよいし、両面発光領域23(発光領域26)に対向する部分(発光装置100Aとしての完成品の状態において対向する部分)にのみ形成されていてもよい。
この構成によっても、透明発光パネル20A,20Bの両面発光領域23(裏面22側の発光領域26)から取り出された光を効率的に表面21の側に取り出すことが可能となる。反射部材30を片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11上に設ける場合、片面発光パネル10A,10B,10Cを作製する工程および片面発光パネル10A,10B,10Cの設計とは独立して反射部材30を形成することができるため、設計レイアウト上の高い自由度を得ることができる。
図13中においては、片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11および透明発光パネル20A,20Bの裏面22同士が空気層を介して対向している様子が図示されているが、これらの間には、透明性の高い光学系の接着剤またはゴムなどが設けられていてもよい。
[実施の形態3]
図14および図15を参照して、本実施の形態における発光装置100Dについて説明する。図14は、発光装置100Dの分解した状態を示す平面図である。図15は、発光装置100Dを示す断面図である。発光装置100Dは、上述の実施の形態1の発光装置100(図2および図4等参照)の構成に加えて、散乱部材50をさらに備えている。
散乱部材50は、板状の形状を有し、透明発光パネル20A,20Bの表面21側に配置されている。散乱部材50は、透過する光に対して弱い光散乱機能を有する第1散乱領域51と、透過する光に対して強い光散乱機能を有する第2散乱領域52とを含んでいる。散乱部材50は、透明基材中に光散乱粒子を分散させた構造を有しており、第1散乱領域51中の粒子密度に比べて、第2散乱領域52中の粒子密度の方が高くなっている。
第1散乱領域51は、散乱部材50のうちの、片面発光パネル10A,10B,10Cの発光体10Q(片面発光領域13)に対応する部分(対向する部分)に形成されている。第2散乱領域52は、散乱部材50のうちの、透明発光パネル20A,20Bの発光体20Q(両面発光領域23)に対応する部分(対向する部分)に形成されている。
各片面発光パネルおよび透明発光パネル同士は、これらの間に空気層を介さずに光学的に接続されており、片面発光パネル10Aおよび散乱部材50の間、ならびに片面発光パネル10Cおよび散乱部材50の間には、透明基材41が設けられる。片面発光パネル10A,10Cおよび透明基材41も、これらの間に空気層を介さずに光学的に接続されている。
当該構成によれば、当該発光装置のうち、非発光領域14(第1非発光領域)に対応する部分を通して取り出される光の散乱の度合いは、片面発光領域13および非発光領域24(第2非発光領域)を通して取り出される光の散乱の度合いに比べて高くなる。片面発光パネル10A,10B,10Cの非発光領域14の存在に起因した輝度むらを低減することが可能となる。
実施の形態1でも述べたように、各片面発光パネルにおいては、透明部材10P(図6参照)を介して光が取り出され、各透明発光パネルにおいては、透明部材20U,20P(図5参照)を介して光が取り出される。これらの透明部材の屈折率は、空気の屈折率よりも高い。透明部材として樹脂またはガラス基板などが用いられる場合、屈折率は、約1.4〜約2.0である。
仮に、片面発光パネルおよび透明発光パネル同士が光学的に接続されておらず、これらの間に空気層が形成されている場合、臨界角以上の角度を持って界面に入射した光は全反射される。一方で、片面発光パネルおよび透明発光パネル同士が光学的に接続されており、これらの間に空気層が形成されていない場合には、界面で全反射が生じにくく、深い角度を持って界面に入射した光も効率よく片面発光パネル側から透明発光パネル側へ入射することが可能となる。深い角度を持って界面に入射した光は、片面発光パネルの裏面12もしくは散乱部材50を通過する際に散乱され、臨界角よりも浅い角度の光へと変換される。したがって、深い角度を持って界面に入射した光も、効率よく外部へ取り出すことが可能となる。
