JP2014225220A - 移動面情報検出装置、及びこれを用いた移動体機器制御システム並びに移動面情報検出用プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の撮像画像に基づいて視差画像データを生成し、その視差画像データに基づいて撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示すVマップ情報を生成する。このVマップの情報に基づき、所定の頻度閾値を超える頻度をもった視差値を選別処理対象として決定し、その選別処理対象の中から、路面の視差値が示す特徴に合致した一群の視差値を選別する。そして、選別した一群の視差値に基づいて、路面の高さ等の情報を検出する。このとき、前フレームの撮像画像について選別された視差値に基づいて前記選別処理対象を決定する。
【選択図】図5
Description
また、撮像画像中の路面画像部分を検出せずとも、各路面部分の高さ情報(移動面情報)を求めることで、各路面部分の高さを基準にして、識別対象物を映し出す画像部分が存在する範囲を限定できる。この場合も、識別対象物の高精度な識別が可能になる。
図1は、本実施形態における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。
本車載機器制御システムは、移動体である自動車などの自車両100に搭載された撮像ユニットで撮像した自車両進行方向前方領域(撮像領域)の撮像画像データから、自車両前方の路面(移動面)の相対的な高さ情報(相対的な傾斜状況を示す情報)を検知する。そして、その検知結果から、自車両前方の走行路面の3次元形状を検出することができるので、その検出結果を利用して各種車載機器の制御を行う。
撮像ユニット101は、撮像手段としての2つの撮像部110A,110Bを備えたステレオカメラで構成されており、2つの撮像部110A,110Bは同一のものである。各撮像部110A,110Bは、それぞれ、撮像レンズ111A,111Bと、受光素子が2次元配置された画像センサ113A,113Bを含んだセンサ基板114A,114Bと、センサ基板114A,114Bから出力されるアナログ電気信号(画像センサ113A,113B上の各受光素子が受光した受光量)をデジタル電気信号に変換した撮像画像データを生成して出力する信号処理部115A,115Bとから構成されている。本実施形態の撮像ユニット101からは、輝度画像データと視差画像データが出力される。
処理ハードウェア部120及び画像解析ユニット102を構成する画像処理基板124は、画像センサ113A,113Bの露光制御、画像読み出し制御、外部回路との通信、画像データの送信などの役割を担っている。2つの撮像部110A,110Bとの間は、データバス及びシリアルバスで接続されている。2つの撮像部110A,110Bから出力される輝度画像データは、データバスを介して画像処理基板124のRAMに転送される。シリアルバスは、CPUやFPGAからのセンサ露光制御値変更、画像読み出しパラメータ変更、各種設定データの送受信などに使用される。
図5は、本実施形態の物体検出処理を説明するための処理ブロック図である。
ステレオカメラを構成する2つの撮像部110A,110Bからは輝度画像データが出力される。このとき、撮像部110A,110Bがカラーの場合には、そのRGB信号から輝度信号(Y)を得るカラー輝度変換を、例えば下記の式(1)を用いて行う。
Y = 0.3R + 0.59G + 0.11B ・・・(1)
輝度画像データが入力されると、まず、平行化画像生成部131で平行化画像生成処理を実行する。この平行化画像生成処理は、撮像部110A,110Bにおける光学系の歪みや左右の撮像部110A,110Bの相対的な位置関係から、各撮像部110A,110Bから出力される輝度画像データ(基準画像と比較画像)を、2つのピンホールカメラが平行に取り付けられたときに得られる理想的な平行化ステレオ画像となるように変換する。これは、各画素での歪み量を、Δx=f(x,y)、Δy=g(x,y)という多項式を用いて計算し、その計算結果を用いて、各撮像部110A,110Bから出力される輝度画像データ(基準画像と比較画像)の各画素を変換する。多項式は、例えば、x(画像の横方向位置)、y(画像の縦方向位置)に関する5次多項式に基づく。
図7は、撮像部110Aで撮像される基準画像の一例を模式的に表した画像例である。
図8は、図7の画像例に対応するVマップである。
図7に示す画像例では、自車両100が走行している路面と、自車両100の前方に存在する先行車両と、路外に存在する電柱が映し出されている。この画像例は、自車両100の前方路面が相対的に平坦な路面、すなわち、自車両100の前方路面が自車両100の真下の路面部分と平行な面を自車両前方へ延長して得られる仮想の延長面(基準路面(仮想基準移動面))に一致している場合のものである。この場合、画像の下部に対応するVマップの下部において、高頻度の点は、画像上方へ向かうほど視差値dが小さくなるような傾きをもった略直線状に分布する。このような分布を示す画素は、視差画像上の各行においてほぼ同一距離に存在していてかつ最も占有率が高く、しかも画像上方へ向かうほど距離が連続的に遠くなる識別対象物を映し出した画素であると言える。
本実施形態のVマップ生成部133では、視差画像データを受け取ると、その視差画像データに含まれる各視差画素データ(x,y,d)を、三次元座標情報である視差ヒストグラム情報構成要素としてのVマップ要素(d,y,f)に変換して、視差ヒストグラム情報としてのVマップ情報を生成する。このとき、視差画像データの中から、画像上下方向位置yと視差値dとの関係が所定の抽出条件を満たす視差画素データを抽出し、その抽出した視差画素データを対象にして上述した変換を行い、Vマップ情報を生成する。
本実施形態のVマップ生成部133は、視差画像生成部132から出力される視差画像データを受け取ると、まず、車両動作情報入力部133Aにおいて、自車両100の加速度情報を含む車両動作情報を取得する。車両動作情報入力部133Aに入力される車両動作情報は、自車両100に搭載されている機器から取得してもよいし、撮像ユニット101に加速度センサ等の車両動作情報取得手段を搭載し、その車両動作情報取得手段から取得してもよい。
本例のVマップ生成部133では、視差画像路面領域設定部133Bにおいて路面画像候補領域を設定した後、まず、Vマップ情報生成部133Eにおいて、視差画像路面領域設定部133Bが設定した路面画像候補領域内の視差画素データ(x,y,d)をVマップ要素(d,y,f)に変換して、Vマップ情報を生成する。このようにしてVマップ情報を生成した後、処理範囲抽出部133Fにおいて、Vマップ情報生成部133Eが生成したVマップ情報の中から、上述した抽出条件を満たすVマップ要素を抽出する処理を行う。すなわち、Vマップ上において基準直線を中心にとした画像上下方向へ±δの範囲に属する視差値dと画像上下方向位置yとをもつVマップ要素を抽出する。そして、抽出したVマップ要素で構成されるVマップ情報を出力する。
図14は、本実施形態におけるVマップ情報生成処理の一例(以下「Vマップ情報生成処理例1」という。)の流れを示すフローチャートである。
本Vマップ情報生成処理例1においては、車両動作情報(自車両前後方向の加速度情報)を用いずにVマップ情報を作成する例である。本Vマップ情報生成処理例1においては、自車両100の加速度情報を用いないため、基準路面に対応する基準直線を中心にとした抽出範囲すなわち値δの大きさは、比較的大きなものを用いる。
図16は、本実施形態におけるVマップ情報生成処理の他の例(以下「Vマップ情報生成処理例2」という。)の流れを示すフローチャートである。
本Vマップ情報生成処理例2においては、車両動作情報(自車両前後方向の加速度情報)を用いてVマップ情報を作成する例である。まず、車両動作情報を入力したら(S1B)、この車両動作情報に含まれる自車両前後方向の加速度情報に基づき、消失点情報と基準直線の情報を補正する(S2B)。
