JP2014228699A - 反射型表示装置 - Google Patents

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好 徹 三
梅 谷 雅 規
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多 浩 之 本
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Abstract

【課題】モアレ現象の発現を抑制することが可能な反射型表示装置を提供すること。【解決手段】対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置であって、一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられており、前記隔壁は、少なくとも一部が非周期的なパターンで形成されていることを特徴とする反射型表示装置。【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置に関する。
反射型表示装置として、最近、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、しかし、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子や粉体の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルと呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキやガス(表示媒体)が封入されている。例えば特許文献1(特開2005−202245号公報)及び特許文献2(特開2005−24868号公報)には、そのようなタイプの電気泳動表示装置の従来例が開示されている。
特開2005−202245号公報 特開2005−24868号公報 特開2007−65288号公報 特開2007−148009号公報
本件発明者は、隔壁の形成方法について鋭意研究を重ねるうち、以下のような知見を得るに至った。
前述のような反射型表示装置において、一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられている。そして、各セル毎に、表示媒体に含まれる電気応答性材料の電気的な泳動の状態を制御することで、所望の表示を実現している。画素電極のパターンは、一般的には全体として長方形を成すような、マトリックス状の周期的な整列パターンである。そして従来、隔壁も、同様に周期性を有するパターンで形成されていた。
ここで、隔壁と、いずれか一方の基板側の要素と、の間に隙間があって、当該隔壁と当該要素との間を電気応答性材料が通過移動できる場合(特許文献3の図1の例や、特許文献4の図1の例など)には、電気応答性材料が当該隙間内に入り込むことによって隔壁のパターンの周期の視認性が低減されることにより、モアレ現象の発現が実用上問題となることは無かった。
しかしながら、本件発明者は、隔壁と、各基板側の要素と、の間に隙間が無く、当該隔壁と当該要素との間を電気応答性材料が通過移動できない場合には、電気応答性材料の存在によって隔壁のパターンの周期の視認性が低減されることが無いため、モアレ現象の発現が実用上問題となり得ることを知見した。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、モアレ現象の発現を抑制することが可能な反射型表示装置を提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置であって、一方の基板が透光性を有しており、前記一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられており、前記隔壁は、少なくとも一部が非周期的なパターンで形成されていることを特徴とする反射型表示装置である。
本発明によれば、周期的なパターンで配列された複数の画素電極に対して、隔壁の少なくとも一部が非周期的なパターンで形成されていることにより、両者の重なり具合、すなわち、両者のアライメント精度に拘わらず、モアレ現象の発現を抑制することができる。
本発明は、特に、前記隔壁と前記透光性電極または前記一方の基板上の他の要素または前記一方の基板とは、互いに当接しており、前記隔壁と前記画素電極または前記他方の基板上の他の要素または前記他方の基板とも、互いに当接している場合において、モアレ現象の発現の抑制効果が顕著である。この場合、隔壁の基板等との当接面上を電気応答性材料が移動できないようになっているため、隔壁のパターンの視認性が低減されることが無く、従来、モアレ現象の発現が実用上問題となってしまうことがあった。しかしながら、本発明においては、隔壁の少なくとも一部が非周期的なパターン、すなわち画素電極の周期的なパターンに対してモアレ現象の発現を抑制するようなパターン、で形成されているため、当該隔壁の基板等との当接面上を電気応答性材料が移動できないようになっているような反射型表示装置においても、モアレ現象の発現が顕著に抑制される。
また、例えば、前記隔壁の各分岐点から延出する隔壁の数は、3または4である。
また、例えば、前記一方の基板から前記他方の基板に向かう方向に見て、前記隔壁の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して基準パターンとした時、当該基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲内に存在し、且つ、当該基準パターンの分岐点とは重なっていない。このような隔壁のパターンは、少なくとも当該分岐点の近傍の領域において非周期的なパターンとなっている一方で、隔壁によって区画された複数のセルの開口率を所望に調整することが容易である。
また、例えば、前記一方の基板から前記他方の基板に向かう方向に見て、前記隔壁の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して基準パターンとした時、当該基準パターンの各分岐点と、当該基準パターンに対応するピッチを有する格子パターンの各格子点と、を関連づけ、前記格子パターンの各行ないし各列を当該行の方向ないし列の方向に拡大ないし縮小させることにより当該格子パターンの格子点を移動させると共に、当該格子点の移動に対応させて当該格子点に関連づけられた各分岐点をも移動させた位置に存在している。このような隔壁のパターンも、少なくとも当該分岐点の近傍の領域において非周期的なパターンとなっている。
また、例えば、前記一方の基板から前記他方の基板に向かう方向に見て、前記隔壁の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して第1基準パターンとした時、当該第1基準パターンの各分岐点と、当該第1基準パターンに対応するピッチを有する格子パターンの各格子点と、を関連づけ、前記格子パターンの各行ないし各列を当該行の方向ないし列の方向に拡大ないし縮小させることにより当該格子パターンの格子点を移動させると共に、当該格子点の移動に対応させて当該格子点に関連づけられた各分岐点をも移動させることにより得られる第2基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲内に存在し、且つ、前記第2基準パターンの分岐点とは重なっていない。このような隔壁のパターンも、少なくとも当該分岐点の近傍の領域において非周期的なパターンとなっている。
