JP2014217519A - 高所作業用安全帯のフック - Google Patents

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Abstract

【課題】フックの安全性は従前どおり確保したままで、安価に製造できるフックを提供する。
【解決手段】フック本体1の基部1a付近の内側側縁に切欠き8を設ける一方、ロック部材4にこの切欠きに係合し得る当接部4eを設け、ストッパ2が閉位置をとりかつロック部材の当接部がフック本体の切欠きに係合するようにバネで弾性付勢することで、常時は、ストッパが閉位置にロックされるようにし、そして、ハンドル9をフック本体に向けて旋回させることにより、ロック部材をハンドルのロック部材案内面9dによってストッパに向けて押し、当接部を切欠きから離間させてロック部材によるロックを解除し、さらに、ストッパをフック本体に向けて旋回させることで、ストッパが開位置をとる。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築現場等の高所作業現場において使用される高所作業用安全帯、特に、その命綱の先端に備えられ、命綱を高所作業現場の固定用構造物に係止するために使用されるフックに関するものである。
従来のこの種のフックとして、例えば、特許文献1に記載されたようなものがある。
図4は、この従来のフックの平面図であり、(A)はフックのストッパが閉位置にある状態を示し、(B)はフックのストッパが開位置にある状態を示している。
図4に示すように、このフックは、鉤状の本体20を有し、本体20の基部20aに形成された命綱連結孔29に、高所作業用安全帯に備えられた命綱の先端が連結されるようになっている。
本体20の基部20aには、また、断面がコ字状のレバー形状をなすストッパ21が、本体20の基部20に外側から嵌め込まれた状態で、一端21aを第1のピン22によって取り付けられて第1のピン22のまわりに旋回可能とされ、そして、ストッパ21は、本体20の基部20aおよび先端20b間を閉じる閉位置(図4(A)参照)と、閉位置から本体20の内側に押し込まれて本体20の基部20aおよび先端20b間を開く開位置(図4(B)参照)をとるようになっている。
また、本体20の基部20a付近には、ロック部材23が取り付けられている。ロック部材23は、コ字状の断面を有し、一端がストッパ21の内側に嵌め込まれる一方、他端が本体20に外側から嵌め込まれた状態で、その一端を第2のピン24によってストッパ21に取り付けられて第2のピン24のまわりに旋回可能になっている。
ロック部材23の互いに対向する側壁の他端側には、ロック部材23の長さ方向にのびる第1スリット部分と、第1スリット部分からロック部材23の幅方向にストッパ21の先端21bに近づく向きにのびる第2スリット部分とからなるほぼL字状のスリット25が設けられている。さらに、本体20の基部20a付近には第3のピン26が取り付けられ、スリット25内に挿入されている。
図示はしないが、第2のピン24には、バネが取り付けられ、ストッパ21およびロック部材23に作用し、ストッパ21を閉位置に向けて弾性付勢する一方、ロック部材23を第3のピン26がスリット25の第2スリット部分に位置するように弾性付勢し、それによって、ストッパ21は、常時、ロック部材23によって閉位置にロックされるようになっている。
また、断面がコ字状のハンドル27が、その内側空間に本体20の一部、ロック部材23の一部および第3のピン26が挿入された状態で、一端27aを第4のピン28によって本体20の中間部に取り付けられて第4のピン28のまわりに旋回可能になっている。
さらに、図示はしないが、ハンドル27の内側面には、ロック部材23のストッパ21から遠ざかる側の側縁に当接する隆起が設けられている。
そして、ハンドル27が本体20に向けて旋回せしめられると、ロック部材23がハンドル27の隆起によってストッパ21に向けて押されて第3のピン23がスリット25の第2のスリット部分から第1のスリット部分に進入し、ロック部材23によるロックが解除され、さらに、第3のピン23が第1のスリット部分の範囲内を移動しつつ、ストッパ21が本体20に向けて旋回せしめられることでストッパ21が開位置をとる。
