JP2014214760A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力軸の回転数が急激に低下しても、構成部材が破損しにくい無段変速機を提供する。
【解決手段】無段変速機1Aは、入力軸2と、出力軸3と、回転半径調節機構4の回転運動を揺動リンク18の揺動運動に変換するてこクランク機構20と、揺動リンク18の揺動運動を出力軸3に伝達する一方向回転阻止機構17とを備える。回転半径調節機構4は、入力軸2と一体的に回転する入力要素5と、調節用駆動源14から伝達される駆動力により回転する調節要素7とを有し、入力要素5の回転数と調節要素7の回転数との差が異なるときに回転半径が変化する。調節要素7に伝達される駆動力が所定以上の大きさになったときに、調節用駆動源14から伝達される駆動力を遮断するトルクリミッタ21が設けられる。
【選択図】図7

Description

本発明は、てこクランク機構を用いた四節リンク機構型の無段変速機に関する。
従来、エンジン等の駆動源からの駆動力が伝達される入力軸と、入力軸と平行に配置された出力軸と、複数のてこクランク機構とを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の無段変速機において、てこクランク機構は、入力軸を中心として回転するように設けられた回転半径調節機構と、出力軸に軸支される揺動リンクと、一方の端部が回転半径調節機構に回転自在に外嵌していて他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されたコネクティングロッドとで構成されている。
揺動リンクと出力軸との間には、揺動リンクが出力軸を中心として一方側に回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを固定し、他方側に回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構としての一方向クラッチが設けられている。
回転半径調節機構は、入力軸に対して偏心した状態で入力軸と一体的に回転する円盤形状のカム部と、このカム部に対して偏心した状態で回転自在でありコネクティングロッドと連結する回転部と、複数のピニオンを軸方向に一体に備えるピニオンシャフトとで構成されている。なお、カム部は、特許文献1に示される円盤形状のものの他、2つのリングギヤを利用したものもある。
カム部は、入力軸の軸方向に貫通するように形成された貫通孔が形成されている。この貫通孔は、入力軸を挟んでカム部の中心と反対側の領域において、カム部の外周部に連通する切欠になっている。そして、隣接するカム部同士は、ボルトで固定されてカム部連結体を構成している。
カム部連結体は、その軸方向一端が入力軸に連結され、カム部連結体と入力軸とでカムシャフトが構成されている。また、カム部連結体は、各カム部の貫通孔が連なることによって中空となっており、内部にピニオンシャフトが挿入される。
回転部には、カムシャフトを受け入れる受入孔が設けられている。受入孔の内周面には内歯が形成されている。
そして、カム部連結体に挿入されたピニオンシャフトは、各カム部の切欠から露出し、回転部の受入孔の内周面に形成された内歯と噛合する。
そのため、入力軸とピニオンシャフトの回転速度が同一の場合には、回転半径調節機構の回転運動の半径が維持されるが、入力軸とピニオンシャフトの回転速度が異なる場合には、回転半径調節機構の回転運動の半径が変更されて、変速比が変化する。
この無段変速機では、入力軸を回転させることによって回転半径調節機構を回転させると、コネクティングロッドの入力側環状部が回転運動して、コネクティングロッドの他方の端部と連結されている揺動リンクが揺動する。そして、揺動リンクは、一方向クラッチを介して出力軸に軸支されているので、一方側に回転するときのみ出力軸に駆動力(トルク)を伝達する。
また、カム部は、それぞれ位相が異なるように設定され、複数のカム部で入力軸の周方向を一回りするようになっている。そのため、各回転半径調節機構に外嵌したコネクティングロッドによって、各揺動リンクが順にトルクを出力軸に伝達し、出力軸をスムーズに回転させることができるようになっている。
特表2005−502543号公報
しかし、このようなてこクランク機構を備えた無段変速機では、走行中の車両が急減速した等の理由によって出力軸の回転数が急激に低下した場合、入力軸と出力軸との間で過大なトルクが発生し、入力軸と出力軸との間にある一方向回転阻止機構等の構成部材が破損するおそれがある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、出力軸の回転数が急激に低下しても、構成部材が破損しにくい無段変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の無段変速機は、駆動源の駆動力が伝達される入力軸と、入力軸と平行に配置された出力軸と、調節用駆動源と、調節用駆動源の駆動力を用いて回転半径を調節自在であり入力軸と一体的に回転可能な回転半径調節機構と、出力軸に軸支された揺動リンクとを有し、回転半径調節機構の回転運動を揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、揺動リンクが出力軸を中心として一方側に回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを固定し、他方側に回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、回転半径調節機構は、入力軸と一体的に回転する入力要素と、調節用駆動源から伝達される駆動力により回転する調節要素とを有し、入力要素の回転数と調節要素の回転数とが一致するときに回転半径が維持され、入力要素の回転数と調節要素の回転数とが異なるときに回転半径が変化する無段変速機であって、調節要素に伝達される駆動力が所定以上の大きさになったときに、調節用駆動源から伝達される駆動力を遮断するトルクリミッタを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、車両が急減速等して出力軸の回転数が急激に低下した際等に、調節要素に伝達されるトルクが所定以上の大きさになったときに、調節用駆動源からピニオンシャフト等の調節要素に伝達されるトルクがトルクリミッタによって遮断され、ひいては、出力軸に伝達されるトルクも遮断される。
そのため、トルクの遮断が行われた後には、入力軸と出力軸との間にある一方向回転阻止機構等の構成部材に力が加わらず、それらの構成部材の耐久性低下や寿命低下を防止することができる。
また、本発明の無段変速機では、トルクリミッタを調節要素とその調節要素に駆動力を伝達する調節用駆動源との間に配置して、回転半径調節機構の回転半径(偏心量)が所定の値以下の場合、すなわち、変速比の値が所定の値以上の場合にのみ出力軸に伝達されるトルクに比例するピニオンシャフト等の調節要素に伝達されるトルクに対して、トルク制御を行う。
そのため、例えば、入力軸を駆動する駆動源から入力軸に伝達されるトルクを遮断するトルクリミッタを配置した場合等とは異なり、本発明の無段変速機は、変速比に関わらずトルクの遮断を行ってしまうようなことがないので、変速比に応じたトルクリミッタの作動制御を行う必要がなく、トルクリミッタとして単純な機械式のものを用いることができる。
