JP2014213546A - 導電積層膜及びタッチパネル - Google Patents

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    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material

Abstract

【課題】反射率を低減可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】低反射電極2は、基板1上に形成された、有機系樹脂膜などからなる下地膜21と、下地膜21上に形成された酸素原子を含むAl合金膜22と、Al合金膜22上に形成された金属導電膜23と、金属導電膜23上に形成された光透過性膜24とを備える。下地膜21、Al合金膜22、金属導電膜23及び光透過性膜24のうち少なくとも金属導電膜23及び光透過性膜24の表面に凹凸が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電積層膜、及び、導電積層膜が適用されたタッチパネルに関するものである。
近年、指やペンなどと接触した位置を検出するタッチパネルを、液晶パネル等の画像表示装置上に一体的に設けた表示装置が広く用いられつつある。タッチパネルの方式としては、光学方式、圧電方式、抵抗膜方式及び静電容量方式などが提案されている。従来、指などの接触に伴う、対向配置された導電膜同士の当接を検出することによって、その接触位置を検出する抵抗膜方式(例えば特許文献1)が広く用いられていた。しかし、近年では、指などの接触に伴う、導電性のセンサー電極に形成される静電容量の変化を検出することによって、その接触位置を検出する静電容量方式(例えば特許文献2〜4)が普及しつつある。
ここで、上述のような表示装置では、画像表示装置からの画像の表示品位がタッチパネルによって劣化されないようにするため、タッチパネルには、優れた光透過特性及び光学特性が要求されている。この要求を満たすため、一般的には、導電性のセンサー電極に、光透過性を有するITO(酸化インジウムと酸化すずの混合酸化物)からなる導電膜(酸化物透明導電膜)が用いられることがある。
しかしながら、酸化物透明導電膜の比抵抗値は比較的大きい(一般的に150〜1500μΩ・cm)ことから、画像表示装置の大型化に伴ってタッチパネルも大型化しようとすると、センサー電極の抵抗が大きくなってしまう。この結果、大型の表示装置では、位置検出信号のノイズが大きくなり、良好な検出感度が得られないという問題があった。
そこで、センサー電極を低抵抗化するために、光透過性を有しないが比抵抗値が低い金属導電膜を用いる構成が提案されている。また、金属導電膜の一種であるAl(アルミニウム)またはAl合金膜に関して、光反射率を低減させる技術も提案されている(例えば特許文献5)。
特開平5−127822号公報 実開昭58−171553号公報 特開昭63−16322号公報 特開2005−337773号公報 特開2010−79240号公報
しかしながら、上述のように、抵抗が低い金属導電膜について光反射率を低減させる技術が提案されているものの、依然として光反射率が高いことから、屋外の太陽光などの強い光に曝される環境下では、反射光に起因して表示品位が劣化するという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、反射率を低減可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る導電積層膜は、基板上に形成された、有機系樹脂膜、無機系樹脂膜、及び、Siを含む膜のいずれかからなる下地膜と、前記下地膜上に形成された、酸素原子を含むAl合金膜と、前記Al合金膜上に形成された金属導電膜と、前記金属導電膜上に形成された光透過性膜とを備える。そして、前記下地膜、前記Al合金膜、前記金属導電膜及び前記光透過性膜のうち少なくとも前記金属導電膜及び前記光透過性膜の表面に凹凸が形成されている。
本発明によれば、凹凸の光散乱による反射率低減効果と、光透過性膜での光干渉による反射率低減効果とによって、反射率を低減することができる。
実施の形態1に係る低反射電極の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態1に係る低反射電極の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係る低反射電極に形成される凹凸を示す平面図である。 実施の形態1に係る低反射電極の反射率の測定結果を示す図である。 実施の形態1の変形例1に係る低反射電極の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態1の変形例1に係る低反射電極に形成される凹凸を示す平面図である。 実施の形態1の変形例2に係る低反射電極の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態1の変形例2に係る低反射電極の別の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態2に係る低反射電極の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態2に係る低反射電極の製造方法を示す断面図である。 実施の形態2に係る低反射電極の別の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態2に係る低反射電極の別の製造方法を示す断面図である。 実施の形態3に係るタッチパネル基板の基本構成を模式的に示す平面図である。 実施の形態3に係るタッチパネル基板の基本構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態3に係るタッチパネル基板の製造方法を示す断面図である。 実施の形態3に係るタッチパネル基板の製造方法を示す断面図である。 実施の形態3に係るタッチパネル基板の別の基本構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る導電積層膜を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1では、本発明に係る導電積層膜を電極に適用した場合を例にして説明する。なお、後述するように、当該導電積層膜が適用された電極においては、光の反射率は低減されていることから、以下、当該電極を「低反射電極」と記す。
