JP2014222714A - 半導体ウェーハの評価システム及び評価方法 - Google Patents

半導体ウェーハの評価システム及び評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウェーハの破壊強度を評価および欠陥部位を特定する評価装置及びウェーハの評価方法を提供する。【解決手段】半導体ウェーハに荷重を加えて破壊する破壊装置と、該破壊装置で破壊した半導体ウェーハの破壊面を観察する顕微鏡を有する半導体ウェーハの評価システムであって、破壊装置は、直径方向に溝が一本加工された半導体ウェーハを支持するための支持治具と、支持冶具で支持された半導体ウェーハの溝に沿う方向に荷重を加える荷重手段を具備し、半導体ウェーハの溝を加工した面の反対側の面から、荷重手段によって溝に沿う方向に荷重を加えることによって、半導体ウェーハを破壊した後、顕微鏡で半導体ウェーハの破壊面を観察することにより半導体ウェーハの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、半導体ウェーハを評価できるものであることを特徴とする半導体ウェーハの評価システム。【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウェーハの破壊強度を評価および欠陥部位を特定する評価装置及びウェーハの評価方法に関する。
半導体デバイス製造プロセスにおいて、材料の半導体ウェーハに割れが発生すると、大きな損失が発生する。このためデバイス製造時に、割れにくい半導体ウェーハの要望が高い。
また、基板としての半導体ウェーハなどはその大口径化が進み、破壊耐性が益々重視されるようになっている。
シリコンウェーハの破壊の原因としては、Grown−in欠陥の存在が指摘される。CZ法によって引き上げられたシリコン単結晶には、過飽和な不純物酸素やシリコンの空孔などによる結晶欠陥があり、シリコン単結晶の成長時に導入される結晶欠陥は、Grown−in欠陥と呼ばれている。シリコン単結晶の成長条件が良くない場合、例えば引上げ速度の変動が大きい時には、結晶中に多量のGrown−in欠陥が発生する。
半導体や液晶の製造プロセス、特にドライエッチング、イオン注入、蒸着等の工程においては高温化/急加熱/急冷が進んでおり、さらに、真空下やドライ環境下で行われる製造工程も増加している。このようなプロセスにおいて、バルク欠陥が大きな結晶欠陥に成長して破壊の起点となるケースがある。このためにGrown−in欠陥の存在と欠陥部位の破壊強度の評価が重要である。
しかし、シリコンウェーハは脆性材料であるために、従来の一般的な材料の評価技術では測定値のバラツキが大きい。さらに、ウェーハ平面部の割れ易さを評価し検査する標準的機器が市販されておらずJIS規格が存在していない。
そこで、特許文献1のような装置が考案されてきた。ここで、特許文献1の測定装置及び測定方法について簡単に説明する。図6、図7は特許文献1に記載されたシリコンウェーハ落球式衝撃試験機の概略説明図である。
装置ベース101には単軸スライダー式ロボット102が建てられており、スライダー103には電磁磁石104がセットされ、スチールボール105(クロム鋼)が磁力で吸着されている。衝撃破壊試験では、スライダー103を上下させ、任意の高さ(0〜2000mm)からスチールボール105を落下させることが可能である。シリコン片保持部110の上には、シリコン片Wが割れなかった時のスチールボール105の跳ね返り対策のポリカーボネートカバー106が設置されている。
シリコン片保持部110の下には、シリコン片が割れた場合にシリコン破片とスチールボール105を受けるボール受け台107(ポリカーボネート製)が設置されている。図7は、シリコン片保持部110をわかりやすく分解した図である。シリコン片Wは穴の開いたシリコン片台108の上に置かれ、円柱状のシリコン片押さえ治具109で一定の力で保持されている。特許文献1では、破壊エネルギーの強さをスチールボール105の重量(サイズ)の増減と落下の高さを変更してコントロールすることが可能である。
特開2011−165881号公報
特許文献1に記載されたシリコンウェーハ落球式衝撃試験機を用いた場合には、Grown−in欠陥がある部位が判明しているならば、Grown−in欠陥の破壊強度の評価が可能である。しかし、Grown−in欠陥の部位が判明していることはまれである。