本発明によれば、周期的なパターンで配列された複数の画素電極に対して、隔壁の少なくとも一部が非周期的なパターンで形成されていることにより、両者の重なり具合、すなわち、両者のアライメント精度に拘わらず、モアレ現象の発現を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、図1に示す反射型表示装置の他方の基板上に形成された画素電極を示す平面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 図4は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 図5は、隔壁の頂面の幅の定義について説明する図である。 図6は、隔壁形成工程において、基準パターンから最終の隔壁パターンを形成する方法を説明するための図。詳しくは、図6(a)が、正六角形の単位パターンを規則的に整列してなるハニカム状の基準パターンを利用して最終の隔壁パターンを形成する方法を説明するための図であり、図6(b)が、正方形の単位パターンを規則的に整列してなる正方格子状の基準パターンを利用して最終の隔壁パターンを形成する方法を説明するための図である。 図7は、基準パターンの分岐点をランダムに変位させる場合のランダム度を説明するための図である。 図8は、図7に示すランダム度の違いによる最終の隔壁パターンの違いを説明するための図。詳しくは、図8(a)が、図7に示すランダム度R1の場合の最終の隔壁パターンを示す図であり、図8(b)が、図7に示すランダム度R2の場合の最終の隔壁パターンを示す図であり、図8(c)が、図7に示すランダム度R3の場合の最終の隔壁パターンを示す図であり、図8(d)が、図7に示すランダム度R4の場合の最終の隔壁パターンを示す図である。 図9は、モアレ現象の発現のメカニズムを説明するための図である。 図10は、モアレ現象の発現を効果的に抑制するための隔壁の最低移動距離を説明するための図である。詳しくは、図10(a)が、隔壁の線幅を等分する隔壁中心線が隣り合う画素電極の対向する縁部の間隔を等分する電極間中心線と一致するように隔壁が画素電極側の基板上に配置されている様子を示す図であり、図10(b)が、図10(a)の隔壁が当該画素電極間の領域と重ならない位置にまで、すなわち隔壁の一方の画素電極側の縁部が他方の画素電極の当該画素電極間の領域側の縁部と一致するように、変位された様子を示す図である。 図11は、ザラツキムラの発生のメカニズムを説明するための図である。 図12は、ザラツキムラの発生したパネルにおける表示の濃淡の違いを示す平面図である。 図13は、セル面積分布率の定義を説明するための図である。 図14は、最終の隔壁パターンに基づいて隔壁を形成する方法を説明するための図である。 図15は、第1の実施の形態による隔壁形成工程で形成された隔壁の一例を示す平面図である。 図16は、第1の実施の形態による隔壁形成工程で形成された隔壁の他の例を示す平面図である。 図17は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 図18は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 図19は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。 図20は、対向基板配置工程において、他方の基板上に一方の基板が接着されている様子を示す断面図である。 図21は、本発明の第2の実施の形態による反射型表示装置の製造方法における隔壁の最終パターンの形成方法を説明するための図である。 図22は、本発明の他の実施例の隔壁のパターンを示す図である。 図23は、本発明の比較例の隔壁のパターンを示す図である。 図24は、本発明の他の比較例の隔壁のパターンを示す図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態による反射型表示装置は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極111,161が形成されている対向する2枚の基板間11,16に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体13が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に表示媒体13が所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を透過する性質、という程度の意味である。本実施の形態においては、視認側に配置される基板は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
図1乃至図24において、一方の基板11の面上には、電極111が設けられているが、電極111の図示は省略されている。本実施の形態においては、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透光性フィルムや透光性ガラスに、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の透光性を有する電極(透光性電極)111を付したものが、典型的に用いられ得る。
透光性電極111は、塗工法やスパッタリング、真空蒸着法、CVD法等によって形成され得る。透光性電極111は、本実施の形態では共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。また、透光性電極111は、少なくとも一方の基板11の表示領域を覆うように形成される。ここで、表示領域とは、反射型表示装置における所望の表示に利用される領域をいう。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11上に設けられ得る他の要素としては、例えばバリア層や紫外線吸収層、その他の表面コート層が挙げられる。
バリア層の機能は、セル内に水分が浸入することによる表示劣化を防止することである。バリア層は、一方の基板11の表示媒体13が配置される側の面、すなわち表示媒体側の面に配置されてもよいし、当該表示媒体側の面とは反対側の面に設けられてもよい。また、バリア層は、一方の基板11と電極111との間に設けられてもよい。本実施の形態では、一方の基板11は視認側に配置されるため、バリア層は、透光性である必要がある。バリア層は、無機膜が一方の基板11上に蒸着されることで得られてもよいし、予めバリア層が形成されたフィルムが一方の基板11上に貼り合わされることで得られてもよい。
紫外線吸収層は、一方の基板11の表示媒体側の面に設けられてもよいし、当該表示媒体側の面とは反対側の面に設けられてもよい。紫外線吸収層は、紫外線カットフィルムを貼付することにより設けられてもよい。また、一方の基板11として紫外線吸収機能を有するフィルムを用いるなど、一方の基板11自体が、紫外線吸収機能を有していても、これと同様の機能を発揮し得る。
その他の表面コート層として、一方の基板11の表示媒体側の面とは反対側の面に、防眩層(AG層)、傷防止(HC層)、反射防止層(AR層)などが付加され得る。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の基材の表示媒体側の面に金属等の導電性材料によって電極が形成されたものが用いられ得る。また他方の基板16は、透光性を有する基材が用いられてもよい。さらに透光性を有しているが不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透光性を有している必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透光性の部材が使用され得る。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
