JP2014216369A - 研磨剤および研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サファイア基板の研磨に用いる酸化ケイ素微粒子を砥粒とする研磨剤において、酸化ケイ素微粒子の濃度が低い場合においても基板の被研磨面を高速度で研磨できるとともに、長時間使用時の安定性にも優れた研磨剤および研磨方法を提供する。
【解決手段】サファイア基板の被研磨面を研磨するための化学的機械的研磨用の研磨剤であって、平均一次粒子径が5〜20nmの第1の酸化ケイ素微粒子と、平均一次粒子径が40〜110nmの第2の酸化ケイ素微粒子と、アルカリ金属塩と、水とを含み、かつ第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の合計量に占める第1の酸化ケイ素微粒子の割合が0.7〜40質量%であることを特徴とする研磨剤、およびこの研磨剤を研磨パッドに供給し、サファイア基板の被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、サファイア(α−Al)基板の被研磨面を研磨するための研磨剤および研磨方法に関する。より詳しくは、サファイア基板被研磨面の研磨において、高速研磨が可能であり、かつ長時間使用時の安定性に優れる研磨剤およびそれを用いた研磨方法に関する。
今後大きな伸びが期待されるLEDやパワーデバイス用の基板として、サファイア(α−Al)基板の製造・加工技術が注目を集めている。サファイア基板の上にはGaNなどの結晶薄膜を形成してデバイス化されるため、結晶学的にも低欠陥・高品質な表面が重要とされており、これら低欠陥・高平滑な表面を得るために、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:以下、CMPということもある。)技術が注目されてきている。
ここで、サファイアは非常に硬度が高く、かつ化学的な安定性も高い物質であることから、特に品質を決める最終段階の研磨では、化学的機械的研磨に用いる研磨剤としてはごく限られたものが使用されている。具体的には、多くの場合、酸化ケイ素微粒子を砥粒としてこれを水に分散させた研磨剤が用いられている。しかしながら、該研磨剤を用いたサファイア基板の研磨において被研磨面の品質を確保しながら研磨を行うには、研磨速度が上がらず研磨工程が非常に長くなるという問題を抱えていた。
そこで、このような研磨剤を用いたサファイア基板の研磨において研磨速度を上げるために、例えば、特許文献1には、酸化ケイ素微粒子を砥粒としてこれを水に分散させた研磨剤において、塩基性pHを有し、塩化合物を溶解させた研磨剤が記載されており、一定の効果を得ている。
特表2008−531319号公報
しかしながら、特許文献1に記載の研磨剤で、上記研磨速度向上の効果を得るためには、一定以上の酸化ケイ素微粒子の濃度が必要である。酸化ケイ素微粒子を用いたサファイア基板の研磨において研磨剤は循環使用するのが一般的であり、長時間使用した際の安定性を考慮する必要があるが、砥粒濃度を高くすると、使用により砥粒が凝集し、研磨効率が大幅に低下しやすくなるため研磨剤を長時間使用した際の安定性が大きく低下するという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、サファイア基板の研磨に用いる酸化ケイ素微粒子を砥粒とする研磨剤において、酸化ケイ素微粒子の濃度が低い場合においても基板の被研磨面を高速度で研磨できるとともに、長時間使用時の安定性にも優れた研磨剤および研磨方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有するサファイア基板の被研磨面を研磨するための研磨剤を提供する。
[1]サファイア(α−Al)基板の被研磨面を研磨するための研磨剤であって、平均一次粒子径が5〜20nmの第1の酸化ケイ素微粒子と、平均一次粒子径が40〜110nmの第2の酸化ケイ素微粒子と、アルカリ金属塩と、水とを含み、かつ前記第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の合計量に占める前記第1の酸化ケイ素微粒子の割合が0.7〜40質量%であることを特徴とする研磨剤。
