JP2014214610A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒取り逃がしを低減することで体積効率低下及び性能低下の招来を抑制することができる高効率なスクロール圧縮機を提供する。【解決手段】スクロール圧縮機100は、固定スクロール1と、揺動スクロール2と、フレーム冷媒吸入口26を一つ有し、揺動スクロール2と固定スクロール1とが互いの渦巻突起を互いに噛みあうように組み合わせた状態で実装されるフレーム20と、フレーム20が固定される密閉容器24と、固定スクロール1の外向面の外側であって、固定スクロール1の外向面の終点で接するように配置された円弧形リング部材3と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば空気調和装置や冷凍装置に採用される冷凍サイクルの一構成要素として使用されるスクロール圧縮機に関するものである。
スクロール圧縮機においては、固定スクロールの渦巻歯の内向室と外向室の2つの圧縮室が形成され、クランクシャフトの回転に伴い揺動スクロールが公転運動することによりそれぞれの圧縮室が外周部から中央部に向かって狭まりながら流体が圧縮され移動していく。従来から存在している一般的なスクロール圧縮機では、揺動スクロールと固定スクロールとは、互いに概ね対称形状の渦巻を有し、これらの渦巻を組み合わせた状態で冷媒吸入口を一つ有したフレームに収納されている。
また、圧縮室への吸入経路改善のため、固定スクロールに整流片を設置したスクロール圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、圧縮室容積改善及びスクロール圧縮機小型化のため、揺動スクロールの渦巻と固定スクロールの渦巻とを非対称形状としたスクロール圧縮機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
そして、圧縮機高速運転化及びR32等の新冷媒使用の観点から、体積効率改善及び性能改善を目的とし、圧縮室への吸入経路改善、渦巻吸入部及び渦巻外周部の構成改善の必要性が高まっている。
特開2010−077917号公報(図2等参照) 特開2009−228478号公報(図2−4等参照)
従来から存在している一般的なスクロール圧縮機では、揺動スクロールの渦巻と固定スクロールの渦巻とは互いに概ね対称形状に構成されている。また、揺動スクロールと固定スクロールとが冷媒吸入口を一つ有したフレームに収納されている場合では、固定スクロール内向面と揺動スクロール外向面により形成される圧縮室(以下、固定スクロール内向面側圧縮室とする)への冷媒吸入経路は、揺動スクロール外向面と揺動スクロールを収納するフレームの内径(内壁)により形成され、その冷媒吸入経路幅は揺動スクロール外向面とフレーム内径間の径方向距離となっていた。
そして、揺動スクロール外向面とフレームの内径とにより形成された冷媒吸入経路では、冷媒吸入経路幅が大きく、また、冷媒の流れに沿いながら冷媒吸入取り込みを完了する固定スクロール内向面側圧縮室の特性を生かせず、固定スクロール外向面とフレームの内径とにより形成される経路へ冷媒を取り逃がすことになっていた。そのため、十分な冷媒の体積効率を得ることができず、冷凍能力低下及び性能低下を招いていた。
また、特許文献1に記載されているようなスクロール圧縮機では、冷媒のよどみ部分の解消による体積効率向上及び性能向上は図れるが、固定スクロール外向面とフレームの内径とにより形成される経路への冷媒の取り逃がしは防げず、冷媒の取り逃がしによる体積効率低下、冷凍能力低下及び性能低下を招いていた。
さらに、特許文献2に記載されているようなスクロール圧縮機では、冷凍能力向上は図れるが、やはり冷媒の取り逃がしは防げず、冷媒の取り逃がしによる体積効率低下及び性能低下を招いていた。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、冷媒取り逃がしを低減することで体積効率低下及び性能低下の招来を抑制することができる高効率なスクロール圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係るスクロール圧縮機は、第1台板及び前記第1台板に形成された渦巻突起を備えた固定スクロールと、第2台板及び前記第2台板に形成された渦巻突起を備えた揺動スクロールと、流体吸入口を一つ有し、前記揺動スクロールと前記固定スクロールとが互いの渦巻突起を互いに噛みあうように組み合わせた状態で実装されるフレームと、前記フレームが固定される密閉容器と、前記固定スクロールの外向面の外側であって、前記固定スクロールの外向面の終点で接するように配置された円弧形リング部材と、を有しているものである。
