JP2014215325A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】給紙装置を複数段接続した場合に、突入電流が重なって各給紙装置に流れるのを防止することのできる画像形成装置の提供。
【解決手段】画像形成装置本体部1に積み重ねて電源ライン24VLと信号ラインBLとに接続可能な給紙装置8A、8B、8Cは、電源電圧VAによって駆動される駆動部と、駆動部を制御しかつ信号ラインBLを介して画像形成装置本体部1と通信可能な給紙装置制御部9A、9B、9Cとを備える。給紙装置制御部9A、9B、9Cには画像形成装置本体部1のカバー6を開いたときに電源電圧VAが遮断され、カバー6を閉じたときに電源電圧VAが供給される。給紙装置制御部9A、9B、9Cは、カバー6を閉じたときに電源電圧VAが予め定めた設定値を超えているか否かを検出する電源電圧検出手段を備え、電源電圧VAが設定値を超えたときに接続段数に応じて各給紙装置毎に電源電圧VAを順次時間をずらして駆動部に供給する。
【選択図】図2

Description

本発明は、同一構造の給紙装置を複数段積み重ねて画像形成装置本体部に配設可能な画像形成装置の改良に関する。
従来から、作像部と排紙部と一つの給紙部とを備えた画像形成装置本体部に、オプションとして同一構造及び同一機能を有する給紙装置を複数段に積み重ねて配設可能な画像形成装置が知られている。
このものによれば、ユーザは必要に応じて給紙装置を増設できるので、ユーザにとって、コスト的にもスペース的にも合理的である。
ところで、画像形成装置では、印刷中に用紙が正常に搬送されず、用紙が用紙搬送路内で詰まる場合がある。このような用紙詰まりが発生した場合、画像形成装置本体部の前カバーを開いて、詰まった用紙を除去している。
その画像形成装置本体部の内部には、モータ等の可動部、駆動部が設けられている。この可動部、駆動部に手が触れると怪我等をするおそれがあるため、画像形成装置本体部には安全性に対する配慮がされている。
このものでは、前カバーを開いたときに前カバーに連動してオン・オフされるインターロックスイッチによって、パワー系統に用いる24Vの電源ラインを遮断するようにしている。
ところで、用紙を除去して前カバーを閉じた時には、インターロックスイッチがオンされて、24Vの電源ラインから給紙装置制御部のコンデンサ容量成分に対して突入電流が流れる。
パワー系統の電源ラインの突入電流による通信系統の信号ラインの電源電圧の変動を抑制する画像形成装置は知られている(例えば、特許文献等1参照。)。
その特許文献等1に開示の画像形成装置は、画像形成装置本体部に対して着脱可能なユニットを備え、このユニットに電気回路が設けられている。そして、このユニットが画像形成装置本体部に装着されたときに、画像形成装置本体部からその電気回路に設けられたコネクタを介して電源電圧を供給する構成とされている。
この画像形成装置では、画像形成装置本体部側からそのユニットにパワー系統の電源電圧を供給する電源ラインに、直列に電流制限素子を接続し、この電流制限素子をバイパスするバイパス回路を設けている。このバイパス回路にはスイッチング手段が設けられ、このスイッチング手段には積分回路が接続されている。
ところで、用紙詰まりに関連する前カバーの開閉は頻繁に為されることがある。その特許文献1に開示のものでは、積分回路の放電が遅いと、バイパス回路がオン状態を持続し続けるため、短時間でパワー系統の電源電圧のオン・オフが繰り返し発生した場合、パワー系統の電源電圧の突入電流を抑制できないという不都合がある。
また、複数段の給紙装置が接続可能な画像形成装置では、複数段の給紙装置が接続されている場合、突入電流に関する特有の問題がある。
すなわち、複数段の給紙装置が画像形成装置本体部に接続されている場合、前カバーを閉じた時、各給紙装置制御部や用紙給送用の駆動部としてのモータ等に接続されているパワー系統の電源ラインのコンデンサ容量成分に同時に突入電流が流れる。
給紙装置の接続段数が増えると、それだけ、突入電流が重なって大きな電流となるため、各電気回路の配線インピーダンスにより一時的にグランドレベルが上昇する。
その結果、画像形成装置本体部から供給している電源電力の安定化制御能力が追随できず、画像形成装置本体部の制御系統と各給紙装置の制御系統(5V及び3.3V)の信号電圧レベルに影響を与えて通信障害を発生させる問題がある。
すなわち、電源投入から一定時間経過後には、画像形成装置本体部側の統括制御部と、各給紙装置制御部とは、前カバーの開閉にかかわらずシリアル通信を行っている。
