JP2014217950A - 記録装置、及び、記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録画像の画質を向上させることが可能な技術を提供する。【解決手段】記録装置1は、液滴F0を吐出可能なヘッド10と、媒体M1とヘッド10との少なくとも一方を第一の方向に移動させ、媒体M1とヘッド10との少なくとも一方の前記第一の方向の移動時にヘッド10から液滴F0を吐出させ、前記第一の方向における液滴F0の着弾位置を調整するためのパターンP1を媒体M1に形成させる制御を行う制御部(31)と、を備える。制御部(31)は、ヘッド10から、少なくとも、第一の液滴F1と、該第一の液滴F1とは異なる色の第二の液滴F2と、を吐出させ、パターンP1として第一の液滴F1によるドットDT1及び第二の液滴F2によるドットDT2が混在した混在パターンを媒体M1に形成させ、前記混在パターンにおける、第一の液滴F1の使用量と、第二の液滴F2の使用量と、を異ならせる制御を行なう。【選択図】図1

Description

本発明は、記録装置、及び、記録方法に関する。
記録装置として、例えば、主走査方向に往復移動するヘッドから往方向と復方向へのそれぞれの移動時にインク滴(液滴)を吐出して双方向印刷を行うインクジェットプリンターが知られている。このようなプリンターでは、往方向への移動時におけるインク滴の着弾位置と、復方向への移動時におけるインク滴の着弾位置と、を合わせるため、ヘッドから往方向と復方向へのそれぞれの移動時にインク滴を吐出して調整パターンを媒体に形成している。特許文献1には、各ヘッドユニットについて主走査方向における往方向と復方向とのインク着弾位置を一致させるためのBiテストパターンと、副走査方向の位置が異なるヘッドユニット間の主走査方向のインク着弾位置を一致させるためのUniテストパターンと、を同じプリントペーパー上に同時に作成するプリント装置が開示されている。このプリント装置は、同じプリントペーパーに2色以上の調整パターンを形成するものの、各調整パターンを単色で形成している。
特開2005−305694号公報
調整パターンを単色で形成する場合、媒体の色等によって調整パターンが見え難いことがあり、記録画像の画質を向上させ難いことがある。
なお、上述した問題は、主走査方向に往復移動するヘッドから往方向の移動時のみインク滴を吐出して単方向印刷を行うインクジェットプリンター、媒体を移動させてヘッドからインク滴を吐出可能なラインヘッド型のインクジェットプリンター、等、液滴を吐出可能な種々の記録装置にも同様に存在する。
以上を鑑み、本発明の目的の一つは、記録画像の画質を向上させることが可能な技術を提供することにある。
本発明の態様の一つとして、本発明の記録装置は、液滴を吐出可能なヘッドと、
媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方を第一の方向に移動させ、前記媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方の前記第一の方向の移動時に前記ヘッドから前記液滴を吐出させ、前記第一の方向における前記液滴の着弾位置を調整するためのパターンを前記媒体に形成させる制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記ヘッドから、少なくとも、第一の液滴と、該第一の液滴とは異なる色の第二の液滴と、を吐出させ、前記パターンとして前記第一の液滴によるドット及び前記第二の液滴によるドットが混在した混在パターンを前記媒体に形成させ、
前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量と、前記第二の液滴の使用量と、を異ならせる制御を行なう、態様を有する。
また、本発明は、記録装置において実行される記録方法であって、
媒体とヘッドとのうち少なくとも一方を第一の方向に移動させ、前記媒体と前記ヘッドとのうち少なくとも一方の前記第一の方向の移動時に、前記ヘッドから、少なくとも、第一の液滴と、該第一の液滴とは異なる色の第二の液滴と、を吐出させ、前記第一の方向における液滴の着弾位置を調整するためのパターンとして前記第一の液滴によるドット及び前記第二の液滴によるドットが混在した混在パターンを前記媒体に形成させ、
前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量と、前記第二の液滴の使用量と、を異ならせる、態様を有する。
すなわち、第一の方向における液滴の着弾位置を調整するためのパターンが第一の液滴によるドット及び第二の液滴によるドットが混在した混在パターンとされ、該混在パターンにおける、第一の液滴の使用量と、第二の液滴の使用量と、が異なる。従って、上述した態様は、パターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
ここで、記録装置には、双方向印刷型や単方向印刷型やラインヘッド型といったインクジェットプリンター、複写機、ファクシミリ、等が含まれる。
媒体とヘッドとの少なくとも一方が移動することには、移動しない媒体に対してヘッドが移動すること、移動しないヘッドに対して媒体が移動すること、ヘッドと媒体の両方が移動すること、のいずれも含まれる。第一の方向には、ヘッドの主走査方向、媒体の搬送方向の逆方向、等が含まれる。
混在パターンを形成する液滴は、3色以上でもよい。この場合、いずれかの色同士で液滴の使用量が異なっていれば、本発明に含まれる。
前記制御部は、前記第一の方向における一方向への移動と、前記第一の方向における他方向への移動とにおいて前記ヘッドから液滴を吐出させ、前記混在パターンを前記媒体に形成させる制御を行なってもよい。この態様は、第一の方向における一方向と他方向へのそれぞれの移動時にヘッドから液滴を吐出可能な記録装置の記録画像の画質を向上させることが可能になる。
ここで、ヘッドからは、第一の方向における一方向と他方向の両方への移動時に第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出してもよいし、第一の方向における一方向への移動時のみ第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出してもよいし、第一の方向における他方向への移動時のみ第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出してもよい。
また、前記ヘッドは、第一のヘッド部及び第二のヘッド部を含んでもよい。この場合、前記制御部は、前記媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方を前記第一の方向における一方向に移動させ、前記媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方の前記一方向への移動時に前記第一のヘッド部及び第二のヘッド部からそれぞれ液滴を吐出させ、前記混在パターンを前記媒体に形成させる制御を行なってもよい。この態様は、第一の方向における一方向への移動時に第一のヘッド部及び第二のヘッド部からそれぞれ液滴を吐出可能な記録装置の記録画像の画質を向上させることが可能になる。
ここでの第一の方向には、相対往復移動するヘッドの主走査方向、ラインヘッド型記録装置における媒体の搬送方向の逆方向、等が含まれる。
また、第一のヘッド部と第二のヘッド部の両方から第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出して混在パターンを形成してもよいし、第一のヘッド部のみ第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出して混在パターンを形成してもよいし、第二のヘッド部のみ第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出して混在パターンを形成してもよい。
