JP2014212175A - 鉄心、鉄心の製造方法、鉄心用材料、および鉄心用材料の製造方法 - Google Patents

鉄心、鉄心の製造方法、鉄心用材料、および鉄心用材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮成形する方法によらなくても充填密度が高く、ギャップレス構造の鉄心を提供する。また、こうした鉄心を製造できる方法を提供する。また、こうした鉄心を製造する際に用いる鉄心用材料、および該鉄心用材料に用いる軟磁性材料の成形体を提供する。
【解決手段】鉄心を製造するために用いられる鉄心用材料であって、複数の軟磁性材料の圧粉成形体1と、軟磁性材料の粉末2と、樹脂とを混合した鉄心用材料。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、インダクタなどの電磁気部品に用いられる鉄心、および該鉄心を製造する際に用いる鉄心用材料に関するものである。
インダクタなどの電磁気部品は交流磁場で使用されることが多く、この電磁気部品には、鉄心(core)が用いられている。この鉄心は、従来では、電磁鋼板を積層したものを加工して製造されていた。しかし電磁鋼板を加工して得られた鉄心は、磁気特性に方向性を有するため、3次元磁気回路を有する電磁気部品を設計することは困難であった。そこで、近年では、軟磁性鉄基粉末を用いて鉄心を製造することが検討されている。軟磁性鉄基粉末を成形して得られる鉄心は、磁気特性が等方的になるため、3次元磁気回路を有する電磁気部品を設計できるようになる。
これらの電磁気部品は、通常、巻線とギャップを有する鉄心とを備えており、巻線と鉄心の構造および製造方法の違いによって、内鉄形と外鉄形に分類される。ギャップとは、鉄心を構成している部材同士の隙間を意味しており、コイルの励磁によりギャップを通る閉磁路を鉄心内に形成する。
鉄心に設けられるギャップは、鉄心の使用範囲に影響を及ぼす。即ち、鉄心の使用範囲は、鉄心が磁化する磁場の範囲に依存しており、この磁場の範囲が広くなるほど、鉄心の使用範囲は広がる。そして鉄心が磁化する磁場の範囲は、ギャップの幅を制御することによって調整される。しかしギャップの幅を制御するには、厳しい寸法精度が要求されるため、ギャップを設けないギャップレス構造の鉄心が求められている。
ところで、鉄心を製造する方法としては、
(1)軟磁性鉄基粉末を型に充填し、圧縮成形する方法や、
(2)軟磁性鉄基粉末と樹脂とを型に充填して成形する方法が知られている。
上記(1)の方法では、圧縮成形して得られた鉄心(圧粉磁心)として、密度が5.5g/cm3程度以上であることが求められる。圧粉磁心の密度が5.5g/cm3を下回ると、強度が低くなるため、ハンドリング性が悪くなるか、或いは保形できないことがある。しかし圧粉磁心の密度を5.5g/cm3以上に高めると、鉄心が磁化する磁場の範囲を広げるために、ギャップを設ける必要がある。また、圧縮成形を行うと鉄心内に歪が導入されるため、圧縮成形後には歪取り焼鈍を行う必要がある。
一方、上記(2)の方法としては、特許文献1の技術が知られている。この文献には、軟磁性粉末と、この粉末を分散した状態で内包する樹脂とを有する軟磁性複合材料が開示されている。この軟磁性複合材料は、軟磁性粉末の最大径/円相当径が1.0〜1.3の球状粉末であり、該軟磁性粉末の充填率を70体積%以下とするところに特徴を有している。
特開2008−147403号公報
上記(1)の方法では、鉄心にギャップを設ける必要があるため、鉄心を製造するにあたっては、厳しい寸法精度が求められる。その一方で、圧縮成形後に歪取り焼鈍を行うと寸法変化が発生する。よって、軟磁性鉄基粉末を型に充填し、圧縮成形する方法で鉄心を寸法精度良く製造することは困難である。また、上記(1)の方法では、圧粉磁心を大型化することは難しい。
上記(2)の方法として特許文献1に提案されている方法では、高密度のものは得られない。
