本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
図1,図2には、作業車両としての塵芥収集車Vが示され、これは、ベース車両Vbと、そのベース車両Vbの組立完成後にその車体F上に架装される塵芥収集作業用の架装物Kとから構成される。そして、ベース車両Vbには車両側制御装置UVが、また架装物Kには架装物側制御装置UKがそれぞれ配備される。
図3,図4も併せて参照して、ベース車両Vbの車体Fには、車輪Wに駆動力を付与可能なエンジンEと、バッテリBと、そのバッテリBにインバータ12を介して接続されてバッテリBからの電力で作動する電動モータMと、それらエンジンE及び電動モータMを含む駆動系としての車輪駆動系DからエンジンE又は電動モータMの動力を選択的に取出可能な動力選択取出機構PSと、それらエンジンE、電動モータM及び動力選択取出機構PSを制御可能な、マイクロコンピュータを主要部とする前記車両側制御装置UVとが少なくとも搭載されている。
前記車輪駆動系Dは、エンジンEの出力側に変速機10を介して車輪即ち後輪Wが連動、連結されて成るものであり、その変速機10の入力側とエンジンEの出力側との間には、その間を断接する電磁クラッチ11が設けられ、またそのクラッチ11と変速機10との間には、電動モータMのモータ軸(図示せず)が直列に介装される。
そして、車両側制御装置UVにより、電磁クラッチ11を接続した状態で電動モータMを非通電にしてモータ軸を空回りさせれば、エンジンEの出力は、電磁クラッチ11、モータ軸及び変速機10を経て車輪W側に伝動されるから、車輪WをエンジンEで走行駆動することができる。一方、電磁クラッチ11を遮断した状態で電動モータMにバッテリBから通電すれば、その電動モータMの出力は変速機10を経て車輪W側に伝動されるため、車輪Wを電動モータMで走行駆動することができる。このように塵芥収集車Vは、エンジンEと電動モータMの何れを動力源としても車輪Wを走行駆動し得るハイブリッド式作業車両である。
また、車輪WをエンジンEで走行駆動しているときに、電動モータMは、モータ軸の前記空回りに伴い起電力を発生し得るので、これをバッテリBに充電可能である。尚、電動モータMを上記のように発電機に兼用してもよいし、或いは、エンジンEで駆動される充電専用発電機を電動モータMとは別個に設けて、その発電機で発電した電力でバッテリBに充電するようにしてもよい。
エンジンE、電動モータM、バッテリB、電磁クラッチ11及びインパータ12は、車両側制御装置UVに接続され、またエンジンEを始動操作するためのスタータスイッチS−SWも車両側制御装置UVに接続される。
また、図4のブロック図に示されるバッテリBには、バッテリBの状態を検出する電圧計、電流計等よりなるバッテリセンサや、バッテリBと電動モータM間での給電・充電を車両側制御装置UVからの制御信号に基づき制御する給充電回路部が含まれるものであり、それらセンサや給充電回路部は車両側制御装置UVに接続され、また特にバッテリ残量を検知するバッテリセンサは、架装物側制御装置UK(後述する第2制御装置UK2)にも接続される。
また、図4のブロック図に示されるエンジンEには、エンジン各部の状態を検出するセンサや、車載の他のバッテリとエンジンの電気的な負荷部(例えば点火プラグ、スタータモータ、ジェネレータ等)との間での給電・充電を車両側制御装置UVからの制御信号に基づき制御する給充電回路部が含まれるものであり、それらエンジン側のセンサや給充電回路部は車両側制御装置UVに接続される。またエンジンEに設けられるセンサのうち、特にエンジンが運転中であることを検出してエンジン作動中信号を出力するセンサは、架装物側制御装置UK(第2制御装置UK2)にも接続される。
而して、車両側制御装置UVと、エンジンE、電動モータM及びバッテリBとの各間は、実際には複数の電力線及び/又は信号線で各々接続されるが、その表示を図4では簡略的に示す。
前記変速機10には、その変速機出力を随時取出可能な動力取出装置PTOが付設されており、その動力取出装置PTOの出力側は、架装物Kの一部である、後述する油圧ポンプPに連動、連結される。また、その動力取出装置PTOは、車両側制御装置UVに接続されており、同じく車両側制御装置UVに接続された動力取出スイッチP−SWへの操作入力に応じて変速機10の出力を車輪W側と油圧ポンプP側とに選択的に切換えて伝達できるようになっている。即ち、その動力取出スイッチP−SWがオフの状態では変速機10の出力が車輪W側に伝達されて走行駆動に利用されるが、同スイッチP−SWがオン操作された状態では、変速機10の出力が油圧ポンプP側に伝達されてポンプ駆動に利用される。尚、斯かる動力取出装置PTOの構造機能は従来周知であるので、これ以上の説明を省略する。
而して、前記した電磁クラッチ11、動力取出装置PTO及び動力取出スイッチP−SWは、互いに協働して前記動力選択取出機構PSを構成している。
尚、図示例の車輪駆動系Dでは、エンジンE及び電動モータMが互いに直列に配置されるが、本発明では、電動モータM及びエンジンEを各々、電磁クラッチを介して互いに並列に変速機10の入力側に接続するようにして、エンジンEと電動モータMの何れを動力源としても車輪Wを走行駆動し或いは油圧ポンプPを駆動するようにしてもよい。
ところで前記架装物Kは、後端を開放したボックス状の塵芥収容箱1をベース体、即ち架装物本体としており、この塵芥収容箱1は、ベース車両Vbの車体F上に後付けで搭載、固定される。その塵芥収容箱1の後端には、塵芥を塵芥収容箱1内に投入するための塵芥投入口3aを後端に有する塵芥投入箱3が連設され、その塵芥投入口3aは開閉扉3tで開閉可能である。この塵芥投入箱3の上端部は塵芥収容箱1の後端上部に回動可能に軸支されており、その軸支部回りに塵芥投入箱3を投入箱回動用の第1シリンダA1により上下回動させることで、塵芥投入箱3が、図1実線で示す如く塵芥収容箱1の後端開口1aを閉じる積込位置(下げ位置)と、図1鎖線で示す如く同後端開口1aを開放する排出位置(上げ位置)との間を随時に移動可能である。
塵芥投入箱3内には、該投入箱3が前記積込位置にあるときに該投入箱3内の投入塵芥を塵芥収容箱1内に強制的に積込む積込工程を実行可能な作業機としての塵芥積込装置2が設けられる。この塵芥積込装置2の構造は、圧縮板式と呼ばれる従来周知のもので、図示例では、塵芥収容箱1の後端開口1aに臨む位置で塵芥投入箱3の左右両側壁に昇降可能に支持される昇降体4と、その昇降体4を強制昇降させる昇降体昇降用の第2シリンダA2と、塵芥投入箱3内でその横幅一杯に延び且つ昇降体4の下部に前後回動可能に軸支される圧縮板5と、この圧縮板5を強制回動させる圧縮板進退用の第3シリンダA3とを備える。
而して圧縮板5を後方位置に保持した状態で昇降体4を上昇位置から下降位置まで下降させることにより行なわれる一次圧縮作用と、昇降体4を下降位置に保持した状態で行なう圧縮板5の後方位置から前方位置への前方回動により行なわれる二次圧縮作用と、圧縮板5を前方位置に保持した状態で昇降体4を下降位置から上昇位置まで上昇させることにより行なわれる積込作用とからなる一連の塵芥積込サイクルを実行することで、塵芥投入箱3内の投入塵芥が塵芥収容箱1内に強制的に押し込まれる。そして、上記各作用を順次動作させるために、塵芥投入箱3内の適所には、昇降体4の上昇位置及び下降位置、並びに圧縮板5の後方位置及び前方位置を各々検出する複数の近接スイッチ(図示せず)が設けられ、これら近接スイッチは、後述する第1制御装置UK1に接続される。
