JP2014220470A - セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高く、製造が容易な金属端子とチップ部品の取り付け構造を有するセラミック電子部品を提供する。【解決手段】第1端子電極と第2端子電極とを有し、略直方体形状であるチップ部品と、前記第1端面に対向する第1平板部と、前記チップ部品を挟み込んで把持する第1嵌合アーム部と、第1実装部と、を有する第1金属端子部と、前記第2端面に対向する第2平板部と、前記チップ部品を挟み込んで把持する第2嵌合アーム部と、第2実装部と、を有する第2金属端子部と、を有し、前記第1嵌合アーム部における第1アーム内面には複数の第1内側凸部が形成されており、複数の前記第1内側凸部のうち少なくとも一部は前記第1端子電極に係合しており、前記第2嵌合アーム部における第2アーム内面には複数の第2内側凸部が形成されており、複数の前記第2内側凸部のうち少なくとも一部は前記第2端子電極に係合している。【選択図】図1

Description

本発明は、チップ部品とこれに取り付けられる金属端子を有するセラミック電子部品に関する。
セラミックコンデンサ等のセラミック電子部品としては、単体で直接基板等に面実装等する通常のチップ部品の他に、チップ部品に金属端子が取り付けられたものが提案されている。金属端子が取り付けられているセラミック電子部品は、実装後において、チップ部品が基板から受ける変形応力を緩和したり、チップ部品を衝撃等から保護する効果を有することが報告されており、耐久性及び信頼性等が要求される分野において使用されている。
金属端子を用いた従来のセラミック電子部品では、チップ部品の端子電極と金属端子とは、はんだ等を介して接合されている(特許文献1,2等参照)。はんだ等を介して端子電極と金属端子を接合することにより、チップ部品と端子電極の間の電気的な接続を確保しつつ、チップ部品に金属端子を取り付けることができる。
特開2000−306764号公報 特開2000−235932号公報
しかしながら、はんだ等によって金属端子とチップ部品を接合する従来のセラミック電子部品では、実装工程において金属端子とチップ部品の接合が解除されることを防止するために、金属端子とチップ部品との接合に高温はんだを使用する必要があり、環境負荷のある材質を抑制するという観点からは、課題を有している。また、金属端子を有する従来のセラミック電子部品では、製造時にはんだ接合工程が必要であるため製造に手間がかかり、また、コスト面でも課題を有している。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、信頼性が高く、製造が容易な金属端子とチップ部品の取り付け構造を有するセラミック電子部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るセラミック電子部品は、
第1端面から側面の一部に回り込むように形成される第1端子電極と、前記第1端面とは反対方向を向く第2端面から前記側面の他の一部に回り込むように形成される第2端子電極と、を有し、略直方体形状であるチップ部品と、
前記第1端面に対向する第1平板部と、前記第1平板部に接続しており、前記チップ部品における一対の前記側面を挟み込んで把持する少なくとも一対の第1嵌合アーム部と、前記第1平板部に接続しており、前記チップ部品から所定の空間を挟んで、いずれかの前記側面に略平行に延在する第1実装部と、を有する第1金属端子部と、
前記第2端面に対向する第2平板部と、前記第2平板部に接続しており、前記チップ部品における一対の前記側面を挟み込んで把持する少なくとも一対の第2嵌合アーム部と、前記第2平板部に接続しており、前記チップ部品から所定の空間を挟んで、いずれかの前記側面に略平行に延在する第2実装部と、を有する第2金属端子部と、を有し、
前記第1嵌合アーム部における前記チップ部品に対向する面である第1アーム内面には前記チップ部品に向かって突出する複数の第1内側凸部が形成されており、複数の前記第1内側凸部のうち少なくとも一部は前記第1端子電極に係合しており、
前記第2嵌合アーム部における前記チップ部品に対向する面である第2アーム内面には前記チップ部品に向かって突出する複数の第2内側凸部が形成されており、複数の前記第2内側凸部のうち少なくとも一部は前記第2端子電極に係合していることを特徴とする。
本発明に係るセラミック電子部品では、第1金属端子部及び第2金属端子部が、それぞれ嵌合アーム部を有し、嵌合アーム部が、チップ部品の側面を挟み込んで把持することによって、第1金属端子部及び第2金属端子部とチップ部品が組み立てられている。また、嵌合アーム部のアーム内面には、少なくとも一部が端子電極に係合する複数の内側凸部が形成されており、このような内側凸部を有する嵌合アーム部により、第1及び第2金属端子部とチップ部品とは、互いに抜け落ちないように固定される。
このように、本発明に係るセラミック電子部品は、嵌合アーム部がチップ部品の側面を挟み込んで把持することによって金属端子部とチップ部品とが固定されているため、当該セラミック電子部品を実装する際に接合部分に伝わる熱により、金属端子部とチップ部品の固定が外れてしまうおそれがない。さらに、従来技術とは異なり、金属端子部とチップ部品の接合に高温はんだ等を使用する必要がないため、環境負荷のある材質の使用を抑制することができる。また、アーム内面に複数の内側凸部が形成されていることにより、チップ部品の形状、特にチップ部品における端子電極の形状がばらつきを有する場合にも、嵌合アーム部は、チップ部品を把持する力を好適に発揮することが可能であり、また、少なくとも1つの内側凸部と端子電極とを確実に係合させて導通を確保することが可能である。
また、例えば、本発明に係るセラミック電子部品は、前記第1平板部と前記第1端面とを接続する第1接着剤接合部と、前記第2平板部と前記第2端面とを接続する第2接着剤接合部と、をさらに有しても良い。
第1接着剤接合部及び第2接着剤接合部が、チップ部品の端面と金属端子部の平板部とを接続することにより、チップ部品と金属端子部との固着強度を高めることができる。この場合、内側凸部を有する嵌合アーム部により、チップ部品と金属端子部との導通は確保されるため、第1及び第2接着剤接合部を構成する接着剤としては、チップ部品と金属端子部との固着強度を高めることが可能な任意の接着剤を選択できる。接着剤接合部を有するセラミック電子部品は、内側凸部を有する嵌合アーム部によりチップ部品を把持して金属端子部との導通を確保すると伴に、第1及び第2接着剤接合部が、チップ部品と金属端子部との接続を補強する構造となるため、外部からの変形力や衝撃に対して好適な信頼性を有する。また、このようなセラミック電子部品は、はんだによって機械的な接合力を確保する従来技術とは異なり、はんだ等の接続材料の線膨張係数と金属端子部の線膨張係数との違いからチップ部品の連結が解除されてしまう問題を低減することが可能であり、温度環境の変化に対する信頼性が高い。また、金属端子部や接着剤接合部の材質を比較的自由に選択することが可能であり、コスト面や性能面でも有利である。
第1及び第2接着剤接合部を構成する接着剤は特に限定されないが、非導電性接着剤とすることにより、チップ部品と金属端子部との固着強度を高めることができる。樹脂等によって構成される非導電性接着剤を使用することにより、金属フィラー等の導電性成分を含む導電性接着剤に比べて、高い接着性を得ることができるからである。なお、非導電性接着剤としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることが可能である。