路面形状検出部134では、Vマップ生成部133においてVマップ情報が生成されたら、路面に対応する視差値及びy方向位置の組(Vマップ要素)が示す特徴、すなわち、撮像画像の上方に向かうほど視差値が低くなるという特徴を示すVマップ上の高頻度の点を直線近似する処理を行う。なお、路面が平坦な場合には一本の直線で十分な精度で近似可能であるが、車両進行方向において路面の傾斜状況が変化するような路面については、一本の直線で十分な精度の近似は難しい。したがって、本実施形態においては、Vマップの情報(視差ヒストグラム情報)を視差値に応じて2以上の視差値区画に区分けし、各視差値区画についてそれぞれ個別に直線近似を行う。
本実施形態の路面形状検出部134は、Vマップ生成部133から出力されるVマップの情報(視差ヒストグラム情報)を受け取ると、まず、路面候補点検出部134Aにおいて、路面に対応するVマップ要素が示す特徴、すなわち、撮像画像の上方に向かうほど視差値が低くなるという特徴を示すVマップ上の高頻度の点を、路面候補点(選別処理対象)として検出する。
図7に示したように、自車両100の前方を撮像した撮像画像では、近距離の路面部分についてはその路面画像領域の占有面積が大きく、路面に対応する画素数が多いので、Vマップ上の頻度が大きい。これに対し、遠距離の路面部分については、その路面画像領域の撮像画像内における占有面積が小さく、路面に対応する画素数が少ないので、Vマップ上の頻度が小さい。すなわち、Vマップにおいて、路面に対応する点の頻度値は、遠距離では小さく、近距離では大きい。そのため、例えば同じ頻度閾値を用いるなど、両領域について同じ基準で路面候補点を検出しようとすると、近距離領域については路面候補点を適切に検出できるが、遠距離領域については路面候補点が適切に検出できないおそれがあり、遠距離領域の路面検出精度が劣化する。逆に、遠距離領域の路面候補点を十分に検出できるような基準で近距離領域の検出を行うと、近距離領域のノイズ成分が多く検出され、近距離領域の路面検出精度が劣化する。そこで、本実施形態では、Vマップを近距離領域と遠距離領域とに区分し、各領域についてそれぞれ適した基準や検出方法を用いて路面候補点を検出することにより、両領域の路面検出精度を高く維持している。
次に、本実施形態における路面候補点検出処理の検出方法の一例(以下「路面候補点検出処理例1」という。)について説明する。
図18は、本路面候補点検出処理例1における第1路面候補点検出処理の検出方法を説明するための説明図である。
第1路面候補点検出処理では、Vマップ上の各視差値dについて、(d,y)の座標を中心とした5×7の座標ブロックにおけるyの値を所定の検索範囲内で変えながら、座標ブロックの頻度値の総和を求める。その後、例えば、同じ視差値dについて求めた各座標ブロックの頻度値総和の中の最大値に所定の係数(例えば1/2)を乗じて得られる値を、当該視差値dについての頻度閾値として設定する。次に、各視差値dについてそれぞれ設定した頻度閾値を用いて、当該視差値dについての座標ブロックの頻度値総和が頻度閾値よりも大きいものの中で、最もyの値が大きい座標ブロックを特定し、その座標ブロックの中心座標を、当該視差値dについての路面候補点として決定する。
第2路面候補点検出処理では、Vマップ上の各視差値dについて、(d,y)の座標におけるyの値を所定の検索範囲内で変えながら、その頻度値が所定の第一閾値よりも大きい場合、または、その頻度値が0より大きく第一閾値以下であって、かつ、当該座標を囲む8つの隣接点の頻度値の総和が第二閾値より大きい場合を探索する。そして、各視差値dについて、それぞれ探索して得られた座標点の中で、最もyの値が大きい座標点を特定し、これを当該視差値dについての路面候補点として決定する。このときの探索範囲については、第1路面候補点検出処理の場合と同じである。
入力されるVマップの情報について、例えば視差値dの大きい順に路面候補点の検出を行い、各視差値dについての路面候補点(y,d)を検出する。視差値dが所定の基準距離に対応する基準視差値よりも大きい場合(S1のYes)、上述した第1路面候補点検出処理を行う。すなわち、当該視差値dに応じたyの探索範囲(「y−δ」〜「y+δ」)を設定し(S2)、各(d,y)の座標とその周囲5×7の座標からなる組(座標ブロック)の頻度値の総和を算出する(S3)。そして、その中の最大値の1/2を閾値として設定し(S4)、その閾値より大きい頻度値の総和をもつ組(座標ブロック)のうち、最大のyを持つ組(座標ブロック)の中心座標を、当該視差値dの路面候補点として検出する(S5)。
次に、本実施形態における路面候補点検出処理の検出方法の他の例(以下「路面候補点検出処理例2」という。)について説明する。
図21は、本路面候補点検出処理例2における第1路面候補点検出処理及び第2路面候補点検出処理の検出方法を説明するための説明図である。
第1路面候補点検出処理では、各視差値dについて、所定の検索範囲内でy方向位置を変えながら、Vマップ情報に含まれる各Vマップ要素(d,y,f)の頻度値fが第1頻度閾値よりも大きく、かつ、最も頻度値fが大きいVマップ要素を探索し、そのVマップ要素を当該視差値dについての路面候補点として決定する。このときの第1頻度閾値は、低めに設定し、路面に対応するVマップ要素が抜け落ちないようにするのが好ましい。本実施形態においては、上述したとおり、Vマップ生成部133において路面に対応するVマップ要素を抽出していることから、第1頻度閾値を低めに設定しても、路面分に対応しないVマップ要素が路面候補点として決定される事態は軽減されるからである。
入力されるVマップの情報について、例えば視差値dの大きい順に路面候補点の検出を行い、各視差値dについての路面候補点(y,d)を検出する。視差値dが所定の基準距離に対応する基準視差値よりも大きい場合(S1のYes)、上述した第1路面候補点検出処理を行う。すなわち、当該視差値dに応じたyの探索範囲(「yp−δ」〜「yp+δ」)を設定し(S2)、この探索範囲内における頻度値fが第1頻度閾値よりも大きいVマップ要素(d,y,f)を抽出する(S3)。そして、抽出したVマップ要素のうち、最大の頻度値fを持つVマップ要素(d,y,f)を、当該視差値dの路面候補点として検出する(S4)。
本実施形態においては、Vマップの情報(視差ヒストグラム情報)を視差値に応じて3つの視差値区画に区分けする。具体的には、視差値が大きい順に、第一区間、第二区間、第三区間に区分けする。このとき、距離を基準にして区間を等しく区分けする場合、Vマップ上では遠距離の区間ほど区間(視差値範囲)が狭くなり、直線近似の精度が悪化する。また、視差値を基準にして区間を等しく区分けする場合、今度は、Vマップ上において近距離の区間の幅が狭くなる。この場合、第一区間が非常に狭いものとなって、その第一区間はほとんど意味を成さなくなる。
図27は、区分直線近似部134Bで行う区分直線近似処理の一例(以下「区分直線近似処理例1」という。)の流れを示すフローチャートである。
本区分直線近似処理例1において、区分直線近似部134Bは、路面候補点検出部134Aから出力される各視差値dの路面候補点のデータを受け取ったら、まず、最近距離の第一区間(最も視差値が大きい区間)を設定する(S21)。そして、この第一区間内の各視差値dに対応した路面候補点を抽出し(S22)、抽出した路面候補点について直線近似処理を行う(S23)。その後、残りの区間がある場合には(S24のYes)、前区間の幅に対応する距離を定数倍した距離に対応する幅をもった次の区間(第二区間)を設定する(S25)。そして、この設定後に残っている区間が更に次に設定される区間(第三区間)よりも小さいか否かを判断する(S26)。この判断において小さくないと判断されたなら、第二区間内の各視差値dに対応した路面候補点を抽出し(S22)、抽出した路面候補点について直線近似処理を行う(S23)。
図28は、区分直線近似部134Bで行う区分直線近似処理の他の例(以下「区分直線近似処理例2」という。)の流れを示すフローチャートである。