また塵芥収容箱1には、その内部に収容された塵芥を外部に排出させる作業機としての塵芥排出装置7が設けられる。この塵芥排出装置7は、塵芥収容箱1内でその横幅一杯に延び且つ前記積込位置にある塵芥投入箱3に対して進退可能な排出板6と、その排出板6の背面と塵芥収容箱1の前部との間に介装されて排出板6を塵芥投入箱3に対し進退駆動する第4シリンダA4と、前記第1シリンダA1とで構成される。そして、塵芥投入箱3が前記排出位置(上げ位置)にあるときに排出板6を塵芥収容箱1内で後退させることで、塵芥収容箱1内の収容塵芥をその後端開口1aより強制的に排出可能である。
図6を併せて参照して、ベース車両Vbの運転室には前部操作盤CFが設けられ、この前部操作盤CFには、塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7の作業態様を任意に選択操作するための各種作業スイッチCF−SW1〜3と、油圧ポンプPをエンジンEで駆動するエンジン駆動状態と電動モータMで駆動するモータ駆動状態とを任意で切換操作するための第2動力源選択スイッチM−SW2と、油圧ポンプPのエンジン駆動状態とモータ駆動状態との切換(即ち動力源の切換)を自動で制御する自動切換モード、並びに手動で行う任意切換モードとを選択的に切換操作するモード変更スイッチSWCと、各種の報知ランプL1〜L6とが設けられる。その第2動力源選択スイッチM−SW2は、モータ駆動状態を選択すべくオン操作されたときにだけモータ選択信号を出力する。
この前部操作盤CFの前記各種作業スイッチには、例えば、作業選択操作のためのメインスイッチCF−SW1、塵芥投入箱3を上下回動される上下選択スイッチCF−SW2、排出板6を前進・後退動作させる進退選択スイッチCF−SW3、その他の作業スイッチ(図示せず)が含まれる。そのメインスイッチCF−SW1は、塵芥積込装置2の積込作動を許可する積込選択位置と、塵芥排出装置7の排出作動を許可する排出選択位置と、塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7の各作動を休止させるオフ位置とを任意に選択操作可能であり、その3位置に各々選択保持できるように構成してもよいし、或いは積込選択位置又は排出選択位置からオフ位置に自動復帰できるように構成してもよい。而して、メインスイッチCF−SW1〜3、上下選択スイッチCF−SW2及び進退選択スイッチCF−SW3は、塵芥排出工程の作業終了スイッチとしても機能する。
また図7を併せて参照して、塵芥投入箱3の塵芥投入口3a周辺の外面には後部操作盤CRが固定、支持される。この後部操作盤CRには、塵芥積込装置2の作動態様を任意に選択操作するための各種作業スイッチCR−SW1〜5と、油圧ポンプPをエンジンEで駆動するエンジン駆動状態と電動モータMで駆動するモータ駆動状態とを切換操作するための第1動力源選択スイッチM−SW1と、油圧ポンプPのエンジン駆動状態とモータ駆動状態との切換(即ち動力源の切換)を自動で制御する自動切換モード、並びに手動で行う任意切換モードとを選択的に切換操作するモード変更スイッチSWCと、各種報知ランプL1〜L6とが設けられる。その動力源選択スイッチM−SW1は、モータ駆動状態を選択すべくオン操作されたときにだけモータ選択信号を出力する。尚、後部操作盤CRは、図示例では塵芥投入箱3の塵芥投入口3a左側に配設しているが、これに加えて(又は代えて)、塵芥投入口3右側に後部操作盤CRを配設するようにしてもよい。
この後部操作盤CRの前記各種作業スイッチには、例えば塵芥積込装置2に積込作動を開始させる指令信号を出力する積込スイッチCR−SW1と、塵芥積込装置2の前記積込サイクルを1回だけ運転するか連続運転するかを選択する連単スイッチCR−SW2と、塵芥積込装置2の積込作動や塵芥排出装置7の排出作動を緊急停止させる指令信号を出力する緊急停止スイッチCR−SW5と、補助作業用の作業スイッチCR−SW3,4とが含まれる。
而して、連単スイッチCR−SW2を連続運転位置に保持して前記積込サイクルを連続運転している状態で連単スイッチCR−SW2を1回運転位置に切換えると、塵芥積込装置2の積込作動は実行中の積込サイクルの終了と同時に終了するので、この連単スイッチCR−SW2が連続運転時の作業終了スイッチを兼ねる。
また、前記補助作業用の作業スイッチとしては、図示例では塵芥投入口3a周辺でミニコンテナCtを反転動作させるためのコンテナ反転スイッチCR−SW3や、塵芥投入口3aの開閉扉3tを開閉させるための開閉スイッチCR−SW4が設けられる。そのうちミニコンテナCtの反転駆動装置50は、例えば特許第3095673号公報に開示されるように従来公知であり、塵芥投入口3a周辺に配設されていて、上面開放のミニコンテナCtを反転用シリンダとしての第5シリンダA5の駆動力により反転駆動することでミニコンテナCt内の塵埃を塵芥投入口3aより塵芥投入箱3内に自動投入可能に構成される。
図8には、塵芥投入箱3の後端部に設置した反転駆動装置50の一例の概略図が示されており、該装置50に着脱可能に連結されるミニコンテナCtが第5シリンダA5の伸長作動により上方に持ち上げ、反転するように回動されて、コンテナCt内の塵埃を塵芥投入箱3内に自動投入できるようになっている。尚、このようなコンテナ用反転駆動装置50は、必要に応じて塵芥投入箱3に設置されるものであり、塵芥収集車の使用目的や使用態様によっては省略可能である。
また塵芥投入口3aの開閉扉3tは、開放位置と閉鎖位置との間をスライド可能として塵芥投入箱3に取付けられており、この開閉扉3tと塵芥投入箱3間に、開閉用シリンダとしての第6シリンダA6の駆動力で作動する扉開閉装置(図示せず)が介装される。
また前、後部操作盤CF,CRにおける前記各種報知ランプ群には、車両のキースイッチ(図示せず)がオン操作されている状態で、油圧ポンプPが電動モータMで正常に駆動可能な状態である旨を報知する第1の報知手段としての第1報知ランプL1と、バッテリBの残量が所定値以下に低下した旨を報知する第2の報知手段として第2報知ランプL2と、油圧ポンプPが電動モータMで駆動された状態(即ちモータ駆動中)にある旨を報知する第3の報知手段としての第3報知ランプL3と、バッテリBの残量が所定値を超えて十分にある旨を報知する第4の報知手段として第4報知ランプL4と、動力源選択スイッチM−SW1,2がモータ駆動状態を選択する操作位置にある旨を報知する第5の報知手段としての第5報知ランプL5と、動力源選択スイッチM−SW1,2の切換操作を促す警告のための第6報知ランプL6とが含まれ、また前、後部操作盤CF,CRには、これら報知ランプL1〜L6の報知内容の表示がそれぞれ付されている。
而して、前記第6報知ランプL6は、本発明の警告手段を構成するものであって、作業者に効果的に警告して動力源選択スイッチM−SW1,2の切換操作を強く促すために点灯時には点滅動作する。
