JP6021345B2 - 画像記録装置および画像記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数種類のインクを用いて画像を形成する画像記録装置および画像記録方法に関する。特に、画像において、インクドットの粒状性を抑えるための記録方法に関する。
インクジェット記録装置は、高密度・高速な記録動作が可能であり、ランニングコストが安く静かな記録方式であることなどの優位点を有しており、様々な形態の出力機器として商品化されている。また近年は、普通紙を用いるオフィス文書の印刷だけではなく、受容層を備えた専用記録紙を用いた銀塩写真に迫る高画質な写真画像の印刷にも利用されている。
写真画像を出力するインクジェット記録装置においては、出力物を観察した際に視認されるドットの存在が、画像品位に影響を与えることがある。具体的には、ドットの1つ1つが目立ち、これらの集合体が視覚的にざらつき感(粒状感)を与えると、写真としての画像品位が損なわれてしまうのである。このため従来では、記録ヘッドから吐出されるインクの小液滴化を進めると共に、通常濃度の濃インクとこれよりも濃度を抑えた淡インクを併用することにより、ドットの1つ1つを目立たせないようにする工夫がなされている。
また、特許文献1では、同じ位置に複数のドットが記録される場合、後から記録されるドットの方が先に記録されるドットよりもにじみやすいことに着目し、濃インクを淡インクよりも先に記録媒体に記録する構成が開示されている。こうすることにより、より目立ちやすい濃インクのにじみ、すなわちドットの大きさを抑え、画像全体の粒状感の悪化させないようにすることが出来る。
特開2000-218836号公報
しかしながら、本発明者らの鋭意検討によれば、上述のような濃インクと淡インクの組み合わせであっても、互いの記録密度によっては、濃インクを先に記録した時にかえって粒状感を悪化させてしまう場合があることが確認された。つまり、複数のインクを重ねて記録した場合の粒状感は、これらインクの組み合わせのほか、互いの記録密度によっても変化し、特許文献1の方法では必ずしも全ての画像の粒状感を抑えることは出来なかったのである。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とするところは、どのような画像であっても、粒状感を抑えて出力することが可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することである。
そのために本発明は、色材を含有する第1の色のインクと、色材を含有し、前記第1の色のインクよりも明度が低い第2の色のインクと、を少なくとも吐出可能な記録ヘッドと、前記記録ヘッドを記録媒体上の同じ単位領域に対して相対的にN(N≧3)回走査させる走査手段と、前記単位領域に記録する前記第2の色のインクの記録密度に関する情報を取得する取得手段と、前記走査手段による走査を行いながら、前記記録ヘッドから前記第1、第2の色のインクを前記単位領域に対して吐出するように制御する制御手段と、を有する画像記録装置であって、前記制御手段は、(i)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が第1の密度である場合、前記単位領域に対して前記第2の色のインク、前記第1の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録し、且つ、(ii)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度である場合、前記単位領域に対して前記第1の色のインク、前記第2の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする。
色材を含有する第1の色のインクと、色材を含有し、前記第1の色のインクよりも明度が低い第2の色のインクと、を少なくとも吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するための画像記録方法であって、前記記録ヘッドを前記記録媒体上の同じ単位領域に対して相対的にN(N≧3)回走査させる走査工程と、前記単位領域に記録する前記第2の色のインクの記録密度に関する情報を取得する取得工程と、前記走査工程による走査を行いながら、前記記録ヘッドから前記第1、第2の色のインクを前記単位領域に対して吐出するように制御する制御工程と、を有する画像記録方法であって、前記制御工程は、(i)前記取得工程において取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が第1の密度である場合、前記単位領域に対して前記第2の色のインク、前記第1の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録し、且つ、(ii)前記取得工程において取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度である場合、前記単位領域に対して前記第1の色のインク、前記第2の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする。
本発明によれば、複数のインクを用いて画像を記録する際に、様々な記録密度に応じて粒状感を抑えた画像を出力することが可能となる。