さらに、ピニオントルクは出力トルクと比較して小さく、小型のトルクリミッタを用いても十分にトルクの遮断を行うことができるので、本発明の無段変速機は、出力トルクを制限するトルクリミッタを備えたものに比べて、小型化や軽量化を図ることができる。
また、本発明の無段変速機においては、調節用駆動源とトルクリミッタとの間に差動機構を備える、又は、トルクリミッタと調節要素との間に差動機構を備えることが好ましい。
このように、調節用駆動源と調節要素との間に、トルクリミッタとともに遊星歯車機構等の差動機構を配置すると、トルクリミッタに加わるトルクを小さくすることができるので、トルクリミッタのさらなる小型化や軽量化を図ることができる。
また、本発明の無段変速機のトルクリミッタとしては、ボールカムと、付勢部材とを有し、ボールカムは、調節要素に一体的に回転するように取り付けられた第1の転動体保持部材と、第1の転動体保持部材に対向するように配置され、調節用駆動源からの駆動力によって調節要素の回転軸を中心として回転し、調節要素の回転軸に沿って移動可能な第2の転動体保持部材と、第1の転動体保持部材及び/又は第2の転動体保持部材の対向する面に形成されたカム面と噛み合う転動体とからなり、転動体とカム面が噛み合っている状態では、調節要素に加わる駆動力の一部を第2の転動体保持部材を第1の転動体保持部材から調節要素の回転軸に沿って離す方向の力に変換するように構成され、付勢部材は、第2の転動体保持部材を第1の転動体保持部材に調節要素の回転軸に沿って近づける方向の力を付勢するように構成され、ボールカムによる力が付勢部材による力を上回っているときには、転動体とカム面との噛み合いが解除され、調節用駆動源から調節要素に伝達される駆動力が遮断されるものを用いてもよい。
また、本発明の無段変速機トルクリミッタとしては、摩擦クラッチ機構と、ボールカムと、付勢部材とを有し、クラッチ機構は、調節要素の回転軸に沿って移動可能であり調節要素の回転軸を中心として回転自在な第1の摩擦部材と、第1の摩擦部材と離間可能に接触し、調節用駆動源から伝達される駆動力によって調節要素の回転軸を中心として回転する第2の摩擦部材とからなり、ボールカムは、調節要素に一体的に回転するように取り付けられた第1の転動体保持部材と、第1の転動体保持部材に対向するように配置され、調節要素の回転軸に沿って移動可能であり、調節要素の回転軸を中心として回転自在な第2の転動体保持部材と、第1の転動体保持部材及び/又は第2の転動体保持部材の対向する面に形成されたカム面と噛み合う転動体とからなり、転動体とカム面が噛み合っている状態では、調節要素に加わる駆動力の一部を、第2の転動体保持部材を第1の転動体保持部材から調節要素の回転軸に沿って離すとともに第1の摩擦部材を第2の摩擦部材から離す方向の力に変換するように構成され、付勢部材は、第1の摩擦部材を第2の摩擦部材に近づけるとともに第2の転動体保持部材を第1の転動体保持部材に調節要素の回転軸に沿って近づける方向の力を付勢するように構成され、ボールカムによる力が付勢部材による力を上回っているときには、第1の摩擦部材が第2の摩擦部材から離れるとともに転動体とカム面との噛み合いが解除され、調節用駆動源から調節要素に伝達される駆動力が遮断されるものを用いてもよい。
また、本発明の無段変速機のトルクリミッタとしては、摩擦クラッチ機構と、可動部材と、付勢部材とを有し、クラッチ機構は、調節要素の回転軸に沿って移動可能であり調節要素の回転軸を中心として回転自在な第1の摩擦部材と、第1の摩擦部材と離間可能に接触し、調節用駆動源から伝達される駆動力によって調節要素の回転軸を中心として回転する第2の摩擦部材とからなり、可動部材は、調節要素の回転軸を中心として回転可能であり、調節要素の回転軸に沿って移動可能であり、調節要素に加わる駆動力の一部を第1の摩擦部材を第2の摩擦部材から離す方向の力に変換するように構成され、付勢部材は、第1の摩擦部材を第2の摩擦部材に近づける方向の力を付勢するように構成され、可動部材による力が付勢部材による力を上回っているときには、第1の摩擦部材が第2の摩擦部材から離れ、調節用駆動源から調節要素に伝達される駆動力が遮断されるものを用いてもよい。
本発明の第1実施形態の無段変速機を示す断面図。 図1に示した無段変速機の回転半径調節機構、コネクティングロッド及び揺動リンクを軸方向から示す模式図。 図1の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化を示す模式図。 図1の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化と、揺動リンクの揺動運動の揺動角との関係を示す模式図であり、(a)は回転半径が最大、(b)は回転半径が中、(c)は回転半径が小である場合の揺動リンクの揺動運動の揺動角を示す。 図1の無段変速機の出力軸に加えられる駆動力を示すグラフであり、(a)は出力軸の回転数低下前の状態、(b)は出力軸の回転数が急激に低下した直後の状態を示す。 図1の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化に対する出力トルクの変化を示すグラフ。 図1の無段変速機のトルクリミッタの配置位置を示す模式図。 図1の無段変速機のトルクリミッタの要部の構成を示す拡大図であり、(a)はピニオンシャフトに所定の値未満のトルクが加わっている状態、(b)はピニオンシャフトに所定の値以上の駆動力が加わっている状態を示す。 図1の無段変速機のピニオントルクと出力トルクとの関係を示す模式図。 図1の無段変速機のピニオントルクに対する出力トルクを示すグラフ。 第2実施形態の無段変速機のトルクリミッタの配置位置を示す模式図。 図11の無段変速機のトルクリミッタの要部の構成を示す模式図であり、(a)はピニオンシャフトに所定の値未満のトルクが加わっている状態、(b)はピニオンシャフトに所定の値以上のトルクが加わっている状態を示す。 第3実施形態の無段変速機を示す断面図。 図13の無段変速機のトルクリミッタの配置位置を示す模式図。 図13の無段変速機のトルクリミッタの要部の構成を示す模式図であり、(a)はピニオンシャフトに所定の値未満のトルクが加わっている状態、(b)はピニオンシャフトに所定の値以上のトルクが加わっている状態を示す。
以下、本発明の無段変速機の実施形態を説明する。本実施形態の無段変速機は、四節リンク機構型の無段変速機であり、変速比i(i=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、いわゆるIVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
[第1実施形態]
図1〜図10を参照して、本発明の無段変速機の第1実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の無段変速機1Aの構成について説明する。
本実施形態の無段変速機1Aは、入力軸2と、出力軸3と、6つの回転半径調節機構4とを備える。
入力軸2は、中空の部材であり、内燃機関であるエンジンや電動機等の駆動源からの回転駆動力を受けることで入力軸2の回転中心軸線P1を中心に回転する。
