図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部に、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する上皿5aと下皿5bとを有する皿ユニット5が設けられ、その皿ユニット5に遊技者が操作可能な演出ボタンSW6(「SW」はスイッチを意味する)と発射ハンドル7とが装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、上皿5aから発射位置に導入された遊技球が発射され、上皿5aに複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2〜図4に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘4bの他に、非開閉式の第1始動口10と、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11と、ゲート12と、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13と、複数(4つ)の一般入賞口14とが、夫々遊技球が通過(入賞)可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、ゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、ゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14aが付設されている。
始動口装置11は、第2始動口11aと、第2始動口11aを開閉する開閉部材11bと、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11cと、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)とを有し、第2始動口11aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態になり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13aと、大入賞口13aを開閉する開閉部材13bと、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13cと、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dとを有し、大入賞口13aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態になり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
遊技領域4aに発射された遊技球が、入賞口10,11a,13a,14の何れかに入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として上皿5aに払出され、上皿5aが遊技球で満杯の場合には下皿5bに払出される。遊技球が入賞口10,11a,13a,14の何れにも入賞しなかった場合、最終的に排出口9から遊技領域4aの外部へ排出される。
遊技球が始動口10,11aに入賞した場合には大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選すると、大入賞口13aが開放する特別遊技(大当り遊技)が発生し、遊技球がゲート12を通過した場合には当り抽選が行われ、その当り抽選で当選すると、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物15が取付けられ、このセンタ役物15に遊技演出用の画像表示装置16と本願特有の可動役物装置17とが装備されている。センタ役物15は、その枠体15aが遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着され、その枠体15aの下部には遊技球が転動するステージ15bが形成されている。画像表示装置16は、その画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物15の枠体15aの内側を通して視認可能に配置されている。
遊技盤4の左下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12を遊技球が通過する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
画像表示装置16には、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときには、大当り抽選で当選する期待度を示唆する図柄変動演出が表示され、特別遊技が行われているときには、特別遊技を盛り上げる特別遊技演出が表示される。
パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図4に示すように、制御装置20は、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板23は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板21のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、ゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号、払出制御基板22からの制御情報(コマンド)を受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22、演出制御基板23に制御情報を出力する。
払出制御基板22のコンピュータは、遊技制御基板21からの制御情報、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの信号を受けて、払出モータ26aを制御し、遊技制御基板21に制御情報を出力する。演出制御基板23のコンピュータは、遊技制御基板21、画像制御基板24、ランプ制御基板25からの制御情報、演出ボタンSW6からの信号を受けて、画像制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像制御基板24のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、画像表示装置16、スピーカ27を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。ランプ制御基板25のコンピュータは、可動役物装置17(後述の原点SW)からの信号、演出制御基板23からの制御情報を受けて、可動役物装置17(後述の電動モータとLED)、枠ランプ28a、盤ランプ28bを制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。
可動役物装置17について詳細に説明する。
図2、図3に示すように、可動役物装置17は、画像表示装置16の下側において、画像表示装置16と同様に、パチンコ遊技機1の前側からセンタ役物15の枠体15aの内側を通して、或いは枠体15aの内側において視認可能に配置されている。
図5〜図11等に示すように、可動役物装置17は、センタ役物15(又は遊技盤4)に固定された役物ベース30と、役物ベース30に可動に装着された可動役物ベース31と、可動役物ベース31を左右方向へ中央位置P0(図12(1))を中心に左端移動位置P1(図12(2))と右端移動位置P2(図12(3))とに亙って移動駆動する第1駆動機構32とを備えている。
可動役物装置17は、更に、可動役物ベース31に対して可動に装着された1つの「目」を模した左右1対の第1可動役物33と、可動役物ベース31に対して1対の第1可動役物33を左右方向(可動役物ベース31の移動方向(左右方向)の成分を含む方向)へ且つ相互に接近・離隔する方向へ対称に閉位置Q1(第1位置、図2、図17)と開位置Q2(第2位置、図3、図20)とに亙って移動駆動する第2駆動機構34とを備えている。
可動役物装置17は、更に、1対の第1可動役物33に対して夫々可動に装着された左右2つの「手(4本の指)」を模した左右1対の第2可動役物35と、第2駆動機構34が1対の第1可動役物33を移動駆動する動力により1対の第2可動役物35を対称に夫々動作させる左右1対の第2可動役物作動機構36とを備えている。