画素電極161は、他方の基板16の表示領域を網羅するように周期的なパターンで配置されている。電極161としては、セグメント駆動の場合はパターン状の電極、また、アクティブマトリクス駆動の場合はTFT(Thin Film Transistor)が配置される画素電極が用いられる。本実施の形態においては、図2に示すように、他方の基板16上には、矩形の画素電極161が、マトリックス状に配列されている。隣り合う画素電極161間の行方向及び列方向の間隔は、共に間隔Sである。
他方の基板16上に設けられ得る他の要素としては、例えばバリア層や紫外線吸収層が挙げられる。
バリア層は、金属膜などの無機膜で形成され得る。本実施の形態では、他方の基板16は非視認側に配置されるため、バリア層は、透光性であってもよいし、透光性でなくてもよい。バリア層は、他方の基板16の表示媒体側の面に設けられてもよいし、当該表示媒体側の面とは反対側の面に設けられてもよい。また、バリア層は、画素電極161上に形成されてもよい。バリア層は、バリアフィルムを他方の基板16上に貼付することによって設けられてよい。または、予めバリア層が蒸着等で形成された透明フィルムが他方の基板16として採用されても、これと同様の機能を発揮できる。
紫外線吸収層は、他方の基板16の表示媒体側の面に設けられてもよいし、当該表示媒体側の面とは反対側の面に設けられてもよい。紫外線吸収層は、紫外線カットフィルムを貼付することにより設けられてもよい。また、他方の基板16として紫外線吸収機能を有するフィルムを用いるなど、他方の基板16自体が、紫外線吸収機能を有していても、これと同様の機能を発揮し得る。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
<反射型表示装置の製造方法1>
図3は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図4は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図4に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、隔壁12が形成される。隔壁12は、後述する複数のセルを規定する部材である。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
このようにして隔壁12が一方の基板11上に設けられることにより、隔壁12と、一方の基板11上の透光性電極111または一方の基板11上の他の要素または一方の基板11とは、互いに当接しており、隔壁12と、一方の基板11上の透光性電極111または一方の基板上の他の要素または一方の基板11とは、化学結合されているか接着されている。そして、隔壁12と透光性電極111等とが化学結合されているか接着されていることにより、後の工程で当該隔壁12によって区画されたセル内に充填される表示媒体13中の表示電気応答性材料が、隔壁12と透光性電極111等との当接面上において移動できないようになっている。
隔壁12の頂面の幅は、9μm〜50μm、好ましくは9μm〜20μmである。9μmというのは、隔壁12が倒れることなくパターニングできる線幅の下限である。隔壁12の頂面の幅が9μm未満である場合、隔壁12の長さが60μm以上に亘るようなパターンでは、少なくとも隔壁12の一部が倒れたり、剥がれたり、剥がれた隔壁12が基板上を移動したりする。そうなった場合には、隔壁12による粒子の移動を防ぐという機能が失われ、表示品質が劣化してしまう。一方、好適な範囲の上限である50μmというのは、目視したときに隔壁121が目立ち過ぎない上限である。
ここで、隔壁12の頂面の幅の定義を、図5に示す。頂面の角が丸まっていなければ、図5(a)や図5(b)に示すように、頂面の幅はそのまま定義される。一方、頂面の角が丸まっている場合には、図5(c)や図5(d)に示すように、頂面の延長面と壁面の延長面との交線間の幅として理解される。評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロートーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて各幅を測定することができる。
隔壁12の厚みは、5〜50μm、好ましくは10〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の厚みが好適である。
隔壁12は、その一部が非周期的なパターン、すなわち画素電極161の周期的なパターンに対してモアレ現象を発生させないようなパターン、で形成されている。隔壁12の非周期的なパターンの具体例としては、例えば、隔壁12によって区画された複数のセルの互いの形状が異なっている、という隔壁12のパターンが挙げられる。全てのセルについて互いの形状が異なっていてもよいし、一部のセルについてのみ互いの形状が異なっていてもよい。また、形状の変化の仕方については、周期性があってもよいし、周期性が無くてもよい。
図6乃至図13を参照して、本実施の形態による隔壁12のパターンの形成方法について説明する。本実施の形態においては、隔壁12のパターンは、一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見て、当該パターンに基づいて形成される隔壁12の少なくとも一部の分岐点が、同一形状の単位パターンを規則的に配列して基準パターンとした時、当該基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲内に存在し、且つ、当該基準パターンの分岐点とは重ならないように形成される。
なお、「単位パターン」とは、全体のパターンによって分割された個々の領域を囲む個々のパターンである。また、「基準パターン」とは、最終のパターンを形成する際に基準(基礎)とされるパターンであり、あるいは、その分岐点の位置が、本発明による反射型表示装置の隔壁のパターンの分岐点の位置との比較対象とされるパターンである。
本実施の形態では、図6(a)に示すように、単位パターンは正六角形のパターンであり、基準パターンは、当該正六角形の単位パターンを規則的に配列してなるハニカム状のパターンである。
単位パターン及び基準パターンの形状としては、他の形状も採用可能である。例えば、図6(b)に示すように、単位パターンは、正方形のパターンであってもよく、この場合、基準パターンは、正方形のパターンを規則的に配列してなる正方格子状のパターンであってよい。また、単位パターンは、正六角形以外の六角形のパターンであってもよいし、正方形以外の矩形のパターンであってもよいし、他の多角形のパターンであってもよい。しかし、当該単位パターン及び基準パターンに基づいて形成される隔壁12の各分岐点から延出される隔壁12の数が、3または4となるような単位パターン及び基準パターンを採用することが好ましい。なぜなら、1つの分岐点から延出される隔壁12の数が多いほど、後述する接着層形成工程において当該分岐点の隔壁12頂面上に接着材221が厚く盛られてしまう傾向にあり、厚く盛られた接着材221は、後述する対向基板配置工程において他方の基板16上を隔壁12の幅を大きく超えて拡がって、セルの開口率を低下させてしまうからである。