その上、定落下重量でのステアケース法の原理を利用するためには、それぞれのサンプルが少なくとも20枚以上が必要である。
さらに、CZシリコンウェーハのGrown−in欠陥は極めて微小なために、800度以上の熱処理をおこなわないとその発見が困難であるが、熱処理法は多くの費用と手間が必要となる。
これらの点から製品検査として実用的なGrown−in欠陥の部位の特定とその破壊強度をより容易に測定できる測定方法が求められていた。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、シリコンウェーハの高精度な破壊強度を容易に測定でき、さらに熱処理を行うことなくシリコンウェーハ内のGrown−in欠陥の部位を特定することが可能な半導体ウェーハの評価システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、半導体ウェーハに荷重を加えて破壊する破壊装置と、該破壊装置で破壊した半導体ウェーハの破壊面を観察する顕微鏡を有する半導体ウェーハの評価システムであって、前記破壊装置は、直径方向に溝が一本加工された半導体ウェーハを支持するための支持治具と、前記支持冶具で支持された前記半導体ウェーハの前記溝に沿う方向に荷重を加える荷重手段を具備し、前記支持治具によって支持した前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面から、前記荷重手段によって前記溝に沿う方向に荷重を加えることによって、前記半導体ウェーハを破壊した後、前記顕微鏡で前記半導体ウェーハの破壊面を観察することにより、前記半導体ウェーハの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、半導体ウェーハを評価できるものであることを特徴とする半導体ウェーハの評価システムが提供される。
このような評価システムを用いて、半導体ウェーハを評価すれば、最大破壊荷重のばらつきを低減でき、より精度の高い評価を容易に行うことができるとともに、顕微鏡によって半導体ウェーハの破壊面を観察することによって破壊起点の分布を正確に評価できる。その結果、Grown−in欠陥部位を特定することができ、その破壊強度を評価することができる。
また、破壊までの最大破壊荷重が減るので、破壊装置を高価な大型のものとする必要がなく、測定時間も短くすることができるため評価コストを抑制することができるものとなる。
このとき、前記荷重手段は、前記溝の長さ以上の長さを有する棒状部材を、前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面に前記溝に沿って設置し、前記棒状部材を介して荷重を加えるものであることが好ましい。
このような荷重手段を有するものであれば、荷重を溝に沿って容易に均等に加えることができ、その結果、半導体ウェーハの最大破壊荷重をより高精度に測定できるものとなる。
また、本発明では、半導体ウェーハを評価する方法であって、前記半導体ウェーハの直径方向に溝を一本加工し、前記溝を加工した半導体ウェーハを支持した後、前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面から、前記溝に沿う方向に荷重を加え、前記半導体ウェーハを破壊した後、顕微鏡で前記半導体ウェーハの破壊面を観察することにより、前記半導体ウェーハの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、前記半導体ウェーハを評価することを特徴とする半導体ウェーハの評価方法を提供する。
このような評価方法であれば、最大破壊荷重のばらつきを低減でき、より精度の高い評価を容易に行うことができる。さらに、顕微鏡によって半導体ウェーハの破壊面を観察することによって、破壊起点の分布を正確に評価できる。その結果、Grown−in欠陥部位を特定することができ、その破壊強度を評価することができる。
また、破壊までの最大破壊荷重が減るので、高価な大型の破壊装置を用いる必要がなく、測定時間も短くなるため評価コストを抑制することができる。
このとき、前記半導体ウェーハに加工する溝をシェブロンノッチとし、該溝の深さを前記半導体ウェーハの厚さの1%〜60%とすることが好ましい。