[2]研磨剤全量に対する前記第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子との合計質量の割合は、1〜40質量%である[1]の研磨剤。
[3]前記アルカリ金属塩は、ナトリウム塩である[1]または[2]の研磨剤。
[4]前記アルカリ金属塩は、塩化物塩および/または硝酸塩である[1]〜[3]のいずれかの研磨剤。
[5]前記アルカリ金属塩の含有量は、前記研磨剤全量に対して0.005〜20質量%である[1]〜[4]のいずれかの研磨剤。
[6]pHが7〜12である[1]〜[5]のいずれかの研磨剤。
[7]前記酸化ケイ素微粒子は、コロイダルシリカである[1]〜[6]のいずれかの研磨剤。
[8]前記第2の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径は、45〜110nmである[1]〜[7]のいずれかの研磨剤。
[9]前記第1の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径は、8〜20nmである[1]〜[8]のいずれかの研磨剤。
本発明は、また以下の構成を有するサファイア基板の被研磨面を研磨するための研磨方法を提供する。
[10]研磨剤を研磨パッドに供給し、サファイア基板の被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法であって、前記研磨剤として[1]〜[9]のいずれかの研磨剤を使用する研磨方法。
[11]前記研磨パッドに供給され研磨に使用された研磨剤を回収し、前記回収した研磨剤を再び研磨パッドに供給する操作を繰り返し行うことで前記研磨剤を循環使用することを特徴とする[10]の研磨方法。
本発明によれば、サファイア基板の研磨に用いる酸化ケイ素微粒子を砥粒とする研磨剤において、酸化ケイ素微粒子の濃度が低い場合においても基板の被研磨面を高速度で研磨できるとともに、長時間使用時の安定性にも優れた研磨剤および研磨方法を提供できる。
本発明の研磨方法に使用可能な研磨装置の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[研磨剤]
本実施形態に係る研磨剤は、サファイア(α−Al)基板の被研磨面を研磨するための研磨剤であって、平均一次粒子径が5〜20nmの第1の酸化ケイ素微粒子と、平均一次粒子径が40〜110nmの第2の酸化ケイ素微粒子と、アルカリ金属塩と、水とを含み、かつ前記第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の合計量に占める前記第1の酸化ケイ素微粒子の割合が0.7〜40質量%であることを特徴とする。
本実施形態の研磨剤は、α−Alの単結晶体からなり、修正モース硬度による硬度が12であるサファイアの基板を研磨するための研磨剤である。
本実施形態の研磨剤は、研磨砥粒として酸化ケイ素微粒子を水に分散させた分散液にアルカリ金属塩を含有させて、サファイア基板の高速研磨を可能とした研磨剤であって、酸化ケイ素微粒子として、上記平均一次粒子径の異なる第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子を上記の割合で配合することで、酸化ケイ素微粒子の濃度が低い場合においてもサファイア基板の被研磨面を高速度で研磨することを可能とし、さらに酸化ケイ素微粒子の低濃度での使用を可能とすることで、研磨剤を長時間使用時の安定性にも優れるものとした。
上記平均一次粒子径の異なる第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子は、研磨に際して、上記配合割合のように研磨砥粒の多くを占める大粒子径の第2の酸化ケイ素微粒子の間に小粒子径の第1の酸化ケイ素微粒子が少量存在することで、研磨性を上げる方向に作用して高い研磨速度が得られるものである。したがって、研磨砥粒の濃度が比較的低い濃度においても、所期の研磨速度が得られるものである。よって、所期の研磨速度を得るための研磨砥粒の濃度を低く抑えることができ、砥粒の高濃度使用による凝集を抑制できることから、研磨剤を長時間使用した際の安定性が向上する。
また、大粒子径の第2の酸化ケイ素微粒子とともに小粒子径の第1の酸化ケイ素微粒子が上記配合割合のように少量存在することで水等の分散媒中での分散安定性の向上にも寄与して、長期使用時の安定性が得られるものである。