さらに、ヘッドに含まれるヘッド部は、3以上でもよい。この場合、いずれかのヘッド部から第一の液滴と第二の液滴の両方を吐出して混在パターンを形成すれば、本発明に含まれる。
ところで、前記制御部は、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴によるドットの数と、前記第二の液滴によるドットの数と、を異ならせる制御を行なってもよい。この態様は、簡易な構成でパターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
また、前記ヘッドは、吐出する液滴の大きさを変更可能でもよい。前記制御部は、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴によるドットの大きさと、前記第二の液滴によるドットの大きさと、を異ならせる制御を行なってもよい。この態様は、吐出する液滴の大きさを変更可能な記録装置について、簡易な構成でパターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
さらに、第一の液滴により媒体に形成されるドットの明度は、第二の液滴により媒体に形成されるドットの明度よりも高くてもよい。この場合、前記制御部は、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量を、前記第二の液滴の使用量よりも多くする制御を行なってもよい。明度の高いドットが明度の低いドットよりも見え難い場合、明度の高いドットを形成する第一の液滴の使用量を第二の液滴の使用量よりも多くすることにより、第一の液滴により形成されるドットが見易くなる。従って、本態様は、パターンを見易くする好適な例を提供することができる。
さらに、前記制御部は、前記第一の液滴により前記媒体に形成されるドット(第一のドット)の明度と、前記第二の液滴により前記媒体に形成されるドット(第二のドット)の明度と、の比に基づいて、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量と、前記第二の液滴の使用量と、の比を異ならせる制御を行なってもよい。本態様は、第一のドットと第二のドットとの明度差が小さい場合と第一のドットと第二のドットとの明度差が大きい場合とで第一の液滴の使用量と第二の液滴の使用量との比を異ならせることができるので、パターンを見易くする好適な例を提供することができる。
記録装置1の構成及び調整パターンを模式的に例示する図。 (a)は記録装置1を含む記録システム100を模式的に例示する図、(b)は記録装置1の構成を例示するブロック図。 (a)はA〜Jのノズル列を設けたヘッド10のノズル面10a及び駆動回路を例示する図、(b)は各信号を説明するためのタイミングチャートの例。 (a)は吐出タイミング調整処理を例示するフローチャート、(b)は重み付け設定処理を例示するフローチャート。 (a)は液滴の混在比を例示する図、(b)は明度測定用画像IM1,IM2を模式的に例示する図、(c)は液滴使用量の重み付けの例を示す図。 (a)〜(c)は調整パターンの変形例を模式的に示す図。 単方向印刷を行う記録装置1の構成及び調整パターンを模式的に例示する図。 ラインヘッド型の記録装置1の構成を模式的に例示する図。 ラインヘッド型の記録装置1の調整パターンを模式的に例示する図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)記録装置、及び、記録方法の概要:
図1は、記録装置1の構成、及び、媒体M1に記録されるパターンP1を模式的に例示している。図2(a)は、記録装置1を含む記録システム100を模式的に例示するとともに、記録装置1の外観を例示している。これらの図中、符号D1は、媒体M1に対するヘッド10の相対移動方向を示している。ここで、ヘッドが相対移動することには、移動しない媒体に対してヘッドが移動すること、移動しないヘッドに対して媒体が移動すること、ヘッドと媒体の両方が移動すること、のいずれも含まれる。相対移動方向には、ヘッドの主走査方向、媒体の搬送方向の逆方向、等が含まれる。符号D2は、相対移動方向D1の一方側である往方向を示している。符号D3は、相対移動方向D1の他方側である復方向を示している。符号D4は、媒体M1に対してヘッド10が相対往復移動して画像を形成する場合のヘッド10の主走査方向である。図1,2(a)に示す主走査方向D4は、相対移動方向D1である。符号D5は、主走査方向D4と交わる副走査方向を示している。図1の例では、主走査方向D4と副走査方向D5が互いに直交している。符号D6は、ヘッド10に対して媒体M1が相対移動する搬送方向を示している。副走査方向D5は、搬送方向D6とは反対の方向である。
なお、分かり易く示すため、各図は整合していないことがある。
また、本明細書で説明する位置関係は、発明を説明するための例示に過ぎず、発明を限定するものではない。従って、媒体M1の上以外の位置、例えば、下、左、右、といった位置にヘッドが配置されることなども、本発明に含まれる。
上述した図に示す記録装置1は、ヘッド10とコントローラー31を備える。コントローラー31は、記録装置1を制御する制御部に相当する。ヘッド10は、液滴を吐出可能であり、媒体M1に対して相対移動方向D1に相対移動可能である。コントローラー31は、相対移動方向D1の相対移動時にヘッド10から液滴F0を吐出させ、相対移動方向D1における液滴F0の着弾位置を調整するためのパターンP1を媒体M1に形成する制御を行う。このとき、相対移動方向D1が第一の方向に相当し、往方向D2が第一の方向における一方向、復方向D3が第一の方向における他方向に相当する。また、復方向D3が第一の方向における一方向、往方向D2が第一の方向における他方向であってもよい。制御部は媒体とヘッドとの少なくとも一方を第一の方向に移動させ、媒体とヘッドとの少なくとも一方の第一の方向の移動時にヘッドから液滴を吐出させる制御を行なうことができる。コントローラー31は、前記相対移動時にヘッド10から、少なくとも、第一の液滴F1と、該第一の液滴F1とは異なる色の第二の液滴F2と、を吐出させ、パターンP1として両液滴F1,F2によるドットDT1,DT2が混在した混在パターン(P2,P3)を媒体M1に形成させる。該混在パターンにおいて、第一の液滴F1の使用量と、第二の液滴F2の使用量と、は異なる。
ここで、双方向(Bi−d)印刷可能な記録装置で液滴吐出タイミングのBi−d調整を行う場合を例として本技術を説明する。
図1の上段に示すヘッド10は、主走査方向D4の位置が異なるヘッドモジュール11,12を有する記録ヘッドとされている。各ヘッドモジュールは、チップとも呼ばれ、主走査方向D4の位置が異なるノズル列(ノズル群)を有している。図1の例では、ヘッドモジュール11がC(シアン)のノズル列11a及びM(マゼンタ)のノズル列11bを有し、ヘッドモジュール12がY(イエロー)のノズル列12a及びK(ブラック)のノズル列12bを有していることが示されている。各ノズル列は、副走査方向D5へ並んだ多数のノズルN1を有している。双方向印刷を行うヘッド10は、往走査時(往方向D2への移動時)と復走査時(復方向D3への移動時)にそれぞれ液滴F0としてインク滴を吐出して媒体M1に画像を形成する。従って、往走査時における液滴の着弾位置と復走査時における液滴の着弾位置とを合わせておく必要がある。
図1に示す記録装置1は、往走査時にヘッド10から液滴F0を吐出して主走査方向D4に並んだ複数の往路パターンP2を媒体M1に形成し、復走査時にヘッド10から液滴F0を吐出して主走査方向D4に並んだ複数の復路パターンP3を媒体M1に形成する。両パターンP2,P3は、長手方向を副走査方向D5へ向けた線状の調整パターンとされている。例えば、記録装置1は、往走査時に基準タイミングでヘッド10から液滴を吐出して各往路パターンP2を形成し、復走査時にそれぞれずらした吐出タイミングでヘッド10から液滴を吐出して復路パターンP3を形成する。