インクジェット記録装置の内部構成を示す斜視図である。 される記録ヘッドを吐出口面側から観察した図である。 インクジェット記録装置における制御の構成を示すブロック図である。 記録制御部における画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 マスク処理における処理構成を模式的に説明するための図である。 (a)および(b)は、ドットの記録状態を説明する図である。 (a)および(b)は、ドットの記録状態を説明する図である。 検証結果を示した図である。 色変換処理への入力データと出力γ補正後の出力データの一例を示した図である。 (a)および(b)は、インク記録順番を異ならせて粒状性を比較した図である。 インクの記録順番を制御するために用意したマスクパターンを示す図である。 マスクパターンを設定する方法例を説明するフローチャートである。 記録制御部における画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 ドット配置パターン化処理とマスク処理の関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に用いるインクジェット記録装置の内部構成を示す斜視図である。記録ヘッドを搭載可能なキャリッジ11は、キャリッジモータ7を駆動源としたタイミングベルト15の移動に伴って、ガイドシャフト13に案内支持されながら、図の主走査方向に往復移動が可能になっている。キャリッジ11には、搭載された記録ヘッドに電気的に接続するためのコネクタホルダ10が配備されており、フレキシブルケーブル12は、キャリッジ11の移動に追従しながら、装置本体の基板とコネクタホルダ10を電気的に接続している。
搬送ローラ対19は、記録媒体18を挟持するとともに、その回転に伴って記録媒体18を副走査方向に搬送する。記録ヘッドが記録データに従ってインクを吐出しながらキャリッジ11が主走査方向に移動する記録主走査と、搬送ローラ19の回転に伴う搬送動作とを交互に繰り返すことにより、記録媒体に段階的に画像が形成されていく。
なお、キャリッジ11が移動する主走査方向の領域の端部には、記録ヘッドのメンテナンス処理を実行するための回復手段17が備えられている。回復手段17には、吸引時および放置時に記録ヘッドの吐出口面を保護するためのキャップ171、記録ヘッドの吐出口面をワイピングするためのワイパーブレード172が備えられている。
図2は、キャリッジ11に搭載される記録ヘッド20を吐出口面側から観察した図である。記録ヘッド20には、6列のノズル列が図のように主走査方向に並列しており、これらは互いに異なるインクを吐出する。ノズル列21Cはシアンインクを、ノズル列21Mはマゼンタインクを、ノズル列21Yはイエローインクを、ノズル列21LCは淡シアンインクを、ノズル列LMは淡マゼンタインクを、それぞれ吐出する。本実施形態において、これらインクは全て、顔料を色材とした顔料インクとする。個々のノズル列には1280個の吐出口が1200dpi(ドット/インチ)の間隔で副走査方向に配列しており、個々の吐出口からは約4.5plのインクが吐出される。そして、記録ヘッド20が主走査方向に移動しながら所定の周波数でインクを吐出することにより、記録媒体には主走査方向に2400dpi、副走査方向に1200dpiの解像度でドットを記録することが出来るようになっている。
なお、本実施形態の記録ヘッドは、熱エネルギを利用してインクを吐出する構成であり、個々の吐出口の奥には熱エネルギを発生するための電気熱変換体が配備されている。記録データに従って電気熱変換体に電圧パルスが印加されると、電気熱変換体近傍のインク中に膜沸騰が生じ、発生した気泡の成長圧力によって吐出口よりインクが吐出される仕組みになっている。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置とも言う)における制御の構成を示すブロック図である。スキャナやデジタルカメラ等の画像入力機器301やハードディスク等の各種記憶媒体に保存されている多値画像データは、ホスト装置302を介して本実施形態の記録装置302へと入力される。ホスト装置302には画像データを転送する際に必要なCPU306や、記憶素子(ROM307)などが用意されている。ホスト装置302の形態としては情報処理装置としてのコンピュータとするほか、イメージリーダなどの形態とすることもできる。ホスト装置302から送信された画像データは、受信バッファ304において一時的に記憶される。
記録制御部305は、記録装置全体の制御を司る機構であり、CPU306を始め、制御プログラムなどを記憶したROM307、各種画像処理を実施する際のワークエリアとなるRAM308を有している。記録制御部305は受信バッファ304に蓄積された多値の画像データを、記録ヘッド20によって吐出可能な2値データへ変換し、吐出制御部312を介して記録ヘッド20からインクを吐出させる。記録ヘッド20が吐出動作を行っている最中、記録制御部305は、モータ制御部309を通じてキャリッジモータ7を駆動し、キャリッジ11を所定の速度で移動させる。記録ヘッド20による1回の主走査が完了すると、記録制御部305はモータ制御部309を通じて搬送モータ311を駆動し、記録媒体を所定量搬送する。
図4は、記録制御部305における画像処理の工程を説明するためのブロック図である。記録制御部305が受信バッファ304から受け取る画像データは、RGBの8ビット(256階調)輝度データである。色変換処理701では、この輝度データを、記録装置が使用する6色のインクに対応したC、LC、M、LM、Y、Kの8ビット濃度データに変換する。
色変換処理後の8ビット濃度データは、出力γ補正703において色ごとに一次変換される。出力γ補正703とは、最終的に記録媒体で表現される光学濃度が、入力される濃度信号に対し線形性を保つように、インク色ごとに施される補正である。出力γ補正703の出力信号C´、LC´、M´、LM´、Y´、K´のそれぞれは、入力信号と同様の8ビット(256階調)の濃度データである。
その後、γ補正後の8bitの濃度データは、2値化処理704によって、記録ヘッド20による記録(1)あるいは非記録(0)を定める1bitの2値データに変換される。この際、2値化処理704では、誤差拡散処理等の公知の技術を採用することが出来る。更に、各色2値データはマスク処理705が施され、実際に各記録走査でドットを記録する2値データが生成される。
