以下、本発明に係る測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す測定システム100は、測定装置1、データサーバ2、および「測定対象」に配設されるICタグTgやバーコードラベルLbなどを備え、複数の「測定対象」についての各種の「物理量」を順次測定することができるように構成されている。なお、ICタグTgやバーコードラベルLbについては、測定対象に配設されている既存のICタグや既存のバーコードラベル(測定システム100とは無関係に測定対象に配設されているICタグやバーコードラベル)を利用することもできる。
この場合、以下の説明においては、上記の「測定対象」および「物理量」に関し、一例として、屋外の位置Aに設置された空調機Aの消費電力値の測定処理(「空調機A」を「測定対象」とし、かつ「物理量」として「電力値」を測定する例)、屋外の位置Bに設置された空調機Bの消費電力値の測定処理(「空調機B」を「測定対象」とし、かつ「物理量」として「電力値」を測定する例)、居室Aの室温の測定処理(「居室Aの空気」を「測定対象」とし、かつ「物理量」として「温度」を測定する例)、居室Bの室温の測定処理(「居室Bの空気」を「測定対象」とし、かつ「物理量」として「温度」を測定する例)、人物Aの体温の測定処理(「人物A」を「測定対象」とし、かつ「物理量」として「温度」を測定する例)、および車両Aの排気管(排気触媒)の温度の測定処理(「車両Aの排気管」を「測定対象」とし、かつ「物理量」として「温度」を測定する例)などを行うものとする。なお、上記例示における「測定対象(「空調機A」、「空調機B」、「居室Aの空気」、「居室Bの空気」および「人物A」)」や、「測定対象の位置(「位置A」、「位置B」、「居室A」、「居室B」および「車両Aの排気管」)」については、いずれもその図示を省略する。
一方、測定装置1は、「測定装置」の一例であって、測定部11、測位部12、ICタグリーダー13、カメラ14、通信部15、操作部16、表示部17、処理部18および記憶部19を備えている。測定部11は、測定ユニット11a,11bと、これらを装着可能な測定ユニット装着部11cとを備えて構成されている。この場合、本例の測定装置1(測定システム100)では、各種の物理量(電流値、電圧値、抵抗値、電力値および位相などの電気的パラメータや、温度、湿度、輝度(光度)、照度、雨量および流量等の各種パラメータ)を測定可能な各種の測定ユニットが用意されており、利用者が任意の測定ユニットを選択して測定ユニット装着部11cに装着することで所望の物理量を測定することができるように構成されている。なお、本例では、一例として、電力値を測定して測定結果データD1a(「測定結果データ」の一例)を出力する測定ユニット11a(電力測定ユニット)と、温度を測定して測定結果データD1b(「測定結果データ」の他の一例)を出力する測定ユニット11b(温度測定ユニット)とが測定ユニット装着部11cに装着されているものとする。
測位部12は、処理部18の制御に従い、GPS衛星3,3・・から送信されているGPS信号Sgを受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて測定装置1の現在位置を測位して測位データD2を生成し、生成した測位データD2を処理部18に出力する「測位処理」を実行する。なお、GPS信号Sgに基づく現在位置の測位の具体的な手順については公知のため、詳細な説明を省略する。ICタグリーダー13は、「タグリーダー」に相当し、一例として、NFCタグリーダーで構成されている。このICタグリーダー13は、処理部18の制御に従い、測定対象に配設されたICタグTg(NFCタグ)に記憶されている識別符号データD3を読み出して処理部18に出力する。この場合、識別符号データD3は、各測定対象毎に個別的に付与された識別符号(一例として、英数字で構成された管理番号)を記録したデータで構成されている。また、識別符号データD3が記録されたICタグTgは、その識別符号データD3に記録されている識別符号が付与された測定対象に配設されている。
カメラ14は、「撮像部」の一例であって、測定対象に貼付されたバーコードラベルLb、測定対象そのもの、および測定対象の現在位置の風景(測定対象の周囲の風景)などを撮像して撮像データD4(「測定条件データ」の一例)を生成し、生成した撮像データD4を処理部18に出力する。この場合、バーコードラベルLbは、「識別符号表示」の一例であって、各測定対象毎に個別的に付与された識別符号(一例として、英数字で構成された管理番号)を表す模様(バーコード)が印刷されたラベルで構成されると共に、付与された識別符号の測定対象に貼付されている。
通信部15は、一例として、通信ネットワークNに接続可能に構成されると共に、処理部18の制御に従い、通信ネットワークNを介してデータサーバ2(「外部装置」の一例)に接続して、測定条件データD0、測定結果データD1a,D1b、測定対象位置特定用データDa、識別符号特定用データDbおよび測定対象特定用画像データDcなどの各種データを送受信する。なお、通信ネットワークNに測定装置1(通信部15)を直接的に接続する構成を例に挙げて説明するが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、測定装置1に「無線LAN」や「ブルートゥース」等の「近距離無線通信部」を配設して、この「近距離無線通信部」と、携帯電話やスマートフォン等の「通信端末」とを相互に接続した状態において、「通信端末」を介して通信ネットワークNに測定装置1を接続させる構成を採用することもできる。
この場合、上記の測定条件データD0は、「測定条件データ」の一例であって、この測定条件データD0には、測定対象の測定条件(一例として、測定対象毎に予め設定された測定条件)が記録されている。この測定条件データD0は、一例として、操作部16の操作による設定作業や外部装置(パーソナルコンピュータ等)において生成される。また、上記の測定対象位置特定用データDaは、「第1の関連付けデータ」の一例であって、この測定対象位置特定用データDaには、測定対象の位置がその測定対象に関連付けて記録されている。さらに、上記の識別符号特定用データDbは、「第2の関連付けデータ」および「第3の関連付けデータ」の一例であって、この識別符号特定用データDbには、測定対象に付与された上記の識別符号がその測定対象に関連付けて記録されている。
また、上記の測定対象特定用画像データDcは、「第4の関連付けデータ」および「第5の関連付けデータ」の一例であって、この測定対象特定用画像データDcには、測定対象の画像(測定対象そのものの像)や、測定対象の周囲の風景の画像(測定対象が存在する場所の風景像)がその測定対象に関連付けて記録されている。この場合、上記の測定対象位置特定用データDa、識別符号特定用データDbおよび測定対象特定用画像データDcは、測定装置1を使用した測定処理の実行に先立って、想定される測定対象を特定可能に予め生成しておくこともできるが、一例として、所定の測定対象についての初めての測定処理時に、その測定対象を特定するための「測定対象特定データ」として生成することで、測定処理や測定結果表示処理とは無関係に「測定対象特定データ」の生成だけを目的とする煩雑な作業を不要とすることができる。
なお、上記の各データDa〜Dcの生成方法については、後に詳細に説明するが、これらのデータDa〜Dcについては、別個独立したデータファイルとして生成することもできるし、データDa〜Dcのうちの任意の2つ、またはすべてを1つのデータファイルとしてまとめて生成することもできる。また、各データDa〜Dcのうちのいずれか、またはすべてを、前述した測定条件データD0と合わせて1つのデータファイルとすることもできる。さらに、上記のデータDa〜Dcのデータファイル、測定条件データD0のデータファイル、およびデータDa〜Dcと測定条件データD0とをまとめたデータファイルのいずれかのデータファイルに前述した測定結果データD1a,D1bを加えて1つのデータファイルとすることもできる。