これにより、本発明に係るスクロール圧縮機では、揺動スクロールの外向面と円弧形リング部材により固定スクロール内向面側圧縮室に連通する冷媒吸入経路が形成され、固定スクロールの外向面とフレームの内径(内壁)により形成される経路への冷媒取り逃がしを防ぎ、なおかつ冷媒の流れに沿いながら圧縮室に冷媒が取り込まれることになる。そのため、本発明に係るスクロール圧縮機によれば、冷媒取り逃がし防止効果、及び冷媒の流れに沿いながら圧縮室に冷媒が取り込まれることによる冷媒過給効果により、冷媒体積効率が向上し、冷凍能力向上及び性能向上が図れる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール、固定スクロール、円弧形リング部材の詳細な構成を示す詳細図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の圧縮機構を拡大して概略的に示す拡大縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の円弧形リング部材の作用を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール、固定スクロール、円弧形リング部材の詳細な構成を示す詳細図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール、固定スクロール、円弧形リング部材の詳細な構成を示す詳細図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の概略構成を示す縦断面図である。図1に基づいて、スクロール圧縮機100の構成及び動作について説明する。このスクロール圧縮機100は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に用いられる冷凍サイクルの構成要素の一つとなるものである。
[スクロール圧縮機100の概略構成]
スクロール圧縮機100は、冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。このスクロール圧縮機100は、センターシェル7、アッパーシェル22、ロアシェル23により構成される密閉容器24内に固定スクロール1と固定スクロール1に対して揺動する揺動スクロール2を組み合わせた圧縮機構が実装されている。また、スクロール圧縮機100は、密閉容器24内に電動回転機械等からなる回転駆動手段を備えている。そして、密閉容器24内において、圧縮機構が上側に、回転駆動手段が下側に、それぞれ配置されている。
密閉容器24は、センターシェル7の上部にアッパーシェル22、センターシェル7の上部にロアシェル23が設けられて構成されている。ロアシェル23は、潤滑油を貯留する油溜めとなっている。また、センターシェル7には、冷媒回路と接続され、冷媒回路からの冷媒ガスを取り込むための吸入パイプ15が接続されている。アッパーシェル22には、冷媒回路と接続され、冷媒回路に冷媒ガスを吐き出すための吐出パイプ17が接続されている。なお、センターシェル7内部は低圧室18に、アッパーシェル22内部は高圧室19になっている。
固定スクロール1は、固定スクロール台板1bと、固定スクロール台板1bの一方の面に立設された渦巻突起である固定スクロール渦巻1aと、で構成されている。また、揺動スクロール2は、揺動スクロール台板2bと、揺動スクロール台板2bの一方の面に立設され、実質的に同一形状であり固定スクロール渦巻1aと噛み合わせられるように立設された渦巻突起である揺動スクロール渦巻2aと、で構成されている。なお、揺動スクロール台板2bの他方の面(揺動スクロール渦巻2aの形成面とは反対側の面(背面))は、揺動スクロールスラスト軸受面2cとして作用する。
揺動スクロール2及び固定スクロール1は、冷媒吸入口(図2に示すフレーム冷媒吸入口26)を一つ有したフレーム20に収納される。そして、固定スクロール1の外向面の外側に配置され、固定スクロール1の外向面の終点で概ね接するように円弧形リング部材3が配置されている。ここで、固定スクロール1の外向面の終点とは、固定スクロール1の最外周に位置する端部を意味している。なお、円弧形リング部材3については、図2〜図4で詳細に説明する。
揺動スクロール2は、圧縮機運転中に生じるスラスト軸受荷重が揺動スクロールスラスト軸受面2cを介してフレーム20で支持されるようになっている。なお、フレーム20がスラスト軸受荷重に対して十分な硬度を持たない場合は、図1に示すように、揺動スクロールスラスト軸受面2cとフレーム20の間に、スラスト軸受荷重に対して十分な硬度を持つ素材から成るスラストプレート5を挿入する構造としてもよい。
