JP2014223618A - 気流式分級装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体原料から粗粉を取り除く際の分級性能を簡素な構成で向上させること。
【解決手段】入気流路30を流れる気体の一部が、原料供給ノズル11の上方を、後方から噴射方向に沿って分級領域34に流入するように構成し、排出流路35が、少なくとも微粉排出流路36と粗粉排出流路37とを有し、微粉排出流路36が原料供給ノズル11の近傍側になるように構成し、原料供給ノズル11の先端から下方に鋭角状に延びる下方側ブロック14の気体接触面14aが微粉排出流路36の一部を構成し、分級領域34から微粉排出流路36に流出する気体が、原料供給ノズル11の先端の近傍において、下方に流れるように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、気流分級によって、粉体原料から所定のミクロン粒子径領域にある微粉を効率的に得るための装置に関するものである。
従来の気流式分級装置としては、例えば以下の特許文献1に示すものが挙げられる。この文献等に示されるように、例えば複写機用のトナーのごとき粉体を製造する場合には、種々の粒子径の粒子が混在するトナー原料を、コアンダブロックの気流接触面に沿って噴射し、所謂「コアンダ効果」により生じる、粒子径によって異なる飛散降下経路の差を利用してトナー原料を粒子径別に分級する気流式分級装置が広く用いられている。
特開平8−238457号公報
しかしながら、コアンダ効果を利用する従来の気流式分級装置では、粉体原料(被分級原料)から粗粉(粒子径10μm以上の粉体)を取り除く際の分級性能が必ずしも十分なものではない。分級性能を上げるために種々の工夫がなされてはいるが、そのために装置構成が複雑化しており、改良する余地が残されていた。
本発明の目的は、粉体原料(被分級原料)から粗粉を取り除く際の分級性能を簡素な構成で向上させることにある。
本発明の気流式分級装置に係る第1特徴構成は、被分級原料が分級される分級領域と、気体を前記分級領域に流入させる入気流路と、被分級原料を側方から前記分級領域に噴射する原料供給ノズルと、該原料供給ノズルの下側に隣接配置される下方側ブロックと、前記分級領域から分級された被分級原料を気体と共に排出する排出流路とを備え、前記入気流路を流れる気体の一部が、前記原料供給ノズルの上方をその後方から気体噴射方向に沿って前記分級領域に流入するように構成し、前記排出流路が、少なくとも微粉排出流路と粗粉排出流路とを有し、前記微粉排出流路が前記原料供給ノズルの近傍側になるように構成し、前記原料供給ノズルの先端から下方に鋭角状に延びる前記下方側ブロックの気体接触面が前記微粉排出流路の一部を構成し、前記分級領域から前記微粉排出流路に流出する気体が、前記原料供給ノズルの先端の近傍において、下方に流れるように構成してある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、原料供給ノズルから噴射される被分級原料に対して、原料供給ノズルの上方をその後方から気体噴射方向に沿って分級領域に流入する気体を作用させること、そして、微粉排出流路の一部を原料供給ノズルの先端から下方に鋭角状に延びる下方側ブロックの気体接触面で構成して、分級領域から微粉排出流路に流出する気体が、原料供給ノズルの先端の近傍において下方に流れるように構成することによって、従来のコアンダブロックによるコアンダ効果を利用しなくとも、従来の気流式分級装置に比べて、粉体原料(被分級原料)から粗粉を取り除く際の分級性能を高めることができる。
また、本構成によれば、コアンダブロックを使用する従来の気流式分級装置のように、分級性能を上げるための何か特別な工夫を行う必要がないため、装置構成が簡素化されて

、メンテナンスコスト等を削減することもできる。
第2特徴構成は、前記微粉排出流路は、気体が、前記下方側ブロックの気体接触面に沿って、前記原料供給ノズルの気体噴射方向とは逆方向に流れるように構成してある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、気体が下方側ブロックの気体接触面に沿って、原料供給ノズルの気体噴射方向とは逆方向に流れるように構成されており、これは、原料供給ノズルの先端から微粉排出流路までの流路が、大きな曲率でもって急激に曲げられることを意味する。このような構成を採用することによって、粗粉が微粉排出流路に移行し難くなり、分級性能をより一層高めることができる。
第3特徴構成は、前記入気流路に複数の整流板を、それぞれ異なる向きに設け、当該整流板により、前記原料供給ノズルの気体噴射方向に対する前記分級領域への気体の流入角度が、前記原料供給ノズルの噴射口から遠方になるほど大きくなるように構成してある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、原料供給ノズルの気体噴射方向に対する分級領域への気体の流入角度が、原料供給ノズルの噴射口から遠方になるほど大きくなるように、複数の整流板をそれぞれ異なる向きに設けることで、入気流路における気体の流れが連続的に変化して、分級領域に対して気体が円滑に流れ易くなり、これにより分級性能をより一層高めることができる。