また、例えば、前記第1嵌合アーム部における前記第1アーム内面とは反対側の面である第1アーム外面には、前記チップ部品とは反対方向へ突出する複数の第1外側凸部が形成されていても良く、
前記第2嵌合アーム部における前記第2アーム内面とは反対側の面である第2アーム外面には、前記チップ部品とは反対方向へ突出する複数の第2外側凸部が形成されていても良い。
嵌合アーム部のアーム外面に外側凸部を形成することにより、金属端子部の放熱特性を向上させることができ、チップ部品の温度上昇を抑制することができる。なお、内側凸部及び外側凸部の形成方法は特に限定されないが、このような凹凸を有する嵌合アーム部は、例えば凹凸が形成される前の嵌合アーム部に相当する部分を、内面側と外面側から凹凸形状の金型でプレスすることにより、作製することができる。このようにして製造された嵌合アーム部は、アーム内面において内側凸部が形成されている部分の裏側がアーム外面において凹部となり、アーム外面において外側凸部が形成されている部分の裏側がアーム内面において凹部となることにより、アーム内面とアーム外面に凹凸形状が形成される。このような嵌合アーム部は、表面積が増加するため放熱性が特に優れている。
また、例えば、前記第1嵌合アーム部の前記第1アーム内面は、前記チップ部品の前記側面のうち、前記第1実装部に対して略垂直に配置される側面に対向しており、
前記第2嵌合アーム部の前記第2アーム内面は、前記チップ部品の前記側面のうち、前記第2実装部に対して略垂直に配置される側面に対向しても良い。
嵌合アーム部が、チップ部品における垂直方向の側面を把持する構造とすることにより、例えば積み重ねられたチップ部品を複数把持する場合であっても、各チップ部品を一つずつ把持することができるため、安定した支持構造を実現することができる。また、チップ部品の積層方向が、第1及び第2実装部に対して垂直となる姿勢でチップ部品を把持する場合は、アーム部が、チップ部品における比較的寸法バラツキの少ない方向を挟むことになり、チップ部品と金属端子の結合力に固体ばらつきが生じることを抑制できる。
また、例えば、前記第1金属端子部及び前記第2金属端子部は、平板状の金属板材を機械加工して作製されていても良い。
板材を機械加工して作製された金属端子は、構造がシンプルであり、このような金属端子を採用するセラミックコンデンサは、必要な強度を確保しつつ、コストを低減することができる。
また、例えば、前記第1アーム内面には、前記第1端面から前記第2端面に向かう方向である第1方向及び前記第1嵌合アーム部の挟み込み方向である第2方向に垂直な方向である第3方向に沿って整列する複数の前記第1内側凸部によって構成される第1凸列部が形成されており、
前記第2アーム内面には、前記第1方向及び前記第2嵌合アーム部の挟み込み方向である第4方向に垂直な方向である第5方向に沿って整列する複数の前記第2内側凸部によって構成される第2凸列部が形成されていても良い。
複数の内側凸部が第3方向又は第5方向に沿って整列された凸列部が形成された嵌合アーム部は、適切な位置で複数の内側凸部がチップ部品の側面に接触することにより、チップ部品を確実に把持することができる。
また、例えば、前記第1アーム内面には、前記第1方向に沿って複数の前記第1凸列部が形成されていても良く、
前記第2アーム内面には、前記第1方向に沿って複数の前記第2凸列部が形成されていても良い。
複数の凸列部が第1方向に沿って形成された嵌合アーム部は、端子電極の側面への回り込み量が製造ばらつき等により変化する場合にでも、チップ部品を確実に把持するとともに、少なくとも一部の内側凸部と端子電極とを確実に係合させて導通を確保することが可能である。
隣接する一方の前記第1凸列部に含まれる前記第1内側凸部は、隣接する他方の前記第1凸列部に含まれる前記第1内側凸部に対して、前記第3方向の位置が異なっても良く、
隣接する一方の前記第2凸列部に含まれる前記第2内側凸部は、隣接する他方の前記第2凸列部に含まれる前記第2内側凸部に対して、前記第5方向の位置が異なっても良い。
第3方向又は第5方向の位置をずらして内側凸部を形成することにより、所定の面積内に多くの凸部を形成することが可能となるため、このような嵌合アーム部は、チップ部品を確実に把持し、かつ、内側凸部と端子電極とを確実に係合させることが可能である。
また、例えば、前記第1アーム内面には、最も近い他の前記第1内側凸部までの距離が異なる複数の前記第1内側凸部が形成されていても良く、
前記第2アーム内面には、最も近い他の前記第2内側凸部までの距離が異なる複数の前記第2内側凸部が形成されていても良い。
内側凸部は、アーム内面に規則的に形成されても良いが、内側凸部の配置は、例えば最も近い他の内側凸部までの距離が異なる複数の内側凸部を含むような、規則性が乱された配置となっていても良い。内側凸部の配置は、端子電極の形状のばらつき傾向などを考慮して、適切な把持力と確実な導通が得られるように、規則的又は不規則な配置とすることが可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るセラミック電子部品を示す概略斜視図である。 図2は、図1に示すセラミック電子部品の正面図である。 図3は、図1に示すセラミック電子部品の左側面図である。 図4は、図1に示すセラミック電子部品の上面図である。 図5は、図1に示すセラミック電子部品の底面図である。 図6は、図1に示すセラミック電子部品に含まれる第2金属端子部の斜視図である。 図7は、図1に示すセラミック電子部品の概略断面図である。 図8は、本発明の第2〜第5実施形態に係るセラミック電子部品に含まれる第1金属端子部の形状を表す概念図である。 図9は、本発明の第6実施形態に係るセラミック電子部品の斜視図である。 図10は、セラミック電子部品に含まれる第2金属端子部の製造方法を表す概念図である。 図11は、第2金属端子の断面図である。 図12は、図1に示す第2嵌合アーム部周辺を拡大した部分断面図である。 図13は、第1及び第2嵌合アーム部における内側凸部の配置を説明した概念図である。 図14は、変形例に係る嵌合アーム部における内側凸部の配置を説明した概念図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係るセラミックコンデンサ10を示す概略斜視図である。セラミックコンデンサ10は、2つのチップコンデンサ20と、チップコンデンサ20に取り付けられた第1金属端子部30及び第2金属端子部40とを有する。なお、各実施形態の説明では、チップコンデンサ20に金属端子部30,40が取り付けられたセラミックコンデンサを例に説明を行うが、本発明のセラミック電子部品としてはこれに限られず、コンデンサ以外のチップ部品に金属端子部30,40が取り付けられたものであっても良い。なお、セラミックコンデンサ10の説明においては、図1に示すように、チップコンデンサ20の第1端面20aと第2端面20bとを接続する方向をX軸方向とし、第1側面20cと第2側面20dとを接続する方向をY軸方向とし、第3側面20eと第4側面20fを接続する方向をZ軸方向として説明を行う。
図7は、図1に示すセラミックコンデンサ10の断面図であり、特にチップコンデンサ20の内部構造が模式的に示されている。チップコンデンサ20は、コンデンサ素体26と、第1端子電極22と第2端子電極24とを有する。コンデンサ素体26は、セラミック層としての誘電体層28と、内部電極層27とを有し、誘電体層28と内部電極層27とが交互に積層してある。