出力軸3は、入力軸2に平行に配置され、図外のデファレンシャルギヤやプロペラシャフト等を介して車両の駆動輪等の駆動部に回転動力を伝達させる。
回転半径調節機構4の各々は、入力軸2の回転中心軸線P1を中心として回転するように設けられ、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6と、ピニオンシャフト7とを有する。
カムディスク5は、円盤形状であり、入力軸2の回転中心軸線P1から偏心して入力軸2と一体的に回転するように入力軸2に2個1組で設けられている。各1組のカムディスク5は、それぞれ位相を60°異なるように設定され、6組のカムディスク5で入力軸2の周方向を一回りするように配置されている。
回転ディスク6は、その中心から偏心した位置に受入孔6aが設けられた円盤形状であり、その受入孔6aを介して、1組のカムディスク5に対して1つずつ、回転自在に外嵌している。
回転ディスク6の受入孔6aは、その中心が、入力軸2の回転中心軸線P1からカムディスク5の中心P2(受入孔6aの中心)までの距離Raとカムディスク5の中心P2から回転ディスク6の中心P3までの距離Rbとが同一となるように形成されている。また、回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間となる位置に、内歯6bが設けられている。
ピニオンシャフト7は、中空の入力軸2内に、入力軸2と同心に配置され、入力軸2に対して相対回転自在になっている。また、ピニオンシャフト7の外周には、外歯7aが設けられている。
ところで、入力軸2には、1組のカムディスク5の間において、カムディスク5の偏心方向に対向する個所に内周面と外周面とを連通させる切欠孔2aが形成されている。その入力軸2の切欠孔2aを介して、ピニオンシャフト7の外周に設けられた外歯7aは、回転ディスク6の受入孔6aの内周に設けられた内歯6bと噛合している。また、入力軸2には、差動機構8が接続されている。
差動機構8は、遊星歯車機構として構成され、サンギヤ9と、入力軸2に連結された第1リングギヤ10と、ピニオンシャフト7に連結された第2リングギヤ11と、サンギヤ9及び第1リングギヤ10と噛合する大径部12aと、第2リングギヤ11と噛合する小径部12bとからなる段付きピニオン12を自転及び公転自在に軸支するキャリア13とを有している。また、差動機構8のサンギヤ9は、ピニオンシャフト7用の電動機からなる調節用駆動源14の回転軸14aに連結されている。
そのため、調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度と同一にした場合、サンギヤ9と第1リングギヤ10とが同一速度で回転することとなり、サンギヤ9、第1リングギヤ10、第2リングギヤ11及びキャリア13の4つの要素が相対回転不能なロック状態となって、第2リングギヤ11と連結するピニオンシャフト7が入力軸2と同一速度で回転する。
調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度よりも遅くした場合、サンギヤ9の回転数をNs、第1リングギヤ10の回転数をNR1、サンギヤ9と第1リングギヤ10のギヤ比(第1リングギヤ10の歯数/サンギヤ9の歯数)をjとすると、キャリア13の回転数が(j・NR1+Ns)/(j+1)となる。また、サンギヤ9と第2リングギヤ11のギヤ比((第2リングギヤ11の歯数/サンギヤ9の歯数)×(段付きピニオン12の大径部12aの歯数/小径部12bの歯数))をkとすると、第2リングギヤ11の回転数が{j(k+1)NR1+(k−j)Ns}/{k(j+1)}となる。
したがって、調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度よりも遅くした場合であって、カムディスク5が固定された入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とが同一である場合には、回転ディスク6はカムディスク5とともに一体に回転する。一方で、入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とに差がある場合には、回転ディスク6はカムディスク5の中心P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5に対して、P1からP2までの距離RaとP2からP3までの距離Rbとが同一となるように偏心されている。そのため、回転ディスク6の中心P3を入力軸2の回転中心軸線P1と同一線上に位置させて、入力軸2の回転中心軸線P1と回転ディスク6の中心P3との距離、すなわち、偏心量R1を「0」にすることもできる。
回転半径調節機構4、具体的には回転半径調節機構4の回転ディスク6の周縁には、コネクティングロッド15が回転自在に外嵌している。
コネクティングロッド15は、一方の端部に大径の大径環状部15aを有し、他方の端部に大径環状部15aの径よりも小径の小径環状部15bを有している。コネクティングロッド15の大径環状部15aは、ボールベアリングからなるコネクティングロッド軸受16を介して、回転ディスク6に外嵌している。
出力軸3には、一方向回転阻止機構としての一方向クラッチ17を介して、揺動リンク18が軸支されている。
一方向クラッチ17は、出力軸3の回転中心軸線P4を中心として一方側に回転しようとする場合に出力軸3に対して揺動リンク18を固定し、他方側に回転しようとする場合に出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる。
揺動リンク18には、揺動端部18aが設けられ、揺動端部18aには、小径環状部15bを軸方向で挟み込むことができるように形成された一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、小径環状部15bの内径に対応する貫通孔18cが穿設されている。貫通孔18c及び小径環状部15bに連結ピン19が挿入されることによって、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結されている。
本実施形態においては、一方向回転阻止機構として一方向クラッチ17を用いているが、本発明の無段変速機に用いられる一方向回転阻止機構は、これに限らず、揺動リンク18から出力軸3にトルクを伝達可能な揺動リンク18の出力軸3に対する回転方向を切換自在に構成される二方向クラッチ(ツーウェイクラッチ)で構成してもよい。
次に、図1〜図4を参照して、本実施形態の無段変速機のてこクランク機構について説明する。
図2に示すように、本実施形態の無段変速機1Aでは、回転半径調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とで、てこクランク機構20(四節リンク機構)が構成されている。
このてこクランク機構20によって、入力軸2の回転運動は、揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1Aは、図1に示すように、合計6個のてこクランク機構20を備えている。
