JP2014226104A - スフレ風チーズケーキ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スフレ風チーズケーキの量産化に際して、簡便な製造工程により品質面の安定を維持しつつ、スフレ風チーズケーキの醍醐味であるソフトさとしっとりとした食感とを従来品以上に兼ね備え、更には焼成後の窯落ちのリスクも抑えられたスフレ風チーズケーキ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】別立て製法で得られるスフレ風チーズケーキであって、穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有し、焼成してなる平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキ。
【選択図】なし
【解決手段】別立て製法で得られるスフレ風チーズケーキであって、穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有し、焼成してなる平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキ。
【選択図】なし
Description
本発明は、スフレ風チーズケーキ及びその製造方法に関する。
従来より、チーズケーキは日本人の嗜好にあったデザートとして好評を博している。チーズケーキは焼成タイプのベイクドチーズケーキ、スフレ風チーズケーキ、そしてレアチーズケーキの、大きく3つのタイプに分類される。これらの中でもスフレ風チーズケーキは、日本人好みの味と食感を有し、老若男女を問わず広く親しまれている。スフレ風チーズケーキのソフトさやしっとりとした食感は、他のケーキにはない特徴的なものであり、事業としてチーズケーキを提供する者からすれば、いかにこのソフトさやしっとりとした食感を引き出すかということが、味の評価における重要な要素となる。
通常、スフレ風チーズケーキを製造する際には、その名称からも分かるように、メレンゲ作りの工程が不可欠とされてきたが、スフレ風チーズケーキの量産化に寄与する発明として、スフレ風チーズケーキの製菓用慣用材料に乳化剤及び気泡安定化剤を添加してオールインミックス法で混合することにより、スフレ風チーズケーキの生地が得られる方法が提案されている(特許文献1参照。)。この方法によれば、得られた生地を焼成することでメレンゲ作りの工程、更には別途カスタードを調製する工程も削除してスフレ風チーズケーキを簡便に製造することができるようになり、この簡便さが品質面の安定にもつながり、スフレ風チーズケーキを安定して量産することが可能となるとされている。
しかしながら、前記メレンゲこそが、スフレ風チーズケーキのソフトさやしっとり感の一翼を担っているのである。前述のオールインミックス法では、メレンゲ作りの工程を省略する代わりに、卵白を卵黄に混ぜた状態で起泡させるため、丈夫な泡が得られない。これではスフレ風チーズケーキの一番の醍醐味であるソフトさやしっとりとした食感という面で、満足のいくものを得ることができない。またそれ以外の一般的なスフレ風チーズケーキのレシピにおいても、ある程度のソフトさやしっとりとした食感は得られていたものの、よりソフトでしっとりとした食感を有するスフレ風チーズケーキへの要望は多かった。
更に、起泡させた生地を焼成させて製造するスフレ風チーズケーキは、焼成後の窯落ち発生のリスクが少なからずあった。従って、量産化に際し、窯落ちのリスクを低減させるのも重要な課題点であった。
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、スフレ風チーズケーキの量産化に際して、簡便な製造工程により品質面の安定を維持しつつ、スフレ風チーズケーキの醍醐味であるソフトさとしっとりとした食感(以下、単に「しっとり感」という。)とを従来品以上に兼ね備え、更には焼成後の窯落ちのリスクも抑えられたスフレ風チーズケーキ及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、菓子用起泡剤とメレンゲと膨張剤を併用することで、ケーキの平均気泡サイズが従来より大きくなり、スフレ風チーズケーキにソフトさとボリュームを付与でき、また、乳清蛋白質と熱不可逆ゲルを作る増粘剤を使用することで、焼成後に収縮し窯落ちすることが抑制でき、またしっとり感も向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕別立て製法で得られるスフレ風チーズケーキであって、穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有し、焼成してなる平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキ、
〔2〕更に消泡剤を含有してなる前記〔1〕に記載のスフレ風チーズケーキ、
〔3〕前記平均気泡サイズが0.30〜0.35mm2である前記〔1〕または〔2〕に記載のスフレ風チーズケーキ、
