JP2014227689A - 発光標識柱 - Google Patents

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幸司 前垣
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Abstract

【課題】運転席が高い位置に設けられている車両からも発光が良好に視認できる発光標識柱を提供する。
【解決手段】路面等の設置面に立設させる柱体と、この柱体の上端に取り付ける発光部とを備えさせ、前記発光部には、発光体と、この発光体を覆うカバー部とを備えさせ、前記発光体は光軸を横方向へ向けて前記カバー部の内側に配置させ、前記カバー部は側方カバー部と上方カバー部とを備えさせ、光軸方向へ発せられる前記発光体からの光を前記側方カバー部に透過させて外側側方へ放射させると共に、光軸に対して垂直上方向へ発せられる前記発光体からの光を前記上方カバー部を透過させて外側上方へ放射させる。
前記上方カバー部を透過させて外側上方へ放射させる光が、運転席が高い位置に設けられた車両の運転手が見下ろすように発光標識柱を目視したときに視認できるようになされ、その視認性が高められる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車線分離や路側分離などを行うために路面に設置させる道路用標示体や、駐車場などに設置させる車止めなどに好適に利用できる発光標識柱に関するものである。
柱状に形成させて路面等に設置させる道路用標示体や車止めなどは、従来より様々な構成のものが用いられており、その視認性を高めるために発光体を備えるものについても種々の発明が開示されている。
例えば、特許文献1には、エラストマーで筒状に形成され、その下端側が路面上に設置される柱本体と、この柱本体の上端側に装着された発光源と、透明ないし半透明なエラストマーで形成され、前記柱本体の開口上端側にこの上端開口部及び前記発光源を覆うよう接着剤もしくは熱融着で接合一体化されたキャップとを備えてなる道路標識柱が開示されている。
特開2000−314112号公報
特許文献1においては、柱本体の上端側に装着させた発光ダイオードなどの発光源が発する光をキャップに透過させて側方へ放射させる構成が示されているが、このような道路標識柱では、運転席が高い位置に設けられているバンやトラック、バスなどの車両の運転手から放射される光が視認しにくくなる場合があるという問題点があった。
そこで本発明は、運転席が高い位置に設けられている車両からも発光が良好に視認できる発光標識柱を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る発光標識柱は、路面等の設置面に立設される柱体と、該柱体の上端に取り付けられる発光部とを備え、
前記発光部は、発光体と、該発光体を覆うカバー部とを備えており、
前記発光体は光軸を横方向へ向けて前記カバー部の内側に配置され、前記カバー部は側方カバー部と上方カバー部とを備え、
光軸方向へ発せられる前記発光体からの光が前記側方カバー部を透過して外側側方へ放射されると共に、光軸に対して垂直上方向へ発せられる前記発光体からの光が前記上方カバー部を透過して外側上方へ放射されるようになされていることを特徴とするものである。
本発明に係る発光標識柱によれば、路面等の設置面に立設させる柱体と、この柱体の上端に取り付ける発光部とを備え、前記発光部には、発光体と、この発光体を覆うカバー部とを備えさせ、前記カバー部に側方カバー部と上方カバー部とを備えさせ、前記発光体は光軸を横方向へ向けて前記カバー部の内側に配置させ、光軸方向へ発する前記発光体からの光を前記側方カバー部を透過させて外側側方へ放射させるので、光軸方向へ発せられる強い光が遠く離れた車両からも視認でき、発光標識柱の視認性が高められる。
また、光軸に対して垂直方向へ発せられる前記発光体からの光を前記上方カバー部を透過させて外側上方へ放射させるので、運転席が高い位置に設けられたトラック等の車両の運転手が見下ろすように発光標識柱を目視したときに、前記カバー部を透過して外側上方へ放射される前記発光体からの光が視認できるようになされ、その視認性が高められる。
また、前記発光体の光軸方向から、この発光体の光軸に対する垂直上方向の範囲に、前記発光体からの光を透過不能な部材を配置させなければ、発光体からの光が前記カバー部を透過して効率良く放射できるので、発光標識柱の視認性がより高められ、好ましい。
