JP2014218980A - 内燃機関のバッフルプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で冷間始動時の油温上昇を促進して内燃機関の燃費を向上させ、かつ高温時における過度な油温上昇を防止できる安価なバッフルプレートを提供する。【解決手段】水平路面上の車両に搭載された状態において、内燃機関1のクランクシャフト11およびコネクティングロッド18の大端部18bが描く最外周回転軌跡19の下部が没入するようにクランク室8にオイルを溜める凹部29と、クランク室8とオイル溜め21とを連通させ、凹部29を溢流したオイルをオイル溜め21へ排出するオイル排出口28とをバッフルプレート20に形成する。【選択図】図2
Description
本発明は、クランクケースの下部にオイルパンが接合された内燃機関に設けられ、クランクケースとオイルパンとによって画成される空間をクランク室とオイル溜めとに区画するバッフルプレートに関する。
内燃機関では、各摩擦部に潤滑油を供給して摩擦抵抗の低減を図るとともに摩擦部の摩耗を防止している。潤滑に供されたオイルを回収して循環使用するための潤滑油管理構造として、クランクケースの底にオイルを貯留するオイルパンを設けたいわゆるウェットサンプが広く用いられている。
冷間始動時には、潤滑油の温度が低く潤滑油の粘性が高いことによって内燃機関の駆動抵抗が増大して燃費を悪化させるため、潤滑油を早期に昇温させるための様々な技術が提案されている。このような冷間始動後の早期油温上昇の技術は、内燃機関内の循環オイルを直接昇温させる手法と、内燃機関の冷却水温度の上昇を促し、機関本体を昇温させて間接的に油温上昇させる手法とに大別することができる。
内燃機関内の循環オイルを直接昇温させる手法には、例えば、オイルパンを2層構造とし、冷間時には第1層と第2層との連通バルブを閉じて内燃機関に供給する潤滑油を見かけ上減少させてオイルの昇温を早め、暖機後に連通バルブを開くようにした技術がある。ところが、この技術では、フロート弁、サーモスタッド弁、バイメタル弁などを使用するためにコストや信頼性に課題が残る。同様に、オイルパンを2層構造とし、内側のオイルパンの側壁の高さに段差を設けて始動時の液位変化を利用して、運転中は内側の小容量のオイルで昇温を促進し機関停止後の油面均一化で外側のオイルと混合させる技術もある。ところが、この技術では、内槽の容積を確保する必要があるためにオイルパンが大型化するうえ、長時間運転時には潤滑油の混合が不良になるといった課題が残る。
一方、機関本体を昇温させて間接的に油温上昇させる手法には、例えば、内燃機関冷却用のウォーターポンプを電磁クラッチのオン/オフで駆動制御したり、水通路面積を減少させて流量を規制したり、あるいはウォーターポンプを電動化して冷却水流量を制御して水温を早期に上昇させる技術がある。ところが、この技術では、ウォーターポンプの流量コントロールのために電磁クラッチや油圧ソレノイド弁、電動ウォーターポンプの装着などが必要となり、部品点数およびコストが増加するうえ、消費電力が大きくなる。
他方、クランク系回転体を利用してオイルパン内のオイルを掻きあげてクランクケース内の各部の潤滑に利用するはねかけ(飛沫)潤滑式の内燃機関が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。この方式では、クランク系回転体がオイルを撹拌することによって冷間時にも潤滑油が早期に昇温する。ところが、暖機後には潤滑油の撹拌によって油温が過度に上昇することになるため、特許文献1ではこれを回避するために、クランクケース内に冷却兼騒音低減壁を設け、潤滑油を効率的に冷却するようにしている。
これとは逆に、コネクティングロッドの大端部にオイル掻きあげ用のスクレーパを突設形成した飛沫潤滑式内燃機関において、エンジン温度の上昇後にはオイル飛沫量を多くして潤滑および冷却を促すために、バイメタルからなる引っ掻き片をスクレーパに取り付け、油温上昇に応じてオイル掻きあげ量が増大するようにした発明も提案されている(特許文献2参照)。
冷間始動後の早期油温上昇を図り、暖機後には油温上昇を防止するために、特許文献2に開示されたスクレーパにおいて、バイメタルからなる引っ掻き片を、冷間始動にはオイル掻きあげ量が大きく、暖機後にはオイル掻きあげ量が小さくなるようにスクレーパに取り付けることが考えられる。しかしながら、このような構成とすると、回転体であるコネクティングロッドの大端部に取り付けられたバイメタル片付きのスクレーパの取付強度に耐久信頼性の課題が残る。