尚、前記第1報知ランプL1が報知する「電動モータMで正常に駆動可能な状態」とは、バッテリBの残量(即ち充電されている電気量)が十分に、即ち所定下限値以上、確保されており、且つ電動モータMをバッテリBからの電力で作動させるための、電動モータM及びバッテリBを含む電気系統(以下、本明細書では単に「電気系統」という)が故障していない状態(即ち断線、短絡、素子破損等の故障がなくて、該電気系統が正常に機能する状態)をいう。
而して、前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1を積込選択位置に切換えた上で、後部操作盤CRの積込スイッチCR−SW1をオン操作すれば、塵芥積込装置2の積込作動を開始させることができ、またメインスイッチCF−SW1を排出選択位置に切換えた上で、上下選択スイッチCF−SW2を上げ位置に操作すれば塵芥投入箱3を上方回動させ、しかる後に、進退選択スイッチCF−SW3を排出位置に操作すれば、排出板6を後退動作させて塵芥収容箱1内の収容塵芥を排出することができる。
尚、以上説明した報知ランプL1〜L6は、報知機能を視覚的により識別し易くするために報知機能毎に適宜色分けしたり、或いは、少なくとも一部の報知ランプの点滅態様を変更(例えば点滅間隔を変更)してもよい。また第1〜第6の報知手段としては、図示例の第1〜第6報知ランプL1〜L6に代えて(或いは加えて)、所定の報知音又はアナウンス音を発する音声発生手段を用いることも可能である。尚、本明細書で報知ランプL1〜L6とは、電球やパイロットランプは元より、LED(発光ダイオード)やバックライト付き液晶をも含む広い概念で使用される。
ところで前部操作盤CFは運転室に設置されるが、更に第3の操作盤として操作端末MSが運転室外で且つ塵芥投入箱3から離間した部位に配置される。この操作端末MSには、図示はしないが、前部操作盤CF及び/又は後部操作盤CRに設けられた各種スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4,M−SW1,2等のスイッチが付設される。更にその操作端末MSには、表示手段としてのディスプレイMDや、操作入力装置としてのキーボード、マウス、タッチパネル等の備品の少なくとも1つや、情報入力装置としてのカメラ、スキャナー等の備品の少なくとも1つが付設される。
そして、この操作端末MSは、例えば、その操作端末MSを塵芥収容箱1の側面適所に設置、固定すると、後部操作盤CRの積込スイッチCR−SW1等にも比較的近くなり、配線も纏め易くなる利点がある。また操作端末MSを塵芥収容箱1の前部、例えば後述する制御ユニットボックスUKBの近くに設置、固定すると、架装物側制御装置UKに比較的近くなり、配線も纏め易くなる利点がある。
また前記操作端末MSは、本発明の任意設定手段を構成するものであって、タブレットPCその他のパソコン、携帯電話、ハンディターミナル等の少なくとも1つで代用されてもよく、また、これを有線リモコン又は無線リモコンとして使用すべく、作業員が塵芥投入箱3から離れた車両(例えば塵芥収容箱1外面)又は車外固定物の任意の位置にマグネットの磁力等を利用して着脱可能に吸着固定したり、或いは作業員が携帯、所持するようにしてもよい。その場合、操作端末MSと架装物側制御装置UKの第2制御装置UKとの間は外部配線で着脱可能に接続されてもよいし、或いは無線で接続されてもよい。
更に塵芥収容箱1には、車載の油圧作動式の各種作業機、即ち塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7ならびにコンテナ反転装置50及び塵芥投入口用扉開閉装置(以下、単に作業機と呼ぶ)を作動させるための、油圧ポンプPを含む油圧回路Cが搭載される。この油圧回路Cは、図5に示すように、吸込側が油タンクTに接続された油圧ポンプPと、この油圧ポンプPの吐出側を前記第1〜第6シリンダA1〜A6の作動油室に並列に接続する油路に各々介装される第1〜第6バルブv1〜v6と、油圧ポンプPの吐出圧を所定値以下に抑えるべく油圧ポンプPの吐出側と油タンクT間に介装されるリリーフ弁Rとを少なくとも備える。
その第1〜第6バルブv1〜v6は、対応するシリンダA1〜A6の作動を各独立して切換制御すべく、該シリンダA1〜A6の作動油室と油圧ポンプPとの各間での作動油の給排制御を行えるように構成される。そして、その各バルブv1〜v6が中立位置に切換えられると、それと同時に各バルブv1〜v6と対応するシリンダA1〜A6の作動油室との間が遮断されてシリンダA1〜A6が油圧ロックされ、これにより、対応する作業機がその時点の作業位置に停止、ロックされる。尚、図示例では、第1〜第6バルブv1〜v6は、マルチバルブMVとして単一の基体内に集中配備されてユニット化されており、このマルチバルブMVがバルブ装置を構成する。
油圧ポンプPは、吐出容量可変型の油圧ポンプで構成され、特に本実施形態では、図示しないポンプケーシングに環状配列されて各々摺動可能に嵌装される複数のプランジャと、それらプランジャの端部に摺接する、ポンプケーシングに対し相対回転可能な斜板とを有する斜板式プランジャポンプから構成されていて、その斜板の傾斜角度の変更により各プランジャの作動ストローク、延いてはポンプ吐出容量を変更可能となっている。前記斜板には、その傾斜角度を変更すべく斜板を駆動する電動式のアクチュエータAが連動、連結される。このような斜板式プランジャポンプの構造は、従来周知であるので、これ以上の説明は省略する。斯かる斜板式プランジャポンプを油圧ポンプPとして使用すれば、吐出容量の変更が容易で、その切換制御を迅速且つ的確に行い得る利点がある。尚、前記アクチュエータAとしては、電磁アクチュエータ、電動モータ等より適宜選定可能であり、本実施形態では電磁アクチュエータが用いられる。
ところで前記架装物Kは、車両側制御装置UVから独立した架装物側制御装置UKを備えるものであり、これは、塵芥収容箱1の適所(図示例では前端部)に付設した制御ユニットボックスUKBに内蔵される。この架装物側制御装置UKは、前、後部操作盤CF,CRの各種作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜5への操作入力に応じて作業機を作動制御すべく前記マルチバルブMVにバルブ制御信号を出力可能な、マイクロコンピュータを主要部とする第1制御装置UK1と、その第1制御装置UK1及び車両側制御装置UV間に介装されてその間の信号授受、即ちインターフェース機能を発揮し得る第2制御装置UK2とより構成される。尚、車両側制御装置UV及び架装物用制御装置UKは、何れも車両のキースイッチがオン操作されるのに応じて車載電源に通電されて起動され、そのキースイッチがオフ操作されるのに応じて非通電となって作動停止する。
前記第1制御装置UK1は、塵芥積込装置2及び塵芥排出装置7を作動制御すべく塵芥収集車Vに従来普通に搭載、使用される作業機用制御装置と基本的に同一構造の制御装置であり、これには、前、後部操作盤CF,CRに設けた各種作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜5がその操作入力信号を受信できるように接続される。また、第1制御装置UK1は、作業機を作動させる各種シリンダA1〜A6を作動制御するマルチバルブMV(各バルブv1〜v6)に接続され、該バルブv1〜v6に作動指令信号を個別に出力可能である。