本発明は、上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、圧縮成形する方法によらなくても軟磁性材料の充填密度が高い鉄心を提供することにある。また、本発明の他の目的は、こうした鉄心を製造できる方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、こうした鉄心を製造する際に用いる鉄心用材料、および該鉄心用材料に用いる軟磁性材料の成形体を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る鉄心用材料とは、樹脂と混合して鉄心を製造するために用いられる鉄心用材料であって、軟磁性材料の圧粉成形体を複数含む点に要旨を有している。前記軟磁性材料としては、例えば、軟磁性鉄基材料が挙げられる。
前記鉄心用材料は、更に、前記軟磁性材料と同じまたは異なる軟磁性材料の粉末を含んでもよい。前記軟磁性材料の粉末は、例えば、軟磁性鉄基材料の粉末が挙げられる。
前記鉄心用材料は、前記圧粉成形体の質量および前記軟磁性材料の粉末の質量の総和に対する前記圧粉成形体の質量の割合が、30〜90%であることが好ましい。
前記圧粉成形体は、柱状で、底面の円相当直径と高さとの比(円相当直径/高さ)は、0.8〜1.2であってもよい。
本発明には、樹脂と、軟磁性材料の圧粉成形体とを含み、複数の前記圧粉成形体が、前記樹脂によって固められた鉄心も包含される。前記鉄心は、更に、前記軟磁性材料と同じまたは異なる軟磁性材料の粉末を含み、複数の前記圧粉成形体および前記軟磁性材料の粉末が、前記樹脂によって固められたものであってもよい。前記鉄心における軟磁性材料の充填密度は、4.5〜6.8g/cm3であってもよい。前記鉄心は、インダクタに用いることができる。前記鉄心は、ギャップレス構造とすることができる。
本発明に係る鉄心用材料は、軟磁性材料の粉末を打錠機で加圧成形することによって、前記軟磁性材料の圧粉成形体を形成し、製造できる。得られた前記圧粉成形体は、更に、バリを除去することが好ましい。
本発明に係る鉄心は、前記鉄心用材料と、樹脂とを混合して成形することによって製造できる。前記鉄心における軟磁性材料の充填密度が、4.5〜6.8g/cm3となるように鉄心用材料と樹脂とを混合することが好ましい。前記鉄心がインダクタに用いられる鉄心の製造方法も本発明に包含される。
本発明には、前記鉄心用材料の圧粉成形体として用いられる圧粉成形体も含まれる。
本発明によれば、鉄心を製造するにあたり、軟磁性材料の圧粉成形体を複数含む鉄心用材料を用いているため、従来のように圧縮成形しなくても鉄心における軟磁性材料の充填密度を高めることができる。その結果、鉄心の使用範囲を広げることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉄心を示した模式図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るインダクタを示す模式図である。 図3は、本発明の他の実施形態にかかるインダクタを示す模式図である。 図4は、実験1で用いた微小成形体の混合割合と、供試材における軟磁性材料の充填密度との関係を示すグラフである。 図5は、実験2で用いた微小成形体の混合割合と、供試材における軟磁性材料の充填密度との関係を示すグラフである。
本発明者らは、圧縮成形する方法によらなくても鉄心における軟磁性材料の充填密度(packing density)を高め、鉄心の構造を好ましくはギャップレスとするために、鋭意検討を重ねてきた。その結果、鉄心を製造するにあたり、軟磁性材料の圧粉成形体を複数含む鉄心用材料を用いれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明では、軟磁性材料の粉末を予め圧縮成形して調製した圧粉成形体を鉄心用の材料として用いて鉄心を製造するとことに特徴がある。なお、本発明において「鉄心(core)」とは、軟磁性鉄基材料を主要材料としたもののみに限定されず、軟磁性ニッケル基材料、軟磁性コバルト基材料、または強磁性酸化物などの各種非鉄材料を主要材料としたものも包含する。
以下、本発明で用いる鉄心用材料について説明する。
[軟磁性材料の圧粉成形体]
上記軟磁性材料の圧粉成形体とは、軟磁性材料を予め圧縮成形して調製したものである。
上記軟磁性材料とは、例えば、軟磁性ニッケル基材料、軟磁性コバルト基材料、強磁性酸化物、または軟磁性鉄基材料などであるが、軟磁性鉄基材料であることが好ましい。
