JP2014227112A - 電子キーシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】仮に開閉体を開けたままにしても、ID照合で必要とされる通信エリアを形成することができる電子キーシステムを提供する。【解決手段】電子キーシステム3は、車両1の送信アンテナ10,11から送信された電波に対する電子キー2の応答組み合わせから、電子キー2の車内外位置を判定しながらID照合を行う方式をとる。送信アンテナ10,11は、車両ドア13に配置される。車両ドア開閉状態判定部24は、ドアカーテシスイッチ23の検出信号を基に、車両ドア13が開状態又は閉状態のいずれにあるのかを判定する。判定ロジック設定部25は、車両ドア13が閉状態のとき、キー位置の車内外判定のロジックとして第1判定ロジックL1を設定し、車両ドア13が開状態のとき、キー位置の車内外判定のロジックとして第2判定ロジックL2を設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、電子キーと無線によってID照合を行う電子キーシステムに関する。
従来、図6に示すように、例えば車両81の左右に一対の送信アンテナ82,83を搭載し、これら送信アンテナ82,83から送信される電波(リクエスト信号)に対する電子キー84の応答(ID信号)の組み合わせを確認することにより、電子キー84の車内外位置を判定しながら電子キー84をID照合する電子キーシステムが周知である(特許文献1,2等参照)。
この方式の場合、右部送信アンテナ82から送信される電波、及び左部送信アンテナ83から送信される電波に対し、一方の電波にのみ電子キー84から応答があった場合は、電子キー84が車外に位置すると判定される(図6のパターン)。また、右部送信アンテナ82から送信される電波、及び左部送信アンテナ83から送信される電波の両方に対し、電子キー84が応答を返してきた場合は、電子キー84が車内に位置すると判定される。
送信アンテナ82,83は、例えば車体のBピラー等に搭載されるのが一般的である。しかし、Bピラーでは、部品の搭載スペースが限られるので、例えば車両ドアに送信アンテナ82,83を配置したいニーズがある。
しかし、図7に示すように、車両ドアに送信アンテナ82,83を搭載した場合、車両ドアを開けた状態にすると、形成される車内エリアが通常よりも小さい面積になってしまう。こうなると、例えば車両ドアを開けながらエンジンを始動したいにも関わらず、ID照合が成立しないことにより、エンジンを始動できない不便さがあった。
本発明の目的は、仮に開閉体を開けたままにしても、ID照合で必要とされる通信エリアを形成することができる電子キーシステムを提供することにある。
前記問題点を解決する電子キーシステムは、車両に複数配置されたアンテナから順に電波を送信し、当該電波に対する電子キーの応答の組み合わせを確認することにより、前記電子キーの位置を判定しながら、前記電子キーのID照合を行う構成において、前記アンテナが配設された開閉体の開閉を検出する開閉状態検出部から検出信号を入力し、当該検出信号を基に前記開閉体の状態を判定する開閉状態判定部と、前記開閉状態判定部の判定結果を基に、前記電子キーの位置を判定する判定ロジックを設定する判定ロジック設定部とを備えた。
本構成によれば、車両側のアンテナを開閉体に設けた電子キーシステムにおいて、ID照合時に確認するキー位置の判定ロジックを、開閉体の開閉状態に応じたロジックに設定するので、開閉体が開状態又は閉状態のいずれであっても、判定ロジックの最適化が可能となる。よって、たとえ開閉体が開状態をとっていても、その状態下において最適の判定ロジックが設定されるので、電子キーの位置を精度よく判定することが可能となる。
前記電子キーシステムにおいて、前記開閉体は、車内外を開閉する車両ドアであることが好ましい。この構成によれば、車両ドアを開閉体の取り付け場所とするので、車両ドアに存在するスペースを、アンテナの配置スペースとして有効利用することができる。
前記電子キーシステムにおいて、前記判定ロジックは、第1アンテナ及び第2アンテナの両方の電波に対して前記電子キーから応答を受信できたとき、前記電子キーが前記車両の監視対象エリアに位置すると判定する第1判定ロジックと、前記第1アンテナ及び第2アンテナの一方の電波に対して前記電子キーから応答を受信できたとき、前記電子キーが前記監視対象エリアに位置すると判定する第2判定ロジックとを備え、前記判定ロジック設定部は、前記開閉体が閉状態のとき、前記第1判定ロジックを選択し、前記開閉体が開状態のとき、前記第2判定ロジックを選択することが好ましい。この構成によれば、開閉体が開状態又は閉状態のいずれにかかわらず、電子キーが車両の監視対象エリアに位置するか否かを精度よく判定することが可能となる。