また、前述したような従来の早期油温上昇手法では、電子制御を伴う事例が多く、センサやアクチュエータ、熱交換器などの付加デバイスが必要となり、重量、部品点数およびコストの増大を招く。また、各部品の耐久信頼性の課題が残るほか、誤作動防止などの開発工数の増大も懸念される。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、簡単な構成で冷間始動時の油温上昇を促進して内燃機関の燃費を向上させ、かつ高温時における過度な油温上昇を防止できる安価なバッフルプレートを提供することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明の一側面によれば、クランクケース(9)の下部にオイルパン(6)が接合された内燃機関(1)に設けられ、前記クランクケースと前記オイルパンとによって画成される空間をクランク室(8)とオイル溜め(21)とに区画する内燃機関のバッフルプレート(20)であって、水平路面上の車両に搭載された状態において、前記クランク室(8)における、前記内燃機関のクランクシャフト(11)およびコネクティングロッド(18)の大端部(18b)が描く最外周回転軌跡(19)の下部が没入する位置にオイルを溜める凹部(29)と、前記クランク室(8)と前記オイル溜め(21)とを連通させ、前記クランク室(8)内のオイルを前記オイル溜め(21)へ排出するオイル排出口(28)とを有する構成とする。
この構成によれば、凹部にオイルが溜まり、このオイルをクランクシャフトおよびコネクティングロッドの大端部からなる回転体が撹拌することにより、冷間時においてもオイルを早期に昇温させることができる。なお、この際の撹拌ロス(クランクシャフトの回転抵抗)は増加するが、凹部がない従来のバッフルプレートとの比較でその差異は微小であり、通常運転(例えばNECDモード運転)では早期油温上昇による効果が上回り、燃費を向上させることができる。
また、本発明の一側面によれば、前記凹部(29)に設けられ、所定温度以下で閉弁し、前記所定温度を超えると開弁して前記凹部における前記最外周回転軌跡の最下部よりも鉛直方向で低い位置に前記オイル溜め(21)に連通する開口(29a)を形成するように構成された感温式弁(31)をさらに有する構成とすることができる。
この構成によれば、オイルの温度が所定温度を超えると感温式弁が開弁して凹部にオイルが溜まらなくなるため、暖機完了後にクランクシャフトによるオイル撹拌ロスが生じることを防止できる。また、暖機完了後にクランクシャフトによる撹拌によって油温が過度に上昇することも防止できる。
また、本発明の一側面によれば、前記凹部(29)における鉛直方向の最下部には、前記クランク室(8)と前記オイル溜め(21)と連通させ、かつ前記内燃機関(1)の運転時に前記凹部(29)に流入するオイル量よりも少ないオイルを流通させる程度に小さな断面積を有する貫通孔(32)が形成されている構成とすることができる。
この構成によれば、内燃機関の運転中に油温が所定温度以下のときには凹部にオイルが溜まるようにしつつ、内燃機関の停止後には凹部にオイルが溜まることを防止でき、オイル交換時などの残油量を削減できる。
このように本発明によれば、簡単な構成で冷間始動時の油温上昇を促進して内燃機関の燃費を向上させ、かつ高温時における過度な油温上昇を防止できる安価なバッフルプレートを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るバッフルプレート20を自動車の内燃機関1に適用したいくつかの実施形態について詳細に説明する。なお、各図は水平路面上の自動車に搭載された状態を示しており、図中に矢印で示した方向を基準にして説明する。
<第1実施形態>
まず、図1〜図5に示す第1実施形態について説明する。図1および図2に示すように、内燃機関1は、4ストローク直列4気筒のレシプロエンジンである。内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に接合されたシリンダヘッド3と、シリンダヘッド3の上部に接合されたヘッドカバー4と、シリンダブロック2の下部に接合されたロアブロック5と、ロアブロック5の下部に接合されたオイルパン6とを有している。
まず、図1〜図5に示す第1実施形態について説明する。図1および図2に示すように、内燃機関1は、4ストローク直列4気筒のレシプロエンジンである。内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に接合されたシリンダヘッド3と、シリンダヘッド3の上部に接合されたヘッドカバー4と、シリンダブロック2の下部に接合されたロアブロック5と、ロアブロック5の下部に接合されたオイルパン6とを有している。