以下、本実施形態の研磨剤を構成する各要素について説明する。
(1)第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子
本実施形態の研磨剤において、第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子は平均一次粒子径が異なる以外は同様の酸化ケイ素微粒子を用いることが可能であり、ともに種々の公知の方法で製造されるものを使用できる。例えば、四塩化ケイ素を酸素と水素の火炎中で気相合成したヒュームドシリカやケイ酸ナトリウムをイオン交換、もしくは中和後脱塩したコロイダルシリカまたはケイ素アルコキシドを液相で加水分解したコロイダルシリカ等の酸化ケイ素微粒子が挙げられる。これらのうちでも、本実施形態の研磨剤においては、品種の多様性の観点からケイ酸ナトリウムを出発原料とするコロイダルシリカがより好ましい。
本実施形態の研磨剤が含有する第1の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径は、上記の通り5〜20nmであるが、好ましくは8〜20nmである。
また、本実施形態の研磨剤が含有する第2の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径は、上記の通り40〜110nmであるが、好ましくは45〜110nmである。
なお、本明細書において、酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径とは、窒素吸着BET法により測定される比表面積を、球状粒子の直径に換算したものである。
さらに、本実施形態の研磨剤における、上記第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の配合割合は、上記の通り第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の合計量に占める第1の酸化ケイ素微粒子の割合が0.7〜40質量%となる配合割合であるが、この配合割合は、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは3〜40質量%である。
本実施形態の研磨剤中の第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子の含有量は、第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の合計量として、研磨剤全質量に対して1〜40質量%の範囲で研磨速度、均一性、材料選択性、分散安定性等を考慮して適宜設定することが好ましい。第1および第2の酸化ケイ素微粒子の合計含有量が、研磨剤全質量に対して1質量%未満では、十分な研磨速度が得られないことがあり、40質量%を超えると、砥粒濃度の増加に見合った研磨速度の向上が認められず、また、研磨剤の粘性が上がり過ぎたり、研磨剤のゲル化を促進する場合がある。
(2)アルカリ金属塩
本実施形態の研磨剤は、上記(1)の2種類の酸化ケイ素微粒子と組み合わせてアルカリ金属塩を用いることで、サファイア基板用の研磨剤において、比較的酸化ケイ素微粒子の濃度が低くとも高速研磨が可能であり、長期使用において安定使用が可能である。
アルカリ金属塩を構成するアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等が挙げられる。ナトリウムおよびカリウムが好ましく、研磨速度の向上性の観点からナトリウムがより好ましい。
アルカリ金属塩としては、特に制限されず、例えば、アルカリ金属のハロゲン化物や、各種無機酸、有機酸とアルカリ金属との塩等が挙げられる。より具体的には、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩等のハロゲン化物塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、アルミン酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩等の無機酸との塩、酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩等の有機酸との塩が挙げられる。これらのうちでも、塩化物塩および硝酸塩が好ましい。