上記軟磁性鉄基材料としては、具体的には、純鉄粉、鉄基合金粉(例えば、Fe−Al合金粉、Fe−Si合金粉、センダスト粉、パーマロイ粉など)、および鉄基アモルファス粉等が挙げられる。
上記軟磁性鉄基材料は、例えば、アトマイズ法(ガスアトマイズ法や水アトマイズ法)や粉砕法によって製造できる。アトマイズ法のうち、特に、水アトマイズ法によって得られた粉末を用いれば、ガスアトマイズ法によって得られた粉末を用いた場合よりも低コスト化できるため好ましい。また、得られた粉末は、必要に応じて還元してもよい。
上記軟磁性材料の表面には、絶縁性皮膜が形成されていてもよい。上記絶縁性皮膜としては、例えば、絶縁性無機皮膜や絶縁性樹脂皮膜が挙げられる。絶縁性無機皮膜と絶縁性樹脂皮膜は、それぞれ単独で、あるいは両方を用いてもよい。絶縁性無機皮膜と絶縁性樹脂皮膜の両方を用いる場合は、上記軟磁性材料の表面に、絶縁性無機皮膜と絶縁性樹脂皮膜をこの順で形成されていることが好ましい。
上記絶縁性無機皮膜としては、例えば、リン酸系化成皮膜、クロム系化成皮膜、水ガラス皮膜、酸化物皮膜などが挙げられ、好ましくはリン酸系化成皮膜である。上記絶縁性無機皮膜は、2種類以上の皮膜を積層して形成してもよいが、通常は単層でよい。
上記絶縁性樹脂皮膜としては、例えば、シリコーン樹脂皮膜、フェノール樹脂皮膜、エポキシ樹脂皮膜、ポリアミド樹脂皮膜、ポリイミド樹脂皮膜などが挙げられ、好ましくはシリコーン樹脂皮膜である。上記絶縁性樹脂皮膜は、2種類以上の皮膜を積層して形成してもよいが、通常は単層でよい。
なお、本明細書において、絶縁性とは、最終的な圧粉磁心の比抵抗を4端子法で測定したときに、50μΩ・m程度以上になることを意味している。
上記軟磁性材料の圧粉成形体は、成形体密度(compact density)の平均値が6〜7.7g/cm3であることが好ましい。上記軟磁性材料の圧粉成形体の成形体密度をこの範囲に制御することによって、鉄心における軟磁性材料の充填密度を高めることができる。上記圧粉成形体の成形体密度は、より好ましくは6.5g/cm3以上であり、より好ましくは7.7g/cm3以下である。なお、成形体密度は、成形体の寸法から計算される体積と質量から求める方法や、アルキメデス法などによって求めることができる。
上記軟磁性材料の圧粉成形体の形状は特に限定されないが、例えば、柱状で、底面の円相当直径と高さとの比(円相当直径/高さ)が、0.8〜1.2であるものを用いることができる。
柱状とは、円柱状、楕円柱状、三角柱状、四角柱状、多角柱状など特に限定されず、また、薬の錠剤のように、円盤状、レンズ状、竿型、矢尻型の形状であってもよい。
底面の円相当直径と高さとの比(円相当直径/高さ)を0.8〜1.2とすることによって、鉄心として充填した時に、磁気特性の異方性を低減できる。底面の円相当直径と高さとの比は、より好ましくは0.9以上であり、より好ましくは1.1以下である。
上記底面の円相当直径は、例えば、1.5〜5mmであることが好ましい。底面の円相当直径を1.5〜5mmとすることによって、軟磁性材料の圧粉成形体と、後述する軟磁性材料の粉末とを混合したものを用いたときに、鉄心における軟磁性材料の充填密度を高めることができる。
上記軟磁性材料の圧粉成形体の製造方法は特に限定されないが、例えば、軟磁性材料の粉末を加圧成形することによって製造できる。加圧成形は、例えば、プレス機や打錠機を用いて行えばよい。打錠機とは、通常、薬剤や菓子の製造に用いられ、粉末冶金に用いられることはないが、上記の圧粉成形体の製造に使用することにより、製造効率が飛躍的に向上する。打錠機としては公知のものを用いることができ、例えば、株式会社富士薬品機械社製の単式打錠機(FY−SSY−G)、強圧打錠機(FY−PS−23)、高速強圧打錠機(FY−PC−47WS)などの打錠機が挙げられる。
また、加圧成形して製造した圧粉成形体は、通常、周縁部にバリ(burr)を有している。このバリは、加圧成形時において、パンチとダイスとの間の摺動部に軟磁性材料の粉末が侵入することによって形成されるものである。圧粉成形体にバリがあると、バリによって圧粉成形体同士がひっかかり、鉄心における圧粉成形体の充填密度が低下する。従って、圧粉成形体に形成されたバリは、除去することが好ましい。