このシリアル通信により、例えば、画像形成装置本体部の作像部や各給紙装置に設けられている搬送センサの状態を検出することができ、用紙詰まりの処理等で前カバーを開いたときでも、リアルタイムで用紙の取り除き状況を画像形成装置本体部の操作部等に表示可能としている。
しかし、給紙装置の複数段の接続に起因して大きな突入電流が発生すると、グランドレベルの変動により、通信障害が発生する可能性が高まる。
本発明は、給紙装置を複数段接続した場合でも、同時に突入電流が重なって各給紙装置に流れるのを防止し、ひいては、各給紙装置制御部の信号電圧レベルに影響を与えること、カバーの開閉による通信障害の発生を防止することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、作像部と給紙部と排紙部とが一体でパワー系統の電源ラインと通信系統の信号ラインとを少なくとも有する画像形成装置本体部と、
該画像形成装置本体部に複数段に積み重ねて前記電源ラインと前記信号ラインとに接続可能な給紙装置とからなる。
前記給紙装置は、前記電源ラインから供給される電源電圧によって駆動される用紙給送用の駆動部と該駆動部を制御しかつ前記信号ラインを介して前記画像形成装置本体部と通信可能な給紙装置制御部とを備える。
該給紙装置制御部には前記画像形成装置本体部のカバーを開いたときに前記電源電圧が遮断されかつ前記カバーを閉じたときに前記電源電圧が供給される。
前記給紙装置制御部は、前記カバーを閉じたときに前記電源電圧が予め定めた設定値を超えているか否かを検出する電源電圧検出手段を備え、前記電源電圧が前記設定値を超えたときに接続段数に応じて各給紙装置毎に前記電源電圧を順次時間をずらして前記駆動部に供給することを特徴とする。
本発明によれば、カバーを閉じたときに、電源電圧検出手段がパワー系統の電源電圧が予め定めた設定値を超えているか否かを判断して、電源電圧が設定値を超えたときに接続段数に応じて各給紙装置毎に電源電圧を順次時間をずらして駆動部に供給するので、各給紙装置に同時に突入電流が発生するのを防止できる。
また、この発明によれば、カバーを閉じたときに、パワー系統の電源電圧が予め定めた設定値を超えているか否かを判断して設定値を超えたときにのみ各駆動部に電源電圧が供給されるため、各給紙装置にサージノイズ等の発生によるインピーダンス低下に起因する異常が電気回路部品に発生した場合でも、各給紙装置の異常発熱を防止できる。
更に、画像形成装置本体部は、単体で販売されることが多い。画像形成装置本体部に接続段数の判定機能を持たせると、画像形成装置本体部がコストアップする。
これに対して、本発明によれば、各給紙装置が接続段数に応じて電源電圧を順次時間をずらして駆動部に供給するので、コストアップを伴うことなく通信障害を回避できる。
図1は本発明に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す模式図である。 図2は本発明の実施例1に係る画像形成装置の電気的接続関係の全体構成を示すブロック図である。 図3は図2に示す給紙装置制御部の詳細構成を示すブロック図である。 図4は図3に示す電源電圧検出手段の詳細構成の一例を示す回路図である。 図5は図3に示すスイッチ手段の詳細構成の一例を示す回路図である。 図6は図3に示す給紙装置制御部の接続段数認識の説明のためのタイミングチャートである。 図7は従来の給紙装置が三段重ねられた条件のもとで用紙詰まりが発生し、前カバーを開いてから閉じた場合の電源電圧の変化と突入電流との関係を模式的に示す説明図である。 図8は本発明に係る給紙装置の作用を説明するための説明図であって、給紙装置が三段積み重ねられた条件のもとで用紙詰まりが発生し、前カバーを開いてから閉じた場合の電源電圧の変化と突入電流との関係を模式的に示す説明図である。 図9は本発明の実施例2に係る画像形成装置の給紙装置制御部の説明図であって、給紙装置制御部のマイクロコンピュータのメモリに記憶されている対応時間をスイッチの切り替えにより変更できる構成とした説明図である。 図10は本発明の実施例3に係る画像形成装置の説明図であって、図2に示す操作部によりマイクロコンピュータのメモリに記憶されている対応時間を変更できる構成とした説明図である。 図11は本発明の実施例4に係る画像形成装置の説明図であって、図5に示すスイッチ手段に通電表示認識用の発光素子を接続した構成を示す説明図である。
(実施例1)
以下に、本発明に係る画像形成装置の実施例1を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す模式図である。その図1において、符号1は画像形成装置本体部を示している。画像形成装置本体部1の下部には、オプションとしての給紙装置8A、8B、8Cが重ねて複数段に積み重ねて配設される。その給紙装置8A、8B、8Cには用紙Pが積載される。