本区分直線近似処理例2において、区分直線近似部134Bは、路面候補点検出部134Aから出力される各視差値dの路面候補点のデータを受け取ったら、まず、最近距離の第一区間(最も視差値が大きい区間)を設定する(S11)。そして、この第一区間内の各視差値dに対応した路面候補点を抽出する(S12)。このとき、抽出された路面候補点の数が所定の値以下である場合(S13のNo)、当該第一区間を所定の視差値分だけ延長する(S14)。具体的には、図29(a)に示す当初の第一区間と第二区間とを結合して、図29(b)に示すように、新たにひとつの第一区間(延長された第一区間)とする。このとき、当初の第三区間は新たな第二区間となる。そして、延長された第一区間内の各視差値dに対応した路面候補点を再び抽出し(S12)、抽出された路面候補点の数が所定の値よりも多くなった場合には(S13のYes)、抽出した路面候補点について直線近似処理を行う(S15)。
この場合、設定された区間を延長して当該残っている区間を含めるようにし、これを最後の区間として設定する(S23)。この場合、この最後の区間内の各視差値dに対応した路面候補点を抽出し(S12)、抽出した路面候補点について直線近似処理を行ったら(S15)、処理ステップS16において最後の区間であると判断されるので(S16のYes)、区分直線近似部134Bは区分直線近似処理を終了する。
H = z×(y’−y0)/f ・・・(2)
Uマップ生成部136では、Uマップを生成するUマップ生成処理を実行する。視差画像データに含まれる各視差画素データにおけるx方向位置とy方向位置と視差値dとの組(x,y,d)を、X軸にx、Y軸にd、Z軸に頻度を設定して、X−Yの2次元ヒストグラム情報を作成する。これをUマップと呼ぶ。本実施形態のUマップ生成部136では、路面高さテーブル算出部135によってテーブル化された各路面部分の高さに基づいて、路面からの高さHが所定の高さ範囲(たとえば20cmから3m)にある視差画像の点(x,y,d)についてだけUマップを作成する。この場合、路面から当該所定の高さ範囲に存在する物体を適切に抽出することができる。なお、例えば、撮像画像の下側5/6の画像領域に対応する視差画像の点(x,y,d)についてだけUマップを作成するようにしてもよい。この場合、撮像画像の上側1/6は、ほとんどの場合、空が映し出されていて認識対象とする必要のある物体が映し出されていないためである。
図33は、図32の画像例に対応するUマップである。
図32に示す画像例では、路面の左右両側にガードレールが存在し、他車両としては、先行車両と対向車両がそれぞれ1台ずつ存在する。
このとき、Uマップにおいては、図33に示すように、左右のガードレールに対応する高頻度の点は、左右両端側から中央に向かって上方へ延びるような略直線状に分布する。
一方、他車両に対応する高頻度の点は、左右のガードレールの間で、略X軸方向に平行に延びる線分の状態で分布する。
なお、先行車両の背面部分又は対向車両の前面部分以外に、これらの車両の側面部分が映し出されているような状況にあっては、同じ他車両を映し出している画像領域内において視差が生じる。
このような場合、図33に示すように、他車両に対応する高頻度の点は、略X軸方向に平行に延びる線分と略X軸方向に対して傾斜した線分とが連結した状態の分布を示す。
図34は、孤立領域検出部137で行う処理の流れを示すフローチャートである。
孤立領域検出部137では、Uマップ生成部136で生成されたUマップの情報から、まず、Uマップの平滑化処理を行った後(S31)、二値化処理を行う(S32)。その後、値のある座標のラベリングを行い(S33)、孤立領域を検出する。以下、それぞれの処理について説明する。
W = z×(xmax−xmin)/f ・・・(3)
この物体の幅Wが、予め決められた範囲内にある孤立領域を、オブジェクト候補領域として決定する。
前記孤立領域検出部137によりオブジェクト候補領域として決定された孤立領域について、図37に示すように、当該孤立領域が内接する矩形領域を設定したとき、この矩形領域の幅(Uマップ上のX軸方向長さ)は、当該孤立領域に対応する識別対象物(オブジェクト)の幅に対応する。また、設定した矩形領域の高さは、当該孤立領域に対応する識別対象物(オブジェクト)の奥行き(自車両進行方向長さ)に対応している。一方で、各孤立領域に対応する識別対象物(オブジェクト)の高さについては、この段階では不明である。視差画像の対応領域検出部138は、オブジェクト候補領域に係る孤立領域に対応したオブジェクトの高さを得るために、当該孤立領域に対応する視差画像上の対応領域を検出する。
視差画像の対応領域検出部138は、孤立領域検出部137から出力される孤立領域の情報に基づき、当該孤立領域の幅すなわちX軸方向座標がxminからxmaxまでの範囲(検出幅)について、視差画像を所定のY軸方向範囲について走査し、当該孤立領域に設定されたUマップ上での矩形領域の高さすなわちUマップY軸方向座標(視差値)がdminからdmaxまでの範囲の値を視差値とする画素を候補画素として抽出する。このときの走査範囲(視差画像のY軸方向範囲)は、例えば、視差画像上端から視差画像1/6だけ下の位置から、視差画像下方に向けて、最大視差dmaxから得られる路面までの範囲とすることができる。
まず、Uマップ上の各孤立領域(島)の幅から、視差画像のX軸方向における探索範囲を設定する(S41)。また、各孤立領域(島)の最大視差dmaxと路面高さとの関係から、視差画像のY軸方向における最大探索値ymaxを設定する。なお、最小探索値yminは所定の値(撮像画像の上端から1/6だけ下の位置)が決められている。このようにして設定した探索範囲内で視差画像を探索し、当該孤立領域(島)における最小視差値dminと最大視差値dmaxの範囲内にある画素を抽出し、これをオブジェクト候補画素とする(S44)。その後、オブジェクト候補画素が視差画像X軸方向に一定以上の数で存在する横方向ラインをオブジェクト候補ラインとして抽出する(S45)。そして、オブジェクト候補ラインの密度を計算し、その密度が所定の値より大きい場合は、その横方向ラインをオブジェクトラインと決定する(S46)。最後に、決定されたオブジェクトラインで構成されるオブジェクトライン群の外接矩形を設定し、この外接矩形を視差画像内のオブジェクト領域として検出する(S47)。
前記オブジェクト領域抽出部139で抽出されるオブジェクト領域の高さ(yomax−yomin)から、下記の式(4)より、そのオブジェクト領域に対応する画像領域に映し出されている識別対象物(オブジェクト)の実際の高さHoを計算できる。ただし、「zo」は、当該オブジェクト領域内の最小視差値dから計算される当該オブジェクト領域に対応するオブジェクトと自車両との距離であり、「f」はカメラの焦点距離を(yomax−yomin)の単位と同じ単位に変換した値である。
Ho = zo×(yomax−yomin)/f ・・・(4)
Wo = zo×(xomax−xomin)/f ・・・(5)
Do = BF×(1/(dmin−offset)−1/(dmax−offset)) ・・・(6)
検出されたオブジェクト領域に対応するオブジェクトまでの距離や、視差画像の画像中心と視差画像上のオブジェクト領域の中心との画像上の距離も把握されることから、オブジェクトの3次元位置を決定することができる。視差画像上のオブジェクト領域の中心座標を(region_centerX,region_centerY)とし、視差画像の画像中心座標を(image_centerX,imgae_centerY)としたとき、識別対象物(オブジェクト)の撮像部110A,110Bに対する相対的な横方向位置および高さ方向位置は、下記の式(7)及び式(8)より計算できる。
Xo = Z×(region_centerX−image_centerX)/f ・・・(7)
Yo = Z×(region_centerY−image_centerY)/f ・・・(8)
図42は、ガードレール検出部142で行われるガードレール検出処理の流れを示すフローチャートである。