バリの除去方法は特に限定されないが、例えば、金網で形成された円筒状のかごの中に複数の圧粉成形体を配置し、かごを回転させることによってバリを除去できる。この方法によれば、バリが硬くても、また、微小な圧粉成形体であっても、容易にバリを除去できる。
このような方法でバリを除去する装置としては、例えば、公知のラトラ試験装置を用いることができる。また、圧粉成形体の寸法精度は低くてもよいため、加熱した状態で上記のかごを回転させることによって、バリの除去と歪み取りのための熱処理とを同時に行うこともできる。
なお、圧粉成形体が大きい場合は、ブラシなどを用いてバリを除去することも可能であるが、ブラシは柔らかいため硬いバリを除去するのは困難である。また、微小な圧粉成形体のバリを除去する場合には、圧粉成形体が小さく、軽いため、圧粉成形体の固定が難しく、ブラシをかけたときにブラシの力で圧粉成形体が飛散することがある。
本発明の鉄心用材料は、上述した軟磁性材料の圧粉成形体の他に、該軟磁性材料と同じであるか、または異なっている軟磁性材料の粉末を含んでもよい。
鉄心を製造する際に、軟磁性材料の圧粉成形体と、軟磁性材料の粉末を混合したものを用いることによって、軟磁性材料の圧粉成形体同士の間に形成される隙間に、軟磁性材料の粉末を配置できるため、鉄心における軟磁性材料の充填密度を更に高めることができる。
上記軟磁性材料の粉末としては、軟磁性材料の圧粉成形体を形成している軟磁性材料と同じものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。軟磁性材料としては、上述したものを用いることができる。即ち、軟磁性材料の粉末としては、軟磁性ニッケル基材料、軟磁性コバルト基材料、強磁性酸化物、または軟磁性鉄基材料の粉末などが挙げられるが、軟磁性鉄基材料の粉末であることが好ましい。
上記軟磁性鉄基材料の粉末は、この粉末のみを所定形状の型に充填したときの充填密度[見掛け密度(apparent density)ともいう]が2.5〜4.5g/cm3となるものを用いることが好ましい。充填密度(見掛け密度)がこの範囲となる軟磁性材料の粉末を用いることによって、鉄心における軟磁性材料の充填密度(見掛け密度)を高めることができる。
上記軟磁性鉄基材料の粉末の充填密度(見掛け密度)は、より好ましくは3.0g/cm3以上であり、より好ましくは4.5g/cm3以下である。
上記軟磁性鉄基材料の粉末の充填密度(見掛け密度)は、該軟磁性材料の粉末を型に自然充填して測定すればよい。軟磁性鉄基材料の粉末の充填密度(見掛け密度)は、日本粉末冶金工業会制定の金属粉の見掛け密度試験方法(JPMA P 06−1992)に従って測定した値であり、具体的には、内径30±1mm、内容積25±0.05cm3の円筒形容器に充填したときの、軟磁性材料の粉末の質量を測定し、この質量を円筒形容器の内容積(25±0.05cm3)で除した値である。
上記軟磁性材料の粉末は、好ましくは目開きが75μmの篩いを通過する粉末を70質量%以上含むとともに、目開きが75μmの篩いを通過し、且つ目開きが45μmの篩いを通過しない粉末を好ましくは20質量%以上、70質量%以下、より好ましくは30質量%以上、70質量%以下含むのがよい。粒径が75μm以下の粒度を有する粉末を多く含むことによって、鉄心を形成したときに高周波域で優れた低鉄損を発揮する。また、粒径が45μm以上の粒度を有する粉末を多く含むことによって、鉄心を製造する際に優れた充填性を発揮する。
軟磁性材料の圧粉成形体と軟磁性材料の粉末を混合して用いる場合は、前記圧粉成形体の質量および前記粉末の質量の総和に対する前記圧粉成形体の質量の割合が、30〜90%であることが好ましい。上記軟磁性材料の圧粉成形体の質量割合をこの範囲にすることによって、鉄心における軟磁性材料の充填密度を高めることができる。上記軟磁性材料の圧粉成形体の質量割合は、より好ましくは50%以上であり、より好ましくは80%以下である。
[鉄心の製造方法]