シリンダブロック2の上部は、互いに平行かつ左右方向に一列に配置された4つのシリンダボア7を形成しており、シリンダブロック2の下部およびロアブロック5は、クランク室8を形成するクランクケース9を構成している。各シリンダボア7にはピストン10が摺動可能に受容され、クランク室8には左右方向に延在するクランクシャフト11が回転可能に受容されている。内燃機関1は、シリンダボア7が左右方向に配列され、各シリンダボア7の中心軸線の上側が後方に傾斜した横置き後傾状態で自動車に搭載される。なお、図1は、図2中のI−I断面を示している。
シリンダブロック2には、半割りの軸受面が形成されたジャーナル軸受12の上半部12Uが一体に形成され、ロアブロック5には、ジャーナル軸受12の下半部を構成するベアリングキャップ12Lが一体に形成されている。シリンダブロック2の下面にロアブロック5が接合されると、ジャーナル軸受12の上半部12Uとベアリングキャップ12Lとがクランクシャフト11のジャーナル13を挟んで回転自在に支持するジャーナル軸受12を構成する。ジャーナル軸受12は、互いに隣接するシリンダボア7間に3箇所および左右両端のシリンダボア7の外側に2箇所の合計5箇所に形成されている。
本実施形態の内燃機関1では図3に併せて示すように、ロアブロック5は、各ジャーナル軸受12に対応する位置においてそれぞれ4本のボルトB1、B2によってシリンダブロック2に締結されている。4本のボルトB1、B2のうち、クランクシャフト11を挟む位置でベアリングキャップ12Lをジャーナル軸受12の上半部12Uに締結する2本のボルトB1の頭部は、ロアブロック5の下面よりも下方へ突出している。他の実施形態では、独立したジャーナルベアリングキャップがそれぞれ一対のボルトB1によってジャーナル軸受12の上半部12Uに装着されてもよい。
図1に戻り、クランクシャフト11は、5つのジャーナル軸受12に対応する位置に形成された5つのジャーナル13と、互いに隣接するジャーナル13間に設けられた4つのクランクピン14(図2)と、クランクピン14の両端部をそれぞれ隣接するジャーナル13に連結するウェブ15(図1)と、ウェブ15におけるクランクピン14と相反する側に設けられたカウンタウェイト16などにより構成されている。なお、本実施形態では、互いに隣接するジャーナル13間の一対のウェブ15および1つのクランクピン14によってスロー(クランクスロー)が構成されている。クランクシャフト11は、ジャーナル軸受12によってジャーナル13を軸支されることにより、クランク室8に受容された状態でクランクケース9に回転可能に支持される。
以下、各シリンダボア7を左側から第1、第2、第3、第4とし、各ジャーナル軸受12を左側から第1、第2、第3、第4、第5とする。また、クランクシャフト11におけるクランクピン14を挟む一対のジャーナル13間のスローに対応するクランク室部分、すなわち互いに隣接するジャーナル軸受12間をスロー室17と称し、本実施形態ではシリンダボア7に対応する4つのスロー室17を左側から第1、第2、第3、第4とする。前述したように、本実施形態では内燃機関1が直列気筒であるために、各スロー室17に1つシリンダボア7に対応する1つのクランクピン14が配置されるが、内燃機関1がV型気筒や水平対向気筒などの場合には、各スロー室17に一対のシリンダボア7に対応する2つのクランクピン14が配置される。
各ピストン10はピストンピン10a(図2)を有し、このピストンピン10aにコネクティングロッド18の小端部18aが連結している。コネクティングロッド18の大端部18bは、クランクシャフト11のクランクピン14に連結している。これにより、ピストン10およびクランクシャフト11がコネクティングロッド18を介して互いに連結され、ピストン10の往復運動がクランクシャフト11の回転運動に変換される。なお、クランクシャフト11は、図2において矢印で示すように時計回りに回転する。したがって、内燃機関1の運転時にはクランク室8にクランクシャフト11と同じ時計回りの旋回流が発生する。