図1中、符号P30は設計上、基準タイミングに一致する吐出タイミングで形成した復路パターンである。この復路パターンP30と対応する往路パターンP2との組合せに「0」を付している。符号P3-i(iは1〜4の整数)は、パターンP30を形成するタイミングから所定タイミング(Tpとする。Tp>0)のi倍早いタイミングで形成した復路パターンである。復路パターンP3-iと対応する往路パターンP2との組合せに「−i」を付している。符号P3+i(iは1〜4の整数)は、パターンP30を形成するタイミングから所定タイミング(Tpとする。)のi倍遅いタイミングで形成した復路パターンである。復路パターンP3+iと対応する往路パターンP2との組合せに「+i」を付している。吐出タイミングの調整可能な最小単位は、1画素単位でもよいし、1画素未満など1画素単位でなくてもよい。
往走査時と復走査時の吐出タイミングが合っていればパターンP2,P3の組合せが直線状に形成され、往走査時と復走査時の吐出タイミングが合っていなければパターンP2,P3がずれて形成される。図1の例では、主走査方向D4において「+1」のパターンP2,P3+1の位置が最も合っているので、パターンP2,P3+1の組合せが最もタイミングが合っていることになる。この場合、復走査時の吐出タイミングをTp×1遅いタイミングに設定すればよい。
ここで、吐出する液の色が異なれば粘度の違い等により着弾位置が異なることがある。このため、ノズル列毎に調整パターンを形成してBi−d調整を行うことができればよいものの、制御回路の都合上、ヘッド単位やヘッドモジュール単位でしかBi−d調整値を設定する(吐出タイミングを調整する)ことができない場合がある。この場合、吐出タイミングの制御単位に含まれる一つ(例えばK)のノズル列だけBi−d調整を行うと、残り(例えばY)のノズル列の吐出タイミングが調整されず、このノズル列から吐出される液滴の色の精度が向上しないことがある。
そこで、パターンP2,P3は、図1の下段に拡大して示すように、第一の液滴F1により媒体M1に形成される第一のドットDT1と、異なる色の第二の液滴F2により媒体M1に形成される第二のドットDT2と、を混在させた混在パターンにしている。実際には、図1に示すようなドットの色の繰り返しが副走査方向D5へ延びた混在パターンが形成される。調整パターンとして混在パターンを形成することにより、複数のノズル列を考慮したBi−d調整を行うことができる。
また、ノズル列毎にBi−d調整値を求めて平均すると比べて、Bi−d調整の作業回数を減らすことができる。さらに、異なる色のドットを混在させることにより調整パターンの記録濃度が上がるので、視認性が向上し、調整パターンの記録濃度を下げることができ、印字速度を速くすることができる。これらの効果は、ノズル列単位で吐出タイミングを調整可能である場合にも言える。
なお、多くの媒体は、明度が高い。このような媒体に形成される単色の調整パターンがY、W(ホワイト)、Cl(クリア)、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)、等の薄い色である場合、調整パターンは見え難い。ここで、ホワイトインクといったWの液は、例えば、透明な媒体に白色の下地を形成するために使用される。クリアインクといったClの液は、例えば、媒体上に形成された画像を被覆するために使用される。ライトシアンインクといったLCの液は、Cの液と同系統の色相でCの液よりも明度が高い液である。ライトマゼンタインクといったLMの液は、Mの液と同系統の色相でMの液よりも明度が高い液である。調整パターンに異なる色が混ざることにより、Y,W,Cl,LC,LM等の単色では通常見え難い色が見易くなる。
一方で、YとKのように明度差の大きい2色以上の液滴で混在パターンを形成する場合、Kのように暗い色が目立ち、Yのように明るい色の調整が適切に行われないことがある。この場合、混在パターンの中で明るい色が見易くなると、明るい色の調整が適切に行われ、記録画像の画質が向上する。本技術は、画質向上のため、混在パターン(P2,P3)において、第一の液滴F1の使用量と、第二の液滴F2の使用量と、を異ならせている。液滴F1,F2の使用量は、例えば、パターンを形成するために必要な各液滴F1,F2の総重量WF1,WF2(WF1>0、WF2>0)で表すことができる。液滴F1,F2の使用量を異ならせるためには、混在パターンに含まれるドットDT1,DT2の数を異ならせてもよいし、混在パターンに含まれるドットDT1,DT2の大きさを異ならせてもよいし、これらの組合せでもよい。
例えば、第一のドットDT1の明度が第二のドットDT2の明度よりも高い場合、多くの高明度の媒体に対して高明度のドットDT1は目立たず低明度のドットDT2は目立つ。そこで、図1の下段に示すパターンP2,P3においては、高明度のドットDT1を形成する第一の液滴F1の使用量(WF1)を、低明度のドットDT2を形成する第二の液滴F2の使用量(WF2)よりも多くするため、高明度のドットDT1の数を低明度のドットDT2の数よりも多くしている。図1の例では、明度の高いドットDT1と明度の低いドットDT2とのドット数比が2:1とされている。
以上のように、パターンP2,P3において第一及び第二の液滴F1,F2の使用量が異なることにより、本技術は、パターンP2,P3を見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
(2)記録装置の構成の具体例:
図2(a)に例示する記録システム100は、互いに電気的に接続された記録装置1とホスト装置110を備えている。ホスト装置110には、パーソナルコンピューターといったコンピューター、デジタルカメラ、携帯電話、等が含まれる。ホスト装置110は、必要に応じてプリンタードライバー等のソフトウェアがインストールされ、画像を形成させるための記録用データを記録装置1へ送信する。記録装置1は、前記記録用データを受信すると、該記録用データに従って画像を媒体M1に形成する。媒体M1には、ロール紙といった連続状の被記録媒体、カット紙、等を用いることができる。媒体M1の材質には、紙、布、プラスチック、皮革、等の材質を採用することができる。
図2(b)は、記録装置1のブロック構成を例示している。記録装置1は、ヘッド10、キャリッジユニット40、検出器群50、搬送ユニット60、コントローラー31、操作部36、等を備える。ここで、コントローラー31は記録装置1の制御部に相当する。
図2(a)に示すキャリッジユニット40は、長手方向を主走査方向D4に向けたガイドレール46に沿って往復移動可能なキャリッジ41、及び、キャリッジモーター42を有する。キャリッジ41には、ヘッド10が組み込まれ、インクカートリッジが着脱可能に設けられる。キャリッジモーター42は、キャリッジ41を主走査方向D4に往復駆動する。キャリッジ41とともに主走査方向D4に往復移動するヘッド10は、ノズルN1に連通する圧力発生室の液体(インク等)に圧力を加える圧電素子等を有する。このヘッド10は、柔軟な帯状のケーブル49を介して制御回路35から入力される信号に従って前記圧電素子を駆動してノズルN1から液滴F0を吐出する。
検出器群50には、リニア式エンコーダー51等が含まれる。エンコーダー51は、リニア式エンコーダー符号板56を有し、キャリッジ41に取り付けられた検出部でキャリッジ41の主走査方向D4への移動量を検出する。
搬送ユニット60は、媒体M1を搬送方向D6へ送る搬送モーター62、媒体M1を支持するプラテン64、等を有する。
コントローラー31は、I/F(インターフェイス)32、CPU(Central Processing Unit)33、メモリー34と、制御回路35、等を有する。I/F32は、ホスト装置110と記録装置1との間でデータを送受信する。メモリー34は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、等を備え、コンピューターを記録装置1として機能させる記録プログラムの記録領域、作業領域、等を有する。CPU33は、前記記録プログラムに従って、記録装置全体の動作を制御する。制御回路35は、ヘッド10、キャリッジユニット40、及び、搬送ユニット60の動作を制御する。