図1は、本実施の形態1に係る低反射電極2の基本構成を模式的に示す断面図である。図1に示されるように、低反射電極2は、ガラスなどの透明絶縁性の材質からなる基板1上に形成されている。低反射電極2は、4層構造を有しており、基板1の上面から順に、有機系樹脂膜からなる下地膜21(第1層)と、酸素(O)原子を含むAl合金膜22(第2層)と、金属導電膜23(第3層)と、光透過性膜24(第4層)とを備えて構成されている。
Al合金膜22は、当該凹凸と同様の凹凸が形成された表面(ここでは上面及び下面)を有している。そして、金属導電膜23及び光透過性膜24の凹凸は、Al合金膜22の凹凸を反映(凹凸が浮き出て転写)したものとなっている。これにより、下地膜21、Al合金膜22、金属導電膜23及び光透過性膜24のうち少なくとも金属導電膜23及び光透過性膜24の表面(上面及び下面)には微細な凹凸が形成されている。すなわち、Al合金膜22の凹凸が、低反射電極2の最も外側の表面までそのまま維持された構成となっている。
金属導電膜23は、実質的に低反射電極2の本体を構成している。
光透過性膜24は、自身に入射された光を透過する。これにより、低反射電極2の表面に入射された光は、光透過性膜24を透過して、金属導電膜23にて反射される。この結果、光透過性膜24においては、金属導電膜23と逆側からの入射光と、金属導電膜23からの反射光とが干渉してそれらの光の強度が弱められる。すなわち、光透過性膜24は、低反射電極2の反射光の強度を弱める機能を有している。なお、この機能を高めることが必要であれば、波長550nmの光に関する光透過性膜24の屈折率が、1.4以上2.5以下であることが好ましく、さらに1.8以上2.3以下であることがより好ましい。また、上記の機能を高めるためには、光透過性膜24の膜厚は、10nm以上150nm以下であることが好ましく、さらに40nm以上80nm以下であることがより好ましい。また、光透過性膜24は、電気的に導電性でも絶縁性でもよく、いずれにするかは、低反射電極2に求められる構成や特性によって任意に選ぶことができる。
上述の光透過性膜24による反射光の低減に加えて、本実施の形態1に係る低反射電極2では、金属導電膜23及び光透過性膜24の表面に凹凸が形成されている。したがって、低反射電極2における光の入射及び反射を散乱することができることから、低反射電極2の反射光をより低減することが可能となっている。
図2は、本実施の形態1に係る低反射電極2の製造方法を工程ごとに示す断面図である。次に、図2(a)〜図2(d)を参照して、本実施の形態1に係る低反射電極2の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示されるように、ガラスなどの透明絶縁性の材質からなる基板1を洗浄液または純水を用いて洗浄し、当該基板1上に有機系樹脂膜からなる下地膜21を形成する。一例として、ここではノボラック系の有機系樹脂膜を、スリットコータ法またはスピンコータ法を用いて塗布した後、それを約100℃の温度で焼成することにより、約1.2μmの厚さの下地膜21を形成した。
次に、図2(b)に示されるように、下地膜21上に、酸素(O)原子を添加したAl合金膜22を形成する。一例として、ここではAlのターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタリング法により、Al合金膜22を形成した。具体的には、スパッタリング装置の成膜チャンバー内にて、Arガスに3%の分圧比でOガスを加えたAr+3%O混合ガスを導入しつつポンプで排気することにより、その内部の圧力を0.6Paとなるように設定した。そして、基板温度を200℃、DCパワー密度を6.5W/cm2とした条件下で、Alの金属ターゲットを用いたスパッタリングを行うことにより、Al合金膜22(Al−O膜)を200nmの厚さで成膜した。このとき、Al合金膜22に含まれるO原子の組成比は、4mol%であった。
なお、Al合金膜22を下地膜21上に形成することにより、Al合金膜22の表面には、図2(b)に示すような微細な凹凸が形成された。図3は、上述の工程を実際に行うことによってAl合金膜22に形成された凹凸の画像を示す図である。Al合金膜22には、平面視におけるピッチ(凹部を挟んで隣接する凸部と凸部との間の平均距離)が約3μmのランダムな迷路状の凹凸が形成された。また、断面視における凹凸の差は約0.3μmであった。
このような凹凸が形成されるメカニズムは不明であるが、基板加熱下でO原子を添加してAl合金膜を成膜した後に基板冷却過程を行ったことによって、Al合金膜において、熱収縮率が異なるAl相及びAl−O相が析出したためであると考えられる。つまり、基板冷却に伴ってAl合金膜が熱収縮する際に、Al相及びAl−O相の熱収縮率の差に起因する局所的な応力が、Al合金膜の界面において不均一な分布で発生したために、Al合金膜の表面に微細な凹凸が形成されたと考えられる。
なお、スパッタリングの条件は、使用するスパッタリング装置によって適宜決定されるものであり、上述の条件に限定されるものではない。また、Al合金膜22内のAlとOとの組成比は、上述の条件を変更して適宜調整することが可能である。さらに、Ar+O混合ガス中のOガスの分圧比を変更したり、スパッタリングパワーの条件等を変更したりすることにより、上述の凹凸のサイズ及びピッチ等の形状を適宜変更することが可能である。
それから、図2(c)に示されるように、Al合金膜22上に、金属導電膜23を形成する。金属導電膜23としては、特に膜種は限定されることなく、必要とされる化学特性(薬液耐性)や電気特性などを考慮して適宜選定することができる。
例えば、金属導電膜23に、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)の膜、または、これらの金属原子を主成分(構成原子の中で最も含有量が多い成分)とする合金膜を適用した場合には、比抵抗値を10〜50μΩ・cmと比較的低くすることができるとともに、波長550nmの光に関する反射率も50〜60%と低くすることができる。また、例えば、金属導電膜23に、Al膜、または、Alを主成分とする合金膜を適用した場合には、比抵抗値を3〜10μΩ・cmと大幅に低くすることができることから、平面視における低反射電極2が占める面積を低減することができる。