開位置において、本体20が高所作業現場の固定用構造物に引っ掛けられ、その後、ハンドル27が開放される。それによって、ハンドル27は閉位置に戻り、ロック部材23によってロックされ、フックが固定用構造物に係止される。
しかしながら、この構成によれば、ロック部材23の側壁にスリット25を設けるとともに、本体20に取り付けた第3のピン23をスリット25内に挿入し、さらには、ハンドル27の内面に隆起を設ける等することで、フックの構造が複雑となり、フックの製造コストが高くつくという問題があった。
特許第3287918号公報
したがって、本発明の課題は、フックの安全性は従前どおり確保したままで、安価に製造できるフックを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、高所作業現場において使用される高所作業用安全帯の命綱の先端に備えられ、前記命綱を前記高所作業現場の固定用構造物に係止するためのフックであって、鉤状のフック本体と、レバー形状をなし、一端を第1のピンによって前記フック本体の基部に取り付けられて前記第1のピンのまわりに旋回可能とされ、前記フック本体の基部および先端間を閉じる閉位置と、前記閉位置から前記フック本体の内側に押し込まれて前記フック本体の基部および先端間を開く開位置をとるストッパと、前記フック本体の基部付近において、一端を第2のピンによって前記ストッパに取り付けられて前記第2のピンのまわりに旋回可能とされ、他端が前記フック本体に向かってのびるロック部材と、を備え、前記フック本体の基部付近の内側側縁には、切欠きが設けられる一方、前記ロック部材には、前記切欠きに係合し得る当接部が設けられ、前記ロック部材の当接部が前記フック本体の切欠きに係合することによって、前記ロック部材の前記ストッパから遠ざかる向きへの旋回が規制されるようになっており、さらに、前記第2のピンに取り付けられるとともに、前記ストッパおよび前記ロック部材に作用し、常時、前記ストッパが前記閉位置をとり、かつ前記ロック部材の当接部が前記フック本体の切欠きに係合するように弾性付勢することで、前記ストッパが前記ロック部材によって前記閉位置にロックされるようにするバネと、レバー形状をなし、前記フック本体の一部および前記ロック部材の一部と重なり合った状態で、一端を第3のピンによって前記フック本体の中間部に取り付けられて前記第3のピンのまわりに旋回可能とされ、他端が前記フック本体の基部までのびるハンドルと、を備え、前記ロック部材の当接部が前記フック本体の切欠きに係合した状態で、前記ロック部材の他端は前記フック本体を越えてのび、前記ハンドルは、前記ロック部材の他端における前記ストッパから遠ざかる側の側縁に当接するロック部材案内面を備えており、前記ハンドルが前記フック本体に向けて旋回せしめられるとき、前記ロック部材が前記ロック部材案内面によって前記ストッパに向けて押されて前記当接部が前記切欠きから離間することで、前記ロック部材によるロックが解除され、さらに、前記ストッパが前記フック本体に向けて旋回せしめられることで前記ストッパが前記開位置をとるものであることを特徴とするフックを構成したものである。
上記構成において、好ましくは、前記ストッパは、板体を折り曲げて断面をコ字状としたものからなり、前記フック本体の基部に外側から嵌め込まれた状態で、前記第1のピンによって前記基部に取り付けられ、前記ロック部材は、互いに平行な細長い一対の側壁と、前記一対の側壁の中間部において前記一対の側壁の一側同士を接続する連結壁とからなり、前記ロック部材の前記一端が前記ストッパの内側に嵌め込まれる一方、前記ロック部材の前記他端側において、前記連結壁の内面が前記フック本体に対向し、かつ前記ロック部材の前記一対の側壁間に前記フック本体が挿入された状態で、前記第2のピンによって前記ストッパに取り付けられ、前記ロック部材の前記連結壁における、前記ロック部材の前記他端側の端縁が前記当接部を形成し、前記ハンドルは、板体を折り曲げて断面をコ字状としたものからなり、互いに平行な一対の側壁と、当該一対の側壁の一側同士を接続する連結壁とを有し、前記ハンドルの前記一対の側壁間に前記フック本体の一部および前記ロック部材の一部が挿入され、かつ前記ハンドルの前記連結壁の内面が前記ストッパに対向した状態で、前記第3のピンによって前記フック本体の中間部に取り付けられ、前記ハンドルの前記連結壁の内面が前記ロック部材案内面を形成している。
