以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。本実施形態においては、図1に示すように、本発明(車両用灯具)をヘッドライトに適用した例を採用する。しかしながら、本発明は、これに限定されない。本発明は、車両に搭載された灯具であれば適用することができる。車両用灯具100は、主要部として、ハウジング70,80,90と、発光部40と、駆動装置10と、を備えて構成されている。
ハウジング70,80,90は、前方カバー70と、後方カバー80と、搭載部90と、を備えて構成されている。この前方カバー70と、後方カバー80と、搭載部90とを組みつけることによって、発光部40や駆動装置10を収納するための空間が形成される。この空間は、本発明の特許請求の範囲における内部空間に相当する。このように、内部空間とは、ハウジング70,80,90で囲まれた空間である。この内部空間に対する外部空間は、エンジンルームや車両の周辺などのハウジング70,80,90の外部の空間である。
前方カバー70は、発行部40からの光が車両の前方に照射されるように透明な樹脂によって形成されている。一方、後方カバー80は、樹脂によって形成されているが、特に透明である必要はない。本実施形態では、後方カバー80の一部として搭載部90が設けられている例を採用している。後方カバー80には、取り付け部材60を介してヒートシンク50が取り付けられている。なお、搭載部90は、後方カバー80の一部として設けられている必要はない。また、搭載部90は、駆動装置10が搭載される部位であり、駆動装置10が嵌合されて取り付けられる被取付部30が設けられている。
駆動装置10は、発光部40のLED41を発光駆動する装置であり、図2,3に示すように、複数の回路素子を含む回路部(図示省略)と、回路部を囲うカバー11およびベース12と、を備えて構成されている。また、駆動装置10は、配線のコネクタが取り付け可能なコネクタ部14が設けられている。駆動装置10は、コネクタ部14に取り付けられたコネクタ及び配線を介して、LED41や車両用灯具100の外部に設けられた外部機器(バッテリやECUなど)と電気的に接続される。
駆動装置10は、図1に示すように、前方カバー70と、後方カバー80と、搭載部90とで囲まれた内部空間に収納されている。駆動装置10の回路部は、例えば回路基板に複数の回路素子が実装されたものを採用することができる。また、カバー11とベース12とは、図2に示すように、例えばネジ13によって固定されている(組みつけられている)。例えば、カバー11とベース12とは、互いに組みつけられた状態で、直方体形状をなすものを採用できる。なお、ベース12は、図1,3に示すように、搭載部90との対向面が平坦面をなしている。このベース12における対向面は、駆動装置10における搭載部90への取付面と言い換えることもできる。
発光部40は、光源としてのLED41、LED41から発せられた光を車両の前方の反射するためのリフレクタ42、リフレクタ42によって反射された光を車両の前方に照射するための光学レンズ43などを備えて構成されている。発光部40は、図1に示すように、前方カバー70と、後方カバー80と、搭載部90とで囲まれた内部空間に収納されている。なお、本実施形態では、図1に示すにように、二つの発光部40が設けられた車両用灯具100を一例として採用している。この二つの発光部40は、一方はハイビーム用の発光部であり、他方はロービーム用の発光部である。また、発光部40は、図1に示すように、ヒートシンク50に取り付けられている。つまり、LED41、リフレクタ42、光学レンズ43は、ヒートシンク50が一体となって設けられている。このLED41、リフレクタ42、光学レンズ43、ヒートシンク50を纏めて、光学ユニットと称することもできる。このため、車両用灯具100は、光学ユニットと駆動装置10とを備えて構成されている、と言い換えることができる。
ヒートシンク50は、上述のように取り付け部材60を介して後方カバー80に取り付けられている。なお、ヒートシンク50及び取り付け部材60に関しては、周知技術であるため詳しい説明は省略する。
さらに、車両用灯具100は、搭載部90に設けられており、駆動装置10が嵌合されて取り付けられる被取付部30と、駆動装置10に設けられており、被取付部30と嵌合する取付部20と、を備えている。そして、駆動装置10は、取付部20が被取付部30と嵌合することで内部空間に取り付けられている。言い換えると、駆動装置10は、取付部20が被取付部30と嵌合することで、搭載部90に取り付けられ、内部空間に配置されている。このため、取付部20は、駆動装置10と搭載部90とを結合するためのブラケットと称することができる。
ここで、図2〜図4を用いて、取付部20と被取付部30、及び駆動装置10の取付構造に関して詳しく説明する。ただし、ここで説明する取付部20と被取付部30、及び取付構造は一例である。よって、本発明は、これに限定されない。なお、図2は、紙面奥行き方向が重力方向である。また、図2における質量重心軸とは、駆動装置10の重心(質量中心)を通る軸であり、且つ駆動装置10における搭載部90への取付面に平行する軸である。図2の場合、質量重心軸は、駆動装置10の重心に沿う水平(重力に垂直)な仮想直線と言い換えることができる。また、取付部20は、駆動装置10の質量重心位置上、且つ駆動装置10の両端に設けられている、と言い換えることができる。さらに、取付部20は、駆動装置10の質量重心軸に沿って、駆動装置10から相反する二方向に突出して設けられている、と言い換えることもできる。
