JP2014220159A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で光取り出し効率を効果的に向上させる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子は、透光性を有する第1電極1と、第1電極1と対となる第2電極2と、第1電極1と第2電極2との間に設けられた複数の機能層3と、を備えている。複数の機能層3の少なくとも一つは発光層4である。第1電極1と発光層4との間に、機能層3として、平均粒径が100nmよりも大きく可視光をミー散乱させるミー散乱体6を有する散乱機能層5が設けられている。ミー散乱体6は、第1電極1と発光層4との間の機能層3によって被覆されている。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」ともいう)として、基板の上に設けられた陽極と陰極との間に、ホール輸送層、発光層、電子注入層などの機能層を積層させた構造のものが一般的に知られている。有機EL素子では、陽極と陰極の間に電圧を印加することによって、発光層で発した光が面状に外部に取り出される。
国際公開第2009/141903号 特開2007−242927号公報
有機EL素子においては、発光層で発した光をより多く外部に取り出すことが重要である。有機EL素子では、通常、屈折率差により全反射が生じるなどして、発光層から外部に向かう光が内部に閉じ込められ、外部への光の放出量が低減する。供給した電力量に対して取り出される光の量は、光取り出し効率として定義される。そのため光取り出し効率を上げる構造が望まれている。
光取り出し効率を向上するための試みがこれまで非常に多くなされている。例えば、透明基板と透明電極との間に散乱層を設ける方法が開発されている。この方法では、基板と有機層との間の屈折率差の低減作用と光の散乱作用とを高く得ることができ、光取り出し効率を向上させることができる。しかしながら、積層層が増えるために構造が複雑化し、基板の表面に散乱層を形成する工程や平坦化層を設ける工程を要するなど、製造上の煩雑性を伴うおそれがあった。そのため、より簡単な構造で光取り出し効率を高める構造が求められている。
散乱層が、透明電極と発光層との間に設けられた構造の提案も存在する。この構造では、散乱層が機能層の一部を構成することになる。例えば、特許文献1には、有機半導体層の少なくとも一つが粒子を含む光散乱層となった有機発光素子が開示されている。また、特許文献2には、有機層を構成する機能層の少なくとも一部に微粒子を分散させた発光装置が開示されている。しかしながら、特許文献1及び2の方法では、微小な粒子によってレイリー散乱を生じさせて光を散乱させようとしており、散乱の波長依存度が高く、可視光の光を良好に取り出すことができなくなるおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、より簡単な構造で光取り出し効率を効果的に向上させる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とするものである。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、透光性を有する第1電極と、前記第1電極と対となる第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた複数の機能層と、を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記複数の機能層の少なくとも一つは発光層であり、
前記第1電極と前記発光層との間に、前記機能層として、平均粒径が100nmよりも大きく可視光をミー散乱させるミー散乱体を有する散乱機能層が設けられ、
前記ミー散乱体は、前記第1電極と前記発光層との間の機能層によって被覆されていることを特徴とする。
前記ミー散乱体は、粒度分布において複数の極大値を示すことが好ましい。
前記複数の機能層は、複数の発光材料を含み、前記ミー散乱体は、粒度分布において、前記発光材料の数と同数の前記極大値を示すことが好ましい。
前記ミー散乱体は、少なくともその一部がレンズ形状であることが好ましい一態様である。
前記ミー散乱体は、微小粒子の凝集体によって構成されていることが好ましい一態様である。
前記ミー散乱体は、キャリア注入性及びキャリア輸送性の少なくとも一方を有することが好ましい。
前記ミー散乱体は、イオン化ポテンシャルが4.5〜6.0eVであることが好ましい。
前記ミー散乱体は、正孔移動度が1×10−4cm/Vs以上であることが好ましい。
本発明によれば、ミー散乱体を有する散乱機能層が設けられることにより、発光層で発した可視光をミー散乱させることができるため、光取り出し効率を簡単に効果的に向上することができる。
有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 ミー散乱体の粒度分布の一例を示すグラフである。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す断面図である。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、透光性を有する第1電極1と、前記第1電極1と対となる第2電極2と、前記第1電極1と前記第2電極2との間に設けられた複数の機能層3と、を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記複数の機能層3の少なくとも一つは発光層4であり、
前記第1電極1と前記発光層4との間に、前記機能層3として、平均粒径が100nmよりも大きく可視光をミー散乱させるミー散乱体6を有する散乱機能層5が設けられ、
前記ミー散乱体6は、前記第1電極1と前記発光層4との間の機能層3によって被覆されていることを特徴とする。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子によれば、ミー散乱体6を有する散乱機能層5が設けられることにより、発光層4で発した可視光をミー散乱させることができるため、光取り出し効率を簡単に効果的に向上することができる。特に、可視光領域の光を良好に取り出すことができる。
前記ミー散乱体6は、粒度分布において複数の極大値を示すことが好ましい。それにより、可視光の全体に亘って散乱性を高めることができる。また、複数の発光材料を有する場合には、各発光材料に適した散乱性を付与することができ、光取り出し効率を効率よく高めることができる。
前記複数の機能層3は、複数の発光材料を含み、前記ミー散乱体6は、粒度分布において、前記発光材料の数と同数の前記極大値を示すことがさらに好ましい。それにより、複数の発光材料を有する場合に、個々の発光材料ごとに発光材料に適した散乱性を付与することができ、光取り出し効率をさらに効率よく高めることができる。
