JP2014227978A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関が理論空燃比以下で運転された後に、速やかに理論空燃比よりも高い空燃比での運転に移行する。
【解決手段】内燃機関の排気通路に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりも低いときにNHを生成する触媒であるNH生成触媒の下流に、第一SCR触媒と、第二SCR触媒と、を並列に設け、理論空燃比以下で運転されている場合に、第二SCR触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ第二SCR触媒に排気を流通させ、その後に理論空燃比よりも高い空燃比で運転される場合に、第一SCR触媒に排気を流通させず且つ第二SCR触媒に排気を流通させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気通路に吸蔵還元型NOx触媒(以下、NSR触媒ともいう。)を配置する技術が知られている。このNSR触媒は、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下し且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元する。
また、三元触媒またはNSR触媒よりも下流側に、選択還元型NOx触媒(以下、SCR触媒ともいう。)を設けることができる。このSCR触媒は、還元剤によりNOxを選択還元する触媒である。そして、三元触媒またはNSR触媒において排気中のHCやHがNOxと反応することでNHが生成される。このNHは、SCR触媒において還元剤となる。
NSR触媒及びSCR触媒には、夫々、NOxを浄化可能な温度領域(以下、温度ウィンドウとも称する。)が存在する。そして、何れの触媒の温度も温度ウィンドウ外となると、システム全体としてのNOx浄化率が低下する虞がある。
ここで、NSR触媒を並列に備え、夫々のNSR触媒へ至る排気通路の長さを変えておき、各NSR触媒の温度に基づいて、何れか一方のNSR触媒に排気を流通させて硫黄臭の発生を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この技術によれば、NSR触媒の温度に応じて最適な触媒を使用することができる。しかし、NSR触媒の温度のみに基づいた判断を実施しているため、内燃機関の高出力時において燃料増量が行われた場合には、両方のNSR触媒の温度が高くなって温度ウィンドウ外となる虞がある。また、NSR触媒の温度が温度ウィンドウよりも高くなった後で、温度ウィンドウ内に戻るまでの時間を短縮することはできない。これは、SCR触媒を並列に備える場合にも同様である。
また、排気通路の上流側から順に三元触媒、NSR触媒、SCR触媒を設ける排気浄化装置の場合には、NSR触媒及びSCR触媒の温度が温度ウィンドウよりも高い場合には、内燃機関を理論空燃比で運転することで大気中へのNOxの放出を抑制することがある。このような従来の構成では、内燃機関の高出力時において理論空燃比以下で運転された後に、NSR触媒またはSCR触媒の温度が温度ウィンドウ内となるまでは、要求出力が低下しても、内燃機関が理論空燃比で運転される。このため、理論空燃比よりも高い空燃比(リーン空燃比)で運転することが制限されるので、燃費が悪化する虞がある。
特開2005−299420号公報 特開2009−191647号公報 特開2009−097469号公報
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関
が理論空燃比以下で運転された後に、速やかに理論空燃比よりも高い空燃比での運転に移行することにある。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
内燃機関の排気通路に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりも低いときにNHを生成する触媒であるNH生成触媒と、
前記NH生成触媒よりも下流において前記排気通路が第一排気通路と第二排気通路との2つに分岐する分岐部と、
前記第一排気通路若しくは第二排気通路の何れか一方に排気を流通させる、または、前記第一排気通路及び前記第二排気通路の両方に排気を流通させる排気通路切替装置と、
前記第一排気通路に設けられてNHを還元剤としてNOxを還元する第一選択還元型NOx触媒と、
前記第二排気通路に設けられてNHを還元剤としてNOxを還元する第二選択還元型NOx触媒と、
前記内燃機関が理論空燃比以下で運転されている場合に、前記第二選択還元型NOx触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ前記切替弁により前記第二排気通路に排気を流通させ、その後に前記内燃機関が理論空燃比よりも高い空燃比で運転される場合に、前記切替弁により前記第一排気通路に排気を流通させず且つ前記第二排気通路に排気を流通させる制御装置と、