図2に示すように、各コネクティングロッド18の大端部18bは、半割りの軸受の一方を構成するロッド側部材18cと、半割りの軸受の他方を構成し、2本のボルトB3によってロッド側部材18cに締結されるコネクティングロッドキャップ18dとにより構成される。コネクティングロッドキャップ18dにおけるクランクピン14の前方および後方には、ロッド側部材18cに対する接合面に直交する向きの一対のボルトボスが形成されている。ボルトボスやこれを締結するボルトB3は、半円状のキャップベース部分に対して外方に突出しており、これにより、コネクティングロッド18の大端部18bが略矩形状となっている。そのため、コネクティングロッド18が描く軌跡の外縁(以下、最外周回転軌跡19と称する。)は、図2に破線で示すような形状となり、大端部18bが描く最外周回転軌跡19(破線で示した軌跡の下部)は、クランクシャフト11の回転中心(以下、クランク軸回転中心11Xと記す。)を中心として円弧状を呈するものの、完全な円弧にはなっていない。
なお、本実施形態では、説明簡略化のためにクランク軸回転中心11Xがシリンダボア7の中心軸線を含む平面上に位置するように内燃機関1を構成しているが、燃費向上目的で近年多用されるオフセットシリンダのように、クランク軸回転中心11Xが概略円形状のクランク室8の中心からずれていてもよい。
コネクティングロッド18の大端部18bが描く最外周回転軌跡19は、具体的には、下部に3つの軌跡凸部19aを有し、クランク軸回転中心11Xがシリンダボア7の中心軸線を含む平面上に位置することから、中央の軌跡凸部19aはシリンダボア7の中心軸線上に位置し、前後の軌跡凸部19aはシリンダボア7の中心軸線を中心とした対称な形状となっている。また、内燃機関1が後傾状態で自動車に搭載されることから、中央の軌跡凸部19aと後側の軌跡凸部19aとの間の軌跡凹部19bがクランク軸回転中心11Xの下方に位置し、後側の軌跡凸部19aの先端が、最外周回転軌跡19のなかで鉛直方向で最も低い部分(以下、単に最下部と称する)を構成している。
最外周回転軌跡19の下部外方には、バッフルプレート20が設けられており、このバッフルプレート20によって、クランクケース9とオイルパン6とによって画成される空間がクランク室8とオイル溜め21とに区画されている。本実施形態では、バッフルプレート20は鋼板の板金成形品であり、ロアブロック5に溶接などにより接合されている。
なお、バッフルプレート20は、均一な厚さの板状部材からなる必要はなく、例えば、クランクケース9(シリンダブロック2やロアブロック5)に一体に形成された鋳造部とこれに接合された鋼板からなる板金成形品との組み合わせや、クランクケース9とは別体に形成されて溶接や接着、ボルト締めなどの任意の接合方法によってクランクケース9に接合される鋳造品または鋼板成形品や樹脂成形品、あるいはこれらの組み合わせであってよい。また、バッフルプレート20は、クランクケース9とオイルパン6とによって画成される空間に配置されれば、ロアブロック5に接合される必要はなく、オイルパン6に接合され、あるいはロアブロック5とオイルパン6とに挟持されてもよい。
図1に示すように、オイル溜め21の内部には、貯留されたオイルをクランクシャフト11やカムシャフトなどの内燃機関1の摩擦部へ圧送するオイルポンプ22が左端に配置されている。オイルポンプ22には、オイル溜め21の底近傍にオイル吸込口23aを有するオイルストレーナ23が取り付けられている。オイルパン6は、下方に排気管を通すスペースを確保するために、オイルポンプ22が配置されない右側部分が上げ底とされている。そのため、オイルストレーナ23のオイル吸込口23aは、図1に想像線で示す限界旋回時の油面(設計最大傾斜油面OL)が交差する第2スロー室17の下方に配置されている。
図2に戻り、バッフルプレート20は、各スロー室17に対応する位置、すなわち互いに隣接するジャーナル軸受12間において、大端部18bが描く最外周回転軌跡19に沿って下方に突出する半円筒状を呈している。言い換えれば、バッフルプレート20は、各スロー室17に対応する位置に設けられ、半円筒状を呈する4つの半円筒状部24を含んでいる。
半円筒状部24の大半を占める部分は、コネクティングロッド18の大端部18bが描く最外周回転軌跡19のなかでクランク軸回転中心11Xから最も遠い点を通る円Cの円弧に概ね沿う内面を有しており、半円筒状部24の内面の周方向端部は円筒半径を拡大しながらクランクケース9の内面に滑らかに接続されている。これにより、クランク室8内の旋回流に乱れが生じることが抑制され、クランクシャフト11の回転抵抗が小さくなっている。なお、本実施形態では、最外周回転軌跡19の下端はロアブロック5の下面よりも下方に位置しており、バッフルプレート20の下端もロアブロック5の下面よりも下方に位置している。
