JP2014218212A - 乗り物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドレストの共振を抑制しつつ前後方向に掛かる力によって過度に傾くのを抑制する。
【解決手段】着座者の背中を支持するシートバックと頭部を支持するヘッドレスト(40)とを備える乗り物用シート。シートバックの骨格を成すシートバックフレームは、シートバックの幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材(32,35)を上部に備える。ヘッドレスト(40)を取り付けるための取り付け部材(41,37,36)を、上側と下側の横方向部材(32,35)を縦に架け渡すように配置し、下側の横方向部材(35)には結合する一方で上側の横方向部材(32)には結合しない。さらに、取り付け部材が前方および後方に傾くのを規制する規制手段(50)を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、着座者の背中を支持するシートバックと頭を支持するヘッドレストとを備える乗り物用シートに関する。
シートバックの上部に着座者の頭部を支持するためのヘッドレストを備える車両用シートにおいては、一般的に、シートバックのフレームの上部にヘッドレストを取り付けるための金属製の取り付けブラケットが固定されており、ヘッドレストはこの取り付けブラケットに保持されている。このような取り付けブラケットを備えたシートバックフレームは、例えば下記特許文献1に開示されている。具体的には、取り付けブラケットは筒状に形成されており、これにヘッドレストサポートが嵌め込まれる。ヘッドレストサポートは樹脂製で概して筒状に形成されており、このヘッドレストサポートにヘッドレストから下方へ延びる棒状のステーが差し込まれることで、ヘッドレストがシートバックフレームに保持されている。
この特許文献1の技術では、縦方向にある程度の長さをもつ取り付けブラケットを上下の2箇所でシートバックフレームに対して溶接することで、結合部の範囲を大きくとり剛性を高めている。これにより車両が後部に追突を受けた際にヘッドレストで着座者の頭部を確実に受け止めることができ、鞭打ち症の対策となっている。
特開平11−216037号公報
ところで、一般的に車両の走行時やアイドリング時には、フロアパネルがエンジンに対して特定の振動数にて振動している。この振動はフロアパネルに取り付けられているシートフレームを介してヘッドレストにも伝わる。ヘッドレストがシートバックフレームに対して特に振動しやすくなる固有振動数は、取り付けブラケットのシートバックフレームに対する結合部の剛性が高いほど大きくなる。したがって上記の技術を用いると、ヘッドレストの固有振動数がフロアパネルの振動数の近傍に達してヘッドレストがフロアパネルと共振しやすくなり、振動を増幅してしまうことがあるという問題があった。
ここで、ヘッドレストの共振レベルを減少させるために取り付けブラケットの結合部の剛性を下げることが考えられる。しかし、後方についての剛性が弱いと、追突を受けたときに結合部が着座者の頭部の慣性力に屈し、ヘッドレストで頭部を確実に支持することができない。その一方、前方についての剛性が弱くても、例えば後のシートの着座者が前のシートのヘッドレストにつかまったり寄りかかったりして荷重が加わった際に結合部が永久変形してヘッドレストの向きが変わってしまうおそれがあり、シートの品質に影響しうる。
なおこれとは逆に、ヘッドレストの質量を増加させることによりヘッドレストの固有振動数を下げることも可能である。しかしその分シートの質量と製造コストが増加することとなり好ましい手段とはいえない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は共振を抑制しつつ前後方向に掛かる力に対して過度に傾いてしまうことのないヘッドレストとすることにある。
本発明のひとつの態様として、着座者の背中を支持するシートバックと頭部を支持するヘッドレストとを備える乗り物用シートが得られる。シートバックの骨格を成すシートバックフレームは、シートバックの幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材を上部に備えたものとする。ヘッドレストを取り付けるための取り付け部材を、シートバックフレームの上側と下側の横方向部材を縦に架け渡すように配置し、下側の横方向部材には結合する一方で上側の横方向部材には結合しない。さらに、取り付け部材が前方および後方に傾くのを規制する規制手段を設ける。