操作部16は、測定装置1による測定条件を設定するための操作スイッチや、表示部17の前面側に設けられたタッチパネルを備え、スイッチ操作やタッチ操作に応じた操作信号を処理部18に出力する。なお、タッチパネルに代えて、(または、タッチパネルに加えて)カーソル移動キーやマウス等の各種ポインティングデバイスを備えて操作部16を構成することもできる。表示部17は、一例として液晶表示パネルを備え、処理部18の制御に従い、測定条件設定画面や測定結果表示画面などの各種表示画面(図示せず)を表示する。
処理部18は、「処理部」の一例であって、測定装置1を総括的に制御する。具体的には、処理部18は、測定処理に先立ち、後述するように、測定対象を特定可能な各種の「測定対象特定データ(測位データD2、識別符号データD3および撮像データD4や、測定対象位置特定用データDa、識別符号特定用データDbおよび測定対象特定用画像データDc等)」を取得すると共に、取得した「測定対象特定データ」に基づいて測定対象を特定する測定対象特定処理を実行する。なお、測定対象特定処理の具体的な内容については、後に詳細に説明する。また、処理部18は、測定対象特定処理によって特定した測定対象についての測定処理の測定条件が記録された測定条件データD0を取得すると共に、取得した測定条件データD0の測定条件に従って測定部11(測定ユニット11a、または、測定ユニット11b)を制御して測定対象の物理量を測定させる(測定処理の実行)。
さらに、処理部18は、測定処理において測定部11(測定ユニット11a、または、測定ユニット11b)から出力される測定結果データD1aや測定結果データD1b(以下、区別しないときには「測定結果データD1」ともいう)を記憶部19に記憶させると共に、測定結果データD1に基づく測定結果を表示部17に表示させる。また、処理部18は、上記の測定対象特定処理によって特定した測定対象について過去に実施した測定処理の測定結果データD1を記憶部19から読み出すと共に、読み出した測定結果データD1に基づく測定結果を、現在の測定結果と比較可能に表示部17に表示させる(測定結果表示処理の実行)。
この場合、本例の測定装置1では、測定処理に先立って実行される測定条件の設定作業によって生成された測定条件データD0を、通信部15を介してデータサーバ2に送信してデータサーバ2に記憶させておくことができるように構成されている。また、本例の測定装置1では、測定処理に際して、測定対象特定処理によって特定した測定対象についての測定条件データD0が記憶部19に記憶されていないときに、処理部18が、通信部15を制御してデータサーバ2から所望の測定条件データD0を送信させて取得することができるように構成されている(「測定条件データ取得処理」の一例)。
さらに、本例の測定装置1では、測定処理に際して記憶部19に記憶させた測定結果データD1を、通信部15を介してデータサーバ2に送信してデータサーバ2に記憶させておくことができるように構成されている。また、本例の測定装置1では、測定結果表示処理に際して、測定対象特定処理によって特定した測定対象についての過去の測定結果データD1が記憶部19に記憶されていないときに、処理部18が、通信部15を制御してデータサーバ2から所望の測定結果データD1を送信させて取得することができるように構成されている(「測定結果データ取得処理」の一例)。
記憶部19は、処理部18の制御に従い、測定条件データD0、測定結果データD1a,D1b、測位データD2、識別符号データD3、撮像データD4、測定対象位置特定用データDa、識別符号特定用データDbおよび測定対象特定用画像データDcなどの各種データを記憶する。この場合、記憶部19としては、内蔵の記憶素子で構成したものだけでなく、各種のリムーバブルメディア(メモリーカード等)を装着可能なメディア装着部(図示せず)を設け、このメディア装着部に装着したリムーバブルメディアを記憶部19として使用する構成を採用することもできる。
次に、測定システム100による温度や電圧値の測定方法について、添付図面を参照して説明する。
一例として、屋外の位置Aに設置された空調機Aの消費電力値の測定処理を初めて実行する際には、測定装置1の操作部16を操作することにより、空調機Aの消費電力値を測定する際の測定条件を設定する。この際に、処理部18は、設定された測定条件を空調機Aに関連付けて記録して測定条件データD0を生成し、生成した測定条件データD0を記憶部19に記憶させる。なお、この測定条件データD0の生成作業については、いずれかの測定対象についての初めての測定処理に先立って測定条件を個別に設定して生成する方法に代えて、各測定対象についての測定処理の実行に先立ち、各測定処理の測定条件を一括して設定して複数の測定条件データD0を予め生成しておく方法を採用することもできる。
次いで、この空調機Aを測定対象とする2回目以降の消費電力値の測定処理に際して測定対象が空調機Aであると特定するのに使用する「測定対象特定データ」を生成する。この場合、本例では、空調機Aが屋外の位置Aに設置されているため、この空調機Aの設置位置においてGPS衛星3からのGPS信号Sgを好適に受信することが可能となっている。したがって、一例として、GPS衛星3からのGPS信号Sgに基づいて測位される空調機Aの現在位置を空調機Aに関連付けた測定対象位置特定用データDaを生成しておくことにより、後に、この現在位置において測定処理を実行しようとしたときに、その現在位置において実行する測定処理の測定対象が空調機Aであると特定することが可能となる。具体的には、処理部18は、測位部12を制御してGPS衛星3からのGPS信号Sgに基づいて現在位置を測位させると共に、測位部12から出力された測位データD2の値(測定装置1の現在位置である位置A)を空調機Aに関連付けて測定対象位置特定用データDaを生成し、生成した測定対象位置特定用データDaを記憶部19に記憶させる。
続いて、測定ユニット11aを空調機Aに接続した状態において、操作部16の測定開始スイッチを操作する。この際に、処理部18は、まず、測定対象特定処理を実行する。具体的には、処理部18は、一例として、まず、測位部12による測位処理を実行可能であるか否か(測位部12がGPS信号Sgを受信可能であるか否か)を判別し、実行可能なときには、測位部12からの測位データD2に基づいて特定される現在位置に関連付けられている測定対象が存在するか否かを判別する処理Aを実行する。この際に、この処理Aにおいて現在位置に関連付けられている測定対象が存在すると判別したときには、測定対象の特定が完了したとして、その測定対象に関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」の一例)。
また、測位部12による測位処理が実行不能なとき、または、上記の処理Aにおいて現在位置に関連付けられている測定対象が存在しないと判別したときに、処理部18は、ICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されたか否かを判別し、出力されたときには、その識別符号データD3に記録されている識別符号に関連付けられている測定対象が存在するか否かを判別する処理Bを実行する。この際に、この処理Bにおいて識別符号に関連付けられている測定対象が存在すると判別したときには、測定対象の特定が完了したとして、その測定対象に関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」の他の一例)。
さらに、ICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されていないとき、または、上記の処理Bにおいて識別符号に関連付けられている測定対象が存在しないと判別したときに、処理部18は、カメラ14から撮像データD4が出力されたか否かを判別し、出力されたときには、その撮像データD4を対象とする画像解析処理を実行して、撮像データD4の画像に関連付けられている測定対象が存在するか否かを判別する処理Cを実行する。この際に、この処理Cにおいて撮像データD4の画像に関連付けられている測定対象が存在すると判別したときには、測定対象の特定が完了したとして、その測定対象に関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」のさらに他の一例)。
