JP2014215580A - 採光シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、生産性の良いもので、且つ、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所で違和感がない採光シートを提供する。【解決手段】 光を散乱する光散乱部を備えた光散乱層を備え、前記光散乱層は、シート面に沿って、一方向にストライプ形状で、且つ、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向の断面を楔形状とする光散乱部を、前記一方向に直交する方向に、光透過部と光散乱部とを交互にして、配列させたものであり、前記一方向に直交する方向におけるシートの片側あるいは両側の端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて小さくなっている。【選択図】 図1

Description

本発明は、建物(温室も含む)外から光を建物内に採り入れる光採り入れ部に用いられる採光シートに関する。
従来より、建物や温室においては、太陽光を採り入れているが、太陽光をそのまま室内に採り入れると、不具合を生じることもあり、太陽光を制御してより好適な態様で採り入れる技術がいくつか提案されている。
例えば、国際公開WO2006/134983号公報(特許文献1)には、夏至の太陽の南中高度がθS である場所に使用される窓ガラスで、内部に回折格子を形成した窓ガラスを用いる方法も開示されている。
ここに記載のものは、ガラス板内部に回折格子が形成されており、その回折格子の格子面とガラス板の面の垂線とのなす角度が、窓ガラスの屈折率をnとして、[sin-1(sinθS /n)+sin-1(1/n)]/2以上、[sin-1(sinθS /n)+90°+sin-1(1/n)]/2以下である窓ガラスを用いることにより、回折格子の回折波長域が赤外線の範囲にある場合において、夏季には室温上昇の原因となる赤外線を有効に遮断し、冬季には赤外線を室内に有効に取り込むことを可能にするものである。
また、特開平3−197741号公報(特許文献2)には、天窓に使用して太陽光線の入射角により、夏季は太陽光を遮光する状態とし、冬季は太陽光を採光する状態とする建築物用透明板材が開示されている。
この建築物用透明板材は、太陽光を遮断する遮光部と透過させる透過部とを交互に設けたパターンを透明板の上面、下面に配置し、且つ、上面と下面のパターン配置をずらし、入射する太陽光の量を調節するものである。
しかし、国際公開WO2006/134983号公報に開示されているガラス窓の格子の形成は、レーザ露光により行うもので、生産性や製造費用の面で問題があり、また、特開平3−197741号公報に開示されている建築物用透明板材は、天窓用途で、建物の側面には効果的に適用できず、表裏パターンの位置精度の面からも、量産しにくいものである。
このため、最近では、生産性の良い太陽光取り入れ制御用の光制御シート(以下、採光シートとも言う)が開発されるようになり、例えば、特開2010−259406号公報(特許文献3)には、太陽光を建物内に取り入れる部位に配置される太陽光取り入れ制御用の採光シート(光制御シート)が開示されている。
これは太陽光を透過する光透過性部と、太陽光を吸収する遮光部群とからなり、遮光部群はシート内の一方向に所定ピッチで、遮光部を複数配列させているものである。
しかし、このような、採光シート(光制御シート)は、太陽光を採り入れる内部から景色を見た場合、採光シートがある箇所とない箇所が明確になっており、視覚的に違和感が生じると言う不具合があった。
尚、ここで言う、採光シート(光制御シート)とは、シート状、フィルム状のものも含む。
国際公開WO2006/134983号公報 特開平3−197741号公報 特開2010−259406号公報
上記のように、最近では、特開2010−259406号公報(特許文献3)に開示されるような、建物や温室への太陽光取り入れ制御用の採光シートで、生産性の良いものが開発されるようになってきたが、太陽光を採り入れる建物や温室の内部から景色を見た場合、採光シートがある箇所とない箇所が明確になっており、視覚的に違和感が生じると言う不具合があり、これを解消する方法が求められていた。
本発明は、これに対応するもので、制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、生産性の良いもので、且つ、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所で違和感がない採光シートを提供しようとするものです。
請求項1の発明の採光シートは、制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、光を散乱する光散乱部を備えた光散乱層を有し、前記光散乱層は、シート面に沿って、一方向にストライプ形状で、且つ、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向の断面を楔形状とする光散乱部を、前記一方向に直交する方向に、光透過部と光散乱部とを交互にして、配列させたものであり、前記一方向に直交する方向におけるシートの片側あるいは両側の端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて小さくなっていることを特徴とするものである。
そして、請求項2の発明の採光シートは、請求項1の発明の採光シートであって、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向におけるシートの断面において、上底辺、下底辺をシート面に平行にする台形である単位の光透過部を、複数、隣接して所定のピッチで配列し、隣り合う前記台形の光透過部間を、前記光散乱部としていることを特徴とするものである。
そしてまた、請求項3の発明の採光シートは、請求項2の発明の採光シートであって、前記楔形は、台形ないし三角形であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明の採光シートは、請求項2ないし3のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部が、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明の採光シートは、請求項2ないし3のいずれか1項記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部と光透過部とが、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっていることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明の採光シートは、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部の、前記一方向に直交する方向における幅が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に細くなっていることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明の採光シートは、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光透過部の、前記一方向に直交する方向における幅が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に広くなっていることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明の採光シートは、請求項1ないし7のいずれかの発明の採光シートであって、前記光散乱層に、赤外線遮断層を積層していることを特徴とするものである。