その画像形成装置本体部1は、図2に模式的に示す操作部2、作像部3、統括制御部4、電源部5、インターロックスイッチ(連動スイッチ)7を有する。
操作部2は画像形成装置本体部1の設定操作を行う機能を有する。統括制御部4は、画像形成装置本体部1を統括制御する。
なお、作像部3には、感光体ドラム、転写ベルト、書き込み部、現像部、定着部、1個の給紙部、排紙部が含まれる。
用紙Pは各給紙装置8A、8B、8Cから用紙搬送路を経由して破線P’で示す方向に搬送され、作像部3に送られた後、図1に示す排紙部3’から排出される。
電源部5にはパワー系統の24Vの電源ライン24VLと、制御系統の3.3V及び5Vの電源ライン35VLとが接続されている。この電源部5には商用電力ACが入力され、電源部5は24V、3.3V、5Vの電圧を生成する機能を有する。インターロックスイッチ7は前カバー6の開閉に連動してオン・オフされる。
各給紙装置8A、8B、8Cは同一構造、同一機能を有する。ここでは、各給紙装置8A、8B、8Cは縦積みで、3段に重ねられて、電気的に接続されている。各給紙装置8A、8B、8Cは給紙装置制御部9A、9B、9C、可動部・駆動部としての給紙・搬送クラッチ10A、10B、10C、可動部・駆動部としてのモータ11A、11B、11C、用紙収納部12A’、12B’、12C’を有する。なお、給紙・搬送クラッチ10A、10B、10Cはモータ11A、11B、11Cの回転伝達を切り換える機能を有する。
各給紙装置8A、8B、8Cは、嵌合式のドロワコネクタ26、27、28により電気的に接続されている。ドロワコネクタ26、27、28には、画像形成装置本体部1の電源部5からインターロックスイッチ7を介して電源電圧VA=24V、電源電圧SA=3.3V及び5Vが供給される。
なお、電源電圧SA=3.3Vは給紙装置制御部の一部を構成するマイクロコンピュータの電圧として使用され、電源電圧SA=5Vは検出センサ系統の電圧として使用される。
統括制御部4は、操作部2に信号ラインALを介して接続されている。操作部2と統括制御部4とは信号ラインALを介してシリアル通信を行う。各給紙装置制御部9A、9B、9Cは、画像形成装置本体部1の統括制御部4と信号ラインBLを介して接続されている。統括制御部4と給紙装置制御部9A、9B、9Cとはその信号ラインBLを介してシリアル通信を行う。
また、給紙装置制御部9A、9B、9Cは、電源ラインDAL、DBL、DCLを介して用紙収納部12A’、12B’、12C’の駆動部に接続されている。給紙装置制御部9A、9B、9Cは、この電源ラインDAL、DBL、DCLにより可動部・駆動部としてのクラッチ10A、10B、10C、モータ11A、11B、11Cを駆動する。更に、各給紙装置制御部9A、9B、9Cは、各給紙装置8A、8B、8Cの接続段数の認識を行うための信号ラインCLにより順次接続されている。
画像形成装置本体部1と各給紙装置8A、8B、8Cとは、複数段の積載時に、板バネ30、31、32により互いに接触されて、フレームグランド(GND)状態となっている。これにより、グランド(GND)レベルの安定化が図られている。
その結果、画像形成装置本体部1の統括制御部4と各給紙装置制御部9A、9B、9Cとは、信号ラインBLを通じて安定した通信を行うことができる。
また、給紙装置制御部9A、9B、9Cはモータ11A、11B、11C、クラッチ10A、10B、10Cの安定駆動を行うことができる。
その給紙装置制御部9A、9B、9Cは、同一回路構造、同一機能を有する。信号ラインCLは、図3に示すように、信号ラインCL1と信号ラインCL0とからなる。信号ラインCL1には信号DEF1INが入力される。信号ラインCL0には信号DEF0INが入力される。この信号DEF1IN、DEF0INは給紙装置8A、8B、8Cの接続段数の認識に用いられる。
その給紙装置制御部9A、9B、9Cは、プルアップ抵抗13A、13B、13C、14A、14B、14Cを有する。
プルアップ抵抗13A、13B、13Cは、給紙装置8A、8B、8Cの接続段数の認識を行うため、信号ラインCL1に接続されている。
プルアップ抵抗14A、14B、14Cは、給紙装置8A、8B、8Cの接続段数の認識を行うため、信号ラインCL0に接続されている。給紙装置制御部9A、9B、9Cは信号ラインBLを介して統括制御部4との間で通信を行うと共に各給紙装置8A、8B、8Cの駆動部を制御するマイクロコンピュータ12A、12B、12Cを有する。
このマイクロコンピュータ12A、12B、12Cは信号ラインCL1を介して下段に存在する給紙装置に信号DEF1OUTを出力し、信号ラインCL0を介して信号DEF0OUTを出力する。