〔4〕前記増粘剤が、カードラン又はジェランガムである前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載のスフレ風チーズケーキ、
〔5〕直焼きしてなる、前記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載のスフレ風チーズケーキ、
〔6〕穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有する生地を、クラフト紙製のカップに充填してから焼成し、焼成後カップに入ったまま逆さまに静置して冷却することを特徴とする平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキの製造方法、
に関する。
〔1〕別立て製法で得られるスフレ風チーズケーキであって、穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有し、焼成してなる平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキ、
〔2〕更に消泡剤を含有してなる前記〔1〕に記載のスフレ風チーズケーキ、
〔3〕前記平均気泡サイズが0.30〜0.35mm2である前記〔1〕または〔2〕に記載のスフレ風チーズケーキ、
〔4〕前記増粘剤が、カードラン又はジェランガムである前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載のスフレ風チーズケーキ、
〔5〕直焼きしてなる、前記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載のスフレ風チーズケーキ、
〔6〕穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有する生地を、クラフト紙製のカップに充填してから焼成し、焼成後カップに入ったまま逆さまに静置して冷却することを特徴とする平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキの製造方法、
に関する。
以上にしてなる本発明によれば、スフレ風チーズケーキの量産化に際して、簡便な製造工程により品質面の安定を維持しつつ、スフレ風チーズケーキの醍醐味であるソフトさとしっとり感とを兼ね備え、更には焼成後の窯落ちのリスクも抑えられたスフレ風チーズケーキ及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係るスフレ風チーズケーキは、別立て製法で得られるスフレ風チーズケーキであって、穀粉に対して、菓子用起泡剤、膨張剤、乳清蛋白質、熱不可逆ゲルを作る増粘剤及びメレンゲを所定量含有し、焼成してなり、平均気泡サイズが所定の範囲内にあるスフレ風チーズケーキである。
本発明に係るスフレ風チーズケーキを製造するに際しては、メレンゲとチーズ生地部とを別々に作製し、これらを混合して生地を得た後に、この生地を焼成する。
チーズ生地部は、少なくとも殻粉、菓子用起泡剤、膨張剤、乳清蛋白質及び熱不可逆ゲルを作る増粘剤を含んでおり、これらを混合して作製される。
殻粉としては公知の製菓用の殻粉を広く使用することができ、特に限定はなく、例えば小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉、全粒粉など)や小麦でんぷんなどが挙げられる。
菓子用起泡剤としては、公知の製菓用起泡剤を広く使用することができ、特に限定はなく、例えばシュガーエステル、モノグリセライド、D−ソルビット等を主成分とする製菓用乳化起泡剤などが挙げられる。菓子用起泡剤は、前記殻粉100重量部に対して30〜150重量部使用することが好ましく、より好ましくは40〜100重量部、さらに好ましくは60〜80重量部である。
膨張剤としては、製菓用に使用される公知の膨張剤を広く使用することができ、特に限定はなく、例えば、ベーキングパウダー等が挙げられる。膨張剤は、前記殻粉100重量部に対して2〜6重量部使用することが好ましい。
乳清蛋白質は、別名「ホエイ」とも呼ばれるものであり、主にラクトグロブリン、ラクトアルブミン、ラクトフェリンにより構成される。乳清蛋白質を加えることで、焼成後のスフレ風チーズケーキ生地の骨格を強化することにより、焼成後の窯落ちのリスクを低減することができる。乳清蛋白質は、前記殻粉100重量部に対して10〜30重量部加えることが好ましく、より好ましくは15〜27重量部であり、さらに好ましくは17〜25重量部である。
また、保水性に優れる熱不可逆ゲルを作る増粘剤(以下、「不可逆増粘剤」ともいう。)を添加することで、スフレ風チーズケーキ内の水分をより多く保持させ、しっとり感を向上させることができ、また、焼成後のケーキの収縮抑制効果も期待できる。この熱不可逆ゲルを作る増粘剤としては、公知の食品用増粘剤を広く使用でき、特に限定はないが、例えばカードランやジェランガムが挙げられる。熱不可逆ゲルを作る増粘剤は、前記殻粉100重量部に対して8〜30重量部使用することが好ましい。
