JP2014220925A - リレーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】電気接続箱に付加して用いられるリレーユニットにおいて、部品点数の増加を招くことなく温度上昇を抑制することのできる、新規な構造のリレーユニットを提供すること。
【解決手段】車両内の電気回路90に接続される導電路の開閉を行なうリレー34、電気回路90を過電流から保護する過電流保護部38、およびリレー34と過電流保護部38を電気回路90に接続する外部接続端子46a〜46cとをケース12内に収容すると共に、外部接続端子46cに、板状のヒートシンク55を一体形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気接続箱に付加的に用いられるリレーユニットに関するものである。
従来から、自動車等の車両には、所謂ジャンクションボックス等の電気接続箱が設けられている。電気接続箱には、多数のリレー装着部やヒューズ装着部が設けられており、車体の各所に設けられた電装品と接続するリレーやヒューズを集約して配設することにより、電気配線の効率化が図られていると共に、破損したリレーや溶断したヒューズを容易に交換することが可能とされている。
ところで、自動車に必要とされるリレーの数は、自動車の車種やグレードによって異なる。一般に、高級な車種や上級のグレードの車両には多くの電装品が設けられることから、必要とされるリレーの数も多い。
そこで、特開平8−126158号公報(特許文献1)や特開平11−113137号公報(特許文献2)には、複数のリレーが装着可能とされたリレーユニットを用意して、必要に応じて電気接続箱に付加して用いることで、リレーの数の違いに対応し得る電気接続箱が提案されている。
ところが、特許文献1や特許文献2に記載の構造では、小型の箱体とされたリレーユニットに複数のリレーが密集して設けられていることから、リレーが発熱することにより、リレーユニットの温度が上昇し易いという問題があった。
なお、リレーユニットの温度上昇を抑制するために、特開2006−296074号公報(特許文献3)や特開2000−151149号公報(特許文献4)に記載のように、リレーユニットにヒートシンクを設けることが考えられる。しかし、特許文献3や特許文献4に記載の構造では、部品点数が増加して部品管理の工数が増加すると共に、取り付け工数の増加を招くという問題があった。
特開平8−126158号公報 特開平11−113137号公報 特開2006−296074号公報 特開2000−151149号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、電気接続箱に付加して用いられるリレーユニットにおいて、部品点数の増加を招くことなく温度上昇を抑制することのできる、新規な構造のリレーユニットを提供することにある。
本発明の第一の態様の特徴とするところは、車両に設けられる電気接続箱に付加して用いられるリレーユニットであって、前記車両内の電気回路に接続される導電路の開閉を行うリレーと、前記電気回路を過電流から保護する過電流保護部と、前記リレーと前記過電流保護部とを前記電気回路に接続する外部接続端子がケース内に収容されていると共に、前記外部接続端子に板状のヒートシンクが一体形成されていることを、特徴とする。
本発明に従う構造とされたリレーユニットにおいては、車両内の電気回路と接続する外部接続端子にヒートシンクを一体形成した。これにより、部品点数の増加を招くことなく、ケース内の温度上昇を抑制することが出来る。特に、ケース内に設けられる部品のうち、金属材から形成されており、形状の設定自由度が比較的高い外部接続端子にヒートシンクを一体形成したことにより、ヒートシンクを容易に形成することが出来る。なお、外部接続端子およびヒートシンクの数は限定されることはなく、複数の外部接続端子の1つにヒートシンクを一体形成しても良いし、ヒートシンクが一体形成された外部接続端子を複数設けても良い。
また、本発明のリレーユニットは、リレーと例えばヒューズ等の過電流保護部とが纏めてユニット化されている。電気接続箱において、リレーを増設する場合には、該リレーが接続される電気回路を過電流から保護するために、ヒューズ等の過電流保護部が併せて設けられる場合が多い。そこで、リレーと過電流保護部とを纏めてユニット化することにより、リレーと過電流保護部を同時に増設することが出来る。更に、個別にユニット化されて、外部接続端子を介して電気接続することが可能であることから、優れた汎用性を得ることが出来る。