尚、ここでは、ストライプ形状とは、縞状の形態を意味する。
また、楔形状とは、断面が楔のような形状で、先端にいくにしたがい細くなっている形状を意味するが、ここでの楔形状は、概略楔形状のものも含み、断面台形形状の他に三角形形状や四角形形状や、先端部が丸い形状や、断面台形形状において下底部が台形内側に凹んだ形状も含むとする。
また、ここでの建物とは、温室も含むものとするが、一般的な建物から温室を分けて、「建物や温室」と表現することもある。
また、ここで言う「シート」とは、シート状、フィルム状のものも含み、特にフィルム状のものをフィルム、あるいは、フィルムシートとも言い、ここでは、剛性が小さく巻き取ることができるフィルム形態や、剛性が大きく巻き取ることができない板状のものを含めている。
(作用)
請求項1の発明の採光シートは、このような構成にすることにより、制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、生産性の良いもので、且つ、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所との境で違和感がない採光シートの提供を可能としている。
勿論、本発明の採光シートは、光散乱部を備えていることにより、光の採り入れを抑制しており、特に、直接人の目に入る外部(建物外)からの光の量を少なくしている。
詳しくは、制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、光を散乱する光散乱部を備えた光散乱層を有し、前記光散乱層は、シート面に沿って、一方向にストライプ形状で、且つ、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向の断面を楔形状とする光散乱部を、前記一方向に直交する方向に、光透過部と光散乱部とを交互にして、配列させたもので、前記一方向に直交する方向におけるシートの片側あるいは両側の端部では、シートのヘイズが、シートの中心側からシート端側に向けて小さくなっていることにより、これを達成している。
前記一方向に直交する方向における片側あるいは両側の端部では、シートの中心部に対して、シートの中心部からシート端側に向けて、シートのヘイズが徐々に小さいことが、視覚の面からは自然で、好ましく、シート全体についても、シートの中心部から前記片側あるいは両側の端部側に向けて、シートのヘイズが小さいことが好ましい。
具体的には、請求項1の発明の採光シートであって、シート面に沿って、光散乱部のストライプ形状の方向である前記一方向に直交する方向におけるシートの断面において、上底辺、下底辺をシート面に平行にする台形である単位の光透過部を、複数、隣接して所定のピッチで配列し、楔形状の、隣り合う前記台形の光透過部間に、前記光散乱性材料を充填し、該光散乱性材料が充填された部分を、前記光散乱部としている請求項2の発明の形態や、更に、前記楔形は、台形ないし三角形である請求項3の発明の形態を挙げることができる。
更に、シートの中心側からシート端側に向けて、シートのヘイズが小さくなる具体的な形態としては、請求項2ないし請求項3のいずれかの発明の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部が、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっている請求項4の発明の形態、あるいは、請求項2ないし請求項3のいずれかの発明の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部と光透過部とが、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっている請求項5の発明の形態、更には、請求項2ないし請求項5のいずれかの発明の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部の、前記一方向に直交する方向における幅が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に細くなっている請求項6の発明の形態、更にまた、請求項2ないし請求項5のいずれかの発明の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光透過部の、前記一方向に直交する方向における幅が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に広くなっている請求項7の発明の形態が挙げられる。
請求項4〜請求項7の各発明の形態は、いずれも、光散乱部のストライプ形状に直交する方向におけるシートの端部では、採光するシート面に沿う単位面積において、シート面に直交する方向に通過する光に対しての光散乱部の表面積を、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に、小さくしているため、シートのヘイズは、シート中心側からシート端側に向けて、徐々に小さくなっていると思われる。
本発明の採光シートとしては、光散乱層を単層とした形態、光散乱層に基材層を積層した形態、光散乱層に基材層や機能層を積層した形態が挙げられる。
ここでは、光散乱部を備えた本発明の採光シートを試料として、JIS K7105規格における測定により求められた、拡散光線透過率、全光線透過率より、下記の(1)式により算出された値を、ここでの、ヘイズ値[%]としている。
尚、測定装置としては、 (株) 村上色彩技術研究所製のHR−100を用いた。
測定光源はD65光源で、測定範囲は28mmφである。
ヘイズ値 =(拡散光線透過率/全光線透過率)×100 (1)
尚、ここでは、光散乱部のピッチとしては、200μm以下を想定している。
本発明は、このように、制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、生産性の良いもので、且つ、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所との境で違和感がない採光シートの提供を可能とした。
図1(a)は本発明の採光シートの使用の仕方を示した概略図で、図1(b)は第1の例の採光シートの一断面を示した図で、図1(c)は図1(b)に示す光散乱層の概略断面で、図1(d)、図1(e)は、第1の例の変形例の一断面を示した図である。 図2(a)は本発明の採光シートの第2の例の光散乱層の概略断面で、図2(b)は本発明の採光シートの第3の例の光散乱層の概略断面で、図2(c)は本発明の採光シートの第4の例の光散乱層の概略断面である。 図3(a)は第1の例の採光シートの光透過部を形成する際に用いる金型をバイトで切削する、金型の作製方法を説明するための一断面で、図3(b)は第2の例の採光シートの光透過部を形成する際に用いる金型をバイトで切削する、金型の作製方法を説明するための一断面である。 図4(a)は第3の例の採光シートの光透過部を形成する際に用いる金型をバイトで切削する、金型の作製方法を説明するための一断面で、図4(b)は第4の例の採光シートの光透過部を形成する際に用いる金型をバイトで切削する、金型の作製方法を説明するための一断面である。 図5(a)は、金型ロールを用いた光透過部の形成を示した概略工程図で、図5(b)は光透過部間の溝部に光散乱部形成用の組成物を充填する工程を示した概略図である。 図6(a)、図6(b)は、それぞれ、金型ロールを示した図である。