可動役物装置17は、更に、役物ベース30に設けられた固定電飾装置37と、1対の第1可動役物33に夫々設けられた1対の可動電飾装置38とを備えている。尚、可動役物装置17において、基本的に左右対称構造になるものには同一符号を付して説明する。
役物ベース30について説明する。
図5〜図11等に示すように、役物ベース30は、正面視にて上下長よりも左右長が長い略矩形状に形成されている。役物ベース30の中央部分に固定電飾装置37の正面視矩形の電飾面111が配置され、役物ベース30の右部に第1駆動機構32の主要部が取付けられている。役物ベース30の前面部には、その左右上部に左右1対の鍔付きコロ40が夫々前後水平の軸を介して回転自在に装着され、その中央下部に左右1対の鍔付きコロ41が夫々前後水平の軸を介して回転自在に装着されている。
可動役物ベース31について説明する。
図5〜図12等に示すように、可動役物ベース31は、役物ベース30の前面側に配置され、正面視にて役物ベース30と略同形同サイズに形成されている。可動役物ベース31は、立板部45と、立板部45の上端側から前方へ張出す上張出部46と、立板部45の下端側から前方へ張出す下張出部47とを有する。立板部45の中央立板部45aが、固定電飾装置37の電飾面111の前側に位置して電飾面111から出る光を前方へ透過する透明板に形成されている。
可動役物ベース31の立板部45には、その左立板部45b及び右立板部45cの上部に夫々左右方向へ延びる左右1対のスリット40aが形成され、可動役物ベース31の中央下端部には、左右方向へ延びる突条部41aが形成されている。役物ベース30の1対のコロ40に1対のスリット40aが移動自在に夫々係合し、役物ベース30の1対のコロ41に上側から突条部41aが移動自在に係合して、可動役物ベース31が役物ベース30に左右方向へ移動自在にガイド支持されている。
第1駆動機構32について説明する。
図5〜図9、図11〜図14等に示すように、第1駆動機構32は、役物ベース30に固定された電動モータ50と、電動モータ50の前後水平の出力軸50aに固着された駆動ギヤ51と、駆動ギヤ51に噛合して役物ベース30に前後水平の支軸52aを介して回転自在に支持された従動ギヤ52と、従動ギヤ52の回転を可動役物ベース31の左右方向への移動に変換する動作変換機構53とを有する。
電動モータ50は役物ベース30の後面部に前向きに取付けられ、駆動ギヤ51及び従動ギヤ52は役物ベース30の前面側に配置されている。動作変換機構53は、従動ギヤ52の支軸52aから偏心する部位に前方突出状に設けられたコロ54と、可動役物ベース31の右立板部45cに上下方向へ延びるように形成されてコロ54が移動自在に係合するスリット54aとを有する。コロ54がスリット54aに係合した状態で、従動ギヤ52が1回転できるように構成されている。
図12(1)に示すように、コロ54が支軸52aの真上(又は真下)に位置すると、可動役物ベース31が中央位置P0になり、図12(2)に示すように、コロ54が支軸52aの高さと同一高さ且つ左側に位置すると、可動役物ベース31が左端移動位置P1になり、図12(3)に示すように、コロ54が支軸52aの高さと同一高さ且つ右側に位置すると、可動役物ベース31が右端移動位置P2になる。
図13、図14に示すように、役物ベース30の後面側において、従動ギヤ52と一体的に回転する支軸52aに遮蔽板55が固定され、遮蔽板55を検出可能な光学センサ56(原点SW56)が役物ベース30に取付けられている。コロ54が支軸52aの真上に位置すると、光学センサ56は、その発光部と受光部との間が遮蔽板55により遮蔽されて、可動役物ベース31の原点位置である中央位置P0(図12(1))を検知する。
1対の第1可動役物33について説明する。
図5〜図11、図15〜図20等に示すように、1対の第1可動役物33は、可動役物ベース31の立板部45の前側に配置され、夫々、可動役物ベース31の上下長よりも少し短い上下長と適当な前後厚さを有し、全体(合体状態)で可動役物ベース31の左右長の約2/3の左右長を有する。1対の第1可動役物33は、この1対の第1可動役物33の当接側端部57a,57b(図15の左側の第1可動役物33の右端部57a、図16の右側の第1可動役物33の左端部57b)を除いて基本的に左右対称構造である。
図15、図16に示すように、1対の第1可動役物33の当接側端部57a,57bには、互いに噛み合うジグザグ形状の1対の当接面58a,58bが設けられ、1対の当接面58a,58bは、前後方向に対して左右方向(第1可動役物33の移動方向)における何れか一方側に傾斜するように形成されている。具体的に、1対の当接面58a,58bは後方ほど左方へ移行(位置)するように傾斜している。
第2駆動機構34について説明する。
第2駆動機構34は、1対の第1可動役物33を、図17の閉位置Q1において相互に当接(合体)させて最大限接近させ、図20の開位置Q2において相互に最大限離隔させる。また、図17の閉位置Q1からは図18の第1途中位置Qw1(所定の途中位置Qw1)と図19の第2途中位置Qw2を順次経由して図20の開位置Q2へ移動させ、逆に、図20の開位置Q2からは図19の第2途中位置Qw2と図18の第1途中位置Qw1を順次経由して図17の閉位置Q1へ移動させる。
1対の第1可動役物33は、閉位置Q1(図17)にあるときに1つの正常な「目」を形成し、閉位置Q1(図17)から開位置Q2(図20)の方へ移動すると、その1つの「目」が左右に分裂する。
図5、図6、図8、図10、図11、図17〜図23等に示すように、第2駆動機構34は、1対の第1可動役物33を移動させる駆動力を発生する電動モータ60(駆動手段60)と、その駆動力を1対の第1可動役物33に伝達する動力伝達部として、駆動ギヤ61と、中間ギヤ62と、上下1対のラック部材63,64とを有する。
電動モータ60は可動役物ベース31に固定され、その電動モータ60の前後水平の出力軸60aに駆動ギヤ61が固着され、中間ギヤ62は、可動役物ベース31に前後水平の支軸62aを介して回転自在に支持されている。1対のラック部材63,64は、夫々左右方向へ延びて可動役物ベース31に対して左右方向へ移動自在に支持されている。下側のラック部材63は、駆動ギヤ61と中間ギヤ62に夫々噛合するラック63a,63bを有し、上側のラック部材64は、中間ギヤ62に噛合するラック64aを有する。
ここで、可動役物ベース31には、その下部に左右方向に細長い収容凹部48が形成され、収容凹部48の前上端部から下張出部47が前方へ張出している。電動モータ60は可動役物ベース31の前面部に後向きに取付けられ、収容凹部31dの内部に中間ギヤ62と1対のラック部材63,64が配置されている。1対のラック部材63,64に左右1対の連結部材65が夫々固定され、1対の連結部材65が、収容凹部48の内部に配置固定されたガイドロッド66により夫々左右方向へ移動自在にガイド支持されている。
1対の連結部材65は、可動役物ベース31の立板部45の前側に配置されて、1対の第1可動役物33の後面側に夫々位置する。左側の連結部材65の左端枢支部65aに、左側の第1可動役物33の左端部が鉛直軸65bを介して回動自在に連結され、右側の連結部材65の右端枢支部65aに、右側の第1可動役物33の右端部が鉛直軸65bを介して回動自在に連結されている。
図5〜図7、図9、図10等に示すように、左側の第1可動役物33の右部に、上下2つの鍔付きコロ67,68が夫々鉛直の軸を介して回転自在に支持され、可動役物ベース31の上張出部46及び下張出部47の左部に、上下2つのスリット67a,68aが形成されている。2つのスリット67a,68aは、右方ほど前方へ移行(位置)するように形成され、この2つのスリット67a,68aに左側の第1可動役物33の2つのコロ67,68が移動自在に夫々係合している。
右側の第1可動役物33の左部に、上下2つの鍔付き67,68が夫々鉛直の軸を介して回転自在に支持され、可動役物ベース31の上張出部46及び下張出部47の右部に、上下2つのスリット67a,68aが形成されている。2つのスリット67a,68aは、左方ほど前方へ移行(位置)するように形成され、この2つのスリット67a,68aに右側の第1可動役物33の2つのコロ67,68が移動自在に夫々係合している。
こうして、第2駆動機構34により、1対の第1可動役物33を、1対の連結部材65と共に左右方向へ移動させながら、1対の連結部材65に対して鉛直軸65bを中心に前後に傾動させ、閉位置Q1(図17)において最も前方へ位置させ、開位置Q2(図20)において最も後方へ位置させる。
