JP2014212687A - 電源装置 - Google Patents

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拓儀 西村
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Abstract

【課題】 電源装置のリップル電圧を決められた上限値以下に制限した上で、スイッチング損失を従来よりも小さくする。
【解決手段】 可変のスイッチング周波数で入り切りされるスイッチング素子105と、スイッチング素子105の他端に接続されたインダクタンス107と、インダクタンス107の他端と入力端子のもう一方の端子の間に接続されたコンデンサ108と、コンデンサ108の両端の間の出力電圧に重畳されるリップル電圧を検出するリップル電圧検出部112と、コンデンサの温度を推測できる箇所で計測された計測温度に基づきスイッチング周波数の上限である上限周波数を決める上限周波数決定部111と、リップル電圧が決められた上限値であるリップル電圧上限値以下になるように上限周波数以下の範囲でスイッチング周波数を決めるスイッチング周波数制御部113とを備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、直流電力が入力されスイッチング素子の動作により入力電圧よりも低い電圧の直流電力を出力する電源装置に関する。
スイッチング電源などの電源装置の出力部には、リップル電圧の低減、負荷急変時の電圧変動の防止を目的として静電容量の大きなコンデンサが実装される。小型で大きな静電容量を得られる電解コンデンサは温度依存性が大きい。特に低温時には等価直列抵抗(ESR)の増加が顕著であり結果として、リップル電圧が増大してしまう。リップル電圧の増大は、電源装置が電力を供給する機器が出力する信号でリップル電圧周期での周波数成分が重畳しノイズとなる場合がある。したがって、リップル電圧の大きさは電源装置の仕様として、最大で○mVp-p以下などと言うように規定される。このリップル電圧の仕様は、使用条件の温度範囲すべてで守る必要がある。
低温であっても電源装置を正常に動作させるため、一般的に、温度特性の良い電解コンデンサを選定して電源回路に実装すること、電源回路の出力部に電解コンデンサを並列に複数接続することなどがある。これらによって、低温時における電解コンデンサのESRの増加を抑制し、静電容量を確保することができる。
また、特許文献1には、電源回路のスイッチング素子の制御に関する技術が開示されている。この技術では、環境温度が規定値以下でなければ、電源回路のスイッチング素子を通常周波数で駆動し、環境温度が規定値以下であれば、電源回路のスイッチング素子を高速周波数で駆動する。
特開2008−289285号公報
しかしながら、例えば航空機搭載レーダ用の電源装置の場合、MIL規格(Military Standard)によれば、−54℃〜+71℃という厳しい温度条件下で正常動作することが要求される。そのため、温度特性の良い電解コンデンサを選定して電源回路に実装する場合には、選定条件が厳しくなる。また、電源回路の出力部に電解コンデンサを並列に複数接続する場合には、実装数が増大する。したがって、いずれの方法によっても、コストが増大するという問題がある。
また、高周波数でスイッチング素子を駆動するとスイッチング損失が増大し、その結果、電源回路における電力の損失が増加する。そのため、特許文献1に記載の技術では、低温下でもリップル電圧は抑えられるものの、スイッチング損失の最小化と言う点では改善の余地がある。
この発明は、電源装置のリップル電圧を決められた上限値以下に制限した上で、スイッチング損失を従来よりも小さくできる電源装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電源装置は、直流電源が接続される一対の入力端子と、前記入力端子の一方に一端が接続され、可変のスイッチング周波数で入り切りされるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の他端に接続されたインダクタンスと、前記スイッチング素子と前記インダクタンスの接続点と前記入力端子のもう一方の端子との間に設けられ、前記接続点へ向かう方向にだけ電流を流すダイオードと、前記インダクタンスの他端と前記入力端子のもう一方の端子の間に接続されたコンデンサと、前記コンデンサの両端に設けられた一対の出力端子と、前記コンデンサの両端の間の出力電圧を計測する出力電圧計測器と、前記出力電圧に重畳されるリップル電圧を検出するリップル電圧検出部と、前記コンデンサの温度を推測できる箇所で計測された計測温度が入力されて前記計測温度に基づき前記スイッチング周波数の上限である上限周波数を決める上限周波数決定部と、前記リップル電圧が決められた上限値であるリップル電圧上限値以下になるように前記上限周波数以下の範囲で前記スイッチング周波数を決めるスイッチング周波数制御部と、前記スイッチング周波数で入り切りするように前記スイッチング素子を制御するスイッチング素子制御部とを備えたものである。
この発明は、電源装置のリップル電圧を決められた上限値以下に制限した上で、スイッチング損失を従来よりも小さくできる電源装置を得ることを目的とする。