更に第1制御装置UK1は、前記各種作業スイッチの操作入力状況から作業機が作動中であると判断したときにエンジンEをアイドルアップするためのアイドルアップ信号を第2制御装置UK2に出力可能であり、このアイドルアップ信号の入力に応じて、第2制御装置UK2は、作業機が作動中である旨の作業機作動中信号を車両側制御装置UVのモータ制御部に出力可能とし、更に車両側制御装置UVのエンジン制御部に電子ガバナ信号を出力してエンジン回転数を増大(アイドルアップ)制御可能とする。
一方、第2制御装置UK2には、第1及び第2動力源選択スイッチM−SW1,2がその操作入力信号を受信できるように接続され、また前記第1〜第6報知ランプL1〜6が第2制御装置UK2からの出力電流により報知(点灯)作動できるよう接続される。
また、第2制御装置UK2からは、各動力源選択スイッチM−SW1,2がオン操作されてモータ選択信号が出力されるのに応じてモータ駆動指令信号を車両側制御装置UVのモータ制御部に出力可能とし、そのモータ駆動指令信号と前記作業機作動中信号とに基づいて、バッテリBから電動モータMへの通電(従ってモータ作動)を実行可能とする。
即ち、車両側制御装置UVは、第2制御装置UK2からモータ駆動指令信号を受けると、油圧ポンプPの動力源を電動モータMとするようエンジンE、電動モータM及び動力選択取出機構PSを制御可能であり、また第2制御装置UK2からモータ駆動指令信号を受けない(即ちエンジン始動指令信号を受ける)場合は、油圧ポンプPの動力源をエンジンEとするようエンジンE、電動モータM及び動力選択取出機構PSを制御可能である。
かくして、第2制御装置UK2は、第1,第2動力源選択スイッチM−SW1,2への操作入力に応じて、且つ車両側制御装置UVと協働して、油圧ポンプPをエンジンEで駆動するエンジン駆動状態と電動モータMで駆動するモータ駆動状態とを切換制御可能である。そして、そのような動力源の切換に直接関与する前記電磁クラッチ11と、そのクラッチ切換えに関連して電動モータM及びエンジンEを作動制御するための、第2制御装置UK2並びに車両側制御装置UVにおける各制御部分とが、互いに協働して本発明の動力源切換装置Xを構成する。
そして、その第2制御装置UKは、作業スイッチCR−SW1〜4,CF−SW1〜3への複数の操作入力態様(即ち各作業機の作業態様)に各々対応して予め設定される複数の動力源選定情報を記憶する記憶部C1と、その記憶部C1が記憶する複数の動力源選定情報並びに作業スイッチCR−SW1〜4,CF−SW1〜3への操作入力に基づいて動力源を選定する動力源選定部C2と、その動力源選定部C2で選定された動力源で作業機を作動させるべく前記動力源切換装置Xを切換制御する切換制御部C3とを備える。
而して前記記憶部C1には、例えば図11の上表における作業機、即ち塵芥積込装置2、塵芥排出装置7並びに補助装置(即ちコンテナ反転駆動装置50及び投入口扉の開閉駆動装置)の複数の作業態様(即ち作業スイッチの操作入力態様)毎に予め対応付けられた動力源の選定パターンが複数の動力源選定情報として記憶されている。この場合、補助装置としては、本実施形態のコンテナ反転駆動装置50及び投入口扉の開閉駆動装置以外の、油圧アクチュエータで作動する補助作業装置が使用されてもよい。尚、図11の上表の設定例では、住宅街での作動頻度が比較的高く電動が好ましいことが多い塵芥積込装置2については選択(電動優先)が設定され、また塵埃処理工場での作動頻度が高くエンジン駆動でも問題が生じにくい塵芥排出装置7についてはエンジン駆動が設定され、また作業負荷が比較的小さいコンテナ反転駆動装置50等の補助装置については電動が設定される。
また図11の下表においては、作業機の複数の作業態様(作業スイッチの操作入力態様)がより細かく具体的に分類された設定例が示されており、その分類された作業態様毎に対応付けられた動力源の選定パターンがより多くの動力源選定情報として記憶される。この場合、同じ作業機、例えば塵芥排出装置7の塵芥投入箱3を上昇・下降させる作業スイッチCF−SW2に関しては、その操作位置に応じて選定すべき動力源の設定を変えており、例えば負荷の高い塵芥投入箱3の上昇についてはエンジン駆動が、また負荷の比較的低い下降については選択(エンジン優先)がそれぞれ設定される。また排出板6を前進・後退させる作業スイッチCF−SW3に関しても、その操作位置に応じて選定すべき動力源の設定を変えており、例えば負荷の高い排出板6の前進についてはエンジン駆動が、また負荷の比較的低い後退については選択(エンジン優先)がそれぞれ設定される。
そして、その記憶部C1が記憶する複数の動力源選定情報は、図10の点線枠で例示されるように動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置を無視して作業スイッチCR−SW1〜4,CF−SW1〜3への操作入力に対応した特定の動力源を前記動力源選定部C2に選定させる第1の動力源選定情報と、動力源選択スイッチM−SW1,2の操作で作業スイッチCR−SW1〜4,CF−SW1〜3への操作入力に対応した特定の動力源を選択することを促す第2の動力源選定情報とに分類されている。
尚、前記操作端末MSは、これのキーボード等の操作入力装置を適宜操作することで上記した複数の動力源選定情報の各々を任意に設定して前記記憶部C1に記憶させる任意設定手段として機能するものであり、これにより、記憶部C1において動力源選定情報を固定させずに随時、任意に変更することができて、便利である。
而して架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2は、動力源選定部C2に前記第2の動力源選定情報が入力されたとき、作業スイッチCR−SW1〜4,CF−SW1〜3への操作入力に対応した特定の動力源が動力源選択スイッチM−SW1,2で選択されている場合には直ちに、また選択されていない場合には警告手段としての第6報知ランプL6を所定時間、点滅作動させた後に、それぞれ動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に基づいて動力源選定部C2に動力源を選定させるものであり、その具体的処理例については後述する。
更に第2制御装置UK2は、これに前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1の出力信号を入力できるようになっており、その出力信号から積込作動選択状態にあるか或いは排出作動選択状態にあるかを判断可能である。そして、その判断結果に基づき第2制御装置UK2は、積込作動選択中は動力源選択スイッチM−SW1からの切換操作信号は有効とするが動力源選択スイッチM−SW2からの切換操作信号は無効とし、一方、排出作動選択中は、動力源選択スイッチM−SW2からの切換操作信号は有効とするが動力源選択スイッチM−SW1からの切換操作信号は無効とする。尚、このような制御態様に替えて、第1及び第2動力源選択スイッチM−SW1,2を相互に独立して切換操作できるように構成してもよい。