この構成によれば、ヘッドレストの取り付け部材が、シートバックフレームの上側の横方向部材には結合されていないことから、結合部の剛性が低下しヘッドレストの固有振動数を下げることができる。したがって固有振動数を共振の増幅率のピークよりも十分下げれば振動を抑制することができる。その一方で、取り付け部材が前方および後方に傾くのを規制する規制手段が設けられていることから、後方に関しては車両が後突を受けた場合に着座者を確実に支持することができる。また、前方に関しては乗員がヘッドレストに接触して大きな荷重を加えた場合に取り付け部材の結合部の変形を抑えることができる。
好ましい態様として、前記の取り付け部材が前記の上側の横方向部材の前側を通るようにし、ヘッドレストに後方への力が加わったとき、上側の横方向部材が取り付け部材を前面で受けることで前記の規制手段として機能して取り付け部材が過度に後方に傾くのを規制するようにする。
この構成によれば、シートバックフレームを構成する上側の横方向部材が取り付け部材を前面で受けるため、車両が後突を受けた場合に着座者を一層確実に支持することができる。
別の好ましい態様として、前記の取り付け部材と前記の上側の横方向部材のうち一方の部材にストッパを取り付け、ヘッドレストに前方への力が加わったとき、このストッパが他方の部材と当接することで前記の規制手段として機能して取り付け部材が過度に前方に傾くのを規制するようにする。
別の好ましい態様として、前記の取り付け部材と前記の上側の横方向部材とを布製のバンドで束縛し、ヘッドレストに前方への力が加わったとき、このバンドが前記の規制手段として機能して取り付け部材が過度に前方に傾くのを規制するようにする。
本発明によれば、ヘッドレストの共振が抑制されるとともに前後方向に掛かる力によって過度に傾くのが抑制される。
本発明のひとつの態様によるシートを示す斜視図である。 前方への規制手段として樹脂製の別体型ストッパを用いた場合の図1のII−II線での断面図である。 樹脂製の別体型ストッパをヘッドレストサポートとサポートブラケットに組み付けた斜視図である。 図3の樹脂製の別体型ストッパを単体で示す斜視図である。 ヘッドレストに前方への力が加わった場合の作用を説明する図である。 ヘッドレストに後方への力が加わった場合の作用を説明する図である。 ヘッドレストの固有振動数を下げることによる効果を説明するグラフである。 ヘッドレストに掛かる力と変位との関係を示すを説明するグラフである。 変形例のストッパを用いた場合の図2と同様の断面図である。 樹脂製の一体型ストッパを単体で示す斜視図である。 金属製の別体型ストッパを単体で示す斜視図である。 金属製の一体型ストッパを単体で示す斜視図である。 係合孔を両端部に有するバンドを用いた場合の図2と同様の断面図である。 袋織りによるループ部を有するバンドを用いた場合の図2と同様の断面図である。 図14のバンドを単体で示す斜視図である。 図14のバンドを製造する方法の例を示す斜視図である。 ループ状のバンドを用いた場合の図2と同様の断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の各種態様を説明する。自動車等の乗り物の車室内に設置される乗員用のシート10の外形が図1に鎖線で示されている。シート10は、乗員が着座するシートクッション20のほか、着座者の背中を支持するシートバック30と頭部を支持するヘッドレスト40(図2参照)とを備えている。シートバック30は、シートクッション20の端部に連結されている。なお、以下の説明でシート10に関する前後の方向はシートクッション20に対してシートバック30がある側を後として定めるものであり、シート10は必ずしも車両の前方に向けて設置されることを意味するものではない。しかし、車両が追突を受けたときに受ける力の方向に関する議論においては、シート10が車両の前方に向けて設置されていることを前提としている場合がある。シートバック30は、図1に実線で示すような金属製のシートバックフレーム31が骨格を成し、このシートバックフレーム31をクッション性のあるパッド材で覆って背凭れ面を含む外形が形成されており、このパッド材に触感や意匠を提供する表皮材が被せられる。
[シートバックフレームの構成]
シートバックフレーム31は、少なくとも、シートバック30の幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材を上部に備えたものである。このようなシートバックフレーム31は、ひとつの態様として、概して長方形状の枠構造と、その上辺部32aと並行して側辺部32b間に架け渡した補強部材35とで構成することができる。