前記電子キーシステムにおいて、前記監視対象エリアは、前記電子キーが車内にあるときに位置する車内エリアであることが好ましい。この構成によれば、開閉体が開状態又は閉状態のいずれにかかわらず、電子キーが車内エリアに位置しているか否かを精度よく判定することが可能となる。
前記電子キーシステムにおいて、複数の前記アンテナは、前記車両の車幅方向おいて対称に配置されていることが好ましい。この構成によれば、車両に複数設けるアンテナを車幅方向に対称配置したので、ID照合時において車両に形成する通信エリアを、車幅方向において対称に形成することが可能となる。よって、車幅方向のどちら側から電子キーがアンテナの通信エリアに進入しても、同様の進入位置において電子キーを検出することが可能となる。
本発明によれば、電子キーシステムにおいて、仮に開閉体を開けたままにしても、ID照合で必要とされる通信エリアを形成することができる。
以下、電子キーシステムの一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、電子キー2と無線通信によってID照合する電子キーシステム3が設けられている。電子キーシステム3は、車両1において複数場所から狭域無線(通信距離:数m)により送信する電波に対して電子キー2が返信してきた応答の論理判定により、電子キー2の車内外位置を判定しながらID照合(スマート照合)を実行する方式をとる。
図1に示すように、車両1には、電子キー2と無線通信によってID照合する電子キーシステム3が設けられている。電子キーシステム3は、車両1において複数場所から狭域無線(通信距離:数m)により送信する電波に対して電子キー2が返信してきた応答の論理判定により、電子キー2の車内外位置を判定しながらID照合(スマート照合)を実行する方式をとる。
車両1には、電子キー2をID照合する照合ECU(Electronic Control Unit)4と、車載電装品の電源を管理するボディECU5と、エンジン7を制御するエンジンECU6とが設けられ、これらが車内のバス8を通じて接続されている。照合ECU4のメモリ9には、車両1に登録された電子キー2の電子キーIDが書き込み保存されている。照合ECU4には、車両1の右側においてLF(Low Frequency)帯の電波を送信可能な右部送信アンテナ10と、車両1の左側においてLF電波を送信可能な左部送信アンテナ11と、UHF(Ultra High Frequency)帯の電波を受信可能な車両受信機12とが接続されている。ボディECU5には、車両ドア13の施解錠の機械部分であるドアロック機構14が接続されている。照合ECU4には、車両1の電源状態(IGオフ、ACCオン、IGオン、エンジンスタート)を切り替える際に操作するプッシュモーメンタリ式のエンジンスイッチ15が接続されている。なお、右部送信アンテナ10が第1アンテナの一例であり、左部送信アンテナ11が第2アンテナの一例であり、車両ドア13が開閉体の一例である。
電子キー2には、電子キー2の動作を制御するキー制御部16が設けられている。キー制御部16のメモリ17には、各キー固有のIDである電子キーIDが書き込み保存されている。キー制御部16には、LF電波を受信可能な受信部18と、UHF電波を送信可能な送信部19とが設けられている。
図2に示すように、右部送信アンテナ10は、右部車両ドア(右前ドア)20のドア本体部20aにおいて、ドア開閉時に開放される側の端部20bに位置に配置されている。なお、図示はしないが、左部送信アンテナ11も左部車両ドア(左前ドア)21において右部送信アンテナ10と同様の配置位置をとる。
図3に示すように、右部送信アンテナ10は、右部車両ドア20が閉状態において電波を送信するとき、少なくとも車体22の右側車外及び車内全域を、電波が届く第1通信エリアE1として形成する。左部送信アンテナ11は、左部車両ドア21が閉状態において電波を送信するとき、少なくとも車体22の左側車外及び車内全域を、電波が届く第2通信エリアE2として形成する。右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11は、右部送信アンテナ10の電波のみ受信可能な右側単一電波エリアEaと、第2通信エリアE2の電波のみ受信可能な左側単一電波エリアEbと、第1通信エリアE1及び第2通信エリアE2の両方の電波を受信可能な電波重複エリアEcとを形成する。右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11は、交互に電波を送信する動作をとる。