を備える。
NH生成触媒は、例えば、HやHCとNOとを反応させてNHを生成する触媒である。このNHは、排気の空燃比がリッチ空燃比のときに生成される。NH生成触媒は、NOxをためておくことが可能な触媒であり、例えば、三元触媒または吸蔵還元型NOx触媒(NSR触媒)とすることができる。NH生成触媒にはNOxをためておく機能があればよく、吸蔵、吸着、付着など、どのような状態でためておいてもよい。なお、以下では、NH生成触媒がNOxを吸蔵するものとして説明する。そして、NH生成触媒では、吸蔵していたNOxがリッチ空燃比のときに放出され、該放出されたNOxからNHが生成される。そして、第一選択還元型NOx触媒及び第二選択還元型NOx触媒は、NH生成触媒において生成されたNHを吸着し、該NHによりNOxを還元する。
したがって、NH生成触媒にNOxが吸蔵されているときに、排気の空燃比をリッチ空燃比とすることで、該NH生成触媒においてNOxからNHが生成される。これにより、NH生成触媒からNOxを除去することができる。また、排気の空燃比をリッチ空燃比とすることにより、NH生成触媒に還元剤であるHC等を供給することができる。この還元剤により、NH生成触媒に吸蔵されていたNOxが還元される。すなわち、リッチ空燃比とすることにより、NH生成触媒においてNOxが浄化されるともいえる。
ところで、NH生成触媒、第一選択還元型NOx触媒、第二選択還元型NOx触媒は、夫々の温度が温度ウィンドウ内でなければ、NOxをほとんど浄化することができない。これに対し、制御装置は、第一選択還元型NOx触媒及び第二選択還元型NOx触媒の温度が、温度ウィンドウ外まで上昇し得る運転状態の場合には、第一選択還元型NOx触媒に排気を流通させ、第二選択還元型NOx触媒には排気を流通させていない。
ここで、第一選択還元型NOx触媒及び第二選択還元型NOx触媒の温度が、温度ウィンドウ外まで上昇し得る運転状態とは、内燃機関が理論空燃比以下で運転されている状態をいう。これは、内燃機関の高出力時または燃料増量時とすることもできる。このような
運転状態のときに第二選択還元型NOx触媒に排気が流通しなければ、該第二選択還元型NOx触媒の温度上昇を抑制することができる。しかし、内燃機関が理論空燃比以下で運転されているときに第二選択還元型NOx触媒に排気を流通させなければ該第二選択還元型NOx触媒にNHを吸着させることができなくなる。これに対し、理論空燃比以下で内燃機関が運転されている場合であっても、第二選択還元型NOx触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ第二排気通路に排気を流通させれば、第二選択還元型NOx触媒にNHを吸着させることができる。しかも、所定量のNHを吸着する時間だけ排気を流通させればよいため、第二選択還元型NOx触媒の温度上昇も抑制できる。
なお、所定量は、第二選択還元型NOx触媒に排気を流通させたときに十分にNOxを浄化することができるNHの吸着量である。これは、第二選択還元型NOx触媒において最大限吸着可能なNH量としてもよい。
そして、第二選択還元型NOx触媒にNHを吸着させておけば、内燃機関が理論空燃比よりも高い空燃比で運転可能となったときに、理論空燃比よりも高い空燃比での運転に移行すると共に第二選択還元型NOx触媒へ排気を流通させれば、排気中のNOxを浄化することができる。このように、リーン空燃比での運転に速やかに移行することができる。また、リーン空燃比での運転によりNH生成触媒の温度も低下させることができるので、NH生成触媒によるNOxの浄化率も高めることができる。
本発明においては、前記分岐部から前記第一選択還元型NOx触媒までの前記第一排気通路の長さが、前記分岐部から前記第二選択還元型NOx触媒までの前記第二排気通路の長さよりも小さくてもよい。
第一排気通路及び第二排気通路を排気が流通するときには、大気への放熱により、排気の温度が徐々に低下する。このため、下流側ほど、排気の温度が低くなる。したがって、第一選択還元型NOx触媒よりも第二選択還元型NOx触媒のほうが、温度が低くなり得る。これにより、排気の温度が低いときには、第一選択還元型NOx触媒へ排気を流通させることにより、NOxを浄化することができる。また、理論空燃比以下で内燃機関が運転される場合には、第二選択還元型NOx触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ排気を流通させるが、第二選択還元型NOx触媒へ流入する排気の温度は比較的低くなっているので、該第二選択還元型NOx触媒の温度が温度ウィンドウ外まで上昇することを抑制できる。なお、夫々の触媒の温度ウィンドウに合わせて夫々の触媒を設置する位置を調整してもよい。
本発明においては、前記第一選択還元型NOx触媒よりも前記第二選択還元型NOx触媒の酸化力が小さくてもよい。
