JP2015001266A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動を抑制し軸受への負荷を軽減することができる無段変速機を提供する。
【解決手段】無段変速機1Aのコネクティングロッド15は、コネクティングロッド15に加わる荷重に応じて、入力側支点P3と出力側支点P5との間の距離Lconを変化させる伸縮機構21を備える。揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達していないときに、距離Lconが次の条件式(1),(2)を満足する。


但しLpは入力部の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4間の距離、R1は回転半径調節機構4の回転半径が所定の回転半径のときの入力部の回転中心軸線P1と入力側支点P3間の距離、R2は出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点P5間の距離である。
【選択図】図2

Description

本発明は、てこクランク機構を用いた四節リンク機構型の無段変速機に関する。
従来、エンジン等の走行用駆動源からの駆動力が伝達される入力部である入力軸と、入力軸の回転中心軸線と平行な回転中心軸線を有する出力軸と、複数のてこクランク機構とを備える四節リンク機構型の無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の無段変速機において、てこクランク機構は、回転半径を調節自在であり入力軸の回転中心軸線を中心として回転可能な回転半径調節機構と、出力軸に軸支された揺動リンクと、一方の端部が回転半径調節機構に回転自在に外嵌していて他方の端部が揺動リンクの揺動端部に連結されたコネクティングロッドとで構成されている。このてこクランク機構は、回転半径調節機構の回転運動を揺動リンクの揺動運動に変換する。
揺動リンクと出力軸との間には、揺動リンクが出力軸の回転中心軸線を中心として出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構としての一方向クラッチが設けられている。
回転半径調節機構は、中心から偏心して穿設された貫通孔を有する円盤形状の回転部と、回転部の貫通孔の内周面に取り付けられた内歯ギヤと、入力軸に固定され内歯ギヤに噛合する第1ピニオンと、調節用駆動源からの駆動力が伝達されるキャリアと、キャリアによって自転及び公転自在にそれぞれ軸支されていて内歯ギヤにそれぞれが噛合する2つの第2ピニオンとで構成されている。第1ピニオンと2つの第2ピニオンは、それらの中心を頂点とする三角形が正三角形となるように配置されている。
この回転半径調節機構は、走行用駆動源で回転する入力軸と調節用駆動源で回転するキャリアの回転速度が同一の場合は、入力軸の回転中心軸線に対する回転部の中心の偏心量が維持され、回転半径調節機構の回転半径も一定のまま維持される。一方、入力軸とキャリアの回転速度が異なる場合は、入力軸の回転中心軸線に対する回転部の中心の偏心量が変化し、回転半径調節機構の回転半径も変化する。
したがって、この回転半径調節機構は、その回転半径を変化させることによって、揺動リンクの揺動端部の振れ幅、ひいては変速比を変化させ、入力軸の回転速度に対する出力軸の回転速度を制御する。
また、この回転半径調節機構では、3つのピニオンの中心を頂点とする正三角形の中心と入力軸の回転中心軸線との距離を、この正三角形の中心と回転部の中心との距離と等しく設定しているので、入力軸の回転中心軸線と回転部の中心とを重ね合わせて偏心量を「0」にすることができる。偏心量が「0」の場合には、入力軸が回転している場合であっても揺動リンクの揺動端部の振れ幅が「0」となり、出力軸が回転しない状態となる。
さらに、この回転半径調節機構では、キャリアと第2ピニオンとでカム部が構成され、カム部に調節用駆動源からの駆動力が伝達される。そのカム部は、回転半径調節機構ごとに、すなわち、てこクランク機構ごとにそれぞれ位相が異なるように設定され、複数のカム部で入力軸の周方向を一回りするようになっている。そのため、各回転半径調節機構に外嵌したコネクティングロッドによって、各揺動リンクが順にトルクを出力軸に伝達し、出力軸をスムーズに回転させることができるようになっている。
特開2012−1048号公報
四節リンク機構型の無段変速機は、各回転半径調節機構の偏心方向が異なっているので、コネクティングロッドや回転半径調節機構の重さによって、入力部や出力軸に偏った荷重が掛かり易い。そのため、揺動リンクの揺動運動により振動が発生しやすく、その振動によって入力部や出力軸の軸受に負荷が加わるという問題がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、振動を抑制し、軸受の負荷を軽減することができる無段変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の無段変速機は、走行用駆動源の駆動力が伝達される入力部と、入力部の回転中心軸線と平行な回転中心軸線を有する出力軸と、回転半径を調節自在であり入力部の回転中心軸線を中心として回転可能な回転半径調節機構と、出力軸に軸支された揺動リンクと、回転半径調節機構と揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを有し、回転半径調節機構の回転運動を揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、揺動リンクが出力軸の回転中心軸線を中心として出力軸に対して一方側に回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを固定し、他方側に回転しようとするときに出力軸に対して揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備えた無段変速機であって、コネクティングロッドは、回転半径調節機構又は揺動リンクからコネクティングロッドに加わる荷重に応じて、回転半径調節機構とコネクティングロッドとの連結点と揺動リンクの揺動端部とコネクティングロッドとの連結点との間の距離Lconを変化させる伸縮機構を有し、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達していないときに、距離Lconが次の条件式(1),(2)を満足することを特徴とする。
ただし、回転半径調節機構とコネクティングロッドとの連結点を入力側支点といい、揺動端部とコネクティングロッドとの連結点を出力側支点というとき、Lpは入力部の回転中心軸線と出力軸の回転中心軸線との間の距離、R1は回転半径調節機構の回転半径が所定の回転半径のときの入力部の回転中心軸線と入力側支点との間の距離、R2は出力軸の回転中心軸線と出力側支点との間の距離である。
本発明においては、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達していないときには、コネクティングロッドの長さ(すなわち、距離Lcon)が条件式(1),(2)を満足している。
そのため、入力部の回転中心軸線と出力軸の回転中心軸線とを結ぶ線(この線の長さを「距離Lp」とする)と回転半径調節機構の回転半径が所定の回転半径のときの入力部の回転中心軸線と入力側支点とを結ぶ線(この線の長さを「距離R1」とする)とがなす角が直角になるときに、出力軸の回転中心軸線と出力側支点と結ぶ線(この線の長さを「距離R2」とする)とコネクティングロッド(すなわち、入力側支点と出力側支点とを結ぶ線(この線の長さを「距離Lcon」とする))とがなす角も直角になる。
すなわち、入力部の回転中心軸線と出力軸の回転中心軸線との間の軸間方向における入力側支点の移動速度が最大になるときに、入力側支点と出力側支点との間の軸間方向における出力側支点の移動速度は遅くなる。