路面の側方などに設置される側壁やガードレールは、一般に、路面から30〜100cmの範囲内に存在するので、ガードレール検出処理の対象範囲として、この範囲に対応するUマップ内の領域を選定する。その後、この対象範囲について、Uマップの頻度に重み付けを行い、Hough変換して(S51)、図43に示すような近似直線L1,L2を検出する(S52)。この近似直線L1,L2の端点は、視差が大きい方の端点は画像の境界とし、視差が小さい方の端点は距離換算で例えば30mの距離に相当する視差値とする。なお、Hough変換により直線が見つからなかった場合は、ガードレールは検出されない。
視差画像上でのガードレール領域は、(xgmin,yg1_30)、(xgmin、yg1_100)、(xgmax、yg2_100)、(xgmax_yg2_30)の4点で囲まれる領域(図中に網掛けした領域)となる。なお、ここでは左側のガードレールについて説明したが、右側のガードレールについても同様に検出できる。
消失点情報は、路面の消失点に対応する画像上の位置座標を示す情報である。この消失点情報は、撮像画像上に映し出される路面上の白線や車両動作情報などから特定することが可能である。
Δx = f × tanθ / pixelsize ・・・(9)
Vx = xsize/2 + Δx ・・・(10)
Δx = ±(1−cosθ)×f×r/L/pixelsize ・・・(11)
次に、前記実施形態におけるVマップ生成部133の処理についての一変形例(以下「変形例1」という。)について説明する。
撮像画像に映し出される物体において、路面よりも下側に位置するものは通常存在しない。そのため、通常であれば、Vマップ生成部133が生成するVマップ上において、路面に対応する座標点よりも下側に座標点が検出されることがない。したがって、図8に示したVマップにおいて、図8中斜線で示す領域Aには、対応する画素が存在しないはずである。
本変形例1のVマップ生成部133では、まず、視差画像生成部132で生成された視差画像データの各行について視差値頻度分布を計算するため、マップ投票部133A’において、Vマップ上の座標(d,y)の組に対する投票を行う。この投票が終了した後、ノイズ領域最大頻度検出部133B’において、ノイズ領域における最大頻度値を算出する。ここでいうノイズ領域とは、図53に示すように、前フレームの撮像画像について求めた区分近似直線上の点すなわち路面に対応した座標点のY軸方向位置yに対し、所定の値δnを加算して得られる(y+δn)よりもVマップY軸方向位置yが大きい範囲、すなわち、図53中の斜線で示した領域である。もし前フレームの区分近似直線がない場合(起動直後等の場合)には、初期値として予め設定された直線を利用してノイズ領域を設定する。
h = H×f/Z ・・・(12)
本変形例1では、所定値δnの決定に際し、例えば、H=2m、Z=50m、f=5mmを基準とする。この場合、h=0.2mmになる。画像センサ113A,113Bの画素サイズが例えば0.004mmである場合、h=0.2mm=50画素となり、これをδnとして用いる。このとき、δnを距離(視差)Zに応じて変動させるように決定すると処理が複雑化するので、基準距離を50mとし、このときに決定されるδn=50画素をいずれの距離についても用いる。すなわち、本変形例1では、距離(視差)にかかわらず、δn=50画素を定数として扱う。
まず、視差画像生成部132で生成された視差画像データの各行について視差値頻度分布を計算するため、マップ投票部133A’において、Vマップ上の座標(d,y)の組に対する投票を行って、従来のVマップ(暫定Vマップ)を生成する(S61)。ノイズ領域最大頻度検出部133B’は、前フレームの撮像画像について検出した路面に対応する近似直線のデータを取得する(S62)。そして、この前フレームの近似直線のデータと上述した所定値δnとから、前記処理ステップS61で生成した暫定Vマップ内におけるノイズ領域を設定する(S63)。その後、設定したノイズ領域内における最大頻度値を検出する(S64)。このようにして検出したノイズ領域内の最大頻度値を閾値としたら、次に、頻度補正部133C’において、暫定Vマップの全体に分布するすべての頻度値を当該閾値と比較し、頻度値が当該閾値以下となる点の頻度値をゼロに補正する処理を実行する(S65)。このようにして暫定Vマップを補正した後のものがVマップ生成部133からVマップとして出力される。
本例では、基準距離に対応する視差値で暫定Vマップを領域分割し、それぞれの領域でノイズ除去を実行してVマップを得るものである。まず、暫定Vマップの作成から暫定Vマップ内のノイズ領域を設定するまでの処理は、図55に示した例と同様である。その後、本例では、所定値δnを決定したときに用いられた基準距離(視差)の値で暫定Vマップを左右2つの領域に分割する(S66)。その結果、図53に示したように、縦破線で示す基準距離(視差)を境にして、基準距離より距離が短いノイズ領域を第一ノイズ領域とし、基準距離より距離が長いノイズ領域を第二ノイズ領域として設定する。
次に、前記実施形態についての他の変形例(以下「変形例2」という。)について説明する。
前記実施形態においては、自車両進行方向における路面の高さ変化(自車両進行方向における路面の起伏)を把握することはできるが、路面幅方向における路面高さの違い(路面幅方向における路面の傾斜)を把握することはできない。本変形例2では、路面幅方向における路面の傾斜を把握することができる例について説明する。
図58に示すように、視差画像上において、路面の消失点と視差画像の下端中心(xsize/2,ysize)とを結ぶ直線を境界にして、視差画像を左右に二分割する。左右に分割した各領域について、それぞれ個別に上述した実施形態の方法でVマップを作成する(S71)。このようにして視差画像を複数に分割して各領域について個別に作成した部分的なVマップを組み合わせたものを、多重Vマップという。
次に、前記実施形態についての更に他の変形例(以下「変形例3」という。)について説明する。
本変形例3も、前記変形例2と同様、路面幅方向における路面の傾斜を把握することができる例である。また、本変形例3における主要な処理の流れを示すフローチャートは、図57に示した前記変形例2のものと同様であるため、これを参照する。
次に、前記実施形態についての更に他の変形例(以下「変形例4」という。)について説明する。
実際の路面の中には、路面の排水を良くするために路面の幅方向中央部分が高くなっているかまぼこ型の形状を示す路面がある。このような路面については、前記変形例1の場合には、路面幅方向における路面傾斜を適切に検出することができない。本変形例4においては、前記変形例2や変形例3よりもより高精度に路面幅方向における路面傾斜を把握することができるものである。
次に、前記実施形態についての更に他の変形例(以下「変形例5」という。)について説明する。
本変形例5も、前記変形例4と同様、前記変形例2や変形例3よりもより高精度に路面幅方向における路面傾斜を把握することができるものである。
(態様A)
路面等の移動面上を移動する自車両100等の移動体に搭載された撮像部110A,110B等の複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向における移動面の高さ等の位置情報を検出する移動面情報検出装置において、前記複数の撮像画像に基づいて視差画像データ等の視差情報を生成する平行化画像生成部131及び視差画像生成部132等の視差情報生成手段と、前記視差情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示すVマップ情報等の視差ヒストグラム情報を生成するVマップ生成部133等の視差ヒストグラム情報生成手段と、前記視差ヒストグラム情報に基づき、所定の頻度閾値を超える頻度をもった視差値を選別処理対象として決定し、その選別処理対象の中から、移動面の視差値が示す特徴に合致した一群の視差値を選別する処理を行う路面形状検出部134等の視差値選別手段と、前記視差値選別手段の選別結果に基づいて、移動面の高さ情報などの移動面の情報を検出する路面高さテーブル算出部135等の移動面情報検出手段とを有し、前記視差値選別手段は、前フレーム等の過去に選別した視差値に基づいて前記選別処理対象を決定することを特徴とする。