酸化力が大きい触媒では、高温時に酸素とNHとが反応してNOxが発生する虞がある。したがって、高温時に理論空燃比よりも高い空燃比で内燃機関を運転させる場合には、酸化力が小さい触媒へ排気を流通させることにより、触媒でNOxが発生することを抑制できる。また、酸化力が小さい触媒へ排気を流通させることにより、NOx浄化率を高いまま維持することができる。なお、温度が高くなるほどNOx浄化率が低下する温度領域では、温度が高くなるときのNOx浄化率の低下の度合いが第一選択還元型NOx触媒よりも第二選択還元型NOx触媒のほうが小さいとしてもよい。
本発明においては、前記制御装置は、前記内燃機関が理論空燃比で運転されている場合であっても、前記第二選択還元型NOx触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ前記切替弁により前記第二排気通路に排気を流通させる場合には、前記内燃機関を理論空燃比よりも低い空燃比で運転させることができる。
理論空燃比で運転されている場合には、NH生成触媒においてNHがほとんど生成されない。このため、第二選択還元型NOx触媒に排気を流通させても、NHを吸着させることが困難になる。これに対し、第二選択還元型NOx触媒に排気を流通させるときに、内燃機関を理論空燃比よりも低い空燃比で運転させることにより、NH生成触媒でNHを生成することができるので、第二選択還元型NOx触媒にNHを吸着させることができる。
本発明によれば、内燃機関が理論空燃比以下で運転された後に、速やかに理論空燃比よりも高い空燃比での運転に移行することができる。
実施例1に係る内燃機関と、その吸気系及び排気系との概略構成を示す図である。 実施例に係る各種値の推移を示したタイムチャートである。 定常運転時における機関回転数とトルクとの関係を示した図である。 実施例に係る切替弁の制御フローを示したフローチャートである。 実施例に係る各種値の推移を示した第二のタイムチャートである。 実施例に係る各種値の推移を示した第三のタイムチャートである。 実施例2に係る内燃機関と、その吸気系及び排気系との概略構成を示す図である。 SCR触媒の温度とNOx浄化率との関係を示した図である。 SCR触媒の温度と吸着可能なNH量との関係を示した図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関と、その吸気系及び排気系との概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、ガソリン機関であるが、ディーゼル機関であってもよい。内燃機関1は、たとえば車両に搭載される。
内燃機関1には、排気通路2が接続されている。この排気通路2は、分岐部2Aにおいて第一排気通路21と第二排気通路22とに分岐している。分岐部2Aには、切替弁3が設けられている。この切替弁3は、第一排気通路21または第二排気通路22の何れか一方、又は、両方に排気を流すことができる。なお、切替弁3を備える代わりに、第一排気通路21及び第二排気通路22の夫々に開閉弁を備えることで、第一排気通路21または第二排気通路22の何れか一方、又は、両方に排気を流すこともできる。なお、本実施例においては切替弁3が、本発明における排気通路切替装置に相当する。
切替弁3よりも上流の排気通路2には、上流側から順に、三元触媒4と、吸蔵還元型NOx触媒5(以下、NSR触媒5という。)と、が設けられている。また、第一排気通路21の途中には、第一選択還元型NOx触媒61(以下、第一SCR触媒61という。)が設けられている。また、第二排気通路22の途中には、第二選択還元型NOx触媒62(以下、第二SCR触媒62という。)が設けられている。そして、分岐部2Aから第一SCR触媒61までの第一排気通路21の長さよりも、分岐部2Aから第二SCR触媒6
2までの第二排気通路22の長さの方が大きくなるように、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62が配置されている。なお、分岐部2Aから第一SCR触媒61までの第一排気通路21の長さと、分岐部2Aから第二SCR触媒62までの第二排気通路22の長さとが、同じになるように、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62が配置されてもよい。また、分岐部2Aから第一SCR触媒61までの第一排気通路21の長さよりも、分岐部2Aから第二SCR触媒62までの第二排気通路22の長さの方が小さくなるように、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62が配置されてもよい。
三元触媒4は、触媒雰囲気が理論空燃比のときにNOx,HCおよびCOを最大効率で浄化する。また、三元触媒4は、酸素ストレージ能を有している。すなわち、流入する排気の空燃比がリーン空燃比であるときに過剰分の酸素を吸蔵し、流入する排気の空燃比がリッチ空燃比であるときに不足分の酸素を放出することにより、排気を浄化する。このような酸素ストレージ能の作用により、三元触媒4がHC,COおよびNOxを理論空燃比以外であっても浄化することができる。