また、カメラ14から撮像データD4が出力されていないとき、または、上記の処理Cにおいて撮像データD4の画像に関連付けられている測定対象が存在しないと判別したときに、処理部18は、一例として、「現在位置を測位することができません。ICタグの読み取り、バーコードラベルの読み取り、および測定対象の撮影のいずれかを実施するか、或いは、測定条件を手動で設定して下さい。」とのメッセージを表示部17に表示させる処理Dを実行し、その後に、上記のメッセージを表示部17に表示させた状態を維持しつつ、処理Aに戻って現在位置の測位を再び実行させる。
この場合、本例では、屋外の位置Aに位置しており、測位部12による現在位置の測定が可能な本例では、処理部18は、上記の処理Aを実行する。具体的には、処理部18は、測位部12を制御してGPS衛星3からのGPS信号Sgに基づいて現在位置を測位させて測位データD2を取得すると共に、記憶部19から測定対象位置特定用データDaを読み出す。次いで、処理部18は、取得した測位データD2および測定対象位置特定用データDaに基づき、現在位置に位置している測定対象が空調機Aであると特定する。なお、上記の処理Bや処理Cによって測定対象を特定する例については後に説明する。
この場合、本例とは相違するが、例えば、空調機Aの設置位置(位置A)に空調機A以外の測定対象Axが存在し、その測定対象Axの位置が位置Aに関連付けられて測定対象位置特定用データDaに記録されているときに、処理部18は、一例として、「この場所に関連付けられた測定対象が複数存在します。いずれの測定対象についての測定処理を実行しますか?」とのメッセージと共に、一例として、位置Aに関連付けられている測定対象の名称を表示部17に表示させ、利用者に測定対象を選択させる。
また、上記の処理Aによる測定対象の特定、または、利用者による測定対象の選択によって測定処理を実行すべき測定対象を空調機Aと特定したときに、処理部18は、空調機Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す。この場合、本例とは相違するが、上記の測定対象特定処理によって特定した空調機Aに関連付けられた測定条件の測定条件データD0が複数存在するときに、処理部18は、「空調機Aについて設定された測定条件が複数存在します。いずれの測定条件に従って測定処理を行いますか?」とのメッセージと共に、各測定条件データD0のファイル名、コメント、および生成年月日を表示部17にリスト表示させる。また、処理部18は、利用者によっていずれかの測定条件が選択されたときに、選択された測定条件の測定条件データD0を記憶部19から読み出す。
また、本例とは相違するが、空調機Aに関連付けられた測定条件データD0が記憶部19に記憶されていないときに、処理部18は、通信部15を制御してデータサーバ2に接続させ、空調機Aに関連付けられた測定条件データD0がデータサーバ2に記憶されているときには、その測定条件データD0を送信させて取得する。次いで、処理部18は、記憶部19から読み出した(または、データサーバ2から取得した)測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11aを制御することで電力値を測定させると共に、測定ユニット11aから出力される測定結果データD1aを空調機Aに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、空調機Aを測定対象とする初めての測定処理が完了する。
また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1aに基づく測定結果(一例として、測定処理時における空調機Aの消費電力値のうちのピーク値を示す数値)を表示させる。さらに、処理部18は、上記の測定対象特定処理(この例では、処理A)によって測定対象と特定された空調機Aに関連付けられている過去の測定結果データD1aが記憶部19やデータサーバ2に記憶されているか否かを判別する。この際に、空調機Aについての初めての測定処理を実行している本例では、処理部18は、空調機Aに関連付けられた過去の測定結果データD1aが存在しないと判別し、測定ユニット11aから出力された測定結果データD1aに基づく測定結果だけを表示させた状態を維持する。
一方、一例として、後述する他の測定対象についての各種測定処理の後に上記の空調機Aを測定対象とする2回目の測定処理を実行する際には、測定条件の設定作業を実施することなく、直ちに測定処理を開始することができる。具体的には、測定ユニット11aが空調機Aに接続された状態(測定装置1が位置Aに存在している状態)において操作部16の測定開始スイッチが操作されたときに、処理部18は、前述した測定対象特定処理を実行する。この際には、上記した空調機Aについての初めての測定処理時と同様にして、測定対象特定処理として処理Aが実行され、現在位置に位置している測定対象が空調機Aであると特定される。次いで、処理部18は、特定した空調機Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19(またはデータサーバ2)から取得する。
続いて、処理部18は、取得した測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11aを制御することで電力値を測定させる。これにより、測定条件データD0を選択する作業を行うことなく、空調機Aについての2回目の測定処理が実行されて測定結果データD1aが空調機Aに関連付けられて記憶部19に記憶される。また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1aに基づく測定結果(この例では、空調機Aの消費電力値)を表示させる。さらに、処理部18は、空調機Aに関連付けられている過去の測定結果データD1aが記憶部19やデータサーバ2に記憶されているか否かを判別する。
この際に、空調機Aについての初めての測定処理を既に完了している本例では、空調機Aに関連付けられた過去の測定結果データD1aが記憶部19(またはデータサーバ2)に記憶された状態となっている。したがって、処理部18は、その測定結果データD1aを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得すると共に、取得した測定結果データD1aに基づく測定結果(この例では、空調機Aに関する初めての測定処理時に測定された電力値)を、現在の測定結果と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の一例)。この際に、現在の測定結果と過去の測定結果とが規定値を超えて相違しているときには、処理部18は、一例として現在の測定結果を点滅表示させる(「強調表示」の一例)。これにより、現在の測定結果と比較すべき過去の測定結果が記録されている測定結果データD1aを選択する作業を行うことなく、現在の測定結果および過去の測定結果が表示部17に表示されるため、測定対象(空調機A)に何らかの異常が生じているか否かを正確かつ容易に判断することが可能となる。
なお、上記の例とは相違するが、例えば、空調機Aについての3回目以降の測定処理時に測定結果を表示させたときには、空調機Aについての過去の測定結果が記録された測定結果データD1aが記憶部19(またはデータサーバ2)に複数記憶された状態となっている(「測定対象特定処理によって特定した測定対象についての測定結果が記録された測定結果データが複数存在するとき」の一例)。したがって、処理部18は、一例として、「空調機Aに関する測定結果が複数存在します。いずれの測定結果を表示させますか?」とのメッセージと共に、一例として、空調機Aに関する過去の測定結果が記録された各測定結果データD1aのファイル名、コメント、および生成年月日を表示部17にリスト表示させる。また、処理部18は、利用者によっていずれかの測定結果(測定結果データD1a)が選択されたときに、選択された測定結果データD1aを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得して、その測定結果データD1aに基づく測定結果を、現在の測定結果と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の他の一例)。