揺動スクロール2及び固定スクロール1は、揺動スクロール渦巻2aと固定スクロール渦巻1aとを互いに組み合わせ、密閉容器24内に装着されている。揺動スクロール2及び固定スクロール1が組み合わされた状態では、固定スクロール渦巻1aと揺動スクロール渦巻2aの巻方向が互いに逆となる。揺動スクロール渦巻2aと固定スクロール渦巻1aとの間には、相対的に容積が変化する圧縮室30が形成される。なお、固定スクロール1及び揺動スクロール2には、固定スクロール渦巻1a及び揺動スクロール渦巻2aの先端面からの冷媒漏れを低減するため、固定スクロール渦巻1a及び揺動スクロール渦巻2aの先端面(上端面、下端面)にシール31、シール32が配設されている。
固定スクロール1は、フレーム20にボルト4(図3参照)等によって固定されている。固定スクロール1の固定スクロール台板1bの中央部には、圧縮され、高圧となった冷媒ガスを吐出する吐出口16が形成されている。そして、圧縮され、高圧となった冷媒ガスは、固定スクロール1の上部に設けられている高圧室19に排出されるようになっている。高圧室19に排出された冷媒ガスは、吐出パイプ17を介して冷凍サイクルに吐出されることになる。なお、吐出口16には、高圧室19から吐出口16側への冷媒の逆流を防止する吐出弁33が設けられている。
揺動スクロール2は、自転運動を阻止するためのオルダムリング14により、固定スクロール1に対して自転運動することなく公転旋回運動(揺動運動)を行うようになっている。また、揺動スクロール2の揺動スクロール渦巻2a形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部2dが形成されている。このボス部2dには、主軸8の上端に設けられた偏心軸部8aが挿入される。
オルダムリング14は、上方に向かって突出させたオルダム爪が揺動スクロール2の揺動スクロールスラスト軸受面に形成されたオルダム溝6に、下方に向かって突出させたオルダム爪がフレーム20の揺動スクロール挿通部20aに形成されたオルダムキー溝に、それぞれ摺動可能に収納されるように設置されている。なお、オルダムリング14は、揺動スクロール台板2bの揺動スクロール2の揺動スクロール渦巻2a形成面側に設置するようにしてもよい。
フレーム20は、揺動スクロール2及び固定スクロール1を支持するものであり、密閉容器24内(センターシェル7の上部の内面)に固着されるようになっている。たとえば、フレーム20は、焼きばめや溶接等によって外周面が密閉容器24の内周面に固着されている。また、フレーム20の中心開口部には、回転駆動手段(特に主軸8)の回転を支持するための主軸受21が設けられている。
回転駆動手段は、主軸8に固定された回転子11、固定子10、及び回転軸である主軸8等で構成されている。回転子11は、主軸8に焼き嵌め固定され、固定子10への通電が開始することにより回転駆動し、主軸8を回転させるようになっている。すなわち、固定子10及び回転子11で電動回転機械を構成している。回転子11は、センターシェル7の中間部の内面に焼き嵌め固定された固定子10とともに主軸8に固定されている第1バランスウェイト12の下部に配置されている。なお、固定子10には、センターシェル7に設けられた電源端子9を介して電力が供給されるようになっている。
主軸8は、回転子11の回転に伴って回転し、揺動スクロール2を旋回させるようになっている。この主軸8の上部(偏心軸部8a近傍)は、フレーム20の中央部に設けられた主軸受21によって回転自在に支持されている。一方、主軸8の下部は、副軸受35によって回転自在に支持されている。この副軸受35は、密閉容器24の下部に設けられたサブフレーム34の中央部に形成された軸受収納部に圧入固定されている。また、サブフレーム34には、容積型のオイルポンプ(図示省略)が設けられている。このオイルポンプで吸引された潤滑油は、主軸8の内部形成された図示省略の油穴等を介して各摺動部に送られる。
また、主軸8の上部には、揺動スクロール2が偏心軸部8aに装着されて揺動することにより生じる主軸8の回転中心に対してアンバランスを相殺するため、第1バランスウェイト12が設けられている。回転子11の下部には、揺動スクロール2が偏心軸部8aに装着されて揺動することにより生じる主軸8の回転中心に対してアンバランスを相殺するため、第2バランスウェイト13が設けられている。第1バランスウェイト12は主軸8の上部に焼き嵌めによって固定され、第2バランスウェイト13は回転子11の下部に回転子11と一体的に固定される。