さらに、焼成後のスフレ風チーズケーキの平均気泡サイズが大きくなりにくい場合には、消泡剤を添加するとよい。消泡剤を添加することにより、焼成後のスフレ風チーズケーキの平均気泡サイズを0.30〜0.35mm2の大きさにすることができ、ソフトさやしっとり感を良好に維持することが可能である。このような消泡剤としては、公知のものを広く使用することができ、特に限定はなく、例えばレシチンやアルコールが挙げられる。消泡剤として、レシチンを使用する場合は、前記殻粉100重量部に対して1〜4重量部加えることが好ましく、より好ましくは2〜3重量部である。アルコールを使用する場合は、前記殻粉100重量部に対して10〜40重量部加えることが好ましく、より好ましくは12〜24重量部である。なお、本発明において前記「平均気泡サイズ」とは、ケーキの切断面における気泡の断面積の平均値をいう。
その他、味の調整や風味づけ等のために甘味料や果汁、各種香料、食用油脂類をチーズ生地部に添加してもよい。
一方、卵を卵黄と卵白に分け、特に卵白は、卵黄とは別に起泡させてメレンゲを作製する。メレンゲとは、卵白を泡立てた食材のことであり、全卵のまま起泡させたものと比べてよく起泡し、丈夫な泡を得ることができる。このように、メレンゲを作製したうえで生地を製造することにより、よく膨らんだコシのある食感を有するスフレ風チーズケーキ得ることができる。メレンゲの気泡を安定にするにはpHを酸性域にすることが好ましく、レモン果汁等の酸性物質を加えて調整することがある。その他、メレンゲには、グラニュー糖、トレハロース等を適宜加えてもよい。メレンゲは、チーズ生地部作製の際に使用する殻粉100重量部に対して、200〜400重量部作製すればよい。
得られたチーズ生地部とメレンゲは、混合して生地を作製した後、焼成してスフレ風チーズケーキを完成させる。
生地を焼成する方法としては、焼成時間を短時間にし、品質面での安定を向上させるという観点から、直焼きにする方が好ましい。また、直焼きすると焼風味の香ばしい香りが出て好ましい。本発明のスフレ風チーズケーキは、菓子用起泡剤とメレンゲと膨張剤を併用していることで、直焼きしてもソフトさとボリュームを付与でき、また、乳清蛋白質と熱不可逆ゲルを作る増粘剤を使用していることで、焼成後に収縮し窯落ちすることを抑制できる。この直焼きの際には熱伝導率の低いカップに生地を充填して焼成することが好ましい。このようなカップとしては、例えばクラフト紙製のカップが挙げられる。焼成時間や焼成温度に関しては、スフレ風チーズケーキのサイズに応じて適宜設定すればよい。
焼成後のスフレ風チーズケーキは、逆さまにした状態で冷却する。こうすることにより窯落ちのリスクを更に低減することができ、品質面での安定を図ることができる。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
表1の配合に従って、ミキサー(HPi−20M型20;関東混合機工業(株))のボールに、クリームチーズ、カマンベールチーズ、および、菓子用起泡剤を入れ、よく混合した。次に、ショートニング、水飴、チーズフレーバーを加えてよく混合した。次に、加糖凍結卵黄、濃縮乳、水、凍結卵白を混合し、湯煎で45℃に温調したものを加えた。更に、予め篩いに通しておいた、強力粉、小麦でんぷん、乳清蛋白質、不可逆増粘剤、ベーキングパウダーを加えた。次いで、ミキサーの4速で3分攪拌し、比重を0.65/cm3に調整し、チーズ生地部を得た。別途、凍結卵白にレモン果汁を加えてミキサー(上記と同じ)の高速で4分攪拌して含気し、途中グラニュー糖とトレハロースを加え比重を0.13/cm3に調整し、メレンゲを得た。上記のチーズ生地部とメレンゲとを混合し、比重を0.45/cm3に調整し、焼成用生地とした。この焼成用生地をクラフト紙の焼き型(底直径8.5cm・上直径9.5cm、高さ9cm)に160g流し込み、温度を上火200℃/下火190℃に設定したオーブンにて21分間焼成した。焼成後、ケーキを直ちに逆さにして冷却し、スフレ風チーズケーキを得た。
表1の配合に従って、ミキサー(HPi−20M型20;関東混合機工業(株))のボールに、クリームチーズ、カマンベールチーズ、および、菓子用起泡剤を入れ、よく混合した。次に、ショートニング、水飴、チーズフレーバーを加えてよく混合した。次に、加糖凍結卵黄、濃縮乳、水、凍結卵白を混合し、湯煎で45℃に温調したものを加えた。更に、予め篩いに通しておいた、強力粉、小麦でんぷん、乳清蛋白質、不可逆増粘剤、ベーキングパウダーを加えた。次いで、ミキサーの4速で3分攪拌し、比重を0.65/cm3に調整し、チーズ生地部を得た。別途、凍結卵白にレモン果汁を加えてミキサー(上記と同じ)の高速で4分攪拌して含気し、途中グラニュー糖とトレハロースを加え比重を0.13/cm3に調整し、メレンゲを得た。上記のチーズ生地部とメレンゲとを混合し、比重を0.45/cm3に調整し、焼成用生地とした。この焼成用生地をクラフト紙の焼き型(底直径8.5cm・上直径9.5cm、高さ9cm)に160g流し込み、温度を上火200℃/下火190℃に設定したオーブンにて21分間焼成した。焼成後、ケーキを直ちに逆さにして冷却し、スフレ風チーズケーキを得た。