図1に示すように、バッフルプレート20は、4つの半円筒状部24を有する一体物とされており、第1〜第5ジャーナル軸受12の下方、すなわち左右の両端および互いに隣接する半円筒状部24間には、上下方向に延在し、半円筒状部24が接続する仕切壁25が形成されている。なお、仕切壁25は、図3に示すように、2本のボルトB1の頭部に干渉しないように形成されており、ジャーナル軸受12との間に隙間Sを形成している。
これにより、各スロー室17に排出されるオイルが対応する半円筒状部24に集まり、旋回走行時(内燃機関1が縦置きの場合には加減速時)にバッフルプレート20上の残留オイルの油面が傾斜したときにも、スロー室17単位でオイルが排出され、バッフルプレート20上の未回収オイルが仕切壁25を乗り越えて隣のスロー室17へ流入することが防止される。したがって、従来の1枚板構造のバッフル板で起こり得た、全スロー室17の落下オイルがバッフルプレート20上で一端に偏って傾斜油面を形成し、回転体がバッフルプレート20上の未回収オイルを撹拌するようなことはなく、クランク撹拌ロスが防止される。
図4に示すように、バッフルプレート20の半円筒状部24は、クランク軸回転中心11Xを通る鉛直面VPと交差する最下部よりもクランク回転方向で上流側(図4の紙面右側)の上流側筒壁部26および下流側(同左側)の下流側筒壁部27とを有している。
上流側筒壁部26の内面は、ロアブロック5側(紙面右側)の基端から先端に向けて湾曲しながら下方へ延び、先端が鉛直方向の最下端となるような円弧状とされている。
一方、下流側筒壁部27は、ロアブロック5側(紙面左側)の基端から先端に向けて湾曲しながら下方へ延びた後に上方へ延び、先端が上流側筒壁部26の先端よりも高くかつ最外周回転軌跡19の最下部よりも高い位置となるような湾曲形状とされている。なお、本実施形態では、下流側筒壁部27の先端は最外周回転軌跡19の後側の軌跡凹部19bの下方に位置している。
これにより、半円筒状部24の最下部にはクランク回転方向(旋回流)に対向して開口するオイル排出口28が上流側筒壁部26と下流側筒壁部27との間に形成されるとともに、最外周回転軌跡19の下部が没入する位置でクランク室8にオイルを溜める凹部29が下流側筒壁部27に形成される。なお、凹部29(下流側筒壁部27の先端)は、図3に示すように、仕切壁25の上面の最も低い位置よりも下方に配置され、凹部29に溜まったオイルが仕切壁25ではなく凹部29(下流側筒壁部27の先端)を溢流してオイル排出口28から排出されるようになっている。
このように、下流側筒壁部27に凹部29が形成されて、オイル排出口28が半円筒状部24の最下部にてクランク回転方向(旋回流)に対向して開口する向きに形成されることにより、クランク室8内を飛散する飛沫オイルがオイル排出口28からオイル溜め21に効果的に排出されてクランク撹拌ロスが低減される。また、クランク室8内の旋回流に乱れが生じることが比較的抑制されることによってもクランクシャフト11の回転抵抗が小さくなる。
なお、クランクシャフト11が図4に矢印で示した時計回りと反対方向に回転する場合には、図4の紙面に対して左右が入れ替わって前側(紙面右側)となる下流側筒壁部27に凹部29を形成することにより、クランク回転方向(旋回流)に対向して開口する向きにオイル排出口28を形成することができる。この場合、前側となる下流側筒壁部27の先端を鉛直面VPよりも後方へ延出させることによって下流側筒壁部27に凹部29を形成することができる。
また、最外周回転軌跡19の下部が没入するようにオイルを溜める凹部29がバッフルプレート20の下流側筒壁部27に形成されたことにより、最外周回転軌跡19に沿って回転するクランクシャフト11およびコネクティングロッド18の大端部18bからなる回転体が凹部29に溜まったオイルに衝突してオイルを撹拌し、冷間時においても油温を早期に上昇させる。なお、この際、撹拌ロス(クランクシャフト11の回転抵抗)は増加するが、凹部29がない従来のバッフルプレートとの比較でその差異は微小であり、通常運転(例えばNECDモード運転)では早期油温上昇による効果が撹拌ロスの影響を上回って燃費を向上させることができる。
図1に示すように、バッフルプレート20の半円筒状部24は、すべてのスロー室17において略同一の幅とされている。一方、オイル排出口28は、第2および第3スロー室17では半円筒状部24の全幅にわたって形成され、第1および第4スロー室17では、半円筒状部24の幅よりも狭く、すなわち第2および第3スロー室17のものよりも小さな幅寸法とされ、それぞれ隣接する第2スロー室17および第3スロー室17寄りの位置に形成されている。