これによれば、移動面の情報(路面高さ等)を高精度に検出することが可能となり、この移動面の情報を用いた各種処理、具体的には、オブジェクトの認識処理や、路面幅方向における路面傾斜の検出処理などを適切に行うことが可能となる。
前記態様Aにおいて、前記視差値選別手段は、選別した一群の視差値に基づいて各行領域に対応する1つの視差値を決定し、前記移動面情報検出手段は、前記視差値選別手段が決定した視差値に基づいて、路面高さ等の移動面の位置情報を検出し、前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報が示すVマップ等の視差値頻度分布内で、各行領域における過去に決定した各視差値の分布箇所(前フレームについての区分近似直線)よりも撮像画像下側に対応する箇所(ノイズ領域)に分布する視差値を除外するように、前記選別処理対象を決定することを特徴とする。
これによれば、移動面の下には識別対象物が存在しないという前提に立って、移動面の位置情報(路面高さ)の検出精度を落とすノイズを効果的に除去することが可能となる。
前記態様A又はBにおいて、前記視差値選別手段は、選別した一群の視差値に基づいて各行領域に対応する1つの視差値を決定し、前記移動面情報検出手段は、前記視差値選別手段が決定した視差値に基づいて、路面高さ等の移動面の位置情報を検出し、前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報が示す視差値頻度分布内で、各行領域における過去に決定した各視差値の分布箇所(前フレームについての区分近似直線)よりも撮像画像下側に対応する箇所(ノイズ領域)に分布する視差値の頻度に基づいて前記所定の頻度閾値を決定し、決定した頻度閾値を用いて前記選別処理対象を決定することを特徴とする。
これによれば、視差ヒストグラム情報が示す視差値頻度分布内のノイズ領域以外の箇所に存在するノイズについても適切に除去することが可能となり、移動面の位置情報(路面高さ)のより高精度な検出が可能となる。
前記態様Cにおいて、前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報が示す視差値頻度分布内で、各行領域における過去に決定した各視差値の分布箇所よりも撮像画像下側に対応する箇所に分布する視差値の最大頻度を、前記所定の頻度閾値として決定することを特徴とする。
これによれば、視差ヒストグラム情報が示す視差値頻度分布内のノイズ領域以外の箇所に存在するノイズをより適切に除去することが可能となり、移動面の位置情報(路面高さ)のより高精度な検出が可能となる。
前記態様B〜Dのいずれかの態様において、前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報を視差値に応じて2以上の視差値区画に区分けし、各視差値区画にそれぞれ対応した決定アルゴリズムに従って各視差値区画における各行領域に対応する視差値を決定し、少なくとも2つの視差値区画間では異なる決定アルゴリズムを用いることを特徴とする。
これによれば、各視差値区間についてそれぞれ移動面に対応した適切な視差値を決定することができ、広い視差値範囲にわたって移動面に対応した適切な視差値を決定することができる。
前記態様B〜Eのいずれかの態様において、前記視差値選別手段は、選別した一群の視差値についての区分近似直線の情報等の近似線情報を生成し、該近似線情報により特定される近似線上の視差値を、各行領域に対応する視差値として決定することを特徴とする。
これによれば、路面に対応する視差値を簡易かつ精度よく決定することができる。
前記態様Fにおいて、前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報を視差値に応じて複数の視差値区画に区分けするとともに、視差値区画ごとに前記近似線情報を生成し、生成した各近似線情報により特定される近似線上の視差値を、各視差値区画における各行領域に対応する視差値として決定することを特徴とする。
これによれば、路面の位置情報をより高精度に検出することができる。
前記態様A〜Gのいずれかの態様において、前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報を、撮像画像の左右方向位置に応じて2以上の左右方向区画に区分けし、左右方向区画ごとに、前記選別処理対象の中から前記特徴に合致した一群の視差値を選別する。
これによれば、路面幅方向における路面の傾斜状況を検出することが可能となる。
移動面上を移動する移動体の移動方向における移動面の情報を検出する移動面情報検出手段と、前記移動面情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動体に搭載された所定の機器を制御する移動体機器制御手段とを備えた移動体機器制御システムにおいて、前記移動面情報検出手段として、前記態様A〜Hのいずれかの態様に係る移動面情報検出装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、移動体に搭載された所定の機器をより高精度に制御することが可能となる。
移動面上を移動する移動体に搭載された複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出装置のコンピュータに実行させるための移動面情報検出用プログラムであって、前記複数の撮像画像に基づいて視差情報を生成する視差情報生成工程と、前記視差情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示す視差ヒストグラム情報を生成する視差ヒストグラム情報生成工程と、前記視差ヒストグラム情報に基づき、所定の頻度閾値を超える頻度をもった視差値を選別処理対象として決定し、その選別処理対象の中から、移動面の視差値が示す特徴に合致した一群の視差値を選別する処理を行う視差値選別工程と、前記視差値選別工程の選別結果に基づいて、移動面の情報を検出する移動面情報検出工程とを、前記コンピュータに実行させるものであって、前記視差値選別工程では、過去に選別した視差値に基づいて前記選別処理対象を決定することを特徴とする。
これによれば、移動面の情報(路面高さなど)を高精度に検出することが可能となり、この移動面の情報を用いた各種処理、具体的には、オブジェクトの認識処理や、路面幅方向における路面傾斜の検出処理などを適切に行うことが可能となる。
(態様A’)
路面等の移動面上を移動する自車両100等の移動体に搭載された撮像部110A,110B等の複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の高さ等の情報を検出する移動面情報検出装置において、前記複数の撮像画像から生成される視差画像データ等の視差画像情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示すVマップ情報等の視差ヒストグラム情報を生成するVマップ生成部133等の視差ヒストグラム情報生成手段と、前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報に基づいて、移動面の情報を検出する移動面検出処理を行う路面形状検出部134等の移動面情報検出手段とを有し、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、撮像画像上における基準路面等の所定の仮想基準移動面を映し出す画素についての視差値dと画像上下方向位置yとの関係を示す基準直線等の基準情報に基づいて定まる所定の抽出範囲内に属するという条件を含む抽出条件を満たす部分に限定した視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする。
撮像画像中に映し出される移動面画像領域の画像上下方向位置と視差値との関係がとり得る範囲は、一般に、あまり大きく変化するようなものではなく、比較的狭い範囲内に収まる。
したがって、移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分がとり得る範囲も、比較的狭い範囲に制限される。