ここで、図12に示すように、1対の第1可動役物33を閉位置Q1に位置させた状態で、第1駆動機構32により可動役物ベース31を移動させることで1対の第1可動役物33を移動させ得る領域を、所定の第1可動領域A1としている。
また、図17〜図20に示すように、閉位置Q1にある1対の第1可動役物33の中央部が第1可動領域A1の中央に位置するように、即ち中央位置P0に可動役物ベース31を停止させた状態で、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を移動させ得る領域を、第1可動領域A1よりも広い第2可動領域A2としている。
遊技盤4におけるセンタ役物15、可動役物装置17を含む各種部材の構造や配置の関係で、第2可動領域A2の広さは制約され、その第2可動領域A2に第1可動領域A1が含まれている。第2可動領域A2の左右両端側にセンタ役物15の固定側部材15c(図20)が臨み、その固定側部材15cにより1対の第1可動役物33の移動が第2可動領域A2内に制限されることになる。
図21、図22に示すように、下側のラック部材63の左端部に遮蔽板70が固定され、その遮蔽板70を検出可能な2つの光学センサ71,72(原点SW71,72)が可動役物ベース31に取付けられている。1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)に位置すると、右側の光学センサ71は、その発光部と受光部との間が遮蔽板70により遮蔽されて、第1原点位置である閉位置Q1を検知し、1対の第1可動役物33が開位置Q2(図20)に位置すると、左側の光学センサ72は、その発光部と受光部との間が遮蔽板70により遮蔽されて、第2原点位置である開位置Q2を検知する。
1対の第2可動役物35について説明する。
図6、図7、図18〜図20、図23等に示すように、1対の第2可動役物35は、可動役物ベース31の立板部45の前側に配置され、1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)にあるときに、その1対の第1可動役物33により1対の第2可動役物35(1対の第2可動役物35の少なくとも一部)が覆われ視認不可能になる。
1対の第2可動役物35は、夫々、4本の指を形成する役物本体35aと、役物本体35aの基端部(4本の指の根本)が固定された役物基部35bとを有し、この1対の第2可動役物35の役物基部35bが、左右1対の可動部材75に夫々鉛直の回動軸35cを介して回動自在に連結支持されている。
1対の可動部材75は、夫々、可動役物ベース31の立板部45と1対の連結部材65間に配置されて、可動役物ベース31に対して左右方向(第1可動役物33の移動方向に沿った方向)へ1対の第1可動役物33の閉位置(図17)に対応する初期位置R1(図23(1))と作動位置R2(図23(2))とに亙って移動可能に設けられている。この1対の可動部材75は、夫々、可動役物ベース31と左右方向へ相対移動可能に連結され、1対の第1可動役物33と左右方向へ相対移動可能に且つ一体移動可能に1対の連結部材65を介して連動連結されている。
1対の第2可動役物作動機構36について説明する。
図5〜図7、図9、図17〜図20、図23等に示すように、1対の第2可動役物作動機構36は、1対の連結部材65、1対の可動部材75、後述の左右1対の引張バネ88等を夫々含み、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)から開位置Q2(図20)へ移動させる際、1対の第2可動役物35を夫々停止させて1対の第2可動役物35(第2可動役物35の少なくとも一部)を出現させてから、1対の第2可動役物35を夫々動作させる。
そのために、1対の第2可動役物作動機構36は、1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)と第1途中位置Qw1(図18)間を移動する際に、1対の第2可動役物35を夫々停止させる1対の動作停止機構80を有する。
更に、1対の第2可動役物作動機構36は、1対の第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間を移動する際に、1対の第2可動役物35を夫々1対の第1可動役物33と一体的に左右方向へ移動させる1対の第1動作機構81を有する。
更に、1対の第2可動役物作動機構36は、1対の第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と第2途中位置Qw2(図19)間(第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間の所定区間)を移動する際に、1対の第2可動役物35を夫々1対の第1動作機構81により1対の第1可動役物33と一体的に左右方向へ移動させながら前後に回動させる1対の第2動作機構82を有する。
この1対の第2可動役物作動機構36により、具体的に、先ず、1つの「目」が左右に分裂して、1対の「手」がそれらの指先同士を接近させ掌を前方へ向けた状態で現れ、次に、1対の「手」がそれらの甲を向き合わせるように前方へ回動しながら、分裂した「目」と一体的にその「目」を引離すように移動し、続いて、1対の「手」が回動を停止して、分裂した「目」と一体的にその「目」を更に引離すように移動する。
左側の第2可動役物作動機構36(連結部材65、可動部材75、動作停止機構80、第1動作機構81、第2動作機構82、引張バネ88)について詳しく説明する。尚、右側の第2可動役物作動機構36(連結部材65、可動部材75、動作停止機構80、第1動作機構81、第2動作機構82、引張バネ88)については説明を省略する。
可動部材75(その左端部)に、上下2つの鍔付きコロ85,86が夫々後方突出状に前後水平の軸を介して回転自在に装着され、可動役物ベース31の左立板部45bに、左右方向へ延びる上下2つのスリット85a,86aが形成されている。2つのコロ85,86が2つのスリット85a,86aに移動自在に夫々係合し、2つのコロ85,86の軸の後端部同士が、可動役物ベース31の左立板部45bの後面側において連結板87により連結されて、可動部材75が可動役物ベース31にガイド支持されている。
可動部材75は第2可動役物35と共に引張バネ88(図7)により初期位置R1(図23(1))(右方)へ常時付勢され、この引張バネ88の左端部が、可動部材75の連結板87の後部に形成されたバネ取付部88aに掛装され、引張バネ88の右端部が、可動役物ベース31の立板部45の後部に形成されたバネ取付部88bに掛装されている。
連結部材65に、上下2組の鍔付きコロ90,91が夫々後方突出状に前後水平の軸を介して回転自在に装着され、可動部材75に、左右方向へ延びる上下2つのスリット90a,91aが形成されている。2組のコロ90,91が2つのスリット90a,90aに移動自在に夫々係合し、2組のコロ90,91の軸の後端部同士が、可動部材75の後面側において夫々連結板92により連結されて、可動部材75が連結部材65に連動連結されている。
第2可動役物35の役物基部35bには、回動軸35cから偏心する部位となる上端部に係合部95が上方突出状に形成され、可動役物ベース31の上張出部46の左部にガイドスリット95aが形成され、係合部95がガイドスリット95aに移動自在に係合している。ガイドスリット95aは、左方ほど前方へ移行(位置)するように傾斜状に延びる傾斜溝95a1と、その傾斜溝95a1の左端から左方へストレートに延びるストレート溝95a2とを有する。
第1可動役物33が閉位置Q1(図17)と第1途中位置Qw1(図18)間を移動する際、引張バネ88により、可動部材75のコロ85,86が可動役物ベース31のスリット85a,86aの右端部に係合して、可動部材75が初期位置R1(図23(1))に停止するとともに、第2可動役物35の係合部95がガイドスリット95a(傾斜溝95a1)の右端部に係合して、第2可動役物35が停止する。
つまり、第2可動役物35を停止させる前記の動作停止機構80が、コロ85,86、スリット85a,86aの右端部、引張バネ88、係合部95、ガイドスリット95aの右端部等により構成されている。
第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間を移動する際、連結部材65のコロ90,91が可動部材75のスリット90a,91aの左端部に係合し、その係合関係が引張バネ88により維持されて、第1可動役物33と一体的に、可動部材75が初期位置R1(図23(1))と作動位置R2(図23(2))間を移動すると共に、この可動部材75と共に第2可動役物35が移動する。