例えば、マイクロコンピュータ12Aは信号ラインCL1を介してマイクロコンピュータ12Bに信号DEF1OUTを出力し、信号ラインCL0を介して信号DEF0OUTを出力する。
同様に、マイクロコンピュータ12Bは信号ラインCL1を介してマイクロコンピュータ12Cに信号DEF1OUTを出力し、信号ラインCL0を介して信号DEF0OUTを出力する。
すなわち、マイクロコンピュータ12Aは下段のマイクロコンピュータ12Bに信号DEF1OUT、DEF0OUTをを出力し、マイクロコンピュータ12Bは下段のマイクロコンピュータ12Cに信号DEF1OUT、DEF0OUTを出力する。
このように、上段の給紙装置12A(上段の給紙装置12B)から下段の給紙装置12B(下段の給紙装置12C)に向かって接続段数を認識するための信号DEF1OUT、DEF0OUTが送信される。
その各給紙装置制御部9A、9B、9Cは、図3に示すように、後述する機能を有する電源電圧検出手段15A、15B、15C、後述する機能を有するスイッチ手段16A、16B、16C、給紙・搬送クラッチ駆動部17A、17B、17C、モータ駆動部18A、18B、18Cを有する。
電源電圧検出手段15A、15B、15Cは、図4に示すようにコンパレータCPを有する。コンパレータCPの非反転入力端子+には電源ライン24VLから電源電圧VAが印加されている。その電源ライン24VLにはダイオードDを介して分圧回路BVが接続されている。その分圧回路BVは抵抗R1と抵抗R2との直列抵抗体から構成されている。
その抵抗R1と抵抗R2との接続点CBはコンパレータCPの反転入力端子ーに接続されている。反転入力端子ーには抵抗R1と抵抗R2で定まる予め定めた設定値としての基準電圧VBが印加される。コンパレータCPの出力端子は、図3に示すマイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートIPに接続されている。
その入力ポートIPには制御電圧SA=5Vが抵抗R3を介して印加される。
その分圧回路BVにはこれと並列に電圧保持回路BV’が図4に示すように設けられている。この電圧保持回路BV’は抵抗R0とコンデンサCkとから構成されている。
そのコンデンサCkには、例えば、容量の大きな電気二重層コンデンサを用いる。画像形成装置本体部1のインターロックスイッチ7がオンすると、電源ライン24VLからダイオードD、抵抗R0を経由して電流がコンデンサCkに向かって流れ、コンデンサCkが充電される。
これにより、前カバー6が開かれて図2に示すインターロックスイッチ7がオフとなっても基準電圧VBが一定時間保持される。
電源電圧検出手段15A、15B、15Cは、随時、コンパレータCPにより電源電圧VAの検出を行う。
電源ライン24VLに接続されている非反転入力端子+に印加されている電源電圧VAは、基準電圧VBと比較される。その基準電圧VBは例えば18Vに設定されている。
各給紙装置8A、8B、8Cにサージノイズ等の発生によるインピーダンス低下に起因して電気回路部品に異常が発生した場合、電源電圧VAが基準電圧VBよりも低くなる。電源電圧VAが基準電圧VBよりも低い場合、コンパレータCPの出力端子の出力がロー「L」となる。
コンパレータCPの出力がロー「L」となると、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cにより、図3に示すスイッチ手段16A、16B、16Cが開放(オフ)される。すなわち、電源ライン24VLからスイッチ手段16A、16B、16Cを介して搬送クラッチ駆動部17A、17B、17C、モータ駆動部18A、18B、18Cへの電源電圧VAの供給が遮断される。これにより、サージ、ノイズ等により偶発的に発生する電気回路部品の異常に起因する発熱異常が防止される。
なお、正常時はコンパレータCPの非反転入力端子+に印加される電源電圧VAは基準電圧VBより高いため、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートIPに接続されているコンパレータCPの出力端子の出力はハイ「H」である。従って、電気回路部品には異常がないものとして、電源ライン24VLからスイッチ手段16A、16B、16Cを介して搬送クラッチ駆動部17A、17B、17C、モータ駆動部18A、18B、18Cへの電源電圧VAが供給される。