溝をシェブロンノッチとすることで、シェブロンノッチの頂点から亀裂を限界亀裂長さまで安定して成長させることができる。その結果、破壊までの最大破壊荷重を容易に求めることができる。
また、このように、加工する溝の深さを変えることで、測定する半導体ウェーハの種類や厚さに対して最適な加工溝の深さを設定することができ、測定の感度を向上させ測定値のばらつきを抑制することができる。
またこのとき、前記溝に対して荷重を加える際に、前記溝の長さ以上の長さを有する棒状部材を、前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面に前記溝に沿って設置し、前記棒状部材を介して荷重を加えることが好ましい。
このようにすれば、荷重を溝に沿って容易に均等に加えることができ、その結果、半導体ウェーハの最大破壊荷重をより高精度に測定できる。
本発明では、半導体ウェーハに荷重を加えて破壊する破壊装置と、該破壊装置で破壊した半導体ウェーハの破壊面を観察する顕微鏡を有する半導体ウェーハの評価システムであり、破壊装置は、直径方向に溝が一本加工された半導体ウェーハを支持するための支持治具と、半導体ウェーハの溝に沿う方向に荷重を加える荷重手段を具備し、溝を加工した面の反対側の面から、溝に沿う方向に荷重を加えることによって、半導体ウェーハを破壊した後、顕微鏡で半導体ウェーハの破壊面を観察することにより、半導体ウェーハの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、半導体ウェーハを評価できるものであるので、最大破壊荷重のばらつきを低減でき、より精度の高い評価を容易に行うことができる。さらに、顕微鏡によって半導体ウェーハの破壊面を観察することで、破壊起点の分布を評価でき、Grown−in欠陥部位を特定することができるとともに、破壊強度との関係を正確に評価することができる。
また、破壊までの最大破壊荷重が減るので、高価な大型の破壊装置が必要なく、測定時間も短くなるため評価コストを抑制することができる。
本発明の破壊システムの一例を示した概略図である。 本発明における評価対象である半導体ウェーハと半導体ウェーハに溝を加工する様子を説明する概略図である。 本発明における評価対象である半導体ウェーハのシェブロンノッチの頂点からの亀裂の方向を説明する図である。 実施例における良品ウェーハの破壊起点の分布と破壊面写真である。 実施例における欠陥ウェーハの破壊起点の分布と破壊面写真である。 落球式衝撃破壊試験機の概略図である。 落球式衝撃破壊試験機の一部を拡大した図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記したように、半導体ウェーハは脆性材料であるので、従来の一般的な材料の評価技術では測定値のばらつきが大きくなってしまう。
従来では、欠陥部位の特定のために、多くの費用と手間が必要な熱処理を行う必要があり、熱処理を行わずに欠陥部位の特定を行うことができないという問題がある。
そこで、本発明者は半導体ウェーハの製品検査として実用的な破壊強度の測定とGrown−in欠陥の部位の特定をするために鋭意検討を重ねた。その結果、半導体ウェーハの直径方向に溝を一本加工し、半導体ウェーハの溝を加工した面の反対側の面から、該溝に沿う方向に荷重を加え、半導体ウェーハを破壊し、その半導体ウェーハの破壊面を顕微鏡で観察することにより、半導体ウェーハの破壊強度の高精度な測定と欠陥部位の特定が可能になることに想到した。そして、これらを実施するための最良の形態について精査し、本発明を完成させた。
以下、本発明の半導体ウェーハの評価システムについて図を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の半導体ウェーハ評価システム1は、半導体ウェーハWを破壊するための破壊装置2と破壊した半導体ウェーハの破壊面を観察するための顕微鏡3から構成されている。破壊装置は溝4が加工された半導体ウェーハWを支持するための支持治具6と、支持治具6によって支持された半導体ウェーハWに荷重を加える荷重手段5を具備するものである。
また、荷重手段5は支持治具6によって支持した半導体ウェーハWの溝を加工した面の反対側の面から、溝4に沿う方向に荷重を加えられるものである。