一例として、ここでは純Ar(アルゴン)ガスを導入しつつ、Alの金属ターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタリング法により、厚さ200nmのAl膜からなる金属導電膜23を成膜した。このとき、金属導電膜23の表面には、上述したAl合金膜22の成膜工程で形成された凹凸がそのまま反映される。
次に、図2(d)に示されるように、金属導電膜23上に、光透過性膜24を形成する。光透過性膜24としては、光透過性を有する膜であれば、特に膜種は限定されることはないが、光干渉効果による反射光強度を低減する効果を高めることが必要であれば、上述したように、波長550nmの光に関する光透過性膜24の屈折率が、1.4以上2.5以下であることが好ましく、さらに1.8以上2.3以下であることがより好ましい。また、光透過性膜24の膜厚は、10nm以上150nm以下であることが好ましく、さらに40nm以上80nm以下であることがより好ましい。
一例として、ここではAlのターゲットを用いたDCスパッタリング法により、N(窒素)原子を添加した窒化アルミニウム膜(Al−N膜)からなる光透過性膜24を形成した。具体的には、ArガスにNガスを添加した混合ガスを導入しつつ、スパッタリングのターゲットとしてAlの金属ターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、光透過性膜24を成膜した。より具体的には、スパッタリング装置の成膜チャンバー内にて、Arガスに15%の分圧比でNガスを加えたAr+15%N混合ガスを導入しつつポンプで排気することにより、その内部の圧力を0.6Paとなるように設定した。そして、基板温度を200℃、DCパワー密度を6.5W/cm2とした条件下で、Alの金属ターゲットを用いたスパッタリングを行うことにより、Al合金膜(Al−N膜)からなる光透過性膜24を、50nmの厚さで成膜した。このとき、光透過性膜24のAl合金膜に含まれるN原子の組成比は、45mol%、比抵抗値は0.1Ω・cm、波長550nmの光に関する屈折率が2.2、波長550nmの光に関する透過率は80%であった。なお、以上のような光透過性膜24の形成方法によれば、Arガスに添加するNガス量を変更することによって、光透過性膜24内のAlとNとの組成比を適宜変更することが可能である。
以上により、本実施の形態1に係る低反射電極2が完成する。このようにして得られた低反射電極2の比抵抗値は5μΩ・cmであった。また、図4に、可視光の波長の範囲における低反射電極2の反射率の測定結果(分光特性)を示す。なお、図4(b)は、図4(a)の一部を拡大した図である。図4には、本実施の形態1に係る低反射電極2の反射率(実線)だけでなく、比較例1(金属導電膜23のみを形成した構成)の反射率(一点鎖線)と、比較例2(200nmの厚さを有するAl膜からなる金属導電膜23上に、50nmの厚さを有するAl−N膜からなる光透過性膜24が形成されているが、微小凹凸が形成されていない構成)の反射率(破線)とが示されている。
図4に示されるように、比較例2では、比較例1に比べて反射率が大幅に低減していることがわかる。さらに凹凸が形成されていない比較例2の構成よりも、凹凸が形成された本実施の形態1に係る構成のほうが、反射率が低減していることがわかる。なお、反射率の値は、光透過性膜24の材料や物性値(膜厚、光の屈折率)、及び、表面の凹凸形状を変更することにより、ある程度調整することが可能である。
以上のように、本実施の形態1に係る低反射電極2によれば、有機系樹脂膜からなる下地膜21、及び、酸素(O)原子を含むAl合金膜22を順に基板1上に形成することによって低反射電極2に微細な凹凸が形成されているという特徴と、金属導電膜23上に光透過性膜24が形成されているという特徴とを有する。これにより、凹凸の光散乱による反射率低減効果と、光透過性膜24での光干渉による反射率低減効果との相互効果が得られることから、太陽光などの強い光に曝される環境下でも、低反射電極2からの反射光を低減することができる。したがって、当該反射光に起因する視覚への影響を抑制することができる。そして、この結果として、金属導電膜23には、反射率が多少高くても比抵抗値が低いAlなどの金属を用いることができるので、低反射特性だけでなく、低抵抗特性も兼ね備えた低反射電極2の実現が期待できる。
なお、以上では、下地膜21に、ノボラック系の有機系樹脂膜を適用した構成について説明した。しかし、これに限ったものではなく、例えば、他のアクリル系の有機系樹脂膜を、下地膜21に適用する構成であってもよい。また、有機系に限らず、例えば、SOG(Spin On Glass)のような酸化シリコン(SiO)を含む無機系化合物からなる樹脂膜(無機系樹脂膜)を、下地膜21に適用する構成であってもよい。また、樹脂膜に限らず、例えば、Si、またはSiを主成分とする化合膜(Siを含む膜)を、下地膜21に適用する構成であってもよい。
これらのいずれを下地膜21に適用しても、当該下地膜21上にAl合金膜22を形成することによって、下地膜21及びAl合金膜22のそれぞれの表面に凹凸を形成することができる。特に、SiとAlとの界面では互いの原子が相互拡散するアロイスパイクと呼ばれる反応が一般的に生じることから、Siを含む膜を下地膜21に適用した構成では、その反応と、上述したAl相とAl−O相との熱収縮率の違いとの相互作用によって凹凸が形成されると考えられる。
また、以上に説明した構成では、金属導電膜23にAl膜を適用し、光透過性膜24にAl−N膜を適用した。このため、Al合金膜22、金属導電膜23及び光透過性膜24を、同じAlの金属ターゲットを用いたスパッタリング法を用いて形成することができる。すなわち、スパッタリング時に導入するガスを、Ar+O混合ガス、純Arガス、Ar+N混合ガスと順に変更するだけで、これら膜を成膜することができる。このため、スパッタリング用の材料を増やさなくて済むことから、低コストで製造することができる。また、Al合金膜22、金属導電膜23及び光透過性膜24を連続的に成膜することができるので、生産性を向上させることができる。