一方、屋外の位置Bに設置された空調機Bの消費電力値の測定処理を初めて実行する際には、まず、前述した空調機Aの消費電力値の測定処理を初めて実行するときと同様にして、空調機Bの消費電力値を測定する際の測定条件を設定して測定条件データD0を生成して記憶部19に記憶させる。なお、各測定対象の測定条件を設定する作業(測定条件データD0の生成、および生成した測定条件データD0の記憶部19への記憶)については、上記の空調機Aについての初めての測定処理時に実施した設定作業と同様のため、以下、その説明を省略する。
次いで、空調機Bを測定対象とする2回目以降の消費電力値の測定処理に際して測定対象が空調機Bであると特定するのに使用する「測定対象特定データ」を生成する。この場合、本例では、空調機Bが屋外の位置Bに設置されているため、前述した空調機Aと同様にして、この空調機Bの設置位置においてGPS衛星3からのGPS信号Sgを好適に受信することが可能となっている。したがって、この例では、空調機Aについての「測定対象特定データ」の生成と同様にして、測位部12から出力された測位データD2の値(測定装置1の現在位置である位置B)を空調機Bに関連付けた測定対象位置特定用データDaが生成される。
続いて、測定ユニット11aを空調機Bに接続した状態において、操作部16の測定開始スイッチを操作する。この際に、処理部18は、測定対象特定処理として処理Aを実行し、取得した測位データD2および測定対象位置特定用データDaに基づき、現在位置に位置している測定対象が空調機Bであると特定する。次いで、処理部18は、特定した空調機Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出し、その測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11aを制御することで電力値を測定させると共に、測定ユニット11aから出力される測定結果データD1aを空調機Bに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、空調機Bを測定対象とする初めての測定処理が完了する。また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1aに基づく測定結果(この例では、空調機Bの消費電力値)を表示させ、空調機Bに関連付けられた過去の測定結果データD1aが存在しないと判別して、測定ユニット11aから出力された測定結果データD1aに基づく測定結果だけを表示させた状態を維持する。
また、他の測定対象についての各種測定処理の後に上記の空調機Bを測定対象とする2回目の測定処理を実行する際には、前述した空調機Aについての2回目以降の測定処理時と同様にして、測定条件の設定作業を実施することなく、直ちに測定処理が開始される。具体的には、測定ユニット11aが空調機Bに接続された状態(測定装置1が位置Bに存在している状態)において操作部16の測定開始スイッチが操作されたときに、処理部18は、測定対象特定処理としての処理Aを実行する。この際には、現在位置(空調機Aが設置されている位置Aとは相違する位置B)に位置している測定対象が空調機Bであると特定される。
次いで、処理部18は、特定した空調機Bに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19(またはデータサーバ2)から取得し、その測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11aを制御することで電力値を測定させると共に、測定ユニット11aから出力される測定結果データD1aを空調機Bに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、空調機Bを測定対象とする2回目の測定処理が完了する。
さらに、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1aに基づく測定結果(一例として、測定処理時における空調機Bの消費電力値の変化を表すグラフ)を表示させると共に、空調機Bに関連付けられた過去の測定結果データD1a(この例では、空調機Bについての初めての測定処理によって生成した測定結果データD1a)が存在すると判別し、その測定結果データD1aを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得すると共に、取得した測定結果データD1aに基づく測定結果(この例では、空調機Bに関する初めての測定処理時に測定された電力値の変化を示すグラフ)を、現在の測定結果(現在の測定処理時における電力値の変化を示すグラフ)と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の一例)。これにより、現在の測定結果と比較すべき過去の測定結果が記録されている測定結果データD1aを選択する作業を行うことなく、現在の測定結果および過去の測定結果が表示部17に表示されるため、測定対象(空調機B)に何らかの異常が生じているか否かを正確かつ容易に判断することが可能となる。
また、居室Aの室温(温度)の測定処理(居室Aの空気を測定対象とする測定処理)を初めて実行する際には、測定条件の設定(測定条件データD0の生成)を行うと共に、居室Aの空気(以下、単に「居室A」ともいう)を測定対象とする2回目以降の温度の測定処理に際して測定対象が居室Aであると特定するのに使用する「測定対象特定データ」を生成する。この場合、本例では、居室Aが屋内であり、GPS衛星3からのGPS信号Sgを好適に受信するのが困難となることが予測される。
したがって、一例として、居室Aに付与した識別符号を記録した識別符号データD3をICタグTgに記憶させると共に、そのICタグTgを、例えば居室Aの入口に設置する作業を予め実施しておく。また、「測定対象特定データ」の生成に際しては、居室Aに設置されているICタグTgにICタグリーダー13を接近させることで、ICタグリーダー13によってICタグTgから識別符号データD3を読み出され、その識別符号データD3に記録されている識別符号を居室Aに関連付けた識別符号特定用データDbが生成される。なお、この測定システム100を利用した測定処理のために専用のICタグTgを設置する上記の例に代えて、例えば、何らかの識別符号が記憶されたICタグが居室Aに設置されているときには、このICタグを利用して、ICタグに記憶されている識別符号を居室Aに関連付けて識別符号特定用データDbを生成することもできる。
次いで、測定ユニット11bに温度センサを接続した状態において、操作部16の測定開始スイッチを操作する。この際に、処理部18は、まず、測定対象特定処理を実行する。この際に、処理部18は、測位部12による測位処理を実行不能と判別し、ICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されたか否かを判別する。この際には、居室Aに設置したICタグTgにICタグリーダー13を接近させることにより、ICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されるため、処理部18は、前述した処理Bを実行し、その識別符号データD3に記録されている識別符号に関連付けられている測定対象が居室Aであると特定する。
次いで、処理部18は、上記の処理Bによって特定した居室Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」の他の一例)。続いて、処理部18は、記憶部19から読み出した(または、データサーバ2から取得した)測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度(室温)を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを居室Aに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、居室Aの空気を測定対象とする初めての測定処理が完了する。また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、居室Aの室温)を表示させると共に、居室Aに関連付けられた過去の測定結果データD1bが存在しないと判別し、測定ユニット11bから出力された測定結果データD1bに基づく測定結果だけを表示させた状態を維持する。