内部電極層27は、第1端子電極22に接続しているものと、第2端子電極24に接続しているものとがあり、第1端子電極22に接続する内部電極層27と、第2端子電極24に接続している内部電極層27とが、誘電体層28を挟んで交互に積層されている。
誘電体層28の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムまたはこれらの混合物などの誘電体材料で構成される。各誘電体層28の厚みは、特に限定されないが、数μm〜数百μmのものが一般的である。本実施形態では、好ましくは1.0〜5.0μmである。
内部電極層27に含有される導電体材料は特に限定されないが、誘電体層28の構成材料が耐還元性を有する場合には、比較的安価な卑金属を用いることができる。卑金属としては、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金としては、Mn,Cr,CoおよびAlから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。また、内部電極層27は、市販の電極用ペーストを使用して形成してもよい。内部電極層27の厚みは用途等に応じて適宜決定すればよい。
端子電極22,24の材質も特に限定されず、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極22,24の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。なお、端子電極22,24の表面には、Ni、Cu、Sn等から選ばれる少なくとも1種の金属被膜が形成されていても良い。
チップコンデンサ20の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。チップコンデンサ20が直方体形状の場合は、通常、縦(0.6〜5.6mm、好ましくは3.2〜5.6mm)×横(0.3〜5.0mm、好ましくは1.6〜5.0mm)×厚み(0.1〜1.9mm、好ましくは1.6〜5.6mm)程度である。
図1に示すように、セラミックコンデンサ10は、2つのチップコンデンサ20を有している。2つのチップコンデンサ20は、ほぼ同一の形状を有している。ただし、セラミックコンデンサ10が有するチップコンデンサ20の数は、1つ又は3つ以上であっても良く、複数のチップコンデンサ20を有する場合は、互いに形状が違っていてもかまわない。
チップコンデンサ20は、第1端面20a、第2端面20b、第1側面20c、第2側面20d、第3側面20e、第4側面20fの6つの面から構成される略直方体形状である。図7に示すように、第1端面20aは、第1金属端子部30の第1平板部38に対向しており、第2端面20bは、第1端面20aと平行であって、第1端面20aとは反対方向を向く面であり、第2金属端子部40の第2平板部48に対向している。
チップコンデンサ20は、第1端面20aと第2端面20bとを接続する4つの側面20c〜20fを有しており、4つの側面20c〜20fのうち、第1側面20cと第2側面20dが、互いに平行であって反対方向を向く関係にあり(図4参照)、第3側面20eと第4側面20fが、互いに平行であって反対方向を向く関係にある(図2等参照)。
チップコンデンサ20の4つの側面20c〜20fのうち、第1側面20cと第2側面20dは、第1金属端子部30の第1実装部39及び第2金属端子部40の第2実装部49に対して略垂直に配置される。これに対して、第3側面20eと第4側面20fは、第1金属端子部30の第1実装部39及び第2金属端子部40の第2実装部49と略平行に配置される。また、第3側面20eは、第1及び第2実装部39,49とは反対方向を向いており、第4側面20fは、第1及び第2実装部39,49側を向いている。
図1及び図7に示すように、チップコンデンサ20の第1端子電極22は、第1端面20aから側面20c〜20fの一部に回り込むように形成されている。したがって、第1端子電極22は、第1端面20aに配置される部分と、第1側面20c〜第4側面20fに配置される部分とを有する(図1〜図5参照)。
また、チップコンデンサ20の第2端子電極24は、第2端面20bから側面20c〜20fの他の一部(第1端子電極22が回り込んでいる部分とは異なる部分)に回り込むように形成されている。したがって、第2端子電極24は、第2端面20bに配置される部分と、第1側面20c〜第4側面20fに配置される部分を有する(図1から図5参照)。また、第1側面20c〜第4側面20fにおいて、第1端子電極22と第2端子電極24とは所定の距離を隔てて形成されている。
図1に示すように、第1金属端子部30と第2金属端子部40は、チップコンデンサ20の両端部に取り付けられており、2つのチップコンデンサ20は、上下に積み重ねられた状態で、金属端子部30,40によって保持されている。第1金属端子部30は、第1平板部38と、第1平板部38に接続する第1嵌合アーム部31,33及び第1係止部35と、同じく第1平板部38に接続する第1実装部39を有する(図1から図5参照)。
第1金属端子部30の第1平板部38は、チップコンデンサ20の第1端面20aに対向している。図7に示すように、第1平板部38には、第1端面20aに向かって突出して第1端面20aと接触する第1突出部38bが形成されている。第1突出部38bは、第1平板部38と第1端面20aとの接触面積を減少させ、チップコンデンサ20の振動を第1金属端子部30に伝わり難くする効果を奏する。
また、第1端面20aと第1平板部38は、第1接着剤接合部90によって接続されている。図3及び図4に示すように、第1接着剤接合部90は、チップコンデンサ20における第1端面20aの中央部分と、これに対向する第1平板部38の接続部38cとを接続しているが、第1接着剤接合部90の形状はこれに限定されない。例えば、第1接着剤接合部90は、第1端面20aの外周近傍及びこれに対向する第1平板部38を接続するように、複数形成されていても良い。また、第1平板部38における第1接着剤接合部90との接続部38cには、金属メッキされている第1金属端子部30の他の部分より、第1接着剤接合部90を構成する接着剤に対する接合性が高い領域が形成されている。なお、接続部38cは、第2金属端子部40における接続部48cと同様の構成である(図6参照)。
第1金属端子部30は、それぞれのチップコンデンサ20の側面20c,20dを挟み込んで把持する2対の第1嵌合アーム部31,33を有する。1対の第1嵌合アーム部31は、上側のチップコンデンサ20における1対の側面20c,20dを挟み込んで把持している。また、他の1対の第1嵌合アーム部33は、下側のチップコンデンサ20における1対の側面20c,20dを挟み込んで把持している(図3参照)。
第1嵌合アーム部31,33は、チップコンデンサ20の側面20c〜20fのうち、第1実装部39に略垂直に配置される側面20c,20dに対向している(図3参照)。
第1嵌合アーム部31,33におけるチップコンデンサ20に対向する面である第1アーム内面31aにはチップコンデンサ20に向かって突出する複数の第1内側凸部が形成されており、複数の第1内側凸部のうち少なくとも一部は、第1端子電極22に係合している。また、第1嵌合アーム部31,33における第1アーム内面とは反対側の面である第1アーム外面31bには、チップコンデンサ20とは反対方向に突出する複数の第1外側凸部が形成されている(第1アーム内面31a及び第1アーム外面31bについては図4参照)。なお、第1金属端子部30は、チップコンデンサ20を基準として、第2金属端子部40とは対称に配置されているが、形状に関しては、第2金属端子部40と同様である。したがって、第1平板部38の接続部38cや、第1内側凸部及び第1外側凸部が形成された第1嵌合アーム部31,33等の詳細構造については、第2金属端子部40の第2平板部48及び第2嵌合アーム部41,43を用いて説明を行い、第1金属端子部30については説明を省略する。