操作部36は、ユーザーからの操作入力を受け付け、該操作入力に応じた入力データをコントローラー31へ出力する。
図3(a)は、A〜Jのノズル列を設けたヘッド10のノズル面10a及び駆動回路(35a,35b)を例示している。ここで、ノズル面10aは、ノズルN1の開口を有する面であり、媒体M1に対向する面である。
図3(a)に示すヘッド10は、主走査方向D4の位置が異なるヘッドモジュールHM1〜HM5を有している。ヘッドモジュールHM1は、Cのノズル列(A列)及びMのノズル列(B列)を有している。ヘッドモジュールHM2は、Wのノズル列(C列)及びClのノズル列(D列)を有している。ヘッドモジュールHM3は、Or(オレンジ)のノズル列(E列)及びGr(グリーン)のノズル列(F列)を有している。ヘッドモジュールHM4は、Kのノズル列(G列)及びYのノズル列(H列)を有している。ヘッドモジュールHM5は、LMのノズル列(I列)及びLCのノズル列(J列)を有している。図3(a)に示すA〜Jのノズル列は、一定のノズルピッチpで副走査方向へ並べられた#1〜#180のノズルN1を有している。
むろん、各ノズル列のノズル数は180に限定されず、各ヘッドモジュールのノズル列数は2に限定されず、ヘッドのヘッドモジュール数は5に限定されない。
また、ノズルから吐出する液滴の色は、上述の色に限定されず、LK(ライトブラック)、LLK(ライトライトブラック)、銀といったメタリック、DY(ダークイエロー)、V(バイオレット)、B(ブルー)、等が含まれてもよい。ライトブラックインクといったLKの液は、Kの液よりも明度が高い液である。ライトライトブラックインクといったLLKの液は、LKの液よりも明度が高い液である。ダークイエローインクといったDYの液は、Yの液よりも明度が低い液である。
図3(a)に示す原駆動信号発生部35aは、ノズル列毎に制御回路35内に設けられている。各原駆動信号発生部35aは、ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる原信号ODRVを生成する。ヘッド10が主走査時に一画素分移動する時間を一画素主走査期間と呼ぶと、原信号ODRVは、一画素主走査期間毎に複数のパルスを含む信号とされている。駆動信号整形部35bは、ノズル列毎にヘッド10に設けられている。各駆動信号整形部35bには、原駆動信号発生部35aから原信号ODRVが入力され、印刷信号PRTがシリアルデータとして入力され、制御信号S1,S2が入力される。駆動信号整形部35bは、印刷信号PRTから各ノズルのON/OFFを表すPRT(i)にシリアルパラレル変換し、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて原信号ODRVを駆動信号DRV(i)に整形し、駆動信号DRV(i)に従って各ノズル♯1〜♯180の圧電素子を駆動する。なお、複数のノズルに共通の圧電体層を有する圧電素子で各ノズルから液滴を吐出してもよい。
図3(b)は、原信号ODRV、印刷信号PRT(i)、駆動信号DRV(i)、及び、制御信号S1,S2を説明するためのタイミングチャートの例である。図3(b)に示す原信号ODRVは、一画素主走査期間内に比較的小さい第一パルスW1と比較的大きい第二パルスW2を含んでいる。印刷信号PRT(i)は、画素毎にパルスW1,W2を有効にするか否かを表す2ビットデータ信号である。駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて原信号ODRVを遮断するか否かによって得られる信号である。例えば、駆動信号整形部35bは、印刷信号PRT(i)が1レベルの場合に原信号ODRVの対応するパルスを通過させ、印刷信号PRT(i)が0レベルの場合に原信号ODRVのパルスを遮断する。制御信号S1,S2は、印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示す信号である。
以上のことから、印刷信号PRT(i)の2ビットデータ「11」、「10」、「01」、及び、「00」は、それぞれ、大サイズの液滴の吐出により形成される大ドット(T3)、中サイズの液滴の吐出により形成される中ドット(T2)、小サイズの液滴の吐出により形成される小ドット(T1)、及び、液滴の非吐出によるドット無し(T0)に対応している。
むろん、液滴の大きさを変更する方法は、上述の方法に限定されず、大サイズ用の駆動電圧と中サイズ用の駆動電圧と小サイズ用の駆動電圧とを切り替える方法等でもよい。また、液滴の大きさの種類も、3種類に限定されない。
さらに、圧電素子の代わりに、熱により圧力発生室内に泡を発生させてノズルから液滴を吐出させる駆動素子等を用いてもよい。
(3)吐出タイミング調整の説明:
図4(a)は、Bi−d調整を行うための吐出タイミング調整処理を例示するフローチャートである。この処理は、例えば、コントローラー31が主体となって実行し、操作部36の操作により不図示の画面に表示されるメニューから吐出タイミング調整項目が選択操作されたときに開始する。また、ホスト装置110とコントローラー31が協働して吐出タイミング調整処理を実行してもよい。この場合、吐出タイミング調整処理は、例えば、ホスト装置110の操作によりホスト装置110の表示装置に表示されるメニューから吐出タイミング調整項目が選択操作されたときに開始してもよい。
処理が開始されると、まず、図1で示したような混在パターン(P2,P3)をヘッドモジュールHM1〜HM5単位で媒体M1に形成する(ステップS102)。例えば、KとYのノズル列を有するヘッドモジュールHM4で図1に示す混在パターンを形成する場合、往走査時には、Yのノズル列から基準タイミングでYの液滴(F1)を吐出して第一のドットDT1を形成するとともにKのノズル列から基準タイミングでKの液滴(F2)を吐出して第二のドットDT2を形成する。これにより、往方向D2の上流側から「+4」〜「−4」に対応した往路パターンP2が順次、媒体M1に形成される。続く復走査時には、Kのノズル列から「−4」〜「+4」に対応した吐出タイミングでKの液滴(F2)を吐出して第二のドットDT2を形成するとともにYのノズル列から「−4」〜「+4」に対応した吐出タイミングでYの液滴(F1)を吐出して第一のドットDT1を形成する。これにより、復方向D3の上流側から復路パターンP3-4〜P3+4が順次、媒体M1に形成される。他のヘッドモジュールから液滴を吐出して混在パターンを形成する場合も、同様である。
図5(a)は、液滴F1,F2の例、及び、液滴F1,F2の混在比の例を示している。この例は、第一の液滴F1により媒体M1に形成される第一のドットDT1の明度が、第二の液滴F2により媒体M1に形成される第二のドットDT2の明度よりも高く、混在パターンにおいて第一の液滴F1の使用量(WF1)が第二の液滴F2の使用量(WF2)よりも多い例である。例えば、図5(a)の「Y:K=7:3」は、混在パターンに含まれるYの液滴使用量とKの液滴使用量との比を7:3にすることを表している。図1に示すように混在パターン(P2,P3)に含まれるドットDT1,DT2の数を異ならせる場合、Yのドット数とKのドット数との比を7:3にすることを意味する。明度の高いドットDT1が明度の低いドットDT2よりも見え難い場合、明度の高いドットDT1を形成する第一の液滴F1の使用量を第二の液滴F2の使用量よりも多くすることにより、明度の高いドットDT1が見易くなる。従って、本例は、パターンP1を見易くする好適な例である。
図5(b)は、液滴F1,F2により媒体M1に形成されるドットDT1,DT2の明度L1,L2を測定する方法を模式的に例示している。ドットの明度L1,L2は、例えば、媒体上に単位面積当たり所定数のドット(例えば全画素数のドット)を形成した明度測定用画像IM1,IM2を測色機CM1で測色して得られる明度L*で定義することができる。明度L*は、例えば、国際照明委員会(CIE)で規定されたCIE L***色空間の明度で定義される。大きさの異なるドットが混在する場合には、それぞれの大きさのドットについて単位面積当たり所定数のドットを形成すればよい。このようにして得られるドットの明度L1,L2は、同じ記録密度の明度測定用画像IM1,IM2から得られる明度であり、ドットDT1,DT2の明度を比較するために使用することができる。明度測定用画像から得られる明度を用いることにより、媒体自体の色を反映させた混在パターンを形成することができる。