なお、質量重心軸は、駆動装置10と取付部20とかなる構造体の重心を通る軸であり、且つ駆動装置10における搭載部90への取付面に平行する軸であってもよい。つまり、本発明における重心とは、駆動装置10と取付部20とかなる構造体の重心であってもよい。
取付部20は、図2〜図4に示すように、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dを備えて構成されている。取付部20は、質量重心軸に沿って、駆動装置10から相反する二方向に突出して設けられている。つまり、駆動装置10には、二つの取付部20が設けられている。また、各取付部20は、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dが一体的に設けられている。つまり、各取付部20は、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dを含む一体物である。
連結部20aは、駆動装置10と連結している部位である。この連結部20aは、駆動装置10から、質量重心軸に沿った、相反する二方向に突出して設けられている。よって、二つの連結部20aは、駆動装置10に対する突出方向が180度異なる。また、以下のように言い換えることもできる。つまり、連結部20aは、駆動装置10の四つの側面における一つの側面と、その側面の反対面(反対の側面)とに設けられている。そして、連結部20aは、この二つの側面における質量重心軸に沿った位置に設けられている。
接触部20cは、取付部20が被取付部30に取り付けられた状態において、被取付部30の台座30cに接触する部位である。接触部20cは、連結部20aに直交すると共に取付面に平行して設けられている。本実施形態では、連結部20aにおける駆動装置10と連結している部位とは反対側の先端に設けられており、且つ、取付面に平行して設けられた接触部20cを採用している。言い換えると、接触部20cは、駆動装置10における連結部20aが設けられた側面に沿って設けられている。図2に示すように、一体となっている連結部20aと接触部20cの形状はT字形状である。つまり、連結部20aと接触部20cは、駆動装置10に取り付けられた状態において、駆動装置10を取付面側、又は取付面の反対面(上面)側から見た場合にT字形状をなしている。
嵌合部20bは、取付部20が被取付部30に取り付けられた状態において、被取付部30の被嵌合部30bと嵌合する部位である。嵌合部20bは、接触部20cの一部に設けられている。本実施形態では、接触部20cの長手方向の先端に設けられた嵌合部20bを採用している。言い換えると、取付部20は、接触部20cの長手方向の先端に屈曲した部位である嵌合部20bが設けられている。なお、嵌合部20bは、接触部20cにおける長手方向の先端から逆側の先端方向に屈曲している。つまり、嵌合部20bは、接触部20cとのなす角度が鋭角となるように、接触部20cに対して傾斜して設けられている。このなす角度とは、接触部20cにおける台座30cと対向する面の反対面と、嵌合部20bにおける被嵌合部30bと対向する面の反対面との角度である。
なお、取っ手20dは、被取付部30に取り付けられた取付部20を、被取付部30から取り外す際に、取り外しを容易にするための部位であり、嵌合部20bの先端から突出して設けられている。この取っ手20dは、一例として、嵌合部20bの先端から取付面に垂直な方向に突出して設けられている。
取付部20は、駆動装置10のカバー11及びベース12の少なくとも一方に設けられている。例えば、カバー11、ベース12、及び取付部20の夫々は、薄板金プレス(薄板金属プレス)で形成することができる。つまり、取付部20は、平板形状の金属部材(つまり、金属板)をプレス加工することで、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dが形成されている。よって、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dは、平板状の部位である。この場合、取付部20は、溶接や接着材などによって、カバー11又はベース12に取り付けることができる。但し、嵌合部20bに関しては、屈曲形状となることもありうる。
また、取付部20は、棒状(円柱状、針金状)の金属部材をプレス加工することで、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dが形成されていてもよい。この場合、連結部20a、嵌合部20b、接触部20c、取っ手20dは、棒状の部位となる。
なお、取付部20は、モールド成形によってカバー11又はベース12と一体的に形成することも可能である。つまり、取付部20は、カバー11又はベース12と共にモールド樹脂によって形成された一体物であってもよい。
このように、駆動装置10のカバー11とベース12は、薄板金プレスや樹脂成形によって製造されている。このため、駆動装置10のカバー11とベース12は、アルミダイカストによって製造されたものよりも軽量化されている。また、駆動装置10は、LED41を点灯駆動するものであるため、メタルハライドランプなどのHID(High Intensity Discharge lamp)ランプなどの駆動装置よりも構成部品点数や発熱量が少なく小型化されている。このため、駆動装置10は、内部空間に配置しやすい。