第4特徴構成は、前記複数の整流板を、円盤部材に一体的に設けると共に、該円盤部材を軸心回りに回転可能に取り付け、前記複数の整流板の傾き角度を同時に調節設定可能に構成してある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、ユーザーが円盤部材を軸心回りに回転させることによって複数の整流板の傾き角度を同時に変えることができる。即ち、ユーザーは、円盤部材を回転操作するだけで、入気流路における気体の流れる方向を、ユーザーの意図する方向に容易に変更することができ、これにより分級領域に供給される気体の流れを調整することが可能となる。
第5特徴構成は、前記微粉排出流路と前記粗粉排出流路とが、分級エッジによって区画されており、前記分級エッジの先端と、前記原料供給ノズルの先端との間の距離を変更できるように、前記分級エッジの設置位置を変更可能に構成してある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、分級エッジの先端と、前記原料供給ノズルの先端との間の距離を変更することによって微粉排出流路の幅を調節することが可能となり、分級性能をより一層高めることができる。
第6特徴構成は、前記分級エッジが、前記原料供給ノズルの気体噴射方向に対して水平方向に移動調節可能に取り付けられている点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、分級エッジを原料供給ノズルの気体噴射方向に対して水平方向に移動
調節可能とすれば、微粉排出流路及び粗粉排出流路のそれぞれの幅の調節を、精度良く確実且つ簡単に行うことができるため、分離すべき粒子の大きさに応じて精度良く分級することができる。
第7特徴構成は、前記分級エッジの先端が、前記粗粉排出流路の一部を構成する傾斜面、及び前記微粉排出流路の一部を構成する湾曲面によって形成される点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、傾斜面と湾曲面とを組み合わせることによって、分級エッジの先端をより鋭利な形状に構成することができる。そのため、分級エッジを水平方向に移動させたとしても、微粉排出流路及び粗粉排出流路のそれぞれの形状が大きく変更されることがなく、より精度良く分級することができる。
第8特徴構成は、前記下方側ブロックの気体接触面が、前記原料供給ノズルの先端から下方に延びる曲面又は平面を備えて構成される点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、原料供給ノズルの先端から下方に鋭角状に延びる下方側ブロックの気体接触面を、非常に簡素な形状で構成することができる。
第9特徴構成は、前記排出流路が、粗大粒子排出流路をさらに備え、該粗大粒子排出流路が、前記原料供給ノズルの噴射口に対向配置される流入口を有する点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、粒子径数十μm〜数千μmの粗大粒子が粉体原料中に含まれる場合、原料供給ノズルから噴射されて直進的に飛ぶ粗大粒子が、流入口から粗大粒子排出流路に流入する。そのため、噴射された粗大粒子が装置内の壁に衝突して跳ね返ることはなく、粗大粒子が微粉排出流路に混入する虞はない。
本発明の気流式分級装置を備える分級システムの全体構成を模式的に示す図である。 本発明の気流式分級装置(第1実施形態)の構造を模式的に示す図である。 整流板の取り付け構造を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の気流式分級装置(実線)の構造と従来の気流式分級装置(破線)の構造とを比較した図である。 本発明の気流式分級装置(第2実施形態)の構造を模式的に示す図である。 本発明の気流式分級装置(第1実施形態)による分級性能と従来の気流式分級装置による分級性能とを比較した図である。
以下、本発明の気流式分級装置の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
〔1〕分級システム
図1に示すように、本実施形態に係る分級システム1は、原料供給機2、振動フィーダ3、エジェクタ4、エアーポンプ5、気流式分級装置10、微粉捕集用サイクロン6、粗粉捕集用サイクロン7、集塵機8、ブロア9等を備えて構成されている。
原料供給機2から送り込まれた粉体原料(被分級原料)は、一定量ずつ振動フィーダ3によってエジェクタ4に送り込まれる。エジェクタ4にはエアーポンプ5を介して圧縮空気が供給されており、これによりトナー等の被分級原料は均一に分散された状態となって、原料供給ノズル11を介して気流式分級装置10の中に吹き込まれる。
気流式分級装置10内に吹き込まれた粉体原料は、その気流式分級装置10内で微粉・粗粉の2段階の粒子群に分級されて、微粉は微粉用吸引管38を介して微粉捕集用サイクロン6に、そして粗粉は粗粉用吸引管39を介して粗粉捕集用サイクロン7にそれぞれ回収される。尚、微粉捕集用サイクロン6、及び粗粉捕集用サイクロン7のいずれか一方又は両方をバグフィルタなどの集塵機に代えても良い。但し、両方を集塵機に代えた場合には、集塵機8は不要となる。
〔2〕粉体原料(被分級原料)について