[スクロール圧縮機100の動作]
スクロール圧縮機100の動作について説明する。
電源端子9に通電すると、固定子10の電線部に電流が流れ、磁界が発生する。この磁界は、回転子11を回転させるように働く。つまり、固定子10と回転子11とにトルクが発生し、回転子11が回転する。回転子11が回転すると、それに伴い主軸8が回転駆動される。主軸8が回転駆動されると、オルダムリング14により自転を抑制された揺動スクロール2は、揺動運動を行う。
回転子11が回転するとき、主軸8の上部に固定されている第1バランスウェイト12と、回転子11の下部に固定されている第2バランスウェイト13と、で揺動スクロール2の偏心公転運動に対する静的及び動的バランスを保っている。これにより、主軸8の上部に偏心支持され、オルダムリング14により自転を抑制された揺動スクロール2が揺動されて公転旋回を始め、公知の圧縮原理により冷媒を圧縮する。
これにより、冷媒ガスの一部は、フレーム20のフレーム冷媒吸入口26を介して圧縮室30内へ流れ、吸入過程が開始される。また、冷媒ガスの残りの一部は、固定子10の鋼板の切り欠き(図示せず)を通って、電動回転機械と潤滑油を冷却する。圧縮室30は、揺動スクロール2の揺動運動により揺動スクロール2の中心へ移動し、さらに体積が縮小される。この工程により、圧縮室30に吸入された冷媒ガスは圧縮されていく。圧縮された冷媒は、固定スクロール1の吐出口16を通り、吐出弁33を押し開けて高圧室19に流入する。そして、吐出パイプ17を介して密閉容器24から吐出される。
圧縮室30内の冷媒ガスの圧力により発生するスラスト軸受荷重は、揺動スクロールスラスト軸受面2cを支持するフレーム20で受けている。また、主軸8が回転することで第1バランスウェイト12と第2バランスウェイト13に生じる遠心力及び冷媒ガス荷重は、主軸受21及び副軸受35で受けている。なお、低圧室18内の低圧冷媒ガスと高圧室19内の高圧冷媒ガスとは、固定スクロール1、フレーム20により仕切られ、気密が保たれる。固定子10への通電を止めると、スクロール圧縮機100が運転を停止する。
[円弧形リング部材3について]
図2は、スクロール圧縮機100の揺動スクロール2、固定スクロール1、円弧形リング部材3の詳細な構成を示す詳細図である。図3は、スクロール圧縮機100の圧縮機構を拡大して概略的に示す拡大縦断面図である。図4は、スクロール圧縮機100の円弧形リング部材3の作用を説明するための説明図である。図2〜図4に基づいて、円弧形リング部材3について詳細に説明する。なお、図2では、固定スクロール渦巻1aの内部にシール31が、揺動スクロール渦巻2aの内部にシール32が、それぞれ見えている状態を図示している。
図2に示すように、揺動スクロール2及び固定スクロール1が、フレーム冷媒吸入口26を一つ有したフレーム20に収納されている。そして、固定スクロール1の外向面の外側に配置され、固定スクロール1の外向面の終点で概ね接するように円弧形リング部材3が配置されている。つまり、円弧形リング部材3が実装された状態において、固定スクロール1の外向面の終点と、円弧形リング部材3の内周面の一部とが接するようになっている。そして、円弧形リング部材3は、固定スクロール台板1bと揺動スクロール台板2bとの間の空間に位置するようになっている。
ただし、揺動スクロール2は揺動するので、揺動スクロール2の位置によっては円弧形リング部材3は、揺動スクロール台板2bの上方に位置していない場合がある。また、図3に示すように、固定スクロール台板1bに円弧形リング部材嵌め込み部36が形成されている場合には、固定スクロール台板1bと揺動スクロール台板2bとの間の空間には、円弧形リング部材嵌め込み部36も含まれる。
フレーム冷媒吸入口26は、固定スクロール1の外向面と揺動スクロール2の内向面により形成される圧縮室(以下、固定スクロール外向面側圧縮室41とする)の入り口付近に配置されている。円弧形リング部材3には、円弧形リング部材冷媒吸入口27が設けられている。円弧形リング部材冷媒吸入口27は、フレーム冷媒吸入口26と重なるように配置され、円弧形リング部材冷媒吸入口27の幅はフレーム冷媒吸入口26と同等もしくは同等以上に構成されている。