これらのオイル排出口28の面積は、各スロー室17での落下オイル量に応じ、対応するスロー室17の落下オイルのすべてが排出され得る大きさとされるとよい。なお、オイル排出口28が形成されない部分には、上下方向に延在して上流側筒壁部26および下流側筒壁部27に接続する縦壁30が形成されている。
このようにクランク軸回転中心11X方向の少なくとも一端のスロー室17において、オイル排出口28が隣のスロー室17のオイル排出口28よりも小さな幅寸法に形成されて隣のスロー室17寄りの位置に配置されたことにより、全てのオイル排出口28を設計最大傾斜油面OLよりも高い位置に配置することができ、旋回走行時にオイル溜め21の油面が傾斜した場合であっても、オイル溜め21のオイルがオイル排出口28からクランク室8内に流入しないため、クランク撹拌ロスの増大が防止される。
図4に示すように、凹部29における下流側筒壁部27の先端側にはオイル溜め21に連通する開口29aが形成されており、この開口29aを開閉するように感温式弁31が下流側筒壁部27に一体に設けられている。感温式弁31は、バイメタルや形状記憶合金などによって形成された板状を呈しており、開口29aの前縁にて下流側筒壁部27に接合された基端と、開口29aの後縁に向けて延びる遊端とを有している。
感温式弁31は、所定温度(例えば50℃)以下では上方に反り返って遊端を下流側筒壁部27に当接させることで開口29aを閉塞し(閉弁し)、所定温度を超えると、図5に示すように下方に反り返って遊端を下流側筒壁部27から離反させることで開口29aの後側すなわち最も低い部分を開放する(開弁する)ように構成されている。
なお、感温式弁31をバイメタルで形成する場合には、互いに熱膨張率が異なる2枚の板状部材を熱膨張率が大きい側の板状部材が上側となるように張り合わせ、所定温度を超えると開弁するように両板状部材の厚さや形状などを設定すればよい。
これにより、所定温度以下では凹部29にオイルが溜まり、最外周回転軌跡19に沿って回転するコネクティングロッド18の大端部18bが凹部29に溜まったオイルに衝突して油温を早期に上昇させる。そして、油温が上昇して感温式弁31が所定温度を超えると、開いた開口29aから凹部29のオイルがオイル溜め21に排出され、コネクティングロッド18の大端部18bがオイルに衝突しないようになるため、油温が過度に高くなることが防止されるとともに、暖機完了後にクランクシャフト11によるオイル撹拌ロスが生じることが防止され、燃費が向上する。
また、凹部29における開口29aの後方であって凹部29の鉛直方向の最下部には、クランク室8とオイル溜め21と連通させる貫通孔32が形成されている。貫通孔32は、内燃機関1の運転時に凹部29に流入するオイルの量よりも少ない量のオイルを流通させるように構成されている。つまり、コネクティングロッド18の大端部18bによる撹拌がなければ、内燃機関1の運転時に凹部29に流入したオイルが凹部29(下流側筒壁部27の先端)を溢流する程度に小さな断面積を有するように貫通孔32が構成されている。
これにより、内燃機関1の運転中に油温が所定温度以下のときには凹部29にオイルを溜まるようにしつつ、内燃機関1の停止後に凹部29にオイルが溜まることが防止される。具体的には、感温式弁31が所定温度に達する前の凹部29にオイルが溜まる状態で内燃機関1の運転が停止された場合や、内燃機関1の運転停止後に温度の低下によって感温式弁31が閉弁した後に、メインギャラリなどに溜まっていたオイルがジャーナル軸受12などから滲み出てきた場合には、内燃機関1の停止後にオイルが凹部29に集まることがあるが、このような場合にも貫通孔32からオイルがオイル溜め21に排出されるため、凹部29(下流側筒壁部27)にオイルが残留することがない。したがって、オイル交換時などの残油量が削減される。なお、前述したように上流側筒壁部26では、先端が最下端となるように形成されているため、オイルが残留することはない。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して説明する。第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。以下の第3実施形態についても同様とする。
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して説明する。第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。以下の第3実施形態についても同様とする。
