JP2014227308A - 高反射アルミナセラミックス基板,発光素子搭載用基板及び製造方法 - Google Patents

高反射アルミナセラミックス基板,発光素子搭載用基板及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材料の主成分が安価なローソーダアルミナであって、高反射率を実現するためにバリウム系添加剤を添加させるにも拘わらず、比較的低温度で焼成することが可能なアルミナセラミック基板を、提供する。【解決手段】アルミナセラミック基板1の主成分であるアルミナの含有率は94〜98質量%であり、焼結助剤であったSrOの含有率は0.18〜0.5質量%、BaOは1.0〜3.0質量%、SiO2は0.5〜1.6質量%、TiO2は0.15〜0.5質量%である。【選択図】図1

Description

本発明は、光反射特性に優れた低コストな発光素子実装用のセラミックス基板,発光素子搭載用基板及びその製造方法に関する。
LED(Light Emitting Diode)のような発光素子は、配線を容易にする等の目的で、基板上に実装されることによりパッケージ化されるが、かかる発光素子パッケージには、発光素子から側方又は後方に発した光を先方に向けて反射させることによって光の減衰を防止して照度を向上させるための反射面が設けられることが一般的である。そして、かかる反射面の可視光帯域の光に対する反射率を向上させるためには、金属材料による高反射性コーティングを施すことも考えられるが、基板素材との間の熱膨張率差と発光素子が発する熱に起因する剥離や経年劣化等の劣化が生じやすい。
そこで、従来、発光素子実装基板の組成を工夫することによって基板自体の反射率を向上させ、もって、高反射コーティングを不要とする提案がなされてきた。
例えば、特許文献1では、粒径が0.3〜1μmのアルミナ粉末と硫酸バリウムとを重量比94:6〜98:2の割合で含有するシート状の成形物(アルミナグリーンシート)を1600℃程度の温度で焼成することによって、バリウム成分によって表面色が白色となった基板を製造する方法が、提案されている。
また、特許文献2では、アルミナ,炭酸バリウム及びシリカから得られたシート状の成形物(アルミナグリーンシート)を1500℃〜1600℃で焼結することによって、Ba0.808Al1.71Si2.29相を含有するアルミナセラミックスを製造する方法が、提案されている。
さらに、特許文献3では、アルミナ,炭酸バリウム及びシリカから得られたシート状の成形物(アルミナグリーンシート)を1400℃〜1600℃で焼結することによって、Ba0.808Al1.71Si2.29相を含有するアルミナセラミックスを製造する方法が、提案されている。
これに対して、特許文献4では、バリウム成分を含有しない高純度アルミナ基板であるが、板厚を厚くすることによって、1mmの膜厚で波長560〜580nmの光に対する全光線反射率が90%以上となるように高反射率化することが、提案されている。
特許第4996045号公報 特開2012−25623号公報 WO2010/001760号再公表特許公報 特開2010−225607号公報
しかしながら、バリウム成分を含有させずに板厚を厚くすることによって高反射率化する場合には、半導体パッケージ全般に求められる低背軽量化の要請を満たすことができない。そのため、半導体実装基板にバリウム成分を含有させることが必須となるが、炭酸バリウムのようなバリウム系添加剤は、96%アルミナ基板等において従来用いられてきたMgO・CaO・SiO系添加剤と比較して融点が高いため、高価な易焼結アルミナが主成分として用いられる場合には1600℃未満での焼結が可能であるものの、安価な粒径1〜3μm程度のローソーダアルミナが使用された場合には、現実には、1600℃以上の高温で焼成しなければならなかったので、製造コストが高くなる等の問題があった。
また、アルミナ,炭酸バリウム及びシリカから得られたシート状の成形物(アルミナグリーンシート)を焼結する場合には、実際には、1600℃でも緻密化せず、吸水率の高いものとなる問題が生じる。
そこで、本発明の課題は、材料の主成分が安価なローソーダアルミナであって高反射率を実現するためにバリウム系添加剤を添加するにも拘わらず、比較的低温度で焼成することが可能な緻密なアルミナセラミック基板,かかるアルミナセラミック基板を用いた発光素子搭載用基板,及び、かかるアルミナセラミック基板の提供を、課題とする。
本発明によるアルミナセラミック基板は、アルミナを主成分とし、SrO,BaO,SiO,及びTiOを含有することを特徴とする。
本発明において、アルミナを94〜98質量%、SrOを0.18〜0.5質量%、BaOを1.0〜3.0質量%、SiOを0.5〜1.6質量%、TiOを0.15〜0.5質量%含有することとしても良い。
また、本発明によるアルミナセラミック基板の製造方法は、アルミナ粉末を主成分とし、SrCO、BaCO、SiO、TiOの各粉末を焼結助剤としてバインダを配合しながら混錬してスラリーを得る工程と、スラリーを形成してアルミナグリーンシートを得る工程と、アルミナグリーンシートを焼成する工程とを含むことを特徴とする。
この場合、スラリーを得る工程では、94〜98質量%のアルミナ粉末、SrO換算で0.18〜0.5質量%のSrCO粉末、BaO換算で1.0〜3.0質量%のBaCO粉末、0.5〜1.6質量%のSiO粉末、及び0.15〜0.5質量%のTiO粉末にバインダを配合して混錬してもよい。
また、焼成する工程では、1500℃以上1570℃以下の温度で焼成してもよい。
以上のように構成された本発明によるアルミナセラミック基板,発光素子搭載用基板及びその製造方法によると、材料の主成分が安価なローソーダアルミナであって、高反射率を実現するためにバリウム系添加剤を添加するにも拘わらず、1600℃未満の比較的低温度で焼成することが可能になるので、反射率の高い反射面を有する発光素子実装用の基板を、低コストで得ることが可能になる。
本発明の実施形態としての発光素子実装用のアルミナセラミック基板の縦断面図 各実施例によるアルミナセラミック基板の波長−反射率特性をプロットしたグラフ 各比較例によるアルミナセラミック基板の波長−反射率特性をプロットしたグラフ
以下、本発明にかかるアルミナセラミック基板及びその製造方法の好適な実施形態について説明する。本実施形態によるアルミナセラミック基板は、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の発光素子を実装して透明樹脂等によってこれを封止してなる発光素子パッケージを構成する基板又は発光素子実装用の基板である。