なお、三元触媒4には、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下し且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元する機能を持たせることもできる。この場合、NSR触媒5は無くてもよい。
また、NSR触媒5は、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下し且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元する。NSR触媒5に供給する還元剤には、内燃機関1から排出される未燃燃料であるHCまたはCOを利用することができる。
なお、三元触媒4またはNSR触媒5を排気が通過するときに、排気中のNOxがHCまたはHと反応してアンモニア(NH)が生成されることがある。例えば、水性ガスシフト反応または水蒸気改質反応により排気中のCOやHOからHが発生すれば、該Hが三元触媒4またはNSR触媒5においてNOと反応してNHが生成される。すなわち、本実施例においては三元触媒4またはNSR触媒5が、本発明におけるNH生成触媒に相当する。なお、本実施例では、NSR触媒5をNH生成触媒として説明するが、三元触媒4をNH生成触媒としても同様に考えることができる。
第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62は、還元剤を吸着しておき、NOxが通過するときに、吸着していた還元剤によりNOxを選択還元する。SCR触媒5へ供給する還元剤には、三元触媒4またはNSR触媒5にて生成されるNHを利用することができる。
第一SCR触媒61よりも上流の第一排気通路21には、排気の温度を検出する第一温度センサ11が設けられている。また、第二SCR触媒62よりも上流の第二排気通路22には、排気の温度を検出する第二温度センサ12が設けられている。さらに、三元触媒4よりも下流で且つNSR触媒5よりも上流の排気通路2には、排気の温度を検出する第三温度センサ13が設けられている。なお、第一温度センサ11により第一SCR触媒61の温度を検出することができる。また、第二温度センサ12により第二SCR触媒62の温度を検出することができる。さらに、第三温度センサ13により、NSR触媒5の温度を検出することができる。
また、内燃機関1には、内燃機関1へ燃料を供給する燃料噴射弁7が取り付けられている。
一方、内燃機関1には、吸気通路8が接続されている。吸気通路8の途中には、内燃機
関1の吸入空気量を調整するスロットル9が設けられている。また、スロットル9よりも上流の吸気通路8には、内燃機関1の吸入空気量を検出するエアフローメータ15が取り付けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御装置であるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1を制御する。なお、本実施例においてはECU10が、本発明における制御装置に相当する。
また、ECU10には、上記センサの他、運転者がアクセルペダル16を踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し機関負荷を検知するアクセル開度センサ17、および機関回転数を検知するクランクポジションセンサ18が電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU10に入力される。
一方、ECU10には、切替弁3、燃料噴射弁7及びスロットル9が電気配線を介して接続されており、該ECU10はこれらの機器を制御する。
例えばECU10は、アクセル開度センサ17により検出されるアクセル開度とクランクポジションセンサ18により検出される機関回転数とから要求吸入空気量を決定する。そして、エアフローメータ15により検出される吸入空気量が要求吸入空気量となるように、スロットル9の開度が制御される。このときに変化する吸入空気量に応じた燃料噴射量を供給するように燃料噴射弁7を制御する。このときに設定される目標空燃比は、内燃機関1の運転状態に応じて設定される空燃比である。なお、本実施例に係る内燃機関1は、リーンバーン運転がなされている。ただし、高負荷運転時などにおいて、理論空燃比近傍で内燃機関1が運転されることもある。
また、ECU10は、NSR触媒5に吸蔵されているNOxの還元処理を実施する。NSR触媒5に吸蔵されているNOxの還元時には、燃料噴射弁7から噴射する燃料の量またはスロットル9の開度を調整することにより、NSR触媒5に流入する排気の空燃比を所定のリッチ空燃比まで低下させる所謂リッチスパイクを実施する。
このリッチスパイクは、NSR触媒5に吸蔵されているNOx量が所定量となった場合に実施される。NSR触媒5に吸蔵されているNOx量は、たとえば、NSR触媒5に流入するNOx量と、NSR触媒5から流出するNOx量と、の差を積算することにより算出される。NSR触媒5に流入するNOx量と、NSR触媒5から流出するNOx量とは、センサを取り付けることにより検出できる。また、所定の時間または所定の走行距離ごとにリッチスパイクを実施してもよい。