次に、上記鉄心用材料を用いて鉄心を製造する方法について説明する。本発明に係る鉄心は、鉄心用材料と樹脂とを混合して成形することによって製造できる。即ち、軟磁性材料の圧粉成形体と樹脂とを混合したものを成形してもよいし、軟磁性材料の圧粉成形体と軟磁性材料の粉末と樹脂とを混合したものを成形してもよい。以下、鉄心の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉄心を示した模式図であり、軟磁性材料の圧粉成形体1と軟磁性材料の粉末2と樹脂とを混合したものを成形したものである。この鉄心は、複数の軟磁性材料の圧粉成形体1と、圧粉成形体の隙間に充填された軟磁性材料の粉末2と、圧粉成形体および軟磁性材料の粉末を固定する樹脂とを有している。そして、全ての圧粉成形体が他の圧粉成形体と接触した状態で配置されていることにより、鉄心における軟磁性材料の充填密度が高くなっている。
上記樹脂としては、軟磁性材料の圧粉成形体および軟磁性材料の粉末を、分散状態で保持するものであればよく、例えば、熱硬化性樹脂、光(紫外線)硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、硬化剤を添加する2液性の樹脂を用いてもよい。
光硬化性樹脂のオリゴマーとしては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、エステルアクリレート系、アクリレート系、エポキシ系、ビニルエーテル系の樹脂が挙げられる。
電子線硬化性樹脂のオリゴマーとしては、不飽和ポリエステル、不飽和アクリル、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエン/ポリチオールなどが挙げられる。
湿気硬化性樹脂としては、湿気硬化型エポキシ樹脂や湿気硬化型ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエン共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリイミド、メタクリル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
本発明では、鉄心における軟磁性材料の充填密度が、4.5〜6.8g/cm3となるように型に鉄心用材料と樹脂とを混合したものを用いることが好ましい。鉄心における軟磁性材料の充填密度とは、軟磁性材料として、軟磁性材料の圧粉成形体のみを用いる場合は、鉄心における軟磁性材料の圧粉成形体の充填密度を意味し、軟磁性材料として、軟磁性材料の圧粉成形体と軟磁性材料の粉末の混合物を用いる場合は、鉄心における混合物の充填密度を意味する。鉄心における軟磁性材料の充填密度をこの範囲に制御することによって鉄心の密度を高めることができる。
上記鉄心における軟磁性材料の充填密度を上記範囲に制御するには、例えば、鉄心用材料を型に充填するときに型をタッピングして(叩いて)振動を与えればよい。
上記鉄心用材料と樹脂は、これらを混合したものを型に充填した後、加熱などして樹脂を硬化させる方法を採用できる。
本発明の鉄心は、上記鉄心用材料を用いて得られたものであり、鉄心における軟磁性材料の充填密度は、4.5〜6.8g/cm3であることが好ましい。充填密度が4.5g/cm3を下回ると、磁束が漏れ易くなるため、鉄心を大型化する必要がある。従って充填密度は4.5g/cm3以上であることが好ましく、より好ましくは5.0g/cm3以上である。しかし充填密度が6.8g/cm3を超えると、鉄心の電気特性を調整するために、鉄心にギャップを設ける必要がある。従って充填密度は6.8g/cm3以下であることが好ましい。
鉄心における軟磁性材料の充填密度は、鉄心に含まれる軟磁性材料(具体的には、軟磁性材料の圧粉成形体および軟磁性材料の粉末)の質量を、鉄心の体積で除して求めればよい。
本発明の鉄心は、例えば、インダクタに用いることができる。インダクタとしては、例えば、リアクトル、ノイズフィルタ、トランス、チョークコイルなどが例示される。
鉄心用材料と、樹脂とを用いて得られる鉄心は、鉄心における軟磁性材料の充填密度が適切に制御されているため、ギャップレス構造とすることができる。
図2は、本発明の一実施形態に係るインダクタを示す模式図であり、内鉄心型構造を有するものである。このインダクタは、環状の鉄心4と、その鉄心4の外周面に巻回されたコイル5とを有し、好ましい態様として鉄心がギャップレス構造となっている。