更にまた、本発明のリレーユニットは、リレーや過電流保護部が損傷した場合には、ユニットごと廃棄して使い捨て使用することが出来る。これにより、リレーや過電流保護部の交換を容易且つ速やかに行なうことが出来る。また、本発明のリレーユニットは、汎用部品として多数生産することが可能であることから、廃棄するリレーユニットの単価を低廉に抑えることが出来、交換に要するコストも抑えることが出来る。
なお、「電気接続箱に付加して用いられ」とは、本発明のリレーユニットが、電気的に電気接続箱に追加して用いられることを言い、物理的に電気接続箱に固定されることを言うものではない。従って、本発明のリレーユニットは、例えば電気接続箱から離れたワイヤハーネスに固定される等しても良い。また、リレーユニットのリレーおよび過電流保護部は、電気接続箱の内部回路と電気的に接続されても良いし、電気接続箱の内部回路と接続しない別回路に接続されても良い。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記ケースには、該ケースを他部材に固定する固定部が設けられているものである。
本態様によれば、ケースを他部材に容易に固定することが出来、より優れた汎用性を得ることが出来る。なお、固定部としては、汎用性や製造の容易性等の観点から、例えば弾性撓み変形可能とされたロック片と突起との係合によるロック構造やボルト固定など、従来公知の固定構造が好適に採用され得る。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載のものにおいて、前記リレーと、前記過電流保護部としてのヒューズがそれぞれ1つのみ前記ケース内に収容されているものである。
本態様においては、リレーユニットが、リレー1つ、ヒューズ1つの最小構成とされていることから、優れた汎用性を得ることが出来る。また、リレーユニットを安価に製造することが出来ると共に、小型に構成することが出来る。特に、リレー又はヒューズが損傷した場合には、リレーおよびヒューズを1つずつ廃棄するのみで済み、リレーおよびヒューズを2つ以上設ける場合に比して、廃棄する部品点数を最低限に抑えることが出来、コスト効率良く交換することが出来る。
本発明の第四の態様は、前記第一〜第三の何れか1つの態様に記載のものにおいて、前記外部接続端子がプリント基板に突設されている一方、前記ヒートシンクが、前記外部接続端子から前記プリント基板の長手方向に延出されているものである。
本態様においては、プリント基板の長手方向寸法を用いてヒートシンクの長さ寸法を確保することにより、ケースの大型化を招くことなく、ヒートシンクの面積を有利に確保することが出来る。
本発明の第五の態様は、前記第四の態様に記載のものにおいて、前記ヒートシンクにおける前記外部接続端子と反対側の端部に、前記プリント基板に固定される基板固定部が設けられているものである。
本態様によれば、ヒートシンクの両端部を、外部接続端子と基板固定部によって、プリント基板にそれぞれ固定することが出来る。これにより、ヒートシンクをプリント基板により安定的に組み付けることが出来る。また、基板固定部によって、外部接続端子におけるプリント基板への固定点を増加することが出来、コネクタ等が接続される際に外部接続端子に及ぼされる応力を分散することも出来る。
本発明の第六の態様は、前記第四又は第五の態様に記載のものにおいて、前記ヒートシンクの平面が、前記プリント基板の平面に対して平行に配設されているものである。本態様においては、ヒートシンクのプリント基板からの突出寸法を抑えつつ、ヒートシンクの面積をスペース効率良く確保することが出来る。
本発明においては、リレーおよび過電流保護部を車両内の電気回路と接続する外部接続端子にヒートシンクを一体形成した。これにより、部品点数の増加を招くことなく、コスト効率良くリレーユニットの温度上昇を抑制することが出来る。
本発明の第一の実施形態としてのリレーユニットの分解斜視図。 図1に示したリレーユニットの側面図。 図1に示したリレーユニットの下面図。 図1に示したリレーユニットに設けられる外部接続端子の斜視図。 図1に示したリレーユニットの使用方法を説明するための説明図。 図1に示したリレーユニットの異なる使用方法を説明するための説明図。 本発明の第二の実施形態としてのリレーユニットに設けられる外部接続端子の斜視図。 本発明の第三の実施形態としてのリレーユニットに設けられる外部接続端子の斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜図3に、本発明の第一の実施形態としてのリレーユニット10を示す。リレーユニット10は、ケース12内にプリント基板14が収容された構造とされている。