また、ECU10は、第一SCR触媒61または第二SCR触媒62にNHを供給するためにもリッチスパイクを実施する。
ところで、三元触媒4、NSR触媒5、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62には、夫々、排気を浄化可能な温度領域(温度ウィンドウ)が存在する。そして、車両の走行条件などにより排気の温度や排気の流量が変化するため、全ての走行条件において、全ての触媒の温度を温度ウィンドウ内に維持することは困難である。内燃機関1の高出力運転時(理論空燃比以下での運転時)には、各触媒の温度が温度ウィンドウの上限よりも高くなる虞がある。
これに対して本実施例では、高出力運転時であって内燃機関1が理論空燃比よりも低い空燃比(リッチ空燃比)で運転されている場合には、第一排気通路21に排気を流通させ
、第二排気通路22には排気を流通させないように、ECU10は切替弁3を操作する。すなわち、第一排気通路21のみに排気を流通させる。ただし、第二SCR触媒62が吸着しているNH量が所定量未満である場合には、所定量以上となる期間だけ、一時的に第二排気通路22に排気を流通させる。すなわち、内燃機関1がリッチ空燃比で運転されているときに、第二SCR触媒62へNHを吸着させておく。なお、第二SCR触媒62が吸着しているNH量は、該第二SCR触媒62に供給されるNH量や第二SCR触媒62に流入するNOx量等に基づいて求めることができる。
ここで、図2は、本実施例に係る各種値の推移を示したタイムチャートである。実線は、本実施例に係る推移を示し、破線は、従来の構成における推移を示している。なお、従来の構成とは、排気通路の上流側から順に三元触媒、NSR触媒、SCR触媒を1つずつ設ける構成である。
図2において、「要求出力」とは、内燃機関1に要求される出力であり、アクセルペダル16の踏込量によって決まる。「A/F」は、内燃機関1における混合気の空燃比であり、排気の空燃比と等しい。「切替弁」は切替弁の状態を示しており、「第一」は第一排気通路21にのみ排気を流し、「第二」は、第二排気通路22にのみ排気を流し、「第一+第二」は、第一排気通路21及び第二排気通路22の両方に排気を流している。「NH量」は、夫々の触媒が吸着しているNH量を示している。また、「NH量」における「最大」は、各触媒が吸着し得るNH量の最大値を示している。また、各触媒の温度における「上限」は、温度ウィンドウの上限値を示している。
ここで、図3は、定常運転時における機関回転数とトルクとの関係を示した図である。Aは、機関回転数及びトルクが比較的高い場合であり、従来でも本実施例でも理論空燃比よりも低い空燃比(リッチ空燃比)で運転される。Bは、機関回転数及びトルクが中程度であり、従来では理論空燃比で運転されていたが、本実施例では理論空燃比よりも高い空燃比(リーン空燃比)で運転される。Cは、機関回転数及びトルクが比較的低い場合であり、従来でも本実施例でもリーン空燃比で運転される。なお、図2は、図3のA,B,Cの順に内燃機関1の運転状態が変化した場合を示している。
図2におけるT0の時点においては、要求出力が比較的高いため、内燃機関1はリッチ空燃比で運転されており、排気の温度が比較的高い。このT0の時点での内燃機関1の運転状態は、図3のAで示される。そして、このときには、第一排気通路21のみに排気が流されている。すなわち、第一SCR触媒61には排気が流通しているが、第二SCR触媒62には排気が流通していない。温度の高い排気がNSR触媒5及び第一SCR触媒61を流通することにより、NSR触媒5及び第一SCR触媒61の温度は温度ウィンドウの上限値よりも高くなっている。このため、第一SCR触媒61には、NHがほとんど吸着されていない。一方、第二SCR触媒62には、排気が流通していないので、該第二SCR触媒62の温度は、浄化ウィンドウの上限値よりも低くなっている。しかし、第二SCR触媒62に排気が流通していないので、該第二SCR触媒62はNHを吸着していない。
そして、T1の時点において、ECU10が切替弁3を操作して、第二排気通路22のみに排気が流される。このときには、排気の空燃比がリッチ空燃比であるために、三元触媒4及びNSR触媒5においてNHが生成されており、該NHが第二SCR触媒62に吸着される。第二SCR触媒62は、第一SCR触媒61と比較して分岐部2Aから離れているので、温度の高い排気が流通しても、該第二SCR触媒62の温度は上昇し難い。したがって、要求出力が比較的高い場合であっても、第二SCR触媒62はNHを吸着することができる。なお、従来の構成では切替弁3が存在しないため、切替弁3の状態は常に第一排気通路21に排気を流通させるものとしている。
T2の時点において、第二SCR触媒62が吸着しているNH量が、最大値に達している。このため、ECU10が切替弁3を操作して、第一排気通路21のみに排気が流される。これにより、第二SCR触媒22の温度上昇を抑制し、該第二SCR触媒62が最大限のNHを吸着した状態を維持することができる。ここで、T1からT2までの期間は、第二SCR触媒62が吸着しているNH量が、最大値に達するまでの期間であるが、十分にNOxを浄化することができる所定量に達するまでの期間としてもよい。