また、図3は、本発明の他の実施形態にかかるインダクタを示す模式図であり、外鉄心型構造を有するものである。このインダクタは、塊状の鉄心6と、その鉄心6の内部に埋め込まれたコイル7とを有し、好ましい態様として鉄心がギャップレス構造となっている。なお、外鉄心型構造のインダクタを製造する場合には、鉄心用材料とともにコイルも成形型の内部に配置し、それらを樹脂で固めて一体形状とすることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
[実験1]
軟磁性材料の圧粉成形体を複数含む鉄心用材料を用いて供試材を製造し、該供試材における軟磁性材料の充填密度を測定した。
上記軟磁性材料の圧粉成形体を製造する際に用いる軟磁性材料の粉末としては、神戸製鋼製磁性鉄粉マグメル「MH20D」を用いた。MH20Dは、純鉄粉の表面に、絶縁性皮膜として絶縁性無機皮膜と絶縁性樹脂皮膜がこの順で形成されたものである。MH20Dを圧粉成形体とする場合は、MH20Dを100部(部とは質量部を意味する。以下同じ。)に対して潤滑剤0.5部添加して用いた。潤滑剤としては、エチレンビスアマイド粉末を用いた。なお、潤滑剤としては、エチレンビスアマイド粉末の他、ワックス、金属石鹸、ステアリン酸化合物など粉末冶金において一般的に使用される潤滑剤を用いても構わない。
上記軟磁性材料の圧粉成形体としては、上記軟磁性材料の粉末を打錠成形して、φ3.0mmで厚みが3mmの円柱状成形体(以下、微小成形体ということがある)としたものを用いた。底面の円相当直径と高さとの比は1である。
また、圧粉成形体と混合する軟磁性材料の粉末としては、圧粉成形体の製造に用いた粉末と同じものを使用した。この軟磁性材料の粉末は、目開きが75μmの篩いを通過するものが99質量%であり、目開きが75μmの篩いを通過し、且つ目開きが45μmの篩いを通過しない粉末が50質量%のものであった。
上記軟磁性材料の圧粉成形体(微小成形体)のみ、または微小成形体と上記軟磁性材料の粉末の混合物を、内径が30mm、内容積が25cm3の円筒形状容器に、はみ出さないように充填して供試材を作製した。供試材を作製した具体的な手順は次の通りである。
(No.1〜9)
下記表1に示した供試材のうちNo.1〜9は、微小成形体の質量(g)が、下記表1に示すように0〜100gとなるように計量し、これに下記表1に示す質量の軟磁性材料の粉末を配合して調製した混合材料を、上記円筒形状容器にタッピングしながら充填して供試材を作製した例である。
下記表1に、微小成形体を計量したときの狙い質量、実際に用いた微小成形体の質量、実際に用いた軟磁性材料の粉末の質量を示す。
また、下記表1には、実際に用いた微小成形体と軟磁性材料の粉末との合計量、および供試材の質量に占める微小成形体の混合割合を示す。
(No.10)
下記表1に示した供試材のうちNo.10は、微小成形体を上記円筒形状容器に可能な限り高密度に充填した後、上記軟磁性材料の粉末を充填しながらタッピングを行い、微小成形体同士の隙間を軟磁性材料の粉末で埋めて供試材を作製した例である。
下記表1には、実際に用いた微小成形体の質量および実際に用いた軟磁性材料の粉末の質量を示す。
また、下記表1には、実際に用いた微小成形体と軟磁性材料の粉末との合計量、および供試材の質量に占める微小成形体の混合割合を示す。
(No.11)
下記表1に示した供試材のうちNo.11は、微小成形体を上記円筒形状容器に可能な限り高密度に充填した例である。即ち、No.11では、軟磁性材料の粉末は併用しなかった。
下記表1には、実際に用いた微小成形体の質量および供試材の質量に占める微小成形体の混合割合を示す。
(No.12)
下記表1に示した供試材のうちNo.12は、軟磁性材料の粉末を上記円筒形状容器にタッピングは行なわず、自然充填して供試材を作製した例である。即ち、No.12では、微小成形体は併用しなかった。
下記表1には、実際に用いた軟磁性材料の粉末の質量および供試材の質量に占める微小成形体の混合割合を示す。