図5は、マスク処理705における処理構成を模式的に説明するための図である。ここでは、4パスのマルチパス記録を行う場合について説明する。マルチパス記録とは、記録ヘッドが1回の記録走査で記録することが可能な記録媒体の同一画像領域を、記録ヘッドによる複数回の記録走査によって段階的に画像を記録する方法である。4パスのマルチパス記録の場合、ノズル列81に配列する複数のノズルは図のように副走査方向に4つのブロックに分割され、個々のブロックに対し異なるマスクパターン82a〜82dが宛がわれる。ここでは説明を簡単にするため、4×3画素の領域を有するマスクパターンを単位とし、各領域内ではこの単位パターンが繰り返し使用される。単位パターンにおいて、黒で示した画素が記録許容画素(1)、白で示した画素が非記録許容画素(0)をそれぞれ示している。これら4つのマスクパターン82a〜82dは互いに補完の関係を有している。
マスク処理705を実行する際、2値化処理704より出力された2値データと、マスクパターンが定める2値データとの間で論理積演算を行い、実際に各領域のノズルが記録する画素を決定する。
記録制御部305は、マスク処理705で生成された2値データに基づいて、吐出制御部312を制御することにより、記録ヘッド20より吐出動作を実行する。そして、1回の記録走査が完了するたびに、記録媒体を1領域分ずつ副走査方向に搬送する。このような記録制御を行うことにより、記録ヘッドの1領域分に相当する記録媒体の同一画像領域は、領域1〜領域4による4回の記録走査によって、画像が完成される。
なお、以上説明した色変換処理701、出力γ補正703およびマスク処理705における最適な変換方法は、記録媒体の種類や記録する画像の種類等によって異なる。よって、通常は、各記録モードに対応する複数の変換テーブルやマスクパターンが予めROM307に用意され、記録制御部305は設定された記録モードに応じて適切な変換テーブルを呼び出して処理する形態となっている。
図6(a)および(b)は、本実施形態の記録ヘッド20を用い、イエローの記録密度を100%、ブラックの記録密度を10%程度とした場合の、ドットの記録状態を説明する図である。記録媒体はインク受容層を備えた写真専用紙とする。図6(a)はブラックインクを記録した後にイエローインクを記録した場合、同図(b)はイエローインクを記録した後にブラックインクを記録した場合の記録状態をそれぞれ示している。両図とも、記録媒体を上面から観察した場合の上面図と記録媒体を切断した断面図を示している。ここで、記録密度とは、1200dpi×1200dpiで配列する記録媒体上の画素のうち実際にドットが記録される画素の割合を示す。すなわち、記録密度が100%であるイエローについては、全ての画素にドットが記録され、記録密度が10%のブラックインクについては、離散的にドットが配置されている状態となる。
両図を比較すると、イエローインクについてはどちらも一面にインクが吸収されており着弾、吸収状態に違いはないが、ブラックインクについては着弾状態に違いが現れている。すなわち、ブラックインクをイエローインクよりも後に記録した図6(b)のほうが、イエローインクよりも前に記録した図6(a)よりもドットが大きくなっているのである。これは、ブラックインクが記録媒体に着弾した際に、記録媒体が白紙であればその繊維に沿って深さ方向に吸収されるが、記録媒体に既にイエローインクが吸収されていると深さ方向よりも周辺に広がりやすくなるためである。そして、これら2つのブラックドットを粒状感の観点から比較すると、ドットの小さい図6(a)のほうが、ドット自体が目立ちにくく粒状性も低く感じられるのである。つまり、イエローインク100%とブラックインク10%の組み合わせにおいては、ブラックインクをイエローインクよりも先に記録したほうが粒状感を抑えられるのである。
一方、図7(a)および(b)は、本実施形態の記録ヘッド20を用い、イエローの記録密度を100%、ブラックの記録密度を50%程度とした場合の、ドットの記録状態を図6と同様に説明する図である。図7(a)はブラックインクを記録した後にイエローインクを記録した場合の記録状態、同図(b)は、イエローインクを記録した後にブラックインクを記録した場合の記録状態をそれぞれ示している。
図6(a)および(b)の場合と同様、ブラックインクをイエローインクよりも後に記録した図7(b)のほうが、イエローインクよりも前に記録した図7(a)よりもドットが大きくなっている。しかし、これら2つのブラックドットを粒状感の観点から比較した場合、ドットの大きい図7(b)のほうが隣接するドットが互いに重なり合っている分、個々のドットの形状は認識しにくく粒状性も低く感じられるのである。これは、ブラックインクの記録密度が10%程度であった図6の場合と反対である。
上記主観的な粒状感の違いを数値化して表現するために、本発明者らは、ISO13660準拠の粒状性(Graininess)を測定し、比較する検証を行った。当該検証では、キヤノン製のインクジェットプリンタiPF6300、キヤノン製顔料インクPFI−105シリーズを用い、16パスのマルチパス記録によって、ブラックインクとイエローインクの記録密度を様々に異ならせたパターンを記録した。記録媒体としては、キヤノン製コート紙(商品名「プレミアムマット紙LFM−MPP」を用いた。この際、16パスのうち先行する8パスで吐出するインクと後続の8パスで吐出するインクをブラックとイエローで切り替えることにより、ブラック→イエローの順に記録したパターンとイエロー→ブラックの順に記録したパターンとを用意した。そして、これらパターンの粒状性をそれぞれ測定しその差を求めた。なお、粒状性(Graininess)の測定には、EPSON製のイメージスキャナ(ES−2200)を使用した。
図8は、上記検証の結果を示した図である。イエローインクの記録密度を20%〜160%、ブラックインクの記録密度を5%〜120%に振った場合の、夫々の組み合わせでの結果を示している。各欄の数値は、ブラック→イエローの順で記録した画像を測定した粒状性とイエロー→ブラックの順で記録した画像を測定した粒状性の差を示している。すなわち、値が正であればイエロー→ブラックの順で記録したほうが粒状性が低く、ブラック→イエローの順で記録した場合より好ましい画像となる。一方、値が負であればブラック→イエローの順で記録したほうが粒状性が低く、イエロー→ブラックの順で記録した場合より好ましい画像となる。