T3の時点において、従来の構成であれば理論空燃比で運転可能なほど要求出力が低下する。このT3の時点での内燃機関1の運転状態は、図3のBで示される。すなわち、リッチ空燃比としなくても要求出力を達成できる運転状態となっている。従来の構成では、NSR触媒及びSCR触媒の温度が温度ウィンドウの上限値を超えているため、内燃機関1を理論空燃比で運転することで、大気中へのNOxの排出を抑制している。一方、本実施例では、理論空燃比よりも高い空燃比(リーン空燃比)で運転する。本実施例では、同時に、ECU10が切替弁3を操作して、第二SCR触媒62のみに排気が流される。ここで、第二SCR触媒62には多くのNHが吸着されているため、該第二SCR触媒62に排気を流すことにより、NOxを浄化することができる。また、要求出力の低下により、排気の温度が低くなるため、第二SCR触媒62の温度が上昇することもない。また、内燃機関1をリーン空燃比で運転することにより、NSR触媒5の温度も低下する。
T4の時点において、第二SCR触媒62が吸着していたNH量が0となる。これにより、第二SCR触媒62によるNOxの浄化が困難となる。しかし、理論空燃比で運転するよりもリーン空燃比で運転する方が排気の温度が低くなるので、NSR触媒5の温度低下が従来の構成よりも促進される。このため、NSR触媒5の温度が、速やかに温度ウィンドウの上限値以下となるため、NSR触媒5によりNOx浄化が可能である。また、T3からT4の期間では、第一SCR触媒61に排気が流通していないため、従来の構成と比較すれば、第一SCR触媒61の温度低下も促進させることができる。そして、T4の時点において、ECU10が切替弁3を操作して、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62に排気が流される。この後は、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62に排気を流すことにより、背圧を下げることができる。これにより、例えばターボチャージャの仕事を増加させることができ、運転可能なリーンの度合いをより高くすることができる。
T5の時点において、リーン空燃比で運転可能なほど要求出力が低下する。このT5の時点での内燃機関1の運転状態は、図3のCで示される。ただし、従来の構成では、NSR触媒5の温度が温度ウィンドウの上限値よりも高いために、リーン空燃比に移行することができない。
T6の時点では、従来の構成においてNSR触媒5の温度が温度ウィンドウの上限値まで低下して、リーン空燃比に移行している。
T7からT8の期間において、リッチスパイクが実施されている。これにより、三元触媒4及びNSR触媒5においてNHが生成されるので、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62のNH吸着量が増加する。このT7からT8までの期間は、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62のNH吸着量が最大値に達するまでの期間としてもよい。
このように、従来の構成では、T6の時点までリーン空燃比に移行することができなかったが、本実施例によれば、T3の時点でリーン空燃比に移行することができる。これにより、燃費を向上させることができる。また、従来の構成では、T6の時点までNSR触
媒5によるNOxの浄化は困難であったが、本実施例によれば、T4の時点からNSR触媒5によるNOxの浄化が可能となる。すなわち、NSR触媒5によるNOx浄化も早期に可能となる。
図4は、本実施例に係る切替弁3の制御フローを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU10により、所定の時間毎に実施される。
ステップS101では、要求出力が高出力であるか否か判定される。本ステップでは、理論空燃比、または、リッチ空燃比で運転される場合に、要求出力が高出力であると判定する。本ステップでは、理論空燃比、または、リッチ空燃比で運転されているか否か判定してもよい。また、燃料の増量が実施されているか否か判定してもよい。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS105へ進む。
ステップS102では、第二SCR触媒62が吸着しているNH量が最大値に達しているか否か判定される。なお、本ステップでは、第二SCR触媒62が吸着しているNH量が所定量以上であるか否か判定してもよい。ここでいう所定量は、第二SCR触媒62において十分にNOxを浄化することが可能なNH量である。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS104へ進む。