また、図3に示すように、円弧形リング部材3には嵌め込み部分28が設けられている。嵌め込み部分28は、円弧形リング部材3の固定スクロール1側の端部を外側に向けて突出させて構成されている。固定スクロール1の固定スクロール台板1bの渦巻形成面には、嵌め込み部分28が嵌め込まれる円弧形リング部材嵌め込み部36が形成されている。この円弧形リング部材嵌め込み部36に嵌め込み部分28が嵌め込まれ、固定スクロール1がボルト4等によりフレーム20に固定される。こうすることにより、固定されている円弧形リング部材3と揺動スクロール台板2bとの最近接部37にも、所定のクリアランス(図3に示すクリアランス37a)を持つように設定されている。
スクロール圧縮機100では、図2及び図4に示すように、揺動スクロール2の外向面と円弧形リング部材3とにより固定スクロール内向面側圧縮室38に連通する冷媒吸入経路39が形成される。固定スクロール内向面側圧縮室38は、固定スクロール1の内向面と揺動スクロール2の外向面により形成される圧縮室である。なお、図2〜図4では、フレーム20の内径(内壁)をフレーム内径40として図示している。また、円弧形リング部材3の構成材料を特に限定するものではなく、各スクロール(固定スクロール1、揺動スクロール2)と同質の材料であってもよいし、各スクロールとは異質の材料であってもよい。さらに、構成材料の特性によって、厚みを適宜決定すればよい。
このような構成としたので、スクロール圧縮機100では、図4に示すように冷媒取込完了時−120°、冷媒取込完了時−90°、冷媒取込完了時−60°、冷媒取込完了時−30°のいずれにおいても、固定スクロール1の外向面とフレーム内径40により形成される冷媒取り逃がし経路29への冷媒の取り逃がしを防ぐことができる。なおかつ、スクロール圧縮機100では、冷媒の流れに沿いながら圧縮室30に冷媒が取り込まれる。そして、冷媒取り逃がし防止効果、及び冷媒の流れに沿いながら圧縮室に冷媒が取り込まれることによる冷媒過給効果により、スクロール圧縮機100では、冷媒体積効率が向上し、冷凍能力向上及び性能向上が図れることになる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機100Aの揺動スクロール2、固定スクロール1、円弧形リング部材3Aの詳細な構成を示す詳細図である。図5に基づいて、実施の形態2に係るスクロール圧縮機100Aについて説明する。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。また、実施の形態1に対応するが構成の異なる部材については、符号の末尾に「A」を付記して区別するものとする。
実施の形態1では、円弧形リング部材3の嵌め込み部分28が嵌め込まれる円弧形リング部材嵌め込み部36を固定スクロール1の固定スクロール台板1bに設けた構成について説明したが、実施の形態2では、円弧形リング部材3Aの嵌め込み部分28Aが嵌め込まれる円弧形リング部材嵌め込み部36Aをフレーム内径40に設けた構成が採用されている。
このような構成としたので、スクロール圧縮機100Aでは、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の奏する効果に加え、固定スクロール台板1bの厚みを増加することができ、固定スクロール1の剛性が増し、信頼性向上がより図れることになる。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機100Bの揺動スクロール2、固定スクロール1、円弧形リング部材3Bの詳細な構成を示す詳細図である。図6に基づいて、実施の形態3に係るスクロール圧縮機100Bについて説明する。なお、実施の形態3では実施の形態1及び2との相違点を中心に説明し、実施の形態1及び2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。また、実施の形態1に対応するが構成の異なる部材については、符号の末尾に「B」を付記して区別するものとする。
実施の形態1では、円弧形リング部材3に嵌め込み部分28を設けた構成について説明し、実施の形態2では、円弧形リング部材3Aに嵌め込み部分28Aを設けた構成について説明したが、実施の形態3では、円弧形リング部材3Bに嵌め込み部分を設けていない構成が採用されている。つまり、図6に示すように、円弧形リング部材3Bは、その外周面の全部がフレーム内径40に嵌め込まれるように構成されている。
このような構成としたので、スクロール圧縮機100Bでは、実施の形態1、2の奏する効果に加え、円弧形リング部材3Bを筒形状に構成でき、円弧形リング部材3Bをより簡易な形状とすることができ、その分コスト低減が図れる。