前記ミー散乱体6は、少なくともその一部がレンズ形状であることが好ましい。それにより、レンズ形状によって光の方向を変化させて光を取り出すことができるため、光取り出し効率を効果的に高めることができる。
前記ミー散乱体6は、微小粒子7の凝集体によって構成されていることが好ましい。それにより、ミー散乱体6を容易に得ることができ、簡単に光取り出し効率を高めることができる。また、微小粒子7の凝集を用いるようにすると、層界面の凹凸を容易に緩和することができるため短絡を低減することができ、信頼性を向上することができる。
前記ミー散乱体6は、キャリア注入性及びキャリア輸送性の少なくとも一方を有することが好ましい。それにより、散乱機能層5の電気特性を高めて発光層4に電気を流れやすくすることができるため、発光効率をさらに高めることができる。
前記ミー散乱体6は、イオン化ポテンシャルが4.5〜6.0eVであることが好ましい。それにより、散乱機能層5の電気特性をさらに高めることができ、発光効率をさらに高めることができる。
前記ミー散乱体6は、正孔移動度が1×10−4cm/Vs以上であることが好ましい。それにより、散乱機能層5の電気特性をさらに高めることができ、発光効率をさらに高めることができる。
図1は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の一例を示している。この有機EL素子は、透光性を有する第1電極1と、第1電極1と対となる第2電極2と、第1電極1と第2電極2との間に設けられた複数の機能層3と、を備えている。複数の機能層3の少なくとも一つは発光層4である。
第1電極1と第2電極2との間の複数の機能層3の全体は、機能層群と定義される。第1電極1、機能層群及び第2電極2の積層体が、発光積層体となる。
発光積層体は、基板8の表面に設けられている。基板8は、発光積層体を支持する基材となる。発光積層体の積層形成時には、基板8の上に各層が順に重ねられて積層される。例えば、図1では、基板8の上に、第1電極1、機能層群を構成する各機能層3、第2電極2の順に積層される。
図1の有機EL素子は、透光性の第1電極1が基板8の表面に形成されている。基板8の上に第1電極1を形成する場合、有機EL素子をより容易に製造することができる。基板8は透光性を有することが好ましい。そして、発光層4で発した光は基板8側から取り出される。この有機EL素子は、いわゆるボトムエミッション構造の素子である。もちろん、有機EL素子は、ボトムエミッション構造に限られるものではなく、トップエミッション構造であってもよい。トップエミッション構造では、基板8の上(表面)に、光取り出し側とは反対側の電極である第2電極2が形成される。そして、図1とは逆の順序で各層が積層形成される。図1において、基板8を削除し、この基板8を第2電極2の上に描画すれば、トップエミッション構造の素子構成が理解されるであろう。以下の各図の有機EL素子では、ボトムエミッション構造の例を示しているが、これらはトップエミッション構造に変更され得る。
基板8は、適宜の基板材料によって構成される。例えば、ガラスであってよい。ガラスを用いた場合、発光積層体を良好に形成し、支持することができる。また、ガラスを用いれば、水分の浸入を抑制することができ、機能層3の劣化を抑制することができる。
第1電極1は、光透過性を有する電極である。第1電極1は適宜の電極材料で形成することができる。例えば、透光性を有する金属薄膜、金属酸化物膜などが挙げられる。金属酸化物膜としては、ITO、IZO、AZOなどが例示される。
第2電極2は、第1電極1と電気的に対となる電極である。第1電極1と第2電極2とに電圧を印加することにより、電極間に電流が流れ、発光層4で発光が生じる。第2電極2は、光反射性を有することが好ましい。それにより、発光層4から第2電極2側に進む光を反射させて光の進路を第1電極1側に変更し、光を第1電極1側から取り出すことができるため、光取り出し効率を高めることができる。また、第2電極2は、透光性を有していてもよい。第2電極2が透光性を有する場合、両面取り出し構造の有機EL素子を作製することができる。また、第2電極2が透光性を有する場合、第2電極2の機能層3とは反対側に反射膜を設けることによって、光を反射させて第1電極1側から光を取り出す構造にすることもできる。第2電極2は、適宜の導電膜で形成することができる。例えば、第2電極2の材料として、アルミニウム、銀などが例示される。
第1電極1及び第2電極2は、一方が陽極で他方が陰極を構成する。一の形態では、第1電極1を陽極とし、第2電極2を陰極とすることができる。他の形態では、第1電極1を陰極とし、第2電極2を陽極とすることができる。図1の有機EL素子では、第1電極1を陽極とし、第2電極2を陰極とする構造がより好ましい。それにより、発光効率の高い素子をより容易に製造することができる。
複数の機能層3は、第1電極1と第2電極2との間で機能層群を構成している。機能層群を構成する複数の機能層3は、有機EL素子を駆動させて発光を生じるための適宜の層の積層体によって構成される。複数の機能層3の少なくとも一つは発光層4である。発光層4は、発光材料を含む層であり、電子と正孔(ホール)とが結合して、発光を生じさせる層である。発光層4は、通常、発光材料(ドーパント)と、このドーパントをドープするための母体とから構成される。
複数の機能層3は、複数の発光層4を有するものであってよい。その場合、複数の発光層4は、発光材料が異なる層であってよい。また、複数の発光材料は、発光する光の波長が異なるものであってよい。例えば、赤色発光層と緑色発光層と青色発光層との少なくとも三つの発光層を設け、赤緑青の三色の発光を生じさせれば、種々の色を作り出すことが可能である。特に、三色の発光を得るようにすると、白色発光が可能であり、照明として有用な有機EL素子を得ることができる。なお、白色発光は、例えば青と橙の二色発光などでも可能である。ただし、三色発光の方がより発光特性の良好な白色発光を得ることできる。
複数の発光層4を設ける場合、図1では発光層4は一つ図示しているが、この発光層4の位置に、複数の発光層4を設けるようにしてもよい。また、有機EL素子は、マルチユニット構造であってもよい。マルチユニット構造は、陽極と陰極とで挟んで電圧を印加すれば発光する機能を有する機能層3の集まりを1つの発光ユニットとして、複数の発光ユニットを光透過性および導電性を有する中間層を介して積層した構造である。マルチユニット構造では、1つの陽極と1つの陰極との間に、厚み方向に重なる複数の発光ユニットが電気的に直列接続して配置される。
複数の機能層3は発光層4を一つだけ有するものであってもよい。その場合、簡単な構成で有機EL素子を得ることができる。発光層4は、複数の場合及び一つの場合のいずれにおいても、複数の発光材料を含んでもよい。したがって、発光層4が一つの場合においても、発光層4が波長の異なる複数の発光材料を含めば、白色発光が可能である。ただし、照明用途として良好な白色発光を得るためには、発光層4は複数設けられることがより好ましい。