これらのうちでも、研磨速度の向上性や水溶解性の観点から、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、二酸化ナトリウムアルミニウム等が好ましく、硝酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムが特に好ましい。
アルカリ金属塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の研磨剤中のアルカリ金属塩の含有量は、研磨剤全量に対して0.005〜20質量%であることが好ましく、0.005〜15質量%がより好ましく、0.005〜10質量%が特に好ましい。研磨剤中のアルカリ金属塩の含有量を上記範囲とすることで、研磨速度が十分向上するとともに、砥粒の凝集等も抑制でき好ましい。
(3)水
本実施形態の研磨剤が含有する水は、研磨砥粒である上記第1および第2の酸化ケイ素微粒子を分散させ、アルカリ金属塩を溶解させるとともに、その他必要に応じて添加される任意成分を分散・溶解するための媒体である。水については、特に制限はないが、他の配合成分に対する影響、不純物の混入、pH等への影響から、純水または脱イオン水が好ましい。水は研磨剤の流動性を制御する機能を有するので、その含有量は、研磨速度、平坦化特性等の目標とする研磨特性に合わせて適宜設定することができる。
本実施形態の研磨剤において、水は、研磨剤全質量に対して40〜99質量%の範囲で含まれることが好ましく、50〜98質量%がより好ましい。水の含有量が、研磨剤全質量に対して40質量%未満では、研磨剤の粘性が高くなり流動性が損なわれる場合があり、99質量%を超えると、研磨砥粒である上記第1および第2の酸化ケイ素微粒子の濃度が低くなり十分な研磨速度が得られないことがある。
(4)研磨剤の調製および任意成分
本実施形態の研磨剤は、必須成分として含有する上記(1)の第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子と、(2)のアルカリ金属塩と、(3)の水を、例えば、上記含有量となるように秤量し、混合することにより調製できる。
ここで、上記第1および第2の酸化ケイ素微粒子として、ともにコロイダルシリカを用いた場合、通常、コロイダルシリカはあらかじめ酸化ケイ素微粒子が水に分散した状態で供給される。また、アルカリ金属塩についても予め水に溶解させた水溶液として研磨剤の調製に用いることが好ましい。
研磨剤の調製は、このようなコロイダルシリカ水分散液とアルカリ金属塩水溶液と必要に応じて追加される水を、最終的に得られる研磨剤中での第1の酸化ケイ素微粒子、第2の酸化ケイ素微粒子、およびアルカリ金属塩の含有量が上記範囲となるように適宜混合することで行ってもよい。
なお、本実施形態の研磨剤には、上記本発明の効果を損なわない範囲において、上記(1)〜(3)の必須成分以外に、通常の化学的機械的研磨用の研磨剤が含有するような任意成分を含有させてもよい。
このようにして得られる本実施形態の研磨剤のpHは、7〜12の範囲にあることが好ましく、8〜11がより好ましい。
本実施形態の研磨剤においては、必須成分である(1)の第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子と、(2)のアルカリ金属塩と、(3)水とを所定の割合で混合することで、pHが上記範囲となる場合は、特に必要ないが、pHを上記範囲とするためにpH調整剤を添加してもよい。
pH調整剤として具体的には、塩酸、硝酸、硫酸等の強酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強塩基が挙げられる。これら、pH調整剤は、例えば水溶液として調製され本実施形態の研磨剤に配合される。本実施形態の研磨剤におけるpH調整剤の含有量としては、研磨剤のpHを上記好ましい範囲に調整する量であり、具体的には研磨剤全量に対して20質量%以下が好ましい。
なお、(1)〜(3)の必須成分にpH調整剤を任意に加えて、研磨剤を調製する方法として、具体的には、pH調整剤を配合せずに調整されたアルカリ金属塩含有の砥粒分散液について、pHを測定しつつ、上記したようなpH調整剤を適当な濃度の水溶液として、pHが所望の値となるようにそれぞれ適当な量、好ましくは上に示す上限値以下で添加する方法が挙げられる。