上記の枠構造は、例として、アッパフレーム32と、左右の各サイドフレーム33と、アンダーフレーム34とを互いに溶接で一体的に結合して構成することができる。サイドフレーム33は、縦に長い板状の部材であって枠構造の側辺部32bを構成する。アッパフレーム32は、円形断面を有するパイプ材であって概してコの字状に曲げられており、枠構造の上辺部32aから左右の側辺部32bの上部までを構成する。アッパフレーム32は、左右の両サイドフレーム33の上端を繋ぐように溶接されている。アンダーフレーム34は、板状の横に長い部材であって枠構造の下辺部を構成し、左右の両サイドフレーム33の下部の内側の面に溶接されている。
アッパフレーム32を補強する補強部材35は、横に長い板状すなわち帯状の部材であり、幅の両縁が前方に折り曲げられている。補強部材35は、面をほぼ前後に向けて上辺部32aと並行して配置され、アッパフレーム32のうち側辺部32bを成す部分の後面に溶接されている。
[ヘッドレストの取り付け構造]
ヘッドレスト40は、ひとつの態様として、金属製のヘッドレストステー41と、樹脂製のヘッドレストサポート37と、金属製のブラケット36とを介してシートバックフレーム31に取り付けられる。まずブラケット36は、サポート37を上から差し込むことができるようなある程度の長さを有する筒状(例えば角筒状)の部材である。ブラケット36は、アッパフレーム32と補強部材35とを縦に架け渡すように配置されており、下部36bで補強部材35に結合される。ブラケット36は、ひとつの態様として図3のように一体または別体の金属製の固定部材36cを介して溶接により結合されるが、下端で補強部材35に直接溶接してもよい。また、溶接に代えて接着により結合してもよい。
ステー41は、ヘッドレスト40の内部から下方へ延ばした棒状の部材である。ステー41は左右に一対で設けられ、一般的にはコの字状等に折り曲げられた棒状の部材の両端部によって構成される。ステー41は、必ずしも図2に示すように全体として直線状である必要はなく、途中で屈曲していてもよい。
サポート37は、ブラケット36の中に差し込むことができるように概して柱状(例えば円柱状)の外形を有する一方で、ヘッドレスト40のステー41を差し込むことのできる貫通孔を中心に備えている。サポート37は上端に径の大きい頭部を設け下端に径方向にとび出た弾性爪(図示せず)を設けて、図2のようにブラケット36に差し込んだときに頭部と弾性爪がブラケット36を挟むようになることでブラケット36から抜けなくなるようにすることができる。サポート37とステー41には、ヘッドレスト40を好みの高さに位置決めするための公知の調節手段が設けられており、ステー41をサポート37の貫通孔内に差し込んだ状態でサポート37に対して複数の位置でロックできるようになっている。
[ヘッドレストの振動対策]
ブラケット36は、前述のように補強部材35には下部36bで結合される一方で、アッパフレーム32には直接結合されず、単にその前側を通るように配置されている。ブラケット36とアッパフレーム32の間は、外力が作用していない状態で接触するようにしてもよいが、図3に示すようにわずかに隙間ができるように設計し、外力によってブラケット36の上部36aがわずかに前後に振動(共振)するのを妨げないようにするのが好ましい。例えばヘッドレスト40の共振の振幅が両側で最大1mm程度になると見積もることができれば、この隙間は製造上のばらつき等を考慮して余裕を見て2mm程度に設定することもできる。しかし、ブラケット36がアッパフレーム32に直接結合されない限り、隙間は2mm未満の任意の距離や、場合によって0mm(すなわち接触状態)に設定することもできる。なお図面は分かりやすいように隙間を多少誇張して描いている。
ヘッドレスト40に前後方向への力が作用した場合、ステー41とサポート37が差し込まれたブラケット36自体はあまり変形しにくいと考えられるため、シートバックフレーム31への結合部(補強部材35ないし固定部材36c)にわずかな弾性変形が生じ、ブラケット36とともにヘッドレスト40が力の大きさと方向に応じて傾く。このようにヘッドレスト40にある程度までの大きさの力が加わった場合の挙動はヘッドレスト40がシートバックフレーム31に対して弾性的に支持されるモデルで考えることができる。