例えば、ブラックインクの記録密度が5%の場合、各欄はイエローインクの記録密度によらず全て負の値になっている。すなわち、ブラックインク記録密度が5%以下の場合、記録順序はブラック→イエローに統一することが好ましいといえる。一方、ブラックインクの記録密度が30%以上の場合、各欄はイエローインクの記録密度によらず全て正の値になっている。すなわち、ブラックインク記録密度が30%以上の場合、記録順序はイエロー→ブラックに統一することが好ましいといえる。以上の結果を鑑み、本発明者らは、欄の値が正である記録密度の組み合わせではイエロー→ブラックの順で記録を行い、欄の値が負である記録密度の組み合わせではブラック→イエローの順で記録を行うようにすることが画像品位の上で効果的であると考えた。
但し、図6や図7では、イエローの記録密度がブラックの記録密度よりも大きい場合について説明したが、図8のグレー欄に示したように、ブラックの記録密度がイエローの記録密度よりも大きい場合もある。この場合、一様にブラックインクが記録された領域におけるイエロードットの粒状性が測定されるが、そもそも低明度領域中の高明度ドット自体が目立ちにくいので、粒状性も小さく、インクの付与順序の違いも現れ難い。つまり、このような領域に関して言えば、必ずしも欄の正負に応じて記録順序が決定されなくてもよいといえる。
また、上記では、相対的に明度の高いイエローインクと相対的に明度の低いブラックインクの組み合わせで説明したが、この組み合わせが異なることによっても、粒状性の傾向は変わる。例えば、ブラックインクの代わりにこれよりも色材濃度の低いグレーインク(PFI-105 GY)を用いた場合、本発明者らの検討によれば、図8とは異なる数値結果が得られた。具体的には、ブラックインクの場合は、その記録密度が10%までは負の値であるが、グレーインクの場合は記録密度が10%では正の値となった。すなわち、グレーインクの記録密度が10%の場合は、イエロー→グレーの順で記録を行う方が、粒状性が低く好ましい画像が得られるのである。
更に別例を説明する。
図9は、本実施形態の色変換処理701への入力データと出力γ補正後の出力データの一例を示した図である。ここでは、イエローからブラックに向けて変化する32階調に対する、各インク色の出力結果(C´,M´,Y´,K´,LC´,LM´)を示し、縦軸の出力値は、記録媒体上の記録密度と考えることが出来る。図において、左端は純粋なイエローを表現する際の各インク色の出力信号が示され、イエローインクの出力は255、それ以外の出力は0になっている。一方、右端は純粋なブラックを表現する際の各インク色の出力信号が示され、ブラックインクの出力は255、それ以外の出力は0になっている。イエローからブラックに徐々に変化する過程において、0〜16階調では淡シアンおよび淡マゼンタが使用されているが、16階調辺りからシアン、マゼンタおよびブラックの信号値が徐々に増えると、これにつれて淡シアンおよび淡マゼンタの出力値は減少している。
図10(a)および(b)は、図9で示した各階調における粒状性を、インクの記録順番を異ならせた場合で比較した図である。図10(a)は、0〜16階調領域における粒状性の測定結果を示し、淡シアンと淡マゼンタを、他のインクと同時に記録した場合、他のインクより先に記録した場合、および他のインクより後に記録した場合を比較した図である。図によれば、0〜16階調領域においては、淡シアンと淡マゼンタを、他のインク色よりも後から記録した方が、粒状性が低いことが分かる。
一方、図10(b)は、16〜32の階調領域における粒状性の測定結果を示している。ここでは、全インク色を同時に記録した場合、ブラックは先に記録し淡シアンと淡マゼンタは他のインクより後から記録した場合、ブラック、淡シアン、淡マゼンタを他のインクより後から記録した場合を比較している。図によれば、16〜24の階調領域においては、ブラックを先に記録し、且つ淡シアンと淡マゼンタを他のインクより後から記録した場合の粒状性が最も低いことが分かる。一方、24〜32の階調領域においては、ブラック、淡シアンおよび淡マゼンタを、他のインクより後から記録した場合の粒状性が低いことが分かる。
このように、インク記録の好適な順番は、同じ領域に記録するインクの組み合わせとその記録密度によって変化する。よって、本実施形態では、画像を記録する際に使用するインクの組み合わせとその記録密度に応じて、より粒状性を低く抑えるようなインクの記録順序を決定し、その順序が守られるように記録を制御する。そしてそのために、本実施形態では、図5で説明したマスクパターンを利用する。
図11は、インクの記録順番を制御するために用意したマスクパターンを説明する図である。ここでは、24パスのマルチパス記録を行う場合のマスクパターンを示している。いずれのマスクパターンにおいても、各ノズル列を24分割し、そのうち連続する8領域にて12.5%ずつの記録許容率としている。すなわち、マスクパターン1が設定されたインク色では9パス目から16パス目で、マスクパターン2が設定されたインク色では1パス目から8パス目で、マスクパターン3が設定されたインク色では17パス目から24パス目で、夫々画像が記録されることになる。本実施形態では、複数のインク色のうち、ベースとなるような記録密度の高いインクにはマスクパターン1を設定した上で、粒状感を低減するために先行記録したいインクにはマスクパターン2を、逆に後続記録したいインクにはマスクパターン3を設定する。
図12は、本実施形態の記録制御部305がマスク処理705で使用する各インク色用のマスクパターンを設定する方法例を説明するフローチャートである。
本処理が開始されると、記録制御部305はまずステップS704にて、注目するインク色の記録密度を取得する。記録密度は、2値化処理704から出力される2値データのほか、出力γ補正703から出力される多値データなどから算出することが出来る。