その結果、本発明の無段変速機は、条件式(1),(2)を満足するように構成されていない従来の無段変速機に比べ、出力側支点の揺動運動による慣性力を抑制して、揺動リンクの揺動運動による振動を抑制することができ、その振動により入力部や出力軸の軸受へ加わる負荷も軽減することができる。
ところで、距離Lconがこの条件式(1),(2)を満足するように構成することが、揺動リンクの揺動運動による振動を抑制する上で必ずしも最適であるとは限らない。例えば、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときには、出力軸や一方向回転阻止機構に捩れが生じる。
そのため、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときには、コネクティングロッドから揺動リンクに加わる負荷に応じて、最適なコネクティングロッドの長さ、すなわち、距離Lconが変化する。
そこで、本発明の無段変速機においては、コネクティングロッドが伸縮機構を有することによって、距離Lconの長さを変化させることができるようにしている。
その結果、本発明の無段変速機は、コネクティングロッドに荷重が加わっていないときだけではなく、例えば、コネクティングロッドに荷重が加わっているときにおいても、効果的に揺動リンクの揺動運動による振動を抑制することができる。
また、本発明の無段変速機では、コネクティングロッドは、回転半径調節機構側に配置された第1ロッド部材と、揺動リンク側に配置された第2ロッド部材と、伸縮機構とにより構成され、伸縮機構は、第1ロッド部材又は第2ロッド部材のいずれか一方に設けられたシリンダ部材と、第1ロッド部材又は第2ロッド部材のいずれか他方に設けられていてシリンダ部材に挿入されたピストン部材と、シリンダ部材に対してピストン部材を距離Lconを縮める方向に付勢する第1の弾性部材と、シリンダ部材に対してピストン部材を距離Lconを伸ばす方向に付勢する第2の弾性部材とにより構成され、シリンダ部材は、内部に粘性流体が充填され、ピストン部材は、第1ロッド部材側と第2ロッド部材側とを連通するように設けられた油路孔を有していることが好ましい。
伸縮機構をこのような油圧回路として構成した場合、入力部や出力軸に加わる荷重に応じて、自動的に適切な距離Lconとなるように、又は、適切な距離Lconに近づくように、距離Lconを変化させることができる。
また、伸縮機構によって距離Lconを変化させると、2つの弾性部材の弾性力によって第1コネクティングロッド又は第2コネクティングロッドの一方に対して他方がしばらく振動しようとするが、この振動は粘性流体によって速やかに収束させることができる。
また、本発明の無段変速機では、一方向回転阻止機構が、揺動端部が入力部から離れるように出力軸を中心として出力軸に対して相対回転するときに出力軸に対して揺動リンクを固定し、揺動端部が入力部に近づくように出力軸に対して相対回転とするときに出力軸に対して揺動リンクを空転する場合には、伸縮機構は、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときに、距離Lconが次の条件式(3),(4)を満足するように伸縮することが好ましい。
コネクティングロッドを縮める方向の荷重がコネクティングロッドに加わるように、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときには、コネクティングロッドの長さ(すなわち、距離Lcon)は上述した条件式(1),(2)を満足した場合よりも短くなるように、伸縮機構を構成することが好ましい。
具体的には、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときには、コネクティングロッドが縮んで距離Lconが条件式(3),(4)を満たすように伸縮機構を構成し、所定の回転半径において、揺動リンクとコネクティングロッドとの連結点(すなわち、出力側支点)に最も荷重が加わるときに、揺動リンクとコネクティングロッドとがなす角が直角になるようにする。
これにより、出力側支点に最も荷重が加わるときに、その荷重のベクトルが揺動リンクの揺動運動の接線方向と一致するので、出力側支点に加わる荷重が分散しなくなり、揺動リンクの揺動運動による振動を抑制することができる。
また、本発明の無段変速機では、一方向回転阻止機構が、揺動端部が入力部に近づくように出力軸を中心として出力軸に対して相対回転するときに出力軸に対して揺動リンクを固定し、揺動端部が入力部から離れるように出力軸に対して相対回転とするときに出力軸に対して揺動リンクを空転する場合には、伸縮機構は、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときに、距離Lconが次の条件式(5),(6)を満足するように伸縮することが好ましい。
コネクティングロッドを伸ばす方向の荷重がコネクティングロッドに加わるように、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときには、コネクティングロッドの長さ(すなわち、距離Lcon)は上述した条件式(1),(2)を満足した場合よりも長くなるように、伸縮機構を構成することが好ましい。
具体的には、揺動リンクが出力軸に駆動力を伝達しているときには、コネクティングロッドが伸びて距離Lconが条件式(5),(6)を満たすように伸縮機構を構成し、所定の回転半径において、揺動リンクとコネクティングロッドとの連結点(すなわち、出力側支点)に最も荷重が加わるときに、揺動リンクとコネクティングロッドとがなす角が直角になるようにする。
これにより、出力側支点に最も荷重が加わるときに、その荷重のベクトルが揺動リンクの揺動運動の接線方向と一致するので、出力側支点に加わる荷重が分散しなくなり、揺動リンクの揺動運動による振動を抑制することができる。
また、本発明の無段変速機においては、所定の回転半径は、出力軸に伝達されるトルクが最大になる回転半径であることが好ましい。
出力軸に伝達されるトルクは、無段変速機が搭載される車両特性等(例えば、タイヤのスリップ限界特性)によって、最大値が定まる。そのような最大値になる回転半径調節機構の回転半径において、上記の条件式(3),(4)又は条件式(5),(6)を満足するように構成すれば、より効果的に揺動リンクの揺動運動による振動を抑制することができる。
また、本発明の無段変速機においては、てこクランク機構を複数備え、所定の回転半径は、出力軸に伝達されるトルクが最大になる回転半径のうち、変速比が最小になるときの回転半径であるように構成することができる。
本発明の無段変速機は、てこクランク機構を複数備える場合、変速比が小さくなるのに応じて、一つのてこクランク機構あたりの荷重分担が大きくなる場合がある。
そこで、無段変速機を構成する部材の特性等によって定まる最大値となるトルクを伝達し得る回転半径のうち、変速比が最小になるときの回転半径において、上記の条件式(3),(4)又は条件式(5),(6)を満足するように構成すれば、てこクランク機構1つあたりの荷重分担が最も大きい状態で荷重を軽減することができるので、より効果的に揺動リンクの揺動運動による振動を抑制することができる。