例えば、ハニカムパターンに類似のパターンでは、隔壁12の各分岐点から延出する隔壁12の数は3であるし、格子パターンに類似のパターンでは、隔壁12の各分岐点から延出する隔壁12の数は4である。もっとも、両者が混合したようなパターンが採用されてもよく、その場合には、隔壁12の各分岐点から延出する隔壁12の数は、分岐点毎に異なる。
本実施の形態では、基準パターンのピッチは、300μmである。ここで、「ピッチ」とは、隣接する単位パターンを重ねるべく移動させるのに必要な距離を意味している。
本実施の形態では、隔壁12のパターンは、前述の正六角形のハニカム状の基準パターンに一致するように仮形成される。次に、仮形成された隔壁12のパターン(以下「仮形成パターン」という。)の少なくとも一部の分岐点について、当該分岐点を起点として所定距離の範囲内で変位させて、最終の隔壁のパターンを形成する。本実施の形態では、仮形成パターンの全ての分岐点について、当該分岐点を起点として所定距離の範囲内でランダムに変位させる。
例えば、図6(a)の仮形成パターンの分岐点Kは、図7に示すように、前述の所定距離がR1の場合、中心がKかつ半径がR1の円であって、外縁がA1で示される円で囲まれる領域内において変位される。
分岐点Kが変位され得る範囲は、図7に示すように、前述の所定距離が大きいほど大きい。本実施の形態では、分岐点Kは分岐点Kを起点として所定距離の範囲内でランダムに変位されるため、当該所定距離が大きいほど、分岐点Kのランダムな変位の程度が大きい。したがって、以下では、当該所定距離を、分岐点Kのランダムな変位の程度、すなわちランダム度を表す指標として用いる。
図8を参照して、前述の所定距離の違いによる、仮形成パターンの変形の程度の違いを説明する。
図8(a)は、仮形成パターンの分岐点が図7に示す所定距離R1の範囲内でランダムに変位されることにより形成された最終の隔壁のパターンを示す図であり、図8(b)は、仮形成パターンの分岐点が図7に示すランダム度R1よりも大きいランダム度R2の範囲内でランダムに変位されることにより形成された最終の隔壁のパターンを示す図である。また、図8(c)は、仮形成パターンの分岐点が図7に示すランダム度R2よりも大きいランダム度R3の範囲内でランダムに変位されることにより形成された最終の隔壁のパターンを示す図であり、図8(d)は、仮形成パターンの分岐点が図7に示すランダム度R3よりも大きいランダム度R4の範囲内でランダムに変位されることにより形成された最終の隔壁のパターンを示す図である。
図8(a)乃至図8(d)から分かるように、ランダム度が大きいほど、得られる最終の隔壁のパターンと、図6(a)に示す周期的な基準パターンと、の違いが顕著になる。
ここで、図9及び図10を参照して、モアレ現象の発現を効果的に抑制するための、分岐点Kの最低変位範囲について説明する。図9は、モアレ現象の発現のメカニズムを説明するための図である。本件発明者による知見によれば、モアレ現象は、周期的なパターンで隔壁12が形成されていることにより一方の基板11側から他方の基板16に向かう方向に見て、一方の基板11上に視認される隔壁12の周期的なパターン、あるいは、隔壁12が光透過率の高い材料で形成されている場合には一方の基板11に隔壁12が形成する周期的なパターンの高透光率部分、が存在することと、他方の基板16上に画素電極161が周期的なパターンで形成されていることにより、一方の基板11側から他方の基板16に向かう方向に見て、他方の基板16上に画素電極161が形成する周期的なパターンの高反射率部分が存在することと、により生じる。すなわち、一方の基板11の高透光率部分の周期的なパターンと他方の基板16の高反射率部分の周期的なパターンとが、異なる周期及び回転ズレを伴って重なり合うことにより、一方の基板11側から見て周期的な濃淡が発生し、これがモアレ現象の発現の原因となっていると考えられる。したがって、モアレ現象の発現を効果的に抑制するためには、このような周期的な濃淡の発生を抑制することができるように、隔壁12のパターンの周期性が崩されている必要がある。
図10は、モアレ現象の発現を効果的に抑制するための隔壁12の平均的な最低変位範囲を説明するための図である。
まず、モアレ現象の発現を抑制する隔壁12の平均的な最低変位範囲を考えるために、隔壁12が互いに隣り合う画素電極161a及び161bの間の領域(画素電極間領域165)と重なり合う状態(図10(a)参照)から当該間隙と重なり合わない状態(図10(b)参照)まで変位させるために必要な、隔壁12の平均的な最低変位量について考える。具体的には、隔壁12の線幅を等分する隔壁中心線lwが、互いに隣り合う画素電極161a及び161bの間の画素電極間領域165の幅を等分する電極間中心線lsと一致するような位置(図10(a)参照)から、隔壁12の一方の画素電極161b側の縁部が他方の画素電極161aの画素電極間領域165側の縁部と一致するような位置(図10(b)参照)まで変位させることができるような、隔壁12の変位量について考える。
隔壁12の線幅がWであり、画素電極間領域165の幅(互いに隣り合う画素電極161a及び161bの対向する縁部の距離)がSであるとすると、隔壁12の平均的な最低変位距離は、(W/2)+(S/2)である。
仮形成パターンで形成される隔壁に対して変位量(W/2)+(S/2)で変位される隔壁12が存在するように最終の隔壁12のパターンが形成されれば、モアレ現象の発現を効果的に抑制することができる。したがって、少なくとも、仮形成パターンの分岐点のうち最も大きく変位された分岐点Kの変位によって当該分岐点Kを起点として延出される辺が変位量(W/2)+(S/2)だけ変位されるように、当該分岐点Kの変位範囲、すなわちランダム度を、決定すればよい。
次に、図11乃至図13を参照して、ザラツキムラの発生を効果的に抑制するための、分岐点Kの最大変位範囲、すなわちランダム度について説明する。
まず、図11を参照してザラツキムラの発生のメカニズムについて説明する。ザラツキムラは、表示媒体13の電気応答性材料の濃度がセルによって大きく異なることに起因して生じる。表示媒体13に含まれる電気応答性材料の粒径のバラツキが大きいと、表示媒体13のセルへの封入方法によっては、表示媒体13の電気応答性材料の濃度がセルによって大きく異なってしまうという現象が生じることがある。
本実施の形態においては、セル内に気泡を発生させないように表示媒体13を当該セル内に封入するために、後述の表示媒体配置工程において、セルの容積を超える量の表示媒体13を一方の基板11上に配置し、後述の対向基板配置工程において、図11に示すように、基板11,16の一方の縁部から当該縁部に対向する他方の縁部に向けて(図11のセルAからセルBの方向に)セルから余剰の表示媒体13を追い出しながら、他方の基板16が、一方の基板11の隔壁12の頂面上にラミネートされて貼り合わされる。この時、セルAの余剰の表示媒体13がセルAとセルBとの間の隔壁12を乗り越えてセルBの方向へ流れるが、当該隔壁12の頂面と他方の基板16との距離がある程度以下になると、粒径の大きな電気応答性材料は当該隔壁12の頂面と他方の基板16との間を通過することができなくなってしまい、セルAからセルBに流れる表示媒体13の電気応答性材料の濃度は、平均的な電気応答性材料の濃度より低くなる。これにより、セルA内の表示媒体13の電気応答性材料の濃度が変化する。
セルAにおける表示媒体13中の電気応答性材料の濃度変化は、セルAの容積、したがってセル面積が小さいほど大きい。また、セル間の表示媒体13の電気応答性材料の濃度の違いが大きいほど、セル間の反射率や色変化速度などの違いが大きい。