一方、被取付部30は、図3,図4に示すように、嵌合部20bと嵌合する被嵌合部30bと、接触部20cが接触する台座30cと、を備えて構成されている。また、本実施形態では、被嵌合部30bと台座30cとを連結する部位であり、台座30cから突出して設けられた突出部30aを含む被嵌合部30を採用している。なお、台座30cは、被取付部30に取付部20が取り付けられた状態において、接触部20cが接触できるように、平坦面(平坦な表面)を有している。
突出部30aは、台座30cにおける接触部20cが接触する面に対して垂直方向に突出している。また、突出部30aは、被取付部30に取付部20が取り付けられた状態では、取っ手20dに沿って設けられている。なお、突出部30aは、被取付部30に取付部20を取り付けることによって撓むことになる。つまり、被取付部30は、突出部30aが撓むことで、取付部20の取り付け及び取り外しが可能となる。言い換えると、被取付部30は、突出部30aが撓むことで、嵌合部20bと被嵌合部30bとが嵌合可能となる。
被嵌合部30bは、突出部30aの先端から、被取付部30に取付部20が取り付けられた状態の嵌合部20b側に突出して設けられている。つまり、被嵌合部30bは、突出部30aの先端に設けられた突起状の部位である。被嵌合部30bは、嵌合部20bと嵌合した状態において、被取付部30から取付部20が外れにくい形状にすると好ましい。一例としては、図3などに示すように、被嵌合部30bにおける台座30cと対向する面を水平面とすることで、取付部20が外れにくい被嵌合部30bとすることができる。つまり、被嵌合部30bは、台座30cと対向する面が、台座30cにおける接触部20cが接触する面と平行している。
さらに、被嵌合部30bは、図3などに示すように、台座30cとの対向面の反対面が傾斜している。つまり、被嵌合部30bは、先端が尖った形状である。後ほど説明するが、嵌合部20bは、被嵌合部30bと接触して、突出部30a(被嵌合部30b)を押し広げて、被嵌合部30bと台座30cとの間に配置されて、被嵌合部30bと嵌合する。よって、被嵌合部30bは、嵌合部20bを被嵌合部30bと台座30cとの間に押し込みやすくするために、傾斜した形状としている。つまり、被嵌合部30bは、台座30cの平坦面に近づくに連れて徐々に厚みが厚くなっている、と言い換えることができる。なお、被嵌合部30bは、被取付部30から取付部20が外れにくくすると共に、被取付部30に取付部20を取り付けやすくするために、返し形状を有している、と言い換えることもできる。
この被取付部30は、ハウジングの搭載部90に設けられている。詳述すると、ハウジングの搭載部90には、突出部30a、被嵌合部30b、台座30cを含む被取付部30が、各取付部20に対応して設けられている。よって、被取付部30は、搭載部90の二箇所に設けられている。また、被取付部30は、内部空間に露出して設けられている。つまり、被取付部30は、ハウジングの内部空間側に設けられている。なお、被取付部30は、駆動装置10を内部空間に取付可能な位置に設けられていればよい。よって、被取付部30は、後方カバー80に設けられていてもよい。
また、被取付部30は、樹脂などによって、搭載部90とは別体に製造されたものを採用することができる。この場合、被取付部30は、接着材などによって搭載部90に取り付けられる。また、被取付部30は、モールド成形によって搭載部90と一体的に形成することも可能である。つまり、被取付部30は、搭載部90と共にモールド樹脂によって形成された一体物であってもよい。
このように、取付部20が設けられた駆動装置10を、被取付部30が設けられた搭載部90に取り付ける場合、図4に示すように、被取付部30に対して取付部20を傾斜させて取り付ける。詳述すると、取付部20を被取付部30に対して傾斜させた状態から、接触部20cが台座30cに接触するように、駆動装置10を動かす。このように駆動装置10を動かすことで、嵌合部20bが被嵌合部30bと接触して、取付部20が突出部30a(被嵌合部30b)を押し広げる。さらに、駆動装置10を動かすと、嵌合部20bが被嵌合部30bを乗り越えて、嵌合部20bが被嵌合部30bと台座30cとの間に配置されて、嵌合部20bが被嵌合部30bと嵌合し、接触部20cと台座30cとが接触する。このようにして、車両用灯具100は、駆動装置10を内部空間に取り付けることができる。つまり、駆動装置10は、取付部20を被取付部30に嵌め込むことで、搭載部90に固定される。
このように、車両用灯具100は、搭載部90には被取付部30が設けられており、駆動装置10には取付部20が設けられている。そして、駆動装置10は、取付部20が被取付部30と嵌合することで、内部空間に取り付けられる。つまり、車両用灯具100は、嵌合によって、駆動装置10を搭載部90に取り付けることができる。従って、車両用灯具100は、ネジなどを用いることなく駆動装置10を内部空間に取り付けることができる。このため、車両用灯具100は、内部空間に駆動装置10を容易に取り付けることがでる。
