JP2017017979A - モータ制御装置、シート搬送装置、画像形成装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、シート搬送装置、画像形成装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの非駆動時における誤動作を簡便に防止できるようにする。【解決手段】実施形態のモータ制御装置100は、モータMの非駆動時に該モータMに流れる電流を検出するシャント抵抗130と、シャント抵抗130により検出された電流に対応するモニタ電圧の極性を判定する電圧極性判定手段144と、モニタ電圧の極性に応じてモータMを停止させる制御を行う動作状態管理手段141と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、モータ制御装置、シート搬送装置、画像形成装置およびモータ制御方法に関する。
例えば画像形成装置には、画像形成に用いる用紙を搬送するためのモータなど、多くのモータが搭載されている。このようなモータの制御技術として、CPU(Central Processing Unit)からモータドライバに対してモータに印加する制御電圧に応じたPWM(Pulse Width Modulation)信号などの駆動信号を送り、この駆動信号に基づきモータドライバがモータを駆動する技術が知られている。
モータの非駆動時には、通常、モータに電流が流れない。しかし、CPUからモータドライバに送られる駆動信号に何らかの異常が生じた場合、モータの非駆動時であるにもかかわらず、モータドライバが最大の制御電圧でモータを駆動しようとして、モータに深刻なダメージを与えてしまう場合がある。このため、モータの非駆動時における誤動作を防止することが求められる。
モータの非駆動時における誤動作を防止する技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。この技術は、モータの非駆動時は2分割型とされたアイソレーション回路の双方の制御電源を遮断してドライバ部をモータ非駆動状態に切り換えるとともに、ブレーキ装置をブレーキ動作状態に切り換えることで、モータが停止した状態を維持するものである。
しかし、特許文献1に記載の技術は、モータの非駆動時にブレーキ装置をブレーキ動作状態としてモータの停止状態を維持する構成であり、装置構成が大掛かりなものとなる。このため、モータの非駆動時における誤動作をより簡便に防止できるようにすることが求められる。
上述した課題を解決するために、本発明は、モータの非駆動時に該モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、検出された前記電流に対応する電圧の極性を判定する電圧極性判定手段と、前記電圧の極性に応じて前記モータを停止させる制御を行う動作状態管理手段と、を備える。
本発明によれば、モータの非駆動時における誤動作を簡便に防止することができるという効果を奏する。
図1は、画像形成装置の概略構成図である。 図2は、モータ制御装置のハードウェア構成図である。 図3は、CPUにより実現される機能的な構成例を示すブロック図である。 図4は、モータの非駆動時に電流が流れる現象を説明する図である。 図5は、モニタ電圧に対して設定したマスク領域を説明する図である。 図6は、モータの非駆動時にCPUにより実行される処理シーケンスの一例を説明するフローチャートである。 図7は、上位CPUの機能的な構成例を示すブロック図である。 図8は、上位CPUにより実行される処理シーケンスの一例を説明するフローチャートである。 図9は、シャント抵抗をモータ電源側に設けた変形例のハードウェア構成図である。 図10は、シャント抵抗に代えてホールセンサを設けた変形例のハードウェア構成図である。 図11は、画像形成装置に接続される給紙装置の概略構成図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るモータ制御装置、シート搬送装置、画像形成装置およびモータ制御方法の実施形態を詳細に説明する。以下では、本発明を適用可能な画像形成装置の一例として、中間転写方式のタンデム型カラー複写機を例示して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成図である。図1に示すように、画像形成装置1は、ADF(Auto Document Feeder)1Aと、装置本体1Bとを備える。装置本体1Bは、給紙部3と、画像読取部4と、画像形成部5とを含む。
ADF1Aは、原稿トレイ20と、原稿給紙ローラ21と、原稿搬送ベルト22と、原稿排紙ローラ23と、原稿排紙トレイ24とを有する。ADF1Aは、画像読取部4に対し、ヒンジなどの開閉機構を介して開閉自在に取り付けられている。
原稿給紙ローラ21は、原稿トレイ20に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して、画像読取部4に向かって搬送する。原稿搬送ベルト22は、原稿給紙ローラ21によって分離された原稿を画像読取部4に搬送する。原稿排紙ローラ23は、原稿搬送ベルト22によって画像読取部4から排紙される原稿を、原稿トレイ20の下方の原稿排紙トレイ24に排紙する。
画像読取部4は、筐体40と、走査光学ユニット41と、コンタクトガラス42と、駆動手段とを有する。走査光学ユニット41はLEDユニットを備え、筐体40の内部に設けられている。走査光学ユニット41は、LEDユニットから主走査方向に光を照射するとともに、駆動手段によって全照射領域内において副走査方向に走査される。これにより、走査光学ユニット41は、原稿の二次元カラー画像を読み取るようになっている。
コンタクトガラス42は、画像読取部4の筐体40の上部に設けられ、筐体40の上面部を構成している。駆動手段は、走査光学ユニット41に固定された不図示のワイヤと、このワイヤに橋架される複数の従動プーリおよび駆動プーリと、駆動プーリを回転させるモータとを備えている。
給紙部3は、給紙カセット30と、給紙手段31とを有する。給紙カセット30は用紙サイズの異なる記録媒体としての用紙を収容する。給紙手段31は、給紙カセット30に収納された用紙を画像形成部5の主搬送路70まで搬送する。
また、画像形成部5の側面には、手差しトレイ32が画像形成部5に対して開閉可能に配設されており、画像形成部5に対して開いた状態でトレイ上面に紙束が手差しされる。手差しされた紙束における一番上の用紙は、手差しトレイ32の送出ローラによって主搬送路70に向けて送り出される。
主搬送路70には、レジストローラ対70aが配設されている。レジストローラ対70aは、主搬送路70内を搬送されてくる用紙をローラ間に挟み込んだ後、所定のタイミングで二次転写ニップに向けて送り込む。