次に、得られた供試材における軟磁性材料の充填密度を求めた。供試材における軟磁性材料の充填密度は、上記微小成形体の質量および軟磁性材料の粉末の質量の合計を、円筒形容器の内容積25cm3で除して求めた。算出結果を下記表1に示す。また、下記表1に示した微小成形体の混合割合と、供試材における軟磁性材料の充填密度との関係を図4に示す。
下記表1および図4から次のように考察できる。No.12は、軟磁性材料の粉末のみを自然充填して供試材を作製した比較例であり、供試材における軟磁性材料の充填密度は3.05g/cm3と低かった。No.1は、軟磁性材料の粉末のみをタッピングしながら充填して供試材を作製した比較例であり、供試材における軟磁性材料の充填密度は3.62g/cm3と低かった。
これに対し、No.2〜11は、本発明で規定している要件を満足する例であり、軟磁性材料の圧粉成形体を複数含む鉄心用材料を用いているため、圧縮成形しなくても供試材における軟磁性材料の充填密度を適切な範囲に高めることができた。特に、No.10は、微小成形体を充填した後、微小成形体同士の隙間を軟磁性材料の粉末で埋めたため、供試材における軟磁性材料の充填密度が非常に高くなった。No.11は、微小成形体のみをタッピングしながら充填して供試材を作製した例であり、軟磁性材料の粉末を混合せず、微小成形体のみを用いても供試材における軟磁性材料の充填密度は4.19g/cm3となった。
[実験2]
実験2では、上記実験1において、用いる微小成形体の大きさを変える点以外は同じ条件で供試材を製造し、該供試材における軟磁性材料の充填密度を測定した。即ち、実験2では、上記実験1で用いたφ3.0mmで厚みが3mmの円柱状成形体の代わりに、φ5.0mmで厚みが5mmの円柱状成形体を用いた。底面の円相当直径と高さとの比は1である。
(No.21〜27)
下記表2に示した供試材のうちNo.21は上述したNo.1と同じである。
下記表2に示した供試材のうちNo.22〜27は、微小成形体の質量(g)が、下記表2に示すように30〜80gとなるように計量し、これに下記表2に示す質量の軟磁性材料の粉末を配合して調製した混合材料を、上記円筒形容器にタッピングしながら充填して供試材を作製した例である。
下記表2に、微小成形体を計量したときの狙い質量、実際に用いた微小成形体の質量、実際に用いた軟磁性材料の粉末の質量を示す。
また、下記表2には、実際に用いた微小成形体と軟磁性材料の粉末との合計量、および供試材の質量に占める微小成形体の混合割合を示す。
(No.28)
下記表2に示した供試材のうちNo.28は、微小成形体を上記円筒形容器に可能な限り高密度に充填した例である。即ち、No.28では、軟磁性材料の粉末は併用しなかった。
下記表2には、実際に用いた微小成形体の質量および供試材の質量に占める微小成形体の混合割合を示す。
次に、得られた供試材における軟磁性材料の充填密度を、上記実験1と同じ条件で求めた。算出結果を下記表2に示す。また、下記表2に示した微小成形体の混合割合と、供試材における軟磁性材料の充填密度との関係を図5に示す。
下記表2および図5から次のように考察できる。No.21は、軟磁性材料の粉末のみをタッピングしながら充填して供試材を作製した比較例であり、供試材における軟磁性材料の充填密度は3.62g/cm3と低かった。
これに対し、No.22〜28は、本発明で規定している要件を満足する例であり、軟磁性材料の圧粉成形体を複数含む鉄心用材料を用いているため、圧縮成形しなくても供試材における軟磁性材料の充填密度を適切な範囲に高めることができた。特に、No.28は、微小成形体のみを充填して供試材を作製した例であり、軟磁性材料の粉末を混合せず、微小成形体のみを用いても供試材における軟磁性材料の充填密度は3.69g/cm3となった。
[実験3]
実験3では、上記実験1で用いた鉄心用材料に含まれる圧粉成形体のバリ取りの効果を評価した。
上記軟磁性材料の圧粉成形体を製造する際に用いる軟磁性材料の粉末としては、神戸製鋼製磁性鉄粉マグメル「MH23D」を用いた。MH23Dを圧粉成形体とする場合は、MH23Dを100部に対して潤滑剤0.5部添加して用いた。潤滑剤としては、エチレンビスアマイド粉末を用いた。
上記軟磁性材料の圧粉成形体としては、上記軟磁性材料の粉末を打錠成形して、φ3.0mmで厚みが3mmの円柱状成形体(以下、微小成形体ということがある)としたものを用いた。底面の円相当直径と高さとの比は1である。