次に、ステップS901において、注目するインク色の記録密度が、6色の中で最大であるか否かを判断する。記録密度が最大であった場合はステップS903へ進み、注目するインク色のためにマスクパターン1を設定する。一方、注目するインク色の記録密度が6色の中で最大ではなかった場合は、当該インクの粒状性が懸念されるのでステップS902に進み、記録密度が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。閾値以下であった場合はステップS904へ進み、図6(a)のような記録状態を実現するため、注目するインク色のためにマスクパターン2を設定する。一方、閾値より大きい場合はステップS905へ進み、図7(b)のような記録状態を実現するため、注目するインク色のためにマスクパターン3を設定する。以上で本処理を終了する。なお、ステップS902で用いられる閾値は、注目するインクやマスクパターン1を使用するインクの種類に応じて調整されることが好ましい。
例えば、図8のようなインクの組み合わせの場合、ステップS902におけるブラックインクの閾値を、20%程度の記録密度に設定しておくことが出来る。すると、ブラックインクは記録密度20%まではイエローより先に記録され、20%以上ではイエローより後に記録されることになる。結果、イエローとブラックの全記録密度の組み合わせにおいて、粒状感を抑えることが出来る。
また、図10(a)および(b)のような場合には、ステップS902におけるブラックインクの閾値を、階調24に相当する記録密度に設定しておけばよい。このようにすれば、ブラックインクは階調24まではイエローより先行して記録され、階調24以上ではイエローより後から記録されることになる。結果、イエローからブラックへ変化する全領域(階調0〜32)において、ブラックの粒状感を目立たせないようにすることが出来る。一方、淡シアンおよび淡マゼンタにおいては、イエローからブラックへの階調領域全体において常にイエローよりも後続して記録することにより、淡シアンおよび淡マゼンタ自体の粒状性を安定して抑えることが出来る。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像を記録する際に用いるインクの組み合わせとその各インクの記録密度に応じて、各インクに異なるマスクパターンを宛がうことにより、粒状性を抑えた画像を出力することが可能となる。
なお、図11では、記録に使用する全ての領域で等しい記録許容率としたが、本実施形態はこのような構成に限定されるものではない。また、図11では、記録許容率が0%でない領域を、3つのマスクパターンで完全に異ならせているが、記録を許容する領域が一部で重複していても構わない。連続する領域で互いに補完関係にあるマスクパターンが宛がわれ、個々のマスクパターンで記録に使用する領域が異なっていれば、どのようなマスクパターンも使用することが出来る。例えば、連続する複数の領域のうち端部領域の記録許容率を中央部領域よりも低く抑えることにより、つなぎすじを低減することも出来る。
(第2の実施形態)
本実施形態においても、図1〜図3で説明したインクジェット記録装置およびインクジェット記録ヘッドを用いる。但し本実施形態では、インクの記録順序を制御するために、ドット配置パターンとマスクパターンの同調を利用する。
図13は、本実施形態の記録制御部305における画像処理の工程を説明するためのブロック図である。色変換処理1301および出力γ補正1302は、第1の実施形態と同様である。但し、本実施形態の色変換処理1301には600dpiの解像度でRGBデータが入力され、その後ドット配置パターン化処理1304に入力されるまでは、600dpiで画像処理が行われていることとする。このように、解像度の低い状態で処理を行うことは、処理回数を低減し処理速度を速めることが出来る。
本実施形態において、出力γ補正後の8bitの濃度データは、多値量子化処理1303によって、濃度レベルをレベル0〜レベル8で表現する4bit9値のデータに変換される。多値量子化処理の方法としては、公知の多値誤差拡散処理などを採用することが出来る。
その後、ドット配置パターン化処理1304では、レベル0〜レベル8で表現される600dpi画素を、2400dpi×1200dpiの8つの画素に対応させ、個々の画素について記録(1)あるいは非記録(0)を定める1bitの2値データに変換する。そして、第1の実施形態と同様のマスク処理1305が行われ、実際に各記録走査でドットを記録する2値データが生成される。
図14は、本実施形態におけるドット配置パターン化処理1304とマスク処理1305の関係を示す図である。ここで、出力γ補正1302から出力された600dpiの画素Aおよび画素B夫々がレベル4の濃度レベルを有していたとする。ドット配置パターン化処理1304では、このような600dpiの1つの画素領域を2400dpi×1200dpiの8つの画素に対応させ、各レベルに応じた数だけ記録(1)画素が配置されるように、個々の画素の記録(1)あるいは非記録(0)を設定する。具体的には、予め用意されたドット配置パターンを参照することにより、個々の画素についてレベル値に応じたドット配置パターンが選択される。ドット配置パターンとしては、例えば132aのように記録画素が互いに違いに配置するようなものを用意してもよいし、132bのように一塊にするパターンを用意することも出来る。このようなドット配置パターン化処理により、4bit5値の多値データが、記録(1)あるいは非記録(0)を定める2値データに変換される。
ドット配置パターン化処理でドット配置が定められた2値データは、マスク処理1305にて予め用意されたマスクパターンとの間で論理積演算が行われ、実際に各記録走査でドットを記録する2値データが生成される。ここで、4パスのマルチパス用として、マスクパターン133が用意されていたとすると、ドット配置パターン132aとマスクパターン133の論理積の結果はパターン134aのようになる。また、ドット配置パターン132bとマスクパターン133の論理積の結果はパターン134bのようになる。両者を比べたとき、パターン134aでは、記録画素への記録が1パス目から4パス目に分散しているのに対し、パターン134bでは3パス目と4パス目に偏っていることが分かる。このように、ドット配置パターン化処理1304で参照するドット配置パターンと、マスク処理1305で参照するマスクパターンとを、予め関連付けて作成しておくことにより、マルチパス記録における各画素の記録タイミングを調整することが出来る。