この発明の実施の形態1に係る電源装置の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る電源装置においてスイッチング周波数を制御する処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部の動作を説明する上での比較例としての、過電圧発生抑制部が動作しない場合のパルス負荷への電力供給時の電源装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部がパルス負荷への電力供給前からゼロの電圧偏差指定値が入力される場合のパルス負荷への電力供給時の電源装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部がパルス負荷への電力供給後にゼロより大きい電圧偏差指定値が入力される場合のパルス負荷への電力供給時の電源装置の動作を説明する図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。
図1は、この発明の実施の形態1に係る電源装置の構成を説明する図である。この発明の実施の形態1に係る電源装置100は、直流電源からの入力電力を所望の大きさの出力電圧の直流の電力に変換して負荷へ供給する装置である。図1に示すように、電源装置100は、電源入力部101と、電源回路102と、電源出力部103と、制御部104とを備える。
電源入力部101は、外部の直流電源から入力電力を受電する一対の入力端子を有しており、受電した電力を配線IN_Hおよび配線IN_Rを介して電源回路102へ出力する。電源入力部101は、例えば入力電力の電圧などが電源装置100の仕様などで定められる基準を満たさない場合などには、電源回路102への電力の出力を遮断して電源回路102を保護する保護回路などを備える。
電源回路102は、制御部104に制御されて動作することによって、電源入力部101から入力される電力を定められた目標電圧の直流の電力に変換して出力する電気回路である。電源回路102は、例えば降圧コンバータであり、電源入力部101からの入力電力を入力電圧よりも低い目標電圧の直流の電力に変換する。
電源回路102は、同図に示すように、一対の入力端子に接続された配線IN_Hと配線IN_Rとにより電源入力部101に電気的に接続されるとともに、配線OUT_Hと配線OUT_Rとにより電源出力部103に電気的に接続されている。以下、配線IN_Hと配線OUT_Hとを接続する電源回路102内の配線を「H側配線」と称し、配線IN_Rと配線OUT_Rとを接続する電源回路102内の配線を「R側配線」と称する。
電源回路102は、同図に示すように、入力端子の一方に接続された配線IN_Hに一端が接続されて可変のスイッチング周波数で入り切りされるスイッチング素子105と、フリーホイールダイオード106と、チョークコイル107と、コンデンサ108とを備える。さらに、電源回路102は、コンデンサ108の両端の間の電圧すなわち出力電圧を計測する出力電圧計測器109を備える。
スイッチング素子105の他端とチョークコイル107の一端とは接続され、電源入力部101側から電源出力部103側へ順にスイッチング素子105とチョークコイル107とがH側配線に直列で設けられる。チョークコイル107は、入力電圧と出力電圧の間で発生する電圧差を担うインダクタンスである。スイッチング素子105とチョークコイル107との接続点と配線IN_Rとの間に設けられたフリーホイールダイオード106は、スイッチング素子105が切の状態でインダクタンスが存在するために流れ続けようとする電流を流すために設けられる。フリーホイールダイオード106は、スイッチング素子105とチョークコイル107との接続点へ向かう方向にだけ電流を流すダイオードである。コンデンサ108は、H側配線とR側配線との間に接続される。コンデンサ108の一方の正極は、チョークコイル107と配線OUT_Hとを接続するH側配線に接続される。
スイッチング素子105は、制御部104から取得する信号に応じて、配線IN_Hに印加される入力電圧をチョークコイル107の一端に印加するかどうかの導通(オン)と遮断(オフ)とを切り替える素子であり、例えばトランジスタである。
コンデンサ108は、配線OUT_Hに印加する電圧、すなわち電源回路102から出力する電圧を安定させるための電解コンデンサおよび他の種類のコンデンサ、例えばセラミックコンデンサなどを並列にして構成している。
出力電圧計測器109は、電源回路102から出力される電圧、すなわち電源回路102が配線OUT_Hと配線OUT_Rの間に印加する出力電圧を計測する。出力電圧は、コンデンサ108の両端の間の電圧である。
電源出力部103は、電源回路102から出力される電力を配線OUT_Hおよび配線OUT_Rを介して受電し、それに基づく電力を出力電力として負荷へ出力する一対の出力端子を有する。電源出力部103は、例えば出力電力の電圧が電源装置100の仕様などで定められる基準を満たさない場合などには、出力電力の出力を遮断して負荷を保護する保護回路などを備える。一対の出力端子は、それぞれ配線OUT_Hと配線OUT_R、すなわちコンデンサ108の両端に接続される。
制御部104は、例えば、プロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、電気回路などを適宜組み合わせて構成され、電源回路102を制御する。