なお、車両用灯具100は、内部空間に駆動装置10を容易に取り付けることがでるため、駆動装置をネジによって取り付ける場合よりも、製造コストの低減効果が期待できる。つまり、車両用灯具100は、駆動装置10の取付部20を、搭載部90の被取付部30に嵌合させるだけなので、二つ乃至四つのネジのネジ止めを行うよりも、作業工数を減らすことできるので、製造コストの低減効果が期待できる。
通常、ネジ止めする際には、ドライバなどの工具を使う必要がある。よって、駆動装置をネジ止めによって、ハウジング内に取り付ける場合、ハウジング内に、ネジ止めを行うための作業スペースを確保しなければならない。よって、この作業スペースの分だけ、ハウジング(つまり、車両用灯具)の小型化の妨げとなる。
これに対して、車両用灯具100は、駆動装置10の取付部20を、搭載部90の被取付部30に嵌合させるだけなので、ハウジング内にネジ止めを行うための作業スペースを確保する必要がない。このため、車両用灯具100は、駆動装置をネジによって取り付ける場合よりも、作業スペースを小さくすることができ、体格を小型化することができる。言い換えると、車両用灯具100は、ハウジングの大型化を抑制しつつ、駆動装置10をハウジング内に取り付けることができる。
また、駆動装置をハウジング内にネジ止めする場合、タッピングネジを用いることも考えられる。この場合、タッピングネジによってハウジングが削られて、ハウジング内に切粉が発生する可能性がある。この切粉が光学ユニットに付着した場合、車両用灯具の配光に悪影響を及ぼす可能性がある。これに対して、車両用灯具100は、駆動装置10の取付部20を、搭載部90の被取付部30に嵌合させるだけなので、ハウジング内で切粉の発生を抑制できる。よって、車両用灯具100は、ハウジング内に発生した切粉によって、配光に悪影響が及ぶことを抑制できる。
また、車両用灯具100は、駆動装置10が内部空間に取り付けられているため、ハウジング70,80,90が防水構造の場合、駆動装置10に防水対策を施す必要がない。つまり、駆動装置10のカバー11とベース12は、防水対策が必要ない。
また、当然ながら、車両用灯具100は、車両に取り付けられる。よって、車両に取り付けられた車両用灯具100には、車両の振動が伝達されることになる。また、車両用灯具は、例えば駆動装置が片持ち状態でハウジングに取り付けられるような取付部及び被取付部や、質量重心軸から離れた位置に設けられた取付部及び被取付部を採用することも考えられる。しかしながら、このような取付部及び被取付部の場合、車両振動によって振動の共振が生じやすく、振動振幅増加を招くことになる。従って、取付部の厚みを厚くしたり、取付部の材料として強度のある材料を採用したりすることで、強固な取付部とする必要がある。また、取付部をハウジングにネジ止めするなど、強固な取り付け方法が必要となる。
この点に関して、本実施形態の車両用灯具100は、質量重心軸に沿って、駆動装置10から相反する二方向に突出して取付部20が設けられている。このため、車両用灯具100は、例えば駆動装置が片持ち状態でハウジングに取り付けられるような取付部及び被取付部や、質量重心軸から離れた位置に設けられた取付部及び被取付部よりも、共振と振動振幅は抑えることができる。このため、車両用灯具100は、駆動装置10や、取付部20及び被取付部30に印加される応力を低減できる。つまり、車両用灯具100は、振動に対する耐久性(信頼性)を向上できる。言い換えると、車両用灯具100は、駆動装置10の耐久性を維持しつつ、搭載部90に対して駆動装置10を嵌合によって取り付けることができる。また、車両用灯具100は、材料や厚みなどによって取付部20の強度を向上させる必要がないので、コストアップの抑制効果も期待できる。但し、本発明の取付部20は、質量重心軸に沿って、駆動装置10から相反する二方向に突出して設けられていなくても採用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に何ら制限されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。
(変形例1)
本発明は、図5に示す変形例1のように、補強部材31dが設けられた被取付部31を採用することができる。この点で、変形例1の車両用灯具は、車両用灯具100と異なる。この他の点に関しては、変形例1の車両用灯具と車両用灯具100とは同じである。よって、変形例1の車両用灯具においては、車両用灯具100と同じ構成要素の説明は省略する。
図5に示すように、補強部材31dは、L字形状をしており、突出部31aと台座31cとに亘って設けられている。詳述すると、補強部材31dは、第1の平板部と、第1の平板部の先端から、第1の平板部に直交する方向に設けられた第2の平板部とによって構成されている。よって、補強部材31dは、厚み方向に切断した際の断面形状がL字形状をしている。
この補強部材31dは、主に、突出部31aの強度を向上させるための部材である。補強部材31dは、突出部31aが撓む際に、突出部31aと共に撓むことができる金属によって形成されている。つまり、補強部材31dは、弾性変形可能な金属によって形成されている。なお、突出部31a、被嵌合部31b、台座31cは、上述の実施形態と同様に、樹脂によって形成されている。よって、補強部材31dは、突出部31a、被嵌合部31bを構成する樹脂によって覆われている。このように、被取付部31は、補強部材31dが設けられているため、被取付部30よりも強固である。言い換えると、被取付部31は、突出部31aが折れることを抑制できる。当然ながら、変形例1の車両用灯具は、車両用灯具100と同様の効果を奏することができる。