複数の機能層3を構成する層(個々の機能層3)は、発光層4の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、中間層等が例示される。
ここでは、複数の機能層3のうち、第1電極1側に最も近い層は、第1機能層3aと定義される。そして、第1機能層3aに、第1電極1と反対側で接する層は、第2機能層3bと定義される。第2機能層3bは、第1機能層3aに第2電極2側で隣接する層となる。すなわち、複数の機能層3は、第1電極1側から第2電極2側に向けて、第1、第2、・・・とナンバリングされる。
有機EL素子では、第1電極1と発光層4との間に、機能層3として、散乱機能層5が設けられている。このときの発光層4は、発光層4が複数である場合、最も第1電極1に近い発光層4であってよい。散乱機能層5を最も光取り出し側の発光層4よりも光取り出し側に設けることにより、光取り出し性を容易に効率よく高めることができる。図1に示されている発光層4は、複数の発光層4が設けられている場合、最も第1電極1側に近い発光層4と考えてよい。
散乱機能層5は、第1電極1と発光層4との間に複数の機能層3が配置されている場合、その機能層3のうちのいずれの機能層3により構成されてもよいが、好ましくは、第1機能層3aにより構成される。第1機能層3aにより散乱機能層5を形成するようにすれば、散乱機能層5を機能層群(複数の機能層3の集合体)のうちの最外層として形成することができ、積層プロセスにおいて有利になるため、有機EL素子の製造を容易にすることができる。
第1電極1が陽極を構成し、第2電極2が陰極を構成する素子では、第1機能層3aは正孔注入層となり得る。よって、散乱機能層5は、正孔注入層で構成することが好ましい一態様である。第1電極1が陽極を構成し、第2電極2が陰極を構成する素子では、第1機能層3aは正孔輸送層ともなり得る。よって、散乱機能層5は、正孔輸送層で構成することが好ましい他の一態様である。第1電極1が陽極を構成し、第2電極2が陰極を構成する素子では、第1機能層3aは正孔注入性と正孔輸送性とを兼ね備えた層ともなり得る。よって、散乱機能層5は、正孔注入輸送層で構成することが好ましい他の一態様である。なお、第1電極1が陰極を構成し、第2電極2が陽極を構成する素子では、第1機能層3aは、電子注入層及び電子輸送層の一方又はそれらを兼ね備えた層であり得るため、散乱機能層5はその層で構成することができる。
散乱機能層5は、可視光をミー散乱(Mie−scattering)させるミー散乱体6を有している。ミー散乱体6は、粒体であり、散乱機能層5に分散されている。散乱機能層5は複数のミー散乱体6を含んでいる。ミー散乱体6は、層において均一に配置していることが好ましい。それにより、散乱性の偏りをなくして、発光面全体において光取り出し性を高めることができる。ここで、可視光とは、400〜750nmの波長の光であってよい。
散乱機能層5は、ミー散乱体6が層媒体9に分散されて構成されている。層媒体9は、層の母体として構成される部分であってよい。散乱機能層5が正孔注入層の場合、層媒体9は、正孔注入性の材料によって構成され得る。散乱機能層5が正孔輸送層の場合、層媒体9は、正孔輸送性の材料によって構成され得る。散乱機能層5が正孔注入輸送層の場合、層媒体9は、正孔注入性と正孔輸送性とを有する材料によって構成され得る。
ミー散乱体6は、粒体の平均粒径が100nmよりも大きい。平均粒径が100nmよりも大きくなることで、可視光の波長領域と近くなり、ミー散乱を生じさせることができる。
ミー散乱体6の平均粒径は、レーザー回折法によって測定することができる。この方法では、容易に平均粒径を測定することができる。あるいは、有機EL素子の層断面を電子顕微鏡観察して、複数個(例えば100個)の粒体の平均から平均粒径を求めるようにしてもよい。
ところで、特許文献1(国際公開第2009/141903号)には、光散乱層に用いる粒子の平均粒径として0.1nmから10000nmのものが記載されているが、この文献の方法ではレイリー散乱を目的としている。レイリー散乱させるためには、平均粒径は100nmより小さいことが求められる。また、粒子を含む光散乱層の厚みは100nm以下であり、その層より小さい粒子しか開示されていないため、当然、粒子の大きさは100nmより小さく、100nmより大きい粒子で散乱させるものとはいえない。よって、特許文献1の粒子はミー散乱体6とは異なるものであると考えられる。一方、本発明では、ミー散乱体6を用いることにより、可視光の光取り出し性を効率よく高めることができる。
ミー散乱体6の平均粒径の数値の上限は、特に限定されるものではないが、ミー散乱体6の平均粒径は、例えば、10000nm以下であってよく、さらには1000nm以下であってよい。平均粒径が可視光領域の波長と近くなることにより、ミー散乱を効率よく生じさせることができる。そのため、ミー散乱体6の平均粒径は、800nm以下であってよい。さらに、ミー散乱体6の平均粒径は、700nm以下であってもよい。また、発光層4から生じる可視光をミー散乱させることができれば平均粒径はさらに小さくてもよい。平均粒径が小さいとミー散乱体6の被覆が容易になる。そのため、ミー散乱体6の平均粒径は、600nm以下であってよい。さらに、ミー散乱体6の平均粒径は、500nm以下であってよい。
ミー散乱体6は、第1電極1と発光層4との間の機能層3によって被覆されている。被覆は、少なくともミー散乱体6の発光層4側で行われていればよい。ミー散乱体6が被覆されることにより、ミー散乱体6が発光層4側に飛び出してミー散乱体6が発光層4と接することが抑制される。そのため、ミー散乱体6が起因となってショート不良や発光不良が生じることを抑制することができる。
図1では、ミー散乱体6は散乱機能層5によって被覆されている。ミー散乱体6は、散乱機能層5に埋め込まれている。散乱機能層5の発光層4側の表面は平坦な面となっている。それにより、層が段切れすることがなくなり、ショート不良や発光不良を抑制することができる。詳しくは、ミー散乱体6は、散乱機能層5の層媒体9によって被覆されている。
ミー散乱体6は、平均粒径が散乱機能層5の厚みの1/3よりも大きいことが好ましい一態様である。より粒径の大きなミー散乱体6を用いることで、ミー散乱を効果的に行うことができる。ミー散乱体6の平均粒径は、散乱機能層5の厚みの半分よりも大きいことが好ましい。ミー散乱体6の平均粒径は、散乱機能層5の厚みの2/3よりも大きいことがより好ましい。ミー散乱体6の平均粒径は、散乱機能層5の厚みの3/4よりも大きいことがさらに好ましい。
