JP2014223594A - フィルターおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】孔部のアスペクト比が大きく、かつ、孔部内での圧力損失が少なく、優れたフィルター機能を発現するフィルターとその製造方法を提供する。【解決手段】フィルターを、複数の貫通孔を有する金属薄板が、貫通孔の位置を合わせて積層されてなる積層体とし、金属薄板の両面における貫通孔の開口形状を同一とし、貫通孔の開口幅は金属薄板の厚み方向で同一、あるいは、金属薄板の両面における開口幅よりも厚み方向内部の開口幅が大きいように構成する。【選択図】 図2

Description

本発明は、フィルターに係り、特に流体中に含まれる異物の除去、あるいは、流体中に含まれる生成物の回収等に使用することができるフィルターとその製造方法に関する。
例えば、飲料製造においては、飲料中に含まれる粒子のなかで除去が必要なものがある場合、フィルターを用いた除去工程が設けられている。流体中に含まれる粒子を除去するフィルターとしては、従来から、金網やパンチングメタル(板材に所望の大きさの孔部を機械的に穿設したもの)を組み合わせた積層型のフィルターが使用されている。このようなフィルターは、金網が有する開口径(ワイヤー間距離)の大きさにより、捕獲できる粒子の大きさを見込み、流体の物性、除去対象となる粒子の大きさ等に応じて、所望の開口径を有する金網が使用されていた。
しかし、金網を用いた積層型のフィルターでは、3次元的に入り組んだ構造の金網中に捕獲された粒子の除去が難しく、メンテナンス性に問題があった。特に飲料製造等のように衛生上の厳しい環境管理が要求される工程では、メンテナンス時の洗浄で粒子が除去しきれずに残留しているフィルターは、再使用せずに交換を余儀なくされていた。
また、ろ過を実施するために要する圧力には、フィルターの開口表面積の他に、3次元的に入り組んだ構造の中を流体が通ることにより生じる圧力損失も考慮する必要があり、事前に実機への負荷影響がないかを試行して確かめる必要があった。また、見込んでいた粒子が確実に捕獲できるかどうかも、事前に実機に搭載して試行し確かめる必要があった。
上記のような問題を解消するために、孔部を形成した金属薄板を積層したフィルターが提案されている。例えば、金属薄板に対してエッチング加工を行って貫通孔を穿設して孔部を形成し、このような金属薄板を積層して、孔部の大きさと金属薄板の合計板厚で計算されるアスペクト比を向上させたフィルターが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特開2000−109985号公報 特開2011−147872号公報
上記のようなフィルターでは、フィルター機能を発現する孔部のアスペクト比を向上させるためには、複数枚の金属薄板を積層する必要があるが、積層時の孔部同士の位置ズレが発生して、フィルター内部の孔部中に段差が生じて、開口寸法(フィルタ寸法)の精度低下、孔部内での圧力損失(層流の阻害)が発生し、良好なフィルター機能を得ることが難しいという問題があった。また、金属薄板に対してエッチング加工により貫通孔を穿設して孔部を形成して作製した従来のフィルターでは、孔部の内壁面に鋭く突出した部位が存在し、この突出部位により孔部内での圧力損失(層流の阻害)が発生するという問題もあった。
本発明は上述のような実情に鑑みてなされたものであり、孔部のアスペクト比が大きく、かつ、孔部内での圧力損失が少なく、優れたフィルター機能を発現するフィルターとその製造方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明のフィルターは、複数の貫通孔を有する金属薄板が該貫通孔の位置を合わせて積層されてなり、前記貫通孔が連通して形成された孔部を複数有する積層体であり、前記金属薄板の両面における前記貫通孔の開口形状が同一であり、前記貫通孔の開口寸法は前記金属薄板の厚み方向で同一、あるいは、前記金属薄板の両面における開口寸法よりも厚み方向内部の開口寸法が大きいような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属薄板の厚みは20〜150μmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、開口率が20〜60%の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記貫通孔における前記金属薄板の厚み方向内部の開口寸法と、前記金属薄板の両面での開口寸法との差が40μm以下であるような構成とした。