一方、一例として、他の測定対象についての各種測定処理の後に上記の居室Aを測定対象とする2回目の測定処理を実行する際には、測定条件の設定作業を実施することなく、直ちに測定処理が開始される。具体的には、測定ユニット11bに温度センサが接続され、かつ測定装置1が居室Aに存在している状態において操作部16の測定開始スイッチが操作されたときに、処理部18は、測定対象特定処理としての処理Bを実行する。この際には、居室Aに設置されているICタグTgにICタグリーダー13を接近させることでICタグリーダー13から識別符号データD3が出力され、その識別符号データD3に基づき、読み出された識別符号の測定対象が居室Aであると特定される。
次いで、処理部18は、特定した居室Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19(またはデータサーバ2)から取得し、その測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度(室温)を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを居室Aに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、居室Aを測定対象とする2回目の測定処理が完了する。
さらに、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、居室Aの室温)を表示させると共に、居室Aに関連付けられた過去の測定結果データD1b(この例では、居室Aについての初めての測定処理によって生成した測定結果データD1b)が存在すると判別し、その測定結果データD1bを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得すると共に、取得した測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、居室Aに関する初めての測定処理時に測定された室温)を、現在の測定結果と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の一例)。これにより、現在の測定結果と比較すべき過去の測定結果が記録されている測定結果データD1bを選択する作業を行うことなく、現在の測定結果および過去の測定結果が表示部17に表示されるため、例えば、測定対象(居室A)の空調設備等に何らかの異常が生じているか否かを正確かつ容易に判断することが可能となる。
また、居室Bの室温(温度)の測定処理(居室Bの空気を測定対象とする測定処理)を初めて実行する際には、測定条件の設定(測定条件データD0の生成)を行うと共に、居室Bの空気(以下、単に「居室B」ともいう)を測定対象とする2回目以降の温度の測定処理に際して測定対象が居室Bであると特定するのに使用する「測定対象特定データ」を生成する。この場合、本例では、上記の居室Aと同様にして、居室Bが屋内であり、GPS衛星3からのGPS信号Sgを好適に受信するのが困難となることが予測される。
したがって、一例として、居室Bに付与した識別符号を印刷したバーコードラベルLbを、例えば居室Bの入口に貼付する作業を予め実施しておく。また、「測定対象特定データ」の生成に際しては、居室Bに貼付されているバーコードラベルLbをカメラ14によって撮像し、カメラ14から出力される撮像データD4を画像解析処理することによってバーコードラベルLbに印刷されている識別符号を特定すると共に、特定した識別符号を居室Bに関連付けて識別符号特定用データDbを生成する。なお、この測定システム100を利用した測定処理のために専用のバーコードラベルLbを貼付する上記の例に代えて、例えば、何らかの識別符号が印刷されたバーコードラベルが居室Bに貼付されているときには、このバーコードラベルを利用して、バーコードラベルに印刷されている識別符号を居室Bに関連付けて識別符号特定用データDbを生成することもできる。
次いで、測定ユニット11bに温度センサを接続した状態において、操作部16の測定開始スイッチを操作する。この際に、処理部18は、まず、測定対象特定処理を実行する。この際に、処理部18は、測位部12による測位処理を実行不能と判別し、かつICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されていないと判別した後に、カメラ14か撮像データD4が出力されたか否かを判別する。この際には、居室Bに貼付したバーコードラベルLbをカメラ14によって撮像することにより、カメラ14から撮像データD4が出力される。したがって、処理部18は、前述した処理Cを実行し、カメラ14から出力された撮像データD4を対象とする画像解析処理を実行して、撮像データD4の画像(この例では、バーコードラベルLbにバーコード)の識別符号(「識別符号表示によって示されている識別符号」の一例)を特定し、特定した識別符号に関連付けられている測定対象が存在するか否かを判別する。この際には、特定した識別符号に関連付けられている測定対象が居室Bであると特定される。
次いで、処理部18は、上記の処理Cによって特定した居室Bに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」の他の一例)。続いて、処理部18は、記憶部19から読み出した(または、データサーバ2から取得した)測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度(室温)を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを居室Bに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、居室Bの空気を測定対象とする初めての測定処理が完了する。また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、居室Bの室温)を表示させると共に、居室Bに関連付けられた過去の測定結果データD1bが存在しないと判別し、測定ユニット11bから出力された測定結果データD1bに基づく測定結果だけを表示させた状態を維持する。
一方、一例として、他の測定対象についての各種測定処理の後に上記の居室Bを測定対象とする2回目の測定処理を実行する際には、測定条件の設定作業を実施することなく、直ちに測定処理が開始される。具体的には、測定ユニット11bに温度センサが接続され、かつ測定装置1が居室Bに存在している状態において操作部16の測定開始スイッチが操作されたときに、処理部18は、測定対象特定処理としての処理Cを実行する。この際には、居室Bに貼付されているバーコードラベルLbをカメラ14によって撮像することでカメラ14から撮像データD4が出力され、この撮像データD4を対象とする画像解析処理が実行されることでバーコードラベルLbの識別符号が特定され、特定された識別符号の測定対象が居室Bであると特定される。
次いで、処理部18は、特定した居室Bに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19(またはデータサーバ2)から取得し、その測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度(室温)を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを居室Bに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、居室Bを測定対象とする2回目の測定処理が完了する。
さらに、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、居室Bの室温)を表示させると共に、居室Bに関連付けられた過去の測定結果データD1b(この例では、居室Bについての初めての測定処理によって生成した測定結果データD1b)が存在すると判別し、その測定結果データD1bを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得すると共に、取得した測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、居室Bに関する初めての測定処理時に測定された室温)を、現在の測定結果と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の一例)。これにより、現在の測定結果と比較すべき過去の測定結果が記録されている測定結果データD1bを選択する作業を行うことなく、現在の測定結果および過去の測定結果が表示部17に表示されるため、例えば、測定対象(居室B)の空調設備等に何らかの異常が生じているか否かを正確かつ容易に判断することが可能となる。