よって、この範囲を適切に設定することで、移動面画像領域に対応しない視差ヒストグラム情報部分と区別して、移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分を抽出することが可能である。
本態様においては、移動面の情報を検出する際に用いる視差ヒストグラム情報の抽出条件として、上述の範囲に関する抽出条件を用いる。
この抽出条件は、所定の仮想基準移動面が映し出される撮像画像から生成される視差ヒストグラム情報により特定される当該仮想基準移動面を映し出す画素についての視差値と画像上下方向位置との関係を示す基準情報に基づいて定まる所定の抽出範囲内に属するという条件を含む。
ここでいう所定の仮想基準移動面は、例えば、移動体の真下に位置する移動面部分と平行な面を撮像方向へ延長した面(相対的に平坦な面)を用いることができる。
撮像画像中に映し出される移動面画像領域の画像上下方向位置と視差値との関係は、状況に応じて刻々と変化し、この変化によって移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分も刻々と変化する。
このように変化する視差ヒストグラム情報部分が含まれるように、前記抽出条件を設定することで、想定される状況の範囲内において移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分を、移動面画像領域に対応しない視差ヒストグラム情報部分と区別して抽出することが可能である。
例えば、移動体移動方向前方の移動面が相対的に上り傾斜である場合、移動体移動方向前方の移動面が相対的に平坦である場合よりも、撮像画像中に映し出される移動面画像領域は画像上側へ広がる。
また、同じ画像上下方向位置に映し出される移動面画像領域を比較すると、相対的に上り傾斜である場合には、相対的に平坦である場合よりも、視差値が大きくなる。
そのため、相対的に平坦な面が仮想基準移動面である場合、実際の移動面が相対的に上り傾斜であると、その仮想基準移動面に対応する視差ヒストグラム情報からズレた視差ヒストグラム情報が生成される。
この場合でも、その仮想基準移動面に対応する視差ヒストグラム情報部分と実際の移動面に対応する視差ヒストグラム情報部分とのズレは、比較的小さいものである。
したがって、このズレが抽出範囲内に含まれるように抽出条件を設定することで、移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分を、移動面画像領域に対応しない視差ヒストグラム情報部分と区別して抽出することが可能である。
また、例えば、自動車等の移動体が減速する時には、移動体前方に加重がかかり、移動体の姿勢は、移動体前方が鉛直方向下側を向くような姿勢となる。
この場合、相対的に平坦な移動面上を移動しているときでも、撮像画像中に映し出される移動面画像領域は画像上側へ広がる。
この場合にも、相対的に平坦な面が仮想基準移動面であると、実際の移動面に対応する視差ヒストグラム情報部分は、仮想基準移動面に対応する視差ヒストグラム情報部分からズレたものとなる。
この場合も、その仮想基準移動面に対応する視差ヒストグラム情報部分と実際の移動面に対応する視差ヒストグラム情報部分とのズレは、比較的小さいものである。
したがって、このズレが抽出範囲内に含まれるように抽出条件を設定することで、移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分を、移動面画像領域に対応しない視差ヒストグラム情報部分と区別して抽出することが可能である。
前記態様A’において、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記視差画像情報から得られる抽出前視差ヒストグラム情報の中から前記抽出条件を満たす部分を抽出し、抽出した部分を前記視差ヒストグラム情報として生成することを特徴とする。
これによれば、簡易な抽出処理を実現することが容易となる。
前記態様A’において、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記視差画像情報から前記抽出条件を満たす部分を抽出し、抽出した部分に係る視差画像情報から視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする。
これによれば、簡易な抽出処理を実現することが容易となる。
前記態様A’〜C’のいずれかの態様において、前記所定の仮想基準移動面は、前記移動体の真下に位置する移動面部分と平行な面を撮像方向へ延長した面であることを特徴とする。
これによれば、簡易な抽出処理を実現することが容易となる。
前記態様A’〜D’のいずれかの態様において、前記所定の抽出範囲は、前記移動体の加速時及び減速時の少なくとも一方の時の当該移動体の姿勢変化によって移動面を映し出す画素に対応した視差ヒストグラム情報が変動する範囲が含まれるように設定されていることを特徴とする。
これによれば、移動体の加速時や減速時においても、生成される視差ヒストグラム情報の中から移動面に対応する部分の抽出漏れが抑制され、移動面情報の高精度な検出が実現できる。
前記態様A’〜D’のいずれかの態様において、前記移動体が加速する時及び減速する時の少なくとも一方の時の加速度情報を取得する車両動作情報入力部133A等の加速度情報取得手段を有し、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記所定の抽出範囲を、前記加速度情報に基づいて画像上下方向位置が補正される基準情報に基づいて定めることを特徴とする。
これによれば、抽出範囲の基準となる基準情報の画像上下方向位置が加速度情報に基づいて補正されるので、抽出範囲の広さを決めるにあたり、自車両の加速や減速を考慮しないで済む。そのため、このような補正が行われない基準情報を基準として定められる抽出範囲と比べて、抽出範囲を狭くすることが可能となり、処理時間の短縮や検出精度の向上を図ることができる。
前記態様A’〜F’のいずれかの態様において、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、撮像画像の一部である路面画像候補領域等の所定の移動面画像候補領域に対応した視差画像情報に基づいて、前記視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする。
これによれば、移動面画像候補領域として、例えば想定される状況の範囲内では路面が映し出されることがない領域を除外した画像領域を設定することで、視差ヒストグラム情報の生成処理の負荷を軽減でき、処理時間の短縮化を実現できる。
前記態様G’において、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記所定の移動面画像候補領域を、前記撮像画像内における移動面の消失点を示す消失点情報に基づいて特定することを特徴とする。
撮像画像内における移動面の消失点よりも画像上方部分は路面が映し出されることがない領域なので、これを除外した画像領域を設定して視差ヒストグラム情報の生成処理の負荷を軽減でき、処理時間の短縮化を実現できる。
前記態様H’において、前記移動体が加速する時及び減速する時の少なくとも一方の時の加速度情報を取得する車両動作情報入力部133A等の加速度情報取得手段を有し、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記加速度情報により補正した前記消失点情報に基づいて、前記所定の移動面画像候補領域を特定することを特徴とする。
これによれば、移動面画像候補領域の基準とする消失点情報が加速度情報に基づいて補正されるので、消失点情報に基づいて移動面画像候補領域を決めるにあたり、自車両の加速や減速を考慮しないで済む。そのため、このような補正が行われない消失点情報を基準として定められる移動面画像候補領域と比べて、移動面画像候補領域をより適切に狭く設定することが可能となり、処理時間の短縮や検出精度の向上を図ることができる。