下記表3に示したNo.31は、得られた上記微小成形体をそのまま用いた例であり(バリ除去無し)、No.32は、得られた上記微小成形体をラトラ試験装置に装入し、1000回転させて微小成形体に形成されているバリを除去したものを用いた例である。
バリ除去していない微小成形体またはバリ除去した微小成形体を、内径が30mm、内容積が25cm3の円筒形状容器に、はみ出さないようにタッピングしながら充填して供試材を作製した。
上記微小成形体の質量を円筒形容器の内容積25cm3で除して、供試材における軟磁性材料の充填密度を求めた。算出結果を下記表3に示す。
次に、バリ除去していない微小成形体またはバリ除去した微小成形体と、軟磁性材料の粉末を混合して供試材を作製し、供試材における軟磁性材料の充填密度を求めた。軟磁性材料の粉末としては、神戸製鋼製磁性鉄粉マグメル「MH20D」を用いた。この軟磁性材料の粉末は、目開きが75μmの篩いを通過するものが99質量%であり、目開きが75μmの篩いを通過し、且つ目開きが45μmの篩いを通過しない粉末が50質量%のものであった。なお、軟磁性材料の粉末の充填密度(見掛け密度)は、6.76g/cm3であった。
上記微小成形体の質量および軟磁性材料の粉末の質量の合計を円筒形容器の内容積25cm3で除して、供試材における軟磁性材料の充填密度を求めた。算出結果を下記表3に示す。
下記表3から明らかなように、微小成形体のみを用いた場合でも、微小成形体に軟磁性材料の粉末を混合した場合でも、微小成形体に形成されたバリを除去することによって、供試材における軟磁性材料の充填密度を高められることが分かる。

Claims (17)

  1. 樹脂と混合して鉄心を製造するために用いられる鉄心用材料であって、軟磁性材料の圧粉成形体を複数含むことを特徴とする鉄心用材料。
  2. 前記軟磁性材料が、軟磁性鉄基材料である請求項1に記載の鉄心用材料。
  3. 更に、前記軟磁性材料と同じまたは異なる軟磁性材料の粉末を含むものである請求項1または2に記載の鉄心用材料。
  4. 前記軟磁性材料の粉末が、軟磁性鉄基材料の粉末である請求項3に記載の鉄心用材料。
  5. 前記圧粉成形体の質量および前記軟磁性材料の粉末の質量の総和に対する前記圧粉成形体の質量の割合が、30〜90%である請求項3または4に記載の鉄心用材料。
  6. 前記圧粉成形体は、柱状で、底面の円相当直径と高さとの比(円相当直径/高さ)が、0.8〜1.2である請求項1〜5のいずれかに記載の鉄心用材料。
  7. 樹脂と、軟磁性材料の圧粉成形体とを含み、複数の前記圧粉成形体が、前記樹脂によって固められていることを特徴とする鉄心。
  8. 更に、前記軟磁性材料と同じまたは異なる軟磁性材料の粉末を含み、複数の前記圧粉成形体および前記軟磁性材料の粉末が、前記樹脂によって固められているものである請求項7に記載の鉄心。
  9. 前記鉄心における軟磁性材料の充填密度が、4.5〜6.8g/cm3である請求項7または8に記載の鉄心。
  10. インダクタに用いられる請求項7〜9のいずれかに記載の鉄心。
  11. ギャップレス構造である請求項7〜10のいずれかに記載の鉄心。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載の鉄心用材料の製造方法であって、軟磁性材料の粉末を打錠機で加圧成形することによって、前記軟磁性材料の圧粉成形体を形成することを特徴とする鉄心用材料の製造方法。
  13. 更に、得られた前記圧粉成形体のバリを除去する請求項12に記載の鉄心用材料の製造方法。
  14. 請求項1〜6のいずれかに記載の鉄心用材料と、樹脂とを混合して成形することを特徴とする鉄心の製造方法。
  15. 前記鉄心における軟磁性材料の充填密度が、4.5〜6.8g/cm3となるように鉄心用材料と樹脂とを混合する請求項14に記載の鉄心の製造方法。
  16. 前記鉄心がインダクタに用いられる請求項14または15に記載の鉄心の製造方法。
  17. 請求項3〜5のいずれかに記載の鉄心用材料の圧粉成形体として用いられることを特徴とする圧粉成形体。
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