制御部104は、図1に示すように、温度情報および出力電圧に関する情報を取得する情報取得部110と、温度情報からスイッチング周波数の上限である上限周波数を決める上限周波数決定部111と、出力電圧に重畳しているリップル電圧を検出するリップル電圧検出部112と、リップル電圧に基づきスイッチング周波数を決めるスイッチング周波数制御部113と、出力電圧と目標電圧との差である電圧偏差を検出する電圧偏差検出部114と、電圧偏差が入力されて出力電圧が目標電圧に近づくように制御する出力電圧制御部115、スイッチング素子105を制御するスイッチング素子制御部116、電源回路102に発生した異常を検出する異常検出部117と、例えば同じ大きさの電力または電流を短時間だけ消費する負荷であるパルス負荷の終了時点に出力電圧が過大になることを防止する過電圧発生抑制部118とを備える。制御部104が備える各機能は、予め組み込まれたコンピュータプログラムを実行することで発揮される機能又は電気回路が備える機能などにより実現されるとよい。
情報取得部110には、温度センサ130及び出力電圧計測器109からの信号が入力される。温度センサ130は、コンデンサ108の温度を推測できる温度を計測できる箇所に設けられる。コンデンサ108の温度を推測できる温度とは、例えばコンデンサ108の表面温度あるいは内部温度、コンデンサ108付近の気温などである。複数個所で温度を計測して平均などで求めた温度を温度情報としてもよい。情報取得部110は、温度センサ130からの温度情報を上限周波数決定部111へ出力する。出力電圧計測器109が計測した出力電圧は、リップル電圧検出部112と電圧偏差検出部114へ出力する。
上限周波数決定部111では、温度とESRとの関係を表現するデータ又は関係式を予め持っており、入力された温度情報が示す温度に対してESRを推定する。推定したESRから、決められた上限値であるリップル電圧上限値以下にすることができるスイッチング周波数の範囲を求める。求めたスイッチング周波数範囲の下限を基に上限周波数を決める。推定したESRには誤差が存在するので、求めたスイッチング周波数範囲の下限でリップル電圧が上限値以下にならない場合も有り得る。そこで、スイッチング周波数の上限値である上限周波数は、求めたスイッチング周波数範囲の下限よりも適当な大きさだけ大きい値とする。求めた上限周波数は、スイッチング周波数制御部113に出力する。
リップル電圧検出部112は、出力電圧計測器109が計測した出力電圧が入力されて、出力電圧の決められた長さの時間での移動平均を求める。出力電圧から、出力電圧の移動平均を引いて出力電圧に重畳しているリップル電圧を検出する。決められた長さの時間でのリップル電圧の最大値から最小値を引いたリップル電圧の変動幅をリップル電圧として、スイッチング周波数制御部113に出力する。なお、移動平均は低域通過フィルタなどにより求めてもよい。あるいは高域通過フィルタを通過した出力電圧を、リップル電圧としてもよい。
スイッチング周波数制御部113は、リップル電圧検出部112が計測したリップル電圧がリップル電圧上限値以下になるように、PI制御(比例積分制御)などのフィードバック制御を実施して、スイッチング周波数を制御する。リップル電圧がリップル電圧上限値よりも大きければスイッチング周波数を高くする。ただし、スイッチング周波数が上限周波数を超える場合には、スイッチング周波数を上限周波数とする。リップル電圧がリップル電圧上限値よりも小さいリップル電圧下限値よりも小さければ、スイッチング周波数を低くする。ただし、スイッチング周波数が通常状態でのスイッチング周波数である通常周波数以下になる場合は、通常周波数とする。つまり、通常周波数はスイッチング周波数の下限である。リップル電圧上限値とリップル電圧下限値の間の間隔は、スイッチング周波数の増加と減少が繰り返すような事態が発生しないように適切な大きさに決める。
スイッチング周波数制御部113の例えばPI制御の制御パラメータは、スイッチング周波数を変更することによりリップル電圧が変化する時間遅れを考慮し、かつできるだけ速くリップル電圧を低減できるように決める。PID制御(比例積分微分制御)やPD制御(比例微分制御)、あるいはフィードフォワード制御など他の種類の制御方法でもよい。
スイッチング周波数が上限周波数である状態が決められた長さの時間以上に継続すると、スイッチング周波数制御部113は異常検出部117に異常であることを通知する。異常検出部117は、スイッチング素子105が切状態で固定するようにスイッチング素子制御部116に指示を出し、異常を通知するランプなどを点灯させる。異常を通知する音声を出力してもよい。なお、異常検出部がスイッチング周波数を監視して、スイッチング周波数が上限周波数以上である状態が決められた長さの時間以上に継続した場合に、異常検出部が異常を検出するようにしてもよい。
電圧偏差検出部114は、出力電圧と目標電圧との差である電圧偏差を検出する。出力電圧制御部115は、電圧偏差が入力されて出力電圧が目標電圧に近づくように、スイッチング素子105のデューティ比(duty ratio)を制御する。電圧偏差検出部114は、電圧偏差に対して例えばPI制御により、デューティ比を制御する。電圧偏差が負すなわち出力電圧が目標電圧よりも小さい場合は、デューティ比が通常状態でのデューティ比よりも大きくなる。電圧偏差が正すなわち出力電圧が目標電圧よりも大きい場合は、デューティ比が通常状態でのデューティ比よりも小さくなる。出力電圧制御部115が求めたデューティ比は、スイッチング素子制御部116に出力される。
スイッチング素子制御部116は、スイッチング素子制御信号を生成し、スイッチング素子105へ出力することによって、スイッチング素子105の入り切りを制御する。スイッチング素子制御部116は、入力されたスイッチング周波数とデューティ比になるように、スイッチング素子105の入り切りタイミングを制御する。