本発明の第1実施形態の無段変速機を示す断面図。 第1実施形態の無段変速機の回転半径調節機構、コネクティングロッド及び揺動リンクを軸方向から示す模式図。 第1実施形態の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化を示す模式図であり、(a)は回転半径が最大、(b)は回転半径が中、(c)は回転半径が小、(d)は回転半径が「0」である場合を示す。 第1実施形態の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化と、揺動リンクの揺動運動の揺動角との関係を示す模式図であり、(a)は回転半径が最大、(b)は回転半径が中、(c)は回転半径が小である場合の揺動リンクの揺動運動の揺動角を示す。 第1実施形態の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化に対する揺動リンクの角速度の変化を示すグラフ。 第1実施形態の無段変速機の入出力軸間で動力伝達が行われていない場合の、てこクランク機構の構成部材の長さと、入出力軸間の距離との関係を示す説明図。 出力軸が所定の角速度で回転している場合における、第1実施形態の無段変速機のてこクランク機構の動作を示す模式図であり、(a)は揺動端部が内死点にある状態、(b)は揺動端部が噛合点にある状態、(c)は揺動端部が最大角速度点にある状態、(d)は揺動端部が最大荷重点にある状態、(e)は揺動端部が外死点にある状態を示す。 図7に示した状態における、第1実施形態の無段変速機の入力軸及び出力軸の角速度の変化を示すグラフ。 第1実施形態の無段変速機のコネクティングロッドの伸縮機構の構成を示す断面図であり、(a)はコネクティングロッドを縮める方向の荷重がコネクティングロッドに加わっている状態、(b)はコネクティングロッドを伸ばす方向の荷重がコネクティングロッドに加わっている状態を示す。 第1実施形態の無段変速機の回転半径調節機構の回転半径の変化に対する出力軸トルクの変化を示すグラフ。 第1実施形態の無段変速機の出力軸トルクの変化を示すグラフであり、(a)は回転半径調節機構の回転半径が図10に示すグラフのR1aであるときの状態、(b)は回転半径調節機構の回転半径が図10に示すグラフのR1bであるときの状態を示す。 本発明の第2実施形態の無段変速機の回転半径調節機構、コネクティングロッド及び揺動リンクを軸方向から示す模式図。 出力軸が所定の角速度で回転している場合における、第2実施形態の無段変速機のてこクランク機構の動作を示す模式図であり、(a)は揺動端部が外死点にある状態、(b)は揺動端部が噛合点にある状態、(c)は揺動端部が最大角速度点にある状態、(d)は揺動端部が最大荷重点にある状態、(e)は揺動端部が内死点にある状態を示す。
以下、本発明の無段変速機の実施形態を説明する。本実施形態の無段変速機は、四節リンク機構型の無段変速機であり、変速比i(i=入力部の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、いわゆるIVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
[第1実施形態]
図1〜図11を参照して、本発明の無段変速機の第1実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の無段変速機1Aの構成について説明する。
本実施形態の無段変速機1Aは、入力部である入力軸2と、出力軸3と、6つの回転半径調節機構4とを備える。
入力軸2は、一方の端部が閉塞された中空の部材であり、閉塞された端部側から内燃機関であるエンジンや電動機等の走行用駆動源からの回転駆動力を受けることで入力軸2の回転中心軸線P1を中心に回転する。
出力軸3は、入力軸2に平行に配置され、図外のデファレンシャルギヤやプロペラシャフト等を介して車両の駆動輪等の駆動部に回転駆動力を伝達する。
各回転半径調節機構4は、入力軸2の回転中心軸線P1を中心として回転するように設けられ、カム部としてのカムディスク5と、回転部としての回転ディスク6と、ピニオンシャフト7とを有する。
カムディスク5は、円盤形状であり、入力軸2の回転中心軸線P1から偏心して入力軸2と一体的に回転するように入力軸2に2個1組で設けられている。各1組のカムディスク5は、それぞれ位相が60°異なるように設定され、6組のカムディスク5で入力軸2の周方向を一回りするように配置されている。
回転ディスク6は、その中心から偏心した位置に受入孔6aが設けられた円盤形状であり、その受入孔6aを介して、1組のカムディスク5に対して1つずつ、回転自在に外嵌している。
回転ディスク6の受入孔6aは、その中心が、入力軸2の回転中心軸線P1からカムディスク5の中心P2(受入孔6aの中心)までの距離Raとカムディスク5の中心P2から回転ディスク6の中心P3までの距離Rbとが同一となるように形成されている。また、回転ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5の間となる位置に、内歯6bが設けられている。
ピニオンシャフト7は、中空の入力軸2内に、入力軸2と同心に配置され、入力軸2に対して相対回転自在になっている。また、ピニオンシャフト7の外周には、外歯7aが設けられている。さらに、ピニオンシャフト7には、差動機構8が接続されている。
ところで、入力軸2には、1組のカムディスク5の間となる位置において、入力軸2の回転中心軸線P1に対してカムディスク5の偏心方向とは逆の方向にある周面に、内周面と外周面とを連通させる切欠孔2aが形成されている。その入力軸2の切欠孔2aを介して、ピニオンシャフト7の外周に設けられた外歯7aは、回転ディスク6の受入孔6aの内周に設けられた内歯6bと噛合している。
差動機構8は、遊星歯車機構として構成され、サンギヤ9と、入力軸2に連結された第1リングギヤ10と、ピニオンシャフト7に連結された第2リングギヤ11と、サンギヤ9及び第1リングギヤ10と噛合する大径部12aと、第2リングギヤ11と噛合する小径部12bとからなる段付きピニオン12を自転及び公転自在に軸支するキャリア13とを有している。また、差動機構8のサンギヤ9は、ピニオンシャフト7用の電動機からなる調節用駆動源14の回転軸14aに連結されている。
そのため、調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度と同一にした場合、サンギヤ9と第1リングギヤ10とが同一速度で回転することとなる。その結果、サンギヤ9、第1リングギヤ10、第2リングギヤ11及びキャリア13の4つの要素が相対回転不能なロック状態となって、第2リングギヤ11と連結するピニオンシャフト7が入力軸2と同一速度で回転する。
調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度よりも遅くした場合、サンギヤ9の回転数をNs、第1リングギヤ10の回転数をNR1、サンギヤ9と第1リングギヤ10のギヤ比(第1リングギヤ10の歯数/サンギヤ9の歯数)をjとすると、キャリア13の回転数が(j・NR1+Ns)/(j+1)となる。また、サンギヤ9と第2リングギヤ11のギヤ比((第2リングギヤ11の歯数/サンギヤ9の歯数)×(段付きピニオン12の大径部12aの歯数/小径部12bの歯数))をkとすると、第2リングギヤ11の回転数が{j(k+1)NR1+(k−j)Ns}/{k(j+1)}となる。
入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とに差がある場合には、回転ディスク6はカムディスク5の中心P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
図2に示すように、回転ディスク6は、カムディスク5に対して、P1からP2までの距離RaとP2からP3までの距離Rbとが同一となるように偏心している。そのため、回転ディスク6の中心P3を入力軸2の回転中心軸線P1と同一線上に位置させて、入力軸2の回転中心軸線P1と回転ディスク6の中心P3との距離(回転半径調節機構4の回転半径)、すなわち、偏心量R1を「0」にすることもできる。
回転半径調節機構4の回転ディスク6の周縁には、コネクティングロッド15が回転自在に外嵌している。
コネクティングロッド15は、一方の端部に大径の大径環状部15aを有し、他方の端部に大径環状部15aの径よりも小径の小径環状部15bを有している。コネクティングロッド15の大径環状部15aは、ボールベアリングからなるコネクティングロッド軸受16を介して、回転ディスク6に外嵌している。
出力軸3には、一方向回転阻止機構としての一方向クラッチ17Aを介して、揺動リンク18が軸支されている。