図1は、本実施形態によるアルミナセラミック基板1の縦断面図である。この図1に示すように、アルミナセラミック基板1は、板厚が0.5mm〜1.2mm程度の平行平面板であり、その上面1aに発光素子3が実装されている。その結果、当該発光素子3から後方へ射出された光はアルミナセラミック基板1の上面1aにより、外方(発光素子3の前方)へ反射される。なお、上述したアルミナセラミック基板1の形状は、あくまでも一例であって、様々な改変が可能である。例えば、発光素子3を中心として外方に向けて広がるテーパー状の内周面を有するリング状反射体が、アルミナセラミック基板1の上面1a上に設けられても良い。
以上のような形状を有するアルミナセラミック基板1の組成は、主成分としてのアルミナ(Al)が94〜98質量%、それぞれ焼結助剤として機能した酸化ストロンチウム(SrO)が0.18〜0.5質量%、酸化バリウム(BaO)が1.0〜3.0質量%、シリカ(SiO)が0.5〜1.6質量%、酸化チタン(TiO)が0.15〜0.5質量%である。
このように、バリウム化合物である酸化バリウム(BaO)を含有させることにより、高反射アルミナセラミック基板1の表面色は白くなるので、その表面での可視光に対する反射率が高くなっている。酸化バリウム(BaO)の含有率が1.0質量%を下回ると、アルミナセラミック基板1の十分な反射率が得られず、3.0質量%を超えると、酸化チタン(TiO)を含有させても融点が下がらなくなり、1600℃未満での焼成が不可能となる。
すなわち、酸化チタン(TiO)は、後述する原材料である炭酸バリウム(BaCO)の含有によって高くなる融点を下げる効果がある。酸化チタン(TiO)の含有率が0.15%を下回ると、かかる効果が十分に得られないばかりか、吸水率が大きくなってしまって、劣化し易くなるという問題を生じる。もっとも、酸化チタン(TiO)の含有率が0.50%を上回ると、アルミナ(Al)の粒成長が促進され、光の透過率が良くなる為に、反射率が低下してしまうという問題を生じる。
すなわち、シリカ(SiO)は、酸化チタン(TiO)の含有することによって発生し易くなる反りを抑える効果がある。シリカ(SiO)の含有率が0.5質量%を下回ると、かかる効果を十分に得ることができない。もっとも、シリカ(SiO)の含有率が1.6質量%を超えると生成されるガラス相の量が多くなって反射率が低下してしまうという問題を生じる。
また、酸化ストロンチウム(SrO)は、酸化チタンと併用することによってアルミナセラミック基板1の反射率を高く維持しつつアルミナセラミック基板1を緻密化させるという効果を得るために含有させられる。酸化ストロンチウム(SrO)の含有率が0.18質量%を下回ると、かかる効果を十分に得ることができない。もっとも、酸化ストロンチウム(SrO)の含有率が0.5%を超えると、反射率が低下してしまうという問題を生じる。
以下、本実施形態による高反射率アルミセラミック基板1の製造方法について説明する。
すなわち、まず、アルミナ(Al)、炭酸バリウム(BaCO)、炭酸ストロンチウム(SrCO)、シリカ(SiO)及び酸化チタン(TiO)の各粉末をそれぞれ計量して、バインダー,可塑剤及び溶剤を添加して、ボールミル中で混合することによりスラリーを得る。
ここで、アルミナ(Al)粉末としては、累積質量百分率50%相当粒子径(D50)が1〜3μm程度の安価なローソーダアルミナである日本軽金属株式会社製LS−12を、用いることができる。また、炭酸バリウム(BaCO)としては、日本化学工業株式会社製LSRを用いることができる。また、炭酸ストロンチウム(SrCO)としては、本荘ケミカル株式会社製SCH−SBDを用いることができる。また、シリカ(SiO)としては、瀬戸窯業株式会社製CQ−2を用いることができる。また、酸化チタン(TiO)としては、石原産業株式会社製CR−ELを用いることができる。また、バインダーとしては、互応化学工業株式会社製G27を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP)を用いることができる。また、溶剤としては、トルエンを用いることができる。
そして、離型剤を塗布したPETフィルム上にスラリーを塗布し、100℃で乾燥し、PETフィルムを剥離することで、アルミナグリーンシートを得る。そして、このシートを任意のサイズに加工し、1500℃〜1570℃で焼成する。これにより、アルミナグリーンシート中のバインダー及び可塑剤が気化するとともに、炭酸バリウム(BaCO)からCOが抜けることにより酸化バリウム(BaO)に変化するとともに、炭酸ストロンチウム(SrCO)からCOが抜けることによって酸化ストロンチウム(SrO)に変化する。
以上のような製造工程を経ることにより、図1に示すような断面構造を有するとともに、上述した成分及び特性を有するアルミナセラミック基板1を、得ることができるのである。
以上のようにして得られた高反射アルミセラミック基板1の評価は、次のようにして行う。すなわち、JIS C−2141に準拠して、焼結体の乾燥質量,水中質量及び飽水質量を計測して、嵩比重及び吸水率を算出する。また、株式会社島津製作所製絶対反射率測定装置MPC−3100/UV3100を使用して厚さ1mmの試料の拡散反射率を測定し、硫酸バリウムを標準白板とみなし、当該標準白板の反射率測定値に対する当該試料の反射率測定値の比率(相対値)を、当該試料の「反射率[%]」とした(当該試料の反射率測定値が標準白板の反射率測定値と一致すれば、「反射率」は100%となる)。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明の内容をより具体的に説明する。しかし、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、98.000質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.188質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で1.116質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.546質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.150質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1550℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