本変形形態では、バッフルプレート20の半円筒状部24が、クランク軸回転中心11Xを通る鉛直面VPよりも前方(旋回流の上流側)で分割された上流側筒壁部26および下流側筒壁部27を有しており、オイル排出口28が半円筒状部24の最下部よりも高い位置に形成されている。
このような構成としても、凹部29(下流側筒壁部27の先端)を溢流したオイルのオイル排出口28からの排出を可能にしつつ、オイル排出口28をクランク回転方向(旋回流)に対向して開口する向きに形成して、クランク室8内を飛散する飛沫オイルをオイル排出口28からオイル溜め21に効果的に排出できるため、クランク撹拌ロスを低減することができる。
また、このような構成とすることにより、最外周回転軌跡19の後側の軌跡凸部19aだけでなく、中央の軌跡凸部19aや前側の軌跡凸部19aをも凹部29に溜まったオイルに没入させることができるため、オイルの昇温をより早期に行うことが可能である。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について図7を参照して説明する。本実施形態では、内燃機関1がV型エンジンとされており、上記実施形態に比べてシリンダ軸線がより傾斜した一対のバンクに対応する一対の最外周回転軌跡19(以下、第1最外周回転軌跡19A、第2最外周回転軌跡19Bとする。)が描かれることになる。このような場合には、第1最外周回転軌跡19Aの最下部が没入するように凹部29を形成する形態、第2最外周回転軌跡19Bの最下部が没入するように凹部29を形成する形態、および両最外周回転軌跡19A、19Bの最下部が没入するように凹部29を形成する形態が可能である。ただし、一方の最外周回転軌跡19の最下部のみがオイルに没入するように凹部29を形成する場合、オイル排出口28をクランク回転方向(旋回流)に対向して開口する向きに形成してオイルの排出効率を向上させるためには、図示するように、やはり下流側筒壁部27に凹部29を形成するとよい。
次に、本発明の第3実施形態について図7を参照して説明する。本実施形態では、内燃機関1がV型エンジンとされており、上記実施形態に比べてシリンダ軸線がより傾斜した一対のバンクに対応する一対の最外周回転軌跡19(以下、第1最外周回転軌跡19A、第2最外周回転軌跡19Bとする。)が描かれることになる。このような場合には、第1最外周回転軌跡19Aの最下部が没入するように凹部29を形成する形態、第2最外周回転軌跡19Bの最下部が没入するように凹部29を形成する形態、および両最外周回転軌跡19A、19Bの最下部が没入するように凹部29を形成する形態が可能である。ただし、一方の最外周回転軌跡19の最下部のみがオイルに没入するように凹部29を形成する場合、オイル排出口28をクランク回転方向(旋回流)に対向して開口する向きに形成してオイルの排出効率を向上させるためには、図示するように、やはり下流側筒壁部27に凹部29を形成するとよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、バッフルプレート20を一体物として構成しているが、分割してスロー室17毎に取り付けてもよい。また、上記実施形態では、下流側筒壁部27における感温式弁31よりも後方の位置に貫通孔32を形成しているが、貫通孔32の位置はこれに限られることはなく、例えば感温式弁31に形成してもよく、感温式弁31が閉じた状態で開口29aの一部が開放されるように構成し、この開口29aの一部を貫通孔32として利用してもよい。また、上記実施形態では、各スロー室17の間に仕切壁25を設け、スロー室17毎に感温式弁31を設けているが、隣接する2つのスロー室17毎に仕切壁25を設けて2つ以上の感温式弁31を設ける形態や、仕切壁25を設けずに1つ以上の感温式弁31を設ける形態とすることも可能である。さらに、上記実施形態では、感温式弁31が凹部29の最下部で開口29aを開放するように開弁する形態としているが、最外周回転軌跡19の最下部よりも低い位置であれば、感温式弁31が凹部29の最下部以外の位置で開口29aを開放するようにしてもよい。この他、バッフルプレート20や感温式弁31など、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、角度などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。一方、上記実施形態に示したバッフルプレート20の各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択できる。