[研磨方法]
本実施形態の研磨剤を用いて、サファイア基板の被研磨面を研磨する方法としては、研磨剤を研磨パッドに供給しながら、サファイア基板の被研磨面と研磨パッドとを接触させ、両者間の相対運動により研磨を行う研磨方法が好ましい。
上記研磨方法において、研磨装置としては従来公知の研磨装置を使用することができる。図1に、本発明の実施形態に使用可能な、研磨剤を循環使用する研磨装置の一例を示し、以下に説明するが、本発明の実施形態に使用される研磨装置はこのような構造のものに限定されるものではない。
この研磨装置10は、サファイア基板1を保持する研磨ヘッド2と、研磨定盤3と、研磨定盤3の表面に貼り付けられた研磨パッド4と、研磨剤5を貯留するタンク8と、タンク8から研磨剤供給手段7を用いて、研磨パッド4に研磨剤5を供給する研磨剤供給配管6とを備えている。研磨装置10は、研磨剤供給配管6から研磨剤5を供給しながら、研磨ヘッド2に保持されたサファイア基板1の被研磨面を研磨パッド4に接触させ、研磨ヘッド2と研磨定盤3とを相対的に回転運動させて研磨を行うように構成されている。
このような研磨装置10を用いて、サファイア基板1の被研磨面の研磨を行うことができる。ここで、研磨装置10はサファイア基板の片面を被研磨面として研磨する研磨装置であるが、例えば、サファイア基板の上下面に研磨装置10と同様の研磨パッドを配した両面同時研磨装置を使用してサファイア基板の被研磨面(両面)を研磨することも可能である。
研磨ヘッド2は、回転運動だけでなく直線運動をしてもよい。また、研磨定盤3および研磨パッド4は、サファイア基板1と同程度またはそれ以下の大きさであってもよい。その場合は、研磨ヘッド2と研磨定盤3とを相対的に移動させることにより、サファイア基板1の被研磨面の全面を研磨できるようにすることが好ましい。さらに、研磨定盤3および研磨パッド4は回転運動を行なうものでなくてもよく、例えばベルト式で一方向に移動するものであってもよい。
このような研磨装置10の研磨条件には特に制限はないが、研磨ヘッド2に荷重をかけて研磨パッド4に押しつけることで、より研磨圧力を高め、研磨速度を向上させることも可能である。研磨圧力は10〜50kPa程度が好ましく、研磨速度のサファイア基板1の被研磨面内均一性、平坦性、スクラッチなどの研磨欠陥防止の観点から、10〜40kPa程度がより好ましい。研磨定盤3および研磨ヘッド2の回転数は、50〜500rpm程度が好ましいがこれに限定されない。また、研磨剤5の供給量については、被研磨面構成材料や研磨剤の組成、上記各研磨条件等により適宜調整、選択されるが、例えば、直径50mmのサファイアウェハを研磨する場合には、概ね5〜300cm/分程度の供給量が好ましい。
研磨パッド4としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質樹脂、非多孔質樹脂などからなるものを使用することができる。また、研磨パッド4への研磨剤5の供給を促進し、あるいは研磨パッド4に研磨剤5が一定量溜まるようにするために、研磨パッド4の表面に格子状、同心円状、らせん状などの溝加工が施されていてもよい。
また、必要により、パッドコンディショナーを研磨パッド4の表面に接触させて、研磨パッド4表面のコンディショニングを行いながら研磨してもよい。
また、図1に示す研磨装置10は、研磨に使用した研磨剤5を研磨パッド4から回収する回収手段(図示せず)を有し、回収した研磨剤5がタンク8に輸送される構成となっている。タンク8に戻った研磨剤5は、再び研磨剤供給手段7を用いて研磨剤供給配管6を経て研磨パッド4に供給される。研磨剤5は、このようにして循環使用される。
なお、本実施形態の研磨方法においては、研磨パッドに供給された研磨剤が研磨に使用された後、上記同様に回収されるが1回の研磨使用毎に廃棄される、いわゆる掛け流し構成の研磨装置を使用することも可能である。