ミー散乱体6の平均粒径は、散乱機能層5からミー散乱体6を除いてこのミー散乱体6が除かれた部分に散乱機能層5の材料を移動させて散乱機能層5の厚みを均一化したときの散乱機能層5の厚みの2倍以下であることが好ましい。ミー散乱体6を除いて散乱機能層5の厚みを均一化したときの散乱機能層5の厚みとは、ミー散乱体6を含有させずに散乱機能層5を形成した場合における散乱機能層5の厚みであってよい。この厚みは、いわば、層媒体9の材料で層を形成したときの厚みといってよい。ミー散乱体6の平均粒径と散乱機能層5の厚みとが、この関係になることで、散乱機能層5によってミー散乱体6を被覆しやすくなるため、比較的大きい粒径の粒体を含むことに起因する発光不良を抑制することができる。
ミー散乱体6の平均粒径は、散乱機能層5からミー散乱体6を除いてこのミー散乱体6が除かれた部分に散乱機能層5の材料を移動させて散乱機能層5の厚みを均一化したときの散乱機能層5の厚みの1倍以下であってもよい。それにより、散乱機能層5によってミー散乱体6をより被覆しやすくすることができる。
散乱機能層5の厚みは、5nm以上500nm以下であることが好ましい。それにより、十分なキャリア注入性又はキャリア輸送性を得ることができるとともに、ミー散乱体6を支持することができる。特に、散乱機能層5が正孔注入層で構成される場合、その効果を高く得ることができる。散乱機能層5の厚みの好ましい下限は、キャリア注入・輸送機能発現および塗布プロセスを念頭に制御可能な膜厚という観点から設定されている。散乱機能層5の厚みの好ましい上限は、実用的な電流電圧特性が得られる範囲が考慮されて設定されている。またさらに、散乱機能層5の発光層4側の表面を平坦にするためには、散乱機能層5の厚みは100nm以上になることがより好ましい。
ミー散乱体6は、散乱機能層5の内部において、ミー散乱体6の中心部が厚み方向に重ならずに積層されていてもよい。ミー散乱体6の中心部が厚み方向に重ならないようになることで、より厚みの薄い散乱機能層5でミー散乱体6を被覆することができるため、発光性をさらに高めることができる。ミー散乱体6の中心部は、ミー散乱体6の重心の位置を中心とし、この重心からミー散乱体6の外縁までの最も短い距離の半分を半径として形成される球体として考えてよい。ミー散乱体6は、散乱機能層5の内部において、ミー散乱体6が厚み方向に重ならずに積層されていてもよい。ミー散乱体6が厚み方向に重ならないとは、ミー散乱体6の投影図を基板8の表面と平行な面に描画したときに、各ミー散乱体6の投影図の外縁が分離されていることをいう。このように、ミー散乱体6が配置されることで、より厚みの薄い散乱機能層5でミー散乱体6を被覆することができるため、発光性をさらに高めることができる。
散乱機能層5において、層媒体9に対するミー散乱体6の体積比は、ミー散乱体:層媒体=1:9〜9:1にすることができる。ミー散乱体6がこの体積比で含有されることにより、光取り出し効率をより向上することができる。層媒体9に対するミー散乱体6の体積比は、ミー散乱体:層媒体=5:5〜9:1にすることが好ましい一態様である。この場合、ミー散乱体6の占める割合が増えるため、ミー散乱の作用を高めることができる。層媒体9に対するミー散乱体6の体積比は、ミー散乱体:層媒体=1:9〜5:1にすることが好ましい他の一態様である。この場合、層媒体9の占める割合が増えるため、ミー散乱体6を層媒体9で被覆しやすくすることができる。
ミー散乱体6は、光透過性を有していてもよい。それにより、光を外部により多く取り出すことができる。
散乱機能層5が正孔注入層である場合、散乱機能層5に隣接する層は、正孔輸送層で構成することができる。すなわち、散乱機能層5である第1機能層3aを正孔注入層で構成し、散乱機能層5に隣接する層である第2機能層3bを正孔輸送層で構成することができる。散乱機能層5と発光層4との間に機能層3を設けることにより、キャリア輸送性を高めることができるとともに、散乱機能層5の表面が仮に多少凹凸面になったとしても、凹凸面の平坦化を、散乱機能層5と発光層4との間の機能層3により行うことができる。
第2機能層3bの厚みは、1nm以上500nm以下であることが好ましい。それにより、十分なキャリア注入性やキャリア輸送性を得ることができ、光取り出し効率を高めることができる。この範囲は、特に第2機能層3bが正孔輸送層であるときに好ましい。第2機能層3bの厚みの好ましい下限は、キャリア注入・輸送機能発現の観点から設定されている。第2機能層3bの厚みの好ましい上限は、実用的な電流電圧特性が得られる範囲が考慮されて設定されている。
有機EL素子においては、好ましい態様では、陽極側から正孔注入層及び正孔輸送層が配置され、陰極側から電子注入層及び電子輸送層が配置され、正孔輸送層と電子輸送層との間に一又は複数の発光層4が配置される。もちろん、駆動可能であれば、適宜、これらのうちの一又は複数の層を省略することも可能である。図1では、発光層4と第2電極2との間には、一の機能層3しか図示されていないが、もちろん、上記したように、この機能層3は複数の機能層3で構成されていてもよい。
ミー散乱体6は、適宜の粒体で構成することができる。ミー散乱体6は、粒子であることが好ましい一態様である。この場合、原則として、一つのミー散乱体6が一つの粒子により構成される。それにより、簡単に散乱機能層5を形成することができる。
散乱機能層5は、その形成方法は特に限定されないが、例えば、ミー散乱体6と層媒体9とを含む溶液を塗布することによって得ることができる。塗布法としては、スピンコート、スプレーコート、スリットコートなどが例示されるが、これに限定されるものではない。溶液中でミー散乱体6が分散し、塗布後、乾燥されることにより、ミー散乱体6が均一に配置した散乱機能層5が形成される。塗布法では高分子材料の層媒体9を用いることができる。例えば、高分子材料の正孔注入材料で散乱機能層5を形成することができる。
散乱機能層5は、その他の形成方法としては、例えば、ミー散乱体6を散乱機能層5の下地となる層(図1では第1電極1)に散布し、その上から散乱機能層5の層媒体9の材料を蒸着して形成することができる。蒸着法では低分子材料の層媒体9を用いることができる。例えば、ミー散乱体6の上に、低分子材料の正孔注入材料を蒸着することで、散乱機能層5を形成することができる。蒸着法では、ミー散乱体6が側部も含めて層媒体9により被覆されるように蒸着することが好ましい。
ミー散乱体6は、キャリア注入性及びキャリア輸送性の少なくとも一方を有することが好ましい。それにより、散乱機能層5の電気特性を高めることができ、発光効率を高めることができる。散乱機能層5に求められる電気化学的機能をミー散乱体6が有することで、ミー散乱体6が電気的特性を阻害することが抑制されるため、光取り出し効率を高めることができるのである。散乱機能層5が正孔注入層を構成する場合、ミー散乱体6のキャリア注入性は、正孔注入性である。散乱機能層5が正孔輸送層を構成する場合、ミー散乱体6のキャリア輸送性は、正孔輸送性である。散乱機能層5が正孔注入輸送層を構成する場合、ミー散乱体6のキャリア注入輸送性は、正孔注入輸送性である。