さらに、深い角度を持って透明発光パネルへ入射した光の一部は、隣接する透明発光パネル20A,20B間に形成された境界方向に向かうことになるため、片面発光パネル10A,10B,10Cの間に形成されている非発光領域をより目立たなくすることができるという効果も得られる。したがって、片面発光パネルと透明発光パネルとが光学的に接続されている場合には、片面発光パネル10A,10B,10Cの間に形成されている非発光領域を目立たなくすることができるだけでなく、発光装置のエネルギー使用効率を向上させることも可能となる。
発光装置100Dの透明発光パネル20A,20Bにおいても、透明電極を構成する部材の反射率を調整することによって、透明発光パネルから見て片面発光パネル側(裏面22の側)へ向かう光量を、その反対側(表面21の側)に向かう光の光量と同等か、もしくはそれよりも大きくすることが望ましい。当該構成によれば、裏面22の側に向かう光量が増加し、散乱部材50による散乱の効果によって、輝度むらをより一層低減することが可能となる。
本実施の形態の散乱部材50は、一枚の透明基材を用いて作製されるが、散乱部材50は、複数枚の透明基材を用いて作製されてもよい。散乱部材50は、第1散乱領域51よりも第2散乱領域52の方が光散乱機能が相対的に強くなるという機能を有していれば、第2散乱領域52のみを有していてもよい。この場合、第1散乱領域51に相当する部分には光散乱粒子が分散されない。当該構成によっても、上記と同様の作用および効果を得ることができる。散乱構造としては、第1散乱領域51および第2散乱領域52の2種類に限られず、さらに細かく散乱の度合いを異ならせた構成を有していてもよいし、グラデーション状に徐々に変化するような構成を有していてもよい。
本実施の形態の散乱部材50は、透明発光パネル20A,20Bの表面21側に配置されている。散乱部材50は、透明発光パネル20A,20Bの裏面22側に配置されていてもよい。散乱部材50は、透明発光パネル20A,20Bの一部として、透明発光パネル20A,20Bの内部に形成されていてもよい。散乱部材50は、透明発光パネル20A,20Bの内部において、発光体20Qよりも表面21の側に形成されていても良く、発光体20Qよりも裏面22の側に形成されていても良い。これらの構成によっても、片面発光パネル10A,10B,10Cの非発光領域14の存在に起因した輝度むらを低減することが可能となる。
(第1変形例)
図16に示す発光装置100Eのように、散乱部材50(図15参照)の代わりに散乱部材60が用いられてもよい。散乱部材60は、透過する光に対して弱い光散乱機能を有する第1散乱領域61と、透過する光に対して強い光散乱機能を有する第2散乱領域62とを含んでいる。散乱部材60は、散乱部材60を構成する透明基材の表面が粗面化された構造を有しており、第1散乱領域61中の粗面化の程度は粗く、第2散乱領域62中の粗面化の程度の方が細かい。散乱部材60は、第1散乱領域61に比べて第2散乱領域62の方が、凸凹構造の高さが高くなるように構成したり、凹凸構造の大きさが大きくなるように構成したりしてもよい。
第1散乱領域61は、散乱部材60のうちの、片面発光パネル10A,10B,10Cの発光体10Q(片面発光領域13)に対応する部分(対向する部分)に形成されている。第2散乱領域62は、散乱部材60のうちの、透明発光パネル20A,20Bの発光体20Q(両面発光領域23)に対応する部分(対向する部分)に形成されている。各片面発光パネルおよび透明発光パネル同士は、これらの間に空気層を介さずに光学的に接続されている。
当該構成によっても、当該発光装置のうち、非発光領域14(第1非発光領域)に対応する部分を通して取り出される光の散乱の度合いは、片面発光領域13および非発光領域24(第2非発光領域)を通して取り出される光の散乱の度合いに比べて高くなる。片面発光パネル10A,10B,10Cの非発光領域14の存在に起因した輝度むらを低減することが可能となる。散乱部材60は、透明基材41の表面および透明発光パネル20A,20Bの表面21に凹凸加工を施すことによって形成されても良い。
(第2変形例)
図17に示す発光装置100Fのように、散乱部材50(図15参照)の代わりに散乱部材70が用いられてもよい。散乱部材70は、片面発光パネル10A,10B,10Cの内部(透明部材10P,10Uの内表面)のうち、非発光領域14に対応する部分に設けられている。散乱部材70は、片面発光パネル10A,10B,10Cが位置している側から、両面発光領域23(裏面22側の発光領域26)に対向している。各片面発光パネルおよび透明発光パネル同士は、これらの間に空気層を介さずに光学的に接続されている。