また車両側制御装置UVから第2制御装置UK2側へは、モータ駆動許可信号が出力可能となっている。但し、そのモータ駆動許可信号は、前記電気系統が正常であり且つバッテリBが電池切れ(即ち残量が所定下限値未満に低下)していない場合と、前記電気系統は正常であるがバッテリBの残量がある程度(即ち前記所定下限値よりは高い所定値以下に)低下した場合とで出力態様(例えば出力信号のデューティ比)が互いに異なるよう設定され、また、前記電気系統が故障したり或いはバッテリBが前記電池切れを起こした場合にはモータ駆動許可信号が出力されなくなる。尚、モータ駆動許可信号は、車両側制御装置UVが前記作業機作動中信号を受信中にだけ出力するようにしてもよい。
また、図示はしないが、バッテリB及び電動モータM間には、前記電気系統の故障の有無を検出する故障診断回路が設けられており、この故障診断回路や、バッテリBに設けた前記バッテリセンサからの各検出信号が車両側制御装置UVに入力されることにより、該車両側制御装置UVで何れの出力態様のモータ駆動許可信号を出力すべきか、或いは出力を停止すべきかの各判断がなされる。
更に架装物側制御装置UKの第2制御装置UK2には、エンジンEが運転中にあるか停止中であるかを識別させるエンジン作動中信号が、エンジンEに設けたセンサから入力可能であり、またバッテリBの残量を示すバッテリ残量信号が、バッテリBに設けたセンサから入力可能であり、またエンジンEがスタータスイッチS−SWへの操作入力で始動操作されたときに出力されるエンジン始動信号が、スタータスイッチS−SWに設けたセンサから入力可能である。
そして、第2制御装置UK2は、これに入力される車両側制御装置UVからの前記モータ駆動許可信号や動力源選択スイッチM−SW1,2からのモータ選択信号等に基づき、前、後部操作盤CF,CRの第1〜第5報知ランプL1〜L5を報知(点灯)制御することができ、また油圧ポンプPのモータ駆動状態でバッテリBが電池切れ(即ち残量が所定下限値未満に低下)したり或いは前記電気系統に異常が発生したと判断した場合には緊急停止信号を第1制御装置UK1側に出力する。この場合、第1制御装置UK1は、第2制御装置UK2から緊急停止信号を受けると、作業機を緊急停止させるようにマルチバルブMVを中立位置に作動制御すべく、マルチバルブMV(各バルブv1〜v6)に停止指令信号を出力する。
以上説明した第1制御装置UK1によるマルチバルブMVの作動制御による作業機緊急停止手法は、作業機の作動中に前記緊急停止スイッチCR−SW5がオン操作された場合に第1制御装置UK1によりマルチバルブMVを中立位置に作動制御して作業機を一斉に緊急停止する手法と同様である。特に本実施形態では、第2制御装置UK2から前記緊急停止信号を出力する配線が緊急停止スイッチCR−SW5の配線に接続されており、従って、第2制御装置UK2からの緊急停止信号入力のための入力端子を第1制御装置UK1に特別に設けずとも、第2制御装置UK2から第1制御装置UK1側へ緊急停止信号を送ることが可能となる。尚、第2制御装置UK2から緊急停止信号を出力する配線を、緊急停止スイッチCR−SW5の配線に接続せずに第1制御装置UK1に直接接続することも可能である。
而して、本実施形態の架装物側制御装置UKにおいては、第1及び第2動力源選択スイッチM−SW1,2への操作入力に応じて油圧ポンプPのモータ駆動状態とエンジン駆動状態とを切換制御するに際して、架装物側制御装置UKと車両側制御装置UVとの間で授受すべき全信号の、架装物側制御装置UK側の信号入,出力部が第2制御装置UK2にのみ設けられる。
従って、架装物側制御装置UKにおいて、これと車両側制御装置UVとの間で情報(信号)を授受すべきインターフェース機能部分を第2制御装置UK2に集約させることができるため、前、後部操作盤CR,CFの各種作業スイッチ群CF−SW1〜3,CR−SW1〜5への操作入力に基づき作業機を作動制御する従来公知の作業機用制御装置(即ち第1制御装置UK1に相当する制御装置)をそのまま流用した上で、これに新開発の第2制御装置UK2を単に追加、接続するだけで、ハイブリッド式作業車両に対応した新たな架装物側制御装置UKを簡単に構築可能となる。その結果、開発コストの節減と開発期間の短縮が図られ、また、エンジンのみで作業機用の油圧ポンプを駆動する通常タイプの作業車両と、ハイブリッド式作業車両との間で、部品(即ち第1制御装置UK1に相当する制御装置)の共通化が図られる。
また本実施形態の第2制御装置UK2は、前述のように油圧ポンプPのモータ駆動状態でバッテリBの前記電池切れ又は前記電気系統の故障が発生した場合、或いはエンジンEの始動操作がなされた場合に、第1制御装置UK1が作業機を緊急停止させるべくマルチバルブMVを作動制御するように、車両用制御装置UVが出力する信号を従来公知の緊急停止信号に変換して、これを第1制御装置UK1に向けて出力する。そのため、架装物側制御装置UKにおいて、作業機制御用の従来公知の第1制御装置UK1はそのまま流用しながらも、これに前記インターフェース機能を持つ第2制御装置UK2から緊急停止用信号を出力するだけで、作業機を緊急停止させることができ、全体として制御構成を極力簡素化できる。
また、前記第2制御装置UK2は、油圧ポンプPの前記した斜板駆動用の電磁アクチュエータAに接続されていて、斜板角度変更信号を該アクチュエータAに出力可能である。そして、その斜板角度変更信号に基づき電磁アクチュエータAは斜板角度を変更駆動して油圧ポンプPの各プランジャのストローク、延いては吐出容量を、油圧ポンプPがエンジン駆動状態にあるかモータ駆動状態にあるかに応じて変更制御可能である。
例えば、図示例では、第2制御装置UK2は、斜板角度変更信号を前記モータ駆動状態でのみ斜板駆動用アクチュエータAに出力し、これにより、油圧ポンプPの前記モータ駆動状態での吐出容量(例えば80cc/rev )を前記エンジン駆動状態での吐出容量(例えば63cc/rev )よりも大きくなるように設定する。これにより、そのモータ駆動状態では、騒音対策等のために電動モータMを低回転としても、油圧ポンプPを比較的高い吐出容量に設定したことで作業機駆動に必要な吐出油量が確保可能となる。また、エンジン駆動状態では、エンスト防止等のためにエンジンEをある程度は高回転としても、油圧ポンプPを比較的低い吐出容量に設定したことで、吐出油量が過剰となるのを効果的に防止可能となる。尚、上記したような吐出容量制御に代えて、油圧ポンプPの吐出容量を動力源の切換えに関係なく常に一定に保持するように設定してもよい。
次に前記実施形態の作用について説明する。
[積込工程]
塵芥積込装置2による、塵芥投入箱3内の投入塵芥の積込工程は、塵芥投入箱3を積込位置(図1実線)に、また排出板6を塵芥収容箱1の後端近くの所定後退位置にそれぞれ保持した状態で開始される。この場合、前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1を積込位置に操作した上で、後部操作盤CRの積込スイッチCR−SW1をオン操作することで積込工程が開始となり、前記した積込サイクルが、連単切換スイッチCR−SW2の操作位置に応じて1回だけ又は連続で運転される。尚、連続運転中、連単切換スイッチCR−SW2を1回運転位置に切換操作すれば、当該積込サイクルの終了時点で塵芥積込装置2は停止する。