一方向クラッチ17Aは、出力軸3の回転中心軸線P4を中心として出力軸3に対して一方側に相対回転しようとする場合に出力軸3に対して揺動リンク18を固定し、他方側に相対回転しようとする場合に出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる。
揺動リンク18には、揺動端部18aが設けられている。揺動端部18aには、小径環状部15bを軸方向で挟み込むことができるように形成された一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、小径環状部15bの内径に対応する貫通孔18cが穿設されている。貫通孔18c及び小径環状部15bに連結ピン19が挿入されることによって、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結されている。
本実施形態の無段変速機1Aにおいては、入力部として入力軸2を用い、その入力軸2に設けられているカムディスク5が入力軸2と一体的に回転する構成になっているが、本発明の無段変速機の構成はこのような構成に限られるものではない。
例えば、カムディスクに貫通孔を設け、その貫通孔をつなげるようにしてカムディスクを軸状に連結してカムシャフトを構成し、そのカムシャフトの走行用駆動源側の端部に、走行用駆動源から伝達された駆動力によって回転する入力部を接続するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、一方向回転阻止機構として一方向クラッチ17Aを用いているが、本発明の無段変速機に用いられる一方向回転阻止機構はこのような一方向クラッチ17Aに限られない。例えば、揺動リンク18から出力軸3にトルクを伝達可能な揺動リンク18の出力軸3に対する回転方向を切換自在に構成される二方向クラッチ(ツーウェイクラッチ)で構成してもよい。
次に、図1〜図4を参照して、本実施形態の無段変速機のてこクランク機構について説明する。
図2に示すように、本実施形態の無段変速機1Aでは、回転半径調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とで、てこクランク機構20A(四節リンク機構)が構成されている。
このてこクランク機構20Aによって、入力軸2の回転運動は、揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1Aは、図1に示すように、合計6個のてこクランク機構20Aを備えている。
このてこクランク機構20Aでは、回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1が「0」でない場合に、入力軸2とピニオンシャフト7とを同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が、60度ずつ位相を変えながら、入力軸2と出力軸3との間で出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して、揺動リンク18を揺動させる。
そして、揺動リンク18と出力軸3との間には一方向クラッチ17Aが設けられている。この一方向クラッチ17Aは、コネクティングロッド15によって、揺動リンク18が押された場合には、揺動リンク18が固定されて出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されて出力軸3が回転するように構成されている。
また、一方向クラッチ17Aは、揺動リンク18が引かれた場合には、揺動リンク18が空回りして出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、出力軸3が回転しないように構成されている。
6つの回転半径調節機構4は、それぞれ60度ずつ位相を変えて配置されているので、出力軸3は6つの回転半径調節機構4で順に回転させられる。
また、本実施形態の無段変速機1Aでは、図3に示すように、回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1を調節自在としている。
図3(a)は、偏心量R1を「最大」とした状態を示し、入力軸2の回転中心軸線P1とカムディスク5の中心P2と回転ディスク6の中心P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト7と回転ディスク6とが位置する。この場合の変速比iは最小となる。図3(b)は、偏心量R1を図3(a)よりも小さい「中」とした状態を示し、図3(c)は、偏心量R1を図3(b)よりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比iは、図3(b)では図3(a)の変速比iよりも大きい「中」となり、図3(c)では図3(b)の変速比iよりも大きい「大」となる。図3(d)は、偏心量R1を「0」とした状態を示し、入力軸2の回転中心軸線P1と、回転ディスク6の中心P3とが同心に位置する。この場合の変速比iは無限大(∞)となる。
また、図4は、本実施形態の回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1の変化と、揺動リンク18の揺動運動の揺動角の関係を示す模式図である。
図4(a)は偏心量R1が図3(a)の「最大」である場合(変速比iが最小である場合)、図4(b)は偏心量R1が図3(b)の「中」である場合(変速比iが中である場合)、図4(c)は偏心量R1が図3(c)の「小」である場合(変速比iが大である場合)の、回転半径調節機構4の回転運動に対する揺動リンク18の揺動範囲θ2を示している。
ここで、出力軸3の回転中心軸線P4からコネクティングロッド15と揺動端部18aの連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5までの距離が、揺動リンク18の長さR2である。
この図4から明らかなように、偏心量R1が小さくなるにつれ、揺動リンク18の揺動範囲θ2が狭くなり、偏心量R1が「0」になった場合には、揺動リンク18は揺動しなくなる。
また、図5は、無段変速機1Aの回転半径調節機構4の回転角度θ1を横軸、揺動リンク18の角速度ωを縦軸として、回転半径調節機構4の偏心量R1の変化に伴う角速度ωの変化の関係を示す図である。
この図5から明らかなように、偏心量R1が大きい(変速比iが小さい)ほど揺動リンク18の角速度ωが大きくなることが分かる。
次に、図2及び図6〜図11を参照して、本実施形態の無段変速機1Aのてこクランク機構20Aについて詳細に説明する。
てこクランク機構20Aは、図6に示すように、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達していないときに、回転半径調節機構4とコネクティングロッド15との連結点、すなわち、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)と揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5(出力側支点)との間の距離Lconが、以下の条件式(1),(2)を満足するように構成されている。
ただし、入力側支点は回転半径調節機構4とコネクティングロッド15との連結点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)、出力側支点は揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点(すなわち、連結ピン19の中心P5)とする。
そして、Lpは入力軸2の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4の距離、R1は回転半径調節機構4の回転半径が所定の回転半径のときの入力軸の回転中心軸線P1と入力側支点P3との距離、R2は出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点との距離である。