例えば、図8のようなインクの組み合わせの場合、イエローインクのドット配置パターンを132aにしておきながら、ブラックインクのドット配置パターンを132bのようにすることにより、ブラックインクをイエローインクよりも遅れて記録することが出来る。一方、ブラックインクのドット配置パターンを132bを反転したパターンとすることにより、ブラックインクをイエローインクよりも先に記録することが出来る。
このように本実施形態によれば、マスクパターンの記録許容率の分布に実施形態1のような偏りを持たせなくても、インクや記録密度に応じて異なるドット配置パターンを用意することにより、記録タイミングを適切に制御することが出来る。また、第1実施形態の構成と本実施形態の構成を合わせ持つ構成を用意すれば、より柔軟にインクの記録順番をコントロール出来るようになる。
(その他の実施形態)
以上の実施形態ではマスクパターンやドット配置パターンに特徴を持たせることによって、インクの付与順序を制御する例を説明したが、本願発明はこのような方法に限定されるものではない。例えば、画像領域の記録密度に応じて、当該画像領域を往路走査で記録するインクと復路走査で記録するインクとを分類することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることが出来る。いずれにせよ、画像領域を記録するインクの組み合わせとこれらインクの記録密度に応じて、記録媒体に対するインクの付与順序が決定され、何らかの手段によってその順序を守るように記録制御が行われれば、本発明の範疇である。
また、前述の実施形態では、本発明の特徴的な処理を行う記録制御部305がインクジェット記録装置内部に備えられている形態について説明したが、記録制御部305はインクジェット記録装置内部に備えられている必要はない。例えば、インクジェット記録装置と接続されるホストコンピュータ(画像入力部302)のプリンタドライバに上記記録制御部305の機能を持たせるようにしてもよい。この場合、プリンタドライバが、アプリケーションから受け取った多値の入力画像データに基づいて2値画像データを生成し、これを記録装置に供給することになる。この場合、ホストコンピュ−タと記録装置を含んだ構成が、本発明のインクジェット記録方法を実現するインクジェット記録装置となる。
更に、上述した特徴的なデータ処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムや、そのプログラムをコンピュータにより読み出し可能に格納した記憶媒体も本発明の範疇である。
20 記録ヘッド
300 記録装置
302 ホスト装置
305 記録制御部
705 マスク処理

Claims (13)

  1. 色材を含有する第1の色のインクと、色材を含有し、前記第1の色のインクよりも明度が低い第2の色のインクと、を少なくとも吐出可能な記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを記録媒体上の同じ単位領域に対して相対的にN(N≧3)回走査させる走査手段と、
    前記単位領域に記録する前記第2の色のインクの記録密度に関する情報を取得する取得手段と、
    前記走査手段による走査を行いながら、前記記録ヘッドから前記第1、第2の色のインクを前記単位領域に対して吐出するように制御する制御手段と、を有する画像記録装置であって、
    前記制御手段は、(i)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が第1の密度である場合、前記単位領域に対して前記第2の色のインク、前記第1の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録し、且つ、(ii)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度である場合、前記単位領域に対して前記第1の色のインク、前記第2の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記制御手段は、(i)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が第1の閾値よりも低い場合、前記単位領域に対して前記第2の色のインク、前記第1の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録し、且つ、(ii)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第1の閾値よりも高い場合、前記単位領域に対して前記第1の色のインク、前記第2の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、前記第1、第2の色と異なる第3の色のインクを吐出可能であって、前記取得手段は、前記単位領域に記録する前記第3の色のインクの記録密度に関する情報も取得し、
    前記制御手段は、(i)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第3の色のインクの記録密度が、前記第1の閾値よりも低い第2の閾値よりも低い場合、前記単位領域に対して前記第3の色のインク、前記第1の色のインクの順に前記第1、第3の色のインクを重ねて記録し、且つ、(ii)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第3の色のインクの記録密度が前記第の閾値よりも高い場合、前記単位領域に対して前記第1の色のインク、前記第3の色のインクの順に前記第1、第3の色のインクを重ねて記録するように、前記第1、第3の色のインクの吐出を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記単位領域内の複数の画素それぞれに対して前記第1の色のインクの吐出または非吐出を定め、前記N回の走査において前記単位領域内に記録する前記第1の色のインクの画像に対応する第1の2値データと、前記単位領域内の複数の画素それぞれに対して前記第2の色のインクの吐出または非吐出を定め、前記N回の走査において前記単位領域内に記録する前記第2の色のインクの画像に対応する第2の2値データと、を取得する第2の取得手段と、