また、人物Aの体温(温度)の測定処理(人物Aを測定対象とする測定処理)を初めて実行する際には、測定条件の設定(測定条件データD0の生成)を行うと共に、人物Aを測定対象とする2回目以降の温度の測定処理に際して測定対象が人物Aであると特定するのに使用する「測定対象特定データ」を生成する。この場合、測定対象が人物のときには、測定対象にバーコードラベルLbを貼付するのが困難であり、また、ICタグTgを常時携帯させるのが困難となることもある。したがって、この例では、一例として、カメラ14によって人物Aの顔を撮像し、カメラ14から出力される撮像データD4の画像(この例では、人物Aの顔の像)を人物Aに関連付けて「測定対象特定データ」としての測定対象特定用画像データDcを生成する。なお、カメラ14からの撮像データD4に基づく測定対象特定用画像データDcの生成に代えて、事前に生成された各種画像データに基づいて測定対象特定用画像データDcを生成することもできる。
次いで、測定ユニット11bに温度センサを接続し、かつ温度センサを人物Aに接触させた状態において、操作部16の測定開始スイッチを操作する。この際に、処理部18は、まず、測定対象特定処理を実行する。この際に、処理部18は、測位部12による測位処理を実行不能と判別し、かつICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されていないと判別した後に、カメラ14か撮像データD4が出力されたか否かを判別する。この際には、人物Aの顔を撮像することにより、カメラ14から撮像データD4が出力される。したがって、処理部18は、前述した処理Cを実行し、カメラ14から出力された撮像データD4を対象とする画像解析処理を実行して、人間の顔が撮像されたと判別し、その顔の像に関連付けられている測定対象が存在するか否かを判別する。この際には、撮像データD4と測定対象特定用画像データDcとに基づく画像マッチング処理により、撮像データD4の像(顔の像)に関連付けられている測定対象が人物Aであると特定される。
次いで、処理部18は、上記の処理Cによって特定した人物Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」の他の一例)。続いて、処理部18は、記憶部19から読み出した(または、データサーバ2から取得した)測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度(体温)を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを人物Aに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、人物Aを測定対象とする初めての測定処理が完了する。また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、人物Aの体温)を表示させると共に、人物Aに関連付けられた過去の測定結果データD1bが存在しないと判別し、測定ユニット11bから出力された測定結果データD1bに基づく測定結果だけを表示させた状態を維持する。
一方、一例として、他の測定対象についての各種測定処理の後に上記の人物Aを測定対象とする2回目の測定処理を実行する際には、測定条件の設定作業を実施することなく、直ちに測定処理が開始される。具体的には、測定ユニット11bに温度センサが接続された状態において操作部16の測定開始スイッチが操作されたときに、処理部18は、測定対象特定処理としての処理Cを実行する。この際には、人物Aの顔をカメラ14によって撮像することでカメラ14から撮像データD4が出力され、この撮像データD4を対象とする画像解析処理(撮像データD4と測定対象特定用画像データDcとに基づく画像マッチング処理)が実行されることで人間の顔が撮像されたと判別され、その顔の像が人物Aであると特定される。
次いで、処理部18は、特定した人物Aに関連付けられている測定条件データD0を記憶部19(またはデータサーバ2)から取得し、その測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度(体温)を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを人物Aに関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、人物Aを測定対象とする2回目の測定処理が完了する。
さらに、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、人物Aの体温)を表示させると共に、人物Aに関連付けられた過去の測定結果データD1b(この例では、人物Aについての初めての測定処理によって生成した測定結果データD1b)が存在すると判別し、その測定結果データD1bを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得すると共に、取得した測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、人物Aに関する初めての測定処理時に測定された体温)を、現在の測定結果と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の一例)。これにより、現在の測定結果と比較すべき過去の測定結果が記録されている測定結果データD1bを選択する作業を行うことなく、現在の測定結果および過去の測定結果が表示部17に表示されるため、例えば、測定対象(人物A)の体調が良好であるか否か等を容易に判断することが可能となる。
さらに、車両Aの排気管の温度の測定処理(車両Aの排気管を測定対象とする測定処理)を初めて実行する際には、測定条件の設定(測定条件データD0の生成)を行うと共に、車両Aの排気管を測定対象とする2回目以降の温度の測定処理に際して測定対象が車両Aの排気管であると特定するのに使用する「測定対象特定データ」を生成する。この場合、本例では、車両Aが移動体であり、現在位置が変化するため、現在位置に関連付けた測定対象の特定が困難となることが予測される。この際に、前述したICタグTgを利用した測定対象の特定や、バーコードラベルLbを利用した測定対象の特定も可能であるが、この例では、一例として、カメラ14によって車両A(例えば、車両Aを正面側から見た全体像:測定対象の周囲の風景の一例)を撮像し、カメラ14から出力される撮像データD4の画像(この例では、車両Aの画像)を車両Aの排気管との測定対象に関連付けて「測定対象特定データ」としての測定対象特定用画像データDcとして生成する。
次いで、測定ユニット11bに温度センサを接続し、かつ温度センサを車両Aの排気管に接触させた状態において、操作部16の測定開始スイッチを操作する。この際に、処理部18は、まず、測定対象特定処理を実行する。この際に、処理部18は、測位部12によって測位された現在位置に関連付けられた測定対象が存在しないと判別し、かつICタグリーダー13から識別符号データD3が出力されていないと判別した後に、カメラ14か撮像データD4が出力されたか否かを判別する。この際には、車両Aを撮像することにより、カメラ14から撮像データD4が出力される。したがって、処理部18は、前述した処理Cを実行し、カメラ14から出力された撮像データD4を対象とする画像解析処理を実行して、撮像データD4の画像(この例では、車両Aの画像)に関連付けられている測定対象が存在するか否かを判別する。この際には、撮像データD4と測定対象特定用画像データDcとに基づく画像マッチング処理によって撮像データD4の画像に関連付けられている測定対象が車両Aの排気管であると特定される。