画像形成部5は、露光ユニット51、タンデム作像ユニット50、中間転写ベルト54、中間転写ローラ55、二次転写装置52、定着ユニット53などを有している。また、画像形成部5は、主搬送路70、反転搬送路73、排紙路60などを有している。
図1に示すように、露光ユニット51は、タンデム作像ユニット50に隣接して配置されている。露光ユニット51は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に対応して設けられた感光体ドラム74に露光を行うようになっている。
タンデム作像ユニット50は、中間転写ベルト54の上であって、中間転写ベルト54の回転方向に沿って配置されたイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの作像ユニット75から構成されている。個々の作像ユニット75は、詳細な図示を省略するが、上記各色に対応して設けられた感光体ドラム74の周りに帯電装置、現像装置、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。そして、各感光体ドラム74とその周りに設けられる上記各装置がユニット化されて1つのプロセスカートリッジを構成している。
タンデム作像ユニット50は、画像読取部4によって読み取られて色別分解された画像情報に基づいて、各感光体ドラム74に色分けしてトナーにより形成された可視画像(トナー画像)を形成するようになっている。また、各感光体ドラム74に形成された可視画像は、各感光体ドラム74と中間転写ローラ55との間で中間転写ベルト54に転写されるようになっている。
一方、中間転写ベルト54を挟んでタンデム作像ユニット50の反対側には、二次転写装置52が設けられている。二次転写装置52は、転写部材としての二次転写ローラ521を有している。この二次転写ローラ521を中間転写ベルト54に押し当てることにより、二次転写ニップを形成している。この二次転写ニップには、中間転写ベルト54に形成されたトナー画像が、給紙部3から主搬送路70を介して搬送された用紙に転写されるように構成されている。
二次転写ニップでトナー画像が転写された用紙は、2つの支持ローラ57に張架された用紙搬送ベルト56により定着ユニット53へ送り込まれる。
定着ユニット53は、無端ベルトである定着ベルト58に加圧ローラ59を押し当てて構成している。そして、定着ユニット53は、加圧ローラ59により用紙に熱と圧力を加えることにより、用紙に転写されたトナー画像のトナーを溶融して、用紙にカラー画像として定着するようになっている。
このようにしてカラー画像が定着された用紙は、排紙搬送路としての排紙路60を経由して機外の排紙トレイ61上にスタックされる。
また、図1に示すように、反転搬送路73が、二次転写装置52および定着ユニット53の下側に設けられている。反転搬送路73は、用紙の両面に画像を形成するために、定着ユニット53から排出された用紙の表裏を反転させて再度、主搬送路70を介して二次転写装置52に供給するためのものである。
以上のように構成される画像形成装置1において、ADF1Aは、シートの一例である原稿を搬送するシート搬送装置として機能する。また、装置本体1Bにおける給紙部3の給紙手段31、画像形成部5の主搬送路70、反転搬送路73および排紙路60などは、それぞれシートの一例である用紙を搬送するシート搬送装置として機能する。これらのシート搬送装置は、モータの動力によりローラ部材を回転させてシートを搬送する。本実施形態の画像形成装置1は、これらのシート搬送装置のモータを制御するために、以下で説明するモータ制御装置を備える。
図2は、本実施形態のモータ制御装置100のハードウェア構成図である。図2に示すように、本実施形態のモータ制御装置100は、モータMを駆動するモータドライバ110と、モータMの回転数を検出するエンコーダ(ENC)120と、モータMに流れる電流を検出するシャント抵抗130と、モータドライバ110の動作を制御するCPU140とを備える。
本実施形態では、制御対象のモータMとしてブラシレスモータを想定する。ただし、制御対象のモータMはブラシレスモータに限定されるものではなく、様々なタイプのモータMを制御対象とすることができる。また、本実施形態では、モータMの回転数を検出するためにエンコーダ120を用いているが、他の方式でモータMの回転数を検出してもよい。
モータドライバ110は、モータMの巻線の端子が接続されたスイッチング回路を備える。モータドライバ110は、CPU140から送られるPWM信号(駆動信号の一例)に基づいてこのスイッチング回路の動作を制御することによって、モータ電源VccからモータMを通ってグランドGNDへと流れる電流量を調整し、モータMを所望の制御電圧で駆動する。また、モータドライバ110は、CPU140から送られるブレーキ信号がON(論理値「1」)になると、モータ電源VccからモータMを通ってグランドGNDへと流れる電流を遮断してモータMを停止させるように、スイッチング回路の動作を制御する。
なお、本実施形態では、CPU140からモータドライバ110に対して送られる駆動信号としてPWM信号を用いる例を説明するが、駆動信号はモータMに印加する制御電圧に応じた信号であればよく、PWM信号に限らない。例えば、PFM信号(パルス周波数信号)を駆動信号として用いてもよいし、アナログ信号であってもよい。
モータドライバ110には、少なくとも、PWM信号を入力する端子と、ブレーキ信号を入力する端子と、スタート/ストップ信号を入力する端子とが設けられている。このうち、PWM信号を入力する端子とブレーキ信号を入力する端子は、それぞれハーネスを介してCPU140(後述の制御信号出力手段143)に接続されている。一方、スタート/ストップ信号を入力する端子は、その出力がスタート側に固定されている。すなわち、モータドライバ110は、スタート/ストップ信号がスタート側のときにPWM信号に基づいてスイッチング回路の動作を制御する構成であるが、スタート/ストップ信号を常にスタート側と認識しており、CPU140からハーネスを介して有意なPWM信号(ON区間(論理値「1」の区間)を含むPWM信号)が送られてくると、このPWM信号に基づいてスイッチング回路の動作を制御する。
なお、本実施形態では、CPU140からモータドライバ110に対してPWM信号とブレーキ信号の2つの信号を送るものとしているが、これに加えてモータMの回転方向を示す回転方向信号を送るようにしてもよい。この場合、モータドライバ110は回転方向信号を入力する端子をさらに備え、この端子が出力する回転信号に応じて、スイッチング回路内の制御対象とするスイッチング素子を切り換える。