このてこクランク機構20では、回転半径調節機構4の偏心量R1が「0」でない場合に、入力軸2とピニオンシャフト7を同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が、60度ずつ位相を変えながら、入力軸2と出力軸3との間で出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して、揺動リンク18を揺動させる。
そして、揺動リンク18と出力軸3との間には一方向クラッチ17が設けられているので、揺動リンク18が押された場合又は引かれた場合のいずれか一方の場合には、揺動リンク18が固定されて出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されて出力軸3が回転し、他方の場合には、揺動リンク18が空回りして出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されない。6つの回転半径調節機構4は、それぞれ60度ずつ位相を変えて配置されているので、出力軸3は6つの回転半径調節機構4で順に回転させられる。
また、本実施形態の無段変速機1Aでは、図3に示すように、回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1を調節自在としている。
図3(a)は、偏心量R1を「最大」とした状態を示し、入力軸2の回転中心軸線P1とカムディスク5の中心P2と回転ディスク6の中心P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト7と回転ディスク6とが位置する。この場合の変速比iは最小となる。図3(b)は、偏心量R1を図3(a)よりも小さい「中」とした状態を示し、図3(c)は、偏心量R1を図3(b)よりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比iは、図3(b)では図3(a)の変速比iよりも大きい「中」となり、図3(c)では図3(b)の変速比iよりも大きい「大」となる。図3(d)は、偏心量R1を「0」とした状態を示し、入力軸2の回転中心軸線P1と、回転ディスク6の中心P3とが同心に位置する。この場合の変速比iは無限大(∞)となる。
また、図4は、本実施形態の回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1の変化と、揺動リンク18の揺動運動の揺動角の関係を示す模式図である。
図4(a)は偏心量R1が図3(a)の「最大」である場合(変速比iが最小である場合)、図4(b)は偏心量R1が図3(b)の「中」である場合(変速比iが中である場合)、図4(c)は偏心量R1が図3(c)の「小」である場合(変速比iが大である場合)の、回転半径調節機構4の回転運動に対する揺動リンク18の揺動範囲θ2を示している。ここで、出力軸3の回転中心軸線P4からコネクティングロッド15と揺動端部18aの連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5までの距離が、揺動リンク18の長さR2である。
この図4から明らかなように、偏心量R1が小さくなるにつれ、揺動リンク18の揺動範囲θ2が狭くなり、偏心量R1が「0」になった場合には、揺動リンク18は揺動しなくなる。
次に、図5及び図6を参照して、出力軸3の回転数が急激に低下した場合に、本実施形態の無段変速機1Aの入力軸2と出力軸3との間にある構成部材に加わる力について説明する。
図5は、横軸を時間(又は、入力軸2の回転角度)、縦軸を角速度として、1つの揺動リンク18の角速度と、出力軸3の回転速度との関係を示したグラフである。
本実施形態の無段変速機1Aでは、図5(a)にハッチングで示した領域、すなわち、揺動リンク18の角速度が出力軸3の回転速度を上回る領域、及び、揺動リンク18の角速度が出力軸3の回転速度を下回った後に一方向クラッチ17の捩れ(数度の捩れ)が解放されるまでの領域において、てこクランク機構20を介して入力軸2から出力軸3に駆動力が伝達される。
そのため、車両が急減速等して、出力軸3の回転速度が急激に低下した場合においては、図5(b)に示すように、てこクランク機構20を介して入力軸2から出力軸3に駆動力が伝達される領域(図5(a)とは異なるハッチングで示した領域)が急激に増加する。そして、それに伴い、てこクランク機構20を介して入力軸2から出力軸3に伝達される駆動力も急激に増加する。
ところで、本実施形態の無段変速機1Aを一般的な車両等に用いた場合、回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1に対する出力軸に伝達されるトルク(以下、「出力トルク」という。)は、車両の特性などにより、図6に示すグラフのようになる。
具体的には、偏心量R1が所定の値以下の場合、出力トルクの最大値は、車両のタイヤ等の特性によって定まるスリップ限界値となる。一方、偏心量R1が所定の値以上の場合、出力トルクの最大値は、入力軸2に駆動力を伝達する駆動源の出力によって定まる値となる。
したがって、いかなる偏心量においても構成部材に過剰な負荷をかけないようにするためには、入力軸2からてこクランク機構20を介して伝達された駆動力を出力軸3に伝達する一方向クラッチ17が、偏心量R1が所定の値、すなわち、図6においてスリップ限界値を表す直線と駆動源の出力に基づくトルクをプロットした直線とが交わる点における値において、少なくともスリップ限界値と同じ出力トルクを許容できる必要がある。
しかし、例えば、図6にスリップ限界値を示す破線とは異なる細い破線で示した特性を持つように、一方向クラッチの許容トルクを限界まで小さくすると、偏心量R1が所定の値以下の領域においては、車両が急減速等して出力軸3の回転速度が急激に低下した場合、すなわち、図5(b)で示したような変化が生じた場合(図6において矢印で示したような変化が生じた場合)に、入力軸2からの伝達された駆動力が一方向クラッチ17の許容トルクを超え、出力トルクが図6にハッチングで示した領域まで増加してしまうおそれがある。
そのような変化が生じると、一方向クラッチ17やその他無段変速機1Aを構成する各部材に無理な力がかかり、耐久性低下や寿命低下のおそれが生じてしまう。
このようなおそれを回避するために、一方向クラッチ17の許容トルクを大きくすることが考えられるが、一方向クラッチ17の許容トルクを大きくすると、一方向クラッチ17の大きさや重量が増加してしまう。
そこで、本実施形態の無段変速機1Aにおいては、偏心量R1が所定の値以下の領域において出力軸3の回転速度が急激に低下した場合にのみ、ピニオンシャフト7と調節用駆動源14との間にトルクリミッタ21を配置することによって、構成部材の耐久性低下や寿命低下を回避するとともに、無段変速機1Aの小型化及び軽量化を図っている。
ここで、図1、図2、図7〜図10を参照して、本実施形態の無段変速機1Aのトルクリミッタ21の構成について詳細に説明する。
図1及び図7に示すように、トルクリミッタ21は、調節要素であるピニオンシャフト7と差動機構8との間に配置されている。
トルクリミッタ21は、図7や図8に示すように、ボールカム211と、付勢部材であるロードスプリング212とを有している。
ボールカム211は、第1の転動体保持部材である第1ボールホルダ211aと、第2の転動体保持部材である第2ボールホルダ211bと、転動体であるボール211cとにより構成されている。