上述の実施の形態2で述べた場合と同様に、当該構成によっても、当該発光装置のうち、非発光領域14(第1非発光領域)に対応する部分を通して取り出される光の散乱の度合いは、片面発光領域13および非発光領域24(第2非発光領域)を通して取り出される光の散乱の度合いに比べて高くなる。片面発光パネル10A,10B,10Cの非発光領域14の存在に起因した輝度むらを低減することが可能となる。実施の形態2の第1変形例(図12)および実施の形態2の第2変形例(図13)の場合と同様に、散乱部材70は、片面発光パネル10A,10B,10Cの表面11側に設けられてもよく、片面発光パネル10A,10B,10Cの裏面12側に設けられてもよい。
[実施の形態4]
図18を参照して、上記の各実施の形態では、各発光パネルが一列に並んで配置される。図18に示す発光装置100Gのように、各発光パネルは、行列状(マトリックス状)に配列されていてもよい。発光装置100Gにおいては、9枚の片面発光パネル10が3列×3行に配置され、4枚の透明発光パネル20が2列×2行に配置されている。片面発光パネル10および透明発光パネル20は、いずれも平面視矩形形状の外形を有している。
片面発光パネル10の片面発光領域13は、平面視矩形形状を有しており、透明発光パネル20の両面発光領域23は、平面視十字形状(クロス形状)を有している。片面発光パネル10および透明発光パネル20は、片面発光領域13および非発光領域27(第2非発光領域)同士が対向し、且つ、両面発光領域23(発光領域25)および非発光領域14(第1非発光領域)同士が対向するように配置されている。
片面発光領域13および両面発光領域23(発光領域25)同士は対向しておらず、片面発光領域13は、非発光領域27(第2非発光領域)にのみ対向し、両面発光領域23(発光領域25)は、非発光領域14(第1非発光領域)にのみ対向している。片面発光領域13は、非発光領域27(第2非発光領域)に重なっており、両面発光領域23には重なっていない。両面発光領域23(発光領域25)は、非発光領域14(第1非発光領域)に重なっており、片面発光領域13には重なっていない。当該構成によっても、輝度むらを低減することができる。
上記のような構成に限られず、片面発光パネル10の片面発光領域13が平面視十字形状(クロス形状)を有しており、透明発光パネル20の両面発光領域23が平面視矩形形状(クロス形状)を有していてもよい。当該構成によっても、輝度むらを低減することができる。矩形状としては、正方形状であってもよく、長方形状であってもよい。
(変形例)
図19に示す発光装置100Hのように、片面発光パネル10が平面視六角形形状の外形を有し、透明発光パネル20が平面視三角形状の外形を有していてもよい。片面発光パネル10の片面発光領域13は、平面視六角形形状を有しており、透明発光パネル20の両面発光領域23は、平面視略Y字形状を有している。片面発光パネル10および透明発光パネル20は、片面発光領域13および非発光領域27(第2非発光領域)同士が対向し、且つ、両面発光領域23(発光領域25)および非発光領域14(第1非発光領域)同士が対向するように配置されている。当該構成によっても、輝度むらを低減することができる。
上記のような構成に限られず、片面発光パネル10の片面発光領域13が平面視三角形状を有しており、透明発光パネル20の両面発光領域23が平面視六角形状を有していてもよい。当該構成によっても、輝度むらを低減することができる。
[その他の実施の形態]
図20を参照して、上述の各実施の形態の発光装置は、たとえば内照式看板200に内蔵される。発光面内における輝度むらが低減されており、上記の各実施の形態における発光装置が適用された内照式看板200によれば、視認性のよい情報を観察者に提供することができる。
上述の各実施の形態に用いられる片面発光パネルおよび透明発光パネルは、可撓製を有していてもよく、可塑性を有していてもよい。可塑性を有する発光パネルは、プラスチックフィルム基材上に有機EL等を形成することによって得られる。このような可塑性を有する片面発光パネルと透明発光パネルとを備える発光装置によれば、発光面が曲面状に形成された照明、看板およびディスプレイなどを実現できる。これらの発光装置は、トンネルの内壁に沿うように配置される照明や、飛行機の内部の照明、または、曲率を有するビルの窓に沿った照明等に有効に活用されることができる。