てこクランク機構20Aは、このように条件式(1),(2)を満足するように構成されているので、図6に示すように、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達していないときには、距離Lpを持つ線と距離R1を持つ線とがなす角が直角になると、距離R2を持つ線と距離Lconを持つ線とがなす角も直角になる。
すなわち、入力軸2の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4との間の軸間方向における回転ディスク6の中心P3(入力側支点)の移動速度が最大になるときに、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)と連結ピン19の中心P5(出力側支点)との間の軸間方向における出力側支点の移動速度は遅くなる。
その結果、本実施形態の無段変速機1Aは、条件式(1),(2)を満足するように構成されていない従来の無段変速機に比べ、連結ピン19の中心P5(出力側支点)の揺動運動による慣性力を抑制して、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制することができ、その振動により入力軸2や出力軸3の軸受へ加わる負荷も軽減することができる。
ところで、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達しているときには、距離Lconがこの条件式(1),(2)を満足するように構成することが、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制する上で必ずしも最適であるとは限らない。
本実施形態の無段変速機1Aでは、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)の回転運動を、距離Lconの長さを持つコネクティングロッド15を介して、揺動リンク18の揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5(出力側支点)の揺動運動に変換している。
この回転運動の中心は、入力軸2の回転中心軸線P1、半径は、回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1である。また、この揺動運動の中心は、出力軸3の回転中心軸線P4、半径は、連結ピン19の中心P5から出力軸3の回転中心軸線P4までの距離R2である。
一方向クラッチ17Aの内側部材である出力軸3の角速度が一定の場合、てこクランク機構20Aでは、まず、図7(a)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)が回転運動を開始すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、揺動リンク18の揺動範囲のうち入力軸2に最も近い位置(以下、「内死点」という。)から、入力軸2から離れる方向に移動を開始するとともに、一方向クラッチ17Aの外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が増加し始める。この状態は、図8におけるt=t0の状態である。
次に、図7(b)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がある程度まで回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が一方向クラッチ17Aの内側部材である出力軸3の角速度と同一になるまで増加する位置(以下、「噛合点」という。)に到達し、出力軸3にトルクが伝達され始める。この状態は、図8におけるt=t1の状態である。
次に、図7(c)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、一方向クラッチ17Aの外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が最大になる位置(以下、「最大角速度点」という。)に到達し、環状部18dの角速度が減少し始める。この状態は、図8におけるt=t2の状態である。
次に、図7(d)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が一方向クラッチ17Aの内側部材である出力軸3の角速度と同一になるまで減少する位置(以下、「最大荷重点」という。)に到達し、出力軸3に伝達されたトルクの累積値(図7におけるハッチングされた領域)が最大になる。この状態は、図8におけるt=t3の状態である。
次に、図7(e)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、揺動リンク18の揺動範囲のうち出力軸3に最も遠い位置(以下、「外死点」という。)に到達し、入力軸2に近づく方向に移動を開始するとともに、一方向クラッチ17Aの外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が負の方向に増加し始める。この状態は、図8におけるt=t4の状態である。
その後、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転し、図7(a)〜図7(e)の状態を繰り返すようにして、揺動リンク18の揺動運動が行われる。
このてこクランク機構20Aの動作からもわかるように、本実施形態の無段変速機1Aが備える一方向回転阻止機構である一方向クラッチ17Aは、揺動リンク18の揺動端部18aが入力軸2から離れるように動くときに、出力軸3に対して揺動リンク18を固定することによって、入力軸2から出力軸3に駆動力を伝達している。
このとき、てこクランク機構20Aでは、入力側支点と出力側支点との距離Lconは、次の条件式(3),(4)を満足するように構成されることが好ましい。
ただし、入力側支点は回転半径調節機構4とコネクティングロッド15との連結点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)、出力側支点は揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点(すなわち、連結ピン19の中心P5)とする。
そして、Lpは入力軸2の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4の距離、R1は回転半径調節機構4の回転半径が所定の回転半径のときの入力軸の回転中心軸線P1と入力側支点P3との距離、R2は出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点との距離である。
距離Lconが、この条件式(3),(4)を満足するように構成されていれば、図7(d)に示すように、所定の回転半径において、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が最大荷重点に位置するときに、コネクティングロッド15(出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点とを結ぶ線)と揺動リンク18(入力側支点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)と出力側支点とを結ぶ)とのなす角が直角になる。
これにより、連結ピン19の中心P5(出力側支点)に最も荷重が加わるときに、その荷重のベクトルが揺動リンク18の揺動運動の接線方向と一致するので、出力側支点に加わる荷重が分散しなくなり、揺動リンク18の揺動運動による振動が抑制される。
したがって、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達しているときには、距離Lconは、条件式(3),(4)を満足するように設定されていることが、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制する上では好ましいことになる。