以上より、セル面積のバラツキが大きい表示パネルでは、図12に示すようにセル毎の表示の濃淡のバラツキが大きくなってしまって、ザラツキムラが発生してしまうことがある。
本件の明細書及び特許請求の範囲においては、セル面積のバラツキの大きさは、図13を参照して、以下の式で表されるセル面積分布率により表される。
セル面積分布率(%)={(S2−S1)/Sa}×100
ここで、Saは、セル面積の最頻値であり、S1は、セル面積Saより小さく、セル面積Saを有するセルの数をNとした場合に、セル面積S1を有するセルの数がN/2となるようなセル面積であり、S2は、セル面積Saより大きく、セル面積S2を有するセルの数がN/2となるようなセル面積である。
そして、セル面積分布率は、本実施の形態においては、仮形成パターンの分岐点Kの変位範囲、すなわちランダム度、に依存する。図8からも分かるように、例えばランダム度がR1の場合とランダム度がR4の場合とを比較すると、ランダム度がR4の場合の方がセル面積のバラツキが大きい。したがって、セル面積分布率は、ランダム度を制御することにより制御され得る。
ここで、本件発明者が得た知見によれば、セル面積分布率が38.4%未満であれば、ザラツキムラの発生が十分に抑制される。
最終の隔壁のパターンを形成した後、最終の隔壁12のパターンを構成する線を、隔壁12の線幅を等分する隔壁中心線lwとして、隔壁12の輪郭線を決定する。すなわち、図14に示すように、最終の隔壁のパターンの分岐点K'及びK1'を結ぶ隔壁中心線lwに平行な線であって隔壁中心線lwから一方の側にW/2(隔壁12の線幅の半分の距離)だけ離れた線lwaが、隔壁12の当該一方の側の輪郭線として決定される。同様に、最終の隔壁のパターンの分岐点K'及びK2'を結ぶ隔壁中心線lwに平行な線であって隔壁中心線lwから当該一方の側にW/2だけ離れた線lwaが、隔壁12の当該一方の輪郭線として決定される。そして、線lwaと線lwaとの交点K'aが、当該一方の側のセルの頂点として決定される。このようにして、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、互いの形状が異なる複数のセルを区画する隔壁12の形状が決定される。図15及び図16は、本実施の形態の隔壁形成工程によって実際に形成された隔壁12を示す平面図である。
セルの開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。本実施の形態では、コントラストと隔壁12の強度の観点から、開口率は、80%〜98%の範囲内であることが好ましい。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(接着層形成工程:図3の工程(2))。この接着層形成工程では、例えば転写法や印刷法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のような熱可塑性樹脂が、1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
転写法として典型的な熱転写法の一例について具体的な説明を補足すれば、図17に示すように、例えば基材21としてのPETフィルム上に20μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のような接着剤221を形成した転写シート20を用意する。次に、この転写シート20を、接着剤221の面が一方の基板11の隔壁12の頂面上に配置されるように、一方の基板11と対向して配置する。この状態で、一方の基板11と転写シート20とを、常温で1kPaの圧力でラミネートする。ラミネートの後で、一方の基板11を、一方の基板11側の隔壁12の端部が一方の基板11とは反対の側の当該隔壁12の頂面よりも高い位置となるように向けられた状態にして、一方の基板11と転写シート20とを接着剤の軟化温度以上の温度で一方の基板11と転写シート20とを1分間加熱する。これにより、隔壁12上に接着層22が形成される。
接着層22を形成するための接着剤221としては、熱可塑性材料を用いた接着剤が好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。
熱可塑性材料からなる接着剤221を接着層22として用いた場合には、転写シート基材21上の固化している接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁頂面のみに確実に接着剤221を熱転写することもできる。また、熱転写後の接着剤221は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁頂面の接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すなわちねばつきを有するようになるため、他方の基板16に確実に接着される。他方の基板16との接着後の接着剤221は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12と接着剤221との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、接着剤221の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
次に、一方の基板11上に表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程:図3の工程(3))。図18は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され(インキ滴下工程)、(2)アプリケータ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフ、中央スキージによって面内均一となるようにインキ13が塗布される(インキ塗布工程)。なお、インキ13は、一方の基板16上に配置されてもよい。
表示媒体13としては、少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が用いられ得る。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料は、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。これらの電気応答性を有し光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用対象である。
図3に戻って、表示媒体配置工程の後で、導電性ペースト塗布工程が実施される(導電性ペースト塗布工程:図3の工程(4))。図19は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。導電性ペースト14は、例えば銀ペーストのような金属ペーストであり、例えばディスペンサ41あるいはインクジェット、タンポ印刷、パット印刷、スタッピング印刷によって所定位置に塗布される。導電性ペースト14は、図19に示すように、他方の基板16に電圧をかけるための配線として機能する。一方の基板11の電極パターンと他方の基板16の電極パターンとの間に所定の電界(電圧)が与えられる際、表示媒体であるインキ13中の電気応答性材料が、一方の基板11上の透光性電極111及び他方の基板16上の画素電極161の間において、当該透光性電極111及び当該画素電極161に対して垂直な方向に移動するように駆動され、文字パターン等の所望の情報が表示される。その後、電界が与えられなくなっても、新たな電界が両基板間に与えられるまで、当該情報表示状態が維持される。