(実施例2)
レシチンをあらかじめショートニングに溶かしたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
レシチンをあらかじめショートニングに溶かしたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
(比較例1)
菓子用起泡剤の量を減らしたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
菓子用起泡剤の量を減らしたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
(比較例2)
不可逆増粘剤を除いたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
不可逆増粘剤を除いたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
(比較例3)
ベーキングパウダーを除いたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
ベーキングパウダーを除いたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
(比較例4)
乳清蛋白質を除いたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
乳清蛋白質を除いたこと以外は実施例1と同様にしてスフレ風チーズケーキを得た。
(参考例1)
表1の配合に従って、オールインミックス法によりスフレ風チーズケーキを得た。
表1の配合に従って、オールインミックス法によりスフレ風チーズケーキを得た。
<評価方法>
(水分)
ケーキを焼成後、室温にて30分間放置した後、品温20℃のケーキをすり鉢でつぶして均一化し、そこから約1gを取り出して測定試料とした。該測定試料について、赤外線水分計(FD―230 ケット科学研究所製)を用いて105℃、60分間加熱し、加熱前後の重量を測定し、下式により水分(%)を算出した。
水分(%)=(加熱前の重量―加熱減少後の重量)÷加熱前の重量×100
(水分)
ケーキを焼成後、室温にて30分間放置した後、品温20℃のケーキをすり鉢でつぶして均一化し、そこから約1gを取り出して測定試料とした。該測定試料について、赤外線水分計(FD―230 ケット科学研究所製)を用いて105℃、60分間加熱し、加熱前後の重量を測定し、下式により水分(%)を算出した。
水分(%)=(加熱前の重量―加熱減少後の重量)÷加熱前の重量×100
(硬さ)
ケーキを焼成後、室温にて30分間放置した後、品温20℃のケーキを横方向に、厚さ17mmで3枚にスライスすることで、上、中、下の3箇所の試料を得た。これらの試料をそれぞれ直径45mm、高さ17mmの円形セルクルで切抜き、セルクルを付けた状態で測定試料とした。該測定試料をクリープメーター「RE2−3305S」(株式会社山電製)を用い、プランジャー25mm丸球を使用し、厚み方向へ40%圧縮した際の応力を測定した。これを、前記上、中、下の3箇所の測定試料で測定し、応力の平均値を算出した。
ケーキを焼成後、室温にて30分間放置した後、品温20℃のケーキを横方向に、厚さ17mmで3枚にスライスすることで、上、中、下の3箇所の試料を得た。これらの試料をそれぞれ直径45mm、高さ17mmの円形セルクルで切抜き、セルクルを付けた状態で測定試料とした。該測定試料をクリープメーター「RE2−3305S」(株式会社山電製)を用い、プランジャー25mm丸球を使用し、厚み方向へ40%圧縮した際の応力を測定した。これを、前記上、中、下の3箇所の測定試料で測定し、応力の平均値を算出した。
(比容積)
ケーキを焼成後、室温にて30分間放置した後、品温20℃下でケーキの体積を、高速レーザー体積計測機「3D Laser Scanner WinVM2000」(ASTEX社製)を用いて測定した。比容積は、下式により算出した。
比容積(cm3/g)=(スフレ風チーズケーキの体積:cm3)/(スフレ風チーズケーキの重量:g)
ケーキを焼成後、室温にて30分間放置した後、品温20℃下でケーキの体積を、高速レーザー体積計測機「3D Laser Scanner WinVM2000」(ASTEX社製)を用いて測定した。比容積は、下式により算出した。
比容積(cm3/g)=(スフレ風チーズケーキの体積:cm3)/(スフレ風チーズケーキの重量:g)
(気泡サイズ)
ケーキを切り、切断面をデジタルマイクロスコープ「VHX−2000」(キーエンス社製)で撮影した。得られた画像を2次元計測機能により自動面積測定した。これを、ケーキの上、中、下の3箇所で測定し、平均値を算出した。
ケーキを切り、切断面をデジタルマイクロスコープ「VHX−2000」(キーエンス社製)で撮影した。得られた画像を2次元計測機能により自動面積測定した。これを、ケーキの上、中、下の3箇所で測定し、平均値を算出した。
(しっとり感(官能試験))