また、以上に説明した構成では、光透過性膜24に、Nの組成比が45mol%であるAl−N膜(Al合金膜)を適用した。しかしながら、例えば、Al合金膜に含まれるNの組成比を39mol%から増やしていくと膜の光透過率が増加するので、Nの組成比が39mol%以上であるAl−N膜を光透過性膜24に適用すれば、上述の光干渉効果の機能を高めることができる。また、AlN化合物の化学量論係数は1:1(すなわちAlに対するN組成比は50%)である。このため、光透過性膜24として、N組成比が39mol%以上50mol%以下の範囲のAl−N膜を適用することが可能である(ただし、N組成比は後述するように50%未満であることが好ましい)。このようなAl−N膜を光透過性膜24に適用した場合には、波長550nmの光に関する屈折率が1.8以上2.4以下となる光透過性膜24を実現することができる。
<実施の形態1の変形例1>
実施の形態1に係る低反射電極2は、任意の形状にパターニング加工(パターン形成)されてもよい。例えば、図5に示すように、下地膜21、Al合金膜22、金属導電膜23及び光透過性膜24の平面視の形状が揃うようにパターニング加工してもよい。
パターニング加工は、例えば公知のフォトレジストを用いた写真製版工程を用いることができる。実施の形態1では、Al合金膜22、金属導電膜23、光透過性膜24はいずれもAlを含んでいるので、例えば公知のリン酸、硝酸及び酢酸を含む酸薬液を用いてこれらの膜を一括してエッチングすることによってパターニング加工することができる。したがって、製造工程の簡略化の観点から好ましい実施形態となっている。なお、光透過性膜24に、Nの組成比が50mol%のAl−N膜(Al:N=1:1)を適用した場合には、公知のリン酸、硝酸及び酢酸を含む酸薬液を用いてエッチングすることが困難な場合がある。このような困難を回避するため、Al−N膜のNの組成比を50mol%未満に抑えることが好ましい。下地膜21については、例えば公知のOガスのプラズマを用いたアッシングを行うことによりパターニング加工することができる。
ここで、タッチパネルにおいては、光透過率を高めることが求められている。そのため、パターニング加工された低反射電極2を、タッチパネル用のセンサー電極に適用する場合には、光の透過を妨げるセンサー電極が平面視において占める面積を小さくするために、その幅を10μm以下の細線形状とする構成が好ましい。そして、低反射電極2を10μm以下の細線形状にパターニング加工した構成であっても、低反射電極2に上述の反射率低減化する微細な凹凸が形成されるためには、当該凹凸のピッチを少なくとも10μm以下にする必要がある。
図6は、以上の工程を実際に行うことによって低反射電極2に形成された凹凸の画像を示す図である。以上のような工程によれば、ピッチが10μm以下となるような凹凸を形成することができるので、電極幅が10μm以下の細線パターンを低反射電極2に適用した構成であっても、反射率を低減する効果を得ることができる。
<実施の形態1の変形例2>
実施の形態1の変形例1で説明したパターニング加工された低反射電極2では、その側面が剥き出していることから、当該側面における反射光が視覚に影響を与えることがある。そこで、図7に示されるように、下地膜21、Al合金膜22及び金属導電膜23を導電積層膜パターン26としてパターニング加工(パターン形成)し、当該導電積層膜パターン26を、光透過性膜24で覆うように構成してもよい。このような構成によれば、導電積層膜パターン26の側面においても、光透過性膜24により反射率低減効果が得られる。
なお、図7に示すような構成を製造するためには、金属導電膜23まで形成した際に、下地膜21、Al合金膜22及び金属導電膜23の平面視の形状が揃うようにパターニング加工し、それによって得られた導電積層膜パターン26などの上に光透過性膜24を等方的に成膜すればよい。
ただし、図7に示すような構成において、光透過性膜24に例えばITOのような酸化物導電膜で形成する場合には、互いに離間されて絶縁されていた導電積層膜パターン26同士の間が電気的に短絡してしまうことになる。そこで、導電積層膜パターン26同士の間の絶縁性を確保することが必要であれば、図8に示されるように、各導電積層膜パターン26を覆う光透過性膜24が離間するように、光透過性膜24をパターニング加工すればよい。
<実施の形態2>
図9は、本発明の実施の形態2に係る低反射電極2の基本構成を模式的に示す断面図である。なお、本実施の形態2に係る低反射電極2において、実施の形態1で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ符号を付し、異なる点を中心に以下説明する。
図9に示されるように、本実施の形態2では、断面視における導電積層膜パターン26の各パターンの表面輪郭が略円弧状となるように構成されている。なお、略円弧状とは、厳密な円弧状はもちろん、技術常識からみて円弧状と同一とされる形状も含む概念である。このような本実施の形態2によれば、低反射電極2の表面部分の広範囲に亘って光を散乱させることができるので、反射率の低減効果を高めることができる。
図10は、本実施の形態2に係る低反射電極2の製造方法を工程ごとに示す断面図である。次に、図10(a)〜図10(d)を参照して、本実施の形態2に係る低反射電極2の製造方法について説明する。
まず、図10(a)に示されるように、ガラスなどの透明絶縁性の材質からなる基板1を洗浄液または純水を用いて洗浄し、当該基板1上に有機系樹脂膜からなる下地膜21を形成し、パターニング加工する。一例として、ここではノボラック系の感光性を有する有機系樹脂膜を、スリットコータ法またはスピンコータ法を用いて約1.2μmの厚さで塗布した後、それを約100℃の温度で焼成した。それから、写真製版工程のマスクパターンを用いて当該有機系樹脂膜を露光した後、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム;TetraMethyl Ammonium Hydroxide)を含む有機アルカリ現像液を用いて現像を行い、図10(a)に示すようなパターン(断面視においては上面輪郭が略円弧状となるパターン)を有する下地膜21を形成した。