(変形例2)
本発明は、図6に示す変形例2のように、補強部材32dが設けられた被取付部32を採用することができる。この点で、変形例2の車両用灯具は、車両用灯具100と異なる。この他の点に関しては、変形例2の車両用灯具と車両用灯具100とは同じである。よって、変形例2の車両用灯具においては、車両用灯具100と同じ構成要素の説明は省略する。
図6に示すように、補強部材32dは、先端が鉤状(返し形状)のL字形状をしており、一部が台座32cに埋設されており、その他の部位が台座32cから突出して設けられている。詳述すると、補強部材32dは、補強部材31dと同様に、第1の平板部と、第1の平板部の先端から、第1の平板部に直交する方向に設けられた第2の平板部とによって構成されている。そして、第2の平板部の一部が、台座32cから突出して設けられている。補強部材32dは、この第2の平板部の先端が鉤状に形成されている。
被取付部32は、補強部材32dにおける台座32cから突出した部位に、突出部32aと被嵌合部32bが形成されている。なお、被取付部32は、鉤状の部位が被嵌合部32bである。また、補強部材31dは、弾性変形可能な金属によって形成されている。よって、突出部32aと被嵌合部32bは、突出部30aと被嵌合部30bと材料が異なる。
このように、被取付部32は、補強部材32dが設けられているため、被取付部30よりも強固である。言い換えると、被取付部32は、突出部32aが折れることを抑制できる。当然ながら、変形例2の車両用灯具は、車両用灯具100と同様の効果を奏することができる。
(変形例3)
本発明は、図7,図8に示す変形例3のように、穴部である嵌合部21bを含む取付部21、及び台座33cと共に接触部21cを挟み込む挟持部33aを含む被取付部33を採用することができる。この点で、変形例3の車両用灯具は、車両用灯具100と異なる。この他の点に関しては、変形例3の車両用灯具と車両用灯具100とは同じである。よって、変形例3の車両用灯具においては、車両用灯具100と同じ構成要素の説明は省略する。なお、図7は、搭載部90に取り付けられた駆動装置10の平面図であり、紙面手前方向が天側、紙面奥行方向が地側である。
図7に示すように、駆動装置10は、上述の実施形態と同様、二方向に取付部21が設けられている。この取付部21は、図8(a),図8(b)に示すように、取付部20とは異なり、嵌合部21bとして穴が設けられている。嵌合部21bは、接触部21cに設けられており、接触部21cを厚み方向に貫通する穴である。このように、変形例3においては、接触部21cに嵌合部21bが設けられているため、接触部21cの先端に取っ手21dが設けられている。つまり、取っ手21dは、嵌合部21bを介することなく、接触部21cの先端に設けられている。なお、嵌合部21bは、接触部21cに設けられており、接触部21cの厚み方向に窪んだ凹部(有底の穴部)であっても採用できる。
一方、被取付部33は、挟持部33aに被嵌合部33bが設けられている。挟持部33aは、台座33cと対向するように設けられている。よって、被取付部33は、挟持部33aと台座33cとで挟まれた挿入穴33dが設けられている。また、被嵌合部33bは、挟持部33aから台座33cに向かって突出した突起状の部位である。この被嵌合部33bは、図8(b)に示すように、被嵌合部30bと突出方向は異なるが、被嵌合部30bと同様の形状を有している。つまり、被嵌合部33bは、被嵌合部30bと同様に、被取付部33から取付部21が外れにくくすると共に、被取付部33に取付部21を取り付けやすくするために、返し形状を有している。よって、被嵌合部33bは、スライド方向に行くに連れて徐々に台座33cとの間隔が狭くなっている。なお、被取付部33は、被取付部33に取り付けられた取付部21を、被取付部33から取り外す際に、取り外しを容易にするための取っ手33eが設けられている。
このように、取付部21が設けられた駆動装置10を、搭載部90に設けられた被取付部33に取り付ける場合、図8(b)に示すように、取付部21をスライドさせて、取付部21の一部を被取付部33の挿入穴33dに挿入する。詳述すると、接触部21cと挿入穴33dを水平に保った状態から、接触部21cが挿入穴33dに挿入されるように、駆動装置10を動かす。このように駆動装置10を動かすことで、接触部21cが挿入穴33dに挿入されつつ、接触部21cが被嵌合部33bと接触して、取付部20が挟持部30aを押し広げる。さらに、駆動装置10を動かすと、被嵌合部33bが嵌合部21bに挿入されて、嵌合部21bと被嵌合部33bとが嵌合する。このとき、接触部21cは、台座30cと接触しつつ、台座33cと挟持部33aで挟み込まれる。このようにして、車両用灯具100は、駆動装置10を内部空間に取り付けることができる。つまり、駆動装置10は、取付部21を被取付部33に嵌め込むことで、搭載部90に固定される。
この変形例3の車両用灯具であっても、車両用灯具100と同様の効果を奏することができる。さらに、変形例3の車両用灯具は、駆動装置10が搭載部90に取り付けられた状態において、接触部21cが台座33cと挟持部33aによって挟み込まれているため、振動に対する耐久性を向上できる。