この結合部の剛性が高いほどヘッドレスト40がシートバックフレーム31に対して振動するときの固有振動数が大きくなる。そして、図7に示すようにこの振動数がフロアパネルの振動数f1に近いほどヘッドレスト40がフロアパネルと共振を起こす際の振動レベルの増幅率が大きくなる。ブラケット36がアッパフレーム32と補強部材35の双方に結合される場合には、破線で示したグラフのように増幅率のピーク値が上昇してf1に達する可能性もある。これに対し前述のようにブラケット36が実質的に補強部材35のみに支持される場合には、結合部の剛性が弱くなるため、実線で示したグラフのようにピーク値がf1より低くなって、増幅率を従来のa点からb点まで下げることができる。これにより、車両の走行中等において発生しうるヘッドレスト40の共振の程度が抑制される。
ブラケット36に面するアッパフレーム32の表面には、両部材の隙間が十分でなくてもヘッドレスト40の共振によって直接接触することのないよう、非金属からなる緩衝材38を薄く張り付ける(あるいは塗り付ける)こともできる。緩衝材38としては、音や振動を吸収できるものが望ましく、例としてフェルトや不織布やゴムからなるパッドを用いることができる。金属製である両部材の直接接触を避けることで、耳障りな金属音が繰り返し発生しないようになる。またこの緩衝材38により振動を吸収することができれば、前記の結合部の剛性が弱まることによる増幅率の低下とともに、実際の増幅率が図7のb点よりもさらに小さくなることも期待される。この緩衝材38はアッパフレーム32ではなくブラケット36の表面に設けてもよい。
[後方への傾きを規制する手段]
図6に示すようにヘッドレスト40に後方への大きな力F2が加わると、ブラケット36の上部36aが後方に傾いてアッパフレーム32に(緩衝材38がある場合はそれを介して)当接する。すなわち、ブラケット36の後方に配置されるアッパフレーム32が、ブラケット36が後方に傾くのを規制する手段として機能する。このため、車両が追突を受けたときに着座者の頭部の慣性力でヘッドレスト40に後方への衝撃力が加わった場合、アッパフレーム32がブラケット36の上部36aを受けて着座者の頭部を確実に支持することができる。したがって、ブラケット36がアッパフレーム32に直接は結合されていなくても、ヘッドレスト40が良好な支持性能を発揮することができる。
さらに、ブラケット36をアッパフレーム32に対して結合しないため、アッパフレーム32のパイプ形状を部分的に潰して溶接のための平面を出す加工をする必要がない。したがって、追突された時にアッパフレーム32がブラケット36を受けても、パイプ形状が本来の曲げ強度を保っているため、ヘッドレスト40は一層良好な支持性能を発揮することができる。
[前方への傾きを規制する手段]
本シートには、ヘッドレスト40に前方への力が加わったときにブラケット36が前方に傾くのを規制する手段が設けられる。仮にこの規制手段を設けないと、図8に示すようにヘッドレスト40に前方への大きな力Fが作用した場合に破線のグラフのようにシートバックフレームへの結合部が大きく塑性変形してしまう。ブラケット36がある変位量s2以上前方に傾くのを規制すれば、例えば後のシートの着座者が前のシートのヘッドレスト40につかまったり寄りかかったりして大きな荷重Fが加わっても、ヘッドレスト40の向きが過度に変わって使用不可能となるのを防止できる。
[ストッパ]
上記のような規制手段のひとつの態様として、サポート37またはブラケット36にストッパが取り付けられる。ストッパは、樹脂、金属等、ある程度剛性のある材料で形成される。ストッパを樹脂製とする場合はサポート37と一体成形することもでき、金属製とする場合にはブラケット36と一体成形することもできる。樹脂製のストッパをサポート37と別体で形成した例を図2〜図6および図9に、サポート37と一体で形成した例を図10に示す。また金属製のストッパをブラケット36と別体で形成した例を図11に、一体で形成した例を図12に示す。
樹脂製・別体型のストッパ50は、図4に示すように前方へ延びる天井部53と下方へ延びる後壁部51を有する概してL字状ないし鉤状の部材であり、天井部53の前側には縦に貫通する係合孔57が設けられる。このストッパ50を図2に示すとおり取り付けるには、ブラケット36にサポート37を差し込む前に、ストッパ50の係合孔57をブラケット36に通すのみであり、組み付け工程はそれほど増加しない。なお係合孔57がブラケット36に対して緩い大きさであっても天井部53がアッパフレーム32によって支持されるためストッパ50はブラケット36を伝って落下することはない。
図5に示すようにヘッドレスト40に前方への力F1が加わると、ストッパ50の後壁部51がアッパフレーム32の後面に当接して、ブラケット36がそれ以上前方に傾くのが規制される。ストッパ50の後壁部51とアッパフレーム32との間は、前述のブラケット36とアッパフレーム32との間についての議論と同様に、外力が作用していない状態で接触するようにしてもよいが、図2に示すようにわずかに隙間を設けて微小な振動を許容するように設計するのが好ましい。図は分かりやすいように隙間を多少誇張して描いている。具体的な隙間の大きさの設定についても前述と同様であり、図8に実線のグラフで示すように微小な振幅s1の振動は規制しないが、このs1より大きなある値s2以上の変位が規制されるように設定して大きな力Fに対する対策としてもよい。