そして、顕微鏡3は、上記した破壊装置2で半導体ウェーハWを破壊した後、その破壊面を観察することで、破壊起点の分布を正確に評価することができるものである。
ここで、半導体ウェーハWに加工する溝4は、図2に示すようなシェブロンノッチ7としても良いが、特に限定されるものではなく、他のいかなる形状でも良い。
このような評価システム1であれば、半導体ウェーハWが脆性破壊されるときの最大破壊荷重を測定できる。その結果、最大破壊荷重のばらつきを低減でき、より精度の高い評価をすることができる。さらに、顕微鏡によって半導体ウェーハWの破壊面を観察し破壊起点の分布を計測することで、Grown−in欠陥部位を特定することができ、その影響を評価することができる。
また、破壊までの最大破壊荷重が減るので、高価な大型の破壊装置が必要なく、測定時間も短くなるため評価コストを抑制することができる。
支持治具6は、図1に示すように、例えば2つの棒状部材から成るものとし、それぞれの棒状部材を溝4に対して平行に、溝4が中心に位置するようにして半導体ウェーハを支持できるものとして構成できる。
このようなものであれば、破壊装置の測定の感度を向上させ測定のばらつきを改善できる。
また、図1に示すように、荷重手段5として、溝4の長さ以上の長さを有する棒状部材10を、半導体ウェーハWの溝4を加工した面の反対側の面に、溝4に沿って設置し、棒状部材10を介して荷重を加えるものであることが好ましい。
このような荷重手段5を有するものであれば、荷重を溝に沿って容易に均等に加えることができ、その結果、半導体ウェーハWの最大破壊荷重をより高精度に測定できる。
次に、本発明の半導体ウェーハの評価方法について、上記のような本発明の半導体ウェーハの評価システムを用いた場合を例として以下に示すが、もちろん本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、評価する半導体ウェーハWの直径方向に、例えばダイサー装置8等を用いて、溝4を加工する。この半導体ウェーハWを支持治具6によって支持する。このとき、溝4を加工した側の表面が下方を向くようにして、半導体ウェーハWを支持できる。次に、支持治具6によって支持された半導体ウェーハWの溝4を加工した面の反対側の面から、すなわち、図1に示す例では半導体ウェーハWの上面から、荷重手段5によって溝4に沿う方向に荷重を加え半導体ウェーハWを破壊する。そして、破壊された半導体ウェーハWの破壊面を顕微鏡3によって観察し、半導体ウェーハWの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、半導体ウェーハWを評価する。
このような評価方法であれば、最大破壊荷重のばらつきを低減でき、より精度の高い評価をすることができる。さらに、顕微鏡によって半導体ウェーハの破壊面を観察し破壊起点の分布を計測することで、Grown−in欠陥部位を特定することができる。
また、破壊までの最大破壊荷重が減るので、高価な大型の破壊装置が必要なく、測定時間も短くなるため評価コストを抑制することができる。
このとき、図2、図3に示すように、半導体ウェーハWに加工する溝4をシェブロンノッチ7とすることが好ましい。
また、溝4の深さを前記半導体ウェーハの厚さの1%〜60%とすることが好ましい。
このようにすれば、測定する半導体ウェーハの種類や厚さに対して最適な加工溝の深さを設定することができ、測定の感度を向上させ測定値のばらつきを抑制することができる。
またこのとき、図1に示すように溝4に対して荷重を加える際に、前記溝の長さ以上の長さを有する棒状部材10を、半導体ウェーハWの溝4を加工した面の反対側の面に前記溝4に沿って設置し、棒状部材10を介して荷重を加えることが好ましい。
このようにすれば、荷重を溝に沿って容易に均等に加えることができ、その結果、半導体ウェーハの最大破壊荷重を高精度に測定できる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
本発明の半導体ウェーハの評価方法に従って半導体ウェーハの評価を行った。
評価するウェーハとして、直径300mm、結晶方位[100]、P型、酸素濃度15ppma、抵抗率20Ωcm、厚さ780μmのシリコンウェーハを20枚用いた。