上記積込工程の実行により塵芥収容箱1内に押し込まれた塵芥は、排出板6と塵芥積込装置2との間で適度に圧縮されつつ塵芥収容箱1内に収容される。この場合、図示例では、排出板6が収容塵芥より受ける圧縮反力で排出シリンダA4が徐々に収縮作動して排出板6を徐々に前進させる。
[排出工程]
塵芥収容箱1内が収容塵芥で満杯になると、塵芥収集車Vを塵芥処分場まで走行移動させる。その塵芥処分場では、前部操作盤CFのメインスイッチCF−SW1を排出選択位置に操作した上で、上下選択スイッチCF−SW2を上げ位置に操作すれば塵芥投入箱3を上方回動させ、しかる後に、進退選択スイッチCF−SW3を排出位置に操作すれば、排出板6を後退動作させて塵芥収容箱1内の収容塵芥を排出することができる。そして、斯かる排出工程の終了後は、上下選択スイッチCF−SW2を下げ操作して塵芥投入箱3を積込位置まで復帰回動させると共に、進退選択スイッチCF−SW3を前進操作して排出板6を塵芥収容箱1後部の所定後退位置に戻した状態で排出板6を静止、待機させる。その後、塵芥収集車Vを塵芥収集場所まで走行させ、前記待機状態から、次回の塵芥積込装置2による積込工程を開始させる。
而して、上記積込・排出工程は、架装物側制御装置UKの主として第1制御装置UK1が、前、後部操作盤CF,CRの作業スイッチ群CF−SW1〜3,CR−SW1〜3への操作入力に応じてマルチバルブMVにバルブ制御信号を出力して作業機(特に塵芥積込装置2,塵芥排出装置7)の各シリンダA1〜A4を作動制御することで実行可能であり、その制御手順は従来周知であるので説明を省略する。
次に架装物側制御装置UK及び車両側制御装置UVが互いに協働して油圧ポンプPの動力源をエンジンEと電動モータMとに切換制御する際の制御手順の一例を図9,図10のフローチャートを参照して説明する。尚、これらの制御は、何れも車両のキースイッチがオン操作されて車両側制御装置UV及び架装物用制御装置UK(第1,第2制御装置UK1,2)に通電されている状態において実行される。
[動力源切換制御の基本フロー]
先ず、図9において、動力取出スイッチP−SWがオン操作されたか否かが判断され(ステップS1)、オン操作された場合にはステップS2に進んで、モード切換スイッチSWCの操作位置が自動切換モードか或いは任意切換モード(即ち手動モード)かを判断する。
そして、そのステップS3で任意切換モードと判断された場合には、ステップS3に進んで動力源選択スイッチM−SW1,2の何れかがオン操作(即ちモータ駆動選択)されたか判断され、否(即ちエンジン駆動選択)の場合はステップS4に進んでエンジン運転中か否かが判断される。そして、そのステップS4で否と判断された場合はステップS5に進んで、第2制御装置UK2から車両側制御装置UV側にエンジン始動指令信号が出力されることでエンジンEが始動されて油圧ポンプPが駆動されると共に、電磁クラッチ11が接続状態となり、次いでステップS6に進む。
また前記ステップS4で否でない(即ちエンジン運転中の)場合は、ステップS5を飛ばしてステップS6に進む。尚、この時点では、油圧ポンプPがエンジンEで駆動されるが、マルチバルブMVの各バルブv1〜v6は中立位置にあるため、油圧ポンプPの吐出油はリリーフ弁Rを経て油タンクT側に戻されるだけであり、作業機の各シリンダA1〜A6は、作動することなく待機状態に置かれる。
前記ステップS6では、作業機の作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4が、任意の作業(例えば積込工程又は排出工程)を実行すべく操作入力され(例えばメインスイッチCF−SW1が積込操作され且つ積込スイッチCR−SW1がオン操作され)たか否かが判断され、その操作入力があったと判断された場合はステップS7に進んで、該操作入力に応じてマルチバルブMVのバルブv1〜v6を切換制御し、作業機のシリンダA1〜A6を作動させて作業機の作業(例えば積込作業)を実行処理し、次いでステップS8に進む。また、前記ステップS6で否と判断された場合は、リターンとなる。
前記ステップS8では、実行中の作業を終了させる条件が整った場合、例えば作業スイッチへの、作業終了のための操作入力(例えば、メインスイッチCF−SW1のオフ位置への切換操作や、積込工程の連続運転中に連単スイッチCR−SW2を1回運転側への切換操作)があった場合や、積込工程の1回運転が終了した場合であるか否かが判断され、否と判断された場合はリターンとなり、実行中の作業が継続する。また前記ステップS8で否でないと判断された場合には、ステップS9に進んで実行中の作業を終了させた後、リターンとなる。
また、前記ステップS2で、モード切換スイッチSWCの操作位置が自動切換モードであると判断された場合には、ステップS10に進んで、前記ステップS6と同様に、作業機の作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4の何れかが、任意の作業(例えば積込工程又は排出工程)を実行すべく操作入力され(例えばメインスイッチCF−SW1が積込操作され且つ積込スイッチCR−SW1がオン操作され)たか否かが判断され、否の場合はリターンとなり、また否でない場合には、ステップS11に進み、作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4の操作入力態様に応じた動力源の自動選択処理が実行される。尚、このステップS11の自動選択処理については、図10に示すサブルーチンで具体的に説明する。
前記ステップS11で動力源の自動選択処理が終わると、ステップS12に進んで、ステップS11で選定処理された動力源がエンジンE及び電動モータMの何れであるかが判断される。そして、このステップS12で動力源としてエンジンEが選定されたと判断された場合には、ステップS4に進み、また電動モータMが選定されたと判断された場合は、ステップS13に進む。
そして、このステップS13では、バッテリBが電池切れ(即ち残量が所定下限値未満に低下)しておらず且つ前記電気系統が正常であってモータ駆動が可能な状態にあるか否かが判断され、そこで否(即ちモータ駆動不可)と判断された場合は、ステップS4に進む。
また前記ステップS13で、否でない(即ちモータ駆動可)と判断された場合はステップS14に進んで、第2制御装置UK2から車両側制御装置UV側にモータ駆動指令信号が出力されることで電動モータMを始動させて油圧ポンプPを駆動すると共に、電磁クラッチ11が断となる。尚、この時点では、油圧ポンプPが電動モータMで駆動されるが、マルチバルブMVの各バルブv1〜v6は中立位置にあるため、油圧ポンプPの吐出油はリリーフ弁Rを経て油タンクT側に戻されるだけであり、作業機の各シリンダA1〜A6は、作動することなく待機状態に置かれる。