前記態様A’〜I’のいずれかの態様において、前記基準情報は、縦軸に画像上下方向位置をとりかつ横軸に視差値をとったVマップ等の視差ヒストグラムマップ上に前記所定の仮想基準移動面についての視差値と画像上下方向位置との関係を示したときに得られる基準直線が、前記撮像画像内における移動面の消失点に対応する該視差ヒストグラムマップ上の地点又はその近傍を通るように、設定されていることを特徴とする。
これによれば、より適切な基準情報が得られるので、より適切な抽出範囲を設定でき、処理時間の短縮や検出精度の向上を図ることができる。
前記態様A’〜J’のいずれかの態様において、前記移動面情報検出手段は、前記視差ヒストグラム情報を視差値に応じて2以上の視差値区画に区分けし、少なくとも2つの視差値区画間で異なるアルゴリズムを用いて、前記移動面検出処理を行うことを特徴とする。
これによれば、各視差値区間についてそれぞれ移動面に対応した適切な視差値を決定することができ、広い視差値範囲にわたって移動面に対応した適切な視差値を決定することができる。
前記態様K’において、前記2以上の視差値区画は、互いに隣接する2つの視差値区画の一部分が重複するように区分けされていることを特徴とする。
これによれば、各視差値区画の移動面検出処理に使用する視差ヒストグラムの情報量を増やして、各視差値区画の移動面情報の検出精度を高めることができる。このように視差値区画を重複させることで、視差値区画間における移動面情報の相関を高めることもできる。
前記態様K’又はL’において、前記移動面情報検出手段は、前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報の近似直線情報を前記視差値区画ごとに生成し、各視差値区画についての近似直線情報に基づいて移動面の情報を検出するものであり、前記近似直線情報の相関値等の近似精度が所定の閾値よりも低い視差値区画については、該視差値区画を広げることを特徴とする。
これによれば、各視差値区画について高い近似精度の近似直線を得ることができ、移動面情報の検出精度を向上させることができる。
前記態様K’又はL’において、前記移動面情報検出手段は、前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報の近似直線情報を前記視差値区画ごとに生成し、各視差値区画についての近似直線情報に基づいて移動面の情報を検出するものであり、近似直線情報を生成する際に用いる視差ヒストグラム情報の情報量が所定の閾値よりも少ない視差値区画については、該視差値区画を広げることを特徴とする。
これによれば、各視差値区画について高い近似精度の近似直線を得ることができ、移動面情報の検出精度を向上させることができる。
前記態様K’又はL’において、前記移動面情報検出手段は、前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報の近似直線情報を前記視差値区画ごとに生成し、各視差値区画についての近似直線情報に基づいて移動面の情報を検出するものであり、生成される近似直線情報の傾き及び切片の少なくとも一方が規定範囲から外れる視差値区画については、該視差値区画を広げることを特徴とする。
これによれば、各視差値区画について高い近似精度の近似直線を得ることができ、移動面情報の検出精度を向上させることができる。
移動面上を移動する移動体の移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出手段と、前記移動面情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動体に搭載された所定の機器を制御する移動体機器制御手段とを備えた移動体機器制御システムにおいて、前記移動面情報検出手段として、前記態様A’〜O’のいずれかの態様に係る移動面情報検出装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、移動体に搭載された所定の機器をより高精度に制御することが可能となる。
所定の機器を搭載して移動面上を移動する車両等の移動体において、前記所定の機器を制御する手段として、前記態様P’に係る移動体機器制御システムを用いたことを特徴とする。
これによれば、搭載された所定の機器がより高精度に制御される移動体を提供することが可能となる。
移動面上を移動する移動体に搭載された複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出装置のコンピュータに実行させるための移動面情報検出用プログラムであって、前記複数の撮像画像から生成される視差画像情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示す視差ヒストグラム情報を生成する視差ヒストグラム情報生成手段、及び、前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報に基づいて、移動面の情報を検出する移動面検出処理を行う移動面情報検出手段として、前記コンピュータを機能させるものであり、前記視差ヒストグラム情報生成手段は、撮像画像上における所定の仮想基準移動面を映し出す画素についての視差値と画像上下方向位置との関係を示す基準情報に基づいて定まる所定の抽出範囲内に属するという条件を含む抽出条件を満たす部分に限定した視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする。
これによれば、移動面画像領域に対応する視差ヒストグラム情報部分を抽出して移動面情報を高精度に検出することが可能となる。
101 撮像ユニット
102 画像解析ユニット
106 車両走行制御ユニット
110A,110B 撮像部
131 平行化画像生成部
132 視差画像生成部
133 Vマップ生成部
133A 車両動作情報入力部
133B 視差画像路面領域設定部
133C,133F 処理範囲抽出部
133D,133E マップ情報生成部
133A' マップ投票部
133B' ノイズ領域最大頻度検出部
133C' 頻度補正部
134 路面形状検出部
134A 路面候補点検出部
134B 区分直線近似部
135 路面高さテーブル算出部
136 Uマップ生成部
137 孤立領域検出部
138 視差画像の対応領域検出部
139 オブジェクト領域抽出部
140 オブジェクトタイプ分類部
141 3次元位置決定部
142 ガードレール検出部
Claims (15)
- 移動面上を移動する移動体に搭載された複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出装置において、
前記複数の撮像画像に基づいて視差情報を生成する視差情報生成手段と、
前記視差情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示す視差ヒストグラム情報を生成する視差ヒストグラム情報生成手段と、
前記視差ヒストグラム情報に基づき、所定の頻度閾値を超える頻度をもった視差値を選別処理対象として決定し、その選別処理対象の中から、移動面の視差値が示す特徴に合致した一群の視差値を選別する処理を行う視差値選別手段と、
前記視差値選別手段の選別結果に基づいて、移動面の情報を検出する移動面情報検出手段とを有し、
前記視差値選別手段は、過去に選別した視差値に基づいて前記選別処理対象を決定することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項1の移動面情報検出装置において、
前記視差値選別手段は、選別した一群の視差値に基づいて各行領域に対応する1つの視差値を決定し、
前記移動面情報検出手段は、前記視差値選別手段が決定した視差値に基づいて、移動面の位置情報を検出し、
前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報が示す視差値頻度分布内で、各行領域における過去に決定した各視差値の分布箇所よりも撮像画像下側に対応する箇所に分布する視差値を除外するように、前記選別処理対象を決定することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項1又は2の移動面情報検出装置において、