先ず、本発明の採光シートの実施形態の第1の例を、図1に基づいて説明する。
第1の例の採光シート10は、制御して建物(温室も含む)1内に光を採り入れるための採光シートであって、光を散乱する光散乱部12bを備え、且つ、前記光散乱部12bを形成する光散乱性材料の部分と光透過性の光透過性材料の部分とからなる光散乱層12を有し、基材11、光散乱層12を積層している。
そして、光散乱層12は、シート面に沿って、一方向にストライプ形状で、且つ、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向の断面を楔形状とする光散乱部12bを、前記一方向に直交する方向に、光透過部12aと光散乱部12bとを交互にして、配列させている。
ここでは、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向におけるシートの断面において、上底辺、下底辺をシート面に平行にする台形である単位の光透過部12aを、複数、隣接して所定のピッチで配列し、隣り合う前記台形の光透過部12a間に、前記光散乱性材料を充填しており、該光散乱性材料が充填されている部分を、前記光散乱部12bとしている。
第1の例では、前記楔形状を台形として、該台形の上底を建物外側にしている。
尚、ここでは、図1(b)〜図1(e)においては、細い点線と光散乱部12bとで囲まれた台形領域を光透過部12aとしている。
特に、第1の例の採光シートにおいては、前記一方向に直交する方向におけるシートの端部で、前記光散乱部12bが、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっており、これにより、前記一方向に直交する方向におけるシートの端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて徐々に小さくなっている。
このように、第1の例の採光シートは、光散乱部のストライプ形状に直交する方向におけるシートの端部では、シート中心側からシート端側に向けて、徐々に、ヘイズ値が小さくなっているため、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所で違和感がないものとしている。
採光シートがある箇所とない箇所との境での違和感の面からは、少なくともシート端から50mm程度の端部のヘイズ値は、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましく、更に、シート端近辺では、ヘイズ値が10%以下であることが好ましいが、5%以下であることがより好ましい。
更に、シートの中心部からシート端まで、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましい。
勿論、第1の例の採光シートは、光散乱部を備えていることにより、光の採り入れを抑制しており、特に、直接人の目に入る外部(建物外)からの光の量を少なくしている。
また、第1の例の採光シートは、かかる構成故に、その作製を量産性の良いものとしている。
先にも述べましたが、ここでは、光散乱部を備えた本発明の採光シートを試料として、JIS K7105規格における測定により求められた、拡散光線透過率、全光線透過率より、下記の(1)式により算出された値を、ここでの、ヘイズ値[%]としている。
尚、測定装置としては、 (株) 村上色彩技術研究所製のHR−100を用いた。
測定光源はD65光源で、測定範囲は28mmφである。
ヘイズ値 =(拡散光線透過率/全光線透過率)×100 (1)
ここでは、光散乱部のピッチとしては、200μm以下を想定している。
各部の材質について、以下簡単に説明する
(光透過性材料)
光透過性材料としては、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の1つ以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
ここで光透過部12aを構成する材料の屈折率は、基材層11の屈折率と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ただし両者間で屈折率差があるとその界面で光が偏向されてしまう可能性が高まるので、同じ材料であること、又は異なる材料であっても屈折率差が小さい、あるいは屈折率差がないことが好ましい。
光散乱層12の光透過性材の料部分を形成するための組成物としては、例えば、光硬化型プレポリマー(P1)に、反応性希釈モノマー(M1)および光重合開始剤(S1)を配合した光硬化型樹脂組成物が好ましく用いられる。
上記光硬化型プレポリマー(P1)としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等のプレポリマーを挙げることができる。
また、上記反応性希釈モノマー(M1)としては、例えば、ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等を挙げることができる。
また、上記光重合開始剤(S1)としては、例えば、ヒドロキシベンゾイル化合物(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等)、ベンゾイルホルメート化合物(メチルベンゾイルホルメート等)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン等)、ベンゾフェノン(ベンゾフェノン等)、リン酸エステル化合物(1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等)、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
これらの中から、光硬化型樹脂組成物を硬化させるための照射装置および光硬化型樹脂組成物の硬化性から任意に選択することができる。
尚、光散乱層12の光透過性材料部分の着色防止の観点から好ましいのは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドである。
ここにおいて、光硬化型樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(S1)の量は、光硬化型樹脂組成物の硬化性およびコストの観点から、光硬化型樹脂組成物全量を基準(100質量%)として、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
光重合開始剤(S1)を着色(例えば、黄色に着色)していてもよいが、光透過部構成組成物を硬化させて光散乱層12の光透過性材料部分を形成したときに実質的に無色になることを条件とする。
これらの光硬化型プレポリマー(P1)、反応性希釈モノマー(M1)および光重合開始剤(S1)は、それぞれ、1種で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また必要に応じて、光透過部構成組成物中に、塗膜の改質や塗布適性、金型からの離型性を改善させるため、種々の添加剤としてシリコーン系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、等を添加することも可能である。
(光散乱性材料)
光散乱部12bを形成する光散乱性材料としては、光を散乱反射することができるように構成された層であり、特に限定されることはないが、例としては、白色顔料や銀色顔料等の光散乱剤を混ぜた硬化性樹脂が挙げられる。