本発明のフィルターの製造方法は、エッチングにより複数の貫通孔と位置合わせ用穴部を形成した金属薄板を複数作製するエッチング工程と、前記貫通孔が連通することにより孔部を形成するように、複数の前記金属薄板を積層して接合する接合工程を有し、前記エッチング工程における前記貫通孔の形成では、金属薄板の両面における前記貫通孔の開口形状を同一とし、前記貫通孔の開口寸法を、前記金属薄板の厚み方向で同一、あるいは、前記金属薄板の両面における開口寸法よりも厚み方向内部の開口寸法が大きくなるように前記貫通孔を形成し、前記エッチング工程における位置合わせ用穴部の形成では、位置合わせ用ピンよりも小径の中心開口部と、該中心開口部の周囲に隣接して複数位置する周辺開口部とを有する位置合わせ用穴部を形成し、前記接合工程では、複数の前記金属薄板を重ね、前記位置合わせ用穴部に位置合わせ用ピンを挿入して位置合わせを行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記エッチング工程における前記貫通孔の形成では、水平状態の金属薄板の両面からエッチングマスクを介してエッチング液を噴射して同時エッチングを行い、前記金属薄板の上面側に配設するエッチングマスクの各開口部の面積S1と、前記金属薄板の下面側に配設するエッチングマスクの各開口部の面積S2との比S1/S2を、0.6以上の範囲で設定するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記エッチング工程において、開口寸法が前記金属薄板の厚み方向で同一である貫通孔の形成では、比重が45〜55Be(ボーメ)の範囲、液温が50〜70℃の範囲であるエッチング液を使用するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記エッチング工程において、前記金属薄板の両面における開口寸法よりも厚み方向内部の開口寸法が大きいような貫通孔の形成では、比重が50〜60Be(ボーメ)の範囲、液温が60〜80℃の範囲であるエッチング液を使用するような構成とした。
本発明のフィルターは、孔部のアスペクト比が大きく、かつ、孔部内での圧力損失が少なく、優れたフィルター機能を発現することができる。また、本発明のフィルターの製造方法は、孔部のアスペクト比が大きく、かつ、孔部内での圧力損失が少なく、優れたフィルター機能を発現するフィルターを製造することが可能である。
図1は、本発明のフィルターの一実施形態を説明するための部分断面図である。 図2は、図1に示されるフィルターを構成する金属薄板の部分拡大断面図である。 図3は、本発明のフィルターの他の実施形態を説明するための部分断面図である。 図4は、図3に示されるフィルターを構成する金属薄板の部分拡大断面図である。 図5は、本発明のフィルターの製造方法において使用する金属薄板を説明するための図である。 図6は、本発明のフィルターの製造方法において金属薄板に形成する貫通孔の一例を説明するための部分断面図である。 図7は、本発明のフィルターの製造方法において金属薄板に形成する位置合わせ用穴部の一例を示す平面図である。 図8は、本発明のフィルターの製造方法において複数の金属薄板を積層する際の位置合わせを説明する図である。 図9は、本発明のフィルターの製造方法において金属薄板に形成する位置合わせ用穴部の他の例を示す平面図である。 図10は、本発明のフィルターの製造方法において金属薄板に形成する位置合わせ用穴部の他の例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
[フィルター]
図1は、本発明のフィルターの一実施形態を説明するための部分断面図であり、図2は、図1に示されるフィルターを構成する金属薄板の部分拡大断面図である。図1および図2において、フィルター11は、複数の貫通孔14を有する金属薄板13が複数積層されてなる積層体である。各金属薄板13が有する貫通孔14は、金属薄板13の両面における開口形状が同一である。そして、各金属薄板13の貫通孔14同士の位置を合わせた状態で金属薄板13が積層されることにより、貫通孔14が連通して形成された孔部12を複数有している。
金属薄板13の材質は、例えば、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系のステンレス鋼、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、コバルト合金、クロム合金、モリブデン合金、タングステン合金等であってよく、厚みは20〜150μm、好ましくは20〜80μmの範囲であることが好適である。金属薄板13の厚みが20μm未満であると、所望の強度を具備するフィルター11を作製するための金属薄板13の積層数が多くなり、作業工程および製造コストの面で好ましくない。また、金属薄板13の厚みが150μmを超えると、貫通孔14の開口寸法の調整に支障を来し好ましくない。