前記視差値選別手段は、選別した一群の視差値に基づいて各行領域に対応する1つの視差値を決定し、
前記移動面情報検出手段は、前記視差値選別手段が決定した視差値に基づいて、移動面の位置情報を検出し、
前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報が示す視差値頻度分布内で、各行領域における過去に決定した各視差値の分布箇所よりも撮像画像下側に対応する箇所に分布する視差値の最大頻度を、前記所定の頻度閾値を決定し、決定した頻度閾値を用いて前記選別処理対象を決定することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置において、
前記視差値選別手段は、前記視差ヒストグラム情報を、撮像画像の左右方向位置に応じて2以上の左右方向区画に区分けし、左右方向区画ごとに、前記選別処理対象の中から前記特徴に合致した一群の視差値を選別する移動面情報検出装置。 - 移動面上を移動する移動体に搭載された複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出装置において、
前記複数の撮像画像から生成される視差画像情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示す視差ヒストグラム情報を生成する視差ヒストグラム情報生成手段と、
前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報に基づいて、移動面の情報を検出する移動面検出処理を行う移動面情報検出手段とを有し、
前記視差ヒストグラム情報生成手段は、撮像画像上における所定の仮想基準移動面を映し出す画素についての視差値と画像上下方向位置との関係を示す基準情報に基づいて定まる所定の抽出範囲内に属するという条件を含む抽出条件を満たす部分に限定した視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5の移動面情報検出装置において、
前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記視差画像情報から得られる抽出前視差ヒストグラム情報の中から前記抽出条件を満たす部分を抽出し、抽出した部分を前記視差ヒストグラム情報として生成することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5の移動面情報検出装置において、
前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記視差画像情報から前記抽出条件を満たす部分を抽出し、抽出した部分に係る視差画像情報から視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置において、
前記所定の仮想基準移動面は、前記移動体の真下に位置する移動面部分と平行な面を撮像方向へ延長した面であることを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置において、
前記所定の抽出範囲は、前記移動体の加速時及び減速時の少なくとも一方の時の当該移動体の姿勢変化によって移動面を映し出す画素に対応した視差ヒストグラム情報が変動する範囲が含まれるように設定されていることを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5乃至9のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置において、
前記視差ヒストグラム情報生成手段は、前記撮像画像内における移動面の消失点を示す消失点情報に基づいて撮像画像の一部である所定の移動面画像候補領域を特定し、該所定の移動面画像候補領域に対応した視差画像情報に基づいて、前記視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5乃至10のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置において、
前記基準情報は、縦軸に画像上下方向位置をとりかつ横軸に視差値をとった視差ヒストグラムマップ上に前記所定の仮想基準移動面についての視差値と画像上下方向位置との関係を示したときに得られる基準直線が、前記撮像画像内における移動面の消失点に対応する該視差ヒストグラムマップ上の地点又はその近傍を通るように、設定されていることを特徴とする移動面情報検出装置。 - 請求項5乃至11のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置において、
前記移動面情報検出手段は、前記視差ヒストグラム情報を視差値に応じて2以上の視差値区画に区分けし、少なくとも2つの視差値区画間で異なるアルゴリズムを用いて、前記移動面検出処理を行うことを特徴とする移動面情報検出装置。 - 移動面上を移動する移動体の移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出手段と、
前記移動面情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動体に搭載された所定の機器を制御する移動体機器制御手段とを備えた移動体機器制御システムにおいて、
前記移動面情報検出手段として、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の移動面情報検出装置を用いたことを特徴とする移動体機器制御システム。 - 移動面上を移動する移動体に搭載された複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出装置のコンピュータに実行させるための移動面情報検出用プログラムであって、
前記複数の撮像画像に基づいて視差情報を生成する視差情報生成工程と、
前記視差情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示す視差ヒストグラム情報を生成する視差ヒストグラム情報生成工程と、
前記視差ヒストグラム情報に基づき、所定の頻度閾値を超える頻度をもった視差値を選別処理対象として決定し、その選別処理対象の中から、移動面の視差値が示す特徴に合致した一群の視差値を選別する処理を行う視差値選別工程と、
前記視差値選別工程の選別結果に基づいて、移動面の情報を検出する移動面情報検出工程とを、前記コンピュータに実行させるものであって、
前記視差値選別工程では、過去に選別した視差値に基づいて前記選別処理対象を決定することを特徴とする移動面情報検出用プログラム。 - 移動面上を移動する移動体に搭載された複数の撮像手段により移動体移動方向前方を撮像して得られる複数の撮像画像に基づいて、移動体移動方向前方における移動面の情報を検出する移動面情報検出装置のコンピュータに実行させるための移動面情報検出用プログラムであって、
前記複数の撮像画像から生成される視差画像情報に基づいて、前記撮像画像を上下方向に複数分割して得られる各行領域内における視差値の頻度分布を示す視差ヒストグラム情報を生成する視差ヒストグラム情報生成手段、及び、
前記視差ヒストグラム情報生成手段が生成した視差ヒストグラム情報に基づいて、移動面の情報を検出する移動面検出処理を行う移動面情報検出手段として、前記コンピュータを機能させるものであり、
前記視差ヒストグラム情報生成手段は、撮像画像上における所定の仮想基準移動面を映し出す画素についての視差値と画像上下方向位置との関係を示す基準情報に基づいて定まる所定の抽出範囲内に属するという条件を含む抽出条件を満たす部分に限定した視差ヒストグラム情報を生成することを特徴とする移動面情報検出用プログラム。
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