第1ボールホルダ211aは、円盤形状であり、調節要素であるピニオンシャフト7に一体的に回転するように取り付けられている。また、第1ボールホルダ211aの第2ボールホルダ211bと対向する面には、ボール211cと所定の接触角で接触するカム面211dが、第1ボールホルダ211aの回転中心軸線を中心とする円上に、複数形成されている。
第2ボールホルダ211bは、円盤形状であり、第1ボールホルダ211aと対向するように配置され、調節用駆動源14からの駆動力によってピニオンシャフト7の回転軸を中心として回転する。また、第2ボールホルダ211bの第1ボールホルダ211aと対向する面には、ボール211cと所定の接触角で接触するカム面211eが、第2ボールホルダ211bの回転中心軸線を中心とする円上に、複数形成されている。
ボール211cは、第1ボールホルダ211aのカム面211d、及び、第2ボールホルダ211bのカム面211eと噛み合うように、第1ボールホルダ211aと第2ボールホルダ211bとの間に配置されている。また、このボール211cは、ボールカム211に複数備えられており、それらの間隔及び第1ボールホルダ211aに対する位置はケージ211fにより固定されている。
ロードスプリング212は、第2ボールホルダ211bと差動機構8との間に配置されている。そして、このロードスプリング212は、第2ボールホルダ211bに対して、第2ボールホルダ211bを第1ボールホルダ211aにピニオンシャフト7の回転軸に沿って近づける方向の力Fsを付勢するように構成されている。
このように構成されているトルクリミッタ21は、車両が通常の走行を行っている状態においては、図8(a)に示すように、ボール211cとカム面211d,211eとが噛み合い、調節用駆動源14からの駆動力を、第2ボールホルダ211bのカム面211eにおいて第2ボールホルダ211bからボール211cに伝達し、さらに、第1ボールホルダ211aのカム面211dにおいてボール211cから第1ボールホルダ211a及びピニオンシャフト7に伝達する。
このように伝達される力によって、ボールカム211とピニオンシャフト7は一体的に回転する。
そして、このような回転が生じているときには、カム面211eにおいて、調節用駆動源14から伝達された力Faに対する反力Fbが発生している。
車両が通常の走行を行っている状態では、その反力Fbの軸方向分力Fb_axはロードスプリング212によって第2ボールホルダ211bに加えられる力Fsよりも小さいので、ボール211cとカム面211d,211eとの噛み合いが維持される。
一方、車両が急減速等して、出力軸3、ひいては、ピニオンシャフト7の回転速度が急激に低下した際には、反力Fbの軸方向分力Fb_axがロードスプリング212による力Fsを上回るので、図8(b)に示すように、ロードスプリング212が縮み、第2ボールホルダ211bが移動して、ボール211cとカム面211d,211eとの噛み合いが解除され、調節用駆動源14からピニオンシャフト7への駆動力(以下、「ピニオントルク」という。)の伝達が遮断される。
ここで、図2、図9及び図10を参照して、このトルクリミッタ21が伝達し得る最大ピニオントルク、すなわち、図8(a)の状態から図8(b)の状態に移行するピニオントルクについて説明する。
本実施形態の無段変速機1Aにおいては、図2に示すように、ピニオンシャフト7に対しては、入力軸2の回転中心軸線P1周りの回転モーメント分力Tpが加わる。また、回転ディスク6に対しては、カムディスク5の中心P2周りの回転モーメント分力Teが加わる。さらに、出力軸3に対しては、出力軸3の回転中心軸線P4周りの回転モーメント分力Toが加わる。
そして、図9に示すように、これらの回転モーメント分力のうち、出力軸3の回転中心軸線P4周りの回転モーメント分力Toに基づいて、出力側支点である連結ピン19の中心P5からコネクティングロッド15に対して加わる力Fcは、以下の式(1)によって求めることができる。
ただし、Toは、出力軸3の回転中心軸線P4周りの回転モーメント分力、R2は、揺動リンク18の長さ(出力軸3の回転中心軸線P4と連結ピン19の中心P5との間の距離)、θcは、入力軸2の回転中心軸線P1及び出力軸3の回転中心軸線P4を通る直線と回転ディスク6の中心P3(入力側支点)及び連結ピン19の中心P5(出力側支点)を通る直線とがなす角度、φは揺動リンク18の位相である。
このようにして求められるコネクティングロッド15に対して加わる力Fcは、コネクティングロッド軸受16を介して回転ディスク6に伝達される。その結果、回転ディスク6からコネクティングロッド15に対して、力Fcに対する反力Feが発生する。
そして、回転ディスク6はカムディスク5の外周に沿って回転可能に構成されているので、この反力Feは、回転モーメント分力Fe_m(すなわち、回転モーメントTe)と軸方向分力Fe_axとに分けることができる。この回転ディスク6の回転モーメントTeは、ピニオンシャフト7により保持される。
このときに、外歯7aに加わる力Fpをトルクに以下の式(2),(3)によって換算したものが、1つのてこクランク機構20のピニオントルクTpとなる。
ただし、Fcは、コネクティングロッド15に対して加わる力、θcは、入力軸2の回転中心軸線P1及び出力軸3の回転中心軸線P4を通る直線と回転ディスク6の中心P3(入力側支点)及び連結ピン19の中心P5(出力側支点)を通る直線とがなす角度、θ1は、回転半径調節機構4(回転ディスク6)の回転角度、Rbは、カムディスク5の中心P2と回転ディスク6の中心P3との間の距離、Rpは、ピニオンシャフト7の回転中心軸線、すなわち、入力軸2の回転中心軸線P1とピニオンシャフト7の回転ディスク6の回転モーメントTeが加わる点との間の距離、Raは、入力軸2の回転中心軸線P1とカムディスク5の中心P2との間の距離、R1は、回転半径調節機構4の回転半径(入力軸2の回転中心軸線P1と回転ディスク6の中心P3との間の距離、すなわち、偏心量)である。
このようにして算出されたピニオントルクTpに、備えているてこクランク機構20の数を乗じたものが、無段変速機1Aのピニオントルクとなる。
このピニオントルクと出力トルクとは、図10に示すように、偏心量R1、すなわち、回転半径調節機構4の回転半径が所定の値以下の場合、比例する。
そこで、偏心量R1がいかなる値であっても出力トルクが所望の値To_1となることを保証するためには、伝達が遮断されるピニオントルクの値を、最も小さい偏心量R11の場合に出力トルクが所望の値To_1に到達したときのピニオントルクTp_x以上に設定すればよいということになる。
したがって、そのようにして設定定されたピニオントルクの値が、トルクリミッタ21が伝達し得る最大ピニオントルクとなる。
このようにして最大ピニオントルクを設定すると、偏心量R1が大きくなった場合(例えば、偏心量R11から偏心量R12に変化した場合)、出力トルクが、所望の値To_1を超えた値To_2になることがある。
そのため、本実施形態の無段変速機1Aの一方向クラッチ17は、偏心量R12の場合においてピニオントルクが最大ピニオントルクに到達した場合の出力トルクの値To_2を許容できるように構成すれば、過剰なトルクによって破損することもなく、偏心量R1がいかなる値であっても出力トルクが所望の値To_1となることを保証することができる。