    それぞれ前記N回の走査に対応し、それぞれ記録許容画素と非記録許容画素が配置された複数のマスクパターンのうち、前記第2の取得手段によって取得された前記第1、第2の2値データ用のマスクパターンとしてそれぞれ1つのマスクパターンを前記取得手段によって取得された前記情報に応じて選択する選択手段と、
    前記第2の取得手段により取得された前記第1の2値データと、前記選択手段によって選択された前記第1の2値データ用の前記マスクパターンと、に基づいて、前記N回の走査のそれぞれにおいて前記第1の色のインクを吐出するために用いる第1の記録データを生成し、前記第2の取得手段により取得された前記第2の2値データと、前記選択手段によって選択された前記第2の2値データ用の前記マスクパターンと、に基づいて、前記N回の走査のそれぞれにおいて前記第2の色のインクを吐出するために用いる第2の記録データを生成する生成手段と、を更に有し、
    前記制御手段は、前記生成手段によって生成された前記第1、第2の記録データに基づいて前記第1、第2の色のインクを吐出するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記複数のマスクパターンは、前記N回の走査のうちの1回目の走査からK(1<K<N)回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記非記録許容画素のみが配置され、且つ、前記N回の走査のうちのK+1回目の走査からL(K+1<L≦N)回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記記録許容画素と前記非記録許容画素の両方が配置された第1のマスクパターンと、前記N回の走査のうちの前記1回目の走査から前記K回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記記録許容画素と前記非記録許容画素の両方が配置され、且つ、前記N回の走査のうちの前記K+1回目の走査から前記L回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記非記録許容画素のみが配置された第2のマスクパターンと、を少なくとも含み、
    前記選択手段は、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第1の密度である場合、前記第1の2値データ用のマスクパターンとして前記第1のマスクパターンを選択し、且つ、前記第2の2値データ用のマスクパターンとして前記第2のマスクパターンを選択することを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 前記第1のマスクパターンは、前記N回の走査のうちのL+1回目からN回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記非記録許容画素のみが配置されており、
    前記第2のマスクパターンは、前記N回の走査のうちの前記L+1回目から前記N回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記非記録許容画素のみが配置されていることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 前記複数のマスクパターンは、前記N回の走査のうちの前記1回目の走査から前記K回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記非記録許容画素のみが配置され、前記N回の走査のうちの前記K+1回目の走査から前記L回目の走査までの前記走査に対応する領域に前記非記録許容画素のみが配置され、且つ、前記L+1回目の走査から前記N回目の走査までの前記走査と対応する領域に前記記録許容画素と前記非記録許容画素の両方が配置された第3のマスクパターンを更に含み、
    前記選択手段は、(i)前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第2の密度である場合、前記第1の2値データ用のマスクパターンとして前記第1のマスクパターンを選択し、且つ、前記第2の2値データ用のマスクパターンとして前記第3のマスクパターンを選択することを特徴とする請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 前記単位領域内のそれぞれ複数の画素から構成される複数の画素群それぞれにおける前記第1の色のインクの濃度を定め、前記第1の色のインクの画像に対応する第1の多値データと、前記複数の画素群それぞれにおける前記第2の色のインクの濃度を定め、前記第2の色のインクの画像に対応する第2の多値データと、を取得する第2の取得手段と、
    それぞれインクの濃度に応じて前記画素群内の複数の画素に対してインクを吐出する数および位置を定める複数のドット配置パターンのうち、前記第2の取得手段によって取得された前記第1、第2の多値データ用のドット配置パターンとしてそれぞれ1つのドット配置パターンを前記取得手段によって取得された前記情報に応じて選択する選択手段と、
    前記第2の取得手段により取得された前記第1の多値データと、前記選択手段によって選択された前記第1の多値データ用の前記ドット配置パターンと、に基づいて、前記単位領域内の複数の画素に対して前記第1の色のインクの吐出または非吐出を定め、前記N回の走査において前記単位領域内に記録する前記第1の色のインクの画像に対応する第1の2値データを生成し、前記第2の取得手段により取得された前記第2の多値データと、前記選択手段によって選択された前記第2の多値データ用の前記ドット配置パターンと、に基づいて、前記単位領域内の複数の画素に対して前記第2の色のインクの吐出または非吐出を定め、前記N回の走査において前記単位領域内に記録する前記第2の色のインクの画像に対応する第2の2値データを生成する第1の生成手段と、