ここで、第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と第2途中位置Qw2(図19)間を移動する際、第2可動役物35の係合部95がガイドスリット95aの傾斜溝95a1を移動するので、第2可動役物35が前後に回動し、第1可動役物33が第2途中位置Qw2(図19)と開位置Q2(図20)間を移動する際、第2可動役物35の係合部95がガイドスリット95aのストレート溝95a1を移動するので、第2可動役物35が回動しない。
つまり、第2可動役物35を第1可動役物33と一体的に移動させる前記の第1動作機構81が、引張バネ88、コロ90,91、スリット90a,91aの左端部等により構成され、第2可動役物35を回動させる前記の第2動作機構82が、引張バネ88、コロ90,91、スリット90a,91aの左端部、係合部95、傾斜溝95a1等により構成されている。
図7、図21、図22、図24、図25等に示すように、可動役物装置17は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(第1位置、図17)に移動させたときに、1対の可動役物33を開位置Q2(第2位置、図20)の方へ夫々付勢する左右1対の圧縮バネ96,97(第1付勢手段96,97)と、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を開位置Q2(第2位置、図20)に移動させたときに、1対の第1可動役物33を閉位置Q1(第1位置、図17)の方へ夫々付勢する前記の左右1対の引張バネ88(第2付勢手段88)とを備えている。
右側の圧縮バネ96は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)に移動させたときに、第2駆動機構34の下側のラック部材63を左方(ラック部材63が1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)から開位置Q2(図20)へ移動させる際に作動する方向)へ付勢するように、ラック部材63の右端側(作動方向一端側)に設けられている。
図24に示すように、可動役物ベース31の収容凹部48の内部において、下側のラック部材63が移動する可動領域の右端側に、右側の圧縮バネ96と、この圧縮バネ96により左方へ付勢されるピン部材98が配置されている。ピン部材98は、下側のラック部材63が移動する可動領域へ突出した位置から右方へ退入可能に可動役物ベース31の取付部98aに可動に支持され、1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)及びその近傍の移動範囲内にあるときにのみ、下側のラック部材63の右端部がピン部材98を右方へ押動し退入移動させることで、このピン部材98を介して圧縮バネ96の左向きの付勢力が下側のラック部材63に直接入力される。
一方、左側の圧縮バネ97は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)に移動させたときに、第2駆動機構34の上側のラック部材64を右方(ラック部材64が1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)から開位置Q2(図20)へ移動させる際に作動する方向)へ付勢するように、ラック部材64の左端側(作動方向一端側)に設けられている。
図25に示すように、可動役物ベース31の収容凹部48の内部において、上側のラック部材63が移動する可動領域の左端側に、左側の圧縮バネ97と、この圧縮バネ97により右方へ付勢されるピン部材99が配置されている。ピン部材99は、上側のラック部材64が移動する可動領域へ突出した位置から左方へ退入可能に可動役物ベース31の取付部99aに可動に支持され、1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)及びその近傍の移動範囲内にあるときにのみ、上側のラック部材64の左端部がピン部材99を左方へ押動し退入移動させることで、このピン部材99を介して圧縮バネ97の右向きの付勢力が上側のラック部材64に直接入力される。
左側の引張バネ88は、前記のように、左側の可動部材75を初期位置R1(図23(1))(右方)へ常時付勢するが、1対の第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間の移動範囲内にあるときにのみ、1対の第1可動役物33が1対の可動部材75と夫々一体的に移動するため、この引張バネ88の右向きの付勢力が左側の連結部材65に入力されて、左側の第1可動役物33を右方へ付勢する。
同様に、右側の引張バネ88は、右側の可動部材75を初期位置R1(図23(1))(左方)へ常時付勢するが、1対の第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間の移動範囲内にあるときにのみ、1対の第1可動役物33が1対の可動部材75と夫々一体的に移動するため、この引張バネ88の左向きの付勢力が右側の連結部材65に入力されて、右側の第1可動役物33を左方へ付勢する。
このように、1対の引張バネ88は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を開位置Q2(図20)に移動させたときに、1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)の方へ夫々付勢するが、1対の可動部材75を1対の第2可動役物35と共に初期位置R1(図23(1))へ夫々付勢する1対の付勢手段として兼用されている。
固定電飾装置37について説明する。
図26〜29に示すように、固定電飾装置37は、電飾ケース100、基板101,102,103、複数の後側LED104、複数の第1LED105(第1発光源105)、複数の第2LED106(第2発光源106)、後側レンズ107、後側電飾板108、第1,第2電飾レンズ109,110を備えている。
電飾ケース100が役物ベース30に固定され、この電飾ケース100に基板101,102,103、後側レンズ107、後側電飾板108、第1,第2電飾レンズ109,110が固定されている。電飾ケース100の中央部後側に基板101が取付けられ、電飾ケース100の左部前側と右部前側に基板102,103が取付けられている。基板101の前面に複数の後側LED104が点在状に実装され、基板102の右端部後面と基板103の左端部後面に夫々複数の第1LED105が上下一列に実装され、基板102の右端部前面と基板103の左端部前面に夫々複数の第2LED106が上下一列に実装されている。
後側レンズ107、後側電飾板108、第1,第2電飾レンズ109,110は、正面視にて略同形同サイズの矩形形状に形成され、この順番で後側から前側に並ぶように積層状に配置されて、電飾ケース100に形成された矩形開口100a内に配置され、第2電飾レンズ110の前面が前記の電飾面111になっている。後側レンズ107の後面に光拡散用の多数の凹凸が形成され、その後側レンズ107の前側に位置する後側電飾板108には、図柄(複数の「☆」)を形成する光透過部108aが形成され、光透過部108a以外の部分は光を透過させない黒色系に着色されている。
複数の後側LED104は光を前方へ照射し、その光が後側レンズ107にその後面から入射され拡散してその前方へ透過し、その光が後側電飾板108の光透過部108aを透過して、その光透過部108a(複数の「☆」)が発光する。
左側の複数の第1LED105は光を右方へ照射し、その光が第1電飾レンズ109の左端となる側方端部109aから入射され、右側の複数の第1LED105は光を左方へ照射し、その光が第1電飾レンズ109の右端となる側方端部109aから入射され、これら複数の第1LED105の光により第1電飾レンズ109の第1発光部109bを発光させるように構成している。第1電飾レンズ109には、レーザーカット処理により多数の微小凹凸を成形して、例えば、「V」図柄の第1発光部109bが形成されている。