その後、隔壁12上の接着層22と一方の基板11に対して対向する他方の基板16とが、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインキを押し出しながら接着される(対向基板接着工程:図3の工程(5))。これにより、表示媒体(インキ13)が各セル内に封止される。
対向基板接着工程は、図20に示すように、接着層22として転写された接着剤221を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力(ラミネート圧力)を付与しながら、接着剤221を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。もっとも、他の熱圧着の態様が採用されてもよい。
更に、本実施の形態では、ラミネータ91による接着の後で、さらに両基板11、16の四辺(周辺部)を熱圧着する四辺熱圧着工程が実施される。具体的には、両基板11、16の四辺(周辺部)の下方にホットプレート92を敷いておいて、両基板11、16の四辺部を内側から外側に金属片93でラミネート圧を加えることで実施される。このようにして、隔壁12は、画素電極161または他方の基板16上の他の要素または他方の基板16と、互いに当接していて、隔壁12の画素電極161または他方の基板16上の他の要素または他方の基板16との当接面は、画素電極161または他方の基板16上の他の要素または他方の基板16と接着され、当該当接面上において表示媒体13中の粒子(電気応答性材料)が移動できないようになっている。もちろん、隔壁12の画素電極161または他方の基板16上の他の要素または他方の基板16との当接面は、画素電極161または他方の基板16上の他の要素または他方の基板16と化学結合されていてもよい。
その後、図3に示すように、ギロチン、上刃スライド装置、レーザカット装置、レーザーカッター等の断裁装置51によって所定のサイズに断裁され(断裁工程:図3の工程(6))、所望の反射型表示装置の製造が完了する。
本実施の形態によれば、周期的なパターンで配列された複数の画素電極161に対して、隔壁12の少なくとも一部が非周期的なパターンで形成されていることにより、両者の重なり具合、すなわち、両者のアライメント精度に拘わらず、モアレ現象の発現を抑制することができる。
また、隔壁12と透光性電極11または一方の基板11上の他の要素または一方の基板11とは、互いに当接しており、隔壁12と画素電極161または他方の基板16上の他の要素または他方の基板16とも、互いに当接している場合において、モアレ現象の発現の抑制効果が顕著である。この場合、隔壁12の基板11,16等との当接面上を電気応答性材料が移動できないようになっているため、隔壁12のパターンの視認性が低減されることが無く、従来、モアレ現象の発現が実用上問題となってしまうことがあった。しかしながら、本実施の形態の反射型表示装置においては、当該隔壁12の基板11,16等と当接面上を電気応答性材料が移動できないようになっているものの、隔壁12の少なくとも一部が非周期的なパターン、すなわち画素電極161の周期的なパターンに対してモアレ現象の発現を抑制するようなパターン、で形成されているため、モアレ現象の発現が顕著に抑制される。
また、隔壁12によって区画された複数のセルの開口率が、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て各画素電極161に対応する領域において、80%〜98%であるため、表示エリアが広くなって高コントラストを得ることができ、且つ、十分に高い隔壁12強度を確保し得る。
また、隔壁12の各分岐点から延出する隔壁12の数が3である。したがって、1つの分岐点から延出する隔壁12の数が多過ぎて接着層形成工程において当該分岐点の隔壁頂面上に接着材22が厚く盛られてしまう虞が低減され、厚く盛られた接着材221が対向基板配置工程において他方の基板16上を隔壁12の幅を大きく超えて拡がってセルの開口率を低下させる、という虞も低減される。なお、本実施の形態の隔壁12のパターンのようにハニカムパターンに類似のパターンでは隔壁の各分岐点から延出する隔壁の数は3であるが、格子パターンに類似のパターンでは、隔壁の各分岐点から延出する隔壁の数は4である。この場合も、1つの分岐点から延出する隔壁12の数が多過ぎて接着層形成工程において当該分岐点の隔壁頂面上に接着材22が厚く盛られてしまう、という虞が低減されるため、当該厚く盛られた接着材221がセルの開口率を低下させる、という虞も低減される。もっとも、隔壁12のパターンとしては、ハニカムパターンに類似のパターンと格子パターンに類似のパターンとが混合したようなパターンが採用されてもよく、その場合には、隔壁の各分岐点から延出する隔壁の数は、分岐点毎に異なる。
また、一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見て、隔壁12の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して基準パターンとした時、当該基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲内に存在し、且つ、当該基準パターンの分岐点とは重なっていない。このような隔壁12のパターンは、少なくとも当該分岐点の近傍の領域において非周期的なパターンとなっている一方で、隔壁によって区画された複数のセルの開口率を所望に調整することが容易である。
<反射型表示装置の製造方法2>
図21は、本発明の第2の実施の形態による反射型表示装置の製造方法における、一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見た隔壁12のパターンの形成方法を説明するための図である。
本実施の形態における反射型表示装置の製造方法は、第1の実施の形態による反射型表示装置の製造方法に対して、隔壁形成工程における一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見た隔壁12のパターンの形成方法が異なるのみであり、その他の工程は、略同一である。
図21を参照して、本実施の形態の隔壁形成工程における一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見た隔壁12のパターンの形成方法について、説明する。
まず、図6に示すような同一形状の単位パターンが規則的に配列されてなる基準パターンが用意される。本実施の形態においては、基準パターンは、図6(a)に示す正六角形のハニカムパターンである。基準パターンのピッチは、300μmである。
次に、基準パターンに対応するピッチ、すなわち300μmのピッチを有する格子パターンが用意される。本実施の形態では、当該格子パターンは、正方格子パターンである。次に、当該正方格子パターンの各格子点と、基準パターンの各分岐点K,K1,K2,・・,K6と、を関連づける。そして、正方格子パターンの各行ないし各列を当該行の方向ないし列の方向に拡大ないし縮小させることにより当該正方格子パターンの格子点を移動させると共に、当該格子点の移動に対応させて当該格子点に関連づけられた各分岐点K,K1,K2,・・,K6をも移動させる。図21は、正方格子パターンの各格子点の移動に対応させて移動された基準パターンの分岐点K,K1,K2,・・,K6の移動後の位置を示す図である。