白色顔料は、例えば、酸化チタン、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの金属酸化物が挙げられる。
銀色顔料としては、例えば、アルミニウム、クロムなどの金属が挙げられる。
これにより効率よく光を散乱反射させることができる。
また、硬化性樹脂は光透過部12aを構成する材料と同様のものを用いることができる。
また、光散乱部12bを透明なバインダー樹脂と該バインダー樹脂とは屈折率が異なる透明な散乱剤とを混合させた材料で構成してもよい。
透明なバインダー樹脂としては光透過部12aと同様なものを用いることができる。
一方、当該透明な散乱剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル及びスチレンを中心としたモノマーを重合して得られた架橋粒子が挙げられる。
当該架橋粒子の具体例としては、ガンツ化成株式会社製のガンツパール(登録商標)が挙げられる。
上記架橋粒子は、アクリル酸エステル及びスチレンとの混合比を変えることによって、屈折率を制御することができる。
例えば、アクリル比を高くすることで屈折率を1.49程度にすることができ、スチレン比を高くすることで屈折率を1.59程度にすることができる。また、散乱剤にはウレタン架橋粒子を用いることも可能である。
当該ウレタン架橋粒子の具体例としては、根上工業株式会社製のアートパール(登録商標)が挙げられる。また、散乱剤は中空粒子にすることも可能である。
光散乱部12bの屈折率は特に限定されることはないが、光透過部12aの屈折率よりも低い屈折率であることが好ましい。
これにより、後述するように光透過部12aと光散乱部12bとの界面で、該界面に全反射臨界角より大きい角度で入射した光を全反射して偏向することが可能となる。
偏向された光は、その向きが変わり、例えば天井に照射されるなどしてまぶしさを与える直射光でなくなることができる。
光散乱部12bのうち光透過部12aとの界面を形成する材料(上記した硬化性樹脂やバインダー)の屈折率は原材料の汎用性から1.49以上1.56の範囲が好ましく、1.49以上1.50以下であることがより好ましい。
また、そのときにおける光透過部12aと光散乱部12bとの屈折率差は、0.03以上0.07以下、より好ましくは0.05以上0.06以下である。
屈折率差が0より大きく0.03より小さい範囲では、全反射時の波長分散(波長により全反射角度が異なることによる分散。)が生じた際に長波長の成分が全反射せず、短波長の成分のみが全反射することがあり、色彩の変化が生じる虞がある。
一方、屈折率差が0.06より大きいと、短波長の成分の屈折率が長波長の屈折率の成分の屈折率に対して大きくなる傾向にあり、虹状のムラが顕著に表れる虞がある。
ただし、これに限らず光散乱部12bと光透過部12aとの屈折率を同じ大きさとしてもよい。
光散乱部12b形成用の組成物のバインダーとして用いられるものは特に限定されないが、例えば、光硬化型プレポリマー(P2)に、反応性希釈モノマー(M2)および光重合開始剤(S2)を配合した光硬化型樹脂組成物が好ましく用いられる。
上記光硬化型プレポリマー(P2)としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、上記反応性希釈モノマー(M2)としては、例えば、単官能モノマーとして、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクトン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、スチレン等のビニルモノマー、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ベンジルメタクリレ−ト、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー、(メタ)アクリルアミド誘導体が挙げられる。また、多官能モノマーとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ−ト、グリセリルトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ−ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。
また、上記光重合開始剤(S2)としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
これらの中から、光硬化型樹脂組成物を硬化させるための照射装置および光硬化型樹脂組成物の硬化性から任意に選択することができる。
本例において光硬化型樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(S2)の量は、光硬化型樹脂組成物の硬化性およびコストの観点から、光硬化型樹脂組成物全量を基準(100質量%)として、0.5質量%以上10.0質量%以下含まれていることが好ましい。
これらの光硬化型プレポリマー(P2)、反応性希釈モノマー(M2)および光重合開始剤(S2)は、それぞれ、1種で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的には、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートおよびメトキシトリエチレングリコールアクリレートからなる光重合性成分(詳しくは、光硬化型プレポリマー(P2)および反応性希釈モノマー(M2))の屈折率、粘度、あるいは光学機能シート10の性能への影響等を考慮して任意に配合して用いる。
また必要に応じて、添加剤として、シリコーン、消泡剤、レベリング剤および溶剤等を光吸収部構成組成物に添加してもよい。
光散乱部12には、熱線を吸収する材料を添加してもよい。
これにより、夏場は太陽光が高いため、太陽光中の熱線を効果的に吸収し、室内の温度上昇を防止し、冷房に要する消費電力を低減することが可能であり、冬場は太陽光が低いため、太陽光中の熱線を夏場に対し、吸収することなく、室内に熱を取り込み、温度を高めることができ、暖房に要する消費電力を低減することが可能である。
熱線吸収剤としては、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)またはスズドープ酸化インジウム(ITO)、フタロシアニン化合物などの金属酸化物超微粒子などが挙げられる。
(基材11)
光散乱層12と積層して、光散乱層12を保持する光透過性材料からなる基材11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主成分とした材料が好ましい。
PETを主成分とする場合、他の樹脂が含まれてもよい。
また、各種添加剤を適宜添加してもよい。
一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。
ここで「主成分」とは、基材全体に対して上記PETが50質量%以上含有されていることを意味する(以下、同様とする。)。
ただし、基材の主成分は、必ずしもPETであることは必要なく、その他の材料でもよい。
これには例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。
また、これら樹脂中には、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
なお、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からは、PETを主成分とする樹脂によって構成することが好ましい。