ミー散乱体6は、イオン化ポテンシャルが4.5〜6.0eVであることが好ましい。それにより、散乱機能層5の電気特性をさらに高めることができ、発光効率を高めることができる。イオン化ポテンシャルが5.0〜5.5eV付近になると正孔注入性が良好に付与される。そのため、電気化学的特性を効果的に高めることができる。この場合、散乱機能層5は正孔注入層もしくは正孔輸送層、又は正孔注入輸送層であることが好ましい。
ミー散乱体6は、正孔移動度が1×10−4cm/Vs以上であることが好ましい。それにより、散乱機能層5の電気特性をさらに高めることができ、発光効率を高めることができる。この場合、散乱機能層5は正孔注入層もしくは正孔輸送層、又は正孔注入輸送層であることが好ましい。ミー散乱体6の正孔移動度の上限は、特に限定されるものではないが、例えば、ミー散乱体6の正孔移動度は1cm/Vs以下であってよい。
ミー散乱体6の材料としては、無機物粒子、金属粒子、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子など、適宜の粒子が挙げられる。なかでも、金属酸化物粒子が好ましい。とりわけ、TiOが好ましい。TiOのイオン化ポテンシャルは、結晶構造にもよるが、5.0〜6.0eVにすることが容易である。また、TiOの正孔移動度は、1×10−3cm/Vs以上であり、容易に1×10−4cm/Vs以上にすることができる。そのため、TiOにより構成されるミー散乱体6を用いると、キャリア注入性及びキャリア輸送性の高い散乱機能層5を形成することができる。
図2は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図2では、第1機能層3a(散乱機能層5)と第2機能層3bとの層界面の態様が、図1の素子とは異なっている。それ以外は、図1と同様に形成され得る。
ミー散乱体6は、第1電極1と発光層4との間の機能層3によって被覆されるが、図2では、散乱機能層5(第1機能層3a)の発光層4側の機能層3(第2機能層3b)によって被覆されている。それにより、ミー散乱体6が発光層4側に飛び出して、発光層4と接することが抑制される。そのため、ミー散乱体6が起因となってショート不良や発光不良が生じることを抑制することができる。このように、散乱機能層5のみで被覆するのではなく、複数の機能層3でミー散乱体6を被覆することも好ましい。それにより、簡単にミー散乱体6を被覆することができる。また、散乱機能層5の厚みを薄くすることができる。
図2では、ミー散乱体6は散乱機能層5から一部がはみ出している。ミー散乱体6は粒径が大きい粒体であり、一方、散乱機能層5を構成する機能層3は厚みが薄い場合がある。この場合、ミー散乱体6が散乱機能層5から飛び出すことがある。しかしながら、散乱機能層5に隣接する機能層3によってミー散乱体6が被覆されることにより、発光不良が抑制される。
ミー散乱体6は、散乱機能層5に体積の半分以上が埋め込まれていることが好ましい。それにより、散乱機能層5の層媒体9がミー散乱体6をより強く保持することができ、製造時に粒体が脱落するなどの不良が発生することを抑制することができる。
散乱機能層5に隣接する機能層3(第2機能層3b)の発光層4側の表面は平坦な面となっていることが好ましい。それにより、層が段切れすることが抑制され、ショート不良や発光不良を抑制することができる。特に、図2のように、第2機能層3bが最も第1電極1側に配置された発光層4に隣接して形成される場合には、第2機能層3bは、発光層4側の表面が平坦であることが好ましい。もちろん、被覆によりショート不良や発光不良は低減されるので、第2機能層3bの発光層4側の表面は、多少の凹凸を有していてもよい。
散乱機能層5が正孔注入層の場合、散乱機能層5に隣接する機能層3は、正孔輸送層で構成することができる。正孔輸送層でミー散乱体6を被覆すると、ミー散乱体6と重複する位置において正孔輸送層が正孔を発光層4側に輸送することが可能になり、ダークスポットなどの発光不良を低減することができる。
図2の例では、散乱機能層5の厚みは、5nm以上500nm以下であることが好ましい。それにより、十分なキャリア注入性及びキャリア輸送性を得ることができるとともに、ミー散乱体6を支持することができる。特に、散乱機能層5が正孔注入層で構成される場合、その効果を高く得ることができる。また、散乱機能層5をより薄膜化することができる。ここで、図2の場合、散乱機能層5の厚みは、ミー散乱体6の飛び出した部分を除いた部分の厚みで考える。散乱機能層5の厚みは、層媒体9の領域の厚みといってよい。
図2の例では、第2機能層3b(正孔輸送層)の厚みは、1nm以上500nm以下であることが好ましい。それにより、十分なキャリア輸送性を得ることができ、光取り出し効率を高めることができる。また、ミー散乱体6を容易に被覆することができる。また、この層の発光層4側の表面をより平坦化することができる。
図2では、ミー散乱体6は、散乱機能層5の表面から一部が飛び出している。散乱機能層5の表面からミー散乱体6の一部が飛び出す場合、散乱機能層5を構成する層媒体9の厚み(飛び出し部分を除いた散乱機能層5の厚み)は、ミー散乱体6の粒径よりも小さくてもよい。それにより、ミー散乱体6をより薄い散乱機能層5によって、保持することができる。
なお、図2の有機EL素子では、ミー散乱体6は、二つの機能層3(第1機能層3a及び第2機能層3b)を跨って配置されている。この場合、散乱機能層5は、ミー散乱体6を主として支持する層として考えることができる。あるいは、散乱機能層5は、積層の際に、ミー散乱体6を含むように形成した層として考えることができる。あるいは、二つの機能層3が散乱機能層5を構成していると考えることもできる。二つの機能層3が散乱機能層5を構成していると考えた場合には、図1の例に準じた構成となる。
図3は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図3では、第1機能層3a(散乱機能層5)と第2機能層3bとの層界面の態様が、図1の素子とは異なっている。それ以外は、図1と同様に形成され得る。
ミー散乱体6は、第1電極1と発光層4との間の機能層3によって被覆されるが、図3では、ミー散乱体6を被覆する散乱機能層5(層媒体9)の表面に凹凸が形成されている。ミー散乱体6をミー散乱性を有する粒径に維持したまま散乱機能層5の厚みを薄くしていった場合、ミー散乱体6の粒径と散乱機能層5の厚みとが近くなり、散乱機能層5の表面にミー散乱体6の形状が影響を及ぼすことがある。この場合、ミー散乱体6に起因する凹凸が散乱機能層5の表面に形成され得る。この構造は、ミー散乱の機能を高めるべくミー散乱体6の粒径を大きくし、散乱機能層5を薄膜化したときに生じ得る。しかしながら、ミー散乱体6は、散乱機能層5を構成する機能層3によって被覆されている。それにより、ミー散乱体6が発光層4側に飛び出して、発光層4と接することが抑制される。そのため、ミー散乱体6が起因となってショート不良や発光不良が生じることを抑制することができる。