本実施形態の無段変速機1Aは、車両が急減速等して出力軸3の回転数が急激に低下した際等に、ピニオントルクが所定以上の大きさになったときに、調節用駆動源14からピニオンシャフト7に伝達されるトルクがトルクリミッタ21によって遮断され、ひいては、出力トルクが遮断される。
そのため、トルクの遮断が行われた後には、入力軸2と出力軸3との間にある一方向クラッチ17等の構成部材に力が加わらず、耐久性低下や寿命低下を防止することができる。
また、本実施形態の無段変速機1Aでは、トルクリミッタ21を、ピニオンシャフト7と差動機構8との間に配置して、偏心量R1が所定の値以下の場合、すなわち、変速比が所定の値以上の場合にのみ出力トルクに比例するピニオントルクに対して、トルク制御を行う。
そのため、例えば、変速比に関わらずトルクの遮断を行ってしまうような位置、例えば、入力軸2を駆動する駆動源から入力軸2に伝達されるトルクを遮断するトルクリミッタを配置したものとは異なり、本実施形態の無段変速機1Aは、変速比に関わらずトルクの遮断を行ってしまうようなことがないので、変速比に応じたトルクリミッタの作動制御を行う必要がなく、トルクリミッタとして単純な機械式の構造のものを用いることができる。
また、本実施形態の無段変速機1Aは、出力トルクより小さいピニオントルクについてトルク制御を行っているので、小型のトルクリミッタを用いることができる。さらに、本実施形態の無段変速機1Aは、トルクリミッタの性能に基づいて、一方向クラッチ17が許容すべき出力トルクを設定することができるので、一方向クラッチ17として必要以上に高コスト・高性能なものを使用する必要がない。
[第2実施形態]
図11及び図12を参照して、本発明の無段変速機の第2実施形態について説明する。ただし、本実施形態の無段変速機は、トルクリミッタを除き、第1実施形態の無段変速機と同じ構成であるので、トルクリミッタについてのみ説明する。
図11に示すように、本実施形態の無段変速機1Bのトルクリミッタ22は、調節要素であるピニオンシャフト7と差動機構8との間に配置されている。
トルクリミッタ22は、図11や図12に示すように、ボールカム221と、摩擦クラッチ機構222と、付勢部材であるダイヤフラムスプリング223とを有している。
ボールカム221は、第1の転動体保持部材である第1ボールホルダ221aと、第2の転動体保持部材である第2ボールホルダ221bと、転動体であるボール221cとにより構成されている。
第1ボールホルダ221aは、円盤形状であり、調節要素であるピニオンシャフト7に一体的に回転するように取り付けられている。また、第1ボールホルダ221aの第2ボールホルダ221bと対向する面には、ボール221cと所定の接触角で接触するカム面221dが、第1ボールホルダ221aの回転中心軸線を中心とする円上に、複数形成されている。
第2ボールホルダ221bは、円盤形状であり、第1ボールホルダ221aと対向するように配置され、ピニオンシャフト7の回転軸を中心として回転自在になっている。また、第2ボールホルダ221bの第1ボールホルダ221aと対向する面には、ボール221cと所定の接触角で接触するカム面221eが、第2ボールホルダ221bの回転中心軸線を中心とする円上に、複数形成されている。
ボール221cは、第1ボールホルダ221aのカム面221d、及び、第2ボールホルダ221bのカム面221eと噛み合うように、第1ボールホルダ221aと第2ボールホルダ221bとの間に配置されている。また、このボール221cは、ボールカム221に複数備えられており、それらの間隔及び第1ボールホルダ221aに対する位置はケージ(不図示)により固定されている。
摩擦クラッチ機構222は、第1の摩擦部材222aと、第2の摩擦部材222bとにより構成されている。
第1の摩擦部材222aは、第2ボールホルダ221bに取り付けられており第1の摩擦部材222aを内部に収納している保持枠222cの内側に設けられた案内溝に従って、ピニオンシャフト7の回転軸に沿って移動可能であり、ピニオンシャフト7の回転軸を中心として保持枠222cと一体的に回転自在になっている。
第2の摩擦部材222bは、第1の摩擦部材222aと離間可能に接触し、調節用駆動源14から伝達される駆動力によってピニオンシャフト7の回転軸を中心として回転する。
ダイヤフラムスプリング223は、第1の摩擦部材222aと第2の摩擦部材222bとの間に配置されている。そして、このダイヤフラムスプリング223は、第2の摩擦部材222bに対して、第1の摩擦部材222aを第2の摩擦部材222bに近づけるとともに第2ボールホルダ221bを第1ボールホルダ221aにピニオンシャフト7の回転軸に沿って近づける方向の力を付勢するように構成されている。
このように構成されているトルクリミッタ22は、車両が通常の走行を行っている状態においては、図12(a)に示すように、ボール221cとカム面221d,221eとが噛み合うとともに第1の摩擦部材222aと第2の摩擦部材222bとが接触し、調節用駆動源14からの駆動力を、第2の摩擦部材222bから第1の摩擦部材222aに伝達し、その後、第2ボールホルダ221bのカム面221eにおいて第2ボールホルダ221bからボール221cに伝達し、さらに、第1ボールホルダ221aのカム面221dにおいてボール221cから第1ボールホルダ221a及びピニオンシャフト7に伝達する。
このように伝達される力によって、ボールカム221と摩擦クラッチ機構222とピニオンシャフト7は一体的に回転する。
そして、このような回転が生じているときには、カム面221eにおいて、調節用駆動源14から伝達された力に対する反力が発生している。
車両が通常の走行を行っている状態では、その反力の軸方向分力はダイヤフラムスプリング223によって第2ボールホルダ221b及び第1の摩擦部材222aに加えられる力よりも小さいので、ボール221cとカム面221d,221eとの噛み合い及び第1の摩擦部材222aと第2の摩擦部材222bとの接触が維持される。
一方、車両が急減速等して、出力軸3、ひいては、ピニオンシャフト7の回転速度が急激に低下した際には、反力の軸方向分力がダイヤフラムスプリング223による力を上回るので、図12(b)に示すように、ダイヤフラムスプリング223が縮み、第2ボールホルダ221b及び第1の摩擦部材222aが移動して、ボール221cとカム面221d,221eとの噛み合いが解除されるとともに第1の摩擦部材222aと第2の摩擦部材222bとの接触が解除され、調節用駆動源14からピニオンシャフト7への駆動力の伝達が遮断される。
このような構成のトルクリミッタ22を備えた場合であっても、第1実施形態の無段変速機1Aと同様の効果を得ることができる。また、摩擦クラッチ機構の滑りを利用することができるため、トルクの遮断をスムーズに行うことができる。
[第3実施形態]
図13〜図15を参照して、本発明の無段変速機の第3実施形態について説明する。ただし、本実施形態の無段変速機は、差動機構及びトルクリミッタを除き、第1実施形態の無段変速機と同じ構成であるので、差動機構及びトルクリミッタについてのみ説明する。
図13や図14に示すように、本実施形態の無段変速機1Cのトルクリミッタ23は、差動機構80と調節用駆動源14との間に配置されている。