研磨剤が循環使用される研磨方法は、研磨剤が1回の研磨使用毎に廃棄される研磨方法と比較して研磨剤の消費量を減らすことができるため好ましい。しかし、研磨の進行に伴い研磨によりサファイア基板の研磨くずが研磨剤に混入してくるため、従来の研磨剤では、研磨砥粒の凝集やゲル化を招きやすく、パッドの目詰まりを誘引して次第に研磨速度が低下するという問題があった。本実施形態の研磨剤によれば、砥粒の濃度を低く抑えながら所期の研磨速度が得られるものであって、上記研磨により発生するサファイア基板の研磨くずの混入による砥粒のゲル化や凝集が起こりにくく、循環使用時の研磨速度の低下が抑制される。よって、長期間の安定使用が可能である。
本実施形態の研磨剤は、上記のとおり砥粒濃度が比較的低くとも初期の研磨速度が高く、かつ循環方式で用いた際の研磨速度の低下が抑制されるという特徴を有している。これにより研磨工程の効率が向上するだけでなく、研磨剤の消費量の低減や、パッドのドレッシングやフラッシングなどの頻度低減によるダウンタイムの短縮、更にはパッド消費量の削減にもつながり、研磨工程を効率的に行えるため、各種デバイス製造の量産性向上に与える意義は非常に大きいといえる。
以下に本発明を、実施例を用いて説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではない。例1〜15は実施例、例16〜19は比較例である。
なお、実施例において、研磨剤に第1の酸化ケイ素微粒子および第2の酸化ケイ素微粒子を砥粒として配合する際には、以下のコロイダルシリカ水分散液を用いた。
(砥粒)
第1の酸化ケイ素微粒子については、平均一次粒子径が10nmのコロイダルシリカの固形分濃度30質量%水分散液(以下、「第1のコロイダルシリカ分散液」という)を用いた。
第2の酸化ケイ素微粒子については、平均一次粒子径が110nmのコロイダルシリカの固形分濃度40質量%水分散液(以下、「第2のコロイダルシリカ分散液」という)を用いた。
なお、第1、第2の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径はいずれも、窒素吸着BET法により比表面積を測定して得られた値である。
[例1]
第1のコロイダルシリカ分散液、第2のコロイダルシリカ分散液、水(イオン交換水)、硝酸ナトリウム、およびKOH(pH調整剤)の10質量%水溶液の各所定量を混合し撹拌して、組成が表1に示される、pHが9.5に調整された研磨剤1を得た。なお、研磨剤1のpHはポータブルpH計(TOADKK社製)にて測定した。また、以下に示すpHは、全てポータブルpH計(TOADKK社製)にて測定した値である。
[例2〜19]
例1と同様にして、第1のコロイダルシリカ分散液、第2のコロイダルシリカ分散液、水(イオン交換水)、金属塩、必要に応じて、KOH(pH調整剤)の10質量%水溶液、HNO(pH調整剤)の10質量%水溶液の各所定量を混合し撹拌して、組成およびpHが表1に示される研磨剤2〜19を得た。
[評価]
上記で得られた例1〜例19の研磨剤の研磨特性を以下の方法により評価した。研磨特性の評価には、研磨剤を循環使用した際の研磨速度を用いた。
<被研磨物>
被研磨物として、単結晶サファイア基板の2インチウェハ(信光社製、(0001)面、基板の厚み420μm)を使用した。
<研磨方法>
研磨機としては、SPEEDFAM社製卓上研磨装置を使用した。研磨パッドとしては、SUBA800−XY−grooveを使用し、試験前にMEC100−PH3.5L(三菱マテリアル社製)および、ブラシを用いてコンディショニングを行った。
研磨は、研磨剤の供給速度を100cm/分、研磨定盤の回転数は90rpmとし、研磨圧を5psiすなわち34.5kPa、研磨時間は60分間として行った。なお、研磨ヘッドは、単独では回転せず研磨定盤の回転に伴い回転する設定とした。
<研磨速度>
研磨速度は、単位時間当たりの基板の厚さの変化量(μm/hr)で評価した。具体的には、上記の評価に用いた単結晶サファイア基板について、厚みが既知の未研磨基板の質量と上記の研磨時間研磨した後の基板質量とを測定し、その差から質量変化を求め、さらに質量変化から求めた基板の厚みの時間当たりの変化を下記の式を用いて算出した。
(研磨速度(V)の計算式)
Δm=m0−m1
V=Δm/m0 × T0 × 60/t
(式中、Δm(g)は研磨前後の質量変化、m0(g)は未研磨基板の初期質量、m1(g)は研磨後基板の質量、Vは研磨速度(μm/hr)、T0は未研磨基板の基板厚み(μm)、tは研磨時間(min)を表す。)
<研磨速度比>