また、本実施形態では、CPU140からモータドライバ110に送られるPWM信号およびブレーキ信号が、負論理の信号(LoレベルがONを示す信号)であることを想定する。したがって、PWM信号を送るハーネスに挟み込みなどによるショート故障が発生すると、PWM信号はON区間が連続する信号、すなわち、モータMを最大の制御電圧で駆動する信号となる。このため、このような異常が発生すると、モータMの非駆動中にモータドライバ110がモータMを最大の制御電圧で駆動しようとして、モータMに深刻なダメージを与える虞がある。そこで、本実施形態では、CPU140がこのようなモータMの非駆動時における誤動作の有無を判定し、誤動作している場合はブレーキ信号をONしてモータMを停止させる。なお、ブレーキ信号を送るハーネスに挟み込みなどによるショート故障が発生した場合は、モータドライバ110のブレーキ信号を入力する端子がON側に固定されるため、モータMは停止した状態が維持される。
なお、PWM信号が正論理の信号(HiレベルがONを示す信号)である場合であっても、PWM信号を送るハーネスに断線などのオープン故障が発生すると同様の誤動作が生じるため、本実施形態の上述した機能は有効である。モータドライバ110は、ブレーキ信号を送るハーネスに異常が生じた場合は、ショート故障かオープン故障かにかかわらず、ブレーキ信号を入力する端子の出力をON側に固定する構成であることが望ましい。
エンコーダ120は、モータMの回転数に応じたENC信号を出力する。このENC信号は、モータMの現在の駆動状態を表す信号であるため、例えば、CPU140においてモータMの速度フィードバック制御を行うために用いられる。
シャント抵抗130は、例えばモータMとグランドGNDとの間に直列に接続された抵抗であり、モータMに流れる電流を検出する。すなわち、モータMに電流が流れると、その電流の大きさに応じた電位差がシャント抵抗130の両端に発生する。この電位差から、モータMに流れる電流を検出することができる。
シャント抵抗130は、通常、モータMの駆動時における過電流の検出に用いられる。つまり、モータドライバ110が、このシャント抵抗130により検出される電流が過剰にならないように電流制限を行う。本実施形態では、このシャント抵抗130の両端に発生する電位差をモニタ電圧としてCPU140に入力し、モータMの非駆動時にモータMに流れる電流を検出するために用いる。シャント抵抗130を用いた電流検出は、モータMに流れる電流を検出する方式の中で、特に安価かつ簡便に行える方式である。
CPU140は、上位CPUから速度目標値および起動/停止指令、エンコーダ120からENC信号をそれぞれ入力し、モータドライバ110に対してPWM信号とブレーキ信号を出力して、モータドライバ110の動作を制御する。また、CPU140は、モータMの非駆動時に上述のモニタ電圧を入力し、このモニタ電圧に基づいてモータMの非駆動時における誤動作の有無を判定する。そして、モータMが誤動作していると判定した場合、CPU140は、ブレーキ信号をONにしてモータMを停止させるとともに、上位CPUに対して異常が発生したことを通知する。ここで、モータMの非駆動時とは、上位CPUからCPU140に対してモータMを駆動する指令、つまりモータMの起動指令や速度目標値などが入力されていない状態をいう。なお、上位CPUは、本実施形態のモータ制御装置100を搭載した画像形成装置1全体の動作を制御する上位制御装置の一例である。モータ制御装置100のCPU140は、この上位CPUに対して通信可能に接続されている。
図3は、CPU140により実現される機能的な構成例を示すブロック図である。図3に示すように、CPU140は、本実施形態のモータ制御にかかわる機能的な構成要素として、動作状態管理手段141と、制御電圧算出手段142と、制御信号出力手段143と、電圧極性判定手段144とを備える。これらの機能的な構成要素は、例えば、CPU140が所定の制御プログラムを実行することにより実現される。なお、これらの機能的な構成要素の一部または全部を、汎用プロセッサであるCPU140ではなく、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアを用いて実現することもできる。
動作状態管理手段141は、モータMの動作状態が上位CPUからの指令に応じた動作状態となるように、制御電圧算出手段142および制御信号出力手段143に対して指示を出力する。すなわち、上位CPUからモータMの起動指令が入力されると、動作状態管理手段141は、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をOFFにすることを指示するとともに、モータMの起動指令とともに上位CPUから入力される速度目標値を制御電圧算出手段142に渡して、モータMに印加する制御電圧の算出を制御電圧算出手段142に指示する。また、上位CPUからモータMの停止指令が入力されると、動作状態管理手段141は、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をONにすることを指示してモータMを停止させる。
また、動作状態管理手段141は、モータMの非駆動時に、電圧極性判定手段144に対してモータMが誤動作しているか否かの判定を指示する。そして、電圧極性判定手段144によりモータMが誤動作していると判定されると、動作状態管理手段141は、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をONにすることを指示してモータMを停止させるとともに、上位CPUに対して異常が発生したことを通知する。また、電圧極性判定手段144によりモータMが外部から回されている状態であると判定されると、動作状態管理手段141は、モータMが外部から回されていることを、上位CPUに対して通知する。なお、電圧極性判定手段144は、モータMの非駆動時におけるモニタ電圧の極性に基づいてモータMの誤動作を判定するが、これについては後述する。
制御電圧算出手段142は、動作状態管理手段141から制御電圧算出指示とともに渡される速度目標値と、エンコーダ120から入力されるENC信号によって示されるモータMの現在の回転数とを比較して、速度偏差を補正するように、モータMに印加する制御電圧を算出する。制御電圧算出手段142により算出された制御電圧は、制御信号出力手段143に渡される。
制御信号出力手段143は、制御電圧算出手段142により算出された制御電圧に応じたPWM信号を出力する。また、制御信号出力手段143は、動作状態管理手段141によりON/OFFが制御されるブレーキ信号を出力する。制御信号出力手段143が出力するPWM信号やブレーキ信号は、上述したように、それぞれハーネスを介してCPU140からモータドライバ110に送られ、モータドライバ110の各端子に入力される。