図1に示すように、電子キーシステム3には、ID照合時における電子キー2の車内外位置判定のロジックを、車両ドア20,21の開閉に応じて切り替える判定ロジック切替機能が設けられている。これは、本例のように車両ドア20,21に送信アンテナ10,11を設けた場合、車両ドア20,21が閉じているときと開いているときとでは、電子キー2の車内外判定の際に必要となる通信エリアが異なるからである。即ち、車両ドア20,21が開状態となっても、電子キー2が車内に位置することを精度よく判定するためである。
照合ECU4のメモリ9には、車両ドア20,21が閉状態のときに使用するキー位置判定ロジックとしての第1判定ロジックL1と、車両ドア20,21が開状態のときに使用するキー位置判定ロジックとしての第2判定ロジックL2とが記憶されている。第1判定ロジックL1は、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11の送信される電波に対して両方とも電子キー2から応答があったときに、電子キー2が車内エリアに位置していると判定するロジック(キー車内外位置判定ロジック)である。第2判定ロジックL2は、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11のいずれかの電波に対して電子キー2から応答があったときに、電子キー2が存在していると判定するロジック(キー有無判定ロジック)である。
照合ECU4には、例えばドアカーテシスイッチ23から出力される検出信号を基に車両ドア20,21の開閉状態を判定する車両ドア開閉状態判定部24と、車両ドア開閉状態判定部24の判定結果を基にID照合時の車内外位置の判定ロジックを切り替える判定ロジック設定部25とが設けられている。車両ドア開閉状態判定部24は、ドアカーテシスイッチ23からドア開信号を入力すると、車両ドア20,21が開状態であると判定する。判定ロジック設定部25は、車両ドア20,21が閉状態のとき、使用するロジックを第1判定ロジックL1に設定し、車両ドア20,21が開状態のとき、使用するロジックを第2判定ロジックL2に設定する。なお、ドアカーテシスイッチ23が開閉状態検出部の一例であり、車両ドア開閉状態判定部24が開閉状態判定部の一例である。
次に、図3〜図5を用いて、電子キーシステム3の動作を説明する。
[車両ドアが閉状態のときのスマート照合の動作]
図3に示すように、車両ドア20,21が閉状態のとき、車両ドア開閉状態判定部24は、ドアカーテシスイッチ23からの出力される検出信号を基に、車両ドア20,21が閉状態であると判定する。判定ロジック設定部25は、車両ドア20,21が閉状態と判定されているとき、使用するキー位置判定ロジックを第1判定ロジックL1に設定する。即ち、キー位置判定の車内エリアは、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11から送信される電波に対する電子キー2の応答の「ANDエリア(電波重複エリアEc)」となる。
[車両ドアが閉状態のときのスマート照合の動作]
図3に示すように、車両ドア20,21が閉状態のとき、車両ドア開閉状態判定部24は、ドアカーテシスイッチ23からの出力される検出信号を基に、車両ドア20,21が閉状態であると判定する。判定ロジック設定部25は、車両ドア20,21が閉状態と判定されているとき、使用するキー位置判定ロジックを第1判定ロジックL1に設定する。即ち、キー位置判定の車内エリアは、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11から送信される電波に対する電子キー2の応答の「ANDエリア(電波重複エリアEc)」となる。
照合ECU4は、例えばドアカーテシスイッチ23によりユーザの乗車を確認したとき、ユーザ降車時において電子キー2の車内置き忘れを検知するとき、車両ドア20,21を施解錠するために車外ドアハンドルが操作されたときなどにおいて、スマート通信を開始する。このとき、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11は、順にリクエスト信号Srqを送信する。リクエスト信号Srqは、待機中の電子キー2を起動させて、電子キーIDを返信させる信号である。