過電圧発生抑制部118は、電源装置100が電力を供給する装置に設けられた、トリガ信号を出力するトリガ信号出力部150に接続されている。トリガ信号は、パルス負荷の終了タイミングよりも決められた長さの時間(TDとする)だけ前に発生する。パルス負荷の長さ(TPとする)は予め決められており、TD>TPであればパルス負荷の発生前にトリガ信号が発生する。TD<TPであれば、パルス負荷の発生後にトリガ信号が発生する。
トリガ信号出力部150から出力されるトリガ信号を受信すると、トリガ信号の受信タイミングから決められた長さの時間(TGとする)の間は、過電圧発生抑制部118は、電圧偏差検出部114に対して電圧偏差をゼロ以上の決められた値である電圧偏差指定値を出力するように指示する。電圧偏差検出部114からゼロである電圧偏差指定値が出力されている間は、出力電圧制御部115はデューティ比を目標電圧に対応する値に固定する。また、電圧偏差検出部114からの電圧偏差として、ゼロより大きい電圧偏差指定値が入力されている間は、出力電圧制御部115は出力電圧を低下させるようにデューティ比を減少させる。トリガ信号が出力電圧制御部115に入力されて、トリガ信号の受信タイミングから決められた長さの時間TGの間は、出力電圧制御部115が電圧偏差が電圧偏差指定値であるとして扱うように構成してもよい。電圧偏差指定値を、時間TGの中で変化させてもよい。
これまで、この発明の実施の形態1に係る電源装置100の構成について説明した。ここから、電源装置100の動作について説明する。
電源装置100で発生するリップル電圧の大きさについて考察する。以下の変数を定義する。
Vin:電源入力部101に入力される電圧。
Vout:電源出力部103から出力される電圧。
ΔVout:電源出力部103から出力されるリップル電圧。
|ΔVout|:リップル電圧ΔVoutの変動幅。1周期での最大値と最小値の差。
Vout0:電源出力部103から出力される電圧からリップル電圧を除いた電圧。
d:デューティ比。d=Vout0/Vin。スイッチング素子105が入の状態をとる時間の割合。
L:チョークコイル107のインダクタンス値。
f:スイッチング素子105のスイッチング周波数。
i:コンデンサ108に流れるリップル電流。
R:コンデンサ108の直列等価抵抗値。
Cout:コンデンサ108の静電容量値。
ΔVoutR:コンデンサ108の直列等価抵抗によるリップル電圧。
ΔVoutC:コンデンサ108の静電容量成分によるリップル電圧。
電源装置100では、入力電圧Vinから電圧Vout0を出力することから、デューティ比d(=Vout0/Vin)でスイッチング素子105が動作する。したがって、任意の整数をnとすると、チョークコイル107に印加される電圧は、以下のようになる。なお、出力電圧Voutが変動することによるリップル電流iの変動は無視する。
n/f≦t≦(n+d)/fで、 L*di/dt=Vin - Vout0 (1)
(n+d)/f≦t≦(n+1)/fで、 L*di/dt=−Vout0 (2)
ここで、t=n/f、t=(n+1)/fでのリップル電流iが同じ値になり、1周期での電流の総和がゼロになることから、式(1)と式(2)を満足するリップル電流iは、以下のようになる。
n/f≦t≦(n+d)/fで、 i(t)=((Vin - Vout0)/L)*(t-(n+d/2)/f) (3)
(n+d)/f≦t≦(n+1)/fで、 i(t)=−(Vout0/L)*(t-(n+(1+d)/2)/f) (4)
式(3)と式(4)から、t=(n+d/2)/fとt=(n+(1+d)/2)/fで、i=0となることが分かる。
コンデンサ108で発生するリップル電圧に関して、以下の式が成立する。
ΔVout(t)=Vout−Vout0=ΔVoutR(t)+ΔVoutC(t) (6)
ΔVoutR(t)=R*i(t) (7)
d(ΔVoutC(t))/dt=i(t)/Cout (8)
式(7)に、式(3)と式(4)を代入すると、以下のようになる。
n/f≦t≦(n+d)/fで、ΔVoutR(t)=R*((Vin - Vout0)/L)*(t-(n+d/2)/f) (9)
(n+d)/f≦t≦(n+1)/fで、ΔVoutR=−R*(Vout0/L)*(t-(n+(1+d)/2)/f) (10)
式(8)、式(3)、式(4)と、i=0となるt=(n+d/2)/fとt=(n+(1+d)/2)/fで、ΔVoutCが最大値および最小値をとること、1周期で同じ電圧に戻ることから、ΔVoutC(t)は以下のようになる。
n/f≦t≦(n+d)/fで、
ΔVoutC(t)=((Vin - Vout0)/(L*Cout))*(t-(n+d/2)/f)2/2
−Vout0*(1 - d)/[(f*L)*(16*f*Cout)] (11)
(n+d)/f≦t≦(n+1)/fで、
ΔVoutC(t)=−Vout0/(L*Cout))*{t-(n+(1+d)/2)/f}2/2
+Vout0*(1 - d)/[(f*L)*(16*f*Cout)] (12)
式(6)を微分して、式(3)、式(4)、式(7)、式(8)を代入すると、以下となる。
n/f≦t≦(n+d)/fで、 dVout/dt=(Vin - Vout0)*(R/L)+i/Cout (13)
(n+d)/f≦t≦(n+1)/fで、dVout/dt=−Vout0*(R/L)+i/Cout (14)