本発明によれば、フック本体の基部付近の内側側縁に切欠きを設ける一方、ロック部材にこの切欠きに係合し得る当接部を設け、ストッパが閉位置をとりかつロック部材の当接部がフック本体の切欠きに係合するようにバネで弾性付勢することで、常時は、ストッパが閉位置にロックされるようにし、そして、ハンドルをフック本体に向けて旋回させることにより、ロック部材をハンドルのロック部材案内面によってストッパに向けて押し、当接部を切欠きから離間させてロック部材によるロックを解除し、さらに、ストッパをフック本体に向けて旋回させることで、ストッパが開位置をとるようにしている。
そして、本発明によれば、フックを一旦高所作業現場の固定用構造物に係合させると、ハンドルによってロック部材によるロックを解除しない限り、フックが固定用構造物から外れることがなく、安全が確保され、同時に、フックの構成が従来品よりも簡単になるので、フックの製造コストを大幅に削減することができる。
本発明の1実施例による高所作業用安全帯のフックの分解斜視図である。 (A)は、図1に示したフックのストッパがロック部材によって閉位置にロックされた状態を示す平面図であり、(B)は(A)においてストッパおよびハンドルの側壁を透視した状態を示す図である。 (A)は、図1に示したフックのロック部材によるロックが解除された状態を示す図2(B)に類似の平面図であり、(B)は、図1に示したフックのストッパが開位置にある状態を示す図2(B)に類似の図である。 高所作業用安全帯のフックの従来例を示す図であり、(A)はストッパが閉位置にある状態を示す平面図であり、(B)はストッパが開位置にある状態を示す平面図である。 高所作業用安全帯のフックの変形例を示す図であり、(A)はフックの斜視図であり、(B)は(A)に示したフックのストッパが閉位置にある状態を示す平面図である。 (A)は、図5(A)に示したフックのロック部材によるロックが解除された状態を示す図5(B)に類似の平面図であり、(B)は、フックのストッパが開位置にある状態を示す(A)に類似の平面図である。
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の1実施例による高所作業用安全帯のフックの分解斜視図であり、図2(A)は、図1のフックのストッパがロック部材によって閉位置にロックされた状態を示す平面図であり、図2(B)は、図1(A)においてストッパおよびハンドルの側壁を透視した状態を示す図である。また、図3(A)は、図1のフックのロック部材によるロックがい解除された状態を示す図2(B)に類似の図であり、図3(B)は、図1のフックのストッパが開位置にある状態を示す図2(B)に類似の図である。
図1〜図3を参照して、本発明による高所作業用安全帯のフックは、金属板から形成された鉤状のフック本体1を備えており、フック本体1の基部1aに形成された命綱連結孔11に、高所作業用安全帯に備えられた命綱の先端が連結されるようになっている。
フック本体1の基部1aには、レバー形状をなすストッパ2が取り付けられている。ストッパ2は、金属板を折り曲げて断面をコ字状にしたものからなり、フック本体1の基部1aに外側から嵌め込まれた状態で、その一端2aを第1のピン3によって基部1aに取り付けられて第1のピン3のまわりに旋回可能になっている。そして、ストッパ2は、フック本体1の基部1aおよび先端1b間を閉じる閉位置(図2参照)と、閉位置からフック本体1の内側に押し込まれてフック本体1の基部1aおよび先端1b間を開く開位置(図3(B)参照)をとる。図2から明らかなように、閉位置では、フック本体1の先端1bは、ストッパ2の他端(先端)2bの互いに対向する側壁間に挿入されるようになっている。
また、フック本体1の基部1a付近には、ロック部材4が取り付けられている。ロック部材4は、金属製であり、互いに平行な細長い一対の側壁4cと、一対の側壁4cの中間部において一対の側壁4cの一側同士を接続する連結壁4dとからなっている。