第1係止部35は、第1嵌合アーム部31,33に対して略垂直に配置されており、チップコンデンサ20の第3側面20eに対向する。第1係止部35の表面にも、第1嵌合アーム部31と同様の凹凸形状が形成されていても良い。第1係止部35は、第1嵌合アーム部31,33のように対になっておらず、チップコンデンサ20を把持することはできないが、チップコンデンサ20と第1金属端子部30とを組み立てる際、第1係止部35と第3側面20eとを接触させることにより、容易に位置決めを行うことができる。
図1及び図2に示すように、第1金属端子部30の第1実装部39は、チップコンデンサ20の第4側面20fに略平行に延在している。また、第1実装部39は、下側のチップコンデンサ20の第4側面20fから所定の空間を挟んで配置されている。第1実装部39は、セラミックコンデンサ10を基板等に実装する際、はんだ等によって基板に接合される部分であり、第1実装部39におけるチップコンデンサ20と反対側の表面である実装部底面39a(図2参照)は、実装対象である基板に対向するように設置される。第1実装部39におけるチップコンデンサ20側の表面である実装部上面39bは、チップコンデンサ20を基板に実装する際に使用されるはんだの過度な回り込みを防止する観点から、実装部底面39aより、はんだに対する濡れ性が低いことが好ましい。
第2金属端子部40は、第2平板部48と、第2平板部48に接続する第2嵌合アーム部41,43及び第2係止部45と、同じく第2平板部48に接続する第2実装部49を有する。第2金属端子部40の第2平板部48は、チップコンデンサ20の第2端面20bに対向している。
図6は、第2金属端子部40を示す斜視図である。図6に示すように、第2平板部48には、第2突出部48bが形成されている。図7に示すように、第2突出部48bは、第2端面20bに向かって突出してチップコンデンサ20の第2端面20bに接触する。第2突出部48bは、第1突出部38bと同様に、チップコンデンサ20の振動を第2金属端子部40に伝わり難くする効果を奏する。
第1金属端子部30と同様に、第2金属端子部40の第2平板部48とチップコンデンサ20の第2端面20bとは、第2接着剤接合部92によって接続されている(図4参照)。図6に示すように、第2平板部48における第2接着剤接合部92との接続部48cには、例えば金属被膜を除去するなどの表面処理が行われることにより、金属被膜が形成されている第2金属端子部40の他の部分(例えば第2内側凸部43aa)と比較して、第2接着剤接合部92を構成する接着剤に対する接合性が高い領域が形成されている。第1及び第2接着剤接合部92を構成する接着剤としては、特に限定されないが、チップコンデンサ20と金属端子部30,40との固着強度を高めるために、非導電性接着剤であることが好ましい。一般的に、接着剤に導電性を付与するために添加される導電性フィラーや導電性金属粒子等の導電性成分は、接着力の向上には寄与しない。そのため、導電性フィラーや導電性金属粒子等の導電性成分を含んでいない樹脂等によって構成される非導電性接着剤を使用することにより、導電性成分を含む導電性接着剤に比べて高い接着性を得ることができる。非導電性接着剤としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂などを用いることができる。
図1及び図6に示すように、第2金属端子部40は、それぞれのチップコンデンサ20の側面20c,20dを挟み込んで把持する2対の第2嵌合アーム部41,43を有する。1対の第2嵌合アーム部は、上側のチップコンデンサ20における1対の側面20c,20dを挟み込んで把持している。また、他の1対の第2嵌合アーム部43は、下側のチップコンデンサ20における1対の側面20c,20dを挟み込んで把持している(図4及び図5参照)。
第2嵌合アーム部41,43は、チップコンデンサ20の側面20c〜20fのうち、第2実装部49に略垂直に配置される側面20c,20dに対向している(図4等参照)。
図6に示すように、第2嵌合アーム部41,43におけるチップコンデンサ20に対向する面である第2アーム内面41a,43aには、チップコンデンサ20に向かって突出する複数の第2内側凸部41aa,43aaが形成されており、複数の第2内側凸部41aa,43aaのうち少なくとも一部は、第2端子電極24に係合している(図12参照)。また、第2嵌合アーム部41,43における第2アーム内面41a,43aとは反対側の面である第2アーム外面41b,43bには、チップコンデンサ20とは反対方向に突出する複数の第2外側凸部41ba,43baが形成されている。
第2内側凸部41aa,43aaの少なくとも一部は、第2端子電極24のうちチップコンデンサ20の側面20c,20dに回り込んでいる部分に係合し、第2金属端子部40が第2端子電極24から外れてしまうことを防止すると伴に、第2端子電極24と第2嵌合アーム部41,43との導通を確保することができる。第2内側凸部41aa,43aaの形状は特に限定されず、四角錐状、三角錐状、部分球状、角柱状など、チップコンデンサ20の側面20c,20dに係合できる形状であれば特に限定されない。また、図6に示す例では、第2内側凸部41aa,43aaの突出高さは一定であるが、第2内側凸部の突出高さはこれに限定されず、対向するチップコンデンサ20の側面20c,20dの表面形状に応じて変化しても良い。例えば、チップコンデンサ20の角部のR形状に沿って突出高さが変化する第2内側凸部が、第2アーム内面に形成されていても良い。
図12は、第2嵌合アーム部41の周辺を拡大した部分断面図である。図12に示すように、第2アーム内面41aにおいて第2内側凸部41aaが形成されている部分の裏側が、第2アーム外面41bにおいて凹んでいる第2外側凹部41bbとなっており、第2アーム外面41bにおいて第2外側凸部41baが形成されている部分の裏側が、第2アーム内面41aにおいて凹んでいる第2内側凹部41abとなっている。したがって、図6に示すように、第2アーム内面41aと第2アーム外面41bには、凸部41aa,41baと凹部41ab,41bbによる凹凸形状が形成されており、裏表の関係となる第2アーム内面41aと第2アーム外面41bとでは、凸部41aa,41baと凹部41ab,41bbとが反転した配置関係となっている。第2嵌合アーム部43についても、第2嵌合アーム部41と同様である。
図13は、第2アーム内面41a(図13(a))及び第1アーム内面31a(図13(b))における内側凸部41aa,31aaの配置を説明した概念図である。図13(a)に示すように、第2アーム内面41aには、チップコンデンサ20における第1端面20aから第2端面20bに向かう方向である第1方向(X軸方向)及び第2嵌合アーム部41の挟み込み方向である第4方向(Y軸方向)に垂直な方向である第5方向(Z軸方向)に沿って整列する複数の第2内側凸部41aaによって構成される第2凸列部42a,42bが形成されている。第2アーム内面41aには、第2凸列部42aと第2凸列部42bとが、第1方向(X軸方向)に沿って交互に形成されており、第2凸列部42と第2凸列部42bとが各2列ずつ、合計4列形成されている。