金属薄板13が有する貫通孔14は、上記のように、金属薄板13の一方の面13aにおける開口部14aの形状(開口形状)、および、金属薄板13の他方の面13bにおける開口部14bの形状(開口形状)が同一であり、また、貫通孔14の開口寸法Wは、金属薄板13の厚み方向において同一である。したがって、貫通孔14はストレート形状となっている。貫通孔14の開口形状は、円形が好適であるが、楕円形、あるいは、正方形、正六角形、正八角形等の多角形、これらの多角形の角部に丸味を有する形状等であってもよい。貫通孔14の開口寸法Wは、開口形状が円形である場合には、その直径であり、開口形状が楕円形、多角形等のように開口寸法が一定ではない場合には、開口形状における最小の開口寸法である。このような開口寸法Wは、ろ過対象である流体から除去する異物の大きさ等を考慮して設定するこができる。
また、金属薄板13が有する貫通孔14間の距離は、開口率[(貫通孔14の合計面積/貫通孔14が形成されている領域の面積)×100]が、20〜60%、好ましくは25〜40%の範囲となるように、上記の開口寸法Wを考慮して設定することができ、例えば、15〜100μmの範囲で隣接する貫通孔との距離を設定することができる。
フィルター11を構成する金属薄板13の積層数は、図1に示される例では、3枚であるが、これに限定されるものではなく、金属薄板13の厚み、材質、フィルター11に要求される強度、フィルター11において貫通孔14が連通してなる孔部12(流路)における流体の圧力損失等を考慮して適宜設定することができる。
図3は、本発明のフィルターの他の実施形態を説明するための部分断面図であり、図4は、図3に示されるフィルターを構成する金属薄板の部分拡大断面図である。図3および図4において、フィルター21は、複数の貫通孔24を有する金属薄板23が複数積層されてなる積層体である。各金属薄板23が有する貫通孔24は、金属薄板23の両面における開口形状が同一である。そして、各金属薄板23の貫通孔24同士の位置を合わせた状態で金属薄板23が積層されることにより、貫通孔24が連通して形成された孔部22を複数有している。
金属薄板23の材質は、上述の金属薄板13と同様とすることができ、厚みも20〜150μm、好ましくは20〜80μmの範囲であることが好適である。
金属薄板23が有する貫通孔24は、上記のように、金属薄板23の一方の面23aにおける開口部24aの形状(開口形状)、および、金属薄板23の他方の面23bにおける開口部24bの形状(開口形状)が同一である。また、貫通孔24の開口寸法は、金属薄板23の両面における開口寸法W1よりも厚み方向内部の開口寸法W2が大きいものとなっており、フィルター21における異物除去のろ過機能は、金属薄板23の両面における開口寸法W1により設定される。そして、貫通孔24における金属薄板23の厚み方向内部の開口寸法W2と、金属薄板23の両面23a,23bでの開口寸法W1との差は、40μm以下、好ましくは20μm以下である。開口寸法W2と開口寸法W1との差が40μmを超えると、フィルター21における孔部22内での流体の圧力損失が大きくなり、フィルター機能が低下して好ましくない。
貫通孔24の開口形状は、円形が好適であるが、楕円形、あるいは、正方形、正六角形、正八角形等の多角形、これらの多角形の角部に丸味を有する形状等であってもよい。また、貫通孔24の開口寸法W1および開口寸法W2は、開口形状が円形である場合には、その直径であり、開口形状が楕円形、多角形等のように開口寸法が一定ではない場合には、開口形状における最小の開口寸法である。このような開口寸法W1は、ろ過対象である流体から除去する異物の大きさ等を考慮して設定するこができる。
また、金属薄板23が有する貫通孔24間の距離は、開口率[(貫通孔24の合計面積/貫通孔24が形成されている領域の面積)×100]が、20〜60%、好ましくは25〜40%の範囲となるように、上記の開口寸法W1を考慮して設定することができ、例えば、15〜100μmの範囲で隣接する貫通孔との距離を設定することができる。
フィルター21を構成する金属薄板23の積層数は、図3に示される例では、3枚であるが、これに限定されるものではなく、金属薄板23の厚み、材質、フィルター21に要求される強度、フィルター21において貫通孔24が連通してなる孔部22(流路)における流体の圧力損失等を考慮して適宜設定することができる。
このような本発明のフィルター11,21は、積層した金属薄板13,22が有する貫通孔14,23が連通してなる孔部12,22(流路)を有し、この孔部12,22がろ過機能を発現する。そして、孔部12,22の内部形状はストレート、あるいは、孔部12,22の開口寸法が若干拡がっている部位を有するものであり、孔部12,22内に鋭く突出する部位が存在しないので、孔部12,22内での圧力損失(層流の阻害)が抑制され、優れたフィルター機能を発現する。