ストッパ50は樹脂製であるので、後壁部51がアッパフレーム32に当接したときに天井部53に対して変形して規制手段としての性能が低下しないよう、図4に示すように後壁部51から天井部53にわたるリブを設けるなどして構造的に補強してもよい。図10に示す樹脂製・一体型のストッパ50はサポート37の頭部と一体になっているため図3の別体型と比較すると係合孔57は存在しないが、それ以外の形態は別体型と同様である。
樹脂製・別体型のストッパ50の変形例として、図9に示すように後壁部51がアッパフレーム32の丸パイプ形状に合わせて湾曲したストッパ50としてもよい。これにより、ストッパ50が多少上下にずれてもその後壁部51がすべらずアッパフレーム32の表面に確実に当接することができるようになり、ストッパ50の規制手段としての性能が向上する。
また、図9に示すように天井部53の中間部から下方に延びる緩衝部55をさらに設け、この緩衝部55がブラケット36とアッパフレーム32の間に入るように取り付けられるストッパ50としてもよい。これにより、前述のようにブラケット36とアッパフレーム32の何れかの表面に緩衝材を設けることなく、同様の効果を得ることができる。
また、図9に示すように公知の二色成形技術によりアッパフレーム32やブラケット36と当接する可能性のある部分にエラストマー54を一体的に形成したストッパ50としてもよい。これにより、これらの部材同士が当接することによる異音の発生を防止することができる。特に、ブラケット36が後方に傾いたときには緩衝部55の後面が、前方に傾いたときには後壁部51の前面がそれぞれアッパフレーム32に当接して異音が発生する可能性がある。
金属製・別体型のストッパ150は、図11に示すように帯状の素材を折り曲げてコの字状に形成され、開きを下に向けた状態で前壁部155がブラケット36に溶接や接着等で結合される。ブラケット36が前方に傾くのを規制する機構は上述の樹脂製のストッパ150と同様である。また、図12に示す一体型のストッパ150は、天井部153の前端でブラケット36の上端に接続した状態で形成されているため図11の別体型と比較すると前壁部155が存在しないが、それ以外の形態は別体型と同様である。
[バンド]
前記の規制手段の別の態様として、ブラケット36とアッパフレーム32とを結ぶ(束縛する)布製のバンドを設けることもできる。ヘッドレスト40に前方への力が加わると、このバンドの張力によりブラケット36が前方へ傾くのが規制される。したがって、布はシートベルトにも用いられるようなポリエステル繊維等で織られた引っ張り強度の高い織物とするのが好ましい。布製のバンドは、樹脂製や金属製のストッパ50,150と比べて軽量でかつ場所をとらないという利点がある。バンドの形態は、前述の樹脂製・別体型のストッパと同様に係合孔が空けられた係合孔タイプ60,160(図13、図14)と、係合孔をもたないループ状のループバンドタイプ260(図17)とがある。
係合孔タイプのひとつの形態として、図13に示すバンド60は、一本のベルトが両端部で折り返された状態に縫製され、この折り返し部分61に係合孔63が空けられる。縫製65の位置は係合孔63の周囲の全部または一部とするのが好ましい。また係合孔63は熱プレスを利用して空けることにより熱でその縁を変質させて、ほつれや裂けの防止とするのが好ましい。バンド60を取り付けるには、まず一方の係合孔63をブラケット36に通し、アッパフレーム32の後側を下から上に巻きつけて、他方の係合孔63をブラケット36に通す。これによりバンド60はブラケット36に係合し、バンド60とブラケット36のループ部62とで形成された空間にアッパフレーム32が通された状態となって、ブラケット36とアッパフレーム32が束縛される。またベルトの末端を折り返し部分61の範囲に留めず延長して緩衝部67とし、この緩衝部67がブラケット36とアッパフレーム32の間に入るように取り付けるものとしてもよい。これにより、前述のようにブラケット36とアッパフレーム32の何れかの表面に緩衝材を設けることなく、同様の効果を得ることができる。