第2アーム内面41aにおいて、隣接する一方の第2凸列部42aに含まれる第2内側凸部41aaは、隣接する他方の第2凸列部42bに含まれる第2内側凸部41aaに対して、第5方向(Z軸方向)の位置が異なる。プレスによって第2内側凸部41aaを形成する場合、第5方向の位置をずらして第2内側凸部41aaを形成することにより、所定の面積内に多くの第2内側凸部41aaを配置することが可能である。第2内側凸部41aaの個数や、隣接する第2内側凸部41aa同士の間隔、隣接する第2凸列部42aと第2凸列部42bとの間隔は、チップコンデンサ20の形状や重量、第2金属端子部40の材質及び形状等に応じて適宜調整される。例えば、チップコンデンサ20が縦(X方向)0.6〜7.5mmの場合、隣接する第2凸列部42aと第2凸列部42bとの間隔D2は0.05〜0.8mm程度とすることができる。
図13(b)に示すように、第1アーム内面31aには、第2アーム内面41aと同様に、第1方向(X軸方向)及び第1嵌合アーム部31の挟み込み方向である第2方向(Y軸方向)に垂直な方向である第3方向(Z軸方向)に沿って整列する複数の第1内側凸部31aaによって構成される第1凸列部32a,32bが形成されている。第1アーム内面31aには、第2アーム内面41aと同様に、第1凸列部32aと第1凸列部32bとが、第1方向(X軸方向)に沿って交互に形成されており、第1凸列部32aと第1凸列部32bとが各2列ずつ、合計4列形成されている。また、第1アーム内面31aにおいて、隣接する一方の第1凸列部32aに含まれる第1内側凸部31aaは、隣接する他方の第1凸列部32bに含まれる第1内側凸部31aaに対して、第3方向(Z軸方向)の位置が異なる点も、第2アーム内面41aと同様である。第1内側凸部31aaの個数や、隣接する第1内側凸部31aa同士の間隔、隣接する第1凸列部32aと第1凸列部32bとの間隔等についても、第2アーム内面41aと同様である。
図11は、第2金属端子部40の断面図であり、第2嵌合アーム部41の第2アーム内面41aに形成されており、互いに対向する第2内側凸部41aaを通る断面を表している。第2金属端子部40が自由状態(チップコンデンサ20を把持していない状態)にあるときに、少なくとも一部の対向する第2内側凸部41aaの頂部から第2内側凸部41aaの頂部までの間隔W3は、チップコンデンサ20における第1側面20cから第2側面20dまでの間隔W1より狭い。したがって、図1に示すように、チップコンデンサ20の第2端子電極24が、一対の第2嵌合アーム部41の間に挿入されると、第2金属端子部40が弾性変形し、第2金属端子部40は、対向する第2嵌合アーム部41の間に第2端子電極24を挟んで把持できる。
また、第2嵌合アーム部41の先端部41cは、第2端子電極24を第2嵌合アーム部41の間にスムーズに挿入できるように、互いに離間する方向に曲げられている。この場合、互いに対向する第2嵌合アーム部41の先端部41c同士の間隔W2は、第2金属端子部40が自由状態にあるときにも、チップコンデンサ20における第1側面20cから第2側面20dまでの間隔W1より広いことが好ましい。
図6に示すように、第2係止部45は、第1係止部35と同様に、第2嵌合アーム部41等に対して略垂直に配置されており、チップコンデンサ20の第3側面20eに対向する(図1参照)。第2係止部45の表面にも、第2嵌合アーム部41と同様の凹凸形状が形成されていても良い。第2係止部45の作用は、第1金属端子部30の第1係止部35と同様である。
図1及び図2に示すように、第2金属端子部40の第2実装部49は、チップコンデンサ20の第4側面20fに略平行に延在している。第2実装部49も、第1実装部39と同様に、下側のチップコンデンサ20の第4側面20fから所定の空間を挟んで配置されている。第2実装部49においても、第1実装部39と同様の理由により、実装部上面49bは、実装部底面49aより、はんだに対する濡れ性が低いことが好ましい。
第1金属端子部30及び第2金属端子部40の材質は、導電性を有する金属材料であれば特に限定されず、例えば鉄、ニッケル、銅、銀等若しくはこれらを含む合金を用いることができる。特に、第1金属端子部30及び第2金属端子部40の材質をりん青銅とすることが、第1及び第2金属端子部30,40の比抵抗を抑制し、セラミックコンデンサ10のESRを低減する観点から好ましい。
以下に、セラミックコンデンサ10の製造方法について説明する。
チップコンデンサ20の製造方法
まず、焼成後に誘電体層28となるグリーンシートを形成するために、グリーンシート用塗料を準備する。グリーンシート用塗料は、本実施形態では、誘電体材料の原料と有機ビヒクルとを混練して得られた有機溶剤系ペースト、または水系ペーストで構成される。
誘電体材料の原料としては、焼成後にチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムとなる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。誘電体材料の原料として、例えば平均粒子径が0.2〜0.5μm程度の粉末状のものを用いることができるが、特に限定されない。
有機ビヒクルとは、バインダ樹脂を有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒクルに用いられるバインダ樹脂としては、特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂などの通常の各種バインダ樹脂が例示される。
また、有機ビヒクルに用いられる有機溶剤も特に限定されず、アルコール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン、酢酸エチル、ステアリン酸ブチル、ターピネオール、ブチルカルビトール、イソボニルアセテートなどの通常の有機溶剤が例示される。なお、グリーンシート用塗料が水系ペーストである場合には、バインダ樹脂としてたとえばポリビニルアルコールなどの水溶性のものを用いればよい。
また、グリーンシート用塗料中には、必要に応じて各種分散剤、可塑剤、帯電除剤、誘電体、ガラスフリット、絶縁体などから選択される添加物が含有されても良い。
次に、上述のグリーンシート用塗料を用いて、キャリアシート上に、グリーンシートを形成する。グリーンシートの厚みは特に限定されないが、例えば2.0〜7.0μm程度とすることができる。グリーンシートは、キャリアシートに形成された後に乾燥される。
次に、グリーンシートの一方の表面に、焼成後に内部電極層27となる電極パターンを形成する。電極パターンの形成方法としては、特に限定されないが、印刷法、転写法、薄膜法などが例示される。グリーンシートの上に電極パターンを形成した後、乾燥することにより、電極パターンが形成されたグリーンシートを得る。
内部電極層用塗料は、各種導電性金属や合金からなる導電体材料、あるいは焼成後に上記した導電体材料となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、有機ビヒクルとを混練して調製する。
内部電極層用塗料を製造する際に用いる導電体材料としては、NiやNi合金、さらにはこれらの混合物を用いることが好ましい。このような導電体材料は、球状、リン片状等、その形状に特に制限はなく、また、これらの形状のものが混合したものであってもよい。
有機ビヒクルは、グリーンシート用塗料のそれと同様に、バインダ樹脂および有機溶剤を含有するものである。バインダ樹脂としては、たとえばエチルセルロース、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、または、これらの共重合体などが例示される。