ケース12は、合成樹脂から形成された、一方に長手矩形の開口部16を有する中空の箱体形状とされている。ケース12の開口部16と反対側における一方(図2中、右方)の端部には、略矩形のフード形状とされたコネクタ収容部18が突設されている。なお、コネクタ収容部18の底部には、ケース12の底壁20が連続して形成されており、コネクタ収容部18は、有底の凹形状とされている。コネクタ収容部18内の底壁20には、プリント基板14に設けられた後述する各外部接続端子46a〜46cのそれぞれに対応する、少なくとも1つ(本実施形態においては、3つ)の端子挿通孔24が貫設されている。
ケース12の一方の側面26には、固定部としてのロック部28が一体形成されている。ロック部28は、従来公知の所謂カセットロックとされており、略L字の断面形状をもって互いに平行に延びる一対のガイドリブ30,30が形成されると共に、ガイドリブ30,30の間に、弾性撓み変形可能とされて内面に係合突起31が突出された係合片32が形成されている。
このようなケース12には、プリント基板14が収容されている。プリント基板14は、長手矩形の板形状とされている。プリント基板14には、リレー34が設けられている。リレー34は従来公知の所謂メカニカルリレーであり、矩形のブロック形状を有している。このようなリレー34が、プリント基板14に半田付けされることにより、プリント基板14に形成された図示しない導電路としてのプリント配線に接続されている。
さらに、プリント基板14には、一対の中継端子36,36を介して、過電流保護部としてのヒューズ38が接続されている。中継端子36,36は、従来から広く用いられている、金属板から形成されると共に、一対の圧接刃40,40が対向して形成された、U字形状を有する所謂音叉端子とされている。これら中継端子36,36がプリント基板14に半田付けされて突設されている。一方、ヒューズ38は従来公知のものであり、所定値以上の電流が流れた場合に溶断する図示しない溶断部の両端に設けられた、一対のタブ状の接続端子42,42が突出された形状とされている。
そして、プリント基板14に突設された各中継端子36,36の圧接刃40,40間に、ヒューズ38の接続端子42,42がそれぞれ差し込まれて圧接刃40,40で挟持されることにより、ヒューズ38が、中継端子36,36と接続されている。これにより、ヒューズ38が、中継端子36,36を介して、プリント基板14に形成された図示しない導電路としてのプリント配線に接続されると共に、導電路を介して、リレー34と電気的に接続されている。
本実施形態のプリント基板14には、リレー34とヒューズ38が、それぞれ1つずつ設けられている。なお、リレー34およびヒューズ38は、何れもプリント基板14の表面44a上に配設されている。そして、リレー34とヒューズ38が電気的に接続されることにより、プリント基板14に形成された導電路としての図示しないプリント配線が、リレー34で電気的に開閉されると共に、ヒューズ38で過電流から保護されるようになっている。
さらに、プリント基板14には、複数の外部接続端子46a〜46cが設けられている。図4に、外部接続端子46a〜46cを示す。外部接続端子46a〜46cは、金属板がプレス打ち抜き加工されて形成された、所定の幅寸法をもって延びるストレート形状とされており、一方の端部に後述するコネクタ92と接続する接続部48が形成されていると共に、他方の端部に半田付け部50が形成されている。なお、半田付け部50の基端部には、幅方向の両側に突出する段差面52,52が形成されており、段差面52,52がプリント基板14に係止されることによって、外部接続端子46a〜46cのプリント基板14への差込量が規定されるようになっている。また、段差面52,52からやや接続部48側には、幅方向の両外側に突出する突出部54,54が形成されている。
外部接続端子46a,46bは、互いに同一部品とされており、互いに同一の形状を有している。一方、外部接続端子46cには、ヒートシンク56が一体形成されている。ヒートシンク56は、外部接続端子46cの突出方向と直交して広がる板形状を有しており、外部接続端子46cにおいて、外部接続端子46a,46bと反対側に配設される突出部54から連続して形成されている。ヒートシンク56において、外部接続端子46cと反対側の端縁部58は、外部接続端子46cの半田付け部50の突出方向に屈曲されている。端縁部58には、半田付け部50と同方向に突出する、一対の基板固定部60,60が形成されている。
ヒートシンク56と外部接続端子46cは、プレス打ち抜き加工されてなる一枚の金属板が屈曲されることで形成されている。即ち、平面状の金属板において、ヒートシンク56に設けられた切欠状の端子形成部62内で外部接続端子46cの形状がプレス打ち抜き加工で形成されて、ヒートシンク56と連結する突出部54において90度に屈曲されることで、外部接続端子46cが形成されている。また、ヒートシンク56の端縁部58が90度に屈曲されることで、外部接続端子46cの半田付け部50と同方向に立ち上げられている。