電圧極性判定手段144は、モータMの非駆動時に、モータMに流れる電流を検出するシャント抵抗130の両端に発生する電位差をモニタ電圧として入力し、このモニタ電圧の極性に基づいて、モータMが誤動作しているか否かを判定する。すなわち、モータ電源VccからモータMを通りグランドGNDに向かって流れる電流に対応するモニタ電圧の極性をプラスとする。このとき、電圧極性判定手段144は、モニタ電圧の極性がプラスである場合に、モータMが誤動作していると判定する。一方、モニタ電圧の極性がマイナスである場合は、電圧極性判定手段144は、モータMが外部から回されている状態であると判定する。ここで、モータMが外部から回されている状態とは、例えば、画像形成装置1にジャムが発生してオペレータがシート(原稿や用紙)を引き抜く作業を行う際にモータMがつれ回り回転した場合など、モータドライバ110の駆動によらずにモータMが回転している状態をいう。
図4は、モータMの非駆動時に電流が流れる現象を説明する図であり、(a)は、CPU140からモータドライバ110にPWM信号を送るハーネスにショート故障が発生した場合の例を示し、(b)は、ジャム処理中にモータMがつれ回り回転した場合の例を示している。
PWM信号を送るハーネスに挟み込みなどによるショート故障が発生すると、PWM信号はON区間が連続する信号となり、モータドライバ110がモータMを最大の制御電圧で駆動しようとする。その結果、図4(a)に示すように、モータ電源VccからモータMを通ってグランドGNDに向かう方向のモータ駆動電流Idが流れる。そして、このモータ駆動電流Idに対応するモニタ電圧の極性はプラスになるため、CPU140の電圧極性判定手段144は、モータMが誤動作していると判定する。
一方、画像形成装置1に対するジャム処理中に、オペレータがシートを引き抜く作業を行うことでモータMがつれ回り回転した場合は、モータMが発電機として動作する。その結果、図4(c)に示すように、グランドGNDからモータMを通ってモータ電源Vccに向かう方向のモータ発電電流Igが流れる。そして、このモータ発電電流Igに対応するモニタ電圧の極性はマイナスになるため、CPU140の電圧極性判定手段144は、モータMが外部から回されている状態であると判定する。
以上のように、モータMの非駆動時に電流が流れる現象は、PWM信号を送るハーネスのショート故障などに起因してモータMが誤動作している場合だけでなく、例えばジャム処理中にモータMがつれ回り回転している場合など、モータMが外部から回されている状態である場合にも発生する。したがって、モータMの非駆動時に電流が流れている場合にモータMが誤動作していると判定する構成であると、モータMが外部から回されている状態のときにもモータMが誤動作していると誤って判定してしまう。そこで、本実施形態では、モータMの非駆動時に流れる電流に対応するモニタ電圧をCPU140に入力し、CPU140の電圧極性判定手段144が、このモニタ電圧の極性に基づいて、モータMが誤動作しているのか、あるいは、モータMが外部から回された状態であるのかを判定するようにしている。
モータMに電流が流れていない場合、通常は、シャント抵抗130の両端の電位差がゼロになるため、CPU140に入力されるモニタ電圧の値もゼロとなる。しかし、例えばノイズの混入などにより、モータMに電流が流れていないにも関わらず、モニタ電圧がゼロ以外の値を示す場合もある。そこで、絶対値が予め定めた基準値以下となる電圧値の範囲をマスク領域として設定し、モニタ電圧の値がマスク領域内であれば電圧極性判定手段144による判定を行わない構成とすることが望ましい。すなわち、電圧極性判定手段144は、モニタ電圧の値(絶対値)が基準値を超える場合にモニタ電圧の極性を判定し、このモニタ電圧の極性に基づいて、モータMが誤動作しているのか、あるいは、モータMが外部から回された状態であるのかを判定することが望ましい。
図5は、モニタ電圧に対して設定したマスク領域を説明する図である。マスク領域は、例えば±10V程度の範囲に設定される。図5(a)に示す例では、モニタ電圧の値がマスク領域内ではなく、かつ、モニタ電圧の極性がプラスであるため、電圧極性判定手段144は、モータMが誤動作していると判定する。また、図5(b)に示す例では、モニタ電圧の値がマスク領域内ではなく、かつ、モニタ電圧の極性がマイナスであるため、電圧極性判定手段144は、モータMが外部から回されている状態であると判定する。
上述したように、電圧極性判定手段144によりモータMが誤動作していると判定されると、動作状態管理手段141は、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をONにすることを指示してモータMを停止させるとともに、上位CPUに対して異常が発生したことを通知する。これにより、モータMの非駆動時における誤動作を有効に防止することができるとともに、例えば上位CPUがオペレーションパネルに異常発生の警告を表示させるなどの制御を行うことで、モータMの誤動作の要因となった異常を早期に復旧させる対応をオペレータに促すことができる。
また、電圧極性判定手段144によりモータMが外部から回されている状態であると判定されると、動作状態管理手段141は、上述したように、モータMが外部から回されていることを、上位CPUに対して通知する。この通知は、例えば、上位CPUがオペレーションパネルにジャム処理中であることを表示させる制御を行ったり、シートの搬送経路に設けられたセンサの信号を入力してシートの残留を検知する処理の開始タイミングを判断したりするために有用な情報として利用される。ただし、動作状態管理手段141から上位CPUへの通知は必須ではなく、必要に応じて必要な通知を行う構成とすればよい。
また、モニタ電圧の極性に基づいてモータMが誤動作しているか否かを判定する機能を動作状態管理手段141に持たせるように構成してもよい。この場合、電圧極性判定手段144は、例えばモニタ電圧の値がマスク領域内でない、つまりモニタ電圧の値(絶対値)が基準値を超えている場合にモニタ電圧の極性を判定し、モニタ電圧の極性を示す判定結果を動作状態管理手段141に渡す。そして、動作状態管理手段141は、モニタ電圧の極性がプラスである場合に、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をONにすることを指示してモータMを停止させるとともに、上位CPUに対して異常が発生したことを通知する。また、モニタ電圧の極性がマイナスである場合は、動作状態管理手段141は、モータMが外部から回されている状態であることを、上位CPUに対して通知する。
次に、本実施形態のモータ制御装置100のモータMの非駆動時における動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6は、モータMの非駆動時にCPU140により実行される処理シーケンスの一例を説明するフローチャートである。