また、溶剤としては、たとえばテルピネオール、ブチルカルビトール、ケロシン等公知のものはいずれも使用可能である。さらに、内部電極層用塗料中には、必要に応じて各種分散剤、可塑剤、帯電除剤、誘電体、ガラスフリット、絶縁体などから選択される添加物が含有されても良い。
次に、内部電極パターンが形成されたグリーンシートを、キャリアシートから剥離しつつ所望の積層数まで積層し、グリーン積層体を得る。なお、積層の最初と最後には、内部電極パターンが形成されていない外層用グリーンシートを、積層する。
その後、このグリーン積層体を最終加圧する。最終加圧時の圧力は、好ましくは10〜200MPaである。また、加熱温度は、40〜100℃が好ましい。さらに、積層体を所定サイズに切断し、グリーンチップを得る。得られたグリーンチップは熱処理(固化乾燥)される。熱処理の条件は特に限定されないが、減圧雰囲気下において、140〜180℃、2〜10時間とすることができる。
次に、熱処理後にグリーンチップに対して研磨を行う。研磨方法は特に制限されず、また、乾式であるか湿式であるかは問わないが、例えば湿式バレル研磨を採用することができる。
研磨後に脱バインダ処理を行う。脱バインダ処理の条件は特に限定されないが、例えば空気中または窒素雰囲気下で、昇温速度を5〜300℃/時間、保持温度を200〜400℃、温度保持時間を0.5〜20時間とすることができる。
続いて、グリーンチップの焼成を実施する。焼成条件は特に限定されないが、例えば還元雰囲気下で、昇温速度を50〜500℃/時間、保持温度を1000〜1400℃、温度保持時間を0.5〜8時間、冷却速度を50〜500℃/時間とすることができる。焼成後に、必要に応じてアニール処理、研磨等を施すことにより、図7に示すコンデンサ素体26を得る。
最後に、コンデンサ素体26に第1端子電極22及び第2端子電極24を形成する。端子電極22,24は、例えば端子電極用塗料を焼きつけて下地電極を形成した後、下地電極の表面にめっきによる金属被膜を形成することにより、作製する。なお、端子電極用塗料は、上記した内部電極層用塗料と同様にして調製することができ、端子電極用塗料の焼成条件は、例えば、加湿したNとHとの混合ガス中で600〜800℃にて10分間〜1時間程度とすることができる。
第1金属端子部30及び第2金属端子部40の製造方法
第1金属端子部30及び第2金属端子部40の製造では、まず、図10(a)に示すような平板状の金属板材80を準備する。金属板材80の材質は、導電性を有する金属材料であれば特に限定されず、例えば鉄、ニッケル、銅、銀等若しくはこれらを含む合金を用いることができる。なお、第1金属端子部30と第2金属端子部40は、同様の製造方法で作成することができるため、第2金属端子部40を例に挙げて説明を行う。
次に、金属板材80を機械加工することにより、中間部材82を得る(図10(b))。具体的な加工方法は特に限定されず、例えばプレス加工、切削加工等を用いて、金属板材80から、第2平板部48、第2嵌合アーム部41,43、第2係止部45、第2実装部49等の形状を形成する。また、第2アーム内面41a,43a及び第2アーム外面41b,43bに、第2内側凸部41aa,43aa、第2内側凹部41ab,43ab、第2外側凸部41ba,43ba及び第2外側凹部41bb,43bb(図6参照)のような凹凸形状を形成する方法も特に限定されないが、サンドブラストやケミカルエッチングのような粗面化処理やプレス加工等により形成することができる。図10に示す実施形態では、凹凸が形成される前における第2嵌合アーム部に相当する部分を、内面側と外面側から凹凸形状の金型でプレスすることにより作製している。
次に、中間部材82の表面に、めっきによる金属被膜84を形成することにより、第2金属端子部40を得る(図10(c))。めっきに用いる材料としては、特に限定されないが、例えばNi、Sn、Cu等が挙げられる。また、めっき処理の際、第2実装部49の実装部上面49b及び第2平板部48の接続部48cにレジスト処理を施すことにより、実装部上面49b及び接続部48cにめっきが付着することを防止できる。これにより、実装部上面49bと実装部底面49aのはんだに対する濡れ性に差異を発生させることができ、また、接続部48cの接着剤に対する接合性を、金属被膜が施された第2内側凸部41aa,43aa等の他の部分より高くすることができる。なお、中間部材82全体にめっき処理を施して金属被膜84を形成した後、実装部上面49b及び接続部48cに形成された金属被膜のみを、レーザー剥離等で除去しても、同様の差異を発生させることができる。
セラミックコンデンサ10の組み立て
上述のようにして得られたチップコンデンサ20を2つ準備し、図1に示すように重ねて保持した状態で、第1端子電極22と第2端子電極24に、それぞれ第1金属端子部30と第2金属端子部40を取り付け、セラミックコンデンサ10を得る。チップコンデンサ20への取り付けを行う前に、図10(d)に示すように、各金属端子部30,40の接続部38c,48cには、硬化後に第1接着剤接合部90及び第2接着剤接合部92となる接着剤92aを、予め塗布しておく。図11に示すように、金属端子部30,40の各嵌合アーム部の先端(先端部41c)は、互いに離間するように湾曲しているので、チップコンデンサ20の各端面20a,20bと、金属端子部30,40の平板部38,48とを互いに近づけていくだけで、端子電極22,24を、一対の嵌合アーム部31,33,41,43の間にはめ込むことができる。
接着剤92aが熱硬化性接着剤である場合は、チップコンデンサ20に第1及び第2金属端子部30,40を取り付けた後、所定温度での加熱処理を行って接着剤92aを硬化させることにより、第1接着剤接合部90及び第2接着剤接合部92が形成される。なお、必要に応じて、端子電極22,24と、これに係合している内側凸部31aa,41aa,43aaを、いずれか又は双方の表面に形成された金属メッキを溶解させることにより、溶着させても良い。これにより、端子電極22,24と金属端子部30,40との電気的接合性が向上するとともに、チップコンデンサ20と金属端子部30,40との物理的な結合を補強することができる。
このように、セラミックコンデンサ10では、第1及び第2金属端子部30,40が、嵌合アーム部31,33,41,43を有し、チップコンデンサ20の側面20c,20dを挟み込んで把持する。そのため、セラミックコンデンサ10は、容易に組み立てることができ、製造が容易である。また、セラミックコンデンサ10は、高温環境や温度変化の大きい環境で使用された場合でも、はんだ等を接合材料とする従来技術とは異なり、接合材料と金属端子部30,40との熱膨張率の違いにより、チップコンデンサ20と金属端子部30,40との接合が解除されてしまう恐れがない。
また、セラミックコンデンサ10は、アーム内面31a,33a,41a,43aに形成された複数の内側凸部31aa,41aa,43aaのうち少なくとも一部が端子電極22,24に係合することによりチップコンデンサ20と金属端子部30,40との導通が確保されるため、はんだや接着材を使って金属端子部とチップ部品を接合する従来技術に比べて、製造が容易である。さらに、従来技術とは異なり、金属端子部30,40とチップコンデンサ20の接合に高温はんだ等を使用する必要がないため、環境負荷のある材質の使用を抑制することができる。また、アーム内面31a,41a,43aに複数の内側凸部31aa,41aa,43aaが形成されていることにより、チップコンデンサ20における端子電極22,24の形状が製造ばらつきを有する場合にも、嵌合アーム部31,33,41,43は、チップコンデンサ20を把持する力を好適に発揮することが可能であり、また、少なくとも1つの内側凸部31aa,41aa,43aaと端子電極22,24とを確実に係合させて導通を確保することが可能である。
