JP2014218212A - 乗り物用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着座者の背中を支持するシートバックと頭部を支持するヘッドレスト(40)とを備える乗り物用シート。シートバックの骨格を成すシートバックフレームは、シートバックの幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材(32,35)を上部に備える。ヘッドレスト(40)を取り付けるための取り付け部材(41,37,36)を、上側と下側の横方向部材(32,35)を縦に架け渡すように配置し、下側の横方向部材(35)には結合する一方で上側の横方向部材(32)には結合しない。さらに、取り付け部材が前方および後方に傾くのを規制する規制手段(50)を設ける。
【選択図】図5
Description
シートバックフレーム31は、少なくとも、シートバック30の幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材を上部に備えたものである。このようなシートバックフレーム31は、ひとつの態様として、概して長方形状の枠構造と、その上辺部32aと並行して側辺部32b間に架け渡した補強部材35とで構成することができる。
ヘッドレスト40は、ひとつの態様として、金属製のヘッドレストステー41と、樹脂製のヘッドレストサポート37と、金属製のブラケット36とを介してシートバックフレーム31に取り付けられる。まずブラケット36は、サポート37を上から差し込むことができるようなある程度の長さを有する筒状(例えば角筒状)の部材である。ブラケット36は、アッパフレーム32と補強部材35とを縦に架け渡すように配置されており、下部36bで補強部材35に結合される。ブラケット36は、ひとつの態様として図3のように一体または別体の金属製の固定部材36cを介して溶接により結合されるが、下端で補強部材35に直接溶接してもよい。また、溶接に代えて接着により結合してもよい。
ブラケット36は、前述のように補強部材35には下部36bで結合される一方で、アッパフレーム32には直接結合されず、単にその前側を通るように配置されている。ブラケット36とアッパフレーム32の間は、外力が作用していない状態で接触するようにしてもよいが、図3に示すようにわずかに隙間ができるように設計し、外力によってブラケット36の上部36aがわずかに前後に振動(共振)するのを妨げないようにするのが好ましい。例えばヘッドレスト40の共振の振幅が両側で最大1mm程度になると見積もることができれば、この隙間は製造上のばらつき等を考慮して余裕を見て2mm程度に設定することもできる。しかし、ブラケット36がアッパフレーム32に直接結合されない限り、隙間は2mm未満の任意の距離や、場合によって0mm(すなわち接触状態)に設定することもできる。なお図面は分かりやすいように隙間を多少誇張して描いている。
図6に示すようにヘッドレスト40に後方への大きな力F2が加わると、ブラケット36の上部36aが後方に傾いてアッパフレーム32に(緩衝材38がある場合はそれを介して)当接する。すなわち、ブラケット36の後方に配置されるアッパフレーム32が、ブラケット36が後方に傾くのを規制する手段として機能する。このため、車両が追突を受けたときに着座者の頭部の慣性力でヘッドレスト40に後方への衝撃力が加わった場合、アッパフレーム32がブラケット36の上部36aを受けて着座者の頭部を確実に支持することができる。したがって、ブラケット36がアッパフレーム32に直接は結合されていなくても、ヘッドレスト40が良好な支持性能を発揮することができる。
本シートには、ヘッドレスト40に前方への力が加わったときにブラケット36が前方に傾くのを規制する手段が設けられる。仮にこの規制手段を設けないと、図8に示すようにヘッドレスト40に前方への大きな力Fが作用した場合に破線のグラフのようにシートバックフレームへの結合部が大きく塑性変形してしまう。ブラケット36がある変位量s2以上前方に傾くのを規制すれば、例えば後のシートの着座者が前のシートのヘッドレスト40につかまったり寄りかかったりして大きな荷重Fが加わっても、ヘッドレスト40の向きが過度に変わって使用不可能となるのを防止できる。
上記のような規制手段のひとつの態様として、サポート37またはブラケット36にストッパが取り付けられる。ストッパは、樹脂、金属等、ある程度剛性のある材料で形成される。ストッパを樹脂製とする場合はサポート37と一体成形することもでき、金属製とする場合にはブラケット36と一体成形することもできる。樹脂製のストッパをサポート37と別体で形成した例を図2〜図6および図9に、サポート37と一体で形成した例を図10に示す。また金属製のストッパをブラケット36と別体で形成した例を図11に、一体で形成した例を図12に示す。
前記の規制手段の別の態様として、ブラケット36とアッパフレーム32とを結ぶ(束縛する)布製のバンドを設けることもできる。ヘッドレスト40に前方への力が加わると、このバンドの張力によりブラケット36が前方へ傾くのが規制される。したがって、布はシートベルトにも用いられるようなポリエステル繊維等で織られた引っ張り強度の高い織物とするのが好ましい。布製のバンドは、樹脂製や金属製のストッパ50,150と比べて軽量でかつ場所をとらないという利点がある。バンドの形態は、前述の樹脂製・別体型のストッパと同様に係合孔が空けられた係合孔タイプ60,160(図13、図14)と、係合孔をもたないループ状のループバンドタイプ260(図17)とがある。
30 シートバック
31 シートバックフレーム
32 アッパフレーム
32a 上辺部
32b 側辺部
33 サイドフレーム
35 補強部材
36 ブラケット
36c 固定部材
37 ヘッドレストサポート
38 緩衝材
40 ヘッドレスト
41 ヘッドレストステー
50,150 ストッパ
60,160,260 バンド
Claims (2)
- 着座者の背中を支持するシートバックと頭部を支持するヘッドレストとを備える乗り物用シートであって、
前記のシートバックの骨格を成すシートバックフレームが、シートバックの幅方向に並行して延びる上側と下側の横方向部材を上部に備えており、
前記ヘッドレストを取り付けるための取り付け部材が前記のシートバックフレームの上側と下側の横方向部材を縦に架け渡すように配置されて、下側の横方向部材には結合されている一方で上側の横方向部材には結合されておらず、
前記の取り付け部材が前方および後方に傾くのを規制する規制手段が設けられていることを特徴とする乗り物用シート。 - 請求項1に記載の乗り物用シートであって、
前記の取り付け部材が前記の上側の横方向部材の前側を通っており、
ヘッドレストに後方への力が加わったとき、上側の横方向部材が取り付け部材を前面で受けることで前記の規制手段として機能して取り付け部材が過度に後方に傾くのを規制することを特徴とする乗り物用シート。
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JP2013100098A JP6075196B2 (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | 乗り物用シート |
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JPS6048848U (ja) * | 1983-09-13 | 1985-04-05 | 日本発条株式会社 | リヤ・シ−トバツクフレ−ム |
US20100308629A1 (en) * | 2009-06-09 | 2010-12-09 | Dymos Incorporated | Active headrest apparatus for vehicle seat |
JP2011116291A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Honda Motor Co Ltd | 車両用シート |
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- 2013-05-10 JP JP2013100098A patent/JP6075196B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2011116291A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Honda Motor Co Ltd | 車両用シート |
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