まず、動作状態管理手段141が、モータMの非駆動時であるか否かを判定する(ステップS101)。ここで、モータMの駆動時である場合は(ステップS101:No)、そのまま処理シーケンスが終了する。一方、モータMの非駆動時であれば(ステップS101:Yes)、電圧極性判定手段144が、動作状態管理手段141からの指示に従ってモニタ電圧を読み込み、モニタ電圧の値がマスク領域内であるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、モニタ電圧の値がマスク領域内である場合は(ステップS102:Yes)、そのまま処理シーケンスが終了する。一方、モニタ電圧の値がマスク領域内でない場合は(ステップS102:No)、電圧極性判定手段144は、モニタ電圧の極性がプラスか否かを判定する(ステップS103)。
ステップS103の判定の結果、モニタ電圧の極性がプラスである場合は(ステップS103:Yes)、制御信号出力手段143が、動作状態管理手段141からの指示に従ってブレーキ信号をONにして(ステップS104)、モータMを停止させる。また、動作状態管理手段141が、異常が発生したことを上位CPUへ通知して(ステップS105)、処理シーケンスが終了する。一方、ステップS103の判定の結果、モニタ電圧の極性がマイナスである場合は(ステップS103:No)、動作状態管理手段141が、モータが外部から回されていることを上位CPUに通知して(ステップS106)、処理シーケンスが終了する。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態のモータ制御装置100は、モータMの非駆動時に、モータMに流れる電流に対応するモニタ電圧をCPU140に入力し、CPU140が、このモニタ電圧の極性に応じてモータMを停止させる制御を行う。したがって、本実施形態のモータ制御装置100によれば、モータMの非駆動時における誤動作を簡便に防止することができる。
従来の一般的なモータ制御装置では、CPUからモータドライバに対して、PWM信号などの駆動信号のほかにスタート/ストップ信号が送られる。そして、モータドライバは、このスタート/ストップ信号がスタート側である場合に、CPUから送られる駆動信号に基づいてモータを駆動する。これに対し、本実施形態のモータ制御装置100は、上述したように、スタート/ストップ信号をモータドライバ110においてスタート側に固定し、PWM信号のみでモータMの駆動を制御する構成としている。これにより、CPU140からモータドライバ110にスタート/ストップ信号を送る必要がないため、CPU140とモータドライバ110との間のハーネスの削減を実現できる。
このような構成の本実施形態のモータ制御装置100では、従来の一般的なモータ制御装置よりも、モータMの非駆動時における誤動作に対して厳重な対策を講じることが求められる。すなわち、例えばCPU140からモータドライバ110にPWM信号を送るハーネスに挟み込みによるショート故障などの異常が生じた場合、モータMの非駆動時であるにもかかわらず、モータドライバ110が最大の制御電圧でモータMを駆動しようとして、モータMに深刻なダメージを与えてしまう場合がある。従来の一般的なモータ制御装置において上記の誤動作が発生するのは、CPUからモータドライバにPWM信号を送るハーネスとスタート/ストップ信号を送るハーネスとの双方にショート故障などの異常が生じるといった稀なケースであった。これに対し、PWM信号のみでモータMの駆動を制御する本実施形態の構成の場合、PWM信号を送るハーネスにショート故障などの異常が生じるだけで上記の誤動作が発生する。
しかし、本実施形態のモータ制御装置100では、モータMの非駆動時に上記のような誤動作が生じた場合に、モータMに流れる電流に対応するモニタ電圧の極性からこの誤動作をいち早く検知して、CPU140がモータMを停止させる制御を行うため、上記のような誤動作によってモータMに深刻なダメージを与えてしまう不都合を有効に抑制することができる。
また、本実施形態のモータ制御装置100によれば、CPU140がモータMを停止させる際に異常が発生したことを上位CPUに通知するようにしているので、例えば上位CPUがオペレーションパネルに異常発生の警告を表示させるなどの制御を行うことで、モータMの誤動作の要因となった異常を早期に復旧させる対応をオペレータに促すことができる。
また、本実施形態のモータ制御装置100によれば、モニタ電圧の極性に応じてモータMが外部から回されている状態であると判定される場合に、モータMが外部から回されていることをCPU140が上位CPUに通知するようにしているので、この情報を用いて、上位CPUがオペレーションパネルにジャム処理中であることを表示させる制御を行ったり、シートの搬送経路に設けられたセンサの信号を入力してシートの残留を検知する処理の開始タイミングを判断したりすることができる。
また、本実施形態のモータ制御装置100によれば、モニタ電圧の値がマスク領域内でなく基準値を超えている場合に、モニタ電圧の極性を判定して、その判定結果に応じてモータMを停止させる制御や上位CPUへの通知を行うようにしているので、ノイズの混入などに起因する誤判定を有効に防止することができる。
また、本実施形態のモータ制御装置100によれば、モータMの駆動時における過電流の検出に用いられるシャント抵抗130を利用して、モータMの非駆動時にモータMに流れる電流を検出するようにしているので、モータMの非駆動時にモータMに流れる電流を検出するために、新たな構成を付加する必要がない。したがって、新たな構成の付加に伴うコストアップなどを招くことなく、モータMの非駆動時における誤動作を簡便に防止することができる。
<第2実施形態>
上述の第1実施形態では、モータ制御装置100のCPU140が、モータMの非駆動時に、モニタ電圧の極性に応じてモータMが誤動作していると判定すると異常が発生したことを上位CPU(「上位制御装置」の一例)に通知し、モータMが外部から回されている状態であると判定するとモータMが外部から回されていることを上位CPUに通知することを説明した。本実施形態では、このような通知を受けた上位CPUの動作の具体例について説明する。なお、以下では、第1実施形態と共通の構成要素については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
図7は、モータ制御装置100のCPU140に接続された上位CPU80の機能的な構成例を示すブロック図である。上位CPU80は、モータ制御装置100に関連する機能的な構成要素として、図7に示すように、上位動作指令手段81と、モータ動作指令手段82と、通知受信手段83とを備える。これらの機能的な構成要素は、例えば、上位CPU80が所定の制御プログラムを実行することにより実現される。なお、これらの機能的な構成要素の一部または全部を、汎用プロセッサである上位CPU80ではなく、例えばASICやFPGAなどの専用のハードウェアを用いて実現することもできる。