1 内燃機関
2 シリンダブロック
5 ロアブロック
6 オイルパン
8 クランク室
9 クランクケース
11 クランクシャフト
18 コネクティングロッド
18b 大端部
19 最外周回転軌跡
20 バッフルプレート
21 オイル溜め
28 オイル排出口
29 凹部
29a 開口
31 感温式弁
32 貫通孔
2 シリンダブロック
5 ロアブロック
6 オイルパン
8 クランク室
9 クランクケース
11 クランクシャフト
18 コネクティングロッド
18b 大端部
19 最外周回転軌跡
20 バッフルプレート
21 オイル溜め
28 オイル排出口
29 凹部
29a 開口
31 感温式弁
32 貫通孔
Claims (3)
- クランクケースの下部にオイルパンが接合された内燃機関に設けられ、前記クランクケースと前記オイルパンとによって画成される空間をクランク室とオイル溜めとに区画する車両用内燃機関のバッフルプレートであって、
水平路面上の車両に搭載された状態において、前記クランク室における、前記内燃機関のクランクシャフトおよびコネクティングロッドの大端部が描く最外周回転軌跡の下部が没入する位置にオイルを溜める凹部と、
前記クランク室と前記オイル溜めとを連通させ、前記クランク室内のオイルを前記オイル溜めへ排出するオイル排出口と
を有することを特徴とする車両用内燃機関のバッフルプレート。 - 前記凹部に設けられ、所定温度以下で閉弁し、前記所定温度を超えると開弁して前記凹部における前記最外周回転軌跡の最下部よりも鉛直方向で低い位置に前記オイル溜めに連通する開口を形成するように構成された感温式弁をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の車両用内燃機関のバッフルプレート。
- 前記凹部における鉛直方向の最下部には、前記クランク室と前記オイル溜めと連通させ、かつ前記内燃機関の運転時に前記凹部に流入するオイル量よりも少ないオイルを流通させる程度に小さな断面積を有する貫通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用内燃機関のバッフルプレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013100377A JP2014218980A (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | 内燃機関のバッフルプレート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013100377A JP2014218980A (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | 内燃機関のバッフルプレート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014218980A true JP2014218980A (ja) | 2014-11-20 |
Family
ID=51937658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013100377A Pending JP2014218980A (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | 内燃機関のバッフルプレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014218980A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3283739B1 (fr) * | 2015-04-17 | 2022-05-04 | Renault s.a.s | Dispositif anti-barbotage d'un vilebrequin |
-
2013
- 2013-05-10 JP JP2013100377A patent/JP2014218980A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3283739B1 (fr) * | 2015-04-17 | 2022-05-04 | Renault s.a.s | Dispositif anti-barbotage d'un vilebrequin |
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