次に、第1の例の採光シート10の形成方法の1例を、簡単に説明しておく。
先ず、図5(a)に示すようにして、基材51上に光透過部54a(図1の12aに相当)を形成する。
図5(a)に示すように、基材51上に光透過部形成用の組成物(以下、光透過部組成物と言う)を配した状態で基材51を搬送して、表面に光透過部54aと凹凸が逆の形が金型として形成されている金型ロール60と、ニップロール62間に挿入し、金型ロール60およびニップロール62間で光透過部構成組成物52を押圧し、紫外線53を光透過部構成組成物52に照射して光透過部構成組成物52を硬化させて、基材51上に光透過部12aを形成している。
ここでは、基材51上に光透過部54a、溝54bが形成された層が、積層されている。
金型ロール60としては、図6(a)に示すような金型ロール61の円周方向に溝61aをバイト(図示していない)にて切削して、あるいは、図6(b)に示すように、金型ロール61Aの円周に対して斜め方向に連続した溝61aAを、バイト(図示していない)にて切削して、幅方向に複数形成したものが用いられる。
次いで、図5(b)にその一部を示すように、基材51上に光透過部54a、溝54bが形成された層が積層されている積層物54の進行方向に略垂直に配置されてドクタブレード75を用いて、溝54bに、光散乱部形成用材料を充填するとともに、余剰分の光散乱部形成用材料を掻き落とす。
通常、白色顔料や銀色顔料等の光散乱剤を混ぜた硬化性樹脂を用いて一度で充填、掻き落としを行う方法が、採られる。
バインダーのみを同様にして別に充填する方法もあるが、難しく、白色顔料や銀色顔料等の光散乱剤を混ぜた硬化性樹脂を用いて一度で充填、掻き落としを行う方法がより望ましい。
硬化して、光散乱部54bが溝54bに充填され、必要に応じて断裁されて、第1の例の採光シート10が得られる。
このようにして、第1の例の採光シート10を作製する場合には、量産性が良い。
採光シート10の光散乱層12の光透過部12aを形成するための金型ロール(61、61A)においては、図3(a)に示すように、バイト30を、前記金型ロール30の直径の方向である法線方向に揃えて切削してある。
特に、第1の例の採光シートにおいては、光散乱部12bが、前記一方向に直交する方向において、シートの中心部に対して、シートの中心部から端部側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっているが、これに合わせて、図3(a)に示すように、バイト30を、前記金型ロール30の直径の方向である法線方向の位置を調整している。
尚、図3(a)においては、実際に使用するバイトは1つであるが、バイトの切削位置が分かるように便宜上、複数示している。
採光シート10の光散乱層12の光散乱部12bが並列されるピッチは、特に限定されないが、10μm以上200μm以下であることが好ましい。
光散乱部12bのピッチが狭すぎると微細形状になるので製造の際に加工が困難になる。
一方、光散乱部12bのピッチが広すぎると、金型で成形する際に材料の離型性が低下する傾向にある。
また、採光シート10の光散乱層12の光透過部12aの略台形の断面のうち、上底の大きさは、5μm以上150μm以下であることが好ましい。
この幅が狭すぎると微細形状になるので加工が困難になる。
一方、この幅が広すぎると金型で成形する際に材料の離型性が低下する傾向にある。
また、光散乱部12bの傾斜角度(図1(c)のθ1)は、離型性の観点から、1.5度以上が望ましい。
また、透過率の観点から、20度以下が望ましい。
これは、光散乱部12bのピッチ、深さを変えずに、斜面角度だけ大きくすると、開口率が下がるためである。
尚、第1の例の採光シート10の光拡散層12の形成方法としては、別に、基材(図5の51に相当)を用いずに、直接、金型に、光透過部12b形成用の硬化性材料用いて、押し出し成型する方法(図示していない)もある。
この方法も、金型を用いて連続形成できるため、量産性の良い方法である。
第1の例の採光シートは、図1(b)のように、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)の積層構造であるが、変形例としては、図1(d)に示すような、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)、機能層14の積層構造や、図1(e)に示すような、基材11(図5の51に相当)、光散乱層12、機能層14の積層構造も挙げられるが、これらに限定はされない。
(機能層14)
機能層14としては、通常、波長フィルタ層、ハードコート層、波長フィルターではない光吸収層等が、1層以上が適宜、配せられる。
場合によっては、建物内側の最外層として反射防止層あるいは防眩層(アンチグレア層、AG層とも言う)を備えても良い。
機能層14として、所定の波長の光をフィルタリングする機能を有する層である波長フィルタ層を備えている場合には、該所定の波長の光の透過を抑制できる。
フィルタリングされるべき波長は必要に応じて適宜選択することができるが、赤外線、近赤外線や紫外線(UV光とも言う)をカットしたりする層を挙げることができる。
紫外線カットはフィルムの劣化防止と、室内にいる人の日焼け防止の効果がある、また、IRカットは、太陽光中の熱線を吸収することで、室内の温度上昇を効果的に防止し、エアコンの消費電力を低減することができる。
他の機能層、例えば粘着剤層などと複合化させることもできる。
次に、本発明の採光シートの実施形態の第2の例を説明する。
第2の例の採光シートは、第1の例と同様、制御して建物(温室も含む)内に光を採り入れるための採光シートで、第1の例における光散乱層12を、図2(a)に示す断面形状の光拡散層12Aに置き換えたものであり、それ以外は、第1の例と同じである。
各部の材質や光散乱層12Aを作製するための金型の作製方法(図3(b)参照)も第1の例と基本的に同様である。
尚、図3(b)においては、実際に使用するバイト30Aは1つであるが、バイト30Aの切削位置が分かるように便宜上、複数示している。
特に、第2の例の採光シートの光散乱層12Aは、図2(a)に示すように、光散乱層12Aのストライプの方向である一方向に直交する方向におけるシートの端部で、光散乱部12bと光透過部12aとが、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっており、これにより、前記一方向に直交する方向におけるシートの端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて徐々に小さくなっている。
このように、第2の例の採光シートも、第1の例の場合と同様、光散乱部のストライプ形状に直交する方向におけるシートの端部では、シート中心側からシート端側に向けて、徐々に、ヘイズ値が小さくなっているため、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所で違和感がないものとしている。
ここでも、第1の例の場合と同様、採光シートがある箇所とない箇所の境での違和感の面からは、少なくともシート端から50mm程度の端部のヘイズ値は、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましく、更に、シート端近辺では、ヘイズ値が10%以下であることが好ましいが、5%以下であることがより好ましい。
更に、シートの中心部からシートの端まで、段階的に中心側から端側にかけて小となることが好ましい。