実施例1のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.72,吸水率は0.0%,550nmでの反射率は95.8%である。また、実施例1のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図2にプロットした。
(実施例2)
まず、97.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.234質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で1.387質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.679質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.200質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1550℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
実施例2のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.74,吸水率は0.0%,550nmでの反射率は94.8%である。また、実施例2のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図2にプロットした。
(実施例3)
まず、96.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.331質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で1.959質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.960質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.250質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1530℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
実施例3のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.68,吸水率は0.0%,550nmでの反射率は94.5%である。また、実施例3のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図2にプロットした。
(実施例4)
まず、96.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.336質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で1.989質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.975質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.200質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1550℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
実施例4のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.72,吸水率は0.0%,550nmでの反射率は94.9%である。また、実施例4のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図2にプロットした。
(実施例5)
まず、96.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.341質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で2.019質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.990質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.150質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1570℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
実施例5のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.72,吸水率は0.0%,550nmでの反射率は94.3%である。また、実施例1のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図2にプロットした。
(実施例6)
まず、96.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.326質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で1.929質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.945質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.300質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1510℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
実施例6のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.67,吸水率は0.1%,550nmでの反射率は95.5%である。また、実施例6のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図2にプロットした。
(比較例1)
本比較例は、上記各実施例と比較して、アルミナ(Al)の含有率の上限を超え、炭酸バリウム(BaCO),炭酸ストロンチウム(SrCO),シリカ(SiO)及び酸化チタン(TiO)の含有率の各下限を下回ったものである。即ち、本比較例では、98.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.142質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で0.844質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.414質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.100質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1550℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
比較例1のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.66、吸水率は1.5%、550nmでの反射率は95.4%である。また、比較例1のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図3にプロットした。
(比較例2)
本比較例は、上記各実施例と比較して、アルミナ(Al)の含有率の上限を超え、炭酸バリウム(BaCO),炭酸ストロンチウム(SrCO)及びシリカ(SiO)の含有率の各下限を下回ったものである。即ち、本比較例では、98.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.122質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で0.724質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.354質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.300質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1550℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
比較例2のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.82,吸水率は0.0、550nmでの反射率は89.0%である。また、比較例2のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図3にプロットした。
(比較例3)
本比較例は、上記各実施例と比較して、アルミナ(Al)の含有率の下限を下回り、炭酸バリウム(BaCO),炭酸ストロンチウム(SrCO)及びシリカ(SiO)の含有率の各上限を上回ったものである。即ち、本比較例では、93.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.632質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で3.737質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、1.831質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.300質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1570℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
比較例3のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.71,吸水率は0.0、550nmでの反射率は92.9%である。また、比較例3のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図3にプロットした。
(比較例4)
本比較例は、上記各実施例と比較して、酸化チタン(TiO)の含有率の上限を上回ったものである。即ち、本比較例では、96.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、SrO換算で0.295質量%の炭酸ストロンチウム(SrCO:本荘ケミカル株式会社製SCH−SBD)、BaO換算で1.748質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)、0.857質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)及び0.600質量%の酸化チタン(TiO:石原産業株式会社製CR−EL)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1500℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
比較例4のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.66,吸水率は0.2、550nmでの反射率は93.5%である。また、比較例4のアルミナセラミック基板について、250nm乃至850nmの波長帯域において1nm刻みで測定及び算出した「反射率」を、図3にプロットした。
(比較例5)
本比較例は、上記各実施例と比較して、酸化ストロンチウム(SrO)及び酸化チタン(TiO)の含有率をゼロとしたものである。即ち、本比較例では、96.500質量%のアルミナ(Al:日本軽金属株式会社製LS−12)、BaO換算で2.513質量%の炭酸バリウム(BaCO:日本化学工業株式会社製LSR)及び0.987質量%のシリカ(SiO:瀬戸窯業株式会社製CQ−2)の各粉末に、10質量%のバインダー(互応化学株式会社製G27)、1質量%の可塑剤(フタル酸ジブチル[DBP])及び60質量%のトルエンを加え、ボールミル中で24時間混合することによって、スラリーを得た。
次に、離型剤を塗布したPETフィルム上に上記スラリーを塗布し、100℃の雰囲気でスラリーを乾燥させてPETフィルムから剥離することによってアルミナグリーンシートを得た。
次に、アルミナグリーンシートを、任意のサイズに切断する加工を行い、1600℃で3時間焼成することにより、アルミナセラミック基板を得た。
比較例2のアルミナセラミック基板について算出された嵩比重は3.38,吸水率は3.24である。
(評価)
上述した実施例1乃至6の成分の含有率の質量比を下記表1にまとめた。
Figure 2014227308