ステップS103では、第一SCR触媒61のみに排気が流通するように切替弁3が操作される。すなわち、第二SCR触媒62には十分な量のNHが吸着されているので、第一SCR触媒61に排気を流して、第二SCR触媒62の温度上昇を抑制している。
ステップS104では、第二SCR触媒62のみに排気が流通するように切替弁3が操作される。すなわち、第二SCR触媒62が吸着しているNH量が不十分なため、該第二SCR触媒62にNHを吸着させるように、該第二SCR触媒に排気を流通させる。
一方、ステップS101において高出力運転時でないと判定された場合には、ステップS105において、NSR触媒5及び第一SCR触媒61の温度が温度ウィンドウ外となっているか否か判定される。すなわち、リーン空燃比で運転する要求はあるが、NSR触媒5及び第一SCR触媒61ではNOxを浄化することが困難であるか否か判定される。ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS107へ進む。
ステップS106では、第二SCR触媒62のみに排気が流通するように切替弁3が操作される。NSR触媒5及び第一SCR触媒61の温度が温度ウィンドウ外であっても、第二SCR触媒62の温度は温度ウィンドウ内であり、このときには十分な量のNHを吸着しているので、第二SCR触媒62によりNOxを浄化することができる。
一方、ステップS107では、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62に排気が流通するように切替弁3が操作される。すなわち、第一SCR触媒61によってもNOxの浄化が可能であるため、第一SCR触媒61及び第二SCR触媒62に排気を流通させる。これにより、背圧を低下することができる。なお、本ステップでは、第一SCR触媒61のみに排気が流通するように切替弁3を操作してもよい。
図5は、本実施例に係る各種値の推移を示した第二のタイムチャートである。図2と異なる点について説明する。
図2においては、T0からT3までの期間はリッチ空燃比であるが、図5においては、理論空燃比である。すなわち、図5においては、T0からT3までの期間は、内燃機関1が図3のBで示される運転領域で運転されている。ここで、内燃機関1が理論空燃比で運転されている場合には、三元触媒4及びNSR触媒5において殆どNHが生成されないため、第二SCR触媒62に排気を流通させても、第二SCR触媒62には殆どNHが吸着されない。
そこで、理論空燃比で運転されている場合には、第二SCR触媒62に排気を流通させるT1からT2までの期間において、リッチスパイクを実施する。このリッチスパイクにより、T1からT2までの期間中に三元触媒4及びNSR触媒5においてNHが生成されるため、第二SCR触媒62にNHが吸着される。したがって、T3からT4までの期間において第二SCR触媒62に排気を流通させたときに、排気中のNOxを第二SCR触媒62により浄化することができる。
このようにして、内燃機関1が理論空燃比で運転中であっても、リーン空燃比での運転に速やかに移行することができる。
図6は、本実施例に係る各種値の推移を示した第三のタイムチャートである。図2及び図5と異なる点について説明する。
図2及び図5では、T4以降において、第一排気通路21及び第二排気通路22の両方に排気を流通させている。一方、図6においては、T4以降において、第一排気通路21のみに排気を流通させている。
ここで、T4以降では、第一SCR触媒61においてもNOxの浄化が可能となるため、第一SCR触媒61のみに排気を流通させたとしても、排気中のNOxを浄化することができる。なお、T7からT8の期間においてリッチスパイクが実施されても、第二SCR触媒62には排気が流通していないため、第二SCR触媒62に吸着されているNH量は増加しない。
また、本実施例においては、第二SCR触媒62の大きさを、第一SCR触媒61の大きさよりも、小さくしてもよい。すなわち、第二SCR触媒62を小型化してもよい。ここで、第二SCR触媒62は、第一SCR触媒61においてNOxを浄化することができない場合に用いるだけでよいので、第一SCR触媒61よりも容量を小さくすることができる。
以上説明したように、従来の構成では、NSR触媒の吸蔵能力が低下し且つSCR触媒のNH吸着能力が低下するために理論空燃比で内燃機関1を運転しなければならない場合であっても、本実施例によれば、NOx浄化率の低下を抑制しつつ早期にリーン空燃比での運転が可能となるため、燃費を向上させることができる。
<実施例2>
図7は、本実施例に係る内燃機関と、その吸気系及び排気系との概略構成を示す図である。実施例1と異なる点について説明する。なお、本実施例においては、実施例1と同様の切替弁3の制御を実施することができる。
本実施例では、分岐部2Aから第一SCR触媒61までの第一排気通路21の長さと、分岐部2Aから第二SCR触媒62までの第二排気通路22の長さとが略同じである。また、第一SCR触媒61は、第二SCR触媒62と比較して、酸化力が大きいために高温時のNOx浄化力が低く、また、温度ウィンドウ内において吸着可能なNH量が多い。