本発明の気流式分級装置10に適用可能な粉体原料としては、例えば、コピー機やレーザープリンタで紙の着色に使われる微細な粉末状のトナー原料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。尚、本明細書において、粉体原料に含まれる粒子径10μm未満の粉体を「微粉」と定義し、粉体原料に含まれる粒子径10μm以上の粉体を「粗粉」と定義する。また、粉体原料に含まれる粗粉の中でも特に大きな粉体であって粒子径数十μm〜数千μmの粉体を「粗大粒子」と定義する。
〔3〕気流式分級装置
図2に示すように、本発明の気流式分級装置10は、原料供給ノズル11、粗粉側ブロック12、原料供給側ブロック13、下方側ブロック14、分級エッジ15、分級エッジブロック16、及び第1〜第3整流板21,22,23を備えて構成されている。
(原料供給ノズル)
原料供給ノズル11は、その下側に隣接配置される下方側ブロック14によって下から支持されつつ、その上側に配置される原料供給側ブロック13と、下方側ブロック14との間に嵌め込まれることにより固定される。原料供給ノズル11は、その先端に、分級領域34に開口する噴射口を有しており、被分級原料は、原料供給ノズル11の噴射口から分級領域34に対して側方噴射される。
(粗粉側ブロック)
粗粉側ブロック12は、原料供給ノズル11とは反対の側に配置されている。粗粉側ブロック12には、下に向かうにつれて原料供給ノズル11に近づくように傾斜する第1傾斜面12aと、下に向かうにつれて原料供給ノズル11から遠ざかるように傾斜する第2傾斜面12bと、上下方向に延びる垂直面12cとがこの順序で連設されている。
(原料供給側ブロック)
原料供給側ブロック13には、下に向かうにつれて粗粉側ブロック12に近づくように傾斜する第1傾斜面13a、緩やかな曲面をなす湾曲面13b、及び湾曲面の下端から粗粉側ブロック12の方に向かってわずかに下に傾斜しつつ横方向に延びる第2傾斜面13cがこの順序で連設されている。
(下方側ブロック)
下方側ブロック14には、原料供給ノズル11の先端から分級領域34の側に突出しないように下方に湾曲した後、横方向に延びる下面14a(気体接触面)が設けられている。尚、下方側ブロック14の下面14aの形状は、この構成に限定されるものではなく、他にも例えば、原料供給ノズル11の先端から鋭角をもって直線的に下方に延びる平面で構成しても良い。
即ち、下方側ブロック14の下面14aの形状は、原料供給ノズル11の先端から下方に鋭角状に延びる構成であれば良く、ここでいう鋭角状とは、下方側ブロック14の下面14aが、曲面又は平面を問わず、原料供給ノズル11の先端から分級領域34の側に突出しないような形状か、あるいは、先端をわずかに面取りする程度に原料供給ノズル11の先端から分級領域34の側にわずかに突出するような形状をも含むことを意味する。
(分級エッジブロック)
分級エッジブロック16は、下方側ブロック14の下方に配置されている。分級エッジブロック16には、上下方向に延びる側面16a、横方向に延びる上面16b、上下方向に貫通する貫通空間16c、及び横外側面から貫通空間16cに通じる図示しない貫通孔が設けられている。上面16bには、分級エッジ15のエッジ部分が設置される。また、ノブ部材17が、その軸部17aの軸心回りに回転操作可能に分級エッジブロック16に取り付けられている。ノブ部材17の軸部17aの先端部分は、分級エッジブロック16の図示しない貫通孔を通って貫通空間16cに到達し、後述する分級エッジ15の突出部15dに接続されている。
(分級エッジ)
分級エッジ15は、粗粉排出流路37の一部を構成する傾斜面15a、微粉排出流路36の一部を構成する湾曲面15b、底面15c、底面15cから垂直方向に延びる突出部15d、及び突出部15dの先端に設けられる係止部15eを備えて構成される。分級エッジ15のエッジ部分は、傾斜面15a、湾曲面15b、及び底面15cを備える縦断面形状が山状の部分であって、このエッジ部分には傾斜面15aと湾曲面15bとによって鋭利な先端が形成される。
分級エッジ15は、その突出部15dを分級エッジブロック16の貫通空間16cに貫通配置させ、貫通空間16cの下側開口からわずかに突出した突出部15dの先端に係止部15eを設けてある。これにより、係止部15eが貫通空間16cの下側開口の周縁部分に係止して、分級エッジ15が分級エッジブロック16から抜け止めがなされた状態で設置される。尚、貫通空間16cの上側開口は、分級エッジ15の底面15cによって塞がれる。
分級エッジ15の突出部15dに図示しない雌ネジ部が形成されており、その雌ネジ部に対して、ノブ部材17の先端部分に形成された雄ネジ部が螺入される。ノブ部材17をその軸心回りに回転操作すると、分級エッジ15の突出部15dがノブ部材17の雄ネジ部に沿って移動する。即ち、分級エッジ15は、ノブ部材17を回転操作することによって、分級エッジブロック16の上面16bにおいて右及び左のいずれの方向にも移動させて設置位置を変更できるように構成されている。
尚、本実施形態における分級エッジ15は、右方向への移動については突出部15dが貫通空間16cの右側壁に当接するまで、また左方向への移動については突出部15dが貫通空間16cの左側壁に当接するまで移動させることができる。分級エッジ15の移動の間、貫通空間16cの上側開口は、エッジ部分の底面15cによって塞がれたままである。また図2に示すように、分級エッジ15の突出部15dが、貫通空間16cにおいて左右方向の丁度中間位置にあるときに、分級エッジ15の傾斜面15aと、分級エッジブロック16の側面16aとが略面一の状態となる。