左側の複数の第2LED106は光を右方へ照射し、その光が第2電飾レンズ110の左端の側方端部110aから入射され、右側の複数の第2LED106は光を左方へ照射し、その光が第2電飾レンズ110の右端の側方端部110aから入射され、これら複数の第2LED106の光により第1電飾レンズ109の第1発光部109bの一部と前後方向(遊技者視線方向)にオーバーラップする部分、及び第1発光部109bと前後方向にオーバーラップしない一部分を含む第2電飾レンズ110の第2発光部110bを発光させるように構成している。第2電飾レンズ110には、レーザーカット処理により多数の微小凹凸を成形して、例えば、「!!」図柄の第2発光部110bが形成されている。
1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)にあるときに、この1対の第1可動役物33により固定電飾装置37の電飾面111が完全に覆い隠され、1対の第1可動役物33が開位置Q2(図20)にあるときに、固定電飾装置37の電飾面111が完全に露出する。
ここで、第1,第2電飾レンズ109,110が光透過部材を構成し、この光透過部材109,110において、正面視にて、複数の第1LED105からの光により「V」図柄の第1発光部109bが発光する領域が第1領域であり、複数の第2LED106からの光により「!!」図柄の第2発光部110bが発光する領域が、前記第1領域の一部と前記第1領域以外の領域の一部を含む第2領域である。
1対の可動電飾装置38について説明する。
図5、図6、図8、図30〜図33に示すように、1対の可動電飾装置38は、左右対称構造であり、夫々、内側電飾部120と外側電飾部121とを備え、1対の可動電飾装置38の内側電飾部120により「目」の「黒目」を形成し、1対の可動電飾装置38の外側電飾部121により「目」の「白目」を形成している。以下、左側の可動電飾装置38について説明し、右側の可動電飾装置38については説明を省略する。
可動電飾装置38は、電飾ケース125、電飾カバー126、基板127、複数の中央LED128、複数の第1LED129(第1発光源129)、複数の第2LED130(第2発光源130)、複数の第3LED131、内側の第1,第2電飾レンズ132,133、外側の第1,第2電飾レンズ134,135を備え、複数の中央LED128、内側の第1,第2電飾レンズ132,133等が内側電飾部120を構成し、複数の第1,第2LED129,130、外側の第1,第2電飾レンズ134,135等が外側電飾部121を構成している。
電飾ケース125に電飾カバー126が固定され、これら125,126の内部に、基板127、内側の第1,第2電飾レンズ132,133、外側の第1,第2電飾レンズ134,135が固定されている。基板127の右部前面に複数の中央LED128が半円弧状の列に実装され、基板127の左端部前面に複数の第1LED129が上下一列に実装されるとともに、その左側に複数の第2LED130が上下一列に実装され、基板127の左端部後面に複数の第3LED131が上下一列に実装されている。
内側の第1,第2電飾レンズ132,133は、夫々半円形状に形成され、第1電飾レンズ132は基板127の右部前側に配置され、第2電飾レンズ133は第1電飾レンズ132の前側に配置されている。複数の中央LED128は光を前方へ照射し、その光が第1電飾レンズ132にその後面から入射されてその前方へ透過し、その光が第2電飾レンズ133にその後面から入射され拡散されて前方へ透過する。尚、第1電飾レンズ132の前後両面部はローレット形状に形成されている。
外側の第1,第2電飾レンズ134,135は、夫々平板状に形成されて、その右端部が半円弧状に切欠かれ、半円形状の内側の第1,第2電飾レンズ132,133と嵌合するように、第1電飾レンズ134は基板127の左部前側に配置され、第2電飾レンズ135は第1電飾レンズ134に積層状に第1電飾レンズ134の前側に配置されている。
複数の第1LED129は光を右方へ照射し、その光が第1電飾レンズ134の左端となる側方端部134aから入射され、その複数の第1LED129の光により第1電飾レンズ134の略全体となる第1発光部134bを発光させるように構成している。第1電飾レンズ134は、その略全体が半透明の白色系に着色され、複数の第1LED129及び第1電飾レンズ134が、白色に発光する「白目」を形成する。
複数の第2LED130は光を前方へ照射し、その光がミラー130aにより右方へ反射され、その光が第2電飾レンズ135の左端となる側方端部135aから入射され、その複数の第2LED130の光により第1電飾レンズ134の第1発光部134bと前後方向(遊技者視線方向)にオーバーラップする第2電飾レンズ135の第2発光部135bを発光させるように構成している。第2電飾レンズ135にその後面側から複数の溝部135cが形成され、その複数の溝部135cにより第2発光部135bが形成され、複数の第2LED130(赤色発光)及び第2電飾レンズ135が、「白目」の中の赤色に発光する「複数の血管」を形成する。
電飾カバー126には、光を透過して、「黒目」をよりリアルに表現する模様、及び、「白目」、更には「白目」の中の「複数の血管」をよりリアルに表現する模様が形成されている。複数の第3LED131は光を後方へ照射し、その光により左側の第2可動役物35が照らされる。
ここで、第1,第2電飾レンズ134,135が光透過部材を構成し、この光透過部材134,135において、正面視にて、複数の第1LED129からの光により「白目」の第1発光部134bが発光する領域が第1領域であり、複数の第2LED130からの光により「複数の血管」の第2発光部135bが発光する領域が、前記第1領域の一部を含む(前記第1領域の一部である)第2領域である。
次に、遊技制御基板21、演出制御基板23、画像制御基板24、及びランプ制御基板25の主にコンピュータが実行する機能について説明する。先ず、図34に示すように、遊技制御基板21の主にコンピュータにより、図示の各手段200〜207,210〜217,220が構成されている。
特図カウンタ手段200は、大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
特図取得手段201は、遊技球が第1始動口10に入賞したときに第1特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段200により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第1特図判定情報として取得する。また、遊技球が第2始動口11aに入賞したときに第2特図保留数が4未満の場合に特図始動条件が成立して、特図カウンタ手段201により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第2特図判定情報として取得する。この特図取得手段201により取得された特図判定情報が特図保留記憶手段202に一旦記憶(保留)される。
特図保留消化手段203は、特図保留記憶手段202に記憶されている特図判定情報を、特図表示器19a,19bでの特別図柄の変動開始毎に順次1ずつ特図判定手段204による判定に供して特図保留記憶手段202から消去(保留消化)する。その際、特図保留記憶手段202に複数の特図判定情報が記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段202に記憶された順番で消化し、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報を第1特図判定情報よりも優先して消化する。
特図判定手段204は、特図始動条件の成立により特図取得手段201により取得された(特図保留記憶手段202に記憶された)特図判定情報に基づいて、詳しくは、特別図柄が変動表示される際、当該特別図柄の変動表示に係る特図判定情報、つまり特図保留消化手段203により消化された特図判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定し、特別遊技である大当り遊技を行うと判定した場合、その大当り遊技の有利度合を判定する。
特別遊技を行うか否かの判定については、大当り判定値と図35に示す大当り判定テーブルに基づいて行い、具体的に、図35の低確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約1/320 の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、図35の高確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約10/320の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、低確テーブルと高確テーブルの何れを用いる場合でも、大当り判定値が約3/320 の割合で小当り特定値(4,44・・・)の何れかと一致する場合に、小当り遊技を行うと判定する。