勿論、第2の例の採光シートも、光散乱部を備えていることにより、光の採り入れを抑制しており、特に、直接人の目に入る外部(建物外)からの光の量を少なくしている。
また、第2の例の採光シートは、かかる構成故に、その作製を量産性の良いものとしている。
第2の例の採光シートは、図1(b)のように、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)の積層構造であるが、変形例としては、図1(d)に示すような、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)、機能層14の積層構造、図1(e)に示すような、基材11(図5の51に相当)、光散乱層12、機能層14積層構造も挙げられるが、これらに限定はされない。
次に、本発明の採光シートの実施形態の第3の例を説明する。
第3の例の採光シートは、第1の例、第2の例と同様、制御して建物(温室も含む)内に光を採り入れるための採光シートで、第1の例における光散乱層12を、図2(b)に示す断面形状の光拡散層12Bに置き換えたものであり、それ以外は、第1の例と同じである。
各部の材質や光散乱層12Bの作製するための金型20Bの作製方法(図4(a)参照)も第1の例と基本的に同様であるが、ここでは、バイト30Bの切削方向の位置を一定として切削の深さは同じとして、切削するバイト30Bのピッチを中心部では大きいピッチPaで、端部では小さいピッチPbとしている。
尚、図4(a)においては、実際に使用するバイトは1つであるが、バイトの切削位置が分かるように便宜上、複数示している。
特に、第3の例の採光シートの光散乱層12Bは、図2(b)に示すように、光散乱層12Bのストライプの方向である一方向に直交する方向におけるシートの端部で、光散乱部12bと光透過部12aとが、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に細くなっており、これにより、前記一方向に直交する方向における端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて徐々に小さくなっている。
このように、第3の例の採光シートも、第1の例、第2の例の場合と同様、光散乱部のストライプ形状に直交する方向におけるシートの端部では、シート中心側からシート端側に向けて、徐々に、ヘイズ値が小さくなっているため、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所で違和感がないものとしている。
ここでも、第1の例、第2の例の場合と同様、採光シートがある箇所とない箇所との境での違和感の面からは、少なくともシート端から50mm程度の端部のヘイズ値は、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましく、更に、シート端近辺では、ヘイズ値が10%以下であることが好ましいが、5%以下であることがより好ましい。
更に、シートの中心部からシート端まで、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましい。
勿論、第3の例の採光シートも、光散乱部を備えていることにより、光の採り入れを抑制しており、特に、直接人の目に入る外部(建物外)からの光の量を少なくしている。
また、第3の例の採光シートは、かかる構成故に、その作製を量産性の良いものとしている。
第3の例の採光シートは、図1(b)のように、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)の積層構造であるが、変形例としては、図1(d)に示すような、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)、機能層14の積層構造、図1(e)に示すような、基材11(図5の51に相当)、光散乱層12、機能層14の積層構造も挙げられるが、これらに限定はされない。
次に、本発明の採光シートの実施形態の第4の例を説明する。
第4の例の採光シートは、第1の例〜第3の例の各例と同様、制御して建物(温室も含む)内に光を採り入れるための採光シートで、第1の例における光散乱層12を、図2(c)に示す断面形状の光拡散層12Cに置き換えたものであり、それ以外は、第1の例と同じである。
各部の材質や光散乱層12Cの作製するための金型20Cの作製方法(図4(b)参照)も第1の例と基本的に同様であるが、ここでは、バイト30Cの切削方向の位置を一定として切削の深さは同じとして、光透過部を形成するため切削幅方向にバイト30Cを重ね送りしてのピッチ徐々に変化させている。
尚、図4(b)においては、実際に使用するバイトは1つであるが、バイトの切削位置が分かるように便宜上、複数示している。
特に、第4の例の採光シートの光散乱層12Cは、図2(c)に示すように、光散乱層12Cのストライプの方向である一方向に直交する方向におけるシートの端部で、光透過部12aが、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に広くなっており、これにより、前記一方向に直交する方向における端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に小さくなるようにしている。
このように、第4の例の採光シートも、第1の例〜第3の例の各例の場合と同様、光散乱部のストライプ形状に直交する方向におけるシートの端部では、シートのヘイズ値が、シート中心側からシート端側に向けて、徐々に小さくなっているため、採光シートがある箇所とない箇所が明確にならず、採光シートがある箇所とない箇所で違和感がないものにできる。
ここでも、第1の例〜第3の例の各例の場合と同様、採光シートがある箇所とない箇所との境での違和感の面からは、少なくともシート端から50mm程度の端部のヘイズ値は、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましく、更に、シート端近辺では、ヘイズ値が10%以下であることが好ましいが、5%以下であることがより好ましい。
更に、シートの中心部からシート端まで、段階的に中心側からシート端側にかけて小となることが好ましい。
勿論、第4の例の採光シートも、光散乱部を備えていることにより、光の採り入れを抑制しており、特に、直接人の目に入る外部(建物外)からの光の量を少なくしている。
また、第4の例の採光シートは、かかる構成故に、その作製を量産性の良いものとしている。
第4の例の採光シートは、図1(b)のように、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)の積層構造であるが、変形例としては、図1(d)に示すような、光散乱層12、基材11(図5の51に相当)、機能層14の積層構造、図1(e)に示すような、基材11(図5の51に相当)、光散乱層12、機能層14積層構造も挙げられるが、これらに限定はされない。
次に、本発明の採光シートは、上記の各実施形態の第1〜第4例の各例や各例の変形例に限定はされない。
前記光散乱層は、シート面に沿って、一方向にストライプ形状で、且つ、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向の断面を楔形状とする光散乱部を、前記一方向に直交する方向に、光透過部と光散乱部とを交互にして、配列させたもので、前記一方向に直交する方向における端部で、シートの中心側からシート端側に向けて、シートのヘイズ値が小さくなる形態であれば、特に限定はされない。
また、上記の各実施形態の第1〜第4例の各例や各例の変形例では、光散乱部のストライプ方向である一方向に直交する方向の両側のシートの端部のシートのヘイズ値を変化させているが、場合によっては、片側の端部のみのシートのヘイズ値を変化させる形態としても良い。