なお、被取付部33に取り付けられた取付部21を取り外す際には、取っ手33eを持ち上げて、台座33cと挟持部33aとの間隔を広くする。このとき、被嵌合部33bが嵌合部21bから抜ける程度に、台座33cと挟持部33aとの間隔を広げる。この状態で、駆動装置10を取り付け時とは反対方向にスライドさせることで、取付部21を被取付部33から取り外すことができる。
(変形例4)
本発明は、図9に示す変形例4のように、位置決め部22eを含む取付部22及び、被位置決め部34fを含む被取付部34を採用することができる。この点で、変形例4の車両用灯具は、変形例3の車両用灯具と異なる。この他の点に関しては、変形例4の車両用灯具と変形例3の車両用灯具とは同じである。よって、変形例4の車両用灯具においては、変形例3の車両用灯具と同じ構成要素の説明は省略する。なお、図9では、取付部22及び被取付部34のみを図示している。しかしながら、取付部22は、変形例3と同様に二箇所に設けることができる。一方、被取付部34に関しても、変形例3と同様に二箇所に設けることができる。
図9(a),図9(b)に示すように、取付部22は、連結部22a、嵌合部22b、接触部22c、取っ手22dに加えて、先端に位置決め部22eが設けられている。なお、連結部22a、嵌合部22b、接触部22c、取っ手22dに関しては、変形例3の連結部21a、嵌合部21b、接触部21c、取っ手21dと同様である。
位置決め部22eは、取付部22の先端に設けられた二つの部位からなる。つまり、位置決め部22eは、取付部22の先端における二手に分かれた部位と、言い換えることもできる。また、位置決め部22eは、取付部22の先端に設けられた凹形状となっている部位と、言い換えることもできる。よって、位置決め部22eの一方の部位と他方の部位との間には、被位置決め部34fが挿入される挿入隙間が設けられている。
一方、図9(a),図9(b)に示すように、被取付部34は、挟持部34a、被嵌合部34b、台座34c、挿入穴34d、取っ手34eに加えて、被位置決め部34fが設けられている。なお、挟持部34a、被嵌合部34b、台座34c、挿入穴34d、取っ手34eに関しては、変形例3の挟持部33a、被嵌合部33b、台座33c、挿入穴33d、取っ手33eと同様である。
被位置決め部34fは、台座34cと挟持部34aとを連結する部位の壁面から突出して設けられた部位である。この被位置決め部34fは、取付部22の挿入方向とは反対方向に突出している。つまり、被位置決め部34fは、台座34cと挟持部34aとを連結する部位の壁面から突出して設けられた一つの突起部と、言い換えることもできる。また、被位置決め部34fは、台座34cと挟持部34aとを連結する部位の壁面に設けられた凸形状となっている部位と、言い換えることもできる。
この取付部22を被取付部34に取り付けると、図9(b)に示すように、位置決め部22eと被位置決め部34fとが噛み合うことになる。つまり、被位置決め部34fは、位置決め部22eの一方の部位と他方の部位との間に設けられた挿入隙間に挿入される。
この変形例4の車両用灯具であっても、変形例3の車両用灯具と同様の効果を奏することができる。さらに、変形例4の車両用灯具は、位置決め部22eと被位置決め部34fとを備えているため、駆動装置10が搭載部90に取り付けられた状態において、駆動装置10が取付面に沿う方向に位置ズレすることを抑制できる。
なお、位置決め部22eと被位置決め部34fの形状に関しては、ここで採用した形状に限定されない。位置決め部22eと被位置決め部34fの形状は、取付部22と被取付部34とが位置決めできる形状であれば採用できる。例えば、位置決め部22eと被位置決め部34fの形状が逆であっても採用できる。つまり、位置決め部22eが凸形状であり、被位置決め部34fが凹形状であっても採用できる。
また、図9(a),図9(b)に示すように、取付部22の先端(ここでは位置決め部22eの先端)は、R加工又は面取り加工を施して、丸め形状としてもよい。つまり、取付部22は、先端の平面形状を丸め形状としてもよい。また、被取付部34に関しても、先端(ここでは被位置決め部34fの先端)をR加工又は面取り加工を施して、丸め形状としてもよい。
これによって、接触部22cを挿入穴34dに挿入する際に、取付部22が被取付部34を削ることを抑制できる。例えば、位置決め部22eと被位置決め部34fとが噛み合う際に、位置決め部22eが被位置決め部34fを削ることを抑制できる。よって、この車両用灯具は、ハウジング内に発生した切粉によって、配光に悪影響が及ぶことを抑制できる。
さらに、取付部22の先端(ここでは位置決め部22e)は、図9(c)に示すように、R加工又は面取り加工を施して、丸め形状としてもよい。つまり、取付部22は、先端の断面形状を丸め形状としてもよい。これによっても、接触部22cを挿入穴34dに挿入する際に、取付部22が被取付部34を削ることを抑制できる。例えば、接触部22cを挿入穴34dに挿入する際に、位置決め部22eが台座34cや挟持部34aを削ることを抑制できる。よって、この車両用灯具は、ハウジング内に発生した切粉によって、配光に悪影響が及ぶことを抑制できる。
なお、変形例4は、このように丸め形状でなくてもよい。また、変形例3の取付部21や被取付部33に関しても、変形例4のように丸め形状とすることで、上記効果を奏することができる。さらに、上述の実施形態や他の変形例に関しても、変形例4のように丸め形状とすることで、上記効果を奏することができる。
(変形例5)