そして、ロック部材4は、一端4aがストッパ2の内側に嵌め込まれる一方、他端4b側において、連結壁4dの内面がフック本体1に対向し、かつ一対の側壁4c間にフック本体1が挿入された状態で、一端4aを第2のピン5によってストッパ2に取り付けられて第2のピン5のまわりに旋回可能になっている。
また、フック本体1の基部1a付近の内側側縁には切欠き8が設けられている。そして、ロック部材4の連結壁4dの前記ストッパ2から遠ざかる側の端縁4eは、この切欠き8に係合することによって、ロック部材4のストッパ2から遠ざかる向きへの旋回を規制する当接部として機能する。
さらに、連結壁4dの端縁(当接部)4eと反対側の端縁には、平坦なバネ保持壁4fが接続されて、連結壁4dから一定の角度をなして一対の側壁4c間の間隙中にのびている。
第2のピン5におけるロック部材4の一対の側壁4c間にのびる部分には、円筒状のスペーサ6が第2のピン5のまわりに回転自在に挿入されており、このスペーサ6の外側には、つるまきバネ7が嵌め込まれている。つるまきバネ7は、両端部がバネ本体から一定の角度をなしてのびる直線状部分7a、7bとして形成されている。
そして、つるまきバネ7は、スペーサ6に嵌め込まれた状態で、一方の直線状部分7aが、ストッパ2の互いに対向する側壁を接続する連結壁の内面に当接する一方、他方の直線状部分7bが、ロック部材4のバネ保持壁4fに当接することによって、常時、ストッパ2が閉位置をとり、かつロック部材4の当接部4eがフック本体の切欠き8に係合するように弾性付勢する。
それによって、ストッパ2は、ロック部材4によって閉位置にロックされる。このロック状態において、ロック部材4の他端4bは、フック本体1を越えて外側にのびている。
さらに、レバー形状をなすハンドル9が、フック本体1の中間部に取り付けられている。ハンドル9は、金属板を折り曲げて断面をコ字状としたものからなり、互いに平行な一対の側壁9cと、一対の側壁9cの一側同士を接続する連結壁9dとからなっている。
そして、ハンドル9の一対の側壁9c間にフック本体1の一部およびロック部材4の一部が挿入され、かつ連結壁9dの内面がストッパに対向した状態で、ハンドル9は、一端9aを第3のピン10によってフック本体1に取り付けられて第3のピン10のまわりに旋回可能になっており、他端(先端)9bがフック本体1の基部1aまでのびている。
ハンドル9の連結壁9dの内面は、ストッパ2がロック部材4によって閉位置にロックうされた状態で、ロック部材4のフック本体1を越えてのびる部分の、ストッパ2から遠ざかる側の側縁に当接し、ロック部材案内面として機能する。
そして、ハンドル9およびストッパ2が使用者の手で握られた状態で、ハンドル9がフック本体1に向けて旋回せしめられると、ロック部材4がハンドル9の内面(ロック部材案内面)9dによってストッパ2に向けて押され、ロック部材4の当接部4eがフック本体1の切欠き8から離間することで、ロック部材4によるロックが解除され(図3(A)参照)、さらに、ストッパ2がフック本体1に向けて旋回せしめられることでストッパ2が開位置をとる(図3(B)参照)。
開位置において、フック本体1が高所作業現場の固定用構造物に引っ掛けられ、その後、ストッパ2およびハンドル9が開放される。それによって、ストッパ2が閉位置に戻り、ロック部材4によってロックされ、フックが固定用構造物に係止される。
こうして、本発明によれば、フックを一旦高所作業現場の固定用構造物に係合させると、ハンドル9によってロック部材4によるロックを解除しない限り、フックが固定用構造物から外れることがないので、作業員の安全が確保され、同時に、フックの構成が従来品よりも簡単になるので、フックの製造コストを大幅に削減することができる。
以上、本発明の構成を好ましい1実施例に基づいて説明したが、本発明の構成は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した構成の範囲内において種々の変形例を案出することができることは言うまでもない。
例えば、上記実施例では、ストッパ、ロック部材およびハンドルを、いずれも断面がコ字状の部材としてフックを構成したが、ストッパ、ロック部材およびハンドルをすべて平坦な板状の部材としてフックを構成することもできる。