そこで、本実施形態の無段変速機1Aは、図2に示すように、回転半径調節機構4又は揺動リンク18からコネクティングロッド15に加わる荷重に応じてコネクティングロッド15の長さ、すなわち、距離Lconを変化させる伸縮機構21を有するコネクティングロッド15を備えることによって、これらの条件式(1),(2)と条件式(3),(4)を同時に満足することができるような構成になっている。
図2に示すように、てこクランク機構20Aのコネクティングロッド15は、回転ディスク6に外嵌する大径環状部15aを有する第1ロッド部材15cと、連結ピン19によって揺動端部18aと連結される小径環状部15bを有する第2ロッド部材15dと、第1ロッド部材15cと第2ロッド部材15dとの間に配置された伸縮機構21とにより構成されている。
図9に示すように、伸縮機構21は、シリンダ部材21aと、ピストン部材21bと、第1の弾性部材であるバネ21cと、第2の弾性部材であるバネ21dとにより構成されている。
シリンダ部材21aは、第1ロッド部材15cの大径環状部15aが形成されている側とは反対側の端部に取り付けられた筒状の部材である。
ピストン部材21bは、第2ロッド部材15dの小径環状部15bが形成されている側とは反対側の端部に取り付けられており、シリンダ部材21aに対して摺動可能な状態で、シリンダ部材21aに挿入されている。
バネ21cは、シリンダ部材21aに対してピストン部材21bを、コネクティングロッド15を縮める方向に付勢している。
バネ21dは、シリンダ部材21aに対してピストン部材21bを、コネクティングロッドを伸ばす方向に付勢している。
この伸縮機構21は、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達していない場合には、コネクティングロッド15の長さ、すなわち、距離Lconを、条件式(1),(2)を満足した状態になるように維持する。
一方で、回転半径調節機構4や揺動リンク18からコネクティングロッド15に対してコネクティングロッド15を縮める方向の荷重が加わった場合には、図9(a)に示すように、距離Lconを短くするように縮む。逆に、コネクティングロッド15に対してコネクティングロッド15を伸ばす方向の荷重が加わった場合には、図9(b)に示すように、距離Lconを長くするように伸びる。
また、シリンダ部材21aの内部には、オイル等の粘性流体が充填されている。また、ピストン部材21bには、その摺動の方向に沿って、第1ロッド部材15c側と第2ロッド部材15d側とを連通するように、複数の油路孔21eが形成されている。
そのため、シリンダ部材21aとピストン部材21bが相対的に摺動するときには、油路孔21eを介してオイルが移動する。その結果、オイルの粘性抵抗により、シリンダ部材21aに対するピストン部材21bの摺動運動の速度、すなわち、コネクティングロッド15の長さ(距離Lcon)の変化の速度が緩やかなものになり、その変化に伴って生じる共振等が防止されている。
そのため、本実施形態の無段変速機1Aは、コネクティングロッド15に荷重が加わっているかいないかに関わらず、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制することができ、その振動により入力軸2や出力軸3の軸受へ加わる負荷も軽減することができる。
ところで、本実施形態の無段変速機1Aを一般的な車両等に用いた場合、回転半径調節機構4の回転半径(すなわち、偏心量R1)の変化に対する出力軸3に加わる出力軸トルクの変化は、車両の特性などにより、図10に示すグラフのようになる。
具体的には、出力軸トルクは、偏心量R1が所定の値(図10においてはR1b)以下の場合には、その車両の駆動輪の摩擦係数等によって定まるスリップ限界値となり、偏心量R1がR1bを超える場合には、偏心量R1の増加に伴って最大出力軸トルクが低下していく。
また、図10において、出力軸トルクがスリップ限界値である場合には、その出力軸トルクを分担するてこクランク機構20Aの数は、常に同一とは限らない。
例えば、偏心量R1が0に近いR1aである場合、図11(a)に示すように、ある時点において、ある出力軸トルクを分担するてこクランク機構20Aの数は4つである。
しかし、偏心量R1がR1a(図10参照)よりも大きく、出力軸トルクが減少し始める直前のR1bである場合、図11(b)に示すように、図11(a)と同一の出力軸トルクを分担するてこクランク機構20Aの数は3つである。
このように、最大出力軸トルクが一定の状態においては、偏心量R1の増加に伴って、1つのてこクランク機構20Aが分担する荷重は大きくなる場合がある。
そこで、本実施形態の無段変速機1Aでは、図10に示すような特性を持つ車両等に用いられる場合には、上記の条件式(3)及び条件式(4)を満足するときの偏心量R1を、R1bとしている。
すなわち、本実施形態の無段変速機1Aは、条件式(3)を満足する場合の回転半径調節機構4の所定の回転半径(偏心量R1)が、出力軸3に伝達されるトルクが最大になる回転半径(偏心量0〜R1b)のうち、変速比iが最大になる場合の回転半径(偏心量R1b)になるように構成されている。
そのため、出力軸3に加わる荷重が最も大きく、かつ、その荷重を分担するてこクランク機構の数が最も少ない状態で、コネクティングロッド15(出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点とを結ぶ線)と揺動リンク18(入力側支点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)と出力側支点とを結ぶ)とのなす角が直角になり、連結ピン19の中心P5に加わる最大荷重を極小化して、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制することができ、その振動により入力軸2や出力軸3の軸受へ加わる負荷も軽減することができる。
[第2実施形態]
図12及び図13を参照して、本発明の第2実施形態の無段変速機1Bについて説明する。ただし、本実施形態の無段変速機1Bは、てこクランク機構及び一方向回転阻止機構である一方向クラッチを除き、第1実施形態の無段変速機1Aと同じ構成であるので、てこクランク機構及び一方向クラッチについてのみ説明する。
図12に示すように、本実施形態の無段変速機1Bには、揺動リンク18と出力軸3との間には一方向クラッチ17Bが設けられている。
この一方向クラッチ17Bは、コネクティングロッド15によって、揺動リンク18が引かれた場合には、揺動リンク18が固定されて出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されて出力軸3が回転するように構成されている。
また、一方向クラッチ17Bは、揺動リンク18が押された場合には、揺動リンク18が空回りして出力軸3に揺動リンク18の揺動運動の力が伝達されず、出力軸3が回転しないように構成されている。
そして、てこクランク機構20Bは、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達していないときに、回転半径調節機構4とコネクティングロッド15との連結点、すなわち、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)と揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5(出力側支点)との間の距離Lconが、以下の条件式(1),(2)を満足するように構成されている。
ただし、入力側支点は回転半径調節機構4とコネクティングロッド15との連結点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)、出力側支点は揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点(すなわち、連結ピン19の中心P5)とする。