本実施形態における分級エッジ15は、原料供給ノズル11の気体噴射方向Sに対して水平方向に移動調節可能に取り付けられている。この構成により、分級エッジ15の先端と、原料供給ノズル11の先端との間の距離を変更して、微粉排出流路36及び粗粉排出流路37のそれぞれの幅を調節することが可能になる。
例えば、分級エッジ15を、図2紙面上右方向に移動させるほど、分級エッジ15の先端と原料供給ノズル11の先端との間の距離が小さくなるため、微粉排出流路36の幅が小さくなり、微粉排出流路36の幅が小さくなった分だけ粗粉排出流路37の幅が大きくなる。一方、分級エッジ15を、図2紙面上左方向に移動させるほど、分級エッジ15の先端と原料供給ノズル11の先端との間の距離が大きくなるため、微粉排出流路36の幅が大きくなり、微粉排出流路36の幅が大きくなった分だけ粗粉排出流路37の幅が小さくなる。
尚、分級エッジ15の先端と、原料供給ノズル11の先端との間の距離は、適宜設定することができ、例えば図4に示すように、従来の気流式分級装置における分級エッジ40の先端とコアンダブロック41との間の距離を「a」とし、分級エッジ40の先端と原料供給ノズル11の先端との間の距離を「b」として、また本発明の気流式分級装置10における微粉排出流路36の幅を「A」とし、分級エッジ15の先端と原料供給ノズル11の先端との間の距離を「B」として、a/b=約0.5に対して、A/B=約0.7〜1.0となるように設定することが望ましい。
本実施形態に係る気流式分級装置10には、外部空気等の気体を分級領域34に流入させる入気流路30と、粉体原料が分級される分級領域34と、分級後の粉体原料と気体とが排出される排出流路35とが形成されている。
(入気流路)
入気流路30は、粗粉側ブロック12の第1傾斜面12aと、原料供給側ブロック13との間に形成される。入気流路30は、気体の一部が、原料供給ノズル11の上方をその後方から気体噴射方向に沿って分級領域34に流入すると共に、原料供給ノズル11の気体噴射方向に対する分級領域34への気体の流入角度が、原料供給ノズル11の噴射口から遠方側の方が大きくなるように構成されており、本実施形態においては、入気流路30には、少なくとも、原料供給側ブロック13の側を流れる第1入気流31と、粗粉側ブロック12の側を流れる第2入気流32とが形成される。
第1入気流31は、原料供給側ブロック13の第1傾斜面13a、湾曲面13b、及び第2傾斜面13cに沿って形成される。即ち、流入してきた気体の一部が、原料供給側ブロック13の第1傾斜面13a及び湾曲面13bに沿って流れ、さらに、原料供給ノズル11の気体噴射方向S、即ち第2傾斜面13cに沿って原料供給ノズル11の上方を分級領域34に向かって流れる。
第2入気流32は、粗粉側ブロック12の第1傾斜面12aによって形成される。装置に流入してきた気体の一部が、原料供給ノズル11とは反対の側、即ち粗粉側ブロック12の第1傾斜面12aに沿って、原料供給ノズル11の気体噴射方向Sと交差するように分級領域34に向かって流れる。
本実施形態における入気流路30には、その幅方向に沿って第1〜第3整流板21,22,23が並設されており、流入してきた気体の一部が、第1入気流31及び第2入気流32以外の気流として、これらの第1〜第3整流板21,22,23を通過し得るように構成されている。
第1〜第3整流板21,22,23の向きはそれぞれ異なる向きに設定されている。即ち、粗粉側ブロック12の側に配置される第1整流板21は、粗粉側ブロック12に沿う向きに設けられる。原料供給側ブロック13の側に配置される第3整流板23は、原料供給側ブロック13の第2傾斜面に沿う向きに設けられる。第1整流板21と第3整流板23との間に配置される第2整流板22は、第1整流板21の向きと第3整流板23の向きのおよそ中間方向に沿う向きに設けられている。
第1〜第3整流板21,22,23によって、原料供給ノズル11の気体噴射方向Sに対する分級領域34に対する入気流路30における気体の流入角度が、原料供給ノズル11の噴射口から遠方になるほど徐々に大きくなる。即ち、入気流路30における気体の流れが第1入気流31から第2入気流32にかけて連続的に変化して、第1入気流31側に近い流路ほど第1入気流31の方向に沿うものとなり、第2入気流32に近い流路ほど第2入気流32の方向に沿うものとなる。
図3に示すように、本実施形態における第1〜第3整流板21,22,23はいずれも同じ円盤部材24に設けられており、全体が一部材としての整流部材20を構成する。整流部材20は、その円盤部材24が入気流路に形成した円形凹部33の中に嵌め込まれることにより、円盤部材24の軸心回りに回転可能に取り付けられている。整流部材20を回転させることによって、第1〜第3整流板21,22,23の向きが同時に変更されるため、ユーザーは、整流部材20の円盤部材24を回転操作するだけで、第1〜第3整流板21,22,23のそれぞれの傾き角度を同時に調節設定することができる。