電子キー2が車内エリア(電波重複エリアEc)に位置するときのスマート通信時、電子キー2は、右部送信アンテナ10からリクエスト信号Srqが送信されたとき、及び左部送信アンテナ11のリクエスト信号Srqが送信されたとき、いずれもリクエスト信号Srqを受信する。電子キー2は、リクエスト信号Srqを受信する度、ID信号Sidを送信する。ID信号Sidは、電子キー2に登録された電子キーIDを少なくとも含む信号である。
照合ECU4は、ID信号Sidを車両受信機12で受信したとき、送信アンテナ10,11から送信されたリクエスト信号Srqに対する電子キー2の応答の組み合わせを確認することにより電子キー2の位置を判定しつつ、電子キー2から受信した電子キーIDの正当性を確認するスマート照合を実行する。この場合、照合ECU4は、右部送信アンテナ10からリクエスト信号Srqを送信したとき、及び左部送信アンテナ11からリクエスト信号Srqを送信したときの両方において、電子キー2からID信号Sidを受信するので、電子キー2が車内に位置すると認識した状況下でのスマート照合、つまり車内スマート照合を実行する。照合ECU4は、車内スマート照合が成立することを確認すると、車内に正規キーが存在すると判断し、エンジンスイッチ15による電源遷移操作(エンジン始動操作等)を許可する。
図4に示すように、電子キー2が右側単一電波エリアEa(左側単一電波エリアEbでも可)に位置するときのスマート通信時、電子キー2は、右部送信アンテナ10からリクエスト信号Srqが送信されたとき、及び左部送信アンテナ11のリクエスト信号Srqが送信されたとき、一方のリクエスト信号Srqを受信する。電子キー2は、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11の一方のリクエスト信号Srqを受信したとき、ID信号Sidを車両受信機12に向けて送信する。
この場合、照合ECU4は、右部送信アンテナ10からリクエスト信号Srqに送信したときのみ電子キー2からID信号Sidを受信するので、電子キー2が右側車外(右側単一電波エリアEa)に位置すると認識した状況下でのスマート照合、つまり車体右側の車外スマート照合を実行する。照合ECU4は、この車外スマート照合が成立することを確認すると、車外に正規キーが存在すると判断し、ドアロック機構14による施解錠の動作を許可/実行する。なお、電子キー2が左側車外(左側単一電波エリアEb)に位置するときも、同様の車外スマート照合が実行される。
[車両ドアが開状態のときのスマート照合の動作]
図5に示すように、車両ドア20,21が開状態のとき、車両ドア開閉状態判定部24は、ドアカーテシスイッチ23から出力される検出信号を基に、車両ドア20,21が開状態であると判定する。判定ロジック設定部25は、車両ドア20,21が開状態と判定されているとき、使用するキー位置判定ロジックを第2判定ロジックL2に設定する。即ち、キー位置判定の車内エリアは、左部送信アンテナ11及び左部送信アンテナ11から送信される電波に対する電子キー2の応答の「ORエリア(第1通信エリアE1又は第2通信エリアE2)」となる。
図5に示すように、車両ドア20,21が開状態のとき、車両ドア開閉状態判定部24は、ドアカーテシスイッチ23から出力される検出信号を基に、車両ドア20,21が開状態であると判定する。判定ロジック設定部25は、車両ドア20,21が開状態と判定されているとき、使用するキー位置判定ロジックを第2判定ロジックL2に設定する。即ち、キー位置判定の車内エリアは、左部送信アンテナ11及び左部送信アンテナ11から送信される電波に対する電子キー2の応答の「ORエリア(第1通信エリアE1又は第2通信エリアE2)」となる。
例えば、車両ドア20,21が開状態のままエンジン7を始動させるべく、エンジンスイッチ15が押圧操作されることがある。この場合、照合ECU4は、第2判定ロジックL2を使用して電子キー2の位置を判定する。即ち、照合ECU4は、右部送信アンテナ10及び左部送信アンテナ11から送信されるリクエスト信号Srqのうち、一方に対して電子キー2から応答を受信できれば、電子キー2が存在すること、つまり電子キー2が車内に位置すると判断し、車内スマート照合を実行する。この車内スマート照合が成立すれば、エンジンスイッチ15による電源遷移操作(エンジン始動操作等)が許可される。よって、車両ドア20,21を開けたままであっても、エンジン7を始動することが可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)車両1の送信アンテナ10,11から送信された電波に対する電子キー2の応答組み合わせから電子キー2の車内外位置を判定しながらID照合を行う電子キーシステム3において、送信アンテナ10,11を車両ドア20,21に設ける。