本発明ではハンドルをロック部材と別個の部材としているが、ハンドルをロック部材に一体化すること、すなわち、ロック部材をハンドルに兼用することもできる。
図5および図6は、このような構成を備えた高所作業用安全帯のフックを示す図であり、図5(A)はフックの斜視図であり、図5(B)は図5(A)に示したフックのストッパが閉位置にある状態を示す平面図であり、図6(A)は、図5(A)に示したフックのロック部材によるロックが解除された状態を示す図5(B)に類似の平面図であり、図6(B)は、図5(A)に示したフックのストッパが開位置にある状態を示す図5(B)に類似の平面図である。
図5および図6に示した実施例は、図1〜図4に示した実施例と、ハンドルを備えていない点、およびロック部材が異なる構成を有する点が異なるだけである。よって、図5および図6中、図1〜図4に示した構成要素と同じ構成要素には、図1〜図4で使用したものと同一の参照番号を付して、以下、それらの詳細な説明を省略する。
図5および図6の実施例では、ロック部材4’は、図1〜図4に示した実施例と同様、金属製であり、互いに平行な細長い一対の側壁4c’と、一対の側壁4c’の中間部において一対の側壁4c’の一側同士を接続する連結壁4d’とからなっている。
そして、ロック部材4’は、一端4a’がストッパ2の内側に嵌め込まれる一方、他端4b’側において、連結壁4d’の内面がフック本体1に対向し、かつ一対の側壁4c’間にフック本体1が挿入された状態で、一端4a’を第2のピン5によってストッパ2に取り付けられて第2のピン5のまわりに旋回可能になっている。
また、フック本体1の基部1a付近の内側側縁には切欠き8が設けられている。そして、ロック部材4’の連結壁4d’のストッパ2から遠ざかる側の端縁4e’は、この切欠き8に係合することによって、ロック部材4’のストッパ2から遠ざかる向きへの旋回を規制する当接部として機能する。
さらに、連結壁4d’の端縁(当接部)4e’と反対側の端縁には、平坦なバネ保持壁4f’が接続されて、連結壁4d’から一定の角度をなして一対の側壁4c’間の間隙中にのびている。
そして、図1〜図4に示した実施例と同様、第2のピン5には、円筒状のスペーサが第2のピン5のまわりに回転自在に挿入されており、このスペーサの外側には、つるまきバネが嵌め込まれている。つるまきバネは、スペーサに嵌め込まれた状態で、一端部が、ストッパ2の互いに対向する側壁を接続する連結壁の内面に当接する一方、他端部が、ロック部材4’のバネ保持壁4f’に当接することによって、常時、ストッパ2が閉位置をとり、かつロック部材4’の当接部4e’がフック本体1の切欠き8に係合するように弾性付勢する。それによって、ストッパ2は、ロック部材4’によって閉位置にロックされる。
ロック部材4’は、また、ストッパ2を閉位置にロックした状態で(図5(B)参照)、他端4b’がフック本体1を越えて外側にのびている。ロック部材4’の他端4b’は適度に丸みを帯びていて、フックの着脱時に、使用者がロック部材4’をストッパ2とともに握りやすいようになっている。
そして、ストッパ2およびロック部材4’の他端4b’が使用者の手で握られた状態で、ロック部材4’がフック本体1に向けて少し旋回せしめられると、ロック部材4’の当接部4e’がフック本体1の切欠き8から離間することで、ロック部材4’によるロックが解除され(図6(A)参照)、さらに、ストッパ2がフック本体1に向けて旋回せしめられることでストッパ2が開位置をとる(図6(B)参照)。
開位置において、フック本体1が高所作業現場の固定用構造物に引っ掛けられ、その後、ストッパ2およびロック部材4’の他端4b’が開放される。それによって、ストッパ2が閉位置に戻り、ロック部材4’によってロックされ、フックが固定用構造物に係止される。
1 フック本体
1a 基部
1b 先端
2 ストッパ
2a 一端
2b 他端
3 第1のピン
4、4’ ロック部材
4a、4a’ 一端
4b、4b’ 他端
4c、4c’ 側壁
4d、4d’ 連結壁
4e、4e’ 当接部
4f、4f’ バネ作用面
5 第2のピン
6 スペーサ
7 バネ
7a 一方の直線状部分
7b 他方の直線状部分
8 切欠き
9 ハンドル
9a 一端