そのうち10枚は外周から30mmの位置に幅5mmのドーナツ型のGrown−in欠陥を有する欠陥ウェーハであり、残り10枚はGrown−in欠陥の無い良品ウェーハであった。尚、Grown−in欠陥は、このドーナツ型の領域が周囲に比べて格子間酸素濃度が2.5ppma低いために発生したものであった。
ここで、評価する半導体ウェーハに、ブレード厚さ80μm、先端部角度θ=60°、ダイヤモンド粒径3000アルミボンド品の、ディスコ社製のダイサー装置で直径方向にシェブロンノッチを加工した。シェブロンノッチは、半導体ウェーハのヘキ開面に45°の方向となるように加工し、その溝深さを160μmとした。
次に、これらのシリコンウェーハを、シェブロンノッチを加工した面を下面にして、支持治具上に載置し、SiC製、直径5mm、長さ320mmの棒状部材をシリコンウェーハの上面からシェブロンノッチに沿う方向に押し当てた。
シリコン支持治具の支持間距離を150mmとし、荷重速度0.05mm/sの条件で棒状部材に荷重を上方から加え、3点曲げ試験を行い、シリコンウェーハを破壊した。そして、シリコンウェーハが破壊されるときの破壊強度を測定し、顕微鏡により破壊面を観察し破壊起点の分布を測定し、シリコンウェーハを評価した。
シリコンウェーハは破断までは弾性的に変化し、曲げ弾性係数はGrown−in欠陥の有無で差異は見られなかった。シリコンウェーハは荷重の限界Kcに達すると脆性破壊を起こし、瞬間的に破断が起こった。
シリコンウェーハは20枚とも全て、シェブロンノッチの溝から破壊され、シリコンウェーハは2〜3分割程度できれいに割れた。これは、溝の底に応力が集中して破壊の起点となるからである。
また、これらのシリコンウェーハが破壊された時の荷重を最大破壊荷重(kN)として測定した。
表1は、良品ウェーハ、欠陥ウェーハそれぞれの最大破壊荷重(kN)である。実施例では、最大破壊荷重が後述する比較例よりもかなり低く抑えられている。そのため、破壊時に半導体ウェーハが粉々に粉砕されず、破断面を顕微鏡で観察できた。また、標準偏差が小さく、すなわち、最大破壊荷重のばらつきは小さく安定していることがわかる。
図4は良品ウェーハの破壊起点の分布と破壊面写真である。破壊面は溝の底から綺麗に2分割されるように平面的に割れており、ウェーハ中央部からの破壊が多く、破壊起点より外周部へ向かう横方向への破壊パターンが観察される。その破壊パターンは溝方向に幅広く分布する為に、初生点は分かりにくい。破壊パターンはまずウェーハ断面を突き抜けるように伸長し、破壊起点から扇型に広がるパターンが観察される。
図5は欠陥ウェーハの破壊起点の分布と破壊面写真である。
破壊面は溝の底が抉られるように凸凹の多い形状で立体的に割れる。破壊起点は狭くて初生点もはっきり確認できる。初生点周辺は大きく3次元的に抉られた貝殻状の断口のワレが発生している。破壊のパターンは、亀裂の伸展が階段状になっているものが見られる。これは亀裂が特定方向に伸長しにくいからだと考えられる。
破壊起点はGrown−in欠陥領域、もしくは良品エリアとの境界からの破壊が多い。これは、Grown−in欠陥領域と良品エリアでは、応力拡大係数が異なり、クラック先端近傍の物性の挙動が違うため、溝底部のGrown−in欠陥領域に応力集中が発生して、低い破壊荷重でもワレが発生すると考えられる。欠陥ウェーハの最大破壊荷重(kN)は良品ウェーハの1/3程度である。
以上の結果から、本発明により最大破壊荷重のばらつきを低減でき、より精度の高い評価を容易に行うことができることがわかった。さらに、顕微鏡によって半導体ウェーハの破壊面を観察することによって、図5に示すように、破壊起点の分布を正確に評価できる。その結果、Grown−in欠陥部位9を特定することができるとともに、その強度を評価できることが確認された。
(比較例)
評価する半導体ウェーハに溝を加工しないことと、顕微鏡を具備しない評価装置を用いたということ以外、実施例と同様な条件で3点曲げ試験を行った。
その結果、シリコンウェーハは破断までは弾性的に変化し、曲げ弾性係数はGrown−in欠陥のあるなしで差異は見られなかった。シリコンウェーハは限界に達すると脆性破壊をおこし、瞬間的に破断がおこった。サンプルは粉々に粉砕され、尖った破片が四方に飛び散った。
また、これらのシリコンウェーハが破壊された時の最大破壊荷重(kN)を測定した。
表1に示すように、最大破壊荷重(kN)は実施例のシェブロンノッチ溝のあるウェーハの2〜20倍程度であった。