次に、図10(b)に示されるように、パターニング加工された下地膜21を覆うように、酸素(O)原子を添加したAl合金膜22を形成する。一例として、ここではAlのターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタリング法により、Al合金膜22を形成した。具体的には、スパッタリング装置の成膜チャンバー内にて、Arガスに3%の分圧比でOガスを加えたAr+3%O混合ガスを導入しつつポンプで排気することにより、その内部の圧力を0.6Paとなるように設定した。そして、基板温度を200℃、DCパワー密度を6.5W/cm2とした条件下で、Alの金属ターゲットを用いたスパッタリングを行うことにより、Al合金膜22(Al−O膜)を200nmの厚さで成膜した。このとき、Al合金膜22に含まれるO原子の組成比は、4mol%であった。なお、Al合金膜22を下地膜21上に形成することにより、実施の形態1と同様に、Al合金膜22の表面には微細な凹凸が形成された。
また、Al合金膜22上に、金属導電膜23を形成する。一例として、ここでは純Arガスを導入しつつ、Alの金属ターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタリング法により、厚さ200nmのAl膜からなる金属導電膜23を成膜した。このとき、実施の形態1と同様に、金属導電膜23の表面には、上述したAl合金膜22の成膜工程で形成された凹凸がそのまま反映される。
それから、図10(c)に示されるように、写真製版工程を用いて、Al合金膜22及び金属導電膜23をパターニング加工する。この際、Al合金膜22及び金属導電膜23により下地膜21が覆われている状態が維持されるように、Al合金膜22及び金属導電膜23をパターニング加工する。これにより、パターニング加工(パターン形成)された下地膜21、Al合金膜22及び金属導電膜23を含み、断面視における各パターンの表面輪郭が略円弧状となる導電積層膜パターン26が完成する。
次に、図10(d)に示されるように、導電積層膜パターン26上に、光透過性膜24を形成する。
一例として、ここではAlのターゲットを用いたDCスパッタリング法により、N(窒素)原子を添加した窒化アルミニウム膜(Al−N膜)からなる光透過性膜24を形成した。具体的には、ArガスにNガスを添加した混合ガスを導入しつつ、スパッタリングのターゲットとしてAlの金属ターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、光透過性膜24を成膜した。より具体的には、スパッタリング装置の成膜チャンバー内にて、Arガスに15%の分圧比でNガスを加えたAr+15%N混合ガスを導入しつつポンプで排気することにより、その内部の圧力を0.6Paとなるように設定した。そして、基板温度を200℃、DCパワー密度を6.5W/cm2とした条件下で、Alの金属ターゲットを用いたスパッタリングを行うことにより、Al合金膜(Al−N膜)からなる光透過性膜24を、50nmの厚さで成膜した。このとき、光透過性膜24のAl合金膜に含まれるN原子の組成比は、45mol%、比抵抗値は0.1Ω・cm、波長550nmの光に関する屈折率が2.2、波長550nmの光に関する透過率は80%であった。なお、以上のような光透過性膜24の形成方法によれば、Arガスに添加するNガス量を変更することによって、光透過性膜24内のAlとNとの組成比を適宜変更することが可能である。
以上により、本実施の形態2に係る低反射電極2が完成する。このようにして得られた低反射電極2は、実施の形態1と同様に微細な凹凸を有するとともに、断面視における導電積層膜パターン26の各パターンの表面輪郭が略円弧状となっている。したがって、低反射電極2の表面部分の広範囲に亘って光を散乱させることができるので、反射率の低減効果を高めることができる。
なお、実施の形態1の変形例2で説明したのと同様に、図9に示すような構成において、光透過性膜24に例えばITOのような酸化物導電膜で形成する場合には、互いに離間されて絶縁されていた導電積層膜パターン26同士の間が電気的に短絡してしまうことになる。そこで、導電積層膜パターン26同士の間の絶縁性を確保することが必要であれば、図11に示されるように、各導電積層膜パターン26を覆う光透過性膜24が離間するように、光透過性膜24をパターニング加工すればよい。
また、上述の図10(a)の説明では、下地膜21に有機系樹脂膜を適用した場合について説明した。しかしこれに限ったものではなく、Si、またはSiを主成分とする化合膜(Siを含む膜)などを、下地膜21に適用する構成であってもよい。Siを含む膜を下地膜21に適用する場合には、図10(a)に示した工程に代えて、図12に示す工程、すなわちSiを含む膜からなる下地膜21の側面をテーパー形状にパターニング加工するとよい。これにより、Siを含む膜を下地膜21に適用した場合であっても、最終的には図9に示した構成と同様の構成、すなわち断面視における導電積層膜パターン26の各パターンの表面輪郭が略円弧状となる構成を得ることができる。
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3では、上述の導電積層膜パターン26を、外部(指など)との接触を検出するためのセンサー電極に用いたタッチパネル基板(タッチパネル)を例にして説明する。なお、以下では、センサー電極は、図8に示した低反射電極2であるものとする。すなわち、以下では、センサー電極は、図8に示した導電積層膜パターン26だけでなく、図8に示した光透過性膜24も備えて構成されるものとして説明する。
さらに、以下では、本実施の形態3に係るタッチパネル基板は、静電容量方式のタッチパネル基板であるものとして説明するが、これに限ったものではなく、例えば、抵抗膜方式などの他の方式のタッチパネル基板であってもよい。
図13は、本実施の形態3に係るタッチパネル基板51の基本構成を模式的に示す平面図である。また、図14は、図13におけるZ−Z部分の基本構成を模式的に示す断面図である。
図13に示すように、平面視においてタッチパネル基板51は、概略X方向に延びるとともにY方向に予め定められた間隔で配設された複数のXセンサー電極2aと、概略Y方向に延びるとともにX方向に予め定められた間隔で配設された複数のYセンサー電極2bとを備えて構成されている。複数のXセンサー電極2aと、複数のYセンサー電極2bとは、互いにその一部が交差するように配設され、全体としてマトリックス形状を形成している。