図1に示したように、外部接続端子46a〜46cは、それぞれの半田付け部50が、プリント基板14の一方の端部に設けられたスルーホール64aに挿通されて半田付けされることにより、プリント基板14に突設されている。外部接続端子46a〜46cは、プリント基板14の裏面44b側に突設されている。なお、外部接続端子46a〜46cは、プリント基板14の長手方向の一方の端部に並列して配設されている。これにより、本実施形態のプリント基板14には、ヒューズ38が、リレー34を挟んで外部接続端子46a〜46cと反対側に配設されている。
また、外部接続端子46cは、半田付け部50がスルーホール64aに挿通されると同時に、基板固定部60,60が、プリント基板14においてスルーホール64aと反対側の端部に設けられたスルーホール64bに挿通されると共に、半田付け部50と共に半田付けされて、プリント基板14に固定される。なお、スルーホール64bは、プリント基板14の導電路と接続されたものでも良いし、接続されていないものでも良い。また、スルーホール64bに代えて、プリント基板14に貫設した貫通孔に基板固定部60を圧入して固定する等しても良い。これにより、外部接続端子46cに一体形成されたヒートシンク56が、プリント基板14の裏面44b側において、外部接続端子46cからプリント基板14の長手方向に延出して配設されている。また、本実施形態のヒートシンク56は、平面66が、裏面44bに対して隙間を隔てて、裏面44bと平行に配設されている。
このような構造とされたプリント基板14は、外部接続端子46a〜46c側からケース12内に挿入される。これにより、各外部接続端子46a〜46cの接続部48が、ケース12の底壁20に貫設された端子挿通孔24にそれぞれ挿通されて、コネクタ収容部18内でケース12の外部に突出されている。なお、図示は省略するが、好ましくは、プリント基板14は、ケース12の内面に設けられた突起等で係止されて、ヒートシンク56がケース12の底壁20に接触しないようにケース12内で位置決めされる。
そして、ケース12の開口部16が、蓋体68で覆蓋される。蓋体68は、開口部16の外周と略等しい大きさを有する天板部70から、開口部16の内周と略等しい大きさを有する嵌合部72が突出された形状とされている。このような蓋体68が、嵌合部72を開口部16内に嵌め入れて、全周に亘って振動溶着でケース12に溶着されている。これにより、開口部16が、蓋体68で密封されており、本実施形態においては、封止手段として、振動溶着が用いられている。なお、封止手段としては、超音波溶着や熱溶着等の溶着を用いても良いし、蓋体68を全周に亘ってケース12に接着することで、接着剤で封止したり、Oリングなどのシール材を用いる等しても良い。このようにして、ケース12内に1つのリレー34と1つのヒューズ38、および外部接続端子46a〜46cが収容された、リレーユニット10が構成されている。
このようなリレーユニット10は、例えば図5に示すように、電気接続箱80に取り付けられて使用される。電気接続箱80は、例えば車両のエンジンルーム内に設けられるジャンクションボックス等であり、図示は省略するが、複数のリレー装着部やヒューズ装着部、コネクタ接続部等が設けられたものである。電気接続箱80の外面82には、ロック部84が形成されている。ロック部84は、リレーユニット10のロック部28と嵌合する、従来公知の所謂カセットロックであり、対向して形成された一対の案内壁86,86の間に、内面に図示しない係合突起が形成された板状の係合板部88が、外面82と隙間を隔てて対向された形状とされている。
そして、リレーユニット10のロック部28が、電気接続箱80のロック部84における案内壁86,86の間に差し込まれて、ロック部28における係合片32の係合突起31と、ロック部84における係合板部88の係合突起とが相互に係合されることにより、ロック部28がロック部84に嵌合されて、ケース12が他部材としての電気接続箱80に固定される。これにより、電気接続箱80に、リレーユニット10のリレー34およびヒューズ38を増設することが出来る。なお、図5においては、リレーユニット10を1つのみ図示しているが、リレーユニット10は、要求されるリレーやヒューズの増設数に応じた個数が電気接続箱80に取り付けられる。そして、車両内の電気回路を構成する電線90の端末に設けられたコネクタ92がコネクタ収容部18に差し込まれて外部接続端子46a〜46cと接続されることにより、プリント基板14に形成された導電路としての図示しないプリント配線が外部接続端子46a〜46cを介して電線90と接続される。その結果、プリント基板14のリレー34およびヒューズ38が、プリント基板14のプリント配線を介して電線90と接続されて、リレー34によって電線90を含んで構成された電気回路が電気的に開閉されると共に、ヒューズ38によって電線90を含んで構成された電気回路が過電流から保護されるようになっている。なお、電線90のコネクタ92と反対側の端部は、車両に設けられた各種の電装品と接続されており、例えば電気接続箱80を電装品として電気接続箱80に接続されるものでも良いし、電気接続箱80とは異なる電装品に接続されるものでも良い。