次いでステップS15に進んで、前記ステップS6と同様に、作業機の作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4が、任意の作業(例えば積込工程又は排出工程)を実行すべく操作入力され(例えばメインスイッチCF−SW1が積込操作され且つ積込スイッチCR−SW1がオン操作され)たか否かが判断される。そして、このステップS15で前記操作入力があったと判断された場合はステップS16に進んで、該操作入力に応じてマルチバルブMVのバルブv1〜v6を切換制御することにより、作業機のシリンダA1〜A6を作動させて作業機の作業(例えば積込作業)を実行処理し、次いでステップS8に進む。また、前記ステップS15で否と判断された場合は、リターンとなる。
[動力源選択処理のフロー]
図10は、前記ステップS11(図9)の処理を具体的に示すサブルーチンである。この図10において、先ず、ステップS101では、前記ステップS10で操作入力された作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4の操作入力情報が取得される。
次いでステップS102に進んで、第2制御装置UK2の記憶部C1に予め記憶された複数の動力源選定情報から、作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4の操作入力態様に対応した動力源選定情報が抽出されて第2制御装置UK2の動力源選定部C2に入力され、その際に抽出された動力源選定情報が、動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置を無視して作業スイッチの操作入力態様に対応した特定の動力源を選定させるための第1の動力源選定情報に係るものであるか、或いは動力源選択スイッチM−SW1,2の操作で作業スイッチの操作入力態様に対応した特定の動力源を選択することを促すための第2の動力源選定情報(選択優先)に係るものであるかが、併せて読み込まれる。
次いでステップS103に進んで、前記ステップS102で抽出された動力源選定情報が、前記第2の動力源選定情報のうち特に電動を促す選定情報(選択電動優先)であるか否かが判断され、そこで否と判断された場合は、ステップS104に進んで、前記ステップS102で抽出された動力源選定情報が、前記第2の動力源選定情報のうち特にエンジン駆動を促す選定情報(選択エンジン優先)であるか否かが判断される。
そして、そのステップS104でも否と判断された場合は、ステップS105に進んで、前記第1の動力源選定情報により動力源が選定され、即ち動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に関係なく、作業スイッチの操作入力態様に対応した特定の動力源が選定される。
また前記ステップS103で否でない(即ち選択電動優先である)と判断された場合は、ステップS106に進んで、前記ステップS3と同様に、動力源選択スイッチM−SW1,2の何れかがオン操作(即ちモータ駆動選択)されたか判断され、否でない(即ちモータ駆動選択の)場合は、ステップS107に進んで、動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に基づき動力源が選択されてエンドとなる。従って、この場合は、モータ駆動が選択される。
また前記ステップS106で、否(即ちエンジン駆動選択)と判断された場合は、ステップS108に進んで、警告手段L6を警告作動させて、作業者に対し動力源選択スイッチM−SW1,2のモータ選択側への切換操作を促し、次いでステップS109に進んで警告時間をカウントし、その警告時間が所定時間(例えば5秒)を経過すると、ステップS107に進んで動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に基づき動力源が選択される。従って、作業者が所定時間内に動力源選択スイッチM−SW1,2をオン操作(モータ駆動選択)しない場合は、前記第2の動力源選定情報に反してエンジン駆動が選択される。
また前記ステップS104で否でない(即ち選択エンジン優先である)と判断された場合は、ステップS110に進んで、前記ステップS106と同様に、動力源選択スイッチM−SW1,2の何れかがオン操作(即ちモータ駆動選択)されたか判断され、否でない(即ちモータ駆動選択の)場合は、ステップS108に進む。そして、そのステップS108で警告手段L6を警告作動させて、作業者に対し動力源選択スイッチM−SW1,2のエンジン選択側への切換操作を促し、次いでステップS109に進んで警告時間をカウントし、その警告時間が前記所定時間を経過すると、ステップS107に進んで動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に基づき動力源が選択される。従って、作業者が所定時間内に動力源選択スイッチM−SW1,2をオフ操作(エンジン駆動選択)しない場合は、前記第2の動力源選定情報に反してモータ駆動が選択される。
また前記ステップS110で、否(即ちエンジン駆動選択)と判断された場合は、ステップS107に進み、動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に基づき動力源が選択される。従って、この場合は、エンジン駆動が選択される。
このように第2制御装置UK2の動力源選定部C2は、これに前記第2の動力源選定情報が入力されたとき、作業スイッチの操作入力態様に対応した特定の動力源が動力源選択スイッチM−SW1,2で選択されている場合には直ちに、また選択されていない場合には警告手段L6を所定時間、作動させた後に、動力源選択スイッチM−SW1,2の操作位置に基づいて動力源を選定可能である。従って、動力源選定部C2に入力された動力源選定情報が第2の動力源選定情報であり且つ作業スイッチの操作入力に対応した特定の動力源が動力源選択スイッチM−SW1,2で選択されていない場合には、作業者への上記警告により動力源選択スイッチM−SW1,2の切換操作を作業者に促すことで、作業操作態様に対してより適合した動力源の選定が可能となり、またそのような作業者への警告にも拘わらず動力源の切換操作がなされなかった場合でも、動力源の選定を動力源選択スイッチM−SW1,2の実際の操作位置に基づいて行うようにして、作業者の意思をより尊重することができる。
以上説明した本実施形態(図9,図10)による動力源切換の制御態様によれば、ハイブリッド式の作業車両Vにおいて、モード変更スイッチSWCを任意切換モードに設定操作した場合には、油圧作動式の作業機に作動油を供給する油圧ポンプPを、動力切換スイッチM−SW1,2の切換操作に基づきエンジンE及び電動モータMの何れの動力でも選択的に駆動できるので、油圧ポンプPの動力源を作業状況や環境に応じて適宜使い分けることができて便利である。例えばエンジンEの騒音排気が問題となる住宅街等の場所では電動モータMで、また問題とならない場所ではエンジンEでそれぞれ油圧ポンプPを駆動可能となって、好都合である。
また特に架装物側制御装置UK(第2制御装置UK2)が、複数の作業形態、即ち作業スイッチCF−SW1〜3,CR−SW1〜4への複数の操作入力態様にそれぞれ対応して予め設定される動力源選定情報を記憶する記憶部C1と、その記憶部C1が記憶する動力源選定情報並びに作業スイッチへの操作入力に基づいて動力源を選定する動力源選定部C2と、その動力源選定部C2で選定された動力源で作業機を作動させるべく動力源切換装置Xを切換制御する切換制御部C3とを備えるので、作業スイッチへの操作入力態様に対応して予め設定される動力源選定情報に基づき、作業スイッチへの実際の操作入力状況に合わせて動力源を自動的に且つ的確に選定して作業機を稼働可能となり、これにより、全体としてスイッチ操作が簡素化されて作業能率を高めることができ、また不適切に選択された動力源で作業機を作動させてしまう事態も未然に効果的に回避可能となる。