本発明に係る発光標識柱によれば、運転席が高い位置に設けられている車両からも発光体からの光が良好に視認できる。
本発明に係る発光標識柱の実施の一形態を示す正面図である。 図1の発光標識柱のキャップ部を拡大した図である。 図2のキャップ部の平面図である。 図3のA−A断面図である。 図1の発光標識柱を車両の運転手が目視した状況を示す図である。 図1の発光標識柱を車両の運転手が目視した状況を示す他の図である。 図1の発光標識柱を車両の運転手が目視した状況を示す更に他の図である。
図面において、1は発光標識柱である。
本実施形態の発光標識柱1は、柱体11と、キャップ部2と、ベース部3とを含んだ構成であり、具体的には、略円錐台形状に形成させたベース部3の上に、円筒形状に形成させた柱体11を上方へ突設させている。キャップ部2は柱体11の上端に取り付けられて、円筒形状の柱体11の開口を閉塞させている。
柱体11は、車両が接触するなどして力が加えられたときに弾性的に曲がり、その後もとの状態に戻る可撓性を備えており、好ましくは車線分離や路側分離などを行うために路面に設置させる道路用標示体や、駐車場などに設置させる車止め等として用いられるように設けられている。
前記ベース部3には、照射された光を照射方向へ反射させる光の再帰反射性を有する反射体Rが取り付けられており、前記反射体Rは、ベース部3の外周側面の全周に亘って取り付けられている。
また、前記柱体11には、光の再帰反射性を有する反射シートSが貼着されている。前記反射シートSは、帯状に形成されて柱体11の全周に亘るように巻回されて貼着されており、柱体11の上部に間隔をあけて4枚貼着されている。
前記反射体Rや反射シートSを取り付けることにより、発光標識柱1の視認性を向上させている。
本実施形態の発光標識柱1は、前記ベース部3の下面に接着剤を塗着させて路面等の設置面へ接着固定させるように設けている。また、ベース部3の設置方法は上記接着固定に限るものではなく、ベース部3の下面から下方へ突出するようにアンカーボルトの雄ねじを設け、設置面に埋設固定したアンカーナットの雌ねじ部分へ螺結させて設置させるように設けても良く、他の設置方法により設置させるように設けても良い。
前記キャップ部2は、柱体11の上端に取り付けられるジョイント4と、このジョイント4に取り付けられる発光部5とを備えている。
図2は図1の発光標識柱1のキャップ部2を拡大した図であり、図3は図2のキャップ部2の平面図であり、図4は図3のA−A断面図である。
前記ジョイント4は、略円筒形状に形成されており、その外径が前記柱体11の外径と略同じ大きさに形成されている。また、図4に示すように、前記ジョイント4の下端には、外径が小さく設けられて前記柱体11の内側に挿入可能となされた挿入部41が形成されており、この挿入部4を柱体11に挿入させ、挿入部4の外側と柱体11の内側とを融着させて、ジョイント4を柱体11へ固定させている。
前記発光部5は、板面を上下方向に向けて配置された円環板形状の台板部51と、この台板部51の上面側に取り付けられるカバー部55とを備えている。
前記台板部51は、中央に円形の穴部52が形成された円環板形状に形成されており、台板部51の下面には、下方へ突出する矩形曲板形状の突出片53が2個形成されている。また、各突出片53には円形の貫通孔53aがそれぞれ1個づつ形成されている。
前記各突出片53は、円筒形状に形成された前記ジョイント4の内側面に対応する曲板形状にそれぞれ形成されており、各突出片53をジョイント4の内側へ挿入させたときに、その外側面がジョイント4の内側面に当接するように設けられている。このように各突出片53をジョイント4へ挿入させた後、ジョイント4へ外側から螺入させた固定ねじNの先端を前記各突出片53の貫通孔53aへ挿通させることにより、各突出片53がジョイント4から抜けない状態となされて、前記台板部51がジョイント4へ取り付けられるように設けている。
また、前記台板部51の外縁51aは、前記ジョイント4の上部の開口縁4aに対応する形状に形成されており、台板部51をジョイント4へ取り付けたときに、ジョイント4の開口が台板部51で塞がれるように設けられている。
前記台板部51の下方には、発光基板Kが配置されて取り付けられており、この発光基板Kの上面側には砲弾型の発光ダイオードからなる発光体54が2個取り付けられている。
具体的には、発光基板Kの上面には上方へ突出するホルダ54aが2個形成され、各発光体54は前記各ホルダ54aの上部にそれぞれ取り付けられている。