光散乱部の形状もこれに限定はされないが、作製上、生産性上等からの制限があり、光散乱部12bの傾斜角度(図1のθ1)は、1. 5度以上であり、透過率の観点から、20度以下が望ましい。
また、上記第1の例〜第4の例の各例や各例の変形例の採光シートに対して、適宜機能層を積層しても良い。
表面を保護するための、保護層としてハードコート層を更に積層した形態も挙げられる。
採光シートとしては、特に、機能層として赤外線遮断する赤外線遮断層を積層した形態が好ましく挙げられる。
上記の各実施形態の第1〜第4例の各例や各例の変形例においては、光散乱層12は、光散乱部を形成する光散乱性材料の部分と光透過性の光透過性材料の部分とからなるが、同様の作用効果が得られれば、これに限定はされない。
また、光散乱層12の光透過性材料に赤外線遮断する機能を持たせる形態も挙げられる。
[実施例]
(実施例1)
実施例1は、基材11形成用にPETフィルム、商品名:A4300、東洋紡績社製、厚さ100μmを用い、以下のように、(1)光透過性材料部分形成用の組成物の調整、(2)光散乱部形成用の組成物の調整、(3)金型ロールの作製を行い、更に、図5に示す方法により、(4)光透過部(図1の12aに対応)の形成、(5)光散乱部(図1の12bに対応)の形成を行い、図1(c)に示す光散乱層1と基材11とを積層した図1(b)に示す第1の例の採光シート10を、縦700mm×横800mmのサイズで作製したものである。
尚、ここで縦とは、図1(c)に示す断面図の上下方向を意味している。
ここでは、採光シー10の中央部の幅は600mm、端部の幅を50mm(図1(a)参照)とし、散乱部のピッチは、105μmとし、中央部での各部の寸法は、以下の通りとした。
ここでは、W1+W3=W2+W4=105μmである。
端部では、散乱部の厚さ方向の大きさを漸次端に向かって小さくし、最も端では、散乱部の厚さ方向の大きさを20μmとした。
<中央部の各部の寸法>
・光透過部12aの内側の開口幅W1 : 80μm
・光透過部12aの外側の開口幅W2 : 88μm
・光散乱部12bの内側の幅W3 : 25μm
・光散乱部12bの外側の幅W4 : 17μm
・光散乱部12bの厚さ方向の大きさH1 : 160μm
・光散乱部12bの傾斜角度(図1のθ1):1.5°
(1) 光透過性材料部分(12a、12c)形成用の組成物の調整
ビスフェノールA エチレンオキシド/キシリレンジイソシアネート/フェノキシエチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルアクリレート/ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)=30:15:50:5:0.02で混合し、80℃で10時間反応させ、光硬化性プレポリマー(P1)を得た。
一方、ビスフェノールA エチレンオキシド/イソホロンジイソシアネート/フェノキシエチルアクリレート/ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)=30:20:50:0.02で混合し、80℃で時間反応させ、光硬化性プレポリマー(P2)を得た。
次に、光硬化性プレポリマー(P1)を30質量部、光硬化性プレポリマー(P2)を30質量部、反応性希釈モノマー(M 1)としてのフェノキシエチルアクリレート10質量部、反応性希釈モノマー(M 2)としてのビスフェノールA エチレンオキシド30質量部、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノールエチレンオキシド10モル付加物のリン酸エステル0.03質量部、金型離型剤(S2)としてのステアリルアミンエチレンオキシド15モル付加物0.03質量部、及び光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、メーカー名:BASF)を3質量部混合し、均一化して、光透過性材料部分形成用の組成物を得た。
なお、この光透過性材料部分形成用の組成物を厚さ100μmで塗工し、高圧水銀灯により800mJ/cm2 の紫外線を照射して光透過性材料部分形成用の組成物を硬化させ、多波長アッベ屈折率計(株式会社アタゴ製)を用いて、589nmの屈折率を測定したところ、1.550であった。
(2) 光散乱部(12b)形成用の組成物の調整
光硬化性プレポリマー(P3)としてウレタンアクリレートを42質量部、光硬化性プレポリマー(P4)としてエポキシアクリレートを18質量部、反応性希釈モノマー(M3)としてトリプロピレングリコールジアクリレート35質量部、反応性希釈モノマー(M4)としてメトキシトリエチレングリコールアクリレート5質量部、光拡散剤(D1)として酸化チタンを5質量部、光重合開始剤(I1)として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、メーカー名:BASF)を7質量部混合し、均一化して、光散乱部形成用の組成物を得た。
なお、この光散乱部形成用の組成物の散乱剤を除いた成分を厚さ100μmで塗工し、高圧水銀灯により800mJ/cm2 の紫外線を照射して硬化させ、多波長アッベ屈折率計(株式会社アタゴ製)を用いて589nmの屈折率を測定したところ、1.49であった。
(3) 金型ロールの作製
光透過部(図1の12aに対応)形成用の金型の作製に供される金型ロールを次のように作製した。
金型ロールは円柱状であり、銅メッキが施され、当該銅メッキ部分をバイトにより切削して光透過部に対応する溝を形成した。
切削にはダイヤモンドバイトを用いた。
ロール軸方向の所定ピッチで金型ロールの銅メッキ層の外周を切削して溝を形成し、切削後にはクロムメッキを施した。
(4) 光透過部(図1の12aに対応)の形成
上記(3)で作製した金型ロールと、別途準備したニップロールとの間に、PETフィルムからなる基材を搬送した。
このPETフィルムからな基材(図5の51に相当)の搬送に合わせ、上記(1)で得られた光散乱層12の光透過性材料部分形成用の組成物をPETフィルムからな基材上に供給装置から供給し、金型ロール(図5の60に相当)およびニップロール(図5の62に相当)間の押圧力により、基材層と金型ロールとの間に光透過性材料部分形成用の組成物を充填した。
その後、PETフィルムからなる基材側から高圧水銀灯により800mJ/cm2 の紫外線を照射して光透過性材料部分形成用の組成物を硬化させて、光透過部(図5の54aに相当)を形成した。
その後、剥離ロールにより、金型ロールから光透過部(図5の54aに相当)を離型し、光透過部を含むシート(中間部材で図5の54に相当)を作製した。
この光透過部について圧縮式微小硬度計(FISCHER HM2000)を用いて微小圧子材料に負荷をかけ、これを除荷することによって弾性率を測定した。
このとき、負荷力は100mN、負荷速度は4μm/10秒、保持時間は60秒とした。
その結果、光透過部の弾性率は800MPaであった。
また、このとき、光透過部は金型ロールの溝に対応した形状となる。
図1(c)に示す散乱層12の中央部のH1に相当する大きさは、約160μmとなった。
(5) 光散乱部(図1の12bに対応)の形成
上記(2)で得られた光散乱部を構成する組成物を、作製した中間部材(図5の54に相当)上に供給装置から供給した。
また、中間部材の進行方向と略垂直延びるように配置されたドクターブレードを用いて、中間部材上に供給した光拡散部形成用の組成物を中間部材に形成された溝(光透過部間の溝)内に充填するとともに、余剰分の光散乱部形成用の組成物を掻き落とした。