9b 他端
9c 側壁
9d 連結壁
10 第3のピン
11 命綱連結孔
20 本体
20a 基部
20b 先端
21 ストッパ
21a 一端
21b 他端
22 第1のピン
23 ロック部材
24 第2のピン
25 スリット
26 第3のピン
27 ハンドル
27a 一端
27b 他端
28 第4のピン
29 命綱連結孔

Claims (2)

  1. 高所作業現場において使用される高所作業用安全帯の命綱の先端に備えられ、前記命綱を前記高所作業現場の固定用構造物に係止するためのフックであって、
    鉤状のフック本体と、
    レバー形状をなし、一端を第1のピンによって前記フック本体の基部に取り付けられて前記第1のピンのまわりに旋回可能とされ、前記フック本体の基部および先端間を閉じる閉位置と、前記閉位置から前記フック本体の内側に押し込まれて前記フック本体の基部および先端間を開く開位置をとるストッパと、
    前記フック本体の基部付近において、一端を第2のピンによって前記ストッパに取り付けられて前記第2のピンのまわりに旋回可能とされ、他端が前記フック本体に向かってのびるロック部材と、を備え、
    前記フック本体の基部付近の内側側縁には、切欠きが設けられる一方、前記ロック部材には、前記切欠きに係合し得る当接部が設けられ、前記ロック部材の当接部が前記フック本体の切欠きに係合することによって、前記ロック部材の前記ストッパから遠ざかる向きへの旋回が規制されるようになっており、さらに、
    前記第2のピンに取り付けられるとともに、前記ストッパおよび前記ロック部材に作用し、常時、前記ストッパが前記閉位置をとり、かつ前記ロック部材の当接部が前記フック本体の切欠きに係合するように弾性付勢することで、前記ストッパが前記ロック部材によって前記閉位置にロックされるようにするバネと、
    レバー形状をなし、前記フック本体の一部および前記ロック部材の一部と重なり合った状態で、一端を第3のピンによって前記フック本体の中間部に取り付けられて前記第3のピンのまわりに旋回可能とされ、他端が前記フック本体の基部までのびるハンドルと、を備え、
    前記ロック部材の当接部が前記フック本体の切欠きに係合した状態で、前記ロック部材の他端は前記フック本体を越えてのび、前記ハンドルは、前記ロック部材の他端における前記ストッパから遠ざかる側の側縁に当接するロック部材案内面を備えており、
    前記ハンドルが前記フック本体に向けて旋回せしめられるとき、前記ロック部材が前記ロック部材案内面によって前記ストッパに向けて押されて前記当接部が前記切欠きから離間することで、前記ロック部材によるロックが解除され、さらに、前記ストッパが前記フック本体に向けて旋回せしめられることで前記ストッパが前記開位置をとるものであることを特徴とするフック。
  2. 前記ストッパは、板体を折り曲げて断面をコ字状としたものからなり、前記フック本体の基部に外側から嵌め込まれた状態で、前記第1のピンによって前記基部に取り付けられ、
    前記ロック部材は、互いに平行な細長い一対の側壁と、前記一対の側壁の中間部において前記一対の側壁の一側同士を接続する連結壁とからなり、前記ロック部材の前記一端が前記ストッパの内側に嵌め込まれる一方、前記ロック部材の前記他端側において、前記連結壁の内面が前記フック本体に対向し、かつ前記ロック部材の前記一対の側壁間に前記フック本体が挿入された状態で、前記第2のピンによって前記ストッパに取り付けられ、前記ロック部材の前記連結壁における、前記ロック部材の前記他端側の端縁が前記当接部を形成し、
    前記ハンドルは、板体を折り曲げて断面をコ字状としたものからなり、互いに平行な一対の側壁と、当該一対の側壁の一側同士を接続する連結壁とを有し、前記ハンドルの前記一対の側壁間に前記フック本体の一部および前記ロック部材の一部が挿入され、かつ前記ハンドルの前記連結壁の内面が前記ストッパに対向した状態で、前記第3のピンによって前記フック本体の中間部に取り付けられ、前記ハンドルの前記連結壁の内面が前記ロック部材案内面を形成していることを特徴とする請求項1に記載のフック。
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