ここで、第一の液滴F1の色としては、Y、W、Cl、LC、LM、LK(ライトブラック)、LLK(ライトライトブラック)、メタリック、等を例示することができる。第二の液滴F2の色としては、K、C、M、等を例示することができる。また、明度の高低は相対的に決まるため、第二の液滴に使用可能な色の液滴を第一の液滴に用いてもよいし、第一の液滴に使用可能な色の液滴を第二の液滴に用いてもよい。例えば、混在パターンにKのドットとCのドットを混在させる場合、第二の液滴の色がKであり、第一の液滴の色がCとなる。
また、図5(a)の混在比に例示されるように、第一のドットDT1の明度L1と、第二のドットDT2の明度L2と、の比に基づいて、混在パターン(P2,P3)における、第一の液滴F1の使用量(WF1)と、第二の液滴F2の使用量(WF2)と、の比を異ならせてもよい。例えば、図5(a)の中で、明度差の大きいYとKの組合せについては混在比を7:3にする一方、明度差の小さいOrとGrの組合せについては混在比を6:4にしている。なお、明度L1と明度L2との比をL1/L2で表し、使用重量WF1と使用重量WF2との比をWF1/WF2で表すと、図5(a)の例では比L1/L2が大きくなるほど比WF1/WF2を大きくしている。
例えば、Y,Or,Gr,Kのドットの明度をそれぞれL(Y),L(Or),L(Gr),L(K)で表すと、L(Y)>L(Or)>L(Gr)>L(K)である場合、{L(Y)/L(K)}>{L(Or)/L(Gr)}となる。また、図1に示すように混在パターン中のドットの数を異ならせる場合、Kのドット数に対するYのドット数の比7/3は、Grのドット数に対するOrのドット数の比6/4よりも大きい。従って、明度の比L1/L2が大きくなるほど混在パターン中の使用重量比WF1/WF2が大きくなっている。むろん、図5(a)のCとMの組合せのように、ドット数比が1:1になる混在パターンが含まれてもよい。
ドットDT1,DT2の明度差が小さければ比較的明度の高いドットDT1が見え易い一方、ドットDT1,DT2の明度差が大きい場合には比較的明度の高いドットDT1が見え難いことがある。本例は、ドットDT1,DT2の明度差が小さい場合の液滴F1,F2の使用量の差と比べて、ドットDT1,DT2の明度差が大きい場合の液滴F1,F2の使用量の差が大きいので、明度差が大きい場合の明度の高いドットDT1が見易くなり、調整パターンを見易くする好適な例となる。
また、液滴の色毎に重み付け値が設定され、第一の液滴の重み付け値と、第二の液滴の重み付け値と、に基づいて、混在パターンにおける、第一の液滴の使用量と、第二の液滴の使用量と、を異ならせてもよい。
図5(c)は、液滴の色毎に設定した重み付けの例を示している。この例は、液滴により媒体に形成されるドットの明度に応じた重み付け値が色毎に設定されている。混在パターンにおける液滴使用量の比は、第一の液滴F1の重み付け値(WV1とする。WV1>0)と第二の液滴の重み付け値(WV2とする。WV2>0)との比に基づいて設定することができる。図5(c)の例では、重み付け値の比WV1/WV2が大きくなるほど混在パターン中の使用重量比WF1/WF2を大きくすることができる。例えば、図1に示すように混在パターン中のドットの数を異ならせる場合、図5(c)に示す重み付け値に従って、YとKを組み合わせた混在パターンにおけるYとKのドット数比を4:1にし、CとKを組み合わせた混在パターンにおけるCとKのドット数比を2:1にすることができる。
さらに、ユーザーの好み等に基づいて重み付け値を設定することができるようにしてもよい。
図4(b)は、図4(a)のステップS102の中で行われる重み付け設定処理を例示している。処理が開始されると、色毎の重み付けの入力を受け付ける(ステップS122)。ステップS122では、例えば、不図示の画面に色毎の重み付けの操作入力欄を表示し、操作部36又はホスト装置110でユーザーからの操作入力を受け付ける処理を行えばよい。重み付けの入力を受け付けると、該入力に応じた重み付け値を設定して(ステップS124)、処理を終了する。ステップS124では、例えば、メモリー34に設けた重み付け情報テーブルに色毎の重み付け値を格納する処理を行えばよい。
例えば、青空を含む画像など青色を重視する画像を形成する場合、混在パターン中のCとMの使用量比(例えばドット数比)を7:3にするなど、5:5からCの比率を上げMの比率を下げる重み付け値を設定してもよい。夕日を含む画像など赤色を重視する画像を形成する場合、5:5からMの比率を上げCの比率を下げる重み付け値を設定してもよい。森を含む画像など緑色を重視する画像を形成する場合、C及びYの比率を上げMの比率を下げる重み付け値を設定してもよい。
図4(a)のステップS102でヘッドモジュール単位の混在パターンを形成すると、該混在パターンに基づいたBi−d調整値をヘッドモジュール毎に求める(ステップS104)。ステップS104では、混在パターンを目視したユーザーからの操作入力を操作部36又はホスト装置110で受け付け該入力に基づいて調整値を求めてもよいし、混在パターンを読み取るセンサーからの検出情報に基づいて調整値を求めてもよい。
図1に示すように主走査方向D4において「+1」のパターンP2,P3+1の位置が最も合っている場合、パターンP2,P3を目視したユーザーは、「+1」を操作部36又はホスト装置110に操作入力すればよい。記録装置のコントローラー31は、「+1」の入力情報を入手すると、復走査時の吐出タイミングをTp×1遅いタイミングにするBi−d調整値を「+1」から求める。また、パターンP2,P3をセンサーで読み取る場合、コントローラー31は、前記センサーからの検出情報に基づいて主走査方向D4の位置が最も合っているパターンの組合せ「+1」を選択し、この「+1」からBi−d調整値を求める。むろん、「−4」〜「0」及び「+2」〜「+4」のいずれかの組合せが選択された場合も、選択された組合せから対応するBi−d調整値を求める。
Bi−d調整値を求めると、Bi−d調整値の設定値をメモリー34に記憶し(ステップS106)、吐出タイミング調整処理を終了する。ヘッドモジュール単位で吐出タイミングを調整可能である場合、Bi−d調整値を求めたヘッドモジュールについてヘッドモジュール毎にBi−d調整値を記録時の設定値として記憶する。ヘッド単位で吐出タイミングを調整可能である場合、例えば、ヘッドモジュール単位で求めたBi−d調整値を平均して該平均値を記録時の設定値として記憶する。
記録用データに従って画像を媒体M1に形成する際、記録装置1は、往走査時に基準タイミングでヘッド10から液滴を吐出し、復走査時にBi−d調整値の設定値に応じた吐出タイミングでヘッド10から液滴を吐出して、媒体M1に画像を形成する。これにより、主走査方向D4において、往走査時の液滴の着弾位置と、復走査時の液滴の着弾位置とが合い、良好な画質の画像が媒体M1に形成される。
図1で示したように、相対移動方向D1における液滴の着弾位置を調整するためのパターンP1が第一及び第二の液滴F1,F2によるドットDT1,DT2が混在した混在パターンとされ、該混在パターンにおける、第一の液滴F1の使用量と、第二の液滴F2の使用量と、が異なっている。このため、YとKの混在パターンのように一方の色のドットが他方の色のドットと比べて目立たない場合に一方の色の液滴使用量を他方の色の液滴使用量よりも多くすると、目立ち難い一方の色のドットが見易くなる。従って、本技術は、パターンP1を見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