なお、モータ制御装置100の構成は、基本的には上述した第1実施形態と同様である。ただし、第1実施形態ではモータMの非駆動時、つまりモータMが停止状態であるはずのときにモータMに電流が流れていることを検出した場合の振る舞いについてのみ言及したが、本実施形態では、モータMの駆動中にモータMに異常が発生した場合に、モータ制御装置100のCPU140がこれを検知して上位CPU80に通知するものとする。モータMの駆動中における異常としては、例えば、速度異常によるモータロックや、起動指令に応じた起動ができない起動不良などがある。なお、モータMの駆動中に異常を検出して上位CPU80に通知する機能はモータ制御装置100の一般的な機能であるため、詳細な説明は省略する。
上位動作指令手段81は、画像形成装置1が所望の動作状態となるように、画像形成装置1の各部に対する動作指令を出力する。また、上位動作指令手段81は、所定の判断基準に従って画像形成装置1の全体の動作を停止させる必要があるかどうかを判断し、必要な場合に異常停止指令を出力して、画像形成装置1の全体の動作を停止させる。特に本実施形態では、通知受信手段83がモータ制御装置100のCPU140からの通知を受信することに応じて設定するフラグに基づいて、上位動作指令手段81が、画像形成装置1の全体の動作を停止させる必要があるかどうかを判断する。
モータ動作指令手段82は、上位動作指令手段81からの指令に応じて、モータ制御装置100のCPU140に対して、上述の速度目標値や起動/停止指令を出力する。
通知受信手段83は、モータ制御装置100のCPU140からの通知を受信して、受信した通知に応じたフラグをオンにする。具体的には、通知受信手段83は、モータMの駆動中にモータ制御装置100のCPU140からモータMの異常を示す通知を受信した場合は、モータMの駆動中に異常が発生したことを示すフラグ(以下、このフラグを「フラグA」と呼ぶ)をオンにする。また、通知受信手段83は、モータMの非駆動時にモータ制御装置100のCPU140から異常が発生したことを示す通知を受信した場合は、モータMの非駆動時に異常が発生したことを示すフラグ(以下、このフラグを「フラグB」と呼ぶ)をオンにする。また、通知受信手段83は、モータMの非駆動時にモータ制御装置100のCPU140から、モータMが外部から回されていることを示す通知を受信した場合は、モータMの非駆動時にモータMが外部から回されていることを示すフラグ(以下、このフラグを「フラグC」と呼ぶ)をオンにする。
フラグA、フラグB、フラグCは、いずれもオン/オフを示す2値(1ビット)の情報であり、例えば「1」がオン、「0」がオフであることを示す。これらのフラグは、通知受信手段83による通知受信のイベントが発生するたびに、上位動作指令手段81およびモータ動作指令手段82によって随時参照される。
モータ動作指令手段82は、モータMの駆動中にフラグAがオンになると、モータ制御装置100のCPU140に対してモータMの停止指令を出力する。これにより、CPU140の動作状態管理手段141が、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をONにすることを指示してモータMを停止させる。
また、上位動作指令手段81は、モータMの駆動中にフラグAがオンになった場合、あるいは、モータMの非駆動時にフラグBがオンになった場合は、異常停止指令を出力して、画像形成装置1の全体の動作を停止させる。一方、モータMの非駆動時にフラグCがオンになった場合は、上位動作指令手段81は、異常停止指令を出力せずに、画像形成装置1の全体の動作を継続させる。ここで、画像形成装置1の全体の動作停止は、例えば、上述のADF1Aや、装置本体1Bの給紙部3、画像読取部4、画像形成部5などの各部に対する電源供給を遮断するなどの方法により行われる。なお、画像形成装置1の全体の動作を停止した場合であっても、上位CPU80やオペレーションパネルに対する電源供給は遮断せず、異常発生により画像形成装置1の動作が停止している旨の警告などは行えるようにすることが望ましい。
通知受信手段83によってオンされる上述のフラグA、フラグB、フラグCは、例えば、オペレータによる所定の操作を検知したときにオンからオフにリセットされる。例えば、フラグAやフラグBは、異常を復旧させる対応を行ったオペレータがオペレーションパネルを用いて所定操作を行うと、オンからオフにリセットされる。また、フラグCは、ジャム処理を実施したオペレータがオペレーションパネルを用いて所定操作を行うと、オンからオフにリセットされる。
図8は、モータ制御装置100のCPU140からの通知に応じて上位CPU80により実行される処理シーケンスの一例を示すフローチャートである。この図8のフローチャートで示す一連の処理は、モータ制御装置100のCPU140が上位CPU80に対して通知を行うたびに、上位CPU80によって繰り返し実行される。
モータ制御装置100のCPU140から上位CPU80に対して通知が行われると、通知受信手段83がその通知を受信して、受信した通知に応じたフラグをオンにする(ステップS201)。
次に、ステップS201で通知受信手段83によりオンされたフラグがフラグAであるか否かが判定される(ステップS202)。そして、フラグAがオンされた場合は(ステップS202:Yes)、モータ動作指令手段82が、モータ制御装置100のCPU140に対してモータMの停止指令を出力するとともに(ステップS203)、上位動作指令手段81が、異常停止指令を出力して画像形成装置1の全体の動作を停止させ(ステップS205)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS201で通知受信手段83によりオンされたフラグがフラグAでなければ(ステップS202:No)、そのフラグがフラグBであるか否かが判定される(ステップS204)。そして、フラグBがオンされた場合は(ステップS204:Yes)、上位動作指令手段81が、異常停止指令を出力して画像形成装置1の全体の動作を停止させ(ステップS205)、一連の処理を終了する。一方、ステップS201で通知受信手段83によりオンされたフラグがフラグBでない、つまり、フラグCがオンされた場合は(ステップS204:No)、上位動作指令手段81による異常停止指令の出力は行われずに、そのまま処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、上位CPU80が、モータ制御装置100のCPU140から異常が発生したことを示す通知を受け取った場合に異常停止指令を出力して画像形成装置1の全体の動作を停止させ、モータMの非駆動時にモータMが外部から回されていることを示す通知を受け取った場合には、異常停止指令を出力せずに画像形成装置1の全体の動作を継続させるようにしている。したがって、モータMの非駆動時にモータMが外部から回された場合に、画像形成装置1の全体の動作を不用意に停止させてしまう不都合を有効に抑制することができる。