詳細には、前記各ホルダ54aは、前記穴部52に挿通されてその上部が台板部51の上方へ配置されるように形成されており、前記各発光体54がそれぞれ前記台板部51の上方に配置されるように設けている。
前記各発光体54は、前記発光基板Kの下方に配置されて電気的に接続された乾電池からなる電源Bの電力によって点灯や、点滅するように設けられている。
前記カバー部55は、前記台板部51の上面側に取り付けられる円筒形状の側方カバー部56と、この側方カバー部56の上側に取り付けられる上方カバー部57とを備えている。
前記側方カバー部56は、外径が前記台板部51の外縁51aより若干小さな円筒形状に形成されており、その筒壁の下端が台板部51の上面に当接するように取り付けられている。
前記側方カバー部56は、その筒壁が前記各発光体54の側方を全周に亘って囲うように取り付けられている。
本実施形態のカバー部55は、前記側方カバー部56と上方カバー部57とを別体に形成させて取り付けているが、前記側方カバー部56と上方カバー部57とを一体に形成させてもよい。
前記上方カバー部57は、上面が上方へ球面状に突出する略円板形状に形成されており、その外縁が前記側方カバー部56の外径より若干大きく形成されている。
前記上方カバー部57は、その下面を前記側方カバー部56の筒壁の上端に当接させ、この側方カバー部56の上方の開口部分を塞ぐように取り付けられている。
即ち、前記上方カバー部57は、前記各発光体54の上方を覆うように配置されて取り付けられている。
前記側方カバー部56及び上方カバー部57からなるカバー部55は透光性を有しており、内側に配置された各発光体54からの光を透過させて外方へ放射させるように設けられている。
前記各発光体54は、その光軸が側方へ向けられており、具体的にはそれぞれの光軸が水平方向、且つ逆方向へ向けられるように配置されている。
前記側方カバー部56は、各発光体54から光軸方向へ発せられる光La1を透過させて、側方へ光La2として放射させるように設けられている。
また、前記上方カバー部57は、各発光体54から光軸に対して垂直方向へ発せられる光Lb1を透過させて、上方へ光Lb2として放射させるように設けられている。
図5は図1の発光標識柱1を車両の運転手が目視した状況を示す図である。図5は、小型乗用車C1と、トラックC2の運転手が、設置された発光標識柱1を遠方から目視した状況を示している。
本実施形態の発光標識柱1は、キャップ部2の発光部5が路面等の設置面から1m程度の高さに配置されるように形成されている。
このような発光標識柱1を、小型乗用車C1の運転手が遠方から目視したときには、発光部5の側方カバー部56から側方へ放射される光La2が視認され、発光標識柱1を良好に認識することができる。
また、前記発光標識柱1を、小型乗用車C1よりも運転席が高い位置に設けられたトラックC2の運転手が遠方から目視したときでも、側方へ放射される前記光La2が視認されて、発光標識柱1を良好に認識することができる。
尚、本実施形態の発光標識柱1は、各発光体54の光軸を側方に向けて配置させ、発光体54の発する光軸方向への光La1をカバー部55に透過させて光La2として放射させているので、光La2が強い光となされて遠方の車両からでも良好に視認できるように設けている。
図6は図1の発光標識柱1を車両の運転手が目視した状況を示す他の図であり、図7は図1の発光標識柱1を車両の運転手が目視した状況を示す更に他の図である。図6は、図5の小型乗用車C1の運転手が、設置された発光標識柱1を近傍から目視した状況を示しており、図7は図5のトラックC2の運転手が、設置された発光標識柱1を近傍から目視した状況を示している。
図6に示すように、発光部5が設置面から1m程度の高さに配置される発光標識柱1を、小型乗用車C1の運転手が近傍から目視したときには、発光部5の側方カバー部56から側方へ放射される光La2が運転席から視認され、発光標識柱1を良好に認識することができる。
しかし、図7に示すように、トラックC2のように運転席が高い位置に設けられた車両の運転席からでは、路面などの設置面から1m程度の高さに位置する発光部5から側方へ放射される光La2は視認しにくい状態となされる。
本実施形態の発光標識柱1は、各発光体54から光軸に対して垂直方向へ発せられる光Lb1をカバー部55に透過させて、光Lb2として上方へ放射させているので、側方への光La2が視認しにくい運転席が高い位置に設けられた車両の運転席からでも、上方への前記光Lb2が視認でき、発光標識柱1を良好に認識することができる。