例1〜例19で得られた研磨剤1〜19ついて、上記60分間研磨時の研磨速度を測定・算出した。さらに、各例の研磨剤について、例16で調製した研磨剤16の研磨速度を1.00としたときの研磨速度比を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2014216369
表1からわかるように、本発明の研磨剤は、比較例の研磨剤に比べて、長期使用においても安定的に使用でき、それにより研磨速度が高い。また、アルカリ金属塩としては、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウムが好ましいことがわかる。
さらに、硝酸ナトリウムを用いた場合に、その含有量が0.5質量%以上であれば研磨剤のpHが8.5〜10.5の範囲において研磨剤の研磨速度が高いことがわかる。
本発明によれば、サファイア基板の研磨に用いる酸化ケイ素微粒子を砥粒とする研磨剤において、酸化ケイ素微粒子の濃度が低い場合においても基板の被研磨面を高速度で研磨できるとともに、かつ研磨剤の長期使用安定性の向上が可能となる。これにより、サファイア基板の生産性の向上に寄与することができる。
1…サファイア基板、2…研磨ヘッド、3…研磨定盤、4…研磨パッド、5…研磨剤、6…研磨剤供給配管、7…研磨剤供給手段、8…タンク、10…研磨装置

Claims (11)

  1. サファイア(α−Al)基板の被研磨面を研磨するための研磨剤であって、平均一次粒子径が5〜20nmの第1の酸化ケイ素微粒子と、平均一次粒子径が40〜110nmの第2の酸化ケイ素微粒子と、アルカリ金属塩と、水とを含み、かつ前記第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子の合計量に占める前記第1の酸化ケイ素微粒子の割合が0.7〜40質量%であることを特徴とする研磨剤。
  2. 研磨剤全量に対する前記第1の酸化ケイ素微粒子と第2の酸化ケイ素微粒子との合計質量の割合は、1〜40質量%である請求項1記載の研磨剤。
  3. 前記アルカリ金属塩は、ナトリウム塩である請求項1または2に記載の研磨剤。
  4. 前記アルカリ金属塩は、塩化物塩および/または硝酸塩である請求項1〜3のいずれか1項記載の研磨剤。
  5. 前記アルカリ金属塩の含有量は、前記研磨剤全量に対して0.005〜20質量%である請求項1〜4のいずれか1項記載の研磨剤。
  6. pHが7〜12である請求項1〜5のいずれか1項記載の研磨剤。
  7. 前記酸化ケイ素微粒子は、コロイダルシリカである請求項1〜6のいずれか1項記載の研磨剤。
  8. 前記第2の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径は、45〜110nmである請求項1〜7のいずれか1項記載の研磨剤。
  9. 前記第1の酸化ケイ素微粒子の平均一次粒子径は、8〜20nmである請求項1〜8のいずれか1項記載の研磨剤。
  10. 研磨剤を研磨パッドに供給し、サファイア基板の被研磨面と前記研磨パッドとを接触させて、両者間の相対運動により研磨する方法であって、前記研磨剤として請求項1〜9のいずれか1項記載の研磨剤を使用する研磨方法。
  11. 前記研磨パッドに供給され研磨に使用された研磨剤を回収し、前記回収した研磨剤を再び研磨パッドに供給する操作を繰り返し行うことで前記研磨剤を循環使用することを特徴とする請求項10記載の研磨方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016183212A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物
CN106098865A (zh) * 2016-06-27 2016-11-09 山东浪潮华光光电子股份有限公司 一种改善led用蓝宝石衬底研磨掉边的方法
JP2017186403A (ja) * 2016-04-01 2017-10-12 デンカ株式会社 研磨用シリカ及びそれを用いた方法
JP2017197670A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 日立化成株式会社 サファイア用研磨液、貯蔵液及び研磨方法

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