本実施形態に従う構造とされたリレーユニット10によれば、電気接続箱80に、リレー34およびヒューズ38を容易に増設することが出来る。特に、リレー34とヒューズ38がユニット化されていることから、併せて用いられることが多いリレー34とヒューズ38を同時に増設することが出来る。
そして、リレー34が故障したり、ヒューズ38が溶断した場合等には、リレーユニット10を使い捨てて交換することが出来、リレー34およびヒューズ38の交換を容易に行なうことが出来る。特に、リレー34とヒューズ38を1つずつのみ設けた最小構成でリレーユニット10が構成されていることから、安価に製造することが出来ると共に、交換時に廃棄する部品点数を最小限に抑えることが出来て、交換に要するコストを低減することが出来る。
さらに、リレー34やヒューズ38の損傷時には、リレーユニット10ごと廃棄されることから、蓋体68を開く必要がない。そこで、蓋体68をケース12に開封不能に溶着することが出来、ケース12を密封して、防水性を付与することが出来る。これにより、リレーユニット10の配設自由度を向上することが出来、所望の場所にリレーユニット10を配設することが出来る。特に、コネクタ収容部18の底部がケース12の底壁20で塞がれていることから、コネクタ収容部18における防水性も向上することが出来る。加えて、ケース12が密閉構造とされていることから、リレー34等の熱によるケース12内の温度上昇を、より精度良く管理することが出来る。その結果、ヒューズ38の溶断時間をより精度良く管理することも出来る。
そして、外部接続端子46cにヒートシンク56を一体形成してケース12内に設けたことによって、ケース12内の温度上昇を抑制することが出来る。特に本実施形態においては、ケース12が密閉構造とされており、リレー34等の熱がケース12内に籠りやすい。そこで、ケース12に収容される外部接続端子46cにヒートシンク56を一体形成することによって、有効な温度上昇の抑制効果を得ることが出来る。そして、ヒートシンク56を外部接続端子46cに一体形成したことから、部品点数の増加を招くことなく、ケース12内の温度上昇を抑えることが出来る。更に、成形容易な金属板から形成される外部接続端子46cにヒートシンク56を形成することにより、ヒートシンク56を容易に一体形成することが出来る。特に本実施形態においては、ヒートシンク56の端子形成部62内で外部接続端子46cを形成することにより、外部接続端子46cとヒートシンク56を歩留り良く製造することが出来る。
また、ヒートシンク56が、プリント基板14の長手方向に延出されている。これにより、プリント基板14の長手方向寸法を利用して、ヒートシンク56の面積をスペース効率良く確保することが出来る。更に、ヒートシンク56の平面66が、プリント基板14の裏面44bと平行に配設されていることから、プリント基板14からの突出寸法を抑えつつ、ヒートシンク56の面積を確保することが出来る。
更にまた、ヒートシンク56の端縁部58に設けられた基板固定部60,60が、プリント基板14に固定されている。これにより、ヒートシンク56の両端縁部を基板固定部60と外部接続端子46cで安定的に支持することが出来る。また、基板固定部60,60によって、コネクタ92が接続される際に外部接続端子46cに及ぼされる押込力に対する支持力を得ることも出来る。
なお、上述のように、リレーユニット10は、所望の場所に配設することが出来る。従って、例えば図6に示すように、電線90を含む複数の電線が束ねられてなるワイヤハーネス94に、リレーユニット10をテープ96で固定して用いる等しても良い。このようにすれば、リレーユニット10が図示しない電気接続箱から離れた位置に配設されることから、電線90を電気接続箱まで延長する必要が無く、電線90の短縮化を図ることが出来る。そして、本実施形態のリレーユニット10によれば、単体で相応の防水性が確保されていることから、高い配設自由度を得ることが出来る。また、図示は省略するが、例えばロック部28を用いて、リレーユニット10を、他部材としての車体パネルのブラケットに固定する等しても良い。