尚、本実施形態の発光標識柱1は、各発光体54の光軸を側方に向けて配置させ、発光体54が光軸に対して垂直方向へ発する光Lb1をカバー部55に透過させて光Lb2として上方へ放射させているので、上方への前記光Lb2は側方への光La2よりも弱い光となされる。しかし、上方への前記光Lb2は発光標識柱1の近傍の車両から目視されるため、比較的弱い光でも良好に視認できる。
また、本実施形態のカバー部55の上方カバー部57は、上面が上方へ球面状に突出し、下面が平面状となされた凸レンズ上に形成されているため、発光部5を上方から目視したときに、内装された発光体54がより大きく見えるようになされるので、その発光がより良好に視認できるようになされ、好ましい。
また、図5〜7に示す発光標識柱1は、発光部5を設置面から約1m程度の高さに位置させているが、これに限るものではない。
例えば、発光部5を設置面から0.2m程度の高さに位置させるように発光標識柱1を形成させたとき、発光標識柱1の近傍では小型乗用車の運転席からも発光部5から側方へ放射される光La2は視認しにくくなされるが、上方へ放射される光Lb2が良好に視認できるので、発光標識柱1を良好に認識することができる。
また、発光部5を設置面から1.2m程度の高さに位置させるように発光標識柱1を形成させたとき、図6、7
に示すように、発光標識柱1の近傍において、小型乗用車の運転席からは発光部5から側方に放射される光La2が良好に視認でき、運転席が高い位置に設けられるトラックやバスのような車両の運転席からは発光部5から上方に放射される光Lb2が良好に視認できるようになされる。
即ち、前記発光部5の高さ位置を設置面から0.2m以上1.2m以下の範囲に設けた場合において、種々の車両から良好に視認できるように発光標識柱1を形成することができる。
図1〜4に示す発光標識柱1は、各発光体54の側方を全周に亘って囲う側方カバー部56と、側方カバー部56の上端に当接させて各発光体54の上方を覆うように取り付ける上方カバー部57とを透光性を備える材質で形成させており、横方向へ向けられた前記発光体54の光軸方向から、この発光体の光軸に対する垂直上方向の範囲に、前記発光体54からの光を透過不能な部材を配置させていない。このため、発光体54からの光が前記カバー部2に遮られずに効率良く放射されるので、発光標識柱1の視認性がより高められる。
また、図1〜4に示す発光標識柱1は、発光基板Kに接続した電源Bの電力により発光部5の発光体54の点灯や点滅などを行うようになされているため、電源Bの有する電力がつきるまで発光部5から光を放射させることが可能であり、トンネル内など太陽電池による発電が困難な場所でも利用できる。また、電源Bの有する電力がつきたときは、図4に示す固定ねじNをジョイント4から取り外して台板部51をジョイント4から取り外し、電源Bを容易に交換することができる。
また、本実施形態に示す発光標識柱1は、前記電源Bの電力によって発光体54を発光させているが、これに限るものではなく、外側から電力線を引き込み、この電力線から供給する電力によって発光体54を発光させるように設けてもよい。
また、図1〜4に示す発光標識柱1は、発光部5に発光体54を2個備えさせているが、これに限るものではなく、発光体54を1個のみ備えさせても良く、発光体54を3個以上備えさせてもよい。
1 発光標識柱
11 柱体
2 キャップ部
3 ベース部
4 ジョイント
41 挿入部
5 発光部
51 台板部
52 穴部
53 突出片
54 発光体
55 カバー部
56 側方カバー
57 上方カバー
R 反射体
S 反射シート

Claims (2)

  1. 路面等の設置面に立設される柱体と、該柱体の上端に取り付けられる発光部とを備え、
    前記発光部は、発光体と、該発光体を覆うカバー部とを備えており、
    前記発光体は光軸を横方向へ向けて前記カバー部の内側に配置され、前記カバー部は側方カバー部と上方カバー部とを備え、
    光軸方向へ発せられる前記発光体からの光が前記側方カバー部を透過して外側側方へ放射されると共に、光軸に対して垂直上方向へ発せられる前記発光体からの光が前記上方カバー部を透過して外側上方へ放射されるようになされていることを特徴とする発光標識柱。
  2. 前記発光体の光軸方向から、該発光体の光軸に対する垂直上方向の範囲に、前記発光体からの光を透過不能な部材が配置されていないことを特徴とする請求項1に記載の発光標識柱。
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