したがって、複数の片面発光パネルが面状に配置される場合には、これらが平面状に配置されている場合に限られず、これらが曲面状に配置されている場合も含まれる。複数の両面発光パネルが面状に配置されている場合には、これらが平面状に配置されている場合に限られず、これらが曲面状に配置されている場合も含まれる。
上述の各実施の形態に用いられる複数の透明発光パネルは1層構造を有しているが、複数の透明発光パネルは複数の層構造を有していてもよい。たとえば、赤、緑および青の発光色を有しそれぞれ独立に駆動可能な複数の透明発光パネルを重ねた構造によれば、任意の色を発光可能である。この場合、片面発光パネルの発色も考慮して、任意の色合いを実現することができる。色合いの調整によって、意図的に色間の境界を見せるような演出も可能である。この場合、たとえば看板の模様を意図的に認識しやすいようにすることが可能となる。
以上、本発明に基づいた各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A,10B,10C 片面発光パネル、10P,10U,20P,20U 透明部材、10Q,20Q 発光体、10R,20R,20T,20T 透明電極、10S,20S 発光層、10T 反射電極、11,21 表面、12,22 裏面、13 片面発光領域、14 非発光領域(第1非発光領域)、20,20A,20B 透明発光パネル、23 両面発光領域、24 非発光領域(第2非発光領域)、25,26 発光領域、27,28 非発光領域、30 反射部材、41 透明基材、50,60,70 散乱部材、51,61 第1散乱領域、52,62 第2散乱領域、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Z 発光装置、200 内照式看板。

Claims (5)

  1. 片面発光領域およびその外側に第1非発光領域を有し、面状に並んで配置された複数の片面発光パネルと、
    両面発光領域およびその外側に第2非発光領域を有し、前記片面発光パネルの発光面側において面状に並んで配置された複数の透明発光パネルと、を備え、
    複数の前記片面発光パネルおよび複数の前記透明発光パネルは、前記片面発光領域および前記第2非発光領域同士が対向し且つ前記両面発光領域および前記第1非発光領域同士が対向するように配置されている、
    発光装置。
  2. 前記片面発光パネルの表面、裏面および内部のうちの前記第1非発光領域に対応する部分には、前記両面発光領域に対向する反射部材が設けられている、
    請求項1に記載の発光装置。
  3. 複数の前記片面発光パネルおよび複数の前記透明発光パネルは、空気層を介しないで互いに光学的に接続されている、
    請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記片面発光パネルの表面、裏面および内部のうちの前記第1非発光領域に対応する部分、または、前記透明発光パネルの表面、裏面、および内部のうちの前記両面発光領域に対応する部分には、散乱部材が設けられており、
    当該発光装置の前記第1非発光領域に対応する部分から外部に取り出される光の散乱の度合いは、前記片面発光領域および前記第2非発光領域を通して取り出される光の散乱の度合いに比べて高い、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記片面発光領域および前記両面発光領域のうちの一方は、平面視矩形形状を有しており、
    前記片面発光領域および前記両面発光領域のうちの他方は、平面視十字形状を有している、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
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KR20180001464A (ko) * 2016-06-27 2018-01-04 가부시키가이샤 고이토 세이사꾸쇼 발광 장치

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