尚、上述のように、フィルター11は、各金属薄板13の貫通孔14同士の位置を合わせた状態で金属薄板13が積層されているが、貫通孔14同士の位置を合わせた状態とは、積層された金属薄板13の貫通孔14の中心のズレの最大が15μm以下であることを意味する。ズレが上記の範囲内であれば、孔部12,22内での流体の圧力損失や流体中の異物除去のろ過精度の低下が僅少であり、フィルター11におけるフィルター機能に差し障りを生じることはない。すなわち、複数の金属薄板13が積層されたフィルター11において、フィルター11を構成する複数の金属薄板13の最上層から最下層までの貫通孔13のズレの最大は、隣接する貫通孔13間の距離よりも小さいことが必要である。フィルター11の積層方向の強度を維持するためには、積層方向においてフィルター11の一方の面から垂直に他方の面に至る連続した断面が必要であり、貫通孔13のズレの最大が隣接する貫通孔13間の距離よりも小さいとの条件は、このような最低限の断面を確保する最低条件である。そして、上記のように、隣接する貫通孔13の距離の下限は15μmとすることができるので、金属薄板13の貫通孔14の中心のズレの最大は15μmまで許容される。
また、本発明のフィルターの外観形状には制限はなく、平板形状であってよく、この場合、一方の面に流体を供給し、他方の面へ向かう流体に対してろ過機能を発現することができる。また、本発明のフィルターは、円筒形状であってよく、この場合、例えば、円筒内部に流体を供給し、外部へ向かう流体に対してろ過機能を発現することができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明のフィルターはこれらの実施形態に限定されるものではない。
[フィルターの製造方法]
本発明のフィルターの製造方法を、上述の本発明のフィルター11を例として説明する。
本発明のフィルターの製造方法では、図5に示されるように、金属薄板13に貫通孔形成領域13A(2点鎖線で囲まれる領域)を設定し、この貫通孔形成領域13Aの外側の領域に位置合わせ用穴部形成領域13B(鎖線で囲まれる領域)を設定する。そして、金属薄板13の貫通孔形成領域13Aに所望のピッチで複数の貫通孔14をエッチングにより形成する。また、金属薄板13の位置合わせ用穴部形成領域13Bに位置合わせ用穴部15をエッチングにより形成する。
本発明のフィルターの製造方法において使用する金属薄板13の材質は、例えば、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系のステンレス鋼、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、コバルト合金、クロム合金、モリブデン合金、タングステン合金等であってよく、厚みは20〜150μm、好ましくは20〜80μmの範囲であることが好適である。金属薄板13の厚みが20μm未満であると、後工程において所望の強度を具備するフィルター11を作製するための金属薄板13の積層数が多くなり、作業工程および製造コストの面で好ましくない。また、金属薄板13の厚みが150μmを超えると、貫通孔14の開口寸法の微細化に支障を来し好ましくない。
図6は、金属薄板13の貫通孔形成領域13Aに形成した貫通孔14を示す部分断面図であり、金属薄板13の一方の面13aにおける貫通孔14の開口部14aの形状(開口形状)、および、金属薄板13の他方の面13bにおける貫通孔14の開口部14bの形状(開口形状)が同一であり、貫通孔14の開口寸法Wが金属薄板13の厚み方向において同一となるように、貫通孔14を形成する。このような貫通孔14は、例えば、水平状態に維持した金属薄板13の両面からエッチングマスクを介してエッチング液を金属薄板13に噴射して同時エッチングを行うことにより形成することができる。この場合、金属薄板13の上面側と下面側におけるエッチング液と金属薄板13との接触の程度差を考慮して、金属薄板13の上面側に配設するエッチングマスクの各開口部の面積S1と、金属薄板13の下面側に配設するエッチングマスクの各開口部の面積S2との比S1/S2を、0.6以上、好ましくは0.75〜1.2の範囲で設定することができる。また、エッチング液としては、比重が45〜55Be(ボーメ)、好ましくは45〜50Be(ボーメ)の範囲、液温が50〜70℃、好ましくは60〜70℃の範囲であるエッチング液を使用することができる。エッチングマスクにおける比S1/S2が上記の範囲から外れると、金属薄板13に形成する貫通孔14が、金属薄板13の一方の面における開口寸法が、他方の面における開口寸法と異なるテーパー形状となり好ましくない。また、エッチング液の比重が45Be(ボーメ)未満であると、貫通孔14において金属薄板13の厚み方向内部に突出部が形成されやすく、また、比重が55Be(ボーメ)を超えるとエッチング適性が低下して好ましくない。さらに、エッチング液の温度が50℃未満であると、貫通孔14において金属薄板13の厚み方向内部に突出部が形成されやすく、また、温度が70℃を超えると、貫通孔14の内壁の腐食が進みやすく、内壁をストレート形状とする調整が難しくなり好ましくない。