尚、本実施形態においては、第1〜第3の整流板21,22,23を設ける構成を示しているが、この構成に限定されるものではなく、さらにより多くの整流板を設ける構成としても良い。つまり、粗粉側ブロック12により近い位置に配置される整流板ほど、より粗粉側ブロック12に沿う向きに設け、原料供給側ブロック13の第2傾斜面により近い位置に配置される整流板ほど、より原料供給側ブロック13の第2傾斜面に沿う向きに設け、粗粉側ブロック12の側の整流板から原料供給側ブロック13の側の整流板にかけて(原料供給側ブロック13の側の整流板から粗粉側ブロック12の側の整流板にかけて)、その向きが徐々に変わるように構成すれば良い。
(排出流路)
排出流路35は、分級領域34で分級された原料を気体と共に排出する。排出流路35は、少なくとも微粉排出流路36と粗粉排出流路37とを有し、微粉排出流路36と粗粉排出流路37とは、分級エッジ15によって区画され、微粉排出流路36が原料供給ノズル11の近傍側に配置される。
微粉排出流路36は、分級エッジ15の湾曲面15b、分級エッジブロック16の上面16b、及び下方側ブロック14の下面14aによって形成されている。気体が原料供給ノズル11の下方において先端側から基部側へ流れるように、微粉排出流路36は、原料供給ノズル11の先端から下方に曲げられて原料供給ノズル11の気体噴射方向Sに沿う向き(横方向)に延びており、微粉排出流路36に流入した気体が原料供給ノズル11の気体噴射方向Sとは逆の方向Rに向かって流れるように構成してある。
粗粉排出流路37は、分級エッジ15の傾斜面15a、粗粉側ブロック12の第2傾斜面12b、垂直面12c、及び分級エッジブロック16の側面16aによって上下方向に沿う向きに形成されており、粗粉排出流路37に流入した気体が下方向Dに向かって流れるように構成してある。
本実施形態では、排出流路35が微粉排出流路36及び粗粉排出流路37という2つの排出流路のみを有する構成を示しているが、この構成に限定されるものではなく、さらにより多くの排出流路を設ける構成としても良い。例えば、微粉排出流路36と粗粉排出流路37との間に、別途分級エッジを設けると共に、粒子径が微粉よりも大きく粗粉よりも小さい中粉を分級するための中粉排出流路を設けるような構成としても良い。
〔4〕分級操作
ブロア9(図1参照)を作動させると、外部空気等の気体が気流式分級装置10内に吸引され、入気流路30を通り、さらに分級領域34を通って、微粉排出流路36及び粗粉排出流路37に向かって流れる分級気流が形成される。
粉体原料は、原料供給ノズル11から装置内の分級領域34に噴射される。このとき、粉体原料の各粒子には慣性力が作用するため、粒子径が大きく重い粒子ほど原料供給ノズル11からより遠く離れた位置で分級気流に乗り、粒子径が小さく軽い粒子ほど原料供給ノズル11により近い位置で分級気流に乗る。
本実施形態において、分級エッジ15が分級点となり、粉体原料が微粉と粗粉とに分級される。本発明は、原料供給ノズル11から噴射される粉体原料に対して、原料供給ノズル11の上方をその後方から気体噴射方向Sに沿って分級領域34に流入する気体(第1入気流31)を作用させること、そして、微粉排出流路36の一部を原料供給ノズル11の先端から下方に鋭角状に延びる下方側ブロック14の下面14aで構成して、分級領域34から微粉排出流路36に流出する気体が、原料供給ノズル11の先端の近傍において下方に流れるように構成することによって、従来のコアンダブロックによるコアンダ効果を利用しなくとも、従来の気流式分級装置に比べて、粉体原料(被分級原料)から粗粉を取り除く際の分級性能を高めることができるという本発明者らによって発見された知見に基づいてなされたものである。
尚、本実施形態では、原料供給ノズル11から噴射される粉体原料に対してさらに、原料供給ノズル11とは反対の側を原料供給ノズル11の気体噴射方向Sと交差するように分級領域34に向かって流れる気体(第2入気流32)を作用させることによって、より一層分級性能が高められている。
分級された微粉は、微粉排出流路36を通り、さらに微粉用吸引管38を通って微粉捕集用サイクロン6に回収された後、工業的に利用される。一方、分級された粗粉は、粗粉排出流路37を通り、さらに粗粉用吸引管39を通って粗粉捕集用サイクロン7に回収される。回収した粗粉については、必要に応じて公知の微粉砕機にかけて粉砕した後、再び本発明の気流式分級装置によって分級するようにしても良い。
〔5〕付着防止目的の表面処理について
粉体原料の付着・固着による気流式分級装置における分級気流の乱れや閉塞を防ぐためには、気流式分級装置のケーシングの内面および粉体原料との接触部分に、バフ研磨、電解研磨、PTFEなどのコーティング、NiやCrなどの金属メッキ処理が施されるのが好ましい。
上記コーティングには、非粘着性と強靭さを備えたフッ素系有機コーティングのバイコート((株)吉田SKT製)やトリボフィニッシュ(ブラストロン(株)製)、ウレタンなどが使用できる。上記メッキでは、金属メッキのほかにNiとPTFEからなるカニフロン(日本カニゼン(株)製)やニダックス(アルバックテクノ(株)製)などが使用できる。
〔6〕耐摩耗目的の表面処理について
分級エッジや原料供給ノズルなど、装置内の粉体原料と接触する部材には、電解研磨、硬質金属やセラミックスなどのコーティングやメッキ、セラミックやサーメット等の超硬合金の焼結、溶射・溶着、肉盛溶接、浸炭処理や窒化処理、イオンプレーティング、ブラスト処理が施されるのが好ましい。