なお、上記実施の形態1〜3では、固定スクロール渦巻1aと揺動スクロール渦巻2aが概ね対称形状で構成されている場合について説明したが、上記効果が得られれば、非対称形状で構成してもよい。また、円弧形リング部材3(円弧形リング部材3A、円弧形リング部材3Bを含む)については、上記効果が得られる材料であれば何を用いてもよい。また、円弧形リング部材3の固定をボルト4の締結により固定する場合について説明したが、円弧形リング部材3が固定できれば、例えば、圧入固定や焼き嵌め固定などの締結手段を用いてもよい。
実施の形態1〜3で説明したスクロール圧縮機では、一般的に使用されているオゾン層破壊係数がゼロであるHFC冷媒であるR410AやR407C、R404A等を冷媒として使用することができる。また、最近では、地球温暖化係数の小さいR32、それを含む混合冷媒を使用してもよい。さらに、フロン系低GWP冷媒と呼ばれているHFO1234yfやHFO1234ze、HFO1243zfなどの組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素や、自然冷媒であるプロパンやプロピレンなどの炭化水素、若しくはそれらを含む混合物を冷媒として使用してもよい。
1 固定スクロール、1a 固定スクロール渦巻、1b 固定スクロール台板(第1台板)、2 揺動スクロール、2a 揺動スクロール渦巻、2b 揺動スクロール台板(第2台板)、2c 揺動スクロールスラスト軸受面、2d ボス部、3 円弧形リング部材、3A 円弧形リング部材、3B 円弧形リング部材、4 ボルト、5 スラストプレート、6 オルダム溝、7 センターシェル、8 主軸、8a 偏心軸部、9 電源端子、10 固定子、11 回転子、12 第1バランスウェイト、13 第2バランスウェイト、14 オルダムリング、15 吸入パイプ、16 吐出口、17 吐出パイプ、18 低圧室、19 高圧室、20 フレーム、20a 揺動スクロール挿通部、21 主軸受、22 アッパーシェル、23 ロアシェル、24 密閉容器、26 フレーム冷媒吸入口、27 円弧形リング部材冷媒吸入口、28 嵌め込み部分、28A 嵌め込み部分、29 冷媒取り逃がし経路、30 圧縮室、31 シール、32 シール、33 吐出弁、34 サブフレーム、35 副軸受、36 円弧形リング部材嵌め込み部(嵌め込み部)、36A 円弧形リング部材嵌め込み部(嵌め込み部)、37 最近接部、37a クリアランス、38 固定スクロール内向面側圧縮室、39 冷媒吸入経路、40 フレーム内径、41 固定スクロール外向面側圧縮室、100 スクロール圧縮機、100A スクロール圧縮機、100B スクロール圧縮機。

Claims (7)

  1. 第1台板及び前記第1台板に形成された渦巻突起を備えた固定スクロールと、
    第2台板及び前記第2台板に形成された渦巻突起を備えた揺動スクロールと、
    流体吸入口を一つ有し、前記揺動スクロールと前記固定スクロールとが互いの渦巻突起を互いに噛みあうように組み合わせた状態で実装されるフレームと、
    前記フレームが固定される密閉容器と、
    前記固定スクロールの外向面の外側であって、前記固定スクロールの外向面の終点で接するように配置された円弧形リング部材と、を有している
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記円弧形リング部材は、
    前記揺動スクロールの前記第2台板との間にクリアランスが形成されるように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記円弧形リング部材は、
    前記固定スクロールの前記第1台板又は前記フレームの内壁に形成されている嵌め込み部に嵌め込まれる嵌め込み部分を有している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記嵌め込み部分は、
    前記円弧形リング部材の端部を外側に向けて突出させて構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記円弧形リング部材は、
    その外周面が前記フレームの内壁に嵌め込まれるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
  6. 圧縮する流体としてHFO1234yfを含んでいる冷媒を用いた
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  7. 圧縮する流体としてR32を含んでいる冷媒を用いた
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
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