本実施の形態では、正方格子パターンの図21のx軸方向(行方向)の拡大ないし縮小は、所定距離の範囲内においてランダムになされる。同様に、正方格子パターンの図21のy軸方向(列方向)の拡大ないし縮小も、所定距離の範囲内においてランダムになされる。本実施の形態では、正方格子パターンの行方向及び列方向の拡大ないし縮小による各格子線の最大変位を50μmとする。
次に、このようにして行方向ないし列方向に拡大ないし縮小された正方格子パターンの格子点の移動に対応させて、基準パターンの各分岐点K,K1,K2,・・,K6が移動され、各分岐点K,K1,K2,・・,K6の移動後の位置が、隔壁12の分岐点K',K1',K2',・・,K6'の位置として決定される。
例えば、図21に示すように、図6(a)の分岐点K6が格子点p43及びp53に関連付けられ、格子点p43及びp53の変位後の位置ベクトルがそれぞれ(x,y)及び(x,y)である場合、当該分岐点K6は、当該分岐点K6の変位後の点の位置ベクトル、すなわち図21の点K6'の位置ベクトルが(x,y)となるように変位される。ここで、yは、
(y−y):(y−y)=√3:1
を満たす値である。
また、図6(a)の分岐点K2が格子点p52及びp53に関連付けられ、格子点p52の変位後の位置ベクトルがそれぞれ(x,y)及び(x,y)である場合、当該分岐点K2は、当該分岐点K2の変位後の点の位置ベクトル、すなわち図21の点K2'の位置ベクトルが((x+x)/2,y)となるように変位される。ここで、yは、
(y−y):(y−y)=1:2
を満たす値である。
次に、隔壁12の各分岐点K',K1',K2',・・,K6'の位置として決定された位置を隔壁12の分岐点K',K1',K2',・・,K6'の位置として、隔壁12の各分岐点K',K1',K2',・・,K6'から延出する複数の分岐延出部122を有する分岐パターン部121を位置決めし、分岐パターン部121の分岐延出部122の端部123の間に接続部124を位置決めする。
このようにして形成された隔壁12のパターンは、画素電極161の周期的なパターンに対してモアレ現象を発生させる虞が低い。
<反射型表示装置の製造方法3>
本実施の形態における反射型表示装置に製造方法は、第1及び第2の実施の形態による反射型表示装置の製造方法に対して、隔壁形成工程における一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見た隔壁12の形状の決定方法が異なるのみであり、その他の工程は、略同一である。
本実施の形態の隔壁形成工程における一方の基板11から他方の基板16に向かう方向に見た隔壁12の形状の決定方法について、説明する。
まず、図6に示すような同一形状の単位パターンが規則的に配列されてなる基準パターンを用意する。本実施の形態においては、基準パターンは、図6(a)に示す正六角形のハニカムパターンである。基準パターンのピッチは、300μmである。
次に、基準パターンに対応するピッチ、すなわち300μmのピッチを有する格子パターンを用意する。本実施の形態では、当該格子パターンは、正方格子パターンである。次に、当該正方格子パターンの各格子点と、基準パターンの各分岐点と、を関連づける。そして、正方格子パターンの各行ないし各列を当該行の方向ないし列の方向に拡大ないし縮小させることにより当該正方格子パターンの格子点を移動させると共に、当該格子点の移動に対応させて当該格子点に関連づけられた各分岐点をも移動させて、図21に示すような第2基準パターンを形成する。
次に、当該第2基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲Rmax内に隔壁12の分岐点K',K1',K2',・・,K6'を位置決めする。
次に、このようにして位置決めされた隔壁12の分岐点K',K1',K2',・・,K6'に、当該分岐点K',K1',K2',・・,K6'から延出する複数の分岐延出部122を有する分岐パターン部121を位置決めし、分岐パターン部121の分岐延出部122の端部123の間に接続部124を位置決めする。
このようにして形成された隔壁12のパターンは、画素電極161の周期的なパターンに対してモアレ現象を発生させる虞が低い。
次に、実際に行われた実施例について説明する。
<反射型表示装置の実施例>
<実施例1>
一方の基板11として、300mm×400mm×厚さ0.1mmのPET基板(東洋紡A4100)の一方の面に透光性電極111として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた基板が用意された。透光性電極111は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を20μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm)し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、線幅が20μmの隔壁12が形成された。隔壁12のパターンは、正六角形のハニカムパターン(ピッチ300μm)を基準パターンとして仮形成された仮形成パターンの全ての分岐点についてランダムに変位させることにより、図8(b)に示すパターンのように形成された。隔壁12頂面の幅は、20μmであった。隔壁12によって区画されたセルの、平均的なセルの直径は300μmであり、セル面積分布率は26.8%であった。ここで、セルの直径は、隣り合うセル間におけるセル中心間の距離として定義される。また、各セルのセル中心の位置は、当該セルが六角形であれば、当該セルの6つの頂点の座標を平均することにより求められる。
そして、転写フィルム基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム21(帝人・デュポン社製)が用いられ、これにヒートシール剤221(東洋紡製バイロン630)が厚さ20μmでダイコータにて塗布され、乾燥された。これにより、10μmの接着層を有するロール状の転写シート20が作製された。なお、ヒートシール剤221の軟化温度は約110℃であった。
そして、転写シート20の上に、一方の基板11が、その隔壁12が形成されている側の面を下にした状態で載せられ、この状態で、1kPa程度の押圧力で常温でラミネートされた。その後、ヒートシール剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば130℃程度にまで加熱され、その状態で一方の基板11が、転写フィルム20から剥離された。その結果、ヒートシール剤221が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。隔壁12の頂面からヒートシール剤221の頭頂部までの高さは、約7μmであった。
続いて、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、中央スキージ32(ニューロング製のスキージ1:ウレタン樹脂製)にてスキージ処理されて、各セル内に充填された。基板幅方向にはみ出した余剰インキは、別の両端スキージ33a、33b(ニューロング製のスキージ2:ウレタン樹脂製)にて掻き取られ、さらにロールワイパ34にて拭き取られた。
<インキ成分>
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
続いて、隔壁パターン外周の一部(2mm×2mmの正方形領域)に、銀ペースト(藤倉化成製)がディスペンサ41によって点塗布された。