大当り遊技の有利度合の判定については、図柄判定値と図36に示す図柄判定テーブルに基づいて行い、複数種類の大当り図柄(図36に示す8種類の大当り図柄A〜H)の何れか1つを選択する。具体的に、その特図判定値が第1特図判定情報である場合は、図36の第1図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、第2特図判定情報である場合は、図36の第2図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。そして、選択された大当り図柄によって、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターン、及び当該特別遊技終了後の遊技状態が決定される。
特図表示制御手段205は、特図保留消化手段203により第1特図判定情報が消化されたことを契機に、第1特図表示器19aに第1特別図柄を変動表示させた後に特図判定手段204による判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段203により第2特図判定情報が消化されたことを契機に、第2特図表示器19bに第2特別図柄を変動表示させた後に特図判定手段204による該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。つまり、特図判定手段204により大当り遊技を行うと判定された場合、選択され大当り図柄A〜Hの何れか1つを停止表示させ、小当り遊技を行うと判定された場合、小当り図柄を停止表示させ、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合、ハズレ図柄を停止表示させる。
また、特図表示制御手段205は、特図判定手段204により選択された図柄(大当り図柄A〜H、小当り図柄、ハズレ図柄の何れか)、リーチ判定値と変動パターン判定値、及び第1,第2特図保留数、後述の遊技状態等に基づいて、特別図柄を変動表示させる特図変動時間を(複数の特図変動時間の何れかに)決定する。
特別遊技実行手段206は、特図判定手段204により特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うと判定された場合、特図表示制御手段205により当該判定結果を示す判定図柄(大当り図柄、小当り図柄)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開閉パターンで大入賞口13aを開閉させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行う。具体的に、図37に示すように、大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定され、小当り遊技中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄D,E,G,Hに対応する開閉パターンと同様に設定される。
確率設定手段207は、特図判定手段34により大当り遊技を行うと判定される大当り確率を、図35の低確テーブルを用いて低確率(約1/320 )又は図35の高確テーブルを用いて高確率(約10/320)に設定する。
一方、普図カウンタ手段210は、当り判定値、及び普図判定値を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
普図取得手段211は、遊技球がゲート12を通過したときに普図保留数が4未満の場合に普図始動条件が成立して、普図カウンタ手段210により更新された当り判定値、及び普図判定値を、1組の普図判定情報として取得する。この普図取得手段211により取得された普図判定情報が普図保留記憶手段212に一旦記憶(保留)される。
普図保留消化手段213は、普図保留記憶手段212に記憶されている普図判定情報を普図表示器19cでの普通図柄の変動開始毎に順次1ずつ普図判定手段214による判定に供して普図保留記憶手段212から消去(保留消化)する。その際、保留記憶手段212に複数の普図判定情報が記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段212に記憶された順番で消化する。
普図判定手段214は、普図始動条件の成立により普図取得手段211により取得された(普図保留記憶手段212に記憶された)普図判定情報に基づいて、詳しくは、普通図柄が変動表示される際、当該普通図柄の変動表示に係る普図判定情報、つまり普図保留消化手段213により消化された普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定し、補助遊技を行うと判定した場合、その補助遊技の有利度合を判定する。
補助遊技を行うか否かの判定については、当り判定値に基づいて行い、補助遊技の有利度合の判定については、普図判定値に基づいて行い、複数種類の当り図柄(図39に示す2種類の当り図柄a,b)の何れか1つを選択する。ここで、図39のテーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。
普図表示制御手段215は、普図判定手段214による判定結果に基づいて、普図保留消化手段213により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器19cに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。普図判定手段214により補助遊技を行うと判定された場合、選択された当り図柄a,bの何れかを停止表示させ、補助遊技を行わないと判定された場合、ハズレ図柄を停止表示させる。
補助遊技実行手段216は、普図判定手段214により補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段215により、その判定結果を示す判定図柄(当り図柄)が停止表示された後、第2始動口11aを開閉させる補助遊技を行う。図38、図39に示すように、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンは、当り図柄の種類、及び第2始動口作動モードに応じて図示のように設定される。
作動モード設定手段217は、図38に示すように、第2始動口作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い低作動モード又は開状態に作動させ易い高作動モードを設定する。
具体的に、低作動モードでは、普図判定手段214により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示器19cでの普通図柄の普図変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口11aの始動口開閉パターンが0.1 秒×1 回又は0.1 秒×1 回+5.6 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普図変動時間が0.5 秒、始動口開閉パターンが1.0 秒×6 回又は2.0 秒×3 回に設定される。
遊技状態制御手段220は、複数種類の遊技状態(図40に示す4種類の通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態)の何れか1つを択一的に設定し、その遊技状態で遊技を制御する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
図40に示すように、通常遊技状態、時短遊技状態が設定された場合、確率設定手段207により低確率が設定され、潜確遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、確率設定手段207により高確率が設定される。また、通常遊技状態、潜確遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段217により低作動モードが設定され、時短遊技状態、確変遊技状態が設定された場合、作動モード設定手段217により高作動モードが設定される。