次いで、処理部18は、上記の処理Cによって特定した車両Aの排気管に関連付けられている測定条件データD0を記憶部19から読み出す(「測定条件データの取得」の他の一例)。続いて、処理部18は、記憶部19から読み出した(または、データサーバ2から取得した)測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを車両Aの排気管に関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、車両Aの排気管を測定対象とする初めての測定処理が完了する。また、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、車両Aの排気管の温度)を表示させると共に、車両Aの排気管に関連付けられた過去の測定結果データD1bが存在しないと判別し、測定ユニット11bから出力された測定結果データD1bに基づく測定結果だけを表示させた状態を維持する。
一方、一例として、他の測定対象についての各種測定処理の後に上記の車両Aの排気管を測定対象とする2回目の測定処理を実行する際には、測定条件の設定作業を実施することなく、直ちに測定処理が開始される。具体的には、測定ユニット11bに温度センサが接続された状態において操作部16の測定開始スイッチが操作されたときに、処理部18は、測定対象特定処理としての処理Cを実行する。この際には、車両Aをカメラ14によって撮像することでカメラ14から撮像データD4が出力され、この撮像データD4を対象とする画像解析処理(撮像データD4と測定対象特定用画像データDcとに基づく画像マッチング処理)が実行されることで、その撮像データD4の画像が車両Aであり、測定対象が車両Aの排気管であると特定される。
次いで、処理部18は、特定した車両Aの排気管との測定対象に関連付けられている測定条件データD0を記憶部19(またはデータサーバ2)から取得し、その測定条件データD0の測定条件に従って測定ユニット11bを制御することで温度を測定させると共に、測定ユニット11bから出力される測定結果データD1bを車両Aの排気管との測定対象に関連付けて記憶部19に記憶させる。これにより、車両Aの排気管を測定対象とする2回目の測定処理が完了する。
さらに、処理部18は、表示部17を制御して測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、車両Aの排気管の温度)を表示させると共に、車両Aの排気管に関連付けられた過去の測定結果データD1b(この例では、車両Aの排気管についての初めての測定処理によって生成した測定結果データD1b)が存在すると判別し、その測定結果データD1bを記憶部19(またはデータサーバ2)から取得すると共に、取得した測定結果データD1bに基づく測定結果(この例では、車両Aの排気管に関する初めての測定処理時に測定された温度)を、現在の測定結果と並べて表示部17に表示させる(測定結果表示処理の一例)。これにより、現在の測定結果と比較すべき過去の測定結果が記録されている測定結果データD1bを選択する作業を行うことなく、現在の測定結果および過去の測定結果が表示部17に表示されるため、例えば、測定対象(車両Aの排気管(排気触媒))が排気を正常に浄化し得る状態であるか否か等を容易に判断することが可能となる。
このように、この測定装置1によれば、処理部18が、測定処理に先立ち、測定対象を特定可能な「測定対象特定データ」を取得して測定対象を特定する測定対象特定処理を実行し、かつ測定処理において、測定対象特定処理によって特定した測定対象の測定条件が記録された測定条件データD0を取得してその測定条件データD0の測定条件に従って測定対象の物理量を測定することにより、測定処理に先立って測定対象が自動的に特定されて、特定された測定対象についての測定条件が記録された測定条件データD0が自動的に取得されるため、この種の装置の操作に不慣れな利用者が測定処理を実施する場合や、両手を使用した測定条件データD0の選択作業が困難な環境下において測定処理を実施する場合であっても、測定条件の設定を誤ることなく、測定対象に応じた測定条件に従って測定処理を確実かつ容易に実行させることができる。
また、この測定装置1によれば、処理部18が、測定結果表示処理に先立ち、測定対象特定処理を実行して測定対象を特定し、かつ測定結果表示処理において、測定対象特定処理によって特定した測定対象についての測定結果が記録された測定結果データD1を取得してその測定結果データD1に基づく測定結果を表示させることにより、測定結果表示処理に先立って測定対象が自動的に特定されて、特定された測定対象についての測定結果が記録された測定結果データD1が自動的に取得されるため、この種の装置の操作に不慣れな利用者が測定結果表示処理を実施する場合や、両手を使用した測定結果データD1の選択作業が困難な環境下において測定結果表示処理を実施する場合であっても、所望の測定結果を確実かつ容易に表示させることができる。
さらに、この測定装置1によれば、処理部18が、測定処理において、通信部15を制御して測定条件データD0をデータサーバ2から送信させて取得する測定条件データ取得処理を実行することにより、特定した測定対象の測定条件データD0が測定装置1の記憶部19に記憶されていなくても、データサーバ2から取得して測定処理を実行することができるため、測定条件データD0の記憶によって記憶部19の貴重な記憶領域が大きく占有される事態を招くことなく、多数の測定条件データD0を保存しておくことができる。これにより、複数種類の測定対象についてそれぞれ複数回に亘って測定処理を実行する際に、測定条件を手動で設定する頻度を十分に少なくすることができるため、測定処理を一層容易に実行させることができる。
さらに、この測定装置1によれば、処理部18が、測定結果表示処理において、通信部15を制御して測定結果データD1をデータサーバ2から送信させて取得する測定結果データ取得処理を実行することにより、特定した測定対象の測定結果データD1が測定装置1の記憶部19に記憶されていなくても、データサーバ2から取得して測定結果表示処理を実行することができるため、過去の測定結果データD1の記憶によって記憶部19の貴重な記憶領域が大きく占有される事態を招くことなく、多数の測定結果データD1を保存しておくことができる。これにより、複数種類の測定対象についてそれぞれ複数回に亘って測定処理を実行する際に、現在の測定結果と比較可能な過去の測定結果が存在しない状態となる可能性を十分に低減することができる。
また、この測定装置1によれば、処理部18が、測定処理において、測定対象特定処理によって特定した測定対象の測定条件が記録された測定条件データD0が複数存在するときに、各測定条件データD0をリスト表示させると共に、リスト表示させた各測定条件データD0のうちから選択された測定条件データD0を取得することにより、1つの測定対象について複数の測定条件を設定して測定条件データD0として保存しておき、必要に応じて、複数の測定条件データD0のなかから実行すべき測定処理に応じた測定条件データD0を選択するだけで、所望の測定条件に従って測定処理を実行させることができる。
また、この測定装置1によれば、処理部18が、測定結果表示処理において、測定対象特定処理によって特定した測定対象についての測定結果が記録された測定結果データD1が複数存在するときに、各測定結果データD1をリスト表示させると共に、リスト表示させた各測定結果データD1のうちから選択された測定結果データD1を取得することにより、1つの測定対象について複数の測定結果データD1を保存しておき、直前の測定処理において生成された測定結果データD1だけでなく、必要に応じて、複数の測定結果データD1のなかから現在の測定結果と比較すべき測定結果の測定結果データD1を任意に選択するだけで、所望の測定結果を表示させて現在の測定結果と比較することができる。
さらに、この測定装置1によれば、処理部18が、測定対象特定処理において、測位部12を制御して現在位置を測位させ、かつ測位部12から出力された測位データD2と、測定対象の位置が測定対象に関連付けて記録された測定対象位置特定用データDaとを「測定対象特定データ」として取得すると共に、測位データD2および測定対象位置特定用データDaに基づき、現在位置に位置している測定対象を特定することにより、測定対象の位置、すなわち、測定処理の実行位置において測位部12によって現在位置を測位するだけで、その測定対象を特定可能な「測定対象特定データ(測定対象位置特定用データDa)」を生成することができるため、GPS衛星3からのGPS信号Sgを受信可能な位置に測定対象が存在する場合には、「測定対象特定データ」としての測定対象位置特定用データDaを容易に生成することができる。