図3では、散乱機能層5に隣接して平坦化するための機能層3(第2機能層3b)が設けられている。それにより、第2機能層3bによって層界面を平坦化することができ、発光不良をより抑制することができる。
図3の例では、散乱機能層5の厚みは、5nm以上100nm以下であることが好ましい。それにより、十分なキャリア注入性及びキャリア輸送性を得ることができるとともに、ミー散乱体6を支持することができる。特に、散乱機能層5が正孔注入層で構成される場合、その効果を高く得ることができる。なお、散乱機能層5の厚みは、層媒体9がミー散乱体6によって盛り上がって形成された凹凸がある場合、第1電極1側の面と凹凸面との間の平均厚みで計算される。また、この形態では、ミー散乱体6の平均粒径は、散乱機能層5からミー散乱体6を除いてこのミー散乱体6が除かれた部分に散乱機能層5の材料を移動させて散乱機能層5の厚みを均一化したときの散乱機能層5の厚みの2倍以下であることがより好ましい。
図3の例では、第2機能層3b(正孔輸送層)の厚みは、1nm以上500nm以下であることが好ましい。それにより、十分なキャリア輸送性を得ることができ、光取り出し効率を高めることができる。また、第2機能層3bの発光層4側の表面をより平坦化することができる。第2機能層3bの厚みは、表面に凹凸がある場合は、平均値により計算される。
図4は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図4では、散乱機能層5が発光層4と接している点が、図3の素子とは異なっている。それ以外は、図3と同様に形成され得る。
図4では、発光層4が、散乱機能層5に隣接して形成されている。すなわち、図3において、第2機能層3bが省略されたものが、図4の有機EL素子である。その場合、層構成を簡単にすることができる。第2機能層3bを省略する場合、散乱機能層5は、電荷注入性と電荷輸送性との両方を有することが好ましい。例えば、散乱機能層5は、正孔注入輸送層で構成することができる。
図4では、散乱機能層5の発光層4側の表面には凹凸が形成されている。しかしながら、ミー散乱体6が散乱機能層5によって被覆されているため、ショート不良を低減することができる。
また、図4の変形例として、散乱機能層5と第1電極1との間に、他の機能層3を設けてもよい。この場合、散乱機能層5と第1電極1との間の機能層3で正孔注入層を構成し、散乱機能層5で正孔輸送層を構成することができる。
図5は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図5では、散乱機能層5が発光層4と接している点が、図1の素子とは異なっている。それ以外は、図1と同様に形成され得る。
図5では、発光層4が、散乱機能層5に隣接して形成されている。すなわち、図1において、第2機能層3bが省略されたものが、図5の有機EL素子である。その場合、層構成を簡単にすることができる。第2機能層3bを省略する場合、散乱機能層5は、電荷注入性と電荷輸送性との両方を有することが好ましい。例えば、散乱機能層5は、正孔注入輸送層で構成することができる。
図5では、散乱機能層5の発光層4側の表面は平坦な面で構成されている。ミー散乱体6は、散乱機能層5によって被覆されている。そのため、ショート不良や発光不良をさらに低減することができる。ショート不良を抑制する観点からは、図4よりも図5の素子構成の方が有利である。ただし、薄膜化の観点からは、図5よりも図4の素子構成の方が有利な場合がある。また、電気的特性を高める観点からは、図1〜3のように、第2機能層3bを設ける方が有利である。ただし、図4及び図5の方が、層構成が簡単になるので、製造が容易になるという利点がある。
また、図5の変形例として、散乱機能層5と第1電極1との間に、他の機能層3を設けてもよい。この場合、散乱機能層5と第1電極1との間の機能層3で正孔注入層を構成し、散乱機能層5で正孔輸送層を構成することができる。
図6は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図6では、複数種類のミー散乱体6を用いている点が、図1の素子とは異なっている。それ以外は、図1と同様に形成され得る。また、複数種類のミー散乱体6を用いる構成は、図2〜5の形態にも適用可能である。
ミー散乱体6は、粒度分布において複数の極大値を示すことが好ましい一態様である。それにより、可視光の全体に亘って散乱性を高めることができる。また、複数の発光材料を有する場合には、各発光材料に適した散乱性を付与することができ、光取り出し効率を効率よく高めることができる。
図6の有機EL素子では、散乱機能層5は、平均粒径の異なる複数のミー散乱体6を有している。そのため、粒度分布を測定したときに、複数の極大値が示される。
図6では、平均粒径の大きい大粒径のミー散乱体6(大粒体6a)と、平均粒径の小さい小粒径のミー散乱体6(小粒体6b)との二つのミー散乱体6が設けられている。平均粒径の大小は、ミー散乱体6間の相対的なものである。ミー散乱体6は、平均粒径が異なる三つの粒体で構成されていてもよい。ミー散乱体6は、平均粒径が異なる四つの粒体で構成されていてもよい。ミー散乱体6は、平均粒径が異なる五つ以上の粒体で構成されていてもよい。
図7は、ミー散乱体6の粒度分布の一例を示すグラフである。このグラフでは、粒径において二つの極大値(ピーク)を有している粒度分布を示している。実際の測定では、ピークとピークとの間は重複した量が観測されていてよい。小粒体6bのピークトップは粒径150nm付近である。大粒体6aのピークトップは粒径250nm付近である。このため、可視光領域の全体に亘ってミー散乱を行うことがより可能になる。また、発光材料が複数の場合に、発光材料ごとに散乱性を高めることができる。もちろん、このグラフは、粒度分布の一例であり、ピークトップ(極大点)となる粒径は、他の値であってもよい。また、粒度分布においては、3つ以上の極大値を有していてもよい。
粒度分布における極大値は、個々のミー散乱体6の平均粒径と考えることができる。極大値として、粒径の小さいものと、粒径の大きいものとの二つが示される場合、粒径の小さいところで極大値を示すものは小粒体6bの平均粒径となり、粒径の大きいところで極大値を示すものは大粒体6aの平均粒径となる。もちろん、原料の状態でミー散乱体6が分離して存在する場合は、個々のミー散乱体6の平均粒径であってもよい。しかしながら、ミー散乱体6が混合された後は、ミー散乱体6は分離が困難になるおそれがあるため、極大値を平均粒径として考えてもよい。