図37に示すように、遊技状態制御手段220は、特別遊技実行手段206により大当り遊技が行われた場合、その大当り遊技終了後の遊技状態を大当り図柄に応じて設定変更するとともに、その後、通常遊技状態への移行条件が成立すると、通常遊技状態へ移行される。尚、大当り図柄Cにより大当り遊技が行われた場合には、潜確遊技状態が設定された後、特図変動回数が50回に達すると、一旦、潜確遊技状態へ移行される。
次に、図34に示すように、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25のコンピュータ等により、図示の各手段230〜233が構成されている。演出制御手段230は、特図判定手段204による判定結果に基づいて、所定の演出手段239に遊技演出を行わせる。尚、演出手段239は、画像表示装置16、可動役物装置17、スピーカ27、ランプ28a,28bにより構成されている。
図柄変動演出制御手段231は、特図表示制御手段205により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、当該特図変動時間、及び遊技状態制御手段220により設定されている遊技状態に対応する図柄変動演出を、複数種類の図柄変動演出の何れかの中から選択して行わせる。
特別遊技演出制御手段232は、特別遊技実行手段36により特別遊技が行われているときに、特図判定手段204により判定され判定図柄と、特別遊技実行手段36により行われている大入賞口13aの開閉パターンの少なくとも1つに対応する特別遊技演出を、複数種類の特別遊技演出の中から選択して行わせる。
役物制御手段233は、ランプ制御基板25のコンピュータにより構成され、演出制御基板23からの制御情報(指令)を受けて、原点SW56,71,72からの信号に基づいて、電動モータ50(第1駆動機構32)、電動モータ60(第2駆動機構34)、複数のLED104〜106(固定電飾装置37)、複数のLED128〜131(可動電飾装置38)を制御する。
この役物制御手段233において、第1制御手段234が、図12に示すように、1対の第1可動役物33を閉位置Q1に位置させた状態で、可動役物ベース31を中央位置P0を中心に左端移動位置P1と右端移動位置P2とに亙って比較的低速で往復移動させることで1対の第1可動役物33を第1可動領域A1内で往復移動させる。
第2制御手段235が、図17〜図20に示すように、閉位置Q1にある1対の第1可動役物33の中央部が第1可動領域A1の中央に位置するように可動役物ベース31を中央移動位置P0に停止させた状態で、1対の第1可動役物33を閉位置Q1から開位置Q2へ比較的高速で移動させ、その後、開位置Q2から閉位置Q1へ比較的高速で移動させる。
ここで、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定し、その判定結果に基づいて遊技を制御する遊技制御手段240が、遊技制御基板21の主にコンピュータ(その各手段200〜207,210〜217,220)により構成され、遊技制御手段240により第1の遊技状況下で遊技が制御されているときに、第1制御手段234が制御を行い、遊技制御手段240により第1の遊技状況下と異なる第2の遊技状況下で遊技が制御されているときに、第2制御手段235が制御を行う。
例えば、第2の遊技状況とは、特図判定手段204により特別遊技(大当り遊技)を行うと判定されて、特図表示制御手段205により特別図柄が変動表示されているときに、特別遊技が行われることを報知する状況であり、第1の遊技状況とは、遊技状態制御手段220により確変遊技状態、時短遊技状態が設定されている間において、特別遊技が行われることを報知する状況以外の状況である。
以上説明した可動役物装置17の作用・効果について説明する。
図12に示すように、第1駆動機構32により可動役物ベース31を左右方向へ移動させることができ、また、図17〜図20に示すように、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を可動役物ベース31に対して左右方向へ対称に移動させると共に、1対の第2可動役物作動機構36により第2駆動機構34が1対の第1可動役物33を移動させる動力により1対の第2可動役物35を対称に動作させることができる。
状況に応じて、動作停止モードとして、可動役物ベース31を中央位置P0(図12(1))又は他の位置(左端移動位置P1(図12(2))、右端移動位置P2(図12(3))等)に停止させると共に、1対の第1可動役物33を第2可動領域A2内において閉位置Q1(図17)又は他の位置(第1途中位置Qw1(図18)、第2途中位置Qw2(図19)、開位置Q2(図20)等)に停止させることができる。
また、第1動作モードとして、1対の第1可動役物33を可動役物ベース31に対して閉位置Q1(図17)に位置させた(可動役物ベース31と相対的に停止させた)状態で、第1駆動機構32により可動役物ベース31を中央位置P0(図12(1))を中心に左端移動位置P1(図12(2))と右端移動位置P2(図12(3))とに亙って往復移動させ、この可動役物ベース31と一体的に1対の第1可動役物33を第1可動領域A1内において往復移動させることができる。
但し、第1駆動機構32により可動役物ベース31を上記以外の動作となるように移動させることもできる。また、1対の第1可動役物33を可動役物ベース31に対して閉位置Q1(図17)以外に位置させた(可動役物ベース31と相対的に停止させた)状態で、1対の第1可動役物33を第2可動領域A2内において移動させ得るように、第1駆動機構32により可動役物ベース31を移動させることもできる。
また、第2動作モードとして、可動役物ベース31を中央位置P0(図12(1))に停止させた状態で、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を第2可動領域A2内において閉位置Q1(図17)と開位置Q2(図20)とに亙って移動させ、1対の第2可動役物作動機構36により1対の第2可動役物35を動作させることができる。
但し、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を上記以外の動作となるように移動させることもできる。また、可動役物ベース31を中央位置P0(図12(1))以外に停止させた状態で、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を第2可動領域A2内において移動させることもできる。
更に、この可動役物装置17では、上記の第2動作モードにおいて、固定電飾装置37により離隔した1対の第1可動役物33間の後側を電飾することができ、上記の動作停止モードと第1,第2動作モードのうちの少なくとも1つのモードにおいて、1対の固定電飾装置37により1対の第1可動役物33を夫々電飾することができる。また、上記の第2動作モードにおいて、1対の第2可動役物35を光で照らすことができる。
固定電飾装置37においては、図26、図27等に示すように、複数の中央LED104により後側電飾板108の光透過部108a(複数の「☆」)を発光させることができ、複数の第1LED105により第1電飾レンズ109の第1領域109b(「V」)を発光させることができ、複数の第2LED106により第2電飾レンズ110の第2領域110b(「!!」)を発光させることができる。ここで、光透過部108aと第1,第2領域109b,110bを個別に発光させることもでき、そのうちの少なくとも2つを同時に発光させることもできる。
各可動電飾装置38においては、図30、図31等に示すように、複数の中央LED104により内側の第1,第2レンズ132,133(「黒目」)を発光させることができる。複数の第1LED129により外側の第1レンズ134の第1領域134b(「白目」)を発光させることができ、複数の第2LED130により外側の第3レンズ135の第2領域135b(「複数の血管」)を発光させることができ、複数の第3LED131により第2可動役物35を照らすことができる。ここで、第1,第2領域134b,135bを個別に発光させることも同時に発光させることもできる。
さて、本発明の可動役物装置17によれば次の効果を奏する。
第1,第2駆動機構32,34により、1対の第1可動役物33を対称に移動させるだけでなく、1対の第1可動役物33を一体的に移動させることもできるので、1対の第1可動役物33の役物動作が斬新になり、演出効果が高められる。具体的に、1対の第1可動役物33を合体させ「目」が一体的に左右交互に向くように動作させたり、1対の第1可動役物33を分離させ「目」が引き裂かれるように動作させたりすることができる。