式(13)に式(3)を代入し、式(14)に式(4)を代入すると、以下となる。
n/f≦t≦(n+d)/fで、
dVout/dt=((Vin - Vout0)/L)*[R+(t-(n+d/2)/f)/Cout] (13A)
(n+d)/f≦t≦(n+1)/fで、
dVout/dt=−(Vout0/L)*[R+(t-(n+(1+d)/2)/f)/Cout] (14A)
式(13A)がゼロになる場合が存在するためには、以下が成立する必要がある。
R≦d/(2*f*Cout) (15)
式(14A)がゼロになる場合が存在するためには、以下が成立する必要がある。
R≦(1 - d)/(2*f*Cout) (16)
式(15)と式(16)がそれぞれ成立するかどうかで場合分けして、出力電圧Voutのリップル電圧の1周期内での最大値から最小値を引いた値である変動幅|ΔVout|は、以下のように計算できる。
(A)R≦d/(2*f*Cout)かつR≦(1 - d)/(2*f*Cout))の場合
|ΔVout|=(Vin/L)*R2*Cout/2 + Vout0*(1-d)/[(f*L)*(8*f*Cout)] (17)
(B)d/(2*f*Cout) <R≦(1 - d)/(2*f*Cout)の場合
|ΔVout|=[Vout0*(1 - d)/(2*L*f)]*{R + d/(4*f*Cout)}
+(Vin/L)*(1 - d)*R2*Cout/2 (18)
(C)(1 - d)/(2*f*Cout) <R≦d/(2*f*Cout)の場合
|ΔVout|=[Vout0*(1 - d)/(2*L*f)]*{R + (1 - d)/(4*f*Cout)}
+(Vout0/L)*R2*Cout/2 (19)
(D)R>d/(2*f*Cout)かつR>(1 - d)/(2*f*Cout))の場合
|ΔVout|=Vout0*(1-d)*R/(f*L) (20)
リップル電圧の変動幅|ΔVout|は、コンデンサ108の等価直列抵抗値Rがゼロから大きくなると、Rがゼロに非常に近い間はRの2乗に比例して大きくなる。Rによるリップル電圧がコンデンサによるリップル電圧よりも大きくなる程度にRが大きくなると、リップル電圧がRに比例することが分かる。Rの大きさに関わらず、スイッチング素子105のスイッチング周波数fを大きくすると、リップル電圧の変動幅が小さくなることが分かる。リップル電圧の変動幅のことを、リップル電圧の大きさ、あるいはリップル電圧とも呼ぶ。
リップル電圧を常に大きく評価することになるが、等価直列抵抗値Rの値によらず、以下の式でリップル電圧を評価してもよい。
|ΔVout|=Vout0*(1-d)/(f*L)*[R + 1/(8*f*Cout)] (21)
R=0の場合は、式(21)は、式(17)と同じ値のリップル電圧を計算できる。また、Rが1/(8*f*Cout)に対して十分に大きい場合は、式(21)は式(20)と同じ値のリップル電圧を計算できる。
スイッチング周波数制御部113によるスイッチング周波数fを制御する動作について説明する。ここでは、離散的な時間ごとにスイッチング周波数を変更する方法の1例を説明する。そのために、以下の変数を定義する。
ΔT:スイッチング周波数を変更する周期。
t:現在時刻。
t0:前回、温度情報を取得した時刻。
T0:温度情報を取得する周期。
Δf:スイッチング周波数fを1回に増減する幅。
Tc:温度センサ130で計測した計測温度。
fup:温度Tcから決まるスイッチング周波数fの上限値。上限周波数と呼ぶ。
fst:通常動作時のスイッチング周波数。スイッチング周波数fの下限。
ΔVmax:リップル電圧|ΔVout|の上限値。
ΔVmin:リップル電圧|ΔVout|の下限値。
t1:前回、リップル電圧|ΔVout|を取得した時刻。
図2は、この発明の実施の形態1に係る電源装置においてスイッチング周波数を制御する処理の流れを示すフローチャートである。まず、最初に、ステップS01の温度取得工程で、温度センサ130から計測温度Tcを取得し、t0=tとする。ステップS02の上限周波数決定工程では、上限周波数決定部111がコンデンサの温度Tcに基づき上限周波数fupを決める。
ステップS03のリップル電圧取得工程では、リップル電圧|ΔVout|を取得し、t1=tとする。ステップS04で、リップル電圧|ΔVout|が上限値ΔVmaxよりも大きいかどうか(|ΔVout|>ΔVmax ?)をチェックする。上限値ΔVmaxよりも大きい場合(STEPS04でYES)は、ステップS05のスイッチング周波数増加工程で、スイッチング周波数fを増加(f=f+Δf)させる。そして、ステップS06の上限周波数チェック工程で、スイッチング周波数fが上限周波数fupよりも大きいかどうか(f>fup ?)をチェックする。
上限周波数fupよりも大きい場合(STEPS06でYES)は、上限周波数fup以下の周波数ではリップル電圧|ΔVout|を上限値ΔVmax以下に低減できず、何らかの異常が存在することを意味するので、ステップS07の異常停止工程に進む。ステップS07の異常停止工程では、スイッチング周波数制御部113から異常が存在することを通知された異常検出部117は、スイッチング素子105が切状態で固定するようにスイッチング素子制御部116に指示を出し、異常を通知するランプなどを点灯させる。そして、処理を終了する。
ここでは、1回でもスイッチング周波数fが上限周波数fupよりも大きい場合を異常としたが、異常としないでスイッチング周波数fを上限周波数fupとして、上限周波数fupが決められた回数だけ継続した場合に異常と判断してもよい。