なお、上述の第1実施形態および第2実施形態では、モータMの非駆動時にモータMが誤動作していると判定された場合に、モータ制御装置100のCPU140が、上位CPU80からの指令によらずにモータMを停止させるようにしている。しかし、モータMの非駆動時にモータMが誤動作していると判定され、上位CPU80の通知受信手段83がモータMの非駆動時に異常が発生したことを示す通知を受信してフラグBをオンした場合に、上位CPU80のモータ動作指令手段82がモータ制御装置100のCPU140に対してモータMの停止指令を出力し、この停止指令を入力したCPU140の動作状態管理手段141が、制御信号出力手段143に対してブレーキ信号をONにすることを指示してモータMを停止させる構成としてもよい。
また、上述の第2実施形態では、上位CPU80が、モータMの非駆動時に異常が発生したことを示す通知をモータ制御装置100のCPU140から受け取った場合に、異常停止指令を出力して画像形成装置1の全体の動作を停止させるようにしている。しかし、上位CPU80は、モータMの駆動中に異常が発生したことを示す通知を受け取った場合にのみ、異常停止指令を出力して画像形成装置1の全体の動作を停止させ、モータMの非駆動時に異常が発生したことを示す通知を受け取った場合は、異常停止指令を出力せずに画像形成装置1の全体の動作を継続させるようにしてもよい。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を加えながら具体化することができる。以下では、いくつかの変形例を例示する。
(変形例1)
上述した実施形態では、モータMとグランドGNDとの間に直列に接続されたシャント抵抗130によりモータMの非駆動時に流れる電流を検出する構成としたが、シャント抵抗130は、モータ電源VccとモータMとの間に接続されていてもよい。図9は、シャント抵抗130をモータ電源Vcc側に設けた変形例のハードウェア構成図である。図9に示すように、モータ電源VccとモータMとの間にシャント抵抗130を直列に接続した構成であっても、このシャント抵抗130の両端の電位差をモニタ電圧としてCPU140に入力することで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例2)
上述した実施形態では、モータMの非駆動時に流れる電流をシャント抵抗130により検出する構成としたが、他の方式の電流検出手段を用いてモータMの非駆動時に流れる電流を検出する構成としてもよい。図10は、シャント抵抗130に代えてホールセンサ150を設けた変形例のハードウェア構成図である。ホールセンサは、ホール効果を利用した磁電変換素子であるホール素子を用いた電流センサである。図10に示すように、シャント抵抗130に代えてホールセンサ150を設けた構成であっても、このホールセンサ150で検出される電流に対応する電圧をモニタ電圧としてCPU140に入力することで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例3)
上述した実施形態では、本発明を適用可能な画像形成装置の一例として、中間転写方式のタンデム型カラー複写機として構成された画像形成装置1を例示したが、本発明は、あらゆるタイプの画像形成装置に対して広く適用することができる。また、本発明は、画像形成装置1に対して外付けで接続される給紙装置などにも有効に適用することができる。
図11は、画像形成装置1に接続される給紙装置200の概略構成図である。図11に示すように、この給紙装置200は、給紙本体部210と中継部220とを有し、中継部220を介して複数の給紙本体部210を直列に接続できる構成となっている。給紙本体部210は、給紙トレイ211,212から選択的に取り出された用紙、あるいは中継部220を介して直列に接続された上流側の給紙本体部210からの用紙を搬送経路Pに沿って搬送し、接続部213を介して接続された画像形成装置1に供給する。中継部220は、接続部221を介して上流側の給紙本体部210に接続され、上流側の給紙本体部210から供給される用紙を下流側の給紙本体部210へと搬送する。
このように構成される給紙装置200は、搬送経路Pに沿って設けられたローラ部材をモータの動力により回転させることで、シートの一例である用紙を搬送する。このような給紙装置200に本発明を適用することで、上述した実施形態と同様に、モータの非駆動時における誤動作を簡便に防止することができる。
また、本発明は、画像形成装置1や給紙装置200に限らず、モータの動力によりローラ部材を回転させることでシートを搬送する構成の様々なシート搬送装置に対して有効に適用することができる。例えば、モータの動力によりローラ部材を回転させることで紙幣を搬送する装置、モータの動力によりローラ部材を回転させることで帳票を搬送する装置、モータの動力によりローラ部材を回転させることで切符や入場券を搬送する装置、モータの動力によりローラ部材を回転させることで樹脂シートや金属板を搬送する装置など、様々なシート搬送装置に対して、本発明は有効に適用することができる。
1 画像形成装置
80 上位CPU
81 上位動作指令手段
82 モータ動作指令手段
83 通知受信手段
100 モータ制御装置
110 モータドライバ
120 エンコーダ
130 シャント抵抗
140 CPU
141 動作状態管理手段
142 制御電圧算出手段
143 制御信号出力手段
144 電圧極性判定手段
150 ホールセンサ
200 給紙装置
M モータ
特許第3889669号公報

Claims (19)

  1. モータの非駆動時に該モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    検出された前記電流に対応する電圧の極性を判定する電圧極性判定手段と、
    前記電圧の極性に応じて前記モータを停止させる制御を行う動作状態管理手段と、を備えるモータ制御装置。
  2. 電源から前記モータを通りグランドに向かって流れる前記電流に対応する前記電圧の極性をプラスとしたとき、
    前記動作状態管理手段は、前記電圧の極性がプラスである場合に前記モータを停止させる制御を行う、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記動作状態管理手段は、前記モータを停止させる場合に異常が発生したことを上位制御装置に通知する、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記動作状態管理手段は、前記電圧の極性がマイナスである場合は、前記モータが外部から回されていることを上位制御装置に通知する、請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記電圧極性判定手段は、前記電圧の値が基準値を超える場合に、前記電圧の極性を判定する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータに印加する制御電圧に応じた駆動信号と、前記モータを停止させるためのブレーキ信号とを出力する制御信号出力手段と、