差動機構80は、遊星歯車機構として構成され、サンギヤ90と、入力軸2に連結された第1リングギヤ100と、ピニオンシャフト7に連結された第2リングギヤ110と、サンギヤ90及び第1リングギヤ100と噛合する大径部120aと、第2リングギヤ110と噛合する小径部120bとからなる段付きピニオン120を自転及び公転自在に軸支するキャリア130とを有している。また、差動機構80のサンギヤ90は、トルクリミッタ23を介して、ピニオンシャフト7用の電動機からなる調節用駆動源14に連結されている。
この差動機構80は、第1実施形態の差動機構8と同様に、その回転速度を変化させることによって、ピニオンシャフト7の回転速度を変化させて、回転半径調節機構4の回転半径(偏心量R1)を変化させる。
また、この差動機構80を構成するギヤのうち、サンギヤ90、第1リングギヤ100、段付きピニオン120の大径部120aはヘリカルギヤである。そして、サンギヤ90、第1リングギヤ100、段付きピニオン120の大径部120aがピニオンシャフト7(調節要素)より伝わるトルクを伝達している場合には、サンギヤ90が調節用駆動源14側に押し出されるように移動する可動部材となっている。
トルクリミッタ23は、図14や図15に示すように、可動部材であるサンギヤ90と、摩擦クラッチ機構231と、付勢部材であるダイヤフラムスプリング232とを有している。
摩擦クラッチ機構231は、第1の摩擦部材231aと、第2の摩擦部材231bとにより構成されている。
第1の摩擦部材231aは、サンギヤ90に取り付けられており第1の摩擦部材231aを内部に収納している保持枠231cの内側に設けられた案内溝に従って、ピニオンシャフト7の回転軸に沿って移動可能であり、ピニオンシャフト7の回転軸を中心として保持枠231cと一体的に回転自在になっている。
第2の摩擦部材231bは、第1の摩擦部材231aと離間可能に接触し、調節用駆動源14から伝達される駆動力によってピニオンシャフト7の回転軸を中心として回転する。
ダイヤフラムスプリング232は、第2の摩擦部材231bに対して、第1の摩擦部材231aを第2の摩擦部材231bに近づける方向の力を付勢するように構成されている。
このように構成されているトルクリミッタ23は、車両が通常の走行を行っている状態においては、図15(a)に示すように、第1の摩擦部材231aと第2の摩擦部材231bとが接触し、調節用駆動源14から伝達される駆動力を、第2の摩擦部材231bから第1の摩擦部材231a及びピニオンシャフト7に伝達する。
このように伝達される力によって、摩擦クラッチ機構231とピニオンシャフト7は一体的に回転する。
車両が通常の走行を行っている場合では、ダイヤフラムスプリング232によって付勢されている力よりも、その力とは反対の方向の力であるサンギヤ90が調節用駆動源14方向に移動する力が小さい。そのため、第1の摩擦部材231aと第2の摩擦部材231bとの接触が維持される。
一方、車両が急減速等して、出力軸3、ひいては、ピニオンシャフト7の回転速度が急激に低下した場合には、ピニオントルクTpが上昇することによって、ダイヤフラムスプリング232によって付勢されている力よりも、その力とは反対の方向の力であるサンギヤ90が調節用駆動源14方向に移動する力が大きくなる。そのため、図12(b)に示すように、ダイヤフラムスプリング232が縮み、第1の摩擦部材231aが移動して、第1の摩擦部材231aと第2の摩擦部材231bとの接触が解除され、調節用駆動源14からピニオンシャフト7への駆動力の伝達が遮断される。
このような構成のトルクリミッタ22を備えた場合であっても、第1実施形態の無段変速機1Aと同様の効果を得ることができる。また、摩擦クラッチ機構の滑りを利用することができるため、トルクの遮断をスムーズに行うことができる。さらに、ボールカムを必要としないため、トルクリミッタのさらなる小型化や軽量化を図ることができる。
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、調節用駆動源14と調節要素であるピニオンシャフト7との間に、トルクリミッタ21,22,23と差動機構8,80を配置しているが、トルクリミッタ21,22,23のみを配置してもよい。
また、上記第1実施形態では、ピニオンシャフト7と差動機構8との間に、ボールカム211と付勢部材であるロードスプリング212とからなるトルクリミッタ21を配置しているが、このトルクリミッタ21に代わり、上記第3実施形態のトルクリミッタ23のように摩擦クラッチ機構と付勢部材とからなるトルクリミッタを配置してもよい。
また、上記第3実施形態では、差動機構80と調節用駆動源14との間に、摩擦クラッチ機構231と付勢部材であるダイヤフラムスプリング232とからなるトルクリミッタ23を配置しているが、このトルクリミッタ23に代わり、上記第1の実施形態のトルクリミッタのようにボールカムと付勢部材とからなるトルクリミッタや上記第2実施形態のトルクリミッタ22のようにボールカムと摩擦クラッチ機構と付勢部材とからなるトルクリミッタを配置してもよい。
また、上記実施形態においては、付勢部材としてロードスプリング212やダイヤフラムスプリング223,232を用いているが、本発明の付勢部材はそれらのスプリングに限らず、所望の方向に力を付勢することができるものであればよい。
また、上記第1実施例や第2実施例においては、ボールカム211,221に含まれる第1ボールホルダ211a,221aと第2ボールホルダ211b,221bのそれぞれにカム面211d,211e,221d,221eを形成しているが、第1ボールホルダ211a,221aと第2ボールホルダ211b,221bのいずれか一方にのみ形成するようにしてもよい。
また、上記第1実施例や第2実施例においては、ボールカム211,221の転動体として、ボール211c,221cを用いたが、ローラや多角形体を用いてもよい。
また、本発明の無段変速機に用いられるトルクリミッタは、上記実施形態として示したボールカムやクラッチ機構を用いたものに限らず、所定の値以上のピニオントルクが発生した場合にそのピニオントルクを遮断できるものであればよい。
1A,1B,1C…無段変速機、2…入力軸、2a…切欠孔、3…出力軸、4…回転半径調節機構、5…カムディスク(入力要素)、6…回転ディスク、6a…受入孔、6b…内歯、7…ピニオンシャフト(調節要素)、7a…外歯、8,80…差動機構、9,90…サンギヤ(可動部材)、10,100…第1リングギヤ、11,110…第2リングギヤ、12,120…段付きピニオン、12a,120a…大径部、12b,120b…小径部、13,130…キャリア、14…調節用駆動源、14a…回転軸、15…コネクティングロッド、15a…大径環状部、15b…小径環状部、16…コネクティングロッド軸受、17…一方向クラッチ(一方向回転阻止機構)、18…揺動リンク、18a…揺動端部、18b…突片、18c…貫通孔、19…連結ピン、20…てこクランク機構、21,22,23…トルクリミッタ、211,221…ボールカム、211a,221a…第1ボールホルダ(第1の転動体保持部材)、211b,221b…第2ボールホルダ(第2の転動体保持部材)、211c,221c…ボール(転動体)、211d,211e,221d,221e…カム面、211f…ケージ、212…ロードスプリング(付勢部材)、222,231…摩擦クラッチ機構、222a,231a…第1の摩擦部材、222b,231b…第2の摩擦部材、222c,231c…保持枠、223,232…ダイヤフラムスプリング(付勢部材)、i…変速比、P1…入力軸2の回転中心軸線、P2…カムディスク5の中心、P3…回転ディスク6の中心、P4…出力軸3の回転中心軸線、P5…連結ピン19の中心、Ra…P1とP2の距離、Rb…P2とP3の距離、R1…P1とP3の距離(偏心量,回転半径調節機構4の回転半径)、R2…P4とP5の距離(揺動リンク18の長さ)、θ1…回転半径調節機構4の回転角度、θ2…揺動リンク18の揺動範囲。