その上、作業機の動力源を自動的に切換える自動切換モード、並びに動力源選択スイッチM−SW1,2への操作入力に基づき作業機の動力源を任意に切換える任意切換モードとを随時に選択操作するためのモード変更スイッチSWCを備えるので、自動切換モードが選択された場合には、前記した如く作業スイッチへの操作入力態様に応じた動力源の選択制御を自動的に行うことができ、一方、任意切換モードが選択された場合には、動力源選択スイッチM−SW1,2への操作入力に基づき動力源を任意に選択可能となり、作業環境に応じて両モードを使い分けできて便利である。
更に前記動力源選定情報を任意に設定(変更)して記憶部C1に記憶させる任意設定手段としての操作端末MSが第2制御装置UK2に接続可能であるので、動力源選定情報を固定させずに随時、任意に変更可能となって、更に便利である。
また、本実施形態の第2制御装置UK2は、図10に示す油圧ポンプPのモータ駆動状態で、バッテリBが電池切れを起こしたり或いは前記電気系統に異常が発生したと判断した場合(即ち前記作業機作動中信号が入力されるにも拘わらず車両側制御装置UVから前記モータ駆動許可信号が出力されなくなった場合)には緊急停止信号を第1制御装置UK1側に出力する。これに応じて第1制御装置UK1は、停止指令信号をマルチバルブMVに発してこれを一斉に中立位置に作動制御することで、作動中の作業機を緊急停止させる。
このように油圧ポンプPのモータ駆動状態でバッテリBが前記電池切れを起こしたり或いは前記電気系統に異常が発生した場合には作業機を緊急停止させるので、電動モータMを正常に駆動できなくなることで作業機が予期せぬ動作をするのを未然に且つ確実に防止できる。
本実施形態において、塵芥排出装置7は、上下選択スイッチCF−SW2又は進退選択スイッチCF−SW3を操作している限り作動するものであり、例えば塵芥投入箱3を積込位置(下げ位置)から排出位置(上げ位置)に向かって上方回動している途中で作業員が上下選択スイッチCF−SW2の操作を中断すると、塵芥投入箱3が排出位置よりも下方の位置で停止する。この場合、作業途中ではあるが、作業機(塵芥排出装置7)の作動を一旦停止しているため、動力源選択スイッチM−SW1,2の切換操作入力に基づく油圧ポンプPの動力源切換制御を実行可能としてもよい。
また、緊急停止スイッチCR−SW5が操作されて作業機が緊急停止したときも、その作動が一旦停止するので、動力源選択スイッチM−SW1,2の切換操作入力に基づく油圧ポンプPの動力源切換制御を実行可能である。尚、緊急停止時に安全性が十分に確保できない場合や安全性を最優先とする場合等には、緊急停止後は動力源選択スイッチM−SW1,2の切換操作入力に基づく油圧ポンプPの動力源切換制御を禁止する設定としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はそれら実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態が可能である。
例えば、前記実施形態では、作業車両として所謂圧縮板式の塵芥収集車を例示したが、本発明では、回転板と押込板との協働による所謂回転板式の塵芥積込装置を搭載した塵芥収集車としたり、或いは塵芥収容箱1を傾動させる所謂ダンプ式の塵芥排出装置を搭載した塵芥収集車としてもよい。また本発明では、作業車両が塵芥収集車に限定されず、油圧ポンプで作業機を駆動する他の種々の作業車両、例えばコンクリートミキサー車、コンクリートポンプ車、コンテナの積み降ろし機能付きコンテナ運搬車、自動車の積み降ろし機能付き自動車卸運搬車等の作業車両に適用可能である。
また前記実施形態では、作業機の間接的な動力源として(即ち作業機を駆動する油圧ポンプの動力源として)エンジン又は電動モータを選択的に切換えるようにしたものを示したが、本発明では、作業機の直接的な動力源としてエンジン又は電動モータを選択的に切換えるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、電動モータMの動力を油圧ポンプの駆動の他、車輪の駆動にも利用できるようにしたハイブリッド車両に実施したものを示したが、本発明では、電動モータの動力を油圧ポンプの駆動のみに用いるようにしてもよい。この場合、そのポンプ駆動専用の電動モータと、該電動モータに電力供給するバッテリと、車輪に駆動力を付与する走行用エンジンから別個独立に構成されて油圧ポンプの駆動のみに用いられるエンジンと、その油圧ポンプの動力源をエンジン又は電動モータの何れかに選択的に切換可能な動力切換装置とを架装物Kに搭載した実施形態も採用可能であり、この実施形態では、前記実施形態における車両側制御装置UVのエンジン・モータ制御部の機能は、架装物UK側のエンジン・モータの制御に関して架装物側制御装置UK、特に第2制御装置UK2が担うように構成すればよい。
また、前記実施形態では、各々の動力源選択スイッチM−SW1,2が、モータ駆動選択位置(実施形態ではオン操作位置)とエンジン駆動選択位置(実施形態ではオフ操作位置)とを有していて、1個のスイッチで両選択位置を交互に選択操作できるようにしたものを示したが、本発明では、何れの動力源選択スイッチM−SW1,2を切換操作しても、その操作前の油圧ポンプの駆動状態(例えばエンジン駆動状態)を他の駆動状態(例えばモータ駆動状態)に切換え操作できるように構成してもよい。また、複数の動力源選択スイッチM−SW1,2のうち油圧ポンプの動力源選択操作(例えばモータ駆動を選択するためのオン操作)を前回、行った動力源選択スイッチだけが、次回の動力源切換操作(例えばエンジン駆動を選択するためのオフ操作)を行えるように構成してもよい。
また、前記実施形態では、動力源選択スイッチM−SW1,2のオン操作でモータ駆動状態が選択され、またオフ操作でエンジン駆動状態が選択されるものとしたが、動力源選択スイッチM−SW1,2の出力信号は、2つの動力源(モータ・エンジン)を区別して選択できる出力態様であればよく、例えば、オン操作でエンジン駆動が選択され、またオフ操作でモータ駆動が選択されるように構成してもよい。
また、前記実施形態では、動力源選択スイッチM−SW1,2が油圧ポンプの動力源切換に専用されるものを示したが、本発明では、既存の作業スイッチを動力源選択スイッチに兼用させてもよい。例えば、メインスイッチCF−SW1を動力源選択スイッチに兼用する場合には、メインスイッチCF−SW1を積込位置又は排出位置からオフ位置側に自動復帰するタイプとした上で、これを例えば積込位置又は排出位置へ選択操作した後、再度同じ操作位置に操作すると動力源が切換わり、更にもう一度同じ操作位置に操作すると動力源が更に切換わり、更にもう一度同じ操作位置に操作すると動力源が更に切換わるといった手順で交互の切換操作を行えるようにしてもよい。