特に、YとKのように明度差の大きい2色以上の液滴で混在パターンを形成する場合、比較的明度の高い第一の液滴F1の使用量を第二の液滴F2の使用量よりも多くすると、混在パターンの中で目立ち難い明るい色の調整を適切に行うことができる。
以上の効果は、ヘッド単位やヘッドモジュール単位でしか吐出タイミングを調整することができない場合に限定されず、ノズル列単位で吐出タイミングを調整可能である場合にも言える。
なお、吐出タイミングを調整するための調整値は、印刷解像度、媒体の厚み、ヘッドの高さ、等により変わることがあるので、これらの条件に基づいて異なる値にしてもよい。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、復走査時に基準タイミングでヘッドから液滴を吐出して各復路パターンP3を形成することを前提にすれば、往走査時にそれぞれずらした吐出タイミングでヘッドから液滴を吐出して往路パターンP2を形成してもよい。
また、一つのヘッドモジュールから吐出される複数色の液滴により混在パターンを形成する以外にも、異なる複数のヘッドモジュールから吐出される複数色の液滴により混在パターンを形成してもよい。
さらに、混在パターンを形成する液滴は、3色以上でもよい。例えば、C,M,Y,Kのドットを混在させる場合、Y,C,M,Kの液滴使用量の比を3:2:2:1にする等、各色のドットの明度に基づいて液滴使用量の比を設定すればよい。この場合、少なくともYが比較的高い明度のドットを形成する第一の液滴の色であり、少なくともKが比較的低い明度のドットを形成する第二の液滴の色である。C,Mは、Yに対しては第二の液滴の色となり、Kに対しては第一の液滴の色となる。
なお、往路パターンのドット構成と復路パターンのドット構成とは、異なっていてもよい。往路パターンと復路パターンの一方が単色のドットで構成されても、第一の液滴の使用量と第二の液滴の使用量とが異なる混在パターンが形成される場合、本発明に含まれる。
図6(a)に示すように、混在パターンにおいて、ドットDT1,DT2の大きさを異ならせることにより、液滴F1,F2の使用量(WF1,WF2)を異ならせてもよい。図6(a)に示すパターンP2,P3には、Yのように明度の高い第一のドットDT1と、Kのように明度の低い第二のドットDT2とが含まれている。パターンP2,P3において、第一のドットDT1と第二のドットDT2とは同数にされ、明度の高いドットDT1は大ドットとされ、明度の低いドットDT2は小ドットとされている。むろん、第一のドットDT1が大ドットであれば第二のドットDT2は中ドットでもよく、第二のドットDT2が小ドットであれば第一のドットDT1は中ドットでもよい。すなわち、明度の高いドットDT1は明度の低いドットDT2よりも大きく、第一の液滴F1の使用量が第二の液滴F2の使用量よりも多い。これにより、混在パターンの中で、目立ち難い色のドットDT1が見易くなる。従って、本変形例も、調整パターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
なお、混在パターンのドットDT1,DT2は、「YKYKYK」のように一つずつ交互に配置される以外にも、「YYYKKK」のように複数の第一のドットDT1と複数の第二のドットDT2とが交互に配置されてもよい。
また、図6(b)に示すように、混在パターンにおいて、ドットDT1,DT2の大きさを異ならせるのと同時にドットDT1,DT2の数を異ならせてもよい。図6(b)に示すパターンP2,P3において、明度の高いドットDT1は大ドットとされ、明度の低いドットDT2は中ドットとされ、明度の高いドットDT1は明度の低いドットDT2よりも多くされている。この場合も、混在パターンの中で目立ち難い色のドットDT1が見易くなり、調整パターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
さらに、図6(c)に示すように、混在パターン(P2,P3)を矩形状に形成してもよい。例えば、記録装置1は、往走査時に基準タイミングでヘッド10から液滴を吐出して各往路パターンP2を形成し、復走査時にそれぞれずらした吐出タイミングでヘッド10から液滴を吐出して復路パターンP3を形成する。各パターンP2,P3は、主走査方向D4に間隔を空けて設けられた3つの矩形パターンを有している。なお、往路パターンP2には右上がりハッチングを付し、復路パターンP3には左上がりハッチングを付している。
図1で示したパターンと同様、符号P30は設計上、基準タイミングに一致する吐出タイミングで形成した復路パターンである。符号P3-i(iは1〜2の整数)は、パターンP30を形成するタイミングから所定タイミングTpのi倍早いタイミングで形成した復路パターンである。符号P3+i(iは1〜2の整数)は、パターンP30を形成するタイミングから所定タイミングTpのi倍遅いタイミングで形成した復路パターンである。往走査時と復走査時の吐出タイミングが合っていなければ主走査方向D4においてパターンP2,P3の間に隙間CL1ができ、往走査時と復走査時の吐出タイミングが合っていればパターンP2,P3が主走査方向D4に隙間無く繋がる。図6(c)の例では、主走査方向D4において「+1」のパターンP2,P3+1の位置が最も合っているので、パターンP2,P3+1の組合せが最もタイミングが合っていることになる。この場合、復走査時の吐出タイミングをTp×1遅いタイミングに設定すればよい。
パターンP2,P3は、図6(c)の下段に拡大して示すように、互いに異なる液滴F1,F2により媒体M1に形成されるドットDT1,DT2を混在させた混在パターンにしている。実際には、図6(c)に示すようなドットの色の繰り返しが主走査方向D4及び副走査方向D5へ延びた混在パターンが形成される。図6(c)の例では、明度の高い第一のドットDT1と明度の低い第二のドットDT2とのドット数比が17:8とされている。
本変形例も、混在パターンの中で目立ち難い色のドットDT1が見易くなり、調整パターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
(4−1)単方向印刷を行う変形例の説明:
ところで、図7に示すように、単方向(Uni−d)印刷を行う記録装置1で液滴吐出タイミングのUni−d調整を行う場合にも、本技術を適用可能である。
図7の上段に示すヘッド10は、搬送方向D6の上流側に配置された第一のヘッド部21と、搬送方向D6の下流側に配置された第二のヘッド部22と、を含み、主走査方向D4に往復移動する。従って、ヘッド部21,22は、媒体M1に対して相対移動方向D1の少なくとも一方向へ同時に相対移動することになる。このとき、相対移動方向D1が第一の方向に相当する。
各ヘッド部21,22は、主走査方向D4の位置が異なるヘッドモジュール11,12を有し、主走査方向D4の位置が異なるノズル列11a,11b,12a,12bを有している。各ノズル列は、副走査方向D5へ並んだ多数のノズルN1を有している。単方向印刷を行うヘッド10は、例えば、往走査時のみ液滴F0としてインク滴を吐出して媒体M1に画像を形成する。この場合、往方向D2が相対移動方向D1の一方向になる。制御部は、ヘッドを第一の方向に移動させ、ヘッドの第一の方向の移動時にヘッドから液滴を吐出させる制御を行なうことができる。すなわち、制御部は、媒体とヘッドとの少なくとも一方を第一の方向に移動させ、媒体とヘッドとの少なくとも一方の第一の方向の移動時にヘッドから液滴を吐出させる制御を行なうことができる。また、制御部は、媒体とヘッドとの少なくとも一方を第一の方向における一方向に移動させ、媒体とヘッドとの少なくとも一方の一方向への移動時に第一のヘッド部及び第二のヘッド部からそれぞれ液滴を吐出させる制御を行なうことができる。副走査方向D5の異なる位置にヘッド部21,22があるので、第一のヘッド部21からの液滴の着弾位置と第二のヘッド部22からの液滴の着弾位置とを合わせておく必要がある。