次いで、他方の基板16として、300mm×400mm×厚さ0.5mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製OA−10G)の一方の面に、200μm×200μmの正方形電極が600個×800個、行列方向に整列されて成るアモルファスTFTアクティブマトリックスが設けられた基板が用意された。アモルファスTFTアクティブマトリックスは、液晶ディスプレイなどで一般的に用いられているものであり、正方形電極の材質は、アルミニウム合金であった。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を重ね合わせて、ラミネータ91で一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された。
熱圧着時の温度は、ヒートシール剤221の軟化点または融点付近の温度であって、インクの蒸発が促進しない温度が好ましく、80℃〜150℃、好ましくは80℃〜90℃であり、本実施例では80℃であった。また、熱圧着圧力は、0.01MPa〜0.7MPaが好ましく、特には0.1MPa〜0.4MPaが好ましく、本実施例では0.3MPaであった。
その後、断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、両方の基板11,16の周辺にディスペンサ(不図示)を用いて紫外線硬化樹脂(イー・エッチ・シー(株)製:LCB−610)を塗工して封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた(外周封止処理)。以上により表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したが、モアレ現象によるムラはなく、セル間の粒子濃度も一様でありザラツキムラはなかった。
<比較例1>
前記実施例1に対して、隔壁12のパターンを正六角形の単位パターンを規則的に配列してなるハニカム状のパターン(ピッチ300μm)とし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、モアレ現象によるムラが発生した。
<実施例2>
前記実施例1に対して、隔壁12のパターンを、正方形の単位パターンを規則的に配列してなる正方格子状の基準パターン(ピッチ300μm)に基づいて仮形成し、当該仮形成されたパターンの全ての分岐点についてランダムに変位させることにより図22に示すパターンとし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したが、モアレ現象によるムラはなかった。
<比較例2>
前記実施例2に対して、隔壁12のパターンを、図23に示す正方形の単位パターンを規則的に配列してなる正方格子状のパターン(ピッチ300μm)とし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、モアレ現象によるムラが発生した。
<比較例3>
前記実施例1に対して、隔壁12のパターンを、図24に示すペンローズパターン(辺の長さ100μm)とし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、モアレ現象によるムラが発生した。また、隔壁12の分岐点から延出される隔壁12の数が5以上の分岐点付近において、隔壁12上に形成された接着層22が他方の基板16上を当該隔壁12の幅を大きく超えて拡がっており、セルの開口率を低下させていた。
11 一方の基板
12 隔壁
13 インキ(表示媒体)
14 導電性ペースト
16 他方の基板
161 画素電極
161a 画素電極
161b 画素電極
165 画素電極間領域
20 転写シート
21 PETフィルム
22 接着層
221 ヒートシール剤
31 ディスペンサ
32 アプリケータ
33a スキージ
33b スキージ
34 ロールワイパ
51 断裁装置
91 ラミネータ
92 ホットプレート
93 金属片

Claims (7)

  1. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置であって、
    一方の基板が透光性を有しており、
    前記一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられており、
    前記隔壁は、少なくとも一部が非周期的なパターンで形成されている
    ことを特徴とする反射型表示装置。
  2. 前記隔壁によって区画された複数のセルは、互いの形状が異なっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置。
  3. 前記隔壁と前記透光性電極または前記一方の基板上の他の要素または前記一方の基板とは、互いに当接しており、
    前記隔壁と前記画素電極または前記他方の基板上の他の要素または前記他方の基板とも、互いに当接している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の反射型表示装置。
  4. 前記隔壁の各分岐点から延出する隔壁の数は、3または4である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型表示装置。
  5. 前記一方の基板から前記他方の基板に向かう方向に見て、前記隔壁の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して基準パターンとした時、当該基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲内に存在し、且つ、当該基準パターンの分岐点とは重なっていない
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型表示装置。
  6. 前記一方の基板から前記他方の基板に向かう方向に見て、前記隔壁の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して基準パターンとした時、当該基準パターンの各分岐点と、当該基準パターンに対応するピッチを有する格子パターンの各格子点と、を関連づけ、前記格子パターンの各行ないし各列を当該行の方向ないし列の方向に拡大ないし縮小させることにより当該格子パターンの格子点を移動させると共に、当該格子点の移動に対応させて当該格子点に関連づけられた各分岐点をも移動させた位置に存在している
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型表示装置。
  7. 前記一方の基板から前記他方の基板に向かう方向に見て、前記隔壁の少なくとも一部の分岐点は、同一形状の単位パターンを規則的に配列して第1基準パターンとした時、当該第1基準パターンの各分岐点と、当該第1基準パターンに対応するピッチを有する格子パターンの各格子点と、を関連づけ、前記格子パターンの各行ないし各列を当該行の方向ないし列の方向に拡大ないし縮小させることにより当該格子パターンの格子点を移動させると共に、当該格子点の移動に対応させて当該格子点に関連づけられた各分岐点をも移動させることにより得られる第2基準パターンの分岐点を起点として所定距離の範囲内に存在し、且つ、前記第2基準パターンの分岐点とは重なっていない
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型表示装置。
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