また、図7は、金属薄板13の位置合わせ用穴部形成領域13Bに形成する位置合わせ用穴部15の一例を示す平面図である。位置合わせ用穴部15は、位置合わせに使用するピンの外径よりも小さい内径を有する中心開口部15aと、この中心開口部15aの周囲に隣接する複数の周辺開口部15bとで構成されている(図7(A))。図示例では、中心開口部15aは内径Dの円形開口であり、周辺開口部15bは円弧形状であり、中心開口部15aの周囲に6個形成されており、中心開口部15aと周辺開口部15bとの境界部位は易変形部位15cをなしている。このような位置合わせ用穴部15は、外径D′(D′>D)の位置合わせ用ピン17が挿入されると、易変形部位15cが周辺開口部15b方向へ押し広げられる(図7(B))。これにより、位置合わせ用穴部15と位置合わせ用ピン17との間に緩みを生じることが防止される。従来の位置合わせ用穴部は、例えば、エッチングにより置合わせ用ピンの外径よりも小径で形成した後、置合わせ用ピンの外径よりも若干大きくなるように内径を研磨により拡大して形成されており、位置合わせ用穴部と位置合わせ用ピンとの間に緩みが生じ易いものであった。
次に、本発明のフィルターの製造方法では、上記のように複数の貫通孔14と位置合わせ用穴部15をエッチングにより形成した同一設計の複数の金属薄板13を積層して接合して積層体を作製する。金属薄板13を積層では、図8に示すように、所望の枚数(図示例では3枚)の金属薄板13を、各金属薄板13の貫通孔14同士の位置が略一致するように積層し、各金属薄板13の位置合わせ用穴部15に位置合わせ用ピン17を挿入する。これにより、各金属薄板13は、貫通孔14同士の位置が一致するように設計通りの位置合わせが行われ、かつ、位置合わせ用穴部15と位置合わせ用ピン17との間に緩みが生じていないので、位置合わせした状態を確実に維持することができる。この状態で、積層されている複数の金属薄板13を電気溶接等により仮接着し、その後、位置合わせ用ピン17を位置合わせ用穴部15から引き抜いて除去し、拡散接合、電気溶接、あるいは、ネジによる締結等により複数の金属薄板13を接合して積層体を作製する。このような積層体の作製では、所望の厚みのフィルター11となるまで金属薄板13を1枚づつ積層して接合する工程を繰り返してもよく、また、所望の厚みのフィルター11を得るための必要枚数の金属薄板を積層し、一度の接合工程で積層体を作製してフィルター11としてもよい。
このような本発明のフィルターの製造方法では、内部形状がストレートである貫通孔14を金属薄板13に形成することができ、また、貫通孔14を有する複数の金属薄板13を、貫通孔14同士の位置が一致するよう積層することができる。これにより、積層した金属薄板13が有する貫通孔14が連通してなる孔部12を有するフィルター11が得られ、孔部12の内部形状がストレートであり、孔部12内に突出する部位が存在しないので、孔部12内での圧力損失(層流の阻害)が抑制され、優れたフィルター機能を発現するフィルター11を製造することができる。
また、本発明のフィルターの製造方法によって上述のフィルター21を製造する場合、金属薄板23の貫通孔形成領域に形成する貫通孔24を、下記のように金属薄板23の両面における開口寸法W1よりも厚み方向内部の開口寸法W2が大きくなるように形成する他は、フィルター11を例として説明した本発明のフィルターの製造方法と同様とすることができる。
金属薄板23の両面における開口寸法W1よりも厚み方向内部の開口寸法W2が大きい貫通孔24を金属薄板23に形成するには、比重が50〜60Be(ボーメ)、好ましくは52〜58Be(ボーメ)の範囲、液温が60〜80℃、好ましくは65〜78℃の範囲であるエッチング液を使用することができる。エッチング液の比重が50Be(ボーメ)未満であると、貫通孔24において金属薄板23の厚み方向内部に突出部が形成されやすく、また、比重が60Be(ボーメ)を超えるとエッチング適性が低下して好ましくない。さらに、エッチング液の温度が60℃未満であると、貫通孔24において金属薄板23の厚み方向内部に突出部が形成されやすく、また、温度が80℃を超えると、エッチング時間が短くなり、貫通孔24の内壁の形状調整が難しくなり好ましくない。