なお、電源電圧検出手段15A、15B、15Cは、この図4に示す構成に限られるものではない。例えば、24Vの電源電圧VAを二つの抵抗で分圧して、その分圧電圧をマイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートIPに印加し、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cに設けた閾値により判断するようにしても良い。また、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートIPのAD変換機能を利用する方法を採用しても良い。
このように、電源電圧検出手段15A、15B、15Cは、常時、パワー系統の電源電圧VAを監視し、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cはその入力ポートIPの入力電圧が「L」となった場合、スイッチ手段16A、16B、16Cを即時に開放して電気回路部品等の異常発熱等を防止する。
スイッチ手段16A、16B、16Cは、図5に示すように、例えば、半導体リレー(例えば、フォトMOSリレー)Ryを用いて構成されている。その半導体リレーRyは発光ダイオードPDを有する。発光ダイオードPDのアノードは電流制限抵抗RAを介して5V又は3.3Vの電源電圧SAが印加されている。発光ダイオードPDのカソードはマイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートFPに接続されている。
マイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートFPが「L」になると、5 V又は3.3Vの電源電圧SAが印加されている電流制限抵抗RAを介して発光ダイオ ードPDに電流が流れる。
その結果、フォトMOSリレーRy内のPDが発光する。フォトMOSリレー内の受光 部PD’はこの光を受光して、フォトMOSリレーRyがオンとなる。これにより、電 源ライン24VLから給紙・搬送クラッチ駆動部17A、17B、17C、モータ駆動 部18A、18B、18Cに向かって電流が流れる。
なお、他のスイッチ手段として、トランジスタやMOSーFETによるスイッチング手段が考えられる。フォトMOSリレーRyやMOS−FETを使用すれば、ON状態の内部抵抗が低いため、トランジスタを使用するより内部損失を抑えることができ、低消費電力化が可能となる。
図6は、画像形成装置本体部1の電源スイッチ(インターロックスイッチ7)ONにより複数段に接続された各給紙装置8A、8B、8Cの接続段数の認識を説明するためのタイムチャート図である。
画像形成装置本体部1の電源がONされる(例えば、前カバー6が閉じられる)と、電源のオンと同時に図3に示す各段の給紙装置8A、8B、8Cのマイクロコンピュータ12A、12B、12Cが作動を開始する。各段の信号ラインCL1の信号DEF1IN、信号ラインCL0の信号DEF0INはプルアップ抵抗13A、13B、13C、14A、14B、14Cによりそれぞれ「H、H」に設定されている。
上から1段目の給紙装置8Aのマイクロコンピュータ12Aは、マイクロコンピュータ(CPU)12Aの作動開始からtA秒までの間(20ミリ秒後)には、信号ラインCL1、CL0から出力される信号DEF1OUT、DEF0OUTをDEF1OUT=L、信号DEF0OUT=Lに設定する。
これにより、上から2段目の給紙装置8Bのマイクロコンピュータ12Bについては、tA秒からtB秒までの間(10ミリ秒後)に、信号ラインCL1、CL0に入力される信号DEF1IN、DEF0INがそれぞれ信号DEF1IN=L、信号DEF0IN=Lに確定される。
なお、マイクロコンピュータ12Bに入力される信号DEF1IN、DEF0INは、マイクロコンピュータ12Aから出力される信号DEF1OUT、DEF0OUTである。
マイクロコンピュータ12Bは、信号ラインCL1、CL0に入力されるDEF1IN、DEF0INが「L」、「L」になると、tB秒からtC秒までの間に信号ラインCL1、CL0から出力される信号DEF1OUT、DEF0OUTを信号DEF1OUT=L、信号DEF0OUT=Hに設定する。
これにより、上から3段目の給紙装置8Cのマイクロコンピュータ12Cについては、tB秒からtC秒までの間(10ミリ秒後)に、信号ラインCL1、CL0に入力される信号DEF1IN、DEF0INがそれぞれ信号DEF1IN=L、信号DEF0IN=Hに確定される。
マイクロコンピュータ12Cは、信号ラインCL1、CL0に入力される信号DEF1OUT、DEF0OUTが「L」、「H」になると、tC秒からtD秒までの間に信号ラインCL1、CL0から出力される信号DEF1OUT、DEF0OUTを信号DEF1OUT=H、信号DEF0OUT=Lに設定する。