作製したケーキを10人の熟練したパネラーに試食してもらい、そのしっとり感を評価した結果を平均化し、評価点とした。評価基準は、以下の通りであった。
5点:しっとりしている(ジューシーである)、
4点:ややしっとりしている、
3点:普通、
2点:少しパサツキが感じられる、
1点:パサツキが感じられる(水分をあまり感じない)。
作製したケーキを10人の熟練したパネラーに試食してもらい、そのしっとり感を評価した結果を平均化し、評価点とした。評価基準は、以下の通りであった。
5点:しっとりしている(ジューシーである)、
4点:ややしっとりしている、
3点:普通、
2点:少しパサツキが感じられる、
1点:パサツキが感じられる(水分をあまり感じない)。
(ふんわり感(ソフトさ:官能試験))
作製したケーキを10人の熟練したパネラーに試食してもらい、食感を評価した結果を平均化し、評価点とした。評価基準は、以下の通りであった。
5点:軽くてふんわりしている、
4点:軽さが少しある、
3点:普通(食感の軽さが不足している)、
2点:少し重たい、
1点:重くどっしりしている。
作製したケーキを10人の熟練したパネラーに試食してもらい、食感を評価した結果を平均化し、評価点とした。評価基準は、以下の通りであった。
5点:軽くてふんわりしている、
4点:軽さが少しある、
3点:普通(食感の軽さが不足している)、
2点:少し重たい、
1点:重くどっしりしている。
(焼成後のチーズケーキの外観)
作製したケーキを10人の熟練したパネラーが目視で観察し、良否を5段階で評価した結果を平均化し、評価点とした。その際の評価基準は、以下の通りであった。
5点:表面がよく膨らんでいる、
4点:表面はやや膨らんでいるが荒れが少しある、
3点:表面に多少の凹凸が見られる、
2点:表面に窪みがあり、少し荒れがある、
1点:ケーキがつぶれている。
作製したケーキを10人の熟練したパネラーが目視で観察し、良否を5段階で評価した結果を平均化し、評価点とした。その際の評価基準は、以下の通りであった。
5点:表面がよく膨らんでいる、
4点:表面はやや膨らんでいるが荒れが少しある、
3点:表面に多少の凹凸が見られる、
2点:表面に窪みがあり、少し荒れがある、
1点:ケーキがつぶれている。
以上の実施例、比較例及び参考例で得られたケーキの評価結果を表2に示した。
表2に示したように、実施例1及び2のスフレ風チーズケーキは、比較例1〜4のスフレ風チーズケーキに比べて水分量が多く、軟らかい傾向が見られた。また、官能試験の結果においてもソフトさやしっとり感に対する満足度が高い結果が得られた。加えて焼成後のスフレ風チーズケーキの外観においても問題が見られなかった。以上から、本発明に係るスフレ風チーズケーキは、ソフトさやしっとり感に優れ、更には焼成後の窯落ちのリスクも少ないことが確認された。更に、オールインミックス法による参考例のケーキに較べてしっとり感に優れたスフレ風チーズケーキが得られることも確認された。
Claims (6)
- 別立て製法で得られるスフレ風チーズケーキであって、穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有し、焼成してなる平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキ。
- 更に消泡剤を含有してなる請求項1に記載のスフレ風チーズケーキ。
- 前記平均気泡サイズが0.30〜0.35mm2である請求項1または2に記載のスフレ風チーズケーキ。
- 前記増粘剤が、カードラン又はジェランガムである請求項1〜3の何れか1項に記載のスフレ風チーズケーキ。
- 直焼きしてなる、請求項1〜4の何れか1項に記載のスフレ風チーズケーキ。
- 穀粉100重量部に対して、菓子用起泡剤を30〜150重量部、膨張剤を2〜6重量部、乳清蛋白質を10〜30重量部、熱不可逆ゲルを作る増粘剤を8〜30重量部及びメレンゲを200〜400重量部含有する生地を、クラフト紙製のカップに充填してから焼成し、焼成後カップに入ったまま逆さまに静置して冷却することを特徴とする平均気泡サイズが0.25〜0.35mm2のスフレ風チーズケーキの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016189717A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | 不二製油株式会社 | スフレ菓子のベースクリーム |
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- 2013-05-24 JP JP2013109627A patent/JP2014226104A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016189717A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | 不二製油株式会社 | スフレ菓子のベースクリーム |
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