上記コーティングには、硬質炭素膜のダイヤモンドライクカーボンや酸化クロム溶射のローカイド(日本コーティング工業(株)製)、クロマックス(中日クラフト(株)製)が、メッキには硬質クロムや炭化クロムのダイクロン(千代田第一工業(株)製)が使用できる。
他に、真空溶着にはコルモロイ(ウォールコルモロイ製)、サーメットの焼結にはアダマンクラッド(大阪ウエルディング工業(株)製)、ブラスト処理にはトリボフィニッシュ(ブラストロン(株)製)やガラスビーズ((株)長門メタリコン製作所製)、肉盛溶接にはステライト(Deloro Stellite Group製)やING合金((株)日峰製)がそれぞれ使用できる。
〔7〕分級時の動作環境について
本発明の気流式分級装置の運転時における装置内の環境は、(1)温度については、融着を防ぐために低い方(低温)が好ましく、(2)湿度については、付着及び固着を防ぐために低い方(除湿)が好ましく、(3)気体は、空気密度により軌跡が変わる為に空気との比重差が大きいほど好ましく、(4)酸素濃度は、防爆(粉塵爆発の回避)のために低い方が好ましい。
〔8〕トナーの製造方法について
本発明の気流式分級装置は、例えば、コピー機やレーザープリンタで紙の着色に使われる微細な粉末状のトナーを製造する際の製造工程に好適に用いることができる。
トナーは、原料である結着樹脂、着色剤、荷電制御剤を混合し、エクストルーダにより溶融混練した後、冷却固化させ、これを粉砕および分級して所望の粒子径範囲になったものを製品とする。以上が基本的なトナーの製造過程であるが、粉砕から分級、外添の過程において、球形化、表面改質など更なる処理工程が入ることもある。すなわち、粉砕後の微粉または分級後の微粉は、そのまま或いは球形化および/または表面改質された後で更に微粒子状シリカや荷電制御剤が外添されて製品となる。尚、粗粉砕と微粉砕との間に、球形化、表面改質、及び外添処理の前後に分級工程(粗粉分級または微粉分級)を入れることもある。
次に、粉砕工程と分級工程について説明する。粗粉砕したトナー原料は、微粉砕した後、分級工程にて粗粉と微粉を除去し、所望する範囲の粒子を得る。分級機構を内蔵する微粉砕機では粗粉を含まない粒子が得られるが、分級機構を内蔵しない微粉砕機では、粗粉が含まれているため、粉砕した後に粗粉分級を行う必要がある。この場合、粗粉分級工程にて得られた粗粉は微粉砕機に戻して再度粉砕することができる。さらに、微粉分級工程では、より分級点が小さな微粉分級機を用いて所定粒子径以下の微細粉を除去する。尚、微粉分級工程を、粗粉分級工程よりも先に行っても良い。
また、粉砕または分級によって得られたトナー粒子に対して、さらに以下の表面処理工程を行なうこともある。すなわち、トナー粒子を球形化したり、粒子表面に他の微粒子を埋め込んで表面改質したり、外添剤として微粒子状シリカや荷電制御剤を付着させる。通常、外添剤は最終製品化の手前の段階で行なわれるものであるが、場合によっては外添を分級や球形化の前後に入れることもある。例えば、球形化や表面処理の後に分級工程(粗粉分級または微粉分級)を入れることにも対応可能である。上記トナー製造工程における一通りの粉砕・分級工程以降については、各工程の順序の入れ替え、工程の追加あるいは省略なども、製品の目的や処理条件などに応じて適宜変更可能である。
以上のように、トナーを製造するための最も基本的なフローは、(原料)→(混合)→(冷却固化)→(粉砕/分級)→(製品)と表現できるが、(粉砕/分級)のより具体的な工程としての粗粉砕、微粉砕、超微粉砕、分級、表面処理、外添の各処理工程に使用可能な装置として下記のようなものがある。
粗粉砕に用いられる装置として、ハンマミル、ピンミルなどがあり、その具体的な商品名の例として、フェザミル(ホソカワミクロン(株)製)、コロプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、パルベライザ(ホソカワミクロン(株)製)、ACMパルベライザ(ホソカワミクロン(株)製)、クリプトロン((株)アーステクニカ製)などが挙げられる。
微粉砕に用いられる装置として、ジェットミル(気流式粉砕機)、機械式粉砕機などがあり、具体的な商品名の例として、ACMパルベライザ(ホソカワミクロン(株)製)、イノマイザ(ホソカワミクロン(株)製)、グラシス(ホソカワミクロン(株)製)、ターボミル(フロイント・ターボ(株)製)、クリプトロン((株)アーステクニカ製)、本発明による粉砕装置などが挙げられる。
超微粉砕に用いられる装置として、ジェットミル(気流式粉砕機)、機械式粉砕機などがあり、具体的な商品名の例として、グラシス(ホソカワミクロン(株)製)、ターボミル(フロイント・ターボ(株)製)、カウンタジェットミルAFG(ホソカワミクロン(株)製)などが挙げられる。
分級に用いられる装置として、本発明の気流式分級装置の他、回転羽根式分級機などがあり、具体的な商品名の例として、ターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、エルボージェット(日本コークス工業(株)製)、DSF(日本ニューマチック工業(株)製)などが挙げられる。