スイッチング周波数fが上限周波数fupよりも大きくない場合(STEPS06でNO)は、ステップS08で、前回、温度Tcを取得してからT0が経過したかどうか(t≧t0+T0 ?)をチェックする。T0が経過した場合(STEPS08でYES)は、ステップS01の温度取得工程に戻る。
T0が経過してない場合(STEPS08でNO)は、ステップS09で、前回、リップル電圧|ΔVout|を取得してからΔTが経過したかどうか(t≧t1+ΔT ?)をチェックする。経過していない場合(STEPS09でNO)は、繰り返しチェックする。ΔTが経過した場合(STEPS09でYES)は、ステップS03のリップル電圧取得工程に戻る。
リップル電圧|ΔVout|が上限値ΔVmaxよりも大きくない場合(STEPS04でNO)は、ステップS10で、スイッチング周波数fが下限周波数fstよりも大きいかどうか(f>fst ?)をチェックする。下限周波数fstよりも大きくない場合(STEPS10でNO)は、スイッチング周波数fは下限周波数fstと等しく、周波数を変更する必要がないので、ステップS08に進む。
スイッチング周波数fが下限周波数fstよりも大きい場合(STEPS10でYES)は、ステップS11で、リップル電圧|ΔVout|が下限値ΔVmin未満かどうか(|ΔVout|<ΔVmin ?)をチェックする。下限値ΔVmin未満の場合(STEPS11でYES)は、スイッチング周波数fが高すぎるので、ステップS12のスイッチング周波数減少工程で、スイッチング周波数fを減少(f=f−Δf)させる。そして、ステップS08に進む。下限値ΔVmin以上の場合(STEPS11でNO)は、ステップS08に進む。
図2のフローチャートにしたがって動作すれば、低温時などコンデンサのESRの値が大きく、リップル電圧|ΔVout|が上限値ΔVmaxよりも大きい場合には、上限値ΔVmaxよりも小さくなるまでスイッチング周波数fが増加する。コンデンサのESRの値が低下してリップル電圧|ΔVout|が下限値ΔVminよりも小さくなれば、スイッチング周波数fが減少する。スイッチング周波数fが通常動作時のスイッチング周波数fstになれば、それ以下にはスイッチング周波数fは減少しない。したがって、低温時であっても、電源回路102を安定して動作させることが可能になる。ひいては、低温時における電源品質の向上、システム全体の高効率化が可能になる。
スイッチング周波数fをリップル電圧|ΔVout|が上限値ΔVmax以下になる範囲で、できるだけ低い周波数でスイッチング素子が動作するので、温度により一律でスイッチング周波数fを高くする制御方式と比較して、スイッチング素子でのスイッチング損失を低減できる。また、温度から決まる上限周波数fupまで周波数を増加させてもリップル電圧|ΔVout|を上限値ΔVmax以下にできない場合は、電源装置に何らかの異常が存在することになる。異常が存在することを検出して電源装置を停止させ、電源装置を保護することができる。
この実施の形態によれば、コンデンサ108には、比較的緩やかな条件で選定された電解コンデンサ又は一般的な電解コンデンサを採用しても、低温時に、電源回路102を安定して動作させることができる。また、コンデンサ108を並列に接続しなくても、又は、比較的少ない数のコンデンサ108を並列に接続することで、低温時に、電源回路102を安定して動作させることができる。したがって、コストの増大を抑制することが可能になる。
過電圧発生抑制部118の動作を説明する。図3は、この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部の動作を説明するためのフローチャートである。ステップS21では、トリガ信号が入力されたかチェックする。入力されていない場合は、ステップS22で、出力電圧制御部115を電圧偏差検出部114が検出した電圧偏差で動作させる。そして、繰り返しトリガ信号が入力されたか決められた周期でチェックする。トリガ信号が入力された場合は、ステップS23で、出力電圧制御部115に電圧偏差指定値(ゼロ以上)を入力して、出力電圧制御部115を動作させる。ステップS24で、トリガ信号が入力されてから決められた時間が経過したかチェックする。決められた時間が経過していなければ、ステップS24に戻る。経過していれば、ステップS25で、出力電圧制御部115を電圧偏差検出部114が検出した電圧偏差で動作させる。
過電圧発生抑制部118の動作を説明するために、まず、比較例としての過電圧発生抑制部が動作しない場合について説明する。図4は、この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部の動作を説明する上での比較例としての、過電圧発生抑制部が動作しない場合のパルス負荷への電力供給時の電源装置の動作を説明する図である。図4(a)に負荷への供給電流ioutの時間変化を示す。図4(b)に、出力電圧Voutの時間変化を示す。図4(c)に、出力電圧制御部115に入力される電圧偏差の時間変化を示す。図4(d)に、スイッチング素子105のデューティ比dsの時間変化を示す。