これにより、仮に上から4段目の給紙装置があるとすると、上から4段目の給紙装置のマイクロコンピュータについては、tC秒からtD秒までの間(10ミリ秒後)に、信号ラインCL1、CL0に入力される信号DEF1OUT、DEF0OUTがそれぞれ信号DEF1OUT=H、信号DEF0OUT=Lに確定される。
このように、例えば、給紙装置8A、8B、8Cが3段積み重ねられている場合には、tC時点から更に10秒後のtD時点には、画像形成装置本体部1の電源オンと同時に、各給紙装置制御部9A、9B、9Cは段数認識を確実に行うことができる。
マイクロコンピュータ12A、12B、12Cは、電源がオンされる都度、この接続段数の情報をメモリに保存する。
表1は、その信号DEF1IN、DEF0INの論理値(H又はL)と給紙装置8A、8B、8Cの接続段数と対応時間T1、T2、T3の関係を示している。
この給紙装置8A、8B、8Cの接続段数に対応してインターロックスイッチ7のオンと共に、スイッチ手段17A、17B、17Cのオンのタイミングを接続段数に対応する対応時間分だけ順次ずらして電源電圧VAを駆動部に供給する構成とすれば、各給紙装置8A、8B、8Cに同時に突入電流が流れるのを防止できる。
以下に、図7、図8を参照しつつ従来の画像形成装置の作用と対比しつつ本発明に係る画像形成装置の作用を説明する。
図7は従来の給紙装置が三段重ねられた条件のもとで用紙詰まりが発生し、前カバー6を開いてから閉じた場合のパワー系統の電源ライン24VLの電源電圧VAの変化と突入電流Ipとの関係を模式的に示している。なお、電源ライン24VLに流れる電流を符号Iで示す。この電流Iは駆動部が非作動のとき、電源電圧VAが印加されていないときは、通常流れていない。
例えば、用紙詰まりが発生して、前カバー6を開くと、インターロックスイッチ7がオフされ、電源電圧VAが24Vから0Vになる。すると、各給紙装置8A、8B、8Cに流れる電流IがI=0になる。その詰まった用紙Pを除去後、前カバー6を閉じると、インターロックスイッチ7がオンする。
すると、電源電圧VAが各給紙装置8A、8B、8Cに印加される。これにより、突入電流Ipが発生する。その図7において、破線は給紙装置8A(1段)の場合の突入電流Ipを示し、実線は給紙装置8A、8B、8C(3段)の場合の突入電流Ipを示している。
従来の画像形成装置の場合、各段に突入電流Ipが同時に発生するため、給紙装置8A、8B、8Cを三段に積み重ねると、一段の場合に較べて、三倍程度の突入電流Ipが発生する。この突入電流Ipの発生により、グランド(GND)電位が変動し、各給紙装置制御部9A、9B、9Cの通信系統の信号ラインBLの信号電圧レベルに変動が生じ、通信障害等の障害が発生する。
なお、給紙装置8A(一段)のみの場合、突入電流Ipが小さいため、信号電圧レベルの変動が小さく、障害は発生しにくい。
図8は本発明に係る給紙装置8A、8B、8Cの作用を説明するための説明図であって、給紙装置8A、8B、8Cが三段積み重ねられた条件のもとで用紙詰まりが発生し、前カバー6を開いてから閉じた場合の24Vの電源電圧VAの変化と突入電流Ipとの関係を模式的に示している。
本発明に係る給紙装置8A、8B、8Cの場合、前カバー6を開くとインターロックスイッチ7がオフされ、電源電圧VAが24Vから0Vになる。すると、各給紙装置8A、8B、8Cに流れる電流IがI=0になる。その詰まった用紙Pを除去後、前カバー6を閉じると、インターロックスイッチ7がオンする。
すると、各給紙装置8A、8B、8Cに24Vの電源電圧VAが印加される。
上から一段目の給紙装置制御部9Aのマイクロコンピュータ12Aは、電源電圧検出手段15Aが電源電圧VA>18Vを検出すると、表1に示す接続段数に対応する対応時間T1経過後(前カバー6を閉じてからの時点t1)にスイッチ手段16Aをオンさせる。
これにより、一段目の給紙装置8Aの給紙・搬送クラッチ駆動部17A、17B、17C、モータ駆動部18A、18B、18Cに電源電圧VAが印加され、一段目の給紙装置8Aに突入電流Ipが発生する。二段目、三段目の給紙装置8B、8Cの給紙・搬送クラッチ駆動部17B、17C、モータ駆動部18B、18Cには、時点t1において電源電圧VAが印加されないため突入電流Ipは発生しない。
上から二段目の給紙装置制御部9Bのマイクロコンピュータ12Bは、電源電圧検出手段15Bが電源電圧VA>18Vを検出すると、表1に示す接続段数に対応する対応時間T2経過後(前カバー6を閉じてからの時点t2)にスイッチ手段16Bをオンさせる。これにより、二段目の給紙装置8Bの給紙・搬送クラッチ駆動部17B、モータ駆動部18Bに電源電圧VAが印加され、二段目の給紙装置8Bに突入電流Ipが発生する。