ミー散乱体6が粒度分布において複数の極大値を示す場合、複数の機能層3は複数の発光材料を含み、ミー散乱体6は、粒度分布において、発光材料の数と同数の極大値を示すことが好ましい。それにより、複数の発光材料を有する場合に、個々の発光材料ごとに発光材料に適した散乱性を付与することができ、光取り出し効率をさらに効率よく高めることができる。
図6の例では、二種類の平均粒径のミー散乱体6が用いられている。そして、発光層4は、第1電極1側の第1発光層4aと、第1発光層4aに第2電極2側で隣接する第2発光層4bとで、構成されている。第1発光層4aに用いられる発光材料と、第2発光層4bに用いられる発光材料とは、発光波長が異なるものであってよい。なお、発光波長は、発光スペクトルのピークトップの位置として定義することができる。
発光層4は三以上であってもよい。すなわち、発光層4全体に含まれる発光材料は、三つ以上であってもよい。例えば、赤緑青の三色の発光材料を含む場合、赤の発光材料に対応した粒径のミー散乱体6と、緑の発光材料に対応した粒径のミー散乱体6と、青の発光材料に対応した粒径のミー散乱体6と、の3種類の粒径のミー散乱体6が用いられ得る。そして、この場合、粒度分布においては3つの極大値を示す。赤緑青のそれぞれの発光材料に対応した粒径のミー散乱体6を用いるようにすると、ミー散乱体6が赤緑青のそれぞれにおいて、効率よくミー散乱させることができるので、光取り出し性を効果的に高めることができる。特に白色発光の素子の光取り出し性を効率よく高めることができる。
粒度分布において、小粒体6bの極大値が示す粒径と、大粒体6aの極大値が示す粒径との差は、特に限定されるものではないが、30nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましい。それにより、発光材料に適した光散乱作用をより得ることができる。三種類やそれ以上の平均粒径のミー散乱体6を用いる場合も、各粒体間(三種類では小粒体、中粒体及び大粒体の各間)の極大値が示す粒径の差は、30nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましい。なお、ミー散乱体6は、粒度分布において複数の極大値を有する場合、極大値を示す最も小さい粒径と、極大値を示す最も大きい粒径との差は1000nmの範囲内であってよい。上記のような粒径差になると、演色性を高めたい場合などに、複数の発光材料のピーク波長差を30nm程度にしたときにも、ミー散乱作用を得ることができる。
大粒体6aのミー散乱体6と、小粒体6bのミー散乱体6とは、粒径が異なる以外は、同じ材料で構成されていることが好ましい。それにより、簡単に散乱機能層5を形成することができる。ミー散乱体6の粒度分布が三つ以上の極大値を示す場合(三種類以上の平均粒径のミー散乱体6を用いる場合)も同様である。
図8は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図8では、ミー散乱体6がレンズ形状となっている点が、図1の素子とは異なっている。それ以外は、図1と同様に形成され得る。
ミー散乱体6は、少なくともその一部がレンズ形状であることが好ましい。それにより、レンズ形状によって光の方向を変化させて光を取り出すことができるため、光取り出し効率を効果的に高めることができる。ミー散乱体6はレンズ形状でないものが含まれていてもよいが、より好ましくは、ミー散乱体6は、散乱機能層5に含まれるものの全てがレンズ形状をしている。それにより、光取り出し効率をさらに向上することができる。
ミー散乱体6のレンズ形状は、半球レンズ状であることがより好ましい一態様である。それにより、光をより多く外部に取り出すことができる。ミー散乱体6のレンズ形状は、半楕円体(楕円体の半分)であることがより好ましい他の一態様である。それにより、光をより多く外部に取り出すことができる。
図8では、レンズ形状のミー散乱体6が設けられている。ミー散乱体6は外部に光をより多く取り出せるようにレンズ形状が配向されている。ミー散乱体6は、断面が半円又は半楕円の曲面が発光層4側に向くように、配置されることが好ましい。図6では、散乱機能層5に光取り出し側で隣接する層(第1電極1)に隣接してミー散乱体6が設けられている。そして、半球体又は半楕円体のミー散乱体6は、球又は楕円体が分断されて形成された面(平面)を第1電極1の表面に接触させている。このように、隣接する層に隣接させてミー散乱体6を配置させると、ミー散乱体6を容易にレンズ機能を発揮するように配向させることができる。
図9は、有機EL素子の他の一例である。図1の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図9では、ミー散乱体6が微小粒子7の凝集体で構成されている点が、図1の素子とは異なっている。それ以外は、図1と同様に形成され得る。
ミー散乱体6は、微小粒子7の凝集体によって構成されていることが好ましい一態様である。それにより、ミー散乱体6を容易に得ることができ、簡単に光取り出し効率を高めることができる。また、微小粒子7の凝集を用いるようにすると、層界面の凹凸を容易に緩和することができるため短絡を低減することができ、信頼性を向上することができる。微小粒子7の凝集では、被覆を容易に行うことができる。
図9では、微小粒子7が凝集したミー散乱体6を有する散乱機能層5が図示されている。ミー散乱体6は、複数の微小粒子7の凝集体によって構成されている。微小粒子7は、凝集したミー散乱体6の平均粒径が、上記したような範囲になるように凝集している。微小粒子7がそのまま単独で凝集せずに含まれるとミー散乱の機能は弱くなるが、微小粒子7が凝集することによってミー散乱性を付与することができる。
散乱機能層5内には、凝集していない微小粒子7が存在していてもよい。散乱機能層5内には、100nmより小さい粒径の凝集体が存在していてもよい。その場合も、それ以外の微小粒子7の凝集によって形成された100nmより大きい粒径のミー散乱体6が存在することで、ミー散乱性を付与することが可能である。
微小粒子7は、ミー散乱体6を形成し得る適宜の材料で構成することができる。微小粒子7は、好ましくは、キャリア注入性及びキャリア輸送性の少なくとも一方を有する。微小粒子7の材料は、上記したミー散乱体6の材料が例示される。微小粒子7は、好ましくは、イオン化ポテンシャルが4.5〜6.0eVである。微小粒子7は、好ましくは、正孔移動度が1×10−4cm/Vs以上である。微小粒子7は、好ましくは、TiOにより構成される。それらの理由は、ミー散乱体6の材料で説明した理由と同様である。
微小粒子7の平均粒径は、1nm以上20nm以下であることが好ましい。それにより、凝集によってミー散乱性の高いミー散乱体6を容易に得ることができる。
微小粒子7の平均粒径は、ミー散乱体6と同様の方法で測定することができる。測定方法として、例えば、レーザー回折法又は電子顕微鏡観察が用いられる。