上述の実施形態は例示であり、本発明のフィルターの製造方法はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、位置合わせ用穴部15において、中心開口部15aの周囲に隣接する複数の周辺開口部15bの形状、数は、図7(A)に示される例に限定されず、位置合わせ用ピン17の挿入によって易変形部位15cが周辺開口部15b方向へ押し広げられ、かつ、位置合わせ用穴部15と位置合わせ用ピン17との間に緩みを生じることが防止されるものであればよい。したがって、例えば、図9(A)に示されるように、中心開口部15aの周囲に円弧形状の4個の周辺開口部15bが位置するもの、図9(B)に示されるように、中心開口部15aの周囲に12個の周辺開口部15bが位置するもの等であってもよい。また、図10(A)に示されるように、中心開口部15aの周囲に放射状に長方形状の8個の周辺開口部15bが位置するもの、図10(B)に示されるように、中心開口部15aの周囲に位置する8個の円形状の周辺開口部15bを介して、放射状に長方形状の8個の周辺開口部15b′が位置するもの等であってもよい。
また、上述の実施形態では、貫通孔形成領域13Aの外側の領域に位置合わせ用穴部形成領域13Bを設定しているが、位置合わせ用穴部形成領域13Bの設定位置には制限はなく、例えば、貫通孔形成領域13A内に位置合わせ用穴部形成領域13Bを設定してもよい。位置合わせ用穴部は、積層時の位置合わせが完了した後に塞いでしまえば、貫通孔形成領域13A内に存在してもフィルターは本質的な機能を奏するからである。
次に、具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
金属薄板としてステンレス鋼(SUS304、150mm×150mm、厚み25μm)を準備し、金属薄板の中央の50mm×50mmを貫通孔形成領域として画定した。
この金属薄板の両面に感光性ドライフィルム(旭化成(株)製) サンフォートAQ−2558)をラミネートした後、所望のマスクを介して露光し、現像することによりエッチングマスク1とエッチングマスク2を各面に形成した。このように形成したエッチングマスク1は、直径50μmの円形の開口部を90μmピッチで60°千鳥格子形状に2000個配置したものであった。また、形成したエッチングマスク2は、直径60μmの円形の開口部を、エッチングマスク1と同様のピッチで、同様の数有するものであった。したがって、エッチングマスク1における各開口部の面積S1とエッチングマスク2における各開口部の面積S2との比S1/S2は約0.69であった。尚、エッチングマスク1およびエッチングマスク2の各開口部の中心は、金属薄板を介して一致するものであった。
また、上記のように形成したエッチングマスク1およびエッチングマスク2は、貫通孔形成領域の外側であって、金属薄板の四隅近傍に、金属薄板を介して対向するように図7(A)に示される位置合わせ用穴部を形成するための開口部を有するものであった。
次に、エッチングマスク1が上面側となるように金属薄板を水平に維持した状態で、下記のエッチング条件のスプレーエッチングにより、金属薄板を両面から同時にエッチングして貫通孔および位置合わせ用穴部を形成し、その後、エッチングマスク1およびエッチングマスク2を除去し、洗浄した。
(エッチング条件)
・エッチング液 : 塩化第二鉄溶液
・比重 : 50ボーメ(Be)
・温度 : 75℃
・スプレー圧 : 3kg/cm2
このようなスプレーエッチングにより、金属薄板の貫通孔形成領域には、貫通孔が90μmピッチで60°千鳥格子形状の配置で2000個形成され、また、貫通孔形成領域の外側の金属薄板の四隅近傍には図7(A)に示される位置合わせ用穴部が形成された。
形成された貫通孔を両面顕微鏡を用いて観察、測定した結果、金属薄体の表面における開口部の形状は、金属薄板の両面において共に直径70μmの円形であった。また、金属薄板の厚み方向における貫通孔の開口寸法は70μmで一定であり、貫通孔はストレート形状であった。また、位置合わせ用穴部は、中心開口部が直径10mmの円形であり、その周囲に幅200μmの円弧形状の6個の周辺開口部が位置し、中心開口部と周辺開口部との間には幅100μmの易変形部位が存在するものであった。
上記と同様にして、貫通孔、位置合わせ用穴部が形成された金属薄板を9枚作製した。
次いで、9枚の金属薄板を、各金属薄板の貫通孔同士の位置が略一致するように積層し、各金属薄板の位置合わせ用穴部に位置合わせ用ピン(直径10.1mm)を挿入して、各金属薄板の位置合わせを行った。この状態で、金属薄板の貫通孔形成領域の外側の部位4箇所を電気溶接により仮接着し、その後、位置合わせ用ピンを位置合わせ用穴部から引き抜いて除去し、下記の条件で拡散接合により複数の金属薄板を接合して積層体(厚み225μm)を作製した。
(拡散接合条件)
・雰囲気 : 真空
・接合温度 : 1000℃
・接合時間 : 9時間
上記のように作製した積層体の貫通孔形成領域(50mm×50mm)の中央から直径20mmの寸法で裁断してフィルターを作製した。