三段目の給紙装置8Cの給紙・搬送クラッチ駆動部17C、モータ駆動部18Cには、時点t2において電源電圧VAが印加されないため突入電流Ipは発生しない。
上から三段目の給紙装置制御部9Cのマイクロコンピュータ12Cは、電源電圧検出手段15Cが電源電圧VA>18Vを検出すると、表1に示す接続段数に対応する対応時間T3経過後(前カバー6を閉じてから時点t3)にスイッチ手段16Cをオンさせる。
これにより、三段目の給紙装置8Cの給紙・搬送クラッチ駆動部17C、モータ駆動部18Cに電源電圧VAが印加され、三段目の給紙装置8Cに突入電流Ipが発生する。
すなわち、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cは、給紙装置8A、8B、8Cの接続段数とこの接続段数に対応する対応時間とを記憶して、電源電圧検出手段15A、15B、15Cが設定値を超えたことを検出したときに、給紙装置8A、8B、8Cの接続段数を確定する判断部として機能する。
この発明によれば、24Vの電源電圧VAの印加を電源電圧検出手段15A、15B、15Cが検出することにより、各段の給紙装置8A、8B、8Cのスイッチ手段16A、16B、16Cを順次時間をずらしてオンさせるので、突入電流Ipが同時に発生するのを防止できる。従って、通信障害の発生を防止できる。
また、サージノイズ等の発生に起因して部品異常等が発生したときに、電源電圧検出手段15A、15B、15Cが電源電圧VA=18Vよりも低い値を検出すると、スイッチ手段16A、16B、16Cがオンしないので、電源電圧VAが給紙・搬送クラッチ駆動部17A、17B、17C、モータ駆動部18C、18B、18Cに印加されず、回路部品の発熱等の異常発生を防止できる。
なお、画像形成装置本体部1の電源投入時、各給紙装置8A、8B、8Cが接続段数の認識を行うまでの時間tDの間は、画像形成装置本体部1の統括制御部4は、各給紙装置制御部9A、9B、9Cとの間で通信制御を行わないので、信号電圧レベルに影響を与えず、通信障害も発生しない。
(実施例2)
この実施例2では、図9に示すように、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートQpに抵抗Rを接続し、対応時間変更用スイッチSWの切り替えにより、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cの入力ポートQpに印加される電圧V’を「L」と「H」との間で切り替えることができる構成とされている。
マイクロコンピュータ12A、12B、12Cの各メモリには、電圧V’=「L」、「H」に対応して、それぞれ、異なる対応時間T1、T1A、T2、T2A、T3、T3Aが記憶されている。
給紙装置8A、8B、8Cの接続段数と電圧V’と対応時間T1、T2、T3との関係の一例を下記の表2に示す。
例えば、対応時間T1<T1A、T2<T2A、T3<T3Aとして、対応時間変更用スイッチSWのオン、オフを切り替えることにより対応時間T1、T2、T3の設定を対応時間T1からT1A、対応時間T2から対応時間T2A、対応時間T3から対応時間T3に変更できる。
このような構成とすると、以下に説明する効果がある。
モータ11A、11B、11C等はサービスパーツであり寿命を有するため、部品の交換を行うことがある。
このような場合、モータ製造メーカ等の機種統合等の都合により代替品への変更を余儀なくされる場合がある。この代替品への変更に伴って、例えばモータの駆動部と一体のコンデンサの容量も変更され、その結果、突入電流Ipが変化する。
このように、突入電流Ipが変化した場合でも、突入電流Ipが同時に重なって発生しないように、接続段数に応じた対応時間を変更できる構成とすれば、サービスマンが、各給紙装置制御部9A、9B、9Cを交換しなくとも突入電流Ipの発生を適切に調節できるという効果を奏する。
(実施例3)
この実施例3では、マイクロコンピュータ12A、12B、12Cのメモリに記憶されている各対応時間T1、T2、T3を操作部2により変更可能としたものである。
操作部2は、図10に示すように、表示画面部2Aと数値入力用のテンキー等の操作ボタン2Bとから概略構成されている。サービスマンは、表示画面部2Aを見ながらテンキー2Bにより、対応時間T1、T2、T3を変更する給紙装置8A、8B、8Cを指定すると共に、対応時間T1、T2、T3の値を入力する。
すると、その指定された給紙装置8A、8B、8Cの情報、対応時間T1、T2、T3の数値情報が統括制御部4にシリアル通信の信号ラインBLを介して各給紙装置8A、8B、8Cに送信され、統括制御部4はその指定された給紙装置8A、8B、8Cのマイクロコンピュータ12A、12B、12Cのメモリの対応時間T1、T2、T3を書き換える。