本発明は、図10に示す変形例5のように、二つの連結部23aを含む取付部23を採用することができる。この点で、変形例5の車両用灯具は、変形例3の車両用灯具と異なる。この他の点に関しては、変形例5の車両用灯具と変形例3の車両用灯具とは同じである。よって、変形例5の車両用灯具においては、変形例3の車両用灯具と同じ構成要素の説明は省略する。
図10に示すように、取付部23は、連結部23a、嵌合部23b、接触部23c、取っ手23dが設けられている。なお、嵌合部23b、接触部23c、取っ手23dに関しては、変形例3の嵌合部21b、接触部21c、取っ手21dと同様である。
各取付部23の夫々には、二つの連結部23aが設けられている。よって、連結部23aは、二手に分かれた部位と、言い換えることもできる。このため、連結部23aの一方の部位と他方の部位との間には、隙間が設けられていると、言い換えることもできる。
この変形例5の車両用灯具であっても、車両用灯具100と同様の効果を奏することができる。また、変形例5では、各取付部23の夫々に、二つの連結部23aが設けられている例を採用した。しかしながら、各取付部23の夫々に、三つ以上の連結部23aが設けられていてもよい。
(変形例6)
本発明は、図11,図12に示す変形例6のように、駆動装置100をハウジング70,80,91と間隔を隔てて取り付けられてもよい。この点で、変形例6の車両用灯具は、変形例3の車両用灯具と異なる。この他の点に関しては、変形例6の車両用灯具と変形例3の車両用灯具とは同じである。よって、変形例6の車両用灯具においては、変形例3の車両用灯具と同じ構成要素の説明は省略する。
駆動回路10は、電力変換ロスなどによって発熱が生じる。変形例6の車両用灯具では、駆動装置10から発せられた熱を放熱しやすくするために、駆動装置10をハウジング70,80,91と間隔を隔てて取り付けている。つまり、駆動装置10は、前方カバー70、後方カバー80、搭載部91と直接接触することなく搭載部91に取り付けられている。言い換えると、駆動装置10と、前方カバー70、後方カバー80、搭載部91との間には、隙間が設けられている。好ましくは、車両が振動した場合でも、駆動装置10が搭載部91などと接触しないように隙間を設ける。
また、図12に示すように、変形例6では、駆動装置10とハウジング70,80,91と間隔を隔てるために、搭載部91における駆動装置10と対向する部位に凹部91cが設けられている。駆動装置10は、取付部21を介して搭載部90の搭載面91bに取り付けられている。そして、搭載部91は、搭載面91bから窪んだ凹部91cが設けられている。ただし、搭載部91は、凹部91cが設けられていなくてもよい。よって、変形例6においても、搭載部90を採用することができる。
また、変形例6の被取付部35は、搭載部91の一部として設けられている例を採用している。よって、搭載部91の一部である符号91aは、被取付部35の台座として機能する。つまり、台座91aは、変形例3の台座33cと同様の部位である。また、図13における、被取付部35における挟持部35a、被嵌合部35b、挿入穴35d、取っ手35eは、搭載部91の一部であるが、変形例3の挟持部33a、被嵌合部33b、挿入穴33d、取っ手33eと同様の部位である。なお、搭載部91は、被取付部35と一体物として設けられている点、凹部91cが設けられている点以外は、搭載部90と同様である。
この変形例6の車両用灯具であっても、車両用灯具100と同様の効果を奏することができる。さらに、変形例6の車両用灯具は、駆動装置10をハウジング70,80,91と間隔を隔てて取り付けられているため、駆動装置10から発せられた熱を効率よく放熱することができる。言い換えると、変形例6の車両用灯具は、金属などに比べて放熱性能が劣る樹脂からなる搭載部91などに、駆動装置10が接触している場合よりも、駆動装置10の放熱性を向上できる。
また、変形例6の車両用灯具は、駆動装置10をハウジング70,80,91と間隔を隔てて取り付けられている。このため、変形例6の車両用灯具は、車両振動により、駆動装置10がハウジング70,80,90と干渉して、ビビリ音が発生することを抑制できる。言い換えると、変形例6の車両用灯具は、駆動装置10が搭載部90などと離れているため、車両が振動した場合であっても、駆動装置10が搭載部90などと接触することを抑制できる。このため、変形例6の車両用灯具は、車両振動によって、駆動装置10が搭載部90などと接触する音の発生を抑制できる。なお、乗員には、ビビリ音を不快と感じる人もいる。変形例6の車両用灯具は、ビビリ音が発生することを抑制できるので、乗員に不快感を与えることを抑制できる。また、変形例6の車両用灯具は、車両が振動した場合であっても、駆動装置10が搭載部90などと接触することを抑制できるため、駆動装置10の故障を低減することもできる。
なお、上述の実施形態や他の変形例においても、駆動装置10をハウジング70,80,90と間隔を隔てて取り付けてもよい。これによって、上記効果を奏することができる。
さらに、変形例6では、図11、図13に示すように、挟持部35aに補強リブ35fが設けられた被取付部35を採用している。挟持部35aは、接触部21cとの対向面の反対面側に、接触部21cに沿って補強リブ35fが設けられている。また、補強リブ35fは、挟持部35aにおける接触部21cとの対向面の反対面から突出して設けられている。また、補強リブ35fは、挟持部35aの長手方向に沿って設けられている。この補強リブ35fは、例えば挟持部35aと同じ材料によって構成されている。これによって、被取付部35の振動に対する耐久性を向上できる。