そして、Lpは入力軸2の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4の距離、R1は回転半径調節機構4の回転半径が所定の回転半径のときの入力軸の回転中心軸線P1と入力側支点P3との距離、R2は出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点との距離である。
てこクランク機構20Bがこのように構成されているので、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達していないときには、距離Lpを持つ線と距離R1を持つ線とがなす角が直角になると、距離R2を持つ線と距離Lconを持つ線とがなす角も直角になる。
すなわち、入力軸2の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4との間の軸間方向における回転ディスク6の中心P3(入力側支点)の移動速度が最大になるときに、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)と連結ピン19の中心P5(出力側支点)との間の軸間方向における出力側支点の移動速度は遅くなる。
その結果、本実施形態の無段変速機1Bは、条件式(1),(2)を満足するように構成されていない従来の無段変速機に比べ、連結ピン19の中心P5(出力側支点)の揺動運動による慣性力を抑制して、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制することができ、その振動により入力軸2や出力軸3の軸受へ加わる負荷も軽減することができる。
ところで、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達しているときには、距離Lconがこの条件式(1),(2)を満足するように構成することが、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制する上で必ずしも最適であるとは限らない。
本実施形態の無段変速機1Bでは、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)の回転運動を、距離Lconの長さを持つコネクティングロッド15を介して、揺動リンク18の揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5(出力側支点)の揺動運動に変換している。
この回転運動の中心は、入力軸2の回転中心軸線P1、半径は、回転半径調節機構4の回転半径、すなわち、偏心量R1である。また、この揺動運動の中心は、出力軸3の回転中心軸線P4、半径は、連結ピン19の中心P5から出力軸3の回転中心軸線P4までの距離R2である。
一方向クラッチ17Bの内側部材である出力軸3の角速度が一定の場合、てこクランク機構20Bでは、まず、図13(a)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)が回転運動を開始すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、外死点から、入力軸2に近づく方向に移動を開始するとともに、一方向クラッチ17Bの外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が増加し始める。
次に、図13(b)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がある程度まで回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、噛合点に到達し、出力軸3にトルクが伝達され始める。
次に、図13(c)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、最大角速度点に到達し、環状部18dの角速度が減少し始める。
次に、図13(d)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、最大荷重点に到達し、出力軸3に伝達されたトルクの累積値が最大になる。
次に、図13(e)に示すように、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転すると、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が、内死点に到達し、入力軸2から離れる方向に移動を開始するとともに、一方向クラッチ17Bの外側部材である揺動リンク18の環状部18dの角速度が負の方向に増加し始める。
その後、回転ディスク6の中心P3(入力側支点)がさらに回転し、図13(a)〜図13(e)の状態を繰り返すようにして、揺動リンク18の揺動運動が行われる。
このてこクランク機構20Bの動作からもわかるように、本実施形態の無段変速機1Bが備える一方向回転阻止機構である一方向クラッチ17Bは、揺動リンク18の揺動端部18aが入力軸2に近づくように動くときに、出力軸3に対して揺動リンク18を固定することによって、入力軸2から出力軸3に駆動力を伝達している。
このとき、てこクランク機構20Bでは、入力側支点と出力側支点との距離Lconは、次の条件式(5),(6)を満足するように構成されることが好ましい。
ただし、入力側支点は回転半径調節機構4とコネクティングロッド15との連結点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)、出力側支点は揺動端部18aとコネクティングロッド15との連結点(すなわち、連結ピン19の中心P5)とする。
そして、Lpは入力軸2の回転中心軸線P1と出力軸3の回転中心軸線P4の距離、R1は回転半径調節機構4の回転半径が所定の回転半径のときの入力軸の回転中心軸線P1と入力側支点P3との距離、R2は出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点との距離である。
距離Lconが、この条件式(5),(6)を満足するように構成されていれば、図13(d)に示すように、所定の回転半径において、連結ピン19の中心P5(出力側支点)が最大荷重点に位置するときに、コネクティングロッド15(出力軸3の回転中心軸線P4と出力側支点とを結ぶ線)と揺動リンク18(入力側支点(すなわち、回転ディスク6の中心P3)と出力側支点とを結ぶ)とのなす角が直角になる。
これにより、連結ピン19の中心P5(出力側支点)に最も荷重が加わるときに、その荷重のベクトルが揺動リンク18の揺動運動の接線方向と一致するので、出力側支点に加わる荷重が分散しなくなり、揺動リンク18の揺動運動による振動が抑制される。
したがって、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達しているときには、距離Lconは、条件式(5),(6)を満足するように設定されていることが、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制する上では好ましいことになる。
そこで、本実施形態の無段変速機1Bにおいては、図12に示すように、揺動リンク18が出力軸3に駆動力を伝達しているときに、回転半径調節機構4又は揺動リンク18からコネクティングロッド15に加わる荷重に応じてコネクティングロッド15の長さ、すなわち、距離Lconを変化させる伸縮機構21を備えることによって、条件式(1),(2)と条件式(5),(6)を同時に満足することができるようにしている。
そのため、本実施形態の無段変速機1Bは、コネクティングロッド15に荷重が加わっているかいないかに関わらず、揺動リンク18の揺動運動による振動を抑制することができ、その振動により入力軸2や出力軸3の軸受へ加わる負荷も軽減することができる。
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限られるものではない。