内側凸部31aa,41aa,43aaの配置は特に限定されないが、図13に示すように、内側凸部31aa,41aa,43aaは、第3方向又は第5方向(Z軸方向)に沿って整列された凸列部42a,42b,32a,32bを構成していても良い。凸列部42a,42b,32a,32bが形成された嵌合アーム部31,33,41,43は、適切な位置で複数の凸部31aa,41aa,43aaがチップコンデンサ20の側面20c,20dに接触することにより、チップコンデンサ20を確実に把持することができる。また、複数の凸列部32a,42aを第1方向(X軸方向)に沿って形成することにより、このような嵌合アーム部31,33,41,43は、端子電極22,24の側面20c,20dへの回り込み量が製造ばらつき等により変化する場合にでも、チップコンデンサ20を確実に把持するとともに、少なくとも一部の内側凸部31aa,41aa,43aaと端子電極22,24とを確実に係合させて導通を確保することが可能である。さらに、複数の凸列部42a,42b,32a,32bを形成する場合において、第3方向又は第5方向の位置をずらして内側凸部31aa,41aa,43aaを形成することにより、特に第1方向における適切な位置に、多くの内側凸部31aa,41aa,43aaを形成することが可能となる。
内側凸部は、アーム内面に規則的に形成されても良いが、図14に示すように、内側凸部の配置は、例えば最も近い他の内側凸部までの距離が異なる複数の内側凸部を含むような、規則性が乱された配置となっていても良い。図14(a)は、第1変形例に係る第2嵌合アーム部95における第2アーム内面95aの凹凸形状を示す概略図である。第2アーム内面95aには、第2凸列部96aと第2凸列部96bとが各1列ずつ、合計2列形成されており、一方の第2凸列部96aに含まれる第2内側凸部41aaは、隣接する他方の第2凸列部96bに含まれる第2内側凸列部41aaに対して、第5方向(Z軸方向)の位置が異なる。しかし、図14(a)に示す第1変形例では、図13(a)に示す第2アーム内面41aとは異なり、第2内側凸部41aaが非等間隔に配置されている。また、図14(b)に示す第2変形例に係る第2嵌合アーム部97における第2アーム内面97aには、第2内側凸部41aaがランダムに配置されている。
なお、嵌合アーム部31,33,41,43のアーム内面31a,41a,43aだけでなく、アーム外面41b,43bに外側凸部41ba,43ba又は外部凹部41bb,43bbを形成することにより、金属端子部の放熱特性を向上させることができ、チップ部品の温度上昇を抑制することができる。
また、チップコンデンサ20の端面20a,20bと金属端子部30,40の平板部とを接続する接着剤接合部90,92は、チップコンデンサ20と金属端子部30,40との機械的接合を補強しており、このような接着剤接合部90,92を有するセラミックコンデンサ10は、外部からの変形力や衝撃に対して、電気的にも構造的にも好適な信頼性を有する。また、セラミックコンデンサ10は、チップコンデンサ20で発生する電歪等による振動が金属端子部30,40を介して実装基板等に伝わる現象を、はんだ等でチップコンデンサと端子とを接続する従来技術に比べて抑制することが可能であり、セラミックコンデンサ10を駆動した際の音鳴きを防止することができる。
その他の実施形態
チップコンデンサ20に取り付けられる金属端子は、第1実施形態で示す形状に限定されず、セラミックコンデンサの用途等に応じて、様々な改変を行うことが可能である。図8は、本発明の第2〜第5実施形態に係るセラミックコンデンサに用いられる第1金属端子を表す概念図である。なお、第2〜第6実施形態に係るセラミックコンデンサでは、嵌合アーム部及び係止部の配置が異なることを除き、嵌合アームに形成された凹凸形状など、第1実施形態との共通部分に関する記載は省略する。
図8(a)は、本発明の第2実施形態に係るセラミックコンデンサに含まれる第1金属端子部50を表している。第1金属端子部50は、チップコンデンサ20の側面のうち、第1実装部39に略垂直に配置される側面20c,20dに対向する第1嵌合アーム部31,33を有する。しかし、第1金属端子部50は、第1実施形態に係る第1金属端子部30とは異なり、第1実装部39に対して平行な側面を係止する第1係止部35を有しない。
ここで、チップコンデンサ20のような積層電子部品は、誘電体層28と内部電極層27の積層方向(図7参照)に関して寸法バラツキを生じやすく、その他の方向に関しては、積層方向より寸法バラツキが少ない傾向にある。図7に示すように、チップコンデンサ20の積層方向が、第1実装部39に対して垂直方向である場合、図8(a)に示す第1金属端子部50のように、チップコンデンサ20を第1実装部39に対して水平な方向から把持するほうが、第1嵌合アーム部31,33の把持力を安定させることができる。
図8(a)に示す第1金属端子部50も、作製に用いる金属板材80(図10参照)の厚さ等を調整することにより、チップコンデンサ20を安定して把持することができ、第1実施形態に係る第1金属端子部30と同様の効果を奏する。また、第1金属端子部50は、チップコンデンサ20との接触箇所が、第1実施形態に係る第1金属端子部30より少ないため、音鳴き防止の観点では有利である。
図8(b)は、本発明の第3実施形態に係るセラミックコンデンサに含まれる第1金属端子部60を表している。第1金属端子部60は、第1係止部62を有する点で、図8(a)に示す第1金属端子部50と異なるが、その他の構成は第1金属端子部50と同様である。第1係止部62は、第1嵌合アーム部31,33に対して略垂直に配置されており、チップコンデンサ20の側面のうち、第1実装部39側を向く第4側面20fに対向する。
第1金属端子部60の第1平板部64には、第1貫通孔64aが形成されており、第1係止部62は、第1貫通孔64aの縁部で、第1平板部64に接続している。このような第1係止部62を有する第1金属端子部は、図10に示すような金属板材80を加工するだけで容易に作製することができる。また、第1係止部62には、凹凸が形成されていない。しかし、第1係止部62は、組み立ての際の位置決めに有用であるだけでなく、組み立て後にチップコンデンサ20を重力方向に対して支持することができるため、第1金属端子部60を有するセラミックコンデンサは、優れた耐久性を有する。なお、第1金属端子部60の場合、第1実施形態における第1接着剤接合部90に相当する構成は、第1平板部64における第1貫通孔64aの周辺部と、これに対向するチップコンデンサの第1端面とを接続するように形成される。また、第1金属端子部60と対になって使用される第2金属端子も、第1金属端子部60と同様に、第2貫通孔が形成された第2平板部と、第2係止部とを有する。
図8(c)は、本発明の第4実施形態に係るセラミックコンデンサに含まれる第1金属端子部66を表している。第1金属端子部66は、第1係止部56及び第1係止部62を有する点で、図8(a)に示す第1金属端子部50と異なるが、その他の構成は、第1金属端子部50と同様である。このように、第1金属端子部66は、一対の互いに対向する第1係止部56,62を有しても良く、このような第1金属端子部66を有するセラミックコンデンサは、組み立て性及び耐久性に優れている。