実施例2による場合、各給紙装置8A、8B、8Cのカバー(図示を略す)を取り外し、給紙装置制御部9A、9B、9CのスイッチSWを切り替える作業を行わなければならないという不都合がある。
これに対して、この実施例3によれば、対応時間T1、T2、T3を変更すべき給紙装置8A、8B、8Cの対応時間T1、T2、T3の変更を操作部2により行うことができるので、対応時間T1、T2、T3の変更作業を簡便に行うことができるという効果を奏する。
(実施例4)
この実施例4では、図11に示すように、スイッチ手段16A、16B、16Cの電圧ライン24VLに電流制限抵抗RBと通電表示認識用の発光ダイオードLED1とを接続して、スイッチ手段16A、16B、16Cがオンすると同時に、VA=18V以上で、発光ダイオードLED1を点灯させる構成としたものである。
その発光ダイオードLED1は、各給紙装置8A、8B、8Cのカバー(図示を略す)に外側から視認できるように配置されている。
この実施例4によれば、電圧ライン24VLを通じて電源電圧VA=24Vが印加されている正常時には発光ダイオードLED1が発光する。
異常時には発光ダイオードLED1が発光しないので、ユーザやサービスマンは、異常が生じた給紙装置8A、8B、8Cを判断でき、その給紙装置8A、8B、8Cの修理、交換を早期に発見して行うことができる。
1…画像形成装置本体部
6…前カバー(カバー)
8A、8B、8C…給紙装置
9A、9B、9C…給紙装置制御部
15A、15B、15C…電源電圧検出手段
17A、17B、17C…(駆動部)
18A、18B、18C…(駆動部)
24VL…電源ライン
BL…通信ライン
VA…電源電圧
特許4323242号

Claims (5)

  1. 作像部と給紙部と排紙部とが一体でパワー系統の電源ラインと通信系統の信号ラインとを少なくとも有する画像形成装置本体部と、
    該画像形成装置本体部に複数段に積み重ねて前記電源ラインと前記信号ラインとに接続可能な給紙装置とからなり、
    前記給紙装置は、前記電源ラインから供給される電源電圧によって駆動される用紙給送用の駆動部と該駆動部を制御しかつ前記信号ラインを介して前記画像形成装置本体部と通信可能な給紙装置制御部とを備え、
    該給紙装置制御部には前記画像形成装置本体部のカバーを開いたときに前記電源電圧が遮断されかつ前記カバーを閉じたときに前記電源電圧が供給され、
    前記給紙装置制御部は、前記カバーを閉じたときに前記電源電圧が予め定めた設定値を超えているか否かを検出する電源電圧検出手段を備え、前記電源電圧が前記設定値を超えたときに接続段数に応じて各給紙装置毎に前記電源電圧を順次時間をずらして前記駆動部に供給することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記給紙装置制御部は、前記給紙装置の接続段数と該接続段数に対応する対応時間とを記憶して前記電源電圧検出手段が前記設定値を超えたことを検出したときに前記給紙装置の接続段数を確定する判断部と、
    前記電源電圧を順次時間をずらして前記駆動部に供給するために前記判断部によって前記対応時間に応じてオンされるスイッチ手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記判断部は前記対応時間を記憶するメモリ部を有し、前記給紙装置制御部には、前記メモリ部に記憶されている前記対応時間を変更する対応時間変更用スイッチが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置本体部は、該画像形成装置本体部の設定操作を行う操作部と、前記画像形成装置本体部を統括制御する統括制御部とを備え、該統括制御部は前記操作部の設定操作を通じて前記メモリ部の対応時間を変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記給紙装置は、前記スイッチ手段が前記駆動部に前記電源電圧が供給されているときには、通電表示認識用の発光ダイオードが接続されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017044937A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 コニカミノルタ株式会社 配線装置及び画像形成装置

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