複数のXセンサー電極2aのそれぞれの一端は、タッチパネル基板51のセンシング領域(タッチパネル基板51において指などとの接触を検出する領域)の外側に形成された複数のXセンサー電極引き回し線31aの一端と電気的に接続されている。そして、複数のXセンサー電極引き回し線31aの他端は、制御回路または外部機器と接続するためのXセンサー電極コネクタ部32aと電気的に接続されている。複数のYセンサー電極2bのそれぞれの一端は、タッチパネル基板51のセンシング領域の外側に形成された複数のYセンサー電極引き回し線31bの一端と電気的に接続されている。そして、複数のYセンサー電極引き回し線31bの他端は、制御回路または外部機器と接続するためのYセンサー電極コネクタ部32bと電気的に接続されている。
また、図14に示すように、複数のXセンサー電極2aは、タッチパネル基板51において実施の形態1などの基板1と対応する基板(以下「基板1」と記す)上に形成されている。複数のYセンサー電極2bは、複数のXセンサー電極2a上に設けられた層間絶縁膜33上に形成されている。すなわち、図13において、複数のXセンサー電極2aと、複数のYセンサー電極2bとの交差する部分において、それらは、層間絶縁膜33によって絶縁されている。このような構成により、複数のXセンサー電極2aと複数のYセンサー電極2bとの間で複数の静電容量が形成される。さらに複数のYセンサー電極2b上には保護絶縁膜34が形成されている。また、図示しないが、必要に応じて保護絶縁膜34上に、保護ガラス、偏光板、または、光の位相差板などが形成されてもよい。
図14に示されるように、Xセンサー電極2a及び各Yセンサー電極2bのそれぞれは、いずれも上述の低反射電極2と同様に構成されている。すなわち、Xセンサー電極2aは、下から順に形成された、有機系樹脂膜からなる下地膜21aと、酸素(O)原子を含むAl合金膜22aと、金属導電膜23aと、光透過性膜24aとを備えて構成されている。Yセンサー電極2bは、下から順に形成された、有機系樹脂膜からなる下地膜21bと、酸素(O)原子を含むAl合金膜22bと、金属導電膜23bと、光透過性膜24bとを備えて構成されている。そこで、以下においては、Xセンサー電極2aの構成については説明するが、それと同様に構成されたYセンサー電極2bの構成の説明については省略する。
下地膜21a、Al合金膜22a、金属導電膜23a及び光透過性膜24aのうち少なくとも金属導電膜23a及び光透過性膜24aの表面には凹凸が形成されている。また、下地膜21a、Al合金膜22a及び金属導電膜23aは、導電積層膜パターン26aとしてパターニング加工(パターン形成)されており、当該導電積層膜パターン26aが、光透過性膜24aで覆われている。
金属導電膜23aは、実質的にXセンサー電極2aの本体を構成している。
光透過性膜24aは、自身に入射された光を透過する。したがって、光透過性膜24aは、上述の光透過性膜24と同様に、Xセンサー電極2aの反射光の強度を弱める機能を有している。なお、この機能を高めることが必要であれば、波長550nmの光に関する光透過性膜24aの屈折率が、1.4以上2.5以下であることが好ましく、さらに1.8以上2.3以下であることがより好ましい。また、光透過性膜24aの膜厚は、10nm以上150nm以下であることが好ましく、さらに40nm以上80nm以下であることがより好ましい。
以上のような本実施の形態3に係るタッチパネル基板51によれば、Xセンサー電極2a及びYセンサー電極2bについて、実施の形態1と同様に、凹凸の光散乱による反射率低減効果と、光透過性膜24a,24bでの光干渉による反射率低減効果との相互効果が得られることから、Xセンサー電極2a及びYセンサー電極2bからの反射光を低減することができる。したがって、当該反射光に起因する視覚への影響を抑制することができる。また、導電積層膜パターン26a,26bは、光透過性膜24a,24bで覆われていることから、実施の形態1の変形例3などと同様に、導電積層膜パターン26a,26bの側面においても、光透過性膜24a,24bにより反射率低減効果が得られる。そして、以上の結果として、金属導電膜23a,23bには、反射率が多少高くても比抵抗値が低いAlなどの金属を用いることができるので、低反射特性だけでなく、低抵抗特性も兼ね備えたXセンサー電極2a及びYセンサー電極2bの実現が期待できる。
図15及び図16は、本実施の形態3に係るタッチパネル基板51の製造方法を工程ごとに示す断面図である。次に、図15(a)〜図15(e)及び図16(a)〜図16(c)を参照して、本実施の形態3に係るタッチパネル基板51の製造方法について説明する。
まず、図15(a)に示されるように、ガラスなどの透明絶縁性の材質からなる基板1を洗浄液または純水を用いて洗浄し、当該基板1上に有機系樹脂膜からなる下地膜21aを形成する。一例として、ここではノボラック系の有機系樹脂膜を、スリットコータ法またはスピンコータ法を用いて塗布した後、それを約100℃の温度で焼成することにより、約1.2μmの厚さの下地膜21aを形成した。
次に、図15(b)に示されるように、下地膜21a上に、酸素(O)原子を添加したAl合金膜22aを形成する。一例として、ここではAlのターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタリング法により、Al合金膜22aを形成した。具体的には、スパッタリング装置の成膜チャンバー内にて、Arガスに3%の分圧比でOガスを加えたAr+3%O混合ガスを導入しつつポンプで排気することにより、その内部の圧力を0.6Paとなるように設定した。そして、基板温度を200℃、DCパワー密度を6.5W/cm2とした条件下で、Alの金属ターゲットを用いたスパッタリングを行うことにより、Al合金膜22a(Al−O膜)を200nmの厚さで成膜した。このとき、Al合金膜22aに含まれるO原子の組成比は、4mol%であった。
なお、Al合金膜22aを下地膜21a上に形成することにより、実施の形態1と同様に、Al合金膜22aの表面には微細な凹凸が形成された。具体的には、Al合金膜22aに、平面視におけるピッチ(凹部を挟んで隣接する凸部と凸部との間の平均距離)が約3μmのランダムな迷路状の凹凸が形成された。また、断面視における凹凸の差は約0.3μmであった。なお、凹凸のサイズ及びピッチ等の形状は、Ar+O混合ガス中のOガスの分圧比を変更したり、スパッタリングパワーの条件等を変更したりすることにより、適宜変更することが可能である。