係合孔タイプの別の形態として、図15に示すバンド160では、公知の袋織りの技術により織る段階で単層部161とループ部162が継ぎ目無く形成され、このうち単層部161には係合孔163が空けられる。この形態のバンド160は、例えば図16に示すように単層部161とループ部162とを織り方向に交互に形成した織物169を縦横に裁断し、この裁断工程で同時に係合孔163を空けることにより、容易に量産することができる。バンド160を図14に示すとおり取り付けるには、アッパフレーム32をサイドフレーム33(図1参照)と溶接する前に、バンド160のループ部162をアッパフレーム32に通しておく必要がある。そして溶接後にバンド160の係合孔163をブラケット36に通す。これによりバンド160は係合孔163でブラケット36に係合し、ループ部162にアッパフレーム32が通された状態となって、ブラケット36とアッパフレーム32が束縛される。この形態のバンド160は取り付けられると必ずループ部162の一部がブラケット36とアッパフレーム32の間を通る。すなわち、このループ部162の一部が緩衝部167となることにより、前述のようにブラケット36とアッパフレーム32の何れかの表面に緩衝材を設けることなく、同様の効果を得ることができる。
ループバンドタイプとして、図17に示すバンド260は単純に一本のベルトをループ状に縫製するか、袋織りによりループを形成することによって製造できる。このバンド260を取り付けるには、まずループをブラケット36に掛け、次にアッパフレーム32の後側を下から上に回し、再びループをブラケット36に掛ける。このタイプのバンド260はブラケット36に係合させるために係合孔を必要とせず、バンド260そのものをブラケット36とアッパフレーム32に掛けることで取り付けられる非常に簡素な構成である。しかしバンド260の一部に緩衝部を持たないため、ブラケット36とアッパフレーム32が直接当接しないようにするには前述のように何れか部材の表面に別途緩衝材を設ける必要がある。
なお、本発明は以上に説明した態様に限定されずその他各種態様で実施できるものである。例えば、ヘッドレストの高さを調節可能とする必要がなければ、本発明におけるヘッドレストの取り付け部材を例えばステー41のみで構成して、このステー41を直接補強部材35に溶接して結合する態様としてもよい。
また、本発明における上側と下側の横方向部材は、それぞれ別体のアッパフレーム32と補強部材によって構成する代わりに、一体のフレーム構成部材の上側部分と下側部分として構成する態様としてもよい。
また、本発明のストッパは、ヘッドレストの取り付け部材(ブラケット36)側ではなく上側の横方向部材(アッパフレーム32)側に設ける態様としてもよい。具体的には、ブラケット36の前方に設けてもよい。上で説明した態様と同様の目的を達成することができる。
10 シート
30 シートバック
31 シートバックフレーム
32 アッパフレーム
32a 上辺部
32b 側辺部
33 サイドフレーム
35 補強部材
36 ブラケット
36c 固定部材
37 ヘッドレストサポート
38 緩衝材
40 ヘッドレスト
41 ヘッドレストステー
50,150 ストッパ
60,160,260 バンド

Claims (2)

  1. 着座者の背中を支持するシートバックと頭部を支持するヘッドレストとを備える乗り物用シートであって、
    前記のシートバックの骨格を成すシートバックフレームが、シートバックの幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材を上部に備えており、
    前記ヘッドレストを取り付けるための取り付け部材が前記のシートバックフレームの上側と下側の横方向部材を縦に架け渡すように配置されて、下側の横方向部材には結合されている一方で上側の横方向部材には結合されておらず、
    前記の取り付け部材が前方および後方に傾くのを規制する規制手段が設けられていることを特徴とする乗り物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗り物用シートであって、
    前記の取り付け部材が前記の上側の横方向部材の前側を通っており、
    ヘッドレストに後方への力が加わったとき、上側の横方向部材が取り付け部材を前面で受けることで前記の規制手段として機能して取り付け部材が過度に後方に傾くのを規制することを特徴とする乗り物用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6048848U (ja) * 1983-09-13 1985-04-05 日本発条株式会社 リヤ・シ−トバツクフレ−ム
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