図4(a)において、時刻tAで、同じ大きさの電流を短時間だけ消費する負荷であるパルス負荷に電力を供給開始し始めるとする。ここでは、出力電流ioutはステップ状に増加し、一定値を保ち、その後ステップ状にゼロに戻るとする。パルス負荷の発生前は、リップル電圧は重畳するものの出力電圧Voutは上限以下かつ下限以上の決められた値Vout0で一定である。パルス負荷に電力を供給し始めるtA以降は、コンデンサ108に貯えた電力を供給するので、出力電圧Voutが減少する。出力電圧制御部115に入力される電圧偏差Vsも出力電圧Voutと同様に変化する。負の電圧偏差Vsに応じて、出力電圧制御部115はデューティ比を増加させる。図4(b)に示すように、時刻tBで、出力電圧Voutが増加に転じ、時刻tCで出力電圧Voutがパルス負荷へ電力を供給する前の値になり、以後はパルス負荷への電力の供給が終了する時刻tDまでは同じ値に維持される。図4(d)に示すように、スイッチング素子105のデューティ比dsは、時刻tA以前は目標電圧Vout0を維持するds0の値を取り、時刻tAから時刻tCまでの間に、時刻tA以前のds0よりも大きい値を取り、時刻tCから時刻tDまではds0を取る。
時刻tDでパルス負荷への電力の供給が終了すると、パルス負荷への電流分がコンデンサ108に貯えられるようになり、出力電圧Voutが増加する。図4(b)に示すように、パルス負荷の電流量が大きい場合には、時刻tEで出力電圧Voutが上限を超えてしまう。時刻tFで出力電圧Voutが最大値を取る。時刻tGで、出力電圧Voutがパルス負荷へ電力を供給する前の値Vout0に戻る。スイッチング素子105のデューティ比dsは、時刻tDから時刻tGまでの間は、時刻tA以前のds0よりも小さい値を取り、時刻tG以降はds0を取る。
次にパルス負荷への電力供給前にトリガ信号を発生させる場合の過電圧発生抑制部118の動作を説明する。図5は、この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部がパルス負荷への電力供給前からゼロの電圧偏差指定値が入力される場合のパルス負荷への電力供給時の電源装置の動作を説明する図である。
時刻tAよりも少し前の時刻tXにトリガ信号が入力される。時刻tX以後で決められた長さの時間TGが経過するまでは、過電圧発生抑制部118は、電圧偏差がゼロであるとして出力電圧制御部115を動作させる。図5(b)では、出力電圧制御部115に入力される電圧偏差を実線で示し、電圧偏差検出部114が検出する電圧偏差を破線で示す。出力電圧制御部115が電圧低下を検出して電圧を上昇させる動作をしないため、時刻tAでパルス負荷へ電力の供給を開始すると、パルス負荷へ電力の供給が終了する時刻tDまで、出力電圧Voutが低下し続ける。
時刻tDから出力電圧Voutは、僅かに上昇に転ずる。これは、スイッチング素子105のデューティ比dsは出力電圧が目標電圧Vout0を維持する値であるので、Vout0よりも低下している出力電圧VoutがVout0に近づくように作用するためである。時刻tYにトリガ信号が入力された時刻tXから決められた時間TGが経過して、出力電圧制御部115に負の電圧偏差が入力されるようになると、出力電圧制御部115がデューティ比を増加させて、出力電圧Voutの増加率がより大きくなる。時刻tHで、出力電圧Voutがパルス負荷へ電力を供給する前の値Vout0に戻る。スイッチング素子105のデューティ比dsは、時刻tYから時刻tHまでの間に、時刻tA以前の目標電圧Vout0を維持するds0よりも大きい値を取り、時刻tH以降はds0を取る。このようにパルス負荷発生前にトリガ信号を入力し、パルス負荷への電力の供給が終了した後まで出力電圧制御部115が電圧を回復する動作をさせないことで、パルス負荷への電力の供給が終了した際の出力電圧が上限を超えることを防止できる。
なお、時刻tA以降は出力電圧Voutが低下し続けるので、パルス負荷への電力供給が終了する時刻tDよりも前でも、電圧が十分に低下していれば、トリガ信号が入力された時刻tXから決められた時間TGが経過する時刻tYが来るように、決められた時間TGを決めてもよい。
次にパルス負荷への電力供給後で供給終了前にトリガ信号を発生させる場合の過電圧発生抑制部118の動作を説明する。この発明の実施の形態1に係る電源装置が有する過電圧発生抑制部がパルス負荷への電力供給後にゼロより大きい電圧偏差指定値が入力される場合のパルス負荷への電力供給時の電源装置の動作を説明する図である。
トリガ信号は、時刻tCと時刻tDの間の時刻tWに入力される。時刻tWまでは、図4と同様に動作する。過電圧発生抑制部118は、電圧偏差がゼロより大きい電圧偏差指定値であるとして出力電圧制御部115を動作させる。図6(b)では、出力電圧制御部115に入力される電圧偏差を実線で示し、電圧偏差検出部114が検出する電圧偏差を破線で示す。出力電圧制御部115は電圧上昇を検出することになり、デューティ比dsがds0よりも小さくなるので、時刻tWからは出力電圧Voutが低下し始める。
時刻tDでパルス負荷への電力の供給が終了すると、パルス負荷への電流分がコンデンサ108に貯えられるようになり、出力電圧Voutが増加する。出力電圧Voutの増加率は、図4の場合の例えば半分程度以下になるように、電圧偏差指定値の大きさを調整しておく。時刻tZでトリガ信号が入力された時刻tWから決められた長さの時間TGが経過して、出力電圧制御部115に負の電圧偏差が入力されるようになると、出力電圧制御部115がデューティ比を増加させて、出力電圧Voutの増加率がより大きくなる。時刻tJで、出力電圧Voutがパルス負荷へ電力を供給する前の値Vout0に戻る。スイッチング素子105のデューティ比dsは、時刻tZから時刻tJまでの間に、時刻tA以前のds0よりも大きい値を取り、時刻tJ以降はds0を取る。このようにパルス負荷への電力供給後で供給終了前にトリガ信号を発生させ、パルス負荷への電力の供給が終了するタイミングtDを含むように決められた長さの時間TGで、出力電圧制御部115に出力電圧Voutを低下させる動作をさせることで、パルス負荷への電力の供給が終了した際の出力電圧Voutが上限を超えることを防止できる。