それから、図15(c)に示されるように、Al合金膜22a上に、金属導電膜23aを形成する。金属導電膜23aとしては、特に膜種は限定されることなく、必要とされる化学特性(薬液耐性)や電気特性などを考慮して適宜選定することができる。一例として、ここでは純Arガスを導入しつつ、Alの金属ターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタリング法により、厚さ200nmのAl膜からなる金属導電膜23aを成膜した。このとき、金属導電膜23aの表面には、上述したAl合金膜22aの成膜工程で形成された凹凸がそのまま反映される。
次に、図15(d)に示されるように、下地膜21a、Al合金膜22a及び金属導電膜23aを含む積層膜が、導電積層膜パターン26a(Xセンサー電極2aのパターン)となるようにエッチング加工する。一例として、ここでは、まず金属導電膜23a上に形成したフォトレジストを、写真製版工程を用いて所望の形状(Xセンサー電極2aのパターン)にパターニング加工する。パターニング加工されたフォトレジストをマスクとして用いつつ、例えば公知のリン酸、硝酸及び酢酸を含む酸薬液を用いたウェットエッチングを行うことにより、Al合金膜22a及び金属導電膜23aの一部をほぼ同時に除去する。その後、上記フォトレジストをマスクとして用いつつ、例えば公知のOガスのプラズマを用いたアッシングを行うことにより、下地膜21aの一部を除去する。その後、上述の金属導電膜23a上のフォトレジストを除去することにより、図15(d)に示すように、導電積層膜パターン26aが形成される。
それから、図15(e)に示されるように、導電積層膜パターン26aなどの上に、光透過性膜24aを等方的に成膜する。光透過性膜24aとしては、光透過性を有する膜であれば、特に膜種は限定されることはないが、光干渉効果による反射光強度を低減する効果を高めることが必要であれば、波長550nmの光に関する光透過性膜24aの屈折率が、1.4以上2.5以下であることが好ましく、さらに1.8以上2.3以下であることがより好ましい。また、光透過性膜24aの膜厚は、10nm以上150nm以下であることが好ましく、さらに40nm以上80nm以下であることがより好ましい。
ここでは、その一例として、酸化インジウム(In)と酸化スズ(SnO)との混合物であるITOのターゲットを用いたDCスパッタリング法により、酸化物系透明導電膜であるITOからなる光透過性膜24aを、図15(d)に示した構造の上面全体に形成した。具体的には、Arガスに3%の分圧比でHOガス(水蒸気)を添加した混合ガスを導入しつつ、スパッタリングのターゲットとして酸化インジウム90重量%+酸化スズ10重量%からなるITOターゲットを用いた反応性スパッタリング法により、厚さが50nmの光透過性膜24aを成膜した。以上の方法によれば、非晶質構造を有するITO膜を光透過性膜24aとして形成することができる。
その後、この非晶質ITO膜からなる光透過性膜24aをパターニング加工する。この際、光透過性膜24aにより導電積層膜パターン26aが覆われている状態が維持されるように、光透過性膜24aをパターニング加工する。
一例として、ここではまず光透過性膜24a上に形成したフォトレジストを、写真製版工程を用いて所望の形状にパターニング加工する。パターニング加工されたフォトレジストをマスクとして用いつつ、例えば公知のシュウ酸を含むカルボン酸系薬液を用いたウェットエッチングを行うことにより、光透過性膜24aの一部を除去し、その後、上記フォトレジストを除去する。それから、200℃の温度でアニールを行う。このアニールによって、ITOからなる光透過性膜24aは多結晶化する。このようにして得られた光透過性膜24aの比抵抗値は200μΩ・cm、波長550nmの光に関する光透過性膜24aの屈折率は2.1であり、透過率は93%であった。以上の工程により、本実施の形態3に係る複数のXセンサー電極2aが形成される。このようにして形成されたXセンサー電極2aは、実施の形態1に係る低反射電極2とほぼ同等の優れた低反射特性を有していた。
なお、以上では、光透過性膜24aに、ITO膜を適用した構成について説明した。しかし、これに限ったものではなく、酸化インジウム(In)と酸化亜鉛(ZnO)とからなるInZnO膜、酸化亜鉛と酸化アルミニウム(Al)とからなるZnAlO、またはその他の酸化物系の透明導電膜を、光透過性膜24aに適用する構成であってもよい。もちろん、実施の形態1などで説明したように、窒化アルミニウム膜(Al−N膜)を、光透過性膜24aに適用する構成であってもよい。
次に、図16(a)に示されるように、複数のXセンサー電極2aを覆うように基板1の表面上に層間絶縁膜33を形成する。一例として、ここではアクリル系の有機系樹脂膜を、スリットコータ法またはスピンコータ法を用いて塗布した後、それを約120℃の温度で焼成することにより、約3μmの厚さの層間絶縁膜33を形成した。一般的に、アクリル系の有機系樹脂膜は、光透過率が高く、例えばその波長550nmの光の透過率値は98%以上である。したがって、高い光透過性が求められるタッチパネル基板51には好ましい。ただし、これに限ったものではなく、例えばSOG(Spin On Glass)のような酸化シリコン(SiO)を含む無機系化合物からなる樹脂膜(無機系樹脂膜)を、層間絶縁膜33に適用する構成であってもよい。このような構成であっても、層間絶縁膜33の透過率を98%以上とすることが可能である。
それから、図16(b)に示されるように、層間絶縁膜33上に、Yセンサー電極2bを形成する。具体的には、上述の図15(a)〜図15(e)に示したXセンサー電極2aを形成する工程と同じ工程を用いる。これにより、下地膜21b、Al合金膜22b、金属導電膜23b及び光透過性膜24bを備え、これらのうち少なくとも金属導電膜23b及び光透過性膜24bの表面には凹凸が形成された、Yセンサー電極2bが形成される。このようにして形成されたYセンサー電極2bは、実施の形態1に係る低反射電極2とほぼ同等の優れた低反射特性を有していた。