Claims (6)

  1. 駆動源の駆動力が伝達される入力軸と、
    前記入力軸と平行に配置された出力軸と、
    調節用駆動源と、前記調節用駆動源の駆動力を用いて回転半径を調節自在であり前記入力軸と一体的に回転可能な回転半径調節機構と、前記出力軸に軸支された揺動リンクとを有し、前記回転半径調節機構の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、
    前記揺動リンクが前記出力軸を中心として一方側に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを固定し、他方側に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備え、
    前記回転半径調節機構は、前記入力軸と一体的に回転する入力要素と、前記調節用駆動源から伝達される駆動力により回転する調節要素とを有し、前記入力要素の回転数と前記調節要素の回転数とが一致するときに前記回転半径が維持され、前記入力要素の回転数と前記調節要素の回転数とが異なるときに前記回転半径が変化する無段変速機であって、
    前記調節要素に伝達される駆動力が所定以上の大きさになったときに、前記調節用駆動源から伝達される駆動力を遮断するトルクリミッタを備えたことを特徴とする無段変速機。
  2. 請求項1に記載の無段変速機であって、
    前記調節用駆動源と前記トルクリミッタとの間に差動機構を備えたことを特徴とする無段変速機。
  3. 請求項1に記載の無段変速機であって、
    前記トルクリミッタと前記調節要素との間に差動機構を備えたことを特徴とする無段変速機。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の無段変速機であって、
    前記トルクリミッタは、ボールカムと、付勢部材とを有し、
    前記ボールカムは、前記調節要素に一体的に回転するように取り付けられた第1の転動体保持部材と、前記第1の転動体保持部材に対向するように配置され、前記調節用駆動源からの駆動力によって前記調節要素の回転軸を中心として回転し、前記調節要素の回転軸に沿って移動可能な第2の転動体保持部材と、前記第1の転動体保持部材及び/又は前記第2の転動体保持部材の対向する面に形成されたカム面と噛み合う転動体とからなり、前記転動体と前記カム面が噛み合っている状態では、前記調節要素に加わる駆動力の一部を前記第2の転動体保持部材を前記第1の転動体保持部材から前記調節要素の回転軸に沿って離す方向の力に変換するように構成され、
    前記付勢部材は、前記第2の転動体保持部材を前記第1の転動体保持部材に前記調節要素の回転軸に沿って近づける方向の力を付勢するように構成され、
    前記ボールカムによる力が前記付勢部材による力を上回っているときには、前記転動体と前記カム面との噛み合いが解除され、前記調節用駆動源から前記調節要素に伝達される駆動力が遮断されることを特徴とする無段変速機。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の無段変速機であって、
    前記トルクリミッタは、摩擦クラッチ機構と、ボールカムと、付勢部材とを有し、
    前記クラッチ機構は、前記調節要素の回転軸に沿って移動可能であり前記調節要素の回転軸を中心として回転自在な第1の摩擦部材と、前記第1の摩擦部材と離間可能に接触し、前記調節用駆動源から伝達される駆動力によって前記調節要素の回転軸を中心として回転する第2の摩擦部材とからなり、
    前記ボールカムは、前記調節要素に一体的に回転するように取り付けられた第1の転動体保持部材と、前記第1の転動体保持部材に対向するように配置され、前記調節要素の回転軸に沿って移動可能であり、前記調節要素の回転軸を中心として回転自在な第2の転動体保持部材と、前記第1の転動体保持部材及び/又は前記第2の転動体保持部材の対向する面に形成されたカム面と噛み合う転動体とからなり、前記転動体と前記カム面が噛み合っている状態では、前記調節要素に加わる駆動力の一部を、前記第2の転動体保持部材を前記第1の転動体保持部材から前記調節要素の回転軸に沿って離すとともに前記第1の摩擦部材を前記第2の摩擦部材から離す方向の力に変換するように構成され、
    前記付勢部材は、前記第1の摩擦部材を前記第2の摩擦部材に近づけるとともに前記第2の転動体保持部材を前記第1の転動体保持部材に前記調節要素の回転軸に沿って近づける方向の力を付勢するように構成され、
    前記ボールカムによる力が前記付勢部材による力を上回っているときには、前記第1の摩擦部材が前記第2の摩擦部材から離れるとともに前記転動体と前記カム面との噛み合いが解除され、前記調節用駆動源から前記調節要素に伝達される駆動力が遮断されることを特徴とする無段変速機。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の無段変速機であって、
    前記トルクリミッタは、摩擦クラッチ機構と、可動部材と、付勢部材とを有し、
    前記クラッチ機構は、前記調節要素の回転軸に沿って移動可能であり前記調節要素の回転軸を中心として回転自在な第1の摩擦部材と、前記第1の摩擦部材と離間可能に接触し、前記調節用駆動源から伝達される駆動力によって前記調節要素の回転軸を中心として回転する第2の摩擦部材とからなり、
    前記可動部材は、前記調節要素の回転軸を中心として回転可能であり、前記調節要素の回転軸に沿って移動可能であり、前記調節要素に加わる駆動力の一部を前記第1の摩擦部材を前記第2の摩擦部材から離す方向の力に変換するように構成され、
    前記付勢部材は、前記第1の摩擦部材を前記第2の摩擦部材に近づける方向の力を付勢するように構成され、
    前記可動部材による力が前記付勢部材による力を上回っているときには、前記第1の摩擦部材が前記第2の摩擦部材から離れ、前記調節用駆動源から前記調節要素に伝達される駆動力が遮断されることを特徴とする無段変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113653781A (zh) * 2020-12-28 2021-11-16 重庆宗申无级变速传动有限公司 一种无级变速器
WO2023088326A1 (zh) * 2021-11-16 2023-05-25 陈朝晖 一种传动装置及车辆

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