図7に示す記録装置1は、第一のヘッド部21から液滴F0を吐出して主走査方向D4に並んだ複数の第一パターンP4を媒体M1に形成し、第二のヘッド部22から液滴F0を吐出して主走査方向D4に並んだ複数の第二パターンP5を媒体M1に形成する。両パターンP4,P5は、図7に示すように長手方向を副走査方向D5へ向けた線状パターンでもよいし、図6(c)で示したような矩形状パターン等でもよい。例えば、記録装置1は、第一のヘッド部21から基準タイミングで液滴を吐出して各第一パターンP4を形成し、第二のヘッド部22からそれぞれずらした吐出タイミングで液滴を吐出して第二パターンP5を形成する。
図7中、符号P50は設計上、基準タイミングに一致する吐出タイミングで形成した第二パターンである。符号P5-i(iは1〜4の整数)は、パターンP50を形成するタイミングから所定タイミングTpのi倍早いタイミングで形成した第二パターンである。符号P5+i(iは1〜4の整数)は、パターンP50を形成するタイミングから所定タイミングTpのi倍遅いタイミングで形成した第二パターンである。第二パターンP5-4〜P5+4のそれぞれと対応する第一パターンP4との組合せに「−4」〜「+4」を付している。両ヘッド部21,22の吐出タイミングが合っていればパターンP4,P5の組合せが直線状に形成され、両ヘッド部21,22の吐出タイミングが合っていなければパターンP4,P5がずれて形成される。図7の例では、主走査方向D4において「−1」のパターンP4,P5-1の組合せが最もタイミングが合っていることになる。この場合、復走査時の吐出タイミングをTp×1早いタイミングに設定すればよい。
パターンP4,P5は、図7の下段に拡大して示すように、互いに異なる色の液滴F1,F2により媒体M1に形成されるドットDT1,DT2を混在させた混在パターンにしている。実際には、図7に示すようなドットの色の繰り返しが副走査方向D5へ延びた混在パターンが形成される。図7の例では、明度の高いドットDT1と明度の低いドットDT2とのドット数比が2:1とされている。調整パターンとして混在パターンを形成することにより、複数のノズル列を考慮したUni−d調整を行うことができる。
Uni−d調整を行うための吐出タイミング調整処理は、例えば、図4(a)で示したフローチャートに従って行うことができる。そこで、図4(a)を参照して吐出タイミング調整処理を説明する。
処理が開始されると、まず、図7で示したような混在パターン(P4,P5)をヘッドモジュール単位で媒体M1に形成する(ステップS102)。例えば、YとKのノズル列を有するヘッドモジュール12で図7に示す混在パターンを形成する場合、第一のヘッド部21からは、基準タイミングでK及びYの液滴(F2,F1)を吐出してドットDT2,DT1を形成し、往方向D2の上流側から「−4」〜「+4」に対応した第一パターンP4を順次、媒体M1に形成する。第二のヘッド部22からは、「−4」〜「+4」に対応した吐出タイミングでK及びYの液滴(F2,F1)を吐出してドットDT2,DT1を形成し、往方向D2の上流側から第二パターンP5-4〜P5+4を順次、媒体M1に形成する。復走査時は、ヘッド10が復方向D3へ移動するだけであり、パターンが形成されない。他のヘッドモジュールから液滴を吐出して混在パターンを形成する場合も、同様である。
図4(a)のステップS102でヘッドモジュール単位の混在パターンを形成すると、該混在パターンに基づいたUni−d調整値をヘッドモジュール毎に求める(ステップS104)。図7に示すように主走査方向D4において「−1」のパターンP4,P5-1の位置が最も合っている場合、記録装置のコントローラー31は、「−1」の入力情報を入手すると、第二のヘッド部22の吐出タイミングをTp×1早いタイミングにするUni−d調整値を「−1」から求める。「−4」〜「−2」及び「0」〜「+4」のいずれかの組合せが選択された場合も、選択された組合せから対応するUni−d調整値を求める。
Uni−d調整値を求めると、Uni−d調整値の設定値をメモリー34に記憶し(ステップS106)、吐出タイミング調整処理を終了する。記録用データに従って画像を媒体M1に形成する際、記録装置1は、第一のヘッド部21から基準タイミングで液滴を吐出し、第二のヘッド部22からUni−d調整値の設定値に応じた吐出タイミングで液滴を吐出して、媒体M1に画像を形成する。これにより、主走査方向D4において、ヘッド部21,22の液滴の着弾位置が合い、良好な画質の画像が媒体M1に形成される。
本変形例も、混在パターンの中で目立ち難い色のドットDT1が見易くなり、調整パターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
なお、第二のヘッド部22から基準タイミングで液滴を吐出して各第二パターンP5を形成することを前提にすれば、第一のヘッド部21からそれぞれずらした吐出タイミングで液滴を吐出して第一パターンP4を形成してもよい。また、異なる複数のヘッドモジュールから吐出される複数色の液滴により混在パターンを形成してもよいし、3色以上の液滴により混在パターンを形成してもよい。さらに、第一パターンと第二パターンとでドット構成が異なっていてもよい。例えば、ヘッド部21のノズル列11a,11bからC,Mの液滴を吐出して第一パターンP4を形成し、同じヘッド部21のノズル列12a,12bからY,Kの液滴を吐出して第二パターンP5を形成して、ヘッド部21内のヘッドモジュール11,12間の吐出タイミングを調整してもよい。また、第一パターンと第二パターンの一方が単色のドットで構成されても、第一の液滴の使用量と第二の液滴の使用量とが異なる混在パターンが形成される場合、本発明に含まれる。これらの変形例は、次に述べるラインヘッド型記録装置にも適用可能である。
さらに、ヘッド10から復走査時のみ液滴を吐出して媒体M1に画像を形成する場合にも、本技術を適用可能である。この場合、復方向D3が相対移動方向D1の一方向になる。
(4−2)ラインヘッド型記録装置の変形例の説明:
また、図8,9に示すように、ラインヘッド型の記録装置1で液滴吐出タイミングの調整を行う場合にも、本技術を適用可能である。
図8に示すヘッド10は、搬送方向D6の上流側に配置された第一のヘッド部21と、搬送方向D6の下流側に配置された第二のヘッド部22と、を含み、媒体M1が搬送方向D6へ移動している時に液滴F0としてインク滴を吐出して媒体M1に画像を形成する。換言すれば、ヘッド部21,22は、媒体M1に対して搬送方向D6の逆方向へ同時に相対移動していることになる。この場合、搬送方向D6の逆方向が相対移動方向D1の一方向になる。このとき、搬送方向D6が第一の方向に相当する。制御部は、媒体を第一の方向に移動させ、媒体の第一の方向の移動時にヘッドから液滴を吐出させる制御を行なうことができる。すなわち、制御部は、媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方を第一の方向における一方向に移動させ、媒体とヘッドとの少なくとも一方の一方向への移動時に第一のヘッド部及び第二のヘッド部からそれぞれ液滴を吐出させる制御を行なうことができる。なお、図8に示すヘッド部21,22はそれぞれ2つであるが、ヘッド部21,22の数は限定されない。
各ヘッド部21,22は、搬送方向D6の位置が異なるヘッドモジュール11,12を有し、搬送方向D6の位置が異なるノズル列11a,11b,12a,12bを有している。各ノズル列は、媒体M1の幅方向D7へ並んだ多数のノズルN1を有している。媒体M1の幅方向D7の異なる位置にヘッド部21,22があるので、第一のヘッド部21からの液滴の着弾位置と第二のヘッド部22からの液滴の着弾位置とを合わせておく必要がある。
図8に示す記録装置1は、図9に示すように、第一のヘッド部21から液滴F0を吐出して搬送方向D6に並んだ複数の第一パターンP4を媒体M1に形成し、第二のヘッド部22から液滴F0を吐出して搬送方向D6に並んだ複数の第二パターンP5を媒体M1に形成する。両パターンP4,P5は、図9に示すように長手方向を幅方向D7へ向けた線状パターンでもよいし、図6(c)で示したような矩形状パターン等でもよい。例えば、記録装置1は、第一のヘッド部21から基準タイミングで液滴を吐出して各第一パターンP4を形成し、第二のヘッド部22からそれぞれずらした吐出タイミングで液滴を吐出して第二パターンP5を形成する。