なお、時刻tZは時刻tD以後である必要がある。これは、時刻tZが時刻tDよりも前であれば、時刻tDまでの間、出力電圧Voutを目標電圧Vout0に上昇させるためデューティ比dsがds0よりも大きくなり、時刻tDでの出力電流ioutがパルス負荷への電流分よりも大きくなり、時刻tDでの電圧の上昇速度が何も制御しない場合(図4)よりも大きくなるからである。
なお、トリガ信号が入力されると、すぐに過電圧発生抑制部が出力電圧制御部に入力される電圧偏差を制御したが、予め決められた時間、あるいはトリガ信号とともに通知された時間が経過してからでもよい。また、トリガ信号ともに、パルス負荷への電力供給の開始と終了の時刻が、例えばトリガ信号の発生時刻からの経過時間として与えられて、過電圧発生抑制部が出力電圧制御部に入力される電圧偏差を制御する時間範囲を決めるようにしてもよい。過電圧発生抑制部が出力電圧制御部に入力される電圧偏差を制御する時間範囲は、トリガ信号が発生した後の決められた時間範囲であれば、どのように決められた時間範囲でもよい。
以上、この発明の実施の形態1について説明したが、この発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、この実施の形態に適宜変更が加えられたものも含む。
100 電源装置、
101 電源入力部、
102 電源回路、
103 電源出力部、
104 制御部、
105 スイッチング素子、
106 フリーホイールダイオード、
107 チョークコイル、
108 コンデンサ、
109 出力電圧計測器、
110 情報取得部、
111 上限周波数決定部、
112 リップル電圧検出部、
113 スイッチング周波数制御部
114 電圧偏差検出部
115 出力電圧制御部
116 スイッチング素子制御部、
117 異常検出部
118 過電圧発生抑制部
130 温度センサ、
150 トリガ信号出力部。

Claims (5)

  1. 直流電源が接続される一対の入力端子と、
    前記入力端子の一方に一端が接続され、可変のスイッチング周波数で入り切りされるスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の他端に接続されたインダクタンスと、
    前記スイッチング素子と前記インダクタンスの接続点と前記入力端子のもう一方の端子との間に設けられ、前記接続点へ向かう方向にだけ電流を流すダイオードと、
    前記インダクタンスの他端と前記入力端子のもう一方の端子の間に接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサの両端に設けられた一対の出力端子と、
    前記コンデンサの両端の間の出力電圧を計測する出力電圧計測器と、
    前記出力電圧に重畳されるリップル電圧を検出するリップル電圧検出部と、
    前記コンデンサの温度を推測できる箇所で計測された計測温度が入力されて前記計測温度に基づき前記スイッチング周波数の上限である上限周波数を決める上限周波数決定部と、
    前記リップル電圧が決められた上限値であるリップル電圧上限値以下になるように前記上限周波数以下の範囲で前記スイッチング周波数を決めるスイッチング周波数制御部と、
    前記スイッチング周波数で入り切りするように前記スイッチング素子を制御するスイッチング素子制御部とを備えた電源装置。
  2. 前記スイッチング周波数が前記上限周波数以上である状態が決められた長さの時間以上に継続した場合に、異常を検出する異常検出部をさらに備えた請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記スイッチング周波数制御部が、前記スイッチング周波数が前記上限周波数よりも小さく、かつ前記リップル電圧が前記リップル電圧上限値よりも大きい場合に前記スイッチング周波数を高くすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記スイッチング周波数制御部が、前記スイッチング周波数の下限である通常周波数よりも大きく、かつ前記リップル電圧が前記リップル電圧上限値よりも小さいリップル電圧下限値よりも小さい場合に前記スイッチング周波数を低くすることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の電源装置。
  5. 決められた目標電圧と前記出力電圧の差である電圧偏差を検出する電圧偏差検出部と、
    前記電圧偏差が入力されて前記出力電圧が前記目標電圧に近づくように制御する出力電圧制御部と、
    当該電源回路の出力電流が減少するタイミングよりも決められた時間だけ前に発生するトリガ信号が入力されると、その後の決められた時間範囲において、前記電圧偏差がゼロ以上に決められた電圧偏差指定値であるとして前記出力電圧制御部を動作させる過電圧発生抑制部とをさらに備えた請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の電源装置。
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