表面処理に用いられる装置として、球形化装置、表面改質装置などがあり、具体的な商品名の例として、メカノフユージョン(ホソカワミクロン(株)製)、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)、サイクロミックス(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)、FMミキサ(日本コークス工業(株)製)、熱球形化装置などが挙げられる。
外添処理に用いられる装置として外添剤混合機があり、具体的な商品名の例として、メカノフユージョン(ホソカワミクロン(株)製)、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)、サイクロミックス(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)、FMミキサ(日本コークス工業(株)製)、COMPOSI(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。
〔9〕本発明の気流式分級装置のその他の用途について
尚、本発明の気流式分級装置は、微粉砕又は超微粉砕の後の分級のほか、球形化や表面改質後の製品粉体中の微粉又は粗大粒子などの異物を除去するための装置として適用することもできる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の気流式分級装置の第2の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、重複説明を避けるため、先の第1実施形態で説明した構成と同じ作用を奏する構成については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として異なる構成についてのみ説明する。
本実施形態の気流式分級装置は、排出流路35として、微粉排出流路36及び粗粉排出流路37の他に、さらに粗大粒子排出流路38を備える。
粗大粒子排出流路38は、粗粉側ブロック12に形成されている。粗大粒子排出流路38は、原料供給ノズル11の噴射口に対向配置される流入口39を有し、流入口39から「く」の字状に湾曲して粗粉排出流路37に合流する。尚、本実施形態における粗大粒子排出流路38の幅は、微粉排出流路36及び粗粉排出流路37のそれぞれの流路の幅よりも小さく設定されている。
粒子径数十μm〜数千μmの粗大粒子が粉体原料中に含まれる場合、原料供給ノズル11から噴射された粗大粒子は慣性力が大きいため、入気流路30から流入してきた気体の作用を受けたとしても、わずかに進行方向が変えられるだけで、粗粉排出流路37に沿ってスムーズに流入しないことがある。
つまり、上述の第1実施形態の気流式分級装置では、原料供給ノズル11から噴射された粗大粒子が略気体噴射方向に沿って直進し、原料供給ノズル11の噴射口に対向する粗粉側ブロック12に衝突して跳ね返り、その結果、粗大粒子が微粉排出流路36に混入してしまう虞がある。
しかしながら、本実施形態によれば、原料供給ノズル11から噴射されて直進的に飛ぶ粗大粒子が、流入口39から粗大粒子排出流路38に流入する。従って、噴射された粗大粒子が粗粉側ブロック12に衝突して跳ね返ることはなく、粗大粒子が微粉排出流路36に混入する虞はない。尚、粗大粒子は、粗大粒子排出流路38を通って粗粉排出流路37に合流し、粗粉と共に装置外に排出される。
(実施例)
一般的に機械式粉砕機で原料を粉砕して、平均粒子径6.5μmのトナー粉を得た場合、「粗粉」と呼ばれる粒子径10μm以上の粒子が数%ほど存在する。これを最終製品の「微粉」とするには、分級を行って「粗粉」を除去する必要がある。
実施例として、平均粒子径6.5μmのトナー粉について、本発明の気流式分級装置(第1実施形態)を用いて分級操作を行ったときの試験結果を以下に述べる。
本発明の気流式分級装置(第1実施形態)について、以下の表1に示す運転条件に従って、4回の分級操作を実施した。
Figure 2014223618
尚、表1における距離(B)とは、原料供給ノズル11の先端(噴射口の下端)から分級エッジ15の先端までの距離であり、分級エッジ15を、分級エッジブロック16の上面16bに沿って、微粉排出流路36の側から粗粉排出流路37の側に移動させることによって設定した(図2及び図4参照)。尚、各分級操作において設定した距離(B)は、1回目:60mm、2回目:61mm、3回目:62mm、4回目:63mmである。
(比較例)
比較例として、上記実施例と同じ平均粒子径6.5μmのトナー粉について、コアンダ効果を利用する従来の気流式分級装置を用いて分級操作を行ったときの試験結果を以下に述べる。
従来の気流式分級装置について、以下の表2に示す運転条件に従って、4回の分級操作を実施した。
Figure 2014223618
尚、表2における距離(b)とは、原料供給ノズル11の先端(噴射口の下端)から分級エッジ40の先端までの距離である(図4参照)。尚、各分級操作において設定した距離(b)は、1回目:61mm、2回目:63mm、3回目:64mm、4回目:66mmである。
(実施例及び比較例における試験結果の比較)
上記表1に示すように、本発明の気流式分級装置における粗粉回収率は、1回目:12.8%、2回目:8.6%、3回目:6.7%、4回目:5.3%であり、粗粉割合(体積比率による微粉中に含まれる粗粉の割合)は、1回目:0.4%、2回目:0.6%、3回目:1.1%、4回目:1.5%であった。