    前記第1の生成手段により取得された前記第1の2値データと、前記N回の走査に対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置された第1の2値データ用のマスクパターンと、に基づいて、前記N回の走査のそれぞれにおいて前記第1の色のインクを吐出するために用いる第1の記録データを生成し、前記第1の生成手段により取得された前記第2の2値データと、前記N回の走査に対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置された第2の2値データ用のマスクパターンと、に基づいて、前記N回の走査のそれぞれにおいて前記第2の色のインクを吐出するために用いる第2の記録データを生成する第2の生成手段と、を更に有し、
    前記複数のドット配置パターンは、前記第1の多値データが示すインクの濃度が所定の濃度である場合に対応し、且つ、インクの吐出を定める画素が、前記第1の2値データ用の前記マスクパターン内の前記N回の走査のうちの後半の走査に対応する領域において少なくとも1つの前記記録許容画素が配置される画素のうちの少なくとも1つの画素と重畳しない第1のドット配置パターンと、前記第2の多値データが示すインクの濃度が前記所定の濃度である場合に対応し、且つ、インクの吐出を定める画素が、前記第2の2値データ用の前記マスクパターン内の前記N回の走査のうちの後半の走査に対応する領域において少なくとも1つの前記記録許容画素が配置される画素のうちのすべてと重畳する第2のドット配置パターンと、を少なくとも含み
    前記選択手段は、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2のインクの記録密度が前記第2の密度である場合、前記第1の多値データ用のドット配置パターンとして前記第1のドット配置パターンを選択し、且つ、前記第2の多値データ用のドット配置パターンとして前記第2のドット配置パターンを選択し
    前記制御手段は、前記第2の生成手段によって生成された前記第1、第2の記録データに基づいて前記第1、第2の色のインクを吐出するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  9. 前記複数のドット配置パターンは、前記第2の多値データが示すインクの濃度が前記所定の濃度である場合に対応し、且つ、インクの吐出を定める画素が、前記第2の2値データ用の前記マスクパターン内の前記N回の走査のうちの前半の走査に対応する領域において少なくとも1つの前記記録許容画素が配置される画素のうちのすべてと重畳する第3のドット配置パターンを更に含み、
    前記第1のドット配置パターンは、インクの吐出を定める画素が、前記第1の2値データ用の前記マスクパターン内の前記N回の走査のうちの前半の走査に対応する領域において少なくとも1つの前記記録許容画素が配置される画素のうちの少なくとも1つの画素と重畳せず、
    前記選択手段は、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記第2のインクの記録密度が前記第1の密度である場合、前記第1の多値データ用のドット配置パターンとして前記第1のドット配置パターンを選択し、且つ、前記第2の多値データ用のドット配置パターンとして前記第3のドット配置パターンを選択することを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置。
  10. 前記第3の色のインクは、前記第2の色のインクよりも濃度が低いことを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  11. 前記第1、第2の色のインクは、それぞれ前記色材として顔料を含有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 前記記録媒体は、インク受容層を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  13. 色材を含有する第1の色のインクと、色材を含有し、前記第1の色のインクよりも明度が低い第2の色のインクと、を少なくとも吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するための画像記録方法であって、
    前記記録ヘッドを前記記録媒体上の同じ単位領域に対して相対的にN(N≧3)回走査させる走査工程と、
    前記単位領域に記録する前記第2の色のインクの記録密度に関する情報を取得する取得工程と、
    前記走査工程による走査を行いながら、前記記録ヘッドから前記第1、第2の色のインクを前記単位領域に対して吐出するように制御する制御工程と、
    を有する画像記録方法であって、
    前記制御工程は、(i)前記取得工程において取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が第1の密度である場合、前記単位領域に対して前記第2の色のインク、前記第1の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録し、且つ、(ii)前記取得工程において取得された前記情報が示す前記第2の色のインクの記録密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度である場合、前記単位領域に対して前記第1の色のインク、前記第2の色のインクの順に前記第1、第2の色のインクを重ねて記録するように、前記第1、第2の色のインクの吐出を制御することを特徴とする画像記録方法。
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