ここで、可動役物ベース31の動作・位置を考慮しなければ、1対の第1可動役物33を大きく(最大限)離隔させるように第2可動領域A2内で移動させることが困難になる。つまり、遊技盤4におけるセンタ役物15、可動役物装置17を含む各種部材の構造や配置の関係で、第2可動領域A2の広さは制約されることで、1対の第1可動役物33を大きく(最大限)離隔させると、一方の第1可動役物33が第2可動領域A2外へ移動して固定側部材15c(図20)と衝突する虞が生じる。
そこで、役物制御手段233の第1制御手段234により、1対の第1可動役物33を最大限接近させた閉位置Q1に位置させた状態で、可動役物ベース31を移動させることで1対の第1可動役物33を所定の第1可動領域A1内で移動させるが、役物制御手段233の第2制御手段235により、閉位置Q1にある1対の第1可動役物33の中央部が第1可動領域A1の中央に位置するように可動役物ベース31を中央位置P0に停止させた状態で、1対の第1可動役物33を第1可動領域A1よりも広い第2可動領域A2内で開位置Q1から最大限離隔させた開位置Q2へ移動させるることができる。
次に、閉位置Q1(図17)にある1対の第1可動役物33が1対の第2可動役物35の全部を覆い、第2駆動機構34が1対の第1可動役物33を移動駆動する動力により1対の第2可動役物35を動作させる1対の第2可動役物作動機構36は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)から開位置Q2(図20)へ移動させる際、1対の第2可動役物35を停止させて第2可動役物35の少なくとも一部を出現させてから、1対の第2可動役物35を動作させるように構成している。
そのために、各第2可動役物作動機構36において、動作停止機構80が、第1可動役物33が閉位置Q1(図17)と第1途中位置Qw1(図18)間を移動する際に、第2可動役物35を停止させ、第1動作機構81が、第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間を移動する際に、第2可動役物35を第1可動役物33と一体的に移動させ、第2動作機構82が、第1可動役物33が第1途中位置Qw1(図18)と第2途中位置Qw2(図19)間を移動する際に、第2可動役物35を第1動作機構81により第1可動役物33と一体的に移動させながら回動させる。
従って、第1可動役物33が移動する際、従来のように第2可動役物35がその回動有無に関係なく常に第1可動役物33と一体的に移動するのではく、先ず、第2可動役物35を停止させ出現させてから、第1可動役物33と一体的に移動させ動作させることができるので、1対の第1可動役物33及び1対の第2可動役物35の役物動作が斬新になり、演出効果が高められる。
次に、1対の圧縮バネ96,97は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)に移動させたときに、1対の第1可動役物33を開位置Q2(図20)の方へ夫々付勢し、1対の引張バネ88は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を開位置Q2(図20)に移動させたときに、1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)の方へ夫々付勢する。
従って、1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)、開位置Q2(図20)に停止させる際に第2駆動機構34に生じるバックラッシュ(作動クリアランス)を確実に除去(吸収)することができ、つまり、1対の第1可動役物33が振動したりガタついたりするのを防止して、1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)、開位置Q2(図20)に正常に停止させることができる。
ここで、圧縮バネ96、引張バネ88ではなくて、第1可動役物33を常時閉位置Q1又は開位置Q2へ付勢するバネを設けると、可動役物が開位置Q2又は閉位置Q1へ接近するほど、バネの付勢力が大きくなり、つまりバネの付勢力に抗して第1可動役物33を開位置Q2又は閉位置Q1へ移動駆動する第2駆動機構34の負荷が大きくなる。特に、第2駆動機構34により第1可動役物33を水平方向へ移動させ、閉位置Q1と開位置Q2間の距離も比較的長いので、第1可動役物33が開位置Q2又は閉置位Q1に位置するとバネの付勢力が大きくなり過ぎて適当なものにならない。
本発明では、1対の圧縮バネ96,97による付勢力は、1対の第1可動役物33が閉位置Q1(図17)及びその近傍の移動範囲内にあるときにだけ、1対の第1可動役物33に入力され、1対の引張バネ88による付勢力は、1対の第1可動役物33を第1途中位置Qw1(図18)と開位置Q2(図20)間の移動範囲内にあるときにだけ、1対の第1可動役物33に入力されるので、前記課題が改善される。
また、1対の圧縮バネ96,97は、第2駆動機構34により1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)に移動させたときに、1対のラック部材63,64が1対の第1可動役物33を閉位置Q1(図17)から開位置Q2(図20)へ移動させる際に作動する方向へ1対のラック部材63,64を夫々付勢するように、1対のラック部材63,64の作動方向一端側(下側のラック部材63の右端側、上側のラック部材64の左端側)に設けられている。
つまり、1対の圧縮バネ96,97は、1対の第1可動役物33を直接付勢するのではなく、第2駆動機構34の1対のラック部材63,64を直接付勢するので、第2駆動機構34に生じるバックラッシュをより効果的に除去(吸収)すると共に、1対の圧縮バネ96,97等を、前側から見えない配置にて容易に設けることが可能になる。
また、1対の引張バネ88は、1対の第1可動役物33と夫々相対移動可能に且つ一体移動可能に連動連結された1対の可動部材75を夫々付勢する付勢手段として兼用されている。つまり、1対の可動部材75を夫々付勢する1対のバネを別途設けると、部品点数が多くなり、組付け負荷も大きくなるが、この課題が改善される。
次に、固定電飾装置37において、第1,第2電飾レンズ109,110にその左右両側方端部109a,110aから複数の第1,第2LED105,106により光を入射させ、複数の第1LED105からの光により第1電飾レンズ109の第1領域109b(「V」)を発光させ、複数の第2LED106からの光により第1電飾レンズ109の第1領域の109bの一部と前後方向にオーバーラップする領域、及び第1領域の109bと前後方向にオーバーラップしない領域を含む第2電飾レンズ110の第2領域110b(「!!」)を発光させ、第1,第2領域109b,110bを個別に発光させることも同時に発光させることもできるで、斬新な電飾を実現して、演出効果が高められる。
更に、固定電飾装置37においては、1対の第1可動役物33が開位置Q2にあるときに電飾面111を露出させて、その電飾面111から、複数の後側LED104により後側電飾板108の光透過部108a(複数の「☆」)を第1,第2電飾レンズ109,110を通して発光させ、この光透過部108aと第1,第2領域109b,110bを個別に発光させることもでき、そのうちの少なくとも2つを同時に発光させることもできるので、より斬新な電飾を実現して、演出効果が一層高められる。
次に、可動電飾装置38において、第1,第2電飾レンズ134,135にその左右両側方端部134a,135aから複数の第1,第2LED129,130により光を入射させ、複数の第1LED129からの光により第1電飾レンズ134の第1領域134b(「白目」)を発光させ、複数の第2LED130からの光により第1電飾レンズ134の第1領域の134bと前後方向にオーバーラップする領域を含む第2電飾レンズ135の第2領域135b(「複数の血管」)を発光させ、第1,第2領域134b,135bを個別に発光させることも同時に発光させることもできるので、斬新な電飾を実現して、演出効果が高められる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記実施例に種々の変更を付加して実施が可能である。尚、本発明については、その他の種々のパチンコ遊技機、或いは、スロットマシン等の種々の遊技機に適用可能である。