また、上記のように、挟持部35aは、取付部21を被取付部35に取り付ける際、及び取付部21を被取付部35から取り外す際に、撓むことになる。しかしながら、挟持部35aは、補強リブ35fが設けられているので、取付部21を被取付部35に取り付ける際、及び取付部21を被取付部35から取り外す際の耐久性を向上できる。但し、変形例6においても、補強リブ35fが設けられていない被取付部(例えば、被取付部33など)を採用できる。
(変形例7)
本発明は、図14,図15,図16に示す変形例7のように、取っ手などが設けられていない取付部24、及び取付部24に対応した被取付部36を採用することができる。この点で、変形例7の車両用灯具は、車両用灯具100と異なる。この他の点に関しては、変形例7の車両用灯具と車両用灯具100とは同じである。よって、変形例7の車両用灯具においては、車両用灯具100と同じ構成要素の説明は省略する。
取付部24は、駆動装置10の重心を通る軸であり、且つ駆動装置10における搭載部90への取付面に平行する軸に沿って、駆動装置10から相反する二方向に突出して設けられている。この取付部24は、平板状の部材である。つまり、取付部24は、上記取付部20における連結部20aのみが設けられたものと同様である。よって、取付部24は、平板状の部材に連結部、嵌合部、接触部が設けられていると言い換えることもできる。
一方、二箇所に設けられた被取付部36は、夫々形状が異なる。一方の被取付部36は、図15に示すように、突出部36a、被嵌合部36b、台座36c含んでいる。この被取付部36は、二箇所に被嵌合部36bが設けられている。二つの被嵌合部36bは、突出部36aから互いに向かい合う方向に突出して設けられた突起部である。また、被嵌合部36bは、台座36cとの対向面の反対面が傾斜している。つまり、被嵌合部36bは、先端が尖った形状である。後ほど説明するが、取付部24は、被嵌合部36bの斜面側から押し込まれて、被嵌合部36bと台座36cとの間に配置されて、被嵌合部36bと嵌合する。よって、被嵌合部36bは、取付部24を被嵌合部36bと台座36cとの間に押し込みやすくするために、傾斜した形状としている。つまり、互いに向きある被嵌合部36bは、台座36cに近づくに連れて徐々に互いの間隔が狭くなっている。
このように、被嵌合部36bは、被嵌合部30bと同様の形状を有している。つまり、被嵌合部36bは、被嵌合部30bと同様に、被取付部36から取付部24が外れにくくすると共に、被取付部36に取付部24を取り付けやすくするために、返し形状を有している。
また、他方の被取付部36は、図16に示すように、突出部36a、台座36c、挿入穴36dを含んでいる。つまり、他方の被取付部36は、取付部24が挿入可能な袋状の挿入穴36dが設けられている、と言い換えることができる。
このように、取付部24が設けられた駆動装置10を、搭載部90に設けられた被取付部36に取り付ける場合、駆動装置10を傾けて、一方の取付部24を挿入穴36dに挿入する。その後、他方の取付部24を、二つの被嵌合部36b上から押し込み、被嵌合部36bと台座36cとの間に配置する。これによって、取付部24と被取付部36とを嵌合させることができる。よって、このようにして、変形例7の車両用灯具は、駆動装置10を内部空間に取り付けることができる。つまり、駆動装置10は、取付部24を被取付部36に嵌め込むことで、搭載部90に固定される。
この変形例7の車両用灯具であっても、車両用灯具100や変形例3の車両用灯具と同様の効果を奏することができる。
なお、被取付部36に取り付けられた取付部24を取り外す際には、被嵌合部36bを広げて、被嵌合部36bと台座36cとの間に配置された取付部24を取り出す。その後、挿入穴36dに挿入された取付部24を、挿入穴36dから抜き出す。このようにして、取付部24を被取付部36から取り外すことができる。
(変形例8)
本発明は、図17(a),図17(b)に示す変形例8のように、補強リブ25bが設けられた取付部25を採用することができる。この点で、変形例8の車両用灯具は、変形例7の車両用灯具と異なる。この他の点に関しては、変形例8の車両用灯具と変形例7の車両用灯具とは同じである。よって、変形例8の車両用灯具においては、変形例7の車両用灯具と同じ構成要素の説明は省略する。
取付部25は、基部25aの一部に、取付部25の突出方向に伸びた補強リブ25bが設けられている。つまり、取付部25は、自身の長手方向に沿って、補強リブ25bが設けられている。この補強リブ25bは、取付部25をプレス加工などによって変形させた部位である。よって、取付部25は、平板部材の一方の面が部分的に凹んでおり、この凹みによって、平板部材の反対面が部分的に突出して、補強リブ25bが形成されている。しかしながら、補強リブ25bは、これに限定されない。なお、取付部25は、共振抑制の為、長さはなるべく短い方が望ましい。
これによって、取付部25の振動に対する耐久性を向上できる。また、上記のように、取付部25は、被取付部36に取り付けられる際に、被嵌合部36b上から押し込まれる。しかしながら、取付部25は、補強リブ25bが設けられているので、被取付部36に取り付けられる際の耐久性を向上できる。