上記第1実施形態においてはてこクランク機構20Aが条件式(1),(2),(3)及び(4)を満足するように構成されており、第2実施形態においてはてこクランク機構20Bが条件式(1),(2),(5)及び(6)を満足するように、伸縮機構21が伸縮する。
しかし、本発明の無段変速機はそのような構成に限られるものではなく、コネクティングロッドに加わっている荷重や偏心量に応じて、コネクティングロッドの長さ(すなわち、距離Lcon)が適度な長さになるように、伸縮機構が伸縮するように構成されていればよい。
また、上記各実施形態においては、第1ロッド部材15cにシリンダ部材21aが取り付けられており、第2ロッド部材15dにピストン部材21bが取り付けられている。
しかし、本発明の無段変速機はそのような構成に限られるものではなく、第1ロッド部材にピストン部材が取り付けられており、第2ロッド部材にシリンダ部材が取り付けられていてもよい。
また、上記各実施形態においては、伸縮機構はシリンダ部材とピストン部材と第1の弾性部材と第2の弾性部材とにより構成されている。
しかし、本発明の無段変速機はそのような構成に限られるものではなく、コネクティングロッドに加わる荷重に応じて、コネクティングロッドの長さを変化させることができるものであれば、上記各実施形態において示した構成以外の構成を有する伸縮機構であってもよい。
1A,1B…無段変速機、2…入力軸(入力部)、2a…切欠孔、3…出力軸、4…回転半径調節機構、5…カムディスク(カム部)、6…回転ディスク(回転部)、6a…受入孔、6b…内歯、7…ピニオンシャフト、7a…外歯、8…差動機構、9…サンギヤ、10…第1リングギヤ、11…第2リングギヤ、12…段付きピニオン、12a…大径部、12b…小径部、13…キャリア、14…調節用駆動源、14a…回転軸、15…コネクティングロッド、15a…大径環状部、15b…小径環状部、15c…第1ロッド部材、15d…第2ロッド部材、16…コネクティングロッド軸受、17A,17B…一方向クラッチ(一方向回転阻止機構)、18…揺動リンク、18a…揺動端部、18b…突片、18c…貫通孔、19…連結ピン、20A,20B…てこクランク機構、21…伸縮機構、21a…シリンダ部材、21b…ピストン部材、21c…バネ(第1の弾性部材)、21d…バネ(第2の弾性部材)、21e…油路孔、i…変速比、P1…入力軸2の回転中心軸線、P2…カムディスク5の中心、P3…回転ディスク6の中心(入力側支点)、P4…出力軸3の回転中心軸線、P5…連結ピン19の中心(出力側支点)、Ra…P1とP2の距離、Rb…P2とP3の距離、R1…P1とP3の距離(偏心量,回転半径調節機構4の回転半径)、R2…P4とP5の距離(揺動リンク18の長さ)、θ1…回転半径調節機構4の回転角度、θ2…揺動リンク18の揺動範囲。

Claims (6)

  1. 走行用駆動源の駆動力が伝達される入力部と、
    前記入力部の回転中心軸線と平行な回転中心軸線を有する出力軸と、
    回転半径を調節自在であり前記入力部の回転中心軸線を中心として回転可能な回転半径調節機構と、前記出力軸に軸支された揺動リンクと、前記回転半径調節機構と前記揺動リンクとを連結するコネクティングロッドとを有し、前記回転半径調節機構の回転運動を前記揺動リンクの揺動運動に変換するてこクランク機構と、
    前記揺動リンクが前記出力軸の回転中心軸線を中心として前記出力軸に対して一方側に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを固定し、他方側に回転しようとするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを空転させる一方向回転阻止機構とを備えた無段変速機であって、
    前記コネクティングロッドは、前記回転半径調節機構又は前記揺動リンクから前記コネクティングロッドに加わる荷重に応じて、前記回転半径調節機構と前記コネクティングロッドとの連結点と前記揺動リンクの揺動端部と前記コネクティングロッドとの連結点との間の距離Lconを変化させる伸縮機構を有し、
    前記揺動リンクが前記出力軸に駆動力を伝達していないときに、前記距離Lconが次の条件式(1),(2)を満足することを特徴とする無段変速機。
    ただし、前記回転半径調節機構と前記コネクティングロッドとの連結点を入力側支点といい、前記揺動端部と前記コネクティングロッドとの連結点を出力側支点というとき、Lpは前記入力部の回転中心軸線と前記出力軸の回転中心軸線との間の距離、R1は前記回転半径調節機構の回転半径が所定の回転半径のときの前記入力部の回転中心軸線と前記入力側支点との間の距離、R2は前記出力軸の回転中心軸線と前記出力側支点との間の距離である。
  2. 請求項1に記載の無段変速機であって、
    前記コネクティングロッドは、前記回転半径調節機構側に配置された第1ロッド部材と、前記揺動リンク側に配置された第2ロッド部材と、前記伸縮機構とにより構成され、
    前記伸縮機構は、前記第1ロッド部材又は前記第2ロッド部材のいずれか一方に設けられたシリンダ部材と、前記第1ロッド部材又は前記第2ロッド部材のいずれか他方に設けられていて前記シリンダ部材に挿入されたピストン部材と、前記シリンダ部材に対して前記ピストン部材を前記距離Lconを縮める方向に付勢する第1の弾性部材と、前記シリンダ部材に対して前記ピストン部材を前記距離Lconを伸ばす方向に付勢する第2の弾性部材とにより構成され、
    前記シリンダ部材は、内部に粘性流体が充填され、
    前記ピストン部材は、前記第1ロッド部材側と前記第2ロッド部材側とを連通するように設けられた油路孔を有していることを特徴とする無段変速機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無段変速機であって、
    前記一方向回転阻止機構は、前記揺動端部が前記入力部から離れるように前記出力軸を中心として前記出力軸に対して相対回転するときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを固定し、前記揺動端部が前記入力部に近づくように前記出力軸に対して相対回転とするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを空転させ、
    前記伸縮機構は、前記揺動リンクが前記出力軸に駆動力を伝達しているときに、前記距離Lconが次の条件式(3),(4)を満足するように伸縮することを特徴とする無段変速機。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の無段変速機であって、
    前記一方向回転阻止機構は、前記揺動端部が前記入力部に近づくように前記出力軸を中心として前記出力軸に対して相対回転するときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを固定し、前記揺動端部が前記入力部から離れるように前記出力軸に対して相対回転とするときに前記出力軸に対して前記揺動リンクを空転させ、
    前記伸縮機構は、前記揺動リンクが前記出力軸に駆動力を伝達しているときに、前記距離Lconが次の条件式(5),(6)を満足するように伸縮することを特徴とする無段変速機。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の無段変速機であって、
    前記所定の回転半径は、前記出力軸に伝達されるトルクが最大になる回転半径であることを特徴とする無段変速機。
  6. 請求項3又は請求項4に記載の無段変速機であって、
    前記てこクランク機構を複数備え、
    前記所定の回転半径は、前記出力軸に伝達されるトルクが最大になる回転半径のうち、変速比が最小になるときの回転半径であることを特徴とする無段変速機。
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