次に、図7に、本発明の第二の実施形態としてのリレーユニットに設けられる、ヒートシンク100を示す。なお、以下の説明において、前記第一の実施形態と同様の構造とされた部材および部位には、図中に第一の実施形態と同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
本実施形態のヒートシンク100は、外部接続端子46cの突出部54から連続して延出された連結部102によって外部接続端子46cと連結されており、連結部102における突出部54との連結部分が90度に屈曲されることにより、プリント基板14の長手方向に延出して配設されるようになっている。なお、ヒートシンク100は、連結部102から90度に屈曲されることにより、ヒートシンク100の平面66がプリント基板14の裏面44bと対向されるようになっている。また、ヒートシンク100において、外部接続端子46cと反対側の端縁部58には、基板固定部60が形成されている。本実施形態のヒートシンク100は、前記第一の実施形態と同様にして、外部接続端子46cおよび基板固定部60がプリント基板14に固定されることで、プリント基板14に固定されるようになっている。そして、本実施形態によれば、簡易な曲げ加工で、ヒートシンク100を外部接続端子46cに一体形成することが出来る。
また、図8に、本発明の第三の実施形態としてのリレーユニットに設けられる、ヒートシンク110を示す。ヒートシンク110の平面66は、外部接続端子46cの突出方向と平行に広がる方向に形成されている。本実施形態のヒートシンク110は、外部接続端子46cがプリント基板14に固定されることでプリント基板14に固定されるようになっており、プリント基板14への固定状態で、平面66がプリント基板14の裏面44bに対して略垂直に配設されるようになっている。本実施形態のヒートシンク110によれば、形状を簡素化して、製造コストをより低減することが出来る。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、ケース内に収容されるリレーおよびヒューズの数は、廃棄時のコストを考慮して、少数であることが好ましいが、必ずしも1つに限定されるものではなく、リレーおよびヒューズをそれぞれ2つ以上設けても良い。
また、ケースを他部材に固定する固定部は、前記実施形態におけるロック部28に限定されるものではなく、取り付けの容易性や大きさ等を考慮して、各種の形状が採用され得るものであり、例えばケースを他部材に対してボルト固定する等しても良い。
更にまた、ヒートシンクの具体的形状が、前記実施形態のものに限定されないことは勿論である。また、ヒートシンクが一体形成された外部接続端子をプリント基板に複数設けても良い。
10:リレーユニット、12:ケース、14:プリント基板、16:開口部、18:コネクタ収容部、20:底壁、24:端子挿通孔、28:ロック部(固定部)、34:リレー、38:ヒューズ(過電流保護部)、44b:裏面(プリント基板の平面)、46a〜c:外部接続端子、56,100,110:ヒートシンク、60:基板固定部、64a,b:スルーホール、66:平面(ヒートシンク)、68:蓋体、80:電気接続箱、84:ロック部、90:電線、92:コネクタ、94:ワイヤハーネス、96:テープ

Claims (6)

  1. 車両に設けられる電気接続箱に付加して用いられるリレーユニットであって、
    前記車両内の電気回路に接続される導電路の開閉を行うリレーと、
    前記電気回路を過電流から保護する過電流保護部と、
    前記リレーと前記過電流保護部とを前記電気回路に接続する外部接続端子がケース内に収容されていると共に、
    前記外部接続端子に板状のヒートシンクが一体形成されていることを特徴とするリレーユニット。
  2. 前記ケースには、該ケースを他部材に固定する固定部が設けられている
    請求項1に記載のリレーユニット。
  3. 前記リレーと、前記過電流保護部としてのヒューズがそれぞれ1つのみ前記ケース内に収容されている
    請求項1又は2に記載のリレーユニット。
  4. 前記外部接続端子がプリント基板に突設されている一方、前記ヒートシンクが、前記外部接続端子から前記プリント基板の長手方向に延出されている
    請求項1〜3の何れか1項に記載のリレーユニット。
  5. 前記ヒートシンクにおける前記外部接続端子と反対側の端部に、前記プリント基板に固定される基板固定部が設けられている
    請求項4に記載のリレーユニット。
  6. 前記ヒートシンクの平面が、前記プリント基板の平面に対して平行に配設されている
    請求項4又は5に記載のリレーユニット。
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