このように作製したフィルターが備える孔部について、その内径を上記と同様に測定した結果、各金属薄板の積層時のズレによる開口寸法の減少は15μm以下であり、各金属薄板の位置合わせの精度が高いことが確認された。そして、厚み225μmのフィルターが具備する孔部は、開口寸法が約70μmのストレート形状であり、アスペクト比(孔部の長さ/孔部の最小開口寸法)が約3.2である微細なものであることが確認された。
このようなフィルターをろ過装置に装着し、薄力粉(粒径分布幅は5〜100μm)を純水に10g/L含有させた流体を用い、ろ過を行った結果、孔部内での圧力損失は0.30MPa程度であった。また、0.1時間のろ過操作の後、ろ過装置から取り外したフィルターを純水洗浄後にエタノールを用いて洗浄したところ、フィルターに捕獲されていた薄力粉を完全に排除することができた。
[実施例2]
金属薄板の両面からのエッチングの条件を下記のように変更した他は、実施例1と同様にして、金属薄板に貫通孔と位置合わせ用穴部を形成した。
(エッチング条件)
・エッチング液 : 塩化第二鉄溶液
・比重 : 52ボーメ(Be)
・温度 : 80℃
・スプレー圧 : 3kg/cm2
このように形成された貫通孔を、実施例1と同様にして、観察、測定した結果、金属薄板の表面における開口部の形状は、金属薄板の両面において共に直径70μmの円形であった。また、金属薄板の厚み方向における貫通孔の開口寸法は、厚み方向内部において最大75μmであり、金属薄板の両面における開口寸法よりも5μm大きいものであった。尚、厚み方向内部における開口寸法は、厳密な測定を行うために、断面研磨を行って測定した。
また、位置合わせ用穴部は、中心開口部が直径10mmの円形であり、その周囲に幅200μmの円弧形状の6個の周辺開口部が位置し、中心開口部と周辺開口部との間には幅100μmの易変形部位が存在するものであった。
このような金属薄板9枚を、実施例1と同様に積層、位置合わせした後、拡散接合を行って積層体を作製し、その後、裁断してフィルターを作製した。
このように作製したフィルターが備える孔部について、その内径を実施例1と同様に測定した結果、各金属薄板の積層時のズレによる開口寸法の減少は15μm以下であり、各金属薄板の位置合わせの精度が高いことが確認された。そして、フィルターが具備する孔部は、各金属薄板の境界部位において開口寸法が最小値約70μmとなり、孔部の内壁面は一方の開口部から他方の開口部へ向けて緩やかな曲面を有する形状であり、アスペクト比(孔部の長さ/孔部の最小開口寸法)が約3.2である微細なものであることが確認された。
このようなフィルターを用いて実施例1と同様にろ過を行った結果、孔部内での圧力損失は0.33MPa程度であった。また、0.1時間のろ過操作の後、ろ過装置から取り外したフィルターを純水洗浄後にエタノールを用いて洗浄したところ、フィルターに捕獲されていた薄力粉を完全に排除することができた。
[比較例1]
金属薄板の両面からのエッチングの条件を下記のように変更した他は、実施例1と同様にして、金属薄板に貫通孔と位置合わせ用穴部を形成した。
(エッチング条件)
・エッチング液 : 塩化第二鉄溶液
・比重 : 45ボーメ(Be)
・温度 : 70℃
・スプレー圧 : 3kg/cm2
このように形成された貫通孔を、実施例1と同様にして、観察、測定した結果、金属薄板の表面における開口部の形状は、金属薄板の両面において共に直径80μmの円形であった。また、金属薄板の厚み方向における貫通孔の開口寸法は、厚み方向内部において最小70μmであり、金属薄板の両面における開口寸法よりも10μm小さいものであった。尚、厚み方向内部における開口寸法は、厳密な測定を行うために、断面研磨を行って測定した。
また、位置合わせ用穴部は、中心開口部が直径10mmの円形であり、その周囲に幅200μmの円弧形状の6個の周辺開口部が位置し、中心開口部と周辺開口部との間には幅100μmの易変形部位が存在するものであった。
このような金属薄板9枚を、実施例1と同様に積層、位置合わせした後、拡散接合して、積層体を作製し、その後、裁断してフィルターを作製した。
このように作製したフィルターが備える孔部について、その内径を実施例1と同様に測定した結果、各金属薄板の積層時のズレによる開口寸法の減少は15μm以下であり、各金属薄板の位置合わせの精度が高いことが確認された。そして、フィルターが具備する孔部は、各金属薄板の厚み方向内部において開口寸法が最小値約70μmとなり、アスペクト比(孔部の長さ/孔部の最小開口寸法)が約3.2である微細なものであったが、孔部は、壁面に鋭い突出部を有する形状であった。
このようなフィルターを用いて実施例1と同様にろ過を行った結果、孔部内での圧力損失は0.35MPa以上であり、実施例1および実施例2よりも大きいものであった。また、0.1時間のろ過操作の後、ろ過装置から取り外したフィルターを純水洗浄後にエタノールを用いて洗浄したが、フィルターに捕獲されていた薄力粉を完全に排除することは困難であった。