ドア閉時のキー位置判定で使用する第1判定ロジックL1と、ドア開時のキー位置判定で使用する第2判定ロジックL2とを、照合ECU4のメモリ9に用意し、電子キー2の車内外判定に用いる判定ロジックを、車両ドア20,21の開閉状態に基づくロジックに設定する。よって、たとえ車両ドア20,21が開状態をとっていても、車両ドア20,21が開状態となっているときのキー位置判定に最適な第2判定ロジックL2が設定されるので、電子キー2の位置を精度よく判定することができる。従って、車両ドア20,21を開状態としていても、スマート照合を成立に移行することができ、エンジン7を始動することができる。
(1)車両1の送信アンテナ10,11から送信された電波に対する電子キー2の応答組み合わせから電子キー2の車内外位置を判定しながらID照合を行う電子キーシステム3において、送信アンテナ10,11を車両ドア20,21に設ける。ドア閉時のキー位置判定で使用する第1判定ロジックL1と、ドア開時のキー位置判定で使用する第2判定ロジックL2とを、照合ECU4のメモリ9に用意し、電子キー2の車内外判定に用いる判定ロジックを、車両ドア20,21の開閉状態に基づくロジックに設定する。よって、たとえ車両ドア20,21が開状態をとっていても、車両ドア20,21が開状態となっているときのキー位置判定に最適な第2判定ロジックL2が設定されるので、電子キー2の位置を精度よく判定することができる。従って、車両ドア20,21を開状態としていても、スマート照合を成立に移行することができ、エンジン7を始動することができる。
(2)車両ドア13(20,21)を送信アンテナ10,11の取り付け場所とするので、車両ドア13(20,21)に存在するスペースを、送信アンテナ10,11の配置スペースとして有効利用することができる。
(3)車両ドア20,21が開状態のときは、キー位置の判定ロジックが第1判定ロジックL1に設定され、車両ドア20,21が閉状態のときは、キー位置の判定ロジックが第2判定ロジックL2に設定される。よって、車両ドア20,21が開状態又は閉状態のそれぞれに適したキー位置の判定ロジックが設定されるので、車両ドア20,21が開閉のいずれをとっていても、電子キー2の位置を精度よく判定することができる。
(4)電子キーシステム3は、送信アンテナ10,11から送信される電波に対して、電子キー2が一方のみ受信できるのか、又は電子キー2が両方の電波を受信できるのかを確認することにより、電子キー2の車内外位置を判定する方式である。よって、車両1に設けるアンテナ数が少なく済むので、電子キーシステム3に必要となる部品点数を少なく抑えることができる。
(5)電子キーシステム3は、電子キー2が車内外のいずれに位置するのかを判定する方式である。よって、本例は、電子キー2が車内に位置することを精度よく判定することができる。
(6)一対の送信アンテナ10,11は、右部車両ドア20及び左部車両ドア21の各々配置されることにより、車幅方向に対称に配置される。このため、スマート照合時において車両1に形成する通信エリアを、車幅方向において対称に形成することができる。よって、車幅方向のどちら側から電子キー2が車両1の通信エリアに進入しても、同様の進入位置において電子キー2を検出することができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・送信アンテナ10,11は、車両ドア20,21のどの位置にも配置することができる。
・送信アンテナ10,11は、車両ドア20,21のどの位置にも配置することができる。
・ラッゲージドアに送信アンテナを設けて、この送信アンテナもキー位置判定のロジックの対象に加えてもよい。
・車両1は、4ドアタイプでもよい。この場合、例えば4つの各車両ドア20,21に送信アンテナを設け、これらアンテナから送信される電波に対する電子キー2の応答組み合わせから、電子キー2の位置を詳細に判定することができる。
・車両1は、4ドアタイプでもよい。この場合、例えば4つの各車両ドア20,21に送信アンテナを設け、これらアンテナから送信される電波に対する電子キー2の応答組み合わせから、電子キー2の位置を詳細に判定することができる。
・電子キーシステム3で使用する電波の周波数は、LF及びUHFに限らず、他の周波数を使用することが可能である。また、往路と復路とで周波数が異なることに限らず、同じとしてもよい。