    前記駆動信号に基づいて前記モータを駆動するとともに、前記ブレーキ信号がONの場合に前記モータの通電を遮断するモータドライバと、をさらに備え、
    前記動作状態管理手段は、前記制御信号出力手段に対して前記ブレーキ信号をONにすることを指示することで前記モータを停止させる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記モータドライバは、前記駆動信号を入力する端子と、前記ブレーキ信号を入力する端子と、スタート/ストップ信号を入力する端子と、を有し、前記スタート/ストップ信号がスタート側である場合に、入力されている前記駆動信号に基づいて前記モータを駆動するものであり、
    前記駆動信号を入力する端子と、前記ブレーキ信号を入力する端子は、それぞれハーネスを介して前記制御信号出力手段と接続され、
    前記スタート/ストップ信号を入力する端子は、出力がスタート側に固定されている、請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記ブレーキ信号を入力する端子は、該端子と前記制御信号出力手段とを接続するハーネスに異常が発生すると、前記ブレーキ信号をONとする側に固定される、請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記電流検出手段は、前記モータの駆動時における過電流の検出に用いられるシャント抵抗である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  10. モータの非駆動時に、該モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    検出された前記電流に対応する電圧の極性に基づいて、前記モータが誤動作しているか否かを判定する電圧極性判定手段と、を備えるモータ制御装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のモータ制御装置と、
    前記モータと、
    前記モータの動力により回転してシートを搬送するローラ部材と、を備えるシート搬送装置。
  12. 請求項11に記載のシート搬送装置と、
    搬送される前記シートに画像を形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
  13. モータと、モータ制御装置と、上位制御装置と、を備える画像形成装置であって、
    前記モータ制御装置は、
    前記モータの非駆動時に、該モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    検出された前記電流に対応する電圧の極性に基づいて、前記モータが誤動作しているか否かを判定する電圧極性判定手段と、
    前記モータが誤動作していると判定された場合は、異常が発生したことを前記上位制御装置に通知し、前記モータが誤動作していないと判定された場合は、前記モータが外部から回されていることを前記上位制御装置に通知する動作状態管理手段と、を備え、
    前記上位制御装置は、
    前記動作状態管理手段から異常が発生したことが通知された場合は、前記画像形成装置の全体の動作を停止させる異常停止指令を出力し、前記動作状態管理手段から前記モータが外部から回されていることが通知された場合は、前記異常停止指令を出力せずに前記画像形成装置の動作を継続させる上位動作指令手段を備える、画像形成装置。
  14. 前記動作状態管理手段は、前記モータが誤動作していると判定された場合に前記モータを停止させる制御を行う、請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記上位制御装置は、
    前記動作状態管理手段から異常が発生したことが通知された場合に、前記動作状態管理手段に対して前記モータの停止指令を出力するモータ動作指令手段をさらに備え、
    前記動作状態管理手段は、前記モータ動作指令手段から出力される前記停止指令に応じて、前記モータを停止させる制御を行う、請求項14に記載の画像形成装置。
  16. モータと、モータ制御装置と、上位制御装置と、を備えるシート搬送装置であって、
    前記モータ制御装置は、
    前記モータの非駆動時に、該モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    検出された前記電流に対応する電圧の極性に基づいて、前記モータが誤動作しているか否かを判定する電圧極性判定手段と、
    前記モータが誤動作していると判定された場合は、異常が発生したことを前記上位制御装置に通知し、前記モータが誤動作していないと判定された場合は、前記モータが外部から回されていることを前記上位制御装置に通知する動作状態管理手段と、を備え、
    前記上位制御装置は、
    前記動作状態管理手段から異常が発生したことが通知された場合は、前記シート搬送装置の全体の動作を停止させる異常停止指令を出力し、前記動作状態管理手段から前記モータが外部から回されていることが通知された場合は、前記異常停止指令を出力せずに前記シート搬送装置の動作を継続させる上位動作指令手段を備える、シート搬送装置。
  17. 前記動作状態管理手段は、前記モータが誤動作していると判定された場合に前記モータを停止させる制御を行う、請求項16に記載のシート搬送装置。
  18. 前記上位制御装置は、
    前記動作状態管理手段から異常が発生したことが通知された場合に、前記動作状態管理手段に対して前記モータの停止指令を出力するモータ動作指令手段をさらに備え、
    前記動作状態管理手段は、前記モータ動作指令手段から出力される前記停止指令に応じて、前記モータを停止させる制御を行う、請求項17に記載のシート搬送装置。
  19. モータ制御装置により実行されるモータ制御方法であって、
    モータの非駆動時に該モータに流れる電流を検出する工程と、
    検出された前記電流に対応する電圧の極性を判定する工程と、
    前記電圧の極性に応じて前記モータを停止させる制御を行う工程と、を含むモータ制御方法。
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