図8(d)は、本発明の第5実施形態に係るセラミックコンデンサに含まれる第1金属端子部70を表している。第1金属端子部70は、チップコンデンサ20の側面のうち、第1実装部39に略平行に配置される側面20c,20dに対向する第1嵌合アーム部36を有する。しかし、第1金属端子部70は、第1実施形態に係る第1金属端子部30とは異なり、第1実装部39に対して垂直な側面を把持する嵌合アーム部を有しない。
図7に示すチップコンデンサ20とは異なり、チップコンデンサの積層方向が、第1実装部39に対して平行な方向である場合、図8(d)に示す第1金属端子部70のように、チップコンデンサ20を第1実装部39に対して垂直な方向から把持するほうが、チップコンデンサ20の寸法ばらつきが少ないため、第1嵌合アーム部36の把持力を安定させることができる。
図9は、本発明の第6実施形態に係るセラミックコンデンサ76の斜視図である。セラミックコンデンサ76は、1つのチップ部品と、第1金属端子部77と、第2金属端子部78とを有する。図9に示すように、セラミックコンデンサ76に含まれるチップコンデンサ20の数は1つでも良く、また、3つ以上でも良い。セラミックコンデンサ76も、第1実施形態に係るセラミックコンデンサ10と同様の効果を奏する。
10,76…セラミックコンデンサ
20…チップコンデンサ
20a…第1端面
20b…第2端面
20c…第1側面
20d…第2側面
20e…第3側面
20f…第4側面
22…第1端子電極
24…第2端子電極
26…素体
27…内部電極層
28…誘電体層
30,50,60,66,70,77…第1金属端子部
31,33,36…第1嵌合アーム部
31a…第1アーム内面
31aa…第1内側凸部
32a,32b…第1凸列部
35,56,62…第1係止部
38,64…第1平板部
38b…第1突出部
38c,48c…接続部
39…第1実装部
39a,49a…実装部底面
39b,49b…実装部上面
40,78…第2金属端子部
41,43,95,97…第2嵌合アーム部
41a,43a,95a,97a…第2アーム内面
41aa,43aa…第2内側凸部
41ab,43ab…第2内側凹部
41b,43b…第2アーム外面
41ba,43ba…第2外側凸部
41bb,43bb…第2外側凹部
41c…先端部
42a,42b,96a,96b…第2凸列部
45…第2係止部
48…第2平板部
48b…第2突出部
49…第2実装部
64a…第1貫通孔
80…金属板材
82…中間部材
84…金属被膜
90…第1接着剤接合部
92…第2接着剤接合部
92a…接着剤

Claims (9)

  1. 第1端面から側面の一部に回り込むように形成される第1端子電極と、前記第1端面とは反対方向を向く第2端面から前記側面の他の一部に回り込むように形成される第2端子電極と、を有し、略直方体形状であるチップ部品と、
    前記第1端面に対向する第1平板部と、前記第1平板部に接続しており、前記チップ部品における一対の前記側面を挟み込んで把持する少なくとも一対の第1嵌合アーム部と、前記第1平板部に接続しており、前記チップ部品から所定の空間を挟んで、いずれかの前記側面に略平行に延在する第1実装部と、を有する第1金属端子部と、
    前記第2端面に対向する第2平板部と、前記第2平板部に接続しており、前記チップ部品における一対の前記側面を挟み込んで把持する少なくとも一対の第2嵌合アーム部と、前記第2平板部に接続しており、前記チップ部品から所定の空間を挟んで、いずれかの前記側面に略平行に延在する第2実装部と、を有する第2金属端子部と、を有し、
    前記第1嵌合アーム部における前記チップ部品に対向する面である第1アーム内面には前記チップ部品に向かって突出する複数の第1内側凸部が形成されており、複数の前記第1内側凸部のうち少なくとも一部は前記第1端子電極に係合しており、
    前記第2嵌合アーム部における前記チップ部品に対向する面である第2アーム内面には前記チップ部品に向かって突出する複数の第2内側凸部が形成されており、複数の前記第2内側凸部のうち少なくとも一部は前記第2端子電極に係合していることを特徴とするセラミック電子部品。
  2. 前記第1平板部と前記第1端面とを接続する第1接着剤接合部と、
    前記第2平板部と前記第2端面とを接続する第2接着剤接合部と、をさらに有する請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記第1嵌合アーム部における前記第1アーム内面とは反対側の面である第1アーム外面には、前記チップ部品とは反対方向へ突出する複数の第1外側凸部が形成されており、
    前記第2嵌合アーム部における前記第2アーム内面とは反対側の面である第2アーム外面には、前記チップ部品とは反対方向へ突出する複数の第2外側凸部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセラミック電子部品。
  4. 前記第1嵌合アーム部の前記第1アーム内面は、前記チップ部品の前記側面のうち、前記第1実装部に対して略垂直に配置される側面に対向しており、
    前記第2嵌合アーム部の前記第2アーム内面は、前記チップ部品の前記側面のうち、前記第2実装部に対して略垂直に配置される側面に対向していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のセラミック電子部品。
  5. 前記第1金属端子部及び前記第2金属端子部は、平板状の金属板材を機械加工して作製されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のセラミック電子部品。
  6. 前記第1アーム内面には、前記第1端面から前記第2端面に向かう方向である第1方向及び前記第1嵌合アーム部の挟み込み方向である第2方向に垂直な方向である第3方向に沿って整列する複数の前記第1内側凸部によって構成される第1凸列部が形成されており、
    前記第2アーム内面には、前記第1方向及び前記第2嵌合アーム部の挟み込み方向である第4方向に垂直な方向である第5方向に沿って整列する複数の前記第2内側凸部によって構成される第2凸列部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のセラミック電子部品。
  7. 前記第1アーム内面には、前記第1方向に沿って複数の前記第1凸列部が形成されており、
    前記第2アーム内面には、前記第1方向に沿って複数の前記第2凸列部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のセラミック電子部品。
  8. 隣接する一方の前記第1凸列部に含まれる前記第1内側凸部は、隣接する他方の前記第1凸列部に含まれる前記第1内側凸部に対して、前記第3方向の位置が異なり、
    隣接する一方の前記第2凸列部に含まれる前記第2内側凸部は、隣接する他方の前記第2凸列部に含まれる前記第2内側凸部に対して、前記第5方向の位置が異なることを特徴とする請求項7に記載のセラミック電子部品。
  9. 前記第1アーム内面には、最も近い他の前記第1内側凸部までの距離が異なる複数の前記第1内側凸部が形成されており、
    前記第2アーム内面には、最も近い他の前記第2内側凸部までの距離が異なる複数の前記第2内側凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載のセラミック電子部品。
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