[比較例2]
エッチングマスク形成時の露光マスクを変更して、金属薄板の両面からのエッチングにより貫通孔と同時に金属薄板に形成する位置合わせ用穴部を、直径10mmの円形とし、エッチング終了後に研磨により直径を10.3mmとした他は、実施例1と同様にして、金属薄板に貫通孔と位置合わせ用穴部を形成した。
このような金属薄板9枚を、実施例1と同様に積層、位置合わせした後、拡散接合して、積層体を作製し、その後、裁断してフィルターを作製した。
このように作製したフィルターが備える孔部について、その内径を実施例1と同様に測定した結果、各金属薄板の積層時のズレによる開口寸法の減少は15〜25μmであり、各金属薄板の位置合わせの精度が低いことが確認された。
このようなフィルターを用いて実施例1と同様にろ過を行った結果、孔部内での圧力損失は0.40MPa以上であり、実施例1および実施例2よりも大きいものであった。また、0.1時間のろ過操作の後、ろ過装置から取り外したフィルターを純水洗浄後にエタノールを用いて洗浄したが、フィルターに捕獲されていた薄力粉を完全に排除することは困難であった。
種々の流体のろ過に利用可能であり、また、流体のろ過工程を必要とする種々の製品の製造に利用することができる。
11,21…フィルター
12,22…孔部
13,23…金属薄板
14,24…貫通孔
15…位置合わせ用穴部
15a…中心開口部
15b…周辺開口部

Claims (8)

  1. 複数の貫通孔を有する金属薄板が該貫通孔の位置を合わせて積層されてなり、前記貫通孔が連通して形成された孔部を複数有する積層体であり、前記金属薄板の両面における前記貫通孔の開口形状が同一であり、前記貫通孔の開口寸法は前記金属薄板の厚み方向で同一、あるいは、前記金属薄板の両面における開口寸法よりも厚み方向内部の開口寸法が大きいことを特徴とするフィルター。
  2. 前記金属薄板の厚みは20〜150μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のフィルター。
  3. 開口率が20〜60%の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルター。
  4. 前記貫通孔における前記金属薄板の厚み方向内部の開口寸法と、前記金属薄板の両面での開口寸法との差が40μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフィルター。
  5. エッチングにより複数の貫通孔と位置合わせ用穴部を形成した金属薄板を複数作製するエッチング工程と、
    前記貫通孔が連通することにより孔部を形成するように、複数の前記金属薄板を積層して接合する接合工程を有し、
    前記エッチング工程における前記貫通孔の形成では、金属薄板の両面における前記貫通孔の開口形状を同一とし、前記貫通孔の開口寸法を、前記金属薄板の厚み方向で同一、あるいは、前記金属薄板の両面における開口寸法よりも厚み方向内部の開口寸法が大きくなるように前記貫通孔を形成し、
    前記エッチング工程における位置合わせ用穴部の形成では、位置合わせ用ピンよりも小径の中心開口部と、該中心開口部の周囲に隣接して複数位置する周辺開口部とを有する位置合わせ用穴部を形成し、
    前記接合工程では、複数の前記金属薄板を重ね、前記位置合わせ用穴部に位置合わせ用ピンを挿入して位置合わせを行うことを特徴とするフィルターの製造方法。
  6. 前記エッチング工程における前記貫通孔の形成では、水平状態の金属薄板の両面からエッチングマスクを介してエッチング液を噴射して同時エッチングを行い、前記金属薄板の上面側に配設するエッチングマスクの各開口部の面積S1と、前記金属薄板の下面側に配設するエッチングマスクの各開口部の面積S2との比S1/S2を、0.6以上の範囲で設定することを特徴とする請求項5に記載のフィルターの製造方法。
  7. 前記エッチング工程において、開口寸法が前記金属薄板の厚み方向で同一である貫通孔の形成では、比重が45〜55Be(ボーメ)の範囲、液温が50〜70℃の範囲であるエッチング液を使用することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のフィルターの製造方法。
  8. 前記エッチング工程において、前記金属薄板の両面における開口寸法よりも厚み方向内部の開口寸法が大きいような貫通孔の形成では、比重が50〜60Be(ボーメ)の範囲、液温が60〜80℃の範囲であるエッチング液を使用することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のフィルターの製造方法。
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