微小粒子7を用いて散乱機能層5を形成した場合、発光面から散乱機能層5を観察したときに、白濁を呈していることが好ましい。それにより、微小粒子7によるミー散乱の作用を高めることができる。白濁を呈しているか否かは、光取り出し側から発光面を観察することにより確認することができる。有機EL素子においては、通常、反射層以外については、各層は透明であるため、白濁が確認されれば、微小粒子7に由来するものと同定できる。
微小粒子7の凝集体は、例えば、微小粒子7と散乱機能層5の層媒体9とを含む溶液を塗布することによって得ることができる。塗布法としては、スピンコート、スプレーコート、スリットコートなどが例示されるが、これに限定されるものではない。微小粒子7にあっては、溶液中で複数の微小粒子7が凝集し、ミー散乱体6が形成される。ミー散乱体6を形成するために、凝集性を有する微小粒子7を用いることが好ましい。微小粒子7は一次粒子として考えることができ、微小粒子7が凝集したミー散乱体6は微小粒子7の二次粒子と考えることができる。微小粒子7の凝集によって形成されたミー散乱体6の平均粒径は、大きくなりすぎないことが好ましい。ミー散乱体6の平均粒径が大きくなると、発光不良が生じやすくなるおそれがある。微小粒子7の凝集では、粒子の凝集を利用しているため、ミー散乱体6は層媒体9によって被覆されやすくなる。そのため、信頼性を高めることができる。
図10は、有機EL素子の他の一例である。図1及び図9の有機EL素子と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図10では、微小粒子7の凝集体で構成されたミー散乱体6がレンズ形状になっている点が、図9の素子とは異なっている。それ以外は、図9と同様に形成され得る。
図10では、図9と同様に、微小粒子7が凝集したミー散乱体6を有する散乱機能層5が図示されている。ただし、図10では、微小粒子7が凝集したミー散乱体6は、レンズ形状になっている。それにより、レンズ形状によって光の方向を変化させて光を取り出すことができるため、光取り出し効率を効果的に高めることができる。
ミー散乱体6のレンズ形状の具体的な態様は、図8の有機EL素子と同じであってよい。すなわち、半球状又は半楕円体状であってよい。また、断面が半円又は半楕円体の曲面が発光層4側に配向するものであってよい。
図10では、散乱機能層5に光取り出し側で隣接する層(第1電極1)に隣接して、微小粒子7のミー散乱体6が設けられている。このように、下地となる層に隣接させてミー散乱体6を配置させると、ミー散乱体6をレンズ状に容易に配向させることができる。
微小粒子7は、図9の説明で述べた材料と同様の材料で構成することができる。微小粒子7の凝集も同様の方法で行うことができる。また、図10の有機EL素子では、微小粒子7をピンポイントに散布し、その上から、層媒体9を積層させて散乱機能層5を形成することも可能である。層媒体9の積層は蒸着法により行うことができる。ピンポイントの散布により、山状に微小粒子7を積み上げれば、レンズ形状のミー散乱体6を容易に形成することができる。
上記の各有機EL素子においては、電極、及び、発光層4を含む各機能層3は、適宜の材料を用いて形成することができる。散乱機能層5を構成する機能層3は、上記で説明したように、塗布又は蒸着で形成することができる。塗布の場合、平坦な表面を形成しやすい。蒸着の場合、下地形状に追随した表面形状になりやすい。そのため、ミー散乱体6を下地に散布した後、蒸着する方法では、図3のような形状を形成しやすくなる。その他の機能層3は、塗布又は蒸着で形成することができる。複数の機能層3は、散乱機能層5以外の層を蒸着プロセスによって形成することが好ましい一態様である。それにより、良質の層を効率よく精度高く積層形成することができる。
電極(第1電極1及び第2電極2)は、蒸着、スパッタ、塗布などで形成することができる。ボトムエミッション構造では、第1電極1は、基板8の表面に接して形成することができる。もちろん、第1電極1と基板8との間に光取り出し構造を設けてもよいが、上記の有機EL素子では、発光層4と第1電極1との間において、散乱性を有する層(散乱機能層5)を設けているため、光取り出し構造を設けなくてもよい。そのため、有機EL素子においては、素子構成が簡単になり、製造が容易になる。そして、面状の照明装置として有用な有機EL素子を効率よく得ることができる。
1 第1電極
2 第2電極
3 機能層
3a 第1機能層
3b 第2機能層
4 発光層
5 散乱機能層
6 ミー散乱体
7 微小粒子
8 基板
9 層媒体

Claims (8)

  1. 透光性を有する第1電極と、前記第1電極と対となる第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた複数の機能層と、を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記複数の機能層の少なくとも一つは発光層であり、
    前記第1電極と前記発光層との間に、前記機能層として、平均粒径が100nmよりも大きく可視光をミー散乱させるミー散乱体を有する散乱機能層が設けられ、
    前記ミー散乱体は、前記第1電極と前記発光層との間の機能層によって被覆されていることを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記ミー散乱体は、粒度分布において複数の極大値を示すことを特徴とする、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記複数の機能層は、複数の発光材料を含み、
    前記ミー散乱体は、粒度分布において、前記発光材料の数と同数の前記極大値を示すことを特徴とする、請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記ミー散乱体は、少なくともその一部がレンズ形状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記ミー散乱体は、微小粒子の凝集体によって構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記ミー散乱体は、キャリア注入性及びキャリア輸送性の少なくとも一方を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記ミー散乱体は、イオン化ポテンシャルが4.5〜6.0eVであることを特徴とする、請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記ミー散乱体は、正孔移動度が1×10−4cm/Vs以上であることを特徴とする、請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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