シリコンウェーハは20枚とも全て粉々に粉砕された。これはシリコンウェーハの全体が、弾性変形することで大きな曲げ応力を蓄積し、破壊と同時に応力は瞬間的に開放されて、シリコン片を粉々にするからである。
欠陥ウェーハの最大破壊荷重(kN)は、良品ウェーハの約1/2程度であるが、標準偏差が大きく、ばらつきが大きいために最大破壊荷重の有意差がはっきりしなかった。
また比較例は、測定時間が長く、大型の万能試験機が必要であるので評価コストが実施例よりも多くかかってしまった。さらに、シリコンウェーハが粉々に粉砕され、破壊面を観察することができないばかりか、尖った破片が飛び散るなど安全面にも問題がある。
また、比較例は本発明のような顕微鏡を具備していないので、破壊時にウェーハが粉砕されるか否かに関わらず、顕微鏡により破壊面を観察することができない。よって、破壊面を観察し、破壊起点の分布から欠陥部位を特定することができなかった。
表1に、実施例、比較例における実施結果をまとめたもの示す。
Figure 2014222714
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…半導体ウェーハ評価システム、2…破壊装置、3…顕微鏡、
4…溝、5…荷重手段、6…支持治具、7…シェブロンノッチ、8…ダイサー装置
9…Grown−in欠陥領域、10…棒状部材、W…半導体ウェーハ、
101…装置ベース、102…単軸スライダー式ロボット、103…スライダー
104…電磁磁石、105…スチールボール、106…ポリカーボネートカバー
107…ボール受け台、108…シリコン片台、109…シリコン片押さえ治具
110…シリコン片保持部。

Claims (5)

  1. 半導体ウェーハに荷重を加えて破壊する破壊装置と、該破壊装置で破壊した半導体ウェーハの破壊面を観察する顕微鏡を有する半導体ウェーハの評価システムであって、
    前記破壊装置は、直径方向に溝が一本加工された半導体ウェーハを支持するための支持治具と、前記支持冶具で支持された前記半導体ウェーハの前記溝に沿う方向に荷重を加える荷重手段を具備し、前記支持治具によって支持した前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面から、前記荷重手段によって前記溝に沿う方向に荷重を加えることによって、前記半導体ウェーハを破壊した後、前記顕微鏡で前記半導体ウェーハの破壊面を観察することにより、前記半導体ウェーハの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、半導体ウェーハを評価できるものであることを特徴とする半導体ウェーハの評価システム。
  2. 前記荷重手段は、前記溝の長さ以上の長さを有する棒状部材を、前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面に前記溝に沿って設置し、前記棒状部材を介して荷重を加えるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハの評価システム。
  3. 半導体ウェーハを評価する方法であって、
    前記半導体ウェーハの直径方向に溝を一本加工し、前記溝を加工した半導体ウェーハを支持した後、前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面から、前記溝に沿う方向に荷重を加え、前記半導体ウェーハを破壊した後、顕微鏡で前記半導体ウェーハの破壊面を観察することにより、前記半導体ウェーハの破壊強度の測定と欠陥部位の特定をすることで、前記半導体ウェーハを評価することを特徴とする半導体ウェーハの評価方法。
  4. 前記半導体ウェーハに加工する溝をシェブロンノッチとし、該溝の深さを前記半導体ウェーハの厚さの1%〜60%とすることを特徴とする請求項3に記載の半導体ウェーハの評価方法。
  5. 前記溝に対して荷重を加える際に、前記溝の長さ以上の長さを有する棒状部材を、前記半導体ウェーハの前記溝を加工した面の反対側の面に前記溝に沿って設置し、前記棒状部材を介して荷重を加えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の半導体ウェーハの評価方法。
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