一方、上記表2に示すように、従来の気流式分級装置における粗粉回収率は、1回目:19.0%、2回目:17.0%、3回目:8.0%、4回目:6.0%であり、粗粉割合(体積比率による微粉中に含まれる粗粉の割合)は、1回目:0.2%、2回目:0.5%、3回目:1.5%、4回目:2.1%であった。
図6は、上記表1及び表2における、粗粉回収率、及び粗粉割合(体積比率による微粉中に含まれる粗粉の割合)の結果をまとめたものである。
粉砕されたトナー粉のうち粗粉として誤回収される微粉の量が少なく(即ち、粗粉回収率が小さい)、尚且つ微粉中に含まれる粗粉の体積比率が小さい(即ち、粗粉割合が小さい)気流式分級装置ほど、分級性能が高いといえる。
図6に示すように、本発明の気流式分級装置の測定値は、従来の気流式分級装置の測定値と比べて、全体的にグラフの左下側に位置している。即ち、本発明の気流式分級装置は、従来の気流式分級装置と比べて、粗粉回収率が小さく、尚且つ粗粉割合が小さいと言える。従って、本発明の気流式分級装置は従来の気流式分級装置と比べてより良好な分級性能を有していることが分かる。
次に、上述の第1実施形態及び第2実施形態のそれぞれの気流式分級装置について、以下の表3に示す運転条件に従って分級操作を実施した。
Figure 2014223618
本実施例においては、篩により得られた粒径45μm以上の粉体を粗大粒子とした。
表3に示すように、第2実施形態の気流式分級装置では、第1実施形態の気流式分級装置と比べて、分級処理した微粉(処理微粉)に含まれる粗大粒子の割合が著しく低減された。
本発明に係る気流式分級装置は、トナー原料や薬剤原料など、種々の粒子径の粒子が混在する粉体原料を分級処理して使用する必要のある産業分野において好適に利用することができる。
10 気流式分級装置
11 原料供給ノズル
12 粗粉側ブロック
13 原料供給側ブロック
14 下方側ブロック
14a 下面(気体接触面)
15 分級エッジ
16 分級エッジブロック
20 整流部材
21〜23 第1〜第3整流板
24 円盤部材
30 入気流路
31 第1入気流
32 第2入気流
34 分級領域
35 排出流路
36 微粉排出流路
37 粗粉排出流路
38 粗大粒子排出流路
39 流入口

Claims (9)

  1. 被分級原料が分級される分級領域と、
    気体を前記分級領域に流入させる入気流路と、
    被分級原料を側方から前記分級領域に噴射する原料供給ノズルと、
    該原料供給ノズルの下側に隣接配置される下方側ブロックと、
    前記分級領域から分級された被分級原料を気体と共に排出する排出流路とを備え、
    前記入気流路を流れる気体の一部が、前記原料供給ノズルの上方をその後方から気体噴射方向に沿って前記分級領域に流入するように構成し、
    前記排出流路が、少なくとも微粉排出流路と粗粉排出流路とを有し、前記微粉排出流路が前記原料供給ノズルの近傍側になるように構成し、
    前記原料供給ノズルの先端から下方に鋭角状に延びる前記下方側ブロックの気体接触面が前記微粉排出流路の一部を構成し、
    前記分級領域から前記微粉排出流路に流出する気体が、前記原料供給ノズルの先端の近傍において、下方に流れるように構成してある気流式分級装置。
  2. 前記微粉排出流路は、気体が、前記下方側ブロックの気体接触面に沿って、前記原料供給ノズルの気体噴射方向とは逆方向に流れるように構成してある請求項1に記載の気流式分級装置。
  3. 前記入気流路に複数の整流板を、それぞれ異なる向きに設け、当該整流板により、前記原料供給ノズルの気体噴射方向に対する前記分級領域への気体の流入角度が、前記原料供給ノズルの噴射口から遠方になるほど大きくなるように構成してある請求項1又は2に記載の気流式分級装置。
  4. 前記複数の整流板を、円盤部材に一体的に設けると共に、該円盤部材を軸心回りに回転可能に取り付け、前記複数の整流板の傾き角度を同時に調節設定可能に構成してある請求項3に記載の気流式分級装置。
  5. 前記微粉排出流路と前記粗粉排出流路とが、分級エッジによって区画されており、
    前記分級エッジの先端と、前記原料供給ノズルの先端との間の距離を変更できるように、前記分級エッジの設置位置を変更可能に構成してある請求項1〜4のいずれか1項に記載の気流式分級装置。
  6. 前記分級エッジが、前記原料供給ノズルの気体噴射方向に対して水平方向に移動調節可能に取り付けられている請求項5に記載の気流式分級装置。
  7. 前記分級エッジの先端が、前記粗粉排出流路の一部を構成する傾斜面、及び前記微粉排出流路の一部を構成する湾曲面によって形成される請求項6に記載の気流式分級装置。
  8. 前記下方側ブロックの気体接触面が、前記原料供給ノズルの先端から下方に延びる曲面又は平面を備えて構成される請求項1〜7のいずれか1項に記載の気流式分級装置。
  9. 前記排出流路が、粗大粒子排出流路をさらに備え、該粗大粒子排出流路が、前記原料供給ノズルの噴射口に対向配置される流入口を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の気流式分級装置。
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