その後、高圧水銀灯により800mJ/cm2 の紫外線を照射して光散乱部形成用の組成物を硬化させ、硬化した光散乱部形成用の組成物によって光散乱部を形成した。
この状態では、光拡散部の表面には、深さ6μmの窪みが発生していた。
上記工程を更に1 回行ったところ、光散乱部の表面の窪みは深さ3μmであった。
(実施例2)
実施例2は、金型ロールの型形状のみを実施例1と変えて、図2(a)に示す光散乱層12Aと基材とを積層した光学シート(図1(b)参照)を、縦700mm×横800mmのサイズで作製したものである。
尚、ここで縦とは、図2(a)に示す断面図の上下方向を意味している。
実施例2でも、採光シー10の中央部の幅は600mm、端部の幅を50mm(図1(a)参照)とし、散乱部のピッチは105μmとし、中央部での各部の寸法は、実施例1の場合と同じとした。
端部では、断面略台形の光透過部12aの下底および断面略台形の光散乱部12b上底の位置を中央部と同じにして、断面略台形の光透過部12aの上底および断面略台形の光散乱部12bの位置を、漸次端に向かって小さくし、最も端では、散乱部の厚さ方向の大きさを60μmとした。
(実施例3)
実施例3は、金型ロールの型形状のみを実施例1と変えて、図2(b)に示す光散乱層12Bと基材とを積層した光学シート(図1(b)参照)を、縦700mm×横800mmのサイズで作製したものである。
尚、ここで縦とは、図2(b)に示す断面図の上下方向を意味している。
実施例3でも、採光シー10の中央部の幅は600mm、端部の幅を50mm(図1(a)参照)とし、散乱部のピッチは105μmとし、中央部での各部の寸法は、実施例1の場合と同じとした。
端部では、金型作製の際に、光透過部形成のための切削における、金型送りのピッチを漸次シート端に向かって小さくし、最も端では、ピッチを88μmとした。
(実施例4)
実施例4は、金型ロールの型形状のみを実施例1と変えて、図2(c)に示す光散乱層12Cと基材とを積層した光学シート(図1(b)参照)を、縦700mm×横800mmのサイズで作製したものである。
尚、ここで縦とは、図2(c)に示す断面図の上下方向を意味している。
実施例4でも、採光シー10の中央部の幅は600mm、端部の幅を50mm(図1(a)参照)とし、散乱部のピッチは105μmとし、中央部での各部の寸法は、実施例1の場合と同じとした。
端部では、金型作製の際に、光透過部形成のための切削における切削幅(図4(b)に示す断面図の上下方向幅)を、漸次端に向かって大きくし、最も端で、断面略台形の光透過部の上底が180μmになるように漸次変化させた。
ここでは、散乱部の形状、サイズを、中央部と端部とで同じとした。
(比較例1)
金型ロールの型形状のみを実施例1と変えて、縦600mm×横800mmサイズで、全面が実施例1の中央部と同じ形状である光散乱層と基材とを積層した光学シートを作製したものである。
このように作製された、実施例1〜実施例4の各実施例の採光シート、及び、比較例の採光シートを、図1(a)に示すように、実際に建物の窓の上側に貼合わせて、建物外部を建物内から見たが、比較例の採光シートの場合には、図1(a)の上下方向の採光シートの端で、採光シートがある箇所とない箇所とが明確になり違和感があった。
これに対して、実施例1〜実施例4の各実施例の採光シートの場合には、図1(a)の上下の方向の採光シートの端で、採光シートがある箇所とない箇所とが明確とはならず、違和感は無かった。
尚、各実施例の採光シートと比較例の採光シートについて、端部でのヘイズ値は、下記の表1のようになった。

Figure 2014215580
ここでは、光散乱部を含む本発明の採光シートを試料として、JIS K7105規格における測定により求められた、拡散光線透過率、全光線透過率より、下記の(1)式により算出された値を、ここでの、ヘイズ値[%]としている。
尚、測定装置としては、 (株) 村上色彩技術研究所製のHR−100を用いた。
測定光源はD65光源で、測定範囲は28mmφである。
ヘイズ値 =(拡散光線透過率/全光線透過率)×100 (1)
1 建物
1a 室外光の採り入れ部
10、10A 採光シート
11 基材
12 光散乱層
12a 光透過部
12b 光散乱部
12c (光透過部と同じ)光透過性材料からなる層
12A、12B、12C 光散乱層
14 機能層(赤外線遮断層)
20 金型(切削残部)
30 バイト
51 基材
52 光透過部構成組成物
52A 供給装置
53 UV光(紫外線)
54 積層体(中間部材とも言う)
54a 光透過部
54b 溝(隙間とも言う)
60、61、61A 金型ロール
61a、61aA 溝部
61b、61bA 山部
62、63 ニップロール
70 光吸収部構成組成物
75 ドクターブレード

Claims (8)

  1. 制御して建物内に光を採り入れるための採光シートであって、光を散乱する光散乱部を備えた光散乱層を有し、前記光散乱層は、シート面に沿って、一方向にストライプ形状で、且つ、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向の断面を楔形状とする光散乱部を、前記一方向に直交する方向に、光透過部と光散乱部とを交互にして、配列させたものであり、前記一方向に直交する方向におけるシートの片側あるいは両側の端部では、シートのヘイズ値が、シートの中心側からシート端側に向けて小さくなっていることを特徴とする採光シート。
  2. 請求項1に記載の採光シートであって、シート面に沿って、前記一方向に直交する方向におけるシートの断面において、上底辺、下底辺をシート面に平行にする台形である単位の光透過部を、複数、隣接して所定のピッチで配列し、隣り合う前記台形の光透過部間を、前記光散乱部としていることを特徴とする採光シート。
  3. 請求項2に記載の採光シートであって、前記楔形は、台形ないし三角形であることを特徴とする採光シート。
  4. 請求項2ないし3のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部が、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっていることを特徴とする採光シート。
  5. 請求項2ないし3のいずれか1項記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部と光透過部とが、シートの中心側からシート端側に向けて、シート面に直交する方向の深さが、徐々に浅くなっていることを特徴とする採光シート。
  6. 請求項2ないし5のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光散乱部の、前記一方向に直交する方向における幅が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に細くなっていることを特徴とする採光シート。
  7. 請求項2ないし5のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記一方向に直交する方向における端部において、前記光透過部の、前記一方向に直交する方向における幅が、シートの中心側からシート端側に向けて、徐々に広くなっていることを特徴とする採光シート。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の採光シートであって、前記光散乱層に、赤外線遮断層を積層していることを特徴とする採光シート。
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