パターンP4,P5は、図9の下段に拡大して示すように、互いに異なる色の液滴F1,F2により媒体M1に形成されるドットDT1,DT2を混在させた混在パターンにしている。
吐出タイミング調整処理は、例えば、図4(a)で示したフローチャートに従って行うことができる。そこで、図4(a)を参照して吐出タイミング調整処理を説明する。
処理が開始されると、まず、図9で示したような混在パターン(P4,P5)をヘッドモジュール単位で媒体M1に形成する(ステップS102)。例えば、YとKのノズル列を有するヘッドモジュール12で図9に示す混在パターンを形成する場合、第一のヘッド部21からは、基準タイミングでK及びYの液滴(F2,F1)を吐出してドットDT2,DT1を形成し、搬送方向D6の下流側から「−4」〜「+4」に対応した第一パターンP4を順次、媒体M1に形成する。第二のヘッド部22からは、「−4」〜「+4」に対応した吐出タイミングでK及びYの液滴(F2,F1)を吐出してドットDT2,DT1を形成し、搬送方向D6の下流側から第二パターンP5-4〜P5+4を順次、媒体M1に形成する。他のヘッドモジュールから液滴を吐出して混在パターンを形成する場合も、同様である。
図4(a)のステップS102でヘッドモジュール単位の混在パターンを形成すると、該混在パターンに基づいた調整値をヘッドモジュール毎に求める(ステップS104)。図9に示すように搬送方向D6において「−1」のパターンP4,P5-1の位置が最も合っている場合、記録装置のコントローラー31は、「−1」の入力情報を入手すると、第二のヘッド部22の吐出タイミングをTp×1早いタイミングにする調整値を「−1」から求める。「−4」〜「−2」及び「0」〜「+4」のいずれかの組合せが選択された場合も、選択された組合せから対応する調整値を求める。
調整値を求めると、調整値の設定値をメモリー34に記憶し(ステップS106)、吐出タイミング調整処理を終了する。記録用データに従って画像を媒体M1に形成する際、記録装置1は、第一のヘッド部21から基準タイミングで液滴を吐出し、第二のヘッド部22から調整値の設定値に応じた吐出タイミングで液滴を吐出して、媒体M1に画像を形成する。これにより、搬送方向D6において、ヘッド部21,22の液滴の着弾位置が合い、良好な画質の画像が媒体M1に形成される。
本変形例も、混在パターンの中で目立ち難い色のドットDT1が見易くなり、調整パターンを見易くすることが可能になり、記録画像の画質を向上させることが可能になる。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、記録画像の画質を向上させることが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…記録装置、10…ヘッド、10a…ノズル面、11,12…ヘッドモジュール、11a,11b,12a,12b…ノズル列、21…第一のヘッド部、22…第二のヘッド部、31…コントローラー、D1…相対移動方向、D2…往方向、D3…復方向、D4…主走査方向、D5…副走査方向、D6…搬送方向、D7…幅方向、DT1…第一のドット、DT2…第二のドット、F0…液滴、F1…第一の液滴、F2…第二の液滴、HM1〜HM5…ヘッドモジュール、IM1,IM2…明度測定用画像、M1…媒体、N1…ノズル、P1…パターン、P2…往路パターン、P3…復路パターン、P4…第一パターン、P5…第二パターン。

Claims (8)

  1. 液滴を吐出可能なヘッドと、
    媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方を第一の方向に移動させ、前記媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方の前記第一の方向の移動時に前記ヘッドから前記液滴を吐出させ、前記第一の方向における前記液滴の着弾位置を調整するためのパターンを前記媒体に形成させる制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ヘッドから、少なくとも、第一の液滴と、該第一の液滴とは異なる色の第二の液滴と、を吐出させ、前記パターンとして前記第一の液滴によるドット及び前記第二の液滴によるドットが混在した混在パターンを前記媒体に形成させ、
    前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量と、前記第二の液滴の使用量と、を異ならせる制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記制御部は、前記第一の方向における一方向への移動と、前記第一の方向における他方向への移動とにおいて前記ヘッドから液滴を吐出させ、前記混在パターンを前記媒体に形成させる制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記ヘッドは、第一のヘッド部及び第二のヘッド部を含み、
    前記制御部は、前記媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方を前記第一の方向における一方向に移動させ、前記媒体と前記ヘッドとの少なくとも一方の前記一方向への移動時に前記第一のヘッド部及び第二のヘッド部からそれぞれ液滴を吐出させ、前記混在パターンを前記媒体に形成させる制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の記録装置であって、
    前記制御部は、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴によるドットの数と、前記第二の液滴によるドットの数と、を異ならせる制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の記録装置であって、
    前記制御部は、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴によるドットの大きさと、前記第二の液滴によるドットの大きさと、を異ならせる制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の記録装置であって、
    前記第一の液滴により前記媒体に形成されるドットの明度は、前記第二の液滴により前記媒体に形成されるドットの明度よりも高く、
    前記制御部は、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量を、前記第二の液滴の使用量よりも多くする制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の記録装置であって、
    前記制御部は、前記第一の液滴により前記媒体に形成されるドットの明度と、前記第二の液滴により前記媒体に形成されるドットの明度と、の比に基づいて、前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量と、前記第二の液滴の使用量と、の比を異ならせる制御を行なう、ことを特徴とする記録装置。
  8. 記録装置において実行される記録方法であって、
    媒体とヘッドとのうち少なくとも一方を第一の方向に移動させ、前記媒体と前記ヘッドとのうち少なくとも一方の前記第一の方向の移動時に、前記ヘッドから、少なくとも、第一の液滴と、該第一の液滴とは異なる色の第二の液滴と、を吐出させ、前記第一の方向における液滴の着弾位置を調整するためのパターンとして前記第一の液滴によるドット及び前記第二の液滴によるドットが混在した混在パターンを前記媒体に形成させ、
    前記混在パターンにおける、前記第一の液滴の使用量と、前記第二の液滴の使用量と、を異ならせる、ことを特徴とする記録方法。
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