したがって、高温時には、第一SCR触媒61のNOx浄化率よりも、第二SCR触媒に62のNOx浄化率のほうが高くなる。なお、実施例1と同様に、分岐部2Aから第一SCR触媒61までの第一排気通路21の長さと、分岐部2Aから第二SCR触媒62までの第二排気通路22の長さとに、差を設けてもよい。
第一SCR触媒61は、例えば原料にCuを含んだCu系の触媒とすることができる。また、第二SCR触媒62は、例えば原料にFeを含んだFe系の触媒とすることができる。Fe系の触媒は、Cu系の触媒と比較して、吸着可能なNH量は少ないが、NHを吸着している状態では高温時のNOx浄化率が高い。また、Cu系の触媒は、Fe系の触媒よりも酸化力が大きいために、高温時においてNHを酸化してNOxを発生させる。これにより、高温時にCu系の触媒にNHを供給すると、NOxを排出する虞がある。一方、Fe系の触媒は、酸化力が小さいために、高温時であってもNOx浄化率が高い。
図8は、SCR触媒の温度とNOx浄化率との関係を示した図である。実線はFe系の触媒であり、破線はCu系の触媒である。高温時においては、Cu系の触媒よりもFe系の触媒の方がNOx浄化率が高い。そして、NOx浄化率の差は高温になるほど大きくなる。Fe系の触媒及びCu系の触媒は、高温時にはNOx浄化率が低下するが、Cu系の触媒のほうがNOx浄化率の低下の度合いが大きい。
また、図9は、SCR触媒の温度と吸着可能なNH量との関係を示した図である。実線はFe系の触媒であり、破線はCu系の触媒である。Fe系の触媒よりもCu系の触媒の方が吸着可能なNH量が多いが、SCR触媒の温度が高くなるほど、その差は小さくなる。すなわち、Fe系の触媒及びCu系の触媒は、高温時にはNH吸着量が低下するが、Cu系の触媒のほうがNH吸着量の低下の度合いが大きい。
このような構成によっても、高出力時において第二SCR触媒62に予めNHを吸着させておけば、リーン空燃比の運転に速やかに移行することができる。すなわち、第一SCR触媒61によるNOxの浄化を期待できない場合であっても、第二SCR触媒62によりNOxを浄化することができるため、リーン空燃比での運転が可能となる。
1 内燃機関
2 排気通路
2A 分岐部
3 切替弁
4 三元触媒
5 吸蔵還元型NOx触媒(NSR触媒)
7 燃料噴射弁
8 吸気通路
9 スロットル
10 ECU
11 第一温度センサ
12 第二温度センサ
13 第三温度センサ
15 エアフローメータ
16 アクセルペダル
17 アクセル開度センサ
18 クランクポジションセンサ
21 第一排気通路
22 第二排気通路
61 第一選択還元型NOx触媒(第一SCR触媒)
62 第二選択還元型NOx触媒(第二SCR触媒)

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりも低いときにNHを生成する触媒であるNH生成触媒と、
    前記NH生成触媒よりも下流において前記排気通路が第一排気通路と第二排気通路との2つに分岐する分岐部と、
    前記第一排気通路若しくは第二排気通路の何れか一方に排気を流通させる、または、前記第一排気通路及び前記第二排気通路の両方に排気を流通させる排気通路切替装置と、
    前記第一排気通路に設けられてNHを還元剤としてNOxを還元する第一選択還元型NOx触媒と、
    前記第二排気通路に設けられてNHを還元剤としてNOxを還元する第二選択還元型NOx触媒と、
    前記内燃機関が理論空燃比以下で運転されている場合に、前記第二選択還元型NOx触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ前記切替弁により前記第二排気通路に排気を流通させ、その後に前記内燃機関が理論空燃比よりも高い空燃比で運転される場合に、前記切替弁により前記第一排気通路に排気を流通させず且つ前記第二排気通路に排気を流通させる制御装置と、
    を備える内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記分岐部から前記第一選択還元型NOx触媒までの前記第一排気通路の長さが、前記分岐部から前記第二選択還元型NOx触媒までの前記第二排気通路の長さよりも小さい請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記第一選択還元型NOx触媒よりも前記第二選択還元型NOx触媒の酸化力が小さい請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記制御装置は、前記内燃機関が理論空燃比で運転されている場合であっても、前記第二選択還元型NOx触媒に所定量のNHが吸着される期間だけ前記切替弁により前記第二排気通路に排気を流通させる場合には、前記内燃機関を理論空燃比よりも低い空燃比で運転させる請求項1から3の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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