また、上述した比較例1乃至4の成分の含有率の質量比を下記表2にまとめた。
Figure 2014227308



さらに、上述した実施例1乃至6についての焼成温度及び評価値(嵩比重,吸水率,550nmでの反射率)を下記表3にまとめた。
Figure 2014227308




また、上述した比較例1乃至4についての焼成温度及び評価値(嵩比重,吸水率,550nmでの反射率)を下記表4にまとめた。
Figure 2014227308




上記表1乃至表4を比較することによって理解されるように、実施例1乃至実施例6によれば、吸水率を0.1%以下に抑えることができる一方、94%以上の高い反射率を得ることができる。これに対して、比較例1では、特に酸化チタン(TiO)の含有率が0.15質量%を下回る0.1質量%であるので、吸水率が1.5%と大きくなって、劣化し易くなってしまった。また、比較例2では、特に酸化バリウム(BaO)の含有率が1.0質量%を大きく下回る0.724質量%であるので、反射率が89.0%と低くなってしまった。また、比較例3では、酸化ストロンチウム(SrO)の含有率が0.5質量%を上回る0.632質量%なので、ガラス相が形成されることを主要因として、反射率が92.9%と低くなってしまった。また、比較例4では、特に酸化チタン(TiO)の含有率が0.5質量%を上回る0.6質量%であるので、やはり、反射率が92.9%と低くなってしまった。また、比較例5では、酸化チタン(TiO)及び酸化ストロンチウム(SrO)が含有されていないので、緻密化が不十分であって、吸水率が3.24%と大きくなって、劣化し易くなってしまった。
以上から理解できるように、本実施形態のアルミナセラミック基板によると、D50での粒径が1〜3μm程度の安価なローソーダアルミナを主成分とした場合であっても、BaO,SrO,SiO系焼結助剤に、酸化チタン(TiO)を併用することで、1600℃以下での焼結が可能になるとともに、厚さ1.0mmで94%という可視光領域(具体的には550nm)での高い拡散反射率を得ることができるので、発光素子パッケージの基板として優れている。
1 アルミナセラミック基板
11 ベース部
12 リング状反射体

Claims (7)

  1. アルミナを主成分とし、SrO,BaO,SiO,及びTiOを含有する
    ことを特徴とするアルミナセラミックス基板。
  2. アルミナを94〜98質量%、SrOを0.18〜0.5質量%、BaOを1.0〜3.0質量%、SiOを0.5〜1.6質量%、TiOを0.15〜0.5質量%含有する
    ことを特徴とする請求項1記載のアルミナセラミック基板。
  3. 厚さが0.5mm〜1.2mmである
    ことを特徴とする請求項2記載のアルミナセラミック基板。
  4. アルミナ粉末を主成分とし、SrCO、BaCO、SiO、TiOの各粉末を焼結助剤としてバインダを配合しながら混錬してスラリーを得る工程と、
    前記スラリーを乾燥してアルミナグリーンシートを得る工程と、
    前記アルミナグリーンシートを焼成する工程と
    を含むことを特徴とするアルミナセラミック基板の製造方法。
  5. 前記スラリーを得る工程では、94〜98質量%のアルミナ粉末、SrO換算で0.18〜0.5質量%のSrCO粉末、BaO換算で1.0〜3.0質量%のBaCO粉末、0.5〜1.6質量%のSiO粉末、及び0.15〜0.5質量%のTiO粉末にバインダを配合して混錬する
    ことを特徴とする請求項4記載のアルミナセラミック基板の製造方法。
  6. 前記焼成する工程では、1500℃以上1570℃以下の温度で焼成する
    ことを特徴とする請求項4記載のアルミナセラミック基板の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載のアルミナセラミック基板を用いた発光素子搭載用基板。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017036166A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 共立エレックス株式会社 セラミックス反射板製造方法

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