最後に、図16(c)に示されるように、複数のYセンサー電極2bを覆うように層間絶縁膜33の表面上に保護絶縁膜34を形成する。一例として、ここではアクリル系の有機系樹脂膜を、スリットコータ法またはスピンコータ法を用いて塗布した後、それを約120℃の温度で焼成することにより、約3μmの厚さの保護絶縁膜34を形成した。ただし、これに限ったものではなく、例えばSOG(Spin On Glass)のような酸化シリコン(SiO)を含む無機系化合物からなる樹脂膜(無機系樹脂膜)を、保護絶縁膜34に適用する構成であってもよい。
以上により、本実施の形態3に係るタッチパネル基板51が完成する。このようなタッチパネル基板51によれば、上述したように、Xセンサー電極2a及びYセンサー電極2bからの反射光を低減することができ、当該反射光に起因する視覚への影響を抑制することができる。すなわち、表示品位の高いタッチパネルを実現することができる。そして、この結果として、金属導電膜23a,23bには、反射率が多少高くても比抵抗値が低いAlなどの金属を用いることができるので、低反射特性だけでなく、低抵抗特性も兼ね備えたXセンサー電極2a及びYセンサー電極2bの実現が期待できる。
以上のような本実施の形態3に係るタッチパネル基板51を、画像表示装置(例えば液晶表示装置など)の表示パネル面(図示せず)に貼り合わせることによって、高性能なタッチセンサー機能を有する表示装置を実現することが可能である。また、必要に応じてタッチパネル基板51の保護絶縁膜34上に、保護ガラス、偏光板、または、光の位相差板(図示せず)などが形成されてもよい。この場合、さらに視認性が高く、また強度が増した信頼性の高いタッチパネルを得ることができる。
なお、図13は、タッチパネル基板51の基本構成を示す図である。したがって、Xセンサー電極2a及びYセンサー電極2bの形状及び配置などについては、図13に示したものに限ったものではない。例えば、表示特性、視認性の改善、及び、センシング機能を向上させるために、適宜変更することが可能である。
<実施の形態3の変形例>
図17は、実施の形態3の変形例に係るタッチパネル基板51の基本構成を模式的に示す断面図である。本変形例に係るタッチパネル基板51は、実施の形態3に係るXセンサー電極2a及びYセンサー電極2bに、実施の形態2に係る構成を適用したものである。すなわち、本変形例においては、断面視における導電積層膜パターン26aの各パターンの表面輪郭、及び、導電積層膜パターン26bの各パターンの表面輪郭が、略円弧状となるように構成されている。したがって、本変形例に係るタッチパネル基板51によれば、実施の形態2と同様に、Xセンサー電極2a及びYセンサー電極2bの表面部分の広範囲に亘って光を散乱させることができるので、反射率の低減効果を高めることができる。
以上、本発明に係る導電積層膜を、低反射電極2、Xセンサー電極2a及びYセンサー電極2bに適用した構成について説明したが、これに限ったものではなく、低反射特性が要求される低反射膜、反射防止膜、または、配線などにも適用することが可能である。また、タッチパネルだけでなく、他のデバイスにおいて、低反射特性及び低抵抗特性が要求される構成要素にも適用することが可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 基板、2 低反射電極、2a Xセンサー電極、2b Yセンサー電極、21,21a,21b 下地膜、22,22a,22b Al合金膜、23,23a,23b 金属導電膜、24,24a,24b 光透過性膜、26,26a,26b 導電積層膜パターン、51 タッチパネル基板。

Claims (11)

  1. 基板上に形成された、有機系樹脂膜、無機系樹脂膜、及び、Siを含む膜のいずれかからなる下地膜と、
    前記下地膜上に形成された、酸素原子を含むAl合金膜と、
    前記Al合金膜上に形成された金属導電膜と、
    前記金属導電膜上に形成された光透過性膜と
    を備え、
    前記下地膜、前記Al合金膜、前記金属導電膜及び前記光透過性膜のうち少なくとも前記金属導電膜及び前記光透過性膜の表面に凹凸が形成されている、導電積層膜。
  2. 請求項1に記載の導電積層膜であって、
    前記Al合金膜が、アルゴンガスと酸素ガスと含む混合ガスを用いたスパッタリング法によって形成された、導電積層膜。
  3. 請求項1または請求項2に記載の導電積層膜であって、
    前記Al合金膜は、前記凹凸と同様の凹凸が形成された表面を有し、
    前記金属導電膜及び前記光透過性膜の前記凹凸は、前記Al合金膜の前記凹凸を反映している、導電積層膜。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の導電積層膜であって、
    波長550nmの光に関する前記光透過性膜の屈折率が、1.8以上2.3以下である、導電積層膜。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の導電積層膜であって、
    前記光透過性膜の膜厚が、10nm以上150nm以下である、導電積層膜。
  6. 請求項5に記載の導電積層膜であって、
    前記光透過性膜の膜厚が、40nm以上80nm以下である、導電積層膜。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の導電積層膜であって、
    前記光透過性膜は導電性酸化物を含む、導電積層膜。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の導電積層膜であって、
    前記光透過性膜は、39mol%以上50mol%未満の窒素原子を含むAl合金膜からなる、導電積層膜。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の導電積層膜であって、
    前記下地膜、前記Al合金膜及び前記金属導電膜は導電積層膜パターンとしてパターン形成されており、
    前記導電積層膜パターンが、前記光透過性膜で覆われている、導電積層膜。
  10. 請求項9に記載の導電積層膜であって、
    断面視における前記導電積層膜パターンの各パターンの表面輪郭が略円弧状である、導電積層膜。
  11. 請求項9または請求項10に記載の導電積層膜の前記導電積層膜パターンを、外部との接触を検出するためのセンサー電極に用いた、タッチパネル。
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