また、この測定装置1によれば、処理部18が、測定対象特定処理において、ICタグリーダー13を制御してICタグTgから識別符号データD3を読み取らせ、かつICタグリーダー13によって読み取られた識別符号データD3と、測定対象に付与された識別符号が測定対象に関連付けて記録された識別符号特定用データDbとを「測定対象特定データ」として取得すると共に、識別符号データD3および識別符号特定用データDbに基づき、識別符号データD3の識別符号が付与されている測定対象を特定することにより、GPS衛星3からのGPS信号Sgを受信不能な位置に測定対象が存在する可能性があるときや、測定対象が移動体であるとき(測定処理の都度、測定対象の位置が相違する可能性があるとき)であっても、ICタグTgから識別符号データD3を読み出して識別符号を特定することで、その測定対象を正確かつ容易に特定することができる。
さらに、この測定装置1によれば、処理部18が、測定対象特定処理において、カメラ14から出力される撮像データD4と、測定対象に付与された識別符号が測定対象に関連付けて記録された識別符号特定用データDbとを「測定対象特定データ」として取得すると共に、撮像データD4を「画像解析処理」してバーコードラベルLbによって示されている識別符号を特定し、かつ、特定した識別符号と識別符号特定用データDbとに基づき、特定した識別符号が付与されている測定対象を特定することにより、GPS衛星3からのGPS信号Sgを受信不能な位置に測定対象が存在する可能性があるときや、測定対象が移動体であるとき(測定処理の都度、測定対象の位置が相違する可能性があるとき)であっても、カメラ14によってバーコードラベルLbを撮像して撮像データD4を画像解析処理することで識別符号を特定することにより、その測定対象を正確かつ容易に特定することができる。
また、この測定装置1によれば、処理部18が、測定対象特定処理において、カメラ14から出力される撮像データD4と、測定対象の画像が測定対象に関連付けて記録された測定対象特定用画像データDcとを「測定対象特定データ」として取得すると共に、撮像データD4および測定対象特定用画像データDcを対象とする画像マッチング処理を実行し、カメラ14によって撮像された測定対象を特定することにより、GPS衛星3からのGPS信号Sgを受信不能な位置に測定対象が存在する可能性があるときや、ICタグTgおよびバーコードラベルLbなどを測定対象に配設するのが困難なときであっても、カメラ14によって測定対象を撮像して撮像データD4と測定対象特定用画像データDcとに基づく画像マッチング処理を実行することで、撮像した測定対象を正確かつ容易に特定することができる。
さらに、この測定装置1によれば、処理部18が、測定対象特定処理において、カメラ14から出力される撮像データD4と、測定対象の周囲の風景の画像が測定対象に関連付けて記録された測定対象特定用画像データDcとを「測定対象特定データ」として取得すると共に、撮像データD4および測定対象特定用画像データDcを対象とする画像マッチング処理を実行し、カメラ14による撮像処理位置に位置している測定対象を特定することにより、GPS衛星3からのGPS信号Sgを受信不能な位置に測定対象が存在する可能性があるときや、ICタグTgおよびバーコードラベルLbなどを測定対象に配設するのが困難なときであっても、カメラ14によって測定対象の周囲の風景を撮像して撮像データD4と測定対象特定用画像データDcとに基づく画像マッチング処理を実行することで、撮像した風景に位置している測定対象を正確かつ容易に特定することができる。
なお、「測定装置」の構成は、上記の測定装置1の構成に限定されない。例えば、表示部17を一体的に備えた測定装置1を例に挙げて説明したが、外部装置としての表示装置に測定結果等を表示させる構成を採用することもできる。また、「外部装置」としてのデータサーバ2との間で各種データD0,D1a,D1b,Da〜Dcを送受信可能な構成の測定装置1を例に挙げて説明したが、スタンドアローン型の測定装置(外部装置との送受信を行わない構成)においても、上記の例のように測定対象を特定して測定条件データD0や測定結果データD1を取得する(記憶部19から読み出す)ことにより、測定装置1(測定システム100)と同様の効果を奏することができる。
さらに、GPS衛星3,3・・から送信されたGPS信号Sgに基づいて現在位置を測位して測位データD2を生成する測位部12を備えた測定装置1を例に挙げて説明したが、「測定装置」の構成はこれに限定されない。具体的には、GPS以外の各種衛星測位システム(Galileo、GLONASSおよびCompassなど)を単独で使用して現在位置を測位する構成の測位部、各種衛星測位システムを併用して現在位置を測位する構成(例えば、GPSと準天頂衛星とを併用して測位する構成)の測位部、携帯電話通信網に接続可能な通信部を介して携帯電話基地局から取得した信号に基づいて(携帯基地局測位システムを使用して)現在位置を測位する構成の測位部、および衛星測位システムと携帯基地局測位システムとを併用して現在位置を測位する構成の測位部などの各種の「測位部」を搭載して「測定装置」を構成することができる。
また、IMES(Indoor MEssaging System )等の屋内対応の測位システムを、単独、または他の測位システムと併用して現在位置を測位する構成の「測位部」を採用することもできる。このような構成を採用することにより、衛星や基地局からの信号の受信が困難な環境(屋内や、屋外における建造物の陰等)に測定対象が位置している場合においても、現在位置に基づいてその測定対象を確実に特定することが可能となる。
また、測定対象特定処理として、測位部12(測位データD2)を利用した測定対象の特定(処理A)、ICタグリーダー13およびICタグTg(識別符号データD3)を利用した測定対象の特定(処理B)、カメラ14およびバーコードラベルLb(撮像データD4)を利用した測定対象の特定(処理C)、およびカメラ14(撮像データD4)だけを利用した測定対象の特定(測定対象そのものの像に基づく測定対象の特定や、測定対象の周囲の風景の画像に基づく測定対象の特定:処理C)のすべてを実行可能な構成の測定装置1を例に挙げて説明したが、これらのうちのいずれか1つ、または、2つ以上4つ以下のいずれかだけを実行可能な構成を採用することもできる。
さらに、測定対象特定処理によって特定した測定対象に関連付けられた測定条件データD0が複数存在するときに、各測定条件データD0をリスト表示させて利用者に選択させる構成の測定装置1を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、測定対象特定処理によって特定した測定対象に関連付けられた測定条件データD0が複数存在するときに、各測定条件データD0のうちの指定した条件(例えば、「任意の時間、または任意の期間に生成された測定条件データD0」との条件や、「測定処理の開始時点における環境値(温度、湿度および天候等)に合致する選択条件が指定されている測定条件データD0」との条件など)に合致する測定条件データD0を記憶部19やデータサーバ2から取得して測定処理を実行する構成を採用することもできる。
同様にして、測定対象特定処理によって特定した測定対象に関連付けられた測定結果データD1が複数存在するときに、各測定結果データD1をリスト表示させて利用者に選択させる構成の測定装置1を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、測定対象特定処理によって特定した測定対象に関連付けられた測定結果データD1が複数存在するときに、各測定結果データD1のうちの指定した条件(例えば、「任意の時間、または任意の期間に生成された測定結果データD1」との条件や、「測定処理の開始時点における環境値(温度、湿度および天候等)と同様の環境下で生成された測定結果データD1」との条件など)に合致する測定結果データD1を記憶部19やデータサーバ2から取得して測定結果表示処理を実行する構成を採用することもできる。