・選択可能な判定ロジックは、第1判定ロジックL1及び第2判定ロジックL2の2つに限らず、3つ以上としてもよい。
・送信アンテナ10,11は、車幅方向において対象配置されることに限らず、非対称配置されてもよい。
・送信アンテナ10,11は、車幅方向において対象配置されることに限らず、非対称配置されてもよい。
・開閉体は、車両ドア20,21に限らず、例えば車外ドアミラーなど、他の部材に変更可能である。
・開閉状態検出部は、ドアカーテシスイッチ23に限らず、種々のスイッチやセンサを採用できる。
・開閉状態検出部は、ドアカーテシスイッチ23に限らず、種々のスイッチやセンサを採用できる。
・キー位置判定は、車内外位置の判定に限らず、例えば車外のどの位置にあるのかを判定する形式や、車内のどの位置にあるのかを判定する形式でもよい。
・キー位置判定時に車両1から送信される電波は、リクエスト信号Srqに限らず、他の電波に変更可能である。
・キー位置判定時に車両1から送信される電波は、リクエスト信号Srqに限らず、他の電波に変更可能である。
・監視対象エリアは、車内エリアに限らず、電子キー2の位置を把握した箇所であれば、他のエリアに変更可能である。
・電子キーシステム3は、右部送信アンテナ10の電波を受信できる右側単一電波エリアEaと、左部送信アンテナ11の電波を受信できる左側単一電波エリアEbと、両方の電波を受信できる電波重複エリアEcの3エリアを形成して、電子キー2の位置を判定する形式に限定されない。即ち、車両1に形成される通信エリアはどのような範囲をとってもよく、電子キー2の位置を判定できれば、どのような判定ロジックを使用してもよい。
・電子キーシステム3は、右部送信アンテナ10の電波を受信できる右側単一電波エリアEaと、左部送信アンテナ11の電波を受信できる左側単一電波エリアEbと、両方の電波を受信できる電波重複エリアEcの3エリアを形成して、電子キー2の位置を判定する形式に限定されない。即ち、車両1に形成される通信エリアはどのような範囲をとってもよく、電子キー2の位置を判定できれば、どのような判定ロジックを使用してもよい。
・車両ドア20,21が開状態とは、必ずしも両方の車両ドア20,21が開状態となっていることに限らず、車両ドア20,21の片側のみが開状態となった状態も含む。
1…車両、2…電子キー、3…電子キーシステム、10…第1アンテナとしての右部送信アンテナ、11…第2アンテナとしての左部送信アンテナ、13(20,21)…開閉体としての車両ドア、23…開閉状態検出部としてのドアカーテシスイッチ、24…開閉状態判定部としての車両ドア開閉状態判定部、25…判定ロジック設定部、L1…第1判定ロジック、L2…第2判定ロジック。
Claims (5)
- 車両に複数配置されたアンテナから順に電波を送信し、当該電波に対する電子キーの応答の組み合わせを確認することにより、前記電子キーの位置を判定しながら、前記電子キーのID照合を行う電子キーシステムにおいて、
前記アンテナが配設された開閉体の開閉を検出する開閉状態検出部から検出信号を入力し、当該検出信号を基に前記開閉体の状態を判定する開閉状態判定部と、
前記開閉状態判定部の判定結果を基に、前記電子キーの位置を判定する判定ロジックを設定する判定ロジック設定部と
を備えたことを特徴とする電子キーシステム。 - 前記開閉体は、車内外を開閉する車両ドアである
ことを特徴とする請求項1に記載の電子キーシステム。 - 前記判定ロジックは、第1アンテナ及び第2アンテナの両方の電波に対して前記電子キーから応答を受信できたとき、前記電子キーが前記車両の監視対象エリアに位置すると判定する第1判定ロジックと、前記第1アンテナ及び第2アンテナの一方の電波に対して前記電子キーから応答を受信できたとき、前記電子キーが前記監視対象エリアに位置すると判定する第2判定ロジックとを備え、
前記判定ロジック設定部は、前記開閉体が閉状態のとき、前記第1判定ロジックを選択し、前記開閉体が開状態のとき、前記第2判定ロジックを選択する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子キーシステム。 - 前記監視対象エリアは、前記電子キーが車内にあるときに位置する車内エリアである
ことを特徴とする請求項3に記載の電子キーシステム。 - 複数の前記アンテナは、前記車両の車幅方向おいて対称に配置されている
ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の電子キーシステム。
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